JP2004005292A - 携帯型電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録媒体の容量に応じた機器動作時間を達成することが出来、機器動作が不意に中断する虞がなく、然も機器動作中の回路に対する負担を増大させることのない携帯型電子機器を提供する。
【解決手段】本発明に係る携帯型電子機器は、機器外部の外気温度を検出する外気温度検出器2と、機器内部の温度を検出する機器内部温度検出器3と、動作開始時に検出された外気温度と機器内部温度の差に基づいて、機器内部温度が所定の制限温度に達するまでの作動時間を推定し、推定された作動時間をディスプレイ6に表示するメインCPU5とを具えている。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係る携帯型電子機器は、機器外部の外気温度を検出する外気温度検出器2と、機器内部の温度を検出する機器内部温度検出器3と、動作開始時に検出された外気温度と機器内部温度の差に基づいて、機器内部温度が所定の制限温度に達するまでの作動時間を推定し、推定された作動時間をディスプレイ6に表示するメインCPU5とを具えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラの如き携帯型電子機器において、機器を継続的に動作させた場合の温度上昇から機器を保護するための技術に関するものである。
機器外部の外気温
【0002】
【従来の技術】
従来、動画撮影機能を有するデジタルカメラが普及しているが、動画撮影時には静止画撮影時よりも電力消費量が多く、内部の発熱が大きいため、長時間に亘って動画撮影を継続すると、機器内部の温度上昇によって回路素子等が損傷を受ける虞がある。
そこで、動画撮影時には使用時間を一定値以下に制限する方法や、機器内部の温度を監視して該温度が所定の制限温度を越えたとき、機器動作を強制的に停止させる方法が採られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、記録媒体の容量が飛躍的に増大している近年、動画撮影時間を制限する方法では、大容量の記録媒体を有効に利用することが出来ない問題がある。
一方、機器内部の温度を監視する方法では、機器内部の温度が所定の制限値を越えた時点で機器動作が停止され、ユーザは撮影開始時にその時点を予知することが出来ないので、動画撮影が不意に中断される虞があり、安心して撮影を行なうことが出来ない問題があった。然も、デジタルカメラのCPUは、動画撮影のための画像処理や符号化処理等を高速に実行しながら、温度監視や機器動作の制御を行なわねばならないため、CPUを含むハードウエアとして高性能なものを採用する必要が生じ、これによってコストアップを招く問題があった。
【0004】
本発明の目的は、記録媒体の容量に応じた機器動作時間を達成することが出来、機器動作が不意に中断する虞がなく、然も機器動作中の回路に対する負担を増大させることのない携帯型電子機器を提供することである。
【0005】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係る携帯型電子機器は、機器外部の外気温度を検出する外気温度検出器と、機器内部の温度を検出する機器内部温度検出器と、動作開始指令時に検出された外気温度と機器内部温度の差に基づいて、機器内部温度が所定の制限温度に達するまでの作動時間を推定する作動時間推定手段と、推定された作動時間に基づく所定の制御動作を実行する機器動作制御手段とを具えている。
【0006】
上記本発明の携帯型電子機器においては、ユーザによる指令に応じて所定の機器動作を開始する際に、外気温度と機器内部温度が検出され、その温度差が検知される。そして、該温度差に基づいて、機器内部温度が所定の制限温度に達するまでの作動時間が推定される。作動時間の推定においては、温度差が大きい程、作動時間を短く設定する規則や、これに加えて、機器に設定されている動作モードにおける機器動作に伴う回路負担が大きい程、作動時間を短く設定する規則を採用することが出来る。
この様にして推定された作動時間は、所定の制御動作の基礎データとされる。例えば、推定作動時間はディスプレイに表示し、或いは、機器動作の開始時点からの経過時間が推定作動時間を越えたとき、機器動作を強制的に終了させるものとする。
【0007】
