JP2004004503A - 眼鏡レンズ階調着色システム - Google Patents
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Abstract
【課題】眼鏡レンズ、特に眼鏡レンズの表面に所望の着色パターンを効率よく形成させる眼鏡レンズ着色システムを提供する。
【解決手段】眼鏡レンズを保持するための眼鏡レンズ保持手段と、眼鏡レンズを着色するための展色剤を含む着色剤を吐出するための着色剤吐出手段と、眼鏡レンズ保持手段と着色剤吐出手段との相対位置制御手段と、記憶手段に記憶された情報に基づいて個々のノズルから吐出させるべき着色剤の量をノズル毎に制御する吐出量制御手段と、を有し、吐出される着色剤が、眼鏡レンズ保持手段によって保持されている眼鏡レンズの所定面における法線方向と実質的に同じ方向から所定面に到達しうるように、相対位置制御手段によって、眼鏡レンズ保持手段と着色剤吐出手段との相対位置が制御されることを特徴とする眼鏡レンズ階調着色システム。
【選択図】 図3
【解決手段】眼鏡レンズを保持するための眼鏡レンズ保持手段と、眼鏡レンズを着色するための展色剤を含む着色剤を吐出するための着色剤吐出手段と、眼鏡レンズ保持手段と着色剤吐出手段との相対位置制御手段と、記憶手段に記憶された情報に基づいて個々のノズルから吐出させるべき着色剤の量をノズル毎に制御する吐出量制御手段と、を有し、吐出される着色剤が、眼鏡レンズ保持手段によって保持されている眼鏡レンズの所定面における法線方向と実質的に同じ方向から所定面に到達しうるように、相対位置制御手段によって、眼鏡レンズ保持手段と着色剤吐出手段との相対位置が制御されることを特徴とする眼鏡レンズ階調着色システム。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は光学レンズ着色システム、さらに詳しくは、眼鏡レンズの表面に所望の階調着色パターンを効率よく形成させる眼鏡レンズ階調着色システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、眼鏡レンズは、視力矯正の目的のみでなく、コスメティック効果または医療上の効果(例えば、紫外線からの眼球保護)を目的として装用されることが多くなり、これらに伴って眼鏡レンズを着色することが盛んに行われるようになってきている。特に、階調着色(グラデーション着色)眼鏡レンズはコスメティック効果が高いので、着色眼鏡レンズの中でかなりの割合を占めている。
【0003】
眼鏡レンズを着色する方法としては、従来より、(i)着色能を有する液体を浸漬法,スプレー法またはスピニング法(スピナー法)によって基材レンズに付着させた後に固定化する方法(特開昭60−235101号公報参照)、(ii)着色したフィルムを眼鏡レンズに貼り付け、当該フィルムに含まれている着色剤を眼鏡レンズに転写する方法(拡散転写法)、および、(iii)気相中で有機染料を加熱・昇華させて眼鏡レンズを着色する方法(特公昭35−1384号公報参照)が知られている。
【0004】
これらの方法の中で、上記(i)の方法は、レンズ全面を均一に着色しようとする場合に好適な方法であり、当該方法によれば着色層の膜厚が均一で、色ムラがない上、色調および濃度のバラツキがなく、色落ちや色調の変化のない着色眼鏡レンズが得られる。しかしながら、眼鏡レンズに階調着色を施そうとする場合には、この方法は次の理由からそれ程好ましい方法とはいえない。
【0005】
すなわち、眼鏡レンズのような小さい物に着色能を有する液体を付着させるにあたってスプレー法またはスピニング法(スピナー法)を適用したのでは所望の階調着色を施すことが極めて困難になるので、階調着色を施すためには浸漬法によって前記の液体を眼鏡レンズ(基材レンズ)に付着させことが必要になるが、浸漬法による場合には、前記の液体に眼鏡レンズ(基材レンズ)を浸漬しておく時間をレンズの部分毎に調節することが必要になる。その結果として、レンズの着色に長時間を要することとなり、着色レンズを効率よく作製することが困難となる。
【0006】
一方、前記(ii)の方法においては、眼鏡レンズに階調着色を施そうとする場合、階調着色されたフィルムを作成し、このフィルムを眼鏡レンズに貼り付けて着色剤を転写することが必要になるが、眼鏡レンズの表面は曲面となっているので、当該曲面に前記のフィルムを綺麗に貼り付けることは困難である。このため、精度の点で問題がある。そして、上記(iii)の方法においては、眼鏡レンズに階調着色を施すことは極めて困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとで、眼鏡レンズの表面に、文字、模様、階調、着色などの所望の着色パターン、特に階調着色パターンを効率よく形成させる眼鏡レンズ階調着色システムを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、眼鏡レンズ保持手段と、複数個のノズルを備えた展色剤を含む着色剤吐出手段と、これらの手段の相対位置を制御する手段とを有し、かつ上記複数個のノズルを特定の位置に配列して、着色剤が眼鏡レンズの所定面に所定の方向から到達しうるように、前記の相対位置を制御する手段によって、眼鏡レンズ保持手段と着色剤吐出手段との相対位置を制御するシステムにより、その目的を達成しうることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、眼鏡レンズを保持するための眼鏡レンズ保持手段と、眼鏡レンズの表面形状に対応した支持部の軸上に連続して支持される複数個のノズルを備え、眼鏡レンズを着色するための展色剤を含む着色剤を吐出するための着色剤吐出手段と、前記の眼鏡レンズ保持手段と前記の着色剤吐出手段との相対位置制御手段と、目的とする着色パターン,着色しようとする眼鏡レンズの形状および当該眼鏡レンズの大きさそれぞれの情報をデジタル信号のかたちで記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて個々のノズルから吐出させるべき着色剤の量をノズル毎に制御する吐出量制御手段と、を有し、前記複数個のノズルのそれぞれの吐出口が、着色すべき眼鏡レンズの表面形状に対して連続的に配列されていると共に、前記の複数個のノズルから吐出される着色剤が、前記の眼鏡レンズ保持手段によって保持されている眼鏡レンズの所定面における法線方向と実質的に同じ方向から該所定面に到達しうるように、前記の相対位置制御手段によって、前記の眼鏡レンズ保持手段と前記の着色剤吐出手段との相対位置が制御されることを特徴とする眼鏡レンズ階調着色システムを提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の眼鏡レンズ階調着色システム(以下、単に「本発明の着色システム」ということがある。)は、眼鏡レンズを保持するための眼鏡レンズ保持手段と、該眼鏡レンズを着色するための展色剤を含む着色剤を吐出する複数個のノズルを備えた着色剤吐出手段と、前記の眼鏡レンズ保持手段と前記の着色剤吐出手段との相対位置制御手段を有している。
