JP2004017664A - Brake for vehicle - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に制動力を効かせる車両用制動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のブレーキは、ブレーキペダルを踏み、ドラム式やディスク式のブレーキによりタイヤと路面との摩擦によって車両の持っている運動エネルギーが消費されて停止する原理となっているが、運転者が実際に車両を停止させようとする場合、このブレーキの機能によりすぐに車両を停止させることができるというわけではない。運転者がブレーキを操作してブレーキが効き始めてから車両が完全に停止するまでには多少の距離(以下、「制動距離」という)がある。
この制動距離は短い方が望ましい。制動距離の短縮化は、タイヤが路面に接地する接地面積を広くすることで達成される。また、タイヤと路面との摩擦係数を大きくすることでも達成される。具体的には、タイヤを幅広にすると、接地面積が広くなるので制動距離を短縮化することができる。また、タイヤのゴムのコンパウンドを柔らかいものにすると、タイヤと路面との摩擦係数が大きくなるので制動距離を短縮化することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、タイヤを幅広にして接地面積を広くしたり、タイヤのゴムのコンパウンドを柔らかくして摩擦係数を大きくしたりすると制動距離を短縮化できるが、車両の燃費を悪化させてしまう。また、通常、車両は4本のタイヤで路面に接地しているため、接地面積を広くするには限界がある。また、タイヤと路面との摩擦係数を大きくするにも限界がある。即ち、車両の制動距離を短縮化する点において、検討すべき点があった。
【0004】
そこで、本発明は、タイヤと路面との摩擦による従来の車両の制動とは異なるアプローチにより車両を制動することのできる車両用制動装置を提供することを課題とする。
【0005】
本発明は、前記課題を解決すべく構成されるものであり、ガス圧により車両に制動力を付加する車両用制動装置であって、前記車両用制動装置は、路面との接触により制動力を発生させる制動面と、制動時に前記制動面を前記ガス圧により路面と接触させる制動面移動手段と、前記制動面移動手段に前記ガス圧を供給するガス圧発生手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
本発明によれば、ガス圧発生手段によりガス圧を供給された制動面移動手段が制動面を移動させることにより、制動面が路面と接触して制動力を発生する。つまり、タイヤと路面との摩擦による従来の制動とは異なる制動を実現する。
【0007】
本発明における制動力は、従来の制動装置や制動方法により発生する制動力と併用して発生させてもよいし、単独で発生させてもよい。また、運転者の意思により制動力を発生させてもよいし、運転者の意思に関わらず制動力を発生させてもよい。なお、本発明において、制動面の広さ及び形状は任意に設定することができる。膨張手段のどの部分を路面と摩擦させるのかも任意に設定することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る車両用制動装置の実施形態について詳細に説明する。
参照する図面において、図1(a)は本実施形態に係る車両用制動装置を装着した車両の側面図、(b)はモジュールケース内に収容されるエアバッグの断面図、(c)はエアバッグが展開している車両の側面図である。また、図3は、本実施形態に係る車両用制動装置のブロック図である。
【0009】
図1に示す本実施形態の車両用制動装置10は、エアバッグ11を展開して車両を制動させるための装置であり、車両のアンダボディ側(下面側)から路面方向(路面側)に展開するエアバッグ11と、エアバッグ11を収容するためのモジュールケース12と、エアバッグ11を展開させるためにエアバッグ11に高圧ガスを供給するためのインフレータ13と、インフレータ13に高圧ガス発生信号を送信する制御装置14(図3参照)とから構成されている。なおここで、エアバッグ11は請求項の「制動面移動手段」、インフレータ13は請求項の「ガス圧発生手段」に相当する。
【0010】
図2(a)は本実施形態に係るエアバッグの展開前の斜視図、(b)は(a)のエアバッグの展開後の斜視図である。
エアバッグ11は、主に摩擦に強く耐衝撃性に優れるナイロンなどで袋状に形成されており、複数の高圧ガス導入孔11aを有している。図2(a)に示すように、通常、エアバッグ11はモジュールケース12内に、折り畳まれて収容されているが、車両制動時には、図2(b)に示すように展開して、エアバッグ11の底面11bが路面と摩擦する。そのため、エアバッグ11は路面との摩擦によって脱落しないような強度で車両に取り付けられている。
【0011】
エアバッグ11の大きさは、図1(c)に示すように、車両のアンダボディ側から展開して底面11bが路面に接触することができるくらいの厚みが少なくとも必要である。また、展開がタイヤによって邪魔されないように、幅は左右のタイヤの間に収まるくらいで、長さは車両の長さを超えないくらいである。なお、底面11bは請求項の「制動面」に相当する。
