JP2004009486A - アートフラワー - Google Patents
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Abstract
【課題】形状記憶合金の温度による形状変化の特性を利用し、記憶形状が花弁等の開いた状態、もしくは閉じた状態をバネ線と形状記憶合金線とで形成することにある。
【解決手段】バネ線と形状記憶合金線の直列接続した導体を芯として形成すると共に開閉動作を行う花弁1,葉と、該花弁1,葉に接合された茎7と、前記導体に通電する電源6と、該通電をオンオフするスイッチ機構5と、前記部材に接続され前記茎の内部を経て前記スイッチ機構5及び電源6に接続された導線4から構成したものである。
【選択図】 図1
【解決手段】バネ線と形状記憶合金線の直列接続した導体を芯として形成すると共に開閉動作を行う花弁1,葉と、該花弁1,葉に接合された茎7と、前記導体に通電する電源6と、該通電をオンオフするスイッチ機構5と、前記部材に接続され前記茎の内部を経て前記スイッチ機構5及び電源6に接続された導線4から構成したものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アートフラワーもしくは造花(以下総称としてアートフラワーと呼称)の花弁、葉、茎等の芯金に、バネ線と形状記憶合金線とを使い、これらへ通電し、この通電のオン、オフで形状記憶合金線の形状を変えることにより、花弁などの形態をかえるアートフラワーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のアートフラワーは、花弁、葉等の芯金に針金等を採用したもので、花弁の開閉動作を行っていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のアートフラワーでは、これを例えばイベント時(冠婚葬祭等含む)に用いる場合、より盛会にするためにタイミング良くアートフラワーを開閉させることできず、出席者一同に、より深い感動を与えることが出来ない。また、静的に観賞してきたアートフラワーを、花の開閉動作が出来ないことにより癒しの観賞物とすることが出来ない。
【0004】
本発明は、上述した点に鑑みて創案されたもので、その目的とするところは、形状記憶合金の温度による形状変化の特性を利用し、記憶形状が花弁等の開いた状態、もしくは閉じた状態をバネ線と形状記憶合金線とで形成し、且つ形状記憶合金を変態点温度の制御を、形状記憶合金そのものに通電加熱して行うことを特徴とするものである。
このようなアートフラワーに対し、花弁の開閉機構をもち、尚且つ、開閉のタイミングが外部トリガーにより簡便に可能であり、さらに小型軽量なものを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
つまり、その目的を達成するための手段は、
請求項1において、
バネ線と形状記憶合金線用いた部材を芯金として形成すると共に該芯金に通電することによって開閉動作を行う前記芯金と一体化した花弁又は葉と、該芯金と一体化した花弁又は葉に接合された茎と、前記芯金に通電する電源と、該通電をオンオフするスイッチ機構と、前記芯金に接続され茎の内部を経て前記スイッチ機構及び電源に接続された導線から構成され、
バネ線と形状記憶合金線の直列接続部を例えば花弁及び葉の先端部で接続し、スイッチ機構により、花弁又は葉の開閉を記憶している形状記憶合金線に通電、または非通電とすることにより花を咲かせたり萎んだりすることを特徴としたアートフラワーである。
【0006】
請求項2において、
前記花弁の構成として内弁と外弁を有し、開動作させる場合には外弁の動作を内弁より先に働かせ、閉動作させる場合には内弁の動作を外弁より先に働かせる通電順序とするスイッチ回路を備えた請求項1記載のアートフラワーである。
【0007】
請求項3について、
前記茎に電池を含む電源回路、及びスイッチ機構を備えて一体化するか、又は電池を含む電源回路、及びスイッチ機構を鉢の部分に内蔵するよう構成した請求項1又は2記載のアートフラワーである。
【0008】
請求項4について、
太陽電池を花弁、葉、鉢等に設置し、該太陽電池を電源の一部又は全電源とする請求項1、2又は3記載のアートフラワーである。
【0009】
請求項5について、
スイッチ機構のオン、オフを、周囲の音の周波数、旋律、リズムに合わせるか、又は周囲の光の点滅に合わせるかして花弁の開閉を行う請求項1、2、3又は4記載のアートフラワーである。
【0010】
請求項6について、
花弁,葉の材料を温度により色が変化する塗料で着色し、形状記憶合金線への通電非通電により花弁又は葉の開閉動作と共に、花弁又は葉の色を変化させる請求項1、2、3、4又は5記載のアートフラワーである。
【0011】
請求項7について、
収縮記憶した形状記憶合金線を使う場合、花弁の芯金として、バネ線で花弁閉の形状を形成し、バネ線の花弁先端部でワイヤ(紐)を結合し、バネ線に沿ってワイヤを這わせ、且つワイヤの他端を前記形状記憶合金線に結合し、前記形状記憶合金線の他端は前記導線に接合し、形状記憶合金線と電源回路との間のスイッチ機構により、形状記憶合金線へ通電、非通電させる請求項1、2、3、4、5又は6記載のアートフラワーである。
【0012】
