JP2004013489A - 複数ホストを切り替えるコントローラ - Google Patents
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Abstract
【課題】上位装置がコントローラを制御する放送送出システムにおいて、監視装置なしでも自動的に障害の発生した上位装置の切り替えができ、上位装置の障害を正しく検知できるようなシステムを実現することを目的とする。
【解決手段】コントローラ8は複数の上位装置6、7−1と接続され、コントローラ8が上位装置を監視する。コントローラ8に対する制御権をもった上位装置6の故障を検知すると、自動的に他の正常な上位装置7−1に制御権を移行できる制御権管理手段14を有する。
【選択図】 図2
【解決手段】コントローラ8は複数の上位装置6、7−1と接続され、コントローラ8が上位装置を監視する。コントローラ8に対する制御権をもった上位装置6の故障を検知すると、自動的に他の正常な上位装置7−1に制御権を移行できる制御権管理手段14を有する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上位装置からの制御にしたがって映像や音声を送出する機器を制御するコントローラに関し、コントローラと上位装置との制御インターフェースに関する。
【0002】
【従来の技術】
放送局等の放送送出システムにおいては、音声・映像機器に対して放送送出スケジュールに適した制御を行うためにコントローラが使用されている。コントローラは、音声・映像機器の音声・映像信号をリアルタイムにコントロールすることができる。コントローラに対しては、ホストコンピュータが上位装置として制御を行う。上位装置がコントローラに対して制御スケジュールを事前に通知し、コントローラはこの制御スケジュールに基づいて各音声・映像機器の制御を行うことが一般的である。
【0003】
放送送出システムは、放送の送出を滞りなく行うためにシステム全体の信頼性が高いことが求められる。そのため、通常ホストコンピュータとしてはPC等と比較してより信頼性の高いワークステーションが使用される。また、各装置の障害発生に対しては、これを迅速に検知し、復旧を行えるような仕組みが備わっている。
【0004】
従来、上位装置が動作不能になる等の障害発生を検知するためには、システム上に監視装置を別途準備して上位装置を監視しておく必要があった。また、復旧のためには、障害の発生した上位装置を人の手によって別の上位装置に入れ替えるか、もしくは監視装置がスタンバイ状態の予備の上位装置への切り替えを行う必要があった。図3に従来のコントローラシステムの構成例を示す。図3の従来のコントローラシステムは、上位装置6、上位装置(スタンバイ)7−2、コントローラ8、VTR9、VTR10、VTR11と監視装置12で構成されている。上位装置(スタンバイ)7−2はシステムとは接続されておらず、待機状態となっている。上位装置6が故障した場合に上位装置を切り替える手法を以下に記す。監視装置12は上位装置6が動作しているかどうかを常時監視しており、上位装置6に障害が発生したことを監視装置12が検知すると、監視装置12が上位装置6をシステムから切り離すと共に上位装置(スタンバイ)7−2をシステムと接続し、コントローラの接続情報を更新することで上位装置が切り替わったことをコントローラに通知する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなコントローラシステムにおいては、下記3点の問題点がある。1点目は上位装置6を監視する為の監視装置12が機器として必要となる点である。これにより、システム構成がより複雑になるという問題が生じる。
【0006】
2点目はシステムの信頼性向上のため、上位装置6は信頼性の高いワークステーションで構成しなければならないという点である。これにより、システム構築の選択肢がせばまり、柔軟にシステムを構成することが難しいという問題が生じる。
【0007】
3点目は監視装置が上位装置6を監視する為のインターフェースと上位装置6がコントローラ8を制御する為のインターフェースが異なるという点である。例えば、上位装置6では監視装置12からのリクエストに応答するための応答プログラムと、コントローラ8を制御するための制御プログラムがそれぞれ独立して動作しているとする。監視装置12が上位装置6が動作していることを検知するためにリクエスト信号を送信すると、上位装置6の応答プログラムはこれに応答する。もし上位装置6全体がハングアップするなどして動作していない状態になれば、応答プログラムからもなんの応答もないため、監視装置12は上位装置6に障害が発生したことを検知できる。しかしながら、制御プログラムのみに異常が発生した場合には、コントローラ8に対する制御が不能になっているにもかかわらず、応答プログラム自体は正常に応答動作をするため、監視装置からは上位装置6が部分的に異常状態になったことを検知できないという問題が生じる。
