JP2004012610A - Biaxially oriented polyester film for dry photoresist - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドライフォトレジスト用二軸延伸ポリエステルフィルムに関し、特に、透明性と滑り性に優れたポリエステルフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フォトレジスト、とくにドライフイルムフォトレジストにおいては、光透過性の基材フイルムの片面に感光性樹脂組成物を積層し、その上にポリエチレン等からなるカバーフイルムを設けたものが用いられる。フォトレジストに際しては、先ずカバーフイルムが除去され、露出された感光性樹脂組成物面がプリント配線板作製用基体等の対象物上に貼着される。この状態で、基材フイルム上にネガフイルムを密着させ、該ネガフイルム側から基材フイルムを透過させるように紫外線等の活性光線を照射し、感光性樹脂組成物を所定のパターンに露光させる。露光後に、ネガフイルムを除去するとともに、基材フイルムを剥離除去し、感光性樹脂組成物の硬化していない未露光部分を溶剤等によって除去することにより、基体上に目標とするパターンが形成される。従って、この基材フィルムとして用いられるポリエステルフィルムは、透明性が高く、ヘーズ値が低いことが要求される。フォトレジスト層を露光する場合、光は基材フィルムを通過するので、基材フィルムの透明性が低いと、フォトレジスト層が十分に露光されなかったり、光が散乱したりして、解像度が悪化するなどの問題が生ずる。このようなドライフォトレジストにおいて、近年、プリント配線板の回路の微細化等により、益々高解像度化が求められており、これに伴い基材フィルムとして使用されるポリエステルフィルムに対しても透明性の一層の向上が求められている。
【0003】
一方、基材フイルム製造面からみると、製膜性はもちろんのこと、フイルム製造メーカーから出荷される際の形態である巻取ロールに巻き取る際の巻き性、基材フィルムに感光性樹脂組成物を積層する等の製造工程での取扱い性あるいはフォトレジストフィルム自身の取扱い性などが重要である。これらの性能が劣ると、フイルムにしわが発生するなどの不具合が生じ、フォトレジスト用基材フイルムとしては致命的な問題となる。従って基材フィルムのポリエステルフィルムは、適度な滑り性を有していることが必要となる。
【0004】
従来、これらの両方の特性を満足せしめるために、ポリエステルフィルム中に無機又は有機の粒子を含有させ、フィルム表面に突起を形成させる方法が用いられている。
【0005】
例えば、特開平7−333853号公報には、少なくとも片側の最外層に、平均粒径0.01〜3.0μmの粒子(球状または不定形シリカ粒子、球状架橋高分子粒子等)を含有し、該最外層表面のRaが0.005μm以上、Rtが1.5μm未満であり、かつフィルムヘーズが1.5%以下であるフォトレジスト用二軸配向積層ポリエステルフィルムが提案されている。また特開平10−46012号公報には平均粒径が0.01〜0.1μmの一次粒子の凝集体であって、細孔容積が0.5〜2.0ml/g、平均粒径が0.1〜5μmの多孔質シリカ粒子を0.01〜0.1重量%含有し、該多孔質シリカ粒子のうち50μm以上の大きさの粗大凝集粒子の個数が10個/m2以下であることを特徴とするフォトレジスト用ポリエステルフイルムが開示されている。
【0006】
しかしながら、これらのポリエステルフィルムでは、十分な取扱い性が得られる程度に粒子を添加すると、粒子自体の光散乱性、あるいはフィルム製膜時に発生するボイド等が阻害因子となり透明性が低下し、解像度が低下するという問題がある。フィルム製膜時に発生するボイドの改良手段については特開2000−275860号公報に開示されている様に凝集粒子を使用することも提案されているが、実質的に十分な取扱い性を付与させるためには所定の粒径の粒子を相当量添加する必要があり、このため粒子自体の光散乱を抑制しきれず、効果的に透明性と滑り性を十分に両立することができていない。また特開2001−117237号公報で、少なくとも2種類のポリエステル組成物が積層されてなり、不活性粒子の平均粒径、添加量を規定した二軸配向積層ポリエステルフィルムが開示されているが、本手法も実質的に粒子を添加することのみにより透明性と取扱い性を両立させようとするものであり、透明性を向上させた場合に良好な取扱い性を付与することは自ずと限界があり、取扱い性と透明性を効果的に満足させることはできていない。以上の通り、ドライフォトレジスト用フィルムとして滑り性等の取扱い性と透明性を効果的に、かつ高度に満足するための優れたポリエステルフィルムを得る方法は未だ見出されていないのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解消し、透明性、滑り性および取扱い性を同時に満足するフォトレジスト用フィルムとして優れたポリエステルフィルムを提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明のドライフォトレジスト用二軸延伸ポリエステルフィルムは主として次の構成を有する。すなわち、
エチレンテレフタレート単位および/またはエチレンナフタレート単位を主たる構成成分とするポリエステルからなるフィルムであって、少なくとも片面の最外層に脂肪酸エステル化合物を0.03〜1重量%含有してなるポリエステル層が設けられており、フィルムの融点が220〜270℃、フィルムヘイズが3%以下であることを特徴とするドライフォトレジスト用二軸延伸ポリエステルフィルムである。
【0009】
また、本発明のドライフォトレジスト用二軸延伸ポリエステルフィルムにおいては、フィルム長手方向と幅方向の平均引裂き伝播抵抗が4000〜6000mN/mmであること、少なくとも片面の水との接触角が70〜85°であること、脂肪酸エステル化合物がステアリルステアレートであること、フィルムヘイズが1%以下であることが好ましい態様として含まれる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のドライフォトレジスト用二軸延伸ポリエステルフィルムは、エチレンテレフタレート単位および/またはエチレンナフタレート単位を主たる構成成分とするポリエステルからなるものである。
【0011】
本発明におけるエチレンテレフタレート単位および/またはエチレンナフタレート単位を主たる構成成分とするポリエステルとは、80モル%以上をエチレンテレフタレート単位および/またはエチレンナフタレート単位とするポリエステルであり、耐熱性等の点から85モル%以上であることが好ましく、さらには90モル%以上であることが好ましい。
【0012】
また、他のジカルボン酸成分および/またはグリコ−ル成分を共重合してもよく、ジカルボン酸成分としては、例えば、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマ−酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキシンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸等を使用することができる。一方、グリコ−ル成分としては、例えば、プロパンジオ−ル、ブタンジオ−ル、ペンタンジオ−ル、ヘキサンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル等の脂肪族グリコ−ル、シクロヘキサンジメタノ−ル等の脂環族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールS等の芳香族グリコール、ジエチレングリコール等が使用できる。なお、これらのジカルボン酸成分、グリコ−ル成分は2種以上を併用することもできる。
【0013】
また、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、本発明で用いられるポリエステルまたは共重合ポリエステルに、トリメリット酸、トリメシン酸、トリメチロ−ルプロパン等の多官能化合物を共重合することもできる。