【0011】
上記の眼鏡レンズ保持手段は、眼鏡レンズの所定面が後述の着色剤吐出手段によって着色されることを妨げないようにして当該眼鏡レンズを保持し得るものであるとともに、後述する相対位置制御手段によって着色剤吐出手段との相対位置を変化させ得るものであればよい。
【0012】
この眼鏡レンズ保持手段と後述の着色剤吐出手段との相対位置は、(1)眼鏡レンズ保持手段を固定した状態で着色剤吐出手段を所定方向に運動させる、(2)着色剤吐出手段を固定した状態で眼鏡レンズ保持手段を所定方向に運動させる、または、(3)眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段の両方をそれぞれ所定方向に運動させる、ことによって変化させることができ、本発明においては前記(1)〜(3)のいずれの手段をも採用することができる。したがって、眼鏡レンズ保持手段を所望方向に運動させるための機構を設けるか否かは、適宜選択可能である。
【0013】
なお、眼鏡レンズ保持手段を所定方向に運動させようとする場合、特定の保持手段によって保持された眼鏡レンズを前記の保持手段ごと所定方向に運動させるという技術は眼鏡レンズを作製する際の研磨工程等において既に自動化されている技術であるので、本発明においても当該技術を利用することができる。
【0014】
一方、着色剤吐出手段は眼鏡レンズを着色するための着色剤を所定方向に吐出するものであり、そのために、当該着色剤吐出手段は複数個のノズルを備えている。短時間のうちに眼鏡レンズに階調着色を施すうえからは、前記のノズルの数は多い方が好ましい。また、例えば精細な階調着色を施そうとする場合には、個々のノズルの吐出口は微細な方が好ましい。
【0015】
着色剤吐出手段における複数個のノズルは、それぞれの吐出出口が、着色すべき眼鏡レンズの表面形状に対して連続的に配列されていることが必要である。そして、この着色剤吐出手段においては、複数個のノズルが眼鏡レンズの表面形状に対応した支持部の軸上に連続して支持されていることが好ましい。
【0016】
図1は、本発明の眼鏡レンズ階調着色システムにおいて、着色剤吐出手段における複数個のノズルの配設仕様の一例の平面図であって、本発明における着色剤吐出手段は、例えば図1(a)に示す着色剤吐出手段1のように、当該着色剤吐出手段1を構成している着色剤吐出部2a,2b,2c,2d,2e,2fそれぞれにおけるノズル3a,3b,3c,3d,3e,3fの各吐出口が実質的に1つの平面上に開口し、各ノズル3a〜3fからの着色剤の吐出方向が実質的に同一方向(図1(a)に示した着色剤吐出手段1においては同図に示した矢印A方向)となるように構成することができる。
【0017】
あるいは、例えば図1(b)に示す着色剤吐出手段5のように、当該着色剤吐出手段5を構成している着色剤吐出部6a,6b,6c,6d,6e,6fそれぞれにおけるノズル7a,7b,7c,7d,7e,7fの各吐出口が、着色しようとする眼鏡レンズ表面の形状に応じた所望の凹曲面上に開口するように構成することもできる。
【0018】
また、図1(b)に示した着色剤吐出手段5におけるのとは逆に、各ノズルの吐出口が、着色しようとする眼鏡レンズ表面の形状に応じた所望の凸曲面上に開口するように着色剤吐出手段を構成することもできる。さらには、複数個のノズルそれぞれの吐出口が実質的に1つの平面上に開口している状態と所望の曲面(前記の凹曲面または凸曲面)上に開口している状態とを可逆的にとり得るように着色剤吐出手段を構成することもできる。
【0019】
なお、図1(a)における符号4は各着色剤吐出部2a〜2fを支持する支持部を示しており、図1(b)における符号8は各着色剤吐出部6a〜6fを支持する支持部を示している。また、図1(a)に示した着色剤吐出手段1および図1(b)に示した着色剤吐出手段5は、複数個のノズルの配設仕様を説明するために例示したものであり、本発明でいう着色剤吐出手段がこれらの構造のものに限定されることを意味するものではない。
【0020】
着色剤吐出手段における着色剤の吐出機構自体は、例えばバブルジェット(R)プリンタにおけるインク吐出機構(いわゆる「バブル方式」のインク吐出機構)や、いわゆる「ピエゾ方式」のインクジェットプリンタにおけるインク吐出機構と同様の構成にすることができる。
【0021】
文字,模様,階調着色等の着色パターンの色彩は、個々のノズルから吐出される着色剤の種類(色)およびその組み合わせ、あるいは、個々のノズルから吐出される着色剤の滴に含まれる染料もしくは顔料の濃度等によって制御することができる。したがって、着色剤吐出手段における複数個のノズルにおいては、個々のノズルから吐出させる着色剤の種類は同じであってもよいし、異なっていてもよい(ただし、使用している染料もしくは顔料の色が同じであってもその濃度が異なる2つの着色剤は互いに異種の着色剤であるものとみなす。)。
【0022】
また、着色パターンの形状は、個々のノズルから吐出される着色剤の滴の大きさ、あるいは、単位面積当たりに吐出される前記の滴の密度等によって制御することができる。例えば、1種類の着色剤を用いて眼鏡レンズに階調着色を施そうとする場合には、目的とする階調着色の仕様(着色パターン),着色しようとする眼鏡レンズの形状および当該眼鏡レンズの大きさ等に応じて、個々のノズルから吐出させるべき着色剤の滴の大きさや、単位面積当たりに吐出される前記の滴の密度等を着色過程の時々で制御することが肝要になる。
【0023】
したがって、着色剤吐出手段は、個々のノズルから吐出させるべき着色剤の量をノズル毎に制御するための吐出量制御手段を有していることが好ましい。そして、当該吐出量制御手段は、目的とする着色パターン,着色しようとする眼鏡レンズの形状および当該眼鏡レンズの大きさそれぞれについての情報を例えばデジタル信号のかたちで記憶する記憶手段を有し、当該記憶手段に記憶された前記の情報に基づいて個々のノズルから吐出させるべき着色剤の量をノズル毎に制御するものであることが好ましい。これに伴って、本発明の眼鏡レンズ着色システムは、前記の情報を前記の記憶手段に記憶させるための入力装置を有していることが好ましい。
【0024】
本発明の眼鏡レンズ着色システムにおけるこの着色剤吐出手段は、後述する相対位置制御手段によって前述した眼鏡レンズ保持手段との相対位置を変化させ得るものである。着色剤吐出手段と眼鏡レンズ保持手段との相対位置は、眼鏡レンズ保持手段についての説明の中で述べた(1)〜(3)の手段によって変化させることができ、本発明においては前記(1)〜(3)のいずれの手段をも採用することができる。したがって、着色剤吐出手段を所望方向に運動させるための機構を設けるか否かは、適宜選択可能である。