【0008】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、監視装置なしでも自動的に上位装置の切り替えができ、上位装置の選択肢を広げてシステム構成の柔軟性を増し、上位装置の障害を正しく検知できるようなシステムを実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、複数の上位装置と接続されたコントローラであって、コントローラに対する制御権をもった上位装置の故障を検知し、自動的に他の正常な上位装置に制御権を移行できる制御権管理手段を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図1、図2を用いて説明する。図2に本実施の形態におけるシステム構成例を示す。上位装置6、上位装置(スレーブ)7−1、コントローラ8はバス13に接続されている。上位装置6は例えばPC等であり、システムのホストコンピュータとして動作している。上位装置6はコントローラ8に対する制御スケジュールを作成、編集し、コントローラ8や他の上位装置に対して通知する。コントローラ8にはVTR9、VTR10、VTR11といった映像機器が接続されており、これらのVTRに対して、制御スケジュールにしたがった制御を行う。上位装置(スレーブ)7−1は上位装置6と同等の装置であるが、上位装置6が正常に動作している間は待機状態となっている。
【0011】
また、コントローラ8は制御権管利手段14を具備している。制御権管利手段14は、現在どの上位装置がコントローラ8に対する制御を行っているのか、即ち制御権を持っているかを管理し、制御権を他の上位装置に切り替える機能を有している。制御権管利手段14は、コントローラ8内のハードウェア、もしくはソフトウェアによって実現される。
【0012】
図1に制御権管理手段14の上位装置切り替えのブロック図及びフローチャートを示す。上位装置登録情報記憶手段3は、上位装置の設定や状態といった上位装置情報を格納する。上位装置監視手段1は、制御権をもった上位装置、即ち上位装置6が正常に動作しているかどうかを常時監視している。上位装置6に障害が発生した場合には、上位装置登録情報記憶手段3に記憶された上位装置情報から待機状態にある別の上位装置、すなわち上位装置(スレーブ)7−1を検索し、入替手段1−1によって上位装置の切り替え制御と上位装置情報の更新を行う。上位装置登録手段2は、現在バス13に接続されているすべての上位装置を検索し、その装置が有効であれば、登録手段2−1がその装置の上位装置情報を上位装置登録情報記憶手段3に記憶させる。上位装置通知手段4は、上位装置登録情報記憶手段3に記憶された上位装置情報を、通知手段4−1によって各上位装置に通知する。
【0013】
上位装置制御手段5は、上位装置からの制御スケジュールを受け付け、コントローラ8に接続されたVTR9等の映像機器を実行手段5−1によって制御する。
【0014】
本実施の形態における動作の流れを説明する。図2において、上位装置6、上位装置(スレーブ)7−1それぞれの上位装置情報が、起動時にコントローラ8の上位装置登録情報記憶手段3に対して登録される。即ち、上位装置6については送出制御を行う制御権を登録し、上位装置(スレーブ)7−1は準備状態であることが登録される。
【0015】
上位装置監視手段1は、上位装置登録情報記憶手段3から、上位装置6が制御権をもっていることを認識しており、上位装置6からの制御指令を監視している。制御指令が一定時間送られてこなかった場合、上位装置監視手段1は、上位装置6に対してLIVE_REQ信号を送信し、上位装置6が動作しているか確認する。上位装置6が正常に動作している場合には、LIVE_REQ信号を受信すると、コントローラ8に対する応答としてLIVE_DATA信号を送信し、正常に動作していることを上位装置監視手段1に伝える。上位装置6が故障している場合には、LIVE_REQ信号に対して応答することができない。上位装置監視手段1は、LIVE_REQ信号送信後一定時間以上応答がない場合には、上位装置6が故障していると認識し、入替手段1−1により上位装置登録情報記憶手段3の上位装置情報を更新する。即ち、上位装置6が準備状態になり、上位装置(スレーブ)7−1が送出制御を行う制御権を持つように更新される。
