JP2003529575A - ビスフェノールaを含む混合物 - Google Patents

ビスフェノールaを含む混合物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ビスフェノールAを含む混合物に関し、その製造のための2つの方法および重合物質の製造のための使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、ビスフェノールAを含む混合物、並びにそれら混合物の2つの製造
方法、およびそれらの高分子材料製造のための使用に関する。
【0002】 (背景技術) ビス(4−ヒドロキシアリール)アルカン(以下、ビスフェノールと称する)
は、多種の市販品製造用の出発物質として、または中間体として重要である。ビ
スフェノールは、フェノールおよびカルボニル化合物の縮合により製造すること
が出来る。置換フェノールまたは無置換フェノールを用いてもよい。
【0003】 フェノールおよびアセトンの間の反応による縮合生成物、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA、BPA、p,p−BPA)
は、工業的に特に重要である。BPAは、多くの種類の高分子材料、例えば、ポ
リアリーレート、ポリエーテルイミド、ポリスルホンおよび変性フェノール/ホ
ルムアルデヒド樹脂等の製造のための出発材料として使用される。好ましい応用
分野は、エポキシ樹脂およびポリカーボネートの製造分野である。
【0004】 フェノールとカルボニル化合物の酸触媒反応でビスフェノールを製造する方法
は、例えば、US−A2775620およびEP−A−0342758から、既
知である。 一般的な構造のビスフェノールは、BPAの製造に類する方法により製造する
ことが出来る。 フェノール樹脂は、フェノール(またはビスフェノールA)とアルデヒド(特
にホルムアルデヒド)の縮合によるか、それにより生じる縮合物の誘導体化によ
るか、または、フェノールの不飽和化合物(例えば、アセチレン、テルペンまた
は天然樹脂)への付加により得られる人工樹脂である。
【0005】 エポキシド樹脂と呼ばれる化合物は、1モルあたり2つ以上のエポキシド基を
有し熱硬化性材料の製造に使用されるオリゴマー化合物であるか、またはそれ自
身熱硬化性材料である。エポキシド樹脂の加工は、適当な硬化剤による重付加反
応によるか、またはエポキシド基の重合によって達成される。現行の世界中の製
造の90%以上が、ビスフェノールAとエピクロロヒドリンの反応により実施さ
れている。
【0006】 ホルムアルデヒド樹脂という用語は、NHまたはOH基を含むモノマーとして
の尿素、メラミン、フェノールまたはフェノール類(ビスフェノールAを含む)
並びにフルフリルアルコールと、ホルムアルデヒドの縮合により製造される工業
的に非常に重要な、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、広義にはフラン
樹脂を含む。
【0007】 高分子材料、例えば、フェノール樹脂、エポキシド樹脂、またはホルムアルデ
ヒド樹脂は、ビスフェノールAを原料として用いて製造されてよい。この製法の
不利な点は、純粋な形のビスフェノールAは高価であること、および、加えてそ
れらを純粋なビスフェノールAを原料として製造した時、前記高分子材料の特性
が最適なものでないことである。
【0008】 (発明の開示) すなわち、本発明は、上記先行技術の不都合を持たない高分子材料、例えば、
フェノール樹脂、エポキシド樹脂またはホルムアルデヒド樹脂などを製造する方
法を提供するという目的に基づいている。
【0009】 本発明の目的は、例えば、フェノール樹脂、エポキシド樹脂またはホルムアル
デヒド樹脂などの高分子材料を製造するために、ビスフェノールAおよびビスフ
ェノールAの製造中に生成する副生成物を含む混合物を使用することである。
【0010】 故に、本発明は、ビスフェノールAおよびビスフェノールAの製造中に生成す
る副生成物を含む混合物を提供する。
