JP2004012295A - Apparatus and method for inspecting bearing distribution sensor - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可撓性導電フィルムを用いて指紋パターンのような微細な凹凸パターンを検出するのに好適な面圧分布センサの検査方法及び検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
指紋パターンのような微細な凹凸パターンの検出装置として、可撓性導電フィルム及び薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)を用いた面圧分布センサが例えば特開平6−288845号に開示されている。
【0003】
図17には、指紋パターンを検出するアクティブマトリクス型面圧分布センサの一例を示す。図17(a)は平面図、図17(b)(c)は図17(a)のD−D線断面図である。
【0004】
従来の面圧分布センサ200は、多数の単位検出素子となるTFT204aが形成されたガラスまたはセラミックなどの基板201と、対向電極フィルム202とから構成される。
【0005】
単位検出素子204は、TFT204aとこれに接続された接触電極204bとを有する。単位検出素子204は、ガラス等の基板201上にマトリクス状に配置され、単位検出素子204を構成するTFTの活性層はアモルファスシリコン膜であり、接触電極204bはITO(Indium Tin Oxide)により形成される。
【0006】
対向電極フィルム202は、基板201と相対向して設けられ、可撓性絶縁フィルム202aの裏面(TFT側)に導電膜202bを蒸着した構造である。この対向電極フィルム202は、基板201の周囲に塗布したシール剤203により固着され、基板201と離間して配置される。
【0007】
この面圧分布センサの製造方法の一例を示す。基板201にTFT204aを形成後、対向電極フィルム202を貼り付けるため、基板201の周囲に低温の熱硬化性樹脂からなるシール剤203を塗布する。その後、基板201の対向電極フィルム202を貼り付け、熱処理を行う。これにより基板201と対向電極フィルム202が固着される。
【0008】
図17(c)には、この面圧分布センサを用いて指紋パターンを検出する例を示す。
【0009】
面圧分布センサ200に指Fを乗せて軽く押すと、対向電極フィルム202は全体が押し下げられるが、細かく観察すると、指紋の山の部分と谷の部分とでは押圧力が異なるために、山の部分の真下またはそのごく近傍に位置する単位検出素子204の接触電極204bは対向電極フィルム202と電気的に接触する。ところが指紋の谷の部分の真下またはその近傍に位置する単位検出素子204の接触電極204bは対向電極フィルム202とは電気的に接触しない。このように、対向電極フィルム202と単位検出素子204が接触した部分の信号を取出して、指紋パターンを検出する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記の構造および製造方法によれば、TFTを用いた面圧力分布センサが実現できることは知られている。しかし、その面圧分布センサを量産する場合に、面圧分布センサを検査する方法が確立されておらず、効率の良い検査装置、検査方法が求められていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、課題を解決するためになされ、面圧分布センサの搭載部と、面圧分布センサの測定領域よりも小さい面積を有するパッド部と、を有し、一つの測定領域に対して複数回パッド部を押しあてて加圧し、加圧中の面圧分布センサの出力を観察する面圧分布センサ検査装置である。
【0012】
更に、面圧分布センサの測定領域は矩形であり、パッド部は、測定領域を4分割した矩形よりも大きく、かつ測定領域よりも小さい矩形である。
【0013】
更に、加圧中の面圧分布センサの出力を表示するモニタ部を有する。
【0014】
更に、面圧分布センサは基板と対向電極フィルムとを所定のギャップを隔てて固定されてなり、パッド部の面圧分布センサとの接触面は、面圧分布センサのギャップよりも大きい凹凸を有さない程度に平滑である。
【0015】
更に、パッド部面圧分布センサとの接触面は、10度以上100度以下の硬度を有する。
【0016】
更に、搭載部は、面圧分布センサを搭載した状態で水平方向に可動し、パッド部を上下動させる制御手段を有する。
【0017】
更に、制御手段は、パッド部を測定領域に対して2Kg/cm2以下の圧力で押下する。
【0018】
更に、制御手段は、パッド部を10mm/秒以下の速度で押下する。
【0019】
また、面圧分布センサの測定領域よりも小さい領域に順次加圧して、その都度面圧分布センサの出力を観察し、複数回の加圧によって測定領域全域を観察する面圧分布センサの検査方法である。
【0020】
更に、測定領域を4分割した矩形よりも大きく、かつ測定領域よりも小さい矩形のパッド部を順次押下する。
【0021】
更に、パッド部を対向電極フィルムに対して2Kg/cm2以下の圧力で押下する。
【0022】
更に、パッド部を10mm/秒以下の速度で押下する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0024】
図1から図3は本発明による面圧分布センサ100の全体図であり、図1はその平面図、図2は図1のA−A断面図、図3は分解斜視図である。
【0025】
面圧分布センサ100は、基板1と、可撓性導電フィルムよりなる対向電極フィルム2とをシール剤3によって固着した構造である。基板1上のシール剤3に囲われた内側には、多数の単位検出素子4がマトリクス状に配置されている。流れ止め手段5は、シール剤3の内周に添って配置され、シール剤3と流れ止め手段5との間にコンタクト6が配置される。基板1の一側辺には、外部接続端子7が配置される。
【0026】
基板1は、本実施形態においては、ガラスよりなるが、例えば石英やセラミック、プラスチックなどの他の絶縁体基板でもよいし、半導体基板でもよい。
【0027】
対向電極フィルム2は、PET(ポリエチレンテレフタレート)またはPEN(ポリエチレンナフタレート)などの可撓性絶縁フィルム2aの裏面(TFT側)に例えば金のような金属の導電膜2bを蒸着した構造である。
【0028】
シール剤3は、硬化前は液状で、加熱することにより硬化する熱硬化性樹脂である。
【0029】
単位検出素子4は、スイッチング素子であるTFT4aと、これに接続された接触電極4bとを有する。TFT4aの活性層はシリコン膜、特に好ましくはポリシリコン膜である。以下、スイッチング素子はTFTを例示して説明するが、TFTに限定されるものではなく、例えば基板1が半導体基板であれば半導体基板1を活性層としたトランジスタでよいし薄膜ダイオードなどでもよい。接触電極4bはTFT4aを覆った絶縁膜の上に形成された導電膜であり、例えばITO(Indium Tin Oxide)により形成される。