【0016】
上位装置通知手段4は、上位装置登録情報記憶手段3に記憶された上位装置情報の変化を検知すると、通知手段4−1によって、新たに制御権をもった上位装置(スレーブ)7−1に通知する。上位装置情報の変化の検知方法としては、上位装置登録情報記憶手段3の内容を一定時間毎にチェックする方法、上位装置登録情報記憶手段3の内容が変化した際に上位装置登録情報記憶手段3から割り込みを発生させ、これを受信する方法、上位装置監視手段1が制御権の変更を行う際に上位装置通知手段4に対して通知する方法などが考えられる。
【0017】
上位装置(スレーブ)7−1は、上位装置通知手段4からの通知によって制御権が移行したことを認識し、自動的に上位装置(スレーブ)7−1が送出制御を継続する。
【0018】
上位装置制御手段5は、上位装置登録情報記憶手段3に記憶された上位装置情報から、現在制御権をもった上位装置からの送出制御のみを受け付ける。送出制御を引き継いだ上位装置(スレーブ)7−1は、上位装置登録情報記憶手段3においても制御権をもつことが記憶されているので、上位装置制御手段5は、上位装置(スレーブ)7−1からの送出制御スケジュールにしたがって、VTR9等に対する制御を実行手段5−1により実行する。
【0019】
このような構成とすることにより、上位装置が故障したときにこれをコントローラが自動的に検知し、送出制御を行う上位装置を切り替えるようにコントローラの内部設定を変更すると共に、送出制御を引き継ぐ上位装置に対して制御権の移行を通知することにより、制御権をもった上位装置の自動的な切り替えが可能となる。したがって、別途上位装置の監視を行うための監視装置が不要となり、システム構成が簡素化されるという効果がある。また、ワークステーションよりも信頼性の低いPC等の機器で上位装置を構成した場合でも障害時の自動復旧が可能なため、システム全体の信頼性を低下させることなく、完全無人運転が可能になるという効果がある。また、上位装置からの制御を受けるコントローラが上位装置を監視する構成とすることにより、上位装置からの制御、もしくは応答がない場合に上位装置に障害が発生したと認識することができるため、上位装置の障害を正しく検知できるという効果がある。
【0020】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について、図1、図2を用いて説明する。実施の形態2の構成においては実施の形態1と同様であり、説明は省略する。また、動作の流れについても同様の部分についての説明は省略する。
【0021】
本実施の形態における動作の流れを説明する。図1において、上位装置6、上位装置(スレーブ)7−1それぞれの上位装置情報が、起動時にコントローラ8に対して登録される。即ち、上位装置6については送出制御を行う制御権を登録し、上位装置(スレーブ)7−1は準備状態であることが登録される。
【0022】
上位装置監視手段1が上位装置6の故障を認識すると、入替手段1−1により上位装置登録情報記憶手段3の上位装置情報が更新される。即ち、上位装置6が切り離されたという情報に変更される。
【0023】
上位装置通知手段4は、上位装置登録情報記憶手段3に記憶された上位装置情報の変化を検知すると、通知手段4−1によって、バス13に接続されている他の上位装置すべてに対し、制御権移行要求を通知する。この通知を受信した上位装置(スレーブ)7−1は、この通知により制御権を移行しなければならないことを認識し、自動的に、もしくはマニュアル操作によって上位装置(スレーブ)7−1が制御権を引き継いだ後、コントローラ8に対して制御権交代指示として通知すると共に、送出制御を開始する。本実施の形態では、制御権の移行対象は上位装置(スレーブ)7−1のみであるため、自動的に上位装置(スレーブ)7−1に制御権が移行することになるが、制御権移行対象となる上位装置が複数ある場合の制御権移行先の決定方法としては、以下のような方法が考えられる。即ち、バス13の使用権を最初に獲得して制御権交代指示を送信した上位装置が制御権を移行する方法や、上位装置に割り振られた識別番号の最も若い上位装置が制御権を移行する方法、コントローラ8が制御権を移行する上位装置を指定する方法等が考えられる。
【0024】
上位装置制御手段5は、上位装置(スレーブ)7−1からの制御権交代指示を受け付けて制御権の移行を認識し、上位装置登録情報記憶手段3の上位装置情報を更新する。即ち、上位装置6が準備状態になり、上位装置(スレーブ)7−1が送出制御を行う制御権をもつように更新する。