具体的な構成において、作動時間推定手段は、外気温度と機器内部温度の間に差がない場合の作動時間を温度毎に保持する作動時間テーブル手段と、作動時間テーブル手段の作動時間に対する補正係数を温度差毎に保持する補正係数テーブル手段と、両テーブル手段に基づいて作動時間を算出する作動時間算出手段とを具えている。
該具体的構成においては、外気温度或いは機器内部温度に基づいて作動時間テーブル手段が参照され、基準となる作動時間が導出される。又、外気温度と機器内部温度の差に基づいて補正係数テーブル手段が参照され、補正係数が導出される。そして、前記基準作動時間に補正係数が乗算されることによって、機器の温度が所定の制限温度に達するまでの作動時間が算出される。
【0008】
更に具体的な構成において、作動時間テーブル手段及び補正係数テーブル手段はそれぞれ、機器の動作モードをパラメータとして作動時間及び補正係数を保持している。
これによって、機器の動作モード毎に決まる回路負担の大きさを加味した作動時間の推定が可能となる。
【0009】
【発明の効果】
本発明に係る携帯型電子機器によれば、機器動作の開始時に、そのときの外気温度と内部温度の差に応じて、内部温度が制限温度に達するまでの作動時間が算出され、例えばその結果がユーザに報知されるので、機器動作が不意に中断する虞はなく、ユーザは報知された作動時間の範囲内で機器を安心して動作させることが出来る。又、作動時間が略完全に費やされるまで機器を動作させることが可能であるので、記録媒体の容量に応じた動作時間を達成することが出来る。然も、動作開始時に作動時間推定処理が実行されるので、その後の機器動作における回路負担が増大することはない。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をデジタルカメラに実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明に係るデジタルカメラにおいては、図1に示す如く、ユーザが操作すべき入力キー装置(1)と、外気温度検出器(2)と、機器内部温度検出器(3)とが、サブCPU(4)を介してメインCPU(5)に接続されている。又、メインCPU(5)には、ユーザに各種情報を表示するためのディスプレイ(6)が接続されている。
【0011】
画像撮影のためのCCD(7)は、撮影画像処理回路(8)を介して、メインCPU(5)にバス接続されている。又、ダイレクトメモリアクセスコントローラ(9)、画像メモリ(10)、ワークメモリ(11)及びプログラムメモリ(12)が、メインCPU(5)にバス接続されている。
プログラムメモリ(12)には、機器動作のためのプログラムや、後述の温度検出に基づく保護動作のためのプログラムが格納されると共に、該保護動作に用いる作動時間テーブル(13)と補正係数テーブル(14)が格納されている。
【0012】
作動時間テーブル(13)は、図2に示す如く、外気温度と機器内部温度の間に差がない場合において機器が所定の制限温度に達するまでの基準作動時間を、外気温度(又は機器内部温度)Toと撮影モード毎に保持している。尚、撮影モードには、記録媒体としてメモリカード(半導体メモリ)を用いた場合の動画撮影フレームレートが15fpsであるモード▲1▼と、同じく記録媒体としてメモリカードを用いた場合の動画撮影フレームレートが30fpsであるモード▲2▼と、記録媒体としてマイクロドライブ(小型ハードディスク)を用いた場合の動画撮影フレームレートが15fpsであるモード▲3▼と、同じく記録媒体としてマイクロドライブを用いた場合の動画撮影フレームレートが30fpsであるモード▲4▼とが用意されている。
これら4つの撮影モードにおいては、撮影フレームレートが大きい程、処理すべき画像データ量が増大するため、システム動作クロックを上げることが必要となり、この結果、消費電力が増大し、温度上昇率が大きくなる。又、半導体メモリよりも小型ハードディスクの方が、消費電力が大きく、温度上昇が大きい。
従って、図2に示す如く、モード▲1▼>モード▲2▼>モード▲3▼>モード▲4▼の順序で、基準作動時間は短くなっている。
【0013】
又、補正係数テーブル(14)は、図3に示す如く、前記作動時間テーブル(13)の基準作動時間に対する補正係数を、温度差ΔTと撮影モード毎に保持している。図示の如く、温度差ΔTが大きい程、補正係数は小さくなっている。これは、温度差ΔTが大きい程、その後の機器内部温度の上昇率が大きくなると考えられるからである。又、モード▲1▼>モード▲2▼>モード▲3▼>モード▲4▼の順序で補正係数が小さくなっている。これは、動作モードで決まる消費電力が大きい程、その後の機器内部温度の上昇率が大きくなると考えられるからである。
