JP2004013472A - 顧客データベース融合方法及び融合処理プログラム、融合リレーショナルデータを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
顧客データベース融合方法及び融合処理プログラム、融合リレーショナルデータを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】顧客データベースと調査データベースの利用範囲を拡大・活性化し、新たな融合リレーショナルデータベース及び付加価値の高いエンリッチメント・サービスを提供する。
【解決手段】処理部は、顧客データベースから各顧客データ、調査データベースから各調査対象者データを読み出す(S101)。処理部は、顧客データ又は調査対象者データに基づき所望の調査目的に応じた目的変数と、顧客データ及び調査対象者データ間の共通項目とを設定する(S105)。処理部は、目的変数に対する各共通項目の重みを、予め定めること又は回帰分析等の手法により計算する(S107)。処理部は、共通項目及び重みに基づき、各顧客データに対して距離が近い調査対象者データをマッチングデータとして決定する(S109)。処理部は、マッチングデータとして決定された顧客データと調査対象者データとを対応させて融合データを作成し、融合リレーショナルデータベースに記憶し(S111)、発送に関する処理を実行する(S113)。
【選択図】 図3
【解決手段】処理部は、顧客データベースから各顧客データ、調査データベースから各調査対象者データを読み出す(S101)。処理部は、顧客データ又は調査対象者データに基づき所望の調査目的に応じた目的変数と、顧客データ及び調査対象者データ間の共通項目とを設定する(S105)。処理部は、目的変数に対する各共通項目の重みを、予め定めること又は回帰分析等の手法により計算する(S107)。処理部は、共通項目及び重みに基づき、各顧客データに対して距離が近い調査対象者データをマッチングデータとして決定する(S109)。処理部は、マッチングデータとして決定された顧客データと調査対象者データとを対応させて融合データを作成し、融合リレーショナルデータベースに記憶し(S111)、発送に関する処理を実行する(S113)。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、顧客データベース融合方法及び融合処理プログラム、融合リレーショナルデータを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に係り、特に、顧客データベースと対象者が異なる調査データベースを融合(フュージョン)する技術及びその結果融合されたデータベースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、クライアント企業が所有する顧客データベースや、調査会社が所有する特定のテレビの視聴率、ラジオ聴取率、雑誌の接触率等のメディア接触情報やアンケート調査結果などの調査データベース等の各種のデータベースが存在する。これらデータベースは、通常それぞれ別個のものとして独立に扱われていた。
【0003】
また、従来、複数の独立なデータベースを合成するデータフュージョンと呼ばれる技術が検討されている(Kamakura, W. A. and M. Wedel (1997)“ Statistical Data Fusion for Cross−Tabulation”, Jounal of Marketing Research 34
(November), 485−498 等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来、個々のデータベースは、通常それぞれ別個のものとして独立に利用されていた。また、通常のデータフュージョン技術を用いることで、例えば、ある顧客毎のデータベースと、その顧客に対する他のデータベースとを合成することは可能であったが、ある顧客毎のデータベースと、その顧客以外の他者に対する調査データベース等のデータベースとを融合することはできなかった。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑み、クライアント企業が所有する顧客データベースに、調査会社が所有するメディアや商品に関する調査データベースを融合(合体、統合)させることで、顧客データベースと調査データベースの利用範囲を拡大・活性化し、新たな融合リレーショナルデータベース及び付加価値の高いエンリッチメント・サービスを提供する顧客データベース融合方法及びそのプログラム、融合リレーショナルデータを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0006】
本発明は、融合リレーショナルデータを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体(融合リレーショナルデータベース)により、新規顧客獲得のためのメディアプランニングの最適化、効率化に利用することを目的とする。また、本発明は、融合リレーショナルデータベースにより、既存顧客への商品の追加販売、販売促進のための、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングの効率化を図ることを目的とする。さらに、本発明は、融合リレーショナルデータベースにより、優良顧客維持のためのオファリングプランの最適化、効率化を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の解決手段によると、
処理部は、顧客識別子に対応して顧客個人情報及び利用情報を含む顧客データが記憶された顧客データベースから、各顧客データを読み出すステップと、
処理部は、調査対象者識別子に対応して調査対象者個人情報及び調査情報を含む調査対象者データが記憶された調査対象者データベースから、各調査対象者データを読み出すステップと、
処理部は、入力部から入力されること又は記憶部から読み出すことにより、顧客データ又は調査対象者データに基づき所望の調査目的に応じた目的変数と、顧客データ及び調査対象者データ間の属性に関する共通項目とを設定するステップと、
処理部は、設定された目的変数に対する各共通項目の重みを、入力部から入力されること又は記憶部から読み出すことで予め定めることにより、又は、回帰分析手法等により計算して自動的に求めることにより、決定するステップと、
処理部は、設定された属性に関する共通項目及び決定された重みに基づき、各顧客データと各調査対象者データ間の距離を計算し、各顧客データに対して距離が最も近い調査対象者データ又は距離が予め定められた閾値より近い調査対象者データをマッチングデータとして決定するステップと、
