JP2004010095A - カセット収納ケース - Google Patents
カセット収納ケース Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004010095A JP2004010095A JP2002165165A JP2002165165A JP2004010095A JP 2004010095 A JP2004010095 A JP 2004010095A JP 2002165165 A JP2002165165 A JP 2002165165A JP 2002165165 A JP2002165165 A JP 2002165165A JP 2004010095 A JP2004010095 A JP 2004010095A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- storage case
- cassette
- tape cassette
- cassette storage
- ribs
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Buffer Packaging (AREA)
- Packaging Of Annular Or Rod-Shaped Articles, Wearing Apparel, Cassettes, Or The Like (AREA)
Abstract
【課題】内部に収納したカセットの保護性が良好なカセット収納ケースを得る。
【解決手段】テープカセット収納ケース10は、樹脂成形によって一体に形成されており、そのベース部14とカバー部22との間にテープカセット12を収納する。ベース部14の底板16と背壁18C、及びカバー部22の天板24からはそれぞれ弾性変形可能な複数のリブ32、34、36が突設されている。リブ32とリブ36とは、テープカセット収納ケース10が閉じると、弾性変形状態でテープカセット12を上下から挟み込み、リブ34は弾性変形状態でテープカセット12を前壁18Cに押し付ける。
【選択図】 図1
【解決手段】テープカセット収納ケース10は、樹脂成形によって一体に形成されており、そのベース部14とカバー部22との間にテープカセット12を収納する。ベース部14の底板16と背壁18C、及びカバー部22の天板24からはそれぞれ弾性変形可能な複数のリブ32、34、36が突設されている。リブ32とリブ36とは、テープカセット収納ケース10が閉じると、弾性変形状態でテープカセット12を上下から挟み込み、リブ34は弾性変形状態でテープカセット12を前壁18Cに押し付ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体用のカセットを収納するカセット収納ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータ等の外部記録媒体として、リールに巻装された記録テープや円板状のディスクメディア等をケース内に回転可能に収容したテープカセットやディスクカートリッジ等(以下、カセットという)が用いられている。このようなカセットとしては、1リールタイプや2リールタイプ等の様々なテープカセットや様々な記録方式及びディスク径のディスクカートリッジが実用化されている。
【0003】
近年、このようなカセットのケース内に収容される記録媒体の記録容量は、例えば数十GB乃至数百GBに及ぶ高容量化が果たされており、さらなる高容量化の要請もある。この記録容量の高容量化は、例えば、トラックピッチやトラック幅を狭めたり、サーボ信号を書き込んだり、記録テープの場合はテープの厚みを薄くしリールに巻装するテープ長を長くしたりすることで、達成される。
【0004】
そして、上記の如く記録媒体が高容量化されると、カセット自体及び該カセットが装填されるドライブ装置に高精度が要求されるのみならず、カセット収納ケースにはカセットの保護性の向上が要求される。
【0005】
すなわち、一般的にカセットは、保管時や輸送(運搬)時には樹脂製のカセット収納ケースに収納されており、輸送時の振動や落下、ユーザによるハンドリング時の振動や外荷重から保護されるようになっている。
【0006】
このカセット収納ケースとしては、それぞれ樹脂材より成り、カセットを収納可能なベース部と、カセットを収納した状態のベース部を覆うカバー部とを有する構成が採用されている。特に、コンピュータ用のテープカセットや業務用のビデオ製品(テープカセット)用の収納ケースには、コスト及び保護性の観点から、ポリプロピレン(PP)製のカセット収納ケースが採用されることが多い。すなわち、PP製のカセット収納ケースは、PPの可撓性が良好であるために、ベース部とカバー部とを屈曲(相対的な回動)して開閉可能に連結した状態で一体に成形することができ製造コストが低く、PPの衝撃吸収性が良好であるためにカセットの保護性も高い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来のカセット収納ケースでは、カセットの出し入れ性や寸法誤差を考慮して、その内面と収納したカセットの外面との間に隙間が形成される構成であったため、上記振動や落下によってカセットがカセット収納ケース内でガタつく。この場合でも、比較的低記録容量である従来の記録媒体用のカセットでは問題を生じなかったが、上記の如く高記録容量化された記録媒体では上記ガタつきが記録媒体の記録または再生信号の欠落等の原因となる。すなわち、従来のカセット収納ケースでは、高記録容量化される記録媒体用のカセットに対応した十分な保護性を得ることが困難であった。
【0008】
本発明は、上記事実を考慮して、内部に収納したカセットの保護性が良好なカセット収納ケースを得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係るカセット収納ケースは、樹脂成形によって形成され、ベース部とカバー部との間にカセットを収納するカセット収納ケースであって、前記ベース部及びカバー部の少なくとも一方の内面から突設され弾性変形可能な複数の突部を有する、ことを特徴としている。
【0010】
請求項1記載のカセット収納ケースでは、例えばカセットの保管時や運搬時等に、該カセットをベース部とカバー部との間に収納する。
【0011】
ここで、ベース部及びカバー部の少なくとも一方の内面には弾性変形可能な複数の突部が立設されているため、仮にカセットがカセット収納ケース内でガタついても、複数の突部が変形しつつカセットの外面に接触して該ガタつきによってカセットに作用する力が吸収される。なお、ベース部及びカバー部の内面には、互いに対向する面(天板及び底板)の他、ベース部またはカバー部に設けられた側壁の内面が含まれる。
