JP2003535140A - 抗真菌薬剤としての非抗細菌性テトラサイクリン - Google Patents

抗真菌薬剤としての非抗細菌性テトラサイクリン

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Abstract

(57)【要約】 真菌を非抗細菌テトラサイクリン化合物の有効量と接触させる、真菌の成長を抑制する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】
本発明は、真菌の成長を抑制する方法に関する。特に、この方法は、真菌成長
の抑制のための非抗細菌テトラサイクリン化合物の使用に関する。 一定のテトラサイクリン化合物は、テトラサイクリン自体及びスポロサイクリ
ン等を含めて、多種多様の細菌に対して有用性を有する広いスペクトルの抗生物
質である。親化合物であるテトラサイクリンは、以下の一般的構造を有する。
【0002】
【化1】
【0003】 多環核の番号方式は、以下のとおりである。
【0004】
【化2】
【0005】 テトラサイクリン及び5-OH(テラマイシン)及び7-Cl(オーレオマイシン)誘
導体は、天然に存在し、抗生物質として周知である。また、7-ジメチルアミノ−
テトラサイクリン(ミノサイクリン)及び6α-デオキシ-5-ヒドロキシ-テトラサ
イクリン(ドキシサイクリン)のような半合成誘導体が、抗生物質として知られ
ている。天然のテトラサイクリンを、その抗菌性質を失わずに修飾することがで
きるが、そうするためには、構成の一定要素を維持しなければならない。 一群の化合物は、抗生物質のテトラサイクリンと構造的に関連して定義された
が、化学修飾によって、抗菌活性が実質的に又は完全に破壊された。基本的なテ
トラサイクリンの構造に対する修飾は、Mitscher(1978)によって検討された。Mi tscherによれば、抗菌性質の完全な欠損を起こすことなく、テトラサイクリン環
系の5-9位での修飾が可能である。
【0006】 しかしながら、環系の基本的構造への変化、又は1-4又は10-12位での置換基の
置換は、一般的に、抗細菌活性が実質的に少なくなったか本質的に無い、合成テ
トラサイクリンを導く。例えば、4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリンは、
一般的に、非抗細菌テトラサイクリンであると考えられている。これらの化合物
は、化学修飾テトラサイクリン(CMT)として知られ、例えば、インビトロ及び
インビボの両方で、過剰な哺乳類のコラーゲン分解性活性の抑制のような、多く
の興味深い性質を有することがわかっている。例えば、Golubら(1991)を参照
されたい。 テトラサイクリンは、迅速に吸収され、かつ延長された血漿半減期を有し、そ
の抗細菌活性と無関係に、生物学的効果を発揮することが確認されている(Golu bら、1991、Golubら、1992、Uittoら、1994)。このような効果には、全てでは
なく幾つかの動物及びヒト由来のメタロプロテイナーゼの抑制が含まれる。 研究により、幾つかの系において、特定のテトラサイクリン及びメタロプロテ
イナーゼの抑制剤が、腫瘍の進行(DeClerckら、1994)又は血管形成(WIPO公開
WO92/12717;Maragoudakisら、1994)を抑制できることが示唆された。Zuckerら
(1985)は、ミノサイクリンが、インビトロでメラノーマ細胞活性を抑制できる
ことを示した。幾つかのテトラサイクリンは、幾つかの腫瘍に対して細胞静止作
用を示すことができる(Kroonら、1984;van den Bogertら、1986)。プロゼ
ラチナーゼA(MMP-2)は、腫瘍の広がりに関連していることが報告された(Yuら
、1997)。6-デメチル-6-デオキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(C MT-3)は、インビボでの前立腺及びメラノーマ腫瘍の成長及び転移を抑圧するこ
とが示された(Lokeshwarら、1998;Seftorら、1998)。
【0007】 真菌の成長は、特に免疫系が弱っている患者において、重要な臨床問題である
。現在臨床使用可能な抗真菌剤は、相対的にわずかしかない。その上、真菌は、
臨床使用に認められたわずかな抗真菌剤に対して耐性を発達させている。 現在利用できる抗真菌剤は、一般的に、非常に有毒であり、腎機能障害、静脈
炎及び胃腸障害等の副作用を起こす。幾つかの抗真菌剤、例えばニスタチン(Nys tatin、商標)は、消化管による吸収が少ない。従って、新規で改善された抗真菌
剤の必要性がある。
【0008】
【発明の概要】
これらの及び他の目的は、本発明によって達成できることが分かり、真菌の成
長を抑制するのに効果的であるが、実質的に抗細菌活性を持たない量で、テトラ
サイクリン、好ましくは化学修飾されたテトラサイクリン(CMT)を投与するこ
とによって、真菌の成長を抑制する方法を、真菌の成長を抑制する必要がある哺
乳類に提供する。
【0009】 本発明は、真菌の成長を抑制する方法を提供する。この方法は、真菌の成長を
抑制するのに効果的であるが、抗細菌活性を実質的に有さない、テトラサイクリ
ン化合物の投与を含む。 ここで定義される真菌には、クロロフィルの不存在及び堅い細胞壁の存在によ
って特徴づけられる、真核の単細胞生物が含まれる。好ましい真菌は、臨床的に
重要な真菌であり、真菌が哺乳類の中又は上で成長する意味である。臨床的に重
要な真菌の例として、クリプトコッカス種(Cryptococcus species)、カンジダ