【0025】
上位装置制御手段5は、送出制御を引き継いだ上位装置(スレーブ)7−1からの送出制御スケジュールにしたがって、VTR9等に対する制御を実行手段5−1により実行する。
【0026】
このような構成にすることにより、上位装置が故障したときにこれをコントローラが自動的に検知し、上位装置の指示により容易に送出制御を切り替えることが可能となる。したがって、別途上位装置の監視を行うための装置が不要となり、システム構成が簡素化されるという効果がある。また、ワークステーションよりも信頼性の低いPC等の機器で上位装置を構成した場合でも障害時の自動復旧を上位装置の管轄下で実現することが可能なため、システム全体の信頼性を低下させることなく、完全無人運転が可能になるという効果がある。また、上位装置からの制御を受けるコントローラが上位装置を監視する構成とすることにより、上位装置からの制御、もしくは応答がない場合に上位装置に障害が発生したと認識することができるため、上位装置の障害を正しく検知できるという効果がある。
【0027】
実施例1と比較して、コントローラ8で自動的に制御権切り替えを行わず障害発生していない上位装置の判断でシステム切り替えを行うことができることから、コントローラ8の管理外の状況や機器の状態に対しても対応することが可能となるという効果がある。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、上位装置の故障をコントローラが検知することによって、別途上位装置の監視を行う装置が不要となり、かつ、上位装置の障害を正しく検知することができるという効果がある。。また、信頼性の低いPC等の機器で上位装置を構成した場合でも信頼性を低下させることなく障害時の完全無人運転が可能となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御権管理手段の上位装置切り替えフローチャート
【図2】本発明のシステム構成例を示す図
【図3】従来のシステム構成例を示す図
【符号の説明】
1 ・・・ 上位装置監視手段
1−1 ・・・ 入替手段
2 ・・・ 上位装置登録手段
2−1 ・・・ 登録手段
3 ・・・ 上位装置登録情報記憶手段
4 ・・・ 上位装置通知手段
4−1 ・・・ 通知手段
5 ・・・ 上位装置制御手段
5−1 ・・・ 実行手段
6 ・・・ 上位装置
7−1 ・・・ 上位装置(スレーブ)
7−2 ・・・ 上位装置(スタンバイ)
8 ・・・ コントローラ
9 ・・・ VTR
10 ・・・ VTR
11 ・・・ VTR
12 ・・・ 監視装置
13 ・・・ バス
14 ・・・ 制御権管理手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、上位装置からの制御にしたがって映像や音声を送出する機器を制御するコントローラに関し、コントローラと上位装置との制御インターフェースに関する。
【0002】
【従来の技術】
放送局等の放送送出システムにおいては、音声・映像機器に対して放送送出スケジュールに適した制御を行うためにコントローラが使用されている。コントローラは、音声・映像機器の音声・映像信号をリアルタイムにコントロールすることができる。コントローラに対しては、ホストコンピュータが上位装置として制御を行う。上位装置がコントローラに対して制御スケジュールを事前に通知し、コントローラはこの制御スケジュールに基づいて各音声・映像機器の制御を行うことが一般的である。
【0003】
放送送出システムは、放送の送出を滞りなく行うためにシステム全体の信頼性が高いことが求められる。そのため、通常ホストコンピュータとしてはPC等と比較してより信頼性の高いワークステーションが使用される。また、各装置の障害発生に対しては、これを迅速に検知し、復旧を行えるような仕組みが備わっている。
【0004】
従来、上位装置が動作不能になる等の障害発生を検知するためには、システム上に監視装置を別途準備して上位装置を監視しておく必要があった。また、復旧のためには、障害の発生した上位装置を人の手によって別の上位装置に入れ替えるか、もしくは監視装置がスタンバイ状態の予備の上位装置への切り替えを行う必要があった。図3に従来のコントローラシステムの構成例を示す。図3の従来のコントローラシステムは、上位装置6、上位装置(スタンバイ)7−2、コントローラ8、VTR9、VTR10、VTR11と監視装置12で構成されている。上位装置(スタンバイ)7−2はシステムとは接続されておらず、待機状態となっている。上位装置6が故障した場合に上位装置を切り替える手法を以下に記す。