JP2004011421A - ベーン式バキュームポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】摩擦抵抗の少ないベーン式バキュームポンプを形成する。
【解決手段】内周面51が変形した状態の変形円形を有するカムシリンダ5と、カムシリンダ5に対して偏心した状態で回転運動をするロータ3と、ロータ3に設けられたスリット溝33内にあって当該スリット溝33内を摺動運動するとともに、その両端部が上記カムシリンダ5の内周面51に沿うように回転運動をするベーン1と、ベーン1の先端部に形成された凹溝19内にあって、ロータ3が回転運動を開始したときに、当該回転運動に伴なう遠心力によって突出して上記カムシリンダ5の内周面51上を摺動運動するシール部材17と、からなる。上記ベーン1には、長手方向に所定の長さを有するものであってベーン1の両側面部を貫くように形成された貫通孔11が設けられるようになっている。
【選択図】 図1
【解決手段】内周面51が変形した状態の変形円形を有するカムシリンダ5と、カムシリンダ5に対して偏心した状態で回転運動をするロータ3と、ロータ3に設けられたスリット溝33内にあって当該スリット溝33内を摺動運動するとともに、その両端部が上記カムシリンダ5の内周面51に沿うように回転運動をするベーン1と、ベーン1の先端部に形成された凹溝19内にあって、ロータ3が回転運動を開始したときに、当該回転運動に伴なう遠心力によって突出して上記カムシリンダ5の内周面51上を摺動運動するシール部材17と、からなる。上記ベーン1には、長手方向に所定の長さを有するものであってベーン1の両側面部を貫くように形成された貫通孔11が設けられるようになっている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の形態からなるカムシリンダ内にて、当該カムシリンダ内周面に沿って先端部が倣い運動をするように作動するベーンを有するベーン式バキュームポンプに関するものであり、特に、ベーンの両側面部における潤滑油の供給を十分に行わせるようにしたベーン式バキュームポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のベーン式バキュームポンプにおける作動部分への潤滑油の供給に関しては、例えば特開2002−106486号公報記載のものの如く、ベーンを支持するロータの、その回転軸部周りへの潤滑油の供給が主に考慮されているにすぎない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記ベーン式バキュームポンプにおいては、ベーンは、ロータに設けられたスリット溝内にて摺動運動をするとともに、上記ロータの回転運動に伴って回転運動もするようになっているものである。この回転運動によって、ベーンの側面部は、ベーンの収容されるハウジングの壁面との間において滑り摩擦運動をすることとなる。従って、本バキュームポンプを形成する上記ロータが高速回転運動をするようになった場合、上記ベーンの両側面部は滑り摩擦抵抗による発熱等の問題を生ずることとなる。このような問題点を解決するために、ベーンの両側面部にも潤滑油が行きわたるようにした、潤滑性に優れたベーン式バキュームポンプを提供しようとするのが、本発明の目的(課題)である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては次のような手段を講ずることとした。すなわち、請求項1記載の発明においては、内周面が楕円形あるいは変形円形等の曲面からなるカムシリンダと、当該カムシリンダに対して偏心した状態で回転運動をするロータと、当該ロータに設けられたスリット溝内にあって当該スリット溝内を摺動運動するとともに、その両端部が上記カムシリンダ内周面に形成された曲面に倣うように回転運動をするベーンと、からなるベーン式バキュームポンプに関して、上記ロータの回転軸のところに、当該回転軸の中心部に設けられた中空部のところに供給された潤滑油を上記ロータのスリット底部へ間欠的にあるいは連続的に導入させるためのものであって当該スリット底部に開口部を有するように形成された導入路を設けるとともに、上記ベーンに、当該ベーンの横幅全幅を貫通するように形成されるものであって上記導入路に上記スリット底部を介して連通するように形成された貫通孔を設けるようにした構成を採ることとした。
【0005】
このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、ベーンの両側面部にも潤滑油が供給されるようになり、ベーンの円滑な作動が確保されるようになる。具体的には、ロータ回転軸の中心部に設けられた中空部のところに流動して来た潤滑油は、導入路を経由して間欠的にあるいは連続的にロータのスリット底部に供給される。そして、このスリット底部に供給された潤滑油は、当該スリット底部のところにて摺動運動するベーンの、その側面部に向かって放出されるようになる。ところで、当該ベーンの側面部には、ベーンの横幅全幅を貫通するように形成された貫通孔の開口部が形成されるようになっているので、上記スリット底部に供給された潤滑油は、上記開口部から貫通孔を経由して反対側のベーン側面部へも供給されるようになる。このようにして、ベーンの両側面部には潤滑油が十分に供給されるようになる。その結果、ベーンは円滑に作動をするようになり、延いては、本ポンプ装置全体の作動効率の向上が図られるようになる。
【0006】
次に、請求項2記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1記載のベーン式バキュームポンプに関して、上記貫通孔のベーン側面部に形成される開口部の形状を長穴状の形態からなるようにするとともに、そのベーン長手方向の長さを、カムシリンダの中心位置と上記ロータの回転中心位置との間の偏心量の2倍以上の値を有するようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいても、基本的には、上記請求項1記載のものと同様、ベーンの両側面部への潤滑油の供給が円滑に行われるようになる。特に、本発明のものにおいては、ベーンがカムシリンダ内にて一回転をする間に、上記導入路のスリット底部への開口部からはベーンの側面部に形成された貫通孔内へ潤滑油が供給されるようになるので、ベーンの両側面部、特に、スリット底部の反対側に形成されるベーン側面部へも潤滑油が十分に供給されるようになる。その結果、ロータ及びベーンの回転運動が円滑に行われるようになる。
【0007】
次に、請求項3記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1記載のベーン式バキュームポンプに関して、上記ベーンの両側面部に、その長手方向の長さが、上記カムシリンダの中心位置とロータの回転中心位置との間の偏心量の2倍以上の値を有する凹溝を設けるとともに、当該両凹溝間に、当該両凹溝間を連結する適宜数の貫通孔を設けるようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいても、上記請求項1または請求項2記載のものと同様、ベーンの両側面部のところに潤滑油が十分に供給されるようになり、ベーンの円滑な作動が確保されるようになる。特に、本発明のものにおいては、上記導入路の開口部からは、ベーンのスリット底部側に存在する側面部に設けられた凹溝内へ潤滑油が供給されるようになる。そして、上記スリット底部側に存在する凹溝内に供給された潤滑油は、両凹溝間を連通するように形成された絞り通路状の貫通孔を経由して反対側の凹溝内へと供給されるようになる。そして、この絞り通路状の貫通孔は、適宜本数設けられるようになっているので、スリット底部と反対側の凹溝内へも、潤滑油は円滑に供給されるようになり、ベーンの両側面部は十分に潤滑油の供給を受けることとなる。
