JP2003528805A - Cd20に結合するアンタゴニストを用いた異種抗原に対する免疫応答のブロッキング - Google Patents

Cd20に結合するアンタゴニストを用いた異種抗原に対する免疫応答のブロッキング

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、CD20に結合するアンタゴニストを用いた哺乳動物における免疫応答をブロックする方法を記述する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、CD20に結合するアンタゴニストを用いての哺乳動物における異
種抗原に対する免疫応答のブロッキングに関する。
【0002】 (発明の背景) リンパ球は造血プロセス中に骨髄で生産される多くの種類の白血球の一つであ
る。リンパ球には、主として2つの集団:Bリンパ球(B細胞)とTリンパ球(T
細胞)がある。ここで特に関心あるリンパ球はB細胞である。 B細胞は骨髄内で成熟し、骨髄がその細胞表面に抗原結合性抗体を発現するよ
うにする。まず、未処置のB細胞は、その膜結合性抗体が特異的な抗原と遭遇す
ると、速やかに分裂し始め、その子孫が記憶B細胞及び「形質細胞」と呼ばれる
エフェクター細胞に分化する。記憶B細胞はより長い寿命を持ち、最初の親細胞
と同じ特異性を有する膜結合性抗体を発現し続ける。形質細胞は膜結合性抗体を
産生しないが、代わりに分泌可能な形態の抗体を産生する。分泌される抗体は体
液性免疫の主要なエフェクター分子である。
【0003】 CD20抗原(ヒトBリンパ球制限分化抗原、Bp35とも称される)はプレB
細胞及び成熟Bリンパ球上に局在する、約35kDの分子量を有する疎水性膜貫
通タンパク質である(Valentineら, J. Biol. Chem. 264(19):11282-11287(1989
)、及びEinfeldら, EMBO J. 7(3):711-717(1988))。また、前記抗原はB細胞非
ホジキンリンパ腫(NHL)上の90%以上で発現している(Andersonら, Blood 6
3(6):1424-1433(1984))が、造血幹細胞、プロB細胞、正常な形質細胞又は他の
正常な組織においては見出されていない(Tedderら, J. Immunol. 135(2):973-9
79(1985))。CD20は細胞分裂周期の開始と分化に対する活性化プロセスの初
期段階を調節し(Tedderら, 上掲)、カルシウムイオンチャンネルとして機能する
可能性がある(Tedderら, J. Cell. Biochem. 14D:195(1990))。 B細胞リンパ腫でCD20が発現すると、この抗原は、そのようなリンパ腫の
「ターゲティング」のための候補薬となり得る。本質的に、このようなターゲテ
ィングは以下のように一般化される:B細胞のCD20表面抗原に特異的な抗体
を患者に投与する。これらの抗CD20抗体は正常及び悪性B細胞の双方のCD
20抗原(見かけ上)に特異的に結合する;CD20表面抗原に結合した抗体は新
生物B細胞の破壊と枯渇を商事させうる。さらに、腫瘍を破壊する可能性のある
化学薬剤又は放射活性標識を、該薬剤が新生物B細胞に特異的に「送達」される
ように、抗CD20抗体にコンジュゲートさせることができる。アプローチに関
係なく、第1の目的は腫瘍を破壊することであり;特定のアプローチは利用する
特定の抗CD20抗体により決定され、よってCD20抗原をターゲティングす
るために有用なアプローチはかなり多様である。
【0004】 リツキシマブ(リツキサン(登録商標))抗体は、CD20抗原に対する遺伝子操
作されたキメラマウス/ヒトモノクローナル抗体である。リツキシマブは1998年
4月7日に発行された米国特許第5,736,137号(Andersonら)において「C2B8」
と呼ばれている抗体である。リツキサン(登録商標)は、再発性又は難治性の軽度
又はろ胞性の、CD20が陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫を患ってる患者に
対して効能がある。インビトロの作用機序の研究では、リツキサン(登録商標)は
ヒト補体に結合し、補体依存性細胞障害(CDC)によりリンパ系B細胞系を溶解
することが証明されている(Reffら, Blood 83(2):435-445(1994))。さらに、抗
体依存性細胞障害(ADCC)のアッセイでは、有意な活性を有する。より最近で
は、リツキサン(登録商標)はトリチウム化チミジン導入アッセイにおいて抗増殖
効果を有し、直接アポトーシスを誘発するが、他の抗CD20抗体ではこのよう
なことはないことが示されている(Maloneyら, Blood 88(10):637a(1996))。ま
た、リツキサン(登録商標)と化学療法剤と毒素との相乗作用が実験的に観察され
ている。特にリツキサン(登録商標)は、ドキソルビシン、CDDP、VP-16
、ジフテリア毒素及びリシンの細胞毒性効果に対して薬剤耐性を有するヒトB細
胞リンパ腫細胞系を感作させる(Demidemら, Cancer Chemotherapy & Radiopharm
aceuticals 12(3):177-186(1997))。インビボでの前臨床的研究では、リツキサ
ン(登録商標)は、カニクイザルの末梢血、リンパ節及び骨髄からのB細胞を、お
そらくは補体及び細胞媒介性プロセスにより涸渇させることが示されている(Ref
fら, Blood 83(2):435-445(1994))。
【0005】 (発明の概要) 第1の態様において、本発明は、哺乳動物が悪性腫瘍を羅患していない場合に
哺乳動物における異種抗原に対する免疫応答をブロックする方法において、CD
20に結合する治療有効量のアンタゴニストを哺乳動物に投与することを含む方
法を提供する。 更なる態様において、本発明は、哺乳動物に、CD20に結合するアンタゴニ
スト以外の治療薬剤を投与することを含み、哺乳動物に、CD20に結合するア
ンタゴニストを投与することを更に含み、ここで、治療薬剤が哺乳動物において
免疫原性であり、アンタゴニストが哺乳動物において治療薬剤に対する免疫応答
をブロックする哺乳動物の治療方法を提供する。 本発明は更にCD20に結合するアンタゴニストの治療的有効量を哺乳動物に
投与することを含んでなる、哺乳動物における移植片対宿主又は宿主対移植片疾
患を治療する方法を提供する。 また、CD20に結合するアンタゴニストの治療的有効量を哺乳動物に投与す
ることを含んでなる、移植を待つ哺乳動物を除感作する方法が提供される。 本発明は更に容器と該容器に収容される組成物を含んでなる製造品において、
組成物がCD20に結合するアンタゴニストを含有し、異種抗原にさらされたか
、さらされる患者を治療することを使用者に指示するための包装挿入物を更に含
んでなる製造品に関する。製造品は、場合によっては、第二の容器と該容器に収
容される第二の組成物を更に有し、該第二の組成物が治療薬剤を含んでなる。
【0006】 (好適な実施態様の詳細な説明) I.定義 「CD20」抗原は、末梢血又はリンパ系器官の90%以上のB細胞の表面で
見出される〜35kDaの非グルコシル化リンタンパク質である。CD20は初
期のプレB細胞発育中に発現し、形質細胞分化まで残る。CD20は正常なB細
胞及び悪性のB細胞の双方に存在する。文献でのCD20の他の名称には「Bリ
ンパ球制限抗原」及び「Bp35」が含まれる。CD20抗原は、例えばClark
ら, PNAS(USA)82:1766(1985)に記載されている。 「異種抗原」とは、それにさらされる哺乳動物にとって内因性又は自然ではな
い分子又は分子群を意味する。異種抗原は免疫応答、例えば哺乳動物における体
液及び/又はT細胞媒介応答を誘発しうる。一般に、異種抗原はそれに対する抗
体の生産を挑発する。ここで考えられる異種抗原の例には免疫原性治療薬剤、例
えば抗体のようなタンパク質、特に非ヒトアミノ酸残基を含む抗体(例えば齧歯
類、キメラ/ヒト化、及びプリマタイズ抗体);(場合によっては抗体のような
ターゲティング分子でにコンジュゲートしたもので、ターゲティング分子がまた
免疫原性である)毒素;遺伝子療法ウイルスベクター、例えばレトロウイルス及
びアデノウイルス;移植片;病原菌(例えば細菌及びウイルス);アロ抗原(す
なわち、同じ種のいくつかで生じるが他のメンバーでは生じない抗原)、例えば
血液型の差、ヒトリンパ球抗原(HLA)、血小板抗原、移植された器官に発現
される抗原、血液成分、妊娠(Rh)、及び血液凝固因子(例えば第VIII因
子及び第IX因子)が含まれる。
【0007】 異種抗原への「免疫応答をブロックする」とは、異種抗原への暴露から生じる
少なくとも1種の免疫媒介応答を低減又は防止することを意味する。例えば、異
種抗原に対する体液性応答を、例えば哺乳動物における抗原に対する抗体の生産
を防止又は減少させることによって、鈍らせうる。あるいは、又は付加的に、イ
ティオタイプを抑制し;アロ抗体が塗布された細胞の除去を「静め」;及び/又
は抗原提示細胞の枯渇を通してアロ抗原の提示に影響を及ぼしうる。 ここで治療される哺乳動物は、一般に、「悪性腫瘍を羅患していない」もので
あり、よって悪性腫瘍又は癌、例えばB細胞リンパ腫、急性リンパ芽球性白血病
(ALL)、慢性リンパ芽球性白血病(CLL)、ヘアリー細胞白血病、慢性骨
髄芽球性白血病、又は移植後リンパ増殖症候群(PTLD)を持つと診断されて
いないものである。 「治療薬剤」とは、患者の疾患又は障害を治療するために使用される化合物又
は組成物を指す。治療薬剤は、例えば抗体のようなポリペプチド;(抗体のよう
なターゲティング分子にコンジュゲートされていてもよい)毒素;遺伝子療法ウ
イルスベクター及び/又は血液凝固因子(例えば第VIII因子又は第IX因子
)を含む。治療薬剤は一般には対象の疾患又は障害を治療するために治療的有効
量で哺乳動物に投与され、その量が、かかる治療されている哺乳動物における治
療薬剤に対して誘発される免疫応答を生じる。
【0008】 ここで用いられる「ポリペプチド」は、一般的には約10より多いアミノ酸を
有するペプチド及びタンパク質を意味する。哺乳動物のポリペプチドの例は、例
えば、レニン、ヒト成長ホルモン、ウシ成長ホルモンを含む成長ホルモン;成長
ホルモン放出因子;副甲状腺ホルモン;甲状腺刺激ホルモン;リポタンパク;1
−アンチトリプシン;インシュリンA鎖;インシュリンB鎖;プロインシュリン
;トロンボポエチン;卵胞刺激ホルモン;カルシトニン;黄体形成ホルモン;グ
ルカゴン;第VIIIC因子、第IX因子、組織因子、及びフォン・ヴィレブラ
ンド因子等の凝固因子;プロテインC等の抗凝固因子;心房性ナトリウム利尿因
子;肺表面活性剤;ウロキナーゼ又はヒト尿又は組織型プラスミノーゲン活性化
剤(t−PA)等のプラスミノーゲン活性化因子;ボンベシン;トロンビン;造
血性成長因子;腫瘍壊死因子−アルファ及びベータ;エンケファリナーゼ;ヒト
血清アルブミン等の血清アルブミン;ミューラー阻害物質;リラキシンA鎖;リ
ラキシンB鎖;プロリラキシン;マウスゴナドトロピン関連ペプチド;ベータ−
ラクタマーゼ等の微生物タンパク質;DNアーゼ;インヒビン;アクチビン;血
管内皮成長因子(VEGF);ホルモン又は成長因子のレセプター;インテグリ
ン;プロテインA又はD;リウマチ因子;骨誘導神経向性因子(BDNF)、ニ
ューロトロフィン−3、−4、−5又は−6(NT−3、NT−4、NT−5、
又はNT−6)、又はNGF等の神経成長因子などの神経栄養因子;カルディオ
トロフィン(心筋肥大因子)、例えばカルディオトロフィン−1(CT−1);
血小板誘導成長因子(PDGF);aFGF及びbFGF等の繊維芽成長因子;
表皮成長因子(EGF);TGF−1、TGF−2、TGF−3、TGF−4、
又はTGF−5を含むTGF−アルファ及びTGF−ベータ等のトランスホーミ
ング増殖因子(TGF);インシュリン様成長因子−I及び−II(IGF−I
及びIGF−II);des(1−3)−IGF−I(脳IGF−I)、インシュ
リン様成長因子結合タンパク質;CD3、CD4、CD8、及びCD20等のC
Dタンパク質;エリスロポエチン;骨誘導因子;免疫毒素;骨形成タンパク質(
BMP);インターフェロン−アルファ、−ベータ、及び−ガンマ等のインター
フェロン;血清アルブミン、例えばヒト血清アルブミン(HSA)、又はウシ血
清アルブミン(BSA);コロニー刺激因子(CSFs)、例えば、M−CSF
、GM−CSF、及びG−CSF;インターロイキン(ILs)、例えば、IL
−1からIL−10;サイトカイン(以下を参照);スーパーオキシドジスムタ
ーゼ;T細胞レセプター;表面膜タンパク質;崩壊促進因子;ウイルス性抗原、
例えば、AIDSエンベロープの一部など;輸送タンパク質;ホーミングレセプ
ター;アドレシン;調節タンパク質;抗体;及び上に列挙した任意のポリペプチ
ドの断片又は変異体を含む。
【0009】 ここで使用される「移植片」という用語は、受容者への移植のために供与者か
ら取り出された生物学的材料を意味する。移植片は、例えば、島細胞などの単離
された細胞;新生児の羊膜、骨髄、造血前駆細胞、及び眼の組織、例えば角膜組
織などの組織;皮膚、心臓、肝臓、脾臓、膵臓、甲状腺、甲状腺葉、肺、腎臓、
管状器官(例えば、腸,血管、又は食道)等の器官などといった種々の材料を含
む。管状器官は、食道、血管、又は胆管の損傷部分と置き換えるのに使用できる
。皮膚移植片は火傷のみならず、損傷した腸の修復として又は横隔膜ヘルニアの
欠損部を閉じるために使用できる。移植片は、ヒトを含む任意の哺乳動物供給源
から誘導され、死体からでも生きた供給者からでもよい。好ましくは、移植片は
骨髄又は心臓などの器官であり、移植片の供給者と宿主とはHLAクラスII抗
原について一致している。 ここで用いられる「哺乳動物宿主」という用語は、任意の適合可能な移植受容
者を意味する。「適合可能な」とは、供与された移植片を許容する哺乳動物宿主
を意味する。好ましくは、宿主はヒトである。移植片の供給者及び宿主がともに
ヒトである場合、それらは、好ましくはHLAクラスII抗原について一致して
組織適合性を向上させる。
【0010】 ここで用いられる「供給者」は、移植片が誘導される、死亡した又は生きてい
る哺乳動物種を意味する。好ましくは供給者はヒトである。ヒト供給者は、好ま
しくは自発的な血液関連供給者であり、理学的検査で正常であり主要なABO血
液型が同じであるが、これは、主要な血液型障壁が交差すると同種移植片の生存
を害する可能性があるからでる。しかしながら、例えば、O型供給者の腎臓をA
、B又はAB受容者に移植することは可能である。 「移植」という用語及びその変形は、移植片を宿主に挿入することを意味し、
その移植は同系(供給者と受容者が遺伝的に一致している)、同種異系(供給者
と受容者が遺伝的起源で相違するが同種である)又は異種(供給者と受容者が異
なる種からである)のいずれかである。即ち、典型的なシナリオでは、宿主はヒ
トであり、移植片は、同じ又は異なる遺伝的起源のヒトから誘導された同種移植
片である。他のシナリオでは、移植片は、ヒト受容者宿主に移植されるヒヒ心臓
など、移植される者と異なる種から誘導され、ヒト宿主に移植された系統的に広
く分布した種に属する動物、例えばブタ心臓弁、又は動物ベータ島細胞又はニュ
ーロン細胞を含む。
【0011】 「遺伝子療法」は、核酸をそれにより治療される哺乳動物内に導入する一般的
なアプローチを意味する。核酸は対象のポリペプチドをコードしていてもよいし
、又はアンチセンス核酸であってもよい。遺伝子療法ベクター又は組成物の一又
は複数の成分はそれで治療される哺乳動物において免疫原性であってもよい。例
えば、ウイルスベクター(例えば、アデノウイルス、単純疱疹ウイルス又はレト
ロウイルス);脂質;及び/又は組成物中のターゲティング分子がそれで治療さ
れる哺乳動物において免疫応答を誘発しうる。 「移植を待つ哺乳動物を脱感作する」という表現は、哺乳動物への移植の処理
前に、移植片に対するアレルギー反応又は反応性を低減又は消滅させることを意
味する。これは、任意の機序、例えば、そのような抗ドナー抗体がヒトリンパ球
抗原(HLA)に対するような脱感作哺乳動物における抗ドナー抗体の減少によ
って、達成されうる。
【0012】 ここで「自己免疫疾患」とは、個人の自身の組織から生じる、また該組織に対
する非悪性疾患又は障害のことである。ここでの自己免疫疾患には、特に悪性又
は癌腫の疾患又は病状は含まれず、なかでも、B細胞リンパ腫、急性リンパ芽球
リンパ腫(ALL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、毛様細胞白血病及び慢性骨髄
芽球白血病は含まれない。自己免疫疾患又は障害の例には、これらに限るもので
はないが、炎症反応、例えば乾癬及び皮膚炎(例えばアトピー性皮膚炎)を含む炎
症性皮膚病;全身性強皮症及び硬化症;炎症性腸疾患(例えばクローン病及び潰
瘍性大腸炎)に関連した反応;呼吸困難症候群(成人性呼吸困難症候群;ARDS
);皮膚炎;髄膜炎;脳炎;ブドウ膜炎;大腸炎;糸球体腎炎;アレルギーによ