処理部は、マッチングデータとして決定された顧客個人情報と調査情報とを対応させて融合データを作成し、顧客識別子に対応して融合データを融合リレーショナルデータベースに記憶するステップと
を含む顧客データベース融合方法をコンピュータに実行させるための顧客データベース融合処理プログラム及び融合処理方法が提供される。
【0008】
本発明の第2の解決手段によると、
各顧客毎に顧客データと調査対象者データとが対応して記憶された融合リレーショナルデータを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記融合リレーショナルデータは、
処理部が、顧客識別子に対応して顧客個人情報及び利用情報を含む顧客データが記憶された顧客データベースから読み出した各顧客データと、
処理部が、調査対象者識別子に対応して調査対象者個人情報及び調査情報を含む調査対象者データが記憶された調査データベースから読み出した各調査対象者データと
を含み、且つ、
前記融合リレーショナルデータは、
処理部が、顧客データ又は調査対象者データに基づき所望の調査目的に応じた目的変数と、顧客データ及び調査対象者データ間の属性に関する共通項目とを設定すること、
処理部が、設定された目的変数に対する各共通項目の重みを、入力部から入力されること又は記憶部から読み出すことで予め定めることにより、又は、回帰分析手法等により計算して自動的に求めることにより、決定すること、
処理部が、設定された属性に関する共通項目及び決定された重みに基づき、各顧客データと各調査対象者データ間の距離を計算し、各顧客データに対して距離が最も近い調査対象者データ又は距離が予め定められた閾値より近い調査対象者データをマッチングデータとして決定すること、及び、
処理部が、マッチングデータとして決定された顧客個人情報と調査情報とを対応させて融合データを作成し、顧客識別子に対応して融合データを融合リレーショナルデータベースに記憶すること
により顧客データと調査対象者データとが各顧客毎に融合され、
各顧客毎に、顧客データベースに含まれる顧客個人情報及び利用情報と、調査データベースに含まれる共通項目以外の調査対象者個人情報及び調査情報、又は、調査データベース内のレコードをポインタするための調査対象者識別子とが対応された融合リレーショナルデータを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1に、本実施の形態で用いられるデータ融合(データフュージョン)技術の概要説明図を示す。
データ・フュージョンとは、複数の独立なデータベースを融合する技術であり、共通属性(共通項目)(hooks)への特別な重みづけに基づき、対象者間の距離計算を行い、ベストマッチングとなるペアのデータを特定する技術である。例えば、顧客データと調査対象者データとを融合して、同一標本で得られた調査対象者データ(リレーショナルデータ)を擬似的に作成するものである。複数の独立なデータベースでも、例えば、性別・年齢などのデモグラフィックに関する項目は共通している場合が多い。図中斜線部分が両データベースのデモグラフィックに関する共通項目となっているとき、調査データベースのみで調査されている項目(接触、商品に関するデータ)が、顧客データベースでの欠損値(欠損データ)と考え、図中の太枠で囲まれた部分のデータに欠損値推測モデルを適用する。逆に、顧客データベースでしか調査されていない項目についても同様である。これが、データフュージョン技術の概要である。
【0010】
図2に、顧客データベース融合処理を実行するための装置の構成図を示す。この装置は、処理部(CPU)1、入力部2、出力部3、記憶部4、インターフェース(I/F)5を備える。記憶部4は、顧客データベース41、調査データベース42、融合リレーショナルデータベース43、出力ファイル44、を有する。処理部1は、CPUであり、顧客データベース融合処理プログラムにより顧客データベースと調査データベースとの融合処理を実行する。入力部2は、キーボード、ポインティングデバイス等であり、設定値、指示などが入力される。出力部3は、外部記録装置へのインターフェース、ディスプレイ、プリンタ等の適宜の出力デバイスを含むことができる。I/F5は、インタネット等の各種通信ネットワークに接続される。
【0011】
ここで、顧客データベース41としては、例えば、カード会社、通販会社、ネット通販、航空・鉄道等の交通機関会社、自動車ディーラー、チケット販売会社、レンタルCD・DVD・AV会社及びチェーン、会員制クラブ、学習塾、個人向けパッケージソフトメーカー、家電メーカー等のようにさまざまな顧客データベースが含まれる。
【0012】
調査データベース42としては、例えば、媒体接触者についての調査、消費者についての調査等が含まれ、アンケート又は適宜の調査装置・方法を用いて調査されることで生成される。媒体接触者についての調査には、例えば、テレビ接触(視聴率)、ラジオ接触(聴取率)、新聞・雑誌の接触(閲読)、インターネットのホームページ・サイトへの接触、その他各種メディアの接触状況、交通機関の利用、広告媒体の接触などについての各種調査がある。また、消費者についての調査には、例えば、商品の使用・所有状況、購買行動、レジャー・趣味・余暇活動状況、生活態度・意識などについての各種調査がある。
【0013】
図3に、本発明についてのデータ融合方法のフローチャートを示す。
処理部は、顧客データベースから顧客データ(レシピエント(顧客)と呼ぶ。)を読み出す(S101)。
【0014】
図4に、顧客データベースの説明図の一例を示す。この例は、クレジット・カード会社の所有する顧客データベースであり、レシピエント(顧客)のIDに対応して、レシピエント個人情報(顧客個人情報)411及び利用情報412が記憶される。レシピエント個人情報411としては、例えば、レシピエントID、氏名、住所、性別、年齢、職業等が含まれる。また、利用情報412としては、例えば、商品・サービスの購入品目、購入回数、金額、(最新)購入時期等が含まれる。
つぎに、処理部は、調査データベースから調査対象者データ(ドナー(調査対象者)と呼ぶ。)を読み出す(S103)。
【0015】
図5に、調査データベースの説明図の一例を示す。この例では、ドナー個人情報(調査対象者個人情報)421及び調査情報422が記憶される。ドナー個人情報421としては、例えば、ドナー(調査対象者)のIDに対応して、居住地域、性別、年齢、職業、購買記録等を含む。調査情報422としては、例えば、テレビ(ラジオ、インターネット放送等の)視聴率情報(いつどのチャネルを見たか等)、広告媒体の接触情報(どのような広告を、いつどれだけ接触したか等)、消費行動情報(どの商品を使用したか、購買したか等)、消費意識情報(健康意識が高いか等)の各調査情報が記憶される。なお、顧客データベースに記録されるレシピエントと、調査データベースに記録されるドナーとは通常同一の者ではない。
