JP2004011229A - 大型土圧計 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単且つ安価な構成でありながら、動的応答性が高く、長期使用に充分に耐え得る信頼性の高い大型土圧計を提供する。
【解決手段】海洋構造物であるケーソンに設置された大型土圧計20に動的土圧が負荷されると、受圧板21が内方に変位する。すると、受圧板21が大型であることから、その内方への変位に際し、空洞部27内の非圧縮性流体である海水を相当量外部に排出しようとするが、シール部材25および微小な水抜き穴からの流出量は極めて僅かであるため、可変容量部材26が収縮して瞬時に空洞部27内の圧力を吸収する。そのため、受圧板21に印加された土圧は、受圧板21から荷重変換器22へ忠実に伝達され、荷重変換器22の起歪部に添着されたひずみゲージにより電気信号に変換される。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大型土圧計に関し、より詳しくは、例えば、護岸工事に伴うコンクリートケーソンの背面に加わる常時および地震時の土圧を測定し得るような大型土圧計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、埠頭の護岸工事に伴うコンクリートケーソンに、常時あるいは地震時に加わる土圧をケーソンの背面の鉛直壁面に設置固定された土圧計により測定していた。
図6は、大型土圧計が設置された護岸構造物を模式的に示す断面図である。
海底の原地盤の上に捨石でマウンド1を敷設し、その上に海水を所要量注入した中空コンクリート製のケーソン2を載置し、さらに中空内に砂3を投入して埋め戻し且つその上端開口部に蓋体4を冠せて、ケーソン2を設置する。
ケーソン2の背面側には、栗割石をもって、海底側から地面側に向うに従って堆積量を減ずるように、即ち、斜面を形成するように裏込め地盤5を造成する。さらに、その背面側の斜面に沿わせて防砂シート6を展張して固定し、さらにその背面側に先ず砂を埋めその上に土を埋め込み、砂層7aと土層7bを形成して、その上から踏み固めて砂の密度を上げた陸地7を施工する。大型土圧計8は、ケーソン2の製造後であって設置前の過程で、所定のレベル間隔で縦列状に複数設置される。
【0003】
この大型土圧計8として、図7に示すような大型土圧計8が用いられる。
即ち、図7に示す大型土圧計8は、厚肉の受圧板11と、この受圧板11の反受圧面側(図7においては下面側)を一方側(図7においては上端側)で支持する、この場合、4つの荷重変換器12と、この荷重変換器12の底面側を支持する台座板13と、この台座板13上に下端が固着され、その上端が受圧板11の上端面と同一高さに設定されたケース本体14と、受圧板11の外周面とケース本体14の内周面との間に配設されたシール部材15から構成されている。
そして、この大型土圧計8は、上述した図6に示されるケーソン2に形成された凹部に、前記受圧板11が露出した状態でケーソン2、岸壁、などの海洋構造物に設置され、且つ前記台座板13が前記海洋構造物に固定され得るように構成されている。即ち、前記大型土圧計8は、ケーソン2に形成された凹部に埋め込まれ且つ、ケーソン2に植設されたスタッドボルトを、台座板13に穿設されたボルト挿通孔13aに挿通し、ナットを締め付けることにより、ケーソン2に固定される。
【0004】
次に、このようにして設置された大型土圧計8を用いて、コンクリート製のケーソン2の背面に加わる土圧を測定するときの作用を説明する。
先ず、ケーソン2と裏込め地盤5との間に設置された大型土圧計8に土圧が作用すると、受圧板11が図7において、下方側に押圧されて土圧に対応した量だけ変位する。この変位は、荷重変換器12の荷重導入部(上端部)に伝達されるが、このとき荷重変換器12の底面は、台座板13に強固に支持されているため、荷重変換器12の中間部に配設された起歪筒(または起歪柱)が圧縮されることになる。
起歪筒は、一部が薄肉に形成されて起歪部が設けられており、その起歪部にひずみゲージが添着されているので、そのひずみゲージの抵抗値変化に基づいて、土圧に対応したひずみ信号を得て、所要の信号処理を行って、土圧を測定するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように構成され且つケーソンに配設された大型土圧計には、次のような問題がある。