る病状、例えば湿疹及び喘息及びT細胞の浸潤に関連した他の病状及び慢性炎症
反応;アテローム性動脈硬化症;白血球付着欠損症;リウマチ様関節炎;全身性
エリテマトーデス(SLE);真性糖尿病(例えば、I型真性糖尿病又はインシュ
リン依存性真性糖尿病);多発性硬化症;レノー症候群;自己免疫甲状腺炎;ア
レルギー性脳脊髄炎;ショルゲン(Sjorgen)症候群;若年発症糖尿病;及び結核
に典型的に見出されるTリンパ球及びサイトカインにより媒介される急性及び遅
延高血圧に関連した免疫反応、サルコイドーシス、多発性筋炎、肉芽種症及び血
管炎;悪性貧血(アジソン病);白血球血管外遊出に関連した疾患;中枢神経系(
CNS)炎症疾病;多臓器傷害症候群;溶血性貧血(限定するものではないが、ク
リオグロブリン血症又はクームズ陽性貧血);重症筋無力症;抗原-抗体複合体媒
介性疾患;抗糸球体基底膜疾患;抗リン脂質症候群;アレルギー性神経炎;グレ
ーブス病;ランベルト-イートン筋無力症症候群;類天疱瘡;天疱瘡;自己免疫
多腺性内分泌障害;ライター病;stiff-man症候群;ベーチット疾患;巨細胞動
脈炎;免疫複合体腎炎;IgA腎症;IgM多発性神経障害;免疫血小板減少性
紫斑病(ITP)又は自己免疫血小板減少病等が含まれる。
【0013】 「アンタゴニスト」は、CD20に結合すると、哺乳動物のB細胞を破壊又は
涸渇させ、及び/又は例えばB細胞により誘導される体液性反応を低減又は防止
することにより、一又は複数のB細胞機能に干渉する分子である。アンタゴニス
トは、好ましくはそれで治療される哺乳動物における、B細胞を涸渇させること
ができる(すなわち循環B細胞レベルの低減)。そのような涸渇は、種々のメカニ
ズム、例えば抗体依存性細胞媒介性細胞障害(ADCC)及び/又は補体依存性細
胞障害(CDC)、B細胞増殖阻害、及び/又はB細胞死の誘発(例えばアポトー
シス)を介して達成される。本発明の範囲内に含まれるアンタゴニストには、抗
体、合成又は天然配列ペプチド、及び場合によっては細胞障害剤とコンジュゲー
ト又は融合してCD20に結合する小分子アンタゴニストが含まれる。好ましい
アンタゴニストは抗体を含んでなる。 「抗体依存性媒介細胞障害」および「ADCC」は、Fcレセプター(FcR
s)を発現する非特異的細胞障害細胞(例えば、ナチュラルキラー(NK)細胞
、好中球、マクロファージ)が、標的細胞に結合した抗体を認識し、ついでその
標的細胞の溶解を引き起こす、細胞が媒介する反応を意味する。ADCCを媒介
する主要な細胞のNK細胞はFcγRIIIのみを発現するのに対し、単球は、
FcγRI、FcγRII及びFcγRIIIを発現する。造血細胞におけるF
cRの発現は、Ravetch及びKinet, Annu. Rev. Immunol 9:457-92 (1991) の464
ページの表3に要約されている。対象分子のADCC活性を評価するために、米
国特許第5,500,362号又は同5,821,337号に記述されているようなインビトロAD
CCアッセイを実施することができる。このようなアッセイにおいて有用なエフ
ェクター細胞には、末梢血単核細胞(PBMC)及びナチュラルキラー細胞(N
K細胞)が含まれる。あるいは、もしくは更に、対象分子のADCC活性は、例
えば、Clynesら, PNAS (USA) 95:652-656 (1998)において開示されているような
動物モデルにおいてインビボで評価することが可能である。
【0014】 「ヒトエフェクター細胞」とは、一又は複数のFcRsを発現し、エフェクタ
ー機能を実行する白血球のことである。その細胞が少なくともFcγRIIIを
発現し、ADCCエフェクター機能を実行することが望ましい。ADCCを媒介
するヒト白血球の例として、末梢血単核細胞(PBMC)、ナチュラルキラー(
NK)細胞、単球、細胞障害性T細胞及び好中球が含まれるが、PBMCsとN
K細胞が好適である。 「Fcレセプター」もしくは「FcR」なる用語は、抗体のFc領域に結合す
るレセプターを記述するために使用される。好適なFcRは天然配列ヒトFcR
である。さらに、好適なFcRは、IgG抗体(ガンマレセプター)と結合する
もので、FcγRI、FcγRII及びFcγRIIIサブクラスのレセプター
を含み、これらのレセプターの対立遺伝子変異体、選択的スプライシング形態が
含まれる。FcγRIIレセプターには、FcγRIIA(「活性化レセプター
」)及びFcγRIIB(「阻害レセプター」)が含まれ、主としてその細胞質
ドメインは異なるが、類似のアミノ酸配列を有するものである。活性化レセプタ
ーFcγRIIAは、細胞質ドメインに免疫レセプターチロシン活性化モチーフ
(ITAM)を含んでいる。阻害レセプターFcγRIIBは、細胞質ドメイン
に免疫レセプターチロシン阻害モチーフ(ITIM)を含んでいる(Daeron, An
nu. Rev. immunol. 15:203-234 (1997)を参照)。FcRsに関しては、 Ravetch
及びKinet, Annu.Rev. Immunol. 9:457-92 (1991); Capel ら, Immunomethods 4
:25-34 (1994); 及びde Haasら, J.Lab. Clin. Med. 126:330-41 (1995) に概説
されている。他のFcRsは、将来同定されるものを含めて、ここでの「FcR
」という用語に包含される。また、該用語は、母性IgGsが胎児に受け継がれ
る要因となっている新生児性レセプター「FcRn」(Guyerら, J. Immunol. 1
17:587 (1976) Kimら, J. Immunol.24:249 (1994))も包含する。
【0015】 「補体依存性細胞障害」もしくは「CDC」は、補体の存在下で標的を溶解す
る分子の能力を意味する。補体活性化経路は補体系(Clq)の第1補体が同族抗
原と複合した分子(例えば抗体)に結合することにより開始される。補体の活性化
を評価するために、CDCアッセイを、例えばGazzano-Santoroら, J. Immunol.
Methods 202:163 (1996)に記載されているようにして実施することができる。 「成長阻害」アンタゴニストは、アンタゴニストが結合する抗原を発現する細
胞の増殖を防止又は低減するものである。例えば、アンタゴニストはインビトロ
及び/又はインビボでB細胞の増殖を防止又は低減可能である。 「アポトーシスを誘発する」アンタゴニストは、アネキシンVの結合、DNA
の断片化、細胞収縮、小胞体の拡張、細胞断片化、及び/又は膜小胞の形成(ア
ポトーシス体と呼ばれる)等の標準的なアポトーシスアッセイにより決定される
、例えばB細胞の、プログラム細胞死を誘発するものである。 ここでの「抗体」なる用語は最も広義に使用され、特に無傷のモノクローナル
抗体、ポリクローナル抗体、少なくとも2つの無傷の抗体から形成される多重特
異的抗体(例えば、二重特異的抗体)、及びそれらが所望の生物活性を示す限りは
抗体断片を包含する。 「抗体断片」は無傷の抗体の一部、好ましくはその抗原結合又は可変領域を含
む。抗体断片の例には、Fab、Fab'、F(ab')2及びFv断片;ダイアボ
ディー;線形抗体;単鎖抗体分子;及び抗体断片から形成される多重特異性抗体
が含まれる。
【0016】 「天然抗体」は、通常、2つの同一の軽(L)鎖及び2つの同一の重(H)鎖
とからなる、約150,000ダルトンの異種四量体糖タンパク質である。各軽
鎖は1つの共有ジスルフィド結合によって重鎖に結合されているが、ジスルフィ
ド結合の数は異なる免疫グロブリンアイソタイプの重鎖間で変動する。また各重
鎖及び軽鎖も規則的に離間した鎖内ジスルフィド架橋を有する。各重鎖は一端に
可変ドメイン(V)を有し、それに多数の定常ドメインが続く。各軽鎖は一端
に可変ドメイン(V)を、他端に定常ドメインを有し;軽鎖の定常ドメインは
重鎖の第1の定常ドメインと並び、軽鎖の可変ドメインは重鎖の可変ドメインと
並んでいる。特定のアミノ酸残基が軽鎖と重鎖の可変ドメイン間の界面を形成す
ると考えられている。 「可変」なる用語は、可変ドメインの或る部分が抗体間で配列が広範囲に相違
し、各特定の抗体のその特定抗原への結合及び特異性に使用されているという事
実を意味する。しかし、可変性は抗体の可変領域全体に均一に分布しているので
はない。それは、軽鎖及び重鎖の可変ドメインの両方における高度可変領域と呼
ばれる3つのセグメントに集中している。可変ドメインのより高度に保存された
部分はフレームワーク領域(FR)と呼ばれる。天然重鎖及び軽鎖の可変ドメイ
ンは、それぞれ、βシート構造を連結し、その一部を形成することもあるループ
を形成する、3つの高度可変領域により連結された、主としてβシート構造を採
る4つのFR領域を含む。各鎖の高度可変領域はFR領域により近接して保持さ
れ、他の鎖からの高度可変領域と共に、抗体の抗原結合部位の形成に寄与してい
る(Kabatら, Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th ED. Pu
blic Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD. (1991)
を参照のこと)。定常ドメインは抗体の抗原への結合に直接は関係しないが、種
々のエフェクター機能、例えば抗体依存性細胞障害(ADCC)への抗体の寄与を
示す。
【0017】 抗体のパパイン消化により、各々が単一の抗原結合部位を有する「Fab」断
片と呼ばれる2つの同一の抗原結合断片と、その名称が容易に結晶化する能力を
表す、残りの「Fc」断片が産生される。ペプシン処理により、2つの抗原結合
部位を有し、更に抗原を架橋させ得るF(ab')断片が生じる。 「Fv」は、完全な抗原認識及び結合部位を含む最小抗体断片である。この領
域は、堅固な非共有結合をなした一つの重鎖及び一つの軽鎖可変ドメインの二量
体からなる。この構造では、各可変ドメインの3つの高度可変領域が相互に作用
してV-V二量体表面に抗原結合部位を形成する。集合的に、6つの高度可
変領域が抗体に抗原結合特異性を付与する。しかし、単一の可変ドメイン(又は
抗原に対して特異的な3つの高度可変領域のみを含むFvの半分)でさえ、全結
合部位よりも親和性が低くなるが、抗原を認識して結合する能力を有している。 またFab断片は、軽鎖の定常ドメインと重鎖の第一定常領域(CH1)を有す
る。Fab'断片は、抗体ヒンジ領域からの一又は複数のシステインを含む重鎖
CH1ドメインのカルボキシ末端に数個の残基が付加している点でFab断片と
は異なる。Fab'-SHは、定常ドメインのシステイン残基が少なくとも1つの
フリーのチオール基を担持しているFab'に対するここでの命名である。F(a
b')抗体断片は、間にヒンジシステインを有するFab'断片の対として生産
された。抗体断片の他の化学カップリング法も知られている。
【0018】 任意の脊椎動物種からの抗体(免疫グロブリン)の「軽鎖」には、その定常ドメ
インのアミノ酸配列に基づいて、カッパ(κ)及びラムダ(λ)と呼ばれる2つの明
確に区別される型の一つを割り当てることができる。 重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に応じて、抗体を異なるクラスに割り当て
ることができる。無傷の抗体には5つの主要なクラス:IgA、IgD、IgE
、IgG及びIgMがあり、それらのいくつかは更にサブクラス(アイソタイプ)
、例えばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA及びIgA2に分け
られる。異なるクラスの抗体に対応する重鎖定常ドメインは、それぞれα、σ、
ε、γ及びμと呼ばれる。異なるクラスの免疫グロブリンのサブユニット構造及
び3次元構造はよく知られている。 「単鎖Fv」又は「scFv」抗体断片は、抗体のV及びVドメインを含
み、ここで、これらのドメインは単一のポリペプチド鎖中に存在する。好ましく
は、FvポリペプチドはV及びVドメイン間にポリペプチドリンカーを更に
含み、それはscFVが抗原結合に望ましい構造を形成することを可能にする。
scFvの概説については、The Pharmacology of Monoclonal Antibodies, vol
. 113, Rosenburg及びMoore編, Springer-Verlag, New York, pp. 269-315 (199
4)のPluckthunを参照のこと。 「ダイアボディ(diabodies)」なる用語は、二つの抗原結合部位を持つ小型の
抗体断片を指し、その断片は同じポリペプチド鎖(V−V)内で軽鎖可変ドメ
イン(V)に結合した重鎖可変ドメイン(V)を含む。同じ鎖の二つのドメイン
間に対形成するには短すぎるリンカーを用いることにより、ドメインは強制的に
他の鎖の相補的ドメインと対形成して二つの抗原結合部位を生成する。ダイアボ
ディは、例えば、EP 404,097; WO 93/11161; 及びHollinger等, Proc. Natl. Ac
ad. Sci. USA, 90: 6444-6448 (1993)においてより詳細に記載されている。
【0019】 ここで使用される「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に均一な抗体
の集団から得られる抗体を指す。すなわち、集団を構成する個々の抗体が、少量
で存在しうる自然に生じる可能な突然変異を除いて同一である。モノクローナル
抗体は高度に特異的であり、一つの抗原部位に対している。更に、異なる決定基
(エピトープ)に対する異なる抗体を典型的に含む通常の(ポリクローナル)抗体と
比べて、各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基を対するものである。
その特異性に加えて、モノクローナル抗体は、他の免疫グロブリンによって汚染
されていないハイブリドーマ培養から合成される点で有利である。「モノクロー
ナル」との修飾語句は、実質的に均一な抗体集団から得られているという抗体の
特徴を示し、抗体を何か特定の方法で生産しなければならないことを意味するも
のではない。例えば、本発明において使用されるモノクローナル抗体は、最初に
Kohler等, Nature 256, 495 (1975)により記載されたハイブリドーマ法によって
作ることができ、あるいは組換えDNA法によって作ることができる(例えば、
米国特許第4,816,567号参照)。また「モノクローナル抗体」は、例えばClackson
等, Nature 352:624-628(1991)、及びMarksほか, J. Mol. Biol. 222:581-597(1
991)に記載された技術を用いてファージ抗体ライブラリーから単離することもで
きる。 ここで、モノクローナル抗体は、重鎖及び/又は軽鎖の一部が特定の種由来の
抗体あるいは特定の抗体クラス又はサブクラスに属する抗体の対応する配列と同
一であるか相同であり、鎖の残りの部分が他の種由来の抗体あるいは他の抗体ク
ラスあるいはサブクラスに属する抗体の対応する配列と同一であるか相同である
「キメラ」抗体(免疫グロブリン)、並びにそれが所望の生物活性を有する限りそ
れら抗体の断片を特に含む(米国特許第4,816,567号; Morrisonほか, Proc. Natl
. Acad. Sci. USA, 81:6851-6855(1984))。ここで対象キメラ抗体は、非ヒト霊
長類(例えば旧世界ザル、例えばヒヒ、アカゲザル又はカニクイザル)から誘導さ
れた可変自己免疫疾患抗原結合配列及びヒト定常領域配列を含む「霊長類化」抗
体を含む(米国特許第5,693,780号)。
【0020】 非ヒト(例えばマウス)抗体の「ヒト化」形とは、非ヒト免疫グロブリンに由来
する最小配列を含むキメラ抗体である。大部分においてヒト化抗体は、レシピエ
ントの高度可変領域の残基が、マウス、ラット、ウサギ又は非ヒト霊長類のよう
な所望の特異性、親和性及び能力を有する非ヒト種(ドナー抗体)の高度可変領域
の残基によって置換されたヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。ある
場合には、ヒト免疫グロブリンのフレームワーク領域(FR)残基は、対応する非
ヒト残基によって置換される。更に、ヒト化抗体は、レシピエント抗体にもドナ
ー抗体にも見出されない残基を含んでもよい。これらの修飾は抗体の特性を更に
洗練するために行われる。一般に、ヒト化抗体は、少なくとも1つ、典型的には
2つの可変ドメインの実質的に全てを含み、全てあるいはほとんど全ての高度可
変ループが非ヒト免疫グロブリンのものに対応し、全てあるいはほとんど全ての
FR領域がヒト免疫グロブリン配列のものである。ヒト化抗体は、最適には免疫
グロブリン定常領域(Fc)、典型的にはヒトの免疫グロブリンの定常領域の少な
くとも一部を含んでなる。更なる詳細は、Jones等, Nature 321, 522-525(1986)
;Reichmann等, Nature 332, 323-329(1988);及びPresta, Curr. Op. Struct.