【0012】
このように、請求項1記載のカセット収納ケースでは、内部に収納したカセットの保護性が良好である。
【0013】
また、上記構成のカセット収納ケースでは、内部に弾性変形可能な突部が設けられているため、収納するカセットの寸法や形状の若干(該変形範囲内)の相違が吸収される。これにより、本カセット収納ケースは、仕様や規格等に応じて外形の寸法形状が若干異なる複数種類のカセットを、上記保護性を維持しつつ収納することができる。換言すれば、複数種類のカセットでカセット収納ケースを兼用することができ(本カセット収納ケースは汎用性があり)、カセット収納ケース成形用の型数の削減を図ることも可能となる。
【0014】
なお、弾性変形可能な突部を有するカセット収納ケースの樹脂成形には、例えばポリプロピレン等の可撓性及び耐衝撃性の良好な樹脂材料を用いることが好ましい。そして、カセット収納ケースは、複数の突部を含んでベース部及びカバー部が樹脂成形によって一体に形成される構成とすれば、カセットの保護性が良好な上記構成を簡単な構造によって得ることができる。すなわち、例えば、従来のPP製のカセット収納ケースを生産するための設備(インフラ)を有効利用して本発明に係るカセット収納ケースを得ることができる。
【0015】
また、請求項1記載のカセット収納ケースにおいて、前記複数の突部は、前記収納されたカセットの外面に弾性変形状態で接触し、該カセットを該突部の立設面に対向する面に押し付ける、構成とすることもできる。この構成によれば、カセット収納ケース内におけるカセットのガタつき自体が抑制または防止され、カセットの保護性が一層良好である(向上する)。
【0016】
さらに、請求項1記載のカセット収納ケースにおいて、互いに対向する前記内面からそれぞれ前記複数の突部を立設し、前記収納されたカセットを弾性変形状態の複数の突部間で挟み込む、構成とすることもできる。この構成によっても、カセット収納ケース内におけるカセットのガタつきが抑制または防止される他、カセットが両側から挟み込まれるため落下衝撃の吸収性が高くカセットの保護性がより一層良好である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係るカセット収納ケースとしてのテープカセット収納ケース10について、図1乃至図4に基づいて説明する。
【0018】
図1には、テープカセット収納ケース10及び該テープカセット収納ケース10に収納されるテープカセット12が斜視図にて示されている。この図に示される如く、本発明におけるカセットとしてのテープカセット12は、所謂2リールタイプのテープカセットであり、記録媒体としての磁気テープの両端部がそれぞれ異なるリール(何れも図示省略)に取り付けられ、該磁気テープは通常一方のリールに巻き回されている。
【0019】
すなわち、本実施の形態で一例として示すテープカセット収納ケース10は、テープカセット12用のカセット収納ケースである。このテープカセット収納ケース10は、樹脂成形により全体として一体に形成(一体成形)されている。この樹脂成形には、例えばポリプロピレン(PP)のように可撓性及び耐衝撃性の良好な樹脂材料が用いられる。
【0020】
テープカセット収納ケース10は、ベース部14を備えており、ベース部14は平面視矩形状に形成された底板16を備えている。この底板16には、平面視矩形枠状に形成された枠壁18が立設されている。ベース部14では、この枠壁18の内側にテープカセット12を収納するようになっており、枠壁18の上方に開口した部分がテープカセット12を出し入れする収納口とされている。
【0021】
この枠壁18を構成する背壁18Aはテープカセット12の高さよりも高く設定されているが、互いに対向する一対の側壁18Bの後端部を除く部分はテープカセット12の高さよりも低く設定されている。これにより、ベース部14に対するテープカセット12の出し入れの際に該テープカセット12を把持しやすい構成である。また、枠壁18の背壁18Aに対向する前壁18Cは側壁18Bよりもさらに低く設定されており、後述するカバー部22の回動による近接を許容するようになっている。
【0022】
また、各側壁18Bは、底板16の縁部よりも若干内側に位置しており、該底板16の各側壁18Bよりも外側の部分は、後述するカバー部22の外壁26が当接するストッパ部16Aとされている。さらに、前壁18Cの長手方向中押部にも底板16から連続するストッパ部16Bが突設されている。そして、各側壁18Bの前端近傍には、それぞれ枠壁18の外方に開口した係合凹部20が凹設されており、カバー部22の係合爪30(後述)の係合用とされている。
【0023】
このベース部14の背壁18Aには、カバー部22が連結されている。カバー部22は、底板16に対応した矩形状の天板24を備えており、該天板24が背壁18Aの上端部に屈曲(相対的に回動)可能に連結されている。具体的には、背壁18Aと天板24との互いの連結部の内側からテーパ状に薄肉とすることで、上記の通り一体成形される背壁18Aと天板24とが屈曲して回動可能に連結されている。なお、比較的大型のテープカセット12用のテープカセット収納ケース10では、背壁18Aは、枠壁18を構成せず(枠壁18を構成する低い背壁を別個に設けて)、底板16に対しても屈曲可能に連結されていても良い。
【0024】
この天板24には、背壁18Aとの連結端を除く三辺に沿って略コ字状に形成された外壁26が立設されている。外壁26は、互いに対向する一対の側壁26Aと、背壁18Aとは反対側に位置する前壁26Bとで構成されている。各側壁26Aの高さは背壁18Aの高さと同等とされており、前壁26Bの高さは、側壁26Aよりも底板16の厚みに相当する分だけ高く設定されている。
【0025】
前壁26Bの長手方向中央部には、ストッパ部16Bに対応した切り欠き部28が設けられている。また、各側壁26Aの内面における係合凹部20に対応する位置には、それぞれの係合凹部20に入り込んで係合可能な係合爪30がそれぞれ突設されている。
【0026】
この外壁26は、カバー部22が適宜回動して天板24が底板16と対向した状態で、各側壁26Aの自由端部が該底板16のストッパ部16Aに突き当たると共に、切り欠き部28の底部がストッパ部16Bに突き当たるようになっている。このように、外壁26は、天板24と底板16とが対向した状態で枠壁18の外側を三方から覆い、かつベース部14に対するカバー部22のそれ以上の回動を阻止する構成である。
