JP2003531627A - カンジダ・アルビカンスおよびカンジダ・デュブリニエンシスの検出および定量化のためのポリヌクレオチドプローブ - Google Patents

カンジダ・アルビカンスおよびカンジダ・デュブリニエンシスの検出および定量化のためのポリヌクレオチドプローブ

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Abstract

(57)【要約】 カンジダ・アルビカンスおよび/またはカンジダ・デュブリニエンシス由来のリボソーム核酸を検出するのに有用なハイブリダイゼーションアッセイプローブおよび補助オリゴヌクレオチド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 関連出願 本出願は、米国仮出願第60/201,247号、2000年5月1日出願の
優先権を請求する。この関連出願の全開示は、本明細書に援用される。
【0002】 発明の分野 本発明は、病原性酵母種、カンジダ・アルビカンス(Candida alb
icans)およびカンジダ・デュブリニエンシス(Candida dubl
iniensis)を検出するための組成物および方法に関する。より具体的に
は、本発明は、これらの種のリボソーム核酸に特異性を有する、ハイブリダイゼ
ーションプローブおよび補助ポリヌクレオチドに関する。
【0003】 発明の背景 酵母、カンジダ・アルビカンス(C.アルビカンス)は、ヒトに感染する、最
も一般的な真菌病原体の1つである。カンジダ・アルビカンスは、気道、胃腸管
および女性生殖器官の粘膜の正常フロラ(flora)の一部であるが、この日
和見病原体は、これらの位置で優位を獲得し、そして疾患状態を生じる可能性が
ある。実際、そうでなければ健康な個体のC.アルビカンス感染が致死であるこ
とはまれであるが、例えばAIDS患者、化学療法を受けている癌患者、および
免疫抑制薬剤を投与されている臓器移植患者などの、損なわれた免疫系を有する
個体では、感染は、生命を脅かす異常につながる可能性がある。散在性(全身性
)カンジダ症は、免疫抑制された個体で最も一般的であり、そして通常、該生物
が粘膜上皮を通過して血流に出た後に、確立される。ひとたび血流に入ると、こ
の生物は、血栓静脈炎、心内膜炎、または眼の感染を引き起こす可能性がある。
さらに、C.アルビカンスは、例えば管、針または麻薬乱用を介して、静脈内に
導入されると、実質的にいかなる器官または組織にも侵入しうる。
【0004】 カンジダは、酵母の不均一な属である。少なくとも6つのカンジダ種がヒト病
原体として関連付けられてきているが、カンジダ感染の大部分は、C.アルビカ
ンスおよびC.トロピカリスによって引き起こされる。C.アルビカンス感染の
適切な診断および早期治療は、医学的治療に関して、明らかな利点を提供するた
め、この生物の広範囲の異なる株を検出するのに利用可能な方法を有することが
非常に望ましい。
【0005】 新規日和見病原体、カンジダ・デュブリニエンシスの発見が、ヒト疾患に関与
する生物の範囲に加えられた(Sullivanら, Microbiolog
y 141:1507(1995)を参照されたい)。この酵母種の単離体は口
腔カンジダ症の臨床症状を伴い、そして伴わず、主に、HIV感染患者の口腔か
ら、回収されている。しかし、C.デュブリニエンシスはまた、はるかにより少
ない度合いであるが、無症候性および症候性免疫適格個体の口腔からも回収され
ている。痰、血液、糞便および膣標本からのC.デュブリニエンシスの単離もま
た、いくつか報告されている。OddsらによってJ. Clin. Micr
obiol. 36:2869(1998)に報告された研究では、もともとC
.アルビカンスと同定された酵母の約2%は、DNAフィンガープリンティング
に基づいて、C.デュブリニエンシスと再同定された。
【0006】 デオキシリボ核酸(「DNA」)またはリボ核酸(「RNA」)の2つの一本
鎖は、互いに会合または「ハイブリダイズ」し、相補塩基対間の水素結合によっ
て共に保持される2つの鎖を有する二本鎖構造を形成可能であることが、よく確
証されている。核酸の個々の鎖は、塩基:アデニン(A)、シトシン(C)、チ
ミン(T)、グアニン(G)、ウラシル(U)およびイノシン(I)を含むヌク
レオチドから形成される。核酸の二重らせん構造において、塩基アデニンは、塩
基チミンまたはウラシルと水素結合し、塩基グアニンは、塩基シトシンと水素結
合し、そして塩基イノシンは、アデニン、シトシンまたはウラシルと水素結合す
る。したがって、鎖沿いのいかなる点でも、古典的な「ワトソン−クリック」塩
基対、A:TまたはA:U、T:AまたはU:A、およびG:CまたはC:Gが
見出される可能性がある。しかし、伝統的な(「規範的な(canonical
)」)塩基対に加え、A:G、G:Uおよび他の「ゆらぎ(wobble)」ま
たはミスマッチ塩基対もまた、見出される可能性がある。
【0007】 第一の一本鎖ポリヌクレオチドが、ハイブリダイゼーション促進条件下で、第
一のポリヌクレオチドの配列に相補的な、十分な数の近接する塩基を有する、第
二の一本鎖ポリヌクレオチドと接触すると、二本鎖核酸ハイブリッドが生じるで
あろう。適切な条件下で、DNA/DNA、RNA/DNAまたはRNA/RN
Aハイブリッドが形成可能である。
【0008】 一般的に、プローブは、検出しようとする核酸配列(「標的配列」)とある程
度の相補性を有する一本鎖ポリヌクレオチドである。プローブは、一般的に、放
射性同位体、抗原または化学発光部分などの検出可能部分で標識される。
【0009】 特定の核酸配列を検出する方法としての核酸ハイブリダイゼーションの説明は
、Kohneらによって米国特許第4,851,330号に、そしてHogan
らによって米国特許第5,541,308号および第5,681,698号に提
供される。これらの参考文献はまた、RNA含有生物を含む可能性がある試料中
の、こうした生物の存在を決定するための方法も記載する。これらの方法は、1
以上の非ウイルス生物または非ウイルス生物群のリボソームRNA(rRNA)
に十分に相補的なプローブを必要とする。該方法にしたがって、試験しようとす
る試料由来の核酸および適切なプローブをまず混合し、そしてその後、明記され
るハイブリダイゼーション条件下でインキュベーションする。必ずというわけで
はないが、慣用的に、プローブは、検出可能標識で標識されるであろう。生じた
ハイブリダイゼーション反応をその後、アッセイし、試験試料中に含まれるrR
NAの存在を検出するため、二重鎖構造を形成した標識プローブを検出し、そし
てその量を定量化する。
【0010】 ウイルスを例外とし、すべての原核生物は、原核5S、16Sおよび23S
rRNA分子の相同体(homolog)をコードするrRNA遺伝子を含む。
真核生物では、これらのrRNA分子は、原核生物分子に実質的に類似の5S
rRNA、5.8S rRNA、18S rRNAおよび28S rRNAであ
る。試料中の特定の生物または生物群における、特異的にターゲッティングされ
たrRNA下位配列を検出するためのプローブは、先に記載されてきている。こ
れらの非常に特異的なプローブ配列は、好適に、適切なストリンジェンシー条件
下で、いかなる他の細菌種または感染性病原体由来の核酸とも交差反応しない。
【0011】 本発明は、非常に特異的な方式で、広範囲のカンジダ・アルビカンス株および
カンジダ・デュブリニエンシスを検出するのに使用可能なポリヌクレオチドプロ
ーブを提供する。
【0012】 発明の概要 本発明の第一の側面は、100ヌクレオチドまでの長さおよび配列番号6また
はその相補体由来の少なくとも17の近接するヌクレオチドを含む配列を有する
、オリゴヌクレオチドに関する。オリゴヌクレオチドの配列は、配列番号1また
はその相補体、配列番号2またはその相補体、配列番号3またはその相補体、配
列番号4またはその相補体、あるいは配列番号5またはその相補体のいずれか1
つを含むことが可能である。これらの場合の各々で、オリゴヌクレオチドは、1
00ヌクレオチドまでの長さを有するよりむしろ、わずか60ヌクレオチドまで
の長さを有することが可能である。特定の態様において、オリゴヌクレオチドは
DNAで作成される。本発明の特定の他の態様において、オリゴヌクレオチドの
配列は、正確に、配列番号1またはその相補体、配列番号2またはその相補体、
配列番号3またはその相補体、配列番号4またはその相補体、および配列番号5
またはその相補体のいずれか1つに提供される。この場合、オリゴヌクレオチド
は、所望により、検出可能標識を含むことが可能である。非常に好ましい態様に
おいて、オリゴヌクレオチドの配列は、配列番号1または配列番号4のいずれか
に提供される。さらにより非常に好ましい態様において、配列番号1または配列
番号4いずれかの配列を有するオリゴヌクレオチドは、検出可能標識をさらに含
む。検出可能標識の例には、アクリジニウムエステルなどの化学発光標識が含ま
れる。
【0013】 本発明の第二の側面は、C.アルビカンスまたはC.デュブリニエンシスのい
ずれかである酵母の核酸を検出するのに使用可能な組成物に関する。この組成物
は、100ヌクレオチド塩基までの長さおよび配列番号6またはその相補体由来
の少なくとも17の近接するヌクレオチドを含む配列を有する、オリゴヌクレオ
チドプローブを含む。特定の例では、100ヌクレオチドまでの長さを有するよ
りむしろ、オリゴヌクレオチドプローブの長さは、わずか60ヌクレオチドまで
である。本発明の組成物において、プローブは、好適に、DNAで作成可能であ
る。本発明のオリゴヌクレオチドプローブの特定の好ましい態様において、検出
可能標識が含まれ、該標識は、化学発光標識または放射標識であり、そしてプロ
ーブの長さは、60ヌクレオチド以下である。オリゴヌクレオチドプローブの配
列が、正確に配列番号1または配列番号4いずれかによって提供される場合、そ
してさらに、プローブが検出可能標識を含む場合、検出可能標識は、化学発光標
識または放射標識であることが可能である。特定の例として、検出可能標識は化
学発光標識であり、そしてこの化学発光標識はアクリジニウムエステルである。
