JP2004000944A - 多管式反応器 - Google Patents

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Abstract

【課題】多管式反応器に内装された反応管内に充填されている触媒寿命の向上と目的物収率を低下を防止し、長期間にわたって安定的に高収率に製造することを可能にした多管式反応器を提供する。
【解決手段】触媒が充填される複数の反応管と、これらの反応管を内装し反応管外部を流れる熱媒が導入されるシェルを有する多管式反応器において、前記反応管は、呼び外径及び呼び肉厚が同一であり、当該外径の許容差が±0.62%であって、当該肉厚の許容差が+19%〜−0%の管体、特に好ましくは、当該外径の許容差が±0.56%であって、当該肉厚の許容差が+17%〜−0%の管体から選ばれた管であることを特徴とする多管式反応器。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多管式反応器に使用される反応管に係り、当該反応管の外径及び肉厚の許容差が厳しい規格の管体部材を使用することにより、各反応管の断面積のバラツキを小さくした多管式反応器に関する。
この各反応管の断面積のバラツキを小さくすることにより、当該反応管内に充填された触媒寿命の向上と目的物収率の低下を防止したものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
通常の多管式反応器は、反応器のシェル内に、触媒が充填された複数の反応管と当該シェル内に導入された熱媒をシェル内全体へ行き渡らせて循環させる為に複数の邪魔板が内装されており、そして反応管内の触媒により、当該反応管内に供給された原料ガスが反応して反応熱が発生する。この反応熱はシェル内を循環する熱媒によって除熱される構造となっている。
【0003】
上記シェル内に内装された複数の各反応管に内容積の差が大きいと、反応管内に充填される触媒量が一定せずバラツキが生じる。
その結果、各反応管に供給される原料ガスの流量や滞留時間が異なり、これが一つの原因となって目的生成物の収率低下及び触媒寿命の低下を招く要因となり、場合によっては反応管に局部的異常高温部位(ホットスポット)が発生し、暴走反応を引き起こして長期の連続操業が出来ないと云う問題があった。
【0004】
【課題を解決する手段】
本発明は、上記問題を解決した多管式反応器を提供するものであって、その要旨は以下の通りである。
(1)触媒が充填される複数の反応管と、これらの反応管を内装し反応管外部を流れる熱媒が導入されるシェルを有する多管式反応器において、前記反応管は、呼び外径及び呼び肉厚が同一であり、当該外径の許容差が±0.62%であって、当該肉厚の許容差が+19%〜−0%の管体、特に好ましくは、当該外径の許容差が±0.56%であって、当該肉厚の許容差が+17%〜−0%の管体から選ばれた管であることを特徴とする多管式反応器である。
(2)プロピレン、プロパン、イソブチレン、イソブタノール又はt−ブタノールを分子状酸素含有ガスにより酸化して、(メタ)アクロレイン及び/又は(メタ)アクリル酸を製造するために用いられる上記(1)の多管式反応器である。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の、多管式反応器の構造を添付図面に基づいて説明する。
図1は多管式反応器の一例の断面図である。
図2は多管式反応器に内装される邪魔板の一例の斜視図である。
図3は多管式反応器に内装される邪魔板の他の例の斜視図である。
図4は図1の多管式反応器を上方より見た図である。
図5は多管式反応器の他の例の断面図である。
図6は図5の多管式反応器に内装された中間管板と熱遮蔽板の部分断面図である。
【0006】
本発明の多管式反応器は、多管式反応器のシェル内に、呼び外径及び呼び肉厚が同一であり、当該外径の許容差が±0.62%であって、当該肉厚の許容差が+19%〜−0%の管体、特に好ましくは、当該外径の許容差が±0.56%であって、当該肉厚の許容差が+17%〜−0%の管体から選ばれた複数の反応管を内装してなる多管式反応器である。
この管多管式反応器は、プロピレン、プロパン、イソブチレン、イソブタノール又はt−ブタノールを分子状酸素含有ガスにより酸化する際に好適に用いられる。