【0011】 本発明の混合物は、 p,p−BPA:35〜75、好ましくは40〜65、 o,p−BPA:5〜25、好ましくは10〜20、 ビスフェノールの合計(p,p−BPA+o,p−BPA):50〜80、好ま
しくは60〜70、 ビスフェノールAの製造中に生成する副生成物:50〜20、好ましくは40〜
30、 (データは質量%) を含む。 p,p−BPA、o,p−BPAおよび副生成物の質量割合の合計は100質
量%である。
【0012】 本発明によると、ビスフェノールAの製造中に生成する副生成物は、para,pa
ra−ビスフェノールAの異性体、クロマン、インダン、フェノール、前記物質の
高級縮合物、および構造が詳細に説明されないその他の化合物である。
【0013】 本発明の混合物は、それらと共に生成する混合物の全質量に対して、0〜90
質量%、好ましくは0〜60質量%、非常に特に好ましくは0〜50質量%のフ
ェノールも含んでよい。
【0014】 本発明の組成と異なる組成は、例えばフェノール樹脂の製造の場合に不利であ
る。例えば、もし高反応性成分フェノールの割合が60質量%より増加したなら
ば、例えば熱硬化性樹脂に基づくシートを製造するための一般的な方法において
、反応速度が速すぎる。本発明の混合物は、純粋なフェノールと比べて、反応速
度制御、並びに、目的とする架橋および分岐部分の導入による高分子構造に、優
位性を示す。
【0015】 本発明は、例えばフェノール樹脂、エポキシド樹脂またはホルムアルデヒド樹
脂などの高分子材料製造のための、前述の混合物の使用も提供する。
【0016】 本発明は、本発明の混合物を製造するための3つの異なる方法も提供し、そし
てそれらは、以下の3つの段落に記載されている:
【0017】 本発明の混合物の製造方法では、その中のビスフェノールAの製造工程におい
て、結晶化およびろ過中に生成する母液から、脱水後、副流を取り出し、これを
、好ましくは不活性にし、好ましくはまだ存在するフェノールを分離した後、容
器に入れる。
【0018】 本発明の混合物の製造方法では、その中のビスフェノールの製造工程において
、結晶化およびろ過中に生成する母液から、脱水後、副流を取り出し、これを、
酸イオン交換剤上で、50℃〜90℃の間の温度で滞留時間が2〜12時間で、
転位反応に供し(副生成物の幾分かは転位して、p,p−ビスフェノールAを与
える)、この転位生成物から取られた副流を不活性にし、好ましくは、まだ存在
するフェノールを分離後、容器に入れる。
【0019】 本発明の混合物の製造方法では、その中のビスフェノールの製造工程において
、結晶化およびろ過中に生成する母液から、脱水後、副流を取り出し、これを、
酸イオン交換剤上で、50℃〜90℃の間の温度で滞留時間が2〜12時間で、
転位反応に供し(副生成物の幾分かは転位して、p,p’−ビスフェノールAを
与える)、次いで蒸留により濃縮し、1〜6時間の滞留時間で40〜50℃の温
度で結晶化することにより、結晶性のビスフェノールA付加物をこれから抽出し
、ろ過により単離し、残留液混合物を、好ましくはまだ存在するフェノールを分
離後、不活性にし、容器に入れる。
【0020】 本発明は多くの利点を有しており、特に、本発明の混合物は、高品質であり、
良好な貯蔵安定性を有している。それらは、高品質高分子材料、例えばフェノー
ル樹脂、エポキシド樹脂またはホルムアルデヒド樹脂を製造するための原料とし
て使用される。
【0021】 本発明の混合物は、好ましくはフェノールで希釈され、このとき使用されるフ
ェノールは、好ましくは、無酸、無アルカリおよび無金属である。 本発明の混合物は、好ましくは例えば特に酸素を含まない不活性状態下で製造
される。
【0022】 本発明の混合物は、純粋なビスフェノールAと比較した時、上記高分子材料の
製造用原料として有利である。例えば、重合の速度制御がより単純であり、加え
て、本発明の混合物により、目的とする架橋および分岐部分を上記高分子材料中
に導入する。
【0023】 本発明の組成と異なる混合物の組成は、例えばフェノール樹脂などの高分子材
料の製造に不利である。例えば、もし高反応性の成分フェノールの割合が60質
量%より多い、特には90質量%より多い場合は、例えば熱硬化性樹脂に基づく