あるいは、オリゴヌクレオチドプローブの配列が、正確に配列番号1または配列
番号4いずれかによって提供される場合、そしてさらに、プローブが検出可能標
識を含む場合、組成物中に少なくとも1つのヘルパーオリゴヌクレオチドが含ま
れていてもよい。本発明の1つの非常に好ましい態様にしたがって、オリゴヌク
レオチドプローブの配列は、配列番号1に提供され、そしてヘルパーオリゴヌク
レオチドは、配列番号2および配列番号3からなる群より選択される。別の非常
に好ましい態様にしたがって、オリゴヌクレオチドプローブの配列は、配列番号
4に提供され、そしてヘルパーオリゴヌクレオチドは、配列番号2および配列番
号5からなる群より選択される。
【0014】 本発明の第三の側面は、試験試料が、C.アルビカンスまたはC.デュブリニ
エンシスいずれかである生物を含むかどうか決定する方法に関する。この方法は
、100ヌクレオチド塩基までの長さおよび配列番号6またはその相補体由来の
少なくとも17の近接するヌクレオチドを含む配列を有するオリゴヌクレオチド
プローブを含む、プローブ組成物を、試験試料に提供する、第一の工程を含む。
方法の第二の工程は、プローブ:標的二重鎖を形成するため、高ストリンジェン
シー条件下で、試験試料中に存在する可能性があるいかなる核酸も、該プローブ
組成物とハイブリダイズさせることを含む。最後に、プローブ:標的二重鎖を検
出する工程がある。こうした二重鎖が検出されることは、C.アルビカンスまた
はC.デュブリニエンシスいずれかである生物が、試験試料中に存在することを
示す。この方法は、配列番号1または配列番号4いずれかによって提供される配
列を有するオリゴヌクレオチドプローブを用いて行うことが可能である。この場
合、試験試料は酵母細胞を含む可能性があり、そして上述の第一の工程の前に、
該試験試料中に存在する可能性がある、いかなる酵母細胞由来の核酸も遊離させ
る予備的工程がある。あるいは、試験試料は、溶解物として開始することも可能
である。方法の第二の工程で使用可能な、有用な高ストリンジェンシーハイブリ
ダイゼーション条件の例は:(a)0.48Mリン酸ナトリウム緩衝液、0.1
%ドデシル硫酸ナトリウム、各1mMのEDTAおよびEGTA;または(b)
0.6M LiCl、1%ラウリル硫酸リチウム、60mMコハク酸リチウム、
並びに各10mMのEDTAおよびEGTAのいずれかを含む。オリゴヌクレオ
チドプローブの配列が、配列番号1または配列番号4のいずれかからなる場合、
オリゴヌクレオチドプローブがまた、検出可能標識も含むことが好ましい。本発
明の方法の1つの態様において、この検出可能標識は、アクリジニウムエステル
であり、そして「検出」工程は、いかなるプローブ:標的二重鎖も検出するため
、発光測定を行うことを含む。本発明の方法の別の態様において、プローブ組成
物は、少なくとも1つのヘルパーオリゴヌクレオチドをさらに含む。例えば、オ
リゴヌクレオチドプローブの配列が配列番号1に提供され、そしてさらに、少な
くとも1つのヘルパーオリゴヌクレオチドが、配列番号2または配列番号3に提
供される配列を有することが、非常に好ましい。あるいは、オリゴヌクレオチド
プローブの配列が配列番号4に提供され、そしてさらに、少なくとも1つのヘル
パーオリゴヌクレオチドが、配列番号2または配列番号5に提供される配列を有
することが、非常に好ましい。
【0015】 定義 本明細書において、以下の用語は、反対に言及されない限り、既定の意味を有
する。
【0016】 「ヌクレオチド」は、リン酸基、5炭糖および窒素性塩基からなる核酸のサブ
ユニットである。RNAに見られる5炭糖はリボースである。DNAでは、5炭
糖は2’−デオキシリボースである。5’−ヌクレオチドの糖は、5’−炭素−
5位にヒドロキシル基(−OH)を含む。該用語はまた、天然存在ヌクレオチド
の類似体も含み、そして特に、リボースの2’位にメトキシ基(OMe)を有す
る類似体を含む。本明細書において、「T」残基を含むメトキシオリゴヌクレオ
チドは、リボース部分の2’位にメトキシ基を有し、そしてヌクレオチドの塩基
位にウラシルを有する。「OMeT」と特に特定される場合、ヌクレオチドの塩
基位がチミン残基に占められることを意味する。
【0017】 「非ヌクレオチド単位」は、ポリマーのハイブリダイゼーションに重要には参
加しない単位である。こうした単位は、例えば、ヌクレオチドとのいかなる重要
な水素結合にも参加してはならず、そして構成要素として、5つのヌクレオチド
塩基またはその類似体の1つを有する単位を排除するであろう。
【0018】 「オリゴヌクレオチド」は、共に共有結合する、2以上のヌクレオチドサブユ
ニットを有するヌクレオチドポリマーである。オリゴヌクレオチドは、一般的に
、長さ約10から約100ヌクレオチドである。ヌクレオチドサブユニットの糖
基は、リボース、デオキシリボース、またはOMeなどのその修飾された誘導体
であってもよい。ヌクレオチドサブユニットは、ホスホジエステル連結、修飾連
結などの連結によって、または、相補標的ヌクレオチド配列へのオリゴヌクレオ
チドのハイブリダイゼーションを妨げない、非ヌクレオチド部分によって、連結
されてもよい。修飾連結は、標準的ホスホジエステル連結が、ホスホロチオエー
ト連結、メチルホスホネート連結、または中性ペプチド連結などの異なる連結で
置き換えられたものを含む。窒素性塩基類似体もまた、本発明にしたがったオリ
ゴヌクレオチドの構成要素であることが可能である。
【0019】 「標的核酸」は、標的核酸配列を含む核酸である。 「標的核酸配列」、「標的ヌクレオチド配列」または「標的配列」は、オリゴ
ヌクレオチドがハイブリダイズすることが可能な特定のデオキシリボヌクレオチ
ドまたはリボヌクレオチド配列である。
【0020】 「オリゴヌクレオチドプローブ」は、高ストリンジェンシーハイブリダイゼー
ション条件下で、検出可能ハイブリッドプローブ:標的二重鎖を形成することが
可能な、標的核酸配列に十分に相補的なヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレ
オチドである。オリゴヌクレオチドプローブは、単離化学種であり、そして高ス
トリンジェンシーハイブリダイゼーション条件下でのハイブリダイゼーションを
妨げない限り、ターゲッティングされる領域の外側に、さらなるヌクレオチドを
含んでもよい。非相補配列、例えばプロモーター配列、制限エンドヌクレアーゼ
認識部位、または触媒活性部位などの望ましい二次もしくは三次構造を与える配
列を用いて、本発明のプローブを用いた検出を促進することが可能である。オリ
ゴヌクレオチドプローブは、所望により、標的配列へのプローブハイブリダイゼ
ーションを検出するかまたは確認するのに使用可能な検出可能部分、例えば放射
性同位体、蛍光部分、化学発光部分、酵素またはリガンドで標識可能である。オ
リゴヌクレオチドプローブは、長さ10から100ヌクレオチドの範囲の大きさ
であることが好ましい。
【0021】 「検出可能部分」は、核酸プローブに付着した、または核酸プローブの一部と
して合成された分子である。この分子は、特有に検出可能でなければならず、そ
して、その結果、プローブが検出されるのを可能にするであろう。これらの検出
可能部分は、しばしば、放射性同位体、化学発光分子、酵素、ハプテン、または
特有のオリゴヌクレオチド配列でさえある。
【0022】 「ハイブリッド」または「二重鎖」は、2つの一本鎖核酸配列の間に、相補塩
基間のワトソン−クリック塩基対形成または非規範的塩基対形成によって形成さ
れる複合体である。
【0023】 「ハイブリダイゼーション」は、核酸の2つの相補鎖が組み合わされ、二本鎖
構造(「ハイブリッド」または「二重鎖」)を形成する過程である。 「相補性」は、各鎖上のワトソン−クリック塩基対の間の水素結合を通じて、
ハイブリッドあるいは二本鎖DNA:DNA、RNA:RNAまたはDNA:R
NAを形成することが可能な、DNAまたはRNAの一本鎖の塩基配列によって
与えられる特性である。アデニン(A)は通常、チミン(T)またはウラシル(
U)を相補し、一方、グアニン(G)は通常、シトシン(C)を相補する。
【0024】 「ミスマッチ」は、ハイブリッドにおいて、規範的なワトソン−クリック水素
結合を形成しない2つのヌクレオチドのいかなる対形成も指す。さらに、以下の
議論の目的には、ミスマッチは、非対形成ヌクレオチド(類)を生じる、ハイブ
リッドの1つの鎖における挿入または欠失も含む可能性がある。
【0025】 用語「ストリンジェンシー」は、ハイブリダイゼーションおよび続くプロセシ
ング工程中に存在する温度および溶媒組成を記載するのに用いられる。高ストリ
ンジェンシー条件下では、非常に相補的な核酸ハイブリッドのみが形成されるだ
ろうし;十分な度合いの相補性を持たないハイブリッドは形成されないであろう
。したがって、アッセイ条件のストリンジェンシーは、ハイブリッドを形成する
2つの核酸鎖の間に必要な相補性の量を決定する。ストリンジェンシー条件は、
標的および非標的核酸を用いて形成されるハイブリッド間の安定性の相違を最大
にするよう選択する。典型的な高ストリンジェンシー条件を実施例に提供する。
【0026】 用語「プローブ特異性」は、プローブの特性を指し、標的および非標的配列の
間を区別する能力を記載する。 用語「可変領域」は、試料中に含まれる標的生物および非標的生物の間で、少
なくとも1つの塩基が異なる、ヌクレオチドポリマーを指す。
【0027】 「保存領域」は、少なくとも2つの異なるポリヌクレオチドの間で可変でない
核酸下位配列である。 用語「配列分散(divergence)」は、ヌクレオチドポリマーが、進
化中、より似なくなる過程を指す。
【0028】 用語「配列収束(convergence)」は、ヌクレオチドポリマーが、
進化中、より似てくる過程を指す。 「Tm」は、プローブの50%が、ハイブリダイズ型から非ハイブリダイズ型
に変換される温度を指す。
【0029】 「ヘルパーオリゴヌクレオチド」は、オリゴヌクレオチドプローブが結合する
領域以外の標的核酸領域に結合するオリゴヌクレオチドである。ヘルパーオリゴ
ヌクレオチドは、一本鎖核酸のターゲッティングされる領域上に新たに二次およ
び三次構造を課し、オリゴヌクレオチドプローブの結合速度が加速されるように