【0014】
本発明で、好ましく少量共重合される成分は、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、セバシン酸、アジピン酸、ダイマー酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の成分である。
【0015】
本発明のドライフォトレジスト用二軸延伸ポリエステルフィルムは、フィルムの融点を230〜270℃、好ましくは240〜270℃、より好ましくは250〜270℃とするものである。フィルムの融点が230℃未満では耐熱性が不十分となり、270℃を越えると生産性の点で問題となる。なお、上記好ましい範囲とすると加工後の経時変化を抑制することができる。
【0016】
本発明のドライフォトレジスト用二軸延伸ポリエステルフィルムは、少なくとも片面の最外層に脂肪酸エステル化合物を0.03〜1重量%、好ましくは0.07〜0.5重量%、より好ましくは0.08〜0.3重量%含有してなるポリエステル層を設けるものである。脂肪酸エステル化合物の含有量が0.03重量%未満であると効果的に滑り性を発現せしめることができず、一方、脂肪酸エステル化合物の含有量が1重量%を越えると生産性を損ないコストアップを引き起こしたり、ひいてはブリードアウトの懸念が生じることがある。
【0017】
ここで脂肪酸エステルとは、脂肪族カルボン酸化合物および脂肪族アルコール化合物などにより構成される脂肪族のエステル化合物である。この様な化合物としては、例えば、ステアリルステアレート、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、ペンタエリスリトールフルエステル、ベヘニルベヘネート、パルチルミリステート、ステアリルトリグリセリドといった脂肪族エステル等からなる合成あるいは天然ワックス等がポリエステルとの相溶性の点から好ましく挙げられる。中でもステアリルステアレートは、透明性、色調の点から好ましく使用することができる。
【0018】
本発明における脂肪族エステル化合物をポリエステルに添加含有する方法としては、ポリエステルの重合時に添加する方法、ポリエステルと脂肪酸エステル化合物をベント付押出機などにより混練添加する方法などが挙げられ、実施の使用に際しては、これらの方法によりあらかじめ高濃度添加チップを作成し、希釈チップと混合して、ポリエステル中に所定量含有せしめる方法で押出、製膜することなどができる。
【0019】
これら脂肪酸エステルが好ましい理由としては、光散乱の影響が極めて低いため、粒子を添加せしめることに対比して、圧倒的に優れた透明性を発現できることに起因する。またポリエステルフィルム中に添加されていることにより、脂肪酸エステル中のアルキル鎖が表面に存在するため、潤滑効果が発現され、透明性を損なうことなく、滑り性を高めることが可能となる。このことは表面が疎水化される傾向にあることを示しており、見かけ上、例えば水との接触角は増加し、表面自由エネルギーは低下する傾向となる。また更には脂肪族エステルがエステル化合物であることから、ポリエステルとの相溶性に優れ、ブリードアウト等の弊害が極めて少ないという利点もある。これらの効果の発現は単独では勿論のこと、粒子と併用することも可能である。すなわち、脂肪族エステル化合物を添加し、その添加量を調整することにより、目標とする滑り性を発現させるために必要であった添加粒子量を、大幅に低減させることが可能となり、その結果、フィルムの透明性を向上させることができる。また例えば、良好な透明性とするために粒子添加量が制限され、そのために滑り性が不十分である場合などにおいては、脂肪族エステル化合物を添加することにより、透明性を維持したまま、滑り性を飛躍的に向上させることができる。さらには感光性樹脂を露光後、剥離する際にスムースな剥離性を付与することが可能となる。
【0020】
本発明においては、少なくとも片面の水との接触角が70〜85°であることが好ましい。少なくとも片面の水との接触角がかかる好ましい範囲であると、取扱い性に優れる一方、感光性樹脂の塗布性が損なわれることもない。水との接触角は両面とも上記好ましい範囲であっても良い。
【0021】
本発明において、フィルムヘイズは後述のとおりJIS K 7105にしたがって測定した値をいうが、本発明のドライフォトレジスト用二軸延伸ポリエステルフィルムは、フィルムヘイズが3%以下である必要があり、好ましくは2%以下である。フィルムヘイズが3%を超えると、ポリエステルフィルム全体の透明性が低下するため、本発明のポリエステルフィルムを支持体として用いたフォトレジストフィルムにおいて、フォトレジスト層の解像度や露光に対する感度の低下が生じる。フォトレジストは、使用する用途に応じ解像度が必要となるが、高解像度が要求される用途においてはより高透明なポリエステルフィルムが必要となり、そのためポリエステルフィルムのヘイズは特に好ましくは1%以下となる。
【0022】
本発明のポリエステルフィルムに含有される粒子としては、本発明の作用を阻害しない範囲で特に限定されず、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、シリカ、カオリン、タルク、二酸化チタン、アルミナ、珪酸アルミ、硫酸バリウム、フッ化カルシウム、ゼオライト等の無機粒子、架橋高分子粒子、シュウ酸カルシウム等の有機粒子を挙げることができる。中でも、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、架橋高分子などを好適に使用することができる。粒子の平均粒径は0.005〜5.0μmであることが好ましく、0.01〜3.0μmがより好ましい。本発明においてはフィルム中に含有される粒子の平均粒径は小さければ小さいほど光の散乱が抑制されるために好ましいものであるが、実際の工業生産性などを勘案して、その下限は0.005μmとするのが好ましい。粒子の平均粒径をかかる好ましい範囲とすれば、露光後の欠点となることはなく、また、ポリエステルフィルム自体の透明性を優れたものに維持できる。なお、これらの無機粒子および/または有機粒子は二種以上を併用してもよい。
【0023】
本発明のポリエステルフィルムは、フィルム長手方向と幅方向の平均引裂き伝播抵抗が4000〜6000mN/mmであることが好ましく、特に好ましくは4500〜6000mN/mmである。これにより、感光性樹脂を積層する工程におけるフィルムのばたつき防止、ドライフォトレジストフィルムを対象物に粘着させ引き剥がす際の均一な剥離性を発現させることができる。
【0024】
本発明のポリエステルフィルムのフィルム構成としては、少なくとも片面の最外層に脂肪酸エステル化合物を0.03〜1重量%含有してなるポリエステル層(A層とする)が設けられている必要があり、例えばA/Bの2層、A/B/AあるいはA/B/Cの3層、さらには3層より多層の積層構成であってもよく、積層厚み比も任意に設定することができるが、好ましくはA/Bの2層あるいはA/B/Aの3層である。ここでB層あるいはC層がA層と同様に脂肪酸エステル化合物を0.03〜1重量%含有してなるポリエステル層であっても良く、また含有していなくても良い。
【0025】
本発明のフィルムは、ドライフォトレジスト用フィルムとして好適に使用できる。特に高解像度が求められ、高い透明性が必要となる用途では好適である。
【0026】
本発明においては、透明性、滑り性、耐熱性、耐薬品性などの点から、二軸延伸化することが必要である。二軸延伸の方法としては、同時二軸延伸、あるいは逐次二軸延伸、チューブラー延伸のいずれであってもよいが、特に同時二軸延伸、逐次二軸延伸が好ましい。
【0027】
本発明では、加工性、耐熱性、生産性の点で、フィルムの固有粘度が0.5〜1dl/gが好ましく、さらに好ましくは、0.55〜0.8dl/g、特に好ましくは0.55〜0.7dl/gである。
【0028】
