JP2004003959A - 蛍光x線測定方法とそれを用いた測定装置、加工方法および加工装置 - Google Patents

蛍光x線測定方法とそれを用いた測定装置、加工方法および加工装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004003959A
JP2004003959A JP2003007859A JP2003007859A JP2004003959A JP 2004003959 A JP2004003959 A JP 2004003959A JP 2003007859 A JP2003007859 A JP 2003007859A JP 2003007859 A JP2003007859 A JP 2003007859A JP 2004003959 A JP2004003959 A JP 2004003959A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ray
sample
measurement
fluorescent
area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003007859A
Other languages
English (en)
Inventor
Norio Sasayama
笹山 則生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Instruments Inc filed Critical Seiko Instruments Inc
Priority to JP2003007859A priority Critical patent/JP2004003959A/ja
Publication of JP2004003959A publication Critical patent/JP2004003959A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Abstract

【課題】微細な構造物に対して構造物の有する特性を蛍光X線測定を利用して簡便に測定を行なうための測定方法および測定装置の提供。
【解決手段】測定対象とする個々の微細構造の
寸法より広い領域に励起X線を照射し、複数の構造をまとめて測定し、その微細構造の有する特性を複数の微細構造物の測定値の平均値から求める蛍光X線測定方法とした。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繰り返し構造を有する試料において、元素密度、断面積、面積比など、構造の有する特性を蛍光X線により測定する蛍光X線測定方法とそれを実現する蛍光X線測定装置、およびそれらを用いた加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
薄膜の膜厚を測定するには、4端子抵抗測定、渦電流測定、光干渉測定、エリプソメータ測定、蛍光X線測定、超音波測定、断面SEM測定等、多くの方法を利用できる。試料の形態、測定コスト等に合わせて、最適な測定方法が利用される。
蛍光X線膜厚測定は、非接触非破壊、薄膜の透明不透明を問わない、多層膜に対応可能、高真空を必要としない等の特徴を持ち、それらの特長を生かして利用されている。また、励起X線が照射される範囲内で一様な薄膜を測定対象としている。(特許文献1参照)
半導体製造において半導体素子や配線を形成するために、以下のような順序にて工程が繰り返される。まず、製膜工程によりウェハ全面に薄膜を形成する。次に、ウェハ全面にレジスト膜を塗布し、リソグラフィ工程によりパターン形状に合わせた露光を行い、露光されたレジスト部分のみ、または露光されなかったレジスト部のみを除去する。最後に、除去されずに残ったレジスト膜で保護されている部分以外の薄膜、つまり表面が露出している薄膜部分をエッチング等で除去する。結果として、最初に形成した薄膜に露光パターンが転写される。除去されずに残った薄膜の一部が、半導体素子や配線として利用される。このように形成されたパターンの寸法は、素子特性、回路特性を決定する大きな要素であり、その寸法測定が欠かせない。例えば、チップの面方向に縦横に走る配線部の抵抗を管理するのは非常に重要である。その場合は、金属薄膜の膜厚とパターン加工幅の両方を管理することで配線断面積、つまり配線抵抗を許容範囲内で管理した。従来は、パターン加工幅の測定のために光学顕微鏡が利用されてきた。(特許文献2参照)また、位置分解能の優れている電子顕微鏡による寸法測定も行われてきている。
【0003】
しかし、最近は配線の微細化と低抵抗化の要求を満たすために、Cu配線をCMP(Chemical Mechanical Polishing)工程により作成する方法が採用されつつある。CMP工程とは物理的、及び化学的に表面を研磨し、その過程で表面の凸凹をならして平坦化する工程である。Cu配線を作成する場合は、配線用の溝をパターン加工した後、バリア層、Cu層の順に製膜し、最後にCMP工程により溝を埋めたバリア層とCu層以外の膜を削り取り、溝内に残ったCu部分を配線として用いる。実際にはCu周囲のバリア層部分も導体だが、Cuと比較して抵抗が大きいため、配線抵抗としての寄与は小さい。この方法では、加工後の配線断面積を管理するために、CMP工程後のCu配線の膜厚を測定する必要が生じる。また、Cu配線の周囲を囲むバリア層の膜厚変動がCu配線部の断面積を変動させる要因となるため、バリア層の膜厚管理も必要となる。また、溝形成時の溝幅の変動もCu配線部の断面積を変動させる要因となるため、溝幅の管理も必要となる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−31522
【従来の技術】
【0005】
【特許文献2】
特開平06−347246
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記、従来技術にて示した方法は、以下のような問題をかかえている。
【0007】
半導体製造工程、液晶ディスプレイ製造工程、マイクロマシン製造工程等の最先端の微細加工技術においては、マイクロメートル以下の寸法の構造物も製造されている。したがって、それらの微細構造物を対象として測定を行う場合、その構造の寸法よりも小さな測定領域を特定できるような方法が必要となる。
蛍光X線測定においては、励起X線の照射範囲を小さくするために、コリメーター、またはX線集光ミラー等の集光用素子を利用する。しかし、現状では、小型の装置上でマイクロメートル以下の照射範囲を実用化することは不可能である。また、仮にそのような微小な照射範囲を実現できたとしても、短時間測定のためには励起X線の照射密度を高くしなければならず、照射損傷が生じて非破壊測定の利点を損なう可能性がある。
【0008】
このような状況の中で、蛍光X線測定を上記のような微細構造物に対して簡便に利用することは無理だと考えられていた。
また、光学顕微鏡による寸法測定では、光の回折限界に近い寸法のパターンを精度よく測定することができない。それを解決するために電子顕微鏡が利用されているが、高真空中での測定が必要となり、また必要な分解能を保つために振動に対する要求が厳しくなり、計測装置が大きく、高額で、利便性の悪いものにならざるを得ない。
【0009】
また、従来技術にて示したCu配線の配線抵抗管理方法では、少なくとも、配線用の溝幅、バリア層の膜厚、及びCMP後のCu配線の膜厚をそれぞれ、個別に管理する必要がある。それらの管理項目の各管理範囲の積み重ねで、最終的な配線断面積の管理範囲が決められる。しかし、少なくとも3項目を個別に管理するために、実際に要求される配線抵抗の許容範囲よりも厳しい許容範囲を各項目に課す必要がある。また、管理項目の数だけ個別の測定を行わなければならないために、管理効率が悪いという問題があった。また、ある項目に製造上、あるいは計測上の管理限界がある場合、残りの項目に対する管理範囲を一段と厳しくしなければならないという問題があった。
【0010】