すなわち、アートフラワーの多くは、花の開花状態を花弁の内側が凸なる形状であり、閉の状態は花弁の内側に対して凹形となる、もしくは、凹形の曲率の大小で開閉を表現している。その為、現在のアートフラワーは針金を花弁の芯金に使い、適当な角度に折り曲げ、花弁の開閉度を決め、さらに種々の花や葉、背丈,配列を決め、静的な状態を形成している。
【0013】
本発明では、イベント時により印象を深める為に、アートフラワーを開閉させるものである。その為に、従来花弁の開閉形状を作成する芯金を針金でなく、バネ線と形状記憶合金線とで作成し、また形状記憶合金線の形状記憶復帰には、自己通電による温度上昇によるものである。
即ち、形状記憶合金線へ非通電時の花弁形状をバネ線で作成し、通電による温度上昇での形状を、開もしくは閉の花弁形状として、形状記憶合金線に予め記憶させる。
【0014】
これにより花弁は通電時形状記憶合金線の温度上昇により形状記憶合金線の形状になり、非通電時にはバネ線の形状になる。
花弁や葉に、上記のバネ線と形状記憶合金線とで開閉動作を行い、形状記憶合金線への電気導線はアートフラワーの茎内部に通し、茎材で被覆することで見栄えは,これまでのアートフラワーと変化なく作れる。又茎に針金を仕込み、茎の曲がりを作ることも可能である。
【0015】
花弁や葉に使う形状記憶合金線への電気回路は、その両端に電気導線を結線し、通電しても可能であるが、バネ線と結線し通電を行うことにより、安価にすることが出来る。本発明の開閉する花弁の最も単純な機構として、花弁閉の形をバネ線で作成し、開を形状記憶合金線で作成するものである。
そして、バネ線と形状記憶合金線とは、花弁もしくは葉の先端部で結線し、バネ線と形状記憶合金線の茎の処で導線と結線するものである。
【0016】
アートフラワーの花弁が複数で、例えば6弁のものの場合、花弁単位でバネ線と形状記憶合金線とで結線したものを、茎の処でシリーズ結線、もしくはパラレル結線し、茎内部の導線に結線することが出来る。
さらに、花弁の内弁と外弁とで開閉動作の時間を変える場合には、内弁グループ単位での結線と外弁グループ単位での結線の2グループの導線を茎に通し、開動作のときは、外弁グループから通電を始める。閉動作の場合には内弁グループから非通電を始めることが本発明の通電による温度上昇での形状記憶合金を採用した場合のアートフラワーの特徴の一つである。
【0017】
本アートフラワーに採用する電源は、通電加熱を基本とするため、AC、DCの
区別は問わない。
例えば、一つのアートフラワーで、花弁、葉を前記のバネ線と形状記憶合金線とで形成し、また茎内部にスイッチ及び電池を内蔵し、花弁,葉部とスイッチを経て電池と結線すると可搬形のアートフラワーが出来る。
スイッチをオンしている間、電池と花弁,葉の形状記憶合金線とが通電状態にあり、形状記憶合金線がジュール熱で上昇し、形状回復をする。その後スイッチをオフすると、形状記憶合金線が自然放熱し温度が下がり、バネ線の復帰力で元の形に戻る。
【0018】
さらに、アートフラワーに鉢もしくは籠等と一緒に作成する場合は鉢もしくは籠にスイッチ及び電池を内蔵してもよい。
また、電池として太陽電池を使うことも可能であり、その場合、太陽電池を花弁、葉、鉢などの光の当る場所に組込むことも可能である。
スイッチのオン、オフのタイミングは手動でなく、周囲の音の特定の周波数、旋律、リズムに合わせることも可能で、例えばイベント時に採用した音楽によりアートフラワーの開閉がおこなうことが出来る。さらに、周囲の光の点滅で
スイッチのオン、オフ動作によるアートフワラーの開閉もできる。
温度による色が変化する塗料を、花弁や葉に塗布することにより、アートフラワーが通電過熱した場合に塗布材が色変化することにより、花弁や葉の色変化も可能で、非通電で温度が戻るに伴い花弁や葉の色も元に戻る。
【0019】
次に、収縮記憶の形状記憶合金線(温度により、線の長さが収縮する様記憶された形状記憶合金線)を使う場合の例を示すとバネ線による芯金で花弁閉の形状を作成し花弁先端部のバネ線にワイヤを結び、そのワイヤをバネ線にそって這わせ、バネ線に有る間隔で設けた数カ所のリングを通す。即ち、そのワイヤを引くことにより、バネ線を撓ませる構造とし、アートフラワーの茎の処で、花弁毎のワイヤを束ね、束ねたワイヤを収縮記憶させた形状記憶合金線に結ぶ。
形状記憶合金線の他端はアートフラワーの一部に固定する。この構造の場合は、茎の内部で形状記憶合金線は長手方向に自由に動くことが出来るものとする。本方式で形状記憶合金線に通電し、温度が上昇すると形状記憶合金線が縮み、ワイヤを引き、バネ線を撓ませることにより、花弁が開の状態になる。通電を止め、温度が下がると形状記憶合金線は元の長さに戻り、ワイヤを通して、バネ線が復帰し花弁が閉の形になる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係る形状記憶合金線において、Ti−Ni系の形状記憶合金は、強度、耐久性の面で他の形状記憶合金より優れており、実用化されているが、低温時と高温時の両方の形状を正確に設定できず、低温時の変形はバネで、高温時は形状記憶合金の回復力で行うのが一般である。
【0021】
そこで、アートフラワーの開閉を行う際に、閉花の花弁の形態の芯金をバネ線で開化の花弁の形態を形状記憶合金線で形成する。但し、閉から開へのバネ線の変位はバネ線の弾性変形域であることが必要であり、且つ、形状記憶合金線の形状の温度回復の熱源を形状記憶合金線のジュール熱で行うことが本発明の要旨である。