図1に基づいて本発明の多管式反応器の具体的な詳細構造について以下に説明する。
2は多管式反応器のシェルであって、当該シェル2内には触媒が充填された反応管1a、1b、1cが下部管板5bと上部管板5aの両者によって固定されて内装されている。
当該反応管1a、1b、1cは、内径20〜40mmφ、肉厚1〜2mm、長さ3,000〜6,000mm程度のもので、材質には炭素鋼管またはステンレス鋼管が使用される。
シェル2内に内装される反応管1a、1b、1cの合計本数は、目的生成物の生産量にもよるが、通常1,000〜30,000本を使用して、その配置は反応管の外径サイズにもよるが5〜50mmの間隔で、正方形または正三角形配列で内装される。
上記の正三角形配列は単位面積当たりの反応管1a、1b、1cの内装本数が多くできることから、シェル2のサイズを小さくする為に当該正三角形配列が多く用いられている。
【0007】
本発明で使用される各反応管の外径公差及び肉厚公差はJIS或いはASTMの許容差よりも遙かに厳しく規定された管体を使用する。
即ち、当該各反応管は呼び外径及び呼び肉厚が同一であり、その外径の許容差が±0.62%であって、その肉厚の許容差が+19%〜−0%の管体、特に好ましくは、外径の許容差が±0.56%であって、その肉厚の許容差が+17%〜−0%の管体選択するとよい。
本発明の多管式反応器では、多管式反応器に内装される全ての反応器が上記条件を満たすことが好ましいが、少なくとも95%以上、より好ましくは99%以上の反応管が上記条件を満たしているとよい。
【0008】
シェル2の上下端には反応の原料ガスRgの出入り口4a及び4bが設けられており、当該原料ガスRgは反応器の上下端に設けられた原料ガスの出入り口4a、4bを経て、反応管1a、1b、1c内を上昇或いは下降の流れ方向で流通する。この流れ方向は特に限定されないが、下降流がより好ましい。
また、シェル2の外周には熱媒Hmを導入する環状導管3aが設けられており、循環ポンプ7によって昇圧された熱媒Hmは当該環状導管3aよりシェル2内に導入される。
シェル2内に導入された熱媒Hmは、シェル2内に内装されている邪魔板6a、6b、6aによって矢印の如く流れ方向を転換しながら上昇し、この間に熱媒Hmは反応管1a、1b、1cの外面と接触して反応熱を奪った後、シェル2の外周に設けられた環状導管3bより循環ポンプ7に戻る。
反応熱を吸収した熱媒Hmの一部は循環ポンプ7の上部に設けられた排出管8bより熱交換器(図示せず)によって冷却された後、再び熱媒供給管8aより循環ポンプ7に吸入されてシェル2内に導入される。
シェル2内に導入される熱媒Hmの温度調節は、熱媒供給管8aより流入される熱媒の温度又は流量を調節することにより行なう。また熱媒Hmの温度は環状導管3aの入口側に挿入されている温度計14により測定する。
【0009】
環状導管3a及び3bの内側の胴板部には、多孔板やスリットを持った整流板(図示せず)が配備されている。この多孔板の開口面積やスリット間隔を変えることにより熱媒Hmをシェル2の全円周より均等に当該シェル2内に導入及び流出させることができる。
また、環状導管(3a、好ましくは3bも)内の温度は図4に示す如く円周に等間隔に温度計15を複数個配置して監視することが出来る。
【0010】
シェル2内には通常邪魔板が1〜5枚が内装されており、図1の場合には3枚の邪魔板(6a、6b、6a)が内装されている。この邪魔板の存在により熱媒Hmのシェル2内における流れは、先ずシェル2の外周部より中心部へ集まり邪魔板6aの開口部を上昇しながら方向変換して外周部へ向かいシェル2の内壁に到達する。
次いで熱媒Hmはシェル2の内壁と邪魔板6bの外周との間隙を上昇しながら再度方向変換して中心部へ集まり、最後に邪魔板6aの開口部を上昇してシェル2の上部管板5aの下面に沿って外周へ向かい環状導管3bに導入された後、循環ポンプ7に吸引され再度シェル2内に循環される。
【0011】
本発明で用いられる邪魔板の具体的構造は、図2に示すセグメントタイプの欠円邪魔板や、図3に示す円板形邪魔板のどちらでも構わない。