【0027】
すなわち、テープカセット収納ケース10は、上記天板24と底板16とが対向した状態で閉じ、ベース部14とカバー部22との間(互いに対向する底板16及び天板24と、枠壁18または外壁26とで囲まれる空間内)にテープカセット12を収納する構成である。
【0028】
そして、この状態では、カバー部22の各係合爪30がそれぞれ対応するベース部14の係合凹部20に係合して該閉じた状態が維持される(ロック状態となる)構成である。なお、このロック状態は、所定値以上の力で上記閉じる際とは反対方向にカバー部22をベース部14に対し回動することで、解除されるようになっている。
【0029】
また、ベース部14の底板16及び背壁18Aの各内面、並びにカバー部22の天板24の内面からは、それぞれ本発明における突部としての複数のリブ32、34、36が立設されている。各リブ32、34、36は、長手方向側面視で矩形状に形成された極めて薄肉の突片であり、その長手方向直角断面視における形状は、例えば図2(A)乃至図2(C)に示される形状とすることが好ましい。
【0030】
具体的には、長手方向直角断面視で各リブ32、34、36は、図2(A)に示される如く先細の鋭角三角形状に形成されても良く、図2(B)に示される如く略三角形状の脚部上にストレート部が連設された如き形状としても良く、図2(C)に示される如く全体として薄肉の板状に形成されても良い。
【0031】
そして、何れの形状のリブ32、34、36においても、本実施の形態(上記PPにてテープカセット収納ケース10を構成する場合)では、先細に形成された先端部近傍における厚みtが0.1mm乃至0.3mmとされている。なお、リブ32、34、36は、それぞれ形状が異なっていても良いが、リブ32とリブ36とは同形状である方が好ましい。
【0032】
また、ベース部14の底板16には、前後方向の3列に沿ってリブ32が配置されているが、両端列のリブ32は前後方向に長手とされ、中央列のリブ32は横方向に長手とされている。すなわち、各リブ32は、テープカセット収納ケース10に収納されるテープカセット12の2つのリール(外部に露出されている機能部品)に接触しないように配置されている。
【0033】
一方、カバー部22の天板24には、底板16の3列のリブ32に対応した前後方向の3列に沿ってリブ36が配置されているが、両端列のリブ36は横方向に長手とされ、中央列のリブ36は前後方向に長手とされている。すなわち、リブ32とリブ36とでは、対応する列における長手方向が異なっている。なお、天板24に設けられるリブ36の配置(各リブの長手方向を含む)は、通常テープカセット12の上面には機能部品が露出されないためランダムで良いが、テープカセット12が上下逆に収納される場合を考慮して、本実施の形態では底板16のリブ32と同様に3列の配置を採用している。
【0034】
さらに、各リブ32、36の高さは、テープカセット収納ケース10が空で閉じた状態における該リブ32の頂部とリブ36の頂部との間隔が、テープカセット12の厚みTよりも小さくように設定されている。これにより、テープカセット12を収納してテープカセット収納ケース10を閉じた状態では、該テープカセット12がそれぞれ弾性変形したリブ32、36間に挟持され(挟み込まれ)るようになっている(図4参照)。なお、リブ32とリブ36とでは、高さが等しい方が好ましい。
【0035】
一方、背壁18Aから立設されたリブ34は、横方向に沿って1列に並んで配置されており、上下方向に長手とされている。そして、リブ34の高さ(前後方向の長さ)は、該リブ34の頂部と前壁18Cとの間隔が、テープカセットの幅Wよりも小さくなるように設定されている。これにより、ベース部14の枠壁18内にテープカセット12を収納した状態では、該テープカセット12が弾性変形状態のリブ34によって前壁18Cに押し付けられるようになっている(図3参照)。このため、テープカセット12を枠壁18内に収納するときに各リブ34を潰すように弾性変形させやすいように、各リブ34の形状は薄板状(図2(C)に示される如き断面形状)とすることが好ましい。
【0036】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0037】
上記構成のテープカセット収納ケース10では、テープカセット12でリブ34を押圧しつつ、図3に示される如く該テープカセット12をベース部14の枠壁18内に収納する。この状態では、テープカセット12は、弾性変形している各リブ34によって前壁18Cに押し付けられている。
【0038】
この状態からカバー部22をベース部14に対し回動し(上記連結部を屈曲させ)、側壁26Aの自由端部及び前壁26Bの切り欠き部28がそれぞれストッパ部16A、16Bに突き当たると、図4に示される如く天板24が底板16と対向してテープカセット収納ケース10が閉じられる。この状態では、カバー部22の係合爪30がベース部14の係合凹部20に入り込み、テープカセット収納ケース10が容易に開かないロック状態となる。
【0039】
そして、この状態では、各リブ32と各リブ36とが、それぞれ弾性変形しつつ該変形に基づく弾性力によってテープカセット12を上下から挟み込む。なお、この状態の理解を容易にするために、図4ではリブ32とリブ36とが長手方向を一致させた状態を描いているが、実際には図1に示される如く、対応する列のリブ32とリブ36とは長手方向、すなわち弾性変形する厚みt方向が異なっている。
【0040】
ここで、テープカセット収納ケース10では、リブ34が内部に収納したテープカセット12を前壁18Cに押し付けいるため、該テープカセット12の前後方向のガタつきが防止または著しく抑止される。また、リブ32とリブ36とが内部に収納したテープカセット12を挟み込んでいるため、該テープカセット12の上下方向のガタつきも防止または著しく抑止される。さらに、各リブ32、34、36とテープカセット12外面との間の摩擦力によって、該テープカセット12の横方向のガタつきも防止または著しく抑止される。
【0041】
このため、テープカセット収納ケース10に収納したテープカセット12の輸送時やユーザによるハンドリング時にテープカセット収納ケース10に振動が生じても、テープカセット12はテープカセット収納ケース10内でガタつくことがなく(該振動がリブ32等によって減衰され)、テープカセット12内の磁気テープが保護される。また、仮にテープカセット12を収納したテープカセット収納ケース10を落下させても、該落下による衝撃がリブ32等によって吸収され、テープカセット12内の磁気テープが保護される。特に、高記録容量化された磁気テープが好適に保護される。