【0008】
次に、請求項4記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1記載のものと同じである。その特徴とするところは、ベーンを二枚重ね合わせ状にしたことである。すなわち、本発明においては、請求項1または請求項2記載のベーン式バキュームポンプに関して、上記ベーンを、その板厚方向に二分割されたものであって、これらが二枚重ね合わせ状に組付けられた状態のものからなるようにするとともに、上記二枚重ね合わせ部のところに所定の隙間を設け、この隙間をもって潤滑油の流動する貫通孔を形成させるようにした構成を採ることとした。
【0009】
このような構成を採ることにより、本発明のものにおいても、基本的には上記請求項1または請求項2記載のものと同様、ベーンの両側面部において潤滑油が十分に供給されるようになり、ベーンの円滑な作動が確保されるようになる。特に、本発明のものにおいては、上記二枚重ね合わせされたベーン部材の接合部間に形成された隙間が、請求項2記載の長穴状の貫通孔の役目を果たすようになり、スリット底部側のベーン側面部に供給された潤滑油は上記隙間を経由して反対側のベーン側面部へ円滑に供給されるようになる。その結果、本発明のものにおいては、ベーンの両側面部において潤滑油が十分に供給されるようになり、ベーンの円滑な作動が確保されるようになる。また、本発明のものにおいては、上記隙間のところに供給された潤滑油は、当該隙間内に封じ込められた状態で存在するようになるので、当該隙間を形成するように二枚重ね合わせ状に設置された各ベーン部材は、上記潤滑油の圧力によって、それぞれの先端部がカムシリンダの内周面側へ押付けられるようになる。その結果、ベーン先端部とカムシリンダ内周面との間におけるシール性能が高められるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図1ないし図7を基に説明する。本発明の第一の実施形態に関するものの、その構成は、図1に示す如く、ハウジング7の内部に形成されるものであって内周面51が変形した状態の変形円形を有するカムシリンダ5と、当該カムシリンダ5に対して偏心した位置で回転運動をするロータ3と、当該ロータ3に設けられたスリット溝33内にあって当該スリット溝33内を摺動運動するとともに、その両端部が上記カムシリンダ5の内周面51に沿うように回転運動をするベーン1と、ベーン1の先端部に形成された凹溝19内にあって、上記ロータ3が回転運動を開始したときに当該回転運動に伴なう遠心力の作用によって突出して、上記カムシリンダ5の内周面51上を摺動運動するシール部材17と、からなることを基本とするものである。そして、このような構成からなるポンプ機能部品が、図1に示す如く、ハウジング7内に収容されるとともに、その一方の端面側には、Oリング9を介してカバー8が取付けられ、これによって、上記各ポンプ機能部品1、3、5が気密状に保持されるようになっているものである。このような構成からなる上記カムシリンダ5のところには、吸入ポート52及び排出ポート53が設けられ、吸入ポート52から吸引された空気は排出ポート53から排出されるようになっているものである。
【0011】
このような基本構成からなるものにおいて、上記ロータ3には、図1に示す如く、回転軸31が同軸状に、かつ、一体的に形成されており、別途設けられた動力源からの動力にて上記回転軸31を含むロータ3が回転駆動されるようになっているものである。また、このようなロータ3には、例えば図3に示す如く、重量軽減用の穴32が設けられるようになっている。そして、このようなロータ3及び当該ロータ3に設けられたスリット溝33内に収容されるベーン1の回転運動によって、ポンプ機能が発揮されるようになっているものである。また、上記ロータ3の回転軸31はハウジング7に形成された軸受部73内に嵌り込んで当該軸受部73にて回転自在なように支持されるようになっているものである。そして、このような構成からなる上記ロータ3には、所定の幅を有するスリット溝33が形成されるようになっており、このスリット溝33のところには、図2に示す如く、板状のベーン1がスライド移動可能なように装着されるようになっているものである。従って、このようなスリット溝33内に装着されたベーン1は、上記ロータ3の回転運動に伴って、上記スリット溝33内をスライド移動しながら、その先端部がカムシリンダ5の内周面51に沿うように回転運動をするようになる。なお、このような構成からなるベーン1の先端部のところには、凹溝19が設けられるようになっており、この凹溝19内にはプラスチック材等にて形成されたシール部材17が装着されるようになっているものである。従って、上記ロータ3の回転運動に伴って上記ベーン1が回転運動を開始すると、ベーン1の先端部に形成された凹溝19内に設置されたシール部材17は、カムシリンダ内周面51側へ突出して、当該カムシリンダ内周面51との間のシール性を保ったうえで当該カムシリンダ内周面51上を摺動運動するようになる。
【0012】
次に、本実施の形態のものにおけるベーン1周りへの潤滑油の供給機構について説明する。まず、基本的な構成は、図1に示す如く、回転軸31のところに設けられるものであって当該回転軸31の中心部に設けられた中空部35と、当該中空部35のところに連結される給油ジョイント6の、その中心部に設けられるものであって上記中空部35に潤滑油を供給する油路63と、からなるものである。そして、このような中空部35に供給された潤滑油をベーン1の収容されるスリット底部335のところに放出させる導入路315が上記回転軸31の中心線上に設けられるようになっている。また、当該導入路315とは別に、上記中空部35に供給された潤滑油を回転軸31の表面側へ導入するように形成された導入路317が設けられ、上記回転軸31周りの潤滑を担うようになっている(図2,図4参照)。そして、このような回転軸31の周りには、当該回転軸31を回転支持する軸受け部73が設けられるようになっている。そして更に、このような軸受部73の軸受面上には180°対称形の状態に油溜まり部75、75’が設けられるようになっている(図2,図4参照)。このような油溜まり部75、75’のうちのいずれか一方のもの(本実施の形態においては下側に設けられるもの75)は、その一端が上記回転軸31の軸線方向に延長されるようになっている。そして、その最終端は、ロータ3及びベーン1の収容されるカムシリンダ5内であって上記スリット溝33内に収容されたベーン1の側面部が間欠的に移動して来るところに開口するとともに、ベーン1の収容されるスリット底部335に連通するようになっている。すなわち、カムシリンダ5内の空間部に開口する開口部755を有するようになっているものである。なお、上記スリット溝33の軸方向深さは、ベーン1をスリット溝33内に確実に収容するために、ベーン1の横幅の値よりも大きな値を有するように設定されている。従って、組付け状態によっては、ベーン1の側面部とスリット底部335との間には若干の隙間が形成されるようになる。その結果、上記開口部755のところでは、上記ロータ3の回転運動に伴ってベーン1の側面部が移動して来ると、上記油溜まり部75に供給されて来た潤滑油は上記開口部755のところからベーン1の側面部及び上記スリット底部335へと送り出されるようになる。すなわち、本実施の形態のものにおいては、ベーン1の回転運動に伴って、各回転ごとに潤滑油が回転軸31側の油溜まり部75から間欠的にベーン1の側面部及びスリット底部へ供給されるようになる。
