JP2004000833A - 塗布物の製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】人体に対して有害な有機溶媒を用いたり、加熱処理を施すことなく、簡単な製造工程で、複雑な形状を有する基材や狭い間隙を有する基材に被膜を形成しる塗装物の製造法を提供すること。
【解決手段】容器内で超臨界流体の存在下で、基材と有機化合物とを接触させた後、該容器内を減圧させることによって基材に有機化合物を塗布する塗布物の製造法。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗布物の製造法に関する。更に詳しくは、撥水性、撥油性等の所望の性質を付与する被膜を形成しうる塗布物の製造法に関する。この塗布物の代表例としては、洗濯機、冷蔵庫、除湿器、ホットプレート等の電化製品、自動車、自転車、自動二輪車、電車等の車体、船の船体、建築物等の部品等が挙げられる。
【0002】
【従来の技術】
基材に表面処理を施す方法としては、カップリング剤、アルカリ剤等を被覆剤の懸濁液に添加し、その液相に基材を浸漬させた後、基材に熱処理を施して基材の表面に被覆剤を被覆する方法(液相被覆方法)が提案されている。特に、基材に撥水性及び/又は撥油性を付与する目的で、シリコーン系化合物やフッ素系化合物を基材の表面に被覆させる際に、この方法は一般的に採用されている。
【0003】
しかし、この方法では、液相を形成する水又は有機溶媒を熱処理等により、除去する工程が必要となり、製造工程の複雑化や製造コストが高くなるという欠点がある。また、従来の液相被覆法では、多孔物の孔の中、曲がりくねった管の中、凹凸の激しい表面等の複雑な形状を有する基材や重ねた板状物等の狭い間隙を有する基材を均一に塗布することができないことがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、人体に対して有害な有機溶媒を用いたり、加熱処理を施すことなく、簡単な製造工程で、複雑な形状を有する基材や狭い間隙を有する基材に被膜を形成しる塗装物の製造法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、容器内で超臨界流体の存在下で、基材と有機化合物とを接触させた後、該容器内を減圧させることによって基材に有機化合物を塗布する塗布物の製造法に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
超臨界流体とは、臨界温度(Tc)以上でかつ臨界圧力(Pc)以上の圧力である流体をいい、僅かな圧力変化によって密度が急変するという性質を有する。従って、臨界圧力(Pc)及び臨界温度(Tc)を僅かに超えた超臨界流体の圧力を増加させると、気相の密度が急増するため、臨界圧力を超えた領域で溶質の流体に対する溶解度が急激に増加する。これとは逆に、超臨界流体の圧力を減少させると溶質の流体に対する溶解度を急激に低下させることができるので、減圧操作のみで溶質と超臨界流体との分離が可能となる。また、超臨界流体は、液体に近い密度を持ちながら、気体に近い低粘度性と比較的大きな拡散性を有することより、複雑な形状を有する基材や狭い間隙を有する基材に対して優れた浸透性を呈する。
【0007】
超臨界流体の原料の具体例としては、二酸化炭素、アセトン等のケトン類、水、アルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素等が挙げられる。これらの中では、無毒かつ安価であり、その臨界温度が304.2Kであって高温ではないので省エネルギー化を図ることができることから、二酸化炭素が好ましい。
【0008】
超臨界二酸化炭素を用い、該超臨界二酸化炭素を減圧膨張するときの温度は、超臨界二酸化炭素の減圧膨張を効率的に行う観点から、308.15〜373.15Kであることが好ましく、より好ましくは308.15〜333.15Kである。また、減圧膨張を行うときの超臨界二酸化炭素の初期圧力は、超臨界二酸化炭素の減圧膨張を効率的に行うために、7.2〜50MPaであることが好ましく、より好ましくは10〜40MPaである。
【0009】
減圧する方法に関しては、特に限定しないが、減圧時の断熱膨張作用により、温度低下が生じるが、二酸化炭素の臨界温度304.2Kを下回らないことが好ましい。
【0010】
上記のように、超臨界流体を用いた場合には、基材に有機化合物を塗布する操作が容易となる。
【0011】
超臨界二酸化炭素を用いることは、液化二酸化炭素を用いることよりも溶質の溶解度を高くすることができるので好ましい。
【0012】
超臨界流体を用いて容器内で基材に有機化合物を被覆する方法としては、所定の温度及び圧力下で、容器内で超臨界流体中に基材を置き、有機化合物を溶解・分散させた後、容器に備えられている排気バルブ等を開放し、容器内を減圧させ、必要により加熱し、超臨界流体を揮散除去することにより、基材表面に有機化合物の被膜を形成させる方法が挙げられる。この方法によれば、有機化合物で被覆された基材を容器内で得ることができる。また、超臨界二酸化炭素を用いた場合には、熱処理等を施さなくてもよい。