監視装置12は上位装置6が動作しているかどうかを常時監視しており、上位装置6に障害が発生したことを監視装置12が検知すると、監視装置12が上位装置6をシステムから切り離すと共に上位装置(スタンバイ)7−2をシステムと接続し、コントローラの接続情報を更新することで上位装置が切り替わったことをコントローラに通知する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなコントローラシステムにおいては、下記3点の問題点がある。1点目は上位装置6を監視する為の監視装置12が機器として必要となる点である。これにより、システム構成がより複雑になるという問題が生じる。
【0006】
2点目はシステムの信頼性向上のため、上位装置6は信頼性の高いワークステーションで構成しなければならないという点である。これにより、システム構築の選択肢がせばまり、柔軟にシステムを構成することが難しいという問題が生じる。
【0007】
3点目は監視装置が上位装置6を監視する為のインターフェースと上位装置6がコントローラ8を制御する為のインターフェースが異なるという点である。例えば、上位装置6では監視装置12からのリクエストに応答するための応答プログラムと、コントローラ8を制御するための制御プログラムがそれぞれ独立して動作しているとする。監視装置12が上位装置6が動作していることを検知するためにリクエスト信号を送信すると、上位装置6の応答プログラムはこれに応答する。もし上位装置6全体がハングアップするなどして動作していない状態になれば、応答プログラムからもなんの応答もないため、監視装置12は上位装置6に障害が発生したことを検知できる。しかしながら、制御プログラムのみに異常が発生した場合には、コントローラ8に対する制御が不能になっているにもかかわらず、応答プログラム自体は正常に応答動作をするため、監視装置からは上位装置6が部分的に異常状態になったことを検知できないという問題が生じる。
【0008】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、監視装置なしでも自動的に上位装置の切り替えができ、上位装置の選択肢を広げてシステム構成の柔軟性を増し、上位装置の障害を正しく検知できるようなシステムを実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、複数の上位装置と接続されたコントローラであって、コントローラに対する制御権をもった上位装置の故障を検知し、自動的に他の正常な上位装置に制御権を移行できる制御権管理手段を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図1、図2を用いて説明する。図2に本実施の形態におけるシステム構成例を示す。上位装置6、上位装置(スレーブ)7−1、コントローラ8はバス13に接続されている。上位装置6は例えばPC等であり、システムのホストコンピュータとして動作している。上位装置6はコントローラ8に対する制御スケジュールを作成、編集し、コントローラ8や他の上位装置に対して通知する。コントローラ8にはVTR9、VTR10、VTR11といった映像機器が接続されており、これらのVTRに対して、制御スケジュールにしたがった制御を行う。上位装置(スレーブ)7−1は上位装置6と同等の装置であるが、上位装置6が正常に動作している間は待機状態となっている。
【0011】
また、コントローラ8は制御権管利手段14を具備している。制御権管利手段14は、現在どの上位装置がコントローラ8に対する制御を行っているのか、即ち制御権を持っているかを管理し、制御権を他の上位装置に切り替える機能を有している。制御権管利手段14は、コントローラ8内のハードウェア、もしくはソフトウェアによって実現される。
【0012】
図1に制御権管理手段14の上位装置切り替えのブロック図及びフローチャートを示す。上位装置登録情報記憶手段3は、上位装置の設定や状態といった上位装置情報を格納する。上位装置監視手段1は、制御権をもった上位装置、即ち上位装置6が正常に動作しているかどうかを常時監視している。上位装置6に障害が発生した場合には、上位装置登録情報記憶手段3に記憶された上位装置情報から待機状態にある別の上位装置、すなわち上位装置(スレーブ)7−1を検索し、入替手段1−1によって上位装置の切り替え制御と上位装置情報の更新を行う。上位装置登録手段2は、現在バス13に接続されているすべての上位装置を検索し、その装置が有効であれば、登録手段2−1がその装置の上位装置情報を上位装置登録情報記憶手段3に記憶させる。上位装置通知手段4は、上位装置登録情報記憶手段3に記憶された上位装置情報を、通知手段4−1によって各上位装置に通知する。