【0012】
モジュールケース12は、図1(b)に示すように、長方形の箱型をしており、内部に折り畳まれたエアバッグ11とインフレータ13を収容する。
モジュールケース12は、車両のアンダボディのセンタ付近に備えられる(図1(a)参照)。
また、モジュールケース12の路面と向かい合う下面には開口部があり、その開口部をティアライン12aで覆っている。ティアライン12aは、発泡樹脂などで厚みが薄く形成されており、エアバッグ11の展開時には、このティアライン12aが破れて、エアバッグ11が路面に向かって展開する。
【0013】
インフレータ13は、エアバッグ11に高圧ガスを供給するため、エアバッグ11の高圧ガス導入孔11aに通ずる高圧ガス供給管13aを有する高圧ガス発生器であり、火薬、高圧ガスを圧縮して充填したボンベと、不活性高圧ガスを発生する高圧ガス発生剤を備えたものが単独又は併用して用いられる。なお、SRS(Supplemental Restraint System)用のエアバッグでは、乗員に与える衝撃等を考慮して火薬などの量を抑えて、概ね30ms(ミリ秒)で展開されるようにしてあるが、本実施形態に係る車両用制動装置10では、このような考慮が必要でないため、インフレータ13に備える火薬を増量し、又は高圧の圧縮空気を使用して展開時間を5ms以下にすることができる。
インフレータ13は、エアバッグ11とともにモジュールケース12内に収容されて車両のアンダボディに備えられる。
インフレータ13は、後記する制御装置14から高圧ガス発生信号を受けて、高圧ガス供給管13aを通じて、エアバッグ11内に、高圧ガスを供給する。ここで、用いられる高圧ガスには、例えば、窒素ガスや圧縮空気などがある。
【0014】
制御装置14は、図3に示すように、例えば半導体加速度センサのような車両の衝突を検知する車両衝突検知手段14aと接続され、車両の衝突を検知するようになっている。また、制御装置14は、車両衝突検知手段14aによって車両の衝突を検知したとき、エアバッグ11を展開させるための高圧ガス発生信号をインフレータ13へ送信することを制御する。なお、図3のON信号は、後で説明する図5のON信号に相当し、例えば運転者の意志でON(作動指示)できるスイッチからの信号である。
【0015】
以下、本実施形態に係る車両用制動装置10の動作について説明する。
まず、図3に示すように、車両が衝突した場合、制御装置14において車両衝突検知手段14aが衝突を検知し、制御装置14が高圧ガス発生信号をインフレータ13に送信する。
そして、インフレータ13は、当該高圧ガス発生信号をキャッチして、高圧ガス供給管13aを通じてエアバッグ11内に高圧ガスを噴き出す。
高圧ガスが供給されたエアバッグ11は、膨張を開始し、モジュールケース12のティアライン12aを破り、車両のアンダボディ側から路面方向に飛び出して、図1(c)に示すように、車両の重心付近で路面に接触するように展開する。
【0016】
以上によれば、本実施形態において、次のような効果を得られる。
エアバッグ11が路面に接触するように展開することにより、車両の全体の接地面積は、4本のタイヤで路面と接地する接地面積に、路面と接触するエアバッグ11の底面11bの接地面積を加えるため広くなる。そのため、路面との摩擦力を高めることができ、車両の制動距離を短縮することができる。これにより、衝突を未然に防ぐことができる。また仮に衝突したとしても、衝突による運動エネルギーを低減し、乗員にかかる衝撃を緩和することができるほか、車両がはじかれることによって起こる二次衝突の防止にも効果がある。このような衝突の未然防止、運動エネルギーの低減は、当該車両ばかりでなく、相手方にとってもメリットがある。
【0017】
なお、本実施形態のようにエアバッグ11が車両の重心で展開する場合(センタ置き)、車両をスピンさせるようにすることもできる。車両がスピンすると、回転により衝突エネルギーを分散させることができる。
さらに、エアバッグ11は、通常時はコンパクトに収納してあるが、車両制動時に高圧ガス圧で膨張させるため、車両用制動装置10の設置スペースを少なくすることができる。したがって、車室スペースを広く取れたり、クラッシャブルゾーンを広く取れたりする。
【0018】
また、本発明は、次のように実施することもできる。
即ち、前記した実施形態では、制動面あるいは摩擦面たるエアバッグ11の底面11bに特に細工をしてないが、これに、スパイクを設ける構成又は粘着性を有する構成としてもよい。スパイクを設けるように構成することで、雪道やアイスバーンなどの低摩擦路面でも制動距離を短縮することができる。また、例えば、底面11bが路面と接触したときに一皮剥けて、粘着性ある物質を露出するなど、粘着性を有する構成とすることで、制動距離をより短縮することができる。ここで、粘着性ある物質として、シリコーン樹脂などを用いることができる。
【0019】
前記した実施形態では、制動面は膨張手段たるエアバッグ11に直接備えられる構成としたが、膨張手段に間接的に備えられる構成としてもよい。例えば、膨張手段たるエアバッグにゴムプレートを接着する構成とすることができる。
【0020】
