JP2004017431A - 被記録媒体、画像記録方法及び画像形成装置 - Google Patents

被記録媒体、画像記録方法及び画像形成装置 Download PDF

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佐藤 公一
Ikuo Nakazawa
中澤 郁郎
Sakae Suda
須田 栄
Masayuki Ikegami
池上 正幸
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Abstract

【課題】顔料インクに好適な定着性を有する被記録媒体およびそれを用いたインクジェット画像形成方法を提供する。
【解決手段】紙の基板上に、ポリビニルエーテル繰り返し単位構造を有する高分子化合物を含有するコート層を有する被記録媒体。インク吐出部からインクを吐出して被記録媒体上に付与して記録を行う画像形成方法において、前記被記録媒体が上記の被記録媒体を使用する画像形成方法。前記ポリビニルエーテル繰り返し単位構造を有する高分子化合物が刺激応答性を有するのが好ましい。前記高分子化合物がブロックポリマーであるのが好ましい。
【選択図】        なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種プリンティングプロセスに使用することができる、被記録媒体に関するものである。特に本発明は、インクジェット記録に好ましく利用されうる画像形成材料の被記録媒体、それらを用いた画像形成方法、画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
粒状固体を含有する水性分散材料には、従来から機能性材料として、除草剤、殺虫剤等の農薬、抗がん剤、抗アレルギー剤、消炎剤等の医薬、または、粒状固体として着色剤を有するインク、トナー等の色材が良く知られている。近年、デジタル印刷技術は非常な勢いで進歩している。このデジタル印刷技術は、電子写真技術、インクジェット技術と言われるものがその代表例であるが、近年オフィス、家庭等における画像形成技術としてその存在感をますます高めてきている。
【0003】
インクジェット技術はその中でも直接記録方法として、コンパクト、低消費電力という大きな特徴がある。また、ノズルの微細化等により急速に高画質化が進んでいる。インクジェット技術の一例は、インクタンクから供給されたインクをノズル中のヒーターで加熱することで蒸発発泡し、インクを吐き出させて記録媒体に画像を形成させるという方法である。他の例はピエゾ素子を振動させることでノズルからインクを吐き出させる方法である。
【0004】
これらの方法に使用されるインクは通常染料水溶液が用いられるため、色の重ね合わせ時ににじみが生じたり、記録媒体上の記録箇所に紙の繊維方向にフェザリングと言われる現象が現れたりする場合があった。また、多くが染料インクで記録する方法を用いているため、画像の耐候性の面でも更なる改善が求められている。これらを改善する目的で顔料分散インクを使用することが検討されている(例えば米国特許第5085698号明細書)。しかしながら未だなお多くの改善が望まれている状況であり、被記録媒体についても多くの改善が求められている(例えば、特開平9−66664)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑み、良好な定着性を有する被記録媒体を提供しようとするものである。特に、本発明は、インクジェット記録に好適で、また、顔料インクに好適な定着性の優れた、被記録媒体を提供しようとするものである。
【0006】
また、本発明は、良好な定着性を有する被記録媒体を使用した画像形成方法、特にインクジェット記録方法を提供しようとするものである。
また、本発明は、良好な定着性を有する被記録媒体を使用した画像形成装置、特にインクジェット記録装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記従来技術、課題に鑑み、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一の発明は、基板上に、ポリビニルエーテル繰り返し単位構造を有する高分子化合物を含有することを特徴とする被記録媒体である。
【0008】
前記基板が紙であり、該基板上にポリビニルエーテル繰り返し単位構造を有する高分子化合物を含有するコート層を有することが好ましい。
前記ポリビニルエーテル繰り返し単位構造を有する高分子化合物が刺激応答性を有することが好ましい。
前記ポリビニルエーテル繰り返し単位構造が、以下の一般式(1)で表わされる構造が好ましい。
【0009】
【化2】
Figure 2004017431
【0010】
[式中、R は炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyrまたは−(CH(R )−CH(R )−O) −R もしくは−(CH ) −(O) −R から選ばれ、芳香族環中の水素原子は炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基と、また芳香族環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換することができる。lは1から18の整数から選ばれ、mは1から36の整数から選ばれ、nは0または1である。またR 、R はそれぞれ独立に水素原子もしくはCH である。R は水素原子、炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、−CHO、−CO−CH=CH 、−CO−C(CH )=CH からなり、R が水素原子以外の場合、炭素原子上の水素原子は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香族環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換することができる。]