【0014】
メインCPU(5)は、プログラムメモリ(12)に格納されている温度保護動作のためのプログラムに従って、撮影開始時に、先ず、そのときの外気温度(或いは機器内部温度)に基づいて作動時間テーブル(13)を参照し、基準作動時間を導出する。次に、外気温度と機器内部温度の差に基づいて補正係数テーブル(14)を参照し、補正係数を導出する。そして、基準作動時間に補正係数を乗算することによって、機器内部温度が所定の制限温度に達するまでの作動時間を算出する。
算出された作動時間はディスプレイ(6)に表示した後、撮影動作の終了を制御する基礎データとする。
【0015】
図4は、プログラムメモリ(12)に格納されている温度保護動作のためのプログラムを表わしている。
先ずステップS1にて、入力キー装置(1)に含まれる電源キーが押下されたことがサブCPU(4)によって検知されると、デジタルカメラに電源が投入され、この時点からメインCPU(5)が動作を開始する。
ステップS2にて、入力キー装置(1)に含まれる各種動作モードキーが押下されたことがサブCPU(4)によって検知されると、該検知がメインCPU(5)に通知される。これに応じてメインCPU(5)は各種撮影条件を設定する。
ステップS3にて、動画撮影のために入力キー装置(1)に含まれるシャッターキーが押下されたことが検知されると、該検知がメインCPU(5)に通知される。これに応じてメインCPU(5)は動画撮影モードを設定する。
【0016】
次にステップS4では、メインCPU(5)がサブCPU(4)に対して外気温度検出要求を出す。これに応じてサブCPU(4)は外気温度検出器(2)から外気温度計測値を取り入れ、メインCPU(5)へ通知する。
ステップS5では、メインCPU(5)がサブCPU(4)に対して機器内部温度検出要求を出す。これに応じてサブCPU(4)が機器内部温度検出器(3)から機器内部温度計測値を取り入れ、メインCPU(5)へ通知する。
その後、ステップS6にて、メインCPU(5)は、取得した外気温度、機器内部温度、及び現在の動作モード情報に基づいて、プログラムメモリ(12)に格納されている作動時間テーブル(13)と補正係数テーブル(14)を参照し、外気温度To及び動作モードに応じた基準作動時間と、温度差ΔT及び動作モードに応じた補正係数を導出する。
次にステップS7では、基準作動時間に補正係数を乗算することによって、撮影可能時間(作動時間)を算出し、その結果をディスプレイ(6)に表示する。
【0017】
ステップS8にて、メインCPU(5)は、CCD(7)、撮影画像処理回路(8)及びダイレクトメモリアクセスコントローラ(9)の初期設定を行なうと共に、撮影した画像を記憶する画像メモリ(10)の領域確保を行なった後、動画撮影を開始する。
ステップS9では、CCD(7)によって撮影された画像(アナログ画像情報)は、撮影画像処理回路(8)へ供給されて、明るさ補正、色補正等の画像処理が施された後、デジタル画像情報に変換される。該デジタル画像情報は、ダイレクトメモリアクセスコントローラ(9)によってワークメモリ(11)に転送される。
【0018】
ステップS10では、メインCPU(5)が、ワークメモリ(11)に転送されたデジタル画像情報を順次読み出して、画像圧縮処理を実行する。
続いてステップS11では、前記画像圧縮処理されたデータを画像メモリ(10)に書き込む。
【0019】
その後、ステップS12にて、メインCPU(5)は、入力キー装置(1)に含まれる撮影停止キーが押下されたかどうかを判断し、撮影停止キーが押下されたと判断されたときは、撮影動作を終了する。これに対し、撮影停止キーが押下されたと判断されなかったときは、ステップS13へ移行する。
ステップS13では、メインCPU(5)は、撮影開始後、前記算出した撮影可能時間が経過したかどうかを判断し、撮影可能時間が経過していないときは、ステップS9に戻って、動画撮影を継続する。これに対し、撮影可能時間が経過したと判断されたときは、撮影動作を終了させる。
【0020】
尚、外気温度の検出や機器内部温度の検出は、サブCPU(4)によって行なう例に限らず、メインCPU(5)によって行なうことも可能である。