【0013】
容器内の圧力を大気圧まで減圧するのに要する時間は、被膜の膜厚の制御の観点から、2秒〜120分間が好ましく、5秒〜60分間がより好ましい。
【0014】
容器内で減圧させる方法は、ノズルから容器外へ噴出させる方法では大気圧にまで減圧させるのに要する時間が1秒以下であることと対比して、減圧速度を小さくすることができるため、二酸化炭素からの溶質の分離速度も小さくすることができるという利点を有する。したがって、有機化合物が基材に均一に付着しやすい。
【0015】
また、基材の間隙に有機化合物を溶解・分散した二酸化炭素が存在したまま二酸化炭素と分離することが起こりやすいため、被膜の厚さが均一で薄い基材が得られる。従って、被膜の膜厚の制御の観点から、容器内を減圧させることが好ましい。
【0016】
基材としては、実質的に超臨界流体に溶解しない無機物び有機物のいずれも使用することができる。
【0017】
無機物としては、ステンレス、白金、金、銀、銅、アルミニウム等の金属類や、ガラス、セラミック等の非金属無機物質が挙げられ、これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合することにより用いることができる。
【0018】
有機物としては、プラスチック、繊維、ダイヤモンド等、有形なものが挙げられ、これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合することにより用いることができる。
【0019】
本発明の特徴の1つは、規則的又は不規則的な形状を有する基材に有機化合物を塗布することができる点にある。この基材の形状としては、例えば、板状、球状、棒状等が挙げられる。また、基材は、細孔等を有する等の複雑な形状を有するものであってもよい。基材が板状又は棒状の形状を有する場合には、その最小辺が1mm以上であることが好ましく、1cm以上であることがより好ましい。基材が球状を有する場合には、その直径が1mm以上であることが好ましく、1cm以上であることがより好ましい。
【0020】
有機化合物としては、一般に表面処理剤に使用され、かつ超臨界流体に溶解・分散する有機化合物であればよい。有機化合物の代表例としては、シリコーン化合物、フッ素化合物、キトサン、Nε−ラウロイル−L−リジン等が挙げられる。有機化合物の中では、高分子化合物を好適に使用することができる。
【0021】
高分子化合物は、前述したように、超臨界流体に溶解・分散するものであればよい。有機高分子化合物の中では、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン等の一般的な高分子化合物は、超臨界二酸化炭素に溶解しがたい。これに対して、フッ素系高分子化合物及びシリコーン系高分子化合物は、一般に分子間力が低く、超臨界二酸化炭素中に溶解・分散しやすい性質を有する。従って、フッ素系高分子化合物及び/又はシリコーン系高分子化合物を用いる場合には、溶媒を用いる必要がないか、あるいは少量を使用するだけでよい。従って、溶媒の残存を考慮することなく、基材に有機化合物を塗布することができる。
【0022】
フッ素系高分子化合物としては、フッ素原子を有する高分子化合物であればよい。フッ素系高分子化合物中のフッ素原子の重量組成比は、9〜80重量%、好ましくは20〜70重量%、より好ましくは40〜65重量%であることが望ましい。フッ素系高分子化合物の中では、フルオロアルキル基又はパーフルオロ基を有する(メタ)アクリル酸エステル重合体、及びフルオロアルキル基又はパーフルオロ基を有する(メタ)アクリル酸エステル−長鎖アルキル(メタ)アクリレート共重合体が好ましい。
【0023】
更に、フッ素系高分子化合物として、炭素数4以上のパーフルオロアルキル基、ポリフルオロアルキル基又はパーフルオロポリエーテル基を有する(メタ)アクリレートの単独重合体、及びこの化合物と炭素数8〜22のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとの共重合体が最も好ましい。
【0024】
シリコーン系高分子化合物としては、超臨界流体単独、又は超臨界流体及び溶媒の混合物中に溶解ないし分散するものであればよく、特に限定されない。シリコーン系高分子化合物の中では、メチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、環状メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体、ポリエーテル変性シリコーン、メチルスチリル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸エステル変性シリコーン、高級アルコキシ変性シリコーン等が好ましい。
【0025】
シリコーン系高分子化合物の中では、オルガノポリシロキサンの分子鎖の末端及び/又は側鎖に、式(I):
【0026】
【化4】
Figure 2004000833
【0027】