【0011】
前記高分子化合物がブロックポリマーであることが好ましい。
【0012】
本発明の第二の発明は、上記の被記録媒体を使用することを特徴とする画像形成方法である。
また、本発明は、インク吐出部からインクを吐出して被記録媒体上に付与して記録を行う画像形成方法において、前記被記録媒体が上記の被記録媒体を使用することを特徴とする画像形成方法である。
【0013】
前記インクに顔料インクを使用することが好ましい。
本発明の第三の発明は、上記の画像形成方法に用いる画像形成装置である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の第1は基板上に、ポリビニルエーテル繰り返し単位構造を有する高分子化合物を含有するところの被記録媒体である。本発明の被記録媒体はインク等の色材が、本発明の被記録媒体中のポリビニルエーテル繰り返し単位構造を有する高分子化合物と接触して、耐擦カ性等に対して良好な定着性を現出するという特性を有する。前記基板は紙であルことが好ましく、ポリビニルエーテル繰り返し単位構造を有する高分子化合物との接着性が良好であり、該化合物を含有するコート層を有することが好ましい。このポリビニルエーテル繰り返し単位構造を有する高分子化合物は、刺激応答性を有することを特に好ましい。ポリビニルエーテル主鎖構造は、柔軟な構造ゆえに、刺激に対する応答性が高速であり、良好である。この刺激応答性は、定着特性の向上、転写性の制御等に適用することができる。
【0015】
前記ポリビニルエーテル繰り返し単位構造は、以下の一般式(1)であることが好ましい。
【0016】
【化3】
Figure 2004017431
【0017】
[式中、R は炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyrまたは−(CH(R )−CH(R )−O) −R もしくは−(CH ) −(O) −R から選ばれ、芳香族環中の水素原子は炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基と、また芳香族環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換することができる。lは1から18の整数から選ばれ、mは1から36の整数から選ばれ、nは0または1である。またR 、R はそれぞれ独立に水素原子もしくはCH である。R は水素原子、炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、−CHO、−CO−CH=CH 、−CO−C(CH )=CH からなり、R が水素原子以外の場合、炭素原子上の水素原子は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香族環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換することができる。]
【0018】
−Phはフェニル基、−Pyrはピリジル基、−Ph−Phはビフェニル基、および−Ph−Pyrはピリジルフェニル基を表す。ピリジル基、ビフェニル基およびピリジルフェニル基については、可能な位置異性体のいずれのものであってもよい。
【0019】
以上に記した高分子化合物は以下に示す例のモノマー化合物を用いて合成することができる。
【0020】
【化4】
Figure 2004017431
【0021】
高分子化合物として具体的には、以下の構造式を例としてあげることができる。
【0022】
【化5】
Figure 2004017431
【0023】
【化6】
Figure 2004017431
【0024】
前記ポリビニルエーテル主鎖構造からなるブロックポリマーは、高分子鎖の100%がポリビニルエーテルであることに限定はされず、10mol%以上のポリビニルエーテル主鎖を持っていればよい。10mol%未満ではその柔軟な高分子特性が充分出ない場合がある。ポリビニルエーテル構造を含むポリマーの合成法は多数報告されているが(例えば特開平11−080221号公報)、青島らによるカチオンリビング重合による方法(特開平11−322942号公報、特開平11−322866号公報)が代表的である。カチオンリビング重合でポリマー合成を行うことにより、ホモポリマーや2成分以上のモノマーからなる共重合体、さらにはブロックポリマー、グラフトポリマー、グラジュエーションポリマー等の様々なポリマーを、長さ(分子量)を正確に揃えて合成することができる。また、ポリビニルエーテルは、その側鎖に様々な官能基を導入することができる。カチオン重合法は、他にHI/I 系、HCl/SnCl 系等で行うこともできる。
【0025】
本発明に用いられる非イオン性の両親媒性ブロックポリマーの数分子量は、100以上10、000、000以下が好ましく、さらに好ましくは1、000以上1,000,000以下である。100未満では高分子としての立体効果がでない場合があり、10,000,000を越える場合、粘性が大きくなりすぎる場合が多い。