その為には形状記憶合金線が回路の一部を為すことが必要で、又バネ線も回路の一部にすることにより余分な導線を排除できる。即ち、アートフラワーをバネ線と形状記憶線に電流を流すことにより開状態、その通電を切ることにより閉状態とすることが可能となる。
【0022】
また、開閉を楽しむアートフラワーは、前述の様に閉では何ら外部エネルギーが不用であるが、開状態を楽しむには、ジュール熱の発生が必要であり、開の状態を保つべく形状記憶合金線への電流制御を行うことにより適正温度に保つ必要がある。
【0023】
閉から開、開から閉への挙動は、バネ線の動作に拠るもので、花弁の根元が固定され、花弁の芯金が閉時点はバネ線を曲率の小さな弓なりの形状に整形する。開の状態では、形状記憶合金線を前記曲率より大きな値で記憶させておく。
これにより、通電時ジュール熱により、形状記憶合金線はその形状を回復する為バネ線の剛性に打勝ち、曲率を大きくし花弁は開いた形状を為す。逆に、非通電時、形状記憶合金線は剛性が小さい為、バネ線の復帰力によりバネ線の形状に戻り、その曲率が小即ち花弁の閉じたものとなる。バネ線の動作は平面状である。
【0024】
バネ線と形状記憶合金線とは、花弁の先端以外は絶縁され、それ以外の部分はバネ線に沿って這わせ、そのバネ線と形状記憶合金線は、花弁を形成する内側と外側の布(一般には薄絹材)とで被せられて外観上では見えない構成とする。
【0025】
形状記憶合金線が収縮形直線記憶(変態点を超えると、短くなる様に記憶された線材)の場合では、以下の2通りの開閉動作機構がある。
一つは、花弁のバネ線と形状記憶合金線を先端以外に、数点絶縁して固定し、温度上昇により、形状記憶合金線が短くなった時、弓の弦が短くなると余計曲率が大きくなる性質を利用し、開花せしめる。
他の方式は、バネ線と形状記憶合金線は直接結線せずに、バネ線の先端に細い紐(もしくはワイヤ)を結束し、バネ線に数カ所バネ線に固定した紐を通し、内部で移動可能にできる程度の輪を設け、その紐を通しその紐の他端を、アートフラワーの茎内に設けた収縮形形状記憶合金線に結ぶ。
【0026】
形状記憶合金線の他端は固定され、またこの場合形状記憶合金線には、別途導線で通電する。そのようなアートフラワーでは、通電により形状記憶合金線が縮み、紐を通して、バネ線の先端を引き、丁度釣竿の先端の様にバネ線を曲げたり、戻したりすることが可能となる。
【0027】
また、アートフラワーで内弁と外弁を持つ、例えばゆりは6弁の花で、3弁づつ内側とそれらの中間の角度で外弁を持つ。その場合の内弁と外弁の順序動作は開の場合には外弁から開き、閉の場合には内弁から閉じる必要があるので、その様な場合には、電気的に内弁グループ回路と、外弁グループ回路とに分け、それぞれの回路への電流制御を分ける必要がある。
【0028】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳述する。
図1は本発明の請求項1記載の1実施例を示す全体構成図であり、1は6弁のアートフラワーの一弁を示す花弁、2は芯金としての形状記憶合金線、3は芯金としてのバネ線、4は導線、7は茎である。
従来アートフラワーは芯金は花弁に接着固定されいるが、本方式ではバネ線3と形状記憶合金線2とも接着固定する。(形状記憶合金線2,バネ線3の区別は厳密でなく、従来のアートフラワーの芯金が針金1本であるのに比べ、2線になり、整形時バネ線の方が硬度大で作業はしやすい)
花弁先端で形状記憶合金線2とバネ線3は接し(2線の同時圧着)、他の花弁部の処では絶縁され、又茎7の部分では接触しない様被服の導線4とする。
5はスイッチでオフ時、6は電源回路で、交流電源を採用しても、直流電源(電池)でもよい。但し、電流制御開路を含むのは必要である。
【0029】
図2は開いた状態を示す外観図である。即ち、スイッチ5をオンすることにより、形状記憶合金線2が荷電され、シ゛ュール熱で温度が上昇し、形状記憶合金線2が変態点温度を越え、バネ線3を更に曲げた状態を示す。
図3は一枚の花弁の配線を示す説明図、図4は図1の回路図であり、図4において、6弁の配線でバネ線3と形状記憶合金線2とは花弁単位でシリーズに配線し、6弁に対してパラレル配線しているものである。尚6弁に対してシリーズに配線しても機能的には同じであり、パラレルかシリーズかは電源回路の構成に依存する。
【0030】
図5は一弁の配線のみの開閉状態図を示すし、▲1▼から▲2▼の印は閉から開を示している。▲2▼は通電時であり、▲1▼はオフ時である。また、一弁は形状記憶合金線2とバネ線3が一緒に形成されている。
図6は図5に対応する花弁の動きを示している。図6では、図5の形状記憶合金線2とバネ線3を一緒にし、点線で示す。
【0031】
図7は請求項9記載の一実施例を示す説明図であり、バネ線3は前述と同様花弁入に接着固定である。
図7において、9は紐(もしくは、針金)、8はバネ線3にとりつけたリングで、紐9はリング8の中を通り、バネ線3と先端で接続され、リング8の中を動くことが可能な構造となっている。紐9の他端は、茎7の中で、直線収縮形形状記憶合金線21の一方と接続固定され(紐9の変りにワイヤを採用した場合は、絶縁して形状記憶合金線2と固定する)、更にこの部分に導線4が接続され、直線記憶形形状記憶合金線21の他端は茎7の下部に固定されると共に導線4に接続されている。そしてこれらの導線4はスイッチへと結線されている。