【0013】
次に、このような構成からなる潤滑油供給経路を介してスリット底部335に放出された潤滑油の供給を受けるベーン1の構成、特に、その側面部の構成について、図2及び図3を基に説明する。このものは、ベーン1の板厚の中心部のところに設けられるものであって長穴状の開口形状からなる貫通孔11を有する構成からなるものである。すなわち、この貫通孔11は、そのベーン1の両側面部への開口部の形状が長穴状の形態からなるものである。また、このような長穴状の形態からなる開口部の長さは、図3に示す如く、カムシリンダ5の中心位置とロータ3の回転中心位置との間の距離の2倍以上の値を有するように設定されているものである。このような構成を採ることにより、上記導入路315を経由してスリット底部335のところに放出された潤滑油は、ロータ3の回転運動中、ベース1の側面部であってスリット底部335の存在する側に形成された長穴状の開口部から貫通孔11内に連続的に導入されるようになる。そして、当該貫通孔11内に導入された潤滑油は、反対側の奥の方のベーン側面部へと常に供給されるようになり、当該ベーン側面部とカバー8との間の潤滑が円滑に行われるようになる。
【0014】
なお、ベーン1の貫通孔11による潤滑油の供給範囲は、例えば図3の2点鎖線図示内となり、この範囲内においては両端面はともに潤滑油で濡らされることとなる。すなわち、ロータ3の端面の全域内で潤滑性が良好に確保されるようになる。その結果、ベーン1及びロータ3の両端面部において摩擦及び摩耗の低減化が図られるようになり、ロータ3の焼付き等を防止することができるようになる。そして、このようにしてカムシリンダ5内に給油された潤滑油は排出ポート53から空気と一緒に外部へ排出されることとなる。このように導入路315を設けることによってスリット底部335を介して連続的に潤滑油を供給するようにした構成を採ることによって、ベーン1あるいはロータ3のサイドクリアランスを小さくする必要があるような場合であって潤滑油を常に十分に供給する必要がある場合等に対応することができるようになる。なお、本実施の形態においては、油溜まり部75を軸線方向に延長させて開口部755を有する構成としたが連続的に潤滑油を供給する導入路315を有するものにおいては、上記のような油溜まり部75を軸線方向に延長させる必要は必ずしも無い。これに対して、潤滑油の供給を連続的ではなく、間欠的に行う場合には、油溜まり部75を軸線方向に延長させて開口部755を有する構成とすることが必要となる。すなわち、このような構成は、例えばポンプの要求仕様として、端面のサイドクリアランスをある程度確保できて潤滑油の消費量が少なくても良いような場合に適用できる。このような構成を採ることによって、潤滑油の消費量を低減化することができるようになる。その結果、潤滑油を供給するポンプの吐出容量を小さくすることができるようになり、省エネルギー化を図ることができるようになる。
【0015】
次に、第二の実施形態について、図4及び図5を基に説明する。このものも、その基本的な点は、上記第一の実施形態のものと同じである。その特徴とするところは、貫通孔の形態に関する点である。すなわち、図4及び図5に示す如く、貫通孔15は、ベーン1の両側面部間を連結する複数本の細孔からなものである。本実施の形態においては、3本のものが挙げられているが、これに限定されるものではなく、適宜本数設けられるものであれば良い。このような貫通孔15の設けられるベーン1は、具体的には、図4に示す如く、その両側面部に、ベーン1の長手方向に所定の長さを有する凹溝12、12’を有する構成からなるものであって、このような両凹溝12、12’間にて潤滑油の流動する貫通孔15が複数本設けられるようになっているものである。そして、このような凹溝12、12’は、その長さが、上記第一の実施形態における貫通孔11の開口部長さと同様、カムシリンダ5の中心位置とロータ3の回転中心位置との間の距離の2倍以上の値を有するように設定されているものである。このような値に設定することによって、上記第一の実施形態のものと同様、ロータ3の回転運動中、すなわち、ポンプ作動中において、上記導入路315からスリット底部335に放出された潤滑油は、ベーン1のスリット底部335側に形成された凹溝12内へと供給されるようになる。そして、この凹溝12内に供給された潤滑油は貫通孔15を経由して反対側に設けられたカバー8側の凹溝12’へと供給されるようになる。その結果、反対側のベーン側面部、すなわち、凹溝12’側へも潤滑油が十分に供給されるようになり、本ベーン1の両側面部には、ポンプ作動中において、円滑に潤滑油の供給が行われるようになる。
【0016】
次に、第三の実施形態について、図6及び図7を基に説明する。このものの特徴とするところは、ベーンを、その板厚方向に2分割するとともに、この2分割されたものを2枚重ね合わせ状に接合させるようにしたことである。具体的には、図6及び図7に示す如く、板厚方向に2分割された薄板状のベーン部材2、2’を基礎に形成されるものであって、先端部に丸みを有するとともにカムシリンダ5の内周面51との間において滑り接触をする摺動部25、25’を有する構成からなるものである。そして、このような構成からなる上記ベーン部材2、2’の長手方向中央部のところには、凹陥状のリセス部22、22’が設けられるようになっているものである。そして更に、このようなリセス部22、22’のところが向かい合うように二枚のベーン部材2、2’が重ね合わせ状に接合された状態でロータ3のスリット溝33内に収容されるようになっているものである(図7参照)。これによって、二枚のベーン部材2、2’の重ね合わせ部であって上記リセス部22、22’の接合されるところには、図7に示す如く、貫通孔221が形成されることとなる。そして、この貫通孔221の長手方向の長さは、上記第一の実施形態のところで説明したものと同様、カムシリンダ5の中心位置とロータ3の回転中心位置との間の距離のほぼ2倍以上の値を有するように設定されているものである。
【0017】
