JP2004008758A - 石鹸を立てて入れる石鹸入れ - Google Patents

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Abstract

【課題】石鹸の水切れがよく、取り出しやすい、石鹸を立てて入れる石鹸入れの提供。
【解決手段】本発明の石鹸を立てて入れる石鹸入れは、U字型断面で、かつL字型形状をした石鹸ホルダー部と、前記石鹸ホルダー部を支持する台座部とから成り、前記L字型形状の2辺が直交、または鋭角を成し、かつ前記2辺ともに水平方向、または鉛直方向と10度以上80度以下の角度を成し、かつ前記2辺のうち、少なくとも1辺の前記U字型断面の両側面部に欠落している箇所があることを特徴とする。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石鹸を立てて入れる石鹸入れに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の石鹸入れは、石鹸の一番面積の広い面を下にして支える構造である。石鹸の水気を切るために、石鹸入れと石鹸が接触する面積が少なくなるよう、石鹸入れ側に複数の溝があったり、数多くの突起で支える構造をとるものが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の構造ではどのような工夫をしても、石鹸入れと石鹸が接触する接触面積を減らすことに限度があり、数多くの突起で支える構造に至っては、やわらかくなった石鹸が突起間に詰まり、かえって石鹸の水気が切れにくい、早く消耗してしまうという問題も発生していた。また、石鹸の一番面積の広い面を下にして支える構造のため、石鹸入れのサイズが大きく、広い設置スペースが必要で、狭い洗面台には置けないという問題も発生していた。さらに、石鹸が小さくなるほど手でつかみにくいという問題もあった。
【0004】
本発明は、かかる従来の石鹸入れの問題点を解決すべくなされたもので、石鹸の水気がよく切れ、しかも、手でさっとつかみやすく、設置スペースも従来の半分以下で済む石鹸入れを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、U字型断面で、かつL字型形状をした石鹸ホルダー部と、前記石鹸ホルダー部を支持する台座部とから成り、前記L字型形状の2辺が直交、または鋭角を成し、かつ前記2辺ともに水平方向、または鉛直方向と10度以上、80度以下の角度を成し、かつ前記2辺のうち、少なくとも1辺の前記U字型断面の両側面部に欠落している箇所があることを特徴とする石鹸を立てて入れる石鹸入れである。
【0006】
かかる発明によれば、石鹸ホルダー部に石鹸を立てて入れることができる。ここで、石鹸を直方体と考えた場合の、一番広い面の縦、横をa辺、b辺とし、a辺、b辺と直交する石鹸の厚み方向をc辺ということにする。前記石鹸ホルダー部のL字型形状の2辺が直交する場合、この2辺に石鹸の前記a辺、前記b辺が沿い、しっかりと石鹸を保持できる。前記U字型断面の深さは浅いため、石鹸に接触する部分は少ない。しかも前記石鹸ホルダー部のL字型形状の2辺が水平方向とも鉛直方向とも一致しない傾きを持っているため、前記L字型形状の角部が一番低い位置となり、石鹸の水気は前記L字型形状の角部に集まり、水気を抜きやすい構造である。さらに、前記石鹸ホルダー部のL字型形状の2辺が適度な鋭角を成す場合は、一番低い位置にある石鹸角部が少し浮いた状態となり、石鹸の水気を切るにはもっと都合がよい。また、前記石鹸ホルダー部のU字型断面は、両側に側面部が一部欠落した箇所があるので、その箇所を利用して親指と人差し指で石鹸を挟むように持ち上げれば、容易に石鹸を取り出すことができる。もちろん、石鹸を立てて入れる構造のため、設置スペースをとらない。
【0007】
請求項2に記載の発明は、前記石鹸ホルダー部は、前記U字型断面の底部に前記L字型形状に沿って1筋、または複数筋の隆起部があることを特徴とする請求項1記載の石鹸を立てて入れる石鹸入れである。
