JP2003529966A - Cdma移動体通信システムにおける電力制御 - Google Patents

Cdma移動体通信システムにおける電力制御

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Abstract

(57)【要約】 CDMAセルラーシステムにおける送信電力レベルを制御する方法と装置が開示されており、これによって、カスケード形電力制御ループ(10)を形成するために、第3(中間)制御ループ(30)が内側ループ(40)と外側ループ(20)との間に挿入される。特定の品質インジケータが外側ループ(20)と中間ループ(30)に接続される。外側ループ(20)は中間ループ(30)の品質目標値を作成する。当該中間ループ(30)はSIR目標値を作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 出願に関する相互参照 本特許出願は優先権を主張し、1999年9月14日に出願された係属中の米
国特許予備出願シリアル番号60/153797の公開内容全体を含むものとす
る。
【0002】
【発明の背景】
(本発明の技術分野) 本発明は一般的に移動体通信分野に係わり、特に、スペクトラル拡散又は符号
分割多元接続(CDMA)セルラー通信システムにおける送信電力レベルを制御
する方法に関係する。
【0003】 (従来技術の説明) (頻繁に広帯域CDMA又はWCDMAと呼ばれる)広帯域スペクトラル拡散
セルラー通信システムにおいて、フェージング及びシャドーイングのようなチャ
ネルに影響を与える環境変化の影響を補償するために、電力制御符号(power con
trol symbol)は一定の方式で送信される。例えば、送信電力レベルを増減させる
ために、基地局はサービス中の移動局に信号を送る電力制御コマンドを送信する
ことができる。それから移動局は受信した電力制御コマンドに応答して送信電力
レベルを増加又は減少させるか否かを決定することができる。
【0004】 このように、アクティブな全利用者に対して、CDMAシステムに使用される
電力制御アルゴリズムがネゴシエートされたデータチャネル品質を維持するため
に設計されることは重要な前提となる。本質的に、現存するシステムで使用され
る基本的な電力制御アルゴリズムは各接続において2重制御ループ方式(two nes
ted control loops)により、この性能を満たすように設計される。外側(低速)
電力制御ループは伝送信号対混信比(SIR)又は信号対雑音比(SNR)の目
標値を制御し、内側(高速)閉塞電力制御ループではこれを使用して実際上のサ
ービス品質(QoS)をネゴシエートされたQoSに近似に可能な限り維持する
ために、使用される。内側電力制御ループは送り側の伝送チャネルのSIRを評
価し、その評価されたSIRと外側制御ループからのSIR目標値を比較し、そ
の比較結果に基づいて、送信電力レベルを増加又は減少させるか否かに関して、
送り側チャネルの送信機に「通知する」("advise")、戻り側の伝送チャネル上に
特定の電力制御コマンドを送る。とりわけ、同様の電力制御方式は上り線及び下
り線どちら側の伝送の制御にも適用できる。
【0005】 現存するシステムで使用される内側電力制御ループは、(一般的にはWCDM
Aにおいて、)1秒間に1500の割合で得られるSIRを測定基準にして機能
設計されている。現存するシステムで使用される外側電力制御ループは、1秒間
に1の割合で得られるQoS値を基準にして機能設計される。通常は、前記Qo
Sの値はフレーム誤り率(FER)、ビット誤り率(BER)、パケット遅延又
は音声品質指標(speech quality index)(SQI)の点から示される。このよう
に、前記QoS値は上述した1秒間に一度の割合又は符号ブロック毎に一度の割
合(通常は50〜100回/秒)においてのみ獲得することができる。しかし、
統計的に信頼性のある結果を生じさせるために、前記QoS値は有効な期間に渡
って累積されるべきである。
【0006】 現存するシステムで使用される外側電力制御ループは特定の変換量(例:伝送
データ速度の変更のようなサービスに関わる変更など)に対して、SIR目標値
をさらに高速に変更することができる。このように、適切に設計された電力制御
を実現するために、内側電力制御ループが応答し、実際上のSIRを変更するよ
りも低速で、外側電力制御ループはSIR目標値を変更できるべきである。この
方法は実際のSIRが常にSIR目標値に近似することを保証する。