このような構成を採ることにより、本実施の形態のものにおいては、ロータ3の回転運動中、導入路315を経由してスリット底部335に放出された潤滑油は、上記二枚のベーン部材2、2’の接合部に形成されるものであってリセス部22、22’にて形成される貫通孔221のスリット底部335側の開口部から、上記貫通孔221内へと導入されるようになる。そして、このようにして貫通孔221内に導入された潤滑油は、本貫通孔221を経由して、反対側のカバー8側の開口部へと供給されるようになる。このようにして、本実施の形態のものにおいても、ベーンの両側面部には潤滑油が十分に供給されるようになり、二枚のベーン部材2、2’にて形成される本ベーンは、円滑に回転運動をすることとなる。また、本実施の形態のものにおいては、ポンプ回転中において、上記リセス部22、22’にて形成される貫通孔221内には、当該貫通孔221内に導入された潤滑油によって所定の油圧が形成されている。この油圧の作用により、二つのベーン部材2、2’は、それぞれの先端部に形成された摺動部25、25’がカムシリンダ内周面51側へ押付けられるようになる。これによって、カムシリンダ内周面51とベーン部材2、2’の両先端部との間のシール性が高められるようになる。また、これによって、所定の真空圧(真空度)達成までの時間短縮化が図られることとなる。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、内周面が楕円形あるいは変形円形等の曲面からなるカムシリンダと、当該カムシリンダに対して偏心した状態で回転運動をするロータと、当該ロータに設けられたスリット溝内にあって当該スリット溝内を摺動運動するとともに、その両端部が上記カムシリンダ内周面に形成された曲面に倣うように回転運動をするベーンと、からなるベーン式バキュームポンプに関して、上記ロータの回転軸のところに当該回転軸の中心部に設けられた中空部のところに供給された潤滑油を上記ロータのスリット底部へ間欠的にあるいは連続的に導入させるためのものであって当該スリット底部に開口部を有するように形成された導入路を設けるとともに、上記ベーンに、当該ベーンの横幅全幅を貫通するように形成されるものであって上記導入路に上記スリット底部を介して連通するように形成された貫通孔を設けるようにした構成を採ることとしたので、ベーンの両側面部にも潤滑油が供給されるようになり、ベーンの円滑な作動が確保されるようになった。
【0019】
すなわち、本発明のものにおいては、ロータ回転軸の中心部に設けられた中空部のところに流動して来た潤滑油は、導入路を経由して間欠的にあるいは連続的にロータのスリット底部に供給され、そして、このスリット底部に供給された潤滑油は、当該スリット底部のところにて摺動運動するベーンの、その側面部に向かって放出されるようになるので、この放出された潤滑油は、上記ベーン側面部に形成された開口部から貫通孔を経由して反対側のベーン側面部へも供給されるようになった。その結果、ベーンの両側面部には潤滑油が十分に供給されるようになり、ベーンは円滑に作動をするようになるとともに、本ポンプ装置全体の作動効率の向上が図られるようになった。
【0020】
また、本発明においては、上記貫通孔のベーン側面部に形成される開口部の形状を長穴状の形態からなるようにするとともに、そのベーン長手方向の長さを、カムシリンダの中心位置と上記ロータの回転中心位置との間の偏心量の2倍以上の値を有するようにした構成を採ることとしたので、ベーンがカムシリンダ内にて一回転をする間に、上記導入路のスリット底部への開口部からはベーンの側面部に形成された貫通孔内へ潤滑油が供給されるようになり、これによって、ベーンの両側面部、特に、スリット底部の反対側に形成されるベーン側面部へも潤滑油が十分に供給されるようになった。その結果、ロータ及びベーンの回転運動が円滑に行われるようになった。
【0021】
また、本発明においては、上記ベーンの両側面部に、その長手方向の長さが、上記カムシリンダの中心位置とロータの回転中心位置との間の偏心量の2倍以上の値を有する凹溝を設けるとともに、当該両凹溝間に、当該両凹溝間を連結する貫通孔を適宜数設けるようにした構成を採ることとしたので、ベーンの両側面部のところに、潤滑油が十分に供給されるようになり、ベーンの円滑な作動が確保されるようになった。特に、本発明のものにおいては、上記導入路の開口部からは、ベーンのスリット底部側に存在する側面部に設けられた凹溝内へ潤滑油が供給されるようになり、当該スリット底部側に存在する凹溝内に供給された潤滑油は、両凹溝間を連通するように形成された絞り通路状の貫通孔を経由して反対側の凹溝内へと供給されるようになり、ベーンの両側面部は十分に潤滑油の供給を受けることができるようになった。
【0022】
また、本発明においては、上記ベーンを、その板厚方向に二分割されたものであって、これらが二枚重ね合わせ状に組付けられた形態のものからなるようにするとともに、上記二枚重ね合わせ部のところに所定の隙間を設け、この隙間をもって潤滑油の流動する貫通孔を形成させるようにした構成を採ることとしたので、ベーンの両側面部において潤滑油が十分に供給されるようになり、ベーンの円滑な作動が確保されるようになった。特に、本発明のものにおいては、上記二枚重ね合わせされたベーン部材の接合部間に形成された隙間が、長穴状の貫通孔の役目を果たすようになるので、ベーンの両側面部において潤滑油が十分に供給されるようになり、ベーンの円滑な作動が確保されるようになった。また、本発明のものにおいては、上記隙間のところに供給された潤滑油は、当該隙間内に封じ込められた状態で存在するようになるので、当該隙間を形成するように二枚重ね合わせ状に設置された各ベーン部材は、上記潤滑油の圧力によって、それぞれの先端部がカムシリンダの内周面側へ押付けられるようになった。その結果、ベーン先端部とカムシリンダ内周面との間におけるシール性能が高められるようになり、所定の真空度(真空圧)を達成するまでの時間が短縮化されるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成を示す展開斜視図である。
【図2】本発明の第一の実施形態に関するものの全体構成を示す縦断面図である。
【図3】本発明の第一の実施形態に関するものの全体構成を示す横断面図である。
【図4】本発明の第二の実施形態に関するものの全体構成を示す縦断面図である。
【図5】本発明の第二の実施形態に関するものの全体構成を示す横断面図である。
【図6】本発明の第三の実施形態に関するものの、その主要部をなすベーン部材の全体構成を示す展開斜視図である。
【図7】本発明の第三の実施形態に関するものの全体構成を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 ベーン
11 貫通孔
12 凹溝
12’ 凹溝
15 貫通孔
17 シール部材
19 凹溝
2 ベーン部材
2’ ベーン部材
22 リセス部
22’ リセス部
221 貫通孔
25 摺動部
25’ 摺動部
3 ロータ
31 回転軸
315 導入路
317 導入路
32 穴
33 スリット溝
335 スリット底部
35 中空部
5 カムシリンダ
51 カムシリンダ内周面
52 吸入ポート
53 排出ポート
6 給油ジョイント
63 油路
7 ハウジング
73 軸受部
75 油溜まり部
75’ 油溜まり部
755 開口部
8 カバー
9 Oリング