シート等の製品製造のための一般的な方法では、反応速度が速すぎる。本発明の
混合物は、純粋なフェノールと比べて、反応速度制御、並びに、高分子材料への
架橋および分岐点導入を目標とした高分子構造に、有利である。
【0024】 BPA製造についての本発明の方法は、好ましくはフェノールおよびアセトン
の酸触媒反応に基づいており、5:1より大きいフェノール:アセトンの量比を
、反応に使用する。均一または不均一ブレンステッド酸またはルイス酸が酸触媒
として使用され、例えば、それは塩酸または硫酸等の強無機酸である。ゲル状、
またはマクロ孔質スルホン化架橋ポリスチレン樹脂(酸イオン交換剤)が好まし
く用いられる。下記の詳細は、触媒として酸イオン交換剤を用いる製造方法に言
及している。
【0025】 高い選択性を得るために、フェノールとアセトンの反応を、助触媒としての適
当なメルカプト化合物の存在下に行うことが出来る。助触媒は、いずれも反応溶
液中に均一に溶解していても、スルホン化ポリスチレンマトリックスにイオンま
たは共有結合で結合していてもよい。反応ユニットは、好ましくは、固定床、上
方向または下方向に移動する流動床または反応性蒸留カラム型のカラムである。
【0026】 酸触媒、および助触媒としてのメルカプト化合物の存在下での、フェノールと
アセトンの反応の間、未反応のフェノールおよび場合によりアセトンに加えて、
主としてBPAおよび水を含む生成物混合物を製造する。更に、縮合反応の典型
的な副生成物、例えば、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2−ヒドロキ
シフェニル)プロパン(o,p−BPA)、置換インデン、ヒドロキシフェニル
インダノール、ヒドロキシフェニルクロマン、置換キサンテンおよび分子構造中
に3つまたはそれ以上のフェニル環を有する高級縮合化合物も少量存在する。
【0027】 水、フェノールおよびアセトンと同様に前記副生成物は、高分子製造のための
BPAの適合性を損ね、適当な方法で分離されなければならない。純度に関する
高い仕様水準は、特にポリカーボネートを製造する際に、原料BPAに一般的に
要求される。
【0028】 BPAの後処理および精製は、例えば、懸濁結晶化、溶融結晶化、蒸留および
脱着等の適当な精製方法の多段階カスケードにより通常行われる。工業的に好ま
しい態様において、BPA/フェノール付加物が晶析する場合、反応混合物の冷
却により、BPAは、フェノールとのほぼ当量の結晶性付加物の形で反応混合物
から単離される。結晶化方法は、懸濁結晶化として好ましく行われる。懸濁結晶
化は、結晶が液体と共に懸濁体を形成している(固/液)液からの冷却による結
晶化であると理解される。次いで、BPA/フェノール付加物結晶を、ロータリ
ーフィルターまたは遠心分離等の固/液分離に適した装置を用いて、液相から分
離し、必要に応じて更なる精製に供する。このようにして、BPAの99質量%
よりも高い純度を典型的に有する付加物結晶は、副成分に関しては、約40質量
%のフェノール含量で典型的に得られる。付加物結晶の表面に付着している不純
物は、アセトン、水、フェノール、BPAおよび副成分からなる群からの1つま
たはそれ以上の成分を典型的に含む適当な溶液で洗浄することにより除去するこ
とが出来る。
【0029】 固/液分離の間に生成する液(母液)の流れは、フェノール、BPA、反応中
に生成する水および未反応のアセトンを含み、BPA生成中に典型的に生成する
副成分を多く含む。好ましい様態において、この母液は、反応ユニットへ循環さ
れる。酸イオン交換剤の触媒活性を保持するために、生成する水は、蒸留により
好ましく除去され、蒸留中、依然残留しているアセトンも母液から場合により除
去される。この方法で得られた脱水反応流は、フェノールおよびアセトンを注ぎ
足され、反応ユニットに戻される。代わりに、水およびアセトンを、BPA/フ
ェノール付加物の懸濁結晶化を実施する前に、蒸留により部分的または完全に除
去することができる。上記蒸留工程中、反応溶液中に存在するフェノールのいく
らかも蒸留により除去される。