【0007】 一般的に、(リンクを確立する前に)典型的な無線通信システムの始動中にお
いて、SIRの初期目標値を設定するために、通常、次に取られる方法は伝送環
境と符号体系がSIR要件にどのような影響を与えるかという情報を明らかにし
て利用することである。始動後の(リンク確立後)SIR目標値を制御するため
に、WCDMAシステムでは複数の異なる方法が提案された。例えば、米国特許
出願シリアル番号09/300,079はそのような3つの方法を記載しており
、それらのいずれも、SIR目標値に付与できるSIR目標調整値を得るために
、データチャネルからフレーム誤りを獲得できるとしている。このように、これ
らの方法は、第一に、内側ループが外側ループによって算出されたSIR目標値
を維持することができず、それにより外側ループにSIR目標値を不要に変更さ
せるという課題に対応するものである。
【0008】 "Power Control Based On Combined Quality Estimates"というタイトルの米
国特許出願シリアル番号09/344,121ではWCDMAシステムにおける
SIR目標値を制御する別の研究法を記載している。SIR目標値を調整するた
めに、当該システムはビット誤り測定とデータチャネルからのフレーム誤り測定
を組み合わせることができると述べているが、この測定を組み合わせるための具
体的な方法は開示されていない。
【0009】 上述したように、WCDMAでは、複数の電力制御の重大な課題が解決される
必要がある。例えば、異なる速度で異なる品質のインジケータ形式を組み合わせ
る方法が必要とされ、それはWCDMAシステムにおけるSIR目標値を制御す
るために使用することができる。同様に、異なるサービスにおいて要求される複
数の異なる形式の使用法を決定する方法が必要とされる。例えば、複数のサービ
スでは全逆符号化データブロックに対して周期冗長検査(Cycle redundancy chec
k)(CRC)フラグを提供する。このフラグはデータブロックが正しく逆符号化
されたか否かを示す。他のサービスでは逆符号化データブロックの信頼性を示し
た数字を提供する。このように、かなり多くのサービス形式を使用することがで
きる。いずれにせよ、SIR目標値を制御する品質インジケータを使用するには
、CRCを使用する以外に外側ループ制御を有効に実行する方法はない。しかし
、以下で詳述されるように、本発明は上述の課題及びそれに関連する課題を首尾
よく解決する。
【0010】
【発明の要約】
本発明の好ましい実施形態に準拠して、カスケード形電力制御ループを形成す
るために、第3(中間)制御ループが内側ループと外側ループとの間に挿入され
ることにより、WCDMAセルラー通信システムにおける送信電力レベルを制御
する方法と装置が提供される。特定の品質インジケータが外側ループと中間ルー
プに接続される。外側ループは中間ループにおける品質目標値を作成する。当該
中間ループはSIR目標値を作成する。
【0011】 本発明の重要な技術的長所は、WCDMA電力及び品質制御システムが提供さ
れ、そこでは直接的(ネゴシエートされた)品質評価情報及び間接的(ネゴシエ
ートに対して位置付けされた)品質評価情報がSIR目標値を作成するために共
同で使用可能となる点である。
【0012】 本発明の別の重要な技術的長所は、WCDMA電力及び品質制御システムが提
供され、そこではサービス品質インジケータ値が不足している場合でもSIR目
標値は作成可能となるか、もしくは不足中においてのみ一時的に計算可能となる
点である。
【0013】 さらに、本発明の別の重要な技術的長所は、WCDMA電力制御システムが提
供され、そこでSIR要件に影響を与え得る伝送環境及び符号化体系の従来の知
識はSIR目標値を作成するために使用することができる点である。
【0014】
【図の詳細な説明】
本発明の好ましい実施形態とその長所は添付図1〜6を参照することによって
理解され、同じ番号が各添付図の類似及び対応部分に使用されている。
【0015】 基本的に、本発明の好ましい実施形態に準拠して、CDMAセルラー通信シス
テムにおける送信電力レベルを制御する方法とシステムが提供される。それによ
って、カスケード形電力制御ループシステムを形成するために、第3(中間)制
御ループが内側ループと外側ループとの間に挿入される。特定の品質インジケー
タは外側ループと中間ループに接続される。当該外側ループは中間ループにおけ
る品質目標値を作成する。当該中間ループは内側ループに接続されるSIR目標
値を作成する。