・アルビカンス(Candida albicans)、リゾプス種(Rhizopus species)、アスペル
ギルス・フミガツス(Aspergillus fumigatus)、ペニシリウム種(Penicillium sp ecies)、アブシジア種(Absidia species)、セドスポリウム・アピオスペルムム( Scedosporium apiospermum)、フィアロフォラ・ベルコーサ(Phialophora verruc osa)、クンニンガメラ種(Cunninghamella species)、トリコセシウム種(Tricoth ecium species)、ウロクラジウム種(Ulocladium species)、フォンセシエ種(Fon secae species)等が挙げられる。 本発明の方法で利用されるテトラサイクリン化合物は、1種類より多い真菌の
タイプの成長を抑制できる。加えて、幾つかのテトラサイクリン化合物は、他よ
りももっと効果的に、幾つかの真菌の種の成長を、抑制する。更に、複数の真菌
の成長を抑制するのに、単一のテトラサイクリン化合物又はテトラサイクリン化
合物の組合せが投与可能である。 投与されるテトラサイクリン化合物は、抗細菌又は非抗細菌化合物、又はこれ
らの組合せであり得る。テトラサイクリン化合物は、前に示した一般的構造を有
する。 抗細菌テトラサイクリン化合物のいくつかの例として、ドキシサイクリン(dox ycycline)、ミノサイクリン(minocycline)、テトラサイクリン(tetracycline)、
オキシテトラサイクリン(oxytetracycline)、クロロテトラサイクリン(chlortet racycline)、デメクロサイクリン(demeclocycline)、リメサイクリン(lymecycli ne)及びこれらの製薬上許容できる塩が挙げられる。ドキシサイクリンは、好ま
しくは、含水塩又は水和物、好ましくは一水和物として投与されるのが好ましい
。 抗細菌テトラサイクリン化合物は、真菌の成長を減少させるのに効果的である
が、細菌の成長を有意に減少しない量で、投与される。 例えば、有意な抗細菌活性を有するテトラサイクリン化合物は、抗細菌量の10 〜80%の量で投与され得る。より好ましくは、抗細菌テトラサイクリン化合物は
、抗細菌量の40〜70%の量で投与される。 テトラサイクリンファミリーのメンバーの抗細菌量のいくつかの例として、10 0mg/日のドキシサイクリン、100mg/日のミノサイクリン、1日4回の250mgのテ
トラサイクリン、1000mg/日のオキシテトラサイクリン、600mg/日のデメクロサ
イクリン及び600mg/日のリメサイクリンが挙げられる。
【0010】 好ましい態様において、非抗細菌テトラサイクリンが投与される。非抗細菌テ
トラサイクリン化合物は、構造的に、抗細菌テトラサイクリンに関連するが、化
学的修飾によって、それらの抗菌活性が実質的に又は完全に除去されている。化
学的修飾テトラサイクリンは、ここでCMTとして言及される。 例えば、非抗細菌テトラサイクリン化合物は、テトラサイクリンと比較して、
少なくとも約10倍、好ましくは少なくとも約20倍、それ以上の高い濃度で、
抗細菌活性を達成することができる。 実質的に抗細菌活性を有さないテトラサイクリンは、抗真菌活性を示し得るこ
とが分かった。例えばテトラサイクリンのような抗生物質は、細菌の成長を抑制
することが知られている。しかしながら、一般的に、テトラサイクリンのような
抗生物質は、治療投薬量において、真菌のような核のある(真核)細胞を破壊す
ることはできないと信じられていた。CMTのような、抗細菌活性が殆ど又は全く
無いテトラサイクリンは、優れた抗真菌活性を示すことができ、しかも低い細胞
毒性を示す。
【0011】 化学的修飾された非抗細菌テトラサイクリン(CMT)の例として、テトラサイ
クリン環構造の4位でジメチルアミノ基が欠けたもの、例えば以下のものを挙げ
ることができる。 4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-1) 6-デメチル-6-デオキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-3) 7-クロロ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-4) 4-ヒドロキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-6) 4-デ(ジメチルアミノ)-12α-デオキシテトラサイクリン(CMT-7) 6-デオキシ-5α-ヒドロキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-8 ) 4-デジメチルアミノ-12α-デオキシアンヒドロテトラサイクリン(CMT-9) 7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサ
イクリン(CMT-10)、 4-デ(ジメチルアミノ)-5-オキシテトラサイクリン 5α,6-アンヒドロ-4-ヒドロキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン、
4-デ(ジメチルアミノ)-11-ヒドロキシ-12α-デオキシテトラサイクリン、 12α-デオキシ-4-デオキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン、及び 12α,4α-アンヒドロ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン 減少した抗細菌活性のために修飾したテトラサイクリンの更なる例として、6- α-ベンジルチオメチレンテトラサイクリン、テトラサイクリンのモノ-N-アルキ
