JP2003535774A - 高安定性の組立式ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 四辺形の中央パネル（12）を含むプラスチック材料製の熱成形された要素から成る形式の高安定性の組立式ケースであって、中央パネルの側部は、折り畳み線（17，18）により側パネル（13，14，15，16）に連結され、側パネルは、箱状に前記中央パネル（12）に対して折り畳み可能であり、前記中央パネルと前記側パネルとの間には、形成及び固定用のコーナー要素（25）が設けられ、前記側パネルは、側パネル（13，14，15，16）に対して外方に突出し、形成及び固定用の各コーナー要素（25）のスリット（37）内に２つずつ差し込まれるよう前記ケースの閉じられた箱状の位置で互いに並んで設けられたフラップ状の縁部（20，21）を備え、前記組立式ケースは、前記フラップ状縁部（20，21）が、互いに、安定性のある相互位置決め状態となるよう設計された係合及び連結用の長手方向及び横方向要素（23，27；29，30；31，32）を備えていることを特徴とする組立式ケース。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、特に形成及び固定用のコーナー要素を備えた高安定性の組立式ケー
スに関する。

【０００２】 現在、果物及び野菜の包装の分野においては、種々の材料、例えば木又はプラ
スチックで作られていて、しかも様々な形態又は形状をなし、或いは様々に成形
されたケース（クレート及び箱）が、これら産物を収容する手段として用いられ
ている。これらケースは、極めて強固であって経済的であるが、これらの形成、
空になった時の運搬及び場合によっては回収に関して多くの問題がある。

【０００３】 これら問題は、特に果物又は野菜を集めることが一領域で行われ、運搬又は使
用が成形領域から或る程度の距離を置いた別の領域で行われる場合に生じる。事
実、ケースの形成、その運搬及びその破壊又は回収の費用を考慮することが必要
である。

【０００４】 正確に言えば、上述の全ての問題を解決しようとして、プラスチック材料のシ
ートから作られた熱成形ケースが提案され、これらプラスチック材料のシートを
組み合わせ、組み立て、そしてケースそれ自体の諸部分に形成された専用の穴に
挿入できるピンタイプの要素によって組立て状態に固定でき、そして熱成形する
ことによって形成される熱成形ケースが提案された。 さらに、これ又形成及び固定用コーナー要素で組み立てることができるプラス
チック材料製のケースが開発され、これらは、迅速に組立て可能ではあるが、ケ
ースをいったん配置して形成すると、構造体の満足のいく保管状態を呈しない。

【０００５】 本発明の目的は、主としてプラスチック材料の成形又は熱成形によって作られ
、構成及び組立てがかなり簡単になっているが、上述の要件を満足する組立て可
能なケースを提供することにより上述の問題より欠点を解決することにある。

【０００６】 本発明の別の目的は、経済的であって、場合によっては嵩張らないコンポーネ
ント部品の状態に容易に分解でき、それと同時にいったん組み立てられると相当
な安定性を発揮するタイプのケースを提供することにある。

【０００７】 本発明の上記目的及び他の目的は、請求項１に記載された内容の特に成形及び
固定用コーナー要素を備えた高安定性組立式ケースを提供することにより達成さ
れる。

【０００８】 本発明の組立式ケースの構造上及び機能上の特徴並びに利点は、添付の図面を
参照して本発明の実施形態についての以下の説明を読むといっそう明らかになろ
う。なお、かかる実施形態は、例示であって、非限定的な例として記載されてい
るに過ぎない。

【０００９】 まず最初に図１を参照すると、全体が符号１１で示され、基本的に、種々の形
状になっていて互いに間接連結された多数の平らなパネルタイプの部品で構成さ
れたプラスチック材料のシートから成る熱成形要素が示されている。

【００１０】 熱成形要素１１は例えば、ポリオレフィンを主成分とするプラスチック材料或
いは、有機又は無機エキステンダーを用いて作られたプラスチック材料で作られ
る。熱成形要素１１は、組立式ケースの平面展開状態をなし、四辺形、図示の例
では、矩形の中央パネル１２と、互いに反対側に２つずつ配置され、互いに形状
が相補した４つの側パネル１３，１４及び１５，１６とから成っている。 中央パネル１２と側パネル１３，１４，１５，１６の相互連結は、折り畳み線
１７，１８により行われ、これら折り畳み線も又、熱成形中に作られる。

【００１１】 ４つの側パネル１３，１４，１５，１６を使用パネル１２に対して箱状に折り
畳むことができ、これら側パネルは、中央パネル１２のコーナー部１９から延び
る状態で側部に沿って設けられ、フラップ状の縁部２０，２１が、側パネル１３
，１４，１５，１６に対して外方に突出している。より詳細には、例えば側パネ
ル１３は、互いに等しく、その反対側の側部から突出した２つのフラップ状縁部
２０を備えている。