即ち、この大型土圧計8は、この実施例の場合、受圧板11の寸法が縦1000mm、横1000mmであり、ケース本体14の外形寸法が縦1300mm、横1300mm、高さ250mmと、文字通り大型に形成されている。
そして、海水中にこの大型土圧計8を沈めると、シール部材15および小さな水抜き穴から、海水が内部(空洞部16)に浸入し充満する。
このように受圧板11の内部に海水が満たされることにより、受圧板11の内外(表裏)における圧力が相殺されるため、土圧計は水深に関した圧力の影響を受けないことになる。
【0006】
しかしながら、大型土圧計8の空洞部16内に海水が充満された状態で、受圧板11に動的な圧力を受けたとき、受圧面積の大きい受圧板11の変位による空洞部16の内部の容量変化が大きい反面、この容量変化に伴う海水の内外間の移動がシール部材15と小さな水抜き穴でしか行われず、海水の移動による圧力バランスがしにくいため、実際上、受圧板11から荷重変換器12に伝達される力が減少してしまい、荷重変換器12の出力が減少してしまうという大きな問題がある。換言すれば、この従来の大型土圧計は、動的な応答性が悪く、例えば、地震時の挙動を土圧の変化として観測しようとしても、正確な観測ができないという問題がある。
動的応答性を上げる対策として、充分に大きな水抜き穴を複数個所に設けて、空洞部16内外の海水の移動量を大きくすることも考えられるが、そのように構成した場合、海水の流入、流出と共に土や砂が受圧板11と、ケース本体14と台座板13とで囲まれる空洞部16内に浸入し、長期使用中に土砂が堆積し、受圧板11や荷重変換器12の挙動に悪影響を与えるという新たな問題が生じる。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、動的応答性を著しく向上させ得る大型土圧計を提供すること、
第2の目的は、土圧計内部への土砂の浸入を極めて少量にとどめ、長期使用に充分耐え、信頼性を高め得る大型土圧計を提供すること、
第3の目的は、簡単且つ安価な構成でありながら、上記第1、第2の目的を達成し得る大型土圧計を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記第1〜第3の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、擁壁等の海洋構造物の壁面に作用する土圧を測定するための大型土圧計において、
剛性大なる受圧板と、
この受圧板の反受圧面側を一方側で支持する複数の荷重変換器と、
この各荷重変換器の他方側を支持する剛性大なる台座板と、
前記受圧板と前記荷重変換器を囲繞するように前記台座板上に水密的に固着され且つ前記受圧板との間に僅かの間隔を設けて配置された剛性大なるケース本体と、
前記受圧板の外周面と前記ケース本体の内周面との間に形成される前記間隙に配設され、液体を徐々に通過させ土砂の侵入を阻止するシール部材と、
前記受圧板と前記ケース本体と前記台座板とで形成される空洞部に収容され、且つ、圧力の印加に応じその容積を迅速に変化し得る可変容量部材と
を具備し、
前記シール部材または微小な水抜き穴を介して侵入した液体によって前記空洞部が充填された状態であって、前記受圧板に動的土圧が印加されたとき前記受圧板の変位による前記空洞部内の容積変化を前記可変容量部材により吸収し前記受圧板の動的変位を抑制しないように構成したことを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項2に記載の発明に係る大型土圧計の前記可変容量部材は、内部に気体を充填させてなる弾性袋体であることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明に係る大型土圧計の前記可変容量部材は、円環状ゴムチューブであることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明に係る大型土圧計の前記可変容量部材は、内部に気体が充填された状態で開口端が密閉されてなるベローズ管であることを特徴とするものである。
【0010】