石鹸ホルダー部の底部に1筋、または複数筋の隆起部があると、立てて入れた場合の石鹸底部と石鹸ホルダー部との接触面積を小さくすることができる。また、使うに従って石鹸は小さく薄くなるが、かなり小さくなった場合、石鹸ホルダー部のU字型断面の幅に比べて石鹸の前記c辺が極端に短くなり、石鹸ホルダー部に入れた石鹸が倒れやすくなる。石鹸ホルダー部の底部に1筋、または複数筋の隆起部があると、小さくなった石鹸が横すべりするのを隆起部で抑制でき、石鹸の倒れ角度を小さくすることができる。
【0008】
請求項3に記載の発明は、前記石鹸ホルダー部は、前記U字型断面の底部に前記L字型形状に沿って1列、または複数列に並んだ複数の突起部があることを特徴とする請求項1記載の石鹸を立てて入れる石鹸入れである。
石鹸ホルダー部の底部に1列、または複数列に並んだ複数の突起部があると請求項2と同様の効果があり、立てて入れた場合の石鹸底部と石鹸ホルダー部との接触面積を小さくすることができると同時に、小さくなった石鹸が横すべりするのを複数の突起部で抑制でき、石鹸の倒れ角度を小さくすることができる。
【0009】
請求項4に記載の発明は、前記台座部は、底面に単独、または複数の吸盤を備えることを特徴とする請求項1記載の石鹸を立てて入れる石鹸入れである。
石鹸を立てて入れる構造は石鹸入れの重心が高くなるため、台座部の底面積を広く取る必要があるが、底面に吸盤を付ければ、台座部が小さくても洗面台にしっかりと固定でき、しかも狭い設置スペースで済む。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態における石鹸を立てて入れる石鹸入れを示す図である。石鹸を立てて入れる石鹸入れは、図1に示すように、石鹸ホルダー部1、台座部2から構成される。石鹸ホルダー部1の基本形状は、底部ラインがAライン51、Bライン52とからなるL字型形状をなし、ホルダー角部10を挟んでAライン51とBライン52は直角に交わる。また、石鹸ホルダー部1はU字型断面をしている。Aライン51、Bライン52は、どちらも水平方向、または鉛直方向と10度以上80度以下の角度を成す。また、石鹸ホルダー部1のBライン52側には、ホルダー側面部が欠落した箇所20が2カ所ある。台座部2の底部には吸盤30が付いている。
【0011】
石鹸の短辺101はAライン51に、石鹸の長辺102はBライン52に沿うように、石鹸100は石鹸ホルダー部1に入れられる。洗面台に石鹸入れを置く場合、Bライン52が水平方向となす角度を30度程度としたほうが、洗面台の正面(方向A側)から立った姿勢で石鹸を取り出しやすいという利点がある。また、Bライン52が傾斜していると、ホルダー角部10が一番低い位置となるため、石鹸に付着した水分がホルダー角部10に集まり、ホルダー角部10の底部に開けられた穴から排水すれば、石鹸の水気を効率的に除去することができる。排水穴はホルダー角部10以外にも石鹸ホルダー部1の適当な箇所に複数開けるべきであるが、排水穴の設置は石鹸入れの機能として当然のことなので本実施の形態では特に図示していない。
石鹸を取り出す場合は、洗面台の正面(方向A側)から見て、ホルダー側面部が欠落した箇所20の位置に、片側から親指、もう片側からは人差し指を当て、石鹸を挟み込むように持ち上げれば、容易に石鹸を取り出すことができる。また、実施例では台座部2に付けられた吸盤30は1ヶであるが、複数の吸盤を取り付けてさらなる取り付け安定性を増してもよい。また、実施例として図示した石鹸は直方体であるが、丸形の石鹸形状の場合でも、石鹸ホルダー部1はしっかりと石鹸を保持でき、しかも容易に石鹸を取り出すことができる。
【0012】
図2は本発明の一実施形態における小さくなった石鹸を入れた場合の石鹸入れを示す図である。石鹸が小さくなった場合は、ホルダー角部10付近を利用して小さくなった石鹸110を立てることができる。小さくなった石鹸110を取り出す場合は、石鹸ホルダー部1のU字型断面をなす溝に人差し指一本を方向B側から入れ、石鹸を手前に掻き出すようにすれば容易に取り出すことができる。つまり、本発明の石鹸ホルダー部1の形状は新しい石鹸が少しずつ小さくなって、どのようなサイズになっても石鹸を保持できるうえに、取り出しやすい。
【0013】
図3は本発明の一実施形態における台座部の取り付け2態を示す図である。