ル化アミド、6-フルオロ-6-デメチルテトラサイクリン、11α-クロロテトラサイ
クリン、テトラサイクリノニトリル(CMT-2)、及びテトラサイクリンピラゾー
ル(CMT-5)が挙げられる。 好ましい化学修飾テトラサイクリンとして、CMT-3、CMT-4、CMT-7及びCMT-8が
挙げられる。CMT-3、CMT-7及びCMT-8が最も好ましい。
【0012】 前述したCMTの誘導体も使用することができる。CMTの誘導体には、CMTから導
かれる化合物が含まれる。テトラサイクリン化合物の組合せ、例えばCMT及び/又
はこれらの誘導体は、本発明の方法に使用することができる。他のテトラサイク
リン及び/又は製薬上の化合物と組合せたCMTも使用することができる。 例えば、CMT-3の誘導体には、以下が含まれる。 CMT-8の誘導体には、以下が含まれる。 CMT-10の誘導体には、以下が含まれる。 好ましい誘導体は、CMT-302、CMT-306、CMT-308及びCMT-315である。CMT-308
及びCMT-315が最も好ましい。 このようなCMT誘導体の更なる例として、ニュートン(Newton)PAのコーラゲネ
クスファーマシューティカルズ(CollaGenex Pharmaceuticals)社のU.S.出願
第09/573,654号明細書に説明される構造が挙げられ、そこで説明される出願及び
化合物は、参照によって完全にここに組み込まれる。
【0013】 投与されるテトラサイクリン化合物は、製薬上許容される塩の形にできる。用
語「製薬上許容される塩」とは、テトラサイクリン化合物から調製された塩及び
製薬上許容できる非毒性の酸又は塩基をいう。酸は、テトラサイクリン化合物の
無機又は有機酸が可能である。無機酸の例として、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水
素酸、硫酸及びリン酸が挙げられる。有機酸の例として、カルボン酸及びスルホ
ン酸が挙げられる。有機酸の基は、脂肪族又は芳香族が可能である。有機酸のい
くつかの例として、蟻酸、酢酸、フェニル酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリ
コール酸、グルクロン酸、マレイン酸、フロ酸、グルタミン酸、安息香酸、アン
トラニル酸、サリチル酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン(embonic(pamo ic))酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、パンセノン(panthenoic)酸
、ベンゼンスルホン酸、ステアリン酸、スルファニル酸、アルギン酸、酒石酸、
クエン酸、グルコン酸、グロン酸、アリールスルホン酸、及びガラクツロン酸が
挙げられる。適切な有機塩基は、例えば、N,N-ジベンジルエチレンジアミン、ク
ロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン
(N-メチルグルカミン)及びプロカインから選択できる。好適な無機塩基には、水
酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが挙げられる。
【0014】 真菌の成長の抑制は、広範囲の濃度に渡って起こる。本発明に使用されるテト
ラサイクリンの効果的量は、真菌成長活性を効果的に抑制する量である。テトラ
サイクリンの量は、真菌の成長活性又は真菌の成長を有意に減少させるのであれ
ば、真菌の成長活性に対して効果的に抑制する。真菌の成長の抑制には、例えば
哺乳類組織における、真菌の侵入性の抑制も含まれる。 投与されるテトラサイクリンの最小量は、真菌の成長の抑制又は排除が可能な
最も少ない量である。CMTは、比較的わずかな副作用を導き、いくつかの場合に
おいては実質的に副作用がない濃度で抗真菌抑制の性質を示す。一般的に、CMT
は、抗細菌テトラサイクリンよりも高いレベルで使用され、有用な細菌を無差別
に殺したり、長期間に渡る抗細菌化合物の使用にしばしば付随する耐性細菌の出
現のような、抗細菌活性に関連した不利な点を避ける。 好ましくは、CMTは、低い光毒性を有し、又は光毒性が許容される血清レベル
になる量で投与される。光毒性は、化学的に誘発される光感受性である。このよ
うな光感受性は、例えば日焼け、水ぶくれ、促進老化、紅斑、湿疹病斑、光、特
に紫外線への暴露のようなダメージを、皮膚に起こさせる。 光毒性は、実施例で述べるように、光刺激(photoirritancy)因子(PIF)の
点から評価することができる。約1.0のPIF値は、測定可能な光毒性を化合物が有
さないとみなされる。 低い光毒性の誘導体は、好ましくは、約5よりも大きくなく、好ましくは約2
よりも大きくない、より好ましくは約1.5よりも大きくない、最も好ましくは約1 .2よりも大きくなく、かつ最適には1であるPIF値を有する。低い光毒性を有する
CMTの例は、CMT-8である。 本発明による有用なCMTは、活性、生物学的利用能、溶解性及び副作用の減縮
を含む物理化学的性質の、望ましいが特異な組合せを有する。これらの性質によ
って、哺乳類の真菌成長活性の抑制に対して特に望ましい化合物になる。更に、
親水性及び疎水性の性質がこれらの化合物で良好に均合い、インビトロ及び特に
インビボの両方で有用性が増すが、このような均合に欠ける他の化合物は実質的