両タイプの邪魔板とも熱媒の流れ方向と反応管の管軸との関係は変わらない。邪魔板6aは外周がシェル2の内壁と一致していると共にその中央付近に開口部を有している。また邪魔板6bは外周がシェル2の内壁よりも小径寸法であるので、当該邪魔板6bの外周とシェル2の内壁とに間隙が形成される。
それぞれの開口部及び間隙で、熱媒は上昇しながら流れを方向変換し流速が変えられる。
【0012】
シェル2内に内装された反応管1a、1b、1cには温度計11が内装され、シェル2の外部まで信号が伝えられて、当該反応管内に充填された触媒層の反応管の管軸方向の温度分布が測定される。
反応管1a、1b、1cには複数本の温度計11が挿入されて管軸方向に2〜20点の温度が測定される。
【0013】
シェル2内に内装された反応管1a、1b、1cは3枚の邪魔板6a、6b、6aによって分割されて配置されており、熱媒Hmの流れ方向との関係では3種類に分けられる。
即ち、反応管1aは邪魔板6bに接続しているので、熱媒Hmの流れ方向は当該邪魔板6bにのみ拘束され、他の2枚の邪魔板6aの開口部を貫通しているので当該邪魔板6aには拘束されない。
環状導管3aよりシェル2内に導入された熱媒Hmは、図1に示す矢印の如くシェル2の中心部で方向変換される。そして当該方向変換される位置に反応管1aが位置しているので、反応管1aの外周を流れる熱媒Hmは主として反応管1aの管軸と平行に流れる。
【0014】
反応管1bは3枚の邪魔板6a、6b、6aに接続しているので、当該各邪魔板によって熱媒Hmの流れ方向が拘束される。そして、反応管1bの外周を流れる熱媒Hmの流れはほぼ反応管1bの全位置で反応管1bの管軸に対し直角に流れる。なおシェル2内に内装された大部分の反応管はこの反応管1bの位置に配置されている。
また、反応管1cは邪魔板6bに接続されずに邪魔板6bの外周とシェル2の内壁との間隙を貫通しているので、この位置における熱媒Hmの流れは当該邪魔板6bに拘束されず反応管1cの管軸に対し平行に流れる。
【0015】
図4に、反応管1a、1b、1cと邪魔板6a、6b、6aとの位置関係及び熱媒Hmの流れの相互関係を示す。
邪魔板6aの開口部(最も内側の点線の円)が熱媒Hmの集合位置、即ちシェル2の中心では熱媒Hmの流れが反応管1aと平行になるのみでなく、特に邪魔板6aの開口部の中点部分では熱媒Hmは殆ど流れず流速が零に近いため伝熱効率は非常に悪いので、この位置には反応管1aを配置しないこともある。
【0016】
図5は反応器のシェル2内を中間管板9で分割した場合の本発明の他の例である。
分割されたシェル2内の空間には別々の熱媒Hm及びHmが循環され、また別々に温度制御される。
原料ガスRgは、シェルの原料ガス入口4aから導入され、逐次的に反応されて製品となる。
【0017】
反応管内の触媒等の充填形態については、当該シェル内は異なる温度の熱媒が存在するため、反応管1a、1b、1c内は、1)同一触媒を全体に充填しシェルの入口、出口で温度を変えて反応させるケース、2)入口部には触媒を充填し、反応生成物を急激に冷却する為、その出口部には触媒を充填させず空洞あいは反応活性のない不活性物質を充填するケース、3)入口部及び出口部には異なる触媒が充填され、その中間は反応生成物を急激に急冷するため触媒を充填せずに空洞あるいは反応活性のない不活性物質を充填するケースがある。
例えば、プロピレン又はイソブチレンが分子状酸素含有ガスとの混合ガスとして導入される場合は、上段部分で(メタ)アクロレインとなり、次いで下段部分で酸化されて(メタ)アクリル酸となる。
反応管1a、1b、1c内の上段部分と下段部分には各々に異なった触媒が充填され、当該触媒に最適な温度に各々制御されて反応が行われる。なお上段部分と下段部分の仕切として、反応に関与しない不活性物質層を介在させてもよく、その場合の不活性物質層を介在させる位置は反応管1a、1b、1cの外周が中間管板9と接続されている位置に対応する部分である。
【0018】
図6において、9は中間管板であって、当該中間管板9の下面には3枚の熱遮蔽板10がスペーサロッド13により固定されている。
本図に示すように中間管板9の下或いは上の100mmより近い位置に2〜3枚の熱遮蔽板10を取り付けることにより、熱媒Hm或いはHmが充満しているが、流れのない淀み空間12を形成しこれにより断熱効果を持たせるのが好ましい。