(a)はBライン52が水平方向と30度の角度を成し、石鹸ホルダー部1に台座部2が鉛直方向に取り付けられた例で、台座部2に付属した吸盤30にて水平面201に固定された状態を示している。(b)はBライン52が鉛直方向と20度の角度を成し、石鹸ホルダー部1に台座部2が水平方向に取り付けられた例で、台座部2に付属した吸盤30にて垂直面202に固定された状態を示している。(b)の設置方法は、たとえば、浴室の鏡の右上に取り付け、立ってシャワーを浴びながら石鹸を使用する場合に非常に便利である。図3からわかるように、Bライン52の角度を用途に応じて最適に設定することにより、正面方向からの石鹸取り出しを容易にすることができる。
【0014】
図4は本発明の一実施形態における石鹸入れの断面を例示した図である。
(a)は石鹸ホルダー部1の基本的なU字型断面である。また、(b)のように半円型の断面もU字型断面とみなしている。もちろん、石鹸を入れやすくするために(c)のように(a)の形状から側面の先端が少し開いた形とすることもできる。また、請求項2の実施例となるが、(d)は、底部に1筋の隆起部41がある場合の断面であり、(e)は2筋の隆起部41がある場合の断面を示している。請求項3の実施例は図示しないが、1列に複数の突起部を並べた状態は、突起部中央を通る断面は(d)、突起部のない箇所での断面は(a)と同様となる。また、2列に複数の突起部を並べた状態は、突起部先端を通る断面は(e)、突起部のない箇所での断面は(a)と同様となる。もちろん、2列に複数の突起部を並べた場合、2列の突起部は千鳥状に配してもよい。
【0015】
図5は本発明の一実施形態における小さな石鹸の立っている状態の断面を示す図である。石鹸ホルダー部1の断面形状は図3の(d)の場合に相当するが、石鹸ホルダー部1の底部に一筋の隆起部41があると、小さくなった石鹸110が横すべりするのを隆起部41で抑制でき、石鹸の倒れ角度を小さくして片方の側面で支えることができる。石鹸が小さくなるほど水気を切りにくく、石鹸がくずれやすいが、石鹸の倒れ角度を小さくすることにより手早く水気を切ることができる。
【0016】
【発明の効果】
この発明の石鹸入れを用いれば、石鹸の摩耗程度に関わらず、石鹸の水気がよく切れ、しかも、手でさっとつかみやすく、設置スペースも従来の半分以下で済む。デザイン的にも斬新であるため、これまで形状に変化のなかった石鹸入れがおしゃれに生まれ変わり、停滞した市場を活性化できる商品に成長する可能性があり、家庭用品分野の産業振興に多大の効果を奏し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における石鹸を立てて入れる石鹸入れを示す図である。
【図2】本発明の一実施形態における小さくなった石鹸を入れた場合の石鹸入れを示す図である。
【図3】本発明の一実施形態における台座部の取り付け2態を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態における石鹸入れの断面を例示した図である。
【図5】本発明の一実施形態における小さな石鹸の立っている状態の断面を示す図である。
【符号の説明】
1  石鹸ホルダー部
2  台座部
10 ホルダー角部
20 ホルダー側面部が欠落した箇所
30 吸盤
41 隆起部
51 Aライン
52 Bライン
100 石鹸
101 石鹸の短辺
102 石鹸の長辺
110 小さくなった石鹸
201 水平面
202 垂直面

Claims (4)

  1. U字型断面で、かつL字型形状をした石鹸ホルダー部と、前記石鹸ホルダー部を支持する台座部とから成り、前記L字型形状の2辺が直交、または鋭角を成し、かつ前記2辺ともに水平方向、または鉛直方向と10度以上、80度以下の角度を成し、かつ前記2辺のうち、少なくとも1辺の前記U字型断面の両側面部に欠落している箇所があることを特徴とする、石鹸を立てて入れる石鹸入れ。
  2. 前記石鹸ホルダー部は、前記U字型断面の底部に前記L字型形状に沿って1筋、または複数筋の隆起部があることを特徴とする請求項1記載の石鹸を立てて入れる石鹸入れ。
  3. 前記石鹸ホルダー部は、前記U字型断面の底部に前記L字型形状に沿って1列、または複数列に並んだ複数の突起部があることを特徴とする請求項1記載の石鹸を立てて入れる石鹸入れ。
  4. 前記台座部は、底面に単独、または複数の吸盤を備えることを特徴とする請求項1記載の石鹸を立てて入れる石鹸入れ。
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