JP2005526114A - 粘膜炎及び真菌感染症の同時治療方法 - Google Patents

粘膜炎及び真菌感染症の同時治療方法 Download PDF

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Abstract

治療が必要な哺乳類の粘膜炎及び真菌感染症を同時に治療する方法であって、哺乳類の粘膜炎及び真菌感染症の同時治療に有効であるが、実質的に抗生作用のない量のテトラサイクリン化合物からなる、有効量の抗-粘膜炎及び抗-真菌医薬組成物を前記哺乳類に投与することを含む方法。

Description

発明の詳細な説明
この出願は、2002年5月6日提出の米国仮出願第60/377,998号の利益を主張する。前記出願は、参照によって本明細書に取り込まれる。
発明の背景
粘膜炎は粘膜の炎症及び粘膜の上皮の破壊を特徴とする疾患である。そのような破壊は紅斑、潰瘍及び重篤な痛みを生じる。
粘膜炎はしばしば免疫系が損なわれた哺乳類において生じる。例えば、粘膜炎はしばしば癌化学療法及び/又は放射線療法のような抗新生物薬治療の合併症として現れる。
真菌増殖は、またAIDS患者又は化学療法患者のような、免疫系が損われている患者において見られる。真菌増殖はしばしば粘膜炎を併発する。
粘膜炎の治療方法は開示されている。例えば、Sonisらによって、粘膜炎を治療するために炎症性サイトカイン阻害薬、MMP阻害薬及び/又はマスト細胞阻害薬の使用が開示される(国際PCT出願WO99/45910)。MMP阻害薬の例としては、ミノサイクリン、テトラサイクリンHCl、及びドキシサイクリンのようなテトラサイクリンが挙げられている。Sonisらによれば、その治療において、「抗菌薬」を含むことが好ましい。抗菌薬を添加することについて、Sonisらによって示されている理由は、細菌の存在が二次感染及び増幅された組織損傷をもたらすことのみである。Sonisらは、抗-真菌薬を含むことを記載も示唆もしていない。
Lawterらは、粘膜炎を治療するためにMMP阻害薬の使用のSonisらによる開示を認める(国際PCT出願WO01/19362)。Lawterらによれば、粘膜炎の症状の明らかな減少が現れるMMP阻害薬はテトラサイクリンのみである。彼等は、消化管から十分に吸収されないテトラサイクリンを使用して副作用を低減することを試みた。テトラサイクリンは、それが約10%以下のバイオアベイラビリティを有する場合に消化管から十分に吸収されないとして定義される。Lawterらによれば、真菌はテトラサイクリンに対して感受性が低い。したがって、Lawterらは、その処方物が抗-真菌薬を含んでもよいことを開示する。
テトラサイクリンのような抗生物質は、抗-真菌薬として効果的でないと考えられる(Luら、Journal of Dental Research, AADR Abstracts, 80:141, No. 845, (January 2001))。それにもかかわらず、Luらは2つの化学的に修飾された非抗生物質テトラサイクリン(6-デメチル-6-デオキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CTM-3)及び6-α-デオキシ-5-ヒドロキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CTM-8))の効果をインビトロで11種の異なる真菌に対して試験した。CTM-3は11種のうち8種で抗-真菌活性を示した。しかしながら、CMT-8は弱い抗-真菌活性を示し、又は抗-真菌活性を示さなかった。
最近の抗-真菌薬は明らかな毒性の副作用を有する。したがって、抗-真菌薬としてテトラサイクリンを使用することの可能性は魅力的である。しかしながら、明らかに、抗-真菌薬としてテトラサイクリンの臨床効果に関して教示する最新技術は、上述の通り、矛盾する。
上述の通り、免疫系が損なわれている患者のような多くの患者は、粘膜炎及び真菌感染症の両方に対して感受性が高い。したがって、両タイプの感染症にかかっている患者を同時に治療する方法が必要である。単一の薬剤が両タイプの感染症を治療するのに効果的である場合には特に有利である。単一の薬剤の使用は治療のコスト及び副作用の両方を低減するであろう。
発明の概要
本発明は、治療が必要な哺乳類の粘膜炎及び真菌感染症の同時治療方法を提供する。本方法は、粘膜炎及び真菌感染症の同時治療に有効であるが、実質的に抗生作用のない量のテトラサイクリン化合物からなる、有効量の抗-粘膜炎及び抗-真菌医薬組成物を哺乳類に投与することを含む。
発明の詳細な説明
本発明は哺乳類の粘膜炎及び真菌感染症の同時治療方法を提供する。
本明細書で定義される粘膜炎には、どのような粘膜の炎症も含まれる。粘膜とは、身体の内部腔の内側を覆う上皮組織を意味する。例えば、粘膜には、口、食道、胃、腸、及び肛門などの消化管、鼻孔、気管、気管支、及び肺などの気道、並びに生殖器が含まれる。
本明細書で定義される真菌感染症には、真菌によって生じるどんな感染症も含まれる。真菌には、クロロフィルがなく、硬い細胞壁の存在によって特徴付けられるどんな真核単細胞生物も含まれる。本明細書において対象となる真菌は、臨床的に重要な真菌、すなわち哺乳類上又は中で増殖する真菌である。臨床的に重要な真菌の例には、クリプトコッカス種(Cryptococcus species)、カンジダアルビカンス(Candida albicans)、クモノスカビ種(Rhizopus species)、アスペルギルスフミガーツス(Aspergillus fumigatus)、ペニシリウム種(Penicillium species)、アブシディア種(Absidia species)、セドスポリウムアピオスペルマム(Scedosporium apiospermum)、フィアロフォラベルコース(Phialophora verrucosa)、クスダマカビ種(Cunninghamella species)、トリコセシウム種(Tricothecium species)、ウロクラジウム種(Ulocladium species)、及びフォンセセア種(Fonsecae species)が含まれる。
粘膜炎及び真菌感染症の同時治療方法は、テトラサイクリン化合物からなる抗-粘膜炎及び抗-真菌医薬組成物の投与を含む。テトラサイクリン化合物は粘膜炎及び真菌感染症の同時治療に有効であるが、実質的に抗生作用のない量で投与される。
テトラサイクリン類は、テトラサイクリンが親化合物である化合物の分類である。テトラサイクリン化合物にはそれらの製薬的に許容性の塩が含まれる。テトラサイクリンは、以下の一般構造を有する。
Figure 2005526114
多環核の数体系は以下の通りである。
Figure 2005526114
テトラサイクリンのみならず、5-OH(オキシテトラサイクリン、例えばテラマイシン)及び7-Cl(クロロテトラサイクリン、例えばオーレオマイシン)誘導体は天然に存在し、すべて周知の抗生物質化合物である。7-ジメチルアミノテトラサイクリン(ミノサイクリン)及び6α-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリン(ドキシサイクリン)のような半合成誘導体も、公知のテトラサイクリン抗生物質化合物である。
抗生物質(すなわち抗菌性)テトラサイクリン化合物のくつかの例としては、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、クロルテトラサイクリン、デメクロサイクリン、ライムサイクリン、及びサンサイクリンが挙げられる。ドキシサイクリンは、好ましくはそのヒクラート塩(hyclate salt)として、又は水和物、好ましくは一水和物として投与される。
以下により詳細に述べられるように、非抗生物質テトラサイクリン化合物は、構造的に抗生物質テトラサイクリンに関連するが、化学的修飾によって実質的又は完全にその抗生作用が除去されている。例えば、非抗生物質テトラサイクリン化合物は、ドキシサイクリンの濃度の少なくとも約10倍、好ましくは少なくとも約25倍の濃度でなければ、ドキシサイクリンの抗生作用に匹敵する抗生作用を達成することができない。
化学的に修飾された非抗生物質テトラサイクリン(CMTs)の例としては、4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-1)、テトラサイクリノニトリル(CMT-2)、6-デメチル-6-デオキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-3)、7-クロロ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-4)、テトラサイクリンピラゾール(CMT-5)、4-ヒドロキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-6)、4-デ(ジメチルアミノ)-12α-デオキシテトラサイクリン(CMT-7)、6-デオキシ-5α-ヒドロキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-8)、4-デ(ジメチルアミノ)-12α-デオキシアンヒドロテトラサイクリン(CMT-9)、4-デ(ジメチルアミノ)ミノサイクリン(CMT-10)が挙げられる。(COL及びCMTは、この明細書全体にわたって交換可能に使用される。)
本発明の目的では、テトラサイクリン誘導体は、いずれのテトラサイクリン誘導体でもよく、2000年5月18日提出の米国特許出願第09/573,653号、2001年5月18提出の国際出願PCT/US01/16272及び2002年10月18日提出の第10/274,841号に一般的又は具体的に開示されている化合物が挙げられる(それらは、参照によって本明細書に取り込まれる)。化学的に修飾された非抗生物質テトラサイクリンのさらなる例としては、構造C〜Zが挙げられる。(構造のインデックスを参照せよ。)
テトラサイクリン化合物はそれらの製薬的に許容性の塩の形態であってもよい。製薬的に許容性の塩は対応するテトラサイクリン化合物と酸又は塩基から調製してもよい。酸は無機又は有機酸であってもよい。無機酸の例には、塩酸、臭化水素酸、硝酸、ヨウ化水素酸、硫酸、及びリン酸が含まれる。有機酸の例には、カルボン酸及びスルホン酸が含まれる。有機酸は脂肪族、芳香族、脂肪族-芳香族又は芳香族-脂肪族であってもよい。有機酸のいくつかの例には、ギ酸、酢酸、フェニル酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルクロン酸、マレイン酸、フロ酸、グルタミン酸、安息香酸、トルイル酸、アントラニル酸、サリチル酸、マンデル酸、エンボン(パモン)(embonic(pamoic))酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、パンテノン酸、ベンゼンスルホン酸、ステアリン酸、スルファニル酸、アルギン酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、グロン酸、アリールスルホン酸、及びガラクツロン酸が含まれる。適切な有機塩基は、例えば、N,N-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N-メチルグルカミン)、及びプロカインから選択してもよい。
テトラサイクリン化合物は、粘膜炎及び真菌感染症の同時治療に有効であるが、実質的に抗生作用のない量で投与される。治療は、粘膜炎及び真菌感染症に関連する症状の減少又は抑制を生じる場合に有効である。
哺乳類に投与されるテトラサイクリン化合物の最少有効量は、粘膜炎及び真菌感染症を有効に同時治療できる最低量である。最少量のいくつかの例としては、抗生量の10%、20%、30%及び40%が挙げられる。
哺乳類に投与されるテトラサイクリン化合物の最大有効量は、微生物、例えば細菌の増殖を有意には妨げない最大量である。最大量のいくつかの例としては、抗生量の50%、60%、70%及び80%が挙げられる。
投与されるテトラサイクリン化合物の量は、日毎の用量及び血清レベルによって決めることができる。
例えば、有意な抗生作用を有するテトラサイクリン化合物は、抗生物質用量の10〜80%という用量で投与することができる。さらに好ましくは、抗生物質テトラサイクリン化合物は、抗生物質用量の40〜70%という用量で投与される。
日毎の抗生物質用量はこの分野で知られている。テトラサイクリンファミリーのメンバーの抗生物質用量のいくつかの例としては、50、75、及び100mg/日のドキシサイクリン;50、75、100、及び200mg/日のミノサイクリン;1日1、2、3、又は4回の250mgのテトラサイクリン;1000mg/日のオキシテトラサイクリン;600mg/日のデメクロサイクリン;及び600mg/日のライムサイクリンが挙げられる。
定常状態の薬物動態学に基づいたテトラサイクリンの最大の非抗生物質用量の例は、以下の通り:ドキシサイクリンでは20mg/1日に2回;1日に1、2、3又は4回の38mgのミノサイクリン;及び1日に1、2、3又は4回の60mgのテトラサイクリンである。
好ましい実施形態では、ドキシサイクリンを約30〜約60mgの1日量で投与されるが、有意な抗生効果の閾値未満にヒト血漿内濃度を維持する。
特に好ましい実施形態では、ドキシサイクリンヒクラート(hyclate)が1日2回20mgの用量で投与される。このような製剤は、商標名Periostat(登録商標)でペンシルバニア州、ニュータウンのCollaGenex Pharmaceuticals,Inc.によって歯周病用に販売されている。
血清レベルによって記述されるテトラサイクリン化合物の投与量は以下の通りである。
抗生物質テトラサイクリン化合物は、有利には血清テトラサイクリン濃度が最少の抗生物質血清濃度の10〜80%、好ましくは40〜70%となる量で投与される。この最少の抗生物質血清濃度は、有意な抗生効果を及ぼすことが分かっている最低濃度である。
テトラサイクリンファミリーのメンバーの適切な抗生物質血清濃度のいくつかの例は以下の通りである。成人に投与される2個の100mgミノサイクリンHCl錠剤という1回分の用量は、1時間にわたって0.74〜4.45μg/mlの範囲のミノサイクリン血清レベルとなる。平均レベルは2.24μg/mlである。
24時間の間に6時間ごとに投与される250mgのテトラサイクリンHClは、約3μg/mlのピーク血漿濃度をもたらす。24時間の間に6時間ごとに投与される500mgのテトラサイクリンHClは、4〜5μg/mlの血清濃度レベルをもたらす。