【0016】
つぎに、処理部は、入力部から入力されること又は記憶部から読み出すことで、それぞれのクライアントの要望に沿って顧客データベース(レシピエント)でキーとなる目的変数を設定し、さらに、その目的変数に対する、顧客データベースと調査データベースとの間の共通項目を設定する(S105)。ここで、目的変数の具体例としては次のものが挙げられる。例えば、融合データベースを用いて商品の販売を促進する場合を考えると、クレジット・カードの会社が所有する顧客データベースが記録として持っていると思われる、商品・サービスの購入品目、購入回数、金額、(最新)購入時期などの利用情報のうちのひとつ又は複数が目的変数として選択される。なお、目的変数は調査データベースに関連する事項や、その他目的に応じた適宜の事項としてもよい。
【0017】
つぎに、処理部は、各共通項目に対する最適重み付けを推定して決定する(S107)。なお、このとき、処理部は、共通項目のうち重要項目のみを適宜選択してもよい。この際、処理部は、各共通項目についての重みを、入力部から入力されること又は記憶部から読み出すことで、予め定めてもよいし、離散データを扱うようなロジスティック回帰などの回帰分析手法により計算して数理統計的に求めてもよい。
【0018】
目的変数に対する共通項目の選択・重み付けの具体例(どの共通項目の重みが大で、どの項目が小か等)としては次のものが挙げられる。
まず、回帰分析等による重み付けの場合は、例えば、次のように設定される。すなわち、ステップS105により、顧客データベース、又は、調査データベースから無作為に選んだサンプルのデータから目的変数yと共通項目xiを設定された場合、つぎに、ステップ107において、処理部は次式で重みaiを回帰推定する。なお、eは定数項である(0も含む)。
y≒Σai*xi+e
【0019】
このとき推定された重みaiの値や符号によって共通項目としての妥当性が判断され、適宜のものを共通項目として選択することができる。例えば、目的変数yを金額、共通項目x1を性別、x2を年齢等とすると、次式のようになる。
金額=a1*性別+a2*年齢+・・・
【0020】
また、重み付けとしては、この方法以外に担当者(マネージャー)等の経験や勘で主観的に重みaiを決めたり、推定結果を修正して決めるようにするオプションも用いることができる。
【0021】
さらに、処理部は、求められた重みaiで定められた以下の計算式に従い、両データベースに含まれる各々の対象者間(レシピエントとドナー間)の距離を計算し、計算結果に基づき、各々のレシピエントに対して、距離の最も近いドナー又は予め定められた閾値より近いドナーのデータをベストマッチングとして決定する(S109)。ここで、顧客データベース(レシピエント)側と調査データベース(ドナー)側との関連づけは、次式のようにステップS105で決定(選択)した共通項目xiについて、ステップS107で推定した重みaiで加重した「距離d」でおこなう。言い換えると、目的変数は共通項目の重要度(重みaiの大小)を決定するための情報(関連づけ)として利用されることになる。
距離d=√{Σai*(|(レシピエントのxi)−(ドナーのxi)|)2}(又は、距離d=Σai*|(レシピエントのxi)−(ドナーのxi)| 等)
具体的にはクレジット会社の顧客データベース(レシピエント)側の1人1人について最短「距離」のドナー(調査データ:ACRのサンプル)を選択し、各レシピエントに対し、ひとりのドナーをフューズ(融合)する。
【0022】
つぎに、処理部は、レシピエントにドナーを対応させて融合データを作成し、それを融合リレーショナルデータベースに記憶する(S111)。この繰り返し操作の結果、顧客IDに対して調査データベースの調査項目(メディア・意識・商品)をフューズした融合リレーショナルデータベースが完成する。
【0023】
図6に、融合リレーショナルデータベースの説明図を示す。図6(A)の例では、顧客データベースに含まれる、レシピエントの個人情報431及び利用情報432を、調査データベースに含まれる、共通項目以外の個人情報433及び調査情報434が、各顧客毎に記憶されている。また、図6(B)の例では、ファイル長を短くするため、個人情報431及び利用情報432と、調査データベース内のレコードをポインタするためのドナーID435が記憶されている。このドナーID435により、顧客データベース内の各顧客と調査データベースのドナーとが対応づけられる。
【0024】
すなわち、上述のようにフューズした融合リレーショナルデータベースを、商品販売促進等のターゲットをしぼったエンリッチメント・サービスとして利用する。なお、顧客データベース(レシピエント)側は前提としてリレーショナルデータベース化されているので、住所・氏名などの個人情報と共通項目情報とは別ファイルとして識別情報を媒介としてハンドリングすることができる。
【0025】
さらに、処理部は、完成した融合リレーショナルデータベースを利用して出力ファイル作成・記憶、出力部によるプリントアウト(ダイレクトメール発送など)、インターフェースによる送信(e−mail発送など)等、何らかのアクションを行い、最終的な妥当性の検証をすることができる(S113)。例えば、処理部は、融合リレーショナルデータベース43を参照し、目的変数の値に従い、該当するデータを抽出してダイレクトメール発送リストを記憶した出力ファイル44に記憶することができる。また、処理部は、出力ファイルを参照して、出力部のプリンタによりダイレクトメール及び/又はあて先ラベルを印刷する、又は、I/Fを介してインターネット等の通信ネットワークにより、メイルを発送することができる。また、処理部は融合リレーショナルデータベースを参照して、入力部から入力されること又は記憶部から読み出すことで予め定めることにより設定された、視聴状況、広告媒体、消費行動、消費意識のいずれかの条件に該当する融合データを検索し、検索された融合データのリストを作成して、出力ファイルに記憶することもできる。
【0026】
以下に、融合リレーショナルデータベースを利用したエンリッチメント・サービスについて例示する。
1.PCの潜在購入者に広告を見せたい場合
所定の「年齢」層を絞るように、PCを使用しそうな「職業」に絞るように重みを大とし、「性別」の重みは小として、レシピエントとドナーをマッチングすることができる。処理部は、融合リレーショナルデータベースのデータに基づき、マッチングされたテレビ視聴時間帯の分布をリレーショナルデータベースとして提供することができる。