本発明のポリエステルを製造する際には、反応触媒を使用することができる。反応触媒としては、例えば、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物、鉛化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、アルミニウム化合物、アンチモン化合物、チタン化合物等、着色防止剤としては例えばリン化合物等を使用することができ、通常ポリエステルの製造が完結する以前の任意の段階において、重合触媒としてアンチモン化合物またはゲルマニウム化合物、チタン化合物を添加することが好ましく、一層の透明性を向上せしめるためには重合触媒による異物の発生が少ないゲルマニウム化合物を重合触媒として使用することが最も好ましい。このような方法としては、例えば、ゲルマニウム化合物を例にすると、ゲルマニウム化合物粉体をそのまま添加する方法や、あるいは特公昭54−22234号公報に記載されているように、ポリエステルの出発原料であるグリコ−ル成分中にゲルマニウム化合物を溶解させて添加する方法等を挙げることができる。ゲルマニウム化合物としては、例えば、二酸化ゲルマニウム、結晶水含有水酸化ゲルマニウム、あるいはゲルマニウムテトラメトキシド、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテトラブトキシド、ゲルマニウムエチレングリコキシド等のゲルマニウムアルコキシド化合物、ゲルマニウムフェノレ−ト、ゲルマニウムβ−ナフトレ−ト等のゲルマニウムフェノキシド化合物、リン酸ゲルマニウム、亜リン酸ゲルマニウム等のリン含有ゲルマニウム化合物、酢酸ゲルマニウム等を使用することができる。中でも二酸化ゲルマニウムが好ましい。アンチモン化合物としては、例えば、三酸化アンチモンなどのアンチモン酸化物、酢酸アンチモンなどが使用できる。チタン化合物としては、テトラエチルチタネート、テトラブチルチタネートなどのアルキルチタネート化合物などが好ましく使用される。次に、ポリエチレンテレフタレ−トを製造する際に、ゲルマニウム化合物として二酸化ゲルマニウムを添加する場合で説明する。テレフタル酸成分とエチレングリコ−ルをエステル交換またはエステル化反応せしめ、次いで二酸化ゲルマニウム、リン化合物を添加し、引き続き高温、減圧下で一定のエチレングリコール含有量になるまで重縮合反応せしめ、ゲルマニウム元素含有重合体を得る。さらに、好ましくは得られた重合体をその融点以下の温度において減圧下または不活性ガス雰囲気下で固相重合反応せしめ、アセトアデルヒドの含有量を減少させ、所定の固有粘度、カルボキシル末端基を得る方法等を挙げることができる。
【0029】
本発明では、脂肪族エステルとの相溶性、感光性樹脂との積層性を一層向上させる点から、ポリエステルのカルボキシル末端基量が25〜55当量/トンであることが好ましく、より好ましくは30〜50当量/トン、特に好ましくは35〜45当量/トンである。
【0030】
また、本発明におけるポリエステルは、ポリマー中のジエチレングリコール成分量が好ましくは0.01〜4重量%、さらに好ましくは0.01〜3重量%、特に好ましくは0.01〜2重量%であることが衛生性、経時後や加工で熱履歴を受けても良好な特性を維持する上で望ましい。さらに、酸化防止剤を0.0001〜1重量%添加してもよい。
【0031】
本発明におけるポリエステルフィルムの製造方法としては、例えば、各ポリエステルを必要に応じて乾燥した後、公知の溶融押出機に供給し、スリット状のダイからシート状に押出し、静電印加などの方式によりキャスティングドラムに密着させ、冷却固化して未延伸シートを得る。延伸方式としては、同時二軸または逐次二軸延伸のいずれでもよいが、該未延伸シートをフイルムの長手方向および幅方向に延伸、熱処理して、目的とするフィルムを得る。好ましくはフィルムの品質の点でテンター方式によるものが好ましく、長手方向に延伸した後、幅方向に延伸する逐次二軸延伸方式、長手方向、幅方向をほぼ同時に延伸していく同時二軸延伸方式が望ましい。延伸倍率としては、それぞれの方向に1.5〜4.0倍、好ましくは1.8〜4.0倍である。長手方向、幅方向の延伸倍率はどちらを大きくしてもよく、同一としてもよい。
【0032】
また、延伸速度は1,000%/分〜200,000%/分であることが望ましく、延伸温度は、ポリエステルのガラス転移温度以上ガラス転移温度+80℃以下であれば任意の温度とすることができるが、通常は80〜150℃が好ましい。更に、二軸延伸の後にフイルムの熱処理を行なうが、この熱処理はオ−ブン中、加熱されたロ−ル上等、従来公知の任意の方法で行なうことができる。熱処理温度は通常120℃以上245℃以下の任意の温度とすることができるが、好ましくは120〜240℃である。また、熱処理時間は任意とすることができるが、通常1〜60秒間行なうことが好ましい。熱処理は、フイルムをその長手方向および/または幅方向に弛緩させつつ行なってもよい。さらに、再延伸を各方向に対して1回以上行ってもよく、その後熱処理を行なっても良い。
【0033】
発明のポリエステルフイルムには、帯電防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、結晶核剤、耐候剤、紫外線吸収剤などの添加剤を本発明の目的を損なわない程度において用いることができる。また、コロナ放電処理、プラズマ処理、アルカリ処理などの表面処理を必要に応じて施してもよい。さらに、本発明のフイルムに易接着処理剤、帯電防止剤離型剤、粘着剤、接着剤、難燃剤、紫外線吸収剤、顔料、染料などのコーティングや印刷を行なってもよく、その目的、方法については上記に限定されない。
【0034】
【実施例】
〔物性、特性の測定、評価方法〕
以下に、本発明の実施例の説明に用いた各物性、特性の測定、および評価方法について説明する。
(1)融点(Tm)
示差走査型熱量計DSC2(パーキンエルマー社製)を用いて測定した。サンプル10mgを窒素気流下で280℃、5分間溶融保持し、ついで液体窒素で急冷した。得られたサンプルを10℃/分の速度で昇温する過程で確認される結晶融解に基づく吸熱ピーク温度を融点(Tm)とした。
(2)カルボキシル末端基量
フィルムをオルトクレゾール/クロロホルム(重量比7/3)に95℃で溶解し、アルカリで電位差測定して求めた。
(3)固有粘度
ポリエステルをオルソクロロフェノールに溶解し,25℃において測定した。
(4)水との接触角
公知の方法により、測定液としては水を使用し、接触角計(協和界面科学(株)製CA−D型)を用いてフィルム表面に対する静的接触角を求めた。
(5)表面粗さ
JIS B 0601にしたがって中心線平均粗さRaを測定した。
(6)ヘイズ
JIS K 7105にしたがってフイルムのヘイズを測定した。
(7)引裂き伝播抵抗
軽加重式引裂試験機(東洋精機製)を用いてASTM−D−1922にしたがい、フィルム長手方向と幅方向について、各々5回測定を行い、平均値を求めた。
(8)滑り性(動摩擦係数)
フィルムの片面と相対するもう一方の面との動摩擦係数μdをASTM−D1894−63にしたがって測定した。
(9)取扱い性(巻き性)
幅300mm、長さ3000mにフイルムをスリットし、長さ320mm、内径6インチ、肉厚12mmの紙コアに巻き取り、巻き状態を観察し、次の基準で判定した。
【0035】
しわ等の欠点の無い巻き姿のもの : ○
しわ等の欠点のあるもの : ×
(10)剥離性
公知の感光性樹脂をB層側に(外層が両面ともA層の場合はA層側に)厚さ45μmに塗布したフイルムを銅貼り積層板にラミネート後、露光しフイルムを剥がす際の伸びによる剥離不良を確認し、次の基準で判定した。
【0036】
均一な剥離性、伸び無し : ◎
均一な剥離性、若干伸び無し(全く問題なし) : ○
良好な剥離性、若干伸びあり(実用上問題なし): △
不均一な剥離性、大幅な伸び有り : ×
(11)解像度
公知の感光性樹脂をB層側に(外層が両面ともA層の場合はA層側に)厚さ45μmに塗布したフォトレジストフィルムを用い、パターニングを行い、解像度を評価した。即ち、銅板に、保護層を剥離したフォトレジストフィルムのフォトレジスト層を密着させ、更にその上からパターンマスクを印刷したガラス板を密着させて、ガラス板側から紫外線の露光を行った後、フォトレジストフィルムを剥離し、洗浄、エッチングを行い、顕微鏡で観察し、下記の基準で評価した。なお作成したパターンはLSが15μm、30μmである。
【0037】