【0042】
このように、本実施の形態に係るテープカセット収納ケース10では、内部に収納したテープカセット12の保護性が良好である。
【0043】
また、テープカセット収納ケース10は、リブ32、34を含むベース部14及びリブ36を含むカバー部22が一体成形されているため、簡単な構造で上記テープカセット12の保護性が良好である機能を実現できる。さらに、テープカセット収納ケース10をPPにて構成すれば、従来のPP製のカセット収納ケースを生産するための設備(インフラ)を有効利用して低コストでテープカセット収納ケース10を得ることができる。
【0044】
さらに、テープカセット12には、その仕様や規格等に応じて若干(微妙に)形状寸法の異なる外形を有するものが存在するが、テープカセット収納ケース10では、このような若干の形状寸法の相違を吸収して、形状寸法の異なる複数種類のテープカセットを良好に保護しつつ収納することができる。このため、テープカセット収納ケース10は、汎用のテープカセット収納ケースとすることもでき、成形用の型数の削減を図ることも可能となる。このように複数種類のテープカセット12でテープカセット収納ケース10を兼用すれば、該テープカセット収納ケース10を一層低コストで得ることができる。
【0045】
なお、上記実施の形態では、底板16、背壁18A、天板24にそれぞれリブ32、34、36を設けた好ましい構成としたが、本発明はこれに限定されず、リブ32等は、テープカセット収納ケース10の内面を構成する何れかの面に設けられていれば足りる。したがって、例えば、テープカセット収納ケース10は、リブ36のみを備えて構成されても良く、リブ34のみを備えて構成されていても良く、リブ32、34、36の一部若しくは全部に代えて、またはリブ32、34、36と共に側壁18Bや前壁18Cから立設されたリブを備えて構成されても良い。また、本発明がリブ32等の長手方向や配置等によって限定されないことは言うまでもない。
【0046】
また、上記実施の形態では、リブ34がテープカセット12を前壁18Cに押し付け、リブ32とリブ36とがテープカセット12を挟み込む好ましい構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、リブ34等は、テープカセット12の若干のガタつきを許容し、該ガタつきによってテープカセット12と当接することで変形してテープカセットに作用する力を緩和(緩衝)する構成であっても良い。
【0047】
さらに、上記実施の形態では、テープカセット収納ケース10が底板16等から立設されたリブ32等を有する構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、底板16や天板24を内方に凹ませることで、本発明における突部を構成しても良い。
【0048】
さらにまた、上記実施の形態では、本発明におけるカセット収納ケースの実施形態として、磁気テープを記録媒体とした2リールタイプのテープカセット12用のテープカセット収納ケース10を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、磁気テープを巻装した単一のリールを有する1リールタイプのテープカセット(記録テープカートリッジ)や円板状のディスクメディアを記録媒体としたディスクカートリッジ用を収納するカセット収納ケースに適用できる。なお、ディスクカートリッジ用のカセット収納ケースは、前壁18C、26Bに相当する部分がなくベース部に対しカバー部を閉じた状態で前方が開口しており、通常該開口部分からディスクカートリッジが出し入れされるため、各リブは該開口部分に面を向けるように設けられることが好ましい。また、収納するカセットの種類(機能部品の配置等)に応じてリブ32等の配置を決めることが望ましい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るカセット収納ケースは、内部に収納したカセットの保護性が良好であるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るテープカセット収納ケース及び該テープカセット収納ケースに収納されるテープカセットを示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るテープカセット収納ケースを構成するリブの断面形状を示す図であって、(A)は第1の形状を示す断面図、(B)は第2の形状を示す断面図、(C)は第3の形状を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るテープカセット収納ケースのベース部にテープカセットを収納した状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るテープカセット収納ケースがテープカセットを収納して閉じた状態を示す側面断面図である。
【符号の説明】
10 テープカセット収納ケース(カセット収納ケース)
12 テープカセット(カセット)
14 ベース部
16 底板(ベース部、ベース部の内面)
18C 背壁(ベース部、ベース部の内面)
22 カバー部
24 天板(カバー部、カバー部の内面)
32、34、36 リブ(突部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体用のカセットを収納するカセット収納ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータ等の外部記録媒体として、リールに巻装された記録テープや円板状のディスクメディア等をケース内に回転可能に収容したテープカセットやディスクカートリッジ等(以下、カセットという)が用いられている。このようなカセットとしては、1リールタイプや2リールタイプ等の様々なテープカセットや様々な記録方式及びディスク径のディスクカートリッジが実用化されている。
【0003】
近年、このようなカセットのケース内に収容される記録媒体の記録容量は、例えば数十GB乃至数百GBに及ぶ高容量化が果たされており、さらなる高容量化の要請もある。この記録容量の高容量化は、例えば、トラックピッチやトラック幅を狭めたり、サーボ信号を書き込んだり、記録テープの場合はテープの厚みを薄くしリールに巻装するテープ長を長くしたりすることで、達成される。
【0004】