【0026】
上記ポリビニルエーテルタイプの高分子化合物は好ましい一形態として、ブロックポリマーが挙げられる。
【0027】
本発明の被記録媒体は、前記ポリビニルエーテル繰り返し単位構造を有する高分子化合物を基板上に有することで、極めて平易な構成で、被記録媒体上に画像形成されたインク組成物が増粘し、良好な定着性を実現できるというものである。本発明の被記録媒体は、基板上に前記ポリビニルエーテル繰り返し単位構造を有する高分子化合物を溶解または、分散させた液状物をスピンコーティング、ディップコーティング、キャストコーティング、噴霧等のコーティング方法により、製造することができる。この際、溶液コーティングした場合はコーティング層を形成する場合が多い。本発明ではコーティング層を形成しても良く、していなくても良い。基板が紙の場合、紙の製造工程中にサイズ剤等の導入と同時に前記ポリビニルエーテル繰り返し単位構造を有する高分子化合物を紙中に導入することも可能である。
【0028】
次に本発明の第2の発明の画像形成方法について説明する。
好ましい画像形成方法の一例は、インク吐出部からインクを吐出して被記録媒体上に付与することで記録を行う画像形成方法において、前記被記録媒体を用いたことを特徴とする画像形成方法である。本発明に用いられるインクは、前記本発明の被記録媒体と相互作用して増粘するインクが好ましく用いられる。被記録媒体中の前記ポリビニルエーテル繰り返し単位構造を有する高分子化合物として、前記II−a)を用いてプロトン酸と共に用い、インクとして、ポリアクリル酸または、ポリメタクリル酸の繰り返し単位構造を有する高分子化合物を含有する水性インク組成物を用いると、前記II−a)とポリアクリル酸または、ポリメタクリル酸の繰り返し単位構造を有する高分子化合物が相互作用し、ゲルを生成、著しく増粘することで良好な画像定着性を実現することができる。
【0029】
次に本発明の第3の発明である、インク吐出部からインクを吐出して被記録媒体上に付与することで記録を行う画像形成装置において、前記被記録媒体を用いたことを特徴とする画像形成装置について説明する。本発明のインクジェット用インクを用いるインクジェットプリンタとしては、圧電素子を用いたピエゾインクジェット方式や、熱エネルギーを作用させて発泡し記録を行う熱インクジェット方式等、様々なインクジェット記録装置に適用できる。以下このインクジェット記録装置について図1を参照して概略を説明する。但し、図1はあくまでも構成の一例であり、本願発明を限定するものではない。
【0030】
図1は、インクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。
図1は、ヘッドを移動させて被記録媒体に記録をする場合を示した。
【0031】
図1において、製造装置の全体動作を制御するCPU50には、ヘッド70をXY方向に駆動するためのX方向駆動モータ56およびY方向駆動モータ58がXモータ駆動回路52およびYモータ駆動回路54を介して接続されている。CPUの指示に従い、Xモータ駆動回路52およびYモータ駆動回路54を経て、このX方向駆動モータ56およびY方向駆動モータ58が駆動され、ヘッド70の被記録媒体に対する位置が決定される。
【0032】
図1に示されるように、ヘッド70には、X方向駆動モータ56およびY方向駆動モータ58に加え、ヘッド駆動回路60が接続されており、CPU50がヘッド駆動回路60を制御し、ヘッド70の駆動、即ちインクジェット用インクの吐出等を行う。さらに、CPU50には、ヘッドの位置を検出するためのXエンコーダ62およびYエンコーダ64が接続されており、ヘッド70の位置情報が入力される。また、プログラムメモリ66内に制御プログラムも入力される。CPU50は、この制御プログラムとXエンコーダ62およびYエンコーダ64の位置情報に基づいて、ヘッド70を移動させ、被記録媒体上の所望の位置にヘッドを配置してインクジェット用インクを吐出する。このようにして被記録媒体上に所望の描画を行うことができる。また、複数のインクジェット用インクを装填可能な画像記録装置の場合、各インクジェット用インクに対して上記のような操作を所定回数行うことにより、被記録媒体上に所望の描画を行うことができる。
【0033】
また、インクジェット用インクを吐出した後、必要に応じて、ヘッド70を、ヘッドに付着した余剰のインクを除去するための除去手段(図示せず)の配置された位置に移動し、ヘッド70をワイピング等して清浄化することも可能である。清浄化の具体的方法は、従来の方法をそのまま使用することができる。
【0034】
描画が終了したら、図示しない被記録媒体の搬送機構により、描画済みの被記録媒体を新たな被記録媒体に置き換える。
【0035】
なお、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態を修正または変形することが可能である。例えば、上記説明ではヘッド70をXY軸方向に移動させる例を示したが、ヘッド70は、X軸方向(またはY軸方向)のみに移動するようにし、被記録媒体をY軸方向(またはX軸方向)に移動させ、これらを連動させながら描画を行うものであってもよい。
【0036】