【0013】
上位装置制御手段5は、上位装置からの制御スケジュールを受け付け、コントローラ8に接続されたVTR9等の映像機器を実行手段5−1によって制御する。
【0014】
本実施の形態における動作の流れを説明する。図2において、上位装置6、上位装置(スレーブ)7−1それぞれの上位装置情報が、起動時にコントローラ8の上位装置登録情報記憶手段3に対して登録される。即ち、上位装置6については送出制御を行う制御権を登録し、上位装置(スレーブ)7−1は準備状態であることが登録される。
【0015】
上位装置監視手段1は、上位装置登録情報記憶手段3から、上位装置6が制御権をもっていることを認識しており、上位装置6からの制御指令を監視している。制御指令が一定時間送られてこなかった場合、上位装置監視手段1は、上位装置6に対してLIVE_REQ信号を送信し、上位装置6が動作しているか確認する。上位装置6が正常に動作している場合には、LIVE_REQ信号を受信すると、コントローラ8に対する応答としてLIVE_DATA信号を送信し、正常に動作していることを上位装置監視手段1に伝える。上位装置6が故障している場合には、LIVE_REQ信号に対して応答することができない。上位装置監視手段1は、LIVE_REQ信号送信後一定時間以上応答がない場合には、上位装置6が故障していると認識し、入替手段1−1により上位装置登録情報記憶手段3の上位装置情報を更新する。即ち、上位装置6が準備状態になり、上位装置(スレーブ)7−1が送出制御を行う制御権を持つように更新される。
【0016】
上位装置通知手段4は、上位装置登録情報記憶手段3に記憶された上位装置情報の変化を検知すると、通知手段4−1によって、新たに制御権をもった上位装置(スレーブ)7−1に通知する。上位装置情報の変化の検知方法としては、上位装置登録情報記憶手段3の内容を一定時間毎にチェックする方法、上位装置登録情報記憶手段3の内容が変化した際に上位装置登録情報記憶手段3から割り込みを発生させ、これを受信する方法、上位装置監視手段1が制御権の変更を行う際に上位装置通知手段4に対して通知する方法などが考えられる。
【0017】
上位装置(スレーブ)7−1は、上位装置通知手段4からの通知によって制御権が移行したことを認識し、自動的に上位装置(スレーブ)7−1が送出制御を継続する。
【0018】
上位装置制御手段5は、上位装置登録情報記憶手段3に記憶された上位装置情報から、現在制御権をもった上位装置からの送出制御のみを受け付ける。送出制御を引き継いだ上位装置(スレーブ)7−1は、上位装置登録情報記憶手段3においても制御権をもつことが記憶されているので、上位装置制御手段5は、上位装置(スレーブ)7−1からの送出制御スケジュールにしたがって、VTR9等に対する制御を実行手段5−1により実行する。
【0019】
このような構成とすることにより、上位装置が故障したときにこれをコントローラが自動的に検知し、送出制御を行う上位装置を切り替えるようにコントローラの内部設定を変更すると共に、送出制御を引き継ぐ上位装置に対して制御権の移行を通知することにより、制御権をもった上位装置の自動的な切り替えが可能となる。したがって、別途上位装置の監視を行うための監視装置が不要となり、システム構成が簡素化されるという効果がある。また、ワークステーションよりも信頼性の低いPC等の機器で上位装置を構成した場合でも障害時の自動復旧が可能なため、システム全体の信頼性を低下させることなく、完全無人運転が可能になるという効果がある。また、上位装置からの制御を受けるコントローラが上位装置を監視する構成とすることにより、上位装置からの制御、もしくは応答がない場合に上位装置に障害が発生したと認識することができるため、上位装置の障害を正しく検知できるという効果がある。
【0020】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について、図1、図2を用いて説明する。実施の形態2の構成においては実施の形態1と同様であり、説明は省略する。また、動作の流れについても同様の部分についての説明は省略する。
【0021】
本実施の形態における動作の流れを説明する。図1において、上位装置6、上位装置(スレーブ)7−1それぞれの上位装置情報が、起動時にコントローラ8に対して登録される。即ち、上位装置6については送出制御を行う制御権を登録し、上位装置(スレーブ)7−1は準備状態であることが登録される。
