JP2004010782A - Composition for forming photocatalyst layer, structure to support photocatalyst layer having smell preventive function, its manufacturing method and smell preventive method - Google Patents

Composition for forming photocatalyst layer, structure to support photocatalyst layer having smell preventive function, its manufacturing method and smell preventive method Download PDF

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a composition for forming a photocatalyst layer that forms a photocatalyst layer having an adequate porosity and an excellent smell preventive effect while maintaining its high photocatalitic activity, a structure to support the photocatalyst layer having smell preventive effect, its manufacturing method, and a smell preventive method. <P>SOLUTION: The composition for forming the photocatalyst layer contains the powder and/or the sol of a photocatalyst, a metal oxide sol and/or a metal hydroxide sol and a silane compound expressed by formula (I): Si(Cl)<SB>n1</SB>(OH)<SB>n2</SB>(R<SP>1</SP>)<SB>n3</SB>(OR<SP>3</SP>)<SB>n4</SB>(OR<SP>3</SP>)<SB>n5</SB>(I) (wherein R1 is a 2-6C alkyl group optionally having a substituent or a hydrocarbon group with a hydrophilic substituent at the end; R<SP>1</SP>and R<SP>3</SP>are each a 1-6C alkyl group or the like; n1, n2, n4 and n5 are each 0 or an integer of 1-3; n3 is 1 or 2; n1 + n2 + n3 + n4 + n5 = 4). The structure to support the photocatalyst layer comprises a base body and the photocatalyst layer having smell preventive effect placed on the base body. Its manufacturing method and the smell preventive method are also presented. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光触媒層形成用組成物、着臭防止機能を有する光触媒層担持構造体、その製造方法及び着臭防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光触媒を含有する組成物から得られる塗膜は、光(紫外線)を受けて有機物の分解、消臭、抗菌等の効果を発現する。そして、その性質を利用して、従来から、該組成物を種々の基体上に塗工、乾燥して光触媒層を形成することが行なわれている。
【0003】
例えば、特開平11−207871号公報には、スラット表面に光触媒が担持されてなる光触媒担持ブラインドが提案されている。この光触媒担持ブラインドは、スラット表面に接着剤層を介して、光触媒を含有する光触媒層形成用塗布液を塗布・乾燥させることにより製造される。そして、接着剤層及び光触媒層を特定の組成とすることにより、優れた光触媒活性と耐久性を付与している。
【0004】
ところで、光触媒層は表面積を大きくして光触媒活性を高めるために多孔質にするのが好ましいとされている。その一方、光触媒担持ブラインド等のように光強度が弱い空間(例えば、室内)に設置される光触媒担持体の場合には、人間の居住空間である室内で発生する種々の悪臭物(主に有機物)が多孔質の光触媒層に吸着しやすい。
【0005】
ところが、光強度が弱い空間では光触媒層に吸着した有機物が光分解されるのに長時間を要し、吸着した悪臭物が光分解される前に他の分子と置換して、空気中に逆に拡散してしまう場合がある。例えば、人間の吐息等に含まれる水分と有機物が置換して室内に拡散し、室内に再拡散する有機物が不快臭をもたらす場合があり、問題となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる要求に応えるべくなされたものであって、適度な多孔質度を有し、優れた光触媒活性と着臭防止機能とを兼ね備えた光触媒層を形成することができる光触媒層形成用組成物、着臭防止機能を有する光触媒層担持構造体、その製造方法及び着臭防止方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の組成を有する光触媒層形成用組成物を用いて、基体上に、直接又はその他の層を介して、優れた光触媒活性と着臭防止機能とを兼ね備えた光触媒層を形成することができることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0008】
かくして本発明の第1によれば、光触媒の粉末及び/又はゾル、金属酸化物ゾル及び/又は金属水酸化物ゾル、並びに式(1)
【0009】
【化2】

Figure 2004010782
【0010】
(式中、Rは、置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルキル基又は親水性置換基を末端に有する炭化水素基を表し、R、Rは、それぞれ独立して置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、n1、n2、n4及びn5は、それぞれ独立して0又は1〜3の整数を表し、n3は1又は2を表す。ただし、n1+n2+n3+n4+n5=4である。)で表されるシラン化合物を含有してなる光触媒層形成用組成物を提供する。
【0011】
本発明の第2によれば、基体と、該基体上に本発明の光触媒層形成用組成物から形成された着臭防止機能を有する光触媒層とを有することを特徴とする着臭防止機能を有する光触媒層担持構造体が提供される。
【0012】
本発明の第3によれば、基体上に、直接又はその他の層を介して、本発明の光触媒層形成用組成物を塗工し、乾燥することにより、着臭防止機能を有する光触媒層を形成する工程を有する、着臭防止機能を有する光触媒層担持構造体の製造方法が提供される。
本発明の製造方法は、基体上に接着層形成用組成物を塗工し、乾燥することにより、接着層を形成する工程と、該接着層上に、本発明の光触媒層形成用組成物を塗工し、乾燥することにより着臭防止機能を有する光触媒層を形成する工程とを有するのが好ましい。
【0013】
本発明の第4によれば、基体表面に、直接又はその他の層を介して、本発明の光触媒層形成用組成物を塗工し、乾燥することにより、着臭防止機能を有する光触媒層を形成することを特徴とする光触媒層の着臭防止方法が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光触媒層形成用組成物、着臭防止機能を有する光触媒層担持構造体及び該担持構造体の製造方法、並びに着臭防止方法について詳細に説明する。
【0015】
1)光触媒層形成用組成物
本発明の光触媒層形成用組成物は、光触媒の粉末及び/又はゾル、金属酸化物ゾル及び/又は金属水酸化物ゾル、並びに前記式(1)で表されるシラン化合物を含有してなることを特徴とする。
【0016】
(A)光触媒の粉末及び/又はゾル
本発明に用いる光触媒は、粉末状、ゾル状、溶液状等、光触媒層の乾燥温度で乾燥したときに、基体又は接着剤層と固着して光触媒活性を示すものであればいずれも使用することができる。ゾル状の光触媒を使用する場合、粒子径が20nm以下、好ましくは5nm〜20nmのものを使用すると、光触媒層の透明性が向上し、直線透過率が高くなるため特に好ましい。また、下地の基体に色や模様が印刷されている場合には、下地の色や柄を損なうことなく、透明な光触媒層を形成することができる。
【0017】
光触媒としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化ルテニウム、酸化コバルト、酸化銅、酸化マンガン、酸化ゲルマニウム、酸化鉛、酸化カドミウム、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化ロジウム、酸化レニウム等の酸化物等の粉末及び/又はゾルを用いることができる。これらの中でも、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化鉄及び酸化ニオブが好ましく、アナターゼ型二酸化チタンが優れた光触媒活性を示す点から特に好ましい。
【0018】
また、本発明においては、これらの光触媒に加えて、Pt、Rh、RuO、Ru、Nb、Cu、Sn、Ni、Fe、Ag等の金属もしくはこれらの金属酸化物を添加することができる。
【0019】
光触媒の粉末及び/又はゾルの含有量は多量なほど触媒活性が高くなるが、優れた接着性が得られる点から、光触媒層形成用組成物の固形分に対して75重量%以下、光触媒活性の点から10重量%以上、好ましくは15重量%〜60重量%、より好ましくは20重量%〜60重量%の範囲である。
【0020】
(B)金属酸化物ゾル及び/又は金属水酸化物ゾル
金属酸化物ゾル及び/又は金属水酸化物ゾルは、光触媒粉末又はゲルを固着し、基体又は接着剤層と強固に接着させる効果を有し、光触媒層担持構造体の長期耐久性や耐候性を高める役割を果たす。また、該担持構造体の多孔質度を高め光触媒活性を向上させる。
【0021】
金属酸化物ゾル及び/又は金属水酸化物ゾルの金属成分としては、例えば,珪素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、マグネシウム、ニオブ、タンタル、タングステン及びスズ等が挙げられる。また、これらの金属酸化物ゾル及び/又は金属水酸化物ゾルを単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することにより、着臭防止機能を有する光触媒層の基体又は接着剤層に対する密着性を高めることができる。
【0022】
金属酸化物ゾル及び/又は金属水酸化物ゾルの配合量は特に制限されないが、光触媒層担持構造体の長期耐久性や耐候性を高める観点から、好ましくは0.01〜40重量%、より好ましくは0.1〜30重量%である。
【0023】
(C)シラン化合物
本発明に用いるシラン化合物は、前記式(1)で表される化合物である。かかるシラン化合物を光触媒層形成用組成物に配合すると、光触媒層の多孔質度を適度に低下させ、優れた光触媒活性を維持しつつ、着臭防止効果を高めることができる。
【0024】
式(1)中、Rは、置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルキル基又は親水性置換基を末端に有する炭化水素基を表す。
前記炭素数2〜6のアルキル基としては、例えば、エチル基,n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等が挙げられる。
【0025】
炭素数2〜6のアルキル基の置換基としては、例えば、水酸基;メルカプト基;シアノ基;カルボキシル基;フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;メチルチオ基、エチルチオ基等のアルキルチオ基;アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基等の置換基を有していてもよいアミノ基;エポキシ基;等が挙げられる。置換基が2以上の場合、置換基は同一又は相異なっていてもよい。
【0026】
本発明においては、これらの中でも、置換基を有していてもよい炭素数2又は3のアルキル基が好ましい。
置換基を有していてもよい炭素数2又は3のアルキル基の具体例としては、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等のアルキル基;メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、イソプロポキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−プロポキシエチル基等のアルコキシアルキル基;メチルチオメチル基、エチルチオメチル基、2−メチルチオエチル基、2−エチルチオエチル基等のアルキルチオアルキル基;クロロメチル基、ブロモメチル基、ジクロロメチル基、ジブロモメチル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、γ−クロロプロピル基等のハロアルキル基;メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基等のアルコキシカルボニルアルキル基;γ−グリシドキシプロピル基、γ−メタクリロキシプロピル基、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピル基、γ−メルカプトプロピル基、γ−アミノプロピル基、γ−アクリロキシプロピル基等が挙げられる。
【0027】
親水性置換基を末端に有する炭化水素基の炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基等が挙げられる。炭化水素基は、その末端に親水性置換基を有するものであれば、総炭素数は特に制限されないが、総炭素数は、通常1〜20、好ましくは1〜6である。
【0028】
前記親水性置換基を末端に有する炭化水素基のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基等が挙げられる。アルケニル基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ペンテニル基、2−ヘキセニル基等が挙げられる。アルキニル基としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、2−ペンチニル基、2−ヘキシニル基等が挙げられる。また、アリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。
【0029】
親水性置換基は、水と相互作用することができる極性基(原子団)であり、例えば、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アルケニルカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アルケニルオキシカルボニルオキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、アミド基(−C(=O)NH)、アルコキシアルキル基、エポキシ基、グリシジルオキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、シアノ基、ウレイド基、3,4−エポキシシクロヘキシル基等が挙げられる。
【0030】
末端に親水性置換基を有するアルキル基としては、例えば、ヒドロキメチル基、2−ヒドロキエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、5−ヒドロキシペンチル基、6−ヒドロキシヘキシル基等の水酸基を末端に有するアルキル基;クロロメチル基、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、4−クロロブチル基等のハロゲン原子を末端に有するアルキル基;メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、3−メトキシプロピル基、4−メトキシブチル基、5−メトキシペンチル基、6−メトキシヘキシル基等のアルコキシ基を末端に有するアルキル基;カルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基、3−カルボキシプロピル基、4−カルボキシブチル基、5−カルボキシペンチル基、6−カルボキシヘキシル基等のカルボキシル基を末端に有するアルキル基;メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、プロポキシカルボニルメチル基、2−メトキシカルボニルエチル基、2−エトキシカルボニルエチル基、3−メトキシカルボニルプロピル基、4−メトキシカルボニルブチル基、5−メトキシカルボニルペンチル基、6−メトキシカルボニルヘキシル基等のアルコキシカルボニル基を末端に有するアルキル基;
【0031】
プロペニルカルボニルメチル基、イソプロペニルカルボニルメチル基、2−プロペニルカルボニルエチル基、2−イソプロペニルカルボニルエチル基、3−プロペニルカルボニルプロピル基、3−イソプロペニルカルボニルプロピル基、4−プロペニルカルボニルブチル基、4−イソプロペニルカルボニルブチル基、5−プロペニルカルボニルペンチル基、6−プロペニルカルボニルヘキシル基等のアルケニルカルボニル基を末端に有するアルキル基;メトキシカルボニルオキシメチル基、エトキシカルボニルオキシメチル、プロポキシカルボニルオキシメチル基、2−メトキシカルボニルオキシエチル基、2−エトキシカルボニルオキシエチル基、3−メトキシカルボニルオキシプロピル基、4−メトキシカルボニルオキシブチル基、5−メトキシカルボニルオキシペンチル基、6−メトキシカルボニルオキシヘキシル基等のアルコキシカルボニルオキシ基を末端に有するアルキル基;
【0032】
プロペニルカルボニルオキシメチル基、イソプロペニルカルボニルオキシメチル基、2−プロペニルカルボニルオキシエチル基、2−イソプロペニルカルボニルオキシエチル基、3−プロペニルカルボニルオキシプロピル基、3−イソプロペニルカルボニルオキシプロピル基、4−プロペニルカルボニルオキシブチル基、4−イソプロペニルカルボニルオキシブチル基、5−プロペニルカルボニルオキシペンチル基、6−プロペニルカルボニルオキシヘキシル基等のアルケニルオキシカルボニルオキシ基を末端に有するアルキル基;アミノメチル基、メチルアミノメチル基、ジメチルアミノメチル基、2−アミノエチル基、2−ジメチルアミノエチル基、3−アミノプロピル基、4−アミノブチル基、5−アミノペンチル基、6−アミノヘキシル基等のアミノ基又はアルキルアミノ基を末端に有するアルキル基;
【0033】