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の形態からなるカムシリンダ内にて、当該カムシリンダ内周面に沿って先端部が倣い運動をするように作動するベーンを有するベーン式バキュームポンプに関するものであり、特に、ベーンの両側面部における潤滑油の供給を十分に行わせるようにしたベーン式バキュームポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のベーン式バキュームポンプにおける作動部分への潤滑油の供給に関しては、例えば特開2002−106486号公報記載のものの如く、ベーンを支持するロータの、その回転軸部周りへの潤滑油の供給が主に考慮されているにすぎない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記ベーン式バキュームポンプにおいては、ベーンは、ロータに設けられたスリット溝内にて摺動運動をするとともに、上記ロータの回転運動に伴って回転運動もするようになっているものである。この回転運動によって、ベーンの側面部は、ベーンの収容されるハウジングの壁面との間において滑り摩擦運動をすることとなる。従って、本バキュームポンプを形成する上記ロータが高速回転運動をするようになった場合、上記ベーンの両側面部は滑り摩擦抵抗による発熱等の問題を生ずることとなる。このような問題点を解決するために、ベーンの両側面部にも潤滑油が行きわたるようにした、潤滑性に優れたベーン式バキュームポンプを提供しようとするのが、本発明の目的(課題)である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては次のような手段を講ずることとした。すなわち、請求項1記載の発明においては、内周面が楕円形あるいは変形円形等の曲面からなるカムシリンダと、当該カムシリンダに対して偏心した状態で回転運動をするロータと、当該ロータに設けられたスリット溝内にあって当該スリット溝内を摺動運動するとともに、その両端部が上記カムシリンダ内周面に形成された曲面に倣うように回転運動をするベーンと、からなるベーン式バキュームポンプに関して、上記ロータの回転軸のところに、当該回転軸の中心部に設けられた中空部のところに供給された潤滑油を上記ロータのスリット底部へ間欠的にあるいは連続的に導入させるためのものであって当該スリット底部に開口部を有するように形成された導入路を設けるとともに、上記ベーンに、当該ベーンの横幅全幅を貫通するように形成されるものであって上記導入路に上記スリット底部を介して連通するように形成された貫通孔を設けるようにした構成を採ることとした。
【0005】
このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、ベーンの両側面部にも潤滑油が供給されるようになり、ベーンの円滑な作動が確保されるようになる。具体的には、ロータ回転軸の中心部に設けられた中空部のところに流動して来た潤滑油は、導入路を経由して間欠的にあるいは連続的にロータのスリット底部に供給される。そして、このスリット底部に供給された潤滑油は、当該スリット底部のところにて摺動運動するベーンの、その側面部に向かって放出されるようになる。ところで、当該ベーンの側面部には、ベーンの横幅全幅を貫通するように形成された貫通孔の開口部が形成されるようになっているので、上記スリット底部に供給された潤滑油は、上記開口部から貫通孔を経由して反対側のベーン側面部へも供給されるようになる。このようにして、ベーンの両側面部には潤滑油が十分に供給されるようになる。その結果、ベーンは円滑に作動をするようになり、延いては、本ポンプ装置全体の作動効率の向上が図られるようになる。
【0006】
次に、請求項2記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1記載のベーン式バキュームポンプに関して、上記貫通孔のベーン側面部に形成される開口部の形状を長穴状の形態からなるようにするとともに、そのベーン長手方向の長さを、カムシリンダの中心位置と上記ロータの回転中心位置との間の偏心量の2倍以上の値を有するようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいても、基本的には、上記請求項1記載のものと同様、ベーンの両側面部への潤滑油の供給が円滑に行われるようになる。特に、本発明のものにおいては、ベーンがカムシリンダ内にて一回転をする間に、上記導入路のスリット底部への開口部からはベーンの側面部に形成された貫通孔内へ潤滑油が供給されるようになるので、ベーンの両側面部、特に、スリット底部の反対側に形成されるベーン側面部へも潤滑油が十分に供給されるようになる。その結果、ロータ及びベーンの回転運動が円滑に行われるようになる。
【0007】
次に、請求項3記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1記載のベーン式バキュームポンプに関して、上記ベーンの両側面部に、その長手方向の長さが、上記カムシリンダの中心位置とロータの回転中心位置との間の偏心量の2倍以上の値を有する凹溝を設けるとともに、当該両凹溝間に、当該両凹溝間を連結する適宜数の貫通孔を設けるようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいても、上記請求項1または請求項2記載のものと同様、ベーンの両側面部のところに潤滑油が十分に供給されるようになり、ベーンの円滑な作動が確保されるようになる。特に、本発明のものにおいては、上記導入路の開口部からは、ベーンのスリット底部側に存在する側面部に設けられた凹溝内へ潤滑油が供給されるようになる。そして、上記スリット底部側に存在する凹溝内に供給された潤滑油は、両凹溝間を連通するように形成された絞り通路状の貫通孔を経由して反対側の凹溝内へと供給されるようになる。そして、この絞り通路状の貫通孔は、適宜本数設けられるようになっているので、スリット底部と反対側の凹溝内へも、潤滑油は円滑に供給されるようになり、ベーンの両側面部は十分に潤滑油の供給を受けることとなる。
【0008】
次に、請求項4記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1記載のものと同じである。その特徴とするところは、ベーンを二枚重ね合わせ状にしたことである。すなわち、本発明においては、請求項1または請求項2記載のベーン式バキュームポンプに関して、上記ベーンを、その板厚方向に二分割されたものであって、これらが二枚重ね合わせ状に組付けられた状態のものからなるようにするとともに、上記二枚重ね合わせ部のところに所定の隙間を設け、この隙間をもって潤滑油の流動する貫通孔を形成させるようにした構成を採ることとした。
【0009】