本発明は、上記問題点を解決し、微細な構造物に対して蛍光X線測定を利用して簡便に測定を行なうための測定方法および測定装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、測定対象とする個々の微細構造の
寸法より広い領域に励起X線を照射し、複数の構造をまとめて測定し、その微細構造の有する特性を複数の微細構造物の測定値の平均値から求める方法とした。特に本発明では、配線パターンなど、ある基板表面上に微細構造が繰り返されている試料を測定対象とし、測定領域内に隙間なく多数の微細構造が含まれるような構成をとる試料に対しては、有効である。
【0012】
また、上記のパターン寸法測定においては、本発明では、蛍光X線測定によりパターン形成前後の原子数の変化を測定し、パターン寸法を求める。そのために、上記の微細構造測定用の構成のもとで蛍光X線測定を行う。
【0013】
また、上記の配線抵抗管理における課題を解決するために、本発明では、配線断面積をCMP後の配線抵抗の主な管理項目とし、蛍光X線を用いた測定により配線断面積を求める。そのために、上記の微細構造測定用の構成のもとで蛍光X線測定を行う。
【0014】
また、CMP工程へのフィードバックを迅速に行うために、CMP装置内に蛍光X線測定器を搭載し、CMP途中、またはCMP直後の配線断面積を測定する。CMP途中での測定は、CMP工程の終点検出の手段としても利用できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
最初に以下に使用する語句の、「励起領域」、「検出領域」、「測定領域」、及び「微細構造領域」について定義する。「励起領域」とは、試料上で励起X線が照射される領域を指す。「検出領域」とは、試料上の励起領域から出射された蛍光X線が検出器まで到達するように定義された領域を指す。つまり、検出領域外から出射された蛍光X線は検出されないことを意味する。「測定領域」とは、励起X線が照射され、かつそこからの蛍光X線が検出される試料上の領域を指す。つまり、励起領域と検出領域のどちらにも含まれる領域を指す。「微細構造領域」とは、試料上で微細構造が繰り返されている領域を指す。
【0016】
本発明では、新たな発想を元に、測定対象とする個々の微細構造の寸法よりも広い領域をまとめて測定し、その微細構造の持つ属性を求めるための蛍光X線測定を提案する。その新発想とは、測定対象は測定領域内で一様な薄膜でなければならないという今までの制限を取り払い、多数の微細構造が繰り返されている広い領域を測定領域とする点である。測定により得られる情報は、個々の微細構造が持つ属性ではなく、測定領域内に含まれる微細構造が持つ属性の平均値である。したがって、測定対象とする微細構造の寸法以下に測定領域を小さくする必要が無く、逆に測定領域内に含まれる標本数が多いほど平均値の精度が良くなるので、測定領域が広いほうが望ましい。また、測定領域が小さいほどその測定位置がずれないように振動を低く抑える必要が生じるが、本発明においてはそのような要求を抑えることができる。同様に、測定領域が小さいほど短時間測定を行うために照射密度が高くなり、照射損傷の危険が高くなるが、本発明においてはその危険を回避することができる。したがって、測定対象とする微細構造のさらなる微細化に対応することが容易である点が、本発明の優れた点である。
【0017】
本発明は上記のような多くの利点を持つが、微細構造の繰り返し数が少ない試料を測定する場合には適していない。そのような場合、測定したい対象と同じ繰り返し構造を広範囲に作成した評価領域をTEG(Test Element Group)として設けて代用することが望ましい。
【0018】
また、測定対象としている微細構造の下層に測定対象と同じ元素が含まれていると、それをも含めた蛍光X線測定となってしまうため、下層からの蛍光X線量を仮定して差し引かなければならないが、その際に誤差が発生する。下層からの蛍光X線量を正確に仮定するには、測定対象の微細構造が形成される前の下層だけの状態で蛍光X線量を測定しておくことが望ましい。あるいは、測定対象の微細構造を形成しない隣接場所を残しておいて微細構造形成後に同時に比較測定を行う方法も考えられる。試料内部を通過中のX線の減衰が無視できる場合は下層だけで測定した蛍光X線量をそのまま差し引き、X線の減衰が無視できない場合は減衰の効果を加味して差し引く。下層からの蛍光X線量を仮定せずに測定するためには、測定に影響を与えるような下部構造の無い評価領域をTEGとして用意し、そのTEGを測定することにより同じ構造の実配線断面積を管理する方法も考えられる。微細構造の繰り返し数を増すために測定専用領域を設ける場合には、ついでに、その下層が測定対象と同じ元素を含まないようにするほうが望ましい。
【0019】
以下に、数式を利用して本発明の詳細を説明する。まず、蛍光X線測定により検出される蛍光X線量を以下のように表す。
【0020】
B=C・∫∫∫(a(x,y)・G1(x,y,z))・D(x,y,z)・(e(x,y)・G2(x,y,z))dx・dy・dz(積分範囲:測定領域全面ラ厚み)
ここで、Bは検出される蛍光X線量、D(x,y,z)は位置(x,y,z)での膜中の測定対象元素の体積原子数密度、(a(x,y)・G1(x,y,z))は位置(x,y,z)での励起X線の照射密度、(e(x,y)・G2(x,y,z))は位置(x,y,z)で出射された蛍光X線に対する検出効率を示す。G1(x,y,z)は、励起X線が位置(x,y,z)まで進入する時の透過率を示す。したがって、G1(x,y,0)=1である。同様に、G2(x,y,z)は、位置(x,y,z)で出射された蛍光X線が試料表面に達するまでの透過率を示す。したがって、G2(x,y,0)=1である。Cは励起X線のエネルギー、測定対象元素の種類、検出対象の蛍光X線エネルギー、測定時間、式中の単位系等で決まる定数を表す。x及びyは試料表面に沿って直交する2軸上の座標を示し、zは試料表面からの深さを示す。積分範囲における「厚み」は、対象としている微細構造物のz軸方向の寸法を示す。また、励起領域はa(x,y)により規定され、検出領域はe(x,y)により規定される。上記の式には、積分中でa(x,y)とe(x,y)の両方が正値の部分、つまり励起領域と検出領域のどちらにも含まれる領域のみが、蛍光X線量Bに寄与することが示されている。その寄与領域が、最初に定義した測定領域である。
【0021】
試料表面に沿って微細構造が繰り返される場合を考えるので、上記のD(x,y,z)、G1(x,y,z)、及びG2(x,y,z)は以下のような条件を満たす。ここでは、x軸方向ではΔxごとに、y軸方向ではΔyごとに、同じ単位構造が繰り返されているとした。
【0022】
D(x,y,z)=D(x+Δx,y,z)=D(x,y+Δy,z)
G1(x,y,z)=G1(x+Δx,y,z)=G1(x,y+Δy,z)
G2(x,y,z)=G2(x+Δx,y,z)=G2(x,y+Δy,z)
次に、整数n、及びmを用いて、xに対するモ範囲を−n×Δx〜n×Δx,yに対するΣ範囲を−m×Δy〜m×Δyとして蛍光X線量Bを表すと、以下のようになる。ちなみに、このモ範囲(−n×Δx〜n×Δx、−m×Δy〜m×Δy)に関しては、ここでの表記にとらわれることなく、測定領域全面と考えてもよい。
【0023】
Figure 2004003959
ここで、a(i,j)はある単位区画内でのa(x,y)の平均で、以下のように表される。
【0024】
a(i,j)=∬a(x,y)dx・dy/(Δx・Δy)
(積分範囲:x+iΔx〜x+(i+1)Δx,y+jΔy〜y+(j+1)Δy)
同様に、e(i,j)はある単位区画内でのe(x,y)の平均で、以下のように表される。
【0025】
e(i,j)=∬e(x,y)dx・dy/(Δx・Δy)
(積分範囲:x+iΔx〜x+(i+1)Δx、y+jΔy〜y+(j+1)Δy)
したがって、上式を変形して以下の式を得ることができる。左辺の積分値は単位構造の持つ属性であり、測定領域全面に含まれる多数の微細構造の平均値として得られる。
【0026】
Figure 2004003959