Biol. 2, 593-596(1992)を参照のこと。 ここで使用される場合、「高度可変領域」なる用語は、抗原結合性を生じる抗
体のアミノ酸残基を意味する。高度可変領域は「相補性決定領域」又は「CDR
」からのアミノ酸残基(すなわち、軽鎖可変ドメインの残基24−34(L1)、
50−56(L2)及び89-97(L3)及び重鎖可変ドメインの31−35(H1
)、50−65(H2)及び95−102(H3);Kabatら, Sequences of Protein
s of Immunological Interest,5版, Public Health Service, National Instit
utes of Health, Bethesda, MD.(1991))及び/又は「高度可変ループ」からの残
基(すなわち、軽鎖可変ドメインの残基26−32(L1)、50−52(L2)及
び91−96(L3)及び重鎖可変ドメインの残基26−32(H1)、53−55
(H2)及び96−101(H3);Chothia及びLesk J.Mol.Biol. 196:901-917 (19
87))を含んでなる。「フレームワーク」又は「FR」残基はここに定義した高度
可変領域残基以外の可変ドメイン残基である。
【0021】 CD20等の対象抗原に「結合する」アンタゴニストは、該アンタゴニストが
抗原を発現する細胞をターゲティングするための治療剤として有用であるように
、十分な親和性及び/又はアビディティーを有する抗原に結合可能なものである
。 CD20抗原に結合するアンタゴニストの例には、「リツキシマブ」(「リツ
キサン(登録商標)」)と命名された「C2B8」(出典明示によって明示的にここ
に取り込まれる米国特許第5736137号)、「Y2B8」と命名されたイッ
テリウム-[90]-標識2B8マウス抗体(出典明示によって明示的にここに取り
込まれる米国特許第5736137号);場合によっては131Iで標識されて
131I-B1」抗体を生じるマウスIgG2a「B1」(BEXXARTM)(出典明
示によって明示的にここに取り込まれる米国特許第5595721号);マウス
モノクローナル抗体「1F5」(Pressら, Blood 69(2):584-591(1987));「キ
メラ2H7」抗体(出典明示によって明示的にここに取り込まれる米国特許第5
677180号);及びインターナショナル・ロイコサイト・タイピング・ワークシ
ョップから入手可能なモノクローナル抗体L27、G28-2、93-1B3、B
-C1又はNU-B2(Valentineら, In:Leukocyte Typing III(McMichael, Ed, p
.440, Oxford University Press)(1987))が含まれる。 ここで、「リツキシマブ」又は「リツキサン(登録商標)」なる用語は、ここに
出典明示によって明示的に取り込まれる米国特許第5736137号において「
C2B8」と命名された遺伝子操作されたCD20抗原に対するキメラマウス/
ヒトモノクローナル抗体を指す。抗体はマウス軽鎖及び重鎖可変領域配列、ヒト
定常領域配列を含むIgGカッパ免疫グロブリンである。リツキシマブは約8
.0nMのCD20抗原対する結合親和性を有する。
【0022】 「単離された」アンタゴニストとは、その自然環境の成分から同定され分離さ
れ及び/又は回収されたものである。その自然環境の汚染成分とは、そのアンタ
ゴニストの診断又は治療への使用を妨害する物質であり、酵素、ホルモン、及び
他のタンパク質様又は非タンパク質様溶質が含まれる。好ましい実施態様におい
て、アンタゴニストは、(1)ローリー法で測定してアンタゴニストの95重量
%を越え、最も好ましくは99重量%を越えるまで、(2)スピニングカップシ
ークエネーターを使ったN末端又は内在するアミノ酸配列の少なくとも15残基
を取り出すのに十分な程度まで、又は(3)クーマシーブルー又は好ましくは銀
染色を用いた還元又は非還元状態の下でのSDS−PAGEにより均一になるま
で、精製される。単離されたアンタゴニストは、アンタゴニストの自然な環境の
少なくとも一成分が存在しないことから、組換え細胞中にインサイツアンタゴニ
ストを含む。しかしながら、通常は、単離されたアンタゴニストは少なくとも1
つの精製工程によって調製される。 治療の目的とされる「哺乳動物」とは、ヒト、家庭又は農場用動物、及び動物
園、スポーツ又はペット用動物、例えばイヌ、ウマ、ネコ、ウシ等を含む、哺乳
動物として分類されるあらゆる動物を意味する。好ましくは哺乳動物はヒトであ
る。 「治療」は、治癒的処置、予防的及び防止的療法の両方を意味する。治療が必
要なものとは、既に疾患又は疾病に罹っているもの、並びに疾患又は疾病が防止
されるべきものを含む。よって、哺乳動物は疾患又は疾病を患っていると診断さ
れているか、又は疾患にかかりやすいか、又はこれの影響を受けやすいと診断さ
れている。 「治療的有効量」なる表現は、当該問題の自己免疫疾患を防止、改良又は治療
するのに有効なアンタゴニストの量を意味する。
【0023】 添加剤療法についてここで用いられる「免疫抑制剤」という用語は、ここで治
療される哺乳動物の免疫系を抑制又はマスクするために作用する物質を意味する
。サイトカイン生成を抑制する、自己抗原発現をダウンレギュレート又は抑制す
る、あるいはMHC抗原をマスクする物質を含む。このような薬剤の例は、2-
アミノ-6-アリール-5-置換ピリミジン(米国特許第4665077号参照、、
その開示はここに参考として取り入れるものとする);アザチオプリン、レフル
ノミド又はシロリムスのような抗増殖性剤;シクロホスファミド;ブロモクリプ
チン;ダナゾール;ダプソーン;グルタルアルデヒド(米国特許第412064
9号に記載されているように、MHC抗原をマスクする);MHC抗原及びMH
C断片に対する抗イディオタイプ抗体;シクロスポリンA;グルココルチコステ
ロイド、例えばプレドニゾン、メチルプレドニソロン、及びデキサメタゾンなど
のステロイド;ミコフェノレートモフェチル;カルシニュリン阻害剤(例えばタ
クロリムス);抗インターフェロン-γ、-β又は-α抗体を含むサイトカイン又
はサイトカインレセプターアンタゴニスト、抗腫瘍壊死因子-α抗体、抗腫瘍壊
死因子-β抗体、抗インターロイキン-2抗体及び;抗IL-2レセプター抗体;
抗CD11a及び抗CD18抗体を含む抗LFA-1抗体;抗L3T4抗体;抗
リンパ球抗体、例えばポリクローナル抗リンパ球抗体;全T抗体、好ましくは抗
CD3又は抗CD4/CD4a抗体;LFA-3結合ドメインを持つ可溶性ペプ
チド(1990年7月26日に公開された国際公開90/08187);ストレ
プトキナーゼ;TGF-β;ストレプトドルナーゼ;宿主からのRNA又はDN
A;FK506;RS-61443;デオキシスペルグアリン(deoxyspergualin)
;ラパマイシイン(rapamycin);T細胞レセプター(Cohen等, 米国特許第511
4721号);T細胞レセプター断片(Offner等, Science, 251: 430-432 (199
1); 国際公開90/11294; Ianeway, nature, 341: 482 (1989); 及び国際
公開91/01133);及びT10B9等のT細胞レセプター抗体(欧州特許
第340109号)を含む。 ここで用いられる「細胞障害剤」なる用語は、細胞の機能を阻害又は抑制する
及び/又は細胞破壊を生ずる物質を意味する。この用語は、放射性同位体(例え
ば、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153 、Bi212、P32及びLuの放射性同位体)、化学療法剤、及び細菌
、真菌、植物又は動物由来の酵素的活性毒素又は小分子毒素等の毒素、又はその
断片を含むことが意図されている。
【0024】 「化学療法剤」は、癌の治療に有用な化学化合物である。化学療法剤の例には
、アルキル化剤、例えばチオテパ及びシクロホスファミド(CYTOXANTM);スル
ホン酸アルキル、例えばブスルファン、インプロスルファン及びピポスルファン
(piposulfan);アジリジン類、例えばベンゾドーパ(benzodopa)、カルボコン、
メツレドーパ(meturedopa)、及びウレドーパ(uredopa);アルトレートアミン(al
tretamine)、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレン
チオホスホラミド(triethylenethiophosphaoramide)及びトリメチローロメラミ
ン(trimethylolomelamine)を含むエチレンイミン類及びメチラメラミン類;ナイ
トロジェンマスタード、例えばクロランブシル、クロロナファジン(chlornaphaz
ine)、チョロホスファミド(cholophosphamide)、エストラムスチン、イソフラミ
ド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシドヒドロクロリド、メルファラン(m
elphalan)、ノベンビチン(novembichin)、フェネステリン(phenesterine)、プレ
ドニムスチン(prednimustine)、トロフォスファミド(trofosfamide)、ウラシル
マスタード;ニトロスレアス(nitrosureas)、例えばカルムスチン、クロロゾト
シン(chlorozotocin)、フォテムスチン(fotemustine)、ロムスチン、ニムスチン
、ラニムスチン;抗生物質、例えばアクラシノマイシン(aclacinomysins)、アク
チノマイシン、オースラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン
、カクチノマイシン(cactinomycin)、カリケアマイシン(calicheamicin)、カラ
ビシン(carabicin)、カルミノマイシン(carminomycin)、カルジノフィリン(carz
inophilin)、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシ
ン(detorubicin)、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、ドキソルビシン、エ
ピルビシン、エソルビシン(esorubicin)、イダルビシン(idarubicin)、マルセロ
マイシン(marcellomycin)、マイトマイシン(mitomycins)、マイコフェノール酸(
mycophenolic acid)、ノガラマイシン(nogalamycin)、オリボマイシン(olivomyc
ins)、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン(potfiromycin)、ピューロマイシン
、クエラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン(rodorubicin)、ストレプトニグ
リン、ストレプトゾシン、ツベルシジン(tubercidin)、ウベニメクス、ジノスタ
チン(zinostatin)、ゾルビシン(zorubicin);抗代謝生成物、例えばメトトキサ
レート及び5-フルオロウラシル(5-FU);葉酸類似体、例えばデノプテリン(den
opterin)、メトトキサレート、プテロプテリン(pteropterin)、トリメトレキセ
ート(trimetrexate);プリン類似体、例えばフルダラビン(fludarabine)、6-メ
ルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン;ピリミジン類似体、例えばアン
シタビン、アザシチジン(azacitidine)、6-アザウリジン(azauridine)、カルモ
フール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン(e
nocitabine)、フロキシウリジン(floxuridine)、5-FU;アンドロゲン類、例え
ばカルステロン(calusterone)、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタ
ノール、メピチオスタン、テストラクトン(testolactone);抗副腎剤、例えばア
ミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタン;葉酸リプレニッシャー(replenish
er)、例えばフロリン酸(frolinic acid);アセグラトン;アルドホスファミドグ
リコシド;アミノレブリン酸;アムサクリン(amsacrine);ベストラブシル(best
rabucil);ビサントレン(bisantrene);エダトラキセート(edatraxate);デフォ
ファミン(defofamine);デメコルシン(demecolcine);ジアジコン(diaziquone)
;エルフォルニチン(elfornithine);酢酸エリプチニウム(elliptinium);エト
グルシド(etoglucid);硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミ
ン(lonidamine):ミトグアゾン(mitoguazone);ミトキサントロン;モピダモー
ル(mopidamol);ニトラクリン(nitracrine);ペントスタチン;フェナメット(ph
enamet);ピラルビシン;ポドフィリン酸(podophyllinic acid);2-エチルヒド
ラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標);ラゾキサン(razoxane);シゾフィ
ラン;スピロゲルマニウム(spirogermanium);テニュアゾン酸(tenuazonic acid
);トリアジコン(triaziquone);2,2',2''-トリクロロトリエチルアミン;ウ
レタン;ビンデシン;ダカーバジン;マンノムスチン(mannomustine);ミトブロ
ニトール;ミトラクトール(mitolactol);ピポブロマン(pipobroman);ガシトシ
ン(gacytosine);アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテ
パ;タキソイド類、例えばパクリタキセル(TAXOL(商品名), Bristol-Myers Squ
ibb Oncology, Princeton, NJ)及びドキセタキセル(TAXOTERE(商品名), Rhone
-Poulenc Rorer, Antony, France);クロランブシル;ゲンシタビン(gemcitabi
ne);6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトキサレート;プラチナ類似体
、例えばシスプラチン及びカルボプラチン;ビンブラスチン;プラチナ;エトポ
シド(VP-16);イホスファミド;マイトマイシンC;ミトキサントロン;ビ
ンクリスチン;ビノレルビン(vinorelbine);ナベルビン(navelbine);ノバント
ロン(novantron);テニポシド(teniposide);ダウノマイシン;アミノプテリン
;キセローダ(xeloda);イバンドロナート(ibandronate);CTP-11;トポイ
ソメラーゼインヒビターRFS2000;ジフルオロメチロールニチン(DMF
O);レチノイン酸;エスペラミシン類(esperamicins);カペシタビン(capecita
bine);並びに上述したものの製薬的に許容可能な塩類、酸類又は誘導体が含ま
れる。この定義にさらに含まれるものは、腫瘍に対するホルモン作用を調節又は
阻害するように働くホルモン剤、例えばタモキシフェン、ラロキシフェン(ralox
ifene)、4(5)-イミダゾール類を阻害するアロマターゼ、4-ヒドロキシタモキ
シフェン、トリオキシフェン(trioxifene)、ケオキシフェン(keoxifene)、LY
117018、オナプリストン、及びトレミフェン(toremifene)(Fareston)を含
む抗エストロゲン;及び抗アンドロゲン、例えばフルタミド(flutamide)、ニル
タミド(nilutamide)、ビカルタミド(bicalutamide)、ロイプロリド(leuprolide)
、及びゴセレリン;並びに上記のものの製薬的に許容可能な塩類、酸類又は誘導
体である。
【0025】 「サイトカイン」なる用語は、1つの細胞集団から放出され、他の細胞に細胞
間メディエータとして作用するタンパク質の一般用語である。このようなサイト
カインの例は、リンホカイン、モノカイン、及び伝統的なポリペプチドホルモン
である。サイトカインに含まれるのは、成長ホルモン、例えばヒト成長ホルモン
