JP2004006017A - 書き込み可能型光ディスクの読取装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】グルーブ2に照射された光ビームの反射光を受光する受光器80と、受光器80の受光部A,BとC,Dの差分信号(A+B)−(C+D)を出力する減算器81と、受光部A,BとC,Dの出力を加算した信号(A+B+C+D)を波形成形し、グルーブに記録された記録情報により生じる差分信号のノイズ成分をキャンセルするグルーブピットキャンセル信号を生成する波形成形回路82と、差分信号からグルーブピットキャンセル信号を減算し、プリピット信号として出力する減算器83と、から構成される。
【選択図】 図9
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、書き込み可能型光ディスクの読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
書き込み可能型の光ディスクでは、位置検索のための同期信号やアドレス情報など(以下、これらの情報を「プリ情報」という)が予めプリフォーマット段階でディスク上に記録される。このプリ情報をプリフォーマットする方法としては、情報を記録するトラック(グルーブまたはランド)をウォブリングするか、あるいはトラック上にプリピットとして記録していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ウォブリングによるプリフォーマットの場合、トラック自体をウォブリング信号によって左右に振ることになるため、ウォブリング信号の変調度に制約があり、C/Nが悪いという問題があった。また、ウォブリングによる隣接トラックとの干渉を考慮すると、トラックピッチをあまり狭くすることができず、記録容量にも制約があった。
【0004】
一方、プリピットによるプリフォーマットの場合、プリピットを記録する分だけ情報を記録することができなくなり、ディスク記録面の利用効率が悪いという問題があった。
【0005】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされた書き込み可能型光ディスクからプリピット信号を生成する読取装置であり、情報記録用トラックに記録された記録情報の影響をできるだけ低減してC/Nのよいプリピット信号を得ることができる読取装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る請求項1記載の書き込み可能型光ディスクの読取装置は、情報記録用トラックと、該情報記録トラックへ光ビームを誘導するためのガイド用トラックと、前記ガイド用トラックに記録されたプリピット情報を有するとともに、前記情報記録用トラックを挟んで隣合う前記ガイド用トラックに記録された前記プリピット情報同士が半径方向において重ならないように,第1の記録パターン又は当該第1の記録パターンに対して所定の位相差を持つ第2の記録パターンのいずれかで、前記プリピット情報が一定線速度で前記ガイド用トラックに記録されている書き込み可能型光ディスクの読取装置であって、前記光ディスクの情報記録用トラックに光ビームを照射する照射手段と、前記光ビームの反射光を前記光ディスクの半径方向に光学的に略平行な第1の分割線及び前記情報記録トラックの接線方向に光学的に略平行な第2の分割線によって分割された受光部によって受光する受光手段と、前記前記第1の分割線によって分割された受光部の出力の差分信号又は前記第2の分割線によって分割された受光部の出力の差分信号に基づいてガイド用トラックのプリピット情報を抽出するプリピット情報抽出手段と、を備える。
【0007】
【作用】
本発明に係る請求項1記載の書き込み可能型光ディスクの読取装置によれば、照射手段は、光ディスクの情報記録用トラックに光ビームを照射する。
【0008】
そして、受光手段は、光ビームの反射光を光ディスクの半径方向に光学的に略平行な第1の分割線及び情報記録トラックの接線方向に光学的に略平行な第2の分割線によって分割された受光部によって受光する。
【0009】
