JP2004012424A - 遠隔硬度測定システム - Google Patents

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Junichi Takabayashi
高林 順一
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Abstract

【課題】人がアクセスできない個所、特に液体中でも硬度測定を可能にした遠隔硬度測定システムを提供する。
【解決手段】遠隔硬度測定システム10は、反発式ポータブル型硬度測定装置11に硬度測定装置固着手段を具備し、反発式ポータブル型硬度測定装置11を遠隔操作可能に構成することで、直接に人がアクセスして測定できない個所においても遠隔操作による硬度測定を可能にした遠隔硬度測定システム10を提供することができる。また、硬度測定装置固着手段を具備することで、任意の形状や面方向を持ち動かすことのできない構造物に対しても、遠隔での硬度測定を可能にした遠隔硬度測定システムを提供できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬度測定に係り、特に表面硬度を遠隔で測定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の硬度測定装置においては、据置型硬度測定装置とポータブル型硬度測定装置との2種類があるが、多くは据置型硬度測定装置である。従って、硬度測定の際には据置型硬度測定装置による計測が主流であった。
【0003】
近年、製品表面の硬度を直接に計測する要求が増大してきたため、ポータブル型硬度測定検査装置が開発され、製品硬度を測定する際にはポータブル型硬度測定装置を使用して硬度測定を行っている。
【0004】
図4(A)にポータブル型硬度測定装置1の構成概要図を、図4(B)に図4(A)のIII−III線に沿う断面図を示す。
【0005】
図4に示されるポータブル型硬度測定装置1は、硬度測定面2と垂直方向に軸を有する筒状の測定ユニット3を備えており、測定ユニット3には、エアー(圧縮空気)を供給するエアー供給源4と測定ユニット3を制御して硬度測定結果を表示する測定制御手段5とが接続されている。
【0006】
図4(B)によれば、測定ユニット3は、筒状ケーシング6の硬度測定面2側の端部外側に同心状にコイル7を備える。一方の端部には、測定対象物の硬度を測定する際に硬度測定面2と衝突させる反発子8の保持および解放するホールド&リリース機構9を備える。このホールド&リリース機構9には、エアー供給源4からの圧縮エアーが供給される。
【0007】
ポータブル型硬度測定装置1での硬度測定は、図4(B)に示される状態(初期状態)に反発子8をセットする。すなわち、反発子8をホールド&リリース機構9で保持状態にする。そして、ホールド&リリース機構9により保持状態の反発子8を解放状態にすると、反発子8は、圧縮エアーにより押し出されて硬度測定面2と衝突する。反発子8が硬度測定面2と衝突すると測定対象物の硬度測定結果が測定制御手段5に表示される。
【0008】
測定制御手段5に表示される硬度測定結果は、測定対象物の反射係数と硬度の相関から硬度を算出した算出結果である。つまり、ポータブル型硬度測定装置1での硬度測定は、測定対象物の反射係数を求めることでなされ、測定対象物の反射係数は、反発子8が硬度測定面2と衝突する直前の速度および直後の速度をコイル7で検出し、検出した反発子8の衝突直前の速度および衝突直後の速度から算出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図4に示される従来のポータブル型硬度測定装置1は、その全てが人間系、すなわち、人が直接に測定装置を操作して硬度計測する必要があり、人のアクセスが出来ない個所の硬度測定に対しては対応できない。特に、現地で据え付けられている機器に対しての継続した性能(硬度)推移の検査ができなかった。