する。ヘルパーオリゴヌクレオチドは、標識オリゴヌクレオチドプローブと組み
合わせて用いられる場合、検出可能標識で標識されないが、標識プローブの結合
を促進し、そしてしたがって、間接的にハイブリダイゼーションシグナルを増進
する。
【0030】 句「本質的になる」、または「本質的になっている」は、オリゴヌクレオチド
が、明記されるヌクレオチド配列に実質的に類似のヌクレオチド配列を有するこ
とを意味する。オリゴヌクレオチドが、請求される特性を有すること、例えば高
ストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件下で、非標的核酸より標的核酸
に優先的にハイブリダイズ可能であることを妨げない、いかなる付加または欠失
も、明記されるヌクレオチド配列の重要でない変動である。
【0031】 当業者は、本発明の実質的に対応するプローブは、言及される配列と異なり、
そしてなお同一の標的核酸配列にハイブリダイズ可能であることを理解するであ
ろう。核酸からのこの変動は、配列内の同一塩基の割合、またはプローブおよび
その標的配列間の完全に相補的な塩基の割合に関して、述べることが可能である
。本発明のプローブは、これらの割合が、100%から80%、または10ヌク
レオチド標的配列における0塩基ミスマッチから10ヌクレオチド標的配列にお
ける2塩基ミスマッチである場合、核酸配列に実質的に対応する。好ましい態様
において、該割合は、100%から85%である。より好ましい態様において、
この割合は、90%から100%であり;他の好ましい態様において、この割合
は、95%から100%である。
【0032】 「十分に相補的」または「実質的に相補的」により、高ストリンジェンシーハ
イブリダイゼーション条件下で、検出のため安定であるハイブリッドを形成する
、十分な量の近接する相補ヌクレオチドを有する核酸を意味する。
【0033】 「核酸ハイブリッド」または「プローブ:標的二重鎖」により、二本鎖、水素
結合構造で、好ましくは、長さ10から100ヌクレオチド、より好ましくは、
長さ14から50ヌクレオチドである構造を意味する。構造は、化学発光または
蛍光検出、オートラジオグラフィー、電気化学的解析またはゲル電気泳動などの
手段によって検出するのに十分に安定である。こうしたハイブリッドは、RNA
:RNA、RNA:DNA、またはDNA:DNA二重鎖分子を含む。
【0034】 「負のセンス」により、レファレンス(すなわち、センス)核酸分子に完全に
相補的な核酸分子を意味する。 「RNAおよびDNA均等物(equivalent)」は、同じ相補塩基対
ハイブリダイゼーション特性を有する、RNAおよびDNA分子を指す。RNA
およびDNA均等物は、異なる糖基(すなわち、リボース対デオキシリボース)
を有し、そしてRNAにはウラシル、そしてDNAにはチミンが存在する点が異
なる可能性がある。RNAおよびDNA均等物の間の相違は、均等物が、特定の
配列に対し、同じ度合いの相補性を有するため、実質的に対応する核酸配列にお
ける相違に貢献しない。
【0035】 「優先的にハイブリダイズする」により、高ストリンジェンシーハイブリダイ
ゼーション条件下で、オリゴヌクレオチドプローブが、その標的核酸にハイブリ
ダイズし、(他の生物由来の非標的核酸の存在を示すであろう)安定なプローブ
:非標的ハイブリッドを形成することなく、(それにより標的核酸の存在を示す
)安定なプローブ:標的ハイブリッドを形成可能であることを意味する。したが
って、プローブは、非標的核酸に対するより、標的核酸に対し、十分により高い
度合いでハイブリダイズし、当業者が、C.アルビカンスおよび/またはC.デ
ュブリニエンシスの存在を正確に検出し、そして他の生物とこれらの種を区別す
ることを可能にする。優先的ハイブリダイゼーションは、当該技術分野に知られ
、そして本明細書に記載する技術を用いて、測定可能である。
【0036】 「標的核酸配列領域」は、他の種の核酸に存在しない、生物の核酸に存在する
核酸配列またはそれに相補的な配列を指す。標的配列に相補的なヌクレオチド配
列を有する核酸は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)または転写仲介増幅(例え
ば、KacianおよびFultz、核酸配列増幅法、米国特許第5,824,
518号)などの標的増幅技術によって生成可能である。
【0037】 発明の詳細な説明 本明細書において、我々は、他の微生物またはヒトのリボソーム核酸を実質的
に検出することなく、カンジダ・アルビカンスおよびカンジダ・デュブリニエン
シスのrRNAまたはrDNAを検出し、そして同定するのに使用可能な、オリ
ゴヌクレオチドプローブの好ましい標的ヌクレオチド配列およびヘルパーオリゴ
ヌクレオチドを開示する。C.アルビカンスおよびC.デュブリニエンシスを特
異的に検出する、非常に好ましいポリヌクレオチドプローブおよび補助ヘルパー
オリゴヌクレオチドを、特に開示する。28S rRNAの特定のrRNA配列
に相補的であるプローブは、好適に、これらの種を、既知の系統的に最も近い近
縁種(neighbor)と区別することが可能である。
【0038】 C.アルビカンスおよびC.デュブリニエンシスのリボソームRNA(rRN
A)またはDNA(rDNA)配列に対するハイブリダイゼーションを可能にす
る核酸配列を有するのに加え、本発明のオリゴヌクレオチドは、配列番号7に同
定する、記載するRNA標的配列領域の少なくとも一部に、少なくとも90%相
補的であり、好ましくは、完全に相補的である。該部分は、好ましくは、少なく
とも長さ15ヌクレオチドであり、より好ましくは、少なくとも長さ17ヌクレ
オチドであり、さらにより好ましくは、少なくとも長さ23ヌクレオチドであり
、さらにより好ましくは、少なくとも長さ25ヌクレオチドであり、そしてさら
により好ましくは、少なくとも長さ34ヌクレオチドである。
【0039】 上述のように、本発明のオリゴヌクレオチドは、C.アルビカンスおよびC.
デュブリニエンシスの核酸配列をターゲッティングする。これらのオリゴヌクレ
オチドは、核酸標的領域に優先的にハイブリダイズし、C.アルビカンスまたは
C.デュブリニエンシスいずれかの存在を示す、検出可能二重鎖を形成するプロ
ーブとして使用可能である。あるいは、本発明のオリゴヌクレオチドは、高スト
リンジェンシーハイブリダイゼーション条件下で、核酸標的領域にハイブリダイ
ズし、そして標識オリゴヌクレオチドプローブおよびその相補標的核酸間の二重
鎖の形成を増進することが可能である、ヘルパーオリゴヌクレオチドとして使用
可能である。
【0040】 好ましい態様において、本明細書に記載するオリゴヌクレオチドプローブは、
高ストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件下で、他の生物由来のものよ
り、C.アルビカンスおよびC.デュブリニエンシス由来の核酸に、選択的にハ
イブリダイズする。本発明のいくつかの態様において、オリゴヌクレオチドプロ
ーブは、アクリジニウムエステルまたは放射性同位体などの検出可能部分を含む
【0041】 C.アルビカンスおよびC.デュブリニエンシスの存在を検出するのに好まし
い方法は、高ストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件下で、他の生物の
核酸配列より、C.アルビカンスおよびC.デュブリニエンシス標的核酸配列に
優先的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブと、試験試料を接触さ
せる工程を含む。好ましくは、標的核酸配列は、配列番号7に提供する配列の、
少なくとも15の近接するヌクレオチド、より好ましくは、少なくとも17の近
接するヌクレオチド、さらにより好ましくは、少なくとも23の近接するヌクレ
オチド、さらにより好ましくは、少なくとも25の近接するヌクレオチド、そし
てさらにより好ましくは、少なくとも34の近接するヌクレオチドを有する。し
たがって、rRNA標的にハイブリダイズするのに有用なオリゴヌクレオチドは
、長さ100ヌクレオチドまで、またはより好ましくは、長さ60ヌクレオチド
までであり、そして配列番号6の配列内に含まれる、少なくとも15の近接する
ヌクレオチド、より好ましくは、少なくとも17の近接するヌクレオチド、さら
により好ましくは、少なくとも23の近接するヌクレオチド、さらにより好まし
くは、少なくとも25の近接するヌクレオチド、そしてさらにより好ましくは、
少なくとも34の近接するヌクレオチドを有する。しかし、rDNAにハイブリ
ダイズするのに有用な他のプローブは、長さ100ヌクレオチドまで、またはよ
り好ましくは、長さ60ヌクレオチドまでであり、そして配列番号6の相補体に
提供される配列の、少なくとも15の近接するヌクレオチド、より好ましくは、
少なくとも17の近接するヌクレオチド、さらにより好ましくは、少なくとも2
3の近接するヌクレオチド、さらにより好ましくは、少なくとも25の近接する
ヌクレオチド、そしてさらにより好ましくは、少なくとも34の近接するヌクレ
オチドを有する。
【0042】 序論および背景 本発明の開発において、関連および非関連生物のコレクション由来のrRNA
配列を並列させ、カンジダ・アルビカンスを他の生物と区別するのに使用可能な
、28S rRNAに存在する候補保存配列を同定した。カンジダ・アルビカン
スおよび系統的に遠い近縁種のrRNAまたはrDNA配列を並列させ、最大相
同性の領域を明らかにした。他の近い関連属および遠い関連属とミスマッチを示
すrRNA配列を同定するため、配列変動に関して、相同領域を調べた。最後に
、以下に記載する方法にしたがって、候補プローブと推定される配列を、一団の
rRNA標準およびrRNA含有細胞溶解物に対して試験し、実験室条件下での
プローブとしての有用性を立証した。
【0043】 rRNAのポリヌクレオチド配列は、ジデオキシヌクレオチド配列決定法を用
いて、最も好適に決定する。この方法において、長さ約10−100塩基で、そ
してリボソームサブユニットいずれか由来のrRNAの保存領域に相補的なオリ