本発明は、インクジェット用インクの吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、上記熱エネルギーによりインクジェット用インクを吐出させるヘッドが優れた効果をもたらす。かかる方式によれば描画の高精細化が達成できる。本発明のインクジェット用インクを使用することにより、更に優れた描画を行うことができる。
【0037】
上記の熱エネルギーを発生する手段を備えた装置の代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書,同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体が保持され、流路に対応して配置されている電気熱変換体に、吐出情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長および収縮により吐出用開口を介して液体を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書,同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた吐出を行うことができる。
【0038】
ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書,米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基いた構成としても本発明の効果は有効である。すなわち、ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によればインクジェット用インクの吐出を確実に効率よく行うことができる。
【0039】
さらに、本発明の画像形成装置で被記録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプのヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのようなヘッドとしては、複数のヘッドの組合せによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個のヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0040】
加えて、シリアルタイプのものでも、装置本体に固定されたヘッド、または、装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプのヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0041】
さらに、本発明の装置は、液滴除去手段を更に有していてもよい。このような手段を付与した場合、更に優れた吐出効果を実現できる。
【0042】
また、本発明の装置の構成として、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定化できるので、好ましい。これらを具体的に挙げれば、ヘッドに対してのキャッピング手段、加圧または吸引手段、電気熱変換体またはこれとは別の加熱素子、または、これらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段、インクの吐出とは別の、吐出を行なうための予備吐出手段などを挙げることができる。
【0043】
本発明に対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
本発明の装置では、インクジェット用インクの吐出ヘッドの各吐出口から吐出されるインクの量が、0.1ピコリットルから100ピコリットルの範囲であることが好ましい。
【0044】
また、一例として本発明の被記録媒体は、中間転写体にインクを印字した後、紙等の記録媒体に転写する記録方式等を用いた間接記録装置にも用いることができる。該被記録媒体を中間転写体として利用した装置にも適用することができる。
【0045】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0046】
<非イオン性の両親媒性ブロックポリマーの合成>
・モノマーの調製:
2‐メトキシエチルビニルエーテル(以下、MOVEと略す)および2−エトキシエチルビニルエーテル(以下、EOVEと略す)は、2−クロロエチルビニルエーテルと、それぞれナトリウムメトキシドおよびナトリウムエトキシドとを、テトラブチルアンモニウムアイオダイド触媒を用い還流して合成した(H. J. Schneider,米国特許第3,062,892号明細書(1962))。2−ビニロキシエチルメタクリレート(以下VEMと略す)はウィリアムソン反応により合成した。
【0047】
・MOVEとEOVEからなるABジブロックポリマーの合成:
ABジブロックポリマーの合成:三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃で加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、MOVE12mmol(ミリモル)、酢酸エチル16mmol(ミリモル)、1−イソブトキシエチルアセテート0.1mmol(ミリモル)、およびトルエン11mlを加え、系内温度が0℃に達したところで25wt%のエチルアルミニウムセスキノクロライド/トルエン溶液(エチルアルミニウムセスキノクロライド0.2mmol(ミリモル))を加え重合を開始し、ABブロックポリマーのA成分を合成した。
【0048】