【0025】
また、本発明の眼鏡レンズ階調着色システムにおける着色剤吐出手段の数は1以上の所望数とすることができる。たとえば、2つの着色剤吐出手段を設け、これらのうちの一方の着色剤吐出手段が眼鏡レンズにおける一方の主表面を着色し、他方の着色剤吐出手段が眼鏡レンズにおける他方の主表面を着色するようにシステムを構成すれば、眼鏡レンズにおける2つの主表面を同時に着色することが可能になるので、より短時間で眼鏡レンズを所望のパターンに着色することが可能になる。
【0026】
着色剤吐出手段から吐出させる着色剤は、水溶性染料,油溶性染料等の非水溶性染料,無機顔料または有機顔料を含有しているものであることが好ましい。これらの染料または顔料は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。色の透明性や明度あるいは色調鮮明度、着色力、耐熱性、その他の特性を勘案すると、水に不溶性の分散染料、油溶性染料または有機顔料が好ましい。特に好ましい染料としては、市販の油溶性染料であるオリエント化学イェロー4120(製品名、オリエント化学社製)等が挙げられ、特に好ましい顔料としては市販の有機顔料である大日本インキライトイェローHG(製品名、大日本インキ化学工業社製)等が挙げられる。
【0027】
本発明においては、この着色剤として、展色剤を含むものが用いられる。該展色剤は、前記染料または複数の溶剤もしくは担体に相当する役割を有する液状成分であって、少なくとも染料または顔料を均一に溶解あるいは分散させることができ、かつ、この染料または顔料をレンズ表面に付着させる機能を有している必要がある。さらに、他の機能、例えばレンズ表面をハードコーティングし得る機能を有していることが好ましい。
【0028】
本発明の眼鏡レンズ階調着色システムは、前述した眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段の他に、これらの手段の相対位置を制御するための相対位置制御手段を有している。そして、当該相対位置制御手段による眼鏡レンズ保持手段と着色剤吐出手段との相対位置の制御は、着色剤吐出手段から吐出された着色剤が眼鏡レンズ保持手段によって保持されている眼鏡レンズの所定面における法線方向と実質的に同じ方向から当該所定面に到達することになるように行われる。
【0029】
上記の制御を行うためには、眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段のうちの少なくとも一方を着色工程の時々で逐次所定の方向に運動させることが必要になるわけであるが、眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段をそれぞれどのような方向にどのように運動させるかは、着色しようとする眼鏡レンズ表面の形状,着色剤吐出手段におけるノズルの配設仕様等に応じて適宜選択可能である。
【0030】
例えば、着色しようとする眼鏡レンズ表面が曲面で、かつ、着色剤吐出手段における複数個のノズルそれぞれの吐出口が実質的に1つの平面上に開口している場合、眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段それぞれの運動パターンの具体例としては、下記表1に示す組み合わせA〜Dが挙げられる。
【0031】
【表1】
【0032】
また、着色しようとする眼鏡レンズ表面が曲面で、かつ、着色剤吐出手段における複数個のノズルそれぞれの吐出口が前記の眼鏡レンズ表面の形状に応じた所定の曲面上に開口している場合、眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段それぞれの運動パターンの具体例としては、下記表2に示す組み合わせE〜Fが挙げられる。
【0033】
【表2】
【0034】
そして、眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段それぞれの運動パターンを例えば下記表3に示す組み合わせG〜Jのように組み合わせた場合には、着色剤吐出手段における複数個のノズルそれぞれの吐出口が実質的に1つの曲面上または着色しようとする眼鏡レンズ表面の形状に応じた所定の曲面上のいずれに開口していたとしても、前記の眼鏡レンズ表面における法線方向と実質的に同じ方向から当該表面に着色剤が到達することになるようにして眼鏡レンズを着色することが可能になる。
【0035】
【表3】
【0036】
上記の表1〜表3において眼鏡レンズ保持手段についていう「回転運動」,「一軸水平運動」,「二軸水平運動」,「垂直運動」および「首振り運動」とは、それぞれ下記の運動を意味する。
【0037】
なお、各運動の説明において用いる図2は、眼鏡レンズ保持手段の一例および当該眼鏡レンズ保持手段によって保持された眼鏡レンズを示す断面図である。 (A)回転運動着色剤吐出手段が後述のように特定の軸のみに沿って水平運動(一軸水平運動)するときにおける前記の軸をX軸、着色剤吐出手段の背面(ノズルの吐出口が設けられている面とは反対側の面)から当該着色剤吐出手段を望んだときに前記のX軸と直交する方向をY軸方向、これらのX軸およびY軸のいずれとも直交する方向をZ軸方向と定義してX−Y−Z座標系を想定したときに(下記の(B),(C),(D),(E),(a),(b)および(c)においても同じ。)、図2(a)に示すように、眼鏡レンズ保持手段10によって保持された眼鏡レンズ11がZ軸を回転軸として矢印Rで示す方向または当該方向とは逆の方向に回転することになる眼鏡レンズ保持手段10の運動を意味する。なお、前記のZ軸は、眼鏡レンズ11の幾何学中心を通る。
【0038】
(B)一軸水平運動眼鏡レンズ保持手段10(図2(a)参照)によって保持された眼鏡レンズ11(図2(a)参照)上の任意の点がX軸のみに沿って所望方向に運動することになる眼鏡レンズ保持手段10の運動を意味する。 (C)二軸水平運動眼鏡レンズ保持手段10(図2(a)参照)によって保持された眼鏡レンズ11(図2(a)参照)上の任意の点がX軸に沿って所望方向に運動することになる眼鏡レンズ保持手段10の運動と、前記任意の点がY軸に沿って所望方向に運動することになる眼鏡レンズ保持手段10の運動とが切り換え自在であることを意味する。
【0039】
(D)垂直運動眼鏡レンズ保持手段10(図2(a)参照)によって保持された眼鏡レンズ11(図2(a)参照)上の任意の点がZ軸に沿って所望方向に運動することになる眼鏡レンズ保持手段10の運動を意味する。 (E)首振り運動図2(b)に示すように、眼鏡レンズ保持手段10によって保持された眼鏡レンズ11上の任意の点が、YZ平面上またはYZ平面と平行な平面上において矢印S1で示す方向または当該方向とは逆の方向に弧状に運動することになる眼鏡レンズ保持手段10の運動を意味する。