ここまで、図2(a)に示すような2軸方向の繰り返しを考えてきたが、実際には図2(b)、図2(c)、図2(d)のような繰り返し構造であっても、最終的に得られる式は同じである。以降は、すべての場合に有効な表記として、単位構造の面積を意味するΔx・ΔyをS1とし、「Δx×Δy×厚み」として表していた積分範囲を「単位構造内」と表した以下の計算式を基本とする。
【0027】
Figure 2004003959
試料表面に沿った繰り返し構造が一方向にしか存在しない場合、繰り返し構造の無い軸上での繰り返し幅を任意の適当な幅として定義する。そうすることで、上式中のS1、及び積分範囲の「単位構造内」の定義を変更することなく上記の基本式を利用できる。
【0028】
通常、微細加工技術におけるΔx、及びΔyのような繰り返し幅の加工精度は非常に高く、設計値をそのまま利用することができる。あるいは、多数の単位構造が含まれたある範囲の長さをそこに含まれる単位構造数で割ることで、精度よく求めることができる。(∬a(x,y)・e(x,y)dx・dy)は、光学素子の特性、配置等で決まるので、何らかの基準測定により較正した値を定数として使用することができる。したがって、蛍光X線量Bを測定すれば左辺の積分値を求めることができる。
【0029】
ただし、最終的に得たい情報は左辺の積分値そのものとは限らず、膜厚等、それが内包する具体的な情報の場合もある。その場合、何らかの工夫をして、積分される前の体積原子数密度D(x,y,z)の関数自身、あるいはD(x,y,z)が内包する情報を引き出さなければならない。
【0030】
次に、以後の計算を明瞭に進められるように、試料内部でのX線の減衰が無視できる程度に少ないと仮定し、G1(x,y,z)=G2(x,y,z)=1とする。その結果、上式の左辺を以下のように書き換えることができる。
【0031】
Figure 2004003959
ここで、測定対象の薄膜試料を上から見た時に、xy面内で測定対象元素を含む領域とそれ以外の領域が明確に分かれ、それぞれの領域での原子数密度D(x,y,z)がD、及び0となっている場合を考える。以後、単位構造内での測定対象元素を含む範囲を単位測定対象範囲と呼び、そのxy面内での面積を単位測定対象面積S2とする。また、単位測定対象範囲での膜厚をTとする。これらの定義を用いてさらに式を変形する。
【0032】
∫∫∫D(x,y,z)dx・dy・dz   (積分範囲:単位構造内)
= ∫∫∫Ddx・dy・dz  (積分範囲:単位測定対象範囲×厚み)
= D・T・∫∫dx・dy      (積分範囲:単位測定対象範囲)
= D・T・S2
変形前の式は単位構造内に含まれる測定対象元素の原子数であり、変形後の式は測定対象元素を含む部分の原子数密度とその部分の体積(T・S2)の掛け算である。
【0033】
したがって、以下に示す式を得ることができる。
【0034】
D・T・S2=S1・B/(C・(∬a(x,y)・e(x,y)dx・dy))(積分範囲:測定領域全面)
試料表面に沿った繰り返し構造が一方向にしか存在しない試料に対しては、繰り返し構造の無い軸上での繰り返し幅を任意の適当な幅としてLで定義し、S1とS2を以下のように書き換える。
【0035】
S1=W1・L
S2=W2・L
ここで、W1は試料表面に沿った繰り返し構造の繰り返し幅、W2はその単位構造内での単位測定対象範囲の幅を示す。
【0036】
したがって、以下に示す式を得ることができる。ここで、左辺は単位測定対象範囲の断面積となっていることがわかる。
【0037】
T・W2
=W1・B/(D・C(∬a(x,y)・e(x,y)dx・dy))(積分範囲:測定領域全面)
上記の考え方をもとに、本発明では、配線断面積をCMP後の配線抵抗の主な管理項目とし、蛍光X線を用いた測定により配線断面積を求める。
【0038】
蛍光X線を膜厚測定に利用する方法はよく知られているが、CMP工程後のCu配線パターンの膜厚を測定しようとすると、配線用の溝幅とバリア層の膜厚の仮定が必要になるので、それらが精度よく管理されている必要がある。ところが、配線膜厚ではなく配線断面積を求めようとする場合は、上式からわかるように、配線用の溝幅、及びバリア層の厚みに対する仮定は不要となる。
【0039】
上記のような配線断面積の管理方法を採用し、同時にその測定器をCMP装置に組み込むことで、CMP工程後の測定を迅速に行うことができ、CMP工程へのフィードバックを迅速に行うことができる。この場合、ウェハ面上に残るスラリー等に配線材料と同じ元素が微量にしか含まれていなければ、CMP工程後の洗浄前の状態での測定が可能である。
【0040】
さらに、上記と同じ理由により、CMP工程中の測定が可能である。したがって、配線用の溝幅、及びバリア層の厚みの変動を補償するように、要求する配線断面積に達した時点でCMP工程を終了させることが可能となる。
【0041】
また、上式を以下のように変形することもできる。
【0042】
S2=S1・B/(D・T・C・(∬a(x,y)・e(x,y)dx・dy))(積分範囲:測定領域全面)
この式より、何らかの方法で得た膜厚Tをもとに、単位測定対象面積S2、つまり単位構造内での測定対象元素を含む範囲のxy面内での面積を求めることができる。
【0043】
また、上式を以下のように変形すると、パターン面積比を示す式を得ることができる。パターン面積比とは、ある面内においてパターン形成後にパターンとして残された部分が占める面積の割合を指す。
【0044】
S2/S1=B/(D・T・C・(∬a(x,y)・e(x,y)dx・dy))(積分範囲:測定領域全面)
パターン形成工程におけるパターンの繰り返し幅は非常によく管理されているので、ここで測定するパターン面積比は個々のパターン寸法を表していると考えてよい。配線構造を例に挙げれば、パターン面積比から配線ピッチ(配線部と絶縁部の一対の幅)に対する配線幅の比を知ることができ、その比と配線ピッチの設計値から配線幅を求めることができる。S1=W1・LとS2=W2・Lを用いて上式を変形すると、以下のように表される。
【0045】
W2=W1・B/(D・T・C・(∬a(x,y)・e(x,y)dx・dy))(積分範囲:測定領域全面)
ところで、上式においてS2=S1とすると、パターン形成前の薄膜状態での蛍光X線測定を考えることと等しい。この時に検出される蛍光X線量をB0とすると、以下の関係式が得られる。
【0046】
D・T=B0/(C・(∬a(x,y)・e(x,y)dx・dy))(積分範囲:測定領域全面)
この関係式を用いると、上式をさらに以下のように変形することができる。
【0047】
S2/S1=B/B0
つまり、パターン形成前後の薄膜を測定して得られる蛍光X線量を比較するだけで、パターン面積比を求めることができる。その際、D・T・C・(∬a(x,y)・e(x,y)dx・dy)を知る必要が無いので、非常に優れた方法である。さらに配線ピッチをもとに配線幅を求めることもできる。
【0048】
パターン形成前の蛍光X線は薄膜全体から放出されるが、パターン形成後にはパターンとして残された薄膜部分からしか蛍光X線は放出されないので、パターン形成前後の蛍光X線量はパターン面積比に合わせて減少すると考えれば理解しやすい。また、入射角度と検出角度を適切に設定すると、G1(x,y,z)=G2(x,y,z)=1という制限によらずに上式(S2/S1=B/B0)を利用することができる。
【0049】
この方法では、光学顕微鏡や電子顕微鏡による寸法測定のようにプローブの焦点寸法により測定精度が決められるわけではないので、励起X線をパターン寸法ほどに小さく集光する必要がない。また、電子顕微鏡で必要とされるような高真空中での測定が不要となり、利便性の高い測定方法となる。
【0050】
上記の配線断面積やパターン面積比に関する説明では、G1(x,y,z)=G2(x,y,z)=1と仮定して計算を進めてきたが、この仮定が適切でない場合には上記の計算のように単純な式で表すことはできなくなる。しかし、適切な補正を加えることで、同様な取扱が可能である。
【0051】