分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマトグラフィー(GPC)を用いてモニタリングし、A成分の重合が完了した後、次いでB成分であるEOVEmmol(ミリモル)12を添加することで合成を行った。重合反応の停止は、系内に0.3wt%のアンモニア/メタノール溶液を加えて行った。反応を終えた混合溶液中にジクロロメタンを加え希釈し、0.6Nの塩酸溶液で3回、次いで蒸留水で3回洗浄し、エバポレーターで濃縮・乾固したものを真空乾燥させて目的物であるMOVE−EOVEジブロックポリマーを得た。
【0049】
化合物の同定には、NMRおよびGPCを用いて行い、いずれも満足のいくスペクトルを得ることができた(Mn=2.5×10 、MnA/MnB=〜A×10 /B×10 、Mw/Mn=1.3)。
【0050】
上記ポリマーをクロロフォルムに10wt%の量で溶解させる。これを噴霧器で普通紙に均一に噴霧し、高分子化合物をコーティングした。さらに1Nの硫酸を噴霧し被記録媒体を形成した。
【0051】
この被記録媒体に、顔料分散インク(キャボット社、CABOJET200)を20重量部、蒸留水とジエチレングリコール(それぞれ80wt%、20wt%の)溶液を77重量部、ポリメタクリル酸ナトリウム3重量部を混合した顔料分散インクをインクジェットプリター(キヤノン社製、BJC−800J)のインクタンクに搭載し、上記被記録媒体に印字するときれいに印字できた。3分後ラインマーカーでしょう擦しても黒インクを尾引きはなかった。
【0052】
比較例1
前記実施例1の顔料分散インクを普通紙に印字したものをラインマーカーでしょう擦したとき、黒インクの尾引きが見られた。
【0053】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、顔料インクに好適な定着性の優れた、被記録媒体を提供することができる。
また、本発明は、良好な定着性を有する被記録媒体を使用した画像形成方法、特にインクジェット記録方法を提供することができる。
また、本発明は、良好な定着性を有する被記録媒体を使用した画像形成装置、特にインクジェット記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
20 インクジェット装置
50 CPU
52 Xモータ駆動回路
54 Yモータ駆動回路
56 X方向駆動モータ
58 Y方向駆動モータ
60 ヘッド駆動回路
62 Xエンコーダ
64 Yエンコーダ
66 プログラムメモリ
70 ヘッド

Claims (9)

  1. 基板上に、ポリビニルエーテル繰り返し単位構造を有する高分子化合物を含有することを特徴とする被記録媒体。
  2. 前記基板が紙であり、該基板上にポリビニルエーテル繰り返し単位構造を有する高分子化合物を含有するコート層を有することを特徴とする請求項1記載の被記録媒体。
  3. 前記ポリビニルエーテル繰り返し単位構造を有する高分子化合物が刺激応答性を有することを特徴とする請求項1または2記載の被記録媒体。
  4. 前記ポリビニルエーテル繰り返し単位構造が、以下の一般式(1)で表わされる請求項1乃至3のいずれかの項に記載の被記録媒体。
    Figure 2004017431
    [式中、R は炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyrまたは−(CH(R )−CH(R )−O) −R もしくは−(CH ) −(O) −R から選ばれ、芳香族環中の水素原子は炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基と、また芳香族環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換することができる。lは1から18の整数から選ばれ、mは1から36の整数から選ばれ、nは0または1である。またR 、R はそれぞれ独立に水素原子もしくはCH である。R は水素原子、炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、−CHO、−CO−CH=CH 、−CO−C(CH )=CH からなり、R が水素原子以外の場合、炭素原子上の水素原子は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香族環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換することができる。]
  5. 前記高分子化合物がブロックポリマーであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載の被記録媒体。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の被記録媒体を使用することを特徴とする画像形成方法。
  7. インク吐出部からインクを吐出して被記録媒体上に付与して記録を行う画像形成方法において、前記被記録媒体が請求項1乃至5のいずれかに記載の被記録媒体を使用することを特徴とする請求項6記載の画像形成方法。
  8. 前記インクに顔料インクを使用することを特徴とする請求項7記載の画像形成方法。
  9. 請求項6乃至8のいずれかに記載の画像形成方法に用いる画像形成装置。
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