【0040】
なお、図2(a)および図2(b)における符号10aは、眼鏡レンズ保持手段10を構成しているレンズ支持棒を示しており、符号10b,10cは、前記のレンズ支持棒10aと眼鏡レンズ11との間に設けられた緩衝材を示している。また、図2(a)および図2(b)に示した眼鏡レンズ保持手段10は、前記の表1〜表3において眼鏡レンズ保持手段についていう「回転運動」,「水平運動I」,「水平運動II」,「垂直運動」および「首振り運動」を説明するために例示したものであり、本発明でいう眼鏡レンズ保持手段が当該眼鏡レンズ保持手段10に限定されるということを意味するものではない。
【0041】
一方、前記の表1〜表3において着色剤吐出手段についていう「一軸水平運動」,「垂直運動」および「首振り運動」とは、それぞれ下記の運動を意味する。
【0042】
なお、下記の運動の説明において用いる図3は、着色剤吐出手段の一例および当該着色剤吐出手段を支持する支持部材の一例を示す斜視図である。 (a)一軸水平運動ノズルの吐出口が特定の軸(図3に示す着色剤吐出手段15においては同図中のX軸)に沿ってのみ所望方向に運動することになる着色剤吐出手段の運動を意味する。なお、図3に示されている着色剤吐出手段15は、その背面(ノズルの吐出口が設けられている面とは反対側の面)15aの斜め上方から斜視されている。 (b)垂直運動ノズルの吐出口がZ軸に沿って所望方向に運動することになる着色剤吐出手段15(図3参照)の運動を意味する。 (c)首振り運動図3に示すように、ノズルの吐出口がYZ平面上またはYZ平面と平行な平面上において矢印S2で示す方向または当該方向とは逆の方向に弧状に運動することになる着色剤吐出手段15の運動を意味する。
【0043】
なお、図3における符号16は、着色剤吐出手段15がX軸に沿って水平運動する際のガイドを示しており、符号17a,17bは、前記のガイドを支持するための支持部材を示している。また、図3に示した着色剤吐出手段15は、前記の表1〜表3において着色剤吐出手段についていう「一軸水平運動」,「垂直運動」および「首振り運動」を説明するために例示したものであり、本発明でいう着色剤吐出手段が当該着色剤吐出手段15に限定されるということを意味するものではない。
【0044】
眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段それぞれの運動量は、着色しようとする眼鏡レンズの形状および大きさに応じて異なり、さらに、階調着色しようとする場合には当該階調着色の仕様(着色パターン)に応じて異なってくることもある。したがって、前記の相対位置制御手段は、着色しようとする眼鏡レンズの形状および大きさ並びに階調着色しようとする場合における当該階調着色の仕様(着色パターン)それぞれについての情報を例えばデジタル信号のかたちで記憶する記憶手段を有し、当該記憶手段に記憶された前記の情報に基づいて眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段をそれぞれ所望の機構によって運動させて、これら眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段の相対位置を制御するものであることが好ましい。
【0045】
そして、上記の情報に基づいて眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段の相対位置を制御するうえから、本発明の眼鏡レンズ階調着色システムは、前記の情報を前記の記憶手段に記憶させるための入力装置を有していることが好ましい。ただし、本発明の眼鏡レンズ階調着色システムが着色剤吐出手段についての説明の中で述べた記憶手段および入力装置を有している場合には、当該記憶手段または入力装置に前記相対位置制御手段についての記憶手段または入力装置を兼ねさせることも可能である。
【0046】
以上説明した眼鏡レンズ保持手段,着色剤吐出手段および相対位置制御手段を有している本発明の眼鏡レンズ階調着色システムにおいては、着色剤吐出手段から吐出された着色剤が眼鏡レンズ保持手段によって保持されている眼鏡レンズの所定面における法線方向と実質的に同じ方向から当該所定面に到達することになるようにして眼鏡レンズの着色が行われるので、当該システムを用いれば所望のパターンに着色された眼鏡レンズ、特に精細な階調着色が施された眼鏡レンズを効率よく得ることが容易になる。
【0047】
本発明の眼鏡レンズ階調着色システムは、プラスチック製の眼鏡レンズを所望のパターンに着色する際に利用することができるが、特に眼鏡レンズまたはその基材レンズに精細な階調着色を施すうえで好適である。
【0048】
本発明の眼鏡レンズ着色システムが適用される眼鏡レンズとしては、該眼鏡レンズと着色層との密着性などを向上させるために、予め、その表面に、(1)酸,アルカリ,各種有機溶媒による化学的処理、(2)プラズマ,紫外線等による物理的処理、(3)各種洗剤を用いる洗浄処理、(4)各種プライマー処理、(5)各種の可染ハードコート液を用いたコーティング処理、などを施したものを用いるのが好ましい。
【0049】
また、眼鏡レンズ表面に付着させた着色剤の乾燥・硬化は、熱風乾燥,活性エネルギー線照射等の手段によって行うことができる。活性エネルギー線によって着色剤を乾燥・硬化させようとする場合の活性エネルギー線としては、遠赤外線,紫外線等が挙げられる。必要に応じて、着色層の上に反射防止膜を形成することもできる。反射防止膜の形成は、公知の方法により達成できる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の眼鏡レンズ階調着色システムは所望のパターンに着色された眼鏡レンズ、特に精細な階調着色が施された眼鏡レンズを効率よく得ることが可能なシステムである。したがって、本発明によれば階調着色眼鏡レンズのような着色レンズを容易に提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】着色剤吐出手段に複数個のノズルを具備させる場合におけるこれらのノズルの配設仕様の一例を示す平面図である。
【図2】眼鏡レンズ保持手段の一例および当該眼鏡レンズ保持手段によって保持された眼鏡レンズを示す断面図である。
【図3】着色剤吐出手段の一例および当該着色剤吐出手段を支持する支持部材の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,5,15…着色剤吐出手段、3a,3b,3c,3d,3e,3f,7a,7b,7c,7d,7e,7f…ノズル、10…眼鏡レンズ保持手段、11…眼鏡レンズ。
【発明が属する技術分野】