一実施形態では、テトラサイクリン化合物は、約0.1〜10.0μg/ml、さらに好ましくは0.3〜5.0μg/mlの血清濃度になる量で投与することができる。例えば、ドキシサイクリンは、約0.1〜0.8μg/ml、さらに好ましくは0.4〜0.7μg/mlの血清濃度になる量で投与される。
定常状態の薬物動態学に基づいたテトラサイクリンの血漿抗生物質閾値レベルのいくつかの例は、次の通り:ドキシサイクリンでは1.0μg/ml;ミノサイクリンでは0.8μg/ml;及びテトラサイクリンでは0.5μg/mlである。
非抗生物質テトラサイクリン化合物は、微生物の無差別な死滅、及び抵抗性微生物の出現を回避しながら、抗生物質テトラサイクリンよりも高い量で使用できる。例えば、6-デメチル-6-デオキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-3)は、約40〜約200mg/日の用量、つまり約1.55μg/ml〜約10μg/mlの血清レベルになる量で投与することができる。
特定の場合のテトラサイクリン化合物の実際に好ましい量は、調製される特定の組成物、適用態様、特定の適用部位、及び治療される被験者(例えば、年齢、性別、大きさ、薬物耐性など)によって変わるだろう。
好ましくは、テトラサイクリン化合物は、低い光毒性を有するか、又は光毒性が許容できる血清レベルになる量で投与される。光毒性は、光、特に紫外線にさらされたときに生じる、化学的に誘導される感光性である。このような感光性は、皮膚を損傷、例えば日焼け、水疱、加齢、紅斑及び湿疹様病変に感受性にならしめる。テトラサイクリン化合物の好ましい量は、1日の全用量40mgのドキシサイクリンの投与によって生じるより多くない光毒性を生成する。
光毒性を定量化するための方法はいくつかある。1つの方法は、いわゆる光刺激係数(PIF)である。PIFは光のない状態でのIC50値と光が当たっている状態でのIC50値の比である。
PIF値の計算において、検定手順から得られるデータは異なる方法によって解釈できる。例えば、1999年3月2日から1999年4月16日の間、PIF値は光毒性ソフトウエアを用いて得られていたが、そのカーブフィッティングアルゴリズムは当時受け入れられていた。本明細書において、この初期の光毒性計算をPIF1と呼ぶ。PIF1値が1である場合、化合物は測定可能な光毒性を持たないと考えられる。5よりも大きいPIF1値は化合物の光毒性の可能性の指標である。
以下の実施例37に詳細に説明されるように、3T3光毒性検定は1999年4月から多くの検証を受け、今では経済協力開発機構(OECD)によってドラフトガイドライン(ドラフトガイドライン432)に組み込まれている。本明細書において、この改訂された光毒性計算をPIF2と呼ぶ。2未満のPIF2値は光毒性を持たないと考えられ、2〜5未満である場合には光毒性の可能性があると考えられ、5以上である場合には明らかに光毒性を持つと考えられる。
PIF2値はPIF1値よりも洗練されている。PIF1とPIF2との定性的な違いは、重要ではない。例えば、COL 10とCOL 1002の平均PIF1値はそれぞれ1.82と1.0である。COL 10とCOL 1002の平均PIF2値はそれぞれ2.04と1.35である。
実施例セクションで説明されるように、PIF値は多くの化合物で決定できない。相対的な光毒性を定量化する他の方法は平均光効果(MPE)と呼ばれる。MPE値は実質的にすべての場合に化合物について決定できる。したがって、MPE値はより一貫性があり、PFE値よりも信頼できる。
MPEは光が当たっている試験化学物質によって誘導される光毒性と光がないときの試験化学物質によって誘導される光毒性との違いの測定である。個々のデータ点のブートストラップ分析から生成される2つの用量応答曲線を用いて選択される用量の範囲にわたってその応答を比較する(Holzhutter 1995及び1997)。例は図3に示される(Peters及びHolzhutter(2002))。この分析方法は、IC50値が一方又は両方の濃度応答曲線について計算できない場合について特に適している。
0.1未満のMPE値(負の値を含む)は、光毒性を持たないことを示すと考えられ、0.1〜0.15未満の値は光毒性をもつ可能性が考えられ、0.15以上の値は明らかに光毒性を持つと考えられる。
低い光毒性を有するテトラサイクリン誘導体のクラスはミノサイクリンの光毒性の約75%未満であり、好ましくは約70%未満、より好ましくは約60%未満、最も好ましくは約50%未満である。ミノサイクリンは約2.04のPIF1及び約0.041のMPEをもつ。
低い光毒性を有するテトラサイクリン化合物誘導体のクラスには、約1、すなわち1〜約2、好ましくは1〜約1.5のPIF1又はPIF2値を有する誘導体が含まれる。低い光毒性を有するテトラサイクリン誘導体のクラスは、好ましくは0.1未満のMPE値を有する。このクラスのメンバーには、これに限定されないが、下記一般式を有するテトラサイクリン化合物が含まれる。
構造K
(式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
R7 R8 R9
水素 水素 アミノ
水素 水素 パルミトアミド
水素 水素 ジメチルアミノ
トリメチルアンモニウム 水素 水素)
及び
構造L 構造M
構造N 構造O
(式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
R7 R8 R9
水素 水素 アセトアミド
水素 水素 ジメチルアミノアセトアミド
水素 水素 ニトロ
水素 水素 アミノ)
及び
構造P
(式中、まとめてR8、及びR9は、それぞれ水素及びニトロである。)
テトラサイクリン化合物は、好ましくは全身又は局所投与される。この明細書の目的では、“全身投与”は、血流中に化合物を吸収させる方法によるヒトへの投与を意味する。
例えば、テトラサイクリン化合物は、技術的に公知のいずれの方法によっても経口投与することができる。例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、トローチ剤、エリキシル剤、懸濁液、シロップ剤、ウエハース、チューインガム等によって経口投与することができる。
さらに、テトラサイクリン化合物を経腸的又は腸管外投与することができ、例えば、注射用溶液若しくは懸濁液として静脈内、筋肉内、又は皮下的;腹腔内;又は直腸投与することができる。例えば、鼻腔内スプレーの形態で鼻腔内;又は例えばパッチの形態で経皮的に投与することもできる。
上述の医薬目的で、本発明のテトラサイクリン化合物は、本技術の熟練家に理解されるように、それ自体で、任意に適切な製薬キャリヤー(媒体)又は賦形剤と共に医薬品を調製することができる。これら製剤は従来の化学的方法に従って製造することができる。
経口用途の錠剤及びカプセルの場合、普通用いられるキャリヤーとしては、ラクトース及びコーンスターチが挙げられる。ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤は通常添加される。キャリヤー及び賦形剤のさらなる例として、ミルク、糖、特定タイプのクレー、ゼラチン、ステアリン酸若しくはその塩、ステアリン酸カルシウム、タルク、植物脂肪若しくは油、ゴム及びグリコールが挙げられる。
経口投与のために水性懸濁液を用いる場合、通常乳化剤及び/又は懸濁剤を添加する。さらに、経口組成物に甘味及び/又は香味剤を添加してよい。
筋肉内、腹腔内、皮下及び静脈内用途では、テトラサイクリン化合物の無菌溶液を使用することができる。溶液のpHを適宜調整して緩衝させる。静脈内用途では、溶質の全濃度を調節して製剤に等張性を与えることができる。
本発明のテトラサイクリン化合物は、さらにミョウバン、安定剤、緩衝液、着色剤、香味剤などのような1種以上の製薬的に許容性の添加成分を含むことができる。
テトラサイクリン化合物を間欠的に投与してもよい。例えば、1日に1〜6回、好ましくは1日に1〜4回テトラサイクリン化合物を投与することができる。
代わりに、テトラサイクリン化合物を徐放投与することができる。徐放投与は、特定の時間にわたって薬物の特定レベルを達成するための薬物送達の方法である。レベルは、典型的に血清濃度で測定される。徐放によってテトラサイクリン化合物を送達する方法のさらなる詳細は、2001年4月5日に提出され、ペンシルバニア州ニュータウンのCollaGenex Pharmaceuticals,Inc.に譲渡されている特許出願“テトラサイクリン及びテトラサイクリン誘導体の制御送達”に記載されている。上記出願は、参照によってその全体が本明細書に取り込まれる。例えば、40mgのドキシサイクリンを24時間にわたって徐放投与することができる。
局所用途について、テトラサイクリン化合物は局所用途に適すると考えられるキャリヤー組成物、例えばゲル、膏薬、ローション、クリーム、軟膏などに組み込まれる。また、キャリヤー組成物は粘膜に直接適用できる支持基板又はマトリックスに組み込んでもよい。支持基板又はマトリックスのには、ガーゼ又は包帯が含まれる。
キャリヤー組成物は約25%(w/v)までの量のテトラサイクリン化合物を含むことができる。約0.1%〜約10%の量が好ましい。
局所適用は、限られた体内分布のみを有する特定の非抗生物質テトラサイクリン化合物、例えばCMT-5について好ましい。
本発明では、テトラサイクリン化合物の局所及び全身投与を組み合わせ又は協調させた投与も考えられる。例えば、全身的に非吸収性の非抗生物質テトラサイクリン化合物は局所的に投与することができ、人体内で実質的な吸収と有効な全身分布が可能なテトラサイクリン化合物は、全身投与することができる。
テトラサイクリン化合物は、技術的に公知の方法で調製される。例えば、天然のテトラサイクリンは、その抗生特性を失わずに修飾することができるが、該構造の特定要素は保持されなければならない。基礎的なテトラサイクリン構造に行える修飾と行えない修飾については、Mitshcerによって、The Chemistry of Tetracyclines,Chapter 6,Marcel,Publishers,New York(1978)でレビューされている。Mitshcerによれば、テトラサイクリン環系の位置5〜9の置換基は、抗生特性を完全に失わずに修飾し得る。しかし、基礎的な環系に対する変更又は位置1〜4及び10〜12の置換基の置換は、一般に、実質的に低いか又は有効な抗生作用のない合成テトラサイクリンをもたらす。
テトラサイクリン化合物のさらなる調製方法については、実施例で述べる。
実施例
以下の実施例は、本発明のさらなる理解を与えるために役立つが、いかなる場合にも本発明の有効な範囲を制限するものではない。
化合物の調製
実施例1
4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシ-9-ニトロテトラサイクリンスルフェート
0℃の25mlの濃硫酸中1ミリモルの4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリンの溶液に1.05ミリモルの硝酸カリウムを添加した。生成した溶液を氷浴温度で15分間撹拌し、1リットルの撹拌冷エーテルに注いだ。沈殿固体を安定させ、溶媒の大部分をデカントした。残存物質を焼結ガラスロートを通じてろ過し、集めた固体を冷エーテルでよく洗浄した。生成物を真空デシケーター内で一晩中乾燥させた。
実施例2
9-アミノ-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
30mlのエタノール中、実施例1の9-ニトロ化合物300mgの溶液に50mgのPtO2を添加した。混合物を理論量の水素が吸収されるまで、大気圧で水素化した。系に窒素を流し、触媒PtO2をろ過し、ろ液を一滴ずつ300mlのエーテルに添加した。分離した生成物をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例3
9-アセトアミド-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
2.0mlの1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン中、実施例2の9-アミノ-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート500mgのよく撹拌した冷溶液に、500mgの炭酸水素ナトリウム、次いで0.21mlの塩化アセチルを添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、ろ過し、ろ液を500mlのエーテルに一滴ずつ添加した。分離した生成物をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例4
4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシ-9-ジアゾニウムテトラサイクリンスルフェート
氷浴内で冷却されたメタノール内の10mlの0.1N塩酸中、実施例2の9-アミノ-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート0.5gの溶液に、0.5mlの亜硝酸n-ブチルを添加した。溶液を氷浴温度で30分間撹拌してから、250mlのエーテル中に注いだ。分離した生成物をろ過し、エーテルで洗浄し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例5
9-アジド-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
10mlの0.1Nメタノール性塩酸中、実施例4の4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシ-9-ジアゾニウムテトラサイクリンスルフェートの0.3ミリモル溶液に、0.33ミリモルのナトリウムアジドを添加した。混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を200mlのエーテル中に注いだ。分離した生成物をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例6
9-アミノ-8-クロロ-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