【0016】 具体的には、図1では、例えば下り線において、本発明の第1実施形態を実施
するために使用できる典型的な電力制御ループシステム10のブロック図である
。図示された典型的な電力制御システム10は基地局又は移動局で実施可能であ
ることを注釈する。本図例のスペクトラル拡散又はCDMAセルラーシステムの
移動局においてのみ、図示された電力制御システム10がハードウェア及び/又
はソフトウェアとして実施可能であると前提することができる。このように、好
ましくはWCDMAシステムにおいて実施されるべき、図中の典型的なシステム
10は、外側電力制御ループ20、中間電力制御ループ30及び内側(閉塞)電
力制御ループ40を含む。この実施形態において、外側、中間及び内側制御ルー
プはカスケード接続される。
【0017】 この典型的な実施形態において、(QoSにかかる)データ品質インジケータ
1は送り側のデータチャネルから機能ブロック(fcn1)22に接続される。
このようなデータ品質インジケータの例はCRCデータ、ブロック誤り率、又は
他のフレーム品質測定である。標準的なWCDMAシステムにおいて、例えば、
このようなデータインジケータが(例:0.01から0.02秒毎に1の)フレ
ーム速度で獲得できる。中間電力制御ループ30において、(同様にQoSにか
かる)リンク品質インジケータ2は送り側のデータチャネルから機能ブロック(
fcn1)32に接続される。通常ではこのようなリンク品質インジケータはデ
ータ品質インジケータより速い速度(又は低い評価誤り)で獲得することができ
る。このようなリンク品質インジケータの例はデコーダによって評価された生の
BER、又はデータストリームにおける周知のデータシーケンスと、それに対応
する受信データとの比較によって評価された生のBERである。
【0018】 この実施形態において、外側電力制御ループ20と中間電力制御ループ30は
構造と機能の面で類似している。前記各ループは第1機能ブロック(fcn1)
22,32と、第2機能ブロック(fcn2)24,34を含む。外側制御ルー
プ20は中間制御ループ30に入力するための品質(2)の目標値を作成し、中
間制御ループ30は内側制御ループ40に入力するためのSIR目標値を作成す
る。各第1機能ブロック(fcn1)22,32はそれぞれ品質誤り値を作成す
る。各第2機能ブロック(fcn2)24,34は第1機能ブロック(fcn1
)22,32から接続される各品質誤り値を累積する。第2機能ブロック(fc
n2)24,34に累積した品質誤り値は当該システム10で次段の下位ループ
の品質目標値を生成するために使用される。例えば、外側制御ループ20の第2
機能ブロック(fcn2)24は品質(2)の目標値を作成し、その値は中間制
御ループ30の第1機能ブロック(fcn1)32に接続される。中間制御ルー
プ30の第2機能ブロック(fcn2)34はSIR目標値を作成し、その値は
内側制御ループ40の加算器42に接続される。
【0019】 カスケード形システム10の各下位ループ(例:本実施形態のループ30と4
0)で生成された評価誤り値は「上位」ループ(例:20,30)の機能ブロッ
ク(例:fcn1,fcn2)22,24,32,34に接続される。これらの
評価誤り値は受信機能ブロックの電力制御アルゴリズムを「微調整」("fine tun
e")するために使用できる。同様に、特定の受信測定情報は前記機能ブロックに
入力され、各電力制御アルゴリズムを「微調整」するために使用できる。例えば
、拡散遅延のような受信側測定情報はチャネルエスティメータ(channel estimat
or)から第1機能ブロック(fcn1)22,32に提供することができる。例
えばRAKE受信機で使用されるフィンガー数のような、他の受信側測定情報は
第1機能ブロックに入力され、各電力制御アルゴリズムの「微調整」に使用する
こともできる。さらに、第1機能ブロック(fcn1)22,32の電力制御ア
ルゴリズムは電力制御ループが処理しているリンクに関連するサービス情報も利
用する。例えば、かかる固有のサービスは特定の情報源、形式、受信した品質イ
ンジケータの比率により識別される。この典型的な実施形態において、第1機能
ブロック(fcn1)によって受信される品質インジケータの形式を問わず、設
定可能な品質インジケータ値は「不足分」の品質インジケータ値の表示分にまで
及び、そのような状況でも外側制御ループ20又は中間制御ループ30は適切に
機能することができる。
【0020】 本発明の第1実施形態に準拠して、図2は図1に示された第1機能ブロック(