本発明は光学レンズ着色システム、さらに詳しくは、眼鏡レンズの表面に所望の階調着色パターンを効率よく形成させる眼鏡レンズ階調着色システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、眼鏡レンズは、視力矯正の目的のみでなく、コスメティック効果または医療上の効果(例えば、紫外線からの眼球保護)を目的として装用されることが多くなり、これらに伴って眼鏡レンズを着色することが盛んに行われるようになってきている。特に、階調着色(グラデーション着色)眼鏡レンズはコスメティック効果が高いので、着色眼鏡レンズの中でかなりの割合を占めている。
【0003】
眼鏡レンズを着色する方法としては、従来より、(i)着色能を有する液体を浸漬法,スプレー法またはスピニング法(スピナー法)によって基材レンズに付着させた後に固定化する方法(特開昭60−235101号公報参照)、(ii)着色したフィルムを眼鏡レンズに貼り付け、当該フィルムに含まれている着色剤を眼鏡レンズに転写する方法(拡散転写法)、および、(iii)気相中で有機染料を加熱・昇華させて眼鏡レンズを着色する方法(特公昭35−1384号公報参照)が知られている。
【0004】
これらの方法の中で、上記(i)の方法は、レンズ全面を均一に着色しようとする場合に好適な方法であり、当該方法によれば着色層の膜厚が均一で、色ムラがない上、色調および濃度のバラツキがなく、色落ちや色調の変化のない着色眼鏡レンズが得られる。しかしながら、眼鏡レンズに階調着色を施そうとする場合には、この方法は次の理由からそれ程好ましい方法とはいえない。
【0005】
すなわち、眼鏡レンズのような小さい物に着色能を有する液体を付着させるにあたってスプレー法またはスピニング法(スピナー法)を適用したのでは所望の階調着色を施すことが極めて困難になるので、階調着色を施すためには浸漬法によって前記の液体を眼鏡レンズ(基材レンズ)に付着させことが必要になるが、浸漬法による場合には、前記の液体に眼鏡レンズ(基材レンズ)を浸漬しておく時間をレンズの部分毎に調節することが必要になる。その結果として、レンズの着色に長時間を要することとなり、着色レンズを効率よく作製することが困難となる。
【0006】
一方、前記(ii)の方法においては、眼鏡レンズに階調着色を施そうとする場合、階調着色されたフィルムを作成し、このフィルムを眼鏡レンズに貼り付けて着色剤を転写することが必要になるが、眼鏡レンズの表面は曲面となっているので、当該曲面に前記のフィルムを綺麗に貼り付けることは困難である。このため、精度の点で問題がある。そして、上記(iii)の方法においては、眼鏡レンズに階調着色を施すことは極めて困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとで、眼鏡レンズの表面に、文字、模様、階調、着色などの所望の着色パターン、特に階調着色パターンを効率よく形成させる眼鏡レンズ階調着色システムを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、眼鏡レンズ保持手段と、複数個のノズルを備えた展色剤を含む着色剤吐出手段と、これらの手段の相対位置を制御する手段とを有し、かつ上記複数個のノズルを特定の位置に配列して、着色剤が眼鏡レンズの所定面に所定の方向から到達しうるように、前記の相対位置を制御する手段によって、眼鏡レンズ保持手段と着色剤吐出手段との相対位置を制御するシステムにより、その目的を達成しうることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、眼鏡レンズを保持するための眼鏡レンズ保持手段と、眼鏡レンズの表面形状に対応した支持部の軸上に連続して支持される複数個のノズルを備え、眼鏡レンズを着色するための展色剤を含む着色剤を吐出するための着色剤吐出手段と、前記の眼鏡レンズ保持手段と前記の着色剤吐出手段との相対位置制御手段と、目的とする着色パターン,着色しようとする眼鏡レンズの形状および当該眼鏡レンズの大きさそれぞれの情報をデジタル信号のかたちで記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて個々のノズルから吐出させるべき着色剤の量をノズル毎に制御する吐出量制御手段と、を有し、前記複数個のノズルのそれぞれの吐出口が、着色すべき眼鏡レンズの表面形状に対して連続的に配列されていると共に、前記の複数個のノズルから吐出される着色剤が、前記の眼鏡レンズ保持手段によって保持されている眼鏡レンズの所定面における法線方向と実質的に同じ方向から該所定面に到達しうるように、前記の相対位置制御手段によって、前記の眼鏡レンズ保持手段と前記の着色剤吐出手段との相対位置が制御されることを特徴とする眼鏡レンズ階調着色システムを提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の眼鏡レンズ階調着色システム(以下、単に「本発明の着色システム」ということがある。)は、眼鏡レンズを保持するための眼鏡レンズ保持手段と、該眼鏡レンズを着色するための展色剤を含む着色剤を吐出する複数個のノズルを備えた着色剤吐出手段と、前記の眼鏡レンズ保持手段と前記の着色剤吐出手段との相対位置制御手段を有している。
【0011】
上記の眼鏡レンズ保持手段は、眼鏡レンズの所定面が後述の着色剤吐出手段によって着色されることを妨げないようにして当該眼鏡レンズを保持し得るものであるとともに、後述する相対位置制御手段によって着色剤吐出手段との相対位置を変化させ得るものであればよい。
【0012】
この眼鏡レンズ保持手段と後述の着色剤吐出手段との相対位置は、(1)眼鏡レンズ保持手段を固定した状態で着色剤吐出手段を所定方向に運動させる、(2)着色剤吐出手段を固定した状態で眼鏡レンズ保持手段を所定方向に運動させる、または、(3)眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段の両方をそれぞれ所定方向に運動させる、ことによって変化させることができ、本発明においては前記(1)〜(3)のいずれの手段をも採用することができる。したがって、眼鏡レンズ保持手段を所望方向に運動させるための機構を設けるか否かは、適宜選択可能である。
【0013】
なお、眼鏡レンズ保持手段を所定方向に運動させようとする場合、特定の保持手段によって保持された眼鏡レンズを前記の保持手段ごと所定方向に運動させるという技術は眼鏡レンズを作製する際の研磨工程等において既に自動化されている技術であるので、本発明においても当該技術を利用することができる。
【0014】
一方、着色剤吐出手段は眼鏡レンズを着色するための着色剤を所定方向に吐出するものであり、そのために、当該着色剤吐出手段は複数個のノズルを備えている。短時間のうちに眼鏡レンズに階調着色を施すうえからは、前記のノズルの数は多い方が好ましい。また、例えば精細な階調着色を施そうとする場合には、個々のノズルの吐出口は微細な方が好ましい。
