JP2004013810A - 駆動制御装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャリッジの駆動制御において、位置等に応じて駆動速度を変えることで、性能を引き出す。
【解決手段】制御対象3としてキャリッジを駆動する場合、補償器2は、駆動パターン発生器1から指令値を受け取ると、モニタされる位置や速度等の状態量に応じて指令値のパラメータを再評価し、操作量に評価値を反映させる。変化率評価器7は、補償器2から、速度に対する許容量を示す指令値4の積分項13を受取り、その位置に応じた許容量に従って、指令値4の速度の項目を更新する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば画像出力装置におけるサーボモータを用いた機構駆動系等の制御において、制御対象の動作速度、あるいは位置の検出値と、目標設定値との比較から制御対象の操作量を出力する駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のレーザプリンタ、デジタル複写機、及びインクジェットプリンタといった画像出力装置においては、写真画質印字を実現しうる高画質、高精細な画像出力が求められ、それと同時に印字時間のさらなる短縮を実現することが重要となっている。このためには高速、高精度の駆動機構系の構築が必要不可欠となり、ステッピングモータによるオープンループ制御から、サーボモータを用いたクローズドループ制御による機構駆動系の制御が主流となってきている。
【0003】
サーボモータを用いた機構駆動系の制御では、制御対象の動作速度あるいは位置の検出値と指令値との比較値に対して、PID(比例+積分+微分制御動作)演算等を行い制御対象の操作量を出力する補償器を用いるのが一般的である。PID制御における出力と入力との関係は高周波成分を無視すると次のように与えられる。
【0004】
Y/X=±P(I/s+1+Ds)/(bI/s+1+Ds/a)
ここで、a>1,0≦b≪1であり、aは微分動作利得、bは比例利得/定常利得、Dは微分動作の時定数、Iは積分動作速度、Pは比例利得、sは複素変数、Xは入力の変換(すなわち制御対象からの検出値)、Yは出力の変換(すなわち制御対象への操作量)を表す。
【0005】
補償器のPID各項におけるパラメータゲイン(利得)設定については、制御対象のメカ特性から決定されるものであり、制御ブロックのオープンループ特性、クローズドループ特性等から、制御対象が安定な駆動を行える範囲内において決定される。制御部においては不安定な状態における駆動は避けるべきことであり、安定性は評価の最重要項目となる。
【0006】
しかし、制御対象の状態は必ずしも一定ではない。例えば、制御対象のメカ特性が駆動領域により変化している場合や、機構系における負荷が耐久性の劣化とともに変化していく場合等が考えられる。パラメータゲイン設定値を決定する際には制御対象の様々な状態を考慮して、最悪の条件下でも安定な駆動を行えることが重要となる。
【0007】
上記の様に様々な条件を満たすように設定されたパラメータゲインは、制御対象がどのような条件でも安定に駆動することができる。しかし、設定されたパラメータは安定性を考慮するあまり緩やかな設定となっている。これは制御対象が最良の条件下にある時には、パラメータ設計が余裕を持ちすぎていることを意味することになり、いいかえれば制御系が制御対象の性能を十分に引き出していないことになる。制御対象の安定性、時間応答等を含めた駆動プロファイル評価を行う場合、必ずしも最善の選択ではなくなるのである。
【0008】
このようなことから制御対象の時々刻々と変化する状態に合わせて、補償器におけるパラメータを自由に変化させることにより、常に最適な制御を行うことを目標とした制御系の構築、いわゆる適応制御、学習制御といったものが提唱されることになってきた。
【0009】
【発明が解決しょうとする課題】
画像出力装置の機構制御装置において、適応制御、もしくは学習制御といった制御対象の状態変化に対する適応力の高い制御方式においては、制御対象の状態に対応して補償器におけるパラメータの変更を行うことが多い。
【0010】
