JP2003528186A - 固体支持体上に高密度の第1級アミン基を有する分子層を形成する方法 - Google Patents
固体支持体上に高密度の第1級アミン基を有する分子層を形成する方法Info
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Abstract
Description
関する。
基を有する線形または高分枝化された高分子層の形成方法に関する。また、本発
明はアミノシラン化(aminosilylated)基質表面上に第1級アミンを用いてアジリ
ジンまたはアジリジン誘導体の開環重合を開始すると同時に固体基質上に高密度
の第1級アミン基を有する高分子層を成長させる方法に関する。
分子の固定化、無機触媒の固定化、電極の改質化、クロマトグラフィー及びイオ
ン性高分子、非線形光学的発色団、フラーレン、ポルフィリン、遷移金属錯物及
び無機コロイダル粒子を含有する多様な形態の分子を用いる自己組立て用のビル
ディングファウンデーションなどの多くの分野に適用されている。
要である。なぜなら、これは固定化されるか、あるいはこれ自体組立てられる分
子の形態及び表面密度に影響を与え、最終的に形成された機能性薄膜の構造及び
性質を決定する因子であるからである。
よって注目を浴びている。重合を伴う新しい分子構造は、基質の表面特性を変化
させるので、需要を充足させるように選択できる。また、基質表面に結合した開
始剤と高分子鎖との化学結合は単純吸着された高分子フィルムに優れた安全性を
与える。
れば、支持体表面に望ましい組織形態が作られる。したがって、固体支持体、す
なわち、基質上で開始した重合に多くの興味が集中しているのが実情である。
の表面に2−エチル−2−オキサゾリンが陽イオン的に重合できるという研究結
果を報告しつつ(J.Am.Chem.Soc.120,243(1998))
、スチレンの表面−開始陰イオン性重合が“グラフティングオントゥー”(gr
afting onto)方法に比べて有利であるということを明らかにした(
J.Am.Chem.Soc.121,1016(1999))。最近、グラッ
ブら(Grubb et al.)は、開環メタセシス重合(ring open
ing metathesis polymerization:ROMP)触媒
が固体支持体上でノルボネンを重合して高分子ブラシを得ることに成功したとい
うことを報告した(J.Am.Chem.Soc.121,4088(1999
))。
いる場合、第1級アミン官能基密度は単位面積100Å2当り約3.5である。
ところが、表面にこのような程度の第1級アミン基密度を有する固体支持体では
、その適用分野が非常に制限的であって改善の余地が多い。表面に第1級アミン
基を有する固体支持体は、DNAチップや多様なバイオチップを製造する基質と
して使用できる。しかし、表面に100Å2当り約3.5のアミン密度を有する
基質は、表面にDNAオリゴヌクレオチドまたは効果の異なるバイオ分子を含有
するヒドロゲルを固定させるには不十分であるが、これはこのようなマイクロビ
ーズは高い再使用性のためにより強い接合力を必要とするからである。したがっ
て、通常の固体支持体はバイオチップの高い安定性と広範な応用に不適合である
。
を提供することを目的とする。
の第1級アミン基に反応させて、固体支持体上に高密度の第1級アミン基を有す
る分子層を形成する方法に関する。
するアミノシラン化基質に関する。
化基質の第1級アミン基をアジリジンまたはその誘導体と処理することを特徴と
する。ここで、アジリジン誘導体としては、化学式1で表されるアジリジンや、
化学式2で表される保護化アジリジン誘導体を使用することが望ましい。
とを処理することにより基質上に形成された薄膜の物理的、化学的特性を調節す
ることを特徴とする。一実施態様において、化学式1で表されるアジリジンを使
用することが望ましい。
化アジリジンとしては、アジリジンの窒素原子と結合している水素が保護化化合
物であれば特に制限はない。望ましい保護化アジリジン化合物は、化学式2で表
されるアジリジン誘導体である。
Xは水素、ニトロ、アルコキシ及びこれらの混合物から選択されることが望まし
い。
導体との反応は、溶解したアジリジンまたはアジリジン誘導体、触媒量の酸(例