そして、上記の如く記録媒体が高容量化されると、カセット自体及び該カセットが装填されるドライブ装置に高精度が要求されるのみならず、カセット収納ケースにはカセットの保護性の向上が要求される。
【0005】
すなわち、一般的にカセットは、保管時や輸送(運搬)時には樹脂製のカセット収納ケースに収納されており、輸送時の振動や落下、ユーザによるハンドリング時の振動や外荷重から保護されるようになっている。
【0006】
このカセット収納ケースとしては、それぞれ樹脂材より成り、カセットを収納可能なベース部と、カセットを収納した状態のベース部を覆うカバー部とを有する構成が採用されている。特に、コンピュータ用のテープカセットや業務用のビデオ製品(テープカセット)用の収納ケースには、コスト及び保護性の観点から、ポリプロピレン(PP)製のカセット収納ケースが採用されることが多い。すなわち、PP製のカセット収納ケースは、PPの可撓性が良好であるために、ベース部とカバー部とを屈曲(相対的な回動)して開閉可能に連結した状態で一体に成形することができ製造コストが低く、PPの衝撃吸収性が良好であるためにカセットの保護性も高い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来のカセット収納ケースでは、カセットの出し入れ性や寸法誤差を考慮して、その内面と収納したカセットの外面との間に隙間が形成される構成であったため、上記振動や落下によってカセットがカセット収納ケース内でガタつく。この場合でも、比較的低記録容量である従来の記録媒体用のカセットでは問題を生じなかったが、上記の如く高記録容量化された記録媒体では上記ガタつきが記録媒体の記録または再生信号の欠落等の原因となる。すなわち、従来のカセット収納ケースでは、高記録容量化される記録媒体用のカセットに対応した十分な保護性を得ることが困難であった。
【0008】
本発明は、上記事実を考慮して、内部に収納したカセットの保護性が良好なカセット収納ケースを得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係るカセット収納ケースは、樹脂成形によって形成され、ベース部とカバー部との間にカセットを収納するカセット収納ケースであって、前記ベース部及びカバー部の少なくとも一方の内面から突設され弾性変形可能な複数の突部を有する、ことを特徴としている。
【0010】
請求項1記載のカセット収納ケースでは、例えばカセットの保管時や運搬時等に、該カセットをベース部とカバー部との間に収納する。
【0011】
ここで、ベース部及びカバー部の少なくとも一方の内面には弾性変形可能な複数の突部が立設されているため、仮にカセットがカセット収納ケース内でガタついても、複数の突部が変形しつつカセットの外面に接触して該ガタつきによってカセットに作用する力が吸収される。なお、ベース部及びカバー部の内面には、互いに対向する面(天板及び底板)の他、ベース部またはカバー部に設けられた側壁の内面が含まれる。
【0012】
このように、請求項1記載のカセット収納ケースでは、内部に収納したカセットの保護性が良好である。
【0013】
また、上記構成のカセット収納ケースでは、内部に弾性変形可能な突部が設けられているため、収納するカセットの寸法や形状の若干(該変形範囲内)の相違が吸収される。これにより、本カセット収納ケースは、仕様や規格等に応じて外形の寸法形状が若干異なる複数種類のカセットを、上記保護性を維持しつつ収納することができる。換言すれば、複数種類のカセットでカセット収納ケースを兼用することができ(本カセット収納ケースは汎用性があり)、カセット収納ケース成形用の型数の削減を図ることも可能となる。
【0014】
なお、弾性変形可能な突部を有するカセット収納ケースの樹脂成形には、例えばポリプロピレン等の可撓性及び耐衝撃性の良好な樹脂材料を用いることが好ましい。そして、カセット収納ケースは、複数の突部を含んでベース部及びカバー部が樹脂成形によって一体に形成される構成とすれば、カセットの保護性が良好な上記構成を簡単な構造によって得ることができる。すなわち、例えば、従来のPP製のカセット収納ケースを生産するための設備(インフラ)を有効利用して本発明に係るカセット収納ケースを得ることができる。
【0015】
また、請求項1記載のカセット収納ケースにおいて、前記複数の突部は、前記収納されたカセットの外面に弾性変形状態で接触し、該カセットを該突部の立設面に対向する面に押し付ける、構成とすることもできる。この構成によれば、カセット収納ケース内におけるカセットのガタつき自体が抑制または防止され、カセットの保護性が一層良好である(向上する)。
【0016】
さらに、請求項1記載のカセット収納ケースにおいて、互いに対向する前記内面からそれぞれ前記複数の突部を立設し、前記収納されたカセットを弾性変形状態の複数の突部間で挟み込む、構成とすることもできる。この構成によっても、カセット収納ケース内におけるカセットのガタつきが抑制または防止される他、カセットが両側から挟み込まれるため落下衝撃の吸収性が高くカセットの保護性がより一層良好である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係るカセット収納ケースとしてのテープカセット収納ケース10について、図1乃至図4に基づいて説明する。
【0018】
図1には、テープカセット収納ケース10及び該テープカセット収納ケース10に収納されるテープカセット12が斜視図にて示されている。この図に示される如く、本発明におけるカセットとしてのテープカセット12は、所謂2リールタイプのテープカセットであり、記録媒体としての磁気テープの両端部がそれぞれ異なるリール(何れも図示省略)に取り付けられ、該磁気テープは通常一方のリールに巻き回されている。
【0019】
すなわち、本実施の形態で一例として示すテープカセット収納ケース10は、テープカセット12用のカセット収納ケースである。このテープカセット収納ケース10は、樹脂成形により全体として一体に形成(一体成形)されている。この樹脂成形には、例えばポリプロピレン(PP)のように可撓性及び耐衝撃性の良好な樹脂材料が用いられる。
【0020】
テープカセット収納ケース10は、ベース部14を備えており、ベース部14は平面視矩形状に形成された底板16を備えている。この底板16には、平面視矩形枠状に形成された枠壁18が立設されている。ベース部14では、この枠壁18の内側にテープカセット12を収納するようになっており、枠壁18の上方に開口した部分がテープカセット12を出し入れする収納口とされている。
【0021】