例えば、特開平5−80856のモータ制御装置では負荷条件の変化に対して駆動速度検出値の比較から補償器におけるPID項のパラメータゲイン変更をすることにより良好な速度制御性能を得ている。しかしこの手法は、指令値に対する速度制御の追従性について安定をはかるものであるので、補償器の入力値となる指令値に関しては変わらない。特開平5−80856の制御法では、指令値自体は負荷の最大となる状況を考慮して補償器が十分に追従できる値を入力し続けることが必要となる。つまり、制御対象の負荷が軽い状態においては余力を残した状態で制御対象の駆動を行うことになる。
【0011】
図2は駆動パターン発生装置における変化率を変化させた速度プロファイルの例を示したものである。図2の速度プロファイル(1)は速度プロファイル(2)に比べ変化率が大きいものであり、速度の変化が急激である。このように、一定の距離の駆動を行った場合、駆動速度の変化率が大きいほうが加減速領域に必要な時間が短くなり、全体の駆動時間も短くなる。このように、一例として駆動時間に注目した場合、パラメータ利得を余裕をもって決定すると、安定性を高めることはできるものの駆動時間は長くなる。
【0012】
先に述べた特開平5−80856の様な制御法では、指令値自体は負荷の最大となる状況を考慮して補償器が十分に追従できる値を入力し続けることが必要となるため、場合によっては、図2の速度プロファイル(1)で駆動できる時でも、速度プロファイル(2)の指令値により駆動を行うことになる。したがって制御対象の負荷が軽い状態においては余力を残した状態で制御対象の駆動を行うことになる。
【0013】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、制御対象を安定かつ最短時間で駆動できるような駆動制御装置および方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前述の目的を達成するために本発明においては次のような構成を有する。
【0015】
サーボ機構の駆動を制御する駆動制御装置であって、
制御対象の、時間以外のパラメータに基づいて変化する応答特性の成分に応じて、前記パラメータに基づいた前記制御対象を駆動するための指令値を発生する駆動パターン発生手段と、
前記駆動パターン発生手段により発生された指令値を、前記制御対象の状態量に応じて補償して操作量を生成する補償手段とを備える。
【0016】
あるいは、シリアルプリンタのキャリッジの駆動制御装置であって、
位置および速度指令値を演算する駆動パターン発生手段と、
制御対象の位置および速度情報を検出する検出手段と、
前記位置および速度指令値と前記制御対象の位置および速度情報との比較値補償演算から制御対象制御対象の操作量を出力する補償手段と、
制御対象の状態に応じた前記補償手段における第1のパラメータ変更手段と、前記補償手段の状態に応じた前記駆動パターン発生手段における第2のパラメータ変更手段とを備える。
【0017】
更に好ましくは、前記第1のパラメータ変更手段は、位置情報と速度情報を入力値とした速度評価によるキャリッジメカ特性変化検知手段と、前記速度評価結果と位置情報を入力値とした補償器ゲインパラメータ評価による補償器ゲインパラメータ変更手段とを有する。
【0018】
あるいは、シリアルプリンタにおける記録媒体の搬送機構の駆動制御装置であって、
位置あるいは速度指令値を演算する駆動パターン発生手段と、
制御対象の位置あるいは速度情報を検出する検出手段と、
前記位置あるいは速度指令値と前記制御対象の位置あるいは速度情報との比較値補償演算から前記制御対象の操作量を出力する補償手段と、
前記制御対象の状態に応じた前記補償手段における第1のパラメータ変更手段と、
前記補償手段の状態に応じた前記駆動パターン発生手段における第2のパラメータ変更手段とを備える。
【0019】
更に好ましくは、前記第1のパラメータ変更手段は、位置情報と速度情報を入力値とした速度評価による搬送系メカ特性変化検知手段と、前記速度評価結果と位置情報を入力値とした補償器ゲインパラメータ評価による補償器ゲインパラメータ変更手段とを備えるなる。
【0020】
更に好ましくは、前記第2のパラメータ変更手段は、補償器における積分項の値を入力値とした駆動パターン発生器変化率の変更手段を含む。
【0021】
更に好ましくは、上記駆動制御装置によりキャリッジを駆動することを特徴とするシリアルプリンタ。
【0022】
更に好ましくは、上記駆動制御装置により印刷媒体の搬送機構を駆動することを特徴とするシリアルプリンタ。
【0023】