fcn1)22又は32のブロック図であり、外側及び中間電力制御ループ22
,32における品質誤りを評価するために使用することができる。第1機能ブロ
ック(fcn1)22又は32は品質評価機能ブロック(fcn3)26又は3
6、及びマッピング機能ブロック(fcn4)28又は38を含む。本第1実施
形態を実施するために使用できる典型的な品質評価機能ブロック(fcn3)2
6又は36の関連項目が図3のブロック図に示されている。第1実施形態を実施
するために使用できる典型的なマッピング機能ブロック(fcn4)28又は3
8の関連項目がは図4のブロック図に示されている。
【0021】 本実施形態において、図3に示された品質評価機能ブロック(fcn3)26
(又は36)を引用して、品質(1又は2)の評価機能は非線形利得を有する指
数フィルタ(F)29によって果たすことができる。品質(1又は2)のインジ
ケータ情報は加算器27に接続され、機能ブロック26又は36の出力から得ら
れる遅延(33)品質(1又は2)の評価信号の負値に(負帰還として)加算さ
れる。可変利得(F)29の出力は加算器31に接続され、遅延(33)品質1
又は2の評価信号の正値に加算される。図3で示された構成によって、当該品質
エスティメータ機能ブロック(fcn3)26又は36は品質インジケータ(1
又は2)の入力信号の平均値を算出して出力する。
【0022】 同様に図3に示されたように、可変利得(F)29は1つ以上の受信測定値又
はかかるネットワーク又はシステムから提供されるサービス形式情報に加えて、
電力制御ループのカスケード配列内の他の機能からの信号によって制御すること
ができる。例えば、図1〜3を参照して、品質2の誤り信号は中間電力ループ3
0の品質誤り評価機能ブロック(fcn1)32から可変利得(F)29に接続
される。同様に、内側電力制御ループ40からのSIR誤り信号は可変利得(F
)29に接続される。
【0023】 可変利得(F)29を設定するために使用できる他の情報は、図3で示される
ように、不足している品質インジケータ情報である。このように、不足品質イン
ジケータはカスケード形制御ループ群の各所における機能に関わる異常又は問題
についての情報を提供することができる。例えば、不足品質インジケータは、内
側制御ループ40からのSIR誤り値又は中間制御ループ30からの品質2の誤
り値が誤り値ゼロと著しく掛け離れているか否かを示すことができる。そのよう
な場合には、誤り信号をゼロ値に戻すために、不足している品質インジケータ情
報は可変利得(F)29を制御するために使用できる。このような状況において
、直近の品質インジケータが妥当であったとき、もしくは直近に報告された誤り
値が比較的小さいときには、品質エスティメータ(fcn3)は算出された値か
らの品質評価を変えないことが望ましい。本目的は、エスティメータ(fcn3
)26又は36が入力される(例:SIR又は品質)誤り値の平均値を監視し、
比較的大きな誤りが発生するか、品質インジケータ値が入力に利用できないとき
に、ゼロを乗じる可変利得値(F)29を選定することによって成し遂げること
ができる。
【0024】 上述したように、図4は第1実施形態を実施するために使用できる典型的なマ
ッピング機能ブロック(fcn4)28又は38のブロック図である。品質評価
機能ブロック(fcn3)26又は36(図3)から品質1又は2の誤り値まで
の品質1又は2の評価値をマッピングするために、どんな適切なマッピングアル
ゴリズム(ソフトウェア対応又はハードウェア対応)も当該マッピング機能アル
ゴリズム35を実施するために使用することができる。図4で示したように、マ
ッピング機能アルゴリズム35は対応するSIR値に対して入力品質1又は2の
評価値をマッピングする。加算器37において、対応する品質1又は2の誤り値
を作成するために、品質1又は2の目標値はマッピング機能アルゴリズム35の
SIR出力値から減算される。
【0025】 とりわけ、本発明の教示に準拠して、図4は、伝送環境と符号体系がSIR要
件にどのような影響を与えるかについての従来の知識は対応するSIR値に対す
る品質1又は2の評価値及び品質1又は2の目標値をマッピングするために使用
できることを図解している。使用される伝送環境情報は受信測定と、SIR誤り
値及び品質2の誤り値について実施される特定の計算によって決定することがで
きる。前記計算は例えば平均値、標準偏差及び所定の時間のSIR誤り値及び/
又は品質2の誤り値の絶対微分(mean absolute derivative)平均値の計算を含む