(式中、R及びRはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基、Xは四級アンモニウム塩の対イオンを示し、Cl、Br等のハロゲンイオン又はCHSO 、CHCHSO 等の硫酸エステルイオンである)又は式(II):
【0028】
【化5】
Figure 2004000833
【0029】
(式中、R、R及びXは前記と同じ)
で表される基を介して、式(III):
【0030】
【化6】
Figure 2004000833
【0031】
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又は炭素数6〜10のアリール基、nは2又は3である)
で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)の分子鎖が結合してなり、該ポリ(N−アシルアルキレンイミン)の分子鎖とオルガノポリシロキサンの分子鎖との重量比が1/20〜20/1であり、重量平均分子量が500〜500000であるシリコーン系高分子化合物が特に好ましい。例えば、式(I)中のR及びRがそれぞれ水素原子、XがCHCHSO 、式(III)中のRがCHCH、nが2であるポリ(N−プロパノイルエチレンイミン)グラフト−ジメチルシロキサン/γ−アミノプロピルメチルシロキサン共重合体が挙げられる。
【0032】
超臨界流体に溶解又は分散している有機化合物の濃度は、特に限定されないが、0.1〜90重量%、好ましくは1〜30重量%であることが望ましい。
【0033】
なお、有機化合物が超臨界流体に溶解又は分散しにくい場合には、溶媒を超臨界流体に混合することにより、有機化合物を超臨界流体に溶解又は分散させることができる。
【0034】
溶媒としては、極性溶媒が好ましい。極性溶媒の中では、人体にほとんど無害と考えられているアルコール及び水が好ましい。アルコールとしては、メタノール、エタノール及び1−プロパノールが好ましく、エタノールがより好ましい。
【0035】
このように、本発明の方法は、従来の液相被覆方法のように塗布後に熱処理等を行う必要がないので、処理工程数を削減することができるため、操作性に非常に優れた方法である。
以上の操作により、基材に有機化合物を塗布することができる。
【0036】
本発明に用いる容器は、形状や大きさには限定されるものではなく、使用する温度、圧力に耐えうるものであればよい。容器としては、減圧操作を行うためのバルブ等の排気機構を有していればよい。また、超臨界流体中に有機化合物を溶解・分散させるために、容器内に攪拌機構を有するものが好ましい。容器の代表例としては、オートクレーブ、耐圧セル等が挙げられる。
【0037】
【実施例】
実施例1
図1に示される装置を用いた。オートクレーブ10(内容量500mL:AKICO社製)内に、ポリ(N−プロパノイルエチレンイミン)グラフト−ジメチルポリシロキサン/γ−アミノプロピルメチルシロキサン共重合体(固体)2.0gと、基材A〔厚さ2mm、幅40mm、長さ150mmのステンレス鋼板(SUS304)を0.3mmの間隙が形成されるように2つ折りにし、その長手方向の側面を溶接したもの〕を充填した。
【0038】
充填後、ボンベ1よりフィルター2を通して二酸化炭素内のゴミを除去した後、クーラー5から−5℃に制御された冷媒が通液されているコンデンサー3で二酸化炭素を凝縮し、その後ポンプヘッドが冷却された昇圧ポンプ4で昇圧した。昇圧時の圧力は、圧力計6aにより測定した。なお、安全性を確保するために、圧力計6aの下部には、安全弁7aを配設した。圧力は、保圧弁V−1で調整した。
【0039】
二酸化炭素を予熱器8を通して所定の温度に予熱した後、バルブV−2及びバルブV−3を介して安全弁7bが付属するオートクレーブ10に導入した。カートリッジヒーター12を使用し、温度制御器13によりオートクレーブ10内の温度調節を行い、温度計11及び圧力計6bにより、オートクレーブ10内の温度及び圧力をそれぞれ温度333.15K及び圧力20MPaに調節した。
【0040】
この条件下で攪拌機9を回転し、0.5時間溶解・分散を行った。
排気バルブV−3を徐々に開放し、排気ライン14(内径2.5mm)より排気し、10分間で減圧を行った。減圧時断熱膨張作用によりオートクレーブ10内温度が低下するが、セル内温度は、313.15K以下にならないように減圧を行った。また、排気ラインの凍結を防ぐために、ヒーター15により加熱した。
【0041】
オートクレーブ10内の容器圧を大気圧まで減圧した後、オートクレーブ10内から基材Aを取り出したところ、基材Aの表面及び間隙のいずれもが半透明に白色化していた。この基材Aを水に漬けた後に取り出したところ、白色化している箇所が撥水していることが確認された。このことから、ポリ(N−プロパノイルエチレンイミン)グラフト−ジメチルポリシロキサン/γ−アミノプロピルメチルシロキサン共重合体で均一に塗布することができることがわかる。
【0042】
実施例2