アミノメチルアミノメチル基、2−アミノエチルアミノメチル基、2−(アミノメチルアミノ)エチル基、2−(2’−アミノエチルアミノ)エチル基、3−(2’−アミノエチルアミノ)プロピル基、3−〔2−(4’−ビニルベンジルアミノ)エチルアミノ〕プロピル基、4−(2’−アミノエチルアミノ)ブチル基、5−(2’−アミノエチルアミノ)ペンチル基、6−(2’−アミノエチルアミノ)ヘキシル基等の置換されていてもよいアミノアルキルアミノ基を末端に有するアルキル基;(4−ビニルベンジル)アミノメチル基、2−[(4−ビニルベンジル)アミノ]エチル基、3−[(4−ビニルベンジル)アミノ]プロピル基、4−[(4−ビニルベンジル)アミノ]ブチル基等のビニルベンジルアミノ基を末端に有するアルキル基;アセチルアミノメチル基、ベンゾイルアミノメチル基、2−(N−アセチルアミノ)エチル基、3−(N−アセチルアミノ)プロピル基、4−(N−アセチルアミノ)ブチル基、5−(N−アセチルアミノ)ペンチル基、6−(N−アセチルアミノ)ヘキシル基等のアシルアミノ基を末端に有するアルキル基;
【0034】
アミドメチル基、N−メチルアミドメチル基、N,N−ジメチルアミドメチル基、2−アミドエチル基、3−アミドプロピル基、4−アミドブチル基、5−アミドペンチル基、6−アミドヘキシル基等のアミド基を末端に有するアルキル基;(2−メトキシ)エトキシメチル基、エトキシメトキシメチル基、2−(メトキシメトキシ)エチル基、2−(2’−メトキシエトキシ)エチル基、3−(2’−メトキシエトキシ)プロピル基、4−(2’−メトキシエトキシ)ブチル基、5−(2’−メトキシエトキシ)ペンチル基、6−(2’−メトキシエトキシ)ヘキシル基等のアルコキシアルキル基を末端に有するアルキル基;グリシジル基、2−エポキシエチル基、3−エポキシプロピル基、4−エポキシブチル基、5−エポキシペンチル基、6−エポキシヘキシル基等のエポキシ基を末端に有するアルキル基;グリシジルオキシメチル基、2−グリシジルオキシエチル基、3−グリシジルオキシプロピル基、4−グリシジルオキシブチル基、5−グリシジルオキシペンチル基、6−グリシジルオキシヘキシル基等のグリシジルオキシ基を末端に有するアルキル基;
【0035】
メルカプトメチル基、2−メルカプトエチル基、3−メルカプトプロピル基、4−メルカプトブチル基、5−メルカプトペンチル基、6−メルカプトヘキシル基等のメルカプト基を末端に有するアルキル基;メチルチオメチル基、エチルチオメチル基、2−メチルチオエチル基、3−メチルチオプロピル基、4−メチルチオブチル基、5−メチルチオペンチル基、6−メチルチオヘキシル基等のアルキルチオ基を末端に有するアルキル基;シアノメチル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、4−シアノブチル基、5−シアノペンチル基、6−シアノヘキシル基等のシアノ基を末端に有するアルキル基;ウレイドメチル基、2−ウレイドエチル基、3−ウレイドプロピル基、4−ウレイドブチル基、5−ウレイドペンチル基、6−ウレイドヘキシル基等のウレイド基を末端に有するアルキル基;(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル基、2−(3’,4’−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3’,4’−エポキシシクロヘキシル)プロピル基、4−(3’、4’−エポキシシクロヘキシル)ブチル基、5−(3’、4’−エポキシシクロヘキシル)ペンチル基、6−(3’、4’−エポキシシクロヘキシル)ヘキシル基等の3,4−エポキシシクロヘキシル基を末端に有するアルキル基;等が挙げられる。
【0036】
親水性置換基を末端に有するアルケニル基としては、例えば、3−メトキシー1−プロペニル基、3−エトキシ−1−プロペニル基、4−メトキシ−1−ブテニル基、5−メトキシ−1−ペンテニル基、6−メトキシ−1−ヘキセニル基等の末端にアルコキシ基を有するアルケニル基;3−エポキシ−1−プロペニル基、4−エポキシ−1−ブテニル基、5−エポキシ−1−ペンテニル基、6−エポキシ−1−ヘキセニル基等のエポキシ基を末端に有するアルケニル基;等が挙げられる。
【0037】
親水性置換基を末端に有するアルキニル基としては、例えば、3−メトキシー1−プロピニル基、3−エトキシ−1−プロピニル基、4−メトキシ−1−ブチニル基、5−メトキシ−1−ペンチニル基、6−メトキシ−1−ヘキシニル基等の末端にアルコキシ基を有するアルキニル基;3−エポキシ−1−プロピニル基、4−エポキシ−1−ブチニル基、5−エポキシ−1−ペンチニル基、6−エポキシ−1−ヘキシニル基等のエポキシ基を末端に有するアルキニル基;等が挙げられる。
【0038】
親水性置換基を末端に有するアリール基としては、例えば、4−ヒドロキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、2,4,6−トリメトキシフェニル基、4−(2−メトキシ)エトキシフェニル基、4−アミノフェニル基、2,4−ジアミノフェニル基、4−ジメチルアミノフェニル基、4−アセチルアミノフェニル基、4−カルボキシフェニル基、4−メトキシカルボニルフェニル基、4−アセチルアミノフェニル基、4−アミドフェニル基、4−メルカプトフェニル基、4−メチルチオフェニル基、4−グリシジルフェニル基、4−グリシジルオキシフェニル基、4−(2−エポキシ)エトキシフェニル基、4−シアノフェニル基等の親水性置換基を有するフェニル基;6−メトキシ−1−ナフチル基;6−メトキシ−2−ナフチル基等の親水性置換基を有するナフチル基;等が挙げられる。
【0039】
これらの中でも、Rは、炭素数2若しくは3のアルキル基、又は親水性の置換基を末端に有するアルキル基であるのが特に好ましい。
【0040】
、Rは、それぞれ独立して置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。かかる置換基を有していてもよいアルキル基のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等が挙げられる。
【0041】
前記R及びRの置換基を有していてもよいアルキル基の置換基としては、前記Rの炭素数2又は3のアルキル基の置換基として列記したものと同様なものが挙げられる。
【0042】
これらの中でも、Rは炭素数1〜3のアルキル基であるのが好ましく、メチル基及びエチル基であるのがより好ましい。またRは、メチル基、エチル基、n−プロピル基等の炭素数1〜8のアルキル基;又はメトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−プロポキシエチル基等の炭素数1〜8のアルコキシ基が置換した炭素数1〜8のアルキル基であるのが好ましい。
【0043】
n1、n2、n4及びn5は、それぞれ独立して0又は1〜3の整数を表し、n3は1又は2を表す。ただし、n1+n2+n3+n4+n5=4である。
【0044】
一般式(1)で表されるシラン化合物としては、例えば、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、n−ペンチルトリメトキシシラン、n−ペンチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン等のRが炭素数2〜6のアルキル基であるアルコキシシラン;
【0045】
ヒドロキシメチルトリメトキシシラン、ヒドロキシメチルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、4−ヒドロキシブチルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシブチルトリエトキシシラン等のRが水酸基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0046】
メトキシメチルトリメトキシラン、メトキシメチルトリエトキシシラン、エトキシメチルトリメトキシシラン、エトキシメチルトリエトキシシラン、2−メトキシエチルトリメトキシシラン、2−メトキシエチルトリエトキシシラン、2−エトキシエチルトリメトキシシラン、2−エトキシエチルトリエトキシシラン、3−メトキシプロピルトリメトキシシラン、3−メトキシプロピルトリエトキシシラン等のRがアルコキシ基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0047】
カルボキシメチルトリメトキシシラン、カルボキシメチルトリエトキシシラン、2−カルボキシエチルトリメトキシシラン、2−カルボキシエチルトリエトキシシラン、3−カルボキシプロピルトリメトキシシラン、3−カルボキシプロピルトリエトキシシラン、4−カルボキシブチルトリメトキシシラン、4−カルボキシブチルトリエトキシシラン等のRがカルボキシル基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0048】
クロロメチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、フルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、4−クロロブチルトリメトキシシラン等のRがハロゲン原子を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0049】
メトキシカルボニルメチルトリメトキシラン、メトキシカルボニルメチルトリエトキシラン、エトキシカルボニルメチルトリメトキシシラン、エトキシカルボニルメチルトリエトキシシラン、プロポキシカルボニルメチルトリメトキシシラン、プロポキシカルボニルメチルトリエトキシシラン、2−メトキシカルボニルエチルトリメトキシシラン、2−メトキシカルボニルエチルトリエトキシシラン、2−エトキシカルボニルエチルトリメトキシシラン、2−エトキシカルボニルエチルトリエトキシシラン、3−メトキシカルボニルプロピルトリメトキシシラン、3−メトキシカルボニルプロピルトリエトキシシラン、4−メトキシカルボニルブチルトリメトキシシラン、4−メトキシカルボニルブチルトリエトキシシラン等のRがアルコキシカルボニル基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0050】
プロペニルカルボニルメチルトリメトキシシラン、プロペニルカルボニルメチルトリエトキシシラン、イソプロペニルカルボニルメチルトリメトキシシラン、イソプロペニルカルボニルメチルトリエトキシシラン、2−プロペニルカルボニルエチルトリメトキシシラン、2−プロペニルカルボニルエチルトリエトキシシラン、2−イソプロペニルカルボニルエチルトリメトキシシラン、2−イソプロペニルカルボニルエチルトリエトキシシラン、3−プロペニルカルボニルプロピルトリメトキシシラン、3−プロペニルカルボニルプロピルトリエトキシシラン、3−イソプロペニルカルボニルプロピルトリメトキシシラン、3−イソプロペニルカルボニルプロピルトリエトキシシラン等のRがアルケニルカルボニル基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0051】
メトキシカルボニルオキシメチルトリメトキシシラン、メトキシカルボニルオキシメチルトリエトキシシラン、エトキシカルボニルオキシメチルトリメトキシシラン、エトキシカルボニルオキシメチルトリエトキシシラン、プロポキシカルボニルオキシメチルトリメトキシシラン、プロポキシカルボニルオキシメチルトリエトキシシラン、2−メトキシカルボニルオキシエチルトリメトキシシラン、2−メトキシカルボニルオキシエチルトリエトキシシラン、2−エトキシカルボニルオキシエチルトリメトキシシラン、2−エトキシカルボニルオキシエチルトリエトキシシラン、3−メトキシカルボニルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メトキシカルボニルオキシプロピルトリエトキシシラン等のRがアルコキシカルボニルオキシ基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0052】
プロペニルカルボニルオキシメチルトリメトキシシラン、プロペニルカルボニルオキシメチルトリエトキシシラン、イソプロペニルカルボニルオキシメチルトリメトキシシラン、イソプロペニルカルボニルオキシメチルトリエトキシシラン、2−プロペニルカルボニルオキシエチルトリメトキシシラン、2−プロペニルカルボニルオキシエチルトリエトキシシラン、2−イソプロペニルカルボニルオキシエチルトリメトキシシラン、2−イソプロペニルカルボニルオキシエチルトリエトキシシラン、3−プロペニルカルボニルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−プロペニルカルボニルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−イソプロペニルカルボニルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−イソプロペニルカルボニルオキシプロピルトリエトキシシラン等のRがアルケニルオキシカルボニルオキシ基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0053】
アミノメチルトリメトキシシラン、アミノメチルトリエトキシシラン、メチルアミノメチルトリメトキシシラン、メチルアミノメチルトリエトキシシラン、ジメチルアミノメチルトリメトキシシラン、ジメチルアミノメチルトリエトキシシラン、2−アミノエチルトリメトキシシラン、2−アミノエチルトリエトキシシラン、2−ジメチルアミノエチルトリメトキシシラン、2−ジメチルアミノエチルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、4−アミノブチルトリメトキシシラン、ジメチルアミノメチルトリメトキシシラン、ジメチルアミノトリエトキシシラン、2−(ジメチルアミノ)エチルトリメトキシシラン、2−(ジメチルアミノ)エチルトリエトキシシラン、3−(ジメチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(ジメチルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、4−(ジメチルアミノ)ブチルトリメトキシシラン等のRがアミノ基、アルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0054】
アミノメチルアミノメチルトリメトキシシラン、アミノメチルアミノメチルトリエトキシシラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラン、2−アミノエチルアミノメチルトリエトキシシラン、2−(アミノメチルアミノ)エチルトリメトキシシラン、2−(アミノメチルアミノ)エチルトリエトキシシラン、2−(2’−アミノエチルアミノ)エチルトリメトキシシラン、2−(2’−アミノエチルアミノ)エチルトリエトキシシラン、2−(2’−アミノエチルアミノ)エチルメトリジメトキシシラン、3−(2’−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(2’−アミノエチルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、3−〔2−(4’−ビニルベンジルアミノ)エチルアミノ〕プロピルトリメトキシシラン、3−〔2−(4’−ビニルベンジルアミノ)エチルアミノ〕プロピルトリエトキシシラン、4−(2’−アミノエチルアミノ)ブチルトリメトキシシラン、4−(2’−アミノエチルアミノ)ブチルトリエトキシシラン、5−(2’−アミノエチルアミノ)ペンチルトリメトキシシラン、6−(2’−アミノエチルアミノ)ヘキシルトリメトキシシラン等のRが置換されていてもよいアミノアルキルアミノ基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0055】
アセチルアミノメチルトリメトキシシラン、アセチルアミノメチルトリエトキシシラン、ベンゾイルアミノメチルトリメトキシシラン、ベンゾイルアミノメチルトリエトキシシラン、2−(N−アセチルアミノ)エチルトリメトキシシラン、2−(N−アセチルアミノ)エチルトリエトキシシラン、3−(N−アセチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(N−アセチルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、4−(N−アセチルアミノ)ブチルトリメトキシシラン、5−(N−アセチルアミノ)ペンチルトリエトキシシラン、6−(N−アセチルアミノ)ヘキシルトリメトキシシラン等のRがアシルアミノ基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0056】
アミドメチルトリメトキシシラン、アミドメチルトリエトキシシラン、N−メチルアミドメチルトリメトキシシラン、N−メチルアミドメチルトリエトキシシラン、N,N−ジメチルアミドメチルトリメトキシシラン、N,N−ジメチルアミドメチルトリエトキシシラン、2−アミドエチルトリメトキシラン、2−アミドエチルトリエトキシラン、3−アミドプロピルトリメトキシシラン、3−アミドプロピルトリエトキシシラン、4−アミドブチルトリメトキシシラン、4−アミドブチルトリエトキシシラン、5−アミドペンチルトリメトキシシラン、6−アミドヘキシルトリメトキシシラン基等のRがアミド基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0057】
(2−メトキシ)エトキシメチルトリメトキシシラン、(2−メトキシ)エトキシメチルトリエトキシシラン、エトキシメトキシメチルトリメトキシシラン、エトキシメトキシメチルトリメエトキシシラン、2−(メトキシメトキシ)エチルトリメトキシシラン、2−(メトキシメトキシ)エチルトリエトキシシラン、2−(2’−メトキシエトキシ)エチルトリメトキシシラン、2−(2’−メトキシエトキシ)エチルトリエトキシシラン、3−(2’−メトキシエトキシ)プロピルトリメトキシシラン、3−(2’−メトキシエトキシ)プロピルトリエトキシシラン、4−(2’−メトキシエトキシ)ブチルトリメトキシシラン、4−(2’−メトキシエトキシ)ブチルトリエトキシシラン、5−(2’−メトキシエトキシ)ペンチルトリメトキシシラン、6−(2’−メトキシエトキシ)ヘキシルトリメトキシシラン等のRがアルコキシアルキル基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0058】
グリシジルトリメトキシシラン、グリシジルトリエトキシシラン、2−エポキシエチルトリメトキシシラン、2−エポキシエチルトリエトキシシラン、3−エポキシプロピルトリメトキシシラン、3−エポキシプロピルトリエトキシシラン、4−エポキシブチルトリメトキシシラン、4−エポキシブチルトリエトキシシラン、5−エポキシペンチルトリメトキシシラン、6−エポキシヘキシルトリメトキシシラン基等のRがエポキシ基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0059】
グリシジルオキシメチルトリメトキシシラン、グリシジルオキシメチルトリエトキシシラン、2−グリシジルオキシエチルトリメトキシシラン、2−グリシジルオキシエチルトリエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、4−グリシジルオキシブチルトリメトキシシラン、4−グリシジルオキシブチルトリエトキシシラン、5−グリシジルオキシペンチルトリメトキシシラン、6−グリシジルオキシヘキシルトリメトキシシラン基等のRがグリシジルオキシ基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0060】
メルカプトメチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、4−メルカプトブチルトリメトキシシラン、5−メルカプトペンチルトリメトキシシラン、6−メルカプトヘキシルトリメトキシシラン等のRがメルカプト基を末端に有するアルキル基であるアルコキシラン;
【0061】
メチルチオメチルトリメトキシシラン、メチルチオメチルトリエトキシシラン、エチルチオメチルトリメトキシシラン、エチルチオメチルトリエトキシシラン、2−メチルチオエチルトリメトキシシラン、2−メチルチオエチルトリエトキシシラン、3−メチルチオプロピルトリメトキシシラン、3−メチルチオプロピルトリエトキシシラン、4−メチルチオブチルトリメトキシシラン、4−メチルチオブチルトリエトキシシラン、5−メチルチオペンチルトリメトキシシラン、6−メチルチオヘキシルトリメトキシシラン等のRがアルキルチオ基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0062】
シアノメチルトリメトキシシラン、シアノメチルトリエトキシシラン、2−シアノエチルトリメトキシシラン、2−シアノエチルトリエトキシシラン、3−シアノプロピルトリメトキシシラン、3−シアノプロピルトリエトキシシラン、4−シアノブチルトリメトキシシラン、4−シアノブチルトリエトキシシラン、5−シアノペンチルトリメトキシシラン、6−シアノヘキシルトリメトキシシラン基等のRがシアノ基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0063】
ウレイドメチルトリメトキシシラン、ウレイドメチルトリエトキシシラン、2−ウレイドエチルトリメトキシシラン、2−ウレイドエチルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、4−ウレイドブチルトリメトキシシラン、4−ウレイドブチルトリエトキシシラン、5−ウレイドペンチルトリメトキシシラン、6−ウレイドヘキシルトリメトキシシラン等のRがウレイド基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0064】
(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、2−(3’,4’−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3’,4’−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−(3’,4’−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、3−(3’,4’−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、4−(3’、4’−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメトキシシラン、4−(3’、4’−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシラン、5−(3’、4’−エポキシシクロヘキシル)ペンチルトリメトキシシラン、6−(3’、4’−エポキシシクロヘキシル)ヘキシルトリメトキシシラン等のRが3,4−エポキシシクロヘキシル基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0065】
メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、2−メタクリロキシエチルトリメトキシシラン、2−メタクリロキシエチルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のRがメタクリロキシ基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0066】
クロロメチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、4−クロロブチルトリメトキシシラン等のRがハロゲン原子を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン;
【0067】
シアノメチルトリメトキシシラン、シアノメチルトリエトキシシラン、2−シアノエチルトリメトキシシラン、2−シアノエチルトリエトキシシラン、3−シアノプロピルトリメトキシシラン、3−シアノプロピルトリエトキシシラン、4−シアノブチルトリメトキシシラン等のRがシアノ基を末端に有するアルキル基であるアルコキシシラン化合物;
【0068】
3−メトキシ−1−プロペニルトリメトキシシラン、3−メトキシー1−プロペニルトリエトキシシラン、3−エトキシ−1−プロペニルトリメトキシシラン、3−エトキシ−1−プロペニルトリエトキシシラン、4−メトキシ−1−ブテニルトリメトキシシラン、4−メトキシ−1−ブテニルトリエトキシシラン、5−メトキシ−1−ペンテニルトリメトキシシラン、5−メトキシ−1−ペンテニルトリエトキシシラン、6−メトキシ−1−ヘキセニルトリメトキシシラン、6−メトキシ−1−ヘキセニルトリエトキシシラン等のRがアルコキシ基を末端に有するアルケニル基であるアルコキシシラン;
【0069】
3−エポキシ−1−プロペニルトリメトキシシラン、3−エポキシ−1−プロペニルトリエトキシシラン、4−エポキシ−1−ブテニルトリメトキシシラン、4−エポキシ−1−ブテニルトリエトキシシラン、5−エポキシ−1−ペンテニルトリメトキシシラン、5−エポキシ−1−ペンテニルトリエトキシシラン、6−エポキシ−1−ヘキセニルトリメトキシシラン、6−エポキシ−1−ヘキセニルトリエトキシシラン等のRがエポキシ基を末端に有するアルケニル基であるアルコキシシラン;
【0070】
3−メトキシ−1−プロピニルトリメトキシシラン、3−メトキシ−1−プロピニルトリエトキシシラン、3−エトキシ−1−プロピニルトリメトキシシラン、3−エトキシ−1−プロピニルトリエトキシシラン、4−メトキシ−1−ブチニルトリメトキシシラン、4−メトキシ−1−ブチニルトリエトキシシラン、5−メトキシ−1−ペンチニルトリメトキシシラン、5−メトキシ−1−ペンチニルトリエトキシシラン、6−メトキシ−1−ヘキシニルトリメトキシシラン、6−メトキシ−1−ヘキシニルトリエトキシシラン等のRが末端にアルコキシ基を有するアルキニル基であるアルコキシシラン;
【0071】
3−エポキシ−1−プロピニルトリメトキシシラン、3−エポキシ−1−プロピニルトリエトキシシラン、4−エポキシ−1−ブチニルトリメトキシシラン、4−エポキシ−1−ブチニルトリエトキシシラン、5−エポキシ−1−ペンチニルトリメトキシシラン、5−エポキシ−1−ペンチニルトリエトキシシラン、6−エポキシ−1−ヘキシニルトリメトキシシラン、6−エポキシ−1−ヘキシニルトリエトキシシラン等のRがエポキシ基を末端に有するアルキニル基であるうアルコキシシラン;
【0072】
4−ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン、4−ヒドロキシフェニルトリエトキシシラン、4−メトキシフェニルトリメトキシシラン、4−メトキシフェニルトリエトキシシラン、2,4−ジメトキシフェニルトリメトキシシラン、2,4−ジメトキシフェニルトリエトキシシラン、3,5−ジメトキシフェニルトリメトキシシラン、3,5−ジメトキシフェニルトリエトキシシラン、2,4,6−トリメトキシフェニルトリメトキシシラン、4−(2−メトキシ)エトキシフェニルトリメトキシシラン、4−アミノフェニルトリメトキシシラン、4−アミノフェニルトリエトキシシラン、2,4−ジアミノフェニルトリメトキシシラン、4−ジメチルアミノフェニルトリメトキシシラン、4−アセチルアミノフェニルトリメトキシシラン、4−カルボキシフェニルトリメトキシシラン、4−メトキシカルボニルフェニルトリメトキシシラン、4−アセチルアミノフェニルトリメトキシシラン、4−アミドフェニルトリメトキシシラン、4−メルカプトフェニルトリメトキシシラン、4−メチルチオフェニルトリメトキシシラン、4−グリシジルフェニルトリメトキシシラン、4−グリシジルオキシフェニルトリメトキシシラン、4−グリシジルオキシフェニルトリエトキシシラン、4−(2−エポキシ)エトキシフェニルトリメトキシシラン、4−(2−エポキシ)エトキシフェニルトリエトキシシラン、4−シアノフェニルトリメトキシシラン基等のRが親水性置換基を有するフェニル基であるアルコキシシラン;
【0073】
6−メトキシ−1−ナフチルトリメトキシシラン、6−メトキシ−2−ナフチルトリメトキシシラン基等のR1が親水性置換基を有するナフチル基であるアルコキシシラン;等が挙げられる。これらのシラン化合物は単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0074】
前記式(1)で表されるシラン化合物の配合量は特に制限されないが、本発明の優れた効果を得るためには、光触媒層形成用組成物に対し、好ましくは0.0001〜10重量%、より好ましくは0.001〜5重量%である。
【0075】
(D)光触媒層形成用組成物の調製
本発明の光触媒層形成用組成物は、光触媒の粉末及び/又はゾル、金属酸化物ゾル及び/又は金属水酸化物ゾル、並びに前記式(1)で表されるシラン化合物を所定割合で混合することにより調製することができる。光触媒層形成用組成物の全固形分量は、酸化物換算で、好ましくは1〜15重量%、より好ましくは2〜10重量%の範囲である。
【0076】
光触媒層形成用組成物は、良質な光触媒層を得るために沈殿等のない均一な溶液又は分散液とすることが必要である。従って、該組成物を調製する際には、pHが局部的に偏ったり、沈殿が生じることのないように、十分に撹拌しながら、各配合成分を少量ずつ滴下していくのが好ましい。
【0077】
また本発明においては、該組成物に界面活性剤をさらに添加するのも好ましい。界面活性剤を添加することにより、消泡効果をさらに高め、より均一に溶解又は分散された組成物を得ることができ、膜質のよい光触媒層を形成することができる。
【0078】
界面活性剤としては、金属イオンの混入を防止し、ゾルの分散性を高める観点から、例えば、ポリオキシエチレン系、ノニルフェノールエーテル系、フッ素ポリマー系等の非イオン性界面活性剤の使用が好ましい。
【0079】
界面活性剤の添加量は、該組成物の固形分全体に対して、通常10〜1,000ppm、好ましくは10〜100ppmとなる範囲である。
なお、界面活性剤は、予め光触媒液又はシラン化合物の溶液又は分散液に添加しておくこともできる。
【0080】
2)着臭防止機能を有する光触媒層担持構造体及びその製造方法
本発明の着臭防止機能を有する光触媒層担持構造体は、基体と、該基体上に本発明の光触媒層形成用組成物から形成された層とを有することを特徴とする。
【0081】
用いる基体としては、直接又はその他の層を介して光触媒を担持可能なものであれば特に限定されない。基体の材質としては、例えば、セラミックス、ガラス、陶器、ほうろう、コンクリート等の無機質材料;合成樹脂、繊維類、紙類、木質材料等の有機質材料;鉄、アルミニウム、銅、ステンレス等の金属質材料;等が挙げられる。基体の形状としては、フィルム状、シート状、板状、管状、繊維状、網状等どのような形状のものでもよい。基体の厚みは特に制限されないが、10μm以上のものであれば、表面に接着層及び光触媒層を強固に担持することができるので好ましい。また、基体としては単層からなるものでも、積層体であってもよい。
【0082】
本発明の担持構造体においては、基体と光触媒層との間に、その他の層を介在させるのが好ましい。その他の層としては、例えば、接着剤層が挙げられる。接着層は、基体と光触媒層との接着性を高めるとともに、光触媒により基体材料が劣化又は分解されるのを防止するために形成される。
【0083】
接着剤層は、▲1▼シリコン含有量2〜60重量%のシリコン変性樹脂、▲2▼コロイダルシリカを5〜40重量%含有する樹脂、又は▲3▼式(2)
【0084】
【化3】
Figure 2004010782
【0085】
〔式中、Rは、(アミノ基、カルボキシル基又は塩素原子で置換されていてもよい)炭素数1〜8のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜8のアルキル基又はアルコキシ基で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、m1は、0,1又は2を表し、m2及びm3はそれぞれ独立して、0又は1〜3の整数を表し、m4は2,3又は4を表す。ただし、m1+m2+m3+m4=4である。〕で表される化合物の重縮合反応生成物であるポリシロキサンを3〜60重量%含有する樹脂の1種若しくは2種以上からなるのが好ましい。
【0086】
シリコン含有量が2重量%未満のシリコン変性樹脂やコロイダルシリカの含有量が5重量%未満の樹脂、前記ポリシロキサン含有量が3重量%未満の樹脂では光触媒効果により接着剤層が劣化する。一方、シリコン含有量が60重量%をこえるシリコン変性樹脂では、接着層と基体との接着性が劣るものとなる。また、コロイダルシリカの含有量が40重量%を超える樹脂やポリシロキサンの含有量が60重量%を越える樹脂では、接着剤層が多孔質となり、下地の基体材料が光触媒により劣化したり、接着剤層と基体との接着性が乏しくなる。
【0087】
前記▲1▼のシリコン変性樹脂としては、例えば、アクリル−シリコン樹脂、エポキシ−シリコン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、例えば、エステル交換反応、シリコンマクロマーや反応性シリコンモノマーを用いたグラフト反応、ヒドロシリル化反応、ブロック共重合法等の種々の方法により製造することができる。シリコンが導入(変性)される樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。これらのうち、成膜性、強靭性及び基体との密着性の観点からアクリル樹脂及びエポキシ樹脂が好ましい。
【0088】
また、▲2▼及び▲3▼のコロイダルシリカあるいはポリシロキサンが導入される樹脂としては、アクリル樹脂、アクリル−シリコン樹脂、エポキシ−シリコン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂等が挙げられる。これらのうち、耐久性に優れるアクリル−シリコン樹脂やエポキシ−シリコン樹脂等のシリコン変性樹脂が好ましい。
【0089】
また、前記▲3▼の樹脂の場合は、含まれるポリシロキサンが炭素数1〜5のアルコキシ基を含有するシリコンアルコキシドの加水分解物あるいは該加水分解物からの生成物である場合には、接着性及び耐久性に優れた接着剤層を形成することができるので特に好ましい。
【0090】
接着剤層は基体表面に直接又は他の層を介して、接着剤層用塗布液を塗布・乾燥することによって形成することができる。
接着剤層用塗布液は、少なくとも前記▲1▼〜▲3▼から選ばれる1種又は2種以上の樹脂を適当な溶媒に溶解又は分散させて調製することができる。
【0091】
接着剤層用塗布液に用いられる溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;メタノール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール等のアルコール類;酢酸エチル等のエステル類;及びこれらの混合溶媒等が挙げられる。混合溶媒で用いる場合、例えば、芳香族炭化水素(又はエステル類)とアルコール類との混合比(芳香族炭化水素又はエステル類:アルコール)は、重量比で20:80〜80:20の範囲が好ましい。
【0092】
また、前記接着剤層用塗布液には、光触媒作用による劣化を抑制する目的で、光安定化剤及び/又は紫外線吸収剤等を配合することにより耐久性をさらに向上させることができる。使用することができる光安定化剤としてはヒンダードアミン系光安定化剤を、また、紫外線吸収剤としてはトリアゾール系紫外線吸収剤をそれぞれ例示することができる。光安定化剤及び/又は紫外線吸収剤の添加量は、上記樹脂に対して、0.005重量%〜10重量%の範囲が好ましい。
【0093】
接着剤層を基体表面に形成する方法としては、接着剤層用塗布液をスプレーによる吹き付け法、ロールコーティング法、ディップコーティング法等により基体表面にコートし、乾燥する方法が挙げられる。塗膜の乾燥温度は、通常室温〜150℃の温度範囲である。
【0094】
また、接着剤層の厚みには特に制限はないが、通常0.1μm〜10μmである。接着剤層の厚みが0.1μm以上であれば、光触媒層を強固に接着し、耐久性の高い光触媒担持構造体を形成することができる。
【0095】
またこの場合には、基体と接着剤層との密着性をより高め、基体表面の変色や腐食を防止するために接着剤層を塗布する前に、例えば、特開平11−207871号公報に記載のごとき、予め基体表面にアクリル塗料を塗布しておくのも好ましい。
【0096】
基体表面上又は接着剤層上に、本発明の光触媒層形成用組成物を塗工して塗膜を形成し、該塗膜を乾燥することにより、着臭防止機能を有する光触媒層を形成することができる。該組成物の塗工法としては特に制限されず、公知の塗工法を採用することができる。例えば、スプレーによる吹き付け法、ロールコーティング法、ディップコーティング法等が挙げられる。塗膜の乾燥温度は、通常、室温〜150℃の範囲である。
【0097】
光触媒層の乾燥後の厚みは0.1μm〜2μm、好ましくは0.5μm〜1.5μmである。光触媒層の厚みがこの範囲である場合に、光触媒層形成用組成物の塗膜表面にひび割れが生じたり、剥離することがなく、優れた着臭防止効果を得ることができる。
【0098】
以上のようにして得られる光触媒層担持構造体は、表面に透明で均一な膜質の着臭防止機能を有する光触媒層を有する。本発明の構造体の層に光が照射されることにより、ごみや塵が表面に付着するのを防止する機能(汚染防止機能)、アルデヒド類、アンモニア、アミン類等の悪臭物を分解する機能(悪臭物分解機能)等の優れた諸機能を発揮するとともに、悪臭物が表面に吸着するのを防止する機能(吸着防止機能)を発揮する。特に本発明の光触媒層担持構造体は、優れた着臭防止機能と悪臭防止機能とがバランスよく発揮されるものである。
【0099】
本発明の着臭防止機能を有する光触媒層担持構造体は、特に光の強度が弱く、光触媒によって有機物(悪臭物)が分解されるのに長時間を要する場所に設置される物、例えば、ブラインド、カーテン、カーペット、各種家具類、照明器具等のインテリア部材;ドア、壁紙、窓ガラス、壁材等の屋内建築部材;照明灯、道路灯、トンネル照明灯、高速道路や新幹線の遮音壁等の屋外部材;包装資材、船底・魚網防止塗料、水処理用充填剤、ブラックライト等として使用することができる。
【0100】
3)着臭防止方法
本発明の光触媒層の着臭防止方法は、基体表面に、直接又はその他の層を介して、本発明の光触媒層形成用組成物を塗工し、乾燥することにより着臭防止機能を有する光触媒層を形成することを特徴とする。
【0101】
対象とする基体としては、前記光触媒層担持構造体に用いる基体として列記したものと同様なものが挙げられるが、建築物などの壁面であってもよい。また、光触媒層形成用組成物の塗工方法、乾燥条件などは、前記着臭防止機能を有する光触媒層担持構造体を製造する場合と同様である。
【0102】
【実施例】
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明する。本発明は、以下の実施例に制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、光触媒層形成用組成物及び接着剤層用塗布液の各成分の種類、それらの配合割合等を自由に変更することができる。