【0032】
図8は図7の作用を示し、電源をオンにした状態図であり、直線収縮形形状記憶合金線21は、通電後、自己のジュール熱で収縮する。それにより紐8は茎7の根元側に引かれる。それと同時にバネ線3を曲げることになり、花弁1を曲げ開花の状態となる。
【0033】
図9は請求項2記載の一実施例を示す電気回路図であり、花弁グループの開閉時間を変える必要がある場合の電気的結線例を示す。
例えば、花弁の内側のグループ11と外弁グループ12とがある場合、それぞれシリーズもしくはパラレルに結線し(本図ではパラレル結線)、スイッチ5において、それぞれのグループへのオン、オフのタイミングを決定する様回路構成を作成しておくことで可能である。
【0034】
図10は請求項3記載の一実施例を示す説明図であり、花弁1は一枚しか示していないが、一般には最小3枚〜5枚である。花弁1の芯金にバネ線3と形状記憶合金線2を固定し、先端でのみ結合し、他の部分は絶縁する。それらは花弁1の根元で導線4に結合し、電池6の両端に一方はスイッチ5を経て、他方は直接電気的に結線されている。電池6とスイッチ5はケース10に収められ、電池の一方はスプリング101で押さえられている構造である。
【0035】
スイッチ5をオンすると、電池6と花弁1のバネ線3、形状記憶合金線2は通電され、ジュール熱で形状記憶合金線2の温度が上昇し、変態温度(50℃前後)で形状記憶合金線2が元の形状になり、バネ線3の剛性に打勝ち花弁1を曲げる。
次にスイッチ5をオフすると、形状記憶合金線2の通電が無くなり、外気により温度が低下、形状記憶合金線2の変態温度以下になった時点で、バネ線3の剛性で花弁を復帰させ花弁1を閉じる。
【0036】
ここで、請求項4記載の構成は、電池を含む電源回路、及びスイッチを鉢の部分に内蔵する場合のアートフラワーである。
また、請求項5記載の構成は、太陽電池を花弁、葉、鉢等に設置し、該太陽電池を電源の一部又は全電源とする場合のアートフラワーである。
また、請求項6記載の構成は、スイッチのオン、オフを周囲の音の周波数、旋律、リズムに合わせて花弁の開閉を行う場合のアートフラワーである。
また、請求項7記載の構成は、スイッチのオン、オフを周囲の光の点滅に合わせて花弁の開閉を行う場合のアートフラワーである。
更に、請求項8の構成は、花弁,葉の材料を温度により色が変化する塗料で着色し、形状記憶合金線への通電非通電により花弁,葉の開閉動作と共に、花弁,葉の色を変化させる場合のアートフラワーである。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、従来のアートフラワーの製作過程において、芯金が針金から、バネ線と形状記憶合金線に変更、また従来茎の部分にも針金を使っていたが、それに導線を付加することがアートフラワーの本体となる。
また、スイッチ、電源回路は別途分離製作が可能で有り、またスイッチのオンオフで花の開閉が簡便に楽しめる。更に、ハンディに開閉するアートフラワーも可能である。
この効果は、例えば、来客時ベルと共にスイッチを連動させ、花を開花させる。また、アートフラワーは結婚式の披露宴等で従来かざりに用いられていたが、司会者の話のタイミングに合わせて花を開閉させることが出来る。
また、新婦が手にするブーケに組込み、来席者のテーブル回りの時に、ハンディな本発明を使う等の効果のある演出が期待できる。
その他、部屋の芳香剤には花の香りが採用されて、必要時手動で散布するのが主であるが、その場合本発明のアートフラワーを使い、散布時に花を開かせる。生花は開花を楽しめるが、やがてしぼむ。しかし、本発明は何遍でも、自分の作成したアートフラワーが生花に劣らず開閉を楽しむことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1記載の1実施例を示す全体構成図である。
【図2】開いた状態を示す外観図である。
【図3】一枚の花弁の配線を示す説明図である。
【図4】図1の回路図である。
【図5】一弁の配線のみの開閉状態図である。
【図6】図5に対応する花弁の動作図である。
【図7】請求項9記載の一実施例を示す説明図である。
【図8】図7の作用を示し、電源をオンにした状態図である。
【図9】請求項2記載の一実施例を示す電気回路図である。
【図10】請求項3記載の一実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 花弁
2 形状記憶合金線
3 バネ線
4 導線
5 スイッチ機構(スイッチ回路)
6 電源回路(電池含む)
7 茎
8 リング
9 紐(ワイヤ等力を伝達する)
10 ケース
11 グループ
12 グループ
21 直線収縮形形状記憶合金線
101 スプリング
【発明の属する技術分野】