実施例1において、基材Aの代わりに、基材B〔厚さ2mm、幅40mm、長さ150mmのアルミニウム板を0.3mmの間隙が形成されるように2つ折りにし、その長手方向の側面を溶接したもの〕を用いた以外は、実施例1と同様にして基材Bの塗布を行ったところ、基材Bの表面及び間隙のいずれもが半透明に白色化していた。この基材Bを水に漬けた後に取り出したところ、白色化している箇所が撥水していることが確認された。このことから、ポリ(N−プロパノイルエチレンイミン)グラフト−ジメチルポリシロキサン/γ−アミノプロピルメチルシロキサン共重合体で均一に塗布することができることがわかる。
【0043】
実施例3
実施例1において、基材Aの代わりに、基材C〔厚さ2mm、幅40mm、長さ150mmの銅板を0.3mmの間隙が形成されるように2つ折りにし、その長手方向の側面を溶接したもの〕を用いた以外は、実施例1と同様にして基材Cの塗布を行ったところ、基材Cの表面及び間隙のいずれもが半透明に白色化していた。この基材Cを水に漬けた後に取り出したところ、白色化している箇所が撥水していることが確認された。このことから、ポリ(N−プロパノイルエチレンイミン)グラフト−ジメチルポリシロキサン/γ−アミノプロピルメチルシロキサン共重合体で均一に塗布することができることがわかる。
【0044】
実施例4
実施例1において、ポリ(N−プロパノイルエチレンイミン)グラフト−ジメチルポリシロキサン/γ−アミノプロピルメチルシロキサン共重合体の代わりに、ステアリルメタクリレート・2−(パーフルオロオクチル)エチルメタクリレート共重合体(重合比1:9)を用いた以外は、実施例1と同様にして基材Aへの塗布を行った。
【0045】
得られた基材Aの表面及び間隙のいずれもがいずれもが半透明に白色化していた。この基材Aを水に漬けた後に取り出したところ、白色化している箇所が撥水していることが確認された。このことから、得られた基材の表面及び間隙のいずれもがステアリルメタクリレート・2−(パーフルオロオクチル)エチルメタクリレート共重合体で均一に塗布されることがわかる。
【0046】
以上の結果から、各実施例における方法によれば、人体に対して有害な有機溶媒を用いたり、加熱処理を施すことなく、簡単な操作で容易に複雑な形状を有する基材や狭い間隙を有する基材に有機化合物を塗布することができることがわかる。
【0047】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、人体に対して有害な有機溶媒を用いることなく、簡単な操作で、複雑な形状を有する基材や狭い間隙を有する基材に容易に有機化合物を塗布することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施例で用いられた装置の一実施態様を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 ボンベ
2 フィルター
3 コンデンサー
4 昇圧ポンプ
5 クーラー
6a 圧力計
6b 圧力計
7a 安全弁
7b 安全弁
8 予熱器
9 攪拌機
10 オートクレーブ
11 温度計
12 カートリッジヒーター
13 温度制御器
14 排気ライン
15  ヒーター
V−1   保圧弁
V−2   バルブ
V−3  排気バルブ

Claims (6)

  1. 容器内で超臨界流体の存在下で、基材と有機化合物とを接触させた後、該容器内を減圧させることによって基材に有機化合物を塗布する塗布物の製造法。
  2. 有機化合物が高分子化合物である請求項1記載の製造法。
  3. 高分子化合物がフッ素系高分子化合物及び/又はシリコーン系高分子化合物である請求項2記載の製造法。
  4. フッ素系高分子化合物中のフッ素原子の重量組成比が9〜80重量%である請求項3記載の製造法。
  5. フッ素系高分子化合物が、フルオロアルキル基若しくはパーフルオロ基を有する(メタ)アクリル酸エステル重合体又はフルオロアルキル基若しくはパーフルオロ基を有する(メタ)アクリル酸エステル−長鎖アルキル(メタ)アクリレート共重合体である請求項3又は4記載の製造法。
  6. シリコーン系高分子化合物が、オルガノポリシロキサンの分子鎖の末端及び/又は側鎖に、式(I):
    Figure 2004000833
    (式中、R及びRはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基、Xは四級アンモニウム塩の対イオンを示す)又は式(II):
    Figure 2004000833
    (式中、R、R及びXは前記と同じ)
    で表される基を介して、式(III):
    Figure 2004000833
    (式中、Rは水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又は炭素数6〜10のアリール基、nは2又は3である)
    で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)の分子鎖が結合してなり、該ポリ(N−アシルアルキレンイミン)の分子鎖とオルガノポリシロキサンの分子鎖との重量比が1/20〜20/1であるシリコーン系高分子化合物である請求項3記載の製造法。
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