、N-メチオニルヒト成長ホルモン、及びウシ成長ホルモン;副甲状腺ホルモン
;チロキシン;インシュリン;プロインシュリン;レラキシン;プロレラキシン
;糖タンパク質ホルモン、例えば濾胞刺激ホルモン(FSH)、甲状腺刺激ホルモ
ン(TSH)、及び黄体化ホルモン(LH);肝臓成長因子;線維芽成長因子;プロ
ラクチン;胎盤ラクトゲン;腫瘍壊死因子-α及び-β;ミューラー阻害物質;マ
ウス生殖腺刺激ホルモン関連ペプチド;インヒビン;アクチビン;血管内皮成長
因子;インテグリン;トロンボポエチン(TPO);NGF-β等の神経成長因子
;血小板成長因子;TGF-α及びTGF-β等のトランスフォーミング成長因子
(TGF);インシュリン様成長因子-I及びII;エリスロポエチン(EPO);
骨誘発因子;インターフェロン-α、-β、及び-γ等のインターフェロン;コロ
ニー刺激因子(CSFs)、例えばマクロファージ-CSF(M-CSF);顆粒球-
マクロファージ-CSF(GM-CSF);及び顆粒球-CSF(G-CSF);インタ
ーロイキン(ILs)、例えばIL-1、IL-1α、IL-2、IL-3、IL-4
、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-11、IL-12、I
L-15;腫瘍壊死因子、例えばTNF-α及びTNF-β;及びLIF及びキッ
トリガンド(KL)を含む他のポリペプチド因子である。ここで用いられていると
ころでは、サイトカインなる用語は、天然供給源から、又は組換え細胞培養から
のタンパク質と天然配列サイトカインの生物学的な活性等価物を含む。
【0026】 本願において使用される「プロドラッグ」という用語は、親薬物に比べて、腫
瘍細胞に対する細胞毒性が低く、より活性な親形態に、酵素的に活性化又は転換
され得る製薬的に活性な物質の先駆体又は誘導体形態を意味する。例えば、Wilm
an, 「Prodrugs in Cancer Chemotherapy」, Biochemical Society Transaction
s, 14, pp.375-382, 615th Meeting Belfast(1986)及びStellaら,「Prodrugs:A
Chemical Approach to Targeted Drug Delivery」, Directed Drug Delivery, B
orchardtら,(編), pp.247-267, Humana Press(1985)を参照。 限定するものでは
ないが、本発明のプロドラッグには、ホスファート含有プロドラッグ、チオホス
ファート含有プロドラッグ、スルファート含有プロドラッグ、ペプチド含有プロ
ドラッグ、D-アミノ酸変性プロドラッグ、グリコシル化プロドラッグ、βラク
タム含有プロドラッグ、任意に置換されたフェノキシアセトアミド含有プロドラ
ッグ又は任意に置換されたフェニルアセトアミド含有プロドラッグ、より活性の
ある細胞毒のない薬剤に転換可能な5-フルオロシトシン及び他の5-フルオロウ
リジンプロドラッグが含まれる。限定するものではないが、本発明で使用される
プロドラッグ形態に誘導体化可能な細胞障害剤の例には、前掲の化学療法剤が含
まれる。 「リポソーム」は、哺乳動物への薬剤(例えば、ここで開示されているアンタ
ゴニスト、場合によっては化学療法剤)の送達に有用な、種々の種類の脂質、リ
ン脂質及び/又は界面活性剤からなる小胞体である。リポソームの成分は、通常
、生物膜の脂質配置に似た2層構造に配されている。 「パッケージ挿入物」という用語は効能、用法、用量、投与方法、禁忌及び/
又はかかる治療製品の使用に関する警告についての情報を含む、治療製品の市販
用パッケージに通常含まれるインストラクションを指すために使用される。
【0027】 II. アンタゴニストの製造 本発明の方法及び製造品は、CD20に結合するアンタゴニストを使用するか
、これを導入したものである。従って、このようなアンタゴニストを生産するた
めの方法を以下に記載する。アンタゴニスト(類)の製造又はスクリーニングに使
用されるCD20抗原は、例えば所望のエピトープを含む抗原又はそれらの一部
の可溶形態のものであってよい。あるいは、又は付加的に、アンタゴニスト(類)
を生産又はスクリーニングするために、その細胞表面にCD20を発現する細胞
を使用することもできる。アンタゴニストの生産に有用なCD20の他の形態は
当業者には明らかであろう。 好ましいアンタゴニストは抗体であるが、ここでは抗体以外のアンタゴニスト
を考慮することとする。例えば、アンタゴニストには細胞障害剤(例えば上述し
たもの)と融合又はコンジュゲートしてもよい小分子アンタゴニストが含まれ得
る。小分子のライブラリーは、抗原に結合する小分子を同定するために、ここで
対象B細胞表面マーカーに対してスクリーニングされる。さらに小分子は、その
拮抗特性がスクリーニングされ、及び/又は細胞障害剤とコンジュゲートされる
。 また、アンタゴニストは、理論的設計又はファージディスプレイ(例えば、199
8年8月13日に公開された国際公開第98/35036号)により生産されるペプチドであ
ってもよい。一実施態様において、分子は「CDR模倣物」又は抗体のCDRに
基づいて設計された抗体類似物が選択されてもよい。このようなペプチドはそれ
自体で拮抗作用を示すが、ペプチドの拮抗特性を高める又は添加するために、細
胞障害剤とペプチドを融合させてもよい。 以下に、本発明で使用される抗体アンタゴニストの生産のための例示的技術を
示す。
【0028】 (i) ポリクローナル抗体 ポリクローナル抗体は、好ましくは、関連する抗原とアジュバントを複数回皮
下(sc)又は腹腔内(ip)注射することにより動物に産生される。免疫化される
種において免疫原性であるタンパク質、例えばキーホールリンペットヘモシアニ
ン、血清アルブミン、ウシサイログロブリン、又は大豆トリプシンインヒビター
に関連抗原を、二官能性又は誘導体形成剤、例えばマレイミドベンゾイルスルホ
スクシンイミドエステル(システイン残基によるコンジュゲート)、N-ヒドロキ
シスクシンイミド(リジン残基による)、グルタルアルデヒド、無水コハク酸、S
OCl2、又はRとR1が異なったアルキル基であるR1N=C=NRによりコ
ンジュゲートさせることが有用である。 動物を、例えばタンパク質又はコンジュゲート100μg又は5μg(それぞ
れウサギ又はマウスの場合)を完全フロイントアジュバント3容量と併せ、この
溶液を複数部位に皮内注射することによって、抗原、免疫原性コンジュゲート、
又は誘導体に対して免疫化する。1ヶ月後、該動物を、完全フロイントアジュバ
ントに入れた初回量の1/5ないし1/10のペプチド又はコンジュゲートを用
いて複数部位に皮下注射することにより、追加免疫する。7日ないし14日後に
動物を採血し、抗体価について血清を検定する。動物は、力価がプラトーに達す
るまで追加免疫する。好ましくは、動物は、同じ抗原のコンジュゲートであるが
、異なったタンパク質にコンジュゲートさせた、及び/又は異なった架橋剤によ
ってコンジュゲートさせたコンジュゲートで追加免疫する。コンジュゲートはま
たタンパク融合として組換え細胞培養中で調製することもできる。また、ミョウ
バンのような凝集化剤が、免疫反応の増強のために好適に使用される。
【0029】 (ii) モノクローナル抗体 モノクローナル抗体は実質的に均一な抗体の集団から得られる抗体を意味する
、すなわち、集団に含まれる個々の抗体が、少量存在しうる自然に生じる可能な
突然変異を除いて同一である。よって、「モノクローナル」との修飾詞は、別個
の抗体の混合物ではなく、抗体の特性を示すものである。 例えば、モノクローナル抗体は、Kohlerら, Nature, 256:495 (1975)により最
初に記載されたハイブリドーマ法を用いて作製でき、又は組換えDNA法(米国
特許第4,816,567号)によって作製することができる。 ハイブリドーマ法においては、マウス又はその他の適当な宿主動物、例えばハ
ムスターを上記したようにして免疫し、免疫化に用いられるタンパク質と特異的
に結合する抗体を生産するか又は生産することのできるリンパ球を導き出す。別
法として、リンパ球をインビトロで免疫することもできる。次に、リンパ球を、
ポリエチレングリコールのような適当な融剤を用いて骨髄腫細胞と融合させ、ハ
イブリドーマ細胞を形成する(Goding, Monoclonal Antibodies: Principles and
Practice,pp.59-103(Academic Press, 1986))。 このようにして調製されたハイブリドーマ細胞を、融合していない親の骨髄腫
細胞の増殖または生存を阻害する一又は複数の物質を好ましくは含む適当な培地
に蒔き、増殖させる。例えば、親の骨髄腫細胞が酵素ヒポキサンチングアニジン
ホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRT又はHPRT)を欠失するならば
、ハイブリドーマのための培地は、典型的には、HGPRT欠失細胞の増殖を妨
げる物質であるヒポキサンチン、アミノプテリン及びチミジンを含有するであろ
う(HAT培地)。 好ましい骨髄腫細胞は、効率的に融合し、選択された抗体産生細胞による抗体
の安定な高レベルの生産を支援し、HAT培地のような培地に対して感受性であ
る細胞である。これらの中でも、好ましい骨髄腫細胞系は、マウス骨髄腫系、例
えば、ソーク・インスティテュート・セル・ディストリビューション・センター
、サンディエゴ、カリフォルニア、USAから入手し得るMOPC-21及びM
PC-11マウス腫瘍、及びアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション、
ロックヴィル、メリーランド、USAから入手し得るSP-2又はX63-Ag8
-653細胞から誘導されたものである。ヒト骨髄腫及びマウス−ヒトヘテロ骨
髄腫細胞系もまたヒトモノクローナル抗体の産生のために記載されている(Kozbo
r, J.Immunol., 133:3001 (1984);Brodeurら, Monoclonal Antibody Productio
n Techniques and Applications, pp.51-63(Marcel Dekker, Inc., New York, 1
987))。
【0030】 ハイブリドーマ細胞が生育している培地を、抗原に対するモノクローナル抗体
の産生についてアッセイする。好ましくは、ハイブリドーマ細胞により産生され
るモノクローナル抗体の結合特異性は、免疫沈降又はインビトロ結合検定、例え
ばラジオイムノアッセイ(RIA)又は酵素結合免疫吸着検定(ELISA)によっ
て測定する。 モノクローナル抗体の結合親和性は、例えばMunsonほか, Anal. Biochem., 10
7:220 (1980)のスキャッチャード分析法によって測定することができる。 所望の特異性、親和性、及び/又は活性の抗体を産生するハイブリドーマ細胞
が同定された後、該クローンを限界希釈法によりサブクローニングし、標準的な
方法により増殖させることができる(Goding, Monoclonal Antibodies: Principl
es and Practice, pp.59-103(Academic Press, 1986))。この目的に対して好適
な培地には、例えば、D-MEM又はRPMI-1640培地が包含される。加え
て、該ハイブリドーマ細胞は、動物において腹水腫瘍としてインビボで増殖させ
ることができる。 サブクローンにより分泌されたモノクローナル抗体は、例えばプロテインA-
セファロース、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析
、又はアフィニティークロマトグラフィーのような常套的な免疫グロブリン精製
法により、培地、腹水、又は血清から好適に分離される。 モノクローナル抗体をコードしているDNAは、常法を用いて(例えば、マウ
ス抗体の重鎖及び軽鎖をコードしている遺伝子に特異的に結合できるオリゴヌク
レオチドプローブを用いることにより)即座に分離され配列決定される。ハイブ
リドーマ細胞は、このようなDNAの好ましい供給源となる。ひとたび分離され
たならば、DNAを発現ベクター中に入れ、ついでこれを、免疫グロブリンタン
パク質を産生等しない大腸菌細胞、サルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵
巣(CHO)細胞、又は骨髄腫細胞のような宿主細胞中にトランスフェクトし、組
換え宿主細胞中でモノクローナル抗体の合成を達成することができる。抗体をコ
ードするDNAの細菌中での組換え発現に関する概説論文には、Skerraら, Curr
. Opinion in Immunol., 5:256-262(1993)及びPlueckthum, Immunol. Revs., 13
0:151-188(1992)が含まれる。
【0031】 更なる実施態様では、抗体又は抗体断片は、McCaffertyら, Nature, 348:552-
554 (1990)に記載された技術を使用して産生される抗体ファージライブラリーか
ら分離することができる。Clacksonら, Nature, 352:624-628 (1991)及び Marks
ら, J.Mol.Biol., 222:581-597 (1991)は、ファージライブラリーを使用したマ
ウス及びヒト抗体の分離を記述している。続く刊行物は、鎖混合による高親和性
(nM範囲)のヒト抗体の生産(Marksら, Bio/Technology, 10:779-783(1992))、
並びに非常に大きなファージライブラリーを構築するための方策としてコンビナ
トリアル感染とインビボ組換え(Waterhouseら, Nuc.Acids.Res., 21:2265-2266(
1993))を記述している。従って、これらの技術はモノクローナル抗体の分離に対
する伝統的なモノクローナル抗体ハイブリドーマ法に対する実行可能な別法であ
る。 DNAはまた、例えば、ヒト重鎖及び軽鎖定常ドメインのコード化配列を、相
同的マウス配列に代えて置換することにより(米国特許第4,816,567号;Morrison
ら, Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,81:6851(1984))、又は免疫グロブリンコード配列
に非免疫グロブリンポリペプチドのコード配列の全部又は一部を共有結合させる
ことで修飾できる。 典型的には、このような非免疫グロブリンポリペプチドは、抗体の定常ドメイ
ンに置換され、又は抗体の1つの抗原結合部位の可変ドメインに置換されて、抗
原に対する特異性を有する1つの抗原結合部位と異なる抗原に対する特異性を有
するもう一つの抗原結合部位とを含むキメラ二価抗体を作り出す。
【0032】 (iii) ヒト化抗体 非ヒト抗体をヒト化する方法は従来からよく知られている。好ましくは、ヒト
化抗体には非ヒト由来の一又は複数のアミノ酸残基が導入されている。これら非
ヒトアミノ酸残基は、しばしば、典型的には「移入」可変ドメインから得られる
「移入」残基と呼ばれる。ヒト化は、ヒト抗体の該当する配列を高度可変領域配
列で置換することによりウィンターと共同研究者の方法(Jonesほか, Nature, 32
1:522-525 (1986)、Riechmannほか, Nature, 332:323-327 (1988)、Verhoeyenほ
か, Science, 239:1534-1536(1988))に本質的に従って実施することができる。
よって、このような「ヒト化」抗体は、無傷のヒト可変ドメインより実質的に少
ない分が非ヒト種由来の該当する配列で置換されたキメラ抗体(米国特許第4,816
,567号)である。実際には、ヒト化抗体は、典型的にはいくらかの高度可変領域
残基及び場合によってはいくらかのFR残基が齧歯類抗体の類似部位からの残基
によって置換されているヒト抗体である。 抗原性を低減するには、ヒト化抗体を生成する際に使用するヒトの軽重両方の
可変ドメインの選択が非常に重要である。いわゆる「ベストフィット法」では、
齧歯動物抗体の可変ドメインの配列を既知のヒト可変ドメイン配列のライブラリ
ー全体に対してスクリーニングする。次に齧歯動物のものと最も近いヒト配列を
ヒト化抗体のヒトフレームワーク領域(FR)として受け入れる(Simsほか, J. Im
munol., 151:2296 (1993);Chothiaら, J. Mol. Biol., 196:901(1987))。他の
方法では、軽又は重鎖の特定のサブグループのヒト抗体全てのコンセンサス配列
から誘導される特定のフレームワーク領域を使用する。同じフレームワークをい
くつかの異なるヒト化抗体に使用できる(Carterほか, Proc. Natl. Acad. Sci.