本発明は、アートフラワーもしくは造花(以下総称としてアートフラワーと呼称)の花弁、葉、茎等の芯金に、バネ線と形状記憶合金線とを使い、これらへ通電し、この通電のオン、オフで形状記憶合金線の形状を変えることにより、花弁などの形態をかえるアートフラワーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のアートフラワーは、花弁、葉等の芯金に針金等を採用したもので、花弁の開閉動作を行っていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のアートフラワーでは、これを例えばイベント時(冠婚葬祭等含む)に用いる場合、より盛会にするためにタイミング良くアートフラワーを開閉させることできず、出席者一同に、より深い感動を与えることが出来ない。また、静的に観賞してきたアートフラワーを、花の開閉動作が出来ないことにより癒しの観賞物とすることが出来ない。
【0004】
本発明は、上述した点に鑑みて創案されたもので、その目的とするところは、形状記憶合金の温度による形状変化の特性を利用し、記憶形状が花弁等の開いた状態、もしくは閉じた状態をバネ線と形状記憶合金線とで形成し、且つ形状記憶合金を変態点温度の制御を、形状記憶合金そのものに通電加熱して行うことを特徴とするものである。
このようなアートフラワーに対し、花弁の開閉機構をもち、尚且つ、開閉のタイミングが外部トリガーにより簡便に可能であり、さらに小型軽量なものを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
つまり、その目的を達成するための手段は、
請求項1において、
バネ線と形状記憶合金線用いた部材を芯金として形成すると共に該芯金に通電することによって開閉動作を行う前記芯金と一体化した花弁又は葉と、該芯金と一体化した花弁又は葉に接合された茎と、前記芯金に通電する電源と、該通電をオンオフするスイッチ機構と、前記芯金に接続され茎の内部を経て前記スイッチ機構及び電源に接続された導線から構成され、
バネ線と形状記憶合金線の直列接続部を例えば花弁及び葉の先端部で接続し、スイッチ機構により、花弁又は葉の開閉を記憶している形状記憶合金線に通電、または非通電とすることにより花を咲かせたり萎んだりすることを特徴としたアートフラワーである。
【0006】
請求項2において、
前記花弁の構成として内弁と外弁を有し、開動作させる場合には外弁の動作を内弁より先に働かせ、閉動作させる場合には内弁の動作を外弁より先に働かせる通電順序とするスイッチ回路を備えた請求項1記載のアートフラワーである。
【0007】
請求項3について、
前記茎に電池を含む電源回路、及びスイッチ機構を備えて一体化するか、又は電池を含む電源回路、及びスイッチ機構を鉢の部分に内蔵するよう構成した請求項1又は2記載のアートフラワーである。
【0008】
請求項4について、
太陽電池を花弁、葉、鉢等に設置し、該太陽電池を電源の一部又は全電源とする請求項1、2又は3記載のアートフラワーである。
【0009】
請求項5について、
スイッチ機構のオン、オフを、周囲の音の周波数、旋律、リズムに合わせるか、又は周囲の光の点滅に合わせるかして花弁の開閉を行う請求項1、2、3又は4記載のアートフラワーである。
【0010】
請求項6について、
花弁,葉の材料を温度により色が変化する塗料で着色し、形状記憶合金線への通電非通電により花弁又は葉の開閉動作と共に、花弁又は葉の色を変化させる請求項1、2、3、4又は5記載のアートフラワーである。
【0011】
請求項7について、
収縮記憶した形状記憶合金線を使う場合、花弁の芯金として、バネ線で花弁閉の形状を形成し、バネ線の花弁先端部でワイヤ(紐)を結合し、バネ線に沿ってワイヤを這わせ、且つワイヤの他端を前記形状記憶合金線に結合し、前記形状記憶合金線の他端は前記導線に接合し、形状記憶合金線と電源回路との間のスイッチ機構により、形状記憶合金線へ通電、非通電させる請求項1、2、3、4、5又は6記載のアートフラワーである。
【0012】
すなわち、アートフラワーの多くは、花の開花状態を花弁の内側が凸なる形状であり、閉の状態は花弁の内側に対して凹形となる、もしくは、凹形の曲率の大小で開閉を表現している。その為、現在のアートフラワーは針金を花弁の芯金に使い、適当な角度に折り曲げ、花弁の開閉度を決め、さらに種々の花や葉、背丈,配列を決め、静的な状態を形成している。
【0013】
本発明では、イベント時により印象を深める為に、アートフラワーを開閉させるものである。その為に、従来花弁の開閉形状を作成する芯金を針金でなく、バネ線と形状記憶合金線とで作成し、また形状記憶合金線の形状記憶復帰には、自己通電による温度上昇によるものである。
即ち、形状記憶合金線へ非通電時の花弁形状をバネ線で作成し、通電による温度上昇での形状を、開もしくは閉の花弁形状として、形状記憶合金線に予め記憶させる。
【0014】
これにより花弁は通電時形状記憶合金線の温度上昇により形状記憶合金線の形状になり、非通電時にはバネ線の形状になる。
花弁や葉に、上記のバネ線と形状記憶合金線とで開閉動作を行い、形状記憶合金線への電気導線はアートフラワーの茎内部に通し、茎材で被覆することで見栄えは,これまでのアートフラワーと変化なく作れる。又茎に針金を仕込み、茎の曲がりを作ることも可能である。
【0015】
花弁や葉に使う形状記憶合金線への電気回路は、その両端に電気導線を結線し、通電しても可能であるが、バネ線と結線し通電を行うことにより、安価にすることが出来る。本発明の開閉する花弁の最も単純な機構として、花弁閉の形をバネ線で作成し、開を形状記憶合金線で作成するものである。
そして、バネ線と形状記憶合金線とは、花弁もしくは葉の先端部で結線し、バネ線と形状記憶合金線の茎の処で導線と結線するものである。
【0016】