図7に、視聴時間帯についての説明図を示す。この斜線部分が対象とする顧客層がテレビを視聴する確率が高い曜日・時間帯であり、その時間にPCの宣伝をするように計画することができる。
【0027】
2.健康志向の顧客に健康食品を提供するダイレクトメールを送付
処理部は融合リレーショナルデータベースを参照して、マッチングしたドナー情報中、「健康意識調査の結果」に基づき、その志向の高いレシピエントを検索し、その者にダイレクトメール又はe−mailを送る。
【0028】
3.PC購入予定者にダイレクトメールを送付
処理部は、融合リレーショナルデータベースを参照し、「職業」、「年齢」や、PC購入履歴、新入生、新入社員などをキーに該当する顧客を抽出し、該当者に、ダイレクトメール又はe−mailを送ることで、有効な宣伝、マーケティングを行う。
【0029】
本発明の顧客データベース融合方法又は顧客データベース融合装置・システムは、その各手順をコンピュータに実行させるための顧客データベース融合処理プログラム、顧客データベース融合処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、顧客データベース融合処理プログラムを含みコンピュータの内部メモリにロード可能なプログラム製品、そのプログラムを含むサーバ等のコンピュータ、等により提供されることができる。
【0030】
【発明の効果】
本発明の顧客データベース融合方法及び融合処理プログラム、融合リレーショナルデータベースによると、クライアント企業が所有する顧客データベースに、調査会社が所有するメディアや商品に関する調査データベースを合体(融合)させることで、顧客データベースと調査データベースの利用範囲を拡大・活性化し、新たな融合リレーショナルデータベース及び付加価値の高いエンリッチメント・サービスを提供する顧客データベース融合方法及びそのプログラムが提供できる。
【0031】
本発明の顧客データベース融合方法及び融合処理プログラム、融合リレーショナルデータベースによると、融合リレーショナルデータベースにより、新規顧客獲得のためのメディアプランニングの最適化、効率化に利用することができる。また、本発明の顧客データベース融合方法及び融合処理プログラム、融合リレーショナルデータベースによると、融合リレーショナルデータベースにより、既存顧客への商品の追加販売、販売促進のための、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングの効率化を図ることができる。さらに、本発明の顧客データベース融合方法及び融合処理プログラム、融合リレーショナルデータベースによると、融合リレーショナルデータベースにより、優良顧客維持のためのオファリングプランの最適化、効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】データ融合(データフュージョン)技術の概要説明図。
【図2】顧客データベース融合処理を実行するための装置の構成図。
【図3】本発明についてのデータ融合方法のフローチャート。
【図4】顧客データベースの説明図。
【図5】調査データベースの説明図。
【図6】融合リレーショナルデータベースの説明図。
【図7】視聴時間帯についての説明図。
【符号の説明】
1 処理部(CPU)
2 入力部
3 出力部
4 記憶部
5 インターフェース(I/F)
41 顧客データベース
42 調査データベース
43 融合リレーショナルデータベース
44 出力ファイル
【発明の属する技術分野】
本発明は、顧客データベース融合方法及び融合処理プログラム、融合リレーショナルデータを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に係り、特に、顧客データベースと対象者が異なる調査データベースを融合(フュージョン)する技術及びその結果融合されたデータベースに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、クライアント企業が所有する顧客データベースや、調査会社が所有する特定のテレビの視聴率、ラジオ聴取率、雑誌の接触率等のメディア接触情報やアンケート調査結果などの調査データベース等の各種のデータベースが存在する。これらデータベースは、通常それぞれ別個のものとして独立に扱われていた。
【0003】
また、従来、複数の独立なデータベースを合成するデータフュージョンと呼ばれる技術が検討されている(Kamakura, W. A. and M. Wedel (1997)“ Statistical Data Fusion for Cross−Tabulation”, Jounal of Marketing Research 34
(November), 485−498 等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来、個々のデータベースは、通常それぞれ別個のものとして独立に利用されていた。また、通常のデータフュージョン技術を用いることで、例えば、ある顧客毎のデータベースと、その顧客に対する他のデータベースとを合成することは可能であったが、ある顧客毎のデータベースと、その顧客以外の他者に対する調査データベース等のデータベースとを融合することはできなかった。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑み、クライアント企業が所有する顧客データベースに、調査会社が所有するメディアや商品に関する調査データベースを融合(合体、統合)させることで、顧客データベースと調査データベースの利用範囲を拡大・活性化し、新たな融合リレーショナルデータベース及び付加価値の高いエンリッチメント・サービスを提供する顧客データベース融合方法及びそのプログラム、融合リレーショナルデータを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0006】
本発明は、融合リレーショナルデータを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体(融合リレーショナルデータベース)により、新規顧客獲得のためのメディアプランニングの最適化、効率化に利用することを目的とする。また、本発明は、融合リレーショナルデータベースにより、既存顧客への商品の追加販売、販売促進のための、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングの効率化を図ることを目的とする。さらに、本発明は、融合リレーショナルデータベースにより、優良顧客維持のためのオファリングプランの最適化、効率化を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の解決手段によると、