【0030】
流れ止め手段5は、シール剤3と同じ熱硬化性樹脂よりなる。流れ止め手段5については、後で詳述する。
【0031】
コンタクト6は、対向電極フィルム2にGND電位を与えるために設けられ、シール剤3と流れ止め手段5の間に配置される。コンタクト6は、Alよりなるコンタクトパッド6a上にAuパールを混入させた熱硬化性樹脂よりなるコンタクト樹脂6bより構成される。
【0032】
外部端子7には、図示しないFPC(Flexible Printed Circuit)等を接続して外部回路と接続される。
【0033】
図3に示したように、基板1上には、ゲート線8とドレイン線9がマトリクス状に配置されている。後述するように、ゲート線8にはゲート信号が、ドレイン線9には走査信号がそれぞれ印加される。ゲート線8とドレイン線9との交点にそれぞれ対応してTFT4aが配置され、ゲート電極がゲート線8に、ドレイン端子がドレイン線9に、そしてソース端子が接触電極4bに接続されている。ゲート線8やドレイン線9等へ入力される各種信号を伝達する図示しない配線は、基板1の側縁に集められ、外部接続端子7に接続される。
【0034】
次に、単位検出素子4について図4を用いて詳述する。図4(a)は1つの単位検出素子4の平面図であり、図4(b)は図4(a)のC−C線の断面図である。また、図1と同じ参照数字は同じ構成部分を示している。
【0035】
単位検出素子4のTFT4aは、基板1上にポリシリコン層からなる活性層11を形成し、既知の方法により不純物を導入してソース領域Sおよびドレイン領域Dが形成されている。活性層11の全面を覆ってゲート絶縁膜12が形成され、その上にゲート電極8aが形成されている。ゲート電極8aはゲート線8と一体的に形成されている。ゲート電極8a上に層間絶縁膜13が設けられ、コンタクトホールを介して、活性層11のドレイン端子Dがドレイン線9と接続され、ソース端子Sが取り出し電極9aと接続されている。取り出し電極9aは、ドレイン線9と同層の例えばAlよりなる。その上にさらに平坦化膜14が積層されており、下層の凹凸を平坦化している。平坦化膜14上には、コンタクトホールを介して取り出し電極9aとコンタクトするITOよりなる接触電極4bが配置されている。
【0036】
次に、本発明の面圧分布センサ100の動作について、図5を用いて説明する。図5(a)は、面圧分布センサ100に指Fを乗せた状態を示し、図5(b)は、面圧分布センサ100の回路概念図である。
【0037】
面圧分布センサ100に指Fを乗せて軽く押すと、図5(a)の如く対向電極フィルム2の全体が押し下げられる。このとき、指紋の山の部分と谷の部分とでは押圧力が異なるために、山の部分の真下またはそのごく近傍の対向電極フィルム2は大きくへこみ、谷の部分ではあまりへこまない。従って、山の位置に対応する単位検出素子4の接触電極4bは対向電極フィルム2の導電膜2bと接触し、谷の位置に対応する単位検出素子4の接触電極4bは、導電膜2bと接触しない。
【0038】
対向電極フィルム2の導電膜2bは抵抗15を介して接地されている。面圧分布センサ100のドレイン線9はX方向レジスタ70に接続されており、ゲート線8はY方向レジスタ80に接続されている。Y方向レジスタ80からは所定のタイミングでゲート線8に順次走査信号が切り替えて出力される。今、あるゲート線8にある電位(「H」レベル)のゲート信号が印加されているとする。ゲート信号が印加されたゲート線8に接続されたTFT4aは、全て導通状態(オン)となる。その間にX方向レジスタ70から所定のタイミングでドレイン線9に順次走査信号が切り替えて印加される。
【0039】
指Fの山によって対向電極フィルム2が湾曲して接触電極4bと接触していると、走査信号として電圧が一旦上昇しても、TFT4a、抵抗15を介して電流が抜けるため、電圧は低下する。指Fの谷で対向電極フィルム2が接触電極4bと接触していない場合、走査信号の電圧は低下せず維持される。これを検出器16によって電圧信号として読み出すと、1行分の面圧分布が計測できる。そして、選択するゲート線8を順次切り替えてゲート信号を印加し、面圧分布センサ100のすべての単位検出素子4からの信号を読み出し、面全体の面圧分布が計測できる。
【0040】
検出器16は、上述したようにドレイン線9から分岐させて接続した電圧計測器でもよいし、ドレイン線9に直列に挿入した電流計測器でもよいが、電圧計測器の方が、回路構成を単純にできるので、本実施形態では電圧計測器を採用している。
【0041】
次に、図2のGで示す基板1と対向電極フィルム2とのギャップについて述べる。まず、ギャップGが10μm以下の場合、狭ギャップによる問題が生じるおそれがある。すなわち、対向電極フィルム2を貼りつける際に、図6(a)に示すように、中央付近で密着してしまう確率が高くなる。また、対向電極フィルム2を貼り付けた時に、中に封入されるエアー量のバラツキ大がきくなるため、センシング感度のばらつきが大きくなる。逆に、ギャップGが40μm以上の場合、図6(b)に示すように、封入されるエアー量が増えすぎ、指で押しても対向電極フィルム2が単位検出素子4と接触せず、センシング感度が低下するという問題が生じる。従って、ギャップGは、10μm〜40μmならば実施可能である。ギャップGが小さければセンシング感度が高く(弱くさわっても指紋を検出できる)なり、ギャップGが大きければセンシング感度のばらつきが小さくなる。対向電極フィルム2は可撓性であるので、張力(テンション)が低いと指Fで押していなくても単位検出素子4と常時接触してしまうようになり、不良となる。常時接触する領域がわずかであれば(微接触と呼ぶ)、指Fを押しあてれば指Fに沿って対向電極フィルム2が湾曲するので指紋をセンシングするのに支障はないが、指Fを離した後も圧力を検出してしまうので製品の品質上問題となる。ギャップGが10μm程度だと、この微接触が発生する頻度が高かった。このため、ギャップGは、15μm以上とする事が望ましい。本実施形態では、最適値として、25μmを採用した。
【0042】
ここで、ギャップGの間隔25μmは、例えばLCD(液晶表示装置)の基板間隔6〜7μmに比較して、きわめて大きい。通常、LCDでは、基板間隔を均一化するために、基板間全面にミクロパールと呼ばれるギャップ材を散布する。しかし、本実施形態の面圧分布センサ100は、対向電極フィルム2と単位検出素子4とを接触させる必要があるので、ギャップ材を散布することはできない。
【0043】