これにより、プリピット情報抽出手段は、第1の分割線によって分割された受光部の出力の差分信号又は第2の分割線によって分割された受光部の出力の差分信号に基づいてガイド用トラックのプリピット情報を抽出する。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。図1は本発明に係る光ディスク(以下、ディスクと略称)の一実施例のグルーブとランド部分の略示拡大斜視図、図2はランド上に記録されるプリピットの配置状態図である。
【0011】
図1において、1はポリカーボネートなどの透明樹脂からなるディスクであって、このディスク1の表面に情報記録用トラックたるグルーブ2と、ガイド用トラックたるランド3がディスク中心位置からディスク外周位置に向けて渦巻き状に形成されている。本発明の場合、前記グルーブ2とランド3のうち、前記ガイド用トラックを構成するランド3部分にプリピット情報を与えるプリピット4をプリフォーマットにより記録したものである。
【0012】
図1は、発明を分かり易くするために模式的に示したものであり、グルーブ2とランド3の下面側には金属反射膜5が形成され、さらにこの下側に保護膜(図示略)が塗布されて1枚の単板ディスクとして完成されるものである。したがって、図1の場合、記録・再生用のレーザビームは図面の上側からグルーブ2とランド3に向けて照射されるものである。
【0013】
さらに、本発明の場合、前記プリピット4は、図2(A)に示すように、ランド3の1つ置きに記録している。このようにランドの1つ置きに記録するのは、次のような理由によるものである。すなわち、記録時あるいは再生時に光ピックアップがグルーブ2上をトラッキングしていく際、すべてのランドにプリピットが形成されていると、グルーブ2を挟んで左右に位置するランド3の2つのプリピット情報が同時に読み出されて干渉し、プリ情報を正確に再生することができなくなるからである。
【0014】
なお、左右のプリピット情報の干渉をなくすための他の方法として、図2(B)に示すような方法も採用することができる。すなわち、ランド部にプリピット情報を記録するための記録パターンとして、図示するようなEVEN(偶数)パターンと、ODD(奇数)パターンの2つのパターンを用意し、この2つのパターンを使ってプリピット情報を記録していく方法である。
【0015】
EVENパターンとODDパターンはサーボに必要なシンクSyやID情報を備えているが、EVENパターンとODDパターンで記録するシンクSyとIDの位置を180度ずらして配置しておく。そして、この2つのパターンのうち、通常はEVENパターンを用いてプリピット情報を記録していき、渦巻き状にランドが記録されていく途中において隣合うランド同士の記録パターンのシンクSyとIDの位置が重なりそうになったらODDパターンに切り換えて記録を継続し、ODDパターンのシンクSyとIDの位置が重なりそうになったら再びEVENパターンに戻して記録を継続するものである。
【0016】
前記構造になるディスクを製造するには、図3のような方法を採用すればよい。グルーブ部にプリピットを記録した形式の従来のディスクの場合、ガラス原盤をカッティングする際、グルーブ部分をカッティングしていた。このため、従来のカッティング方法を採用した場合、グルーブ部分をカッティングした後、改めてランド部分にプリピットをカッティングしていかざるを得ず、工数がかかるとともに正確なカッティングを行なうことが困難である。
【0017】
そこで、本発明では、レーザカッティングの際に、従来とは逆に、ランド部に記録されるプリピット情報に基づいてガラス基盤上のレジスト面を露光して現像することによりマスタースタンパを作製し、このマスタースタンパに1回の電鋳処理を施して得られるサブマスター、もしくはこのサブマスターにさらに偶数回の電鋳処理を施して得られるスタンパのいずれかを用いてレプリケーションするようにしたものである。このような方法を採用すると、原盤のカッティング処理が1回で済み、ランド上のプリピットがずれるようなこともなくなり、高精度のディスクを作ることができる。
【0018】
図4に、前記レーザカッティングに用いるカッティングマシーンを示す。図中、10は大出力のレーザ発生装置であって、このレーザ発生装置10の発生するレーザビームを光変調器11において、エンコーダ12から送られてくるランドカッテング情報によって光変調した後、対物レンズ13によって集光し、ガラス基盤14のレジスト15上にスポットを結ばせるものである。