あるいは、シリアルプリンタのキャリッジの駆動制御装置であって、
キャリッジの位置および速度指令値を演算する駆動パターン発生手段と、
前記キャリッジの位置および速度情報を検出する検出手段と、
前記駆動パターン発生手段により演算されたキャリッジの位置および速度指令値を、前記検出手段により検出されたキャリッジの位置および速度情報とにより補償した操作量を出力する補償手段とを備え、
前記駆動パターン発生手段は、前記補償手段により出力される操作量に含まれる速度および位置の項目に応じて、前記指令値を変更する。
【0024】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明していく。
【0025】
図1は機構制御装置のブロック図となる。駆動パターン発生器1は、指定された位置、速度、およびそれらの変化率から位置または速度プロファイルを出力するもので、その出力値が指令値4となる。補償器2は指令値4と、制御対象3の位置、もしくは速度情報6との比較値にたいしてPID演算を行うことにより操作量5を出力する。
【0026】
評価器8は、補償器2のあるパラメータにおける制御対象3の駆動にあたり、制御対象3の状態を示す状態量10を監視することで、用いるパラメータにおける制御対象3の駆動評価を行い、評価値11を出力する。状態量10は制御対象3の位置、速度、加速度等の状態を示すプロファイル情報であり、指令値4に対する比較から誤差量等が求められる。複数回の駆動における誤差量と、現段階における誤差量との比較から、評価値11が導かれる。
【0027】
パラメータ評価器9は、制御対象3の状態を示す状態量10と評価値11とから補償器2におけるパラメータゲインを設定する。事前に計測されているメカ特性情報と情報量10とから補償器2に代入するパラメータを設定し、その設定値に評価値11を基に調整を加え、最終的なパラメータを求め、パラメータ更新値12として補償器2に出力することになる。
【0028】
評価器8は、1駆動毎に用いたパラメータにおける最適性を評価するもので、パラメータ評価器9は制御器の駆動の際にリアルタイムにパラメータ設定を行っている。
【0029】
変化率評価器7は、補償器2のPID演算部におけるパラメータゲインの積分項13から変化率更新値14を求める。
【0030】
ここで補償器2のPID演算において積分項に着目する。積分項におけるパラメータゲイン値は、指令値4のプロファイルにおける変化率に対する制御対象3の追従性の許容範囲を示すものである。つまり積分項が大きいほど制御対象3が大きな変化率を持つ指令値4に安定に追従できることを示しており、積分項の値で許容される変化率より大きな変化率をもつ指令値4が入力された場合には、制御対象3が追従しきれずに挙動が乱れ、最悪の場合には発散してしまうことになる。そこで、制御対象3が補償器2のもとで安定に追従できる範囲内においての、指令値4の変化率の最大値を、変化率更新値14として駆動パターン発生器1に出力をする。変化率評価器7は、制御対象3の駆動にあたりリアルタイムに積分項の値が設定されるために、駆動パターン発生器1は最大限に効率的な指令値4を補償器2に出力することが可能となる。
【0031】
以上の様な処理を行う機構制御装置を、キャリッジサーボモータ制御について適応する場合を考える。
【0032】
図3はシリアルプリンタのキャリッジ駆動系を示す。キャリッジ151はシャフト20に沿って往復運動をする。キャリッジ151にはエンコーダ受光部157とベルトホルダー151aが付いている。156はエンコーダである。駆動モータ152についたプーリ153とプーリ154の間に張られたベルト155がモータ152の回転により駆動され、ベルトホルダー151aにてベルト155に固定されたキャリッジ151が往復運動(図中A,Bの方向)を行う。プーリ154は図中Cの方向に一定の力で付勢され、それによりベルト155の張力が保たれることになる。
【0033】
図1の機構制御装置を図3のキャリッジ機構系に対応させる。制御対象3はキャリッジ151を駆動するモータ152であり、キャリッジの位置、速度情報6がエンコーダ受光部157からの検出値になる。補償器2の出力値である操作量5により、モータ152は駆動され、回転力がベルト155により伝達されてキャリッジ151が駆動される。
【0034】