アートフラワーの花弁が複数で、例えば6弁のものの場合、花弁単位でバネ線と形状記憶合金線とで結線したものを、茎の処でシリーズ結線、もしくはパラレル結線し、茎内部の導線に結線することが出来る。
さらに、花弁の内弁と外弁とで開閉動作の時間を変える場合には、内弁グループ単位での結線と外弁グループ単位での結線の2グループの導線を茎に通し、開動作のときは、外弁グループから通電を始める。閉動作の場合には内弁グループから非通電を始めることが本発明の通電による温度上昇での形状記憶合金を採用した場合のアートフラワーの特徴の一つである。
【0017】
本アートフラワーに採用する電源は、通電加熱を基本とするため、AC、DCの
区別は問わない。
例えば、一つのアートフラワーで、花弁、葉を前記のバネ線と形状記憶合金線とで形成し、また茎内部にスイッチ及び電池を内蔵し、花弁,葉部とスイッチを経て電池と結線すると可搬形のアートフラワーが出来る。
スイッチをオンしている間、電池と花弁,葉の形状記憶合金線とが通電状態にあり、形状記憶合金線がジュール熱で上昇し、形状回復をする。その後スイッチをオフすると、形状記憶合金線が自然放熱し温度が下がり、バネ線の復帰力で元の形に戻る。
【0018】
さらに、アートフラワーに鉢もしくは籠等と一緒に作成する場合は鉢もしくは籠にスイッチ及び電池を内蔵してもよい。
また、電池として太陽電池を使うことも可能であり、その場合、太陽電池を花弁、葉、鉢などの光の当る場所に組込むことも可能である。
スイッチのオン、オフのタイミングは手動でなく、周囲の音の特定の周波数、旋律、リズムに合わせることも可能で、例えばイベント時に採用した音楽によりアートフラワーの開閉がおこなうことが出来る。さらに、周囲の光の点滅で
スイッチのオン、オフ動作によるアートフワラーの開閉もできる。
温度による色が変化する塗料を、花弁や葉に塗布することにより、アートフラワーが通電過熱した場合に塗布材が色変化することにより、花弁や葉の色変化も可能で、非通電で温度が戻るに伴い花弁や葉の色も元に戻る。
【0019】
次に、収縮記憶の形状記憶合金線(温度により、線の長さが収縮する様記憶された形状記憶合金線)を使う場合の例を示すとバネ線による芯金で花弁閉の形状を作成し花弁先端部のバネ線にワイヤを結び、そのワイヤをバネ線にそって這わせ、バネ線に有る間隔で設けた数カ所のリングを通す。即ち、そのワイヤを引くことにより、バネ線を撓ませる構造とし、アートフラワーの茎の処で、花弁毎のワイヤを束ね、束ねたワイヤを収縮記憶させた形状記憶合金線に結ぶ。
形状記憶合金線の他端はアートフラワーの一部に固定する。この構造の場合は、茎の内部で形状記憶合金線は長手方向に自由に動くことが出来るものとする。本方式で形状記憶合金線に通電し、温度が上昇すると形状記憶合金線が縮み、ワイヤを引き、バネ線を撓ませることにより、花弁が開の状態になる。通電を止め、温度が下がると形状記憶合金線は元の長さに戻り、ワイヤを通して、バネ線が復帰し花弁が閉の形になる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係る形状記憶合金線において、Ti−Ni系の形状記憶合金は、強度、耐久性の面で他の形状記憶合金より優れており、実用化されているが、低温時と高温時の両方の形状を正確に設定できず、低温時の変形はバネで、高温時は形状記憶合金の回復力で行うのが一般である。
【0021】
そこで、アートフラワーの開閉を行う際に、閉花の花弁の形態の芯金をバネ線で開化の花弁の形態を形状記憶合金線で形成する。但し、閉から開へのバネ線の変位はバネ線の弾性変形域であることが必要であり、且つ、形状記憶合金線の形状の温度回復の熱源を形状記憶合金線のジュール熱で行うことが本発明の要旨である。
その為には形状記憶合金線が回路の一部を為すことが必要で、又バネ線も回路の一部にすることにより余分な導線を排除できる。即ち、アートフラワーをバネ線と形状記憶線に電流を流すことにより開状態、その通電を切ることにより閉状態とすることが可能となる。
【0022】
また、開閉を楽しむアートフラワーは、前述の様に閉では何ら外部エネルギーが不用であるが、開状態を楽しむには、ジュール熱の発生が必要であり、開の状態を保つべく形状記憶合金線への電流制御を行うことにより適正温度に保つ必要がある。
【0023】
閉から開、開から閉への挙動は、バネ線の動作に拠るもので、花弁の根元が固定され、花弁の芯金が閉時点はバネ線を曲率の小さな弓なりの形状に整形する。開の状態では、形状記憶合金線を前記曲率より大きな値で記憶させておく。
これにより、通電時ジュール熱により、形状記憶合金線はその形状を回復する為バネ線の剛性に打勝ち、曲率を大きくし花弁は開いた形状を為す。逆に、非通電時、形状記憶合金線は剛性が小さい為、バネ線の復帰力によりバネ線の形状に戻り、その曲率が小即ち花弁の閉じたものとなる。バネ線の動作は平面状である。
【0024】
バネ線と形状記憶合金線とは、花弁の先端以外は絶縁され、それ以外の部分はバネ線に沿って這わせ、そのバネ線と形状記憶合金線は、花弁を形成する内側と外側の布(一般には薄絹材)とで被せられて外観上では見えない構成とする。
【0025】
形状記憶合金線が収縮形直線記憶(変態点を超えると、短くなる様に記憶された線材)の場合では、以下の2通りの開閉動作機構がある。