ゴヌクレオチドプライマーを、逆転写酵素によって、伸長することが可能である
。生じたDNA伸長産物をその後、化学分解またはジデオキシヌクレオチド配列
決定いずれかによって、配列決定することが可能である(Laneら, Pro
c. Natl. Acad. Sci. USA 82:6955(1985
))。別の好ましい方法にしたがって、rRNAをコードするゲノム配列もまた
、決定可能である。
【0044】 rRNA分子の二次構造および機能の強い相互依存が公知である。実際、rR
NAの一次配列における進化上の変化は、分子の二次構造が維持されるであろう
ように、有効に制限されている。例えば、rRNA分子のらせんの一方の側で塩
基が変化すると、相補性を保存するため、らせんの逆側で、相殺する変化が行わ
れるであろう(これは共変異(covariance)と呼ばれる)。この関係
によって、2つの非常に異なるrRNA配列を、保存された一次配列および二次
構造の保存要素に基づいて、「並列させる」ことが可能になる。配列が並列され
たら、rRNA配列の保存および可変領域を同定することが可能になる。
【0045】 rRNAの可変領域は、公表されたrRNA配列および本発明の開発中に決定
した配列を用いた比較解析によって同定した。商業的に入手可能なソフトウェア
を用いても、または本明細書に開示する目的に適応させたものを用いてもよい。
rRNAの可変領域(例えば、最低10ヌクレオチドに広がる)の各々での配列
進化は、大部分、分散性であり、そして収束性でないため、標的生物およびその
系統的に最近である類縁種(relative)の間で異なるいくつかのrRN
A配列に基づいて、自信を持ってプローブを設計することが可能である。実際、
我々は、単一試料において、多くの標的生物およびその系統的に最近である類縁
種のrRNA配列間の十分な変動を検出し、以下に示す方法にしたがって使用可
能なプローブの設計を可能にした。
【0046】 プローブ選択指針 本発明にしたがった、望ましい特性を有するプローブを設計するのに、以下の
一般的な指針が使用可能である。ハイブリダイゼーション反応の度合いおよび特
異性に影響を与える多くの要因の1以上を操作すると、特定のプローブの感受性
および特異性を決定することが可能である。これは、プローブが、その標的ポリ
ヌクレオチド配列の全長に渡って、完全に相補的であってもなくても、あてはま
る。本発明と関連して有用なプローブを調製するための指針を以下に記載する。
【0047】 まず、プローブ:標的核酸ハイブリッドの安定性がアッセイ条件に適合するよ
うに選択しなければならない。これは、長いAおよびTリッチ配列を避け、ハイ
ブリッドをG:C塩基対で終結させ、そしてTmが、アッセイに使用しようとす
る標準的条件に適切であろうような方式で、プローブを設計することによって、
達成可能である。プローブのヌクレオチド配列は、長さ並びに%Gおよび%Cが
、最終アッセイが行われるであろう温度より、約2−10℃高いTmを有するプ
ローブを生じるように、選択しなければならない。G:C塩基対は、A:T塩基
対と比較した際、より高い熱安定性を示すため、プローブの塩基組成は重要であ
る。したがって、高G:C含量を有する相補核酸を伴うハイブリッドは、より低
いG:C含量を有するハイブリッドと比較した際、より高い温度で安定であろう
【0048】 ヌクレオチド間のホスホジエステル連結によって提供されるであろうような、
陰性荷電主鎖を有するプローブを設計する際、ハイブリダイゼーション反応が行
われるであろう、イオン強度および温度条件もまた、考慮しなければならない。
ハイブリダイゼーション速度は、反応混合物のイオン強度が増加するにつれ、増
加することが、一般的に知られる。同様に、ハイブリッドの熱安定性は、イオン
強度の増加と共に増加する。逆に、ホルムアミド、尿素、DMSOおよびアルコ
ールなどの水素結合破壊試薬は、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシー
を増加させる。この種の試薬による水素結合の不安定化は、Tmを非常に減少さ
せることが可能である。一般的に、長さ約10−50塩基の合成オリゴヌクレオ
チドプローブの最適ハイブリダイゼーションは、既定の二重鎖の融解温度のおよ
そ5℃下で起こる。最適温度以下で行われるハイブリダイゼーション反応は、ミ
スマッチ塩基配列がハイブリダイズすることを可能にする可能性があり、そして
プローブ特異性の減少を生じる可能性がある。
【0049】 第二に、プローブがその標的ポリヌクレオチドに結合する位は、プローブ:非
標的ポリヌクレオチド間に形成されるハイブリッドの安定性を最小にするよう選
択しなければならない。これは、非標的生物のポリヌクレオチドとの完全な相補
性の長さを最小限にし、非標的配列と相同なG:Cリッチ領域を回避し、そして
可能な限り多くの不安定化ミスマッチに渡るよう、プローブを配置することによ
って、達成可能である。プローブ配列が、特定の種類の生物のみを検出するのに
有用であるかどうかは、主に、プローブ:標的ハイブリッドおよびプローブ:非
標的ハイブリッド間の熱安定性相違に依存する。非常に特異的なプローブを産生
するため、Tmの相違は、可能な限り大きくなければならない。
【0050】 標的核酸配列の長さおよび対応するプローブ配列の長さもまた、プローブを設
計する際、考慮すべき重要な要因である。完全に相補的でないポリヌクレオチド
が互いにハイブリダイズすることは可能であるが、完全に相同な塩基配列の最長
の範囲が、通常、ハイブリッド安定性の主な決定要因であろう。
【0051】 第三に、プローブのハイブリダイゼーションに阻害性である強い内部構造を形
成することが知られるrRNAの領域は、標的としてより好ましくない。広範囲
の自己相補性を有するプローブもまた、避けなければならない。上述のように、
ハイブリダイゼーションは、水素結合二本鎖構造を形成する、相補核酸の2つの
一本鎖の会合である。2つの鎖の1つが、完全にまたは部分的に二本鎖を形成し
ている場合、これは、新たなハイブリッドの形成に、より参加しにくいであろう
。重要なことに、すべてのrRNA分子は、非常に安定な分子内ハイブリッドを
形成する。
【0052】 プローブおよびその標的の間のハイブリダイゼーションの速度および度合いは
、目的の配列のかなりの部分が一本鎖であるように、プローブを設計することに
よって、実質的に増加させることが可能である。検出しようとする標的核酸が、
rRNAをコードするゲノム配列である場合、標的は、当然、二本鎖型で存在す
るであろう。これはまた、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の産物にもあてはま
る。これらの二本鎖標的は、当然、プローブとのハイブリダイゼーションに阻害
性である。最後に、十分な自己相補性があれば、単一のプローブ分子内でまたは
異なるプローブ分子間で、望ましくない分子内および分子間ハイブリッドが形成
される可能性がある。したがって、プローブ配列内の広範囲の自己相補性は、避
けなければならない。
【0053】 好ましくは、以下に記載する方法を行うのに有用なプローブは、高ストリンジ
ェンシーの条件下で、ハイブリダイズするであろう。これらの条件下では、非常
に相補的な核酸ハイブリッド(すなわち、一連の近接する塩基の、17塩基のう
ち少なくとも14が相補的であるもの)のみが、形成されるであろう。十分な度
合いの相補性が存在しなければ、ハイブリッドは形成されないであろう。したが
って、アッセイ条件のストリンジェンシーは、ハイブリッドを形成する2つの核
酸鎖の間に必要な相補性の量を決定する。ストリンジェンシーは、標的および非
標的核酸で形成されるハイブリッド間の安定性の相違を最大にするよう選択する
。以下に示す実施例では、典型的な高ストリンジェンシー条件を使用する。
【0054】 異なる長さおよび塩基組成のオリゴヌクレオチドプローブを、C.アルビカン
スおよびC.デュブリニエンシス検出に用いることが可能であるが、本発明の好
ましいプローブは、100ヌクレオチドまで、そしてより好ましくは、60ヌク
レオチドまでの長さを有する。本発明のオリゴヌクレオチドの好ましい長さの範
囲は、長さ10から100塩基、より好ましくは、長さ15および60塩基の間
、またはさらにより好ましくは、長さ15および50塩基の間である。好ましい
プローブは、標的核酸に対して、以下に記載する実施例に使用するような、高ス
トリンジェンシー条件下でのハイブリダイゼーションを可能にするのに十分に相
同である。しかし、以下に記載する特定のプローブ配列はまた、核酸クローニン
グベクター中に提供可能であり、そしてなお、C.アルビカンスおよびC.デュ
ブリニエンシスを検出するのに使用可能である。
【0055】 オリゴヌクレオチドの化学構造 本発明のすべてのオリゴヌクレオチドは、その性能を増進するため、化学基で
修飾可能である。したがって、「オリゴヌクレオチドプローブ」または「ヘルパ
ーオリゴヌクレオチド」または単に「オリゴヌクレオチド」は、天然ヌクレオチ
ドのポリマーと共に、少なくとも1つのヌクレオチド類似体を含むポリマーも含
むと理解すべきである。
【0056】 ホスホロチオエートまたはメチルホスホネート基を有するものなどの主鎖修飾
オリゴヌクレオチドが、本発明のオリゴヌクレオチドと組み合わせて使用可能な
類似体の例である。これらの修飾は、オリゴヌクレオチドに、特定のポリメラー
ゼまたはヌクレアーゼ酵素の核酸溶解活性に対する耐性を与える。本明細書に開
示するオリゴヌクレオチドの構造に取り込み可能な他の類似体には、ペプチド核
酸、または「PNA」が含まれる。PNAは、ホスホジエステル主鎖でなくペプ
チド主鎖に連結したリガンドを含む化合物である。代表的なリガンドには、適切
なリンカーを通じて、ペプチド主鎖に付着した、4つの主な天然存在DNA塩基
(すなわち、チミン、シトシン、アデニンまたはグアニン)または他の天然存在
核酸塩基(例えば、イノシン、ウラシル、5−メチルシトシンまたはチオウラシ
ル)または人工的塩基(例えば、ブロモチミン、アザアデニン類またはアザグア
ニン類など)のいずれかが含まれる。PNAは、相補ssDNAおよびRNA鎖
に結合可能である。PNAを作成しそして用いるための方法は、米国特許第5,