上述したように、LCDの基板間全面に散布されているギャップ材は、用いることができないので、ギャップGは、シール剤3で確保しなければならない。通常、LCDでは、シールの中にもボール状のギャップ材を混入する。しかし、本実施形態において、ギャップGは25μmと、きわめて大きいため、LCDに用いられるものと同じギャップ材で径25μmのものは、一般的に入手できない。もちろん、特注で作成することは不可能ではないが、径の大きいボール状ギャップ材は、径のばらつきが大きく、不適であると判断した。そこで、本実施形態では、シール剤3の中に、径が25μm、長さ45μm〜50μmの円柱状樹脂ファイバを混入させ、ギャップGを固定した。樹脂ファイバは、ボール状ギャップ材と製造方法が異なり、径の誤差が25μm±0.3μm程度と小さく、最適である。
【0044】
もちろん、基板と、対向電極フィルムの密着や微接触を無視し、感度を優先するので有れば15μm以下10μm以上のギャップGでも良い。この場合は15μm以下10μm以上の樹脂ファイバを採用すればよい。
【0045】
次に、図7から図10を用いて本発明の面圧分布センサ100の製造方法について説明する。
【0046】
工程1:図7(a)は、マザーガラス1に、複数の面圧分布センサ100が同時に形成されている様子が示されており、図7(b)は、1つの単位検出素子を示す断面図である。複数の面圧分布センサ100を一枚のマザーガラスで同時に形成することによって、面圧分布センサの製造コストを低減できる。まず、マザーガラス1上に図示しない酸化シリコン膜、窒化シリコン膜よりなるバッファ層を形成する。次に、アモルファスシリコン膜を堆積し、レーザアニールによって結晶化してポリシリコン膜を形成する。次にゲート絶縁膜12を形成し、クロムよりなる金属膜を形成、エッチングしてゲート線8、これに接続するゲート電極8a、図示しない外部接続端子7を形成する。次にゲート電極8aをマスクにして既知の方法により不純物を導入してソース領域Sおよびドレイン領域Dを形成し、活性層11を形成する。次に、層間絶縁膜13を形成し、所定位置にコンタクトホールを形成し、ドレイン線9、取り出し電極9a、基板周囲のコンタクトパッド6a(図7には不図示)を形成する。コンタクトパッド6aは基板1周囲のコーナー部で層間絶縁膜13を開口して設けられ、後の工程で設けられるコンタクト樹脂6bとでコンタクト6を形成し、対向電極フィルム2にGND電位を与えるものである。更に、ITOよりなる接触電極4bを形成して、基板1上に多数の単位検出素子4を形成する。その後大判の基板1をスクライブライン50でスクライブし、個々の面圧分布センサとなる基板1に分割する。
【0047】
工程2:次に、図8に示す如く、前記基板1周囲を囲って窓枠状に、基板1端面から一定距離離れた位置に熱硬化性樹脂を塗布する。次に、70℃20分程度の熱処理を行って、半硬化状態の流れ止め手段5を形成する。以後この流れ止め手段5形成の熱処理をプリベークと称する。また、本明細書において半硬化状態とは、硬化前の熱硬化性樹脂が100Pa・s程度の粘度に対し、熱硬化性樹脂が2倍以上の粘度となる状態を言う。半硬化であれば、樹脂が毛細管現象によって流動することはない。
【0048】
工程3:次に、図9に示す如く、流れ止め手段5の外側を囲んで25μm径のファイバ樹脂を混入したシール剤3を塗布する。更に、コンタクト6を形成するために流れ止め手段5の外側のコンタクトパッド6a上に、コンタクト樹脂6b用の金属ボールを混入した熱硬化性樹脂をコーナーにポッティングする。金属ボールとしては、均一な粒子形状のAuパール(積水化学工業(株)製、AU−230、30μm)がよい。Auパールは、プラスチックなどの樹脂球体をAu等の金属膜で被覆した粉体であり、各粒子の形状が均一である。例えばAgペーストでコンタクト6を形成すると、Ag粉の形状が鋭利で径にバラツキがあるのでITOが劣化するおそれがあるが、Auパールであればこのおそれがない。また、Auパールを採用することで、抵抗が小さくなり、小面積でもコンタクト6の抵抗を低減できる。コンタクト6やシール剤3の基材となる樹脂は、低温硬化性樹脂を用いる。
【0049】
工程4:次に、図10に示す如く、水分を含まない窒素雰囲気中に、複数の基板1を一方向に並べて配置し、基板1から外部接続端子7が露出する幅にそろえられた一方向に長い対向電極フィルム2を重ねて配置し、ローラー51を回転させながら対向電極フィルム2上で移動させ、複数の基板に同時に貼り付る。一方向に長い対向電極フィルム2を用いることで、長い対向電極フィルム2に適度な張力(テンション)を与えながら加圧でき、また、ローラー51を後述する条件で回転させながら圧力を加える。ローラー51の加圧によって基板1と対向電極フィルム2との間の余分なエアーが抜ける。次に、シール剤3である低温熱硬化性樹脂が本硬化する90℃30分程度で熱処理を加重をかけながら行い、コンタクト樹脂6bとシール剤3の樹脂を硬化させ、対向電極フィルム2と基板1とを固着すると同時にコンタクトパッド6aと対向電極フィルム2とを接続するコンタクト6を形成する。また、これと同時に流れ止め手段5もつぶされた形で本硬化され、形状が固定される。本明細書ではこの熱処理をメインベークと称する。この時、基板1と対向電極フィルム2とのギャップGは加重しながらのメインベークによりファイバ樹脂の径に従って最適化される。本実施形態の場合は25μmとなる。最後に、対向電極フィルムを基板1にあわせて個々に分割し、面圧分布センサ100が完成する。シール剤3とコンタクト6とに低温硬化性樹脂を採用するのは、対向電極フィルム2の可撓性絶縁フィルム2aに採用されるPETの耐熱温度(軟化温度)が120℃前後であり、これ以上の熱処理を行えないためである。
【0050】
次に、流れ止め手段5について説明する。通常、LCDでは、流れ止め手段5は形成されず、両基板はシール剤3のみで固着される。しかし、面圧分布センサは可撓性の対向電極フィルム2を固着する必要があるため、流れ止め手段5が必要になる。図11は、流れ止め手段5を形成せずにシール剤3を形成した場合の断面図である。まず図11(a)に示したように、基板1上にシール剤3を塗布する。次に対向電極フィルム2を重ねて配置させることになるが、硬化前の熱硬化性樹脂は、粘度が低いため、図11(b)に示したように、基板1と対向電極フィルム2との間に毛細管現象が発生し、シール剤3自体がセンサ中央部へ侵入してしまい、不良となる場合があることが判った。そこで、シール剤3の内側に、あらかじめ流れ止め手段5を設けておき、毛細管現象の発生を防止する事で、内部へのシール剤3の進入を防ぎ、歩留まりを向上させることができる。
【0051】
また、対向電極フィルム2を重ねて配置させる際に、うまく毛細管現象が発生しなかったとしても、別の問題が発生する。即ち、熱硬化性樹脂は、加熱硬化させる際に、溶剤が蒸発してガスが発生する。このガスの一部は、面圧分布センサ内に封入され、封入するエアーの量が制御困難となり、センシング感度がばらついたり、最悪の場合には密着部分が広がり、センシングができなくなる問題があった。そこで、上述した工程2では、流れ止め手段5を塗布した後で、プリベークによって半硬化させているのである。対向電極フィルム2を重ねて配置させる前のプリベークによって流れ止め手段5からはガスが抜け、対向電極フィルム2を重ねて配置させた後のメインベークでシール剤3、コンタクト樹脂6bから発生するガスがセンサ内部に封入されることが防止されるのである。