一つは、花弁のバネ線と形状記憶合金線を先端以外に、数点絶縁して固定し、温度上昇により、形状記憶合金線が短くなった時、弓の弦が短くなると余計曲率が大きくなる性質を利用し、開花せしめる。
他の方式は、バネ線と形状記憶合金線は直接結線せずに、バネ線の先端に細い紐(もしくはワイヤ)を結束し、バネ線に数カ所バネ線に固定した紐を通し、内部で移動可能にできる程度の輪を設け、その紐を通しその紐の他端を、アートフラワーの茎内に設けた収縮形形状記憶合金線に結ぶ。
【0026】
形状記憶合金線の他端は固定され、またこの場合形状記憶合金線には、別途導線で通電する。そのようなアートフラワーでは、通電により形状記憶合金線が縮み、紐を通して、バネ線の先端を引き、丁度釣竿の先端の様にバネ線を曲げたり、戻したりすることが可能となる。
【0027】
また、アートフラワーで内弁と外弁を持つ、例えばゆりは6弁の花で、3弁づつ内側とそれらの中間の角度で外弁を持つ。その場合の内弁と外弁の順序動作は開の場合には外弁から開き、閉の場合には内弁から閉じる必要があるので、その様な場合には、電気的に内弁グループ回路と、外弁グループ回路とに分け、それぞれの回路への電流制御を分ける必要がある。
【0028】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳述する。
図1は本発明の請求項1記載の1実施例を示す全体構成図であり、1は6弁のアートフラワーの一弁を示す花弁、2は芯金としての形状記憶合金線、3は芯金としてのバネ線、4は導線、7は茎である。
従来アートフラワーは芯金は花弁に接着固定されいるが、本方式ではバネ線3と形状記憶合金線2とも接着固定する。(形状記憶合金線2,バネ線3の区別は厳密でなく、従来のアートフラワーの芯金が針金1本であるのに比べ、2線になり、整形時バネ線の方が硬度大で作業はしやすい)
花弁先端で形状記憶合金線2とバネ線3は接し(2線の同時圧着)、他の花弁部の処では絶縁され、又茎7の部分では接触しない様被服の導線4とする。
5はスイッチでオフ時、6は電源回路で、交流電源を採用しても、直流電源(電池)でもよい。但し、電流制御開路を含むのは必要である。
【0029】
図2は開いた状態を示す外観図である。即ち、スイッチ5をオンすることにより、形状記憶合金線2が荷電され、シ゛ュール熱で温度が上昇し、形状記憶合金線2が変態点温度を越え、バネ線3を更に曲げた状態を示す。
図3は一枚の花弁の配線を示す説明図、図4は図1の回路図であり、図4において、6弁の配線でバネ線3と形状記憶合金線2とは花弁単位でシリーズに配線し、6弁に対してパラレル配線しているものである。尚6弁に対してシリーズに配線しても機能的には同じであり、パラレルかシリーズかは電源回路の構成に依存する。
【0030】
図5は一弁の配線のみの開閉状態図を示すし、▲1▼から▲2▼の印は閉から開を示している。▲2▼は通電時であり、▲1▼はオフ時である。また、一弁は形状記憶合金線2とバネ線3が一緒に形成されている。
図6は図5に対応する花弁の動きを示している。図6では、図5の形状記憶合金線2とバネ線3を一緒にし、点線で示す。
【0031】
図7は請求項9記載の一実施例を示す説明図であり、バネ線3は前述と同様花弁入に接着固定である。
図7において、9は紐(もしくは、針金)、8はバネ線3にとりつけたリングで、紐9はリング8の中を通り、バネ線3と先端で接続され、リング8の中を動くことが可能な構造となっている。紐9の他端は、茎7の中で、直線収縮形形状記憶合金線21の一方と接続固定され(紐9の変りにワイヤを採用した場合は、絶縁して形状記憶合金線2と固定する)、更にこの部分に導線4が接続され、直線記憶形形状記憶合金線21の他端は茎7の下部に固定されると共に導線4に接続されている。そしてこれらの導線4はスイッチへと結線されている。
【0032】
図8は図7の作用を示し、電源をオンにした状態図であり、直線収縮形形状記憶合金線21は、通電後、自己のジュール熱で収縮する。それにより紐8は茎7の根元側に引かれる。それと同時にバネ線3を曲げることになり、花弁1を曲げ開花の状態となる。
【0033】
図9は請求項2記載の一実施例を示す電気回路図であり、花弁グループの開閉時間を変える必要がある場合の電気的結線例を示す。
例えば、花弁の内側のグループ11と外弁グループ12とがある場合、それぞれシリーズもしくはパラレルに結線し(本図ではパラレル結線)、スイッチ5において、それぞれのグループへのオン、オフのタイミングを決定する様回路構成を作成しておくことで可能である。
【0034】
図10は請求項3記載の一実施例を示す説明図であり、花弁1は一枚しか示していないが、一般には最小3枚〜5枚である。花弁1の芯金にバネ線3と形状記憶合金線2を固定し、先端でのみ結合し、他の部分は絶縁する。それらは花弁1の根元で導線4に結合し、電池6の両端に一方はスイッチ5を経て、他方は直接電気的に結線されている。電池6とスイッチ5はケース10に収められ、電池の一方はスプリング101で押さえられている構造である。
【0035】
スイッチ5をオンすると、電池6と花弁1のバネ線3、形状記憶合金線2は通電され、ジュール熱で形状記憶合金線2の温度が上昇し、変態温度(50℃前後)で形状記憶合金線2が元の形状になり、バネ線3の剛性に打勝ち花弁1を曲げる。
次にスイッチ5をオフすると、形状記憶合金線2の通電が無くなり、外気により温度が低下、形状記憶合金線2の変態温度以下になった時点で、バネ線3の剛性で花弁を復帰させ花弁1を閉じる。