【0019】
ガラス基盤14はスピンドルモータ16にセットされており、スピンドルモータ16は回転検出器17、回転サーボ回路18によって一定線速度(CLV)で回転される。さらに、スピンドルモータ16は、送りユニット19によってガラス基盤14の半径(ラジアル)方向に送り可能とされており、位置検出器20と送りサーボ回路21によって所定の送り速度で半径方向に送り制御することにより、ガラス基盤14のレジスト面にディスク中心側からディスク外周側に向かって渦巻き状にランド部がカッティングされるものである。
【0020】
図5に、前記のようにして製造されたディスクから情報を読み取るための本発明に係る読取装置の第1の実施例を示す。図において、31は対物レンズであって、この対物レンズ31には再生用のレーザビームがプリズム32によって導かれ、レーザビームはビームスポットとなってディスク1の記録面上に照射される。ディスク1の記録面で反射されたレーザビームの反射光は同一経路を通ってプリズム32に至り、そのままプリズム32を通過して受光器33に照射されるようになっている。
【0021】
この実施例の場合、受光器33は4分割型の受光器が用いられおり、後述するように、この4分割された各受光素子A〜Dの受光出力(なお、分かり易くするため、以下の説明では各素子の受光出力もA〜Dで示す)を加減算処理することにより、RF信号、トラッキングエラー信号、ランド部のプリピット信号を読み取るものである。なお、34〜37は各受光素子A〜Dに接続されたアンプ、38〜43および47は加減算器である。
【0022】
ディスク1からのレーザビームの反射光を受光する受光器34と、ディスク1上のグルーブ2およびランド3との位置関係は、図中に拡大図Pとして示したような関係となっている。したがって、グルーブ2上の記録情報を読み取るには、4つの受光素子のすべての出力A〜Dを加算して出力すればよい。図示例の場合、加算器40の出力(A+D)と加算器41の出力(B+C)を加算器43で加算することにより、端子46からRF信号(A+B+C+D)が出力される。
【0023】
また、トラッキングエラー信号は、グルーブ3のトラッキング方向に沿った左右の受光素子同士の差分(A+D)−(B+C)によって得ることができる。この場合、0次光ではなく、1次光の差分がでる。図示例の場合、加算器40の出力(A+D)と加算器41の出力(B+C)を減算器42で減算することにより、端子45からトラッキングエラー信号(A+D)−(B+C)として出力される。
【0024】
また、ランド3上に記録されたプリピット情報を読み出すには、ディスクの半径方向に沿った前後の受光素子同士の差分(A+B)−(C+D)によって得ることができる。この場合も、0次光ではなく、1次光が差分が出る。図示例の場合、加算器38の出力(A+B)と加算器39の出力(C+D)を減算器47で減算することにより、端子44からプリピット信号(A+B)−(C+D)として出力される。
【0025】
拡大図P中の位置関係から分かるように、ランド3上に記録されるプリピット4はランド3の1つ置きに記録されているので、プリピット4の情報を読み出すことが可能である。もし、すべてのランドにプリピット4を記録した場合、グルーブ3の左右のランドの異なるプリピット情報が同時に読み取られてしまい、使用することができなくなる恐れがある。本発明では、このような事態を避けるために、前述したように、プリピット4をランド3の1つ置きに記録するようにしたものである。
【0026】
なお、プリピット4をランド3の1つ置きに記録するようにした結果、図2の配置図からも明らかなように、トラックを一周した時点で、プリピット4の記録されているランド3がグルーブ2の左側(右側)から右側(左側)に変わってしまうが、この位置の変化は、前記端子44から出力されるプリピット信号(A+B)−(C+D)の極性が反転することによって簡単に検出することができる。
【0027】
図6に、前記読取装置による各信号の読み取り実測例を示す。この実測例から明らかなように、RF信号、トラッキングエラー信号、プリピット信号のいずれも、充分かつ確実に読み出されていることが分かる。プリピット信号に対するRF信号の影響がほとんど見られないが、これは図7に示すようなトラック溝の深さを設定しているためである。