【0103】
1)光触媒層形成用組成物の調製
(実施例1)
光触媒ゾル(商品番号:STS−01、石原産業(株)製、固形分濃度30重量%、平均粒子径7nm)とコロイダルシリカ(粒子径20nm)を固形分重量比50:50になるように混合し、水に分散させ、硝酸でpH=2.0になるようにpH調整した(光触媒液)。次いで、得られた光触媒液に、市販のγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランを酸化物換算で最終固形分の10重量%に当たる量をエチルアルコールとn−プロピルアルコールの混合溶剤(エチルアルコールとn−プロピルアルコールの混合重量比=10:1、含水率0.2重量%)に溶解させた溶液を加え、固形分濃度が10重量%の光触媒層形成用組成物(塗布液A)を得た。
【0104】
(実施例2)
実施例1において、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランの代わりに、市販の3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを用いた以外は実施例1と同様にして、光触媒層形成用組成物(塗布液B)を得た。
【0105】
(実施例3)
実施例1において、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランの代わりに、市販のN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランを用いた以外は実施例1と同様にして、光触媒層形成用組成物(塗布液C)を得た。
【0106】
(比較例1)
実施例1において、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランの代わりに、市販のテトラメトキシシランを用いた以外は実施例1と同様にして、比較例の光触媒層形成用組成物(塗布液D)を得た。
【0107】
2)着臭防止機能を有する光触媒層担持ガラスの製造
上記で得られた塗布液A〜Dを用いて、以下の手順にて着臭防止機能を有する光触媒層担持ガラスを製造した。
【0108】
(1)接着剤層の形成
20mm×20mm×3mm(厚み)のガラス板上に、接着層用塗布液をディッピング法(40cm/min)により塗布した後、100℃で15分間乾燥させて厚さ約0.6μmの接着層を形成した。
接着層用塗布液は、シリコン含有量3重量%のアクリル−シリコン樹脂(ガラス転移温度20℃)、テトラメトキシシランの部分加水分解生成物であり、重合度が3〜6であるオリゴマーを固形分重量比65:35に混合し、エチルアルコール−酢酸エチル混合溶媒で固形分濃度が10重量%になるように希釈し、調製した。
【0109】
(2)着臭防止機能を有する光触媒層の形成
次に、接着層を形成したガラス板に、上記実施例及び比較例で調製した光触媒層形成用組成物(塗布液A〜D)をディッピング法(20cm/min)にてそれぞれ塗布し、100℃で15分間乾燥して、厚みが約0.4μmの光触媒層を形成した。それぞれ得られた光触媒層担持ガラスを、以下のごとくガラス板A〜Dとした。
【0110】
ガラス板A:塗布液Aを用いて光触媒層を形成したガラス板
ガラス板B:塗布液Bを用いて光触媒層を形成したガラス板
ガラス板C:塗布液Cを用いて光触媒層を形成したガラス板
ガラス板D:塗布液Dを用いて光触媒層を形成したガラス板
【0111】
3)各種性能試験
(1)付着性評価
JIS K5400に規定する碁盤目テープ法試験により付着性評価試験を行った、マス目は2mm間隔で25個とした。点数評価は、JIS K5400に記載の基準で行った。結果を第1表に示す。第1表から明らかなとおり、ガラス板A〜Dの評価点のすべてが10点であり、ガラス板A〜Dのいずれのガラス板の光触媒層も優れた付着性を有していた。
【0112】
(2)塗膜の透明性の評価
塗膜の透明性の評価をガラス板上に形成した塗膜のヘイズ率を測定することにより行った。ヘイズ率は濁度計(日本電色工業(株)製 300A)で測定した。ディッピング法により成膜しているので、両面に塗膜が形成されているので、片面当たりに換算した。結果を第1表に示す。
【0113】
(3)光触媒活性の評価
光触媒活性の評価をメチレンブルーの分解試験で行った。ガラス板A〜Dをメチレンブルー0.1重量%エチルアルコール溶液にディッピングして、メチレンブルーで着色した。ブラックライトで紫外線強度1.0mW/cmの光を20時間照射した。色差計で着色前、後、紫外線照射後の色差をそれぞれ測定し、着色前の明度(L)を0、着色後の明度を100とし、20時間照射後の明度からメチレンブルーの残存率(%)を算出した。結果を第1表に示す。
【0114】
(4)着臭防止効果の評価
ガラス板A〜Dにブラックライトで紫外線強度1.0mW/cmの光を10時間照射した後、光触媒層に約5cm程度の距離から息を吹きかけ、直ちに鼻の下にスラットを移動し、臭いをかいだ。異臭がほとんどない場合を○、異臭がする場合を×で評価し、5人で同一の試験を行い、もっとも多い評価を結果とした。結果を第1表に示す。第1表から、ガラス板A〜Cの場合は異臭がなく優れた着臭効果が認められたが、ガラス板Dの場合は明らかな異臭が認められた。
【0115】
【表1】
Figure 2004010782
【0116】
【発明の効果】
本発明の着臭防止機能を有する光触媒層担持構造体は、優れた光触媒活性と着臭防止効果とを兼ね備えるため、表面に汚れが付着しにくく、基体表面から吸着された有機物の不快臭がすることがない。
本発明の着臭防止機能を有する光触媒層担持構造体の製造方法によれば、本発明の担持構造体を簡便、かつ、効率よく製造することができる。
また、既存の建築物などの基体表面に、直接又はその他の層を介して、本発明の光触媒層形成用組成物を塗工し、乾燥するだけで、優れた防汚活性と着臭防止効果とを兼ね備えた光触媒層を形成することができ、表面に汚れが付着しにくく、基体表面から吸着された有機物の不快臭がすることがないという効果を得ることができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a composition for forming a photocatalyst layer, a photocatalyst layer supporting structure having an odor preventing function, a method for producing the same, and a method for preventing odor.
[0002]
[Prior art]
A coating film obtained from a composition containing a photocatalyst exhibits effects such as decomposition of organic matter, deodorization, and antibacterial property upon receiving light (ultraviolet light). Utilizing this property, the composition has been conventionally applied on various substrates and dried to form a photocatalyst layer.
[0003]
For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-207871 proposes a photocatalyst-supporting blind in which a photocatalyst is supported on a slat surface. The photocatalyst-carrying blind is manufactured by applying and drying a photocatalyst-layer-forming coating solution containing a photocatalyst on the slat surface via an adhesive layer. And, by setting the adhesive layer and the photocatalyst layer to specific compositions, excellent photocatalytic activity and durability are imparted.
[0004]
Incidentally, it is said that the photocatalyst layer is preferably made porous so as to increase the surface area and enhance the photocatalytic activity. On the other hand, in the case of a photocatalyst carrier installed in a space with low light intensity (for example, indoors) such as a photocatalyst-supporting blind, various odorous substances (mainly organic substances) generated in a room that is a living space for humans ) Is easily adsorbed on the porous photocatalyst layer.
[0005]
However, in a space where the light intensity is weak, it takes a long time for the organic substances adsorbed on the photocatalyst layer to be photodecomposed, and the adsorbed odorous substances are replaced with other molecules before being photodecomposed, and are returned to the air. In some cases. For example, water and organic substances contained in human breath and the like are substituted and diffused indoors, and the organic substances rediffused in the room sometimes cause an unpleasant odor, which has been a problem.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made to meet such a demand, and has an appropriate porosity, and is capable of forming a photocatalyst layer having both excellent photocatalytic activity and odor prevention function. An object of the present invention is to provide a composition, a photocatalyst layer supporting structure having an odor preventing function, a method for producing the same, and a method for preventing odor.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies to solve the above problems, and as a result, using a photocatalytic layer forming composition having a specific composition, on a substrate, directly or through another layer, excellent photocatalytic activity and The present inventors have found that a photocatalyst layer having a function of preventing odor can be formed, and have completed the present invention.
[0008]
Thus, according to a first aspect of the present invention, a powder and / or sol of a photocatalyst, a metal oxide sol and / or a metal hydroxide sol, and a compound of the formula (1)
[0009]
Embedded image
Figure 2004010782
[0010]
(Where R 1 Represents an alkyl group having 2 to 6 carbon atoms which may have a substituent or a hydrocarbon group having a hydrophilic substituent at a terminal; 2 , R 3 Each independently represents an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms which may have a substituent; n1, n2, n4 and n5 each independently represent an integer of 0 or 1 to 3; Represents 1 or 2. However, n1 + n2 + n3 + n4 + n5 = 4. The present invention provides a composition for forming a photocatalyst layer, which comprises the silane compound represented by the formula (1).
[0011]
According to a second aspect of the present invention, there is provided an odor preventing function characterized by having a substrate and a photocatalytic layer having an odor preventing function formed on the substrate from the composition for forming a photocatalytic layer of the present invention. A photocatalyst layer supporting structure having the same is provided.
[0012]
According to the third aspect of the present invention, a photocatalyst layer having an odor prevention function is formed by coating the composition for forming a photocatalyst layer of the present invention directly or via another layer on a substrate, followed by drying. There is provided a method for producing a photocatalyst layer-supporting structure having an odor preventing function, the method including a forming step.
The production method of the present invention comprises a step of forming an adhesive layer by applying a composition for forming an adhesive layer on a substrate and drying the composition; and forming the composition for forming a photocatalyst layer of the present invention on the adhesive layer. Coating and drying to form a photocatalyst layer having an odor prevention function.
[0013]
According to the fourth aspect of the present invention, the photocatalyst layer having an odor preventing function is formed by coating the composition for forming a photocatalyst layer of the present invention directly or via another layer on the surface of a substrate, followed by drying. A method for preventing odor of the photocatalyst layer is provided.
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the photocatalyst layer forming composition, the photocatalyst layer supporting structure having an odor preventing function, the method for producing the supporting structure, and the odor preventing method of the present invention will be described in detail.
[0015]
1) Photocatalyst layer forming composition
The composition for forming a photocatalyst layer of the present invention contains a powder and / or sol of a photocatalyst, a metal oxide sol and / or a metal hydroxide sol, and a silane compound represented by the formula (1). It is characterized by.