【0010】
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたもので、硬度測定装置を遠隔操作可能に構成することにより、人がアクセスできない個所、特に液体中でも硬度測定を可能にした遠隔硬度測定システムを提供することを目的とする。
【0011】
また、他の目的としては、現地で据え付けられている機器に対しても継続した硬度推移検査を可能に構成した遠隔硬度測定システムを提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る遠隔硬度測定システムは、上述した課題を解決するために、請求項1記載のように、硬度測定面に反発子を衝突させて硬度測定を行う硬度測定手段と、前記硬度測定面に前記反発子を衝突させる際に、前記反発子を前記硬度測定面への推進力を発生させる反発子推進力生成手段と、前記硬度測定手段および反発子推進力生成手段を遠隔で制御可能な測定制御手段とを備える反発式ポータブル型硬度測定装置と、前記反発式ポータブル型硬度測定装置を遠隔操作により硬度測定対象の硬度測定面に固着する硬度測定装置固着手段とを具備したことを特徴とする。
【0013】
また、上述した課題を解決するために、本発明に係る遠隔硬度測定システムは、請求項2記載のように、前記反発式ポータブル型硬度測定装置に備えられる前記反発子のガイドが、三本以上の円または多角柱状に形成され、液体中での硬度測定を行う際に前記反発子が推進する際の抵抗の低減および前記反発子との接触抵抗の低減を可能に構成したことを特徴とする。
【0014】
このような遠隔硬度測定システムは、遠隔操作による硬度測定を行うことができるので、人が直接アクセスして測定できない個所においても反発式ポータブル型硬度測定装置による硬度測定が可能となる。また、硬度測定面が水没している等で液体中にある場合においても反発子の推進力を高める反発子推進力生成手段と水中での抵抗を低減させるガイドを備えるため、硬度測定が可能となる。さらに、遠隔による硬度測定が可能となることで、据え付けられた機器の継続的な検査が可能となり、予防保全に関する調査等、製品保証の面で向上が期待できる。
【0015】
さらに、上述した課題を解決するために、本発明に係る遠隔硬度測定システムは、請求項3記載のように、前記反発式ポータブル型硬度測定装置が、前記反発式ポータブル型硬度測定装置に備えられる前記反発子のガイドに筒形をした筒状ケーシングと、前記筒状ケーシング内部から気体を噴出する気体噴出手段を備え、液体中で硬度測定を行う際には、前記筒状ケーシング内部から液体を排除して気中での硬度測定と同様の測定環境での硬度測定を可能に構成したことを特徴とする。
【0016】
このような遠隔硬度測定システムは、水没している個所等の液体中においても、気中と同様の環境で反発式ポータブル型硬度測定装置による硬度測定を遠隔操作により行うことができ、精度の良い硬度測定を実施することが可能となる。また、遠隔による硬度測定が可能となることで、据え付けられた機器の継続的な検査が可能となり、予防保全に関する調査等、製品保証の面で向上が期待できる。
【0017】
本発明に係る遠隔硬度測定システムは、上述した課題を解決するために、請求項4記載のように、硬度測定面に棒状の圧子を押し付けて圧痕を形成し、形成された圧痕を撮像して解析することで硬度を測定する硬度測定手段を備えた据置型硬度測定装置と、前記据置型硬度測定装置を硬度測定対象の硬度測定面に固着する硬度測定装置固着手段とを具備し、前記据置型硬度測定装置を遠隔操作により前記硬度測定面に前記圧子を押し付けて圧痕を形成し、形成された圧痕を撮像して解析することで、遠隔操作での硬度測定を可能に構成したことを特徴とする。
【0018】
本発明に係る遠隔硬度測定システムは、上述した課題を解決するために、請求項5記載のように、前記第2の硬度測定手段が、前記圧子が硬度測定面を押し付ける力を一定に保ちつつ一定時間押し付けることを可能にする測定面加圧手段を備え、重力の影響を受けずにあらゆる方向に存在する任意の硬度測定面における硬度測定に対応可能に構成したことを特徴とする。
