JP2004008540A - 哺乳瓶 - Google Patents
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Abstract
【課題】乳首にマイナスイオン発生性物質を配合する以外の方法により、哺乳の際に乳首先端部の周辺にマイナスイオンを発生させる哺乳瓶を提供する。
【解決手段】マイナスイオン発生性物質を配合したキャップと、ゴム製乳首とを備えた哺乳瓶。
【選択図】 なし
【解決手段】マイナスイオン発生性物質を配合したキャップと、ゴム製乳首とを備えた哺乳瓶。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、哺乳瓶に関し、さらに詳細には、乳首先端部の周辺に、健康上および精神安定上に有効なマイナスイオンを生じる哺乳瓶に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、哺乳瓶は、ポリシクロオレフィン、耐熱性ポリプロピレン、耐衝撃性AS、AAS、PET、ナイロン樹脂のような透明な熱可塑性樹脂;またはガラスからなる瓶体、ABS、PET、耐熱性ポリプロピレンのような熱可塑性樹脂からなるキャップ;シリコーンゴム、イソプレンゴムのようなゴムからなる乳首;および必要に応じて、熱可塑性樹脂からなる乳首保護用のふたなどで構成されている。
【0003】
ケイ酸ジルコニウムやトルマリンのようなマイナスイオン発生性物質は、その圧電効果や焦電効果により、変形や温度変化に応じて表面に電荷を生じ、それに伴って空気中の水分などをイオン化させて、ヒドロキシイオンのようなマイナスイオン粒子を発生させる。このようなマイナスイオンを含む雰囲気は、鎮痛、制汗、食欲増進、疲労回復などの生理的効果;および精神安定などの精神的効果があることが知られている。
【0004】
したがって、これらのマイナスイオン発生性物質を、哺乳瓶の乳首に配合すれば、哺乳の際にその先端部の周辺に発生するマイナスイオンによる、上記の効果が期待される。しかしながら、乳首は、異物の存在を確認するために透明または半透明であることが要求されるが、マイナスイオン発生性物質を配合することによって、乳首が不透明になる。また乳首は、乳児の唇やミルクに直接触れるために、配合する添加剤などが制約される。そのため、乳首にマイナスイオン発生性物質を配合することなく、同様の効果をもたらす哺乳瓶が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、乳首にマイナスイオン発生性物質を配合する以外の方法により、哺乳の際に乳首周辺にマイナスイオンを発生させる哺乳瓶を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決するために検討を重ねた結果、哺乳瓶のキャップにマイナスイオン発生性物質を配合し、これとゴム製乳首とを組み合わせて哺乳瓶を構成することにより、その課題を達成しうることを見出して、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、マイナスイオン発生性物質を配合したキャップと、ゴム製乳首とを備えた哺乳瓶に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の哺乳瓶は、ミルクを収容する瓶体1、ねじばめまたははめ合わせによって瓶体に固定できるキャップ2、およびキャップをはめることによって瓶体に固定される乳首3から構成され、さらに、必要に応じて、キャップまたは瓶体にねじばめまたははめ合わせによって固定できる、乳首保護用のふたなどを備えることができる。
【0009】
キャップ2に用いられるベースポリマーは、熱湯消毒が可能で、有害物質を溶出しない物質であれば何でもよく、大量生産が容易なことから、耐熱性ポリプロピレン、ABS、PETのような、熱可塑性樹脂が好ましい。
【0010】
キャップに配合するマイナスイオン発生性物質は、天然鉱物でも焼成して得られたものでもよく、トルマリン、水晶、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ジルコニウム、およびそれらの混合物のような、強い圧電性および/または焦電性を有し、熱可塑性樹脂から溶出しないものであればよい。入手が容易で、マイナスイオン発生効果が大きく、容易に配合できることから、ケイ酸ジルコニウムが好ましく、ケイ酸ジルコニウムとトルマリンを組み合わせることがさらに好ましい。トルマリンとしては、ショール、エルバイト、ドラバイト、チラサイトなどがあり、いずれも本発明に用いることができる。このようなマイナスイオン発生性物質は、平均粒径が通常0.5〜100μm、好ましくは2〜20μmの粉末として用いることができる。