【0015】
着色剤吐出手段における複数個のノズルは、それぞれの吐出出口が、着色すべき眼鏡レンズの表面形状に対して連続的に配列されていることが必要である。そして、この着色剤吐出手段においては、複数個のノズルが眼鏡レンズの表面形状に対応した支持部の軸上に連続して支持されていることが好ましい。
【0016】
図1は、本発明の眼鏡レンズ階調着色システムにおいて、着色剤吐出手段における複数個のノズルの配設仕様の一例の平面図であって、本発明における着色剤吐出手段は、例えば図1(a)に示す着色剤吐出手段1のように、当該着色剤吐出手段1を構成している着色剤吐出部2a,2b,2c,2d,2e,2fそれぞれにおけるノズル3a,3b,3c,3d,3e,3fの各吐出口が実質的に1つの平面上に開口し、各ノズル3a〜3fからの着色剤の吐出方向が実質的に同一方向(図1(a)に示した着色剤吐出手段1においては同図に示した矢印A方向)となるように構成することができる。
【0017】
あるいは、例えば図1(b)に示す着色剤吐出手段5のように、当該着色剤吐出手段5を構成している着色剤吐出部6a,6b,6c,6d,6e,6fそれぞれにおけるノズル7a,7b,7c,7d,7e,7fの各吐出口が、着色しようとする眼鏡レンズ表面の形状に応じた所望の凹曲面上に開口するように構成することもできる。
【0018】
また、図1(b)に示した着色剤吐出手段5におけるのとは逆に、各ノズルの吐出口が、着色しようとする眼鏡レンズ表面の形状に応じた所望の凸曲面上に開口するように着色剤吐出手段を構成することもできる。さらには、複数個のノズルそれぞれの吐出口が実質的に1つの平面上に開口している状態と所望の曲面(前記の凹曲面または凸曲面)上に開口している状態とを可逆的にとり得るように着色剤吐出手段を構成することもできる。
【0019】
なお、図1(a)における符号4は各着色剤吐出部2a〜2fを支持する支持部を示しており、図1(b)における符号8は各着色剤吐出部6a〜6fを支持する支持部を示している。また、図1(a)に示した着色剤吐出手段1および図1(b)に示した着色剤吐出手段5は、複数個のノズルの配設仕様を説明するために例示したものであり、本発明でいう着色剤吐出手段がこれらの構造のものに限定されることを意味するものではない。
【0020】
着色剤吐出手段における着色剤の吐出機構自体は、例えばバブルジェット(R)プリンタにおけるインク吐出機構(いわゆる「バブル方式」のインク吐出機構)や、いわゆる「ピエゾ方式」のインクジェットプリンタにおけるインク吐出機構と同様の構成にすることができる。
【0021】
文字,模様,階調着色等の着色パターンの色彩は、個々のノズルから吐出される着色剤の種類(色)およびその組み合わせ、あるいは、個々のノズルから吐出される着色剤の滴に含まれる染料もしくは顔料の濃度等によって制御することができる。したがって、着色剤吐出手段における複数個のノズルにおいては、個々のノズルから吐出させる着色剤の種類は同じであってもよいし、異なっていてもよい(ただし、使用している染料もしくは顔料の色が同じであってもその濃度が異なる2つの着色剤は互いに異種の着色剤であるものとみなす。)。
【0022】
また、着色パターンの形状は、個々のノズルから吐出される着色剤の滴の大きさ、あるいは、単位面積当たりに吐出される前記の滴の密度等によって制御することができる。例えば、1種類の着色剤を用いて眼鏡レンズに階調着色を施そうとする場合には、目的とする階調着色の仕様(着色パターン),着色しようとする眼鏡レンズの形状および当該眼鏡レンズの大きさ等に応じて、個々のノズルから吐出させるべき着色剤の滴の大きさや、単位面積当たりに吐出される前記の滴の密度等を着色過程の時々で制御することが肝要になる。
【0023】
したがって、着色剤吐出手段は、個々のノズルから吐出させるべき着色剤の量をノズル毎に制御するための吐出量制御手段を有していることが好ましい。そして、当該吐出量制御手段は、目的とする着色パターン,着色しようとする眼鏡レンズの形状および当該眼鏡レンズの大きさそれぞれについての情報を例えばデジタル信号のかたちで記憶する記憶手段を有し、当該記憶手段に記憶された前記の情報に基づいて個々のノズルから吐出させるべき着色剤の量をノズル毎に制御するものであることが好ましい。これに伴って、本発明の眼鏡レンズ着色システムは、前記の情報を前記の記憶手段に記憶させるための入力装置を有していることが好ましい。
【0024】
本発明の眼鏡レンズ着色システムにおけるこの着色剤吐出手段は、後述する相対位置制御手段によって前述した眼鏡レンズ保持手段との相対位置を変化させ得るものである。着色剤吐出手段と眼鏡レンズ保持手段との相対位置は、眼鏡レンズ保持手段についての説明の中で述べた(1)〜(3)の手段によって変化させることができ、本発明においては前記(1)〜(3)のいずれの手段をも採用することができる。したがって、着色剤吐出手段を所望方向に運動させるための機構を設けるか否かは、適宜選択可能である。
【0025】
また、本発明の眼鏡レンズ階調着色システムにおける着色剤吐出手段の数は1以上の所望数とすることができる。たとえば、2つの着色剤吐出手段を設け、これらのうちの一方の着色剤吐出手段が眼鏡レンズにおける一方の主表面を着色し、他方の着色剤吐出手段が眼鏡レンズにおける他方の主表面を着色するようにシステムを構成すれば、眼鏡レンズにおける2つの主表面を同時に着色することが可能になるので、より短時間で眼鏡レンズを所望のパターンに着色することが可能になる。
【0026】
着色剤吐出手段から吐出させる着色剤は、水溶性染料,油溶性染料等の非水溶性染料,無機顔料または有機顔料を含有しているものであることが好ましい。これらの染料または顔料は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。色の透明性や明度あるいは色調鮮明度、着色力、耐熱性、その他の特性を勘案すると、水に不溶性の分散染料、油溶性染料または有機顔料が好ましい。特に好ましい染料としては、市販の油溶性染料であるオリエント化学イェロー4120(製品名、オリエント化学社製)等が挙げられ、特に好ましい顔料としては市販の有機顔料である大日本インキライトイェローHG(製品名、大日本インキ化学工業社製)等が挙げられる。
【0027】
本発明においては、この着色剤として、展色剤を含むものが用いられる。該展色剤は、前記染料または複数の溶剤もしくは担体に相当する役割を有する液状成分であって、少なくとも染料または顔料を均一に溶解あるいは分散させることができ、かつ、この染料または顔料をレンズ表面に付着させる機能を有している必要がある。さらに、他の機能、例えばレンズ表面をハードコーティングし得る機能を有していることが好ましい。