【0019】
このような遠隔硬度測定システムは、遠隔操作による硬度測定を行うことができるので、人が直接アクセスして測定できない個所においても据置型硬度測定装置としての圧痕式硬度測定装置による硬度測定が可能となる。また、圧痕式硬度測定装置による硬度測定は、反発式ポータブル型硬度測定装置による硬度測定と異なり、重力に影響されない測定のため、あらゆる方向での硬度測定が可能となる。さらに、遠隔による硬度測定が可能となることで、据え付けられた機器の継続的な検査が可能となり、予防保全に関する調査等、製品保証の面で向上が期待できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る遠隔硬度測定システムの実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0021】
[第1の実施形態]
図1に本発明に係る遠隔硬度測定システム10の第1の実施形態として、硬度測定装置に反発式ポータブル型硬度測定装置11を具備し、例えば、硬度測定面12が水中下にある場合等の人が直接アクセスして測定できない個所における硬度測定を可能に構成した遠隔硬度測定システム10の一実施例を示す。
【0022】
図1は、(A)図および(B)図の2図を有し、図1(A)は、遠隔硬度測定システム10の構成概要図、図1(B)は、図1(A)に示される構成概要図のI−I線に沿う方向の断面図を示す。
【0023】
図1(A)に示される遠隔硬度測定システム10が具備する反発式ポータブル型硬度測定装置11に、硬度測定面12に吸着して反発式ポータブル型硬度測定装置11を硬度測定面12に固着させる硬度測定装置固着手段としての吸着盤13を具備することで遠隔での硬度測定を可能に構成している。
【0024】
遠隔硬度測定システム10が具備する反発式ポータブル型硬度測定装置11は、硬度測定を実行する第1の硬度測定手段としての測定ユニット16と、測定ユニット16に例えば、空気等の気体を供給する反発子推進力生成手段および気体噴出手段としてのエアー供給源17と、硬度測定を実行するために測定ユニット16およびエアー供給源17から測定ユニット16へのエアー供給を制御する測定制御手段としての制御器18とを備える。反発式ポータブル型硬度測定装置11に備えられるエアー供給源17、制御器18および測定ユニット16間は、エアーホース19で接続され、エアー供給源17と測定ユニット16との間に制御器18を介することで、エアー供給源からのエアー供給を制御可能にしている。
【0025】
反発式ポータブル型硬度測定装置11が備える測定ユニット16は、遠隔での硬度測定を可能にするため、エアー供給源17からエアーホース19を介して供給される圧縮エアーで駆動するエアーシリンダ20と、エアーシリンダ20の動作により硬度測定の際に硬度測定面12に衝突する反発子21と、この反発子21を硬度測定面12に衝突するまでガイドするガイド22と、反発子21を遠隔で保持および解放をする遠隔ホールド&リリース機構23と、反発子21の衝突直前および衝突直後の速度を測定するコイル24とを備える。
【0026】
測定ユニット16が備えるガイド22は、反発子21の外周上の少なくとも3個所以上に円または多角柱状に設けられる。ガイド22を図4に示されるような筒状にせず、柱状にしたのは、水中において反発子21が受ける水の抵抗を筒状の場合よりも大幅に低減させることが可能なためである。
【0027】