[0016]
(A) Photocatalyst powder and / or sol
As the photocatalyst used in the present invention, any powder, sol, solution, or the like that exhibits photocatalytic activity by being fixed to the substrate or the adhesive layer when dried at the drying temperature of the photocatalyst layer can be used. Can be. When a sol-shaped photocatalyst is used, it is particularly preferable to use one having a particle diameter of 20 nm or less, preferably 5 nm to 20 nm, because the transparency of the photocatalyst layer is improved and the linear transmittance is increased. When a color or pattern is printed on the base substrate, a transparent photocatalyst layer can be formed without impairing the color or pattern of the base.
[0017]
Examples of the photocatalyst include titanium oxide, zinc oxide, tin oxide, zirconium oxide, tungsten oxide, chromium oxide, molybdenum oxide, iron oxide, nickel oxide, ruthenium oxide, cobalt oxide, copper oxide, manganese oxide, germanium oxide, and lead oxide. And powders and / or sols of oxides such as cadmium oxide, vanadium oxide, niobium oxide, tantalum oxide, rhodium oxide and rhenium oxide. Among these, titanium oxide, zinc oxide, tin oxide, zirconium oxide, tungsten oxide, iron oxide and niobium oxide are preferred, and anatase type titanium dioxide is particularly preferred in that it exhibits excellent photocatalytic activity.
[0018]
In the present invention, in addition to these photocatalysts, Pt, Rh, RuO 2 , Ru, Nb, Cu, Sn, Ni, Fe, Ag and the like or a metal oxide thereof.
[0019]
The larger the content of the powder and / or the sol of the photocatalyst, the higher the catalytic activity. However, from the viewpoint of obtaining excellent adhesion, the photocatalytic activity is 75% by weight or less based on the solid content of the composition for forming a photocatalytic layer. From the point of view, it is 10% by weight or more, preferably 15% by weight to 60% by weight, more preferably 20% by weight to 60% by weight.
[0020]
(B) Metal oxide sol and / or metal hydroxide sol
The metal oxide sol and / or metal hydroxide sol has an effect of fixing the photocatalyst powder or gel and firmly adhering to the substrate or the adhesive layer, and has a long-term durability and weather resistance of the photocatalyst layer supporting structure. Play a role to enhance. Further, the porosity of the supporting structure is increased to improve the photocatalytic activity.
[0021]
Examples of the metal component of the metal oxide sol and / or metal hydroxide sol include silicon, aluminum, titanium, zirconium, magnesium, niobium, tantalum, tungsten, and tin. Moreover, by using these metal oxide sols and / or metal hydroxide sols alone or in combination of two or more, the adhesion of the photocatalyst layer having an odor preventing function to the substrate or the adhesive layer is improved. Can be enhanced.
[0022]
The amount of the metal oxide sol and / or the metal hydroxide sol is not particularly limited, but is preferably 0.01 to 40% by weight, more preferably from the viewpoint of increasing the long-term durability and weather resistance of the photocatalyst layer-supporting structure. Is 0.1 to 30% by weight.
[0023]
(C) Silane compound
The silane compound used in the present invention is a compound represented by the formula (1). When such a silane compound is added to the composition for forming a photocatalyst layer, the porosity of the photocatalyst layer can be appropriately reduced, and the odor prevention effect can be enhanced while maintaining excellent photocatalytic activity.
[0024]
In the formula (1), R 1 Represents an alkyl group having 2 to 6 carbon atoms which may have a substituent or a hydrocarbon group having a hydrophilic substituent at the terminal.
Examples of the alkyl group having 2 to 6 carbon atoms include an ethyl group, an n-propyl group, an isopropyl group, an n-butyl group, a sec-butyl group, a t-butyl group, an n-pentyl group, and an n-hexyl group. Is mentioned.
[0025]
Examples of the substituent of the alkyl group having 2 to 6 carbon atoms include a hydroxyl group; a mercapto group; a cyano group; a carboxyl group; a halogen atom such as fluorine, chlorine, and bromine; an alkoxy group such as a methoxy group and an ethoxy group; , An alkoxycarbonyl group such as an ethoxycarbonyl group; an alkylthio group such as a methylthio group and an ethylthio group; an amino group which may have a substituent such as an amino group, a methylamino group and a dimethylamino group; an epoxy group; Can be When there are two or more substituents, the substituents may be the same or different.
[0026]
In the present invention, among these, an alkyl group having 2 or 3 carbon atoms which may have a substituent is preferable.
Specific examples of the alkyl group having 2 or 3 carbon atoms which may have a substituent include an alkyl group such as an ethyl group, a propyl group and an isopropyl group; a methoxymethyl group, an ethoxymethyl group, a propoxymethyl group and an isopropoxy group. Alkoxyalkyl groups such as methyl group, 2-methoxyethyl group, 2-ethoxyethyl group and 2-propoxyethyl group; alkylthio groups such as methylthiomethyl group, ethylthiomethyl group, 2-methylthioethyl group and 2-ethylthioethyl group Alkyl group; chloromethyl group, bromomethyl group, dichloromethyl group, dibromomethyl group, trichloromethyl group, tribromomethyl group, trifluoromethyl group, 2,2,2-trichloroethyl group, 2,2,2-trifluoro A haloalkyl group such as an ethyl group, a pentafluoroethyl group, and a γ-chloropropyl group; Alkoxycarbonylalkyl groups such as ethoxycarbonylmethyl group and ethoxycarbonylmethyl group; γ-glycidoxypropyl group, γ-methacryloxypropyl group, γ- (2-aminoethyl) aminopropyl group, γ-mercaptopropyl group, γ -Aminopropyl group, γ-acryloxypropyl group and the like.
[0027]
Examples of the hydrocarbon group of the hydrocarbon group having a hydrophilic substituent at the terminal include an alkyl group, an alkenyl group, an alkynyl group, and an aryl group. The total number of carbon atoms is not particularly limited as long as the hydrocarbon group has a hydrophilic substituent at its terminal, but the total number of carbon atoms is usually 1 to 20, preferably 1 to 6.
[0028]
Examples of the alkyl group of the hydrocarbon group having a terminal having a hydrophilic substituent include a methyl group, an ethyl group, an n-propyl group, an isopropyl group, an n-butyl group, a sec-butyl group, an isobutyl group, and a t-butyl group. Group, n-pentyl group, neopentyl group, n-hexyl group, isohexyl group and the like. Examples of the alkenyl group include a vinyl group, a 1-propenyl group, a 2-propenyl group, an isopropenyl group, a 1-butenyl group, a 2-butenyl group, a 3-butenyl group, a 2-pentenyl group, a 2-hexenyl group, and the like. No. Examples of the alkynyl group include an ethynyl group, a 1-propynyl group, a 2-propynyl group, a 2-butynyl group, a 2-pentynyl group, and a 2-hexynyl group. In addition, examples of the aryl group include a phenyl group, a 1-naphthyl group, and a 2-naphthyl group.
[0029]
The hydrophilic substituent is a polar group (atomic group) capable of interacting with water, for example, a hydroxyl group, a halogen atom, an alkoxy group, a carboxyl group, an alkoxycarbonyl group, an alkenylcarbonyl group, an alkoxycarbonyloxy group, an alkenyl An oxycarbonyloxy group, an amino group which may have a substituent, an amide group (—C (= O) NH 2 ), An alkoxyalkyl group, an epoxy group, a glycidyloxy group, a mercapto group, an alkylthio group, a cyano group, a ureido group, and a 3,4-epoxycyclohexyl group.
[0030]
Examples of the alkyl group having a hydrophilic substituent at a terminal include a hydroxymethyl group, a 2-hydroxyethyl group, a 3-hydroxypropyl group, a 4-hydroxybutyl group, a 5-hydroxypentyl group, and a 6-hydroxyhexyl group. Alkyl group having a hydroxyl group at the terminal; Alkyl group having a halogen atom at the terminal such as chloromethyl group, fluoromethyl group, trifluoromethyl group, 2-chloroethyl group, 3-chloropropyl group, and 4-chlorobutyl group; methoxymethyl group Terminated by an alkoxy group such as an ethoxymethyl group, a propoxymethyl group, a 2-methoxyethyl group, a 2-ethoxyethyl group, a 3-methoxypropyl group, a 4-methoxybutyl group, a 5-methoxypentyl group, and a 6-methoxyhexyl group. A carboxymethyl group, a 2-carboxyethyl group, An alkyl group having a carboxyl group at the terminal such as -carboxypropyl group, 4-carboxybutyl group, 5-carboxypentyl group, 6-carboxyhexyl group; methoxycarbonylmethyl group, ethoxycarbonylmethyl group, propoxycarbonylmethyl group, Alkyl group having a terminal alkoxycarbonyl group such as methoxycarbonylethyl group, 2-ethoxycarbonylethyl group, 3-methoxycarbonylpropyl group, 4-methoxycarbonylbutyl group, 5-methoxycarbonylpentyl group, and 6-methoxycarbonylhexyl group ;
[0031]
Propenylcarbonylmethyl group, isopropenylcarbonylmethyl group, 2-propenylcarbonylethyl group, 2-isopropenylcarbonylethyl group, 3-propenylcarbonylpropyl group, 3-isopropenylcarbonylpropyl group, 4-propenylcarbonylbutyl group, 4- An alkyl group having an alkenylcarbonyl group such as an isopropenylcarbonylbutyl group, a 5-propenylcarbonylpentyl group, or a 6-propenylcarbonylhexyl group at a terminal; a methoxycarbonyloxymethyl group, an ethoxycarbonyloxymethyl group, a propoxycarbonyloxymethyl group, Methoxycarbonyloxyethyl group, 2-ethoxycarbonyloxyethyl group, 3-methoxycarbonyloxypropyl group, 4-methoxycarbonyloxybutyl group, 5- Butoxy carbonyloxy pentyl group, alkyl groups having an alkoxycarbonyl group such as a 6-methoxycarbonyloxy-hexyl group at the end;
[0032]
Propenylcarbonyloxymethyl group, isopropenylcarbonyloxymethyl group, 2-propenylcarbonyloxyethyl group, 2-isopropenylcarbonyloxyethyl group, 3-propenylcarbonyloxypropyl group, 3-isopropenylcarbonyloxypropyl group, 4-propenyl An alkyl group having a terminal alkenyloxycarbonyloxy group such as a carbonyloxybutyl group, a 4-isopropenylcarbonyloxybutyl group, a 5-propenylcarbonyloxypentyl group, or a 6-propenylcarbonyloxyhexyl group; an aminomethyl group or methylaminomethyl Group, dimethylaminomethyl group, 2-aminoethyl group, 2-dimethylaminoethyl group, 3-aminopropyl group, 4-aminobutyl group, 5-aminopentyl group, 6-aminohexyl Alkyl group having an amino group or an alkylamino group such as Le group at the end;
[0033]
An aminomethylaminomethyl group, a 2-aminoethylaminomethyl group, a 2- (aminomethylamino) ethyl group, a 2- (2′-aminoethylamino) ethyl group, a 3- (2′-aminoethylamino) propyl group, 3- [2- (4′-vinylbenzylamino) ethylamino] propyl group, 4- (2′-aminoethylamino) butyl group, 5- (2′-aminoethylamino) pentyl group, 6- (2 ′ An alkyl group having an optionally substituted aminoalkylamino group such as -aminoethylamino) hexyl group at the terminal; (4-vinylbenzyl) aminomethyl group, 2-[(4-vinylbenzyl) amino] ethyl group, An alkyl group having a terminal terminal of a vinylbenzylamino group such as a 3-[(4-vinylbenzyl) amino] propyl group or a 4-[(4-vinylbenzyl) amino] butyl group Acetylaminomethyl group, benzoylaminomethyl group, 2- (N-acetylamino) ethyl group, 3- (N-acetylamino) propyl group, 4- (N-acetylamino) butyl group, 5- (N-acetylamino A) an alkyl group having an acylamino group at the terminal such as a pentyl group or a 6- (N-acetylamino) hexyl group;
[0034]
Amido groups such as amidomethyl group, N-methylamidomethyl group, N, N-dimethylamidomethyl group, 2-amidoethyl group, 3-amidopropyl group, 4-amidobutyl group, 5-amidopentyl group and 6-amidohexyl group (2-methoxy) ethoxymethyl group, ethoxymethoxymethyl group, 2- (methoxymethoxy) ethyl group, 2- (2'-methoxyethoxy) ethyl group, 3- (2'-methoxyethoxy) ) An alkyl group having an alkoxyalkyl group at its terminal such as a propyl group, a 4- (2'-methoxyethoxy) butyl group, a 5- (2'-methoxyethoxy) pentyl group, or a 6- (2'-methoxyethoxy) hexyl group A glycidyl group, a 2-epoxyethyl group, a 3-epoxypropyl group, a 4-epoxybutyl group, a 5-epoxypentyl group, 6 An alkyl group having an epoxy group such as an epoxyhexyl group at the terminal; glycidyloxymethyl group, 2-glycidyloxyethyl group, 3-glycidyloxypropyl group, 4-glycidyloxybutyl group, 5-glycidyloxypentyl group, 6-glycidyl An alkyl group having a glycidyloxy group at the terminal such as an oxyhexyl group;
[0035]
An alkyl group having a mercapto group at the terminal such as a mercaptomethyl group, a 2-mercaptoethyl group, a 3-mercaptopropyl group, a 4-mercaptobutyl group, a 5-mercaptopentyl group, a 6-mercaptohexyl group; a methylthiomethyl group, an ethylthio group Alkyl groups having alkylthio groups at the terminals such as methyl group, 2-methylthioethyl group, 3-methylthiopropyl group, 4-methylthiobutyl group, 5-methylthiopentyl group and 6-methylthiohexyl group; cyanomethyl group, 2-cyanoethyl group An alkyl group having a terminal cyano group such as a 3-cyanopropyl group, a 4-cyanobutyl group, a 5-cyanopentyl group, and a 6-cyanohexyl group; a ureidomethyl group, a 2-ureidoethyl group, a 3-ureidopropyl group; 4-ureidobutyl group, 5-ureidopentyl group, 6- Alkyl group having a ureido group such as a raidohexyl group at the terminal; (3,4-epoxycyclohexyl) methyl group, 2- (3 ′, 4′-epoxycyclohexyl) ethyl group, 3- (3 ′, 4′-epoxy) Cyclohexyl) propyl group, 4- (3 ′, 4′-epoxycyclohexyl) butyl group, 5- (3 ′, 4′-epoxycyclohexyl) pentyl group, 6- (3 ′, 4′-epoxycyclohexyl) hexyl group, etc. An alkyl group having a 3,4-epoxycyclohexyl group at the end of the group;
[0036]
Examples of the alkenyl group having a hydrophilic substituent at a terminal include, for example, a 3-methoxy-1-propenyl group, a 3-ethoxy-1-propenyl group, a 4-methoxy-1-butenyl group, a 5-methoxy-1-pentenyl group, Alkenyl group having an alkoxy group at the terminal such as 6-methoxy-1-hexenyl group; 3-epoxy-1-propenyl group, 4-epoxy-1-butenyl group, 5-epoxy-1-pentenyl group, 6-epoxy- An alkenyl group having an epoxy group at the terminal such as a 1-hexenyl group;
[0037]
Examples of the alkynyl group having a hydrophilic substituent at the terminal include, for example, a 3-methoxy-1-propynyl group, a 3-ethoxy-1-propynyl group, a 4-methoxy-1-butynyl group, a 5-methoxy-1-pentynyl group, Alkynyl group having an alkoxy group at the terminal such as 6-methoxy-1-hexynyl group; 3-epoxy-1-propynyl group, 4-epoxy-1-butynyl group, 5-epoxy-1-pentynyl group, 6-epoxy- An alkynyl group having an epoxy group at the terminal such as a 1-hexynyl group;
[0038]
Examples of the aryl group having a hydrophilic substituent at the terminal include a 4-hydroxyphenyl group, a 4-methoxyphenyl group, a 2,4-dimethoxyphenyl group, a 3,5-dimethoxyphenyl group, and a 2,4,6-triphenyl group. Methoxyphenyl group, 4- (2-methoxy) ethoxyphenyl group, 4-aminophenyl group, 2,4-diaminophenyl group, 4-dimethylaminophenyl group, 4-acetylaminophenyl group, 4-carboxyphenyl group, 4 -Methoxycarbonylphenyl group, 4-acetylaminophenyl group, 4-amidophenyl group, 4-mercaptophenyl group, 4-methylthiophenyl group, 4-glycidylphenyl group, 4-glycidyloxyphenyl group, 4- (2-epoxy ) A phenyl group having a hydrophilic substituent such as an ethoxyphenyl group or a 4-cyanophenyl group A naphthyl group having a 6-methoxy-2-hydrophilic substituent such as naphthyl; 6-methoxy-1-naphthyl group and the like.