処理部は、顧客識別子に対応して顧客個人情報及び利用情報を含む顧客データが記憶された顧客データベースから、各顧客データを読み出すステップと、
処理部は、調査対象者識別子に対応して調査対象者個人情報及び調査情報を含む調査対象者データが記憶された調査対象者データベースから、各調査対象者データを読み出すステップと、
処理部は、入力部から入力されること又は記憶部から読み出すことにより、顧客データ又は調査対象者データに基づき所望の調査目的に応じた目的変数と、顧客データ及び調査対象者データ間の属性に関する共通項目とを設定するステップと、
処理部は、設定された目的変数に対する各共通項目の重みを、入力部から入力されること又は記憶部から読み出すことで予め定めることにより、又は、回帰分析手法等により計算して自動的に求めることにより、決定するステップと、
処理部は、設定された属性に関する共通項目及び決定された重みに基づき、各顧客データと各調査対象者データ間の距離を計算し、各顧客データに対して距離が最も近い調査対象者データ又は距離が予め定められた閾値より近い調査対象者データをマッチングデータとして決定するステップと、
処理部は、マッチングデータとして決定された顧客個人情報と調査情報とを対応させて融合データを作成し、顧客識別子に対応して融合データを融合リレーショナルデータベースに記憶するステップと
を含む顧客データベース融合方法をコンピュータに実行させるための顧客データベース融合処理プログラム及び融合処理方法が提供される。
【0008】
本発明の第2の解決手段によると、
各顧客毎に顧客データと調査対象者データとが対応して記憶された融合リレーショナルデータを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記融合リレーショナルデータは、
処理部が、顧客識別子に対応して顧客個人情報及び利用情報を含む顧客データが記憶された顧客データベースから読み出した各顧客データと、
処理部が、調査対象者識別子に対応して調査対象者個人情報及び調査情報を含む調査対象者データが記憶された調査データベースから読み出した各調査対象者データと
を含み、且つ、
前記融合リレーショナルデータは、
処理部が、顧客データ又は調査対象者データに基づき所望の調査目的に応じた目的変数と、顧客データ及び調査対象者データ間の属性に関する共通項目とを設定すること、
処理部が、設定された目的変数に対する各共通項目の重みを、入力部から入力されること又は記憶部から読み出すことで予め定めることにより、又は、回帰分析手法等により計算して自動的に求めることにより、決定すること、
処理部が、設定された属性に関する共通項目及び決定された重みに基づき、各顧客データと各調査対象者データ間の距離を計算し、各顧客データに対して距離が最も近い調査対象者データ又は距離が予め定められた閾値より近い調査対象者データをマッチングデータとして決定すること、及び、
処理部が、マッチングデータとして決定された顧客個人情報と調査情報とを対応させて融合データを作成し、顧客識別子に対応して融合データを融合リレーショナルデータベースに記憶すること
により顧客データと調査対象者データとが各顧客毎に融合され、
各顧客毎に、顧客データベースに含まれる顧客個人情報及び利用情報と、調査データベースに含まれる共通項目以外の調査対象者個人情報及び調査情報、又は、調査データベース内のレコードをポインタするための調査対象者識別子とが対応された融合リレーショナルデータを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1に、本実施の形態で用いられるデータ融合(データフュージョン)技術の概要説明図を示す。
データ・フュージョンとは、複数の独立なデータベースを融合する技術であり、共通属性(共通項目)(hooks)への特別な重みづけに基づき、対象者間の距離計算を行い、ベストマッチングとなるペアのデータを特定する技術である。例えば、顧客データと調査対象者データとを融合して、同一標本で得られた調査対象者データ(リレーショナルデータ)を擬似的に作成するものである。複数の独立なデータベースでも、例えば、性別・年齢などのデモグラフィックに関する項目は共通している場合が多い。図中斜線部分が両データベースのデモグラフィックに関する共通項目となっているとき、調査データベースのみで調査されている項目(接触、商品に関するデータ)が、顧客データベースでの欠損値(欠損データ)と考え、図中の太枠で囲まれた部分のデータに欠損値推測モデルを適用する。逆に、顧客データベースでしか調査されていない項目についても同様である。これが、データフュージョン技術の概要である。
【0010】
図2に、顧客データベース融合処理を実行するための装置の構成図を示す。この装置は、処理部(CPU)1、入力部2、出力部3、記憶部4、インターフェース(I/F)5を備える。記憶部4は、顧客データベース41、調査データベース42、融合リレーショナルデータベース43、出力ファイル44、を有する。処理部1は、CPUであり、顧客データベース融合処理プログラムにより顧客データベースと調査データベースとの融合処理を実行する。入力部2は、キーボード、ポインティングデバイス等であり、設定値、指示などが入力される。出力部3は、外部記録装置へのインターフェース、ディスプレイ、プリンタ等の適宜の出力デバイスを含むことができる。I/F5は、インタネット等の各種通信ネットワークに接続される。
【0011】
ここで、顧客データベース41としては、例えば、カード会社、通販会社、ネット通販、航空・鉄道等の交通機関会社、自動車ディーラー、チケット販売会社、レンタルCD・DVD・AV会社及びチェーン、会員制クラブ、学習塾、個人向けパッケージソフトメーカー、家電メーカー等のようにさまざまな顧客データベースが含まれる。
【0012】
調査データベース42としては、例えば、媒体接触者についての調査、消費者についての調査等が含まれ、アンケート又は適宜の調査装置・方法を用いて調査されることで生成される。媒体接触者についての調査には、例えば、テレビ接触(視聴率)、ラジオ接触(聴取率)、新聞・雑誌の接触(閲読)、インターネットのホームページ・サイトへの接触、その他各種メディアの接触状況、交通機関の利用、広告媒体の接触などについての各種調査がある。また、消費者についての調査には、例えば、商品の使用・所有状況、購買行動、レジャー・趣味・余暇活動状況、生活態度・意識などについての各種調査がある。