評価器8に入力される状態量10aはエンコーダ受光部157からの位置情報と速度情報としており、評価器8は、キャリッジ151の駆動範囲の各位置における指令値と速度の誤差量などから、補償器2に用いているパラメータに対するキャリッジ駆動の評価を行う。
【0035】
パラメータ評価器9に入力される状態量10bはエンコーダ受光部157からの位置情報としており、パラメータ評価器9は、キャリッジ151の各位置におけるメカ特性から補償器2に出力されるパラメータを推定する。この推定値に対して、評価値11を用いて再調整をした最終値がパラメータ更新値12となる。パラメータ評価器9におけるパラメータの推定においては、各位置における事前に計測したメカ周波数応答などから各位置における基準となるパラメータが推定される。推定された基準となるパラメータ(基準推定値と呼ぶ)に対して、評価器8から出力される評価値に基づいて、メカ特性の個体差、経年劣化等の影響を監視して求めた調整量を加え、最終的な補償器パラメータであるパラメータ更新値12が求められる。
【0036】
変化率評価器7は最新のパラメータ更新値12により変更された補償器2のパラメータを評価する。補償器2における積分項13を入力値として、キャリッジ151が指令値4に対して安定に追従できる範囲内において駆動パターン発生器1の最大変化率の値を設定して、変化率更新値14として駆動パターン発生器1に出力をする。変化率評価器7は制御対象の駆動にあたりリアルタイムに設定されていくことで、最大限に効率的な変化率を持った指令値を補償器に出力することが可能となる。
【0037】
上記の様な一連の処理で駆動するキャリッジ機構系(図3)において、キャリッジ151の位置がモータ152側から、プーリ154側まで移動する場合についての本提案における効果を簡単に述べる。前述のモータ側152にキャリッジがある場合をM、後述のプーリ側にある場合をPとし、キャリッジ12の位置M,Pの位置関係を示したものが図4となる。
【0038】
キャリッジ12の位置M,Pの制御対象3のメカ特性は異なるもので、Mの状態のほうが周波数応答の帯域に対して良好な結果が得られているとする。経年変化等の各位置における差はないものとすると、基本的には位置Mの方が位置Pに比べ大きなパラメータゲインの設定が可能と考えられる。そして、積分項においても位置Mの方が位置Pに比べ大きな値を示すことになる。すなわち、周波数応答特性は、位置MからPに向けて低下し、位置Mにおいて最良、位置Pにおいて最悪となる。
【0039】
ここで、キャリッジ12が位置Mから位置Pの方向(図4中矢印)に向かって駆動される場合で、キャリッジ12の速度プロファイルを考える。
【0040】
図5の速度プロファイル(11)は、補償器2のパラメータの設定に関してはどの位置においても最適な設定を行っているものである。しかし、駆動パターン発生器1のパラメータに関してはメカ特性変化(周波数応答特性の変化)に対して対応しておらず、位置Pにおける最悪の状態に対しても安定に駆動する様に設定したものである。そのため、位置P近傍に関しては、そこにおける周波数応答特性に対して最適なパラメータによるキャリッジ駆動といえるが、メカ特性(周波数応答特性)の優れている位置M近傍に関しては、駆動パターン発生器1のパラメータ設定に関してはまだ余力を残したものとなる。
【0041】
図5の速度プロファイル(12)は、本実施形態における機構制御方法を用いた場合のものであり、補償器2により設定されるパラメータとしては、キャリッジ151の位置に応じた最適値が設定される。位置M近傍に関しては、位置Pに比べ補償器2の積分項のパラメータ設定値も大きい。そのことは変化率評価器7により得られる変化率更新値14に反映される。駆動パターン発生器1のパラメータは、位置M近傍においては位置P近傍に比べ大きな変化率を持ち、しかも位置M近傍における周波数応答特性に対応した指定値4を補償器2に対して出力するように、変化率更新値14に基づいて再設定される。
【0042】
位置M近傍においては、再設定された指令値に対してキャリッジは十分に追従できるものであるので、駆動開始地点である位置M近傍の立ちあがり加速領域においては、速度プロファイル(11)に比べて短い時間で定速域までの加速を行う速度プロファイル(12)にしたがってキャリッジ151は駆動される。
【0043】
一方、位置P付近においては、速度プロファイル(11)と同じ変化率でキャリッジの駆動速度が変化するよう、駆動パターン発生器1は指令値を出力する。このため、位置P付近では、位置M付近に比べて加減速に時間がかかるが、駆動の安定性を損なうことはない。