【0052】
流れ止め手段5を形成せず、シール剤3を1度熱処理し、その後更に本硬化させる熱処理を行うことでそのガスの発生を低減することは可能である。しかし、対向電極フィルムを構成する可撓性絶縁フィルムの耐熱温度が低いため、シール剤は低温熱硬化性樹脂を用いる必要がある。このため1度目の熱処理であっても樹脂の硬化が進行してしまい、本硬化の熱処理では対向電極フィルムの貼り付け強度が著しく低下することになって、歩留まりの低下、もしくはセンサの寿命が短くなるという問題が生じる。これに対し、本実施形態では、流れ止め手段5をプリベークし、別途シール剤3を設けているので、貼り付け強度が低下することはない。しかも、シール剤3を基板1外形いっぱいまで形成する事ができるので、さらに高い貼り付け強度が確保できる。
【0053】
ここで、流れ止め手段5を半硬化させるプリベークは、本硬化に達しないようにする必要がある。プリベークで流れ止め手段5を本硬化させてしまうと、後の工程で対向電極フィルム2を貼り付ける際に流れ止め手段5の柔軟性がなくなり、ギャップGが流れ止め手段5の樹脂の高さに依存してしまうためである。流れ止め手段5は、対向電極フィルム2を重ねる前に流動性をなくす必要があるから、流れ止め手段5の高さは上から抑えて調節することができず、塗布する樹脂の量でしか制御できない。従って、流れ止め手段5は、半硬化した段階での高さが、最終的なギャップG、本実施形態においては25μmより同程度もしくはこれより低くなる必要がある。しかし、あまり流れ止め手段25の高さが低いと、毛細管現象の発生を抑えることができなくなる。本硬化に達しない状態であれば、ギャップGよりも高く形成し、後のメインベークの工程でつぶすことができる。そこで、流れ止め手段5の流動性をなくし、かつメインベーク時の加圧によってつぶされる硬さ、即ち半硬化とする事で、ギャップGはファイバ樹脂で決定しつつ、基板1と対向電極フィルム2との間を流れ止め手段5で埋めることができるのである。
【0054】
流れ止め手段5の材質は、流動せずにある程度の柔軟性をもっていれば、光硬化性樹脂やレジスト等、どのような材質でもよいが、シール剤3と流れ止め手段5を共に低温硬化性樹脂とするとよい。シール剤3と同一の低温硬化性樹脂を用いれば、流れ止め手段5とシール剤3との親和性もよく、硬化条件が同じなので、一度の加熱でコンタクト6とシール剤3とを硬化させることができる。また、シール剤3と流れ止め手段5とを一体化させることができる。これにより、流れ止め手段5も、メインベーク後はシール剤3の一部として機能し、シール幅を1.5〜2倍に増加できるので、基板1上に形成されたTFT4a等の素子の耐湿性を向上させることができる。また、もしもローラーでつぶされた流れ止め手段5が半硬化のままであると、流れ止め手段5の弾性力が対向電極フィルム2を剥がす方向に作用する。しかし、流れ止め手段5をメインベークにより本硬化させておくことによって弾性力が発生しなくなるので、歩留まりを向上させることができる。しかも、シール剤3の本硬化と同時に流れ止め手段5も本硬化するので、別途流れ止め手段5を硬化させる工程は不要である。
【0055】
ところで、通常LCDでは、コンタクト6をAgペーストを用いて形成する。本実施形態において同様にコンタクト樹脂6bにAgペーストを用いて試作したところ、対向電極フィルム2の導通不良が多発した。これは、対向電極フィルムの基材であるPETのガラス転位点が67℃、PENも113℃であるためメインベークとして90℃30分を採用したところ、Agペーストの硬化温度は120℃であるため、Agペーストの基材が本硬化に達しておらず、界面強度が劣化しているものと考えられる。そこで、本実施形態では、コンタクト樹脂6bにも、シール剤3、流れ止め手段5と同一の低温熱硬化性樹脂にAuパールを混入したものを用いた。コンタクト樹脂6bも低温硬化性樹脂とする事で、コンタクト樹脂6bも確実に硬化させることができき、十分な界面強度が得られる。
【0056】
また、図12には、コンタクト6部の断面図を示す。これは、図1のB−B線の断面図である。図12(a)に示したように、コンタクト6をシール剤3の内側に設けることで、コンタクト6をも外気と遮断できるので、コンタクト6の劣化が防げる。さらに、コンタクト6を流れ止め手段5の外側に設けることで、硬化前のコンタクト樹脂6bがセンサ部に侵入することも防げる。従って、コンタクト6は、流れ止め手段5とシール剤3との間に設けるのが最適である。
【0057】
また、コンタクト6をシール剤3の内側に配置すれば、図12(b)に示したように、対向電極フィルム2の導電膜2bもシール剤3の内側までとする事もできる。シール剤3に対応する位置の導電膜2bを除去してから固着することで、PETまたはPENよりなる可撓性絶縁フィルム2aを露出させ、そこにシール剤3を直接固着させれば、可撓性絶縁フィルム2aと導電膜2bとの間での膜剥離による基板1と対向電極フィルム2との剥離場防止され、より信頼性を向上させることができる。樹脂で基板1上に形成されたコンタクトパッド6aを覆うことになるので、コンタクトパッド6aが露出せず、酸化などによる劣化も防ぐことができる。
【0058】
次に、工程4で用いたローラー51について述べる。まず、ローラー51の材質としてはシリコン樹脂、ポリカーボネイト、ABS樹脂等、硬度が50度以上のものが望ましく、50度〜150度程度であれば最適である。また、セラミック、金属、ガラス等でもよく、エアーのコントロールを正確に行うためにある程度の硬度を有する材質が良い。硬度50度未満の軟質材では、ローラー51自身にたわみが生じてしまい、エアー量のコントロールが不正確となる。
【0059】
また、ローラー51の圧力は100g/cm2〜1000g/cm2程度とし、ローラーの速度は5mm/s〜50mm/sが望ましい。更に、貼り付け時の対向電極フィルム2のテンションは100g〜3000g程度が最適である。
【0060】
次に、対向電極フィルム2は、センシングに最適なテンションが必要となる。対向電極フィルム2は可撓性を有し、更に封入物が気体である。特に、図13に示すようにセンシング時には指を摺動するため、テンション不足によって対向電極フィルム2に不必要な撓み150が生じ、最適なセンシングが行えないことがある。この場合は、貼り付け後、加熱処理により可撓性導電フィルム(PENまたはPET)を収縮させ、最適なテンションを得る処理を行う(以降本明細書ではこの加熱処理を収縮ベークと称する)。基材を収縮させる収縮ベークは可撓性絶縁フィルム2aのガラス転位温度以上、軟化点未満の温度で短時間行う。特に、ガラス転位温度より10℃から20℃高温とするのがよい。例えばPENであれば113℃、PETであれば80℃がガラス転位温度であるので、その温度から10℃から20℃高温で、3分程度熱処理を行う。収縮ベークによって、可撓性絶縁フィルム2aの基材を1%〜3%程度収縮させ、摺動しても不必要な撓みの生じない、最適なテンションを得る処理を行う。収縮させすぎると、可撓性導電フィルム2が硬くなってしまうので、2%程度にとどめるのが好適である。