【0013】
図3に、本発明についてのデータ融合方法のフローチャートを示す。
処理部は、顧客データベースから顧客データ(レシピエント(顧客)と呼ぶ。)を読み出す(S101)。
【0014】
図4に、顧客データベースの説明図の一例を示す。この例は、クレジット・カード会社の所有する顧客データベースであり、レシピエント(顧客)のIDに対応して、レシピエント個人情報(顧客個人情報)411及び利用情報412が記憶される。レシピエント個人情報411としては、例えば、レシピエントID、氏名、住所、性別、年齢、職業等が含まれる。また、利用情報412としては、例えば、商品・サービスの購入品目、購入回数、金額、(最新)購入時期等が含まれる。
つぎに、処理部は、調査データベースから調査対象者データ(ドナー(調査対象者)と呼ぶ。)を読み出す(S103)。
【0015】
図5に、調査データベースの説明図の一例を示す。この例では、ドナー個人情報(調査対象者個人情報)421及び調査情報422が記憶される。ドナー個人情報421としては、例えば、ドナー(調査対象者)のIDに対応して、居住地域、性別、年齢、職業、購買記録等を含む。調査情報422としては、例えば、テレビ(ラジオ、インターネット放送等の)視聴率情報(いつどのチャネルを見たか等)、広告媒体の接触情報(どのような広告を、いつどれだけ接触したか等)、消費行動情報(どの商品を使用したか、購買したか等)、消費意識情報(健康意識が高いか等)の各調査情報が記憶される。なお、顧客データベースに記録されるレシピエントと、調査データベースに記録されるドナーとは通常同一の者ではない。
【0016】
つぎに、処理部は、入力部から入力されること又は記憶部から読み出すことで、それぞれのクライアントの要望に沿って顧客データベース(レシピエント)でキーとなる目的変数を設定し、さらに、その目的変数に対する、顧客データベースと調査データベースとの間の共通項目を設定する(S105)。ここで、目的変数の具体例としては次のものが挙げられる。例えば、融合データベースを用いて商品の販売を促進する場合を考えると、クレジット・カードの会社が所有する顧客データベースが記録として持っていると思われる、商品・サービスの購入品目、購入回数、金額、(最新)購入時期などの利用情報のうちのひとつ又は複数が目的変数として選択される。なお、目的変数は調査データベースに関連する事項や、その他目的に応じた適宜の事項としてもよい。
【0017】
つぎに、処理部は、各共通項目に対する最適重み付けを推定して決定する(S107)。なお、このとき、処理部は、共通項目のうち重要項目のみを適宜選択してもよい。この際、処理部は、各共通項目についての重みを、入力部から入力されること又は記憶部から読み出すことで、予め定めてもよいし、離散データを扱うようなロジスティック回帰などの回帰分析手法により計算して数理統計的に求めてもよい。
【0018】
目的変数に対する共通項目の選択・重み付けの具体例(どの共通項目の重みが大で、どの項目が小か等)としては次のものが挙げられる。
まず、回帰分析等による重み付けの場合は、例えば、次のように設定される。すなわち、ステップS105により、顧客データベース、又は、調査データベースから無作為に選んだサンプルのデータから目的変数yと共通項目xiを設定された場合、つぎに、ステップ107において、処理部は次式で重みaiを回帰推定する。なお、eは定数項である(0も含む)。
y≒Σai*xi+e
【0019】
このとき推定された重みaiの値や符号によって共通項目としての妥当性が判断され、適宜のものを共通項目として選択することができる。例えば、目的変数yを金額、共通項目x1を性別、x2を年齢等とすると、次式のようになる。
金額=a1*性別+a2*年齢+・・・
【0020】
また、重み付けとしては、この方法以外に担当者(マネージャー)等の経験や勘で主観的に重みaiを決めたり、推定結果を修正して決めるようにするオプションも用いることができる。
【0021】
さらに、処理部は、求められた重みaiで定められた以下の計算式に従い、両データベースに含まれる各々の対象者間(レシピエントとドナー間)の距離を計算し、計算結果に基づき、各々のレシピエントに対して、距離の最も近いドナー又は予め定められた閾値より近いドナーのデータをベストマッチングとして決定する(S109)。ここで、顧客データベース(レシピエント)側と調査データベース(ドナー)側との関連づけは、次式のようにステップS105で決定(選択)した共通項目xiについて、ステップS107で推定した重みaiで加重した「距離d」でおこなう。言い換えると、目的変数は共通項目の重要度(重みaiの大小)を決定するための情報(関連づけ)として利用されることになる。
距離d=√{Σai*(|(レシピエントのxi)−(ドナーのxi)|)2}(又は、距離d=Σai*|(レシピエントのxi)−(ドナーのxi)| 等)
具体的にはクレジット会社の顧客データベース(レシピエント)側の1人1人について最短「距離」のドナー(調査データ:ACRのサンプル)を選択し、各レシピエントに対し、ひとりのドナーをフューズ(融合)する。
【0022】
つぎに、処理部は、レシピエントにドナーを対応させて融合データを作成し、それを融合リレーショナルデータベースに記憶する(S111)。この繰り返し操作の結果、顧客IDに対して調査データベースの調査項目(メディア・意識・商品)をフューズした融合リレーショナルデータベースが完成する。
【0023】
図6に、融合リレーショナルデータベースの説明図を示す。図6(A)の例では、顧客データベースに含まれる、レシピエントの個人情報431及び利用情報432を、調査データベースに含まれる、共通項目以外の個人情報433及び調査情報434が、各顧客毎に記憶されている。また、図6(B)の例では、ファイル長を短くするため、個人情報431及び利用情報432と、調査データベース内のレコードをポインタするためのドナーID435が記憶されている。このドナーID435により、顧客データベース内の各顧客と調査データベースのドナーとが対応づけられる。
【0024】
すなわち、上述のようにフューズした融合リレーショナルデータベースを、商品販売促進等のターゲットをしぼったエンリッチメント・サービスとして利用する。なお、顧客データベース(レシピエント)側は前提としてリレーショナルデータベース化されているので、住所・氏名などの個人情報と共通項目情報とは別ファイルとして識別情報を媒介としてハンドリングすることができる。
【0025】