実施例4の9-アジド-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリンハイドロクロライド1gを、0℃のHCLで飽和している10mlの濃硫酸に溶かした。混合物を氷浴温度で1.5時間撹拌してから500mlの冷エーテルに一滴ずつゆっくり添加した。分離した生成物をろ過し、エーテルで洗浄し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例7
4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシ-9-エトキシチオカルボニルチオ-テトラサイクリンスルフェート
15mlの水中、実施例4の4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシ-9-ジアゾニウムテトラサイクリンスルフェートの1.0ミリモル溶液を、15mlの水中1.15ミリモルのエチルキサントゲン酸カリウムの溶液に添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。分離した生成物をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例8A
(ニトロ化の一般的な手順)
0℃の25mlの濃硫酸中1ミリモルの4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンに、1ミリモルの硝酸カリウムを撹拌しながら添加した。反応溶液を15分間撹拌してから100gの割氷中に注いだ。水溶液を各回20mlのブタノールで5回抽出した。ブタノール抽出液を各回10mlの水で3回洗浄し、体積25mlまで真空中濃縮した。沈殿した明黄色の結晶性固体をろ過し、2mlのブタノールで洗浄し、60℃で2時間真空中乾燥させた。この固体は、2つのモノニトロ異性体の混合物だった。
実施例8B
4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-9-ニトロテトラサイクリン
25mlのメタノール中、4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリン(2異性体の混合物)からのニトロ化生成物980mgに十分なトリエチルアミンを添加して固体を溶かした。ろ過溶液(pH9.0)を濃硫酸でpH5.2に調整した。結晶性の黄色固体(236mg)を得た(収率29%)。この時点でこの物質はかなり純粋で、少量の7-異性体を含有するだけだった。最終的な精製は、珪藻土充填カラムと、溶剤系:クロロホルム:ブタノール:0.5Mリン酸緩衝液(pH2)(16:1:10)を用いて液体分配クロマトグラフィーによって行った。
実施例9
4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-7-ニトロテトラサイクリン
実施例8のメタノールろ液を即座に濃硫酸でpH1.0に調整した。明黄色の結晶性固体が硫酸塩として得られた。この硫酸塩の水溶液(25mg/ml)を、2Nの炭酸ナトリウムでpH5.2に調整して精製遊離塩基を得た。
実施例10
9-アミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリン
30mlのエタノール中、実施例8で調製した9-ニトロ化合物300mgの溶液に、50mgのPtO2を添加した。混合物を理論量の水素が吸収されるまで大気圧で水素化した。系に窒素を流し、PtO2触媒をろ過し、ろ液を300mlのエーテルに一滴ずつ添加した。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例11
9-アセトアミド-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
2.0mlの1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン中、実施例10の9-アミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート500mgのよく撹拌した冷溶液に、500mgの炭酸水素ナトリウム、次いで0.21mlの塩化アセチルを添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、ろ過し、ろ液を500mlのエーテルに一滴ずつ添加した。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例12
4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-9-ジアゾニウムテトラサイクリンスルフェート
氷浴内で冷却されたメタノール内の10mlの0.1N塩酸中、実施例10の9-アミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート0.5gの溶液に、0.5mlの亜硝酸n-ブチルを添加した。溶液を氷浴温度で30分間撹拌してから、250mlのエーテル中に注いだ。分離した固体をろ過し、エーテルで洗浄し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例13
9-アジド-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
10mlの0.1Nメタノール性塩酸中、実施例12の4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-9-ジアゾニウムテトラサイクリンスルフェートの0.3ミリモル溶液に、0.33ミリモルのナトリウムアジドを添加した。混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を200mlのエーテル中に注いだ。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例14
9-アミノ-8-クロロ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
実施例13の9-アジド-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンハイドロクロライド1gを、0℃のHCLで飽和している10mlの濃硫酸に溶かした。混合物を氷浴温度で1.5時間撹拌してから500mlの冷エーテルに一滴ずつゆっくり添加した。分離した固体をろ過し、エーテルで洗浄し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例15
4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-9-エトキシチオカルボニルチオテトラサイクリンスルフェート
15mlの水中、実施例12の4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-9-ジアゾニウムテトラサイクリンスルフェートの1.0ミリモル溶液を、15mlの水中1.15ミリモルのエチルキサントゲン酸カリウムの溶液に添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例16
9-ジメチルアミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
10mlのエチレングリコールモノメチルエーテル中、実施例10の9-アミノ化合物100mgの溶液に、0.05mlの濃硫酸、0.4mlの40%水性ホルムアルデヒド溶液及び炭素上の10%パラジウム触媒100mgを添加した。混合物を大気圧及び室温下20分間水素化した。触媒をろ過し、ろ液をエバポレートして減圧下乾燥させた。残渣を5mlのメタノールに溶かし、この溶液を100mlのエーテルに添加した。分離した生成物をろ過し、乾燥させて98mgを得た。
実施例17
7-アミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリン
この化合物は、手順A又はBで調製できる。手順A.30mlのエタノール中、実施例1の7-ニトロ化合物300mgの溶液に50mgのPtO2を添加した。混合物を理論量の水素が吸収されるまで、大気圧で水素化した。系に窒素を流し、触媒PtO2をろ過し、ろ液を一滴ずつ300mlのエーテルに添加した。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
手順B.1gの6-デオキシ-4-デジメチルアミノ-テトラサイクリンを7.6mlのTHFと10.4mlのメタンスルホン酸に-10℃で溶かした。混合物を0℃まで温めた後、0.86gのジベンジルアゾジカルボキシレートの溶液を添加し、混合物を0℃で2時間撹拌して7-[1,2-ビス(カルボベンジルオキシ)ヒドラジノ]-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンを得た。この物質1ミリモルの70mlの2-メトキシエタノール中の溶液と、300mgの10%Pd-Cを室温で水素化し、7-アミノ-6-デオキシ-4-デジメチルアミノテトラサイクリンを得た。
実施例18
7-アミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシ-4-デジメチルアミノテトラサイクリン
1gの6-デオキシ-5-ヒドロキシ-4-デジメチルアミノテトラサイクリン3を7.6mlのTHF及び10.4mlのメタンスルホン酸に-10℃で溶かした。混合物を0℃まで温めた後、0.5mlのTHF中0.86gのジベンジルアゾジカルボキシレートの溶液を添加し、混合物を0℃で2時間撹拌して7-[1,2-ビス(カルボベンジルオキシ)ヒドラジノ]-4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリンを得た。この物質1ミリモルの70mlの2-メトキシエタノール中の溶液と、300mgの10%PPd-Cを室温で水素化し、7-アミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリンを得た。
実施例19
7-アセトアミド-4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリンスルフェート
2.0mlの1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン中、実施例18の7-アミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリンスルフェート500mgのよく撹拌した冷溶液に、500mgの炭酸水素ナトリウム、次いで0.21mlの塩化アセチルを添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、ろ過し、ろ液を500mlのエーテルに一滴ずつ添加した。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例20
4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシ-7-ジアゾニウムテトラサイクリンハイドロクロライド
氷浴内で冷却されたメタノール内の10mlの0.1N塩酸中、実施例20の7-アミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリンスルフェート0.5gの溶液に、0.5mlの亜硝酸n-ブチルを添加した。溶液を氷浴温度で30分間撹拌してから、250mlのエーテル中に注いだ。分離した固体をろ過し、エーテルで洗浄し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例21
7-アジド-4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリン
10mlの0.1Nメタノール性塩酸中、実施例20の4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシ-7-ジアゾニウムテトラサイクリンハイドロクロライドの0.3ミリモル溶液に、0.33ミリモルのナトリウムアジドを添加した。混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を200mlのエーテル中に注いだ。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例22
7-アミノ-8-クロロ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリンスルフェート
実施例21の7-アジド-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリンスルフェート1gを、0℃の10mlの濃硫酸(予め塩酸で飽和されている)に溶かした。混合物を氷浴温度で1.5時間撹拌してから500mlの冷エーテルに一滴ずつゆっくり添加した。分離した固体をろ過し、エーテルで洗浄し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例23
4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシ-7-エトキシチオカルボニルチオテトラサイクリン
15mlの水中、実施例20の4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシ-7-ジアゾニウムテトラサイクリンハイドロクロライドの1.0ミリモル溶液を、15mlの水中1.15ミリモルのエチルキサントゲン酸カリウムの溶液に添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例24
7-ジメチルアミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-5-ヒドロキシテトラサイクリンスルフェート
10mlのエチレングリコールモノメチルエーテル中、7-アミノ化合物100mgの溶液に、0.05mlの濃硫酸、0.4mlの40%水性ホルムアルデヒド溶液及び炭素上の10%パラジウム触媒100mgを添加した。混合物を大気圧及び室温下20分間水素で還元した。触媒をろ過し、ろ液をエバポレートして減圧下乾燥させた。残渣を5mlのメタノールに溶かし、この溶液を100mlのエーテルに添加した。分離した生成物をろ過し、乾燥させて78mgを得た。