このような構成を採ることにより、本発明のものにおいても、基本的には上記請求項1または請求項2記載のものと同様、ベーンの両側面部において潤滑油が十分に供給されるようになり、ベーンの円滑な作動が確保されるようになる。特に、本発明のものにおいては、上記二枚重ね合わせされたベーン部材の接合部間に形成された隙間が、請求項2記載の長穴状の貫通孔の役目を果たすようになり、スリット底部側のベーン側面部に供給された潤滑油は上記隙間を経由して反対側のベーン側面部へ円滑に供給されるようになる。その結果、本発明のものにおいては、ベーンの両側面部において潤滑油が十分に供給されるようになり、ベーンの円滑な作動が確保されるようになる。また、本発明のものにおいては、上記隙間のところに供給された潤滑油は、当該隙間内に封じ込められた状態で存在するようになるので、当該隙間を形成するように二枚重ね合わせ状に設置された各ベーン部材は、上記潤滑油の圧力によって、それぞれの先端部がカムシリンダの内周面側へ押付けられるようになる。その結果、ベーン先端部とカムシリンダ内周面との間におけるシール性能が高められるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図1ないし図7を基に説明する。本発明の第一の実施形態に関するものの、その構成は、図1に示す如く、ハウジング7の内部に形成されるものであって内周面51が変形した状態の変形円形を有するカムシリンダ5と、当該カムシリンダ5に対して偏心した位置で回転運動をするロータ3と、当該ロータ3に設けられたスリット溝33内にあって当該スリット溝33内を摺動運動するとともに、その両端部が上記カムシリンダ5の内周面51に沿うように回転運動をするベーン1と、ベーン1の先端部に形成された凹溝19内にあって、上記ロータ3が回転運動を開始したときに当該回転運動に伴なう遠心力の作用によって突出して、上記カムシリンダ5の内周面51上を摺動運動するシール部材17と、からなることを基本とするものである。そして、このような構成からなるポンプ機能部品が、図1に示す如く、ハウジング7内に収容されるとともに、その一方の端面側には、Oリング9を介してカバー8が取付けられ、これによって、上記各ポンプ機能部品1、3、5が気密状に保持されるようになっているものである。このような構成からなる上記カムシリンダ5のところには、吸入ポート52及び排出ポート53が設けられ、吸入ポート52から吸引された空気は排出ポート53から排出されるようになっているものである。
【0011】
このような基本構成からなるものにおいて、上記ロータ3には、図1に示す如く、回転軸31が同軸状に、かつ、一体的に形成されており、別途設けられた動力源からの動力にて上記回転軸31を含むロータ3が回転駆動されるようになっているものである。また、このようなロータ3には、例えば図3に示す如く、重量軽減用の穴32が設けられるようになっている。そして、このようなロータ3及び当該ロータ3に設けられたスリット溝33内に収容されるベーン1の回転運動によって、ポンプ機能が発揮されるようになっているものである。また、上記ロータ3の回転軸31はハウジング7に形成された軸受部73内に嵌り込んで当該軸受部73にて回転自在なように支持されるようになっているものである。そして、このような構成からなる上記ロータ3には、所定の幅を有するスリット溝33が形成されるようになっており、このスリット溝33のところには、図2に示す如く、板状のベーン1がスライド移動可能なように装着されるようになっているものである。従って、このようなスリット溝33内に装着されたベーン1は、上記ロータ3の回転運動に伴って、上記スリット溝33内をスライド移動しながら、その先端部がカムシリンダ5の内周面51に沿うように回転運動をするようになる。なお、このような構成からなるベーン1の先端部のところには、凹溝19が設けられるようになっており、この凹溝19内にはプラスチック材等にて形成されたシール部材17が装着されるようになっているものである。従って、上記ロータ3の回転運動に伴って上記ベーン1が回転運動を開始すると、ベーン1の先端部に形成された凹溝19内に設置されたシール部材17は、カムシリンダ内周面51側へ突出して、当該カムシリンダ内周面51との間のシール性を保ったうえで当該カムシリンダ内周面51上を摺動運動するようになる。
【0012】
次に、本実施の形態のものにおけるベーン1周りへの潤滑油の供給機構について説明する。まず、基本的な構成は、図1に示す如く、回転軸31のところに設けられるものであって当該回転軸31の中心部に設けられた中空部35と、当該中空部35のところに連結される給油ジョイント6の、その中心部に設けられるものであって上記中空部35に潤滑油を供給する油路63と、からなるものである。そして、このような中空部35に供給された潤滑油をベーン1の収容されるスリット底部335のところに放出させる導入路315が上記回転軸31の中心線上に設けられるようになっている。また、当該導入路315とは別に、上記中空部35に供給された潤滑油を回転軸31の表面側へ導入するように形成された導入路317が設けられ、上記回転軸31周りの潤滑を担うようになっている(図2,図4参照)。そして、このような回転軸31の周りには、当該回転軸31を回転支持する軸受け部73が設けられるようになっている。そして更に、このような軸受部73の軸受面上には180°対称形の状態に油溜まり部75、75’が設けられるようになっている(図2,図4参照)。このような油溜まり部75、75’のうちのいずれか一方のもの(本実施の形態においては下側に設けられるもの75)は、その一端が上記回転軸31の軸線方向に延長されるようになっている。そして、その最終端は、ロータ3及びベーン1の収容されるカムシリンダ5内であって上記スリット溝33内に収容されたベーン1の側面部が間欠的に移動して来るところに開口するとともに、ベーン1の収容されるスリット底部335に連通するようになっている。すなわち、カムシリンダ5内の空間部に開口する開口部755を有するようになっているものである。なお、上記スリット溝33の軸方向深さは、ベーン1をスリット溝33内に確実に収容するために、ベーン1の横幅の値よりも大きな値を有するように設定されている。従って、組付け状態によっては、ベーン1の側面部とスリット底部335との間には若干の隙間が形成されるようになる。その結果、上記開口部755のところでは、上記ロータ3の回転運動に伴ってベーン1の側面部が移動して来ると、上記油溜まり部75に供給されて来た潤滑油は上記開口部755のところからベーン1の側面部及び上記スリット底部335へと送り出されるようになる。すなわち、本実施の形態のものにおいては、ベーン1の回転運動に伴って、各回転ごとに潤滑油が回転軸31側の油溜まり部75から間欠的にベーン1の側面部及びスリット底部へ供給されるようになる。
【0013】
次に、このような構成からなる潤滑油供給経路を介してスリット底部335に放出された潤滑油の供給を受けるベーン1の構成、特に、その側面部の構成について、図2及び図3を基に説明する。このものは、ベーン1の板厚の中心部のところに設けられるものであって長穴状の開口形状からなる貫通孔11を有する構成からなるものである。すなわち、この貫通孔11は、そのベーン1の両側面部への開口部の形状が長穴状の形態からなるものである。また、このような長穴状の形態からなる開口部の長さは、図3に示す如く、カムシリンダ5の中心位置とロータ3の回転中心位置との間の距離の2倍以上の値を有するように設定されているものである。このような構成を採ることにより、上記導入路315を経由してスリット底部335のところに放出された潤滑油は、ロータ3の回転運動中、ベース1の側面部であってスリット底部335の存在する側に形成された長穴状の開口部から貫通孔11内に連続的に導入されるようになる。そして、当該貫通孔11内に導入された潤滑油は、反対側の奥の方のベーン側面部へと常に供給されるようになり、当該ベーン側面部とカバー8との間の潤滑が円滑に行われるようになる。
【0014】