【0011】
マイナスイオン発生性物質の配合量は、用いるベースポリマー、およびマイナスイオン発生性物質の種類によっても異なるが、ベースポリマーに良好に分散して容易に配合および成形でき、マイナスイオン発生効果に優れ、配合後のキャップの機械的性質を落とさないことから、ベースポリマー100重量部に対し、マイナスイオン発生性物質の合計量として通常0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜3重量部である。
【0012】
キャップには、必要に応じて、顔料、充填剤などを配合してもよい。
【0013】
ベースポリマーへのマイナスイオン発生性物質、および必要に応じて配合される他の成分の混合は、V形混合機、ヘンシェルミキサー、リボン型混合機などを用いて行うことができる。成形は、射出成形、圧縮成形などによって行うことができる。
【0014】
乳首3に用いられるゴムとしては、シリコーンゴム、イソプレンゴムなどが例示され、耐熱性に優れていて、熱湯消毒が可能であり、母親の乳首に近い柔軟な触感があることから、シリコーンゴムが好ましく、透明または半透明のシリコーンゴムが特に好ましい。シリコーンゴムとしては、ラジカル反応硬化型および付加反応硬化型が用いられ、その触感から、JIS K 6253のタイプAデュロメーターによる硬さが25〜45のものが好ましく、25〜35のものが特に好ましい。透明性および引裂強さに優れ、かつ上記の硬さ範囲のものが容易に得られることから、ラジカル反応硬化型シリコーンゴムが好ましい。このようなゴムを、キャップ2に接触する乳首として用いることにより、キャップに配合されたマイナスイオン発生性物質の圧電性および/または焦電性によって生ずる電荷が、表面を移動して、乳首先端周辺の空間にマイナスイオンを生じるという効果が得られる。
【0015】
ゴムには、透明性を損わずに機械的強度を付与するために、充填剤として煙霧質シリカ、アークシリカ、沈殿シリカ、シリカエアロゲルなど、平均粒径が通常1〜60nm、好ましくは10〜40nmの微粉末シリカを配合することができる。これらの充填剤は、未処理のまま用いてもよく、表面をヘキサメチルジシラザン、1,3−ジビニル−1,3−テトラメチルジシラザンのようなオルガノシラザン類;トリメチルクロロシランのようなオルガノクロロシラン類;オクタメチルシクロテトラシロキサンのようなオルガノシロキサン類などの1種または2種以上の疎水化剤で表面処理して用いてもよい。このほか、シリコーンゴムの場合、末端にメトキシ基を有する低分子量のポリジメチルシロキサンのような加工助剤を配合してもよい。配合は、二本ロール、ドウミキサーなどによって行うことができ、圧縮成形または射出成形を行った後、熱加硫して成形体を得ることができる。
【0016】
瓶体1は、哺乳瓶に通常に用いられる材質、すなわち透明で、熱湯消毒が可能な耐熱性および耐衝撃性を有し、有害物質を溶出しない熱可塑性樹脂または耐熱ガラスが用いられる。熱可塑性樹脂としては、水素化ジシクロペンタジエンポリマー、ポリノルボルネンのようなポリシクロオレフィン;耐熱性ポリプロピレンのようなポリオレフィン;耐衝撃性AS、AASのようなスチレン系コポリマー;PET;ナイロン樹脂;ポリエーテルスルホン;ポリカーボネートなど、特にそれらの透明タイプのものが例示され、透明性、耐薬品性および耐衝撃性に優れ、電子レンジによる滅菌処理が可能な耐熱性を有することから、水素化ジシクロペンタジエンポリマーが好ましい。瓶体は、表面に目盛などを印刷してもよい。成形は、ブロー成形などによって行うことができる。
【0017】
哺乳瓶には、必要に応じて、哺乳しない間に乳首3をほこりなどから保護するために、ふたを設けることができる。ふたは、通常、熱可塑性樹脂からなり、内部がが透視できるように、透明または半透明であることが好ましい。
【0018】
【実施例】