に有用性が少ない、と信じられる。特に、化合物は、水性媒体に適切な溶解性の
程度を有し、体での吸収及び生物学的利用能を可能にし、また、脂肪での溶解性
の程度も有し、作用の推定部位に向かって細胞膜を横切るのを可能にする。CMT- 3は高い脂肪親和性を有し、局所投与中に組織によって直ちに吸収され得る。化
合物は、真菌成長活性の部位又は領域に到達され得る場合、最大限に効果的であ
る。 特定の局在させる条件の治療において、CMTの親水性の程度は、更に重要では
ない。テトラサイクリノニトリル(CMT-2)及び4-ヒドロキシ-4-デ(ジメチルア
ミノ)テトラサイクリン(CMT-6)のような化合物は、水性系で低い溶解性を有
し、真菌成長の直接又は局所治療に使用することができる。アダルトラットをこ
れら2種類のCMTで経口的に強制飼養した動物実験では、これらの化合物の検出
可能な血中レベルが見られず、全身的な吸収の欠損及び/又は特別に速い排出を
示した。
【0015】 本発明の方法は、インビトロ、エクスビボ又はインビボを含めて、どんな場合
でも、真菌の成長を減少させるか除去するのに使用することができる。インビト
ロには、典型的には、培養されたサンプルが含まれる。エクスビボの生体系には
、典型的には生きている動物から採取された細胞又は器官系が含まれる。インビ
ボでの使用は、生きている生体系に限定され、そのような使用には、典型的には
、治療又は薬剤処置が含まれる。従って、テトラサイクリン化合物を哺乳類に投
与する本発明の態様は、インビボの方法の代表である。 本発明の方法は、真菌成長活性によって特徴付けられる医学的状態を治療する
のに有用である。特に、本発明は、真菌成長活性の過剰な又は異常なレベルによ
って特徴付けられる医学的状態の治療(例えば、寛解、回復)に有用である。こ
のような状態は、しばしば、弱まった免疫系によって生じる。例えば、化学療法
を受けているエイズ患者又はガン患者は、口又は体の他の部分での真菌の成長の
発達で悪くなる。 従って、生物における真菌の成長を処置する方法が、その必要がある生物に、
特別に提供される。この方法には、真菌の成長を抑制するのに効果的であるが、
実質的には抗細菌活性が無い量でテトラサイクリンを生物に投与することが含ま
れる。
【0016】 好ましい態様において、テトラサイクリンはCMTである。好ましいCMTには、CM T-3、CMT-4、CMT-7、CMT-8、CMT-302、CMT-306、CMT-308及びCMT-315が含まれる
。CMT-3、CMT-7、CMT-8、CMT-308及びCMT-315が最も好ましい。投与は、局所又
は全身的に可能である。効果的な量は、当業者によって直ちに決定され得る。 好ましい態様において、生物は哺乳類である。哺乳類には、例えば、ヒト、ヒ
ヒ及び他の霊長類、イヌやネコのようなペット動物、ラットやネズミのような実
験動物、及びウマ、ヒツジ、ウシのような家畜が含まれる。ヒトが好ましい。 真菌の成長の抑制を必要とする生物には、植物も含めることができる。植物に
は、例えば、麦、大麦、エンバク、大豆、綿のような作物、野菜、果樹及び果物
植物、及び観賞植物が含まれる。 SABHI寒天培地での抗真菌CMTのスクリーニングによって、CMT-315、CMT-3、CM T-7及びCMT-308が、ペニシリウム種、アスペルギルス・フミガツス、リゾプス種
、及びカンジダ・アルビカンスを含む、様々なテストされた真菌の成長を抑制す
るのに高い効果があったことが示された(表1及び2)。例えば、CMT-315は、
培地で最も速く成長する真菌である、リゾプス種を含む4種類の真菌の成長を有
意に抑制した。この発見の意義は、これら4種類のテストされた真菌全てがヒト
の病気を起こす、ということである。 例えば、ペニシリウム種は、肺感染症、皮膚感染症、外部耳真菌症、真菌性角
膜炎、心内膜症、及び皮膚潰瘍形成の原因である。アスペルギルス・フミガツス
は、アレルギー性気管支肺感染症、菌球、侵入性肺感染症、皮膚及び爪感染症、
骨髄炎、外部耳真菌症、真菌角膜炎、副鼻腔炎、心筋炎、腎感染症及び脳膿瘍を
起こす。リゾプス種は、リノセレブラル(Rhinocerebral)感染症、肺感染症、真
菌性角膜炎、眼内感染症、眼窩蜂巣炎、深創傷感染症、外部耳真菌症、皮膚炎な
どを起こす。 これらの真菌は、通常、空気、土壌、食物、家具等の表面、及び時々、例えば
口内のようなヒトの体内に存在する。真菌は、特に哺乳類において、糖尿病、AI DS、ガン、移植等の患者のような免疫系が弱わっている場合に、生物の組織に入
り、感染症を起こす。
【0017】 本発明は、テトラサイクリン化合物に、従来の抗真菌剤のような1種類以上の
他の治療剤を含めることによって実施することも可能である。このような他の薬
剤とテトラサイクリン化合物の組合せは、治療プロトコルを強化することができ
る。多くの治療プロトコルは、熟練したプラクティショナーのなかにあって、本
発明の方法に組み込むことができるであろう。 本発明の方法に使用する好ましい製薬組成物は、好適な製薬のキャリヤー(賦
形剤)又は補形剤に、テトラサイクリン化合物の組み合わせを含むことができ、
当該技術のプラクティショナーによって理解される。キャリヤー及び補形剤の例
には、スターチ、ミルク、砂糖、特定の粘土のタイプ、ゼラチン、ステアリン酸
又はその塩、ステアリン酸マグネシウム又はステアリン酸カルシウム、タルク、
植物性脂肪又は油、ゴム及びグリコールが含まれる。 テトラサイクリン化合物は、叙放性で哺乳類に投与することができ、公知であ
る。叙放性投与は、特定の時間に渡って一定の薬物レベルを達成する、薬物送達
の方法である。そのレベルは、典型的には、血清濃度で測定される。叙放による