さらに、処理部は、完成した融合リレーショナルデータベースを利用して出力ファイル作成・記憶、出力部によるプリントアウト(ダイレクトメール発送など)、インターフェースによる送信(e−mail発送など)等、何らかのアクションを行い、最終的な妥当性の検証をすることができる(S113)。例えば、処理部は、融合リレーショナルデータベース43を参照し、目的変数の値に従い、該当するデータを抽出してダイレクトメール発送リストを記憶した出力ファイル44に記憶することができる。また、処理部は、出力ファイルを参照して、出力部のプリンタによりダイレクトメール及び/又はあて先ラベルを印刷する、又は、I/Fを介してインターネット等の通信ネットワークにより、メイルを発送することができる。また、処理部は融合リレーショナルデータベースを参照して、入力部から入力されること又は記憶部から読み出すことで予め定めることにより設定された、視聴状況、広告媒体、消費行動、消費意識のいずれかの条件に該当する融合データを検索し、検索された融合データのリストを作成して、出力ファイルに記憶することもできる。
【0026】
以下に、融合リレーショナルデータベースを利用したエンリッチメント・サービスについて例示する。
1.PCの潜在購入者に広告を見せたい場合
所定の「年齢」層を絞るように、PCを使用しそうな「職業」に絞るように重みを大とし、「性別」の重みは小として、レシピエントとドナーをマッチングすることができる。処理部は、融合リレーショナルデータベースのデータに基づき、マッチングされたテレビ視聴時間帯の分布をリレーショナルデータベースとして提供することができる。
図7に、視聴時間帯についての説明図を示す。この斜線部分が対象とする顧客層がテレビを視聴する確率が高い曜日・時間帯であり、その時間にPCの宣伝をするように計画することができる。
【0027】
2.健康志向の顧客に健康食品を提供するダイレクトメールを送付
処理部は融合リレーショナルデータベースを参照して、マッチングしたドナー情報中、「健康意識調査の結果」に基づき、その志向の高いレシピエントを検索し、その者にダイレクトメール又はe−mailを送る。
【0028】
3.PC購入予定者にダイレクトメールを送付
処理部は、融合リレーショナルデータベースを参照し、「職業」、「年齢」や、PC購入履歴、新入生、新入社員などをキーに該当する顧客を抽出し、該当者に、ダイレクトメール又はe−mailを送ることで、有効な宣伝、マーケティングを行う。
【0029】
本発明の顧客データベース融合方法又は顧客データベース融合装置・システムは、その各手順をコンピュータに実行させるための顧客データベース融合処理プログラム、顧客データベース融合処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、顧客データベース融合処理プログラムを含みコンピュータの内部メモリにロード可能なプログラム製品、そのプログラムを含むサーバ等のコンピュータ、等により提供されることができる。
【0030】
【発明の効果】
本発明の顧客データベース融合方法及び融合処理プログラム、融合リレーショナルデータベースによると、クライアント企業が所有する顧客データベースに、調査会社が所有するメディアや商品に関する調査データベースを合体(融合)させることで、顧客データベースと調査データベースの利用範囲を拡大・活性化し、新たな融合リレーショナルデータベース及び付加価値の高いエンリッチメント・サービスを提供する顧客データベース融合方法及びそのプログラムが提供できる。
【0031】
本発明の顧客データベース融合方法及び融合処理プログラム、融合リレーショナルデータベースによると、融合リレーショナルデータベースにより、新規顧客獲得のためのメディアプランニングの最適化、効率化に利用することができる。また、本発明の顧客データベース融合方法及び融合処理プログラム、融合リレーショナルデータベースによると、融合リレーショナルデータベースにより、既存顧客への商品の追加販売、販売促進のための、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングの効率化を図ることができる。さらに、本発明の顧客データベース融合方法及び融合処理プログラム、融合リレーショナルデータベースによると、融合リレーショナルデータベースにより、優良顧客維持のためのオファリングプランの最適化、効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】データ融合(データフュージョン)技術の概要説明図。
【図2】顧客データベース融合処理を実行するための装置の構成図。
【図3】本発明についてのデータ融合方法のフローチャート。
【図4】顧客データベースの説明図。
【図5】調査データベースの説明図。
【図6】融合リレーショナルデータベースの説明図。
【図7】視聴時間帯についての説明図。
【符号の説明】
1 処理部(CPU)
2 入力部
3 出力部
4 記憶部
5 インターフェース(I/F)
41 顧客データベース
42 調査データベース
43 融合リレーショナルデータベース
44 出力ファイル
Claims (12)
- 処理部は、顧客識別子に対応して顧客個人情報及び利用情報を含む顧客データが記憶された顧客データベースから、各顧客データを読み出すステップと、
処理部は、調査対象者識別子に対応して調査対象者個人情報及び調査情報を含む調査対象者データが記憶された調査データベースから、各調査対象者データを読み出すステップと、
処理部は、入力部から入力されること又は記憶部から読み出すことにより、顧客データ又は調査対象者データに基づき所望の調査目的に応じた目的変数と、顧客データ及び調査対象者データ間の属性に関する共通項目とを設定するステップと、
処理部は、設定された目的変数に対する各共通項目の重みを、入力部から入力されること又は記憶部から読み出すことで予め定めることにより、又は、回帰分析手法等により計算して自動的に求めることにより、決定するステップと、
処理部は、設定された属性に関する共通項目及び決定された重みに基づき、各顧客データと各調査対象者データ間の距離を計算し、各顧客データに対して距離が最も近い調査対象者データ又は距離が予め定められた閾値より近い調査対象者データをマッチングデータとして決定するステップと、
処理部は、マッチングデータとして決定された顧客個人情報と調査情報とを対応させて融合データを作成し、顧客識別子に対応して融合データを融合リレーショナルデータベースに記憶するステップと
を含む顧客データベース融合方法。 - 処理部は、設定された目的変数yと共通項目xiを用い、次式に従って、重みaiを予め定めること又は所定の回帰分析的手法により重みaiを推定することを特徴とする請求項1に記載の顧客データベース融合方法。