前記した実施形態では、モジュールケース12を、図4(a),(c)に示すように、車両のアンダボディのセンタ付近に備える構成(センタ置き)としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、図4(a),(b)に示すように、エンジン下などのフロント付近に備えることができる(フロント置き)。このように構成することで、フロント付近でエアバッグ11が展開するため、減速時の荷重移動で接地力が増し有効であると同時に、相手者がオフロード4WDなどバンパ高さが異なる場合でもノーズダイブが押さえられ、相手車への潜り込みの防止ができる。
また、例えば、図4(a),(d)に示すように、モジュールケース12をトランク下などのリア付近に備えるように構成することができる(リア置き)。このように構成することで、エアバッグ11の展開時もステアリング操舵を比較的容易に行うことができる。
さらに、エアバッグ11の収納場所やモジュールケース12を、例えばエンジンルームと乗員室との間に縦長かつ車両の幅方向に備える構成とすることもできる。
【0021】
また、前記した実施形態では、制御装置14に、車両衝突検知手段14aを有する構成としたが、これを有さず或いはこれに加えて、前方障害物との距離と当該車両速度を検知する距離・速度検知手段を有する構成としてもよい。このように構成することで、例えば、一定速度以上で走行しているときに、一定距離以内の前方方向に障害物があるときは、これを検知して、エアバッグ11が展開するように制御することができる。したがって、運転者がいねむりしていたり、前方不注意の場合であっても、車両が前方障害物に衝突することを可能な限り回避できる。
また、同様にして、制御装置14に、運転者の心拍数を測定する心拍数測定手段を有する構成とすることもできる。このように構成することで、運転者の状態を検知して、制御装置14において、エアバッグ11が展開するように制御することができる。もちろん、心拍数に限らず、血圧、体温、脳波、瞳孔の形状などを測定・検出してエアバッグ11を展開するように制御してもよい。
さらに、制御装置14において、衝突の状態に応じてエアバッグ11を部分的に展開させる、展開の圧力を調整する等の制御をしてもよい。こうすることで、乗員の重力コントロール(Gコントロール)も可能になる。
【0022】
また、エアバッグ11が膨張展開するときに、ブレーキランプが点灯するように構成することもできる。このように構成し、ブレーキランプが点灯することで、後続車の運転者は当該車両に制動力が作用していることを知ることができる。つまり、車両は、ブレーキペダルにブレーキスイッチを設けてブレーキの作動・非作動を検出し、ブレーキの作動時にブレーキランプが点灯するようにしている。しかしながら、エアバッグの展開はブレーキペダルの踏み込みとは関係なく行われる場合があり、かかる展開の場合にブレーキランプを点灯しないとすれば、ブレーキランプが点灯していないのに車両に制動力が作用して車両が減速することとなり、不都合であるので、ブレーキランプを点灯することとするのが好ましい。
【0023】
図5に作動ロジックの一例を示す。この作動ロジックでは、(1)から(6)のいずれかの条件が満たされると作動する。
【0024】
なお、本発明の構成で、制御装置14において、車両ごと海や湖、川などに入った場合にエアバッグ11を展開することができるように制御する図6(b)に示す浮力補助装置(浮力装置)として機能することもできる。従来は、図6(a)に示すように、車両に浮力を与えるものがなかったが、入水時に展開したエアバッグ11は、フロートとして、車両に浮力を与えることができ、浸水速度が緩和される。この間に乗員は自ら脱出が可能となり、また救助されることも可能となる。
【0025】
以上、本発明は、制動、又は浮力補助、浮力発生としての機能があることを説明したが、エアバッグ14を車両のアンダボディ側から路面方向へ展開することで得られる効果は、これに限定されず、例えば、タイヤ交換時のメンテナンス(エア)ジャッキとしての機能や車両がスタックした場合の脱出の手段としての機能などもある。
【0026】
その他、エアバッグの大きさ、形状、材質、エアバッグの高圧ガス導入孔及びインフレータの高圧ガス供給管の数など、或いは展開方向は適宜変更可能であることはいうまでもない。
前記した実施形態では、エアバッグ11は車両のアンダボディ側から路面方向にまっすぐに展開することとしたが、路面に最短距離でエアバッグの制動面が到達するように展開する必要は必ずしもない。例えば、エアバッグを車両斜め前方に向けて展開するようにしてもよい。また、図1に示すエアバッグを複数の部屋に区画し(例えば、車両の前後方向にエアバッグ11を区画し)、エアバッグ11の一部に穴があいたとしても、その穴があいた影響がエアバッグ11の他の部分に及ばないようにすることもできる。また、ガス圧をコントロールすることでエアバッグ11の展開、収納を可能とすることができ、状況に応じて繰り返し使用することもできる。
【0027】
次に、本発明に係る実施形態の車両用制動装置10を装着した車両が衝突したときの状況結果について図7を参照しながら説明する。
図7は、本発明に係る実施形態の車両用制動装置を装着した車両が衝突した場合の時間と車両状況の関係を示す説明図である。