テトラサイクリン化合物の送達方法の更なる説明は、ペンシルバニア、ニュート
ンのコーラゲネクスファーマシューティカルズのU.S.出願第60/281,854号明細書
で分かり、参照によってここに完全に組み込まれる。
【0018】 全身投与は、経腸又は非経口でできる。経腸投与は、テトラサイクリンの送達
に好ましいルートであり、適切な希釈剤、キャリヤー等と一緒にテトラサイクリ
ン化合物を含有する組成物が、直ちに処方される。液体又は固体(例えば、錠剤
、ゼラチンカプセル)処方が使用可能である。 また、非経口使用(例えば、静脈内、筋肉内、皮下注射)が考えられ、当該分
野で公知の従来の希釈液、キャリヤー等を使用する処方が、化合物を送達するの
に使用できる。 それとは別に、テトラサイクリン化合物の送達に、局所適用を含むことができ
る。このような局所使用に好適であると考えられる組成物には、ゲル、塗剤、ロ
ーション、軟膏等が含まれる。好ましい態様において、テトラサイクリン化合物
は、口内洗浄液に含まれる。
【0019】 植物への投与は、公知の手段で行うことができる。このような手段には、例え
ば、植物の表面又は周囲の土壌にスプレー又は撒くことによる適用が含まれる。 哺乳類に対する最大限の投薬量は、望まない又は耐えられない副作用を起こさ
ない最も高い投薬量である。このような投薬量は、当業者によって直ちに決定さ
れ得る。例えば、CMTを、約0.1〜60mg/kg/日、好ましくは、約1〜18mg/kg/日の
量で哺乳類に全身的に投与することができる。プラクティショナーは、その分野
の技術及び知識によってガイドされ、本発明には、無制限に、所望の抗真菌活性
を達成するのに効果的な量が含まれる。 また、局所投与におけるテトラサイクリンの適切な投与量は、当業者によって
直ちに決定され得る。例えば、賦形剤に約25%(質量/質量)までの量のCMTの
局所投与を、ヒトに毒性無く、投与することができる。約0.1〜10%の量が好ま
しい。
【0020】 臨床で現在可能な殆どの抗真菌剤は、ヒトのような哺乳類に対して、抗細菌剤
よりもずっと毒である。例えば、アンホテリシンBは、消化系を不調するだけで
なく、神経系にもダメージを起こすであろう。 CMTは、通常は、哺乳類に対して従来の抗真菌化合物よりも毒が弱い。例えば
、CMT-3は、異常な高用量を除いて、副作用の形跡なしでガン患者にテストされ
る。また、CMTは、しばしば、従来の抗真菌剤よりも良好に系に吸収される。特
定のCMTは、限られた生体分布を有し、例えば、CMT-5である。このような場合、
局所投与は、化合物の投与の好ましいルートである。 以下の例は、本発明の更なる理解を援助するのに提供される。使用される特定
の材料及び条件は、本発明の更なる実例となり、またこれらの妥当な範囲を制限
しない意図である。
【0021】
【実施例】例1 以下の例は、CMT-3、4、7、8及び以下のCMT-3の誘導体:302、303、306、308
、309及び315に対する、選択された真菌の反応を説明する。 以下の真菌を、保存培養からポテトデキストロース寒天(PDA)に接種し、3
0℃で好気的にインキュベートした。真菌は、アスペルギルス・フミガツス AT CC 1022、ペニシリウム種(実験室単離)、カンジダ・アルビカンス、ATCC 1405 3及びリゾプス種である。 滅菌した綿チップアプリケーターを、滅菌0.9%食塩水で湿らせ、豊富な分生
子を示す、アスペルギルス・フミガツス、リゾプス種、及びペニシリウム種のPD A斜面の表面で転がした。分生子を0.9%食塩水に懸濁し、濁度を0.5マクファー
ランドスタンダード(おおよそ1.5×108細胞に相当する)になるように調製した
。カンジダ・アルビカンスを、食塩水に懸濁して、同様の方法で0.5マクファー
ランドに調製した。これらの懸濁液を、滅菌0.9%食塩水で1:100に希釈した。 pH7.0のSABHI寒天(ディフコ(Difco))を、100mlの量に調製し、121℃15分で
滅菌した。SABHI寒天を50℃に冷却後、各CMTサブスタンス10mlを、10%DMSOで濃
度250μg/mlの濃度に調製した。次に、CMTサブスタンスを、寒天ベースの最終濃
度25μg/mlで添加した。 各CMTのSABHI寒天プレート及びコントロールであるジメチルスルホキシド(DM SO)を使用するCMTなしのSAHBI寒天に、前述のように調製した、アスペルギルス
・フミガツス、ペニシリウム種及びリゾプス種の分生子懸濁液10μl、及びカン
ジダ・アルビカンスの懸濁液10μlを接種した。次に、プレートを、好気的に24
時間及び30℃で48時間インキュベートした。 結果を、表1(24時間インキュベーション)及び表2(48時間インキュベーシ
ョン)に示す。表1及び2に使用したスコアテーブルを、表3に示した。
【0022】
【表1】 表1 24時間インキュベーションでコントロールと比較した、25μg/mlでの成長
【0023】
【表2】 表2 48時間でコントロールと比較した25μg/mlの成長
【0024】
【表3】 表3 真菌成長の抑制スコア及び等級
【0025】 CMT-315は、テストされた真菌全てに対する活性で、最も良い結果になった。C MT-308は、アスペルギルス・フミガツス及びペニシリウム種に対して活性を示し
た。CMT-4は、ペニシリウム種及びアスペルギルス・フミガツスに対して活性を
示した。CMT-7は、カンジダ・アルビカンスに対して、強い活性を示した。CMT-3 は、最も迅速に成長する真菌であり、リノセレブラル感染症、肺感染症、真菌性
角膜炎、眼内感染症、眼窩蜂巣炎、深創傷感染症、外部耳真菌症、皮膚炎等を引