当該中間管板9に熱遮蔽板10を取り付ける理由は次の通りである。即ち、図5において、シェル2内の下段部分に導入された熱媒Hmと上段部分に導入されたHmとの制御温度差が100℃を超える場合には、高温媒体から低温媒体への熱移動が無視できなくなり、低温側の触媒の反応温度制御の精度が悪化することがある。このような場合には中間管板9の上及び/又は下で熱移動を妨げる断熱が必要となる。
【0019】
ここで原料ガス成分の種類、比率、及び触媒を均一に充填することの重要性について、説明する。
接触気相酸化に用いられる多管式反応器には、反応の原料ガスRgとしてプロピレンあるいはイソブチレン及び/又は(メタ)アクロレインが分子状酸素含有ガスや水蒸気と混合されたガスが導入される。
プロピレンやイソブチレンの濃度は3〜10容量%であり、酸素はプロピレンあるいはイソブチレンに対して1.5〜2.5(モル比)、水蒸気は0.8〜2.0(モル比)である。
導入された原料ガスRgは、各反応管1a、1b、1cなどに分割されて反応管内を通過し充填された酸化触媒にて反応されるが、各反応管への原料ガスRgの分配は反応管への触媒の充填量、充填密度などによって影響をうけ、これは反応管への触媒充填操作時に決定されるので、触媒を各反応管に均一に充填することは非常に重要である。
各反応管に充填する触媒の重量を均一にするためには、触媒を充填する反応管の公差を厳しくすることが重要である。
【0020】
各反応管1a、1b、1c内を通過する原料ガスRgは初めは入口部分に充填された不活性物質層を通過する間に加熱され反応開始温度に達する。
反応管に次の層として充填された触媒によって原料(プロピレンあるいはイソブチレン)が酸化され、反応熱でさらに温度上昇する。
反応量は触媒層の入口部分が最も多く、熱媒Hmによる除熱量より大きくなると、発生する反応熱は原料ガスRgの温度上昇として働き、ホットスポットが形成されることがある。ホットスポットは反応管1a、1b、1cの入口の300〜1,000mmの位置に形成されることが多い。
【0021】
ここで、発生する反応熱が触媒に与える影響、プロピレンの分子状酸素含有ガスによる酸化反応でアクロレインを製造する場合の熱媒温度及びホットスポットの許容最高温度、用いられる熱媒の種類、及び熱媒による徐熱効率に与える熱媒の流動状態の影響について説明する。
発生する反応熱の発生量が熱媒Hmによる当該反応管の外周よりの除熱能力を超えたときには、原料ガスRgの温度は益々上昇しさらに反応熱の発生量も増加して遂には暴走反応に至り、触媒の許容最高温度を超えて触媒が質的な変化を受け劣化や破壊の要因となる可能性がある。
プロピレンの分子状酸素含有ガスによる酸化反応でアクロレインを製造する前段反応器(例えば図5中における中間板9より上方の反応器)を例に説明すれば、熱媒Hmの温度は250〜350℃であり、該ホットスポットの許容最高温度は400〜500℃である。
またアクロレインを分子状酸素含有ガスにて酸化し、アクリル酸を得る後段反応器(例えば図5中における中間板9より下方の反応器)の熱媒Hmの温度は200〜300℃であり、ホットスポットの許容最高温度は300〜400℃である。
【0022】
反応管1a、1b、1cの外周であるシェル2内を流動する熱媒Hmは硝酸塩類の混合物であるナイターが多く用いられるが、有機液体系のフェニルエーテル系熱媒も用いられることもある。
該熱媒Hmの流動によって反応管1a、1b、1cの外周から除熱されるが、熱媒導入の環状導管3aよりシェル2内に導入された熱媒Hmは、シェル2の外周部より中心部へ流れる位置と、中心部で流れ方向を反転する位置が存在し、それぞれの位置で除熱効果が極端に異なることが見いだされた。
熱媒Hmの流れ方向が反応管の管軸と直角の時の伝熱係数は1,000〜2,000W/m℃であるが、直角でない流れの時は流速や上方流か、下降流かによって異なるが熱媒としてナイターを用いた場合で100〜300W/m℃にしかならないことが多い。
【0023】
一方、反応管1a、1b、1c内における触媒層の伝熱係数は勿論原料ガスRgの流速に依存するが、100W/m℃程度であるから、当然ながら伝熱の律速は管内のガス層であることは従来通りである。
具体的に熱媒Hmの流れが反応管1a、1b、1cの管軸に直角の時の管外周の伝熱抵抗は、管内ガスRg側の1/10〜1/20であり、熱媒Hm側の流速が変化しても総括伝熱抵抗への影響は小さい。