539,082号に開示される。本明細書に記載する配列を有するオリゴヌクレ
オチドを作成するのに使用可能な修飾の別の種類は、プライマーのハイブリダイ
ゼーションまたは伸長に干渉しない、核酸鎖中のヌクレオチド間に取り込まれた
、非ヌクレオチドリンカーの使用を伴う(例えば、本明細書に援用される、Ar
noldら、「ヌクレオチドプローブのための非ヌクレオチド連結試薬」、米国
特許第6,031,091号)。
【0057】 rRNAまたはrDNAを検出する、核酸に基づく方法 オリゴヌクレオチドプローブを含む組成物は、単独で、あるいは1以上のヘル
パーオリゴヌクレオチドと組み合わせて、ハイブリダイゼーションアッセイにお
いて、C.アルビカンスまたはC.デュブリニエンシスいずれかのrRNAまた
はrDNAを検出するのに使用可能である。本発明を実施するのに使用可能な明
示したオリゴヌクレオチドは、シアノエチルホスホラミダイト前駆体を用いた自
動化固相化学合成(Baroneら, Nucl Acids Res 12:
4051(1984))を含む、いくつかの公知の方法のいずれによっても、産
生可能である。合成オリゴヌクレオチドを調製するための他の公知の方法もまた
、使用可能である。
【0058】 標識プローブが望ましい場合、本質的に、特異的な核酸ハイブリダイゼーショ
ンを監視するのに使用可能な、いかなる標識および検出系を、本明細書に開示す
るプローブと組み合わせて用いてもよい。有用な標識のコレクションに含まれる
のは:同位体標識、酵素、ハプテン、連結オリゴヌクレオチド、化学発光分子お
よび電気化学的検出法になじみやすい酸化還元活性部分である。標識オリゴヌク
レオチドを産生するのに使用可能な標準的同位体標識には、3H、35S、32P、1 25 I、57Coおよび14Cが含まれる。放射標識プローブを用いる場合、ハイブリ
ッドは、オートラジオグラフィー、シンチレーション計測またはガンマ計測によ
って、検出可能である。
【0059】 非同位体成分もまた、オリゴヌクレオチドプローブを標識するのに使用可能で
ある。これらの非同位体標識は、オリゴヌクレオチドプローブの内部に、または
末端に配置可能である。修飾ヌクレオチドは、プローブ合成中または合成後に行
われる、プローブの修飾を用いて、例えば非ヌクレオチドリンカー基の使用によ
って、酵素的または化学的に取り込み可能である。非同位体標識には、蛍光分子
、化学発光分子、酵素、補因子、酵素基質、ハプテンまたは他のリガンドが含ま
れる。
【0060】 実際、本発明にしたがって、標識オリゴヌクレオチドを調製するのに、いかな
る数の異なる非同位体標識を用いてもよい。好ましい化学発光分子には、Arn
oldらによって、米国特許第5,283,174号に開示される、均質保護ア
ッセイと関連して使用するための種類の、そしてWoodheadらによって、
米国特許第5,656,207号に開示される、単一反応中で、多数の標的を定
量化するアッセイと関連して使用するための種類の、アクリジニウムエステルが
含まれる。これらの特許文書に含まれる開示は、本明細書に援用される。米国特
許第5,998,135号は、蛍光測定を用いて、プローブ上に配置されたラン
タニド金属標識からの蛍光発光を検出する、本発明のプローブを標識しそして検
出するのに使用可能な、さらに別の方法を開示し、ここで、これらの標識からの
発光は、エネルギー移動パートナーにごく近接した際、増進される。好ましい電
気化学的標識および検出アプローチは、米国特許第5,591,578号および
第5,770,369号、並びに公開国際特許出願第PCT/US98/120
82号に開示され、これらの開示は、本明細書に援用される。本発明において、
電気化学標識として有用な酸化還元活性部分は、Cd、Mg、Cu、Co、Pd
、Zn、FeおよびRuなどの遷移金属を含む。
【0061】 一般の当業者は、本発明のプローブを用い、標識プローブまたは非標識プロー
ブいずれかを用いて、C.アルビカンスおよびC.デュブリニエンシスの核酸を
検出する代替法を行うことが可能であると認識するであろう。例えば、標識プロ
ーブの使用に頼らないハイブリダイゼーションアッセイ法が米国特許第5,94
5,286号に開示され、該特許は、ペプチド核酸(PNA)で作成された非標
識プローブの固定、および二本鎖PNAプローブ/標的核酸二重鎖に結合可能な
検出可能に標識された挿入(intercalating)分子を記載する。こ
れらの方法と共に、公開国際特許出願第PCT/US98/12082号、表題
「再構成エネルギーを用いた解析物の検出」、公開国際特許出願第PCT/US
98/12430号、表題「解析物検出のための電気的方法」、および公開国際
特許出願第PCT/US97/20014号、表題「伝導性オリゴマーを介して
核酸に連結された電極」に開示されるものなどの特定の電気化学的検出法におい
て、オリゴヌクレオチドプローブは、検出可能標識を宿する必要がない。
【0062】 オリゴヌクレオチドの合成および精製後の最終産物の許容性は、いくつかの方
法のいずれによっても、確認可能である。第一に、ポリアクリルアミドゲル電気
泳動を用い、標準的実験室法(Molecular Cloning: A L aboratory Manual , Sambrookら監修, Cold
Spring Harbor Lab Publ., 11.51(1989)
を参照されたい)にしたがって、オリゴヌクレオチドの大きさおよび純度を決定
することが可能である。あるいは、この同じ目的に、高圧液体クロマトグラフィ
ー(「HPLC」)法が使用可能である。
【0063】 以下に記載する方法において、標識オリゴヌクレオチドプローブおよび標的核
酸間のハイブリダイゼーションは、Hoganらによって、米国特許第5,03
0,557号、表題「核酸ハイブリダイゼーションを増進するための手段および
方法」に開示される方法にしたがって、非標識「ヘルパーオリゴヌクレオチド」
の使用を通じて、増進可能である。上述のように、ヘルパーオリゴヌクレオチド
は、アッセイプローブが結合する領域以外の標的核酸領域に結合する。この結合
は、一本鎖核酸のターゲッティングされる領域上に新たな二次および三次構造を
課し、そしてプローブ結合速度を加速する。本発明の標識オリゴヌクレオチドプ
ローブと組み合わせて使用可能であるヘルパーオリゴヌクレオチドは、好ましく
は、長さ15から100ヌクレオチドであり、そして配列番号6またはその相補
体の配列内に含まれる、少なくとも15の近接するヌクレオチド、より好ましく
は、少なくとも25の近接するヌクレオチド、またはさらにより好ましくは、少
なくとも34の近接するヌクレオチドを含む配列を有する。
【0064】 一般の当業者は、プローブ:標的ハイブリッドの熱安定性に影響を与える要因
はまた、プローブ特異性に影響を与える可能性もあることを認識するであろう。
したがって、プローブ:標的ハイブリッドの融解温度(Tm)を含む融解プロフ
ィールは、各プローブ:標的の組み合わせに関し、実験的に決定しなければなら
ない。この決定を行うのに好ましい方法は、Arnoldらによって、米国特許
第5,283,174号、表題「均質保護アッセイ」に記載される。
【0065】 プローブ:標的ハイブリッドのTmを測定するための1つのアプローチは、ハ
イブリダイゼーション保護アッセイを行うことを伴う。このアッセイの方法にし
たがって、ラウリル硫酸リチウムを含むコハク酸リチウム緩衝溶液中、標的過剰
の条件下で、プローブ:標的ハイブリッドを形成する。「あらかじめ形成された
」ハイブリッドのアリコットを、ハイブリダイゼーション緩衝液で希釈し、そし
て予期されるTm(典型的には55℃)以下で始まり、そして2−5度増分で増
加する、多様な温度で、5分間インキュベーションする。その後、この溶液を、
穏やかなアルカリホウ酸緩衝液で希釈し、そしてより低い温度(例えば50℃)
で10分間インキュベーションする。一本鎖プローブに連結したアクリジニウム
エステル(AE)は、これらの条件下で加水分解されるであろうが、ハイブリダ
イズプローブに連結したアクリジニウムエステルは、比較的「保護される」であ
ろう。この方法は、ハイブリダイゼーション保護アッセイ(「HPA」)と称さ
れる。残存する化学発光の量は、ハイブリッドの量に比例し、そして過酸化水素
に続き、アルカリの添加によって、発光測定装置中で測定する。データは、温度
に対する最大シグナル(通常、最低温度からのもの)のパーセントとしてプロッ
トする。Tmは、最大シグナルの50%が残存する点と定義される。
【0066】 別のアプローチにおいて、同位体標識したプローブを用いて、プローブ:標的
ハイブリッドのTmを決定することが可能である。すべての場合で、既定のハイ
ブリッドのTmは、ハイブリダイゼーション溶液に含まれる塩、界面活性剤およ
び他の溶質の濃度に応じて異なるであろう。これらの要因はすべて、熱変性中の
相対ハイブリッド安定性に影響を与える(Molecular Cloning : A Laboratory Manual Sambrookら監修, C
old Spring Harbor Lab Publ.,9.51(198
9))。
【0067】 プローブがその標的にハイブリダイズする速度は、プローブ領域における標的
二次構造の熱安定性の測定値であり、そしてC01/2測定値を用いて、決定可能
である。ハイブリダイゼーション速度のこれらの動力学的測定値は、(1リット
ルあたりのヌクレオチドのモル数)x(秒)の単位を有する。より簡単に表現す
ると、C01/2値は、プローブ濃度にその濃度でのハイブリダイゼーションの半
減期を乗じたものである。この値は、多様な量のプローブを、一定の量の標的核
酸に、固定した時間、ハイブリダイズさせることによって、決定可能である。例
えば、0.05pmolの標的を、0.012、0.025、0.05、0.1
および0.2pmolのプローブと30分間インキュベーションする。C01/2 値はまた、標的過剰の条件下で、標的およびプローブをハイブリダイズさせ、そ
してその後、時間に渡る二重鎖形成の増加を測定することによっても、決定可能
である。存在するハイブリッドの量は、上述のHPA法を用いて、または方法に
放射標識プローブを用いた場合、シンチレーション計測によって、測定可能であ