き起こす、リゾプス種を抑制した。
【0026】例2 本例は、アスペルギルス・フミガツスの抑制において、CMT-3と、従来の抗真
菌剤である、アンホテリシンB(AmB)との直接比較を示す。プレートを、0.125
、0.25、0.50、1.00及び2.00濃度の各テスト薬剤を使用して、前述のように調製
した。DMSOをコントロールとして使用した。 結果を以下の表4に示す。結果は、表3に述べた基準に従って等級付けした。
【0027】
【表4】 表4
【0028】 結果は、様々な濃度で、CMT-3がAmBと同様にアスペルギルス・フミガツスの成
長を効果的に抑制することを示した。濃度1.0μg/mlにおいて、AmBは、真菌の成
長を100%抑制し、CMT-3は、成長を95%抑制した。2.0μg/mlにおいて、Am BとCMT-3の両方で、成長を100%抑制した。重要なことに、CMT-3は、AmBと異
なり、2.0μg/mlの濃度で、インビボで極くわずかな毒性を示す。
【0029】例3 本例は、インビトロで50%まで真菌の成長を減少するのに要求される抗真菌剤
の濃度(IC50)及びインビトロで真菌の成長を完全に抑制するのに要求される濃
度(MIC)を示す。本発明の方法に使用されるCMT、即ちCMT-3及びCMT-8を、マイ
クロプレート寒天ゲルで、ドキシサイクリン及びアンホテリシンBと比較した。 各薬剤を、DMSOで希釈し(1.0mg/ml)、原液とし、-20℃で保存した。使用に
先立ち、各原液を溶かしてDMSOで希釈して、6つの異なる100×濃縮物を製造し
た。ポテトデキストロース寒天を蒸留水に溶解し(39g/L)、138℃(250°F)で
15分滅菌した。寒天液を各薬剤と混合し(60℃の水浴中で)、最終濃度のシリ
ーズ、即ち0.00、0.25、0.50、1.00、2.00、4.00μg/mlを作った。次に、混合液
を24ウエルプレート(1ml/ウエル)に移した。ゲルが固まったあと、PBS中の真
菌(胞子数=1-5×104/ml)を、各ゲルの上に10μlピペッティングで接種した。
各種の要求に依存して異なる時間、例えば、ペニシリウム、リゾプス、トリコセ
シウム、ウロクラジウム、アブシジア、アスペルギルス、カンジダ、クンニンガ
メラを24時間、セドスポリウムを3日間、及びフォンセシエ及びフィラロフォ
ラを5日間、プレートを30℃でインキュベートした。 11種類の異なる真菌におけるMIC及びIC50を表5に示す。「*」は、アンホテ
リシンBと同様か又は良かった結果を示す。「NI」は、検出可能な抑制がなかっ
たことを示す。
【0030】
【表5】 表5
【0031】 このように、CMT-3は、11種類のテストした真菌すべてに効果的であり、CMT -8は、これらの真菌の幾つかにおいて効果があった。しかしながら、11種類の
異なる真菌種のうち8種類において、アンホテリシンBは、CMT-3と同等か又はよ
り弱い抗真菌活性を示した。ドキシサイクリンは、この実験において検出可能な
抗真菌活性が本質的になかった。
【0032】例4 本例は、インビトロで、静真菌性(即ち真菌の成長を阻止する)又は殺真菌性
(即ち真菌を殺す)であるCMT-3及びアンホテリシンBの抗真菌活性を示す。 実験の前処理段階で、ペニシリウムの胞子をPBSに懸濁し、胞子数107/mlにし
た。CMT-3及びアンホテリシンBをDMSOに溶解して1.0mg/mlの濃度にして、原液と
した。これらの原液の10又は50μlのアリコートをインキュベーション混合物(1 07/mlのペニシリウム胞子のPBS1.0mlを含む)に加え、両方の薬物においてそれ
ぞれ、10μg/ml又は50μg/mlの最終濃度にした。ペニシリウムの様々なインキュ
ベーションを24時間30℃で行った。 前処理段階後、反応混合物をPBSで1000倍に希釈し、両方の薬物の濃度を0 .01μg/ml又は0.05μg/mlにし、ペニシリウム胞子数を104/mlにした。CMT-3及び
アンホテリシンBのこれらの薬物濃度は、生存するペニシリウム胞子の成長を抑
制することは期待されていなかった。 次に、コントロールを調製した。インキュベーションの前に、各試験管をそれ
ぞれ、更に希釈しないか、又はPBSで1/2又は1/4に希釈して、3種類の異なる胞
子数の試験管、即ち、104/ml、又は0.5×104/ml、又は0.25×104/mlを作成した
。次に、これらの培養物を、24ウエルプレートのポテトデキストロース寒天ゲ
ルに接種し、30℃で48時間インキュベートし、前に説明したように、真菌の
成長の速度を決定した。 ペニシリウム胞子107/mlのみを含む前処理段階の懸濁液及びPBSから、コント
ロールを調製した。このコントロールをPBSで1000倍に希釈して、胞子数104/ml
にした。この希釈された胞子懸濁液の1.0mlを、8本の試験管に加えた。また、C MT-3とアンホテリシンBの原液、及びDMSOを、PBSで1000倍に希釈し(新濃度は、
両方の薬剤において1.0μg/ml及びDMSO0.1%である)、これらの溶液の10又は50 μlを前述の試験管に加えた。各試験管の最終濃度は、両方の薬剤(CMT-3又はAm B)で各0.01μg/ml又は0.05μg/ml、又はDMSO0.001%又は0.005%であった。こ
れらの試験管を、更に、前述のように処理し、コントロールとして真菌の成長を
決定した。
【0033】 結果は、両方の薬剤(CMT-3及びアンホテリシンB)の0.01及び0.05μl/mlの濃
度を含む、全てのコントロールで、薬物なしの培養物と同じペニシリウム成長速
度を示し、両方の薬剤のこれらの低い濃度は、これらのコントロール培養物にお