【0028】
図8に、本発明に係る読取装置の第2実施例を示す。この第2実施例は、スリービーム方式の読取装置であって、各ビームスポット50,51,52毎にそれぞれ専用の受光器54,55,56を用意したものである。57〜72は加減算器、78は係数乗算器である。
【0029】
この実施例の場合、RF信号は、加算器68の出力(F+H)と加算器69の出力(E+G)を加算器71で加算することにより、端子75から(E+F+G+H)として出力される。
【0030】
また、フォーカスエラー信号は、シリンドリカル・レンズ(図示略)を用いた非点収差法によって検出されており、加算器68の出力(F+H)と加算器69の出力(E+G)を減算器72で減算することにより、端子76から(F+H)−(E+G)として出力される。
【0031】
また、プリピット信号は、加算器57の出力(A+B)と加算器58の出力(C+D)を減算器64で減算することにより、端子73から(A+B)−(C+D)として出力される。
【0032】
また、トラッキングエラー信号は、次のようにして得ている。まず、加算器61の出力(F+G)と加算器62の出力(E+H)を減算器66で減算した出力(F+G)−(E+H)を減算器70の+端子に入力する。一方、加算器59の出力(B+C)と加算器60の出力(A+D)を減算器65で減算した出力(B+C)−(A+D)を加算器67の一方の端子に入力するとともに、加算器63の出力(I+J)を加算器67の他方の端子に入力し、この加算器67の出力{(B+C)−(A+D)}+{(I+J)}に補正用の定数K(K=0〜1)を掛けたK[{(B+C)−(A+D)}+{(I+J)}]を減算器70の−端子に入力している。
【0033】
この結果、減算器70からは、{(F+G)−(E+H)}−(A+D)}−K[{(B+C)−(A+D)}+{(I+J)}]がトラッキングエラー信号として出力される。したがって、補正用の定数Kをうまく調整してやることにより、本来のトラッキングエラー信号(F+G)−(E+H)中に紛れ込んだランド3のプリピット4によるノイズ信号を小さくすることができる。
【0034】
図9に、本発明に係る読取装置の第3実施例を示す。この実施例は、ディスク1への記録動作が行なわれ、グルーブ2上に情報が書き込まれたディスクにおいても、記録情報の影響をできるだけ低減してC/Nのよいプリピット信号を得ることができるようにしたものである。
【0035】
この実施例の場合、受光器80として4分割受光器が用いられている。なお、この実施例は、プリピット信号以外にRF信号やトラッキング信号を得るために4分割型受光器を用いたが、プリピット信号のみを読み出す場合は、2分割受光器で充分である。
【0036】
この実施例の場合、プリピット信号は次のようにして得られる。まず、受光器80の出力A〜Dを用いて減算器81で本来のプリピット信号(A+B)−(C+D)を求める。このプリピット信号(A+B)−(C+D)中には、グルーブ2上に記録されたピット情報によるノイズ成分が含まれている。
【0037】
そこで、このノイズ成分を打ち消すためのグルーブピットキャンセル信号を受光器80の出力A〜Dを用いて波形成形回路82で作成し、減算器83においてこのグルーブピットキャンセル信号をプリピット信号(A+B)−(C+D)から差し引いてやることによりノイズ成分を打ち消してやるようにしたものである。
【0038】
波形成形回路82におけるグルーブピットキャンセル信号の生成方法を図10を参照して説明する。いま、ランド上にはプリピットが何ら記録されておらず、グルーブ上にのみピット情報が記録されたディスクのグルーブ上をビームスポットがトラッキングしていくと、加算波形(A+B)、(C+D)はそれぞれ図10(A),(B)のような波形となる。
【0039】
一方、プリピット信号たるプッシュプル信号(A+B)−(C+D)は図10(F)のような波形となり、ランド上にプリピットが記録されていないという前提にも係わらず出力が発生してしまう。これは、グルーブ上に記録されたピット情報によるノイズ成分である。したがって、このノイズ成分をキャンセルしてやれば、グルーブ上に記録されたピット情報によるプリピット信号への影響をキャンセルすることできる。