以下、本発明を、実施例によってさらに詳細に説明する。実施例において、部は重量部を表す。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
【0019】
実施例1〜3、比較例1
耐熱性ポリプロピレン100部に、表1に示す量の、平均粒径3μmのエルバイトトルマリンと、ショールトルマリンとケイ酸ジルコニウムの重量比1:9の、平均粒径10μmの混合粉とを、V型混合機を用いて配合し、射出成形により、長さ130mm、幅80mm、厚さ2mmの板状試片11を作製した。ただし、比較例1は、ケイ酸ジルコニウムとトルマリンを配合しない例である。別に、JISK 6253のタイプAデュロメーターによる硬さ28の、圧縮成形および過酸化物加硫を行って得たシリコーンゴム(東芝シリコーン株式会社製、TSE260−3U)の、長さ140mm、幅80mm、厚さ2mmの板状試片12を作製した。得られたポリプロピレン試片11とシリコーンゴム試片12を、図2に示すように、ポリプロピレン試片11が上になるように、長さ方向に50mmだけ重ね合わせて試料とし、ポリプロピレン表面、および重ね合わせた部分と反対側のシリコーンゴム表面の上の空気中に生じたマイナスイオン数の測定を行った。
【0020】
すなわち、温度20℃で重ね合わせた試料を、38℃の恒温槽に入れて昇温させ、1分間放置後取り出して、ポリプロピレン試片の電荷の直接の影響によるシリコーンゴム試片の上のマイナスイオンの発生を防ぐために板紙13を設け、ただちに、ポリプロピレン試片11の中心の上面、およびシリコーンゴム試片12の上面の、重ね合わさない方の端から45mm内側の中心線上に、それぞれ簡易式マイナスイオン測定器(株式会社エコホリスティック製、MODEL EB−12Aの検出部を置くことにより、ポリプロピレン上面、およびシリコーンゴム上面からそれぞれ3mmの位置14および15で20秒間に検知した空気中のマイナスイオンの量を、1mlあたりイオン数の秒あたり平均数として測定した。これを30秒ごとに繰り返して、実測値が±1イオン/mlの範囲で安定化した時の値を測定値とした。それらの結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
これらの結果から、キャップにマイナスイオン発生性物質を配合し、特にケイ酸ジルコニウムとトルマリンを配合した際に、乳首周辺の空気中にマイナスイオンが発生することが見出された。それに対して、キャップにマイナスイオン発生性物質を配合しなかった比較例1は、ブランク値(雰囲気中のマイナスイオン)と同じ3イオン(ml)を示した。
【0023】
【発明の効果】
本発明により、乳首にマイナスイオン発生性物質を配合することなく、哺乳の際に乳首の周辺にマイナスイオンを発生させる哺乳瓶が得られる。したがって、本発明の哺乳瓶は、乳児の健康の増進と精神の安定に寄与する効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】哺乳瓶の代表的な側面概略図である。
【図2】マイナスイオンの発生量を測定した試料と測定位置を示す断面概略図である。
【符号の説明】
1 瓶体
2 キャップ
3 乳首
11 マイナスイオン発生性物質配合ポリプロピレン
12 シリコーンゴム
13 板紙
14 測定位置(ポリプロピレン上)
15 測定位置(シリコーンゴム上)
【発明の属する技術分野】
本発明は、哺乳瓶に関し、さらに詳細には、乳首先端部の周辺に、健康上および精神安定上に有効なマイナスイオンを生じる哺乳瓶に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、哺乳瓶は、ポリシクロオレフィン、耐熱性ポリプロピレン、耐衝撃性AS、AAS、PET、ナイロン樹脂のような透明な熱可塑性樹脂;またはガラスからなる瓶体、ABS、PET、耐熱性ポリプロピレンのような熱可塑性樹脂からなるキャップ;シリコーンゴム、イソプレンゴムのようなゴムからなる乳首;および必要に応じて、熱可塑性樹脂からなる乳首保護用のふたなどで構成されている。
【0003】
ケイ酸ジルコニウムやトルマリンのようなマイナスイオン発生性物質は、その圧電効果や焦電効果により、変形や温度変化に応じて表面に電荷を生じ、それに伴って空気中の水分などをイオン化させて、ヒドロキシイオンのようなマイナスイオン粒子を発生させる。このようなマイナスイオンを含む雰囲気は、鎮痛、制汗、食欲増進、疲労回復などの生理的効果;および精神安定などの精神的効果があることが知られている。