【0061】
次に、対向電極フィルム2と基板1の間には、水分を除去した乾燥空気や、窒素ガスを封入するとよい。内部のエアーが水分を含んでいると、TFT4aは常にこの空気雰囲気中に晒されることになるため、劣化や特性シフトを招くこととなる。そこで本実施形態においては、対向電極フィルム2と基板1およびシール剤3で囲まれた空間に、水分を含まない窒素ガスを封入することとした。これによって、TFT4aの水分による劣化、特性シフトを防ぐことができる。ここで、封入するガスは窒素に限らず、基板1上の構造や対向電極フィルム2面と反応しない不活性なガスであれば良い。TFT4aへの水分の侵入を避け、反応を促進しないガスとして乾燥空気でもよいが、酸素が混入するため、窒素の方が好適である。また、Ar、Ne、Kr等のいわゆる不活性元素よりなる気体でもよいが、本実施形態では、より安価で実施できる窒素を採用した。
【0062】
更に、不活性ガス中に圧力により抵抗値の変わる圧電粒子を散在させ、外圧により圧電粒子の抵抗値を低くして対向電極フィルム2とTFT4aを導通させてもよいし、絶縁樹脂に導電粒子を混入して外圧により対向電極フィルム2とTFT4aを導通させてもよい。
【0063】
次に、上記面圧分布センサの検査方法および検査装置について説明する。図14には、完成した上記面圧分布センサ100の良不良を検査する検査装置150の一例を示す。この検査装置150は、面圧分布センサ100の搭載部151と、前記面圧分布センサ100の対向電極フィルムに圧力を加えるパッド部152と、前記面圧分布センサ100の画像を表示するモニタ部153と、パッド部152を上下動させる制御手段154から構成される。
【0064】
搭載部151は面圧分布センサ100を搭載する台である。搭載部151の中央には図示しない穴が開口され、そこから吸引して面圧分布センサ100を固定する。搭載部151は面圧分布センサ100を固定したまま面圧分布センサ100の平面方向に移動することができる。
【0065】
パッド部152は、図14(b)に示したように、面圧分布センサの測定領域2’よりも小さい矩形の接触面を有するシリコン樹脂である。パッド部152の大きさは、面圧分布センサの測定領域2’を4分割したよりも大きく、かつ測定領域2’よりも小さい矩形である。
【0066】
ここでいう測定領域2’とは、検査をする領域を指す。図3に示したように、本実施形態の面圧分布センサ100は、単位検出素子4のマトリクス、X方向レジスタ70、Y方向レジスタ80と、それらの全面に対向電極フィルム2が対向している。この対向電極フィルム2のうち、凹凸をセンシングできる領域は単位検出素子4のマトリクス領域のみであって、X方向レジスタ70、Y方向レジスタ80に対応する部分は、指Fを押しあててもセンシングできない。従って、検査をする領域とは、即ち凹凸をセンシングできる領域のことであり、本実施形態の面圧分布センサ100の場合、単位検出素子4のマトリクス領域である。また、面圧分布センサ100を組み込む製品として、例えば単位検出素子4のマトリクス領域の周辺部分を覆う筐体に面圧分布センサ100を収納して使用する場合は、対向電極フィルム2のうち、この筐体から露出する部分が測定領域2’となる。このような場合は、面圧分布センサ100の製造メーカとしては、測定領域2’が品質保証領域となる。
【0067】
モニタ部153は、検査時にパッド部152によって押下された面圧分布センサ100の出力画像を表示する。即ち検査時にはパッド部152の形状がそのままモニタ部に表示されるので、欠陥部が存在すれば、その視認が容易に行われる。
【0068】
制御手段154は、パッド部152をあらかじめ設定した所定の速度、圧力で上下動させることができる。
【0069】
次に、パッド部152について、より詳しく述べる。上述したように、パッド部152の対向電極フィルム2に接触する面は、対向電極フィルム2よりも小くして、全面をパッド部152で覆わないようになっている。これは、全面を覆ったパッド部152で面圧分布センサ100を加圧すると、面圧分布センサ内に封入されたエアーの逃げ場がなくなり、面圧分布センサが破裂する危険があるからである。また、後に詳述するが、検査は対向電極フィルムを4分割した領域を、パッド部152で押下して行うためでもある。このため、パッド部152のセンサ接触面は、面圧分布センサの測定領域2’を縦横それぞれの2等分(図14(b)破線で示している)よりも縦横それぞれに2〜5mm程度大きい矩形である。
【0070】
次に、パッド部152の材質は、硬度10度から30度のシリコン樹脂を採用した。この材質は、10度以上100度以下の硬度を有するもので有ればどのような材質でも良い。硬度が100度以上有ると面圧分布センサ100がパッド部152表面の凹凸を感知してしまうので、有る程度柔らかい材質で均一に押し当てる必要がある。更に高い硬度を有する材質を用いる場合は、パッド部152の面精度(表面凹凸の大きさ)をギャップG以下即ち25μm以下のものを用いるとよい。
【0071】
次に、図14〜図16を用いて、本発明の検査装置による面圧分布センサの検査方法を説明する。
【0072】
まず、搭載部151に面圧分布センサ100をセットし、吸引して固定する。搭載部151を図14に示すように、測定領域2’の2辺とそれに挟まれる1つのコーナーをパッド部152のそれらと一致させるように移動する。図14ではまず左上コーナーに一致させた状態を図示している。
【0073】
次に、図15の如く制御装置154がパッド部152を10mm/秒の速度で下降させ、面圧分布センサ100に接触させ、1.7kg/cm2の圧力で加圧する。すると、面圧分布センサ100は、パッド部152を検出し、その映像がモニタ153に表示される。パッド部152は、加圧領域155を均一に加圧するので、加圧領域155の単位検出素子4は全てオンとなり、モニタ153には、測定領域2’の白地に、加圧領域155が例えば黒く表示される。
【0074】
次に、制御装置154はパッド部152を上昇させ、搭載部151はパッド152の相対位置を矢印aで示した位置に移動させ、パッド部152と測定領域2’の右上角とを一致させ、同様の測定を行う。
【0075】
同様に、矢印bに移動させて右下角、矢印cに移動させて左下角の測定を行って、測定領域2’全面の測定を行う。パッド部152は測定領域2’を4分割した領域よりも大きいので、測定領域2’の中心部では必ず重複して測定される。
【0076】
面圧分布センサ100は、対向電極フィルム2に圧力をかけTFTの接触電極と対向電極フィルム2を電気的に接触した部分の信号を検知するものである。この場合の欠陥としては、接触しているのに信号が検知されないオフ欠陥と、接触していないのに信号が検知されてしまうオン欠陥とがある。