しかし、ナイターが管軸と平行の流れの時には反応管1a、1b、1cの内外で伝熱係数が同程度である為、除熱効率に対する管外周の流動状態の影響は大きい。即ち、管外周の伝熱抵抗が100W/m℃のとき、総括伝熱係数はその半分になり更に管外周の伝熱抵抗の変化の半分が総括伝熱係数に影響する。
【0024】
図1〜5は、シェル2内の熱媒Hmの流れ方向が上昇流として矢印で記入されているが、本発明は逆方向の流れの場合にも適用可能である。
熱媒Hmの循環流の方向の決定に際しては、シェル2及び循環ポンプ7の上端に存在する可能性があるガス、特に窒素などの不活性ガスが熱媒流に巻き込まれる現象を避けなければならない。
熱媒Hmが図1に示す如くの上昇流の場合には、循環ポンプ7内の上部でガスが巻き込まれると循環ポンプ内でキャビテーション現象がみられポンプが破損する最悪の場合もある。
【0025】
逆の場合は、シェル2の上部でもガスの巻き込み現象がおこり、シェル2の上部に気相の滞留部ができ、該ガス滞留部に相当する反応管の上部は熱媒Hmによって冷却されない。
ガス溜まりの防止策はガス抜きラインを設置しガス層のガスを熱媒Hmで置換することが必須であり、そのためには熱媒供給管8aの熱媒圧力を高くし、熱媒の排出管8bを出来る限り上方に設置することによってシェル2内の圧力上昇を計る。熱媒の排出管8bは少なくとも上部管板5aより上方に設置される。
【0026】
原料ガスRgの流れ方向は、反応管1a、1b、1c内で上昇流、下降流とも実施可能であるが、熱媒流との相対的な関係で言えば、向流が好ましい。
【0027】
触媒層の活性を調節するための方法としては、例えば、触媒の組成を調節して活性の異なる触媒を用いる方法や、触媒粒子を不活性物質の粒子と混合し触媒を希釈することにより活性の調節をする方法が挙げられる。
反応管1a,1b,1cの入口部に触媒粒子の割合の低い触媒層を、当該反応管の、原料ガスの流れ方向に対して後流に位置する部分には触媒粒子の割合が高いか、或いは希釈しない触媒層を充填する。希釈の程度は触媒によって異なるが、(触媒粒子/不活性物質の粒子)の混合比として前段では、7/3〜3/7が、また後段では10/0〜5/5が好適に用いられる。触媒の活性変化或いは希釈は2〜3段が通常採用される。
【0028】
反応管1a,1b,1cに充填される触媒の希釈率は全てについて同じである必要はない。例えば、反応管1aは反応管の最高温度が高いので触媒劣化の可能性が高く、これを避けるために前段の触媒粒子の割合を低く、逆に後段の触媒粒子の割合を高くすることも可能である。
各反応管の反応転化率が異なると反応器全体での平均転化率や収率に影響があるので、希釈率を変更しても各反応管では同じ転化率を得るように設定することが好ましい。
本発明は、プロピレン或いはイソブチレンを分子状酸素含有ガスで酸化する多管式反応器や、(メタ)アクロレインを分子状酸素含有ガスで酸化し(メタ)アクリル酸を得る多管式反応器に好適に適用される。プロピレンの酸化に用いられる触媒は、Mo−Bi系を主体とする多成分複合金属酸化物が、アクロレインを酸化してアクリル酸を製造する触媒はSb−Mo系の複合酸化物が好ましく用いられる。
プロピレン又はイソブチレンは通常2段で酸化されるため、2基の多管式反応器を用い、それぞれに別の触媒を充填して反応することも出来るが、図5のように1基の反応器のシェル側を中問管板で2以上の室に分割しそれぞれ別の触媒を充填し、一つの反応器で(メタ)アクリル酸を得る際にも本発明は適用できる。
【0029】
プロピレン或いはイソブチレンを分子状酸素含有ガスで酸化する多管式反応器において、図1を採用し原料ガスRgが4aから入り4bから排出される場合には、シェル出ロ5b付近においては、目的生成物である(メタ)アクロレインの濃度が高く、反応熱によって加熱されることから原料ガス温度も高くなる。
したがって、この場合には図1のシェルの4b以降に別途熱交換器を設置し反応ガスを十分冷却し(メタ)アクロレインが自動酸化反応を起こさないようにする。
【0030】
また図5を採用した場合において、原料ガスRgが4aから入り4bから排出される場合には、前段の触媒層出口9付近においては、目的生成物である(メタ)アクロレインの濃度が高く、反応熱によって加熱されることから反応ガス温度も高くなる。