【0022】
上位装置監視手段1が上位装置6の故障を認識すると、入替手段1−1により上位装置登録情報記憶手段3の上位装置情報が更新される。即ち、上位装置6が切り離されたという情報に変更される。
【0023】
上位装置通知手段4は、上位装置登録情報記憶手段3に記憶された上位装置情報の変化を検知すると、通知手段4−1によって、バス13に接続されている他の上位装置すべてに対し、制御権移行要求を通知する。この通知を受信した上位装置(スレーブ)7−1は、この通知により制御権を移行しなければならないことを認識し、自動的に、もしくはマニュアル操作によって上位装置(スレーブ)7−1が制御権を引き継いだ後、コントローラ8に対して制御権交代指示として通知すると共に、送出制御を開始する。本実施の形態では、制御権の移行対象は上位装置(スレーブ)7−1のみであるため、自動的に上位装置(スレーブ)7−1に制御権が移行することになるが、制御権移行対象となる上位装置が複数ある場合の制御権移行先の決定方法としては、以下のような方法が考えられる。即ち、バス13の使用権を最初に獲得して制御権交代指示を送信した上位装置が制御権を移行する方法や、上位装置に割り振られた識別番号の最も若い上位装置が制御権を移行する方法、コントローラ8が制御権を移行する上位装置を指定する方法等が考えられる。
【0024】
上位装置制御手段5は、上位装置(スレーブ)7−1からの制御権交代指示を受け付けて制御権の移行を認識し、上位装置登録情報記憶手段3の上位装置情報を更新する。即ち、上位装置6が準備状態になり、上位装置(スレーブ)7−1が送出制御を行う制御権をもつように更新する。
【0025】
上位装置制御手段5は、送出制御を引き継いだ上位装置(スレーブ)7−1からの送出制御スケジュールにしたがって、VTR9等に対する制御を実行手段5−1により実行する。
【0026】
このような構成にすることにより、上位装置が故障したときにこれをコントローラが自動的に検知し、上位装置の指示により容易に送出制御を切り替えることが可能となる。したがって、別途上位装置の監視を行うための装置が不要となり、システム構成が簡素化されるという効果がある。また、ワークステーションよりも信頼性の低いPC等の機器で上位装置を構成した場合でも障害時の自動復旧を上位装置の管轄下で実現することが可能なため、システム全体の信頼性を低下させることなく、完全無人運転が可能になるという効果がある。また、上位装置からの制御を受けるコントローラが上位装置を監視する構成とすることにより、上位装置からの制御、もしくは応答がない場合に上位装置に障害が発生したと認識することができるため、上位装置の障害を正しく検知できるという効果がある。
【0027】
実施例1と比較して、コントローラ8で自動的に制御権切り替えを行わず障害発生していない上位装置の判断でシステム切り替えを行うことができることから、コントローラ8の管理外の状況や機器の状態に対しても対応することが可能となるという効果がある。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、上位装置の故障をコントローラが検知することによって、別途上位装置の監視を行う装置が不要となり、かつ、上位装置の障害を正しく検知することができるという効果がある。。また、信頼性の低いPC等の機器で上位装置を構成した場合でも信頼性を低下させることなく障害時の完全無人運転が可能となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御権管理手段の上位装置切り替えフローチャート
【図2】本発明のシステム構成例を示す図
【図3】従来のシステム構成例を示す図
【符号の説明】
1 ・・・ 上位装置監視手段
1−1 ・・・ 入替手段
2 ・・・ 上位装置登録手段
2−1 ・・・ 登録手段
3 ・・・ 上位装置登録情報記憶手段
4 ・・・ 上位装置通知手段
4−1 ・・・ 通知手段
5 ・・・ 上位装置制御手段
5−1 ・・・ 実行手段
6 ・・・ 上位装置
7−1 ・・・ 上位装置(スレーブ)
7−2 ・・・ 上位装置(スタンバイ)
8 ・・・ コントローラ
9 ・・・ VTR
10 ・・・ VTR
11 ・・・ VTR
12 ・・・ 監視装置
13 ・・・ バス
14 ・・・ 制御権管理手段
Claims (4)
- 複数の上位装置と接続されたコントローラであって、コントローラに対する制御権をもった上位装置の故障を検知し、自動的に他の正常な上位装置に制御権を移行できる制御権管理手段を有するコントローラ。
- 前記制御権管理手段は、上位装置情報を格納する上位装置登録情報記憶手段と、