実施例25
7-ジエチルアミノ-4-デジメチルアミノ-5-ヒドロキシテトラサイクリンスルフェート
10mlのエチレングリコールモノメチルエーテル中、7-アミノ化合物100mgの溶液に、0.05mlの濃硫酸、0.4mlのアセトアルデヒド及び炭素上の10%パラジウム触媒100mgを添加した。混合物を大気圧及び室温下20分間水素で還元した。触媒をろ過し、ろ液をエバポレートして減圧下乾燥させた。残渣を5mlのメタノールに溶かし、この溶液を100mlのエーテルに添加した。分離した生成物をろ過し、乾燥させた。
実施例26
4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-7-ジアゾニウムテトラサイクリンハイドロクロライド
氷浴内で冷却されたメタノール内の10mlの0.1N塩酸中、実施例17の7-アミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート0.5gの溶液に、0.5mlの亜硝酸n-ブチルを添加した。溶液を氷浴温度で30分間撹拌してから、250mlのエーテル中に注いだ。分離した固体をろ過し、エーテルで洗浄し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例27
7-アジド-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリン
10mlの0.1Nメタノール性塩酸中、実施例26の4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-7-ジアゾニウムテトラサイクリンハイドロクロライドの0.3ミリモル溶液に、0.33ミリモルのナトリウムアジドを添加した。混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を200mlのエーテル中に注いだ。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例28
7-アミノ-8-クロロ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
7-アジド-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート1gを、0℃の10mlの濃硫酸(予め塩酸で飽和されている)に溶かした。混合物を氷浴温度で1.5時間撹拌してから500mlの冷エーテルに一滴ずつゆっくり添加した。分離した固体をろ過し、エーテルで洗浄し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例29
4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-7-エトキシチオカルボニルチオテトラサイクリン
15mlの水中、実施例26の4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-7-ジアゾニウムテトラサイクリンハイドロクロライドの1.0ミリモル溶液を、15mlの水中1.15ミリモルのエチルキサントゲン酸カリウムの溶液に添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例30
7-ジメチルアミノ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシテトラサイクリンスルフェート
10mlのエチレングリコールモノメチルエーテル中、実施例26の7-アミノ化合物100mgの溶液に、0.05mlの濃硫酸、0.4mlの40%水性ホルムアルデヒド溶液及び炭素上の10%パラジウム触媒100mgを添加した。混合物を大気圧及び室温下20分間水素で還元した。触媒をろ過し、ろ液をエバポレートして減圧下乾燥させた。残渣を5mlのメタノールに溶かし、この溶液を100mlのエーテルに添加した。分離した生成物をろ過し、乾燥させた。
実施例31
9-アセトアミド-8-クロロ-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デオキシ-6-デメチルテトラサイクリン
2.0mlの1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン中、実施例6の9-アミノ-8-クロロ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-6-デメチル-7-ジメチルアミノテトラサイクリンスルフェート500mgのよく撹拌した冷溶液に、500mgの炭酸水素ナトリウム、次いで0.21mlの塩化アセチルを添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、ろ過し、ろ液を500mlのエーテルに一滴ずつ添加した。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例32
8-クロロ-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デオキシ-6-デメチル-9-エトキシチオカルボニルチオテトラサイクリン
15mlの水中、-8-クロロ-4-デジメチルアミノ-6-デオキシ-6-デメチル-7-ジメチルアミノ-9-ジアゾニウムテトラサイクリンハイドロクロライドの1.0ミリモル溶液を、15mlの水中1.15ミリモルのエチルキサントゲン酸カリウムの溶液に添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。分離した固体をろ過し、真空デシケーター内で乾燥させた。
実施例33
8-クロロ-9-ジメチルアミノ-4-デジメチルアミノ-7-ジメチルアミノ-6-デオキシ-6-デメチルテトラサイクリンスルフェート
10mlのエチレングリコールモノメチルエーテル中、実施例6の9-アミノ化合物100mgの溶液に、0.05mlの濃硫酸、0.4mlのアセトアルデヒド及び炭素上の10%パラジウム触媒100mgを添加した。混合物を大気圧及び室温下20分間水素で還元した。触媒をろ過し、ろ液をエバポレートして減圧下乾燥させた。残渣を5mlのメタノールに溶かし、この溶液を100mlのエーテルに添加した。分離した生成物をろ過し、乾燥させた。
実施例34
N-(4-メチルピペラジン-1-イル)メチル-4-デジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリン
58mg(37%)のホルムアルデヒド(0.72ミリモル)の水溶液を、5.0mlのエチレングリコールジメチルエーテル中の4-デジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリン203mg(0.49ミリモル)溶液に添加した。混合物を室温で0.5時間撹拌した。56mg(0.56ミリモル)の1-メチルピペラジンを添加し、生成混合物を一晩中撹拌し、20分間還流させた。混合物を冷却し、固体生成物をろ過で集めた。固体生成物を溶媒で洗浄し、真空ろ過によって乾燥させた。
実施例35
N-(4-メチルピペラジン-1-イル)メチル-4-デジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシ-9-ヘキサノイルアミノテトラサイクリン
49mgの37%ホルムアルデヒド(0.60ミリモル)の水溶液を、5.0mlのエチレングリコールジメチルエーテル中の4-デジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシ-9-ヘキサノイルアミノテトラサイクリン146mg(0.30ミリモル)溶液に添加した。混合物を室温で0.5時間撹拌した。60mg(0.60ミリモル)の1-メチルピペラジンを添加し、生成混合物を一晩中撹拌し、20分間還流させた。混合物を冷却し、固体生成物をろ過で集めた。固体生成物を溶媒で洗浄し、真空ろ過によって乾燥させた。
実施例36
4-デジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシ-9-ヘキサノイルアミノテトラサイクリン
1.54g(7.2ミリモル)の無水ヘキサン酸及び150mgの10%Pd/C触媒を、6.0mlの1,4-ジオキサン及び6.0mlのメタノール中300mg(0.72ミリモル)の4-デジメチルアミノ-6-デメチル-6-デオキシテトラサイクリンに添加した。混合物を室温で一晩中水素化した。触媒をろ過で除去し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣を7mlの酢酸エチルに溶かし、50mlのヘキサンで滴定して固体生成物を得た。固体生成物をろ過し、真空ろ過で乾燥させた。
実施例37
光毒性の決定
BALB/c 3T3(CCL-163)細胞をATCCから得、L-グルタミン(4mM)及び10%新生子ウシ血清で補充された、抗生物質のないダルベッコの最少必須培地(4.5g/lグルコース)(DMEM)で培養した。作業用セルバンク(cell bank)を調製し、マイコプラズマがないことが分かった。96-ウェルプレート内の試験品で細胞を処理した後、ストレプトマイシンスルフェート(100g/ml)及びペニシリン(100IU/ml)を培地に添加した。
DMSO中100倍の濃度から最終的な試験濃度でテトラサイクリン誘導体の系列的な希釈物を調製した。DMSO中のCOL希釈物を細胞に適用するためハンクス液(Hank's balanced salt solution(HBSS))に希釈した。最終的なDMSO濃度は、処理及び対照培養で1%だった。用量範囲発見検定では、8系列の希釈物は半ログ工程の100〜0.03μg/mlの範囲をカバーした。決定的な検定は、用量範囲発見検定で決定される、予測された50%の毒性点に集中している1/4ログ工程で調製される6〜8系列の希釈物で行った。投与溶液によるUV吸収に原因する偽陰性の結果を防ぐために推奨される最高の用量は、100μg/mlだった。1回の用量範囲発見及び少なくとも2回の確定的な試みは、各テトラサイクリン誘導体及び対照化合物で行った。
対照:各検定は、負(溶媒)及び正の両対照を含んだ。各96-ウェルプレート上で12ウェルの負対照培養を使用した。正の対照としてクロルプロマジン(Sigma Chemicals)を用い、調製して試験テトラサイクリン誘導体と同様に投与した。
ソーラーシミュレーター:UVA H1フィルター(320〜400nm)を備えたDermalight SOL 3ソーラーシミュレーターを適切な高さに調整した。96-ウェル微量定量プレートの蓋を貫くエネルギーの測定は、較正されたUVラジオメーターUVAセンサーを用いて行った。シミュレーターの高さを調整して、1.7±0.1m/Wcm2のUVAエネルギーを送達した(結果の線量は、10分当たり1J/cm2だった)。
光毒性検定:各試験物質につき、処理の24時間前に完全培地で1ウェル毎に104個の3T3細胞を接種して二通りのプレートを調製した。処理前に、培地を除去し、細胞を125μlの予熱HBSSで1回洗浄した。50μlの予熱HBSSを各ウェルに添加した。50μlの各試験品希釈物を適宜のウェルに加え、プレートを約1時間インキュベーターに戻した。各プレートの試験又は対照品の各用量で、6個のウェルを処理した。1時間のインキュベーション後、光照射用に指定したプレートを1.7±0.1mW/cm2UVA光に50±2分間室温でさらすと5J/cm2の照射線量になった。細胞毒性検定用に指定した二通りのプレートは、暗所で室温に50±2分間維持した。50分の露光時間後、(光あり又はなし)試験品希釈物をプレートからデカントし、125μlのHBSSで細胞を1回洗浄した。100μlの培養液をすべてのウェルに添加し、24±1時間上述したように細胞をインキュベートした。
24時間のインキュベーション後、培養液をデカントし、ニュートラルレッド含有培養液100μlを各ウェルに添加した。プレートをインキュベーターに戻し、約3時間インキュベートした。3時間後、培養液をデカントし、各ウェルを250μlのHBSSで1回すすいだ。プレートをブロットしてHBSSを除去し、100μlのニュートラルレッド溶媒を各ウェルに添加した。室温での最少20分のインキュベーション(振とうしながら)後、550nmにおける吸光度を、基準としてブランク外部ウェルの平均を用いてプレートリーダーで測定した。試験品及び正の対照によって処理された各ウェルによって吸収されたニュートラルレッドの量を、同一プレート上の負のウェル(12ウェル)の平均によって吸収されたニュートラルレッドと比較することで、相対生存率を得た。負の対照ウェルによって吸収されたニュートラルレッドの量は100%の生存であると考えられる。
相対的光毒性を定量化するための方法がいくつかある。例えば、以下で述べる光刺激係数(PIF)及び平均光効果(MPE)である。
PIF評価によって決定される光毒性
相対的生存度が50%増加する用量を決定するために、相対的細胞生存度を増加する用量の関数としてプロットし、多項式を計算してすべての点にわたって「ベストフィット」する線を求めた。この線が50%の生存点を横切る点に相当する試験物質の用量が計算され(抑制濃度50%、すなわちIC50と呼ぶ)、UVA/可視光が当たる場合及び該光がない場合の試験化学物質の毒性を比較するために使用された。
テトラサイクリン誘導体の光毒性は、その光刺激係数(PIF)によって測定することができる。光刺激係数(PIF)は、光無しのIC50値と光有りのIC50値との比である。すなわち、PIFは、UVA無しのIC50[IC50(-UVA)]をUVA有りのIC50[IC50(+UVA)]と比較して決定した。
IC50(-UVA)
PIF = -----------
IC50(+UVA)
UVA照射及び非照射グループ両方のIC50値は、可能であるときはいつでも決定できる。2つの値が同じである場合、PIFは1であり、光毒性効果はない。光の作用が毒性を増大する場合、光を照射したIC50は光を照射しないIC50よりも低く、PIFは増加する。
IC50(+UVA)は決定できるが、IC50(-UVA)は決定できない場合、PIFは計算できないが、試験した化合物はある程度の光毒性の可能性を有するだろう。この場合、「>PIF」を計算することができ、最大試験可能用量(-UVA)を「>PIF」の計算に使用する。