USA, 89:4285 (1992);Prestaほか, J. Immunol., 151:2623(1993))。
【0033】 更に、抗体を、抗原に対する高親和性や他の好ましい生物学的性質を保持して
ヒト化することが重要である。この目標を達成するべく、好ましい方法では、親
及びヒト化配列の三次元モデルを使用して、親配列及び様々な概念的ヒト化産物
の分析工程を経てヒト化抗体を調製する。三次元免疫グロブリンモデルは一般的
に入手可能であり、当業者にはよく知られている。選択された候補免疫グロブリ
ン配列の推測三次元立体配座構造を図解し、表示するコンピュータプログラムは
入手可能である。これら表示を見ることで、候補免疫グロブリン配列の機能にお
ける残基のありそうな役割の分析、すなわち候補免疫グログリンの抗原との結合
能力に影響を及ぼす残基の分析が可能になる。このようにして、例えば標的抗原
に対する親和性が高まるといった、望ましい抗体特性が達成されるように、FR
残基をレシピエント及び移入配列から選択し、組み合わせることができる。一般
的に、高度可変領域は、直接かつ最も実質的に抗原結合性に影響を及ぼしている
【0034】 (iv) ヒト化抗体 ヒト化のための別法により、ヒト抗体を生産することができる。例えば、内因
性の免疫グロブリン産生がなくともヒト抗体の全レパートリーを免疫化すること
で産生することのできるトランスジェニック動物(例えば、マウス)を作ることが
今は可能である。例えば、キメラ及び生殖系列突然変異体マウスにおける抗体重
鎖結合領域(JH)遺伝子の同型接合除去が内因性抗体産生の完全な阻害をもたら
すことが記載されている。このような生殖系列突然変異体マウスにおけるヒト生
殖系列免疫グロブリン遺伝子列の転移は、抗原投与時にヒト抗体の産生をもたら
す。Jakobovitsら, Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 90:2551 (1993);Jakobovitsら,
Nature 362:255-258 (1993); Bruggermanら, Year in Immuno., 7:33 (1993);
米国特許第5,591,669号、同5,589,369号及び同5,545,807号を参照されたい。 別に、ファージディスプレイ技術(McCaffertyら, Nature 348:552-553(1990)
)を、非免疫化ドナーからの免疫グロブリン可変(V)ドメイン遺伝子レパートリ
ーから、インビトロでヒト抗体及び抗体断片を産出させるために使用することが
できる。この技術によれば、抗体Vドメイン遺伝子は、繊維状バクテリオファー
ジ、例えばM13の大きい又は小さいコートタンパク質遺伝子のいずれかにおい
てイン-フレームをクローンする。繊維状粒子がファージゲノムの一本鎖のDN
Aコピーを含むので、抗体の機能特性に基づいた選択により、これらの特性を示
す抗体をコードする遺伝子の選択がなされる。よって、ファージはB細胞の特性
のいくつかを模倣している。ファージディスプレイは多様な形式で行うことがで
きる;例えばJohnson, Kevin S. 及びChiswell, David J., Current Opinion in
Structural Biology 3:564-571(1993)を参照のこと。V-遺伝子セグメントの
いくつかの供給源がファージディスプレイのために使用可能である。Clacksonら
, Nature, 352:624-628(1991)は、免疫化されたマウス脾臓から得られたV遺伝
子の小ランダム組合せライブラリーからの抗オキサゾロン抗体の異なった配列を
単離した。非免疫化ヒトドナーからのV遺伝子のレパートリーを構成可能で、抗
原(自己抗原を含む)とは異なる配列の抗体を、Marksら, J. Mol. Biol. 222:58
1-597(1991)、又はGriffithら, EMBO J. 12:725-734(1993)に記載の技術に本質
的に従って単離することができる。また、米国特許第5,565,332号及び同5,573,9
05号を参照のこと。 また、ヒト抗体は、活性化B細胞によりインビトロで生産してもよい(例えば
米国特許第5,567,610号及び同5,229,275号を参照)。
【0035】 (v) 抗体断片 抗体断片を生産するために様々な技術が開発されている。伝統的には、これら
の断片は、無傷の抗体のタンパク分解性消化を介して誘導されていた(例えば、M
orimotoら, Journal of Biochemical and Biophysical Methods 24:107-117 (19
92)及びBrennanら, Science, 229:81(1985)を参照されたい)。しかし、これらの
断片は現在は組換え宿主細胞により直接生産することができる。例えば、抗体断
片は上述において検討した抗体ファージライブラリーから分離することができる
。別法として、Fab'-SH断片は大腸菌から直接回収することができ、化学的
に結合してF(ab')断片を形成することができる(Carterら, Bio/Technology
10:163-167(1992))。他のアプローチ法では、F(ab')断片を組換え宿主細
胞培養から直接分離することができる。抗体断片の生産のための他の方法は当業
者には明らかであろう。他の実施態様では、選択抗体は単鎖Fv断片(scFV)
である。国際公開第93/16185号;米国特許第5571894号;及び米
国特許第5587458号を参照のこと。また、抗体断片は、例えば米国特許第
5641870号に記載されているような「直鎖状抗体」であってもよい。この
ような直鎖状抗体断片は単一特異性又は二重特異性であってよい。
【0036】 (vi) 二重特異性抗体 二重特異性抗体は、少なくとも2つの異なるエピトープに対して結合特異性を
有する抗体である。例示的な二重特異性抗体は、B細胞表面マーカーの2つの異
なるエピトープに結合しうる。あるいは、抗CD20結合アームは、B細胞に細
胞防御メカニズムを集中させるように、FcγRI(CD64)、FcγRII(
CD32)及びFcγRIII(CD16)等のIgG(FcγR)に対するFcレ
セプター、又はT細胞レセプター分子(例えばCD2又はCD3)等の白血球上の
トリガー分子に結合するアームと結合しうる。また、二重特異性抗体はB細胞に
細胞障害剤を局在化するためにも使用されうる。これらの抗体はB細胞表面マー
カー結合アーム及び細胞障害剤(例えば、サポリン、抗インターフェロン-α、ビ
ンカアルカロイド、リシンA鎖、メトトレキセート又は放射性同位体ハプテン)
と結合するアームを有する。二重特異性抗体は全長抗体又は抗体断片(例えばF(
ab')二重特異性抗体)として調製することができる。 二重特異性抗体を作成する方法は当該分野において既知である。全長二重特異
性抗体の伝統的な産生は二つの免疫グロブリン重鎖-軽鎖対の同時発現に基づき
、ここで二つの鎖は異なる特異性を持っている(Millsteinら, Nature, 305:537-
539(1983))。免疫グロブリン重鎖及び軽鎖が無作為に取り揃えられているため、
これらのハイブリドーマ(四部雑種)は10個の異なる抗体分子の可能性がある混
合物を産生し、そのうちただ一つが正しい二重特異性構造を有する。通常アフィ
ニティークロマトグラフィー工程により行われる正しい分子の精製は、かなり煩
わしく、生成物収率は低い。同様の方法が国際公開93/08829号及びTrauneckerら
、EMBO J. 10:3655-3659(1991)に開示されている。
【0037】 異なったアプローチ法では、所望の結合特異性を有する抗体可変ドメイン(抗
原−抗体結合部位)を免疫グロブリン定常ドメイン配列と融合させる。該融合は
好ましくは、少なくともヒンジの一部、CH2及びCH3領域を含む免疫グロブ
リン重鎖定常ドメインとの融合である。軽鎖の結合に必要な部位を含む第一の重
鎖定常領域(CH1)を、融合の少なくとも一つに存在させることが望ましい。免
疫グロブリン重鎖の融合と、必要であれば免疫グロブリン軽鎖をコードしている
DNAを、別個の発現ベクター中に挿入し、適当な宿主生物に同時トランスフェ
クトする。これにより、組立に使用される三つのポリペプチド鎖の等しくない比
率が最適な収率をもたらす態様において、三つのポリペプチド断片の相互の割合
の調節に大きな融通性が与えられる。しかし、少なくとも二つのポリペプチド鎖
の等しい比率での発現が高収率をもたらすとき、又はその比率が特に重要性を持
たないときは、2または3個全てのポリペプチド鎖のためのコード化配列を一つ
の発現ベクターに挿入することが可能である。 このアプローチ法の好適な実施態様では、二重特異性抗体は、第一の結合特異
性を有する一方のアームのハイブリッド免疫グロブリン重鎖と他方のアームのハ
イブリッド免疫グロブリン重鎖-軽鎖対(第二の結合特異性を提供する)とからな
る。二重特異性分子の半分にしか免疫グロブリン軽鎖がないと容易な分離法が提
供されるため、この非対称的構造は、所望の二重特異性化合物を不要な免疫グロ
ブリン鎖の組み合わせから分離することを容易にすることが分かった。このアプ
ローチ法は、国際公開94/04690号に開示されている。二重特異性抗体を
産生する更なる詳細については、例えばSureshら, Methods in Enzymology, 121
:210 (1986)を参照されたい。
【0038】 米国特許第5731168号に記載された他のアプローチ法によれば、一対の
抗体分子間の界面を操作して組換え細胞培養から回収されるヘテロダイマーのパ
ーセントを最大にすることができる。好適な界面は抗体定常ドメインのC3ド
メインの少なくとも一部を含む。この方法では、第1抗体分子の界面からの一又
は複数の小さいアミノ酸側鎖がより大きな側鎖(例えばチロシン又はトリプトフ
ァン)と置き換えられる。大きな側鎖と同じ又は類似のサイズの相補的「キャビ
ティ」を、大きなアミノ酸側鎖を小さいもの(例えばアラニン又はスレオニン)と
置き換えることにより第2の抗体分子の界面に作り出す。これにより、ホモダイ
マーのような不要の他の最終産物に対してヘテロダイマーの収量を増大させるメ
カニズムが提供される。 二重特異性抗体は、架橋した又は「ヘテロコンジュゲート」した抗体もまた含
む。例えば、ヘテロコンジュゲートの抗体の一方はアビジンに結合され、他方は
ビオチンに結合され得る。そのような抗体は、例えば、不要の細胞に対する免疫
系細胞をターゲティングするため(米国特許第4,676,980号)、及びHIV感染の
治療のために提案された(国際公開91/00360号、同92/00373号、及び欧州特許第0
3089号)。ヘテロコンジュゲート抗体は、あらゆる簡便な架橋法を用いて作製す
ることができる。好適な架橋剤は当該分野において良く知られており、幾つかの
架橋技術と共に米国特許第4676980号に開示されている。
【0039】 抗体断片から二重特異性抗体を産生する技術もまた文献に記載されている。例
えば、化学結合を使用して二重特異性抗体を調製することができる。Brennanら,
Science, 229:81 (1985) は無傷の抗体をタンパク分解性に切断してF(ab')
2断片を産生する手順を記述している。これらの断片は、ジチオール錯体形成剤
亜砒酸ナトリウムの存在下で還元して近接ジチオールを安定化させ、分子間ジス
ルフィド形成を防止する。産生されたFab'断片はついでチオニトロベンゾア
ート(TNB)誘導体に転換される。Fab'-TNB誘導体の一つをついでメルカ
プトエチルアミンでの還元によりFab'-チオールに再転換し、他のFab'-T
NB誘導体の等モル量と混合して二重特異性抗体を形成する。作られた二重特異
性抗体は酵素の選択的固定化用の薬剤として使用することができる。 最近の進歩により、大腸菌からのFab'-SH断片の直接の回収が容易になり
、これは化学的に結合して二重特異性抗体を形成することができる。Shalabyら,
J.Exp.Med., 175:217-225 (1992)は完全にヒト化された二重特異性抗体F(ab'
)分子の製造を記述している。各Fab'断片は大腸菌から別個に分泌され、イ
ンビトロで定方向化学共役を受けて二重特異性抗体を形成する。このようにして
形成された二重特異性抗体は、正常なヒトT細胞及びErbB2レセプターを過
剰発現する細胞に結合可能で、ヒト乳房腫瘍標的に対するヒト細胞障害性リンパ
球の細胞溶解活性の誘因となる。
【0040】 組換え細胞培養から直接的に二重特異性抗体断片を作成し分離する様々な方法
もまた記述されている。例えば、二重特異性抗体はロイシンジッパーを使用して
生産されている。Kostelnyら, J.Immunol. 148(5):1547-1553 (1992)。Fos及
びJunタンパク質からのロイシンジッパーペプチドを遺伝子融合により二つの
異なった抗体のFab'部分に結合させる。抗体ホモダイマーをヒンジ領域で還
元してモノマーを形成し、ついで再酸化して抗体ヘテロダイマーを形成する。こ
の方法はまた抗体ホモダイマーの生産に対して使用することができる。Hollinge
rら, Proc.Natl.Acad.Sci. USA, 90:6444-6448 (1993)により記述された「ダイ
アボディ」技術は二重特異性抗体断片を作成する別のメカニズムを提供した。断
片は、同一鎖上の2つのドメイン間の対形成を可能にするには十分に短いリンカ
ーにより軽鎖可変ドメイン(V)に重鎖可変ドメイン(V)を結合してなる。従
って、一つの断片のV及びVドメインは他の断片の相補的V及びVドメ
インと強制的に対形成させられ、2つの抗原結合部位を形成する。単鎖Fv(s
Fv)ダイマーの使用により二重特異性抗体断片を製造する他の方策もまた報告
されている。Gruberら, J.Immunol. 152:5368 (1994)を参照されたい。 二価より多い抗体も考えられる。例えば、三重特異性抗体を調製することがで
きる。Tuttら J.Immunol. 147:60(1991)。
【0041】 III. アンタゴニストのコンジュゲート及び他の修飾 ここでの方法に使用され、又は製造品に含まれるアンタゴニストは、場合によ
っては細胞障害剤とコンジュゲートされる。 このようなアンタゴニスト-細胞障害剤コンジュゲートの生成に有用な化学療
法剤は上述したものである。 また、ここではカリケアマイシン(calicheamicin)、メイタンシン(maytansine
)(米国特許第5,208,020号)、トリコセン(trichothene)、及びCC1065等の
、一又は複数の小分子毒素とアンタゴニストとのコンジュゲートが考えられる。
本発明の一実施態様において、アンタゴニストは一又は複数のメイタンシン分子
(例えば、アンタゴニスト1分子当たり、メイタンシン約1〜約10分子)とコン
ジュゲートされる。例えば、メイタンシンはMay-SH3に還元され、修飾されたア
ンタゴニストと反応するMay-SS-Meに転化され(Chariら, Cancer Research, 52:
127-131(1992))、メイタンシノイド-アンタゴニストコンジュゲートを生産する
。 別法では、アンタゴニストは一又は複数のカリケアマイシン分子にコンジュゲ
ートされる。カリケアマイシンファミリーの抗生物質はサブピコモル濃度で二重
ストランドDNAを破壊することができる。限定するものではないが、使用され
るカリケアマイシンの構造類似体には、γ 、α 、α 、N-アセチル-