また、図1(A)では見にくいが、図1(B)によれば、ガイド22は直接に硬度測定面12と接している訳ではなく、コイル24を介して硬度測定面12と接することがわかる。また、反発子21には翼25が備えられ、この翼25は測定ユニット16を硬度測定面12から取り外す際に反発子21がガイド22から飛び出て落下するのを防止する役割を担っている。翼25は、硬度測定時にはコイル24の面と接しないように構成され、測定時は反発子21のガイド補助を行うだけで、硬度測定面12への衝突を妨げることはない。一方、測定ユニット16を硬度測定面12から取り外し、測定ユニット16が下方を向いて浮いている場合には、翼25がコイル24側へ落下してコイル24の面に引っ掛かるため、反発子21がそれ以上落下することを防止することができる。
【0028】
測定ユニット16が備える遠隔ホールド&リリース機構23は、反発子21を測定初期位置の保持するストッパ27と、反発子21に加える圧縮エアーの圧力を調整するバルブ28とを備える。ホールド(保持する)時は、反発子21に圧縮エアーの圧力が加えられても反発子21が吹き飛ばないようにストッパ27で押えられている(図1に図示される状態)。反発子21に加えられる圧縮エアーの圧力は、バルブ28で調整される。また、リリース(解放する)時は、エアーシリンダ20の動作によりストッパ27が移動して反発子21の拘束を解除する。すると、圧縮エアーの圧力が加えられた反発子21が硬度測定面12に衝突する。
【0029】
また、測定ユニット16が備えるコイル24は、制御器18とケーブル29で接続される。コイル24は、コイル24の内径部分を反発子21が通過するように構成され、反発子21が硬度測定面12と衝突する直前および衝突する直後の速度を測定できるように硬度測定面12近傍に設けられる。
【0030】
図1(A)および図1(B)(以下、図1における両図を指す場合は単に図1とする)に示される遠隔硬度測定システム10を使用した遠隔操作による硬度測定(以下、遠隔硬度測定とする)について説明する。
【0031】
まず、遠隔硬度測定システム10による遠隔硬度測定は、測定ユニット16が備える反発子21を測定初期位置にセットする。反発子21は、ガイド22に沿う方向で自由に動くことができるため、一旦、測定ユニット16が備えるガイド22のコイル24側を上方に向けて反発子21をガイド22の最下部へ落とし込んだ状態でストッパ27を移動させてホールド(保持)状態にすることで反発子21を測定初期位置にセットする。
【0032】
次に、反発子21をホールド(保持)状態のまま、吸着盤13を硬度測定面12に固着させて硬度測定面12に測定ユニット16をセットする。吸着盤13は、制御器18と接続された吸着・脱着ライン30が接続されており、制御器18により空気の吸引および吐出が可能である。従って、吸着盤13の内部空気を吸引することで、硬度測定の間、測定ユニット16は硬度測定面12にしっかりと固着することが可能となる。
【0033】
測定ユニット16のセットが完了したら、測定器18を操作して水中下のエアーシリンダ20を駆動してバルブ28を開き、反発子21へ圧縮エアーによる圧力を加えると同時にストッパ27を移動させてホールド(保持)状態からリリース(解放)状態にする。リリース(解放)状態になった反発子21は、圧縮エアーにより吹き飛んで、硬度測定面12へ衝突する。
【0034】
硬度測定面12へ衝突以後は、従来の硬度測定装置1と同様にして、反発子21に衝突する直前および直後の速度から硬度測定面12を有する測定対象物の反射係数を求め、反射係数との相関により硬度を求める。
【0035】
さらに、硬度測定を実施する場合には、吸着盤13を硬度測定面12から外した後に、反発子21の測定初期状態セット、そして、測定ユニット16の硬度測定面12へのセットを行って、反発子21を新たな硬度測定面12に衝突させれば良い。吸着盤13を取り外す際は吸着・脱着ライン30を介して行っている吸着盤13内部の空気の吸引を止めて、空気を吸着盤13内部に吐出すれば、容易に吸着盤13を硬度測定面12から取り外すことができる。
【0036】
図1に示される遠隔硬度測定システム10は、硬度測定装置固着手段およびホールド&リリース機構を遠隔操作可能に構成した遠隔ホールド&リリース機構23を具備することにより、遠隔操作での硬度測定が可能となった。