【0021】
上述の如く本発明に係るデジタルカメラによれば、動画撮影の開始時に、その後の温度上昇を考慮した撮影可能時間がディスプレイ(6)に表示されるので、ユーザはその表示によって撮影可能時間を認識することが出来る。従って、動画撮影動作が不意に中断する虞はなく、ユーザは表示された撮影可能時間の範囲内で安心して動画撮影を行なうことが出来る。
又、温度によって撮影可能時間が可変設定されるので、撮影可能時間を一律に設定した従来機器に比べて、記録媒体の容量を有効に活用することが可能である。
更に、外気温度と内部温度の差及び撮影モードに基づいて、撮影可能時間が高い精度で推定されるので、撮影可能時間が経過した時点で撮影動作を強制的に終了させることによって、過大な温度上昇から回路を確実に保護することが出来る。ここで、撮影可能時間の算出は、撮影動作の開始前に行なわれるので、その後の撮影動作において回路負担が増大することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】作動時間テーブルの一例を示す図表である。
【図3】補正係数テーブルの一例を示す図表である。
【図4】温度保護動作のための制御プログラムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
(2) 外気温度検出器
(3) 機器内部温度検出器
(4) サブCPU
(5) メインCPU
(6) ディスプレイ
(12) プログラムメモリ
(13) 作動時間テーブル
(14) 補正係数テーブル
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラの如き携帯型電子機器において、機器を継続的に動作させた場合の温度上昇から機器を保護するための技術に関するものである。
機器外部の外気温
【0002】
【従来の技術】
従来、動画撮影機能を有するデジタルカメラが普及しているが、動画撮影時には静止画撮影時よりも電力消費量が多く、内部の発熱が大きいため、長時間に亘って動画撮影を継続すると、機器内部の温度上昇によって回路素子等が損傷を受ける虞がある。
そこで、動画撮影時には使用時間を一定値以下に制限する方法や、機器内部の温度を監視して該温度が所定の制限温度を越えたとき、機器動作を強制的に停止させる方法が採られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、記録媒体の容量が飛躍的に増大している近年、動画撮影時間を制限する方法では、大容量の記録媒体を有効に利用することが出来ない問題がある。
一方、機器内部の温度を監視する方法では、機器内部の温度が所定の制限値を越えた時点で機器動作が停止され、ユーザは撮影開始時にその時点を予知することが出来ないので、動画撮影が不意に中断される虞があり、安心して撮影を行なうことが出来ない問題があった。然も、デジタルカメラのCPUは、動画撮影のための画像処理や符号化処理等を高速に実行しながら、温度監視や機器動作の制御を行なわねばならないため、CPUを含むハードウエアとして高性能なものを採用する必要が生じ、これによってコストアップを招く問題があった。
【0004】
本発明の目的は、記録媒体の容量に応じた機器動作時間を達成することが出来、機器動作が不意に中断する虞がなく、然も機器動作中の回路に対する負担を増大させることのない携帯型電子機器を提供することである。
【0005】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係る携帯型電子機器は、機器外部の外気温度を検出する外気温度検出器と、機器内部の温度を検出する機器内部温度検出器と、動作開始指令時に検出された外気温度と機器内部温度の差に基づいて、機器内部温度が所定の制限温度に達するまでの作動時間を推定する作動時間推定手段と、推定された作動時間に基づく所定の制御動作を実行する機器動作制御手段とを具えている。
【0006】
上記本発明の携帯型電子機器においては、ユーザによる指令に応じて所定の機器動作を開始する際に、外気温度と機器内部温度が検出され、その温度差が検知される。そして、該温度差に基づいて、機器内部温度が所定の制限温度に達するまでの作動時間が推定される。作動時間の推定においては、温度差が大きい程、作動時間を短く設定する規則や、これに加えて、機器に設定されている動作モードにおける機器動作に伴う回路負担が大きい程、作動時間を短く設定する規則を採用することが出来る。