γ 、PSAG及びθ が含まれる(Hinmanら, Cancer Research, 53:3336-334
2(1993)及びLodeら, Cancer Research, 58:2925-2928(1998))。
【0042】 使用可能な酵素活性毒素及びその断片には、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素
の非結合性活性断片、外毒素A鎖(シュードモナス・アエルギノーサ(Pseudomona
s aeruginosa))、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデシン(modeccin)A鎖、アルフ
ァ-サルシン(sarcin)、アレウライツ・フォルディイ(Aleurites fordii)プロテ
イン、ジアンシン(dianthin)プロテイン、フィトラッカ・アメリカーナ(Phytola
ca americana)プロテイン(PAPI、PAPII及びPAP-S)、モモルディカ
・キャランティア(momordica charantia)インヒビター、クルシン(curcin)、クロ
チン、サパオナリア(sapaonaria)オフィシナリスインヒビター、ゲロニン(gelon
in)、マイトゲリン(mitogellin)、レストリクトシン(restrictocin)、フェノマ
イシン、エノマイシン及びトリコセセンス(tricothecenes)が含まれる。例えば1
993年10月28日に公開の国際公開第93/21232号を参照のこと。 本発明では、ヌクレオライティック活性を有する化合物(例えば、リボヌクレ
アーゼ又はDNAエンドヌクレアーゼ、例えばデオキシリボヌクレアーゼ;DNas
e)とコンジュゲートしたアンタゴニストをさらに考慮する。 種々の放射活性同位体も放射性コンジュゲートアンタゴニストの生成に利用で
きる。具体例にはAt211、I131、I125、Y90、Re186、Re188 、Sm153、Bi212、P32及びLuの放射性同位体が含まれる。
【0043】 アンタゴニストと細胞障害剤のコンジュゲートは、種々の二官能性タンパク質
カップリング剤、例えばN-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオール)プロ
ピオナート(SPDP)、スクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘ
キサン-1-カルボキシラート、イミノチオラン(IT)、イミドエステル類の二官
能性誘導体(例えばジメチルアジピミダートHCL)、活性エステル類(例えば、
スベリン酸ジスクシンイミジル)、アルデヒド類(例えば、グルタルアルデヒド)
、ビスアジド化合物(例えば、ビス(p-アジドベンゾイル)ヘキサンジアミン)、
ビス-ジアゾニウム誘導体(例えば、ビス-(p-ジアゾニウムベンゾイル)エチレン
ジアミン)、ジイソシアネート(例えば、トリエン-2,6-ジイソシアネート)、及
び二活性フッ素化合物(例えば、1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼン)を
使用して作製することができる。例えば、リシン免疫毒素は、Vitettaら, Scien
ce 238:1098(1987)に記載されているようにして調製することができる。炭素-1
4標識1-イソチオシアナトベンジル-3-メチルジエチレン-トリアミン五酢酸(
MX-DTPA)がアンタゴニストに放射性ヌクレオチドをコンジュゲートするた
めのキレート剤の例である。国際公開第94/11026号を参照されたい。リンカーは
細胞中の細胞障害剤の放出を容易にするための「切断可能リンカー」であってよ
い。例えば、酸不安定性リンカー、ペプチターゼ過敏性リンカー、ジメチルリン
カー又はジスルフィド含有リンカーが使用され得る(Chariら, Cancer Research,
52:127-131(1992))。 別法として、アンタゴニスト及び細胞障害剤を含有する融合タンパク質は、例
えば組換え技術又はペプチド合成により作製される。 他の実施態様において、腫瘍の事前ターゲティングに利用するために、「レセ
プター」(例えばストレプトアビジン)にアンタゴニストをコンジュゲートし、こ
こでアンタゴニスト-レセプターコンジュゲートを患者に投与し、続いてキレー
ト剤を使用し、循環から未結合コンジュゲートを除去し、細胞障害剤(例えば放
射性ヌクレオチド)にコンジュゲートする「リガンド」(例えばアビジン)を投与
する。
【0044】 また、本発明のアンタゴニストは、プロドラッグ(例えばペプチジル化学療法
剤、国際公開第81/01145号を参照)を活性な抗癌剤に転化させるプロド
ラッグ活性化酵素とコンジュゲートさせてもよい。例えば国際公開第88/07
378及び米国特許第4975278号を参照されたい。 このようなコンジュゲートの酵素成分には、より活性な細胞障害形態に転化す
るように、プロドラッグに作用し得る任意の酵素が含まれる。 限定するものではないが、この発明の方法に有用な酵素には、ホスファート含
有プロドラッグを遊離の薬剤に転化するのに有用なアルカリ性ホスファターゼ;
スルファート含有プロドラッグを遊離の薬剤に転化するのに有用なアリールスル
ファターゼ;非毒性5-フルオロシトシンを抗癌剤5-フルオロウラシルに転化す
るのに有用なシトシンデアミナーゼ;プロテアーゼ、例えばセラチアプロテアー
ゼ、サーモリシン、サブチリシン、カルボキシペプチダーゼ及びカテプシン(例
えば、カテプシンB及びL)で、ペプチド含有プロドラッグを遊離の薬剤に転化
するのに有用なもの;D-アミノ酸置換基を含有するプロドラッグの転化に有用
なD-アラニルカルボキシペプチダーゼ;炭水化物切断酵素、例えばグリコシル
化プロドラッグを遊離の薬剤に転化するのに有用なノイラミニダーゼ及びβガラ
クトシダーゼ;βラクタムで誘導体化された薬剤を遊離の薬剤に転化させるのに
有用なβラクタマーゼ;及びペニシリンアミダーゼ、例えばそれぞれフェノキシ
アセチル又はフェニルアセチル基で、それらのアミン性窒素において誘導体化さ
れた薬剤を遊離の薬剤に転化するのに有用なペニシリンVアミダーゼ又はペニシ
リンGアミダーゼが含まれる。あるいは、「アブザイム」としてもまた公知の酵
素活性を有する抗体を、遊離の活性薬剤に本発明のプロドラッグを転化させるた
めに使用することもできる(例えば、Massey, Nature 328:457-458(1987)を参照)
。アンタゴニスト-アブザイムコンジュゲートは、ここで記載されているように
して、腫瘍細胞個体群にアブザイムを送達するために調製することができる。
【0045】 この発明の酵素は、当該分野においてよく知られている技術、例えば上述にて
検討したヘテロ二官能性架橋試薬を使用することにより、アンタゴニストに共有
的に結合させることができる。あるいは、本発明のアンタゴニストの少なくとも
抗原結合領域を本発明の酵素の少なくとも機能的に活性な部位に結合せしめてな
る融合タンパク質を、当該技術においてよく知られている組換えDNA技術を使
用して作成することができる(Neuberger等, Nature 312:604-608(1984))。 アンタゴニストの他の修飾をここで考察する。例えば、アンタゴニストは種々
の非タンパク質様ポリマー、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、又はポリオキシアルキレン、ポリエチレングリコールとポリプロピレ
ングリコールのコポリマーに結合してもよい。 また、ここに開示するアンタゴニストは、リポソームとして調製してもよい。
アンタゴニストを含むリポソームは、Epstein等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA,
82: 3688 (1985); Hwang等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 77: 4030 (1980);
及び米国特許第4485045号及び第4544545号;及び1997年10
月23日に公開された国際公開第97/38731号に記載されたような、この
分野で知られた方法で調製される。増加した循環時間を持つリポソームは、米国
特許第5013556号に開示されている。 特に有用なリポソームは、ホスファチジルコリン、コレステロール及びPEG
-誘導ホスファチジルエタノールアミン(PEG-PE)を含む脂質組成物での逆
相蒸発法によって生成される。リポソームは、所定サイズのフィルターを通して
押し出され、所望の径を有するリポソームが生成される。本発明の抗体のFab
’断片は、Martin等, J. Biol. Chem. 257: 286-288 (1982)に記載されているよ
うに、ジスルフィド交換反応を介してリポソームにコンジュゲートされ得る。化
学療法剤は、場合によってはリポソーム内に包含される。Gabizon等, J. Nation
al Cancer Inst. 81(19) 1484 (1989)参照。
【0046】 ここで記載のタンパク質又はペプチドアンタゴニストのアミノ酸配列の修飾(
類)を考察する。例えば、アンタゴニストの結合親和性及び/又は他の生物学的
特性が改善されることが望ましい。アンタゴニストのアミノ酸配列変異体は、適
当なヌクレオチド変化をアンタゴニスト核酸に導入することにより、又はペプチ
ド合成により調製される。そのような修飾は、例えば、アンタゴニストのアミノ
酸配列内の残基の欠失、及び/又は挿入及び/又は置換を含む。欠失、挿入、及
び置換の任意の組み合わせは、最終構造物に達するまでなされるが、その最終構
造物は所望の特徴を有する。また、アミノ酸変化は、グリコシル化部位の数又は
位置の変化などのアンタゴニストの翻訳後過程を変更しうる。 突然変異誘発に適した好ましい位置にあるアンタゴニストの残基又は領域の同
定のために有用な方法は、Cunningham及びWells , Science 244: 1081-1085 (19
89)に記載されているように「アラニンスキャンニング突然変異誘発」と呼ばれ
る。ここで、標的残基の残基又は基が同定され(例えば、arg, asp, his, lys,
及びglu等の荷電残基)、中性又は負荷電アミノ酸(最も好ましくはアラニン又
はポリアラニン)に置換され、アミノ酸と抗原との相互作用に影響を及ぼす。次
いで置換に対する機能的感受性を示すこれらのアミノ酸の位置は、置換部位にお
いて又はそれに対して更に又は他の変異を導入することにより精密にされる。即
ち、アミノ酸配列変異を導入する部位は予め決定されるが、変異自体の性質は予
め決める必要はない。例えば、与えられた部位における変異の性能を分析するた
めに、alaスキャンニング又はランダム突然変異誘発を標的コドン又は領域で
実施し、発現されたアンタゴニスト変異体を所望の活性についてスクリーニング
する。
【0047】 アミノ酸配列挿入は、1残基から100以上の残基を含むポリペプチドの長さ
の範囲のアミノ-及び/又はカルボキシル末端融合物、並びに一又は複数のアミ
ノ酸残基の配列内挿入物を含む。末端挿入物の例は、N-末端メチオニル残基を
持つアンタゴニスト又は細胞障害ポリペプチドに融合したアンタゴニストを含む
。アンタゴニスト分子の他の挿入変異体は、アンタゴニストの血清半減期を向上
させる酵素又はポリペプチドのアゴニストのN-又はC-末端への融合物を含む。 他の型の変異体はアミノ酸置換変異体である。これらの変異体は、アンタゴニ
スト分子において異なる残基によって置換された少なくとも一つのアミノ酸残基
を有する。置換突然変異について最も関心ある部位は高度可変領域を含むが、F
R交互変化も考慮される。保存的置換は、「好ましい置換」と題して表1に示す
。これらの置換が生物学的活性の変化をもたらす場合、表1に「例示的置換」と
名前を付けた又はアミノ酸の分類を参照して以下に更に記載するような、より実
質的な変化を導入し、生成物をスクリーニングしてよい。
【0048】 アンタゴニストの生物学的特性における実質的な修飾は、(a)置換領域のポ
リペプチド骨格の構造、例えばシート又はへリックス構造、(b)標的部位もし
くは(c)側鎖全体における分子の電荷又は疎水性、を維持する効果において実
質的に異なる置換基を選択することにより達成される。天然に生じる残基は共通
の側鎖特性に基づいてグループ分けできる: (1)疎水性:ノルロイシン, met, ala, val, leu, ile; (2)中性の親水性:cys, ser, thr; (3)酸性:asp, glu; (4)塩基性:asn, gln, his, lys, arg; (5)鎖配向に影響する残基:gly, pro; 及び (6)芳香族:trp, tyr, phe。 非保存的置換は、これらの分類の一つのメンバーを他の分類のものに交換する
ことが必要であろう。アンタゴニストの適切な配置の維持に含まれない任意のシ
ステイン残基は、一般的にセリンで置換し、分子の酸化的安定性を向上させて異
常な架橋を防止する。逆に、アンタゴニストにシステイン結合を付加して、その
安定性を向上させてもよい(特に、アンタゴニストがFv断片などの抗体断片で
ある場合)。 特に好ましい型の置換変異体は、親抗体の一又は複数の高度可変領域残基の置
換を含む。一般的に、さらなる発展のために選択されて得られた変異体は、それ
らが生成された親抗体に比較して向上した生物学的特性を有している。そのよう
な置換変異体を生成する簡便な方法はファージディスプレイを使用する親和性突
然変異である。簡単に述べれば、幾つかの高度可変領域部位(例えば、6-7部
位)を突然変異させて各部位における全ての可能なアミノ酸置換を生成させる。
このように生成された抗体変異体は、繊維状ファージ粒子から、各粒子内に充填
されたM13の遺伝子III産物への融合物として一価形式で表示される。ファ
ージディスプレイ変異体は、次いで、ここに開示されるようなそれらの生物学的
活性(例えば、結合親和性)についてスクリーニングされる。修飾の候補となる
高度可変領域部位を同定するために、アラニンスキャンニング突然変異誘発を実
施し、抗原結合に有意に寄与する高度可変領域残基を同定することができる。あ
るいは、又はそれに加えて、抗原-抗体複合体の結晶構造を分析して抗体と抗原
との接点を同定するのが有利である。このような接触残基及び隣接残基は、ここ
に述べた技術に従う置換の候補である。そのような変異体が生成されたら、変異
体のパネルにここに記載するようなスクリーニングを施し、一又は複数の関連ア
ッセイにおいて優れた特性を持つ抗体を更なる開発のために選択する。
【0049】 アンタゴニストのアミノ酸変異の他の型は、アンタゴニストの元のグリコシル
化パターンを変更する。変更とは、アンタゴニストに見られる一又は複数の炭水
化物部分の欠失、及び/又はアンタゴニストに存在しない一又は複数のグリコシ
ル化部位の付加を意味する。 ポリペプチドのグリコシル化は、典型的には、N-結合又はO-結合の何れかで
ある。N-結合とは、アスパラギン残基の側鎖への炭水化物部分の結合を意味す
る。アスパラギン-X-セリン及びアスパラギン-X-スレオニン(ここでXはプロ
リンを除く任意のアミノ酸)というトリペプチド配列は、アスパラギン側鎖への
炭水化物部分の酵素的結合のための認識配列である。したがって、ポリペプチド
中にこれらのトリペプチド配列の何れかが存在すると、潜在的なグリコシル化部