【0037】
一方、本実施形態における遠隔硬度測定システムにおける他の実施例(以下、遠隔硬度測定システム10Aとする)の構成概要を示した構成概要図を図2に示す。
【0038】
図2に示される遠隔硬度測定システム10Aは、遠隔硬度測定システム10Aに具備される反発式ポータブル型硬度測定装置11Aにおいて図1に示される遠隔硬度測定システム10と若干異なる構造をしている点以外は異ならないため、構成が異ならない個所には同じ符号を付して説明を省略する。
【0039】
図2に示される反発式ポータブル型硬度測定装置11Aは、図4に示される硬度測定装置1に硬度測定装置固着手段としての吸着盤13を具備した構造をしている。また、図2に示される反発式ポータブル型硬度測定装置11Aに備えられる測定ユニット16Aは、反発子21のガイド22の代わりに筒状ケーシング31を備え、筒状ケーシング31にはエアー供給源17からの圧縮エアーが導かれる。筒状ケーシング31に圧縮エアーを導くことで、硬度測定を行う場合、測定ユニット16Aを硬度測定面12にセットする際に圧縮エアーが水を押し退けて大気中での測定と同様に水の無い状態での硬度測定が遠隔操作で可能に構成される。
【0040】
図2に示される遠隔硬度測定システム10Aは、遠隔操作での硬度測定を実現するだけでなく、水の無い状態で硬度測定を実行するため、図1に示される遠隔硬度測定システム10に比べ、より精度の良い遠隔硬度測定が可能となる。
【0041】
以上、本実施形態に示される遠隔硬度測定システム10によれば、硬度測定装置固着手段およびホールド&リリース機構を遠隔操作可能に構成した遠隔ホールド&リリース機構23を具備することで、直接に人がアクセスして測定できない個所においても遠隔操作で硬度測定を可能にした硬度測定システムを提供することができる。また、遠隔操作での硬度測定が可能なので、機器製作時および運転中の実機のように直接に人がアクセスして測定することが困難または危険な個所に対しても硬度測定を実施することが可能となり、機器製作時および運転中の実機の健全性を硬度測定により保証することが可能となる。
【0042】
尚、本実施形態において、遠隔硬度測定システム10および遠隔硬度測定システム10Aは、制御器18がエアー供給源17からの空気および電源供給の制御をまとめて行っているが、必ずしも制御器18で制御動作をまとめて行うようにする必要はない。各々を遠隔制御可能に構成していれば、異なる構成でも差し支えない。
【0043】
また、硬度測定装置固着手段は、吸着盤13を使用しているが、必ずしも吸着盤13である必要はない。例えば、エアー供給源17からの圧縮エアーを利用して硬度測定面12に測定ユニット16を押し付けて固着させる硬度測定装置固着手段を形成しても良いし、測定対象が金属であるならば、硬度測定装置固着手段として磁石を利用した硬度測定装置固着手段を形成しても良い。一方、硬度測定装置固着手段として使用している吸着盤13の数量については具体的に言及していないが、硬度測定の間、硬度測定面12に対して測定ユニット16を固着する機能を満足すれば、数量は幾つでも良い。
【0044】
さらに、遠隔硬度測定システム10および遠隔硬度測定システム10Aは、反発子推進力生成手段および気体噴出手段として同じエアー供給源17からの圧縮エアーを利用しているが、必ずしも反発子推進力生成手段および気体噴出手段の供給源は同じである必要はなく各々個別に供給源を有しても良いし、供給する気体として圧縮エアー以外の気体を用いても良い。
【0045】
さらにまた、遠隔硬度測定システム10および遠隔硬度測定システム10Aが備えるストッパ27およびバルブ28は、エアーシリンダ20により駆動するように構成されているが、エアーシリンダ20による駆動に限定されない。電気信号による駆動等の他の方法を用いて遠隔操作可能に構成される形態も包含する。
【0046】
[第2の実施形態]