◎:極めて鮮明なパターニングであり、滑らかな壁が形成されている。
【0038】
○:鮮明なパターニングであり、壁に多少凹凸があるが問題にならないレベルである。
【0039】
×:不鮮明なパターニングであり、壁に多数の凹凸があり欠陥として認められる。
【0040】
以下、実施例によって本発明を説明する。なお、実施例にて使用した樹脂は以下の通りである。
樹脂1:ポリエチレンテレフタレート(PET)固有粘度0.63dl/g、融点256℃
樹脂2:上記樹脂1に球状シリカを2重量%含有せしめたPET
樹脂3:上記樹脂1に炭酸カルシウムを2重量%含有せしめたPET
樹脂4:上記樹脂1に有機粒子(スチレン−ジビニルベンゼン架橋体)を2重量%含有せしめたPET
樹脂5:重合反応時添加によりステアリルステアレートを2重量%含有せしめたPET(固有粘度0.61dl/g、融点255℃)
樹脂6:重合反応時添加によりカルナウバワックスを2重量%含有せしめたPET(固有粘度0.61dl/g、融点255℃)
(実施例1、2)
樹脂1と樹脂2、樹脂3、5を所定量計量後、180℃で3時間真空乾燥して押出機I(主層:B層)に、同様に樹脂1と樹脂2、樹脂3、樹脂5を所定量計量後、180℃で3時間真空乾燥して押出機II(副層:A層)に供給し、B層/A層の2層構成により通常の口金から吐出後、静電印加(7kv)しながら鏡面冷却ドラムにて冷却固化して未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを、温度95℃にて長手方向に3.5倍延伸、40℃に冷却後、温度95℃で5秒予熱後に105℃で幅方向に3.9倍延伸した後、210℃にてリラックス5%、5秒間熱処理し、二軸延伸された厚み16μm(A層厚み2μm、B層厚み14μm)のポリエステルフィルムを得た。フィルムヘイズは0.8%、フィルムの融点は255℃、フィルムの固有粘度(IV)は0.61dl/g、カルボキシル末端基量は35当量/トンであった。このフィルムは表1に示すとおり、優れた特性を発現することを確認した。
【0041】
【表1】
(実施例3)
樹脂1と樹脂2、樹脂3、樹脂5を所定量計量後、180℃で3時間真空乾燥して押出機I(主層:B層)に、同様に樹脂1と樹脂2、樹脂3、樹脂5を所定量計量後、180℃で3時間真空乾燥して押出機II(副層:A層)に供給し、B層/A層の2層構成により通常の口金から吐出後、静電印加(7kv)しながら鏡面冷却ドラムにて冷却固化して未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを、温度95℃にて長手方向に3.5倍延伸、40℃に冷却後、温度95℃で5秒予熱後に105℃で幅方向に3.9倍延伸した後、210℃にてリラックス5%、5秒間熱処理し、二軸延伸された厚さ16μm(A層厚み2μm、B層厚み14μm)のポリエステルフィルムを得た。フィルムヘイズは0.8%、フィルムの融点は255℃、フィルムの固有粘度(IV)は0.61dl/g、カルボキシル末端基量は38当量/トンであった。このフィルムは表1に併せて示すとおり、優れた特性を発現することを確認した。
(比較例1)
樹脂1と樹脂2、樹脂3を所定量計量後、180℃で3時間真空乾燥して押出機I(主層:B層)に、同様に樹脂1と樹脂2、樹脂3を所定量計量後、180℃で3時間真空乾燥して押出機II(副層:A層)に供給し、B層/A層の2層構成により通常の口金から吐出後、静電印加(7kv)しながら鏡面冷却ドラムにて冷却固化して未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを、温度90℃にて長手方向に3.7倍延伸、40℃に冷却後、温度95℃で5秒予熱後に105℃で幅方向に4.2倍延伸した後、210℃にてリラックス5%、5秒間熱処理し、二軸延伸された厚さ16μm(A層厚み2μm、B層厚み14μm)のポリエステルフイルムを得た。フィルムヘイズは0.8%、フィルムの融点は255℃、フィルムの固有粘度(IV)は0.61dl/g、カルボキシル末端基量は34当量/トンであった。このフィルムは表1に併せて示すとおり、A層、B層のいずれにも脂肪酸エステル化合物が含まれていないために、取扱い性が明らかに劣っており、剥離性については実用上問題はないが優れたレベルではなかった。
(実施例4)
樹脂1と樹脂2、樹脂3、樹脂5を所定量計量後、180℃で3時間真空乾燥して押出機I(主層:B層)に、同様に樹脂1と樹脂2、樹脂3、樹脂5を所定量計量後、180℃で3時間真空乾燥して押出機II(副層:A層)に供給し、A層/B層/A層の3層構成により通常の口金から吐出後、静電印加(7kv)しながら鏡面冷却ドラムにて冷却固化して未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを、温度90℃にて長手方向に3.7倍延伸、40℃に冷却後、温度95℃で5秒予熱後に105℃で幅方向に4.2倍延伸した後、210℃にてリラックス5%、5秒間熱処理し、二軸延伸された厚さ16μm(A層厚み1μm、B層厚み14μm)のポリエステルフイルムを得た。フィルムヘイズは0.8%、フィルムの融点は255℃、フィルムの固有粘度(IV)は0.61dl/g、カルボキシル末端基量は35当量/トンであった。このフィルムは表2に示すとおり、優れた特性を発現することを確認した。
【0042】
【表2】
(実施例5、6)
樹脂1と樹脂3、樹脂4を所定量計量後、180℃で3時間真空乾燥して押出機I(主層:B層)に、同様に樹脂1と樹脂3、樹脂4、樹脂6を所定量計量後、180℃で3時間真空乾燥して押出機II(副層:A層)に供給し、A層/B層/A層の3層構成により通常の口金から吐出後、静電印加(7kv)しながら鏡面冷却ドラムにて冷却固化して未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを、温度95℃にて長手方向に3.5倍延伸、40℃に冷却後、温度95℃で5秒予熱後に105℃で幅方向に3.9倍延伸した後、210℃にてリラックス5%、5秒間熱処理し、二軸延伸された厚さ16μm(A層厚み0.8μm、B層厚み14.4μm)のポリエステルフイルムを得た。フィルムヘイズは2.6%、フィルムの融点は255℃、フィルムの固有粘度(IV)は0.59dl/g、フィルムカルボキシル末端基量は41当量/トンであった。このフィルムは表2に併せて示すとおり、優れた特性を発現することを確認した。
(比較例2)
樹脂1と樹脂3、樹脂4を所定量計量後、180℃で3時間真空乾燥して押出機I(主層:B層)に、同様に樹脂1と樹脂3、樹脂4を所定量計量後、180℃で3時間真空乾燥して押出機II(副層:A層)に供給し、A層/B層/A層の3層構成により通常の口金から吐出後、静電印加(7kv)しながら鏡面冷却ドラムにて冷却固化して未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを、温度90℃にて長手方向に3.7倍延伸、40℃に冷却後、温度95℃で5秒予熱後に105℃で幅方向に4.2倍延伸した後、190℃にてリラックス5%、2秒間熱処理し、二軸延伸された厚さ16μm(A層厚み0.8μm、B層厚み14.4μm)のポリエステルフイルムを得た。フィルムヘイズは2.6%、フィルムの融点は255℃、フィルムの固有粘度(IV)は0.59dl/g、カルボキシル末端基量は39当量/トンであった。このフィルムは両外層となるA層に脂肪酸エステル化合物が含まれていないために、取扱い性、剥離性が明らかに劣っており、引裂き伝播抵抗も低めであった。
【0043】
【発明の効果】
本発明により、透明性、滑り性および取扱い性を同時に満足するドライフォトレジスト用二軸延伸ポリエステルフィルムを得ることができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a biaxially stretched polyester film for a dry photoresist, and more particularly to a polyester film having excellent transparency and slipperiness.