位が作出される。O-結合グリコシル化は、ヒドロキシアミノ酸、最も一般的に
はセリン又はスレオニンに、糖類N-アセチルガラクトサミン、ガラクトース、
又はキシロースの一つが結合することを意味するが、5-ヒドロキシプロリン又
は5-ヒドロキシリジンもまた用いられる。 アンタゴニストへのグリコシル化部位の付加は、アミノ酸配列を、それが一又
は複数の上述したトリペプチド配列(N-結合グリコシル化部位のもの)を含むよ
うに変化させることによって簡便に達成される。この変化は、元のアンタゴニス
ト配列への一又は複数のセリン又はスレオニン残基の付加、又はこれによる置換
によってもなされる(O-結合グリコシル化部位の場合)。 アンタゴニストのアミノ酸配列変異体をコードする核酸分子は、この分野で知
られた種々の方法によって調製される。これらの方法は、これらに限られないが
、天然源からの単離(自然に生じるアミノ酸配列変異体の場合)又はオリゴヌク
レオチド媒介(又は部位指向性)突然変異誘発、PCR突然変異誘発、及びカセ
ット突然変異誘発による初期調製された変異体又はアンタゴニストの非変異体の
調製を含む。
【0050】 本発明のアンタゴニストをエフェクター機能について改変し、例えばアンタゴ
ニストの抗原依存性細胞媒介性細胞障害(ADCC)及び/又は補体依存性細胞障
害(CDC)を増強することが望ましい。このことは、抗体アンタゴニストのFc
領域に一又は複数のアミノ酸置換基を導入することにより達成される。別に、又
は付加的にシステイン残基(類)をFc領域に導入して、この領域における鎖間ジ
スルイド結合を形成させる。このようにして産生されたホモダイマー抗体は改善
された内部移行能力及び/又は増加した補体媒介細胞死滅及び抗体依存性細胞障
害(ADCC)を有しうる。Caron等, J. Exp. Med. 176:1191-1195 (1992)及びSh
opes, B. J. Immunol. 148:2918-2922 (1992)を参照されたい。抗腫瘍活性が高
められたホモダイマー抗体は、Wolff等, Cancer Research 53:2560-2565(1993)
に記載されているようなヘテロ二官能性架橋剤を使用して調製することもできる
。あるいは二重Fc領域を有し、よって増強された補体溶解及びADCC能を有
しうる抗体を設計することができる。Stevensonら, Anti-cancer Drug Design 3
:219-230 (1989)を参照。 アンタゴニストの血清半減期を増加させるために、例えば米国特許第5,739,27
7号に記載されているようにして、アンタゴニスト(特に抗体断片)にサルベージ
レセプター結合エピトープを導入してもよい。ここで用いられる場合、用語「サ
ルベージレセプター結合エピトープ」は、IgG分子のインビボ血清半減期を向
上させる原因となるIgG分子(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、又は
IgG4)のFc領域のエピトープを意味する。
【0051】 IV. 製薬用調製物 本発明で使用されるアンタゴニストの治療用調製物は、所望される程度の純度
を持つアンタゴニストを、凍結乾燥調製物又は水性溶液の形態で、任意の製薬上
許容される担体、賦形剤又は安定化剤と混合することにより調製され保存される
(Remington's Pharmaceutical Science 16th edition, Osol, A. Ed. (1980))
。許容される担体、賦形剤、又は安定化剤は、用いられる用量及び濃度で受容者
に非毒性であり、リン酸、クエン酸、及び他の有機酸などのバッファー;アスコ
ルビン酸及びメチオニンを含む酸化防止剤;防腐剤(オクタデシルジメチルベン
ジルアンモニウムクロライド;ヘキサメトニウムクロライド;ベンズアルコニウ
ムクロライド;ベンズエトニウムクロライド;フェノール;ブチル又はベンジル
アルコール;メチル又はプロピルパラベン等のアルキルパラベン;カテコール;
レゾルシノール;シクロヘキサノール;3-ペンタノール;及びm-クレゾールな
ど);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、
又は免疫グロブリン等のタンパク質;ポリビニルピロリドン等の親水性ポリマー
;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、又はリシン
等のアミノ酸;グルコース、マンノース、又はデキストリンを含む単糖類、二糖
類、及び他の炭水化物;EDTA等のキレート剤;スクロース、マンニトール、
トレハロース又はソルビトールなどの糖;ナトリウムなどの塩形成対イオン;金
属錯体(例えば、Zn-タンパク質錯体);及び/又はトゥイーン(TWEEN)TM
プルロニクス(PLURONICS)TM、又はポリエチレングリコール(PEG)等の非
イオン性界面活性剤を含む。 例示的な抗CD20抗体調製物は、出典明示によって明示的に取り込まれる国
際公開第98/56418号に記載されている。この公報には、40mg/mLのrituxi
mab、25mMのアセタート、150mMのトレハロース、0.9%のベンジル
アルコール、0.02%のポリソルベート20、pH5.0を含有し、2−8℃
で2年間保管される最小寿命を有する液状多用量調製物が記載されている。関心
ある他の抗CD20調製物は、10mg/mLのリツキシマブ、9.0mg/m
Lの塩化ナトリウム、7.35mg/mLのクエン酸ナトリウム二水和物、0.
7mg/mLのポリソルベート80、及び注射用の滅菌水、pH6.5を含有す
る。
【0052】 皮下投与に適した凍結乾燥調製物は、国際公開第97/04801号に記載されている
。このような凍結乾燥調製物は適切な希釈剤で高濃度タンパク質に再構成され、
再構成された調製物はここで治療される哺乳動物に皮下的に投与される。 ここでの調製物は、特に治療的指示に必要な1以上の活性化合物、好ましくは
互いに悪影響を及ぼさない補足的活性を有するものをさらに含有する。例えば、
細胞障害剤、化学療法剤、サイトカイン又は免疫抑制剤(例えば、T細胞に作用
するもの、例えばシクロスポリン、又はT細胞に結合する抗体、例えばLFA-
1に結合するもの)をさらに提供することが望ましい。このような他の薬剤の有
効量は、調製物中に存在するアンタゴニストの量、疾患又は疾病又は治療の種類
、及び上述した他の要因に依存する。これらは一般的に、同じ用量、上において
使用したような投与経路、又は上において使用した用量の1〜99%で使用され
る。 活性成分はまたコロイド状薬剤送達系(例えば、リポソーム、アルブミンマイ
クロスフィア、マイクロエマルション、ナノ粒子及びナノカプセル)、又はマク
ロエマルションにおいて、例えばコアセルベーション技術又は界面重合により調
製されたマイクロカプセル、例えばヒドロキシメチルセルロース又はゼラチン-
マイクロカプセル及びポリ-(メチルメタクリラート)マイクロカプセルに包括さ
れている。このような技術はRemington's Pharmaceutical Sciences, 16th edit
ion, Osol A.編 (1980)に開示されている。 徐放性調製物を調製してもよい。徐放性調製物の好適な例には、アンタゴニス
トを含む固体疎水性ポリマーの半透過性マトリックスが含まれ、このマトリック
スは成形品、例えばフィルム、又はマイクロカプセルの形態である。徐放性調製
物の好適な例には、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2-ヒドロキシエ
チル-メタクリラート)、又はポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド(米国特
許第3773919号)、Lグルタミン酸及びγ-エチル-L-グルタマートのコ
ポリマー、非分解性エチレン-ビニルアセタート、分解性乳酸-グリコール酸コポ
リマー、例えばLUPRON DEPOTTM(乳酸-グリコール酸コポリマー及び酢酸ロイプ
ロリドからなる注入可能なミクロスフィア)、及びポリ-D-(-)-3-ヒドロキシ
ブチル酸が含まれる。 インビボ投与に使用される調製物は滅菌されなくてはならない。これは滅菌濾
過膜を通した濾過により容易に達成される。
【0053】 V. アンタゴニストを用いた治療 CD20に結合するアンタゴニストは、哺乳動物(好ましくはヒト)における
異種抗原への免疫応答をブロックするために使用され得、哺乳動物は悪性腫瘍を
被っていない。好ましくは、アンタゴニストは抗CD20抗体を含む。一実施態
様の抗体は他の細胞毒性剤と結合されておらず、抗体は細胞毒性剤(例えばY2
B8又は131I-B1)と結合している。 ここで治療される哺乳動物は、CD20に結合するアンタゴニストと更に異な
った治療剤の双方に暴露され、例えば、ここでは治療剤は哺乳動物において免疫
原生である。この実施態様では、アンタゴニストはそれで治療される哺乳動物に
おける治療剤に対する免疫応答を阻害しうる。治療剤は、脾臓からの抗体被覆細
胞の除去を阻害することを含む。治療剤は治療剤の投与により恩恵を受ける疾患
又は障害を治療するのために治療的有効量で哺乳動物に投与される。この実施態
様では、哺乳動物に、治療剤とアンタゴニストを本質的に同時に又は何れかの順
序で別個に投与できる。よって、アンタゴニストは治療剤に先立って哺乳動物に
投与でき、又は治療剤はアンタゴニストに先立って、哺乳動物に投与されうる。 CD20に結合するアンタゴニストはよって哺乳動物における移植片対宿主又
は宿主体移植片疾患を治療し、及び/又は移植を待っている哺乳動物を脱感作す
るのに使用できる。 ここで示された様々な効能に対して、CD20に結合するアンタゴニストを含
む組成物は良好な医療実務に合致する方式で調製され、調薬され、そして投与さ
れる。このときに考慮する因子は、治療される特定の疾患又は疾病、治療される
特定の哺乳動物、個々の患者の臨床的状態、疾患又は疾病の原因、薬剤の送達部
位、投与方法、投与の日程計画、及び医療実務者に知られた他の因子を含む。投
与されるアンタゴニストの治療的有効量は、そのような考察によって決定される
。 一般的な提案として、非経口的に投与される調薬当たりのアンタゴニストの治
療的有効量は、患者体重1kg当たり1日に約0.1〜20mg/kgであり、
用いられるアンタゴニストの典型的な初期範囲は約2〜10mg/kgの範囲で
ある。 好ましいアンタゴニストは、細胞障害剤とコンジュゲートしていない抗体、例
えばリツキサン(登録商標)等の抗体である。非コンジュゲート抗体の適切な用量
は、例えば約20mg/m〜約1000mg/mの範囲である。一実施態様
において、抗体の用量はリツキサン(登録商標)で現在推奨されている量とは異な
る。例えば、抗体は実質的に375mg/m未満の用量で、一又は複数回患者
に投与され、例えばここでその用量は約20mg/m〜約250mg/m
例えば約50mg/m〜約200mg/mの範囲である。 さらに、抗体を一又は複数回初期投与し、続いて一又は複数回二次投与しても
よく、ここで、二次投与の抗体のmg/m用量は、初期投与の抗体のmg/m 用量を越える。例えば、初期投与は約20mg/m〜約250mg/m(
例えば約50mg/m〜約200mg/m)の範囲であってよく、二次投与
は約250mg/m〜約1000mg/mの範囲であってよい。
【0054】 しかしながら、上述したようなアゴニストの提案量はかなり多くの治療的判断
力による。適切な用量及びスケジュールの選択における重要な要因は上述したよ
うにして得られた結果である。例えば、比較的高用量は進行性及び急性疾患の治
療に当初必要である。最も効果的な結果を得るためには、アンタゴニストを疾患
又は疾病に応じて、疾患又は疾病の最初の徴候、診断、外観、又は発生が可能な
限り収束するか、又は疾患又は疾病が緩和されるように投与する。 アンタゴニストは、腸管外、皮下、腹腔内、肺内、及び鼻内、そして局所的免
疫抑制治療が望まれる場合は、病変部内投与を含む任意の適当な手段によって投
与される。腸管外注入は、筋肉内、静脈内、動脈内、腹膜内、又は皮下投与を含
む。さらにアンタゴニストは、例えば減少させたアンタゴニスト用量で、パルス
注入によって適切に投与される。好ましくは、投与は注射によって、最も好まし
くは、部分的には投与が簡潔か慢性的かに応じて、静脈内又は皮下注射によって
なされる。 ここでは、他の化合物、例えば細胞障害剤、化学療法剤、免疫抑制剤及び/又
はサイトカインを、アンタゴニストと共に投与してもよい。組合せ投与には、別
々の調製物又は単一の製薬用調製物を使用する同時投与、及び好ましくは両方(
又は全ての)活性剤が同時にその生物学的活性を働かせる時間がある、いずれか
の順での連続投与が含まれる。 タンパク質アンタゴニストの患者への投与の他に、本出願は遺伝子治療による
アンタゴニストの投与が考えられる。アンタゴニストをコードする核酸の投与は
「アンタゴニストを治療的有効量で投与する」という表現に含まれる。例えば、
遺伝子治療を用いた細胞内抗体の生産に関する、1996年3月14日に公開さ
れた国際公開第96/07321号を参照のこと。
【0055】 核酸(場合によってはベクター内に含まれたもの)を患者の細胞に入れるため
に:インビボ及びエキソビボという2つの主要な方法がある。インビボ送達では
、核酸は、通常はアンタゴニストが必要とされている部位に直接注入される。エ
キソビボ処理では、患者の細胞を取り出し、核酸をこれらの単離された細胞に導
入し、修飾された細胞を患者に、直接、又は例えば患者に埋め込まれる多孔性膜
にカプセル化して投与する(米国特許第4,892,538号及び第5,283,187号参照)。
核酸を生細胞に導入するために利用可能な種々の技術がある。これらの技術は、
核酸が培養された細胞にインビトロで移入されるか、又は対象とする宿主にイン
ビボで移入されるかに依る。哺乳動物細胞にインビトロで核酸を移入するのに適
した技術は、リポソーム、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション
、細胞融合、DEAE-デキストラン、リン酸カルシウム沈降法などを含む。遺
伝子のエキソビボ送達に通常用いられるベクターはレトロウイルスである。 現在インビボ核酸移入技術で好ましいのは、ウイルスベクター(例えば、アデ
ノウイルス、単純ヘルペスIウイルス、又はアデノ関連ウイルス(AAV))、
及び脂質ベースの系(例えば、遺伝子の脂質媒介移入に有用な脂質は、例えば、
DOTMA、DOPE、及びDC-Cholである)での形質移入を含む。幾つ
かの状況では、核酸供給源を標的細胞をターゲティングする薬剤、例えば細胞表
面膜タンパク質に特異的な抗体又は標的細胞、標的細胞上のレセプターのリガン
ドなどとともに提供するのが望ましい。リポソームが用いられる場合、エンドサ
イトーシスを伴って細胞表面膜タンパク質に結合するタンパク質が、ターゲティ
ング及び/又は取り込みの促進のために用いられ、例えば、特定の細胞型向性の
キャプシドタンパク質又はその断片、サイクリングにおいて内部移行を受けるタ
ンパク質の抗体、及び細胞内局在化をターゲティングし細胞内半減期を向上させ
るタンパク質である。レセプター媒介エンドサイトーシスの技術は、例えば、Wu
等, J. Biol. Chem., 262:4429-4432 (1987)及びWagner等, Proc. Natl. Acad.