ことができる。このように、品質1又は2の目標値が算出され(及び機能ブロッ
ク35を介してマッピングされ)るべきときに、マッピングされ(算出され)た
品質の誤り値はSIR値と同じユニットで表示することができる。マッピング機
能ブロック35からマッピングされた目標値とSIR値は対応する品質1又は2
の誤り値を生成するために加算(37)される。
【0026】 図5は、品質1のインジケータ情報がサービスに利用できないときに外側ルー
プ電力制御機能がどのように実行することができるかを図示した、本発明の第2
実施形態に準拠した典型的なブロック図である。例えば、図5で示された外側電
力制御ループ20’において、品質1又は2の評価情報がマッピング機能ブロッ
ク21に入力されていないことが分かる。すなわち、品質1のインジケータ情報
は図2の評価機能ブロック(fcn3)26に入力されておらず、従って利用で
きる当該品質評価情報は存在しない。しかし、図5で示されたような第2実施形
態において、利用できる品質1のインジケータ情報がないサービスに対しては、
品質1の目標情報を(マッピング機能ブロック21を介して)SIRユニットで
表示されている品質2の目標情報に直接マッピングすることができる。再度図4
のマッピング機能ブロック35について上述した方法を使用すれば、伝送環境と
符号体系がSIR要件にどのような影響を与えるかに関わる従来の知識を、品質
1の目標値をSIRユニットとして表示される品質2の目標値にマッピングする
のに使用することができる。
【0027】 図6は本発明の第1実施形態又は第2実施形態を実施するために使用できる典
型的な品質(又はSIR)目標値の計算機能ブロック(fcn2)24又は34
(図1)のブロック図である。品質1又は2の誤り情報は品質目標値の計算機能
ブロック(fcn2)24又は34内の加算器54に入力される。この入力誤り
情報は、品質目標(ネゴシエートされた)値を達成するために、実際に達成され
たデータチャネルからの品質値に要求された変換量の評価である。他の下位レベ
ル制御ループの機能ブロックが適切な制限範囲内で動作していれば(例:比較的
小さいSIR誤り値と適用可能な場合は比較的小さい品質2の誤り値)、品質1
又は2の誤り入力値は第1利得構成要素(G1)56、第2利得構成要素(G2
)62、遅延構成要素60及び加算器58を含むフィルタループ配列に接続する
ことができる。図1で示したように、カスケード形電力制御ループ群において、
該フィルタ配列からの出力信号は次段の制御ループにおける品質2の目標値又は
SIR目標値を設定する。しかし、他の下位レベル制御ループの機能ブロックが
適切な制限範囲で動作していなければ(例:比較的大きいSIR誤り値及び適用
可能な場合は比較的大きい品質2の誤り値)、品質2の目標値又はSIR目標値
が無分別に大きくなるのを防止する目的で、フィルタ配列(G1,G2,遅延な
ど)への入力をゼロに設定するため、フィルタ、加算及び倍率機能ブロック52
からの適正値を入力品質1又は2の誤り値に加算することができる。或いは、品
質目標値の計算ブロック(fcn2)24又は34からの品質2の目標値出力又
はSIR目標値出力を適宜制限することができるフィルタ配列の入力にバイアス
を設定するために、フィルタ、加算及び倍率機能ブロック52はSIR誤り値を
適宜フィルタに通して倍率を掛けるために使用することができる。
【0028】 図1に戻って、本発明の第1実施形態に準拠して、(例えば、下り線における
)加算器42を具備する内側閉塞電力制御ループ40の一部が図示されている。
この実施形態においては、送り側の伝送(下り線側)チャネルから受信されて、
実際に獲得されたSIRは、中間制御ループ30の機能ブロック(fcn2)3
4からのSIR目標値(の負値)に代数的に加算(42)され、SIRの相異(
誤り)値を発生させる。戻り側の(上り線側)伝送チャネルにおいて、(示され
ていない)移動局はSIRの相異(誤り)値を(示されていない)サービス中の
基地局に送信することができる。
【0029】 本発明の方法及び装置の好ましい実施形態は添付図で図示され、かつ前述の詳
細な説明で説明されているが、開示した実施形態に制限されるものではなく、特
許請求項によって規定される本発明の精神から離れることなく、多くの変形、変
更及び置換が可能である。、。
【図面の簡単な説明】
本発明の方法と装置は、添付図にかかる上述の詳細な説明を斟酌して完全に理
解される。
【図1】 本発明の第1実施形態を実施するために使用できる典型的な電力
制御ループシステムのブロック図である。