最大用量(-UVA)
>PIF = ----------------
IC50(+UVA)
試験した最大用量まで、化学的用量が細胞毒性(生存度の50%減少)を示さないため、IC50(-UVA)とIC50(+UVA)を両方とも計算できない場合、これは光毒性の可能性が無いことを示しているだろう。
PIF値の計算において、検定手順から得られるデータは異なる方法によって評価してもよい。
例えば、1999年3月2日から1999年4月16日までの間、PIF値は初期光毒性ソフトウエア及びそのカーブフィッティングアルゴリズムを用いて得られた(すなわち、PIF1)。
1999年4月以降、3T3光毒性検定は広範囲に検証され、今では経済協力開発機構(OECD)によってドラフトガイドライン(ドラフトガイドライン432)に組み込まれている(Spielmannら, The International EU/COLIPA In Vitro Phototoxicity Validation Study; Results of Phase II (blind trial). Part 1: The 3T3 NRU Phototoxicity Test. Toxicology In Vitro 12:305-327 (1998);及びSpielmannら, A Study on UV Filter Chemicals from Annex VII of European Union Directive 76/768/EEC, in the In Vitro 3T3 Phototoxicity Test. ATLA 26:679-708 (1998)参照のこと)。新しいガイドラインは同じ検定手順に従うが、得られるデータの評価においていくつかの追加のガイダンスを与え、アップデートされたソフトウエアが組み込まれている。本明細書において使用されるように、この方法によって判断されるPIF値はPIF2と呼ばれる。
このアップデートされたOECDドラフトガイドラインに従って、IC50値は、多重ブートストラップアルゴリズムによってこのデータにフィットされた曲線から求められる。PIFのカーブフィッティング及び計算は、ドイツ政府(ZEBET、ベルリン)と契約して開発されたソフトウエアによって行われる。
特に、各用量について6個のウェル(したがって、6個の相対的な生存値)があるため、ソフトウエアはブートストラッピングと呼ばれるものを用いてベストフィットラインの多重計算を行う。このアプローチはデータにおける変化を説明するために使用される。ブートストラップ曲線から、ソフトウエアは処理の平均IC50を決定する。IC50は、UVA/可視光のある及びない試験化学物質の毒性を比較するために使用される。図2は、正の対照化学物質クロルプロマジンについて用意された用量応答曲線のセットの例を示す。IC50値の相違は、高い光毒性化学物質のこの例で明確に示される。
オリジナルソフトウエア及び評価手順を用いて、両IC50値を決定できる場合、光毒性剤(phototoxicants)と非光毒性剤(non-phototoxicants)とを区別するためのこの係数のカットオフ値は5である。5よりも大きい係数は試験物質の光毒性の可能性を示している。このソフトウエアを用いて、COL 10について平均PIF1は1.83と決定された。COL 1002について平均PIF1は1.12と決定された。
OECDドラフトガイドラインは、光毒性、光毒性の可能性及び非光毒性を区別するために使用されるPIFの値を修正する。2未満のPIF2は光毒性を持たないと考えられ、2〜5未満である場合には光毒性の可能性があると考えられ、5以上である場合には明らかに光毒性を持つと考えられる。OECDドラフトガイドラインによれば、COL 10及びCOL 1002の平均PIF2値はそれぞれ2.04及び1.35である。
MPE評価によって決定される光毒性
各データ点で、光効果は下記式に従って計算される:
光効果c = 用量効果c×応答効果c (すなわち、PEc=DEc×REc
ここで、cは1つの濃度を表している。
用量効果cは、UVA(c)無しで生存率nを達成するのに必要な用量とUVA(c’)有りで同じ生存率を達成するのに必要な用量とを比較する:
(生存率nを与える用量(-UVA) / 生存率nを与える用量(+UVA)) - 1
用量効果n = ------------------------------------------------------------
(生存率nを与える用量(-UVA) / 生存率nを与える用量(+UVA)) + 1
この比は大きくなると、用量効果の項は1に近づく。
図3の例において、用量効果は1つの点について計算される。0.4用量単位の用量は、光無しで細胞生存度(y軸の応答を言う)を66%に低下させるのに必要であるが、0.16用量単位は、光有りで同様に生存度を低下させるのに必要である。0.4用量単位の用量効果は、下記式である。
| (0.4/0.16) - 1 |
DE0.4 = -------------------- = 0.43
| (0.4/0.16) + 1 |
用量cでの応答効果は、その用量でUVA有り及び無しで生存率を比較し、評価された用量の範囲(n1〜ni)にわたって応答の合計範囲を規格化する。
R(-UVA)c - R(+UVA)c
応答効果c = ---------------------
R0
ここで、R0は合計生存率範囲(100%まで)であり、R(−UVA)cは用量cでUVA無しでの生存率であり、R(+UVA)cは用量cでUVA有りでの生存率である。
用量cでUVA無しでの生存率と用量cでUVA有りでの生存率の差(すなわち、R(−UVA)c − R(+UVA)c)は増加すると(光毒性の可能性を示す)、応答効果cは1.0に近づく。
図3においてもまた、0.4用量の応答効果は以下の通りである。
RE0.4 = (66% - 11%) / 100% = 0.55
この例におけるPEは以下の通りである。
RE0.4 = 0.43 * 0.55 = 0.24
平均光効果は評価された範囲にわたる個々の光効果値の平均である。それは下記式から求められる。
n
Σ w i * PEci
i=1
MPE = --------------
n
Σ w i
i=1
ここで、wiは、各曲線について観測された最も高い生存度の重み係数である。
MPE値は光毒性の可能性を決定するために使用される。検証データのオリジナル分析において、材料は、MPEが0.1未満(これは負のMPE値を含む)である場合には光毒性がないと考えられ、MPEが0.1以上の場合には光毒性であると考えられる(Spielmannら, 1998)。このカットオフはソフトウエアが書き直されれば再度試験され、重み係数が加えられる。経済協力開発機構のドラフト光毒性試験ガイドライン(ガイドライン432)において、0.1未満のMPE値(負の値を含む)は光毒性を持たないことを示していると考えられ、0.1〜0.15未満の値は光毒性の可能性があると考えられ、0.15以上の場合には明らかに光毒性である。このガイドラインは、2003年の最終承認後、標準となることが期待される。MPE値を計算するために使用されるソフトウエアはこのガイドラインの一部である。
以下の表は種々のテトラサイクリン誘導体について光毒性値を示す。正の対照はクロルプロマジンである。光毒性は、新しいOECDドラフトガイドラインを用いて、MPE及びPIFについて評価される。
実施例38
以下の実施例は、選択された真菌のCMT-3、4、7、8、及びCTM-3の以下の誘導体:302、303、306、308、309及び315に対する応答を示す。
以下の真菌:アスペルギルスフミガーツスATCC 1022、ペニシリウム属(Penicillium sp.)(実験室単離品)、カンジダアルビカンス、ATCC 14053、及びクモノスカビ属(Rhizopus sp.)を保存培養からポテトデキストロース寒天(PDA)上へ播種し、30℃で好気的にインキュベートした。
無菌綿付刃(sterile cotton tipped)アプリケータを無菌0.9%塩類溶液で湿らせ、大量の分生子産生(conidiogenesis)を示すアスペルギルスフミガーツス、クモノスカビ属及びペニシリウム属のPDA傾斜培養の表面をロールした。分生子を0.9%塩類溶液に懸濁し、濁度を0.5マクファーランド標準(約1.5×108個の細胞に等しい)となるように調整した。カンジダアルビカンスを塩水溶液に懸濁し、同様に0.5マクファーランドに調整した。これら懸濁液を無菌0.9%塩類溶液で1:100に希釈した。
SABHI寒天(Difco)pH7.0を100mlの量で調製し、121℃で15分間殺菌した。SABHI寒天ベースを50℃に冷却した後、10mlの各CMT物質を250μg/mlの濃度で10%DMSOで調製した。次いで、CMT物質を25μg/mlの寒天ベースの最終濃度で加えた。
各CMTのSABHI寒天プレート及び対照としてジメチルスルホキシド(DMSO)を用いるCMTのないSABHI寒天には、上述の通り調製したアスペルギルスフミガーツス、ペニシリウム属及びクモノスカビ属の分生子懸濁液10μl及びカンジダアルビカンスの懸濁液10μlを接種した。次いで、プレートを30℃で24時間及び48時間好気的にインキュベートした。
結果を表1(24時間のインキュベーション)及び表2(48時間のインキュベーション)に示す。表1及び2で使用したスコアテーブルを表3に示す。
表1 24時間のインキュベーションで対照と比較した25μg/mlでの増殖
Figure 2005526114
表2 48時間のインキュベーションで対照と比較した25μg/mlでの増殖
Figure 2005526114
表3
Figure 2005526114
CMT-315は試験した真菌のすべてに対して活性を有する最もよい結果を示した。CMT-308はアスペルギルスフミガーツス及びペニシリウム属に対して活性を示した。CMT-4はペニシリウム属及びアスペルギルスフミガーツスに対して活性を示した。CMT-7はカンジダアルビカンスに対して強い活性を示した。CMT-3はクモノスカビ属(真菌の中でも最も早く増殖し、リノセレブラル(Rhinocerebral)感染、肺感染、真菌性角膜炎、眼内感染、眼窩蜂巣炎、深い創傷感染、外耳真菌症、皮膚炎などを引き起こす)を阻害した。
実施例39
この実施例はCMT-3とアンホテリシンB(AmB)(通常の抗-真菌薬)とのアスペルギルスフミガーツスの阻害における直接比較を示す。試験した各薬剤の0.125、0.25、0.50、1.00及び2.00濃度を用いて、プレートを上述のように調製した。DMSOを対照として使用した。
結果を下記表4に示す。結果は表3に示される基準に従ってグレード付された。
表4
Figure 2005526114
結果は、種々の濃度でCMT−3がAmBと同程度にアスペルギルスフミガーツスの増殖を阻害したことを示す。1.0μg/mlの濃度で、AmBは真菌増殖を100%阻害したが、CMT-3は増殖を95%阻害した。2.0μg/mlで、AmB及びCMT-3の両方とも増殖を100%阻害した。重要なことは、AmBとは違って、CMT-3は2.0μg/mlの濃度でインビボで毒性が非常に少ないことである。
実施例40
この実施例は、インビトロで真菌の増殖を50%減少させるのに必要な抗-真菌薬の濃度(ID50)及びインビトロで真菌の増殖を完全に阻害するのに必要な最少濃度(MIC)を示す。本発明の方法で利用されるCMT、すなわちCMT-3及びCMT-8をマイクロプレート寒天ゲルでドキシサイクリン及びアンホテリシンBと比較した。
各薬剤を保存液としてDMSO(1.0mg/ml)に溶解し、-20℃で保存した。使用の直前に、各保存液を解凍し、DMSOに希釈して6つの異なる100倍濃度を調製した。ポテトデキストロース寒天を蒸留水(39g/L)に溶解し、138℃(250°F)で15分間殺菌した。寒天溶液を各薬剤と混合し(60℃の水浴で)、最終濃度のシリーズ(すなわち、0.00、0.25、0.50、1.00、2.00、4.00μg/ml)を調製した。次いで、混合物を24ウエルプレートに移した(1ml/ウエル)。ゲルを生成した後、PBS中の真菌(胞子の数=1〜5×104/ml)を各ゲル上に10μlをピペットで移すことによって接種した。プレートを30℃で異なる時間(各種の要求に応じて、例えばペニシリウム属、クモノカビ属、トリコセシウム属、ウロクラジウム属、アブシディア属、アスペルギルス属、カンジダ属、クスダマカビ属について24時間、セドスポリウム属について3日間、並びにフォンセセア属及びフィアロフォラ属について5日間)インキュベートした。
11種の異なる真菌についてMIC及びIC50を表5に示す。「*」はアンホテリシンBよりも良い結果又は同じ結果を示す。「NI」は検出可能な阻害がないことを示す。

























表5
Figure 2005526114










Figure 2005526114
したがって、CMT-3は試験した11種の真菌すべてで効果があり、CMT-8はこれらの真菌の一部で効果がある。しかしながら、真菌の異なる11種のうち8種の真菌について、アンホテリシンBはCMT-3と同じか又は低い抗-真菌活性を示した。Doxyはこの実験で検出可能な抗-真菌活性を実質的に示さなかった。
実施例41
この実施例はインビトロで静真菌性(すなわち、真菌の増殖を抑止する)又は殺真菌性(すなわち、真菌を死滅させる)であるCMT-3及びアンホテリシンBの抗-真菌活性を示す。
実験の前処理フェーズで、ペニシリウム属の胞子をPBS2に懸濁して107/mlの胞子数を達成した。CMT-3及びアンホテリシンBをDMSOに溶解して保存液として1.0mg/mlの濃度を達成した。これらの保存液の10又は50μlアリコットをインキュベーション混合物(107/mlのペニシリウム属の胞子を含むPBSを1.0ml含む)に添加して両薬剤に対してそれぞれ10μg/ml又は50μg/mlの最終濃度を達成した。ペニシリウム属の種々のインキュベーションを24時間30℃で行った。
前処理フェーズ後、反応混合物をPBSで1000倍に希釈し、両薬剤の濃度を0.01μg/ml又は0.05μg/mlにし、ペニシリウム属の胞子の数を104/mlにした。CMT-3及びアンホテリシンBの両方のこれら薬剤濃度は、生存可能なペニシリウム属の胞子の増殖を阻害することは期待されない。