【0028】
まず、本例では、ある速度で走行する車両が壁面に正面衝突した際の衝突状況について調べた。なお、車両衝突検知手段14aとして、SRS用の加速度センサ(Gセンサ)を用いている。
図7に示すように、0ms(ミリ秒)で車両は壁面に衝突する(衝突した瞬間を0msとする)。衝突から5ms経過後で制御装置14が有する加速度センサが衝突を検知し、高圧ガス発生信号をインフレータ13に送信する。それにより、車両用制動装置10のエアバッグ11が展開を始め、10ms経過後で展開を終了する。衝突から30ms経過後で乗員室内のSRS用のエアバッグが展開し、そして、80ms経過後に車両は停止することができる。一方、車両用制動装置10を装着しない従来車では、衝突から100ms経過後に車両は停止することができた。
したがって、エアバッグ11による路面との摩擦力がある分、車両用制動装置10を装着した車両は、従来車より20ms分早く停止できることがわかった。
【0029】
また、図8を参照しながら、正面衝突した際の車両及び乗員に発生する重力加速度について説明する。
図8(a)は、従来車が正面衝突したときに車両及び乗員に発生する重力加速度と時間の関係について示したグラフであり、(b)は、本発明に係る車両用制動装置を装着した車両が正面衝突したときに車両及び乗員に発生する重力加速度と時間の関係について示したグラフである。
【0030】
図8(a)に示すように、従来車は運動エネルギーの大部分が車体変形によって吸収されるため、クッションストロークと時間を要し、車両に発生する重力加速度は、衝突の後に徐々に大きくなり、最高値を記録し、その後急激に小さくなり停止する。また、乗員に発生する重力加速度は、衝突からしばらくしてから現れはじめ、やがてピークに達しその後消滅するような放物状の波形を描く。
【0031】
一方、図8(b)に示すように、車両用制動装置10を装着した車両に発生する重力加速度は、制動用のエアバッグ11が展開する衝突のわずか後から急激に大きくなり、クッションストロークと時間が短縮し停止する。従来車及び車両用制動装置10を装着した車両が衝突により受ける運動エネルギーはともに等しいが、車両用制動装置10による制動、即ち制動面と路面との摩擦により、エネルギーが消費され、従来車と比べ制動距離が短縮される。
【0032】
また、乗員に発生する重力加速度は、衝突からしばらくしてから現れ始め、従来の車両の場合よりも早く頂点に達し、早く消滅するような放物状の波形を描く。このとき、乗員に発生する重力加速度は、衝突により受ける運動エネルギーがエアバッグ11と路面との摩擦によって消費されることから、従来車の乗員に発生する重力加速度よりも小さくなる。つまり、ピークが低くなるとともに重力加速度が消費するのも早くなる。
したがって、車両用制動装置10を装着した車両では、その乗員に発生する重力加速度、すなわち乗員が受けるダメージを低減することができることがわかった。
【0033】
ちなみに、従来のタイヤと路面との摩擦力のみによる制動で、本実施形態のような制動力(通常ブレーキの制動力+車両用制動装置10の制動力)を得ようとすると、タイヤを幅広にし、コンパウンドを柔らかいものにし、それに応じてサスペンションや油圧回路を強力なものにしなければならず、これらは転がり抵抗の増加、車両重量の増加につながり、燃費を著しく悪化してしまう。本実施形態の車両用制動装置10によれば、転がり抵抗はそのままで車両重量の増加も低く抑えることができる。これにより、燃費に悪影響を及ぼさずに、従来では得られないような良好な制動力を得ることができる。なお、燃費はCO2排出などの環境問題に直結する。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、ガス圧発生手段によりガス圧を供給された制動面移動手段が制動面を移動させることにより、制動面が路面と接触して路面との接地面積を広くすることができる。そのため、車両の制動距離を短縮できる。また、従来とは異なる制動を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本実施形態に係る車両用制動装置を装着した車両の側面図、(b)はモジュールケース内に収容されるエアバッグの断面図、(c)はエアバッグが展開している車両の側面図である。
【図2】(a)は本実施形態に係るエアバッグの展開前の斜視図、(b)は(a)のエアバッグの展開後の斜視図である。
【図3】本実施形態に係る車両用制動装置のブロック図である。
【図4】(a)は本実施形態に係るエアバッグの各展開場所を示す側面図であり、(b)はフロント置きの上面図、(c)はセンタ置きの上面図、(d)はリア置きの上面図である。
【図5】エアバッグの展開(作動)の制御ロジック図である。
【図6】(a)は従来車の入水時の状態を示す説明図であり、(b)は本発明に係るエアバッグが入水時に展開したときの状態を示す説明図である。
【図7】本発明に係る車両用制動装置を装着した車両が衝突した場合の時間と車両状況の関係を示す説明図である。
【図8】(a)は、従来車が正面衝突したときの車両及び乗員に発生する重力加速度と時間の関係について示したグラフであり、(b)は、本発明に係る車両用制動装置を装着した車両が正面衝突したときの車両及び乗員に発生する重力加速度と時間の関係について示したグラフである。