【0040】
そこで、図示の実施例では、まず図10(A),(B)の信号から図10(C)のような出力信号(A+B+C+D)を作り、この波形を微分して図10(D)の微分信号を求める。そして、この微分信号に基づいて図10(E)のようなグルーブピットキャンセル信号を作成する。
【0041】
図10(E)のグルーブピットキャンセル信号と、図10(F)のプッシュプル信号(A+B)−(C+D)は同じ波形であることがわかる。そこで、図9の減算器83において、プリピット信号たるプッシュプル信号(A+B)−(C+D)から前記図10(E)のグルーブピットキャンセル信号を引いてやれば、図10(G)のようにグルーブ上に記録されているピット情報の影響を除去することができ、C/Nのよいプリピット信号を得ることができる。
【0042】
図11に、本発明に係る読取装置の第4実施例を示す。この実施例は、ディスク1へ情報を記録しながらランド部のプリピット情報を読み出すことのできる読取装置の例を示すものである。この実施例の場合、受光器90として4分割受光器が用いられているが、前記第3実施例の場合と同じく、プリピット信号のみを読み出す場合は2分割受光器で充分である。
【0043】
図において、90は受光器、91は減算器、92はレーザビームの変調器、93はレーザビーム発生器、94はプリズム、95は対物レンズ、96は波形成形回路である。レーザビーム発生器93から出力されるレーザビームをプリズム94、対物レンズ94を介してディスク1に照射される。
【0044】
一般に、ディスクへ情報を記録する際のレーザビームのON−OFFは、図12に示すようなパワー制御方法で行なわれている。すなわち、無記録位置でレーザパワーを0にするのではなく、読み出し用のパワーに落とすように制御されている。したがって、グルーブに情報を書き込んでいない無記録期間中であってもランド部のプリピット情報を読み出すことが可能である。
【0045】
この実施例の場合、プリピット信号は次のようにして得られる。まず、受光器90の出力A〜Dから本来のプリピット信号(A+B)−(C+D)を求める。このプリピット信号(A+B)−(C+D)中には、グルーブ2上に記録されたピット情報によるノイズ成分が含まれている。
【0046】
そこで、このノイズ成分を打ち消すためのグルーブピットキャンセル信号を、波形生成回路96において変調器92からレーザビーム発生器93に与えられる駆動用の変調信号波形から作り、減算器91においてこのグルーブピットキャンセル信号をプリピット信号(A+B)−(C+D)から差し引いてやることによりノイズ成分を打ち消してやるようにしたものである。
【0047】
波形成形回路96におけるグルーブピットキャンセル信号の生成方法を図13を参照して説明する。いま、ランド上にプリピットが何ら記録されていない状態において、図13(A)のような記録光によってグルーブ上にピット情報を記録していくと、受光器90の加算波形(A+B)、(C+D)はそれぞれ図13(B),(C)のような波形となる。この図13(B),(C)の波形は、加算出力が階段状に下がった位置でグルーブ上にピットが記録され、この記録ピットのために反射光の光量が該位置から低下したことを示している。
【0048】
一方、プリピット信号たるプッシュプル信号(A+B)−(C+D)は図13(F)のような波形となり、ランド上にプリピットが記録されていないという前提にも係わらず出力が発生してしまう。これは、グルーブ上に記録されたピット情報によるノイズ成分である。したがって、このノイズ成分をキャンセルしてやれば、グルーブ上に記録されるピット情報によるプリピット信号への影響をキャンセルすることができる。
【0049】
そこで、図示の実施例では、まず図13(A)の記録光を時間tだけ遅延した図13(D)の遅延波形を作り、この遅延波形の後ろ側を時間tだけ切り詰めることにより図13(E)のグルーブピットキャンセル信号を作る。
【0050】
図13(E)のグルーブピットキャンセル信号と、図13(F)のプッシュプル信号(A+B)−(C+D)は同じ波形であることがわかる。したがって、図11の減算器91において、プリピット信号たるプッシュプル信号(A+B)−(C+D)から前記図13(E)のグルーブピットキャンセル信号を引いてやれば、グルーブ上に記録されていくピット情報の影響を除去することができ、C/Nのよいプリピット信号を得ることができる。