この様にして推定された作動時間は、所定の制御動作の基礎データとされる。例えば、推定作動時間はディスプレイに表示し、或いは、機器動作の開始時点からの経過時間が推定作動時間を越えたとき、機器動作を強制的に終了させるものとする。
【0007】
具体的な構成において、作動時間推定手段は、外気温度と機器内部温度の間に差がない場合の作動時間を温度毎に保持する作動時間テーブル手段と、作動時間テーブル手段の作動時間に対する補正係数を温度差毎に保持する補正係数テーブル手段と、両テーブル手段に基づいて作動時間を算出する作動時間算出手段とを具えている。
該具体的構成においては、外気温度或いは機器内部温度に基づいて作動時間テーブル手段が参照され、基準となる作動時間が導出される。又、外気温度と機器内部温度の差に基づいて補正係数テーブル手段が参照され、補正係数が導出される。そして、前記基準作動時間に補正係数が乗算されることによって、機器の温度が所定の制限温度に達するまでの作動時間が算出される。
【0008】
更に具体的な構成において、作動時間テーブル手段及び補正係数テーブル手段はそれぞれ、機器の動作モードをパラメータとして作動時間及び補正係数を保持している。
これによって、機器の動作モード毎に決まる回路負担の大きさを加味した作動時間の推定が可能となる。
【0009】
【発明の効果】
本発明に係る携帯型電子機器によれば、機器動作の開始時に、そのときの外気温度と内部温度の差に応じて、内部温度が制限温度に達するまでの作動時間が算出され、例えばその結果がユーザに報知されるので、機器動作が不意に中断する虞はなく、ユーザは報知された作動時間の範囲内で機器を安心して動作させることが出来る。又、作動時間が略完全に費やされるまで機器を動作させることが可能であるので、記録媒体の容量に応じた動作時間を達成することが出来る。然も、動作開始時に作動時間推定処理が実行されるので、その後の機器動作における回路負担が増大することはない。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をデジタルカメラに実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明に係るデジタルカメラにおいては、図1に示す如く、ユーザが操作すべき入力キー装置(1)と、外気温度検出器(2)と、機器内部温度検出器(3)とが、サブCPU(4)を介してメインCPU(5)に接続されている。又、メインCPU(5)には、ユーザに各種情報を表示するためのディスプレイ(6)が接続されている。
【0011】
画像撮影のためのCCD(7)は、撮影画像処理回路(8)を介して、メインCPU(5)にバス接続されている。又、ダイレクトメモリアクセスコントローラ(9)、画像メモリ(10)、ワークメモリ(11)及びプログラムメモリ(12)が、メインCPU(5)にバス接続されている。
プログラムメモリ(12)には、機器動作のためのプログラムや、後述の温度検出に基づく保護動作のためのプログラムが格納されると共に、該保護動作に用いる作動時間テーブル(13)と補正係数テーブル(14)が格納されている。
【0012】
作動時間テーブル(13)は、図2に示す如く、外気温度と機器内部温度の間に差がない場合において機器が所定の制限温度に達するまでの基準作動時間を、外気温度(又は機器内部温度)Toと撮影モード毎に保持している。尚、撮影モードには、記録媒体としてメモリカード(半導体メモリ)を用いた場合の動画撮影フレームレートが15fpsであるモード▲1▼と、同じく記録媒体としてメモリカードを用いた場合の動画撮影フレームレートが30fpsであるモード▲2▼と、記録媒体としてマイクロドライブ(小型ハードディスク)を用いた場合の動画撮影フレームレートが15fpsであるモード▲3▼と、同じく記録媒体としてマイクロドライブを用いた場合の動画撮影フレームレートが30fpsであるモード▲4▼とが用意されている。
これら4つの撮影モードにおいては、撮影フレームレートが大きい程、処理すべき画像データ量が増大するため、システム動作クロックを上げることが必要となり、この結果、消費電力が増大し、温度上昇率が大きくなる。又、半導体メモリよりも小型ハードディスクの方が、消費電力が大きく、温度上昇が大きい。
従って、図2に示す如く、モード▲1▼>モード▲2▼>モード▲3▼>モード▲4▼の順序で、基準作動時間は短くなっている。