触媒を5a−6a−6b−6a−9のみに充填した場合、反応管1a,1b,1cの後段の触媒層出口部分(9〜5b間)では反応を実施せず、シェル側流路に流れる熱媒Hm及びHmによって原料ガスを冷却し、(メタ)アクロレインが自動酸化反応を起こさないようにする。
この場合、反応管1a,1b,1cのガス出口部分(9〜5bの間)は触媒は、充填せず、または反応活性の無い不活性物質を充填するが、熱伝達の特性をよくするためには後者が望ましい。
【0031】
また図5において原料ガスRgの入口側の前段の触媒層(5a−6a−6b−6a−9)と出口側後段の触媒層(9−6a−6b−6a−5b)に異なる触媒を充填し、プロピレン、プロパン及びイソブチレンから(メタ)アクロレインおよび(メタ)アクリル酸を得る場合には、前段の触媒層温度が後段の触媒層に比べ高くなることから、前段の触媒層出口(6a−9)及び後段の触媒層入口(9−6a)付近が高温となるため、この部分では反応を実施せず、シェル側流路に流れる熱媒によって原料ガスを冷却し、(メタ)アクロレインが自動酸化反応を起こさないようにする。
この場合、反応管1a,1b,1cの6a−9−6aの間に触媒を充填しない部分を設置し、空筒とするか、または反応活性の無い不活性物質を充填するが、熱伝達の特性をよくするためには後者が望ましい。
接触気相酸化反応としては、プロピレンまたはイソブチレンを原料とし、分子状酸素及び窒素、二酸化炭素、水蒸気などのイナートガスを混合して原料ガスとし、固体触媒の存在下で反応させ、アクロレイン及びアクリル酸またはメタクロレイン及びメタクリル酸を生成する。触媒としては、従来公知のものが使用可能である。
本発明では、プロパンをMo−V−Te系複合酸化物触媒、或いはMo−V−Sb系複合酸化物触媒等を用いて気相酸化させて、アクリル酸を得ることもできる。
【0032】
本発明で好ましく使用できる前段反応触媒(オレフィンから不飽和アルデヒドまたは不飽和酸への反応)の組成は下記の一般式で表される。
Mo(a)・W(b)・Bi(c)・Fe(d)・A(e)・B(f)・C(g)・D(h)・E(i)・O(x)。
式中、「Moはモリブデンである。Wはタングステンである。Biはビスマスである。Feは鉄である。Aはニッケル及びコバルトから選ばれる少なくとも一種の元素である。Bはナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム及びタリウムから選ばれる少なくとも一種の元素である。Cはアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも一種の元素である。Dはリン、テルル、アンチモン、スズ、セリウム、鉛、ニオブ、マンガン、ヒ素、ホウ素及び亜鉛から選ばれる少なくとも一種の元素である。Eはシリコン、アルミニウム、チタニウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素である。そしてOは酸素である。
また、(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)、(i)及び(x)はそれぞれMo、W、Bi、Fe、A、B、C、D、E及びOの原子比を表し、a=12のとき、0≦b≦10、0<c≦10(好ましくは0.1≦c≦10)、0<d≦10(好ましくは0.1≦d≦10)、2≦e≦15、0<f≦10(好ましくは0.001≦f≦10)、0≦g≦10、0≦h≦4、0≦i≦30、xは各々の元素の酸化状態によって定まる数値」である。
【0033】
本発明で好ましく使用できる後段反応触媒(オレフィンから不飽和アルデヒド又は不飽和酸への反応)の組成は下記の一般式で表される。
Sb(a)・Mo(b)・V及び/又はNb(c)・X(d)・Y(e)・Si(f)・O(g)。
式中、「Sbはアンチモンである。Moはモリブデンである。Vはバナジウムである。Nbはニオブである。Xは鉄、コバルト、ニッケル及びビスマスよりなる群から選ばれる少なくとも一種の元素である。Yは共存し得る成分元素、例えば銅、タングステン等の元素である。そしてOは酸素である。