【0077】
例えば図16に検査の一例を示す。ここでモニタ153には、白い背景画面において、パッド部152で押下することで、正常に接触している検査領域155が黒く表示されるとする。例えばオフ欠陥とオン欠陥の単位検出素子が1つずつ存在した場合を考える。この場合、欠陥は1つの単位検出素子で生じているため、点欠陥となる。図16(a)の如く、検査領域155の中にオフ欠陥が存在すると、白丸がオフ点欠陥160aとして認識される。また、パッド部152が接触していない部分に、オン欠陥が存在すると、黒丸がオン点欠陥160bとして認識される。
【0078】
また、配線のショートによってドレインラインに常に電流が流れ続けるオン線欠陥や、ゲートライン、ドレインラインの断線によるオフ線欠陥も発生する。オン線欠陥は、常時現れる場合と、特定の欠陥単位検出素子160(×印)が押されたとき、電流のリークが原因でその行または列の全てが検知されてしまう欠陥とが存在する。線欠陥が発生している場合は、図16(b)の如く、1行全てがオンとなるオン線欠陥161a、1行全てがオフとなるオフ線欠陥161bとして認識される。パッド部152が4分割分の面積であるので、例えば欠陥部160(×印)がパッド部152により押下されると、その欠陥画素のある1列(あるいは行)全てが線欠陥161として黒く表示されることになる。ここで、線欠陥161の破線部分はパッド部152と重畳するので実際には認識できないが、検査領域155外で線欠陥161を認識することができる。
【0079】
ここで、比較のために、例えば対向電極フィルム2を2分割して2回の押下で検査する場合を考える。図16(c)、(d)の如く、欠陥単位検出素子160のリークによってオン線欠陥が発生していたとする。パッド部152によって加圧していない間はリークも発生しないため、オン線欠陥は認識されない。そして、パッド152によって加圧しても、オン線欠陥が全て加圧領域155と重畳してしまう場合は全く認識されない。また、図16(e)の如く測定領域2’全てを覆う大きなパッド部152を用いて全面を押下する場合では、線欠陥の検知ができない上、図16(a)の如く押下していない部分で接触している欠陥(黒丸)をも検知できないことになる。
【0080】
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、対向電極フィルム2を4分割して各領域毎にパッド部152で加圧することによって、電気的に接触すべき部分と接触しない部分を表示させることができ、全てのパターンの欠陥を視覚的に認識することができる。
【0081】
尚、モニタ部153に画像を表示して視認するだけでなく、面圧分布センサ100の出力画像を図示しないコンピュータなどの情報処理装置に入力させ、画像認識によって自動的に検査を行うこともできる。この場合は、搭載部151の移動、制御手段154の上下動、画像の取り込みを全て情報処理装置に制御させるとなおよい。
【0082】
次に、パッド部152の圧力および押下速度について述べる。例えば対向電極フィルム2と基板1の間にダストが混入したような場合、圧力が大きすぎるとダストも一緒に押下することになり、ダストの検出が困難となる。逆に、圧力が弱すぎても接触電極40と対向電極フィルム2の電気的な接触が完全でなくなる。例えば、硬度が20度のヘッド部152で対向電極フィルム2を均一に押下するためには、2Kg/cm2以下の圧力であることが必要であり、本実施形態では、1.7Kg/cm2とした。更に、押下速度によっても異物の検出状態が異なるので、10mm/秒以下で押下することとした。押下速度は速いほどスループットがあがるので、本実施形態では10mm/秒とした。
【0083】
本発明によれば、例えばプロービングにより不良画素の位置を検出する装置等に比較して、安価で高速な検査装置を提供できる。
【0084】
上述した実施形態において、パッド部152を各コーナーに一致させることを例示したが、例えば測定領域2の周囲が筐体に隠れる場合などは、その領域を検査する必要はないので、パッド部152をコーナーに完全に一致させる必要はなく、コーナーより少し内側に配置しても良いし、逆により確実に周囲まで検査するためにコーナーより少し外側に配置しても良い。
【0085】
また、モニター153は、白地に押圧部が黒で表示されても良いし、黒地にしろで表示など、他の色で表示されてももちろん良い。
【0086】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば、パッド部を押しあてて加圧し、加圧中の面圧分布センサの出力を観察するので、視覚的に欠陥を認識でき、例えばプロービングにより不良画素の位置を検出する装置等と比較して、構成部品も安価であり、操作も簡便な検査装置を提供することができる。
【0087】
また、測定領域を複数回に分けて検査するので、例えばオン線欠陥においては押下していない領域で欠陥として認識され、オフ線欠陥は押下していない領域で欠陥として認識される。このように、電気的に接触すべき部分と接触しない部分を表示させることができるので、全てのパターンの欠陥を視覚的に認識することができ、信頼性も高くスループットも向上する利点を有する。
【0088】
また、圧力を2Kg/cm2以下、押下速度を10mm/秒以下とすることにより、最適な検出ができる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための平面図である。
【図2】本発明を説明するための断面図である。
【図3】本発明を説明するための分解斜視図である。
【図4】本発明を説明するための(a)平面図、(b)断面図である。
【図5】本発明を説明するための(a)断面図、(b)動作回路図である。
【図6】本発明を説明する断面図である。
【図7】本発明を説明する断面図である。
【図8】本発明を説明する平面図である。
【図9】本発明を説明する平面図である。
【図10】本発明を説明する平面図である。
【図11】本発明を説明する断面図である。
【図12】本発明を説明する断面図である。
【図13】本発明を説明する断面図である。
【図14】本発明を説明する(a)概略図、(b)平面図である。
【図15】本発明を説明する(a)概略図、(b)平面図である。
【図16】本発明を説明する平面図である。
【図17】従来技術を説明するための(a)平面図、(b)断面図、(c)断面図である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an inspection method and an inspection apparatus for a surface pressure distribution sensor suitable for detecting a fine uneven pattern such as a fingerprint pattern using a flexible conductive film.