この枠壁18を構成する背壁18Aはテープカセット12の高さよりも高く設定されているが、互いに対向する一対の側壁18Bの後端部を除く部分はテープカセット12の高さよりも低く設定されている。これにより、ベース部14に対するテープカセット12の出し入れの際に該テープカセット12を把持しやすい構成である。また、枠壁18の背壁18Aに対向する前壁18Cは側壁18Bよりもさらに低く設定されており、後述するカバー部22の回動による近接を許容するようになっている。
【0022】
また、各側壁18Bは、底板16の縁部よりも若干内側に位置しており、該底板16の各側壁18Bよりも外側の部分は、後述するカバー部22の外壁26が当接するストッパ部16Aとされている。さらに、前壁18Cの長手方向中押部にも底板16から連続するストッパ部16Bが突設されている。そして、各側壁18Bの前端近傍には、それぞれ枠壁18の外方に開口した係合凹部20が凹設されており、カバー部22の係合爪30(後述)の係合用とされている。
【0023】
このベース部14の背壁18Aには、カバー部22が連結されている。カバー部22は、底板16に対応した矩形状の天板24を備えており、該天板24が背壁18Aの上端部に屈曲(相対的に回動)可能に連結されている。具体的には、背壁18Aと天板24との互いの連結部の内側からテーパ状に薄肉とすることで、上記の通り一体成形される背壁18Aと天板24とが屈曲して回動可能に連結されている。なお、比較的大型のテープカセット12用のテープカセット収納ケース10では、背壁18Aは、枠壁18を構成せず(枠壁18を構成する低い背壁を別個に設けて)、底板16に対しても屈曲可能に連結されていても良い。
【0024】
この天板24には、背壁18Aとの連結端を除く三辺に沿って略コ字状に形成された外壁26が立設されている。外壁26は、互いに対向する一対の側壁26Aと、背壁18Aとは反対側に位置する前壁26Bとで構成されている。各側壁26Aの高さは背壁18Aの高さと同等とされており、前壁26Bの高さは、側壁26Aよりも底板16の厚みに相当する分だけ高く設定されている。
【0025】
前壁26Bの長手方向中央部には、ストッパ部16Bに対応した切り欠き部28が設けられている。また、各側壁26Aの内面における係合凹部20に対応する位置には、それぞれの係合凹部20に入り込んで係合可能な係合爪30がそれぞれ突設されている。
【0026】
この外壁26は、カバー部22が適宜回動して天板24が底板16と対向した状態で、各側壁26Aの自由端部が該底板16のストッパ部16Aに突き当たると共に、切り欠き部28の底部がストッパ部16Bに突き当たるようになっている。このように、外壁26は、天板24と底板16とが対向した状態で枠壁18の外側を三方から覆い、かつベース部14に対するカバー部22のそれ以上の回動を阻止する構成である。
【0027】
すなわち、テープカセット収納ケース10は、上記天板24と底板16とが対向した状態で閉じ、ベース部14とカバー部22との間(互いに対向する底板16及び天板24と、枠壁18または外壁26とで囲まれる空間内)にテープカセット12を収納する構成である。
【0028】
そして、この状態では、カバー部22の各係合爪30がそれぞれ対応するベース部14の係合凹部20に係合して該閉じた状態が維持される(ロック状態となる)構成である。なお、このロック状態は、所定値以上の力で上記閉じる際とは反対方向にカバー部22をベース部14に対し回動することで、解除されるようになっている。
【0029】
また、ベース部14の底板16及び背壁18Aの各内面、並びにカバー部22の天板24の内面からは、それぞれ本発明における突部としての複数のリブ32、34、36が立設されている。各リブ32、34、36は、長手方向側面視で矩形状に形成された極めて薄肉の突片であり、その長手方向直角断面視における形状は、例えば図2(A)乃至図2(C)に示される形状とすることが好ましい。
【0030】
具体的には、長手方向直角断面視で各リブ32、34、36は、図2(A)に示される如く先細の鋭角三角形状に形成されても良く、図2(B)に示される如く略三角形状の脚部上にストレート部が連設された如き形状としても良く、図2(C)に示される如く全体として薄肉の板状に形成されても良い。
【0031】
そして、何れの形状のリブ32、34、36においても、本実施の形態(上記PPにてテープカセット収納ケース10を構成する場合)では、先細に形成された先端部近傍における厚みtが0.1mm乃至0.3mmとされている。なお、リブ32、34、36は、それぞれ形状が異なっていても良いが、リブ32とリブ36とは同形状である方が好ましい。
【0032】
また、ベース部14の底板16には、前後方向の3列に沿ってリブ32が配置されているが、両端列のリブ32は前後方向に長手とされ、中央列のリブ32は横方向に長手とされている。すなわち、各リブ32は、テープカセット収納ケース10に収納されるテープカセット12の2つのリール(外部に露出されている機能部品)に接触しないように配置されている。
【0033】
一方、カバー部22の天板24には、底板16の3列のリブ32に対応した前後方向の3列に沿ってリブ36が配置されているが、両端列のリブ36は横方向に長手とされ、中央列のリブ36は前後方向に長手とされている。すなわち、リブ32とリブ36とでは、対応する列における長手方向が異なっている。なお、天板24に設けられるリブ36の配置(各リブの長手方向を含む)は、通常テープカセット12の上面には機能部品が露出されないためランダムで良いが、テープカセット12が上下逆に収納される場合を考慮して、本実施の形態では底板16のリブ32と同様に3列の配置を採用している。
【0034】
さらに、各リブ32、36の高さは、テープカセット収納ケース10が空で閉じた状態における該リブ32の頂部とリブ36の頂部との間隔が、テープカセット12の厚みTよりも小さくように設定されている。これにより、テープカセット12を収納してテープカセット収納ケース10を閉じた状態では、該テープカセット12がそれぞれ弾性変形したリブ32、36間に挟持され(挟み込まれ)るようになっている(図4参照)。なお、リブ32とリブ36とでは、高さが等しい方が好ましい。
【0035】
一方、背壁18Aから立設されたリブ34は、横方向に沿って1列に並んで配置されており、上下方向に長手とされている。そして、リブ34の高さ(前後方向の長さ)は、該リブ34の頂部と前壁18Cとの間隔が、テープカセットの幅Wよりも小さくなるように設定されている。これにより、ベース部14の枠壁18内にテープカセット12を収納した状態では、該テープカセット12が弾性変形状態のリブ34によって前壁18Cに押し付けられるようになっている(図3参照)。このため、テープカセット12を枠壁18内に収納するときに各リブ34を潰すように弾性変形させやすいように、各リブ34の形状は薄板状(図2(C)に示される如き断面形状)とすることが好ましい。