【0004】
したがって、これらのマイナスイオン発生性物質を、哺乳瓶の乳首に配合すれば、哺乳の際にその先端部の周辺に発生するマイナスイオンによる、上記の効果が期待される。しかしながら、乳首は、異物の存在を確認するために透明または半透明であることが要求されるが、マイナスイオン発生性物質を配合することによって、乳首が不透明になる。また乳首は、乳児の唇やミルクに直接触れるために、配合する添加剤などが制約される。そのため、乳首にマイナスイオン発生性物質を配合することなく、同様の効果をもたらす哺乳瓶が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、乳首にマイナスイオン発生性物質を配合する以外の方法により、哺乳の際に乳首周辺にマイナスイオンを発生させる哺乳瓶を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決するために検討を重ねた結果、哺乳瓶のキャップにマイナスイオン発生性物質を配合し、これとゴム製乳首とを組み合わせて哺乳瓶を構成することにより、その課題を達成しうることを見出して、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、マイナスイオン発生性物質を配合したキャップと、ゴム製乳首とを備えた哺乳瓶に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の哺乳瓶は、ミルクを収容する瓶体1、ねじばめまたははめ合わせによって瓶体に固定できるキャップ2、およびキャップをはめることによって瓶体に固定される乳首3から構成され、さらに、必要に応じて、キャップまたは瓶体にねじばめまたははめ合わせによって固定できる、乳首保護用のふたなどを備えることができる。
【0009】
キャップ2に用いられるベースポリマーは、熱湯消毒が可能で、有害物質を溶出しない物質であれば何でもよく、大量生産が容易なことから、耐熱性ポリプロピレン、ABS、PETのような、熱可塑性樹脂が好ましい。
【0010】
キャップに配合するマイナスイオン発生性物質は、天然鉱物でも焼成して得られたものでもよく、トルマリン、水晶、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ジルコニウム、およびそれらの混合物のような、強い圧電性および/または焦電性を有し、熱可塑性樹脂から溶出しないものであればよい。入手が容易で、マイナスイオン発生効果が大きく、容易に配合できることから、ケイ酸ジルコニウムが好ましく、ケイ酸ジルコニウムとトルマリンを組み合わせることがさらに好ましい。トルマリンとしては、ショール、エルバイト、ドラバイト、チラサイトなどがあり、いずれも本発明に用いることができる。このようなマイナスイオン発生性物質は、平均粒径が通常0.5〜100μm、好ましくは2〜20μmの粉末として用いることができる。
【0011】
マイナスイオン発生性物質の配合量は、用いるベースポリマー、およびマイナスイオン発生性物質の種類によっても異なるが、ベースポリマーに良好に分散して容易に配合および成形でき、マイナスイオン発生効果に優れ、配合後のキャップの機械的性質を落とさないことから、ベースポリマー100重量部に対し、マイナスイオン発生性物質の合計量として通常0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜3重量部である。
【0012】
キャップには、必要に応じて、顔料、充填剤などを配合してもよい。
【0013】
ベースポリマーへのマイナスイオン発生性物質、および必要に応じて配合される他の成分の混合は、V形混合機、ヘンシェルミキサー、リボン型混合機などを用いて行うことができる。成形は、射出成形、圧縮成形などによって行うことができる。
【0014】