また、入射角度、検出角度、励起X線エネルギー、または検出X線エネルギーに対して2種以上の条件で測定を行い、その測定結果を複合解析して、D(x,y,z)、G1(x,y,z)、及びG2(x,y,z)を同時に求めることもできる。この場合は、G1(x,y,z)、及びG2(x,y,z)がD(x,y,z)の関数であると同時に、励起X線の入射角度、蛍光X線の出射角度、励起X線のエネルギー、及び検出X線のエネルギーの関数であることを利用する。
【0052】
ところで、G1(x,y,z)は入射する励起X線の道筋上の物質との相互作用による影響を示すので、励起X線が試料表面に対して垂直に入射した場合はG1(x,y,z)と同じ(x,y)座標を持つ直上の部分からの影響のみを考えればよい。しかし、試料表面に対して斜めに入射した場合は異なる(x,y)座標を持つ部分とも相互作用するため、計算が非常に複雑になり、∫∫∫G1(x,y,z)・D(x,y,z)・G2(x,y,z)dx・dy・dzから有益な情報を引き出すことが困難になる。また、解析過程で何らかの近似が必要になり、測定誤差の要因ともなる。G2(x,y,z)と蛍光X線の出射角度に関しても同様のことが言える。そのため、入射角度、及び出射角度のどちらもが試料表面に対して垂直であることが望ましい。また、試料表面に沿った繰り返し構造が一方向にしか存在しない試料を測定する場合、入射角度と出射角度に対して上記とは別の最適な配置が存在する。その配置とは、繰り返し構造の存在する軸と励起X線の入射方向が直角となるような、及び繰り返し構造の存在する軸と蛍光X線の出射方向が直角となるような配置であり、両X線の方向をそろえる必要は無くなる(図3a、b、c、dを参照)。この場合、仮に繰り返し構造の存在する軸がx軸だとすると、G1(x,y,z)に対する励起X線は同じx座標を持つ部分からの影響のみを考えればよく、垂直入射の場合と同様に解析時の負担を軽減できる。
【0053】
次に、上記積分値に含まれる誤差に関して説明する。上記の計算では、a(x,y)とa(i,j)を近似変換する時、及びe(x,y)とe(i,j)を近似変換する時に誤差が発生する。これは、実際のa(x,y)及びe(x,y)が単位積分区間内で一定ではなく、変化しているからである。単位積分区間内での変化が大きい程、近似変換時の誤差は大きくなる。したがって、測定領域中に含まれる微細構造の数が多くなればなるほど、各単位積分区間が相対的に狭くなり近似誤差が小さくなる。同時に、一部の積分単位上で大きく見えるような誤差も全ての積分範囲から見ると無視できるようになる。これは、測定領域内に含まれる標本数が多いほど平均値の精度が良くなり、測定領域が広いほうが望ましいことを意味している。また、ある単位積分区間内でのa(x,y)またはe(x,y)の変化方向と逆向きの変化をする別の単位積分区間が測定領域内に含まれる場合は、各近似誤差が相殺される効果が生じる。また、測定領域内でのa(x,y)、及びe(x,y)が一定であれば、各単位積分区間内での変化も無く、近似誤差が無くなる。
【0054】
次に、励起領域、検出領域、測定領域、及び微細構造領域に関して、それらの領域の位置変動、及び面積変動に対して最も安定な望ましい領域関係を示す。ただし、ここで示す領域関係を満たせない場合でも、各領域の変動を低く抑えて測定誤差を軽減すれば、本発明の持つ他の効果を有効利用することができる。
【0055】
第1の望ましい領域関係は、全ての励起領域が微細構造領域内、及び検出領域内に含まれる関係であり、その場合の測定領域は励起領域と一致する(図4a、b、cを参照)。
【0056】
仮に、励起領域が微細構造領域からはみ出ている場合、そのはみ出た励起領域からは微細構造から出射されるものとは異なる蛍光X線が出射され、測定誤差の要因となる。また、励起領域が少しずれると微細構造領域に照射される励起X線量の割合も変化し、測定誤差の要因となる。上記の領域関係を満たせば、この問題を回避できる。
【0057】
仮に、励起領域と微細構造領域が完全に一致している場合、少し励起領域がずれただけでも、励起領域の一部が微細構造領域からはみ出てしまい、上記と同じ問題を生じる。この問題を回避するためには、励起領域が微細構造領域と完全に一致するよりは、一回り内側の狭い領域であるほうが望ましい(図4b、cを参照)。
【0058】
(∬a(x,y)・e(x,y)dx・dy)を定数として扱うためには、a(x,y)及びe(x,y)の変動による影響、つまり励起領域及び検出領域の位置変動、及び面積変動を考慮しなければならない。これらの影響を抑えるためには、励起領域より一回り広い範囲内でe(x,y)が安定していることが望ましい。このような状況は、検出領域を広く取り、その検出効率の安定部分が測定領域と重なるようにすることで実現できる。(図4cを参照)。この安定した値をeとすれば、以下のような書き換えが可能である。
【0059】
∬a(x,y)・e(x,y)dx・dy=e・∬a(x,y)dx・dy(積分範囲:測定領域全面=励起領域全面)
このように、励起領域、または検出領域の位置が変動しても積分範囲がe(x,y)の安定領域内にある限り、積分外にe(x,y)を出すことができ、それらの位置変動による影響を抑えることができる。また、励起領域の面積が変動しても、∬a(x,y)dx・dyが一定である限り、(∬a(x,y)・e(x,y)dx・dy)の項が変動しないことも分かる。ここで、∬a(x,y)dx・dyは全励起X線量を意味する。これは、一定量の励起X線を集光して励起領域を限定する時に、その焦点がずれて励起領域が広がってしまっても全励起X線量が変化しないような状況に相当する。
【0060】
第2の望ましい領域関係は、全ての検出領域が微細構造領域内、及び励起領域内に含まれる関係であり、その場合の測定領域は検出領域と一致する(図5a、図3b、及び図3cを参照)。この領域関係は、第1の望ましい領域関係の中の励起領域と検出領域の関係を入れ替えたものと等しい。
【0061】
仮に、検出領域が微細構造領域からはみ出ている場合、そのはみ出た検出領域からは微細構造から出射されるものとは異なる蛍光X線が出射され、測定誤差の要因となる。また、検出領域が少しずれると微細構造領域から出射されて検出される蛍光X線量の割合も変化し、測定誤差の要因となる。上記の領域関係を満たせば、この問題を回避できる。
【0062】
仮に、検出領域と微細構造領域が完全に一致している場合、少し検出領域がずれただけでも、検出領域の一部が微細構造領域からはみ出てしまい、上記と同じ問題を生じる。この問題を回避するためには、検出領域が微細構造領域と完全に一致するよりは、一回り内側の狭い領域であるほうが望ましい(図5b、cを参照)。
【0063】
(∬a(x,y)・e(x,y)dx・dy)を定数として扱うためには、a(x,y)及びe(x,y)の変動による影響、つまり励起領域、及び検出領域の位置変動、及び面積変動を考慮しなければならない。これらの影響を抑えるためには、検出領域より一回り広い範囲内でa(x,y)が安定していることが望ましい。このような状況は、励起領域を広く取り、その照射密度の安定部分が測定領域と重なるようにすることで実現できる。(図5cを参照)。この安定した値をaとすれば、以下のような書き換えが可能である。
【0064】
∬a(x,y)・e(x,y)dx・dy=a・∬e(x,y)dx・dy(積分範囲:測定領域全面=検出領域全面)
このように、励起領域、または検出領域の位置が変動しても積分範囲がa(x,y)の安定領域内にある限り、積分外にa(x,y)を出すことができ、それらの位置変動による影響を抑えることができる。また、検出領域の面積が変動しても、∬e(x,y)dx・dyが一定である限り、(∬a(x,y)・e(x,y)dx・dy)の項が変動しないことも分かる。ここで、∬e(x,y)dx・dyは測定領域内、つまり検出領域内での検出効率の面内積分値を意味する。これは、一様な蛍光X線が出射する表面を仮定し、集光用素子を利用して検出領域を限定した時に、その焦点がずれて検出領域が広がってしまっても全検出X線量が変化しないような状況に相当する。
【0065】