また、(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)及び(g)はそれぞれSb、Mo、V及び/又はNb、X、Y、Si及びOの原子比を表し、1≦a≦100(好ましくは10≦a≦100)、1≦b≦100(好ましくは1≦b≦50)、0.1≦c≦50(好ましくは1<c≦20)、1≦d≦100(好ましくは10≦d≦100)、0.1≦e≦50(好ましくは1≦e≦20)、1≦f≦100(好ましくは10≦f≦100)であり、gは各々の元素の酸化状態によって定まる数値」である。
【0034】
用いられる触媒の形態及び成型法について説明すると、本発明の多管式反応器で使用する触媒は、押出し成型法または打錠成型法で成型された成型触媒でもよく、また触媒成分よりなる複合酸化物を、炭化ケイ素、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタンなどの不活性な担体に担持しても良い。
本発明で使用する触媒の形状は、特に制限はなく、球状、円柱状、リング状、不定形などのいずれでも良い。
特にリング状触媒を使用するとホットスポット部における蓄熱の防止に効果がある。
反応管入口に充填される触媒は、上部に充填される触媒と同じ組成、形状であっても良いし、異なる触媒でも良い。
【0035】
本反応で使用する触媒希釈用の不活性物質は、本反応条件下で安定であり、原料物質及び生成物と反応性がない材質のものであれば何でもよく、具体的には、アルミナ、シリコンカーバイド、シリカ、酸化ジルコニア、酸化チタン等触媒の担体に通常使われるものが挙げられる。また、その形状は触媒と同様に制限はなく、球状、円柱状、リング状、不定形などのいずれでも良い。大きさは、反応管径及び差圧を考慮して決めればよい。
【0036】
多管式反応器を用い、各反応管内に管軸方向に分割して複数個の反応帯を設ける場合、反応帯の数は、その効果が最大になるように適宜選択すればよいが、反応帯の数が多すぎると触媒充填作業に多大な労力を費やすので、工業的には反応帯の数は2〜5程度が望ましい。
また、反応帯の長さは、触媒の種類、反応帯数及び反応条件等により最適値が決まるため、本発明の効果が最大に発揮するように適宜決定すれば良く、通常は各反応帯の長さは、全長の10〜80%、好ましくは20〜70%である。
本発明において、複数の反応帯に充填される触媒は、不活性物質との混合、触媒形状、触媒組成、触媒調製時の焼成温度、担持触媒の場合は触媒有効成分の担持量を変えることにより、触媒活性を制御されたものである。
【0037】
【実施例】
実施例1
プロピレンの酸化反応を実施するに当たり、前段触媒として、Mo(12)・Bi(5)・Ni(3)・Co(2)・Fe(0.4)・Na(0.2)・B(0.4)・K(0.1)・Si(24)・O(x)の組成(原子比)の触媒粉体を製造した(酸素の組成xは各金属の酸化状態によって定まる値である)。
該触媒粉体を成形し外径=5mmφ、内径=2mmφ、高さ=4mmのリング状触媒を製造して用いた。
反応管(呼び外径=30.40mmφ及び呼び肉厚=1.80mm)として、管長さ=3,500mmで、外径=30.57mmφ、肉厚=1.80mm及び外径=30.23mmφ、肉厚=2.10mmの2本のステンレス鋼製管体を使用した。尚、これら管体の外径公差は±0.17mm(±0.56%)、肉厚公差は+0.30mm、−0mm(+16.7%、−0%)である。
また反応器として、シェルの内径=100mmφのものを使用した。
熱媒Hmとして硝酸塩類混合物溶融塩ナイターを用い、シェル下部側面より供給した。
反応温度としては、シェルへ供給するナイターの温度を用いることとした。またナイターの流量はシェルの出口と入口の温度差が4℃になるように調節した。各反応管には前記の触媒を3,000mm充填し、シェル上部よりゲージ圧75kPaでプロピレン濃度9容量%の原料ガスRgを供給した。
反応管には管軸方向に10点の測定点を有する温度計を挿入して温度分布を測定した。
熱媒Hmの温度を330℃に設定して1週間運転したところ、プロピレン転化率は97.5%で、収率は91.0%、反応触媒層の最高温度は392℃であった。
熱媒Hmの温度を330℃に維持したまま試験開始から1ヶ月間運転したところ、プロピレン転化率は97.0%で、収率は90.5%、反応触媒層の最高温度は386℃であった。