いて、真菌の成長を抑制しなかったことを示した。 ペニシリウムの培養物は、10及び50μl/mlのアンホテリシンBで前処理した後
、実験のその次のインキュベーション段階中、PBS及びDMSOコントロールと同じ
成長速度を示し、この薬剤は、前処理段階中に胞子を殺さないことを示した。 対照的に、10及び50μl/mlのCMT-3で前処理した後のペニシリウムの培養物は
、コントロールと比較して、寒天ゲルで殆ど又は全く成長しなかったことを示し
、CMT-3は、前処理段階中に真菌の胞子を殺すことを示した。 従って、アンホテリシンBは、静真菌性活性を示し、即ち、真菌の成長は、阻
止するが、真菌の胞子は殺さなかった。一方、CMT-3は、ペニシリウムに対して
、殺真菌性活性を示し、真菌を殺した。
【0034】文献 DeClerck YA, Shimada H, Taylor SM, 及び Langley KE, "Matrix metalloproteinases and their inhibitors in tumor progression," Annals NY Acad Sci 732:222-232(1994) Golub LM, Ramamurthy NS, McNamara TF, Greenwald RA, 及び Rif kin BR, "Tetracyclines inhibit connective tissue breakdown:New therapeut ic implications for an old family of drugs," Crit Rev Oral Biol Med 2(2) :297-322(1991). Golub LM, Sorsa T, 及び Suomalainen K, Curr Opin Dent 2:80-9 0(1992) Kroon AM, Dontje BHJ, Holtrop M, 及び van den Bogert C, "The mitochondrial genetic system as a target for chemotherapy:tetracyclines as cytostatics," Cancer Letts 25(1):33-40(1984) Lokeshwar BL, Selzer MG, Dudak SM, Block NL, 及び Golub LM, "inhibition of tumor growth and metastasis by oral administration of a n on-antimicrobial tetracycline analog (CMT-3) and doxycycline in a m etastatic prostate cancer model," Cancer Res(1998) Maragoudakis ME, Peristeris P, Missirlis E, Aletras A, Andri opoulou P, 及び Haralabopoulos G, annals NY Acad Sci 732:280-293(1994) Mitscher LA, The Chemistry of the Tetracycline Antibiotics, Ch.6, Marcel Dekker, New York(1978) Seftor REB, Seftor EA, DeLa rco JE, Kleiner DE, Leferson J, Stetler-Stevenson WG, McNama ra TF, Golub LM, 及び Hendrix MJC, "Chemically-modified tetracyclines in hibit human melanoma cell invasion and metastasis," clin Exp Metastasis 16(1998) Uitto VJ, Firth JD, Nip L, 及び Golub LM, Annals NY Acad Sci 732:140-151(1994) van den Bogert C, Dontje BHJ, Holtrop M, Melis TE, Romijn JC , van Dongen JW, 及び Kroon AM, "Arrest of the proliferation of renal an d prostate carcinomas of human origin by inhibition of mitochondrial pro tein synthesisis," Cancer Res 46(7):3283-3289(1986) Yu AE, Hewitt RE, Connor EW, Stetler-Stevenson WG, "Matric m etalloproteinases, Noveltargets for directed cancer therapy," Clin Pharm acol 11:229-244(1997) Zucker S, Lysick RM, Ramamurthy NS, Golub LM, Wieman JM, 及