実際には、励起領域や検出領域を規定するa(x,y)や検出効率e(x,y)には明確な境界が無く、正規分布のすそのようになだらかな分布を持っている場合がある。そのような場合、上記のような領域関係を明確に定義することが難しくなる。ただし、このような場合でも、a(x,y)やe(x,y)がある値以上になる部分をその領域内と考えれば、上記の領域関係の議論が成立する。その場合、領域外と考えた部分にも励起X線が照射され、領域外と考えた部分からの蛍光X線も検出されるが、検出される全蛍光X線量に対して、a(x,y)やe(x,y)のすそ部分からの影響は小さいので、このような取り扱いが可能になる。また、このように領域の境界が不明瞭なほうが、領域の位置変動、または面積変動による影響が少なくなる、及び測定領域内に含まれる微細構造の構造数が少なくても平均値の精度が高くなる等の利点がある。
【0066】
適切な励起領域だけに励起X線を集光させたり、適切な検出領域からの蛍光X線のみを効率よく検出器に導いたりするために、可視光を扱う場合のようなレンズは利用できない。なぜなら、X線に対して屈折率の大きく異なる材料が無いため、屈折率の差を利用して光路をまげる形式のレンズは利用できない。したがって、反射形式、または回折形式の集光用素子を利用する。あるいは、小さな穴を開けた遮蔽板によりX線の光路を制限するコリメーターを励起領域、または検出領域を制限するために利用することもできる。これらの光学素子を利用してもマイクロメートル以下の領域を特定することはできないが、本発明の方法によればそこまで小さな領域を特定する必要は無い。
【0067】
ここまでは、励起X線の入射角度、及び蛍光X線の出射角度が測定領域内で一定という前提のもとで計算式を示してきたが、必ずしもこの前提が満たされるとは限らない。特に、集光用素子を利用すると上記角度が測定領域内で一定ではなくなるので、その差が大きくなると測定誤差の要因となる。しかし、そのような場合でも、測定対象とする個々の微細構造の寸法より広い領域をまとめて測定し、その微細構造の持つ属性を求めるという本発明の新発想は生かされる。また、試料中でのX線の減衰が無視できる場合は、上記の角度ずれの影響は生じない。
【0068】
ここまでの説明から分かるように、実際には、本発明の測定対象はマイクロメートル以下の微細構造物に限られるわけではない。大きな構造物であっても、励起領域、検出領域、測定領域、構造領域、及び構造の繰り返し幅が上記のような関係を満たしている限りは、本発明の測定対象となり得る。
【0069】
本発明の実施例について図面を参照して説明する。ただし、以下の実施例は、本発明の範囲を限定するものではない。
【0070】
図1は、本発明の第1の実施例である。励起X線1は、その照射範囲、つまり励起領域7が試料表面の微細構造領域9より内側になるように集光ミラー2により集光される。励起領域7内に多数の微細構造6が含まれるように集光時のスポット径を大きく設定するので、微細構造寸法ほどにスポット径を小さくする必要はない。励起領域7から出射された蛍光X線3を検出器5に導くためにコリメーター4を使用し、検出領域8外からの迷光が検出器5に入るのを防ぐ。図から分かるように、この実施例は図4bの領域関係を満たしており、測定領域10は励起領域7と一致する。ここで測定された蛍光X線量から、∫∫∫G1(x,y,z)・D(x,y,z)・G2(x,y,z)dx・dy・dzを求める。
【0071】
図6は、本発明の第2の実施例である。励起X線1は、その照射範囲、つまり励起領域7が測定領域10を大きく囲むように試料表面に照射される。測定領域10から出射された蛍光X線3を検出器5に導くために、ポリキャピラリー11を利用して検出領域8を制限する。検出領域8内に多数の微細構造6が含まれるようにポリキャピラリー11のスポット径を大きく設定するので、微細構造寸法ほどにスポット径を小さくする必要はない。図から分かるように、この実施例は図5cの領域関係を満たしており、測定領域10は検出領域8と一致する。ここで測定された蛍光X線量から、∫∫∫G1(x,y,z)・D(x,y,z)・G2(x,y,z)dx・dy・dzを求める。ポリキャピラリーとは、多数の細管を束にしたものである。ある限られた角度で細管に入射したX線のみが、管内を全反射しながら通過できるようになっている。つまり、各細管は、限られた狭い範囲から放出されたX線だけを効率よく通過させるコリメーターの一種である。各細管が同一点を向くように多数の細管を束ねて検出効率をあげ、同時に集光機能を持たせたものが、ポリキャピラリーである。
【0072】
図7aは、本発明の第3の実施例である。本実施例では、正規分布型の照射密度a(x,y)で定義された励起領域、及び単位構造が40×40=1600個並んだ微細構造領域が、図4cの領域関係を満たすように配置されている。本図は、試料表面上での領域関係を示している。単位構造の寸法はx軸方向、y軸方向共に1μmで、微細構造領域の寸法はx軸方向、y軸方向共に40μmである。照射密度a(x,y)は標準偏差σが5μmの正規分布であり、検出効率e(x,y)は微細構造領域内で一定である。図中には、a(x,y)の1σの等高線12、2σの等高線13、及び3σの等高線14を示した。また、a(x,y)の中心が(x,y)=(−5,−2)にずれている例を示した。図7aのy=0での断面を図7bに示し、y=0での照射密度15を重ねて示した。図8aは、図7aで示した微細構造領域の単位区画の詳細を示した図である。各単位区画の左上角から0.6μm×0.6μmの範囲16に測定対象の元素が含まれている。単位区画のx軸に沿った断面図を図8bに示した。微細構造の厚みは0.6μmで、測定対象の元素を含む部分の厚みも同じく0.6μmである。このような領域構成で単位区画中に含まれる測定対象元素の原子数を求める場合に対して、そこに含まれる誤差を以下のように評価した。正規分布a(x,y)の中心を±5μmの範囲内、正規分布a(x,y)の標準偏差を5±1μmの範囲内で変動させたときの蛍光X線量の変動量を評価した。その結果、上記の範囲内での領域変動に対しては、約±1%の誤差しか生じないことが分かった。
【0073】
図9(a)は、CMP工程前のTEG構造を示す図である。CMP工程前のため、ウェハ17の表面に設けられたTEG18内の配線20は独立しておらず、最表面の膜によって互いに連続している。また、配線20の下地になっているバリア層19も連続している。
【0074】
図9(b)は、CMP工程後のTEG構造を示す図である。CMP工程により表層が削り取られ、配線20が独立するので、蛍光X線測定によって求められる原子数から配線断面積を計算することができる。また、バリア層19に関しては、独立した配線20を囲む部分だけが残される。
【0075】
図10は、CMPにより作成する配線構造の代表例として、Cu配線/TaNバリア層構造に対する蛍光X線スペクトルを示した図である。この例では、CuKαピーク21にTaLαピーク23が重なるために誤差が発生する。しかし、ひとつの原子から発せられる蛍光X線の光量に関してCuKαはTaLαに比べて一桁程度大きく、また配線構造中に含まれる原子数に関してCuはTaに比べて圧倒的に多いため、無視できる程度に小さな誤差要因としかならない。また、Taピークの影響を受けない独立したCuKβピーク22が存在するが、CuKαピーク21と比較してピーク強度が小さいので、こちらを利用する価値は小さい。独立したTaLβピーク24に関しても、同様の理由で利用価値は小さい。
【0076】
図11(a)は、配線パターン形成前のTEG構造を示す図である。パターン形成前のため、単なる金属薄膜25があるのみである。
【0077】
図11(b)は、配線パターン形成後のTEG構造を示す図である。金属配線部25と配線間の隙間26が交互に形成されており、その配線ピッチ27、及び配線幅28が指し示されている。
【0078】
図12は、Al(アルミ)配線用TEGに対する配線パターン形成前の蛍光X線スペクトル29と配線パターン形成後の蛍光X線スペクトル30を重ねて示す図である。パターン面積比はスペクトル面積比(パターン形成後のスペクトル面積/パターン形成前のスペクトル面積)に等しく、この例では0.5となっている。したがって、配線幅は配線ピッチW1に0.5を乗じた値、0.5・W1として求められる。