【符号の説明】
10 車両用制動装置
11 エアバッグ
11a 高圧ガス導入孔
11b 底面
12 モジュールケース
12a ティアライン
13 インフレータ
13a 高圧ガス供給管
14 制御装置
14a 車両衝突検知手段[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a vehicular braking device that applies a braking force to a vehicle.
[0002]
[Prior art]
Conventional brakes are based on the principle that the brake pedal is depressed and the kinetic energy of the vehicle is consumed by the friction between the tire and the road surface by the drum type or disk type brake, and the driver actually stops. When the vehicle is to be stopped, the function of the brake does not mean that the vehicle can be stopped immediately. There is a certain distance (hereinafter referred to as "braking distance") from the time when the driver operates the brake and the brake starts to work until the vehicle completely stops.
It is desirable that the braking distance be short. Shortening of the braking distance is achieved by increasing the contact area where the tire contacts the road surface. It is also achieved by increasing the coefficient of friction between the tire and the road. Specifically, when the tires are widened, the contact area increases, so that the braking distance can be shortened. Further, when the rubber compound of the tire is made soft, the coefficient of friction between the tire and the road surface increases, so that the braking distance can be shortened.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, if the tire is widened to increase the ground contact area, or if the rubber compound of the tire is softened to increase the friction coefficient, the braking distance can be shortened, but the fuel efficiency of the vehicle is deteriorated. Further, since the vehicle is normally in contact with the road surface with four tires, there is a limit in increasing the contact area. Also, there is a limit in increasing the coefficient of friction between the tire and the road surface. That is, there is a point to be considered in shortening the braking distance of the vehicle.
[0004]
Therefore, an object of the present invention is to provide a vehicle braking device that can brake a vehicle by an approach different from the conventional braking of a vehicle due to friction between a tire and a road surface.