乳首3に用いられるゴムとしては、シリコーンゴム、イソプレンゴムなどが例示され、耐熱性に優れていて、熱湯消毒が可能であり、母親の乳首に近い柔軟な触感があることから、シリコーンゴムが好ましく、透明または半透明のシリコーンゴムが特に好ましい。シリコーンゴムとしては、ラジカル反応硬化型および付加反応硬化型が用いられ、その触感から、JIS K 6253のタイプAデュロメーターによる硬さが25〜45のものが好ましく、25〜35のものが特に好ましい。透明性および引裂強さに優れ、かつ上記の硬さ範囲のものが容易に得られることから、ラジカル反応硬化型シリコーンゴムが好ましい。このようなゴムを、キャップ2に接触する乳首として用いることにより、キャップに配合されたマイナスイオン発生性物質の圧電性および/または焦電性によって生ずる電荷が、表面を移動して、乳首先端周辺の空間にマイナスイオンを生じるという効果が得られる。
【0015】
ゴムには、透明性を損わずに機械的強度を付与するために、充填剤として煙霧質シリカ、アークシリカ、沈殿シリカ、シリカエアロゲルなど、平均粒径が通常1〜60nm、好ましくは10〜40nmの微粉末シリカを配合することができる。これらの充填剤は、未処理のまま用いてもよく、表面をヘキサメチルジシラザン、1,3−ジビニル−1,3−テトラメチルジシラザンのようなオルガノシラザン類;トリメチルクロロシランのようなオルガノクロロシラン類;オクタメチルシクロテトラシロキサンのようなオルガノシロキサン類などの1種または2種以上の疎水化剤で表面処理して用いてもよい。このほか、シリコーンゴムの場合、末端にメトキシ基を有する低分子量のポリジメチルシロキサンのような加工助剤を配合してもよい。配合は、二本ロール、ドウミキサーなどによって行うことができ、圧縮成形または射出成形を行った後、熱加硫して成形体を得ることができる。
【0016】
瓶体1は、哺乳瓶に通常に用いられる材質、すなわち透明で、熱湯消毒が可能な耐熱性および耐衝撃性を有し、有害物質を溶出しない熱可塑性樹脂または耐熱ガラスが用いられる。熱可塑性樹脂としては、水素化ジシクロペンタジエンポリマー、ポリノルボルネンのようなポリシクロオレフィン;耐熱性ポリプロピレンのようなポリオレフィン;耐衝撃性AS、AASのようなスチレン系コポリマー;PET;ナイロン樹脂;ポリエーテルスルホン;ポリカーボネートなど、特にそれらの透明タイプのものが例示され、透明性、耐薬品性および耐衝撃性に優れ、電子レンジによる滅菌処理が可能な耐熱性を有することから、水素化ジシクロペンタジエンポリマーが好ましい。瓶体は、表面に目盛などを印刷してもよい。成形は、ブロー成形などによって行うことができる。
【0017】
哺乳瓶には、必要に応じて、哺乳しない間に乳首3をほこりなどから保護するために、ふたを設けることができる。ふたは、通常、熱可塑性樹脂からなり、内部がが透視できるように、透明または半透明であることが好ましい。
【0018】
【実施例】
以下、本発明を、実施例によってさらに詳細に説明する。実施例において、部は重量部を表す。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
【0019】
実施例1〜3、比較例1
耐熱性ポリプロピレン100部に、表1に示す量の、平均粒径3μmのエルバイトトルマリンと、ショールトルマリンとケイ酸ジルコニウムの重量比1:9の、平均粒径10μmの混合粉とを、V型混合機を用いて配合し、射出成形により、長さ130mm、幅80mm、厚さ2mmの板状試片11を作製した。ただし、比較例1は、ケイ酸ジルコニウムとトルマリンを配合しない例である。別に、JISK 6253のタイプAデュロメーターによる硬さ28の、圧縮成形および過酸化物加硫を行って得たシリコーンゴム(東芝シリコーン株式会社製、TSE260−3U)の、長さ140mm、幅80mm、厚さ2mmの板状試片12を作製した。得られたポリプロピレン試片11とシリコーンゴム試片12を、図2に示すように、ポリプロピレン試片11が上になるように、長さ方向に50mmだけ重ね合わせて試料とし、ポリプロピレン表面、および重ね合わせた部分と反対側のシリコーンゴム表面の上の空気中に生じたマイナスイオン数の測定を行った。
【0020】
すなわち、温度20℃で重ね合わせた試料を、38℃の恒温槽に入れて昇温させ、1分間放置後取り出して、ポリプロピレン試片の電荷の直接の影響によるシリコーンゴム試片の上のマイナスイオンの発生を防ぐために板紙13を設け、ただちに、ポリプロピレン試片11の中心の上面、およびシリコーンゴム試片12の上面の、重ね合わさない方の端から45mm内側の中心線上に、それぞれ簡易式マイナスイオン測定器(株式会社エコホリスティック製、MODEL EB−12Aの検出部を置くことにより、ポリプロピレン上面、およびシリコーンゴム上面からそれぞれ3mmの位置14および15で20秒間に検知した空気中のマイナスイオンの量を、1mlあたりイオン数の秒あたり平均数として測定した。これを30秒ごとに繰り返して、実測値が±1イオン/mlの範囲で安定化した時の値を測定値とした。それらの結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