る。その後、AE標識プローブを用いた場合、プローブ濃度(1リットルあたり
のヌクレオチドのモル数)に対して、最高プローブ濃度からの最大相対光単位(
「RLU」)のパーセントの対数として、測定シグナルをプロットする。C01 /2 は、最大ハイブリダイゼーションの50%に対応する濃度に秒でのハイブリダ
イゼーション時間を乗じて、グラフ的に決定する。これらの値は、9x10-6
ら9x10-5の範囲であり、好ましい値は、3.5x10-5未満である。同様の
値は、放射能を測定し、そして最大の度合いに対して、既定の時点での%ハイブ
リダイゼーションをプロットすることによって、得ることが可能である。
【0068】 生物学的試料が、C.アルビカンスまたはC.デュブリニエンシスの存在を示
すであろうrRNAまたはrDNAを含むかどうか決定する好ましい方法におい
て、超音波破壊によって、例えばMurphyらにより米国特許第5,374,
522号に開示される方法にしたがって、細胞から核酸を遊離させることが可能
である。細胞を破壊する他の既知の方法には、酵素、浸透圧ショック、化学薬品
処理、およびガラスビーズでのボルテックスの使用が含まれる。本明細書に開示
されるハイブリダイゼーション法に供することが可能な、核酸を微生物から遊離
させるのに適した他の方法は、Clarkらによって米国特許第5,837,4
52号に、そしてKacianらによって米国特許第5,364,763号に開
示されている。rRNAの遊離に続き、またはそれと同時に、促進剤の存在下で
、標識プローブを添加し、そして有意なハイブリダイゼーション反応を達成する
のに必要な期間、最適ハイブリダイゼーション温度でインキュベーションするこ
とが可能である。
【0069】 配列CGGCCATAAAGACCTACCAAGCG(配列番号1)を有す
るオリゴヌクレオチドは、長さ、Tmおよびヌクレオチド配列の規準によって、
性質決定され、そしてC.アルビカンスおよびC.デュブリニエンシスのrRN
Aに特異的であることが見出された。本明細書において、CalB2208と称
されるこのポリヌクレオチドは、C.アルビカンスおよびC.デュブリニエンシ
スの28S rRNAに見られる特有の部分に相補的である。該プローブは、長
さ23塩基であり、61.4℃のTmを有し、そしてC.アルビカンスおよびC
.デュブリニエンシスのrRNAに特異的にハイブリダイズする。
【0070】 CalB2208プローブの配列内に完全に含まれる、配列CGGCCATA
AAGACCTAC(配列番号4)を有する第二のオリゴヌクレオチドもまた、
性質決定した。長さ17塩基である、この後者のプローブは、CalB2208
プローブのものより低いTmを有し、そしてしたがって別のハイブリダイゼーシ
ョン温度条件を用いて、ハイブリダイゼーション法が行われるのを許容した。C
alB2208プローブ同様、CalB2214プローブもまた、C.アルビカ
ンスのrRNAに結合するが、特定の他のカンジダ種には結合しなかった。
【0071】 CalB2208およびCalB2214プローブはどちらも:(1)高スト
リンジェンシーハイブリダイゼーション条件下で標的核酸にハイブリダイズし、
(2)100ヌクレオチド塩基までの長さを有し、そして(3)配列番号6また
はその相補体に同定される標的領域内に属する、少なくとも15の近接するヌク
レオチドを含む、オリゴヌクレオチドの例である。これらの特性を有する他のオ
リゴヌクレオチドが、ハイブリダイゼーションアッセイ検出プローブとしての使
用に意図され、そして本発明に含まれる。
【0072】 同様に、配列番号2、配列番号3および配列番号5の配列を有するオリゴヌク
レオチドを、有用なヘルパーオリゴヌクレオチドの例として、本明細書に開示す
る。本明細書の実施例で使用するヘルパーオリゴヌクレオチド同様、本発明に含
まれる、他のヘルパーオリゴヌクレオチドもまた、長さ100ヌクレオチドまで
の配列を有し、そしてさらに、配列番号6またはその相補体に同定される標的領
域内に含まれる、少なくとも15、またはより好ましくは、少なくとも25、ま
たはさらにより好ましくは、少なくとも34の近接するヌクレオチドを有する。
【0073】 以下に示すように、CalB2208プローブは、ヘルパーオリゴヌクレオチ
ドの使用によって促進される方式で、C.アルビカンスrRNAにハイブリダイ
ズした。この測定を行うのに用いた方法にしたがって、5’端で放射標識した一
本鎖プローブオリゴヌクレオチドを、ヘルパーオリゴヌクレオチドの存在下また
は非存在下で、C.アルビカンス由来のrRNAと接触させた。rRNAとハイ
ブリダイズし、二本鎖ハイブリッドを形成しているプローブ分子は、ヒドロキシ
アパタイト捕捉によって、一本鎖プローブ分子から分離した。二本鎖ハイブリッ
ドは、ヒドロキシアパタイトに結合させ、そしてシンチレーション計測によって
検出し、そして定量化した。その後、ハイブリダイゼーションの度合いを、割合
として計算した。プローブ:標的ハイブリッドのTmは、好適に、1以上のヘル
パーオリゴヌクレオチドの存在下で、有意に増加した。
【0074】 以下の実施例は、CalB2208プローブが、C.アルビカンス由来のrR
NAにハイブリダイズし、そしてこの相互作用が、ハイブリダイゼーション混合
物中にヘルパーオリゴヌクレオチドを含むことによって促進されたことを立証す
るのに用いた方法を記載する。
【0075】
【実施例】
実施例1 プローブ:標的ハイブリッドのTm決定 プローブ:標的およびヘルパー:標的ハイブリッドのTm値は、配列番号1の
配列を有する末端標識CalB2208プローブ、並びに群:(A)CalB2
233および(B)CalB2171より選択される末端標識ヘルパーオリゴヌ
クレオチドを用いて、決定した。CalB2233の配列は、CCAGTTCT
AAGTTGATCGTTAAACGTGCCCCGGA(配列番号2)であり
、そしてCalB2171の配列は、TGTCTACAGCAGCATCCAC
CAGCAGTCCGTCGTG(配列番号3)であった。ヘルパーオリゴヌク
レオチド、AおよびBは、プローブにすぐ隣接した分子領域でC.アルビカンス
rRNAに結合するよう選択した。プローブおよびヘルパーオリゴヌクレオチド
は、本質的に、Molecular Cloning: A Laborato ry Manual (Sambrookら監修, Cold Spring H
arbor Lab Publ. 10.59(1989))に記載されるよう
に、リン酸ドナーとして[γ−32P]ATPを、そしてリン酸移動反応を触媒す
るT4ポリヌクレオチドキナーゼを用いて、5’端標識した。末端標識ヘルパー
およびプローブオリゴヌクレオチドは、別個に、C.アルビカンス由来の精製r
RNAと合わせ、標的過剰の条件を提供した。プローブおよびヘルパーオリゴヌ
クレオチド両方を含む試験では、プローブのみを末端標識し、そして各ヘルパー
オリゴヌクレオチドは、標的として働くC.アルビカンスrRNAより、少なく
とも10倍モル過剰で存在した。すべての混合物は、0.48Mリン酸ナトリウ
ム緩衝液、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム、1mM EDTAおよび1mM
EGTAを含む溶液中で、完全にハイブリダイズさせた。陰性対照として、プロ
ーブおよび/またはヘルパーオリゴヌクレオチドを、核酸標的の非存在下で、ハ
イブリダイズさせた。ハイブリダイゼーション過程が終了した際、混合物を希釈
し、そしてヒドロキシアパタイトカラムに通過させ、二本鎖ハイブリッドから一
本鎖核酸を分離した。カラムフロースルー中の放射能の量は、一本鎖プローブに
相当し、そしてシンチレーション計測によって測定した。ヒドロキシアパタイト
に結合した放射能の量は、シンチレーション計測によって、別個に測定した。ハ
イブリッド形成の度合いは、ヒドロキシアパタイトに結合したプローブの量(c
pmで測定)をカラムに適用したプローブ総量(cpm)で割ることによって、
計算した。これらの方法の結果を表1に示す。
【0076】 表1 標的rRNAとCalB2208プローブのハイブリダイゼーション
【0077】
【表1】
【0078】 本方法の結果は、末端標識プローブが、C.アルビカンス由来のrRNAにハ
イブリダイズすることを確認し、そしてこの相互作用は、ヘルパーオリゴヌクレ
オチドによって、好適に促進されることを示した。両方のヘルパーオリゴヌクレ
オチドをハイブリダイゼーション反応に含むと、プローブ:標的複合体のTmが
、61.4から66.2℃に増加可能であることが、特に観察された。実際、ハ
イブリダイゼーション反応の度合いは、CalB2208プローブを、3’およ
び5’ヘルパーオリゴヌクレオチドと組み合わせて用いた場合、最大であった。
ハイブリダイゼーションアッセイにおいて、プローブを、単独で、または1以上
のヘルパーオリゴヌクレオチドと組み合わせて用いてもよいが、プローブを性質
決定する、以下に記載する実験は、配列番号2および配列番号3の配列を有する
ヘルパーオリゴヌクレオチドと組み合わせたプローブを用いて行った。本明細書
に記載する方法に有用なプローブおよびヘルパーオリゴヌクレオチドの組み合わ
せは、好ましくは、上述の条件下で、約60−68℃の範囲のプローブ:標的T
m値を有する。
【0079】 プローブ特異性は、特異性パネル由来のrRNAに対する陽性ハイブリダイゼ
ーションを立証することによって、確認した。本方法の標的核酸の供給源として
用いた生物のコレクションは、生物の分類学上の代表的な一面および最近近縁種
群に相当した。以下の方法において、AE標識ハイブリダイゼーションプローブ
を用いた定量的結果を、陽性対照プローブを用いて、各試料に存在する真菌rR
NAの量に比較した。広い範囲の真菌生物由来のrRNAにハイブリダイズする
、この陽性対照プローブは、CalB2208プローブにハイブリダイズしない
、試料中のrRNAの存在を確認するのに、特に有用であった。こうした場合、
陽性対照プローブは、ハイブリダイズ可能なrRNAの存在の確認を提供し、そ
してしたがって、陰性結果を立証した。
【0080】 以下の実施例は、CalB2208プローブが、C.アルビカンスと共にC.