【0013】
又、補正係数テーブル(14)は、図3に示す如く、前記作動時間テーブル(13)の基準作動時間に対する補正係数を、温度差ΔTと撮影モード毎に保持している。図示の如く、温度差ΔTが大きい程、補正係数は小さくなっている。これは、温度差ΔTが大きい程、その後の機器内部温度の上昇率が大きくなると考えられるからである。又、モード▲1▼>モード▲2▼>モード▲3▼>モード▲4▼の順序で補正係数が小さくなっている。これは、動作モードで決まる消費電力が大きい程、その後の機器内部温度の上昇率が大きくなると考えられるからである。
【0014】
メインCPU(5)は、プログラムメモリ(12)に格納されている温度保護動作のためのプログラムに従って、撮影開始時に、先ず、そのときの外気温度(或いは機器内部温度)に基づいて作動時間テーブル(13)を参照し、基準作動時間を導出する。次に、外気温度と機器内部温度の差に基づいて補正係数テーブル(14)を参照し、補正係数を導出する。そして、基準作動時間に補正係数を乗算することによって、機器内部温度が所定の制限温度に達するまでの作動時間を算出する。
算出された作動時間はディスプレイ(6)に表示した後、撮影動作の終了を制御する基礎データとする。
【0015】
図4は、プログラムメモリ(12)に格納されている温度保護動作のためのプログラムを表わしている。
先ずステップS1にて、入力キー装置(1)に含まれる電源キーが押下されたことがサブCPU(4)によって検知されると、デジタルカメラに電源が投入され、この時点からメインCPU(5)が動作を開始する。
ステップS2にて、入力キー装置(1)に含まれる各種動作モードキーが押下されたことがサブCPU(4)によって検知されると、該検知がメインCPU(5)に通知される。これに応じてメインCPU(5)は各種撮影条件を設定する。
ステップS3にて、動画撮影のために入力キー装置(1)に含まれるシャッターキーが押下されたことが検知されると、該検知がメインCPU(5)に通知される。これに応じてメインCPU(5)は動画撮影モードを設定する。
【0016】
次にステップS4では、メインCPU(5)がサブCPU(4)に対して外気温度検出要求を出す。これに応じてサブCPU(4)は外気温度検出器(2)から外気温度計測値を取り入れ、メインCPU(5)へ通知する。
ステップS5では、メインCPU(5)がサブCPU(4)に対して機器内部温度検出要求を出す。これに応じてサブCPU(4)が機器内部温度検出器(3)から機器内部温度計測値を取り入れ、メインCPU(5)へ通知する。
その後、ステップS6にて、メインCPU(5)は、取得した外気温度、機器内部温度、及び現在の動作モード情報に基づいて、プログラムメモリ(12)に格納されている作動時間テーブル(13)と補正係数テーブル(14)を参照し、外気温度To及び動作モードに応じた基準作動時間と、温度差ΔT及び動作モードに応じた補正係数を導出する。
次にステップS7では、基準作動時間に補正係数を乗算することによって、撮影可能時間(作動時間)を算出し、その結果をディスプレイ(6)に表示する。
【0017】
ステップS8にて、メインCPU(5)は、CCD(7)、撮影画像処理回路(8)及びダイレクトメモリアクセスコントローラ(9)の初期設定を行なうと共に、撮影した画像を記憶する画像メモリ(10)の領域確保を行なった後、動画撮影を開始する。
ステップS9では、CCD(7)によって撮影された画像(アナログ画像情報)は、撮影画像処理回路(8)へ供給されて、明るさ補正、色補正等の画像処理が施された後、デジタル画像情報に変換される。該デジタル画像情報は、ダイレクトメモリアクセスコントローラ(9)によってワークメモリ(11)に転送される。
【0018】
ステップS10では、メインCPU(5)が、ワークメモリ(11)に転送されたデジタル画像情報を順次読み出して、画像圧縮処理を実行する。
続いてステップS11では、前記画像圧縮処理されたデータを画像メモリ(10)に書き込む。
【0019】
その後、ステップS12にて、メインCPU(5)は、入力キー装置(1)に含まれる撮影停止キーが押下されたかどうかを判断し、撮影停止キーが押下されたと判断されたときは、撮影動作を終了する。これに対し、撮影停止キーが押下されたと判断されなかったときは、ステップS13へ移行する。