【0036】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0037】
上記構成のテープカセット収納ケース10では、テープカセット12でリブ34を押圧しつつ、図3に示される如く該テープカセット12をベース部14の枠壁18内に収納する。この状態では、テープカセット12は、弾性変形している各リブ34によって前壁18Cに押し付けられている。
【0038】
この状態からカバー部22をベース部14に対し回動し(上記連結部を屈曲させ)、側壁26Aの自由端部及び前壁26Bの切り欠き部28がそれぞれストッパ部16A、16Bに突き当たると、図4に示される如く天板24が底板16と対向してテープカセット収納ケース10が閉じられる。この状態では、カバー部22の係合爪30がベース部14の係合凹部20に入り込み、テープカセット収納ケース10が容易に開かないロック状態となる。
【0039】
そして、この状態では、各リブ32と各リブ36とが、それぞれ弾性変形しつつ該変形に基づく弾性力によってテープカセット12を上下から挟み込む。なお、この状態の理解を容易にするために、図4ではリブ32とリブ36とが長手方向を一致させた状態を描いているが、実際には図1に示される如く、対応する列のリブ32とリブ36とは長手方向、すなわち弾性変形する厚みt方向が異なっている。
【0040】
ここで、テープカセット収納ケース10では、リブ34が内部に収納したテープカセット12を前壁18Cに押し付けいるため、該テープカセット12の前後方向のガタつきが防止または著しく抑止される。また、リブ32とリブ36とが内部に収納したテープカセット12を挟み込んでいるため、該テープカセット12の上下方向のガタつきも防止または著しく抑止される。さらに、各リブ32、34、36とテープカセット12外面との間の摩擦力によって、該テープカセット12の横方向のガタつきも防止または著しく抑止される。
【0041】
このため、テープカセット収納ケース10に収納したテープカセット12の輸送時やユーザによるハンドリング時にテープカセット収納ケース10に振動が生じても、テープカセット12はテープカセット収納ケース10内でガタつくことがなく(該振動がリブ32等によって減衰され)、テープカセット12内の磁気テープが保護される。また、仮にテープカセット12を収納したテープカセット収納ケース10を落下させても、該落下による衝撃がリブ32等によって吸収され、テープカセット12内の磁気テープが保護される。特に、高記録容量化された磁気テープが好適に保護される。
【0042】
このように、本実施の形態に係るテープカセット収納ケース10では、内部に収納したテープカセット12の保護性が良好である。
【0043】
また、テープカセット収納ケース10は、リブ32、34を含むベース部14及びリブ36を含むカバー部22が一体成形されているため、簡単な構造で上記テープカセット12の保護性が良好である機能を実現できる。さらに、テープカセット収納ケース10をPPにて構成すれば、従来のPP製のカセット収納ケースを生産するための設備(インフラ)を有効利用して低コストでテープカセット収納ケース10を得ることができる。
【0044】
さらに、テープカセット12には、その仕様や規格等に応じて若干(微妙に)形状寸法の異なる外形を有するものが存在するが、テープカセット収納ケース10では、このような若干の形状寸法の相違を吸収して、形状寸法の異なる複数種類のテープカセットを良好に保護しつつ収納することができる。このため、テープカセット収納ケース10は、汎用のテープカセット収納ケースとすることもでき、成形用の型数の削減を図ることも可能となる。このように複数種類のテープカセット12でテープカセット収納ケース10を兼用すれば、該テープカセット収納ケース10を一層低コストで得ることができる。
【0045】
なお、上記実施の形態では、底板16、背壁18A、天板24にそれぞれリブ32、34、36を設けた好ましい構成としたが、本発明はこれに限定されず、リブ32等は、テープカセット収納ケース10の内面を構成する何れかの面に設けられていれば足りる。したがって、例えば、テープカセット収納ケース10は、リブ36のみを備えて構成されても良く、リブ34のみを備えて構成されていても良く、リブ32、34、36の一部若しくは全部に代えて、またはリブ32、34、36と共に側壁18Bや前壁18Cから立設されたリブを備えて構成されても良い。また、本発明がリブ32等の長手方向や配置等によって限定されないことは言うまでもない。
【0046】
また、上記実施の形態では、リブ34がテープカセット12を前壁18Cに押し付け、リブ32とリブ36とがテープカセット12を挟み込む好ましい構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、リブ34等は、テープカセット12の若干のガタつきを許容し、該ガタつきによってテープカセット12と当接することで変形してテープカセットに作用する力を緩和(緩衝)する構成であっても良い。
【0047】
さらに、上記実施の形態では、テープカセット収納ケース10が底板16等から立設されたリブ32等を有する構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、底板16や天板24を内方に凹ませることで、本発明における突部を構成しても良い。
【0048】