[0039]
Among these, R 1 Is particularly preferably an alkyl group having 2 or 3 carbon atoms or an alkyl group having a hydrophilic substituent at the terminal.
[0040]
R 2 , R 3 Represents an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms which may have a substituent. Examples of the alkyl group of the alkyl group optionally having a substituent include a methyl group, an ethyl group, an n-propyl group, an isopropyl group, an n-butyl group, a sec-butyl group, an isobutyl group, and a t-butyl group. Group, n-pentyl group, n-hexyl group and the like.
[0041]
The R 2 And R 3 Examples of the substituent of the optionally substituted alkyl group include the aforementioned R 1 And the same substituents as the substituents of the alkyl group having 2 or 3 carbon atoms.
[0042]
Among these, R 2 Is preferably an alkyl group having 1 to 3 carbon atoms, more preferably a methyl group and an ethyl group. Also R 3 Is an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms such as a methyl group, an ethyl group, and an n-propyl group; or a methoxymethyl group, an ethoxymethyl group, a propoxymethyl group, a 2-methoxyethyl group, a 2-ethoxyethyl group, It is preferably an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms substituted by an alkoxy group having 1 to 8 carbon atoms such as a propoxyethyl group.
[0043]
n1, n2, n4 and n5 each independently represent an integer of 0 or 1 to 3, and n3 represents 1 or 2. However, n1 + n2 + n3 + n4 + n5 = 4.
[0044]
Examples of the silane compound represented by the general formula (1) include ethyltrimethoxysilane, ethyltriethoxysilane, n-propyltrimethoxysilane, n-propyltriethoxysilane, isopropyltrimethoxysilane, isopropyltriethoxysilane, n-butyltrimethoxysilane, n-butyltriethoxysilane, isobutyltrimethoxysilane, isobutyltriethoxysilane, n-pentyltrimethoxysilane, n-pentyltriethoxysilane, n-hexyltrimethoxysilane, n-hexyltriethoxysilane R such as silane 1 Is an alkoxysilane having 2 to 6 carbon atoms;
[0045]
Hydroxymethyltrimethoxysilane, hydroxymethyltriethoxysilane, 2-hydroxyethyltrimethoxysilane, 2-hydroxyethyltriethoxysilane, 3-hydroxypropyltrimethoxysilane, 3-hydroxypropyltriethoxysilane, 4-hydroxybutyltrimethoxy R such as silane and 4-hydroxybutyltriethoxysilane 1 Is an alkoxysilane having a hydroxyl-terminated alkyl group;
[0046]
Methoxymethyltrimethoxysilane, methoxymethyltriethoxysilane, ethoxymethyltrimethoxysilane, ethoxymethyltriethoxysilane, 2-methoxyethyltrimethoxysilane, 2-methoxyethyltriethoxysilane, 2-ethoxyethyltrimethoxysilane, 2-methoxyethyltrimethoxysilane R such as ethoxyethyltriethoxysilane, 3-methoxypropyltrimethoxysilane and 3-methoxypropyltriethoxysilane 1 Is an alkoxysilane having an alkoxy group at the terminal;
[0047]
Carboxymethyltrimethoxysilane, carboxymethyltriethoxysilane, 2-carboxyethyltrimethoxysilane, 2-carboxyethyltriethoxysilane, 3-carboxypropyltrimethoxysilane, 3-carboxypropyltriethoxysilane, 4-carboxybutyltrimethoxy R such as silane and 4-carboxybutyltriethoxysilane 1 Is an alkoxysilane having an alkyl group having a terminal carboxyl group;
[0048]
Chloromethyltrimethoxysilane, chloromethyltriethoxysilane, fluoromethyltrimethoxysilane, trifluoromethyltrimethoxysilane, trifluoromethyltriethoxysilane, 2-chloroethyltrimethoxysilane, 2-chloroethyltriethoxysilane, 3- R such as chloropropyltrimethoxysilane, 3-chloropropyltriethoxysilane and 4-chlorobutyltrimethoxysilane 1 Is an alkoxysilane having an alkyl group having a halogen atom at a terminal;
[0049]
Methoxycarbonylmethyltrimethoxysilane, methoxycarbonylmethyltriethoxysilane, ethoxycarbonylmethyltrimethoxysilane, ethoxycarbonylmethyltriethoxysilane, propoxycarbonylmethyltrimethoxysilane, propoxycarbonylmethyltriethoxysilane, 2-methoxycarbonylethyltrimethoxysilane , 2-methoxycarbonylethyltriethoxysilane, 2-ethoxycarbonylethyltrimethoxysilane, 2-ethoxycarbonylethyltriethoxysilane, 3-methoxycarbonylpropyltrimethoxysilane, 3-methoxycarbonylpropyltriethoxysilane, 4-methoxycarbonyl R such as butyltrimethoxysilane and 4-methoxycarbonylbutyltriethoxysilane 1 Is an alkoxysilane having an alkoxycarbonyl group at the terminal;
[0050]
Propenylcarbonylmethyltrimethoxysilane, propenylcarbonylmethyltriethoxysilane, isopropenylcarbonylmethyltrimethoxysilane, isopropenylcarbonylmethyltriethoxysilane, 2-propenylcarbonylethyltrimethoxysilane, 2-propenylcarbonylethyltriethoxysilane, 2- Isopropenylcarbonylethyltrimethoxysilane, 2-isopropenylcarbonylethyltriethoxysilane, 3-propenylcarbonylpropyltrimethoxysilane, 3-propenylcarbonylpropyltriethoxysilane, 3-isopropenylcarbonylpropyltrimethoxysilane, 3-isopropenyl R such as carbonylpropyltriethoxysilane 1 Is an alkoxysilane having an alkenylcarbonyl group at the terminal;
[0051]
Methoxycarbonyloxymethyltrimethoxysilane, methoxycarbonyloxymethyltriethoxysilane, ethoxycarbonyloxymethyltrimethoxysilane, ethoxycarbonyloxymethyltriethoxysilane, propoxycarbonyloxymethyltrimethoxysilane, propoxycarbonyloxymethyltriethoxysilane, 2- Methoxycarbonyloxyethyltrimethoxysilane, 2-methoxycarbonyloxyethyltriethoxysilane, 2-ethoxycarbonyloxyethyltrimethoxysilane, 2-ethoxycarbonyloxyethyltriethoxysilane, 3-methoxycarbonyloxypropyltrimethoxysilane, 3- R such as methoxycarbonyloxypropyltriethoxysilane 1 Is an alkoxysilane having an alkyl group having an alkoxycarbonyloxy group at a terminal;
[0052]
Propenylcarbonyloxymethyltrimethoxysilane, propenylcarbonyloxymethyltriethoxysilane, isopropenylcarbonyloxymethyltrimethoxysilane, isopropenylcarbonyloxymethyltriethoxysilane, 2-propenylcarbonyloxyethyltrimethoxysilane, 2-propenylcarbonyloxyethyl Triethoxysilane, 2-isopropenylcarbonyloxyethyltrimethoxysilane, 2-isopropenylcarbonyloxyethyltriethoxysilane, 3-propenylcarbonyloxypropyltrimethoxysilane, 3-propenylcarbonyloxypropyltriethoxysilane, 3-isopropenyl Carbonyloxypropyltrimethoxysilane, 3-isopropenylcarbonyloxypropyl R such as triethoxysilane 1 Is an alkoxysilane having an alkenyloxycarbonyloxy group at the terminal;
[0053]
Aminomethyltrimethoxysilane, aminomethyltriethoxysilane, methylaminomethyltrimethoxysilane, methylaminomethyltriethoxysilane, dimethylaminomethyltrimethoxysilane, dimethylaminomethyltriethoxysilane, 2-aminoethyltrimethoxysilane, 2- Aminoethyltriethoxysilane, 2-dimethylaminoethyltrimethoxysilane, 2-dimethylaminoethyltriethoxysilane, 3-aminopropyltrimethoxysilane, 3-aminopropyltriethoxysilane, 4-aminobutyltrimethoxysilane, dimethylamino Methyltrimethoxysilane, dimethylaminotriethoxysilane, 2- (dimethylamino) ethyltrimethoxysilane, 2- (dimethylamino) ethyltriethoxysilane, 3- Dimethylamino) propyl trimethoxysilane, 3- (dimethylamino) propyl triethoxysilane, 4- (such as dimethylamino) butyl trimethoxysilane R 1 Is an alkyl group having an amino group, an alkylamino group or a dialkylamino group at an end;
[0054]
Aminomethylaminomethyltrimethoxysilane, aminomethylaminomethyltriethoxysilane, 2-aminoethylaminomethyltrimethoxysilane, 2-aminoethylaminomethyltriethoxysilane, 2- (aminomethylamino) ethyltrimethoxysilane, 2- (Aminomethylamino) ethyltriethoxysilane, 2- (2'-aminoethylamino) ethyltrimethoxysilane, 2- (2'-aminoethylamino) ethyltriethoxysilane, 2- (2'-aminoethylamino) Ethyltridimethoxysilane, 3- (2'-aminoethylamino) propyltrimethoxysilane, 3- (2'-aminoethylamino) propyltriethoxysilane, 3- [2- (4'-vinylbenzylamino) ethylamino Propyltrimethoxysilane, 3- [ -(4'-vinylbenzylamino) ethylamino] propyltriethoxysilane, 4- (2'-aminoethylamino) butyltrimethoxysilane, 4- (2'-aminoethylamino) butyltriethoxysilane, 5- ( R such as 2′-aminoethylamino) pentyltrimethoxysilane and 6- (2′-aminoethylamino) hexyltrimethoxysilane 1 Is an alkoxysilane having an optionally substituted aminoalkylamino group at the terminal;
[0055]
Acetylaminomethyltrimethoxysilane, acetylaminomethyltriethoxysilane, benzoylaminomethyltrimethoxysilane, benzoylaminomethyltriethoxysilane, 2- (N-acetylamino) ethyltrimethoxysilane, 2- (N-acetylamino) ethyl Triethoxysilane, 3- (N-acetylamino) propyltrimethoxysilane, 3- (N-acetylamino) propyltriethoxysilane, 4- (N-acetylamino) butyltrimethoxysilane, 5- (N-acetylamino R) such as pentyltriethoxysilane and 6- (N-acetylamino) hexyltrimethoxysilane 1 Is an alkoxysilane having an alkyl group having an acylamino group at a terminal;
[0056]
Amidomethyltrimethoxysilane, amidomethyltriethoxysilane, N-methylamidomethyltrimethoxysilane, N-methylamidomethyltriethoxysilane, N, N-dimethylamidomethyltrimethoxysilane, N, N-dimethylamidomethyltriethoxy Silane, 2-amidoethyltrimethoxysilane, 2-amidoethyltriethoxysilane, 3-amidopropyltrimethoxysilane, 3-amidopropyltriethoxysilane, 4-amidobutyltrimethoxysilane, 4-amidobutyltriethoxysilane, R such as 5-amidopentyltrimethoxysilane and 6-amidohexyltrimethoxysilane groups 1 Is an alkoxysilane having an amide group-terminated alkyl group;
[0057]
(2-methoxy) ethoxymethyltrimethoxysilane, (2-methoxy) ethoxymethyltriethoxysilane, ethoxymethoxymethyltrimethoxysilane, ethoxymethoxymethyltrimethoxyethoxysilane, 2- (methoxymethoxy) ethyltrimethoxysilane, 2- ( Methoxymethoxy) ethyltriethoxysilane, 2- (2′-methoxyethoxy) ethyltrimethoxysilane, 2- (2′-methoxyethoxy) ethyltriethoxysilane, 3- (2′-methoxyethoxy) propyltrimethoxysilane, 3- (2'-methoxyethoxy) propyltriethoxysilane, 4- (2'-methoxyethoxy) butyltrimethoxysilane, 4- (2'-methoxyethoxy) butyltriethoxysilane, 5- (2'-methoxyethoxy) ) Pentyl trimethoxy R such as silane and 6- (2'-methoxyethoxy) hexyltrimethoxysilane 1 Is an alkoxysilane having an alkoxyalkyl group at an end;
[0058]
Glycidyltrimethoxysilane, glycidyltriethoxysilane, 2-epoxyethyltrimethoxysilane, 2-epoxyethyltriethoxysilane, 3-epoxypropyltrimethoxysilane, 3-epoxypropyltriethoxysilane, 4-epoxybutyltrimethoxysilane, R such as 4-epoxybutyltriethoxysilane, 5-epoxypentyltrimethoxysilane and 6-epoxyhexyltrimethoxysilane 1 Is an alkoxysilane having an epoxy group-terminated alkyl group;
[0059]
Glycidyloxymethyltrimethoxysilane, glycidyloxymethyltriethoxysilane, 2-glycidyloxyethyltrimethoxysilane, 2-glycidyloxyethyltriethoxysilane, 3-glycidyloxypropyltrimethoxysilane, 3-glycidyloxypropyltriethoxysilane, R such as 4-glycidyloxybutyltrimethoxysilane, 4-glycidyloxybutyltriethoxysilane, 5-glycidyloxypentyltrimethoxysilane, and 6-glycidyloxyhexyltrimethoxysilane group; 1 Is an alkoxysilane having an alkyl group having a glycidyloxy group at a terminal;
[0060]
Mercaptomethyltrimethoxysilane, mercaptomethyltriethoxysilane, 2-mercaptoethyltrimethoxysilane, 2-mercaptoethyltriethoxysilane, 3-mercaptopropyltrimethoxysilane, 3-mercaptopropyltriethoxysilane, 4-mercaptobutyltrimethoxysilane R such as silane, 5-mercaptopentyltrimethoxysilane and 6-mercaptohexyltrimethoxysilane 1 Is an alkoxy group having an alkyl group having a mercapto group at a terminal;
[0061]
Methylthiomethyltrimethoxysilane, methylthiomethyltriethoxysilane, ethylthiomethyltrimethoxysilane, ethylthiomethyltriethoxysilane, 2-methylthioethyltrimethoxysilane, 2-methylthioethyltriethoxysilane, 3-methylthiopropyltrimethoxysilane, R such as 3-methylthiopropyltriethoxysilane, 4-methylthiobutyltrimethoxysilane, 4-methylthiobutyltriethoxysilane, 5-methylthiopentyltrimethoxysilane and 6-methylthiohexyltrimethoxysilane 1 Is an alkoxysilane having an alkylthio group at the terminal;
[0062]
Cyanomethyltrimethoxysilane, cyanomethyltriethoxysilane, 2-cyanoethyltrimethoxysilane, 2-cyanoethyltriethoxysilane, 3-cyanopropyltrimethoxysilane, 3-cyanopropyltriethoxysilane, 4-cyanobutyltrimethoxysilane, R such as 4-cyanobutyltriethoxysilane, 5-cyanopentyltrimethoxysilane and 6-cyanohexyltrimethoxysilane 1 Is an alkoxysilane having an alkyl group having a cyano group at a terminal;