なお、ベーン1の貫通孔11による潤滑油の供給範囲は、例えば図3の2点鎖線図示内となり、この範囲内においては両端面はともに潤滑油で濡らされることとなる。すなわち、ロータ3の端面の全域内で潤滑性が良好に確保されるようになる。その結果、ベーン1及びロータ3の両端面部において摩擦及び摩耗の低減化が図られるようになり、ロータ3の焼付き等を防止することができるようになる。そして、このようにしてカムシリンダ5内に給油された潤滑油は排出ポート53から空気と一緒に外部へ排出されることとなる。このように導入路315を設けることによってスリット底部335を介して連続的に潤滑油を供給するようにした構成を採ることによって、ベーン1あるいはロータ3のサイドクリアランスを小さくする必要があるような場合であって潤滑油を常に十分に供給する必要がある場合等に対応することができるようになる。なお、本実施の形態においては、油溜まり部75を軸線方向に延長させて開口部755を有する構成としたが連続的に潤滑油を供給する導入路315を有するものにおいては、上記のような油溜まり部75を軸線方向に延長させる必要は必ずしも無い。これに対して、潤滑油の供給を連続的ではなく、間欠的に行う場合には、油溜まり部75を軸線方向に延長させて開口部755を有する構成とすることが必要となる。すなわち、このような構成は、例えばポンプの要求仕様として、端面のサイドクリアランスをある程度確保できて潤滑油の消費量が少なくても良いような場合に適用できる。このような構成を採ることによって、潤滑油の消費量を低減化することができるようになる。その結果、潤滑油を供給するポンプの吐出容量を小さくすることができるようになり、省エネルギー化を図ることができるようになる。
【0015】
次に、第二の実施形態について、図4及び図5を基に説明する。このものも、その基本的な点は、上記第一の実施形態のものと同じである。その特徴とするところは、貫通孔の形態に関する点である。すなわち、図4及び図5に示す如く、貫通孔15は、ベーン1の両側面部間を連結する複数本の細孔からなものである。本実施の形態においては、3本のものが挙げられているが、これに限定されるものではなく、適宜本数設けられるものであれば良い。このような貫通孔15の設けられるベーン1は、具体的には、図4に示す如く、その両側面部に、ベーン1の長手方向に所定の長さを有する凹溝12、12’を有する構成からなるものであって、このような両凹溝12、12’間にて潤滑油の流動する貫通孔15が複数本設けられるようになっているものである。そして、このような凹溝12、12’は、その長さが、上記第一の実施形態における貫通孔11の開口部長さと同様、カムシリンダ5の中心位置とロータ3の回転中心位置との間の距離の2倍以上の値を有するように設定されているものである。このような値に設定することによって、上記第一の実施形態のものと同様、ロータ3の回転運動中、すなわち、ポンプ作動中において、上記導入路315からスリット底部335に放出された潤滑油は、ベーン1のスリット底部335側に形成された凹溝12内へと供給されるようになる。そして、この凹溝12内に供給された潤滑油は貫通孔15を経由して反対側に設けられたカバー8側の凹溝12’へと供給されるようになる。その結果、反対側のベーン側面部、すなわち、凹溝12’側へも潤滑油が十分に供給されるようになり、本ベーン1の両側面部には、ポンプ作動中において、円滑に潤滑油の供給が行われるようになる。
【0016】
次に、第三の実施形態について、図6及び図7を基に説明する。このものの特徴とするところは、ベーンを、その板厚方向に2分割するとともに、この2分割されたものを2枚重ね合わせ状に接合させるようにしたことである。具体的には、図6及び図7に示す如く、板厚方向に2分割された薄板状のベーン部材2、2’を基礎に形成されるものであって、先端部に丸みを有するとともにカムシリンダ5の内周面51との間において滑り接触をする摺動部25、25’を有する構成からなるものである。そして、このような構成からなる上記ベーン部材2、2’の長手方向中央部のところには、凹陥状のリセス部22、22’が設けられるようになっているものである。そして更に、このようなリセス部22、22’のところが向かい合うように二枚のベーン部材2、2’が重ね合わせ状に接合された状態でロータ3のスリット溝33内に収容されるようになっているものである(図7参照)。これによって、二枚のベーン部材2、2’の重ね合わせ部であって上記リセス部22、22’の接合されるところには、図7に示す如く、貫通孔221が形成されることとなる。そして、この貫通孔221の長手方向の長さは、上記第一の実施形態のところで説明したものと同様、カムシリンダ5の中心位置とロータ3の回転中心位置との間の距離のほぼ2倍以上の値を有するように設定されているものである。
【0017】
このような構成を採ることにより、本実施の形態のものにおいては、ロータ3の回転運動中、導入路315を経由してスリット底部335に放出された潤滑油は、上記二枚のベーン部材2、2’の接合部に形成されるものであってリセス部22、22’にて形成される貫通孔221のスリット底部335側の開口部から、上記貫通孔221内へと導入されるようになる。そして、このようにして貫通孔221内に導入された潤滑油は、本貫通孔221を経由して、反対側のカバー8側の開口部へと供給されるようになる。このようにして、本実施の形態のものにおいても、ベーンの両側面部には潤滑油が十分に供給されるようになり、二枚のベーン部材2、2’にて形成される本ベーンは、円滑に回転運動をすることとなる。また、本実施の形態のものにおいては、ポンプ回転中において、上記リセス部22、22’にて形成される貫通孔221内には、当該貫通孔221内に導入された潤滑油によって所定の油圧が形成されている。この油圧の作用により、二つのベーン部材2、2’は、それぞれの先端部に形成された摺動部25、25’がカムシリンダ内周面51側へ押付けられるようになる。これによって、カムシリンダ内周面51とベーン部材2、2’の両先端部との間のシール性が高められるようになる。また、これによって、所定の真空圧(真空度)達成までの時間短縮化が図られることとなる。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、内周面が楕円形あるいは変形円形等の曲面からなるカムシリンダと、当該カムシリンダに対して偏心した状態で回転運動をするロータと、当該ロータに設けられたスリット溝内にあって当該スリット溝内を摺動運動するとともに、その両端部が上記カムシリンダ内周面に形成された曲面に倣うように回転運動をするベーンと、からなるベーン式バキュームポンプに関して、上記ロータの回転軸のところに当該回転軸の中心部に設けられた中空部のところに供給された潤滑油を上記ロータのスリット底部へ間欠的にあるいは連続的に導入させるためのものであって当該スリット底部に開口部を有するように形成された導入路を設けるとともに、上記ベーンに、当該ベーンの横幅全幅を貫通するように形成されるものであって上記導入路に上記スリット底部を介して連通するように形成された貫通孔を設けるようにした構成を採ることとしたので、ベーンの両側面部にも潤滑油が供給されるようになり、ベーンの円滑な作動が確保されるようになった。
【0019】