次いで、対照を調製した。インキュベーション前に、各チューブをさらに希釈しないで、又はPBSで1/2若しくは1/4に希釈して異なる3つの胞子数(すなわち、104/ml、又は0.5×104/ml若しくは0.25×104/ml)のチューブを生成した。次いで、これら培養を24ウエルプレートのポテトデキストロース寒天ゲルに接種し、30℃で48時間インキュベートして以下に記載される真菌の増殖の速度を決定した。
対照を、ペニシリウム属の胞子107/ml及びPBSのみを含む前処理フェーズの懸濁液から調製した。この対照をPBSで1000倍に希釈して104/mlの胞子の数を生成した。1.0mlのこの希釈した胞子懸濁液を8つのチューブに添加した。また、CMT-3及びアンホテリシンBの保存液、並びにDMSOをPBSで1000倍に希釈し(新しい濃度は両薬剤について1.0μg/mlであり、DMSOについて0.1%である)、これらの溶液の10又は50μlを上記チューブに添加した。各チューブの最終濃度は両薬剤(CMT-3又はAmB)について0.01μg/ml又は0.05μg/mlであり、又はDMSOについて0.001%又は0.005%であった。これらのチューブは、さらに対照として真菌の増殖を決定するために上述の通り処理した。
結果は、すべての対照(両薬剤(CMT-3及びアンホテリシンB)の0.01及び0.05μl/mlの濃度を含む)が薬剤のない培養とペニシリウム属の増殖速度が同じであることを示し、両薬剤のこれらの低濃度ではこれらの対照培養において真菌の増殖を阻害しないことを示した。
10及び50μl/mlのアンホテリシンBでの前処理後、ペニシリウム属の培養は、この実験の続くインキュベーションフェーズの間PBS及びDMSO対照と同じ増殖速度を示し、この薬剤が前処理フェーズ中に胞子を死滅させないことを示す。
一方、10及び50μl/mlのCMT-3での前処理後、ペニシリウム属の培養は、対照と比較して寒天ゲルでの増殖が少ない又はないことを示し、CMT-3は前処理フェーズの間真菌の胞子を死滅させることを示す。
したがって、アンホテリシンBは静真菌活性を示した。すなわち、真菌増殖を抑止したが、真菌の胞子を死滅させなかった。一方、CMT-3はペニシリウム属に対する殺真菌活性を示し、真菌を死滅させた。



















Figure 2005526114
N/Aは、IC50値がUVA照射及び/又は非照射グループについて決定できなかったことを示す。
N/Dは、PIF1が特定の化合物について決定されなかったこと、又は上で定義されるN/Aであったことを示す。
本明細書において、本発明の化合物の一部はコードネームによって表される。化合物とコードネームの対応は以下の通りである。

Figure 2005526114










Figure 2005526114
構造のインデックス
Figure 2005526114
式中、R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジアゾニウム、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択され;Rは、水素又は低級アルキルであり;及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;但し、以下の条件を有する:R7とR9のどちらかが水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR6-a、R6、R5及びR9がすべて水素であり、かつR7が水素、アミノ、ニトロ、ハロゲン、ジメチルアミノ又はジエチルアミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR6-aがメチル、R6とR9が両方とも水素、R5がヒドロキシルであり、かつR7が水素、アミノ、ニトロ、ハロゲン又はジエチルアミノの場合、R8はハロゲンである;及びR6-aがメチル、R6がヒドロキシル、R5、R7及びR9がすべて水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR6-a、R6及びR5がすべて水素、R9がメチルアミノであり、かつR7がジメチルアミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR6-aがメチル、R6が水素、R5がヒドロキシル、R9がメチルアミノであり、かつR7がジメチルアミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR6-aがメチル、R6、R5及びR9がすべて水素であり、かつR7がシアノの場合、R8はハロゲンでなければならない。
Figure 2005526114
式中、R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R4は、NOH、N-NH-A、及びNH-A(式中、Aは低級アルキル基である)から成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択され;Rは、水素又は低級アルキルであり;及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;但し、以下の条件を有する:R4がNOH、N-NH-アルキル又はNH-アルキルであり、かつR7、R6-a、R6、R5、及びR9がすべて水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR4がNOH、R6-aがメチル、R6が水素又はヒドロキシル、R7がハロゲン、R5とR9が両方とも水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR4がN-NH-アルキル、R6-aがメチル、R6がヒドロキシルであり、かつR7、R5、R9がすべて水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR4がNH-アルキル、R6-a、R6、R5及びR9がすべて水素であり、R7が水素、アミノ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ又はヒドロキシルの場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR4がNH-アルキル、R6-aがメチル、R6とR9が両方とも水素、R5がヒドロキシルであり、かつR7がモノ(低級アルキル)アミノ又はジ(低級アルキル)アミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR4がNH-アルキル、R6-aがメチル、R6がヒドロキシ又は水素であり、かつR7、R5、及びR9がすべて水素の場合、R8はハロゲンでなければならない。
一般式(I)
Figure 2005526114
(式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
R7 R8 R9
アジド 水素 水素
ジメチルアミノ 水素 アジド
水素 水素 アミノ
水素 水素 アジド
水素 水素 ニトロ
ジメチルアミノ 水素 アミノ
アシルアミノ 水素 水素
水素 水素 アシルアミノ
アミノ 水素 ニトロ
水素 水素 (N,N-ジメチル)グリシルアミノ
アミノ 水素 アミノ
水素 水素 エトキシチオカルボニルチオ
ジメチルアミノ 水素 アシルアミノ
ジメチルアミノ 水素 ジアゾニウム
ジメチルアミノ クロロ アミノ
水素 クロロ アミノ
アミノ クロロ アミノ
アシルアミノ クロロ アシルアミノ
アミノ クロロ 水素
アシルアミノ クロロ 水素
モノアルキルアミノ クロロ アミノ
ニトロ クロロ アミノ
ジメチルアミノ クロロ アシルアミノ
ジメチルアミノ クロロ ジメチルアミノ
ジメチルアミノ 水素 水素
水素 水素 ジメチルアミノ);
及び
一般式(II)
Figure 2005526114
(式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
R7 R8 R9
アジド 水素 水素
ジメチルアミノ 水素 アジド
水素 水素 アミノ
水素 水素 アジド
水素 水素 ニトロ
ジメチルアミノ 水素 アミノ
アシルアミノ 水素 水素
水素 水素 アシルアミノ
アミノ 水素 ニトロ
水素 水素 (N,N-ジメチル)グリシルアミノ
アミノ 水素 アミノ
水素 水素 エトキシチオカルボニルチオ
ジメチルアミノ 水素 アシルアミノ
水素 水素 ジアゾニウム
水素 水素 ジメチルアミノ
ジアゾニウム 水素 水素
エトキシチオカルボニルチオ 水素 水素
ジメチルアミノ クロロ アミノ
アミノ クロロ アミノ
アシルアミノ クロロ アシルアミノ
水素 クロロ アミノ
アミノ クロロ 水素
アシルアミノ クロロ 水素
モノアルキルアミノ クロロ アミノ
ニトロ クロロ アミノ);
及び
一般式(III)
Figure 2005526114
(式中、R8は水素又はハロゲンであり、R9は、ニトロ、(N,N-ジメチル)グリシルアミノ、及びエトキシチオカルボニルチオから成る群より選択され);及び
一般式(IV)
Figure 2005526114
(式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
R7 R8 R9
アミノ 水素 水素
ニトロ 水素 水素
アジド 水素 水素
ジメチルアミノ 水素 アジド
水素 水素 アミノ
水素 水素 アジド
水素 水素 ニトロ
ブロモ 水素 水素
ジメチルアミノ 水素 アミノ
アシルアミノ 水素 水素
水素 水素 アシルアミノ
アミノ 水素 ニトロ
水素 水素 (N,N-ジメチル)グリシルアミノ
アミノ 水素 アミノ
ジエチルアミノ 水素 水素
水素 水素 エトキシチオカルボニルチオ
ジメチルアミノ 水素 メチルアミノ
ジメチルアミノ 水素 アシルアミノ
ジメチルアミノ クロロ アミノ
アミノ クロロ アミノ
アシルアミノ クロロ アシルアミノ
水素 クロロ アミノ
アミノ クロロ 水素
アシルアミノ クロロ 水素
モノアルキルアミノ クロロ アミノ
ニトロ クロロ アミノ);
及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩。




































Figure 2005526114





Figure 2005526114
式中、R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジアゾニウム、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択され;Rは、水素又は低級アルキルであり;Ra及びRbは、水素、メチル、エチル、n-プロピル及び1-メチルエチルから成る群より選択され、但しRaとRbが両方とも水素ではありえず;Rc及びRdは、独立的に、(CH2)nCHRe(式中、nは0又は1であり、かつReは水素、アルキル、ヒドロキシ、低級(C1〜C3)アルコキシ、アミノ、又はニトロから成る群より選択される)であり;かつ、Wは(CHRe)m(式中、mは0〜3であり、かつReは上述通りである)、NH、N(C1〜C3)直鎖又は分岐アルキル、O、S及びN(C1〜C4)直鎖又は分岐アルコキシから成る群より選択され;及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩である。さらなる実施形態では、以下の条件が適用される:R7とR9のどちらかが水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR6-a、R6、R5及びR9がすべて水素であり、かつR7が水素、アミノ、ニトロ、ハロゲン、ジメチルアミノ又はジエチルアミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR6-aがメチル、R6とR9が両方とも水素、R5がヒドロキシルであり、かつR7が水素、アミノ、ニトロ、ハロゲン又はジエチルアミノの場合、R8はハロゲンである;及びR6-aがメチル、R6がヒドロキシル、R5、R7及びR9がすべて水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR6-a、R6及びR5がすべて水素、R9がメチルアミノであり、かつR7がジメチルアミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及びR6-aがメチル、R6が水素、R5がヒドロキシル、R9がメチルアミノであり、かつR7がジメチルアミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;R6-aがメチル、R6、R5及びR9がすべて水素であり、かつR7がシアノの場合、R8はハロゲンでなければならない。
構造K
(式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
R7 R8 R9
水素 水素 アミノ
水素 水素 パルミトアミド)
及び
構造L 構造M 構造N 構造O
(式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
R7 R8 R9
水素 水素 アセトアミド
水素 水素 ジメチルアミノアセトアミド
水素 水素 ニトロ
水素 水素 アミノ)
及び
構造P:
式中、まとめてR8、及びR9は、それぞれ水素及びニトロである。
構造K:
式中、まとめてR7、R8、及びR9は、それぞれ水素、水素及びジメチルアミノである。
構造C 構造D 構造E 構造F
(式中、R7は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジアゾニウム、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造C 構造D 構造E 構造F
(式中、R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造C 構造D 構造E 構造F
(式中、R7及びR9は、アリール、アルケン、アルキン、又はそれらの混合物から成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩。
構造G 構造H 構造I 構造J