【0030】 この型の循環手順の場合において、問題は、BPAの生成からの副生成物が、
循環流中に蓄積し、触媒系の不活性化を招き得ることである。循環流中の副成分
の過度な蓄積を避けるために、循環流のいくらかは、所望により部分的なあるい
は完全なフェノールの蒸留による回収後、BPA樹脂としてプロセス連鎖から排
出される。
【0031】 更に、固/液分離後並びに水および残留アセトンの除去前後に、循環流のいく
らかまたは全てを、イオン交換剤を充填した転位ユニットを通すことは有利なこ
とが明らかになっている。このユニットは、一般的に反応ユニットよりも高温で
操作される。この転位ユニット中、ユニット内の条件下、循環流中にある、BP
A生成からの副成分のいくらかは、異性化されてBPAを与え、そのためBPA
の全収率を増加することが出来る。
【0032】 反応溶液の懸濁結晶化の完了、および、上記の固/液分離の後、得られたBP
A/フェノール付加物結晶は、必要ならば、フェノールの単離および場合により
副成分の濃度低下が達成される更なる精製段階へ供する。
【0033】 このように、付加物結晶を、例えば、フェノール、有機溶媒、水または懸濁結
晶化工程について言及した化合物の混合物から、再結晶することが出来る。付加
物結晶中に存在するフェノールは、適当な溶媒の選択により完全にまたは部分的
に除去することも出来る。所望により、再結晶後、BPA中に場合により残留し
ているフェノールは、適当な蒸留、脱着または抽出方法により完全に除去するこ
とが出来る。
【0034】 別法として、付加物結晶からフェノールを最初に除去することも出来る。これ
に好ましい方法は、高温の不活性ガスを用いた溶融物の脱着、減圧蒸留またはそ
れらの方法の組み合わせである。この方法により、付加物結晶から100ppm
より低い残留フェノール濃度でBPAを得ることが可能である。適当な反応管理
および所望により安定剤の添加により、蒸留または脱着によるフェノール除去の
間、熱的ストレスを受ける条件下、目立つ程度でBPAが分解しないことを保証
することが出来る。
【0035】 反応溶液からの懸濁結晶化の工程条件に依存して、固/液分離および結晶洗浄
が行われる時、得られるBPAは、付加物結晶からフェノールを除去後、高分子
材料を生成するのに適当である。フェノールを除去後、得られたBPAを、更な
る精製操作に付すことが、特にポリカーボネートのような高品質材料を生成する
ために、必要であろう。最終精製は、水または適当な有機溶媒からの懸濁結晶化
、静的または動的層状結晶化の形態における溶融結晶化、水、中性、酸性または
塩基性塩の水溶液または適当な有機溶媒による抽出、或いは単段または多段の形
態の蒸留により行われてよい。前記精製操作または適当なそれらの組み合わせを
実施することにより、99.9%より高い純度でBPAを得ることが出来、この
BPAは特に高品質高分子材料の製造に適当である。
【0036】 本発明の好ましい形態は、記述したビスフェノールA生成方法中の結晶化およ
びろ過の間に製造される母液から、脱水後、副流を取り出すことを特徴とする。
この副流は、好ましくは生成した母液の5〜15質量%に相当する。この副流は
、0.5質量%より少ない水、および好ましくは0.1質量%より少ないアセト
ンを好ましく含有する。本発明の混合物を製造するために、上記副流は、好まし
くはろ過され、酸の痕跡量がそれから好ましくは完全に除去され、その後いずれ
の場合においても、混合物は不活性にされ、好ましくは60〜100℃の温度で
、ステンレス鋼で好ましく作られた容器に入れられる。
【0037】 本発明の他の好ましい様態は、上の段落に記載の方法で製造された副流を、好
ましくは50〜70℃、特には60〜70℃、特に好ましくは65℃の温度で、
酸イオン交換剤上で異性化することを特徴とする。例えば、o,p−ビスフェノ
ールAのような異性化可能な成分は、p,p−ビスフェノールAへ異性化する。
異性化反応器中での滞留時間は、好ましくは2〜12時間、特には3〜8時間、
特に好ましくは3〜4時間である。本発明の混合物を製造するために、副流は、
異性化後ろ過され、酸の痕跡量が好ましくは完全にそれから除去され、その後い