【0079】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下のような効果を奏する。
【0080】
構造が繰り返されている試料に対して個々の構造寸法より広い領域をまとめて測定することで、構造寸法以下に測定領域を小さくする必要がなくなるので、コリメーター、またはX線集光ミラー等の集光用素子に対する要求を弱めることができる。同じ理由により、装置振動に対する要求を弱めることができる。さらに、同じ理由により、励起X線の照射密度が高くなり、照射損傷を起こす危険を弱めることができる。そのため、半導体製造工程、液晶ディスプレイ製造工程、マイクロマシン製造工程等の最先端の微細加工技術においてさらなる微細化が進んだとしても対応が容易である。
【0081】
測定領域内に隙間なく多数の構造が含まれるような構成をとることで、そこに含まれる微細構造が持つ属性の平均値を精度良く求めることができる。また、測定領域内に含まれる標本数が多いほど平均値の精度が良くなるので、測定領域が広いほど高精度な測定が可能になる。したがって、測定対象とする構造の微細化に合わせて測定領域を小さくする必要がない。
【0082】
多数の単位構造の平均値として、∫∫∫G1(x,y,z)・D(x,y,z)・G2(x,y,z)dx・dy・dzを求めることができる。また、ここで求められた値に何らかの工夫をして、積分される前の体積原子数密度D(x,y,z)の関数自身、あるいは膜厚等、D(x,y,z)が内包する情報を引き出すことができる。例えば、入射角度、検出角度、励起X線エネルギー、または検出X線エネルギーに対して2種以上の条件で測定を行い、その測定結果を複合解析して、D(x,y,z)の関数自身、あるいは膜厚等、D(x,y,z)が内包する情報を引き出すことができる。例えば、試料中のX線の減衰が無視できる場合は、単位構造中に含まれる測定対象元素の原子数∫∫∫D(x,y,z)dx・dy・dzを求めることができる。
【0083】
励起X線の入射角度、及び蛍光X線の出射角度を試料表面に対して垂直にすることで、G1(x,y,z)及びG2(x,y,z)を単純化することができ、∫∫∫G1(x,y,z)・D(x,y,z)・G2(x,y,z)dx・dy・dzから有益な情報を引き出すことが容易になる。また、試料表面に沿った繰り返し構造が一方向にしか存在しない試料に対しては、繰り返し構造の存在する軸と励起X線の入射方向が直角となるような、及び繰り返し構造の存在する軸と蛍光X線の出射方向が直角となるような配置をとることで、同様の効果を得ることができる。
【0084】
測定対象の構造形成前の下層だけの状態で測定した蛍光X線量にX線の減衰効果を加味し、微細構造形成後の蛍光X線量から差し引くことで、下層基盤からの影響を差し引くことができる。X線の減衰が無視できる場合は、下層だけで測定した蛍光X線量をそのまま差し引くことができる。また、測定対象と同じ元素を下層に含まない測定専用領域を設け、広い微細構造領域を用意することで、高精度な測定を行うことができる。
【0085】
配線断面積をCMP後の配線抵抗の主な管理項目とし、その測定に蛍光X線を用いることで、複数の管理項目を個別に管理する必要を無くし、管理効率をあげることができる。
【0086】
上記の管理方法により、配線用の溝幅の変動、及びバリア層の厚み変動に影響されることなく、配線断面積、つまり配線抵抗を管理することができる。
【0087】
上記の管理方法をCMP装置内で利用することにより、CMP工程へのフィードバックを迅速に行うことができる。また、CMP工程中の配線断面積をモニターすることにより、配線用の溝幅、及びバリア層の厚みの変動を補償するように、CMP工程を終了させることができる。
【0088】
構造が繰り返されている試料に対して個々の構造寸法より広い領域を測定領域として蛍光X線測定を行い、その領域からの蛍光X線検出量と構造部の膜厚をもとにパターン面積比、及び配線幅等のパターン寸法を求めることができる。
【0089】
パターン形成前後の蛍光X線量を測定して両者の比を取ることで、原子数密度の仮定をすることなく、パターン面積比、及び配線幅等のパターン寸法を求めることができる。
【0090】
電子顕微鏡で必要とされるような高真空中での測定が不要となり、利便性の高い測定方法となる。
【0091】
図4(b)、図4(c)、図5(b)、及び図5(c)のように、構造領域内部にその境界に接しないように測定領域を設定することで、測定領域の位置変動による測定誤差を抑えることができる。
【0092】
図4(c)のように、検出領域を広く取り、その検出効率の安定部分が測定領域と重なるようにすることで、励起領域、または検出領域の位置変動による影響を抑えることができる。また、全励起X線量を一定とすることで、励起領域の面積変動による影響を抑えることができる。
【0093】
図5(c)のように、励起領域を広く取り、その照射密度の安定部分が測定領域と重なるようにすることで、励起領域、または検出領域の位置変動による影響を抑えることができる。また、検出領域内での検出効率の面内積分値を一定とすることで、励起領域の面積変動による影響を抑えることができる。
【0094】
励起領域や検出領域を規定するa(x,y)や検出効率e(x,y)に正規分布のすそのようになだらかに変化する境界を持たせることで、領域の位置変動、または面積変動による影響を抑えることができる。同時に、測定領域内に含まれる微細構造の構造数が少なくても平均値の精度を高くすることができる。また、このように領域の境界が不明瞭なほうが、領域の位置変動、または面積変動による影響が少なくなる、及び測定領域内に含まれる微細構造の構造数が少なくても平均値の精度が高くなる等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示した図である。
【図2】(a)は、2軸方向の繰り返し構造の代表例であり、(b)、(c)、(d)は、(a)とは異なるタイプの繰り返し構造の例である。
【図3】本発明の試料表面に沿った繰り返し構造がx軸方向にしかない試料を測定する場合の望ましい配置例を示した図である。
【図4】本発明の励起領域、検出領域、測定領域、及び微細構造領域の位置関係例を示した図である。網掛け部分は微細構造領域を示す。
【図5】本発明の励起領域、検出領域、測定領域、及び微細構造領域の位置関係例を示した図である。網掛け部分は微細構造領域を示す。
【図6】本発明の第2の実施例を示した図である。図5Cの領域関係を満たしている。
【図7】(a)は、本発明に対する誤差評価用に使用した領域関係を示した図であり、(b)は、(a)の側断面を示した図である。
【図8】(a)は、図7(a)で示した微細構造領域の単位区画の詳細を示した図であり、(b)は(a)の側断面を示した図である。
【図9】(a)はCMP工程前のTEG構造を示す図、(b)はCMP工程後のTEG構造を示す図である。
【図10】Cu配線/TaNバリア層構造の配線を測定対象とした場合の蛍光X線スペクトルを示す図である。
【図11】(a)は配線パターン形成前のTEG構造を示す図、(b)は配線パターン形成後のTEG構造を示す図である。
【図12】Al配線を測定対象とした場合の配線パターン形成前後の蛍光X線スペクトルを示す図である。
【符号の説明】
1 励起X線
2 集光ミラー
3 蛍光X線
4 コリメーター
5 検出器
6 微細構造
7 励起領域
8 検出領域
9 微細構造領域
10 測定領域
11 ポリキャピラリー
12 励起領域の1σ境界
13 励起領域の2σ境界
14 励起領域の3σ境界
15 励起X線の照射密度
16 単位構造中における測定対象元素の存在部分
17 ウェハ
18 TEG
19 バリア層
20 配線
21 CuKαピーク
22 CuKβピーク
23 TaLαピーク
24 TaLβピーク
25 金属薄膜、金属配線部
26 配線間の隙間
27 配線ピッチ
28 配線幅
29 配線パターン形成前の蛍光X線スペクトル(AlKαピーク)
30 配線パターン形成後の蛍光X線スペクトル(AlKαピーク)