図3に本発明における第2の実施形態として、据置型硬度測定装置の一種類である圧痕測定式硬度測定装置32を具備し、人が直接アクセスして測定できない個所として硬度測定面12が水中下にある場合における硬度測定を可能に構成した遠隔硬度測定システム10Bの一実施例を示す。
【0047】
図3は、(A)図および(B)図の2図を有し、図3(A)は遠隔硬度測定システム10Bの構成概要図、図3(B)は、図3(A)に示される構成概要図のII−II線に沿う方向の断面図である。
【0048】
図3(A)に示される遠隔硬度測定システム10Bは、硬度測定装置固着手段としての吸着盤13と、圧痕測定式硬度測定装置32とを具備する。
【0049】
圧痕測定式硬度測定装置32は、硬度測定を実行する第2の硬度測定手段としての測定ユニット16Aと、硬度測定を実行するために測定ユニット16Aを制御する測定制御手段としての制御器18Aと、硬度測定の際に硬度測定面12に形成された圧痕を撮像して取得した撮像信号を処理して表示する表示手段としての画像処理装置33およびモニタ34を備える。
【0050】
圧痕測定式硬度測定装置32に備えられる測定ユニット16Aは、円盤状の測定ステージ36を備え、この測定ステージ36には、硬度測定として硬度測定面12を棒状の圧子37で押し付けて圧痕を形成する圧痕形成部38と圧痕形成部38で形成された圧痕を撮像する圧痕撮像部39と、測定ステージ36を回転させるステージモータ40とが設けられる。
【0051】
測定ステージ36に設けられた圧痕形成部38は、硬度測定面12を押し付けて圧痕を形成する圧子37と、圧子37での押し付け動作を実施する流体シリンダ43と、圧子37が硬度測定面12を押し付け力(以下、測定面加圧力とする)を測定するロードセル45とを備える。一方、測定ステージ36に設けられた圧痕撮像部39は、形成された圧痕を解析用データとして撮像して取得するTVカメラ46と、圧痕撮像用の照明47とを備える。測定ステージ36に設けられた圧痕形成部38および圧痕撮像部39は、ステージモータ40の駆動により回転移動して、お互いの位置を入れ替えることができる。
【0052】
図3(A)および図3(B)(以下、図3における両図を指す場合は単に図3とする)に示される遠隔硬度測定システム10Bを使用した遠隔硬度測定について説明する。
【0053】
まず、遠隔硬度測定システム10Bによる遠隔硬度測定は、圧痕測定式硬度測定装置32を硬度測定面12に位置決めした後、硬度測定装置固着手段としての吸着盤13で固着させる。吸着盤13での固着により、硬度測定中においても圧痕測定式硬度測定装置32全体が硬度測定面12近傍でしっかりと固定される。
【0054】
次に、圧痕形成部38が備える圧子37を流体シリンダ43により硬度測定面12上の検査位置に規定された一定の圧力で押し付ける。圧子37の測定面加圧力は流体シリンダ43のシリンダ径とシリンダに加える流体の圧力から求めることができるが、さらに精度良く圧子37の測定面加圧力を求めるため、圧子37と流体シリンダ43の間にはロードセル45をセットする。セットしたロードセル45の指示値から圧子37の測定面加圧力を検知し、流体シリンダ43へ供給する流体の圧力を制御して測定面加圧力を制御する。
【0055】
次に、規定圧で圧子37を硬度測定面12に規定された一定時間押し付けた後、流体シリンダ43で圧子37を硬度測定面12から引き上げる。そして、ステージモータ40により測定ステージ36を回転させ、圧痕形成部38と圧痕撮像部39との位置を入れ換えて、形成された圧痕を撮像して圧痕の画像をモニタ34に表示する。
【0056】
TVカメラ46の焦点距離および絞り値は予め調整されており、TVカメラ46−硬度測定面12間の距離も一定に調整される。このため、圧痕撮像部39で取得した画像内で測定した距離に補正係数を掛けることで、実寸法を求めることができる。従って、圧子37により形成された圧痕をTVカメラ46で観察し、画像処理装置33を介してパターン解析すれば圧痕寸法が測定でき、測定した圧痕寸法より硬度測定面12における測定対象の硬度が算出される。照明47は常に安定して圧痕の陰影を捕らえられる位置、すなわち、圧痕の輪郭を的確に捉えられる位置にセットされる。