(式中、R7は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R4は、NOH、N-NH-A、及びNH-A(式中、Aは低級アルキル基である)から成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造G 構造H 構造I 構造J
(式中、R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R4は、NOH、N-NH-A、及びNH-A(式中、Aは低級アルキル基である)から成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造G 構造H 構造I 構造J
(式中、R7及びR9は、アリール、アルケニル、アルキニ又はそれらの混合物から成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R4は、NOH、N-NH-A、及びNH-A(式中、Aは低級アルキル基である)から成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩。
構造K
(式中、R7は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造K
(式中、R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造K
(式中、R7及びR9は、アリール、アルケニル、アルキニル及びそれらの混合物から成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
及び
構造L 構造M 構造N 構造O
(式中、R7は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造L 構造M 構造N 構造O
(式中、R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造L 構造M 構造N 構造O
(式中、R7及びR9は、アリール、アルケニル、アルキニル及びそれらの混合物から成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
及び
構造P
(式中、R9は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
及び
構造Q 構造R
(式中、R7は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造Q 構造R
(式中、R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造Q 構造R
(式中、R7及びR9は、アリール、アルケニル、アルキニル及びそれらの混合物から成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩。
構造S〜Z
(式中、R7は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジアゾニウム、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択され;Ra及びRbは、水素、メチル、エチル、n-プロピル及び1-メチルエチルから成る群より選択され、但しRaとRbが両方とも水素ではありえず;Rc及びRdは、独立的に、(CH2)nCHRe(式中、nは0又は1であり、かつReは水素、アルキル、ヒドロキシ、低級(C1〜C3)アルコキシ、アミノ、又はニトロから成る群より選択される)であり;かつ、Wは、(CHRe)m(式中、mは0〜3であり、前記Reは上述通りである)、NH、N(C1〜C3)直鎖又は分岐アルキル、O、S及びN(C1〜C4)直鎖又は分岐アルコキシから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造S〜Z
(式中、R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;R9は、アリール、アルケニル及びアルキニルから成る群より選択され;Ra及びRbは、水素、メチル、エチル、n-プロピル及び1-メチルエチルから成る群より選択され、但しRaとRbが両方とも水素ではありえず;Rc及びRdは、独立的に、(CH2)nCHRe(式中、nは0又は1であり、かつReは水素、アルキル、ヒドロキシ、低級(C1〜C3)アルコキシ、アミノ、又はニトロから成る群より選択される)であり;かつ、Wは、(CHRe)m(式中、mは0〜3であり、前記Reは上述通りである)、NH、N(C1〜C3)直鎖又は分岐アルキル、O、S及びN(C1〜C4)直鎖又は分岐アルコキシから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩;
又は
構造S〜Z
(式中、R7及びR9は、アリール、アルケニル、アルキニル及びそれらの混合物から成る群より選択され;R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;Ra及びRbは、水素、メチル、エチル、n-プロピル及び1-メチルエチルから成る群より選択され、但しRaとRbが両方とも水素ではありえず;Rc及びRdは、独立的に、(CH2)nCHRe(式中、nは0又は1であり、かつReは水素、アルキル、ヒドロキシ、低級(C1〜C3)アルコキシ、アミノ、又はニトロから成る群より選択される)であり;かつ、Wは、(CHRe)m(式中、mは0〜3であり、前記Reは上述通りである)、NH、N(C1〜C3)直鎖又は分岐アルキル、O、S及びN(C1〜C4)直鎖又は分岐アルコキシから成る群より選択される);及びそれらの製薬的に許容性及び非許容性の塩。
本明細書全体にわたって、いくつかの構造体の記述は用語「低級アルキル」を含む。用語「低級アルキル」とは、相対的に少ない炭素原子数、例えば約1〜10個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。この範囲の好ましい下限は、1、2、3、4又は5個の炭素原子であり、この範囲の好ましい上限は6、7、8、9又は10個の炭素原子である。「低級アルキル」基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などが挙げられる。
いくつかのテトラサイクリン化合物の光刺激係数(PIF)を示す。構造Kでは、示されている化合物は以下の通りである。COL R7 R8 R9308 水素 水素 アミノ311 水素 水素 パルミトアミド306 水素 水素 ジメチルアミノ構造L、M、N又はOでは、示されている化合物は以下通りである。COL R7 R8 R9801 水素 水素 アセトアミド802 水素 水素 ジメチルアミノアセトアミド804 水素 水素 ニトロ805 水素 水素 アミノ構造Pでは、R8が水素で、R9がニトロである(COL-1002)。 PIF計算で用いる正の対照であるクロルプロマジンのサンプル用量応答曲線を示す。 MPE計算で用いるサンプル用量応答曲線を示す。

Claims (43)

  1. 治療が必要な哺乳類の粘膜炎及び真菌感染症を同時に治療する方法であって、粘膜炎及び真菌感染症の同時治療に有効であるが、実質的に抗生作用のない量のテトラサイクリン化合物からなる、有効量の抗-粘膜炎及び抗-真菌医薬組成物を前記哺乳類に投与することを含む方法。
  2. 前記真菌が、クリプトコッカス種、カンジダアルビカンス、クモノスカビ種、アスペルギルスフミガーツス、ペニシリウム種、アブシディア種、セドスポリウムアピオスペルマム、フィアロフォラベルコース、クスダマカビ種、トリコセシウム種、ウロクラジウム種、フォンセセア種、及びその組み合わせからなる群より選ばれる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記真菌が、クモノスカビ種、アブシディア種、セドスポリウムアピオスペルマム、フィアロフォラベルコース、クスダマカビ種、トリコセシウム種、ウロクラジウム種、フォンセセア種、又はその組み合わせからなる群より選ばれ、前記非抗生物質テトラサイクリン誘導体がCMT-3である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記真菌が、アスペルギルスフミガーツス、ペニシリウム種、クモノスカビ種、カンジダアルビカンス、又はその組み合わせであり、前記非抗生物質テトラサイクリン誘導体がCMT-315である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記真菌がペニシリウム種であり、前記非抗生物質テトラサイクリン誘導体がCMT-4である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記真菌がカンジダアルビカンスであり、前記非抗生物質テトラサイクリン誘導体がCMT-7である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記真菌が、アスペルギルスフミガーツス、ペニシリウム種又はその組み合わせであり、前記非抗生物質テトラサイクリン誘導体がCMT-308である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記真菌が、ペニシリウム種、セドスポリウムアピオスペルマム、トリコセシウム種、ウロクラジウム種、又はその組み合わせであり、前記非抗生物質テトラサイクリン誘導体がCMT-8である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記哺乳類がヒトである、請求項1に記載の方法。
  10. 前記治療が前記非抗生物質テトラサイクリン誘導体を全身投与することを含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記全身投与が、経口投与、静脈内注射、筋肉内注射、皮下投与、経皮投与又は鼻腔内投与である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記テトラサイクリン化合物が、抗生物質量の10〜80%の量で投与される抗生物質テトラサイクリン化合物である、請求項1に記載の方法。
  13. 前記テトラサイクリン化合物が、20mgの用量で1日2回投与されるドキシサイクリンである、請求項1に記載の方法。
  14. 前記テトラサイクリン化合物が、38mgの用量で1日1回投与されるミノサイクリンである、請求項1に記載の方法。
  15. 前記テトラサイクリン化合物が、38mgの用量で1日2回投与されるミノサイクリンである、請求項1に記載の方法。
  16. 前記テトラサイクリン化合物が、38mgの用量で1日3回投与されるミノサイクリンである、請求項1に記載の方法。
  17. 前記テトラサイクリン化合物が、60mg/日の用量で1日2回投与されるテトラサイクリンである、請求項1に記載の方法。
  18. 前記テトラサイクリン化合物が、60mg/日の用量で1日3回投与されるテトラサイクリンである、請求項1に記載の方法。
  19. 前記テトラサイクリン化合物が、60mg/日の用量で1日4回投与されるテトラサイクリンである、請求項1に記載の方法。
  20. 前記テトラサイクリン化合物が、最少抗生物質血清濃度の10〜80%という血清濃度になる量で投与される抗生物質テトラサイクリン化合物である、請求項1に記載の方法。
  21. 前記テトラサイクリン化合物が、1.0μg/mlという血清濃度になる量で投与されるドキシサイクリンである、請求項1に記載の方法。
  22. 前記テトラサイクリン化合物が、0.8μg/mlという血清濃度になる量で投与されるミノサイクリンである、請求項1に記載の方法。
  23. 前記テトラサイクリン化合物が、0.5μg/mlという血清濃度になる量で投与されるテトラサイクリンである、請求項1に記載の方法。
  24. 前記抗生物質テトラサイクリン化合物が、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、テトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、クロロテトラサイクリン、デメクロサイクリン又はそれらの製薬的に許容性の塩である、請求項12又は20に記載の方法。
  25. 前記抗生物質テトラサイクリン化合物がドキシサイクリンである、請求項24に記載の方法。
  26. 前記ドキシサイクリンが約0.1〜約0.8μg/mlの範囲の血清濃度を与える量で投与される、請求項25に記載の方法。
  27. 前記ドキシサイクリンが1日2回20mgの量で投与される、請求項25に記載の方法。
  28. 前記ドキシサイクリンが24時間にわたって徐放投与される、請求項26に記載の方法。
  29. 前記ドキシサイクリンが40mgの量で投与される、請求項28に記載の方法。
  30. 前記テトラサイクリン化合物が非抗生物質テトラサイクリン化合物である、請求項1に記載の方法。
  31. 前記非抗生物質テトラサイクリン化合物が、
    4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-1)、
    テトラサイクリノニトリル(CMT-2)、
    6-デメチル-6-デオキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-3)、
    4-デ(ジメチルアミノ)-7-クロロテトラサイクリン(CMT-4)、
    テトラサイクリンピラゾール(CMT-5)、
    4-ヒドロキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-6)、
    4-デ(ジメチルアミノ)-12α-デオキシテトラサイクリン(CMT-7)、
    6-α-デオキシ-5-ヒドロキシ-4-デ(ジメチルアミノ)テトラサイクリン(CMT-8)、
    4-デ(ジメチルアミノ)-12α-デオキシアンヒドロテトラサイクリン(CMT-9)、又は
    4-デ(ジメチルアミノ)ミノサイクリン(CMT-10)である、
    請求項30に記載の方法。
  32. 前記非抗生物質テトラサイクリン化合物が、以下の構造:
    Figure 2005526114
    (式中、
    R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;
    R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;