y≒Σai*xi+e
(ここで、eは定数項) - 処理部は、顧客データベースと調査データベースとの関連づけを、共通項目xiについて、重みaiで加重した次式の距離dに基づいて計算することを特徴とする請求項1又は2に記載の顧客データベース融合方法。
距離d=√{Σai*(|(レシピエントのxi)−(ドナーのxi)|)2} - 顧客データベースは、顧客個人情報としては、顧客識別子、氏名、住所、性別、年齢、職業のいずれか複数が含まれ、利用情報としては、商品・サービスの購入品目、購入回数、金額、購入時期のいずれかが含まれることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の顧客データベース融合方法。
- 調査データベースは、調査対象者個人情報としては、調査対象者識別子に対応して、居住地域、性別、年齢、職業、購買記録のいずれかを含み、調査情報としては、視聴率情報、広告媒体の接触情報、消費行動情報、消費意識情報の各調査情報のいずれか又は複数が記憶されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の顧客データベース融合方法。
- 目的変数としては、顧客データベースに記憶された、商品・サービスの購入品目、購入回数、金額、購入時期などの利用情報のうちのひとつ又は複数が選択・指定されること、又は、調査データベースに記憶された情報のうちのひとつ又は複数が選択・指定されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の顧客データベース融合方法。
- 融合リレーショナルデータベースは、各顧客毎に、顧客データベースに含まれる顧客個人情報及び利用情報と、調査データベースに含まれる共通項目以外の調査対象者個人情報及び調査情報、又は、調査データベース内のレコードをポインタするための調査対象者識別子とが対応されて記憶されたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の顧客データベース融合方法。
- 処理部は、融合リレーショナルデータベースを参照し、目的変数に応じて該当する融合データを抽出してメイル発送リストを作成し、それを出力ファイルに記憶するステップをさらに含む請求項1乃至3のいずれかに記載の顧客データベース融合方法。
- 処理部は融合リレーショナルデータベースを参照して、入力部から入力されること又は記憶部から読み出すことで予め定めることにより設定された、視聴状況、広告媒体、消費行動、消費意識のいずれかの条件に該当する融合データを検索するステップと、
検索された融合データのリストを作成して、出力ファイルに記憶するステップと
をさらに含む請求項1乃至3のいずれかに記載の顧客データベース融合方法。 - 処理部は、作成された出力ファイルを参照して、出力部によりメイル及び/又はあて先ラベルを印刷する、又は、インタフェースを介して通信ネットワークにより電子メイルを発送するステップをさらに含む請求項8又は9に記載の顧客データベース融合方法。
- 処理部は、顧客識別子に対応して顧客個人情報及び利用情報を含む顧客データが記憶された顧客データベースから、各顧客データを読み出すステップと、
処理部は、調査対象者識別子に対応して調査対象者個人情報及び調査情報を含む調査対象者データが記憶された調査データベースから、各調査対象者データを読み出すステップと、
処理部は、入力部から入力されること又は記憶部から読み出すことにより、顧客データ又は調査対象者データに基づき所望の調査目的に応じた目的変数と、顧客データ及び調査対象者データ間の属性に関する共通項目とを設定するステップと、
処理部は、設定された目的変数に対する各共通項目の重みを、入力部から入力されること又は記憶部から読み出すことで予め定めることにより、又は、回帰分析手法等により計算して自動的に求めることにより、決定するステップと、
処理部は、設定された属性に関する共通項目及び決定された重みに基づき、各顧客データと各調査対象者データ間の距離を計算し、各顧客データに対して距離が最も近い調査対象者データ又は距離が予め定められた閾値より近い調査対象者データをマッチングデータとして決定するステップと、
処理部は、マッチングデータとして決定された顧客個人情報と調査情報とを対応させて融合データを作成し、顧客識別子に対応して融合データを融合リレーショナルデータベースに記憶するステップと
を含む顧客データベース融合方法をコンピュータに実行させるための顧客データベース融合処理プログラム。 - 各顧客毎に顧客データと調査対象者データとが対応して記憶された融合リレーショナルデータを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記融合リレーショナルデータは、
処理部が、顧客識別子に対応して顧客個人情報及び利用情報を含む顧客データが記憶された顧客データベースから読み出した各顧客データと、
処理部が、調査対象者識別子に対応して調査対象者個人情報及び調査情報を含む調査対象者データが記憶された調査データベースから読み出した各調査対象者データと
を含み、且つ、
前記融合リレーショナルデータは、
処理部が、顧客データ又は調査対象者データに基づき所望の調査目的に応じた目的変数と、顧客データ及び調査対象者データ間の属性に関する共通項目とを設定すること、
処理部が、設定された目的変数に対する各共通項目の重みを、入力部から入力されること又は記憶部から読み出すことで予め定めることにより、又は、回帰分析手法等により計算して自動的に求めることにより、決定すること、
処理部が、設定された属性に関する共通項目及び決定された重みに基づき、各顧客データと各調査対象者データ間の距離を計算し、各顧客データに対して距離が最も近い調査対象者データ又は距離が予め定められた閾値より近い調査対象者データをマッチングデータとして決定すること、及び、
処理部が、マッチングデータとして決定された顧客個人情報と調査情報とを対応させて融合データを作成し、顧客識別子に対応して融合データを融合リレーショナルデータベースに記憶すること
により顧客データと調査対象者データとが各顧客毎に融合され、
各顧客毎に、顧客データベースに含まれる顧客個人情報及び利用情報と、調査データベースに含まれる共通項目以外の調査対象者個人情報及び調査情報、又は、調査データベース内のレコードをポインタするための調査対象者識別子とが対応された融合リレーショナルデータを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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