[0063]
Ureidomethyltrimethoxysilane, ureidomethyltriethoxysilane, 2-ureidoethyltrimethoxysilane, 2-ureidoethyltriethoxysilane, 3-ureidopropyltrimethoxysilane, 3-ureidopropyltriethoxysilane, 4-ureidobutyltrimethoxysilane R such as silane, 4-ureidobutyltriethoxysilane, 5-ureidopentyltrimethoxysilane, and 6-ureidohexyltrimethoxysilane 1 Is an alkoxysilane having an ureido group at the terminal;
[0064]
(3,4-epoxycyclohexyl) methyltrimethoxysilane, (3,4-epoxycyclohexyl) methyltriethoxysilane, 2- (3 ′, 4′-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane, 2- (3 ′, 4 '-Epoxycyclohexyl) ethyltriethoxysilane, 3- (3', 4'-epoxycyclohexyl) propyltrimethoxysilane, 3- (3 ', 4'-epoxycyclohexyl) propyltriethoxysilane, 4- (3', 4'-epoxycyclohexyl) butyltrimethoxysilane, 4- (3 ', 4'-epoxycyclohexyl) butyltriethoxysilane, 5- (3', 4'-epoxycyclohexyl) pentyltrimethoxysilane, 6- (3 ' R such as 4,4'-epoxycyclohexyl) hexyltrimethoxysilane 1 Is an alkoxysilane having an alkyl group having a 3,4-epoxycyclohexyl group at a terminal;
[0065]
Methacryloxymethyltrimethoxysilane, methacryloxymethyltriethoxysilane, 2-methacryloxyethyltrimethoxysilane, 2-methacryloxyethyltriethoxysilane, 3-methacryloxypropyltrimethoxysilane, 3-methacryloxypropyltriethoxysilane, etc. R 1 Is an alkoxysilane having an alkyl group having a methacryloxy group at a terminal;
[0066]
Chloromethyltrimethoxysilane, chloromethyltriethoxysilane, trifluoromethyltrimethoxysilane, trifluoromethyltriethoxysilane, 2-chloroethyltrimethoxysilane, 2-chloroethyltriethoxysilane, 3-chloropropyltrimethoxysilane, R such as 3-chloropropyltriethoxysilane and 4-chlorobutyltrimethoxysilane 1 Is an alkoxysilane having an alkyl group having a halogen atom at a terminal;
[0067]
Cyanomethyltrimethoxysilane, cyanomethyltriethoxysilane, 2-cyanoethyltrimethoxysilane, 2-cyanoethyltriethoxysilane, 3-cyanopropyltrimethoxysilane, 3-cyanopropyltriethoxysilane, 4-cyanobutyltrimethoxysilane, etc. R 1 Is an alkoxysilane compound having an alkyl group having a cyano group at a terminal;
[0068]
3-methoxy-1-propenyltrimethoxysilane, 3-methoxy-1-propenyltriethoxysilane, 3-ethoxy-1-propenyltrimethoxysilane, 3-ethoxy-1-propenyltriethoxysilane, 4-methoxy-1-bu Tenyltrimethoxysilane, 4-methoxy-1-butenyltriethoxysilane, 5-methoxy-1-pentenyltrimethoxysilane, 5-methoxy-1-pentenyltriethoxysilane, 6-methoxy-1-hexenyltrimethoxysilane, R such as 6-methoxy-1-hexenyltriethoxysilane 1 Is an alkenyl group having an alkoxy group at the terminal;
[0069]
3-epoxy-1-propenyltrimethoxysilane, 3-epoxy-1-propenyltriethoxysilane, 4-epoxy-1-butenyltrimethoxysilane, 4-epoxy-1-butenyltriethoxysilane, 5-epoxy- R such as 1-pentenyltrimethoxysilane, 5-epoxy-1-pentenyltriethoxysilane, 6-epoxy-1-hexenyltrimethoxysilane, 6-epoxy-1-hexenyltriethoxysilane, etc. 1 Is an alkoxysilane having an epoxy-terminated alkenyl group;
[0070]
3-methoxy-1-propynyltrimethoxysilane, 3-methoxy-1-propynyltriethoxysilane, 3-ethoxy-1-propynyltrimethoxysilane, 3-ethoxy-1-propynyltriethoxysilane, 4-methoxy-1- Butynyltrimethoxysilane, 4-methoxy-1-butynyltriethoxysilane, 5-methoxy-1-pentynyltrimethoxysilane, 5-methoxy-1-pentynyltriethoxysilane, 6-methoxy-1-hexynyl R such as trimethoxysilane and 6-methoxy-1-hexynyltriethoxysilane 1 Is an alkynyl group having an alkoxy group at a terminal;
[0071]
3-epoxy-1-propynyltrimethoxysilane, 3-epoxy-1-propynyltriethoxysilane, 4-epoxy-1-butynyltrimethoxysilane, 4-epoxy-1-butynyltriethoxysilane, 5-epoxy- R such as 1-pentynyltrimethoxysilane, 5-epoxy-1-pentynyltriethoxysilane, 6-epoxy-1-hexynyltrimethoxysilane and 6-epoxy-1-hexynyltriethoxysilane 1 Is an alkynyl group having an epoxy group at the end;
[0072]
4-hydroxyphenyltrimethoxysilane, 4-hydroxyphenyltriethoxysilane, 4-methoxyphenyltrimethoxysilane, 4-methoxyphenyltriethoxysilane, 2,4-dimethoxyphenyltrimethoxysilane, 2,4-dimethoxyphenyltriethoxy Silane, 3,5-dimethoxyphenyltrimethoxysilane, 3,5-dimethoxyphenyltriethoxysilane, 2,4,6-trimethoxyphenyltrimethoxysilane, 4- (2-methoxy) ethoxyphenyltrimethoxysilane, 4- Aminophenyltrimethoxysilane, 4-aminophenyltriethoxysilane, 2,4-diaminophenyltrimethoxysilane, 4-dimethylaminophenyltrimethoxysilane, 4-acetylaminophenyltrimethoxysilane 4-carboxyphenyltrimethoxysilane, 4-methoxycarbonylphenyltrimethoxysilane, 4-acetylaminophenyltrimethoxysilane, 4-amidophenyltrimethoxysilane, 4-mercaptophenyltrimethoxysilane, 4-methylthiophenyltrimethoxysilane, 4-glycidylphenyltrimethoxysilane, 4-glycidyloxyphenyltrimethoxysilane, 4-glycidyloxyphenyltriethoxysilane, 4- (2-epoxy) ethoxyphenyltrimethoxysilane, 4- (2-epoxy) ethoxyphenyltriethoxy R such as silane and 4-cyanophenyltrimethoxysilane group 1 Is an alkoxysilane having a phenyl group having a hydrophilic substituent;
[0073]
Alkoxysilane wherein R1 is a naphthyl group having a hydrophilic substituent, such as a 6-methoxy-1-naphthyltrimethoxysilane group or a 6-methoxy-2-naphthyltrimethoxysilane group; These silane compounds can be used alone or in combination of two or more.
[0074]
The amount of the silane compound represented by the formula (1) is not particularly limited, but is preferably 0.0001 to 10% by weight based on the composition for forming a photocatalyst layer in order to obtain the excellent effects of the present invention. , More preferably 0.001 to 5% by weight.
[0075]
(D) Preparation of composition for forming photocatalyst layer
The composition for forming a photocatalyst layer of the present invention is obtained by mixing a photocatalyst powder and / or sol, a metal oxide sol and / or a metal hydroxide sol, and a silane compound represented by the above formula (1) at a predetermined ratio. Can be prepared. The total solid content of the composition for forming a photocatalyst layer is preferably 1 to 15% by weight, more preferably 2 to 10% by weight in terms of oxide.
[0076]
The composition for forming a photocatalyst layer needs to be a uniform solution or dispersion without precipitation or the like in order to obtain a good-quality photocatalyst layer. Therefore, when the composition is prepared, it is preferable to drop each compounded component little by little with sufficient stirring so that the pH is not locally biased or the precipitation does not occur.
[0077]
In the present invention, it is preferable to further add a surfactant to the composition. By adding a surfactant, the defoaming effect can be further enhanced, a more uniformly dissolved or dispersed composition can be obtained, and a photocatalyst layer with good film quality can be formed.
[0078]
As the surfactant, it is preferable to use, for example, a nonionic surfactant such as a polyoxyethylene-based, nonylphenol ether-based, or fluoropolymer-based surfactant from the viewpoint of preventing metal ions from being mixed and improving the dispersibility of the sol.
[0079]
The amount of the surfactant to be added is generally in the range of 10 to 1,000 ppm, preferably 10 to 100 ppm, based on the total solid content of the composition.
The surfactant may be added in advance to the photocatalyst solution or the solution or dispersion of the silane compound.
[0080]
2) Photocatalyst layer supporting structure having odor prevention function and method for producing the same
The photocatalyst layer-supporting structure having an odor preventing function of the present invention is characterized by having a substrate and a layer formed on the substrate from the composition for forming a photocatalyst layer of the present invention.
[0081]
The substrate used is not particularly limited as long as it can support the photocatalyst directly or via another layer. Examples of the material of the base include inorganic materials such as ceramics, glass, pottery, enamel, and concrete; organic materials such as synthetic resins, fibers, papers, and wood materials; and metallic materials such as iron, aluminum, copper, and stainless steel. And the like. The shape of the substrate may be any shape such as a film, a sheet, a plate, a tube, a fiber, and a net. The thickness of the substrate is not particularly limited, but is preferably 10 μm or more because the adhesive layer and the photocatalyst layer can be firmly supported on the surface. The base may be a single layer or a laminate.
[0082]
In the support structure of the present invention, it is preferable that another layer is interposed between the substrate and the photocatalyst layer. Other layers include, for example, an adhesive layer. The adhesive layer is formed to enhance the adhesiveness between the substrate and the photocatalyst layer and to prevent the substrate material from being deteriorated or decomposed by the photocatalyst.
[0083]
The adhesive layer is composed of (1) a silicon-modified resin having a silicon content of 2 to 60% by weight, (2) a resin containing 5 to 40% by weight of colloidal silica, or (3) a formula (2).
[0084]
Embedded image
Figure 2004010782
[0085]
[Wherein, R 4 Represents an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms (which may be substituted by an amino group, a carboxyl group or a chlorine atom); 5 Represents an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms or an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms substituted with an alkoxy group, m1 represents 0, 1 or 2, m2 and m3 each independently represent 0 or 1 And m4 represents 2, 3 or 4. However, m1 + m2 + m3 + m4 = 4. It is preferable to use one or more resins containing 3 to 60% by weight of a polysiloxane which is a polycondensation reaction product of the compound represented by the formula (1).
[0086]
In the case of a silicon-modified resin having a silicon content of less than 2% by weight, a resin having a colloidal silica content of less than 5% by weight, or a resin having a polysiloxane content of less than 3% by weight, the adhesive layer is deteriorated by a photocatalytic effect. On the other hand, when the silicon content exceeds 60% by weight, the adhesiveness between the adhesive layer and the substrate is poor. In the case of a resin having a colloidal silica content of more than 40% by weight or a resin having a polysiloxane content of more than 60% by weight, the adhesive layer becomes porous and the base material of the base is deteriorated by a photocatalyst, Poor adhesion between the layer and the substrate.
[0087]
Examples of the silicone-modified resin (1) include acryl-silicone resin and epoxy-silicone resin. These resins can be produced by various methods such as a transesterification reaction, a graft reaction using a silicon macromer or a reactive silicon monomer, a hydrosilylation reaction, and a block copolymerization method. Examples of the resin into which silicon is introduced (modified) include an acrylic resin, an epoxy resin, an alkyd resin, a urethane resin, and a polyester resin. Of these, acrylic resins and epoxy resins are preferred from the viewpoints of film formability, toughness, and adhesion to a substrate.
[0088]
Examples of the resin into which the colloidal silica or polysiloxane of (2) and (3) are introduced include acrylic resin, acrylic-silicon resin, epoxy-silicon resin, urethane resin, epoxy resin, polyester resin, alkyd resin and the like. Can be Among these, silicone-modified resins such as acryl-silicone resin and epoxy-silicone resin having excellent durability are preferable.