デュブリニエンシス由来のrRNAにハイブリダイズすることを立証するのに用
いた方法を記載する。
【0081】 実施例2 プローブ特異性の立証 真菌溶解物または精製RNAを、配列番号1の配列を有するプローブと共に、
配列番号2および配列番号3の配列を有するヘルパーオリゴヌクレオチドのハイ
ブリダイゼーションの核酸標的として用いた。本方法において、rRNAの供給
源として使用した生物は、型決定された臨床的単離体であるか、またはアメリカ
ン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)より得た。すべての試料は
、Gen−Probe Incorporatedのマスターログ番号により、
表2に同定される。大部分の単離体はATCCより得た。各rRNAの平行試料
を、配列GTCTGGACCTGGTGAGTTTCCC(配列番号8)を有す
る標識陽性対照プローブ、並びに配列CGTGTTGAGTCAAATTAAG
CCGC(配列番号9)およびGCTCTCAATCTGTCAATCCTTA
TTGT(配列番号10)を有する非標識メトキシヘルパーオリゴヌクレオチド
とハイブリダイズさせた。ハイブリダイゼーション溶液は、0.6M LiCl
、1%ラウリル硫酸リチウム、60mMコハク酸リチウム、並びに各10mMの
EDTAおよびEGTA、pH5.5を含んだ。CalB2208プローブおよ
び陽性対照プローブはどちらも、米国特許第5,185,439号、表題「アク
リジニウムエステル標識およびヌクレオチドプローブの精製」に開示される方法
に本質的にしたがって、アクリジニウムエステルで標識した。ハイブリダイゼー
ション反応が終了した際、非ハイブリダイズプローブに連結したアクリジニウム
エステルは、穏やかなアルカリ条件下で、非化学発光性となり、一方、ハイブリ
ダイズプローブに付着したアクリジニウムエステルは、不活性化に耐性のままで
あった。加水分解およびアクリジニウムエステルで標識されたハイブリダイズプ
ローブの検出の条件は、Arnoldらによって、Clin. Chem. 3
5:1588(1989)に記載される。これらの方法におけるプローブハイブ
リダイゼーションの大きさは、一般の当業者によく知られる方法を用いて、発光
測定によって、定量化した。CalB2208プローブシグナルの大きさをその
後、全真菌陽性対照シグナルの大きさで割り、研究結果を定量的に規準化した。
陽性対照シグナルの約10%より大きいCalB2208プローブシグナルを有
する試料は、ヘルパーを伴うCalB2208プローブの特異的ハイブリダイゼ
ーションを示し、一方、より低い値は、陰性結果を示した。アッセイ結果を表2
に示す。
【0082】 表2 CalB2208プローブおよびカンジダ種コレクション由来のrRNA含有 溶解物のハイブリダイゼーション
【0083】
【表2】
【0084】* 「GP#」記入項は、Gen−Probe Incorporatedのマス
ターログ番号を示す。 表2に示す結果によって、C.アルビカンスrRNAに対して向けられるプロ
ーブが、他のカンジダ種のrRNAに実質的にハイブリダイズすることなく、C
.アルビカンス種の多くの株と共にC.デュブリニエンシス由来のrRNA試料
に、効率的にハイブリダイズしたことが確認された。
【0085】 系統的に多様な生物の広い範囲に相当する種のコレクションと、標識プローブ
をハイブリダイズさせることによって、CalB2208プローブの特異性をさ
らに調べた。本方法では、AE標識プローブを、非カンジダ生物由来の個々のr
RNA含有溶解物と別個に混合した。以下の方法で、陽性対照プローブを用いて
得た陽性ハイブリダイゼーション結果、およびCalB2208プローブを用い
て得た陰性結果は、CalB2208プローブが、好適に、C.アルビカンスお
よびC.デュブリニエンシスに非常に特異的であることをさらに示した。
【0086】 以下の実施例は、このプローブの特異性を示すのに用いた、さらなる方法を記
載する。より詳細には、以下の方法は、CalB2208プローブが、非カンジ
ダ生物のコレクション由来の溶解物に含まれるrRNAとクロス・ハイブリダイ
ズしないことを示した。
【0087】 実施例3 系統的に関連しない生物とのクロス・ハイブリダイゼーションの欠如 先の実施例に記載する方法にしたがい、AE標識プローブおよびヘルパーオリ
ゴヌクレオチドを用いて、ハイブリダイゼーションアッセイを行った。非カンジ
ダ生物由来のrRNA標的を使用したハイブリダイゼーション法で得た結果を表
3に示す。
【0088】 表3 非カンジダ生物のコレクション由来のrRNAとCalB2208プローブの ハイブリダイゼーション
【0089】
【表3】
【0090】* 「GP#」記入項は、Gen−Probe Incorporatedのマス
ターログ番号を示す。 表3に示す結果によって、CalB2208プローブが、多くの真菌種由来の
rRNAと実質的にハイブリダイズしないことが確認された。表3に具体的に提
示しないが、CalB2208プローブは、ヒト細胞株由来の核酸と実質的にハ
イブリダイズしなかった。表2に示した陽性ハイブリダイゼーション結果と合わ
せると、このプローブが、C.アルビカンスおよびC.デュブリニエンシスのr
RNAに非常に特異的であることが明らかであった。
【0091】 CalB2208プローブに加え、CalB2208プローブ配列内に完全に
含まれる配列を有する、より短いプローブもまた試験し、そしてこれが、他の微
生物のrRNAより、C.アルビカンスのrRNAに優先的にハイブリダイズす
るのに有用であることが示された。このより短いプローブはCalB2214と
称され、そして配列CGGCCATAAAGACCTAC(配列番号4)を有し
た。CalB2214プローブを、単独で、または上述のCalB2233ヘル
パーオリゴヌクレオチドおよび/または配列CAAGCGTGTCTACAGC
AGCATCCAC(配列番号5)を有するCalB2187ヘルパーオリゴヌ
クレオチドと組み合わせて用いた。このプローブ組成物の最初の性質決定は、T
m値の決定に焦点を合わせた。
【0092】 以下の実施例は、CalB2214プローブがC.アルビカンス由来のrRN
Aにハイブリダイズし、そしてこの相互作用を特徴付けるTmが、ハイブリダイ
ゼーション混合物中にヘルパーオリゴヌクレオチドを含むことによって改変可能
であることを立証するのに用いた方法を記載する。
【0093】 実施例4 プローブ:標的ハイブリッドのTm決定 CalB2214プローブ単独の、そしてCalB2187およびCalB2
223ヘルパーオリゴヌクレオチドの1つまたは両方と組み合わせたTm値は、
ハイブリダイゼーション保護アッセイ法を用いて決定した。プローブ:標的ハイ
ブリッドは、まず、コハク酸リチウム緩衝溶液(0.1Mコハク酸リチウム緩衝
液、pH5.0、2mM EDTA、2mM EGTA、10%(w/v)ラウ
リル硫酸リチウム)中で、標的過剰の条件下で形成した。プローブおよび/また
はヘルパーの結合標的は、C.アルビカンス由来のrRNAであった。CalB
2214プローブを1以上のヘルパーオリゴヌクレオチドと組み合わせて試験し
た例では、CalB2214プローブのみをアクリジニウムエステルで標識した
。その後、あらかじめ形成したハイブリッドのアリコットをハイブリダイゼーシ
ョン緩衝液で希釈し、50−72℃の範囲の多様な温度で5分間インキュベーシ
ョンした。この溶液を、穏やかなアルカリホウ酸緩衝液(0.15M 四ホウ酸
ナトリウム、pH7.6、5%(v/v)TRITON X−100)で希釈し
、50℃で7分間インキュベーションし、そしてその後、氷槽に1分間移した。
遊離プローブに連結したアクリジニウムエステルは、これらの方法によって加水
分解された。ハイブリダイズしたプローブに連結したアクリジニウムエステルは
、これらの条件下で加水分解されず、そして本質的に本明細書に記載される方法
にしたがって、過酸化水素に続き、アルカリの添加後に、発光測定装置中で定量
化した。数のデータを、温度に対して、最大シグナルのパーセントとしてプロッ
トし、そしてTmは最大シグナルの50%が残る点と定義した。これらの方法の
表形式の結果を、表4に示す。
【0094】 表4 標的rRNAとCalB2214プローブのハイブリダイゼーション
【0095】
【表4】
【0096】 表4に示す結果は、CalB2214プローブおよびその標的間の相互作用を
性質決定するTmが、期待どおりに、1以上のヘルパーオリゴヌクレオチドの存
在によって、増加可能であることを示した。
【0097】 以下の実施例は、CalB2214プローブが、C.アルビカンス由来のrR
NAに特異的にハイブリダイズするが、他のカンジダ種由来のrRNAにハイブ
リダイズしないことを示すのに用いた方法を記載する。
【0098】 実施例5 プローブ特異性の立証 実質的に実施例2に記載された方法を用いて、CalB2214プローブの特
異性を調べた。ハイブリダイゼーション反応は、CalB2214プローブを含
む試料では、55℃のハイブリダイゼーション温度を、そして該方法で用いたす
べての真菌種のrRNAにハイブリダイズする陽性対照プローブでは、60℃の
温度を用いて行った。ハイブリダイゼーション反応は、90μlのrRNA含有
溶解物および10μlのAE標識プローブ組成物を含み、500,000RLU
のプローブおよび1 A260単位のCalB2233およびCalB2187ヘ
ルパーオリゴヌクレオチドを含んだ。混合物を55℃で15分間インキュベーシ
ョンした後、遊離プローブに会合したAE標識を加水分解させ、そして本明細書
に記載される方法にしたがって、ハイブリダイズしたプローブの量を、発光測定
によって測定した。これらの方法の定量的結果を表5に示す。
【0099】 表5 CalB2214プローブおよびカンジダ種コレクション由来のrRNA含有 溶解物のハイブリダイゼーション
【0100】
【表5】
【0101】* 「GP#」記入項は、Gen−Probe Incorporatedのマス
ターログ番号を示す。 表5に示す結果によって、CalB2214プローブが、表に示す他の種のr
RNAより、C.アルビカンスrRNAに、優先的にハイブリダイズすることが
確認された。期待どおりに、全真菌プローブのハイブリダイゼーションは、方法
に用いた溶解物のすべてが、rRNAを含むことを示した。全真菌プローブ読み
取り値に対するCalB2214プローブ読み取り値の規準化によって、各C.