Sci. USA 87: 3410-3414 (1990)に記載されている。現在知られている遺伝子標
識化及び遺伝子治療プロトコールの概説については、Anderson等, Science, 256
:808-813 (1992)を参照のこと。また、国際公開93/25673及びそこに引
用された参考文献も参照されたい。
【0056】 VI. 製造品 本発明の他の実施態様では、上記の疾患又は障害の治療に有用な物質を含む製
造品が提供される。この製造品は容器とラベル又は容器内に挿入されるか添付さ
れるパッケージ挿入物を含んでなる。好適な容器は、例えば、ビン、バイアル、
シリンジ等を含む。容器は、ガラス又はプラスチックなどの多様な材料から形成
されてよい。容器は、疾患又は疾病の治療に有効な組成物を収容し、無菌のアク
セスポートを有し得る(例えば、容器は皮下注射針で貫通可能なストッパーを有
する静脈内溶液バッグ又はバイアルであってよい)。組成物中の少なくとも1つ
の活性剤は、CD20に結合するアンタゴニストである。ラベル又はパッケージ
挿入物は、組成物が異種抗原に対する免疫応答をブロックする、及び/又はここ
で列挙されたような様々な疾患又は症状を治療するのに使用されることを示して
いる。製造品は更に製薬的に許容可能な希釈バッファー、例えば注射用の静菌水
(BWFI)、リン酸緩衝塩水、リンガー液及びデキストロース溶液を含む第2
の容器を具備してもよい。一実施態様では、第二の容器は、組成物中の活性剤が
治療薬剤である組成物を保持又は含む。パッケージ挿入物は、本発明のこの実施
態様における両方の組成物を用いて患者が治療されるべきことを示していてもよ
い。製造品は、更に、他のバッファー、希釈剤、フィルター、針及びシリンジを
含む商業的及び使用者の見地から望ましい他の材料を含んでもよい。 本発明の更なる詳細を、以下の非限定的実施例により例証する。本明細書にお
ける全ての引用文の開示は、出典明示によって明示的にここに取り込まれる。
【0057】 実施例1 治療用タンパク質への免疫応答のブロッキング 本実施例では、治療用タンパク質:巨核球成長発達因子(トロンボポイエチン
又はMplリガンドとしても知られているMGDF)に対する免疫応答をブロッ
クするために抗CD20抗体を使用する。特に、組換え体ヒトMGDFのペグ化
形態(PEG-rHuMGDF)は癌患者及び血小板ドナーに中和抗体を発達さ
せることが報告されている。ここに開示された抗CD20抗体の投与は、PEG
-rHuMGDFに対する免疫応答、特に体液性応答を寛解させる。 PEG-rHuMGDFは、ここに出典明示により明示的に取り込まれる19
98年8月18日発行の米国特許第5795569号に記載されているようにし
て調製される。PEG-rHuMGDFは、ポリペプチドのN末端のαアミノ基
に単一のポリエチレングリコール(PEG)が結合したヒト大腸菌由来MGDF
のアミノ酸1−163(成熟タンパク質の最初からの番号付け)からなる。 MGDFは、例えば化学療法又は放射線療法の結果として、血小板減少症を患
っている患者に、患者の血小板数を増加させるのに適した用量で、例えば、キロ
グラム体重当たり0.1から1000マイクログラムの範囲で、投与される。M
GDF療法は場合によっては一又は複数の更なるサイトカイン、例えばエリスロ
ポイエチン(EPO)、インターロイキン−3(IL−3)及び顆粒球巨核球コ
ロニー刺激因子(GM−CSF)の投与と組み合わされる。 このようにして治療された患者の抗MGDF抗体価を適当なアッセイ、例えば
抗体価酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)によって評価する。MGDFに対
して低い力価の免疫応答を示した患者をついで抗CD20抗体、例えばリツキサ
ン(登録商標)で治療する候補とする。抗CD20抗体を、続いて、同時に、又
はMGDFでの更なる治療に続いて、投与する。抗CD20抗体の好適な用量は
4週の注入で375mg/mである。しかし、より少ない用量、例えば約50
から約250mg/mをまた投与してもよい。患者への抗CD20抗体の投与
により、上述のMGDFと抗CD20の療法で治療され得る患者における抗MD
GF抗体の生成を許容できるレベルまで防止又は低減する。よって、大きな治療
的価値と既知の免疫原性のタンパク質薬剤に対して、ここに記載されたような抗
CD20抗体を同時投与することにより、そのタンパク質薬剤の患者に対する投
与に伴う免疫原性副作用が治療される。
【0058】 実施例2 遺伝子療法ウイルスベクターに対する免疫応答のブロッキング E1、E3欠失複製欠陥組換え体アデノウイルスをインビボにおける治療用遺
伝子の移送能力について評価した。E2a又はE4領域を更に欠失した新しいベ
クターが開発されている。Christら, Immunol. Let. 57:19-25 (1997)。これら
のウイルス領域の欠失にもかかわらず、低レベルの初期及び後期ウイルス遺伝子
がインビボで発現された。抗アデノウイルス抗体の生産、細胞性免疫応答並びに
ベクターの初期の非特異的クリアランスは好首尾の遺伝子療法に対するバリアー
を構成する。アデノウイルスに対する中和抗体の産生を許容可能なレベルまで阻
害又は低減するためには、抗CD20抗体(例えばリツキサン(登録商標))をこ
こに記載した遺伝子療法患者に投与する。 例えば、嚢胞性線維症の患者をヒト嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子(
CFTR)を発現する複製欠乏性アデノウイルスを用いて治療する(Bellon等,
Human Gene Therapy 8:15-25 (1997))。適当な用量のCFTR遺伝子療法ベク
ター(ウイルスプラーク形成単位、pfuで定義)をエアゾール化によって投与
し、肺中でのCFTRの発現を達成した(例えば約10から約10pfu)
する。患者の抗アデノウイルス抗体はELISA、免疫蛍光検査法、及び/又は
補体結合法により検出される。抗アデノウイルス抗体を持っていることが証明さ
れた患者に対して、抗CD20抗体(例えばキメラ2H7;米国特許第5677
180号)を、場合によっては他の免疫抑制剤(例えばシクロホスファミド、F
K506、又はT細胞レセプター又は同時刺激経路をブロックするモノクローナ
ル抗体)組み合わせて、遺伝子療法ベクターの再投与の前、同時、又は後に、患
者に投与する。抗CD20抗体の好適な用量は4週の週毎の注入で375mg/
である。抗CD20抗体の投与は(例えば抗アデノウイルス抗体生産の低減
により)患者における免疫応答を低減するか消失させ、よって成功裡の遺伝子療
法再治療を容易にする。
【0059】 実施例3 移植片への免疫応答のブロッキング 抗CD20抗体を急性拒絶の予防のための免疫抑制併用療法の一部として使用
する。この環境では、リツキサン(登録商標)のような抗CD20抗体を、抗I
L2レセプター抗体を伴うか伴わないで、シクロスポリン、コルチコステロイド
、マイコフェノレート・モフェティルのようなT細胞特異的薬剤を含む連続併用
療法の一部として近移植期間に投与する。よって、抗CD20抗体は、慢性免疫
抑制療法と組み合わせて使用される導入療法の一部と考えられる。抗CD20抗
体は抗原提示細胞の欠乏によってアロ抗体生産を阻害し、及び/又はアロ抗原提
示に影響を及ぼすことによりアロ拒絶反応の防止に寄与する。 治療投与計画は、移植の前又は移植の付近で投与される4週の週毎のリツキサ
ン(登録商標)の注入(375mg/m)を伴う。更なる免疫抑制剤の好適な
用量は次の通りである:シクロスポリン(5mg/kg/日);コルチコステロ
イド(1mg/kgで徐々に少なくする);マイコフェノレートモフェティル(
1グラムを一日2回);及び抗IL2レセプター抗体(1mg/kg、毎週5回
の注入)。抗CD20抗体はまた他の導入免疫抑制薬、例えばポリクローナル抗
リンパ球抗体又はモノクローナル抗CD3抗体;維持免疫抑制薬剤、例えばカル
シニュリン阻害剤(例えばタクロリムス)及び抗増殖剤(例えばアザチオプリン
、レフルノミド又はシロリムス);又はT細胞同時刺激の遮断、T細胞接着分子
の遮断、T細胞アクセサリー分子の遮断を含む併用療法と組み合わせてもよい。 急性拒絶の予防とは別に、抗CD20抗体は急性拒絶を治療するために使用し
てもよい。好適な抗CD20の投与量は上述の通りである。抗CD20抗体は場
合によっては急性拒絶の治療において抗CD3モノクローナル抗体及び/又はコ
ルチコステロイドと組み合わされる。 抗CD20抗体はまた(a)移植後の期間において、単独で、又は他の免疫抑
制剤及び/又は同時刺激遮断と組み合わされて、「慢性」同種移植拒絶の治療又
は予防のために;(b)寛容誘導療法の一部として;又は(c)異種移植の環境
で、使用されうる。
【0060】 実施例4 血液凝固因子への免疫応答のブロッキング 第VIII因子を遺伝的に欠損している患者が複数回の第VIII因子調製物
の輸液を受け、高力価の抗VIII因子抗体を生じた。リツキサン(登録商標)
のような抗CD20抗体を、抗VIII因子抗体を持つそのような患者に、例え
ば上述の用量で、投与する。抗CD20抗体は、例えばその抗体の生産に影響を
及ぼすか又はイディオタイプ抑制のような他の機序により、第VIII因子に対
する免疫応答をブロックする。
【0061】 実施例5 血小板への免疫応答のブロッキング ある患者が複数回の血小板の輸液を受け、血小板に対して同種抗体を生じてい
る。その患者はステロイド療法に失敗し、他の治療(例えばシクロスポリン、感
染症プロテインAカラム等々)を受けている。抗CD20抗体(例えばリツキサ
ン(登録商標))をその患者に、例えば上述のような用量で投与する。抗CD2
0抗体は、その抗体の生産に影響を及ぼすか又は例えば脾臓による被覆血小板除
去の阻害又はイディオタイプ抑制のような他の機序により、免疫応答をブロック
するか、改善する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU, ZA,ZW (72)発明者 グリロ−ロペス,アントニオ,ジェイ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 92067, ランチョサンタフェ,ビア デル ブラボ 17577 (72)発明者 キュンケル,ローリ,エー. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94611, オークランド,エクセター ドライブ 7060 (72)発明者 スチュアート,ティモシー,エー. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94114, サンフランシスコ,ダグラス ストリート 465 Fターム(参考) 4C084 AA12 AA17 AA19 MA02 MA65 MA66 ZB02 ZB08 4C085 AA13 AA14 BB31 CC03 DD88 EE01 EE03 GG02 GG04

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 哺乳動物が悪性腫瘍を羅患していない場合に哺乳動物におけ
    る異種抗原に対する免疫応答をブロックする方法において、CD20に結合する
    治療有効量のアンタゴニストを哺乳動物に投与することを含む方法。
  2. 【請求項2】 アンタゴニストが抗体を含む請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 異種抗原が治療薬剤を含んでなる請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 異種抗原が、抗体、毒素、遺伝子療法ウイルスベクター、移
    植片、病原菌、アロ抗原からなる群から選択される請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 哺乳動物がヒトである請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 抗体が細胞障害剤とコンジュゲートしていない請求項2に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 抗体がリツキシマブ(リツキサン(登録商標))を含んでなる請
    求項2に記載の方法。
  8. 【請求項8】 抗体が細胞障害剤とコンジュゲートしている請求項2に記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 細胞障害剤が放射活性化合物である請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 抗体がY2B8又は131I-B1(BEXXARTM)を含んで
    なる請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 アンタゴニストを静脈内投与することを含む請求項1に記
    載の方法。
  12. 【請求項12】 アンタゴニストを皮下投与することを含む請求項1に記載
    の方法。
  13. 【請求項13】 哺乳動物に実質的に375mg/m未満の用量で投与す
    ることを含む請求項2に記載の方法。
  14. 【請求項14】 用量が約20mg/m〜約250mg/mの範囲であ
    る請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 用量が約50mg/m〜約200mg/mの範囲であ
    る請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 抗体を初期投与し、続いて二次投与することを含んでなり
    、二次投与における抗体のmg/m用量が初期投与における抗体のmg/m 用量を越える請求項2に記載の方法。
  17. 【請求項17】 異種抗原が抗体である請求項4に記載の方法。
  18. 【請求項18】 抗体がマウス抗体である請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 異種抗原が遺伝子療法ウイルスベクターである請求項4に
    記載の方法。
  20. 【請求項20】 異種抗原が移植片である請求項4に記載の方法。
  21. 【請求項21】 異種抗原がアロ抗原である請求項4に記載の方法。
  22. 【請求項22】 哺乳動物が異種抗原にさらされる前に哺乳動物にアンタゴ
    ニストを投与することを含んでなる請求項1に記載の方法。
  23. 【請求項23】 異種抗原が移植片を含んでなる請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 哺乳動物に、CD20に結合するアンタゴニスト以外の治
    療薬剤を投与することを含み、哺乳動物に、CD20に結合するアンタゴニスト
    を投与することを更に含み、ここで、治療薬剤が哺乳動物において免疫原性であ
    り、アンタゴニストが哺乳動物において治療薬剤に対する免疫応答をブロックす
    る哺乳動物の治療方法。
  25. 【請求項25】 治療薬剤とアンタゴニストを哺乳動物に本質的に同時に投
    与することを含んでなる請求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】 治療薬剤の前にアンタゴニストを哺乳動物に投与すること
    を含んでなる請求項24に記載の方法。
  27. 【請求項27】 アンタゴニストの前に治療薬剤を哺乳動物に投与すること
    を含んでなる請求項24に記載の方法。
  28. 【請求項28】 CD20に結合するアンタゴニストの治療的有効量を哺乳
    動物に投与することを含んでなる、哺乳動物における移植片対宿主又は宿主対移
    植片疾患を治療する方法。
  29. 【請求項29】 容器と該容器に収容される組成物を含んでなる製造品にお
    いて、組成物がCD20に結合するアンタゴニストを含有し、異種抗原にさらさ
    れたか、さらされる患者を治療することを使用者に指示するための包装挿入物を
    更に含んでなる製造品。
  30. 【請求項30】 第二の容器と該容器に収容される第二の組成物を更に有し
    、該第二の組成物が治療薬剤を含んでなる請求項29に記載の製造品。
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