[0089]
In the case of the resin of the above (3), when the polysiloxane contained is a hydrolyzate of a silicon alkoxide containing an alkoxy group having 1 to 5 carbon atoms or a product derived from the hydrolyzate, adhesion is caused. It is particularly preferable because an adhesive layer having excellent properties and durability can be formed.
[0090]
The adhesive layer can be formed by applying and drying an adhesive layer coating solution directly or via another layer on the substrate surface.
The adhesive layer coating solution can be prepared by dissolving or dispersing at least one or more resins selected from the above (1) to (3) in a suitable solvent.
[0091]
Examples of the solvent used in the adhesive layer coating solution include aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene, and xylene; methanol, ethyl alcohol, n-propyl alcohol, isopropyl alcohol, n-butyl alcohol, sec-butyl alcohol; alcohols such as t-butyl alcohol; esters such as ethyl acetate; and a mixed solvent thereof. When used in a mixed solvent, for example, the mixing ratio (aromatic hydrocarbon or ester: alcohol) of the aromatic hydrocarbon (or ester) to the alcohol is preferably in the range of 20:80 to 80:20 by weight. preferable.
[0092]
Further, the durability can be further improved by blending a light stabilizer and / or an ultraviolet absorber in the adhesive layer coating liquid for the purpose of suppressing deterioration due to photocatalysis. Examples of the light stabilizer that can be used include a hindered amine-based light stabilizer, and examples of the ultraviolet absorber include a triazole-based ultraviolet absorber. The added amount of the light stabilizer and / or the ultraviolet absorber is preferably in the range of 0.005% by weight to 10% by weight based on the resin.
[0093]
Examples of the method for forming the adhesive layer on the surface of the substrate include a method in which the coating solution for the adhesive layer is coated on the surface of the substrate by a spray method, a roll coating method, a dip coating method, and the like, and dried. The drying temperature of the coating is usually in the range of room temperature to 150 ° C.
[0094]
The thickness of the adhesive layer is not particularly limited, but is usually 0.1 μm to 10 μm. When the thickness of the adhesive layer is 0.1 μm or more, the photocatalyst layer can be firmly adhered to form a photocatalyst supporting structure having high durability.
[0095]
Further, in this case, before the adhesive layer is applied in order to further enhance the adhesion between the substrate and the adhesive layer and to prevent discoloration and corrosion of the substrate surface, for example, the method described in JP-A-11-207871 is described. In this case, it is also preferable to apply an acrylic paint on the surface of the substrate in advance.
[0096]
On the surface of the substrate or on the adhesive layer, the photocatalyst layer-forming composition of the present invention is applied to form a coating film, and the coating film is dried to form a photocatalyst layer having an odor preventing function. be able to. The coating method of the composition is not particularly limited, and a known coating method can be employed. For example, a spraying method using a spray, a roll coating method, a dip coating method, and the like can be given. The drying temperature of the coating is usually in the range of room temperature to 150 ° C.
[0097]
The thickness of the photocatalyst layer after drying is 0.1 μm to 2 μm, preferably 0.5 μm to 1.5 μm. When the thickness of the photocatalyst layer is within this range, the surface of the coating film of the composition for forming a photocatalyst layer does not crack or peel off, and an excellent odor prevention effect can be obtained.
[0098]
The photocatalyst layer-carrying structure obtained as described above has a photocatalyst layer having a transparent and uniform film quality and an odor prevention function on the surface. The function of preventing dust and dirt from adhering to the surface by irradiating light to the layer of the structure of the present invention (contamination prevention function), and the function of decomposing malodorous substances such as aldehydes, ammonia and amines In addition to exhibiting excellent functions such as (deodorizing function of odorous substances), it also has a function of preventing odorous substances from adsorbing on the surface (adsorption prevention function). In particular, the photocatalyst layer-carrying structure of the present invention exhibits an excellent odor prevention function and an excellent odor prevention function in a well-balanced manner.
[0099]
The photocatalyst layer-carrying structure having an odor preventing function of the present invention is particularly one in which the intensity of light is low and the photocatalyst takes a long time to decompose an organic substance (malodorous substance), for example, a blind. , Curtains, carpets, various furniture, lighting equipment, etc .; interior building materials such as doors, wallpaper, window glass, wall materials, etc .; outdoor lighting such as lighting, road lights, tunnel lighting, highway and bullet train sound insulation walls, etc. Materials: Can be used as packaging material, ship bottom / fish net prevention paint, water treatment filler, black light, etc.
[0100]
3) Odor prevention method
The method for preventing odor of the photocatalyst layer according to the present invention is directed to a photocatalyst having an odor preventing function by coating the composition for forming a photocatalyst layer of the present invention directly or through another layer on a substrate surface and drying the composition. Forming a layer.
[0101]
Examples of the target substrate include those similar to those listed as the substrate used for the photocatalyst layer supporting structure, but may also be a wall surface of a building or the like. The method for applying the composition for forming a photocatalyst layer, the drying conditions, and the like are the same as in the case of producing the photocatalyst layer-supporting structure having the odor preventing function.
[0102]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail with reference to examples. The present invention, without being limited to the following examples, without departing from the gist of the present invention, the type of each component of the photocatalyst layer forming composition and the adhesive layer coating solution, their blending ratio and the like Can be changed freely.
[0103]
1) Preparation of composition for forming photocatalyst layer
(Example 1)
Photocatalytic sol (product number: STS-01, manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd., solid content concentration: 30% by weight, average particle size: 7 nm) and colloidal silica (particle size: 20 nm) are mixed at a solid content weight ratio of 50:50. Then, the mixture was dispersed in water and adjusted to pH = 2.0 with nitric acid (photocatalyst liquid). Then, a commercially available mixed solvent of ethyl alcohol and n-propyl alcohol (equivalent to 10% by weight of final solid in terms of oxide) was added to the obtained photocatalyst solution using commercially available γ- (2-aminoethyl) aminopropyltrimethoxysilane as oxide. A solution dissolved in ethyl alcohol and n-propyl alcohol at a mixing weight ratio of 10: 1 and a water content of 0.2% by weight) was added, and a composition for forming a photocatalytic layer having a solid concentration of 10% by weight (coating solution A) ) Got.
[0104]
(Example 2)
A composition for forming a photocatalyst layer in the same manner as in Example 1 except that a commercially available 3-methacryloxypropyltrimethoxysilane was used instead of γ- (2-aminoethyl) aminopropyltrimethoxysilane. (Coating solution B) was obtained.
[0105]
(Example 3)
In the same manner as in Example 1, except that a commercially available N- (2-aminoethyl) -3-aminopropyltrimethoxysilane was used instead of γ- (2-aminoethyl) aminopropyltrimethoxysilane. Thus, a composition for forming a photocatalyst layer (coating liquid C) was obtained.
[0106]
(Comparative Example 1)
In Example 1, a composition for forming a photocatalyst layer of a comparative example was prepared in the same manner as in Example 1 except that commercially available tetramethoxysilane was used instead of γ- (2-aminoethyl) aminopropyltrimethoxysilane. A coating liquid D) was obtained.
[0107]
2) Production of photocatalyst layer-supporting glass having odor prevention function
Using the coating solutions A to D obtained above, a photocatalyst layer-supporting glass having an odor preventing function was produced in the following procedure.
[0108]
(1) Formation of adhesive layer
A coating liquid for an adhesive layer is applied on a glass plate of 20 mm × 20 mm × 3 mm (thickness) by a dipping method (40 cm / min) and then dried at 100 ° C. for 15 minutes to form an adhesive layer having a thickness of about 0.6 μm. Formed.
The coating solution for the adhesive layer is an acrylic-silicone resin having a silicon content of 3% by weight (glass transition temperature: 20 ° C.), a partial hydrolysis product of tetramethoxysilane, and an oligomer having a degree of polymerization of 3 to 6 is solidified. The mixture was mixed at a weight ratio of 65:35, and diluted with an ethyl alcohol-ethyl acetate mixed solvent so that the solid content concentration became 10% by weight.
[0109]
(2) Formation of photocatalyst layer having odor prevention function
Next, the photocatalyst layer forming compositions (coating liquids A to D) prepared in the above Examples and Comparative Examples were respectively applied to a glass plate on which an adhesive layer was formed by a dipping method (20 cm / min), and 100 ° C. For 15 minutes to form a photocatalyst layer having a thickness of about 0.4 μm. The obtained photocatalyst layer-supporting glasses were designated as glass plates A to D as follows.
[0110]
Glass plate A: a glass plate on which a photocatalytic layer was formed using coating solution A
Glass plate B: a glass plate on which a photocatalytic layer was formed using coating solution B
Glass plate C: a glass plate on which a photocatalytic layer was formed using coating solution C
Glass plate D: a glass plate on which a photocatalytic layer was formed using coating solution D
[0111]
3) Various performance tests
(1) Adhesion evaluation
An adhesion evaluation test was performed by a cross-cut tape method test specified in JIS K5400. The number of squares was 25 at intervals of 2 mm. The score was evaluated according to the standards described in JIS K5400. The results are shown in Table 1. As is clear from Table 1, all of the evaluation points of the glass plates A to D were 10 points, and the photocatalyst layers of all the glass plates A to D had excellent adhesion.
[0112]
(2) Evaluation of transparency of coating film
The transparency of the coating film was evaluated by measuring the haze ratio of the coating film formed on the glass plate. The haze ratio was measured with a turbidity meter (300A manufactured by Nippon Denshoku Industries Co., Ltd.). Since the film was formed by the dipping method, and the coating film was formed on both surfaces, it was converted to one side. The results are shown in Table 1.
[0113]
(3) Evaluation of photocatalytic activity
The evaluation of the photocatalytic activity was performed by a methylene blue decomposition test. Glass plates A to D were dipped in a 0.1 wt% methylene blue ethyl alcohol solution and colored with methylene blue. 1.0mW / cm UV intensity with black light 2 For 20 hours. The color difference before, after, and after irradiation with ultraviolet light was measured using a color difference meter, and the lightness (L) before coloring was set to 0, the lightness after coloring was set to 100, and the residual ratio of methylene blue (%) was determined from the lightness after irradiation for 20 hours. Was calculated. The results are shown in Table 1.
[0114]
(4) Evaluation of odor prevention effect
Glass plates A to D with black light and ultraviolet intensity of 1.0 mW / cm 2 After irradiating the photocatalyst layer with light for 10 hours, the slat was immediately blown under the nose from the distance of about 5 cm to the photocatalyst layer, and the odor was smelled. When there was almost no off-flavor, it was evaluated as O, and when there was off-flavor, it was evaluated as x. The same test was carried out by five persons, and the highest evaluation was obtained. The results are shown in Table 1. From Table 1, in the case of the glass plates A to C, there was no unpleasant odor, and an excellent odor-imparting effect was observed.
[0115]
[Table 1]
Figure 2004010782
[0116]
【The invention's effect】
Since the photocatalyst layer-supporting structure having an odor preventing function of the present invention has both excellent photocatalytic activity and odor preventing effect, dirt does not easily adhere to the surface, and an unpleasant odor of organic substances adsorbed from the substrate surface is generated. Nothing.
According to the method for producing a photocatalyst layer carrying structure having an odor preventing function of the present invention, the carrying structure of the present invention can be produced simply and efficiently.
In addition, the composition for forming a photocatalyst layer of the present invention is applied directly or through another layer to the surface of a substrate such as an existing building, and only by drying, excellent antifouling activity and odor prevention effect. A photocatalyst layer having both of the above can be formed, and an effect can be obtained in which dirt is hardly adhered to the surface and an unpleasant odor of the organic substance adsorbed from the substrate surface does not occur.

Claims (5)

光触媒の粉末及び/又はゾル、金属酸化物ゾル及び/又は金属水酸化物ゾル、並びに式(1)
Figure 2004010782
(式中、Rは、置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルキル基又は親水性置換基を末端に有する炭化水素基を表し、R、Rは、それぞれ独立して置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表し、n1、n2、n4及びn5は、それぞれ独立して0又は1〜3の整数を表し、n3は1又は2を表す。ただし、n1+n2+n3+n4+n5=4である。)で表されるシラン化合物を含有することを特徴とする光触媒層形成用組成物。
Photocatalyst powder and / or sol, metal oxide sol and / or metal hydroxide sol, and formula (1)
Figure 2004010782
(Wherein, R 1 represents an alkyl group having 2 to 6 carbon atoms which may have a substituent or a hydrocarbon group having a hydrophilic substituent at a terminal, and R 2 and R 3 are each independently Represents an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms which may have a substituent, n1, n2, n4 and n5 each independently represent an integer of 0 or 1 to 3, and n3 represents 1 or 2 Wherein n1 + n2 + n3 + n4 + n5 = 4.) A composition for forming a photocatalyst layer comprising a silane compound represented by the formula:
基体と、該基体上に、請求項1に記載の光触媒層形成用組成物から形成された、着臭防止機能を有する光触媒層とを有することを特徴とする着臭防止機能を有する光触媒層担持構造体。A photocatalyst layer having an odor prevention function, comprising: a substrate; and a photocatalyst layer having an odor prevention function formed on the substrate from the composition for forming a photocatalyst layer according to claim 1. Structure. 基体上に、直接又はその他の層を介して、請求項1に記載の光触媒層形成用組成物を塗工し、乾燥することにより、着臭防止機能を有する光触媒層を形成する工程を有することを特徴とする、着臭防止機能を有する光触媒層担持構造体の製造方法。A step of forming a photocatalyst layer having an odor preventing function by applying and drying the composition for forming a photocatalyst layer according to claim 1 on a substrate, directly or via another layer. A method for producing a photocatalyst layer supporting structure having an odor preventing function. 基体上に、接着層形成用組成物を塗工し、乾燥することにより接着層を形成する工程と、該接着層上に、請求項1に記載の光触媒層形成用組成物を塗工し、乾燥することにより、着臭防止機能を有する光触媒層を形成する工程とを有する着臭防止機能を有する光触媒層担持構造体の製造方法。A step of applying a composition for forming an adhesive layer on a substrate and drying to form an adhesive layer, and coating the composition for forming a photocatalyst layer according to claim 1 on the adhesive layer, Forming a photocatalyst layer having an odor preventing function by drying, a method for producing a photocatalyst layer supporting structure having an odor preventing function. 基体表面に、直接又はその他の層を介して、請求項1に記載の光触媒層形成用組成物を塗工し、乾燥することにより、着臭防止機能を有する光触媒層を形成することを特徴とする光触媒層の着臭防止方法。A photocatalyst layer having an odor preventing function is formed by applying the composition for forming a photocatalyst layer according to claim 1 directly or via another layer on a substrate surface and drying the composition. To prevent odor of the photocatalyst layer.
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