【0044】
このため、全体の駆動時間に関しても速度プロファイル(12)の方がプロファイル(11)よりも短くなる。補償器2と駆動パターン発生器1両方のパラメータ最適化を行うことで、記録媒体を設定した目標位値まで搬送して停止させる機能を備えた搬送系制御装置においても、本提案における駆動パターン発生器と補償器とにおけるパラメータ最適化を行うことで、安定でかつ最短時間で駆動できる搬送系制御装置の実現が可能となる。
【0045】
なお、図5のプロファイルは図4のようにキャリッジを位置Mから位置Pに移動する際のものであるが、逆に位置Pから位置Mにキャリッジを移動する際には、図5のプロファイル(2)を速度軸に対して対称としたプロファイルに従ってキャリッジは駆動される。
【0046】
また、本発明はキャリッジの駆動に限らず、例えばプリンタのシートの搬送等に適用することもできる。この場合、上記実施形態においてキャリッジメカ特性に応じて変更されている指令値は、搬送系メカ特性に応じて変更されることとなる。
【0047】
さらに一般に、サーボ機構における制御対象の位置等、時間以外のパラメータにより決定されており、予め測定可能な応答特性に従って補償器2に指令値を与えることで、より効率的に制御対象を駆動することができる。
【0048】
以上、本実施形態の駆動制御装置を総括すると次のような点に特徴を有するものと言える。
(1)駆動パターン発生器1が出力する指令値には、制御対象が有する時間的に不変な応答特性(例えばキャリッジの位置に応じた周波数応答特性)が反映される。
(2)補償器2が出力する操作量には、指令値に加えて、実時間で観測される制御対象の状態量が反映される。
(3)したがって制御対象は、時間の経過に伴う応答特性の変化に対しては補償器2により、時間以外のパラメータの変化に起因する応答特性の変化に対しては駆動パターン発生器1により、最適な操作量が与えられ、その性能を十分に使い切ることが可能となる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によば、駆動制御装置にかかわる全ての制御項目の最適化を図ることを可能とし、メカ特性の変化に対して十分な安定性を確保すると共に、最短時間における駆動を可能とした駆動制御装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】機構制御装置ブロック図
【図2】駆動パターン発生器変化率変化図
【図3】キャリッジ機構系図
【図4】キャリッジ駆動位置図
【図5】本発明によるキャリッジ速度プロファイル
【符号の説明】
1 駆動パターン発生器
2 補償器
3 制御対象
4 指令値
5 操作量
6 位置、速度情報
7 変化率評価器
8 評価器
9 パラメータ評価器
10 状態量
11 評価値
12 パラメータ更新値
13 積分項
14 変化率更新値
151 キャリッジ
151a ベルトホルダー
152 モータ
153 プーリ
154 プーリ
155 ベルト
156 エンコーダ
157 エンコーダ受光部

Claims (12)

  1. サーボ機構の駆動を制御する駆動制御装置であって、
    制御対象の、時間以外のパラメータに基づいて変化する応答特性の成分に応じて、前記パラメータに基づいた前記制御対象を駆動するための指令値を発生する駆動パターン発生手段と、
    前記駆動パターン発生手段により発生された指令値を、前記制御対象の状態量に応じて補償して操作量を生成する補償手段と
    を備えることを特徴とする駆動制御装置。
  2. シリアルプリンタのキャリッジの駆動制御装置であって、
    位置および速度指令値を演算する駆動パターン発生手段と、
    制御対象の位置および速度情報を検出する検出手段と、
    前記位置および速度指令値と前記制御対象の位置および速度情報との比較値補償演算から制御対象制御対象の操作量を出力する補償手段と、
    制御対象の状態に応じた前記補償手段における第1のパラメータ変更手段と、
    前記補償手段の状態に応じた前記駆動パターン発生手段における第2のパラメータ変更手段と
    を備えることを特徴とする駆動制御装置。
  3. 前記第1のパラメータ変更手段は、位置情報と速度情報を入力値とした速度評価によるキャリッジメカ特性変化検知手段と、前記速度評価結果と位置情報を入力値とした補償器ゲインパラメータ評価による補償器ゲインパラメータ変更手段とを有することを特徴とする請求項2に記載の駆動制御装置。