【0028】
本発明の眼鏡レンズ階調着色システムは、前述した眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段の他に、これらの手段の相対位置を制御するための相対位置制御手段を有している。そして、当該相対位置制御手段による眼鏡レンズ保持手段と着色剤吐出手段との相対位置の制御は、着色剤吐出手段から吐出された着色剤が眼鏡レンズ保持手段によって保持されている眼鏡レンズの所定面における法線方向と実質的に同じ方向から当該所定面に到達することになるように行われる。
【0029】
上記の制御を行うためには、眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段のうちの少なくとも一方を着色工程の時々で逐次所定の方向に運動させることが必要になるわけであるが、眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段をそれぞれどのような方向にどのように運動させるかは、着色しようとする眼鏡レンズ表面の形状,着色剤吐出手段におけるノズルの配設仕様等に応じて適宜選択可能である。
【0030】
例えば、着色しようとする眼鏡レンズ表面が曲面で、かつ、着色剤吐出手段における複数個のノズルそれぞれの吐出口が実質的に1つの平面上に開口している場合、眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段それぞれの運動パターンの具体例としては、下記表1に示す組み合わせA〜Dが挙げられる。
【0031】
【表1】
【0032】
また、着色しようとする眼鏡レンズ表面が曲面で、かつ、着色剤吐出手段における複数個のノズルそれぞれの吐出口が前記の眼鏡レンズ表面の形状に応じた所定の曲面上に開口している場合、眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段それぞれの運動パターンの具体例としては、下記表2に示す組み合わせE〜Fが挙げられる。
【0033】
【表2】
【0034】
そして、眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段それぞれの運動パターンを例えば下記表3に示す組み合わせG〜Jのように組み合わせた場合には、着色剤吐出手段における複数個のノズルそれぞれの吐出口が実質的に1つの曲面上または着色しようとする眼鏡レンズ表面の形状に応じた所定の曲面上のいずれに開口していたとしても、前記の眼鏡レンズ表面における法線方向と実質的に同じ方向から当該表面に着色剤が到達することになるようにして眼鏡レンズを着色することが可能になる。
【0035】
【表3】
【0036】
上記の表1〜表3において眼鏡レンズ保持手段についていう「回転運動」,「一軸水平運動」,「二軸水平運動」,「垂直運動」および「首振り運動」とは、それぞれ下記の運動を意味する。
【0037】
なお、各運動の説明において用いる図2は、眼鏡レンズ保持手段の一例および当該眼鏡レンズ保持手段によって保持された眼鏡レンズを示す断面図である。 (A)回転運動着色剤吐出手段が後述のように特定の軸のみに沿って水平運動(一軸水平運動)するときにおける前記の軸をX軸、着色剤吐出手段の背面(ノズルの吐出口が設けられている面とは反対側の面)から当該着色剤吐出手段を望んだときに前記のX軸と直交する方向をY軸方向、これらのX軸およびY軸のいずれとも直交する方向をZ軸方向と定義してX−Y−Z座標系を想定したときに(下記の(B),(C),(D),(E),(a),(b)および(c)においても同じ。)、図2(a)に示すように、眼鏡レンズ保持手段10によって保持された眼鏡レンズ11がZ軸を回転軸として矢印Rで示す方向または当該方向とは逆の方向に回転することになる眼鏡レンズ保持手段10の運動を意味する。なお、前記のZ軸は、眼鏡レンズ11の幾何学中心を通る。
【0038】
(B)一軸水平運動眼鏡レンズ保持手段10(図2(a)参照)によって保持された眼鏡レンズ11(図2(a)参照)上の任意の点がX軸のみに沿って所望方向に運動することになる眼鏡レンズ保持手段10の運動を意味する。 (C)二軸水平運動眼鏡レンズ保持手段10(図2(a)参照)によって保持された眼鏡レンズ11(図2(a)参照)上の任意の点がX軸に沿って所望方向に運動することになる眼鏡レンズ保持手段10の運動と、前記任意の点がY軸に沿って所望方向に運動することになる眼鏡レンズ保持手段10の運動とが切り換え自在であることを意味する。
【0039】
(D)垂直運動眼鏡レンズ保持手段10(図2(a)参照)によって保持された眼鏡レンズ11(図2(a)参照)上の任意の点がZ軸に沿って所望方向に運動することになる眼鏡レンズ保持手段10の運動を意味する。 (E)首振り運動図2(b)に示すように、眼鏡レンズ保持手段10によって保持された眼鏡レンズ11上の任意の点が、YZ平面上またはYZ平面と平行な平面上において矢印S1で示す方向または当該方向とは逆の方向に弧状に運動することになる眼鏡レンズ保持手段10の運動を意味する。
【0040】
なお、図2(a)および図2(b)における符号10aは、眼鏡レンズ保持手段10を構成しているレンズ支持棒を示しており、符号10b,10cは、前記のレンズ支持棒10aと眼鏡レンズ11との間に設けられた緩衝材を示している。また、図2(a)および図2(b)に示した眼鏡レンズ保持手段10は、前記の表1〜表3において眼鏡レンズ保持手段についていう「回転運動」,「水平運動I」,「水平運動II」,「垂直運動」および「首振り運動」を説明するために例示したものであり、本発明でいう眼鏡レンズ保持手段が当該眼鏡レンズ保持手段10に限定されるということを意味するものではない。
【0041】
一方、前記の表1〜表3において着色剤吐出手段についていう「一軸水平運動」,「垂直運動」および「首振り運動」とは、それぞれ下記の運動を意味する。
【0042】
なお、下記の運動の説明において用いる図3は、着色剤吐出手段の一例および当該着色剤吐出手段を支持する支持部材の一例を示す斜視図である。 (a)一軸水平運動ノズルの吐出口が特定の軸(図3に示す着色剤吐出手段15においては同図中のX軸)に沿ってのみ所望方向に運動することになる着色剤吐出手段の運動を意味する。なお、図3に示されている着色剤吐出手段15は、その背面(ノズルの吐出口が設けられている面とは反対側の面)15aの斜め上方から斜視されている。 (b)垂直運動ノズルの吐出口がZ軸に沿って所望方向に運動することになる着色剤吐出手段15(図3参照)の運動を意味する。 (c)首振り運動図3に示すように、ノズルの吐出口がYZ平面上またはYZ平面と平行な平面上において矢印S2で示す方向または当該方向とは逆の方向に弧状に運動することになる着色剤吐出手段15の運動を意味する。
【0043】