また、請求項5に記載の発明に係る大型土圧計の可変容量部材は、一端開口型有底円筒状を呈する本体部と、この開口部を塞ぐようにその外周縁を本体部に気密状に封止するダイアフラムからなるエアバックであることを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項6に記載の発明に係る大型土圧計の前記受圧板が露出した状態でケーソン、岸壁、などの海洋構造物に設置され、且つ前記台座板が前記海洋構造物に固定され得るように構成されていることを特徴とするものである。
さらに、請求項7に記載の発明に係る大型土圧計の前記荷重変換器は、荷重導入部と荷重支持部とこれらの中間に介在する起歪筒と、前記起歪筒に添着されたひずみゲージとから成り、前記受圧板と前記荷重導入部を介して印加される土圧に対応した電気信号を、前記ひずみゲージにより得るように構成されていることを特徴とするものである。
【0012】
【作用】
海洋構造物の壁面に設置される大型土圧計は、受圧板と台座板とケース本体とをもって、内部に空洞部が形成され、その空洞部内部であって、受圧板と台座板との間に荷重変換器が収容されたものとなっており、受圧板の周囲と、ケース本体の内周との間に間隙が設けられ、その間隙にシール部材が設けられているため、大型土圧計を海水中に決めると、空洞部内に海水が充満する。この状態で地震時などに動的土圧を受けた場合、受圧板が空洞部内側に押圧され、空洞部内の液体(海水)が圧縮されようとするが液体は非圧縮性であるため圧縮されないが、その圧力上昇分は、空洞部内部に収容した可変容量部材に瞬時に吸収されるため受圧板は内圧変化に伴う影響を受けることなく受圧板に加わった土圧はそのまま瞬時に荷重変換器に伝達される。
その結果、荷重変換器からは印加圧力(土圧)に正確に対応した検出出力が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1および図2を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る大型土圧計の構成を模式的に示す断面図、図2は、図1の平面図である。
これら図1、図2において、第1の実施の形態に係る大型土圧計20は、厚肉で剛性大なる受圧板21と、この受圧板21の反受圧面側(図1においては下端側)を一方側(図1においては上端側)で支持する、この場合、4つの荷重変換器22と、この荷重変換器22の底面側を支持する剛性大なる台座板23と、この台座板23上に下端が固着され、その上端が受圧板21の上面と同一高さに設定された剛性大なるケース本体24と、受圧板21の外周面とケース本体24の内周面との間に生じる間隙に配設されたシール部材25および可変容量部材26とから構成されている。
【0014】
これら構成部材のうち、受圧板21は、この実施例の場合、縦が1000mm、横が1000mmあり、厚肉にして充分大きな剛性を有し、土圧計としては、大型に分類される。
台座板23は、正方形を呈し、厚肉にして充分大きな剛性を有するものとされ、四隅には、取付ボルト挿通孔が穿設されている。
ケース本体24は、全体形状が四角筒状を呈し、一端(図1において下端)が溶接、等の手段により固着され、その高さは、台座板23上に載置固定された荷重変換器22の高さと受圧板21の高さ(厚さ)を加えた寸法にほぼ等しく設定されている。
荷重変換器22は、その内部構成については図示を省略したが、例えば、剛性の大きい荷重導入部(上部)と荷重支持部(下部)との間に介在する起歪柱と、この起歪柱に添着されたひずみゲージとから構成されている。ひずみゲージは、通常少なくとも4枚、起歪柱のうち、薄肉あるいは細径に形成された起歪部に接着、蒸着、スパッタリング、等の手段により添着されている。これら4枚のひずみゲージをホイートストンブリッジ回路に組み、そのブリッジ回路の入力端にブリッジ電源を供給することで、出力端から土圧に応じた電気信号を取り出すことができる。
【0015】
可変容量部材26は、受圧板21とケース本体24と台座板23とで形成される空洞部27に収容され、圧力の印加に応じその容積を迅速に変化し得るように構成されている。
この可変容量部材26として、円環状ゴムチューブを用いることができるが、具体的には図3に示すように、自転車や自動車等のタイヤチューブ30を適用することができる。尚、符号30aは、空気注入口で内部に逆止弁が配設されている。
このタイヤチュープ30は、図1に示す大型土圧計20の空洞部27の底部中央に、固定部材により固定されている。
【0016】
図4は、本発明を構成する要素である可変容量部材の他の構成を模式的に示す断面図である。