[0002]
[Prior art]
In the case of a photoresist, particularly a dry film photoresist, a photosensitive resin composition is laminated on one surface of a light-transmitting base film, and a cover film made of polyethylene or the like is provided thereon. At the time of photoresist, first, the cover film is removed, and the exposed surface of the photosensitive resin composition is adhered to an object such as a substrate for producing a printed wiring board. In this state, the negative film is brought into close contact with the substrate film, and the photosensitive resin composition is exposed to a predetermined pattern by irradiating active light such as ultraviolet rays from the negative film side so as to transmit the substrate film. After exposure, the negative film is removed, the base film is peeled off, and the uncured unexposed portion of the photosensitive resin composition is removed with a solvent or the like, whereby a target pattern is formed on the base. You. Therefore, the polyester film used as the base film is required to have high transparency and a low haze value. When exposing the photoresist layer, light passes through the base film, so if the base film is low in transparency, the photoresist layer may not be sufficiently exposed or light may be scattered, resulting in poor resolution. Problems occur. In recent years, in such dry photoresists, higher resolution has been demanded due to the miniaturization of circuits of printed wiring boards, etc., and accordingly, the transparency of polyester films used as base films has been increased. Further improvement is required.
[0003]
On the other hand, from the viewpoint of substrate film manufacturing, not only film-forming properties, but also the winding property when wound on a winding roll, which is the form when shipped from a film manufacturer, the photosensitive resin composition on the base film It is important that the handleability in the manufacturing process such as laminating the objects or the handleability of the photoresist film itself is important. If these properties are inferior, problems such as wrinkling of the film occur, which is a fatal problem as a photoresist base film. Therefore, it is necessary that the polyester film as the base film has an appropriate sliding property.
[0004]
Conventionally, in order to satisfy both of these properties, a method of containing inorganic or organic particles in a polyester film and forming projections on the film surface has been used.
[0005]
For example, JP-A-7-333853 discloses that at least one outermost layer contains particles having an average particle size of 0.01 to 3.0 μm (spherical or amorphous silica particles, spherical crosslinked polymer particles, etc.), A biaxially oriented laminated polyester film for a photoresist has been proposed in which Ra on the outermost layer surface is 0.005 μm or more, Rt is less than 1.5 μm, and the film haze is 1.5% or less. JP-A-10-46012 discloses an aggregate of primary particles having an average particle size of 0.01 to 0.1 μm, a pore volume of 0.5 to 2.0 ml / g, and an average particle size of 0 to 0.1 μm. 0.1 to 5% by weight of porous silica particles having a particle size of 1 to 5 μm, and the number of coarse aggregated particles having a size of 50 μm or more among the porous silica particles is 10 / m 2 A polyester film for a photoresist characterized by the following is disclosed.
[0006]
However, in these polyester films, if particles are added to such an extent that sufficient handling properties can be obtained, the light scattering properties of the particles themselves or voids generated at the time of film formation become an inhibitory factor, resulting in a decrease in transparency and a decrease in resolution. There is a problem of lowering. As for means for improving voids generated during film formation, it has been proposed to use aggregated particles as disclosed in JP-A-2000-275860. However, in order to impart substantially sufficient handling properties, , It is necessary to add a considerable amount of particles having a predetermined particle size. Therefore, light scattering of the particles themselves cannot be suppressed, and transparency and slipperiness cannot be effectively achieved at the same time. Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-117237 discloses a biaxially oriented laminated polyester film in which at least two types of polyester compositions are laminated, and the average particle size of inert particles and the amount of addition are defined. The method also attempts to achieve both transparency and handleability only by adding particles substantially, and there is naturally a limit to imparting good handleability when transparency is improved. The transparency and transparency have not been effectively satisfied. As described above, at present, a method for obtaining an excellent polyester film for effectively satisfying handling properties such as slipperiness and transparency as a film for dry photoresist, and to a high degree has not yet been found. .
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
SUMMARY OF THE INVENTION It is an object of the present invention to solve the problems of the prior art and to provide an excellent polyester film as a photoresist film which simultaneously satisfies transparency, slipperiness and handleability.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the biaxially stretched polyester film for a dry photoresist of the present invention mainly has the following constitution. That is,
A polyester film mainly comprising an ethylene terephthalate unit and / or an ethylene naphthalate unit, wherein at least one outermost layer is provided with a polyester layer containing a fatty acid ester compound in an amount of 0.03 to 1% by weight. A biaxially stretched polyester film for dry photoresist, wherein the melting point of the film is 220 to 270 ° C. and the film haze is 3% or less.
[0009]
Further, in the biaxially stretched polyester film for a dry photoresist of the present invention, the average tear propagation resistance in the film longitudinal direction and the width direction is 4000 to 6000 mN / mm, and the contact angle with water on at least one surface is 70 to 85. °, the fatty acid ester compound is stearyl stearate, and the film haze is preferably 1% or less.
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The biaxially stretched polyester film for a dry photoresist of the present invention is made of a polyester having an ethylene terephthalate unit and / or an ethylene naphthalate unit as a main component.
[0011]
The polyester having an ethylene terephthalate unit and / or an ethylene naphthalate unit as a main component in the present invention is a polyester having an ethylene terephthalate unit and / or an ethylene naphthalate unit of 80 mol% or more, and from the viewpoint of heat resistance and the like. It is preferably at least 85 mol%, more preferably at least 90 mol%.
[0012]
Further, another dicarboxylic acid component and / or a glycol component may be copolymerized. Examples of the dicarboxylic acid component include isophthalic acid, naphthalenedicarboxylic acid, diphenyldicarboxylic acid, diphenylsulfondicarboxylic acid, and diphenoxyethanedicarboxylic acid. Aromatic dicarboxylic acids such as acid, 5-sodium sulfoisophthalic acid, and phthalic acid; aliphatic dicarboxylic acids such as oxalic acid, succinic acid, adipic acid, sebacic acid, dimer acid, maleic acid, and fumaric acid; cyclohexyne dicarboxylic acid And the like. An alicyclic dicarboxylic acid such as oxycarboxylic acid such as p-oxybenzoic acid can be used. On the other hand, examples of the glycol component include aliphatic glycols such as propanediol, butanediol, pentanediol, hexanediol and neopentyl glycol, and alicyclic rings such as cyclohexanedimethanol. Aromatic glycols such as aromatic glycols, bisphenol A and bisphenol S, and diethylene glycol can be used. Incidentally, two or more of these dicarboxylic acid components and glycol components can be used in combination.
[0013]
As long as the effects of the present invention are not impaired, a polyfunctional compound such as trimellitic acid, trimesic acid, and trimethylolpropane may be copolymerized with the polyester or copolymerized polyester used in the present invention.
[0014]
In the present invention, components which are preferably copolymerized in a small amount are components such as butanediol, diethylene glycol, polyethylene glycol, cyclohexanedimethanol, sebacic acid, adipic acid, dimer acid, isophthalic acid, and naphthalenedicarboxylic acid.
[0015]
The biaxially stretched polyester film for a dry photoresist of the present invention has a melting point of 230 to 270 ° C, preferably 240 to 270 ° C, more preferably 250 to 270 ° C. If the melting point of the film is less than 230 ° C., the heat resistance becomes insufficient, and if it exceeds 270 ° C., there is a problem in productivity. In addition, when it is in the above preferable range, a change with time after processing can be suppressed.
[0016]
In the biaxially stretched polyester film for a dry photoresist of the present invention, the fatty acid ester compound is contained in at least one outermost layer in an amount of 0.03 to 1% by weight, preferably 0.07 to 0.5% by weight, more preferably 0.08% by weight. A polyester layer containing about 0.3% by weight is provided. When the content of the fatty acid ester compound is less than 0.03% by weight, it is not possible to effectively exhibit slipperiness. On the other hand, when the content of the fatty acid ester compound exceeds 1% by weight, productivity is impaired and cost increases. Or cause bleed-out concerns.