ステップS13では、メインCPU(5)は、撮影開始後、前記算出した撮影可能時間が経過したかどうかを判断し、撮影可能時間が経過していないときは、ステップS9に戻って、動画撮影を継続する。これに対し、撮影可能時間が経過したと判断されたときは、撮影動作を終了させる。
【0020】
尚、外気温度の検出や機器内部温度の検出は、サブCPU(4)によって行なう例に限らず、メインCPU(5)によって行なうことも可能である。
【0021】
上述の如く本発明に係るデジタルカメラによれば、動画撮影の開始時に、その後の温度上昇を考慮した撮影可能時間がディスプレイ(6)に表示されるので、ユーザはその表示によって撮影可能時間を認識することが出来る。従って、動画撮影動作が不意に中断する虞はなく、ユーザは表示された撮影可能時間の範囲内で安心して動画撮影を行なうことが出来る。
又、温度によって撮影可能時間が可変設定されるので、撮影可能時間を一律に設定した従来機器に比べて、記録媒体の容量を有効に活用することが可能である。
更に、外気温度と内部温度の差及び撮影モードに基づいて、撮影可能時間が高い精度で推定されるので、撮影可能時間が経過した時点で撮影動作を強制的に終了させることによって、過大な温度上昇から回路を確実に保護することが出来る。ここで、撮影可能時間の算出は、撮影動作の開始前に行なわれるので、その後の撮影動作において回路負担が増大することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】作動時間テーブルの一例を示す図表である。
【図3】補正係数テーブルの一例を示す図表である。
【図4】温度保護動作のための制御プログラムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
(2) 外気温度検出器
(3) 機器内部温度検出器
(4) サブCPU
(5) メインCPU
(6) ディスプレイ
(12) プログラムメモリ
(13) 作動時間テーブル
(14) 補正係数テーブル
Claims (6)
- ユーザによる指令に応じて所定の機器動作を開始する携帯型電子機器において、
機器外部の外気温度を検出する外気温度検出器と、
機器内部の温度を検出する機器内部温度検出器と、
機器動作の開始時に検出された外気温度と機器内部温度の差に基づいて、機器内部温度が所定の制限温度に達するまでの作動時間を推定する作動時間推定手段と、
推定された作動時間に基づく所定の制御動作を実行する機器動作制御手段
とを具えていることを特徴とする携帯型電子機器。 - 機器動作制御手段による制御動作は、作動時間推定手段による推定作動時間をディスプレイに表示するものである請求項1に記載の携帯型電子機器。
- 機器動作制御手段による制御動作は、機器動作の開始時点からの経過時間が作動時間推定手段による推定作動時間を越えたとき、機器動作を終了せしめるものである請求項1又は請求項2に記載の携帯型電子機器。
- 作動時間推定手段は、外気温度と機器内部温度の差に、機器の動作モードを加味して、機器内部温度が所定の制限温度に達するまでの時間を推定する請求項1乃至請求項3の何れかに記載の携帯型電子機器。
- 作動時間推定手段は、外気温度と機器内部温度の間に差がない場合の作動時間を温度毎に保持する作動時間テーブル手段と、作動時間テーブル手段の作動時間に対する補正係数を温度差毎に保持する補正係数テーブル手段と、両テーブル手段に基づいて作動時間を算出する作動時間算出手段とを具えている請求項1乃至請求項4の何れかに記載の携帯型電子機器。
- 作動時間テーブル手段及び補正係数テーブル手段はそれぞれ、機器の動作モードをパラメータとして作動時間及び補正係数を保持している請求項5に記載の携帯型電子機器。
Priority Applications (1)
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JP2002160937A JP2004005292A (ja) | 2002-06-03 | 2002-06-03 | 携帯型電子機器 |
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2002
- 2002-06-03 JP JP2002160937A patent/JP2004005292A/ja active Pending
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