【0051】
なお、前記各実施例においては、トラッキング方向に沿って前後に位置する受光部のプッシュプル信号によってプリピット情報を得るようにしたが、トラッキング方向に沿って左右両側に位置する受光部のプッシュプル信号によってもプリピット情報を得ることができるものである。この場合、左右両側に位置するプッシュプル信号にはトラッキングエラーとプリピットによる信号が重畳されたものが得られるが、トラッキングエラー信号とプリピット信号とは周波数帯域が著しく異なるので、フィルタを用いることにより、容易に弁別することができる。
【0052】
また、プリピット情報は、得られる信号の極性によりグルーブに対して左のプリピットか右のプリピットかの判別が可能である。
【0053】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、この発明の主旨に沿った各種の変形が可能である。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、情報記録用トラックに記録された記録情報の影響をできるだけ低減してC/Nのよいプリピット信号を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ディスクの一実施例のグルーブとランド部分の略示拡大斜視図である。
【図2】ランド上に記録されるプリピットの配置状態図である。
【図3】本発明の光ディスク製造方法の説明図である。
【図4】レーザビーム用のカッティングマシーンの構造例を示す図である。
【図5】本発明に係る読取装置の第1実施例のブロック図である。
【図6】前記読取装置による各信号の読み取り実測例を示す図である。
【図7】トラック溝の深さとプッシュプル信号およびRF信号の出力特性を示す図である。
【図8】発明に係る読取装置の第2実施例を示すブロック図である。
【図9】本発明に係る読取装置の第3実施例のブロック図である。
【図10】第3実施例におけるグルーブピットキャンセル信号の生成方法の説明図である。
【図11】本発明に係る読取装置の第4実施例のブロック図である。
【図12】情報記録時のレーザビームパワーの制御状態の説明図である。
【図13】第4実施例におけるグルーブピットキャンセル信号の生成方法の説明図である。
【符号の説明】
1…ディスク
2…グルーブ
3…ランド
4…プリピット
80…受光器
81…減算器
82…波形成形回路
83…減算器
Claims (3)
- 情報記録用トラックと、該情報記録トラックへ光ビームを誘導するためのガイド用トラックと、前記ガイド用トラックに記録されたプリピット情報を有するとともに、前記情報記録用トラックを挟んで隣合う前記ガイド用トラックに記録された前記プリピット情報同士が半径方向において重ならないように,第1の記録パターン又は当該第1の記録パターンに対して所定の位相差を持つ第2の記録パターンのいずれかで、前記プリピット情報が一定線速度で前記ガイド用トラックに記録されている書き込み可能型光ディスクの読取装置であって、
前記光ディスクの情報記録用トラックに光ビームを照射する照射手段と、
前記光ビームの反射光を前記光ディスクの半径方向に光学的に略平行な第1の分割線及び前記情報記録トラックの接線方向に光学的に略平行な第2の分割線によって分割された受光部によって受光する受光手段と、
前記前記第1の分割線によって分割された受光部の出力の差分信号又は前記第2の分割線によって分割された受光部の出力の差分信号に基づいてガイド用トラックのプリピット情報を抽出するプリピット情報抽出手段と、
を備えたことを特徴とする光ディスクの読取装置。 - 前記差分信号に基づいて前記プリピット情報が前記情報記録トラックの左右どちらに位置するものかを判別することを特徴とする請求項1に記載の光ディスクの読取装置。
- 前記第2の分割線によって分割された受光部の出力の差分信号に基づいてトラッキングエラー信号を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の光ディスクの読取装置。
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