これらの結果から、キャップにマイナスイオン発生性物質を配合し、特にケイ酸ジルコニウムとトルマリンを配合した際に、乳首周辺の空気中にマイナスイオンが発生することが見出された。それに対して、キャップにマイナスイオン発生性物質を配合しなかった比較例1は、ブランク値(雰囲気中のマイナスイオン)と同じ3イオン(ml)を示した。
【0023】
【発明の効果】
本発明により、乳首にマイナスイオン発生性物質を配合することなく、哺乳の際に乳首の周辺にマイナスイオンを発生させる哺乳瓶が得られる。したがって、本発明の哺乳瓶は、乳児の健康の増進と精神の安定に寄与する効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】哺乳瓶の代表的な側面概略図である。
【図2】マイナスイオンの発生量を測定した試料と測定位置を示す断面概略図である。
【符号の説明】
1 瓶体
2 キャップ
3 乳首
11 マイナスイオン発生性物質配合ポリプロピレン
12 シリコーンゴム
13 板紙
14 測定位置(ポリプロピレン上)
15 測定位置(シリコーンゴム上)
Claims (4)
- マイナスイオン発生性物質を配合したキャップと、ゴム製乳首とを備えた哺乳瓶。
- マイナスイオン発生性物質が、ケイ酸ジルコニウムである、請求項1記載の哺乳瓶。
- マイナスイオン発生性物質として、ケイ酸ジルコニウムとトルマリンを併用した、請求項2記載の哺乳瓶。
- ゴムがシリコーンゴムである、請求項1〜3のいずれか1項記載の哺乳瓶。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002167158A JP2004008540A (ja) | 2002-06-07 | 2002-06-07 | 哺乳瓶 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002167158A JP2004008540A (ja) | 2002-06-07 | 2002-06-07 | 哺乳瓶 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004008540A true JP2004008540A (ja) | 2004-01-15 |
Family
ID=30434489
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002167158A Pending JP2004008540A (ja) | 2002-06-07 | 2002-06-07 | 哺乳瓶 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004008540A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101194455B1 (ko) | 2004-12-10 | 2012-10-24 | 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 | 실리콘 고무와 기재의 일체 성형 복합체 및 그의 제조 방법 |
-
2002
- 2002-06-07 JP JP2002167158A patent/JP2004008540A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101194455B1 (ko) | 2004-12-10 | 2012-10-24 | 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 | 실리콘 고무와 기재의 일체 성형 복합체 및 그의 제조 방법 |
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