【0036】
ここで、請求項4記載の構成は、電池を含む電源回路、及びスイッチを鉢の部分に内蔵する場合のアートフラワーである。
また、請求項5記載の構成は、太陽電池を花弁、葉、鉢等に設置し、該太陽電池を電源の一部又は全電源とする場合のアートフラワーである。
また、請求項6記載の構成は、スイッチのオン、オフを周囲の音の周波数、旋律、リズムに合わせて花弁の開閉を行う場合のアートフラワーである。
また、請求項7記載の構成は、スイッチのオン、オフを周囲の光の点滅に合わせて花弁の開閉を行う場合のアートフラワーである。
更に、請求項8の構成は、花弁,葉の材料を温度により色が変化する塗料で着色し、形状記憶合金線への通電非通電により花弁,葉の開閉動作と共に、花弁,葉の色を変化させる場合のアートフラワーである。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、従来のアートフラワーの製作過程において、芯金が針金から、バネ線と形状記憶合金線に変更、また従来茎の部分にも針金を使っていたが、それに導線を付加することがアートフラワーの本体となる。
また、スイッチ、電源回路は別途分離製作が可能で有り、またスイッチのオンオフで花の開閉が簡便に楽しめる。更に、ハンディに開閉するアートフラワーも可能である。
この効果は、例えば、来客時ベルと共にスイッチを連動させ、花を開花させる。また、アートフラワーは結婚式の披露宴等で従来かざりに用いられていたが、司会者の話のタイミングに合わせて花を開閉させることが出来る。
また、新婦が手にするブーケに組込み、来席者のテーブル回りの時に、ハンディな本発明を使う等の効果のある演出が期待できる。
その他、部屋の芳香剤には花の香りが採用されて、必要時手動で散布するのが主であるが、その場合本発明のアートフラワーを使い、散布時に花を開かせる。生花は開花を楽しめるが、やがてしぼむ。しかし、本発明は何遍でも、自分の作成したアートフラワーが生花に劣らず開閉を楽しむことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1記載の1実施例を示す全体構成図である。
【図2】開いた状態を示す外観図である。
【図3】一枚の花弁の配線を示す説明図である。
【図4】図1の回路図である。
【図5】一弁の配線のみの開閉状態図である。
【図6】図5に対応する花弁の動作図である。
【図7】請求項9記載の一実施例を示す説明図である。
【図8】図7の作用を示し、電源をオンにした状態図である。
【図9】請求項2記載の一実施例を示す電気回路図である。
【図10】請求項3記載の一実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 花弁
2 形状記憶合金線
3 バネ線
4 導線
5 スイッチ機構(スイッチ回路)
6 電源回路(電池含む)
7 茎
8 リング
9 紐(ワイヤ等力を伝達する)
10 ケース
11 グループ
12 グループ
21 直線収縮形形状記憶合金線
101 スプリング
Claims (7)
- バネ線と形状記憶合金線用いた部材を芯金として形成すると共に該芯金に通電することによって開閉動作を行う前記芯金と一体化した花弁又は葉と、該芯金と一体化した花弁又は葉に接合された茎と、前記芯金に通電する電源と、該通電をオンオフするスイッチ機構と、前記芯金に接続され茎の内部を経て前記スイッチ機構及び電源に接続された導線から構成され、
バネ線と形状記憶合金線の直列接続部を例えば花弁及び葉の先端部で接続し、スイッチ機構により、花弁又は葉の開閉を記憶している形状記憶合金線に通電、または非通電とすることにより花を咲かせたり萎んだりすることを特徴としたアートフラワー。 - 前記花弁の構成として内弁と外弁を有し、開動作させる場合には外弁の動作を内弁より先に働かせ、閉動作させる場合には内弁の動作を外弁より先に働かせる通電順序とするスイッチ回路を備えた請求項1記載のアートフラワー。
- 前記茎に電池を含む電源回路、及びスイッチ機構を備えて一体化するか、又は電池を含む電源回路、及びスイッチ機構を鉢の部分に内蔵するよう構成した請求項1又は2記載のアートフラワー。
- 太陽電池を花弁、葉、鉢等に設置し、該太陽電池を電源の一部又は全電源とする請求項1、2又は3記載のアートフラワー。
- スイッチ機構のオン、オフを、周囲の音の周波数、旋律、リズムに合わせるか、又は周囲の光の点滅に合わせるかして花弁の開閉を行う請求項1、2、3又は4記載のアートフラワー。
- 花弁,葉の材料を温度により色が変化する塗料で着色し、形状記憶合金線への通電非通電により花弁又は葉の開閉動作と共に、花弁又は葉の色を変化させる請求項1、2、3、4又は5記載のアートフラワー。
- 収縮記憶した形状記憶合金線を使う場合、花弁の芯金として、バネ線で花弁閉の形状を形成し、バネ線の花弁先端部でワイヤ(紐)を結合し、バネ線に沿ってワイヤを這わせ、且つワイヤの他端を前記形状記憶合金線に結合し、前記形状記憶合金線の他端は前記導線に接合し、形状記憶合金線と電源回路との間のスイッチ機構により、形状記憶合金線へ通電、非通電させる請求項1、2、3、4、5又は6記載のアートフラワー。
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