Claims (22)

  1. 繰り返し構造を有する試料の構造を蛍光X線により測定する方法であり、試料中の複数の構造に励起X線を照射し、単位構造が有する特性について複数の構造により測定した結果の平均値より求めることを特徴とする蛍光X線測定方法。
  2. 試料上の前記検出器が検出する領域は、前記励起X線を照射する領域より広く、且つ該検出領域は該照射領域を全て含むように設定される請求項1記載の蛍光X線測定方法。
  3. 測定する試料は複数の層を有し、繰り返し構造を形成しようとする層と繰り返し構造を含む層について測定を行い、該繰り返し構造を形成しようとする層の検出値により該繰り返し構造を含む層の検出値を補正することを特徴とする請求項1記載の蛍光X線測定方法。
  4. 入射角度、出射角度、励起X線エネルギー、または検出X線エネルギーについて複数の条件で測定を行い、該複数の測定結果から構造の有する特性を求める請求項1記載の蛍光X線測定方法。
  5. 以下の計算式により、単位構造の有する特性を求める請求項1記載の蛍光X線測定方法。
    ∫∫∫G1(x,y,z)・D(x,y,z)・G2(x,y,z)dx・dy・dz=S1・B/(C・(∫∫a(x,y)・e(x,y)dx・dy))
    式中の最初の積分の積分範囲は単位構造内、2番目の積分の積分範囲は測定領域であり、Bは検出される蛍光X線測定量、D(x,y,z)は位置(x,y,z)での膜中の測定対象元素の体積原子数密度、a(x,y)は位置(x,y,0)での励起X線の照射密度、e(x,y)は位置(x,y,0)で出射された蛍光X線に対する検出効率、G1(x,y,z)は励起X線が位置(x,y,z)まで進入する時の透過率、G2(x,y,z)は位置(x,y,z)で出射された蛍光X線が試料表面に達するまでの透過率、S1は単位構造の面積、Cは励起X線のエネルギーと測定対象元素の種類と検出対象の蛍光X線エネルギーと測定時間と式中の単位系等で決まる定数、x、及びyは試料表面に沿って直交する2軸上の座標、zは試料表面からの深さを示す。
  6. 試料中のX線の減衰を無視できる試料に対して、以下の計算式により、単位構造中に含まれる所望の元素の原子数を求める請求項5記載の蛍光X線測定方法。
    ∫∫∫D(x,y,z)dx・dy・dz=S1・B/(C・(∬a(x,y)・e(x,y)dx・dy))
    式中の最初の積分の積分範囲は単位構造内、2番目の積分の積分範囲は測定領域である。
  7. 前記試料は、一方向に繰り返し構造を有する試料であり、該構造の繰り返し方向と励起X線の入射方向とのなす角を直角とし、該構造の繰り返し方向と蛍光X線の前記検出器への入射方向とのなす角を直角とした請求項1記載の蛍光X線測定方法。
  8. 前記試料は、一方向に繰り返し構造を有する試料であり、既知である繰り返し幅と検出値から単位構造中の所望の部分の断面積を求める請求項1記載の蛍光X線測定方法。
  9. 試料の繰り返し構造は配線であり、配線パターン形成前の試料に対する検出値とパターン形成後の試料に対する検出値を得て比較し、パターン面積比を求める請求項1記載の蛍光X線測定方法。
  10. 請求項8に記載の蛍光X線測定方法により繰り返し構造物である配線の断面積を測定しながら所望の配線を得ることを特徴とする配線加工方法。
  11. 励起X線源と、励起X線を試料表面に導く第1の光学回路と、該励起X線により発せられる蛍光X線を検出するX線検出器と、該蛍光X線を該X線検出器に導く第2光学回路と、測定場所を特定する手段と、該X線検出器により検出した蛍光X線量から構造の有する特性を求めるための解析手段を備え、励起X線を繰り返し構造を有する試料の複数の構造に照射し、該解析手段により単位構造の有する特性を複数の構造の平均値より求めることを特徴とする蛍光X線測定装置。
  12. 前記第1の光学回路に、前記励起X線を集光する第1の集光手段を備え、該第1の集光手段により測定領域を設定する請求項11記載の蛍光X線測定装置。
  13. 前記第2の光学回路に、検出領域を制限する第2の集光手段を備え、該第2の集光手段により測定領域を設定する請求項11または12に記載の蛍光X線測定装置。
  14. 前記解析手段は、複数の層を有する試料に対し、繰り返し構造が形成される層と繰り返し構造を含む層について検出値を得て、繰り返し構造を形成しようとする層の検出値により繰り返し構造を含む層の検出値を補正する演算手段を有する請求項11記載の蛍光X線測定装置。
  15. 励起X線の入射角度または蛍光X線の出射角度を変更する駆動機構と、第1の光学回路または第2の光学回路中に備えられた分光器を有し、励起X線の入射角度、蛍光X線の励起X線エネルギー、または検出X線エネルギーについて2種以上の条件での検出値を得る蛍光X線装置であり、前記解析手段は前記複数の測定結果を複合解析する演算手段を有する請求項11記載の蛍光X線測定装置。
  16. 前記解析手段は、以下の計算式により単位構造の有する特性を求める演算手段を有する請求項14記載の蛍光X線形状測定装置。
    ∫∫∫G1(x,y,z)・D(x,y,z)・G2(x,y,z)dx・dy・dz=S1・B/(C・(∬a(x,y)・e(x,y)dx・dy))
    式中の最初の積分の積分範囲は単位構造内、2番目の積分の積分範囲は測定領域であり、Bは検出される蛍光X線量、D(x,y,z)は位置(x,y,z)での膜中の測定対象元素の体積原子数密度、a(x,y)は位置(x,y,0)での励起X線の照射密度、e(x,y)は位置(x,y,0)で出射された蛍光X線に対する検出効率、G1(x,y,z)は励起X線が位置(x,y,z)まで進入する時の透過率、G2(x,y,z)は位置(x,y,z)で出射された蛍光X線が試料表面に達するまでの透過率、S1は単位構造の面積、Cは励起X線のエネルギー、測定対象元素の種類、検出対象の蛍光X線エネルギー、測定時間、式中の単位系等で決まる定数、x及びyは試料表面に沿って直交する2軸上の座標、zは試料表面からの深さを示す。
  17. 前記解析手段は、試料中のX線の減衰を無視できる試料に対して、以下の計算式により単位構造中に含まれる所望の元素の原子数を求める演算手段を有する請求項16記載の蛍光X線測定装置。
    ∫∫∫D(x,y,z)dx・dy・dz=S1・B/(C・(∬a(x,y)・e(x,y)dx・dy))
    式中の最初の積分の積分範囲は単位構造内、2番目の積分の積分範囲は測定領域である。
  18. 回転機構を有する試料台を備え、前記励起X線源は、一方向に繰り返し構造を有する試料に対して、該構造の繰り返し方向と励起X線の入射方向とのなす角とが直角となるよう設置された請求項11記載の蛍光X線測定装置。
  19. 前記解析手段は、一方向に繰り返し構造を有する試料に対して、既知である該繰り返し幅と検出値から単位構造中の所望の部分の断面積を求める演算手段を有する請求項11記載の蛍光X線測定装置。
  20. 前記解析手段は、繰り返し構造が配線パターンである試料に対し、既知である繰り返し幅と検出値から単位構造中の所望の部分の断面積を求める演算手段を有する請求項11記載の蛍光X線測定装置。
  21. 前記解析手段は、繰り返し構造が配線パターンである試料に対し、配線パターン形成前の試料に対する検出値とパターン形成後の試料に対する検出値を得て比較し、パターン面積比を求める演算手段を有する請求項11記載の蛍光X線測定装置。
  22. 請求項20に記載の蛍光X線測定装置と、加工手段とを備え、パターンの断面積を測定しながら所望の配線を得ることを特徴とする配線加工装置。
JP2003007859A 2002-01-16 2003-01-16 蛍光x線測定方法とそれを用いた測定装置、加工方法および加工装置 Pending JP2004003959A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003007859A JP2004003959A (ja) 2002-01-16 2003-01-16 蛍光x線測定方法とそれを用いた測定装置、加工方法および加工装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002007789 2002-01-16
JP2002035889 2002-02-13
JP2002096826 2002-03-29
JP2003007859A JP2004003959A (ja) 2002-01-16 2003-01-16 蛍光x線測定方法とそれを用いた測定装置、加工方法および加工装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004003959A true JP2004003959A (ja) 2004-01-08