なお、図3における符号16は、着色剤吐出手段15がX軸に沿って水平運動する際のガイドを示しており、符号17a,17bは、前記のガイドを支持するための支持部材を示している。また、図3に示した着色剤吐出手段15は、前記の表1〜表3において着色剤吐出手段についていう「一軸水平運動」,「垂直運動」および「首振り運動」を説明するために例示したものであり、本発明でいう着色剤吐出手段が当該着色剤吐出手段15に限定されるということを意味するものではない。
【0044】
眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段それぞれの運動量は、着色しようとする眼鏡レンズの形状および大きさに応じて異なり、さらに、階調着色しようとする場合には当該階調着色の仕様(着色パターン)に応じて異なってくることもある。したがって、前記の相対位置制御手段は、着色しようとする眼鏡レンズの形状および大きさ並びに階調着色しようとする場合における当該階調着色の仕様(着色パターン)それぞれについての情報を例えばデジタル信号のかたちで記憶する記憶手段を有し、当該記憶手段に記憶された前記の情報に基づいて眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段をそれぞれ所望の機構によって運動させて、これら眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段の相対位置を制御するものであることが好ましい。
【0045】
そして、上記の情報に基づいて眼鏡レンズ保持手段および着色剤吐出手段の相対位置を制御するうえから、本発明の眼鏡レンズ階調着色システムは、前記の情報を前記の記憶手段に記憶させるための入力装置を有していることが好ましい。ただし、本発明の眼鏡レンズ階調着色システムが着色剤吐出手段についての説明の中で述べた記憶手段および入力装置を有している場合には、当該記憶手段または入力装置に前記相対位置制御手段についての記憶手段または入力装置を兼ねさせることも可能である。
【0046】
以上説明した眼鏡レンズ保持手段,着色剤吐出手段および相対位置制御手段を有している本発明の眼鏡レンズ階調着色システムにおいては、着色剤吐出手段から吐出された着色剤が眼鏡レンズ保持手段によって保持されている眼鏡レンズの所定面における法線方向と実質的に同じ方向から当該所定面に到達することになるようにして眼鏡レンズの着色が行われるので、当該システムを用いれば所望のパターンに着色された眼鏡レンズ、特に精細な階調着色が施された眼鏡レンズを効率よく得ることが容易になる。
【0047】
本発明の眼鏡レンズ階調着色システムは、プラスチック製の眼鏡レンズを所望のパターンに着色する際に利用することができるが、特に眼鏡レンズまたはその基材レンズに精細な階調着色を施すうえで好適である。
【0048】
本発明の眼鏡レンズ着色システムが適用される眼鏡レンズとしては、該眼鏡レンズと着色層との密着性などを向上させるために、予め、その表面に、(1)酸,アルカリ,各種有機溶媒による化学的処理、(2)プラズマ,紫外線等による物理的処理、(3)各種洗剤を用いる洗浄処理、(4)各種プライマー処理、(5)各種の可染ハードコート液を用いたコーティング処理、などを施したものを用いるのが好ましい。
【0049】
また、眼鏡レンズ表面に付着させた着色剤の乾燥・硬化は、熱風乾燥,活性エネルギー線照射等の手段によって行うことができる。活性エネルギー線によって着色剤を乾燥・硬化させようとする場合の活性エネルギー線としては、遠赤外線,紫外線等が挙げられる。必要に応じて、着色層の上に反射防止膜を形成することもできる。反射防止膜の形成は、公知の方法により達成できる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の眼鏡レンズ階調着色システムは所望のパターンに着色された眼鏡レンズ、特に精細な階調着色が施された眼鏡レンズを効率よく得ることが可能なシステムである。したがって、本発明によれば階調着色眼鏡レンズのような着色レンズを容易に提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】着色剤吐出手段に複数個のノズルを具備させる場合におけるこれらのノズルの配設仕様の一例を示す平面図である。
【図2】眼鏡レンズ保持手段の一例および当該眼鏡レンズ保持手段によって保持された眼鏡レンズを示す断面図である。
【図3】着色剤吐出手段の一例および当該着色剤吐出手段を支持する支持部材の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,5,15…着色剤吐出手段、3a,3b,3c,3d,3e,3f,7a,7b,7c,7d,7e,7f…ノズル、10…眼鏡レンズ保持手段、11…眼鏡レンズ。
Claims (6)
- 眼鏡レンズを保持するための眼鏡レンズ保持手段と、
眼鏡レンズの表面形状に対応した支持部の軸上に連続して支持される複数個のノズルを備え、眼鏡レンズを着色するための展色剤を含む着色剤を吐出するための着色剤吐出手段と、
前記の眼鏡レンズ保持手段と前記の着色剤吐出手段との相対位置制御手段と、
目的とする着色パターン,着色しようとする眼鏡レンズの形状および当該眼鏡レンズの大きさそれぞれの情報をデジタル信号のかたちで記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて個々のノズルから吐出させるべき着色剤の量をノズル毎に制御する吐出量制御手段と、を有し、
前記複数個のノズルのそれぞれの吐出口が、着色すべき眼鏡レンズの表面形状に対して連続的に配列されていると共に、前記の複数個のノズルから吐出される着色剤が、前記の眼鏡レンズ保持手段によって保持されている眼鏡レンズの所定面における法線方向と実質的に同じ方向から該所定面に到達しうるように、前記の相対位置制御手段によって、前記の眼鏡レンズ保持手段と前記の着色剤吐出手段との相対位置が制御されることを特徴とする眼鏡レンズ階調着色システム。 - 眼鏡レンズとして、予めその表面に化学的処理を施してなるものを用いる請求項1に記載の眼鏡レンズ階調着色システム。
- 眼鏡レンズとして、予めその表面に物理的処理を施してなるものを用いる請求項1に記載の眼鏡レンズ階調着色システム。
- 眼鏡レンズとして、予めその表面に洗剤による洗浄処理を施してなるものを用いる請求項1に記載の眼鏡レンズ階調着色システム。
- 眼鏡レンズとして、予めその表面にプライマー処理を施してなるものを用いる請求項1に記載の眼鏡レンズ階調着色システム。
- 眼鏡レンズとして、予めその表面に可染ハードコーティング液によるコーティング処理を施してなるものを用いる請求項1に記載の眼鏡レンズ階調着色システム。
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