ずれの場合においても、好ましくは60〜100℃の温度で、混合物は不活性に
され、好ましくはステンレス鋼製の容器に入れられる。
【0038】 本発明の他の好ましい様態は、記述したビスフェノールA生成方法中の結晶化
およびろ過中に生成する母液から、脱水後、副流を取り出すことを特徴とする。
この副流は、好ましくは生成した母液の5〜15質量%に相当する。この副流は
、0.5質量%より少ない水、および好ましくは0.1質量%より少ないアセト
ンを好ましく含有する。副流は、その後、50〜90℃の温度、酸イオン交換剤
上、2〜12時間の滞留時間での異性化反応中転化される。副流は、蒸留により
その後濃縮される。この方法においては、フェノールは実質的に除去される。濃
縮後のフェノール含有量は、好ましくは70質量%未満、特には60質量%未満
である。この方法で濃縮された混合物は、好ましくは40〜50℃で、1〜6時
間の滞留時間で、1〜2段階の結晶化で結晶化される。この方法で結晶化された
ビスフェノールA/フェノール付加物は、ろ過により単離され、ビスフェノール
Aの製造のための主工程に戻される。残留液体混合物またはその一部(場合によ
りさらに濃縮して更なるフェノールを除去後)本発明の混合物を生成するために
好ましくはろ過され、痕跡量の酸を好ましくは完全にそれから除き、その後、い
ずれの場合においても、その混合物は、好ましくは80〜125℃の温度で好ま
しくはステンレス鋼製の容器に入れられる。
【0039】 本発明に関する混合物は、0〜90質量%、特には0〜60質量%、特に好ま
しくは0〜50質量%の割合で更なるフェノールを好ましく含有する。
【0040】 図1は、本発明による混合物の製造方法を概略的に示している。図は、本発明
の好ましい様態を示しており、発明の範囲はこの図に制限されない。
【0041】 フェノールおよびアセトンはユニット1に供給され、ユニット1中で反応して
ビスフェノールAを与える。ビスフェノールAおよびフェノールの付加物の結晶
化はユニット2中で行われる。加えて、結晶化された付加物の分離は、ユニット
2で行われる。分離された付加物はユニット3へ取りこまれ、その中でビスフェ
ノールAの分離および後処理が行われる。残っている母液はユニット2からユニ
ット4へ移され、その中で、水の除去(脱水)が行われる。85〜95質量%の
割合がユニット4からユニット1へ、2〜6質量%のアセトンの供給を伴って、
戻される。本発明の混合物は、ユニット4の後に単離され得る。ユニット4中の
脱水された母液の少量(5〜15質量%)がユニット5に供される。転化はユニ
ット5で生じる。本発明の混合物は、ユニット5の後に単離され得る。ユニット
5中で転化された母液は、ユニット6へ供される。ユニット6中で、フェノール
の除去および固体としてのビスフェノールA/フェノール付加物の結晶化および
単離が、ろ過により行われる。本発明の混合物は、ユニット6の後、場合により
、例えば蒸留、脱着などの既知の方法によりまだ存在するフェノールの除去後、
残留母液から単離され得る。回収されたフェノールは、2〜6質量%のアセトン
の供給を伴って、ユニット6からユニット1へ供される。ユニット4、5または
6の後に単離される本発明の混合物は、容器への充填手順に供給される。
【0042】 (実施例) 以下に、本発明の範囲を制限することなく、本発明を実施例により説明する。
【0043】 以下に、本発明の混合物およびその製造を例として示す。生成は、図1に記載
のような配置で各回実施した。 本発明の混合物のために記載した組成は、それぞれの混合物から調製された数
バッチに関連する。個々のバッチにおいて、全成分の合計は100質量%である
【0044】 本発明の混合物(BPG1)を、ユニット4の後に単離した。 本発明の混合物(BPG2)を、ユニット5の後に単離した。 本発明の混合物(BPG3)を、ユニット6の後に単離した。
【0045】 BPG1
【表1】
【0046】 BPG2
【表2】
【0047】 BPG3
【表3】 1)p,p−BPA+o,o−BPA 2)フェノールおよびビスフェノール以外の全成分(p,p−BPA+o,p−
BPA+o,o−BPA)。例えば、残成分は、あらゆるフェノール、高分子縮