  4. シリアルプリンタにおける記録媒体の搬送機構の駆動制御装置であって、
    位置あるいは速度指令値を演算する駆動パターン発生手段と、
    制御対象の位置あるいは速度情報を検出する検出手段と、
    前記位置あるいは速度指令値と前記制御対象の位置あるいは速度情報との比較値補償演算から前記制御対象の操作量を出力する補償手段と、
    前記制御対象の状態に応じた前記補償手段における第1のパラメータ変更手段と、
    前記補償手段の状態に応じた前記駆動パターン発生手段における第2のパラメータ変更手段と
    を備えることを特徴とする駆動制御装置。
  5. 前記第1のパラメータ変更手段は、位置情報と速度情報を入力値とした速度評価による搬送系メカ特性変化検知手段と、前記速度評価結果と位置情報を入力値とした補償器ゲインパラメータ評価による補償器ゲインパラメータ変更手段とを備えるなることを特徴とする請求項4に記載の駆動制御装置。
  6. 前記第2のパラメータ変更手段は、補償器における積分項の値を入力値とした駆動パターン発生器変化率の変更手段を含むことを特徴とする請求項2または4に記載の駆動制御装置。
  7. 請求項2または3または6に記載の駆動制御装置によりキャリッジを駆動することを特徴とするシリアルプリンタ。
  8. 請求項4乃至6のいずれか1項に記載の駆動制御装置により印刷媒体の搬送機構を駆動することを特徴とするシリアルプリンタ。
  9. シリアルプリンタのキャリッジの駆動制御装置であって、
    キャリッジの位置および速度指令値を演算する駆動パターン発生手段と、
    前記キャリッジの位置および速度情報を検出する検出手段と、
    前記駆動パターン発生手段により演算されたキャリッジの位置および速度指令値を、前記検出手段により検出されたキャリッジの位置および速度情報とにより補償した操作量を出力する補償手段とを備え、
    前記駆動パターン発生手段は、前記補償手段により出力される操作量に含まれる速度および位置の項目に応じて、前記指令値を変更することを特徴とする駆動制御装置。
  10. サーボ機構の駆動制御方法であって、
    制御対象の、時間以外のパラメータに基づいて変化する応答特性の成分に応じて、前記パラメータに基づいた前記制御対象を駆動するための指令値を発生する駆動パターン発生工程と、
    前記駆動パターン発生工程により発生された指令値を、前記制御対象の状態量に応じて補償して操作量を生成する補償工程と
    を備えることを特徴とする駆動制御方法。
  11. シリアルプリンタのキャリッジの駆動制御方法であって、
    キャリッジの位置および速度指令値を演算する駆動パターン発生工程と、
    前記キャリッジの位置および速度情報を検出する検出工程と、
    前記駆動パターン発生工程により演算されたキャリッジの位置および速度指令値を、前記検出工程により検出されたキャリッジの位置および速度情報とにより補償した操作量を出力する補償工程とを備え、
    前記駆動パターン発生工程は、前記補償工程により出力される操作量に含まれる速度および位置の項目に応じて、前記指令値を変更することを特徴とする駆動制御方法。
  12. コンピュータにより、請求項10または11に記載の方法に含まれる各工程を実行し、当該方法を実現するためのコンピュータプログラム。
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US7208902B2 (en) 2005-07-07 2007-04-24 Ricoh Company, Ltd. Digital speed controlling apparatus, digital motor controlling apparatus, paper conveying apparatus, digital speed control method, program for making computer execute this method, computer-readable recording medium, and imaging forming apparatus
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