図4に示す可変容量部材としてのベローズ管31は、円盤状の2枚の金属板32、32と、これら2枚の金属板32、32にそれぞれの端部が気密状に封止されたベローズ33から構成され、内部に空間部34が形成されている。ベローズ33は、大きな容積変化、即ち圧力変化にも追従し得るように、ひだが複数本形成されたものを用いる。
図5において、可変容量部材としてのダイヤフラム型エアバック35は、一端開口型有底円筒状を呈する本体部36と、この開口を塞ぐようにその外周縁を本体部36に気密状に封止するダイヤフラム37とから構成されている。ダイヤフラム37は、大きな容積量変化、即ち圧力変化にも追従し得るように、同心円状の断面波状のひだ(襞)を複数本形成してなる。このようにダイヤフラム37と本体部36とで囲まれる内部には、空間部34が形成される。
【0017】
図3に示す実施の形態のタイヤチューブは、市販のものが転用できる簡便さがあり、低コストに構成することができ、動的な圧力(外部圧力)の印加に応じその容積を迅速に変化し得るという機能を充分に発揮する。
また、図4および図5に示す実施の形態のベローズ管およびエアバックは、その材質にステンレススティールまたは海水によって腐食しない金属、あるいは合成樹脂を素材に用いることにより、長期使用に充分耐え得るものとすることができる。尚、これらベローズ管31およびエアバック35にも空気注入口を設けて、適宜空間部34および38内の圧力を調整できるようにすることが望ましい。尚、受圧板21の外周面とケース本体24の内周面との間に形成される間隔には、液体を徐々に通過させ土砂の侵入を阻止するシール部材25が配設されている。上記のケース本体24の内周面と受圧板21との間に形成される間隙のうち、4隅の微小な領域には、シール部材24を配設せず、敢えて微小な水抜き穴25を設けてある。
このような構成よりなる本発明に係る実施の形態の作用について説明する。
【0018】
図6に示す海洋構造物のケーソン2に、例えば地震発生に伴い、マウンド1、裏込め地盤5あるいは海(図6において左側)から動的な力(土圧)が負荷されると、ケーソン2に設置された大型土圧計20の受圧板21と台座板23との間に動的な土圧が負荷されることとなる。
図1に示す大型土圧計20の受圧板21に動的な土圧が印加されると、受圧板21は土圧に応じた変位をしようとする。
このとき、大型土圧計20の空洞部27の内部には、シール部材25および微小な水抜き穴28から侵入した海水が充満しているため、受圧板21の内方向への変位は、空洞部27の内部の海水を圧縮することになる。
海水は非圧縮性流体であるためその容積は減少しないが、空洞部27の内部に設置された可変容量部材26(例えば図3に示すタイヤチューブ30、図4に示すベローズ管31または図5に示すエアバック35など)が圧力の上昇に伴う分だけ、その容積を減少するため、シール部材25および水抜き穴28から海水が外部に排出されるのに比較的長い時間が要するものであっても、受圧板21が土圧によって押圧されると同時に、受圧板21は荷重変換器22に土圧に対応した力で押圧することとなる。
【0019】
従って、海洋構造物から動的な土圧(例えば、数Hz〜10数Hzの振動を伴う土圧)が大型土圧計20(または8)に印加されても、受圧板21から荷重変換器22に忠実に伝達され、荷重変換器22からは印加された動的土圧に対応した検出信号を得ることができる。
このように、本実施の形態によれば、動的応答性を著しく向上させた大型土圧計を提供することができる。
また、本実施の形態においては、空洞部27に存在する海水等は、シール部材25および微小な水抜き穴28を介して、流入、流出しないではないが、受圧板21の変位に伴う、空洞部27内の海水量の変動(圧力の変動)に際しては、可変容量部材26で吸収また放出してバランスさせるので、シール部材25および微小な水抜き穴28からの流入、流出は実際上ないため、例えば受圧板21の外方への変位(復元変位)する際、土砂を含んだ海水を吸入することはないに等しい。
【0020】
従って、本実施の形態に係る大型土圧計20(8)は、その内部(空洞部27)への土砂の流入を実際上無くし得るので、長期使用に充分耐え、信頼性を飛躍的に高めた大型土圧計を提供することができる。