[0017]
Here, the fatty acid ester is an aliphatic ester compound composed of an aliphatic carboxylic acid compound, an aliphatic alcohol compound and the like. Examples of such a compound include, for example, a synthetic or aliphatic ester such as stearyl stearate, carnauba wax, candelilla wax, rice wax, pentaerythritol full ester, behenyl behenate, partyl myristate, and stearyl triglyceride. Natural waxes and the like are preferred from the viewpoint of compatibility with the polyester. Among them, stearyl stearate can be preferably used in terms of transparency and color tone.
[0018]
Examples of the method of adding and containing the aliphatic ester compound in the present invention to the polyester include a method of adding during the polymerization of the polyester, and a method of kneading and adding the polyester and the fatty acid ester compound using a vented extruder or the like. Can be extruded and formed into a film by a method in which a high-concentration-added chip is prepared in advance by these methods, mixed with a diluted chip, and incorporated into a polyester in a predetermined amount.
[0019]
The reason why these fatty acid esters are preferable is that the effect of light scattering is extremely low, and therefore, it is possible to express overwhelmingly excellent transparency as compared with adding particles. Further, since the alkyl chain in the fatty acid ester is present on the surface by being added to the polyester film, a lubricating effect is exhibited, and it is possible to enhance the slipperiness without impairing the transparency. This indicates that the surface tends to be hydrophobized, and apparently, for example, the contact angle with water increases and the surface free energy tends to decrease. Further, since the aliphatic ester is an ester compound, there is an advantage that compatibility with the polyester is excellent and adverse effects such as bleed-out are extremely small. These effects can be expressed alone or in combination with particles. That is, by adding the aliphatic ester compound and adjusting the amount of addition, the amount of added particles required to develop the target slipperiness can be significantly reduced, and as a result, The transparency of the film can be improved. In addition, for example, in the case where the amount of added particles is limited in order to obtain good transparency and the slipperiness is insufficient, for example, by adding an aliphatic ester compound, the slip is maintained while maintaining the transparency. Properties can be dramatically improved. Further, it becomes possible to impart smooth peelability when the photosensitive resin is peeled off after exposure.
[0020]
In the present invention, the contact angle of at least one surface with water is preferably 70 to 85 °. When the contact angle of at least one surface with water is in such a preferable range, the handleability is excellent, and the applicability of the photosensitive resin is not impaired. The contact angle with water may be in the above preferred range on both surfaces.
[0021]
In the present invention, the film haze refers to a value measured according to JIS K 7105 as described below, and the biaxially stretched polyester film for a dry photoresist of the present invention needs to have a film haze of 3% or less, preferably 2% or less. If the film haze exceeds 3%, the transparency of the polyester film as a whole decreases, so that in a photoresist film using the polyester film of the present invention as a support, the resolution of the photoresist layer and the sensitivity to exposure decrease. The photoresist needs to have a resolution depending on the application to be used. However, in applications where a high resolution is required, a more transparent polyester film is required. Therefore, the haze of the polyester film is particularly preferably 1% or less.
[0022]
The particles contained in the polyester film of the present invention are not particularly limited as long as the effects of the present invention are not impaired.Examples include calcium carbonate, calcium phosphate, silica, kaolin, talc, titanium dioxide, alumina, aluminum silicate, and barium sulfate. And inorganic particles such as calcium fluoride and zeolite, crosslinked polymer particles, and organic particles such as calcium oxalate. Among them, silica, calcium carbonate, alumina, a crosslinked polymer and the like can be preferably used. The average particle size of the particles is preferably from 0.005 to 5.0 μm, more preferably from 0.01 to 3.0 μm. In the present invention, the smaller the average particle size of the particles contained in the film is, the smaller the average particle size is. This is preferable because the scattering of light is suppressed, but the lower limit is 0 in consideration of actual industrial productivity and the like. It is preferably 0.005 μm. If the average particle size of the particles is in such a preferable range, there will be no drawback after exposure, and excellent transparency of the polyester film itself can be maintained. In addition, two or more of these inorganic particles and / or organic particles may be used in combination.
[0023]
The polyester film of the present invention preferably has an average tear propagation resistance in the longitudinal direction and the width direction of the film of 4000 to 6000 mN / mm, particularly preferably 4500 to 6000 mN / mm. This makes it possible to prevent the film from fluttering in the step of laminating the photosensitive resin, and to exhibit uniform peelability when the dry photoresist film is adhered to the object and peeled off.
[0024]
As the film configuration of the polyester film of the present invention, it is necessary that at least one outermost layer is provided with a polyester layer (referred to as an A layer) containing 0.03 to 1% by weight of a fatty acid ester compound. A laminate structure of two layers of A / B, three layers of A / B / A or A / B / C, or a laminate structure of more than three layers may be used, and the laminate thickness ratio can be set arbitrarily. Preferably, it has two layers of A / B or three layers of A / B / A. Here, the layer B or the layer C may be a polyester layer containing 0.03 to 1% by weight of the fatty acid ester compound similarly to the layer A, or may not contain the same.
[0025]
The film of the present invention can be suitably used as a film for dry photoresist. In particular, it is suitable for applications requiring high resolution and high transparency.
[0026]
In the present invention, it is necessary to perform biaxial stretching in terms of transparency, slipperiness, heat resistance, chemical resistance, and the like. The method of biaxial stretching may be any of simultaneous biaxial stretching, sequential biaxial stretching, and tubular stretching, but simultaneous biaxial stretching and sequential biaxial stretching are particularly preferred.
[0027]
In the present invention, the intrinsic viscosity of the film is preferably from 0.5 to 1 dl / g, more preferably from 0.55 to 0.8 dl / g, particularly preferably from 0,5 to 0.8 dl / g, in view of processability, heat resistance and productivity. 55 to 0.7 dl / g.
[0028]
In producing the polyester of the present invention, a reaction catalyst can be used. Examples of the reaction catalyst include an alkali metal compound, an alkaline earth metal compound, a zinc compound, a lead compound, a manganese compound, a cobalt compound, an aluminum compound, an antimony compound, and a titanium compound. It is usually preferable to add an antimony compound or a germanium compound as a polymerization catalyst at an optional stage before the completion of the production of the polyester, and to further improve transparency, a polymerization catalyst is used. It is most preferable to use a germanium compound that generates little foreign matter as a polymerization catalyst. As such a method, for example, when a germanium compound is taken as an example, a method of adding a germanium compound powder as it is, or as described in JP-B-54-22234, glyco- And a method of dissolving and adding a germanium compound to the toluene component. As the germanium compound, for example, germanium dioxide, germanium hydroxide containing crystal water, or germanium alkoxide compounds such as germanium tetramethoxide, germanium tetraethoxide, germanium tetrabutoxide, germanium ethylene glycolide, germanium phenolate, germanium β Germanium phenoxide compounds such as naphtholate; phosphorus-containing germanium compounds such as germanium phosphate and germanium phosphite; and germanium acetate. Among them, germanium dioxide is preferable. As the antimony compound, for example, antimony oxide such as antimony trioxide, antimony acetate and the like can be used. As the titanium compound, an alkyl titanate compound such as tetraethyl titanate and tetrabutyl titanate is preferably used. Next, the case where germanium dioxide is added as a germanium compound when producing polyethylene terephthalate will be described. The terephthalic acid component and the ethylene glycol are subjected to a transesterification or esterification reaction, and then germanium dioxide and a phosphorus compound are added, followed by a polycondensation reaction under a high temperature and a reduced pressure until a constant ethylene glycol content is obtained. Obtain a polymer. Further, preferably, the obtained polymer is subjected to a solid-phase polymerization reaction under reduced pressure or an inert gas atmosphere at a temperature equal to or lower than its melting point, to reduce the content of acetoadheride, and to obtain a predetermined intrinsic viscosity and a carboxyl end group. And the like.