[0005]
The present invention is configured to solve the above problems, and is a vehicle braking device that applies a braking force to a vehicle by gas pressure, wherein the vehicle braking device reduces a braking force by contact with a road surface. A braking surface to be generated, braking surface moving means for bringing the braking surface into contact with a road surface by the gas pressure at the time of braking, and gas pressure generating means for supplying the gas pressure to the braking surface moving means. And
[0006]
According to the present invention, when the braking surface moving unit supplied with the gas pressure by the gas pressure generating unit moves the braking surface, the braking surface comes into contact with the road surface to generate a braking force. That is, braking different from conventional braking by friction between the tire and the road surface is realized.
[0007]
The braking force in the present invention may be generated in combination with a braking force generated by a conventional braking device or braking method, or may be generated alone. Further, the braking force may be generated by the driver's intention, or the braking force may be generated regardless of the driver's intention. In the present invention, the size and shape of the braking surface can be set arbitrarily. Which part of the expansion means is to be rubbed against the road surface can also be arbitrarily set.
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of a vehicular braking device according to the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
In the drawings referred to, FIG. 1A is a side view of a vehicle equipped with a vehicle braking device according to the present embodiment, FIG. 1B is a cross-sectional view of an airbag housed in a module case, and FIG. It is a side view of the vehicle in which the bag is deployed. FIG. 3 is a block diagram of the vehicle braking device according to the present embodiment.
[0009]
The
[0010]
2A is a perspective view of the airbag according to the present embodiment before deployment, and FIG. 2B is a perspective view of the airbag of FIG. 2A after deployment.
The
[0011]
As shown in FIG. 1C, the size of the
[0012]
As shown in FIG. 1B, the
The
The lower surface of the
[0013]
The inflator 13 is a high-pressure gas generator having a high-pressure
The inflator 13 is housed in the
The inflator 13 receives a high-pressure gas generation signal from a
[0014]
As shown in FIG. 3, the
[0015]
Hereinafter, the operation of the
First, as shown in FIG. 3, when the vehicle collides, the vehicle collision detection means 14 a detects the collision in the
Then, the inflator 13 catches the high-pressure gas generation signal and blows out the high-pressure gas into the
The
[0016]
According to the above, the following effects can be obtained in the present embodiment.
By deploying the
[0017]
When the
Further, although the
[0018]
Further, the present invention can be implemented as follows.
That is, in the above-described embodiment, the
[0019]
In the above-described embodiment, the braking surface is provided directly on the
[0020]
In the above-described embodiment, as shown in FIGS. 4A and 4C, the
Further, for example, as shown in FIGS. 4A and 4D, the
Further, the storage space for the
[0021]
In the above-described embodiment, the
Similarly, the
Furthermore, the
[0022]
Further, the brake lamp may be turned on when the
[0023]
FIG. 5 shows an example of the operation logic. This operation logic operates when any of the conditions (1) to (6) is satisfied.
[0024]
In the configuration of the present invention, the
[0025]
As described above, the present invention has been described as having the functions of braking, buoyancy assistance, and buoyancy generation. However, the effect obtained by deploying the
[0026]
In addition, it goes without saying that the size, shape, and material of the airbag, the number of high-pressure gas introduction holes of the airbag, the number of high-pressure gas supply pipes of the inflator, and the deployment direction can be appropriately changed.
In the above-described embodiment, the
[0027]
Next, a situation result when a vehicle equipped with the
FIG. 7 is an explanatory diagram illustrating a relationship between time and a vehicle situation when a vehicle equipped with the vehicle braking device according to the embodiment of the present invention collides.
[0028]
First, in this example, a collision state when a vehicle traveling at a certain speed collides head-on against a wall surface was examined. An SRS acceleration sensor (G sensor) is used as the vehicle collision detection means 14a.
As shown in FIG. 7, the vehicle collides with the wall surface in 0 ms (millisecond) (the instant of the collision is 0 ms). After a lapse of 5 ms from the collision, the acceleration sensor of the
Therefore, it has been found that the vehicle equipped with the
[0029]
The gravitational acceleration generated in the vehicle and the occupant at the time of a frontal collision will be described with reference to FIG.