さらにまた、上記実施の形態では、本発明におけるカセット収納ケースの実施形態として、磁気テープを記録媒体とした2リールタイプのテープカセット12用のテープカセット収納ケース10を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、磁気テープを巻装した単一のリールを有する1リールタイプのテープカセット(記録テープカートリッジ)や円板状のディスクメディアを記録媒体としたディスクカートリッジ用を収納するカセット収納ケースに適用できる。なお、ディスクカートリッジ用のカセット収納ケースは、前壁18C、26Bに相当する部分がなくベース部に対しカバー部を閉じた状態で前方が開口しており、通常該開口部分からディスクカートリッジが出し入れされるため、各リブは該開口部分に面を向けるように設けられることが好ましい。また、収納するカセットの種類(機能部品の配置等)に応じてリブ32等の配置を決めることが望ましい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るカセット収納ケースは、内部に収納したカセットの保護性が良好であるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るテープカセット収納ケース及び該テープカセット収納ケースに収納されるテープカセットを示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るテープカセット収納ケースを構成するリブの断面形状を示す図であって、(A)は第1の形状を示す断面図、(B)は第2の形状を示す断面図、(C)は第3の形状を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るテープカセット収納ケースのベース部にテープカセットを収納した状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るテープカセット収納ケースがテープカセットを収納して閉じた状態を示す側面断面図である。
【符号の説明】
10 テープカセット収納ケース(カセット収納ケース)
12 テープカセット(カセット)
14 ベース部
16 底板(ベース部、ベース部の内面)
18C 背壁(ベース部、ベース部の内面)
22 カバー部
24 天板(カバー部、カバー部の内面)
32、34、36 リブ(突部)
Claims (1)
- 樹脂成形によって形成され、ベース部とカバー部との間にカセットを収納するカセット収納ケースであって、
前記ベース部及びカバー部の少なくとも一方の内面から突設され弾性変形可能な複数の突部を有する、
ことを特徴とするカセット収納ケース。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002165165A JP2004010095A (ja) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | カセット収納ケース |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002165165A JP2004010095A (ja) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | カセット収納ケース |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004010095A true JP2004010095A (ja) | 2004-01-15 |
Family
ID=30433068
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002165165A Pending JP2004010095A (ja) | 2002-06-06 | 2002-06-06 | カセット収納ケース |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004010095A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004087534A1 (ja) * | 2003-03-31 | 2004-10-14 | Sony Corporation | カセット収納ケース |
WO2011126009A1 (ja) * | 2010-04-06 | 2011-10-13 | ヤマト包装技術研究所株式会社 | 梱包ユニット |
-
2002
- 2002-06-06 JP JP2002165165A patent/JP2004010095A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004087534A1 (ja) * | 2003-03-31 | 2004-10-14 | Sony Corporation | カセット収納ケース |
WO2011126009A1 (ja) * | 2010-04-06 | 2011-10-13 | ヤマト包装技術研究所株式会社 | 梱包ユニット |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1197444B1 (en) | Cassette storing case | |
US5285897A (en) | Tape cassette case | |
JPS6333830Y2 (ja) | ||
CA1189615A (en) | Tape cassette storage box coupling accessory | |
JP3971791B2 (ja) | テープカートリッジ用の収納ケース | |
US6443304B1 (en) | Cassette container | |
JP2004010095A (ja) | カセット収納ケース | |
EP0537678B1 (en) | Container case for magnetic tape cassette | |
EP0592887B1 (en) | Magnetic tape cassette storage case | |
JPH0620913B2 (ja) | 記録担体用の直方体状の枢転可能なケース | |
JP3424250B2 (ja) | テープカセット収納ケース | |
JPH062941Y2 (ja) | カセット収納ケース | |
JP3905233B2 (ja) | カセット収納ケース | |
US10083717B2 (en) | Tape cartridge housing case | |
JPH0558689U (ja) | テープカセット用ケース | |
JP3342004B2 (ja) | Cdやmd等のキャリーケース | |
JP2545678Y2 (ja) | 磁気記録媒体カセット用収納ケース | |
JPS6327334Y2 (ja) | ||
JPS6331252Y2 (ja) | ||
JPS6331264Y2 (ja) | ||
JP2512223Y2 (ja) | 情報記録カ―ド収納容器 | |
JP4352638B2 (ja) | 記録媒体収納ケース | |
JP2001106283A (ja) | 磁気テープカセット用収納ケース | |
JP2003085932A (ja) | 記録テープカートリッジ | |
JP2002157856A (ja) | カートリッジ |