    R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;
    R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;
    R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジアゾニウム、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択され;
    Rは、水素又は低級アルキルである);及び
    それらの製薬的に許容性の塩から成る群より選択される、請求項30に記載の方法;但し、以下を条件とする:
    R7とR9のどちらかが水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及び
    R6-a、R6、R5及びR9がすべて水素であり、かつR7が水素、アミノ、ニトロ、ハロゲン、ジメチルアミノ又はジエチルアミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及び
    R6-aがメチル、R6とR9が両方とも水素、R5がヒドロキシルであり、かつR7が水素、アミノ、ニトロ、ハロゲン又はジエチルアミノの場合、R8はハロゲンである;及び
    R6-aがメチル、R6がヒドロキシル、R5、R7及びR9がすべて水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及び
    R6-a、R6及びR5がすべて水素、R9がメチルアミノであり、かつR7がジメチルアミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及び
    R6-aがメチル、R6が水素、R5がヒドロキシル、R9がメチルアミノであり、かつR7がジメチルアミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及び
    R6-aがメチル、R6、R5及びR9がすべて水素であり、かつR7がシアノの場合、R8はハロゲンでなければならない。
  33. 前記非抗生物質テトラサイクリン化合物が、以下の構造:
    Figure 2005526114
    (式中、
    R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;
    R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;
    R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;
    R4は、NOH、N-NH-A、及びNH-A(式中、Aは低級アルキル基である)から成る群より選択され;
    R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;
    R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択され;
    Rは、水素又は低級アルキルである);及び
    それらの製薬的に許容性の塩から成る群より選択される、請求項30に記載の方法;但し、以下を条件とする:
    R4がNOH、N-NH-アルキル又はNH-アルキルであり、かつR7、R6-a、R6、R5、及びR9がすべて水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及び
    R4がNOH、R6-aがメチル、R6が水素又はヒドロキシル、R7がハロゲン、R5とR9が両方とも水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及び
    R4がN-NH-アルキル、R6-aがメチル、R6がヒドロキシルであり、かつR7、R5、R9がすべて水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及び
    R4がNH-アルキル、R6-a、R6、R5及びR9がすべて水素、R7が水素、アミノ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ又はヒドロキシルの場合、R8はハロゲンでなければならない;及び
    R4がNH-アルキル、R6-aがメチル、R6とR9が両方とも水素、R5がヒドロキシルであり、かつR7がモノ(低級アルキル)アミノ又はジ(低級アルキル)アミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及び
    R4がNH-アルキル、R6-aがメチル、R6がヒドロキシ又は水素であり、かつR7、R5、及びR9がすべて水素の場合、R8はハロゲンでなければならない。
  34. 前記非抗生物質テトラサイクリン化合物が、以下の構造:
    Figure 2005526114
    (式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
    R7 R8 R9
    アジド 水素 水素
    ジメチルアミノ 水素 アジド
    水素 水素 アミノ
    水素 水素 アジド
    水素 水素 ニトロ
    ジメチルアミノ 水素 アミノ
    アシルアミノ 水素 水素
    水素 水素 アシルアミノ
    アミノ 水素 ニトロ
    水素 水素 (N,N-ジメチル)グリシルアミノ
    アミノ 水素 アミノ
    水素 水素 エトキシチオカルボニルチオ
    ジメチルアミノ 水素 アシルアミノ
    ジメチルアミノ 水素 ジアゾニウム
    ジメチルアミノ クロロ アミノ
    水素 クロロ アミノ
    アミノ クロロ アミノ
    アシルアミノ クロロ アシルアミノ
    アミノ クロロ 水素
    アシルアミノ クロロ 水素
    モノアルキルアミノ クロロ アミノ
    ニトロ クロロ アミノ
    ジメチルアミノ クロロ アシルアミノ
    ジメチルアミノ クロロ ジメチルアミノ
    水素 水素 ジメチルアミノ
    ジメチルアミノ 水素 水素);
    及び
    Figure 2005526114
    (式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
    R7 R8 R9
    アジド 水素 水素
    ジメチルアミノ 水素 アジド
    水素 水素 アミノ
    水素 水素 アジド
    水素 水素 ニトロ
    ジメチルアミノ 水素 アミノ
    アシルアミノ 水素 水素
    水素 水素 アシルアミノ
    アミノ 水素 ニトロ
    水素 水素 (N,N-ジメチル)グリシルアミノ
    アミノ 水素 アミノ
    水素 水素 エトキシチオカルボニルチオ
    ジメチルアミノ 水素 アシルアミノ
    水素 水素 ジアゾニウム
    水素 水素 ジメチルアミノ
    ジアゾニウム 水素 水素
    エトキシチオカルボニルチオ 水素 水素
    ジメチルアミノ クロロ アミノ
    アミノ クロロ アミノ
    アシルアミノ クロロ アシルアミノ
    水素 クロロ アミノ
    アミノ クロロ 水素
    アシルアミノ クロロ 水素
    モノアルキルアミノ クロロ アミノ
    ニトロ クロロ アミノ);
    及び
    Figure 2005526114
    (式中、R8は水素又はハロゲンであり、R9はニトロ、(N,N-ジメチル)グリシルアミノ、及びエトキシチオカルボニルチオから成る群より選択される);及び
    Figure 2005526114
    (式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
    R7 R8 R9
    アミノ 水素 水素
    ニトロ 水素 水素
    アジド 水素 水素
    ジメチルアミノ 水素 アジド
    水素 水素 アミノ
    水素 水素 アジド
    水素 水素 ニトロ
    ブロモ 水素 水素
    ジメチルアミノ 水素 アミノ
    アシルアミノ 水素 水素
    水素 水素 アシルアミノ
    アミノ 水素 ニトロ
    水素 水素 (N,N-ジメチル)グリシルアミノ
    アミノ 水素 アミノ
    ジエチルアミノ 水素 水素
    水素 水素 エトキシチオカルボニルチオ
    ジメチルアミノ 水素 メチルアミノ
    ジメチルアミノ 水素 アシルアミノ
    ジメチルアミノ クロロ アミノ
    アミノ クロロ アミノ
    アシルアミノ クロロ アシルアミノ
    水素 クロロ アミノ
    アミノ クロロ 水素
    アシルアミノ クロロ 水素
    モノアルキルアミノ クロロ アミノ
    ニトロ クロロ アミノ);
    及びそれらの製薬的に許容性の塩
    から成る群より選択される、請求項30に記載の方法。
  35. 前記非抗生物質テトラサイクリン化合物が、以下の構造:
    Figure 2005526114
    Figure 2005526114
    Figure 2005526114
    (式中、
    R7は、水素、アミノ、ニトロ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジ(低級アルキル)アミノ、エトキシチオカルボニルチオ、アジド、アシルアミノ、ジアゾニウム、シアノ、及びヒドロキシルから成る群より選択され;
    R6-aは、水素及びメチルから成る群より選択され;
    R6及びR5は、水素及びヒドロキシルから成る群より選択され;
    R8は、水素及びハロゲンから成る群より選択され;
    R9は、水素、アミノ、アジド、ニトロ、アシルアミノ、ヒドロキシ、エトキシチオカルボニルチオ、モノ(低級アルキル)アミノ、ハロゲン、ジアゾニウム、ジ(低級アルキル)アミノ及びRCH(NH2)COから成る群より選択され;
    Rは、水素又は低級アルキルであり;
    a及びRbは、水素、メチル、エチル、n-プロピル及び1-メチルエチルから成る群より選択され、但しRaとRbが両方とも水素ではありえず;
    c及びRdは、独立的に、(CH2)nCHRe(式中、nは0又は1であり、かつReは水素、アルキル、ヒドロキシ、低級(C1〜C3)アルコキシ、アミノ、又はニトロから成る群より選択される)であり;かつ
    Wは(CHRe)m(式中、mは0〜3であり、かつ前記Reは水素、アルキル、ヒドロキシ、低級(C1〜C3)アルコキシ、アミノ、又はニトロから成る群より選択される)、NH、N(C1〜C3)直鎖又は分岐アルキル、O、S及びN(C1〜C4)直鎖又は分岐アルコキシから成る群より選択される;及び
    それらの製薬的に許容性の塩
    から成る群より選択される、請求項30に記載の方法。
  36. 構造S〜Zから成る群より選択される前記非抗生物質テトラサイクリン化合物が、以下の条件:
    R7とR9のどちらかが水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及び
    R6-a、R6、R5及びR9がすべて水素であり、かつR7が水素、アミノ、ニトロ、ハロゲン、ジメチルアミノ又はジエチルアミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及び
    R6-aがメチル、R6とR9が両方とも水素、R5がヒドロキシルであり、かつR7が水素、アミノ、ニトロ、ハロゲン又はジエチルアミノの場合、R8はハロゲンである;及び
    R6-aがメチル、R6がヒドロキシル、R5、R7及びR9がすべて水素の場合、R8はハロゲンでなければならない;及び
    R6-a、R6及びR5がすべて水素、R9がメチルアミノであり、かつR7がジメチルアミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及び
    R6-aがメチル、R6が水素、R5がヒドロキシル、R9がメチルアミノであり、かつR7がジメチルアミノの場合、R8はハロゲンでなければならない;及び
    R6-aがメチル、R6、R5及びR9がすべて水素であり、かつR7がシアノの場合、R8はハロゲンでなければならない;
    を有する、請求項35に記載の方法。
  37. 前記テトラサイクリン化合物が、ドキシサイクリンの光刺激係数より小さい光刺激係数を有する、請求項1に記載の方法。
  38. 前記テトラサイクリン化合物が、約1〜約2の光刺激係数を有する、請求項1に記載の方法。
  39. 前記テトラサイクリン化合物が、下記一般式を有する、請求項38に記載の方法。
    Figure 2005526114
    (式中、まとめてR7、R8、及びR9は、それぞれ水素、水素及びジメチルアミノである)
  40. 前記テトラサイクリン化合物が、約1.0〜約1.2の光刺激係数を有する、請求項1に記載の方法。
  41. 前記テトラサイクリン化合物が、以下の構造:
    Figure 2005526114
    (式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
    R7 R8 R9
    水素 水素 アミノ
    水素 水素 パルミトアミド);
    及び
    Figure 2005526114
    (式中、各場合にまとめてR7、R8、及びR9は、以下の意味を有する。
    R7 R8 R9
    水素 水素 アセトアミド
    水素 水素 ジメチルアミノアセトアミド
    水素 水素 ニトロ
    水素 水素 アミノ);
    及び
    Figure 2005526114
    (式中、まとめてR8、及びR9は、それぞれ水素及びニトロである。)
    から成る群より選択される、請求項41に記載の方法。
  42. 前記治療が非抗生物質テトラサイクリン誘導体を局所投与することを含む、請求項1に記載の方法。
  43. 前記非抗生物質テトラサイクリン誘導体が含そう薬で投与される、請求項42に記載の方法。
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