【0057】
以上、本実施形態に示される遠隔硬度測定システム10Bによれば、製品の硬度測定では一般に使用されない据置型硬度測定装置としての圧痕測定式硬度測定装置32に硬度測定装置固着手段を具備することで、直接に人がアクセスして測定できない個所においても遠隔操作で硬度測定を可能にした硬度測定システムを提供することができる。
【0058】
また、遠隔操作での硬度測定が可能なので、機器製作時および運転中の実機のように直接に人がアクセスして測定することが困難または危険な個所に対しても硬度測定を実施することが可能となり、機器製作時および運転中の実機の健全性を硬度測定により保証することが可能となる。
【0059】
さらに、遠隔硬度測定システム10Bが具備する圧痕測定式硬度測定装置32は、反発式ポータブル型硬度測定装置11と比較して精度の良い硬度測定が可能なため、図1および図2に示される遠隔硬度測定システム10および遠隔硬度測定システム10Aよりもさらに精度の良い遠隔硬度測定が可能となる。
【0060】
さらにまた、遠隔硬度測定システム10Bは、圧子37を流体シリンダ43で押し付けて硬度測定を行うため、重力等による影響はほとんどない。従って、測定ユニット16Aがどの様な方向であっても硬度測定面12の方向の違いが硬度測定に影響を与えることはなく、硬度測定面12が重力と硬度測定面12から受ける垂直抗力とがつり合う面、すなわち、床面以外にも床面に対して垂直方向にある壁面、傾斜を有する傾斜面および上面等の任意の面に対しても適用が可能である。
【0061】
尚、本実施形態において、測定ステージ36は、円盤状に形成されているが、必ずしも円盤状である必要はなく、多角形状に形成された盤でも構わない。また、TVカメラ46−硬度測定面12間の距離が大幅に変化しない限りは硬度測定誤差は小さく、硬度測定結果に大きく影響することがないため、TVカメラ46に取り付けられるレンズ49は、テレセントリックレンズを利用しても良い。
【0062】
一方、硬度測定装置固着手段として使用している吸着盤13の数量については具体的に言及していないが、硬度測定の間、どの様な方向の硬度測定面12に対しても測定ユニット16を固着する機能を満足すれば、数量は幾つでも良い。また、硬度測定装置固着手段については前述の第1の実施形態と同様に必ずしも吸着盤13である必要はない。
【0063】
【発明の効果】
本発明に係る遠隔硬度測定システムによれば、硬度測定装置固着手段を具備し、遠隔操作可能に構成することで、直接に人がアクセスして測定できない個所においても遠隔操作による硬度測定を可能にした遠隔硬度測定システムを提供することができる。
【0064】
また、遠隔操作での硬度測定が可能なので、機器製作時および運転中の実機のように直接に人がアクセスして測定することが困難または危険な個所に対しても硬度測定を実施することが可能となり、機器製作時および運転中の実機の継続した性能(硬度)推移検査することができる。従って、機器製作時および運転中の実機の健全性を硬度測定により保証することが可能となる。
【0065】
さらに、遠隔硬度測定システムに硬度測定装置固着手段を具備することで、任意の形状や面方向を持ち動かすことのできない構造物に対しても、遠隔で硬度測定を実施することを可能にした遠隔硬度測定システムを提供できる。特に、圧痕測定式硬度測定装置に硬度測定装置固着手段を具備させた遠隔硬度測定システムにおいては、重力の影響を受けない測定が可能なため、床面以外にも床面に対して垂直方向の壁面、傾斜を有する傾斜面および上面についても硬度測定が可能な遠隔硬度測定システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明に係る遠隔硬度測定システムにおける第1の実施形態の一実施例を示すシステム構成概要図、(B)は(A)のI−I線に沿う断面図。