すなわち、本発明のものにおいては、ロータ回転軸の中心部に設けられた中空部のところに流動して来た潤滑油は、導入路を経由して間欠的にあるいは連続的にロータのスリット底部に供給され、そして、このスリット底部に供給された潤滑油は、当該スリット底部のところにて摺動運動するベーンの、その側面部に向かって放出されるようになるので、この放出された潤滑油は、上記ベーン側面部に形成された開口部から貫通孔を経由して反対側のベーン側面部へも供給されるようになった。その結果、ベーンの両側面部には潤滑油が十分に供給されるようになり、ベーンは円滑に作動をするようになるとともに、本ポンプ装置全体の作動効率の向上が図られるようになった。
【0020】
また、本発明においては、上記貫通孔のベーン側面部に形成される開口部の形状を長穴状の形態からなるようにするとともに、そのベーン長手方向の長さを、カムシリンダの中心位置と上記ロータの回転中心位置との間の偏心量の2倍以上の値を有するようにした構成を採ることとしたので、ベーンがカムシリンダ内にて一回転をする間に、上記導入路のスリット底部への開口部からはベーンの側面部に形成された貫通孔内へ潤滑油が供給されるようになり、これによって、ベーンの両側面部、特に、スリット底部の反対側に形成されるベーン側面部へも潤滑油が十分に供給されるようになった。その結果、ロータ及びベーンの回転運動が円滑に行われるようになった。
【0021】
また、本発明においては、上記ベーンの両側面部に、その長手方向の長さが、上記カムシリンダの中心位置とロータの回転中心位置との間の偏心量の2倍以上の値を有する凹溝を設けるとともに、当該両凹溝間に、当該両凹溝間を連結する貫通孔を適宜数設けるようにした構成を採ることとしたので、ベーンの両側面部のところに、潤滑油が十分に供給されるようになり、ベーンの円滑な作動が確保されるようになった。特に、本発明のものにおいては、上記導入路の開口部からは、ベーンのスリット底部側に存在する側面部に設けられた凹溝内へ潤滑油が供給されるようになり、当該スリット底部側に存在する凹溝内に供給された潤滑油は、両凹溝間を連通するように形成された絞り通路状の貫通孔を経由して反対側の凹溝内へと供給されるようになり、ベーンの両側面部は十分に潤滑油の供給を受けることができるようになった。
【0022】
また、本発明においては、上記ベーンを、その板厚方向に二分割されたものであって、これらが二枚重ね合わせ状に組付けられた形態のものからなるようにするとともに、上記二枚重ね合わせ部のところに所定の隙間を設け、この隙間をもって潤滑油の流動する貫通孔を形成させるようにした構成を採ることとしたので、ベーンの両側面部において潤滑油が十分に供給されるようになり、ベーンの円滑な作動が確保されるようになった。特に、本発明のものにおいては、上記二枚重ね合わせされたベーン部材の接合部間に形成された隙間が、長穴状の貫通孔の役目を果たすようになるので、ベーンの両側面部において潤滑油が十分に供給されるようになり、ベーンの円滑な作動が確保されるようになった。また、本発明のものにおいては、上記隙間のところに供給された潤滑油は、当該隙間内に封じ込められた状態で存在するようになるので、当該隙間を形成するように二枚重ね合わせ状に設置された各ベーン部材は、上記潤滑油の圧力によって、それぞれの先端部がカムシリンダの内周面側へ押付けられるようになった。その結果、ベーン先端部とカムシリンダ内周面との間におけるシール性能が高められるようになり、所定の真空度(真空圧)を達成するまでの時間が短縮化されるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成を示す展開斜視図である。
【図2】本発明の第一の実施形態に関するものの全体構成を示す縦断面図である。
【図3】本発明の第一の実施形態に関するものの全体構成を示す横断面図である。
【図4】本発明の第二の実施形態に関するものの全体構成を示す縦断面図である。
【図5】本発明の第二の実施形態に関するものの全体構成を示す横断面図である。
【図6】本発明の第三の実施形態に関するものの、その主要部をなすベーン部材の全体構成を示す展開斜視図である。
【図7】本発明の第三の実施形態に関するものの全体構成を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 ベーン
11 貫通孔
12 凹溝
12’ 凹溝
15 貫通孔
17 シール部材
19 凹溝
2 ベーン部材
2’ ベーン部材
22 リセス部
22’ リセス部
221 貫通孔
25 摺動部
25’ 摺動部
3 ロータ
31 回転軸
315 導入路
317 導入路
32 穴
33 スリット溝
335 スリット底部
35 中空部
5 カムシリンダ
51 カムシリンダ内周面
52 吸入ポート
53 排出ポート
6 給油ジョイント
63 油路
7 ハウジング
73 軸受部
75 油溜まり部
75’ 油溜まり部
755 開口部
8 カバー
9 Oリング
Claims (4)
- 内周面が楕円形あるいは変形円形等の曲面からなるカムシリンダと、当該カムシリンダに対して偏心した状態で回転運動をするロータと、当該ロータに設けられたスリット溝内にあって当該スリット溝内を摺動運動するとともに、その両端部が上記カムシリンダ内周面に形成された曲面に倣うように回転運動をするベーンと、からなるベーン式バキュームポンプにおいて、上記ロータの回転軸のところに、当該回転軸の中心部に設けられた中空部のところに供給された潤滑油を上記ロータのスリット底部へ間欠的にあるいは連続的に導入させるためのものであって当該スリット底部に開口部を有するように形成された導入路を設けるとともに、上記ベーンに、当該ベーンの横幅全幅を貫通するように形成されるものであって上記導入路に上記スリット底部を介して連通するように形成された貫通孔を設けるようにしたことを特徴とするベーン式バキュームポンプ。
- 請求項1記載のベーン式バキュームポンプにおいて、上記貫通孔のベーン側面部に形成される開口部の形状を長穴状の形態からなるようにするとともに、そのベーン長手方向の長さを、カムシリンダの中心位置と上記ロータの回転中心位置との間の偏心量の2倍以上の値を有するようにしたことを特徴とするベーン式バキュームポンプ。
- 請求項1記載のベーン式バキュームポンプにおいて、上記ベーンの両側面部に、その長手方向の長さが、上記カムシリンダの中心位置とロータの回転中心位置との間の偏心量の2倍以上の値を有する凹溝を設けるとともに、当該両凹溝間を適宜数の上記貫通孔にて連通させるようにしたことを特徴とするベーン式バキュームポンプ。
- 請求項1または請求項2記載のベーン式バキュームポンプにおいて、上記ベーンを、その板厚方向に二分割されたものであって、これらが二枚重ね合わせ状に組付けられた状態のものからなるようにするとともに、上記二枚重ね合わせ部のところに所定の隙間を設け、この隙間をもって潤滑油の流動する貫通孔を形成させるようにしたことを特徴とするベーン式バキュームポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002161602A JP2004011421A (ja) | 2002-06-03 | 2002-06-03 | ベーン式バキュームポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
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