[0002]
[Prior art]
As a device for detecting a fine concavo-convex pattern such as a fingerprint pattern, a surface pressure distribution sensor using a flexible conductive film and a thin film transistor (Thin Film Transistor) is disclosed in, for example, JP-A-6-288845.
[0003]
FIG. 17 shows an example of an active matrix type surface pressure distribution sensor for detecting a fingerprint pattern. 17A is a plan view, and FIGS. 17B and 17C are cross-sectional views taken along line DD of FIG. 17A.
[0004]
The conventional surface
[0005]
The
[0006]
The
[0007]
An example of a method for manufacturing the surface pressure distribution sensor will be described. After forming the
[0008]
FIG. 17C shows an example of detecting a fingerprint pattern using the surface pressure distribution sensor.
[0009]
When the finger F is placed on the surface
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
It is known that a surface pressure distribution sensor using a TFT can be realized by the above structure and manufacturing method. However, when the surface pressure distribution sensor is mass-produced, a method for inspecting the surface pressure distribution sensor has not been established, and an efficient inspection apparatus and inspection method have been demanded.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has been made to solve the problems, and has a mounting portion for a surface pressure distribution sensor, and a pad portion having an area smaller than the measurement region of the surface pressure distribution sensor, and a plurality of pads for one measurement region. This is a surface pressure distribution sensor inspection device that presses and presses a pad portion to observe the output of the surface pressure distribution sensor during pressurization.
[0012]
Further, the measurement area of the surface pressure distribution sensor is rectangular, and the pad portion is a rectangle larger than a rectangle obtained by dividing the measurement area into four parts and smaller than the measurement area.
[0013]
Further, it has a monitor for displaying the output of the surface pressure distribution sensor during pressurization.
[0014]
Further, the surface pressure distribution sensor has the substrate and the counter electrode film fixed with a predetermined gap therebetween, and the contact surface of the pad portion with the surface pressure distribution sensor has irregularities larger than the gap of the surface pressure distribution sensor. It is smooth to the extent that it does not.
[0015]
Further, the contact surface with the pad surface pressure distribution sensor has a hardness of 10 degrees or more and 100 degrees or less.
[0016]
Further, the mounting section has a control means which is movable in the horizontal direction with the surface pressure distribution sensor mounted and moves the pad section up and down.
[0017]
Further, the control means presses the pad portion with a pressure of 2 kg / cm 2 or less against the measurement region.
[0018]
Further, the control means presses the pad portion at a speed of 10 mm / sec or less.
[0019]
In addition, the pressure is sequentially applied to an area smaller than the measurement area of the surface pressure distribution sensor, the output of the surface pressure distribution sensor is observed each time, and the inspection method of the surface pressure distribution sensor that observes the entire measurement area by applying the pressure multiple times. It is.
[0020]
Further, rectangular pads larger than the rectangle obtained by dividing the measurement area into four and smaller than the measurement area are sequentially pressed.
[0021]
Further, the pad portion is pressed against the counter electrode film at a pressure of 2 kg / cm 2 or less.
[0022]
Further, the pad portion is pressed at a speed of 10 mm / sec or less.
[0023]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
[0024]
1 to 3 are overall views of a surface
[0025]
The surface
[0026]
In the present embodiment, the
[0027]
The
[0028]
The
[0029]
The
[0030]
The
[0031]
The contact 6 is provided to apply a GND potential to the
[0032]
The
[0033]
As shown in FIG. 3,
[0034]
Next, the
[0035]
In the
[0036]
Next, the operation of the surface
[0037]
When the finger F is placed on the surface
[0038]
The
[0039]
When the
[0040]
The
[0041]
Next, a gap between the
[0042]
Here, the gap 25 μm between the gaps G is extremely large, for example, as compared with the substrate gap 6 to 7 μm of an LCD (Liquid Crystal Display). Normally, in an LCD, a gap material called micropearl is sprayed over the entire surface between substrates in order to make the substrate spacing uniform. However, in the surface
[0043]
As described above, since the gap material scattered over the entire surface between the substrates of the LCD cannot be used, the gap G must be secured by the
[0044]
Of course, the gap G of 15 μm or less and 10 μm or more may be used as long as sensitivity is given priority while ignoring close contact or fine contact between the substrate and the counter electrode film. In this case, a resin fiber of 15 μm or less and 10 μm or more may be employed.