【図2】本発明に係る遠隔硬度測定システムの第1の実施形態における他の実施例を示すシステム構成概要図。
【図3】(A)は本発明に係る遠隔硬度測定システムにおける第2の実施形態の一実施例を示すシステム構成概要図、(B)は(A)のII−II線に沿う断面図。
【図4】(A)は従来の硬度測定装置の一実施例を示した構成概要図、(B)は(A)のIII−III線に沿う断面図。
【符号の説明】
10 遠隔硬度測定システム
11 反発式ポータブル型硬度測定装置
12 硬度測定面
13 吸着盤(硬度測定装置固着手段)
16 測定ユニット(硬度測定手段)
17 エアー供給源(反発子推進力生成手段)(気体噴出手段)
18 制御器(測定制御手段)
19 エアーホース
20 エアーシリンダ
21 反発子
22 ガイド
23 遠隔ホールド&リリース機構
24 コイル
25 翼
27 ストッパ
28 バルブ
29 ケーブル
30 吸着・脱着ライン
31 筒状ケーシング
32 圧痕測定式硬度測定装置(据置型硬度測定装置)
33 画像処理装置
34 モニタ
36 測定ステージ
37 圧子
38 圧痕形成部
39 圧痕撮像装置
40 ステージモータ
43 流体シリンダ(測定面加圧手段)
45 ロードセル
46 TVカメラ
47 照明
49 レンズ

Claims (5)

  1. 硬度測定面に反発子を衝突させて硬度測定を行う硬度測定手段と、前記硬度測定面に前記反発子を衝突させる際に、前記反発子を前記硬度測定面への推進力を発生させる反発子推進力生成手段と、前記硬度測定手段および反発子推進力生成手段を遠隔で制御可能な測定制御手段とを備える反発式ポータブル型硬度測定装置と、
    前記反発式ポータブル型硬度測定装置を遠隔操作により硬度測定対象の硬度測定面に固着する硬度測定装置固着手段とを具備したことを特徴とする遠隔硬度測定システム。
  2. 前記反発式ポータブル型硬度測定装置に備えられる前記反発子のガイドは、三本以上の円または多角柱状に形成され、液体中での硬度測定を行う際に前記反発子が推進する際の抵抗の低減および前記反発子との接触抵抗の低減を可能に構成したことを特徴とする請求項1記載の遠隔硬度測定システム。
  3. 前記反発式ポータブル型硬度測定装置は、前記反発式ポータブル型硬度測定装置に備えられる前記反発子のガイドに筒形をした筒状ケーシングと、前記筒状ケーシング内部から気体を噴出する気体噴出手段を備え、液体中で硬度測定を行う際には、前記筒状ケーシング内部から液体を排除して気中での硬度測定と同様の測定環境での硬度測定を可能に構成したことを特徴とする請求項1記載の遠隔硬度測定システム。
  4. 硬度測定面に棒状の圧子を押し付けて圧痕を形成し、形成された圧痕を撮像して解析することで硬度を測定する硬度測定手段を備えた据置型硬度測定装置と、
    前記据置型硬度測定装置を硬度測定対象の硬度測定面に固着する硬度測定装置固着手段とを具備し、
    前記据置型硬度測定装置を遠隔操作により前記硬度測定面に前記圧子を押し付けて圧痕を形成し、形成された圧痕を撮像して解析することで、遠隔操作での硬度測定を可能に構成したことを特徴とする遠隔硬度測定システム。
  5. 前記第2の硬度測定手段は、前記圧子が硬度測定面を押し付ける力を一定に保ちつつ一定時間押し付けることを可能にする測定面加圧手段を備え、重力の影響を受けずにあらゆる方向に存在する任意の硬度測定面における硬度測定に対応可能に構成したことを特徴とする請求項4記載の遠隔硬度測定システム。
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KR101239003B1 (ko) 2011-02-14 2013-03-04 박도경 디지털 콘크리트 강도 측정기

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