【００１２】 各フラップ状縁部２０は、断面が側パネル１３それ自体から始まっていて、第
１の滑らかな領域２２と、雄型部分を備えた第２の領域２３と、成形及び固定用
コーナー要素内に安定的に配置できる第３の折り畳み領域２４とから成る形状を
呈し、コーナー要素は、全体として符号２５で示されている。

【００１３】 これと同様に、例えばパネル１６の互いに反対側の側部に設けられた各フラッ
プ状縁部２１も又、断面が側パネル１６それ自体から始まっていて、第１の滑ら
かな領域２６と、雌型部分を備えた第２の領域２７と、成形及び固定用コーナー
要素２５内に安定的に配置できる第３の折り畳み領域２８とから成る形状を呈し
ている。このように、係合及び連結用要素が得られ、これらは上述のフラップ状
縁部２０に形成された係合及び連結用要素と必然的に相補形状をなしている。

【００１４】 第２の領域２３，２７は事実、長手方向リブ２９を備えた部分及びリブ２９を
受け入れるよう設計された長手方向溝３０を備えたそれぞれ対応関係にある部分
の状態に作られた係合及び連結用要素を備えている。加うるに、一方の側には、
横方向突起３１を備えた部分が設けられ、他方の側部には、突起３１を受け入れ
るよう設計された横方向ハウジング３２を有する部分が設けられている。このよ
うに、一方においては長手方向リブ２９と長手方向溝３０及び他方においては横
方向突起３１と横方向ハウジング３２が互いに係合することにより２つのフラッ
プ状縁部２０，２１相互間には拘束状態が作られる。この種の協働関係により、
成形及び固定用コーナー要素２５で囲まれた２つのフラップ状縁部２０，２１に
関し、あらゆる方向において安定性（安定的な互いの固定）が得られる。

【００１５】 同じことは、パネル１３，１４，１５，１６をケースの形成のために中央パネ
ル１２に垂直な位置にいったん立てると、ケースの残りのコーナー部及び縁部に
ついて言える。 また、各コーナー部１９のところ、中央パネル１２の内側部分上、成形された
各ケース上には、ケースを構造的に組み立てると、安定化要素が得られることは
注目されるべきである。

【００１６】 事実、図１に示すように、そして図３に一段と明らかに示すように、２つの突
出した歯３３が作られており、頂面３４が中央パネル１２の外部に向かって傾斜
している。２つの突出した歯３３は、２等辺３角形のような形をしており、チャ
ネル３５を形成するよう互いに向かい合った状態で配置されたこれらの側部のう
ちの１つに沿って集められる。これら歯３３とフラップ状縁部２０，２１の内部
底面との協働により、このようにして形成されたケースの相当高い安定性が得ら
れると共に内容物の重さに対する抵抗が大きくなる。

【００１７】 このように、歯３３と形成及び固定用コーナー要素２５内に作られた１対の中
空管状部分３６の協働も可能になり、これは形成されたケースの諸部品相互間の
係合状態を決定する。 加うるに、上方に突出した歯３３と協働して中空部３６が設けられ、かかる中
空部３６は、例えば内方に向いて形成され、矩形の形をしており、平面展開状態
では別の熱成形要素１１に逆の方向に向いて設けられた表面を受け入れるように
設計されている。

【００１８】 この構成により、障害を最小限にした状態で互いに上に積み重ねられた熱成形
要素１１によって占められる空間を最小限に抑えると同時に熱成形要素の積み重
ね体を安定化させることが可能になる。

【００１９】 側パネル１３，１５、１５，１４、１４，１６及び最後に１６，１３が折り畳
まれて集められる位置において、形成及び固定用コーナー要素２５によりパネル
相互間の迅速且つ安定した固定を行うことが可能であるということが如何に重要
であるかについてはすでに述べた。加うるに、これら形成及び固定用コーナー要
素２５が閉じられた管状中空部分３６を備えているので、ケース全体の安定性が
高くなると共に形成及び固定用コーナー要素２５の安定性も又高くなる。

【００２０】 また、形成及び固定用コーナー要素２５の各々が、管状中空部分３６の外部に
位置する２つの異形垂直壁３８により構成される垂直方向スリット３７を中心に
有する柱を構成することも又留意されるべきである。 この種のケースは、果物及び他のこれに類似した産物を収容してこれを適当な
方法で保護するのに特に適している。