[0029]
In the present invention, the amount of the carboxyl terminal group of the polyester is preferably 25 to 55 equivalents / ton, more preferably 30 to 55, from the viewpoint of further improving the compatibility with the aliphatic ester and the lamination property with the photosensitive resin. It is 50 equivalents / ton, particularly preferably 35 to 45 equivalents / ton.
[0030]
In the polyester of the present invention, the amount of the diethylene glycol component in the polymer is preferably 0.01 to 4% by weight, more preferably 0.01 to 3% by weight, and particularly preferably 0.01 to 2% by weight. It is desirable in order to maintain good properties even when subjected to heat history after hygiene, aging or processing. Further, 0.0001 to 1% by weight of an antioxidant may be added.
[0031]
As a method for producing a polyester film in the present invention, for example, after each polyester is dried as necessary, it is supplied to a known melt extruder, extruded into a sheet from a slit-shaped die, and applied by a method such as electrostatic application. The sheet is brought into close contact with a casting drum and solidified by cooling to obtain an unstretched sheet. The stretching method may be either simultaneous biaxial stretching or sequential biaxial stretching, but the unstretched sheet is stretched in the longitudinal and width directions of the film and heat-treated to obtain a desired film. Preferably, a tenter method is preferred in terms of film quality.After stretching in the longitudinal direction, a sequential biaxial stretching method in which the film is stretched in the width direction, a simultaneous biaxial stretching method in which the film is stretched almost simultaneously in the longitudinal direction and the width direction. Is desirable. The stretching ratio is 1.5 to 4.0 times, preferably 1.8 to 4.0 times in each direction. Either the stretching ratio in the longitudinal direction or the stretching direction in the width direction may be increased, and may be the same.
[0032]
The stretching speed is preferably from 1,000% / min to 200,000% / min, and the stretching temperature may be any temperature as long as it is equal to or higher than the glass transition temperature of the polyester and equal to or lower than the glass transition temperature + 80 ° C. Although it is possible, usually 80 to 150 ° C is preferable. Further, the film is subjected to a heat treatment after the biaxial stretching. This heat treatment can be carried out by any conventionally known method such as in an oven or on a heated roll. The heat treatment temperature can be usually any temperature between 120 ° C and 245 ° C, but is preferably between 120 and 240 ° C. Further, the heat treatment time can be arbitrarily set, but it is usually preferable to perform the heat treatment for 1 to 60 seconds. The heat treatment may be performed while relaxing the film in the longitudinal direction and / or the width direction. Further, re-stretching may be performed once or more in each direction, and then heat treatment may be performed.
[0033]
In the polyester film of the present invention, additives such as an antistatic agent, a heat stabilizer, an antioxidant, a crystal nucleating agent, a weathering agent, and an ultraviolet absorber can be used to such an extent that the object of the present invention is not impaired. Further, a surface treatment such as a corona discharge treatment, a plasma treatment, or an alkali treatment may be performed as necessary. Further, the film of the present invention may be coated or printed with an easy-adhesion treatment agent, an antistatic agent release agent, an adhesive, an adhesive, a flame retardant, an ultraviolet absorber, a pigment, a dye, etc. Is not limited to the above.
[0034]
【Example】
[Measurement and evaluation methods of physical properties and properties]
Hereinafter, methods for measuring and evaluating each physical property and characteristic used in the description of the examples of the present invention will be described.
(1) Melting point (Tm)
The measurement was performed using a differential scanning calorimeter DSC2 (manufactured by PerkinElmer). 10 mg of the sample was melted and held at 280 ° C. for 5 minutes under a nitrogen stream, and then rapidly cooled with liquid nitrogen. The endothermic peak temperature based on crystal melting observed in the process of heating the obtained sample at a rate of 10 ° C./min was defined as a melting point (Tm).
(2) Carboxyl terminal group amount
The film was dissolved in ortho-cresol / chloroform (weight ratio: 7/3) at 95 ° C., and the potential difference was determined by alkali.
(3) Intrinsic viscosity
The polyester was dissolved in orthochlorophenol and measured at 25 ° C.
(4) Contact angle with water
According to a known method, water was used as a measurement liquid, and a static contact angle with respect to the film surface was obtained using a contact angle meter (CA-D type manufactured by Kyowa Interface Science Co., Ltd.).
(5) Surface roughness
The center line average roughness Ra was measured according to JIS B0601.
(6) Haze
The haze of the film was measured according to JIS K 7105.
(7) Tearing propagation resistance
According to ASTM-D-1922 using a lightly weighted tear tester (manufactured by Toyo Seiki Co., Ltd.), measurement was performed five times in each of the longitudinal direction and the width direction of the film, and an average value was obtained.
(8) Slip property (dynamic friction coefficient)
The coefficient of kinetic friction μd between one side of the film and the other side was measured according to ASTM-D1894-63.
(9) Handling (winding)
The film was slit to a width of 300 mm and a length of 3000 m, wound up on a paper core having a length of 320 mm, an inner diameter of 6 inches, and a thickness of 12 mm.
[0035]
Rolls without defects such as wrinkles: ○
Defects such as wrinkles: ×
(10) Peelability
After laminating a 45 μm thick film of a known photosensitive resin on the B layer side (or on the A layer side if both outer layers are A layers) on a copper-clad laminate, the film is exposed to elongation when the film is peeled off. The peeling failure was confirmed, and was judged according to the following criteria.
[0036]
Uniform peelability, no elongation: ◎
Uniform peelability, slight elongation (no problem at all): ○
Good releasability, slight elongation (no problem in practical use): △
Non-uniform peelability, significant elongation: ×
(11) Resolution
Using a photoresist film coated with a known photosensitive resin to a thickness of 45 μm on the layer B side (or on the layer A side when both outer layers are the layer A), the resolution was evaluated. That is, the copper plate, the protective layer is peeled off the photoresist layer of the photoresist film is adhered, furthermore, a glass plate on which a pattern mask is printed is further adhered thereon, and after performing ultraviolet light exposure from the glass plate side, The resist film was peeled off, washed and etched, observed with a microscope, and evaluated according to the following criteria. Note that the created patterns have LS of 15 μm and 30 μm.
[0037]
:: Extremely clear patterning and smooth walls formed.
[0038]
:: Clear patterning, with some irregularities on the wall, but at a level that does not pose a problem.
[0039]
×: Unclear patterning, many irregularities on the wall, recognized as defects.
[0040]
Hereinafter, the present invention will be described with reference to examples. The resins used in the examples are as follows.
Resin 1: polyethylene terephthalate (PET) intrinsic viscosity 0.63 dl / g, melting point 256 ° C.
Resin 2: PET in which spherical silica is contained in the above resin 1 at 2% by weight.
Resin 3: PET obtained by adding 2% by weight of calcium carbonate to Resin 1
Resin 4: PET containing 2% by weight of organic particles (styrene-divinylbenzene crosslinked product) in the above resin 1.
Resin 5: PET containing stearyl stearate at 2% by weight during the polymerization reaction (intrinsic viscosity: 0.61 dl / g, melting point: 255 ° C.)
Resin 6: PET containing 2% by weight of carnauba wax added during polymerization reaction (intrinsic viscosity: 0.61 dl / g, melting point: 255 ° C.)