また、本実施の形態に係る大型土圧計は、空洞部27の内部に、可変容量部材26を収容してなるものであり、その可変容量部材26にしても、タイヤチューブ30、ベローズ管31、またはエアバック35等のように、その構成は簡単且つ安価な構成でありながら、上述したような従来の土圧計では奏し得ないような顕著且つ異質な効果を発揮し得る大型土圧計を提供することができる。
尚、本発明は、上述し且つ図面に示した実施の形態にのみ限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、受圧板21、台座板23あるいはケース本体24等は、厚肉な鉄板で形成してもよいが、これらをある程度薄肉とし、補強リブや補強フレームなどで補強するようにしてもよい。
【0021】
また、荷重変換器について種々のものを用いることができ、例えば、起歪体としての形状でいえば、円柱状タイプ、円筒状(ワッシャ型)タイプ、十文字状ビームタイプ、一文字状ビームタイプ、片持ちビームタイプなどの中から、適宜用いるようにしてもよい。
また、荷重変換器22を、図1に示すように、その上下に受圧板21を台座板23に直接取付ける構成に限らず、荷重変換器22と受圧板21との間を、複数の部材を介して連結するようにしたり、台座板23の上に台座を更に重ね、その台座に荷重変換器22をねじ結合するようにしてもよい。
また、大型土圧計20の内部空洞部27と外部との間における液体の連通について、図2に示した実施の形態においては、受圧板21の外周面とケース本体24の内周面との間に形成される間隙に配設したシール部材25と、上記間隙のうち、4隅にシール部材25を配設せず、微小な水抜き穴28を介して行うようにしてあるが、このうち、微小な水抜き穴28は設けず、間隙の部分すべてにシール部材25を設置してもよい。
このように構成した場合には、空洞部27への土砂の流入を完全に阻止することができる。
【0022】
【発明の効果】
以上、詳しく説明したところより明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、擁壁等の海洋構造物の壁面に作用する土圧を測定するための大型土圧計において、
剛性大なる受圧板と、
この受圧板の反受圧面側を一方側で支持する複数の荷重変換器と、
この各荷重変換器の他方側を支持する剛性大なる台座板と、
前記受圧板と前記荷重変換器を囲繞するように前記台座板上に水密的に固着され且つ前記受圧板との間に僅かの間隔を設けて配置された剛性大なるケース本体と、
前記受圧板の外周面と前記ケース本体の内周面との間に形成される前記間隙に配設され、液体を徐々に通過させ土砂の侵入を阻止するシール部材と、
前記受圧板と前記ケース本体と前記台座板とで形成される空洞部に収容され、且つ、圧力の印加に応じその容積を迅速に変化し得る可変容量部材と
を具備し、
前記シール部材または微小な水抜き穴を介して侵入した液体によって前記空洞部が充填された状態であって、前記受圧板に動的土圧が印加されたとき前記受圧板の変位による前記空洞部内の容積変化を前記可変容量部材により吸収し前記受圧板の動的変位を抑制しないように構成したので、第1に、海洋構造物から動的な土圧を受圧板が受けても受圧板はその土圧に対応する力を荷重変換器に忠実に伝達し、そのため荷重変換器から土圧に正確に対応した電気信号を得ることができ、もって動的応答性に極めて優れた大型土圧計を提供することができ、第2に、大型土圧計内部への土砂の侵入を極めて少量にとどめ、長期使用に充分に耐え、信頼性を著しく高め得る大型土圧計を提供することができ、第3に、簡単且つ安価な構成でありながら、上記第1、第2の効果を奏し得る大型土圧計を提供することができる。
【0023】
また、請求項2に記載の発明によれば、大型土圧計の可変容量部材が内部に気体を充填させてなる弾性袋体であるので、簡単且つ安価な構成でありながら、請求項1に記載の発明の効果を充分に奏し得る大型土圧計を提供することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、前記可変容量部材は、円環状ゴムチューブであるため、既存のタイヤチューブを適用することができ、さらに安価な大型土圧計を提供することができる。
また、請求項4および5に記載の発明によれば、可変容量部材が、ベローズ管およびエアバックであるため、構成が簡単でありながら、長期使用に充分耐え、信頼性を高め得る大型土圧計を提供することができる。
【0024】