【図2】 本発明の第1実施形態に準拠して、外側及び中間電力制御ループ
における品質誤りを評価するために使用できる、図1に示された第1機能ブロッ
ク(fcn1)のブロック図である。
【図3】 本発明の第1実施形態を実施するために使用できる典型的な品質
評価機能ブロック(fcn3)のブロック図である。
【図4】 本発明の第1実施形態を実施するために使用できる典型的なマッ
ピング機能ブロック(fcn4)のブロック図である。
【図5】 本発明の第2実施形態に準拠して、品質1のインジケータ情報が
サービスに使用できないときに、外側ループ電力制御機能がどのように実施でき
るかを図示している典型的なブロック図である。
【図6】 本発明を実施するために使用できる、典型的な品質(又はSIR
)目標値計算機能ブロック(fcn2)のブロック図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU, ZA,ZW (72)発明者 エングストローム, ボ スウェーデン国 エス−976 31 ルーレ オー, ミドソムマルヴェーゲン 37 Fターム(参考) 5K022 EE01 EE21 EE31 5K067 CC10 DD45 DD46 EE02 EE10 GG08

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体通信システムの電力制御ループシステムであって、 第1品質目標値の計算器に接続された第1品質誤り値のエスティメータを
    具備した第1制御ループと、 第2制御ループの入力が、前記第1制御ループの出力に接続され、第2目
    標値の計算器に接続された第2品質誤り値のエスティメータを具備した前記第2
    制御ループと、 第3制御ループの入力が、前記第2制御ループの出力に接続され、SIR
    誤り値の発生器を具備した前記第3制御ループから構成される電力制御ループシ
    ステム。
  2. 【請求項2】 品質誤り値情報が利用できない場合、前記第1制御ループは
    SIR領域に対して品質目標値をマッピングする手段を含む請求項1に記載の電
    力制御ループ。
  3. 【請求項3】 前記移動体通信システムはCDMA移動体通信システムを含
    む請求項1に記載の電力制御ループシステム。
  4. 【請求項4】 前記移動体通信システムはスペクトラル拡散システムとWC
    DMAシステムのうち少なくとも1つを具備する請求項1に記載の電力制御ルー
    プシステム。
  5. 【請求項5】 前記第1制御ループ、前記第2制御ループ及び前記第3制御
    ループは相互にカスケード形配列で接続されている請求項1に記載の電力制御ル
    ープ。
  6. 【請求項6】 前記第1制御ループは、 品質インジケータ値から品質値を評価する手段と、 前記評価品質値を品質誤り値に変換する手段とを具備する請求項1に記載
    の電力制御ループシステム。
  7. 【請求項7】 品質値を評価する前記手段は可変利得付き指数フィルタを具
    備する請求項6に記載の電力制御ループシステム。
  8. 【請求項8】 前記第1制御ループは品質誤り値に対応した品質目標値を発
    生させる手段を具備する請求項1に記載の電力制御ループシステム。
  9. 【請求項9】 SIR領域に対する前記評価品質値をマッピングする手段と
    、 前記評価品質値を前記品質誤り値に変換する手段とを具備する請求項6に
    記載の電力制御ループシステム。
  10. 【請求項10】 品質目標値を発生させる前記手段は前記品質誤り値のSI
    Rフィルタリング手段を具備する請求項8に記載の電力制御ループシステム。
  11. 【請求項11】 前記第2制御ループは、 品質インジケータ値から品質値を評価する手段と、 前記評価品質値を品質誤り値に変換する手段とを具備する請求項1に記載
    の電力制御ループシステム。
  12. 【請求項12】 品質値を評価する前記手段は可変利得付き指数フィルタを
    具備する請求項11に記載の電力制御ループシステム。
  13. 【請求項13】 SIR領域に対する前記評価品質値をマッピングする手段
    と、 前記評価品質値を前記品質誤り値に変換する手段とを具備する請求項11
    に記載の電力制御ループシステム。
  14. 【請求項14】 前記第2制御ループは前記品質誤り値と対応したSIR目
    標値を発生させる手段を具備する請求項1に記載の電力制御ループシステム。
  15. 【請求項15】 SIR目標値を発生させる前記手段は前記品質誤り値のS