(Examples 1 and 2)
After weighing a predetermined amount of Resin 1, Resin 2, Resin 3, 5 and drying in vacuum at 180 ° C. for 3 hours, resin 1 and Resin 2, Resin 3, Resin 5 are similarly applied to extruder I (main layer: B layer). Is weighed in a predetermined amount, dried under vacuum at 180 ° C. for 3 hours, supplied to an extruder II (sublayer: A layer), discharged from a normal die with a two-layer structure of B layer / A layer, and then subjected to electrostatic application ( 7 kv), the mixture was cooled and solidified with a mirror cooling drum to obtain an unstretched film. This unstretched film is stretched 3.5 times in the longitudinal direction at a temperature of 95 ° C., cooled to 40 ° C., preheated at a temperature of 95 ° C. for 5 seconds, stretched 3.9 times in a width direction at 105 ° C., and then 210 ° C. At 5% for 5 seconds to obtain a biaxially stretched polyester film having a thickness of 16 μm (A layer thickness 2 μm, B layer thickness 14 μm). The film haze was 0.8%, the melting point of the film was 255 ° C., the intrinsic viscosity (IV) of the film was 0.61 dl / g, and the amount of carboxyl end groups was 35 equivalents / ton. As shown in Table 1, this film was confirmed to exhibit excellent properties.
[0041]
[Table 1]
(Example 3)
After weighing a predetermined amount of Resin 1, Resin 2, Resin 3, and Resin 5, vacuum drying at 180 ° C. for 3 hours, and extruder I (Main layer: B layer), similarly, Resin 1, Resin 2, Resin 3, Resin 5 was weighed in a predetermined amount, vacuum-dried at 180 ° C. for 3 hours, supplied to an extruder II (sublayer: A layer), discharged from a normal die with a two-layer structure of B layer / A layer, and then subjected to electrostatic application. (7 kv), and cooled and solidified with a mirror-surface cooling drum to obtain an unstretched film. This unstretched film is stretched 3.5 times in the longitudinal direction at a temperature of 95 ° C., cooled to 40 ° C., preheated at a temperature of 95 ° C. for 5 seconds, stretched 3.9 times in a width direction at 105 ° C., and then 210 ° C. At 5% for 5 seconds to obtain a biaxially stretched polyester film having a thickness of 16 μm (A layer thickness 2 μm, B layer thickness 14 μm). The film haze was 0.8%, the melting point of the film was 255 ° C., the intrinsic viscosity (IV) of the film was 0.61 dl / g, and the amount of carboxyl end groups was 38 equivalents / ton. As shown in Table 1, it was confirmed that this film exhibited excellent characteristics.
(Comparative Example 1)
After weighing a prescribed amount of Resin 1, Resin 2, and Resin 3, vacuum drying at 180 ° C. for 3 hours and similarly measuring Resin 1, Resin 2, and Resin 3 in Extruder I (main layer: B layer) in prescribed amounts. , Dried in a vacuum at 180 ° C. for 3 hours, supplied to an extruder II (sub-layer: A-layer), discharged from a normal die with a two-layer structure of B-layer / A-layer, and then mirror-polished while applying static electricity (7 kv). It was cooled and solidified by a cooling drum to obtain an unstretched film. This unstretched film was stretched 3.7 times in the longitudinal direction at a temperature of 90 ° C., cooled to 40 ° C., preheated at a temperature of 95 ° C. for 5 seconds, stretched 4.2 times in a width direction at 105 ° C., and then heated at 210 ° C. At 5% for 5 seconds to obtain a biaxially stretched polyester film having a thickness of 16 μm (layer A having a thickness of 2 μm and layer B having a thickness of 14 μm). The film haze was 0.8%, the melting point of the film was 255 ° C., the intrinsic viscosity (IV) of the film was 0.61 dl / g, and the amount of carboxyl end groups was 34 equivalents / ton. As shown in Table 1, this film is clearly inferior in handleability because neither the A layer nor the B layer contains a fatty acid ester compound, and there is no practical problem with the releasability. Not at an excellent level.
(Example 4)
After weighing a predetermined amount of Resin 1, Resin 2, Resin 3, and Resin 5, vacuum drying at 180 ° C. for 3 hours, and extruder I (Main layer: B layer), similarly, Resin 1, Resin 2, Resin 3, Resin After weighing a predetermined amount of 5, a vacuum drying was performed at 180 ° C. for 3 hours, and the mixture was supplied to an extruder II (sublayer: A layer) and discharged from a normal die with a three-layer structure of A layer / B layer / A layer. It was cooled and solidified by a mirror-surface cooling drum while applying static electricity (7 kv) to obtain an unstretched film. This unstretched film was stretched 3.7 times in the longitudinal direction at a temperature of 90 ° C., cooled to 40 ° C., preheated at a temperature of 95 ° C. for 5 seconds, stretched 4.2 times in a width direction at 105 ° C., and then heated at 210 ° C. At 5% for 5 seconds to obtain a biaxially stretched polyester film having a thickness of 16 μm (layer A thickness 1 μm, layer B thickness 14 μm). The film haze was 0.8%, the melting point of the film was 255 ° C., the intrinsic viscosity (IV) of the film was 0.61 dl / g, and the amount of carboxyl end groups was 35 equivalents / ton. As shown in Table 2, it was confirmed that this film exhibited excellent characteristics.
[0042]
[Table 2]
(Examples 5 and 6)
After weighing a predetermined amount of Resin 1, Resin 3, and Resin 4, vacuum drying at 180 ° C. for 3 hours, and placing Resin 1, Resin 3, Resin 4, and Resin 6 on extruder I (main layer: B layer). After quantitative weighing, vacuum drying at 180 ° C. for 3 hours, supply to extruder II (sub-layer: A layer), discharge from a normal die with a three-layer structure of A layer / B layer / A layer, and then apply static electricity (7 kv), and cooled and solidified with a mirror-surface cooling drum to obtain an unstretched film. This unstretched film is stretched 3.5 times in the longitudinal direction at a temperature of 95 ° C., cooled to 40 ° C., preheated at a temperature of 95 ° C. for 5 seconds, stretched 3.9 times in a width direction at 105 ° C., and then 210 ° C. At 5% for 5 seconds to obtain a biaxially stretched polyester film having a thickness of 16 μm (layer A thickness 0.8 μm, layer B thickness 14.4 μm). The film haze was 2.6%, the melting point of the film was 255 ° C., the intrinsic viscosity (IV) of the film was 0.59 dl / g, and the amount of carboxyl terminal groups of the film was 41 equivalents / ton. As shown in Table 2, it was confirmed that this film exhibited excellent characteristics.
(Comparative Example 2)
After weighing a predetermined amount of Resin 1, Resin 3 and Resin 4, vacuum drying at 180 ° C. for 3 hours and similarly measuring Resin 1, Resin 3 and Resin 4 in Extruder I (main layer: B layer) in predetermined amounts , Dried in vacuum at 180 ° C. for 3 hours, supplied to an extruder II (sub-layer: A-layer), discharged from a normal die in a three-layer configuration of A-layer / B-layer / A-layer, and then applied with static electricity (7 kv). While cooling with a mirror cooling drum, an unstretched film was obtained. This unstretched film is stretched 3.7 times in the longitudinal direction at a temperature of 90 ° C., cooled to 40 ° C., preheated at a temperature of 95 ° C. for 5 seconds, stretched 4.2 times in a width direction at 105 ° C., and then 190 ° C. And heat-treated for 5 seconds for 2 seconds to obtain a biaxially stretched polyester film having a thickness of 16 μm (A layer thickness 0.8 μm, B layer thickness 14.4 μm). The film haze was 2.6%, the melting point of the film was 255 ° C., the intrinsic viscosity (IV) of the film was 0.59 dl / g, and the amount of carboxyl end groups was 39 equivalents / ton. Since the fatty acid ester compound was not contained in the layer A, which is both outer layers, the film was clearly inferior in handleability and releasability and low in tear propagation resistance.
[0043]
【The invention's effect】
According to the present invention, a biaxially stretched polyester film for a dry photoresist which simultaneously satisfies transparency, slipperiness and handleability can be obtained.
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