合物、イソプロペニルフェノール等を含む。
【0048】 以下に比較例を示す。 BPG4は、酸または酸の痕跡量を除去することなしに、BPG1と同様の方
法で得た。BPG4の水含量は、0.5質量%よりも大きかった。5日よりも長
い期間の後、p,p−BPA濃度50.2質量%および残成分濃度29.4質量
%を当初有していたBPG4を分解した。分解後、BPG4の組成は、p,p−
BPAが47.7質量%、およびの残成分が32.2質量%であった。
【0049】 BPG5はBPG2と同様の方法で得た。転位のための当初混合物は、p,p
−BPA50.2質量%、およびインダン8.2質量%の混合物であった。転位
は、80℃で15時間の好ましくない条件下行った。結果は、インダンの形成お
よびp,p−BPAの分解を増加させた。好ましくない条件下での転位の後、B
PG5は、p,p−BPA42.7質量%およびインダン15.0質量%の濃度
を有していた。
【0050】 BPG6は、BPG3と同様の方法で得たが、不活性化条件を適用しなかった
。通常の状態下5日よりも長い期間の後、ヨウ素カラー指標として示した場合、
明らかな色の劣化が生じた。ヨウ素カラー指標は、300から1000以上に増
加した。加えて、p,p−BPAの濃度は、分解のために減少した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US, UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 フリーダー・ヘイデンライヒ ドイツ連邦共和国デー−40593デュッセル ドルフ、ハイドンシュトラーセ20番 (72)発明者 ミヒャエル・プライン ベルギー、ベー−2930ブラスハート、オウ デ・フーフェウェッヒ9番 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AB46 AD11 AD15 BC10 BC19 FC52 FE13

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 p,p−ビスフェノールAを35〜75質量%、およびo,p
    −ビスフェノールAを5〜25質量%、およびビスフェノールAの生成中に製造
    される副生成物を20〜50質量%含んで成る混合物であって、p,p−ビスフ
    ェノールAおよびo,p−ビスフェノールAの質量割合の合計が50〜80質量
    %であって、p,p−ビスフェノールAおよびo,p−ビスフェノールAおよび副
    生成物の質量割合の合計が100質量%である混合物。
  2. 【請求項2】 副生成物が、p,p−BPAの異性体、クロマン、インダン
    、フェノール、これらの高級縮合物、および構造が詳細に与えられないその他化
    合物である請求項1に記載の混合物。
  3. 【請求項3】 製造される混合物の全質量に対して、フェノールを0〜90
    %含む請求項1または2に記載の混合物。
  4. 【請求項4】 高分子材料を製造するための請求項1〜3のいずれかに記載
    の混合物の使用。
  5. 【請求項5】 フェノール樹脂、エポキシド樹脂またはホルムアルデヒド樹
    脂を製造するために請求項1〜3のいずれかに記載の混合物の使用。
  6. 【請求項6】 ビスフェノールAの製造方法において、結晶化およびろ過中
    に生成する母液から、脱水後に副流を取り出し、不活性にし、容器に入れる請求
    項1〜3のいずれかに記載の混合物の製造方法。
  7. 【請求項7】 ビスフェノールAの製造方法において、結晶化およびろ過中
    に生成する母液から、脱水後に副流を取り出し、蒸留により濃縮し、それから結
    晶化したビスフェノールA付加物を40〜50℃の温度で、1〜6時間の滞留時
    間で結晶化により抽出し、ろ過により単離し、残留液体混合物を不活性にした後
    、容器に入れる請求項1〜3のいずれかに記載の混合物の製造方法。
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