    IRフィルタリング手段を具備する請求項14に記載の電力制御ループシステム
  16. 【請求項16】 前記第3制御ループはSIR目標値に対応したSIR誤り
    値を発生させる手段を具備する請求項1に記載の電力制御ループシステム。
  17. 【請求項17】 前記第1制御ループと第2制御ループはソフトウェアで実
    施される複数の電力制御アルゴリズムを具備する請求項1に記載の電力制御ルー
    プシステム。
  18. 【請求項18】 移動体通信システムにおける送信電力を制御する方法であ
    って、 第1品質誤り値を評価し、第1品質目標値を算出する第1制御ループの過
    程と、 第2品質誤り値を評価し、第2品質目標値を算出する第2制御ループの過
    程と、 前記第2品質目標値に対応したSIR誤り値を発生させる第3制御ループ
    の過程とを有する方法。
  19. 【請求項19】 品質誤り値情報が利用できない場合、SIR領域に対する
    品質目標値をマッピングする過程を有する請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記移動体通信システムはCDMA移動体通信システムを
    具備する請求項18に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記移動体通信システムはスペクトラル拡散システムとW
    CDMAシステムのうち少なくとも1つを具備する請求項18に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記第1制御ループ、前記第2制御ループ及び前記第3制
    御ループをカスケード接続する過程を有する請求項18に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記第1制御ループが、品質インジケータ値から品質値を
    評価する過程と、前記評価品質値を品質誤り値に変換する過程とを有する請求項
    18に記載の方法。
  24. 【請求項24】 品質値を評価する前記第1制御ループの過程は可変利得を
    有する指数フィルタによって前記品質値を評価することを含む請求項23に記載
    の方法。
  25. 【請求項25】 前記第1制御ループが品質誤り値に対応した品質目標値を
    発生させる過程を有する請求項18に記載の方法。
  26. 【請求項26】 SIR領域に対する前記評価品質値をマッピングする過程
    と前記評価品質値を前記品質誤り値に変換する過程とを有する請求項23に記載
    の方法。
  27. 【請求項27】 品質目標値を発生させる前記第1制御ループの過程は前記
    品質誤り値のSIRフィルタリングによって前記品質目標値を発生させることを
    含む請求項25に記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記第2制御ループが、品質インジケータ値から品質値を
    評価する過程と、前記評価品質値を品質誤り値に変換する過程とを有する請求項
    18に記載の方法。
  29. 【請求項29】 品質値を評価する前記第2制御ループの過程は可変利得を
    有する指数フィルタによって前記品質値を評価することを含む請求項28に記載
    の方法。
  30. 【請求項30】 SIR領域に対する前記評価品質値をマッピングする過程
    と前記評価品質値を前記品質誤り値に変換する過程とを有する請求項28に記載
    の方法。
  31. 【請求項31】 前記第2制御ループが品質誤り値に対応したSIR目標値
    を発生させる過程を有する請求項18に記載の方法。
  32. 【請求項32】 SIR目標値を発生させる前記第2制御ループの過程は前
    記品質誤り値のSIRフィルタリングを含む請求項31に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記第3制御ループがSIR目標値に対応したSIR誤り
    値を発生させる過程を有する請求項18に記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記第1制御ループと前記第2制御ループはソフトウェア
    で実施される複数の電力制御アルゴリズムを具備する請求項18に記載の方法。
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