FIG. 8A is a graph showing the relationship between the gravitational acceleration generated in the vehicle and the occupant when a conventional vehicle collides head-on, and time, and FIG. 8B shows the vehicle equipped with the vehicle braking device according to the present invention. 5 is a graph showing the relationship between the gravitational acceleration generated in the vehicle and the occupant when the vehicle has a frontal collision and the time.
[0030]
As shown in FIG. 8A, the conventional vehicle requires a cushion stroke and time because most of the kinetic energy is absorbed by the deformation of the vehicle body, and the gravitational acceleration generated in the vehicle gradually increases after the collision. , Record the highest value, then suddenly decrease and stop. In addition, the gravitational acceleration generated in the occupant begins to appear some time after the collision, draws a parabolic waveform that eventually reaches a peak, and then disappears.
[0031]
On the other hand, as shown in FIG. 8B, the gravitational acceleration generated in the vehicle equipped with the
[0032]
Further, the gravitational acceleration generated in the occupant starts appearing some time after the collision, reaches a peak earlier than in the case of the conventional vehicle, and draws a parabolic waveform that disappears earlier. At this time, the gravitational acceleration generated by the occupant is smaller than the gravitational acceleration generated by the occupant of the conventional vehicle because the kinetic energy received by the collision is consumed by the friction between the
Therefore, it was found that the gravitational acceleration generated in the occupant, that is, the damage to the occupant can be reduced in the vehicle equipped with the
[0033]
Incidentally, if it is attempted to obtain the braking force (the braking force of the normal brake + the braking force of the vehicle braking device 10) as in the present embodiment by the conventional braking only with the frictional force between the tire and the road surface, the tire becomes wider. However, the compound must be soft, and the suspension and hydraulic circuit must be correspondingly strong, which leads to an increase in rolling resistance and an increase in vehicle weight, which significantly reduces fuel consumption. According to the
[0034]
【The invention's effect】
According to the present invention, the braking surface is moved by the braking surface moving unit supplied with the gas pressure by the gas pressure generating unit, so that the braking surface comes into contact with the road surface and the ground contact area with the road surface can be increased. Therefore, the braking distance of the vehicle can be reduced. Further, braking different from the conventional one can be performed.
[Brief description of the drawings]
1A is a side view of a vehicle equipped with a vehicle braking device according to an embodiment, FIG. 1B is a cross-sectional view of an airbag housed in a module case, and FIG. FIG. 1 is a side view of a running vehicle.
2A is a perspective view of the airbag according to the present embodiment before deployment, and FIG. 2B is a perspective view of the airbag of FIG.
FIG. 3 is a block diagram of the vehicle braking device according to the embodiment;
4A is a side view showing each deployment location of the airbag according to the present embodiment, FIG. 4B is a top view of a front installation, FIG. 4C is a top view of a center installation, and FIG. It is a top view of rear installation.
FIG. 5 is a control logic diagram of deployment (operation) of the airbag.
FIG. 6 (a) is an explanatory diagram showing a state when a conventional vehicle enters water, and FIG. 6 (b) is an explanatory diagram showing a state when an airbag according to the present invention is deployed when entering water.
FIG. 7 is an explanatory diagram showing a relationship between time and a vehicle situation when a vehicle equipped with the vehicle braking device according to the present invention collides.
FIG. 8A is a graph showing the relationship between time and gravitational acceleration generated in a vehicle and an occupant when a conventional vehicle collides head-on, and FIG. 5 is a graph showing the relationship between the gravitational acceleration generated on the vehicle and the occupant when the mounted vehicle makes a head-on collision and time.
[Explanation of symbols]
Claims (1)
前記車両用制動装置は、路面との接触により制動力を発生させる制動面と、
制動時に前記制動面を前記ガス圧により路面と接触させる制動面移動手段と、
前記制動面移動手段に前記ガス圧を供給するガス圧発生手段と、
を備えたことを特徴とする車両用制動装置。A vehicle braking device for applying a braking force to a vehicle by gas pressure,
The vehicle braking device includes: a braking surface that generates a braking force by contact with a road surface;
Braking surface moving means for bringing the braking surface into contact with a road surface by the gas pressure during braking,
Gas pressure generating means for supplying the gas pressure to the braking surface moving means,
A vehicle braking device comprising:
Priority Applications (1)
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- 2002-06-12 JP JP2002171009A patent/JP2004017664A/en active Pending
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