【0038】
実施例2
反応管(呼び外径=30.40mmφ及び呼び肉厚=1.80mm)として、管長さ=3,500mmで、外径=30.58mmφ、肉厚=1.80mm及び外径=30.22mmφ、肉厚=2.14mmの2本のステンレス鋼製管体を使用した。尚、これら管体の外径公差は±0.18mm(±0.59%)、肉厚公差は+0.34mm、−0mm(+18.9%、−0%)である。
反応管以外は、実施例1と同じ条件で試験を開始した。
熱媒Hmの温度を330℃に設定して1週間運転したところ、プロピレン転化率は97.2%で、収率は90.0%、反応触媒層の最高温度は394℃であった。
熱媒Hmの温度を330℃に維持したまま試験開始から1ヶ月間運転したところ、プロピレン転化率は96.8%で、収率は89.7%、反応触媒層の最高温度は389℃であった。
【0039】
比較例1
反応管(呼び外径=30.40mmφ及び呼び肉厚=1.80mm)として、管長さ=3,500mmで、外径=30.65mφ、肉厚=1.80mm及び外径=30.15mmφ、肉厚=2.16mmの2本のステンレス鋼製管体を使用した。尚、これら管体の外径公差は±0.25mm(±0.82%)、肉厚公差は+0.36mm、−0mm(+20%、−0%)である。
反応管以外は、実施例1と同じ条件で試験を開始した。
熱媒Hmの温度を330℃に設定して1週間運転したところ、プロピレン転化率は97.4%で、収率は89.9%、反応触媒層の最高温度は429℃であった。
熱媒Hmの温度を330℃に維持したまま試験開始から1ヶ月間運転したところ、プロピレン転化率は94.0%で、収率は88.0%、反応触媒層の最高温度は422℃であった。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、多管式反応器において、当該反応器のシェル内に内装される各反応管の外径公差及び肉厚公差が、JIS或いはASTMの許容差よりも遙かに厳しく規定された管体を使用する。
即ち、当該各反応管は呼び外径及び呼び肉厚が同一であり、その外径の許容差が±0.62%であって、その肉厚の許容差が+19%〜−0%の管体、特に好ましくは、外径の許容差が±0.56%であって、その肉厚の許容差が+17%〜−0%の管体部材を使用することにより、プロピレンまたはイソブチレンから(メタ)アクリル酸等を製造する際、暴走反応または触媒の早期劣化を防止して、長期間にわたって安定的に高収率に製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多管式反応器の一例の断面図。
【図2】多管式反応器に内装される邪魔板の一例の斜視図。
【図3】多管式反応器に内装される邪魔板の他の例の斜視図。
【図4】図1の多管式反応器を上方より見た図。
【図5】多管式反応器の他の例の断面図。
【図6】図5の多管式反応器に内装された中間管板と熱遮蔽板の部分断面図。
【符号の説明】
1a,1b、1c…反応管、
2…多管式反応器のシェル、
5a、5b…管板、
6a、6b…邪魔板、
9…中間管板、
11…触媒層用の温度計、
14、15…熱媒用の温度計、
Hm…熱媒、
Rg…原料ガス、

Claims (3)

  1. 触媒が充填される複数の反応管と、これらの反応管を内装し反応管外部を流れる熱媒が導入されるシェルを有する多管式反応器において、前記反応管は、呼び外径及び呼び肉厚が同一であり、当該外径の許容差が±0.62%であって、当該肉厚の許容差が+19%〜−0%の管体から選ばれた管であることを特徴とする多管式反応器。
  2. 触媒が充填される複数の反応管と、これらの反応管を内装し反応管外部を流れる熱媒が導入されるシェルを有する多管式反応器において、前記反応管は、呼び外径及び呼び肉厚が同一であり、当該外径の許容差が±0.56%であって、当該肉厚の許容差が+17%〜−0%の管体から選ばれた管であることを特徴とする多管式反応器。
  3. プロピレン、プロパン、イソブチレン、イソブタノール又はt−ブタノールを分子状酸素含有ガスにより酸化して、(メタ)アクロレイン及び/又は(メタ)アクリル酸を製造するために用いられる請求項1又は2に記載の多管式反応器。
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