【００２１】 上記パネル１２，１６は、リブ、構造体を軽量化するための材料除去部分、例
えばアンダーカット、パネルを特に強化すると共にこれらを軽量化する種々の穴
を有するのがよいことは明らかである。加うるに、構造体を軽量化する切除部分
より、材料の一部の迅速な回収が可能になり、この回収分は、すぐに生産サイク
ルに再び導入され、他のケースを形成するのに用いられ、かくして材料全ての最
大且つ最適な利用が得られる。

【００２２】 本発明の組立式ケースを運搬及び貯蔵のためのその平らにされた状態から始め
て、フラップス２３，２４及び２７，２８を４つの柱２５のスリット３７に単に
挿入することにより極めて迅速な手法で組み立てることができる。

【００２３】 ケースを産物の収納及び移送のためにいったん用いると、次にケースを運搬に
非常に都合がいいようにその平らなコンポーネントの状態及びそのコーナー拘束
要素の状態に再び分解することができる。利点は、これら要素を収納空間内に積
み重ねることができる限り、障害が最も少ない状態で得られる。

【００２４】 変形例として、有利には上記ケースを再使用することがもはや予定されていな
い場合、コーナー拘束柱を用いないで行うことができ、しかもコーナーフラップ
状縁部を引き寄せて適当な固定手段、例えば溶接によりこれらを互いに締結する
ことによってこれらを接合することが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 完全展開状態において平らになっている本発明の組立式ケースの平面図である
。

【図２】 図１のケースの２つのパネルフラップのための形成及び固定用コーナー要素の
分解断面図である。

【図３】 ケースのコーナー位置における細部の拡大平面図である。

【図４】 図３に示す細部のＩＶ−ＩＶ矢視断面図である。

【図５】 図２の細部の拡大断面図である。

【図６】 図２の細部の拡大断面図である。

【図７】 図１のＶＩＩ−ＶＩＩ矢視拡大断面図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ， ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ， ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＢＺ，Ｃ Ａ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ， ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，Ｋ Ｅ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ， ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，Ｒ Ｕ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ， ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 四辺形の中央パネル（12）を含むプラスチック材料製の熱成
   形された要素から成る形式の高安定性の組立式ケースであって、中央パネルの側
   部は、折り畳み線（17，18）により側パネル（13，14，15，16）に連結され、側
   パネルは、箱状に前記中央パネル（12）に対して折り畳み可能であり、前記中央
   パネルと前記側パネルとの間には、形成及び固定用のコーナー要素（25）が設け
   られ、前記側パネルは、側パネル（13，14，15，16）に対して外方に突出し、形
   成及び固定用の各コーナー要素（25）のスリット（37）内に２つずつ差し込まれ
   るよう前記ケースの閉じられた箱状の位置で互いに並んで設けられたフラップ状
   の縁部（20，21）を備え、前記組立式ケースは、前記フラップ状縁部（20，21）
   が、互いに安定性ある相互位置決め状態となるよう設計された係合及び連結用の
   長手方向及び横方向要素（23，27；29，30；31，32）を備えていることを特徴と
   する組立式ケース。
2. 【請求項２】 前記フラップ状縁部の係合及び連結用の前記長手方向要素は
   、一方の側に長手方向リブ（29）を有すると共に他方の側に前記リブ（29）を受
   け入れるよう設計された長手方向溝（30）を有していることを特徴とする請求項
   １記載の組立式ケース。
3. 【請求項３】 前記フラップ状縁部の係合及び連結用の前記横方向要素は、
   一方の側に横方向突起（31）を有すると共に他方の側に前記突起（31）を受け入
   れるよう設計された横方向ハウジング（32）を有していることを特徴とする請求
   項１記載の組立式ケース。
4. 【請求項４】 前記中央パネル（12）は、各コーナー部（19）のところでそ
   の内側部分内に前記ケースの構造的組立の際の安定化のための要素（33）を備え
   ていることを特徴とする請求項１記載の組立式ケース。
5. 【請求項５】 前記安定化要素は、少なくとも２つの突出した歯（33）で構
   成され、歯の頂面（34）は、前記中央パネル（12）の外部に向かって傾斜してい
   ることを特徴とする請求項４記載の組立式ケース。
6. 【請求項６】 前記２つの突出した歯（33）は、２等辺３角形のような形を
   しており、これらの間にチャネル（35）を構成するように向かい合ったこれらの
   側部のうちの一方に沿って引き寄せられることを特徴とする請求項５記載の組立
   式ケース。
7. 【請求項７】 形成及び固定用の各コーナー要素（25）は、２つの垂直の壁
   （38）により垂直のスリット（37）を構成するよう互いに距離を置いて設けられ
   た１対の中空管状部分（36）を有していることを特徴とする請求項１記載の組立
   式ケース。
8. 【請求項８】 互いに距離を置いて設けられた前記中空管状部分（36）は、
   閉鎖されることを特徴とする請求項１記載の組立式ケース。