また、請求項6に記載の発明によれば、前記受圧板が露出した状態でケーソン、岸壁、などの海洋構造物に設置され、且つ台座板が海洋構造物に固定され得るように構成されているので、海洋構造物であるケーソン等に加わる土圧を常時は当然のこと、地震時に加わる動的な土圧をも正確に検出でき、地震の予知ないしは地震の発生を適正に把握し得る大型土圧計を提供することができる。
また、請求項7に記載の発明によれば、前記荷重変換器は、荷重導入部と荷重支持部とこれらの中間に介在する起歪筒と、前記起歪筒に添着されたひずみゲージとから成り、前記受圧板と前記荷重導入部を介して印加される土圧に対応した電気信号を、前記ひずみゲージにより得るように構成したので、高感度でしかも高精度で動的土圧を検出し得る大型土圧計を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る大型土圧計の構成を模式的に示す断面図である。
【図2】図1に示す大型土圧計の構成を模式的に示す平面図である。
【図3】図1の大型土圧計を構成する可変容量部材の一構成例を示す斜視図である。
【図4】図1の大型土圧計を構成する可変容量部材の他の構成例を示す断面図である。
【図5】図1の大型土圧計を構成する可変容量部材のさらに他の構成例を示す断面図である。
【図6】大型土圧計が設置された護岸構造物を模式的に示す断面図である。
【図7】本出願人が別途案出した先行技術に係る大型土圧計の構成を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
20 大型土圧計
21 受圧板
22 荷重変換器
23 台座板
24 ケース本体
25 シール部材
26 可変容量部材
27 空洞部
28 水抜き穴
30 タイヤチューブ
31 ベローズ管
32 金属板
33 ベローズ
34,38 空間部
35 エアバック
36 本体部
37 ダイヤフラム

Claims (7)

  1. 擁壁等の海洋構造物の壁面に作用する土圧を測定するための大型土圧計において、
    剛性大なる受圧板と、
    この受圧板の反受圧面側を一方側で支持する複数の荷重変換器と、
    この各荷重変換器の他方側を支持する剛性大なる台座板と、
    前記受圧板と前記荷重変換器を囲繞するように前記台座板上に水密的に固着され且つ前記受圧板との間に僅かの間隔を設けて配置された剛性大なるケース本体と、
    前記受圧板の外周面と前記ケース本体の内周面との間に形成される前記間隙に配設され、液体を徐々に通過させ土砂の侵入を阻止するシール部材と、
    前記受圧板と前記ケース本体と前記台座板とで形成される空洞部に収容され、且つ、圧力の印加に応じその容積を迅速に変化し得る可変容量部材と
    を具備し、
    前記シール部材または微小な水抜き穴を介して侵入した液体によって前記空洞部が充填された状態であって、前記受圧板に動的土圧が印加されたとき前記受圧板の変位による前記空洞部内の容積変化を前記可変容量部材により吸収し前記受圧板の動的変位を抑制しないように構成したことを特徴とする大型土圧計。
  2. 前記可変容量部材は、内部に気体を充填させてなる弾性袋体であることを特徴とする請求項1に記載の大型土圧計。
  3. 前記可変容量部材は、円環状ゴムチューブであることを特徴とする請求項2に記載の大型土圧計。
  4. 前記可変容量部材は、内部に気体が充填された状態で開口端が密閉されてなるベローズ管であることを特徴とする請求項2に記載の大型土圧計。
  5. 前記可変容量部材は、一端開口型有底円筒状を呈する本体部と、この開口部を塞ぐようにその外周縁を本体部に気密状に封止するダイアフラムからなるエアバックであることを特徴とする請求項2に記載の大型土圧計。
  6. 前記受圧板が露出した状態でケーソン、岸壁、などの海洋構造物に設置され、且つ前記台座板が前記海洋構造物に固定され得るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の大型土圧計。
  7. 前記荷重変換器は、荷重導入部と荷重支持部とこれらの中間に介在する起歪筒と、前記起歪筒に添着されたひずみゲージとから成り、前記受圧板と前記荷重導入部を介して印加される土圧に対応した電気信号を、前記ひずみゲージにより得るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の大型土圧計。
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