アルビカンス溶解物が、全真菌値の5%より大きいCalB2214ハイブリダ
イゼーション読み取り値を生じることが示された。対照的に、他のカンジダ種由
来の溶解物は、いずれも、全真菌値の0.7%より高いCalB2214ハイブ
リダイゼーション読み取り値を生じなかった。これは、CalB2214プロー
ブが、C.アルビカンスrRNAに優先的にハイブリダイズするが、表に示す他
のカンジダ種のrRNAにはハイブリダイズしないことを示した。
【0102】 配列番号4の配列を有するAE標識プローブ、並びに配列番号2および配列番
号5の配列を有する非標識ヘルパーオリゴヌクレオチドを用いて、さらなる試験
を行い、CalB2214プローブがC.デュブリニエンシスrRNAにハイブ
リダイズする能力を確認した。この評価を行うのに用いた方法は、ハイブリダイ
ゼーション反応が、1.0x107RLUのCalB2214プローブまたは陽
性対照プローブを含んだことを除いて、表5に示したデータを得るのに用いた方
法と、実質的に同じであった。この方法の結果を表6に示す。
【0103】 表6 CalB2214プローブおよびカンジダ種コレクション由来のrRNA含有 溶解物のハイブリダイゼーション
【0104】
【表6】
【0105】* 「GP#」記入項は、Gen−Probe Incorporatedのマス
ターログ番号を示す。 期待どおりに、表6に示す結果は、CalB2214プローブが、C.アルビ
カンスおよびC.デュブリニエンシスのrRNAに陽性にハイブリダイズするが
、近い関連のカンジダ種のrRNAに実質的にハイブリダイズしないことを示し
た。CalB2214プローブ読み取り値を、このデータに関する全真菌プロー
ブ読み取り値に対して規準化すると、C.アルビカンスおよびC.デュブリニエ
ンシスのみが、全真菌値の5%より高いハイブリダイゼーション読み取り値を生
じた。したがって、CalB2214およびCalB2208プローブは、C.
アルビカンスおよびC.デュブリニエンシスのrRNAに優先的にハイブリダイ
ズし、そして該rRNAを検出するのに有用であった。
【0106】 本明細書に記載する結果によって、新規プローブが、C.アルビカンスおよび
C.デュブリニエンシスを検出可能であることが確認された。さらに、該プロー
ブは、これらの生物を、系統的に近い関連にある生物と区別することが可能であ
った。
【0107】 本発明は、いくつかの特定の実施例およびその態様に関して、記載してきてい
る。もちろん、前述の詳細な説明を再吟味すると、一般の当業者には、本発明の
いくつかの異なる態様が示唆されるであろう。したがって、本発明の真の範囲は
、付随する請求項を参照し、決定されるべきものである。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/58 C12N 15/00 ZNAA (72)発明者 ビー,ゲイリー・ジー アメリカ合衆国カリフォルニア州92083, ビスタ,ゴルフクレスト 1561 Fターム(参考) 2G045 AA25 AA28 CB21 DA12 DA13 DA14 FB02 FB07 FB08 FB13 4B024 AA13 CA01 CA09 CA11 HA12 4B063 QA01 QA18 QA19 QQ07 QQ42 QQ52 QR08 QR42 QR55 QR62 QS25 QS34 QS36 QX02

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号6またはその相補体内に含まれる少なくとも17
    の近接するヌクレオチドを含む配列を有するオリゴヌクレオチドであって、10
    0ヌクレオチドまでの長さを有する、前記オリゴヌクレオチド。
  2. 【請求項2】 前記オリゴヌクレオチドの配列が、配列番号1またはその
    相補体、配列番号2またはその相補体、配列番号3またはその相補体、配列番号
    4またはその相補体、および配列番号5またはその相補体のいずれか1つを含む
    、請求項1のオリゴヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 前記オリゴヌクレオチドの長さが、60ヌクレオチドまで
    である、請求項2のオリゴヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 前記オリゴヌクレオチドがDNAを含む、請求項3のオリ
    ゴヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 前記オリゴヌクレオチドの配列が、配列番号1またはその
    相補体、配列番号2またはその相補体、配列番号3またはその相補体、配列番号
    4またはその相補体、および配列番号5またはその相補体のいずれか1つからな
    る、請求項3のオリゴヌクレオチド。
  6. 【請求項6】 検出可能標識をさらに含む、請求項5のオリゴヌクレオチ
    ド。
  7. 【請求項7】 前記配列が、配列番号1または配列番号4からなる、請求
    項5のオリゴヌクレオチド。
  8. 【請求項8】 前記オリゴヌクレオチドが検出可能標識をさらに含む、請
    求項7のオリゴヌクレオチド。
  9. 【請求項9】 検出可能標識が化学発光標識または放射標識である、請求
    項8のオリゴヌクレオチド。
  10. 【請求項10】 検出可能標識が化学発光標識であり、そして化学発光標
    識がアクリジニウムエステルである、請求項9のオリゴヌクレオチド。
  11. 【請求項11】 C.アルビカンス(C. albicans)またはC
    .デュブリニエンシス(C. dubliniensis)のいずれかである酵
    母の核酸を検出する組成物であって、配列番号6またはその相補体内に含まれる
    少なくとも17の近接するヌクレオチドを含む配列を有するオリゴヌクレオチド
    プローブを含み、前記オリゴヌクレオチドが100ヌクレオチド塩基までの長さ
    を有する、前記組成物。
  12. 【請求項12】 前記オリゴヌクレオチドプローブの長さが60ヌクレオ
    チドまでである、請求項11の組成物。
  13. 【請求項13】 前記オリゴヌクレオチドプローブがDNAを含む、請求
    項11の組成物。
  14. 【請求項14】 前記オリゴヌクレオチドプローブの配列が配列番号1ま
    たは配列番号4いずれかからなる、請求項11の組成物。
  15. 【請求項15】 前記オリゴヌクレオチドプローブが検出可能標識をさら
    に含む、請求項12の組成物。
  16. 【請求項16】 前記オリゴヌクレオチドプローブが検出可能標識をさら
    に含む、請求項14の組成物。
  17. 【請求項17】 検出可能標識が化学発光標識または放射標識である、請
    求項15の組成物。
  18. 【請求項18】 検出可能標識が化学発光標識または放射標識である、請
    求項16の組成物。
  19. 【請求項19】 検出可能標識が化学発光標識であり、そして化学発光標
    識がアクリジニウムエステルである、請求項18の組成物。
  20. 【請求項20】 少なくとも1つのヘルパーオリゴヌクレオチドをさらに
    含む、請求項16の組成物。
  21. 【請求項21】 前記オリゴヌクレオチドプローブの配列が配列番号1か
    らなり、そして前記の少なくとも1つのヘルパーオリゴヌクレオチドが、配列番
    号2および配列番号3からなる群より選択される、請求項20の組成物。
  22. 【請求項22】 前記オリゴヌクレオチドプローブの配列が配列番号4か
    らなり、そして前記の少なくとも1つのヘルパーオリゴヌクレオチドが、配列番
    号2および配列番号5からなる群より選択される、請求項20の組成物。
  23. 【請求項23】 試験試料が、C.アルビカンスまたはC.デュブリニエ
    ンシスいずれかである生物を含むかどうか決定する方法であって: (a)配列番号6またはその相補体内に含まれる少なくとも17の近接するヌク
    レオチドを含む配列を有し、100ヌクレオチド塩基までの長さを有するオリゴ
    ヌクレオチドプローブを含む、プローブ組成物を、前記試験試料に提供し; (b)プローブ:標的二重鎖を形成するため、高ストリンジェンシー条件下で、
    試験試料中に存在する可能性があるいかなる核酸も、前記プローブ組成物とハイ
    ブリダイズさせ;そして (c)前記プローブ:標的二重鎖を検出し、それによって、C.アルビカンスま
    たはC.デュブリニエンシスのいずれかである生物が試験試料中に存在すること
    を決定する 工程を含む、前記方法。
  24. 【請求項24】 工程(a)の前記オリゴヌクレオチドプローブの配列が
    配列番号1または配列番号4いずれかからなる、請求項23の方法。
  25. 【請求項25】 前記試験試料が酵母細胞を含む可能性があり、そして工
    程(a)の前に、前記試験試料中に存在する可能性がある、いかなる酵母細胞由
    来の核酸も遊離させる工程がある、請求項24の方法。
  26. 【請求項26】 前記試験試料が溶解物である、請求項23の方法。
  27. 【請求項27】 工程(b)の前記高ストリンジェンシー条件が、0.4
    8Mリン酸ナトリウム緩衝液、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム、各1mMのE
    DTAおよびEGTAを含む、請求項23の方法。
  28. 【請求項28】 工程(b)の前記高ストリンジェンシー条件が、0.6
    M LiCl、1%ラウリル硫酸リチウム、60mMコハク酸リチウム、並びに
    各10mMのEDTAおよびEGTAを含む、請求項23の方法。
  29. 【請求項29】 工程(a)のオリゴヌクレオチドプローブが検出可能標
    識を含む、請求項24の方法。
  30. 【請求項30】 検出可能標識がアクリジニウムエステルであり、そして
    工程(c)がいかなる前記プローブ:標的二重鎖も検出するため、発光測定を行
    うことを含む、請求項29の方法。
  31. 【請求項31】 工程(a)の前記プローブ組成物が少なくとも1つのヘ
    ルパーオリゴヌクレオチドをさらに含む、請求項29の方法。
  32. 【請求項32】 前記オリゴヌクレオチドプローブの配列が配列番号1か
    らなり、そして前記の少なくとも1つのヘルパーオリゴヌクレオチドが、配列番
    号2および配列番号3からなる群より選択される、請求項31の方法。
  33. 【請求項33】 前記オリゴヌクレオチドプローブの配列が配列番号4か
    らなり、そして前記の少なくとも1つのヘルパーオリゴヌクレオチドが、配列番
    号2および配列番号5からなる群より選択される、請求項31の方法。
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