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───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EC,EE,ES,FI,GB, GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,I N,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD, MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG, US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (71)出願人 リー シ ミン ジェイ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 11733 シトーケット アリソン プレイス 20 (71)出願人 サイモン サンフォード アメリカ合衆国 ニューヨーク州 11790 ストーニー ブルック シダー ストリ ート 71 (72)発明者 リウ ユー アメリカ合衆国 ニューヨーク州 11790 ストーニー ブルック ショーンバーグ ビー311シー (72)発明者 ゴーループ ローン エム アメリカ合衆国 ニューヨーク州 11787 スミスタウン ウィットニー ゲイト 29 (72)発明者 ライアン マリア アメリカ合衆国 ニューヨーク州 11743 ハンティントン ヴァニーナ プレイス 5 (72)発明者 リー シ ミン ジェイ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 11733 シトーケット アリソン プレイス 20 (72)発明者 サイモン サンフォード アメリカ合衆国 ニューヨーク州 11790 ストーニー ブルック シダー ストリ ート 71 Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 DA29 MA01 MA04 MA55 MA56 MA57 NA10 NA14 ZB35

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真菌の成長を抑制する必要がある哺乳類において、真菌の成
    長を抑制する方法において、前記真菌を、CMT-3、CMT-4、CMT-7、CMT-8、CMT-30 8、CMT-315及びこれらの組合せから成る群から選択される化学的に修飾されたテ
    トラサイクリン化合物(CMT)の有効量と接触させることを特徴とする、方法。
  2. 【請求項2】 前記真菌が、クリプトコッカス種、カンジダ・アルビカンス
    、リゾプス種、アスペルギルス・フミガツス、ペニシリウム種、アブシジア種、
    セドスポリウム・アピオスペルムム、フィアロフォラ・ベルコーサ、クンニンガ
    メラ種、トリコセシウム種、ウロクラジウム種、フォンセシエ種及びこれらの組
    合せから成る群から選択される、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記CMTが、CMT-315である、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記真菌が、リゾプス種、アブシジア種、セドスポリウム・
    アピオスペルムム、フィアロフォラ・ベルコーサ、クンニンガメラ種、トリコセ
    シウム種、ウロクラジウム種、フォンセシエ種及びこれらの組合せから成る群か
    ら選択され、かつ前記CMTが、CMT-3である、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記真菌が、アスペルギルス・フミガツス、ペニシリウム種
    、リゾプス種、カンジダ・アルビカンス又はこれらの組合せであり、かつ前記CM Tが、CMT-315である、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記真菌が、ペニシリウム種であり、かつ前記CMTが、CMT-4 である、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記真菌が、カンジダ・アルビカンスであり、かつ前記CMT
    が、CMT-7である、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記真菌が、アスペルギルス・フミガツス、ペニシリウム種
    又はこれらの組合せであり、前記CMTが、CMT-308である、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記真菌が、カンジダ・アルビカンス、ペニシリウム種、セ
    ドスポリウム・アピオスペルムム、トリコセシウム種、ウロクラジウム種、又は
    これらの組合せであり、かつ前記CMTが、CMT-8である、請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記哺乳類が、ヒトである、請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 投与が、全身的である、請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記CMTが、約0.1〜60mg/kg/日の量で投与される、請求項
    11記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記CMTが、約1〜18mg/kg/日の量で投与される、請求項1
    1記載の方法。
  14. 【請求項14】 投与が、局所的である、請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記CMTが、口内洗浄剤に投与される、請求項14記載の
    方法。
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