Family

ID=30449491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003007859A Pending JP2004003959A (ja) 2002-01-16 2003-01-16 蛍光x線測定方法とそれを用いた測定装置、加工方法および加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004003959A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007033207A (ja) * 2005-07-26 2007-02-08 Hamamatsu Photonics Kk 蛍光x線三次元分析装置
JP2007187655A (ja) * 2005-12-23 2007-07-26 Jordan Valley Semiconductors Ltd Xrfを用いた層寸法の正確な測定
JP2010054334A (ja) * 2008-08-28 2010-03-11 Rigaku Corp 蛍光x線分析装置
JP2010197229A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Osaka City Univ 蛍光x線分析装置
JP2012523102A (ja) * 2009-04-06 2012-09-27 イーグルピッチャー テクノロジーズ,エルエルシー スタックコンポーネントの適切な序列を検証するためのシステムとその方法
EP2913632A1 (de) * 2014-02-28 2015-09-02 Helmut Fischer GmbH Verfahren zur Messung eines Messobjektes mittels Röntgenfluoreszenz
JP2015158398A (ja) * 2014-02-24 2015-09-03 セイコーエプソン株式会社 実装基板
US9389192B2 (en) 2013-03-24 2016-07-12 Bruker Jv Israel Ltd. Estimation of XRF intensity from an array of micro-bumps
US9390984B2 (en) 2011-10-11 2016-07-12 Bruker Jv Israel Ltd. X-ray inspection of bumps on a semiconductor substrate
US9632043B2 (en) 2014-05-13 2017-04-25 Bruker Jv Israel Ltd. Method for accurately determining the thickness and/or elemental composition of small features on thin-substrates using micro-XRF
US9829448B2 (en) 2014-10-30 2017-11-28 Bruker Jv Israel Ltd. Measurement of small features using XRF

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007033207A (ja) * 2005-07-26 2007-02-08 Hamamatsu Photonics Kk 蛍光x線三次元分析装置
JP4694296B2 (ja) * 2005-07-26 2011-06-08 浜松ホトニクス株式会社 蛍光x線三次元分析装置
JP2007187655A (ja) * 2005-12-23 2007-07-26 Jordan Valley Semiconductors Ltd Xrfを用いた層寸法の正確な測定
KR101374308B1 (ko) * 2005-12-23 2014-03-14 조르단 밸리 세미컨덕터즈 리미티드 Xrf를 사용한 층 치수의 정밀 측정법
JP2010054334A (ja) * 2008-08-28 2010-03-11 Rigaku Corp 蛍光x線分析装置
JP2010197229A (ja) * 2009-02-25 2010-09-09 Osaka City Univ 蛍光x線分析装置
JP2012523102A (ja) * 2009-04-06 2012-09-27 イーグルピッチャー テクノロジーズ,エルエルシー スタックコンポーネントの適切な序列を検証するためのシステムとその方法
US9390984B2 (en) 2011-10-11 2016-07-12 Bruker Jv Israel Ltd. X-ray inspection of bumps on a semiconductor substrate
US9389192B2 (en) 2013-03-24 2016-07-12 Bruker Jv Israel Ltd. Estimation of XRF intensity from an array of micro-bumps
JP2015158398A (ja) * 2014-02-24 2015-09-03 セイコーエプソン株式会社 実装基板
CN104880475A (zh) * 2014-02-28 2015-09-02 赫尔穆特费希尔有限责任公司电子及测量技术研究所 一种用于借助于x射线荧光进行测量对象的测量的方法
DE102014102684A1 (de) * 2014-02-28 2015-09-03 Helmut Fischer GmbH Institut für Elektronik und Messtechnik Verfahren zur Messung eines Messobjektes mittels Röntgenfluoreszenz
EP2913632A1 (de) * 2014-02-28 2015-09-02 Helmut Fischer GmbH Verfahren zur Messung eines Messobjektes mittels Röntgenfluoreszenz
US9885676B2 (en) 2014-02-28 2018-02-06 Helmut Fischer GmbH Institut für Elektronik und Messtechnik Method for the measurement of a measurement object by means of X-ray fluorescence
CN104880475B (zh) * 2014-02-28 2019-01-01 赫尔穆特费希尔有限责任公司电子及测量技术研究所 一种用于借助于x射线荧光进行测量对象的测量的方法
US9632043B2 (en) 2014-05-13 2017-04-25 Bruker Jv Israel Ltd. Method for accurately determining the thickness and/or elemental composition of small features on thin-substrates using micro-XRF
US9829448B2 (en) 2014-10-30 2017-11-28 Bruker Jv Israel Ltd. Measurement of small features using XRF

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10267745B2 (en) Defect detection method and defect detection device and defect observation device provided with same
US10816906B2 (en) HHG source, inspection apparatus and method for performing a measurement
CN113804710B (zh) 通过x射线反射散射测量来测量样本的方法和系统
JP4124609B2 (ja) 半導体製造工程におけるパターン部膜厚の測定方法と測定装置
JP4724662B2 (ja) パターン化された表面の分析のための開口マスクを備えるx線蛍光システム
US7858958B2 (en) Evaluation method and fabrication method of optical element having multilayer film, exposure apparatus having the multilayer film, and device fabrication method
CN110832310A (zh) 基于多色软x射线衍射的用于半导体度量的方法及系统
TWI833979B (zh) 計量系統及方法
USRE45943E1 (en) Measurement of overlay offset in semiconductor processing
KR20050010835A (ko) 대역 판을 포함하는 다중 영상화 시스템을 사용하는 원소특이성 x-선 형광 현미경
JP2004003959A (ja) 蛍光x線測定方法とそれを用いた測定装置、加工方法および加工装置
DE112021004828T5 (de) System und verfahren unter verwendung von röntgenstrahlen für tiefenauflösende messtechnik und analyse
CN110312968A (zh) 对准衍射光学系统的方法和衍射光学元件
CN115398563A (zh) 具有经改进滤波的软x射线光学器件
US6573497B1 (en) Calibration of CD-SEM by e-beam induced current measurement
US6573498B1 (en) Electric measurement of reference sample in a CD-SEM and method for calibration
US10976265B2 (en) Optical detector
CN106030411B (zh) 确定边缘定位误差的方法、检测设备、图案形成装置、衬底及器件制造方法
TW201312299A (zh) 用於微影裝置之位階感測器配置、微影裝置及器件製造方法
US7751527B2 (en) Measurement method of layer thickness for thin film stacks
JP2009288016A (ja) 蛍光x線分析装置及びそれを用いた半導体装置の評価システム
CN1628381B (zh) 用于检查对带电粒子有反应的抗蚀剂的系统和方法
KR102459212B1 (ko) 검사 툴 및 검사 툴의 왜곡을 결정하는 방법
US6263042B1 (en) Apparatus for X-ray analysis in grazing exit conditions
EP3428725A1 (en) Inspection tool, lithographic apparatus, lithographic system, inspection method and device manufacturing method

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20040304

A711 Notification of change in applicant

Effective date: 20040526

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051207

A977 Report on retrieval

Effective date: 20071126

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071204

A02 Decision of refusal

Effective date: 20080430

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02