[0045]
Next, a method for manufacturing the surface
[0046]
Step 1: FIG. 7A shows a state in which a plurality of surface
[0047]
Step 2: Next, as shown in FIG. 8, a thermosetting resin is applied in a window frame shape surrounding the
[0048]
Step 3: Next, as shown in FIG. 9, a
[0049]
Step 4: Next, as shown in FIG. 10, a plurality of
[0050]
Next, the
[0051]
Further, when the
[0052]
It is possible to reduce the generation of gas by heat-treating the
[0053]
Here, it is necessary to prevent the pre-baking for semi-curing the flow stopping means 5 from reaching the main curing. If the
[0054]
The material of the
[0055]
By the way, in a normal LCD, the contact 6 is formed using an Ag paste. Similarly, in the present embodiment, when a trial production was performed using an Ag paste for the
[0056]
FIG. 12 is a sectional view of a contact 6 part. This is a cross-sectional view taken along line BB of FIG. As shown in FIG. 12A, by providing the contact 6 inside the
[0057]
Further, if the contact 6 is arranged inside the
[0058]
Next, the
[0059]
The
[0060]
Next, the
[0061]
Next, between the
[0062]
Further, piezoelectric particles whose resistance value changes depending on the pressure may be scattered in the inert gas, and the resistance value of the piezoelectric particles may be reduced by the external pressure to make the
[0063]
Next, an inspection method and an inspection apparatus for the surface pressure distribution sensor will be described. FIG. 14 shows an example of an inspection device 150 for inspecting the finished surface
[0064]
The mounting
[0065]
The
[0066]
The
[0067]
The
[0068]
The control means 154 can move the
[0069]
Next, the
[0070]
Next, as the material of the
[0071]
Next, an inspection method of the surface pressure distribution sensor by the inspection device of the present invention will be described with reference to FIGS.
[0072]
First, the surface
[0073]
Next, as shown in FIG. 15, the
[0074]
Next, the
[0075]
Similarly, by moving the arrow b to the lower right corner and moving it to the arrow c to measure the lower left corner, the entire measurement area 2 'is measured. Since the
[0076]
The surface
[0077]
For example, FIG. 16 shows an example of the inspection. Here, it is assumed that the
[0078]
In addition, an on-line defect in which current always flows through the drain line due to a short circuit of the wiring, and an off-line defect due to disconnection of the gate line and the drain line occur. On-line defects include those that always appear and those in which all of the rows or columns are detected due to current leakage when a specific defect unit detection element 160 (x mark) is pressed. If a line defect has occurred, as shown in FIG. 16B, it is recognized as an on-line defect 161a in which all rows are turned on and an off-line defect 161b in which all rows are turned off. Since the
[0079]
Here, for the purpose of comparison, a case is considered where, for example, the
[0080]
As is apparent from the above description, in the present embodiment, the
[0081]
In addition to displaying the image on the
[0082]
Next, the pressure and the pressing speed of the
[0083]
According to the present invention, an inexpensive and high-speed inspection apparatus can be provided as compared with an apparatus that detects the position of a defective pixel by probing, for example.
[0084]
In the above-described embodiment, the
[0085]
Also, the
[0086]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the pad portion is pressed and pressed, and the output of the surface pressure distribution sensor during the pressurization is observed, so that a defect can be visually recognized. As compared with a device or the like for detecting the position of the inspection device, an inspection device in which the components are inexpensive and the operation is simple can be provided.
[0087]
In addition, since the measurement area is inspected in a plurality of times, for example, an on-line defect is recognized as a defect in a non-pressed area, and an off-line defect is recognized as a defect in a non-pressed area. As described above, since the portions that should be in electrical contact and the portions that do not contact can be displayed, defects in all patterns can be visually recognized, and there is an advantage that the reliability is high and the throughput is improved.
[0088]
Further, by setting the pressure to 2 kg / cm 2 or less and the pressing speed to 10 mm / sec or less, there is an advantage that optimum detection can be performed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view for explaining the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view for explaining the present invention.
FIG. 3 is an exploded perspective view for explaining the present invention.
4A is a plan view and FIG. 4B is a cross-sectional view for explaining the present invention.
5A is a sectional view for explaining the present invention, and FIG. 5B is an operation circuit diagram.
FIG. 6 is a cross-sectional view illustrating the present invention.
FIG. 7 is a sectional view illustrating the present invention.
FIG. 8 is a plan view illustrating the present invention.
FIG. 9 is a plan view illustrating the present invention.
FIG. 10 is a plan view illustrating the present invention.
FIG. 11 is a cross-sectional view illustrating the present invention.
FIG. 12 is a cross-sectional view illustrating the present invention.
FIG. 13 is a cross-sectional view illustrating the present invention.
14A and 14B are a schematic diagram and a plan view illustrating the present invention.
15A and 15B are a schematic diagram and a plan view illustrating the present invention.
FIG. 16 is a plan view illustrating the present invention.
17A is a plan view, FIG. 17B is a cross-sectional view, and FIG. 17C is a cross-sectional view for explaining a conventional technique.
Claims (12)
前記面圧分布センサの測定領域よりも小さい面積を有するパッド部とを有し、一つの測定領域に対して複数回前記パッド部を押しあてて加圧し、
前記加圧中の面圧分布センサの出力を観察することを特徴とする面圧分布センサ検査装置。A mounting portion for the surface pressure distribution sensor,
Having a pad portion having an area smaller than the measurement region of the surface pressure distribution sensor, and pressing the pad portion against a single measurement region multiple times to apply pressure,
A surface pressure distribution sensor inspection device for observing an output of the surface pressure distribution sensor during pressurization.
前記パッド部は、前記測定領域を4分割した矩形よりも大きく、かつ前記測定領域よりも小さい矩形であることを特徴とする請求項1に記載の面圧分布センサ検査装置。The measurement area of the surface pressure distribution sensor is rectangular,
The surface pressure distribution sensor inspection device according to claim 1, wherein the pad portion is a rectangle larger than a rectangle obtained by dividing the measurement region into four parts and smaller than the measurement region.
前記パッド部の前記面圧分布センサとの接触面は、前記面圧分布センサのギャップよりも大きい凹凸を有さない程度に平滑であることを特徴とする請求項1に記載の面圧分布センサ検査装置。The surface pressure distribution sensor is formed by fixing a substrate and a counter electrode film with a predetermined gap therebetween,
2. The surface pressure distribution sensor according to claim 1, wherein a contact surface of the pad portion with the surface pressure distribution sensor is smooth so as not to have irregularities larger than a gap of the surface pressure distribution sensor. 3. Inspection equipment.
前記パッド部を上下動させる制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載の面圧分布センサ検査装置。The mounting unit is horizontally movable with the surface pressure distribution sensor mounted thereon,
The surface pressure distribution sensor inspection device according to claim 1, further comprising control means for moving the pad portion up and down.
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JP2002166017A Pending JP2004012295A (en) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | Apparatus and method for inspecting bearing distribution sensor |
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JP (1) | JP2004012295A (en) |
-
2002
- 2002-06-06 JP JP2002166017A patent/JP2004012295A/en active Pending
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