前記上位装置情報を更新する入替手段を有し、上位装置が正常に動作しているかどうかを常時監視し、上位装置に障害が発生したときに前記入替手段によって前記上位装置情報を更新する上位装置監視手段と、
起動時に各上位装置の上位装置情報を前記上位装置登録情報記憶手段に登録する登録手段を有する上位装置登録手段と、
上位装置へ制御権が移行されたことを通知する通知手段を有し、前記上位装置情報に変更があったときに前記通知手段によって上位装置に通知する上位装置通知手段と、
実行手段を有し、制御権をもった上位装置からの制御を受け付け、前記実行手段によってコントローラに接続された機器を制御する上位装置制御手段とを有する、請求項1に記載のコントローラ。 - 複数の上位装置と接続されたコントローラであって、コントローラに対する制御権をもった上位装置の故障を検知し、他の上位装置に対して制御権の移行要求を行い、他の正常な上位装置からの制御権の引き継ぎを通知する制御権交代指示を受け付ける制御権管理手段を有するコントローラ。
- 前記制御権管理手段は、上位装置情報を格納する上位装置登録情報記憶手段と、
前記上位装置情報を更新する入替手段を有し、上位装置が正常に動作しているかどうかを常時監視し、上位装置に障害が発生したときに前記入替手段によって前記上位装置情報を更新する上位装置監視手段と、
起動時に各上位装置の上位装置情報を前記上位装置登録情報記憶手段に登録する登録手段を有する上位装置登録手段と、
上位装置へ制御権の移行が必要であることを通知する通知手段を有し、前記上位装置情報に変更があったときに前記通知手段によって上位装置に通知する上位装置通知手段と、
実行手段を有し、制御権をもった上位装置からの制御を受け付けたときに前記実行手段によってコントローラに接続された機器を制御すると共に、制御権交代指示を受け付けたときに前記上位装置情報を更新する上位装置制御手段とを有する、請求項3に記載のコントローラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002165574A JP2004013489A (ja) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | 複数ホストを切り替えるコントローラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002165574A JP2004013489A (ja) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | 複数ホストを切り替えるコントローラ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004013489A true JP2004013489A (ja) | 2004-01-15 |
Family
ID=30433379
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002165574A Pending JP2004013489A (ja) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | 複数ホストを切り替えるコントローラ |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2004013489A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008123118A (ja) * | 2006-11-09 | 2008-05-29 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 操作支援システム |
-
2002
- 2002-06-06 JP JP2002165574A patent/JP2004013489A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008123118A (ja) * | 2006-11-09 | 2008-05-29 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 操作支援システム |
JP4722016B2 (ja) * | 2006-11-09 | 2011-07-13 | 中国電力株式会社 | 操作支援システム |
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