:酢酸)を含む溶媒(例:ジクロロメタン)溶液にアミノシラン化基質を浸漬す
ること(例:接触)によりなる。前記溶液は反応速度を高めるために不活性ガス
雰囲気下で加熱することが好ましい(例:窒素下で24時間還流させる)。
質表面に線状鎖または分枝状鎖の形にポリ(エチレンイミン)を形成させる(図
1参照)。前記アジリジン誘導体がアジリジンである場合には、アミノシラン化
基質とアジリジンとの開環重合で高分枝(highly−branched)状
態のポリ(エチレンイミン)が形成される。保護化アジリジンを使用する場合に
は、開環反応はアミノシラン化基質の表面上に分枝状鎖を形成せずに線状鎖を作
りだすので、成長のために脱保護する過程が開環段階に後続すべきである。
する分子層を形成する方法について添付図面に基づいて説明する。
ン化合物と適当な溶媒よりなる溶液に、支持体表面上に反応性第1級アミン官能
基を形成するのに必要な時間だけ浸漬する(接触させる)。前記支持体は、シリ
コンウェーハ、溶融シリカなどを使用することが望ましい。前記アミノシラン化
合物としては、酸性の副産物を形成しない物質として、3−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、3−アミノプロ
ピルエトキシジメチルシラン及びこれらの混合物が望ましい。アミノシラン化合
物の溶解に適する溶媒としては、トルエン及びベンゼンのような有機溶媒が含ま
れる。得られた基質を溶媒で十分に洗浄した後、これを室温において真空状態で
乾燥する。
媒よりなる溶液に浸漬する(接触させる)。前述したように不活性ガス雰囲気下
で前記溶液を加熱することが望ましい。この際、アミノシラン化表面とアジリジ
ン化合物との反応に適する加熱温度は40ないし100℃であることが望ましい
。もし、加熱温度が100℃を超えれば、アジリジン誘導体が蒸発して反応効率
が低下する。40℃未満であれば、反応性が低下して望ましくない。前記酸触媒
としては、酢酸、パラトルエンスルホン酸などを使用し、溶媒としては、ジクロ
ロメタン、トルエン、アセトニトリルなどを用いる。次いで、基質を適当な有機
溶媒できれいに洗浄する。
ラン化基質と保護化アジリジンとを反応させた後、基質表面から保護基を脱保護
させる過程を経なければならない。例えば、ベンジル1−アジリジンカルボキシ
レート(またはN−Cbzアジリジン)を保護化アジリジンとして使用する場合
には、脱保護時に基質をニート(neat)トリフルオロ酢酸に浸漬した後、室
温で超音波処理する反応過程による。以後、脱保護過程が完了すれば、基質表面
を多量の溶媒、例えばメタノールで洗浄して基質表面に残っているトリフルオロ
酢酸を取り除く。トリフルオロ酢酸、水性トリフルオロ酢酸、及びボロントリブ
ロマイド(BBr3)のような特別な酸を脱保護に使用でき、ニートトリフルオ
ロ酢酸を使用する時に最適の結果が得られる(他の一般的な酸は望ましくない)
。
る。図1を参照すれば、開環重合はアミノシラン化基質上でアジリジンを用いて
高度に分枝されたポリマーを形成する。このような重合反応で、アジリジンとの
反応時に線状鎖または分枝状鎖が形成されることがあるが、これは第1級アミン
が第2級または第3級アミンに転化されるか否かによって変わる。分枝状鎖の場
合、分枝はアミノシラン化合物または反応化アジリジンの窒素原子が1以上のア
ジリジンと反応して高度に分枝した状態のポリマー、すなわち、ポリ(エチレン
イミン)を表面上に形成するときに生ずる。
)の表面密度を測定することにある。4−ニトロベンザルジミンによる284n
mでの吸光度は、引用により本文に組み込まれたムーン(MOON et al)
らのLangmuir 13,4305(1997)に開示されるように、4−
ニトロベンズアルデヒドを用いて第1級アミンをイミンへ転化するときに生じる
。したがって、重合後に第1級アミン数の増加に伴って急激な吸光度増加が予想
される。第1級アミン基の絶対密度も、ムーンらの記述のように、既知量の水を
有するイミン基を加水分解することにより決定される。
面は一定の高さと密度を有し、全体的に平坦な構造を有する。しかし、分枝を伴
う成長は、通常、一定していない長さの高分子鎖の形成による粗い表面を形成す
るが、これはアジリジンが他のアジリジン分子と不規則に反応するからであると
思われる。したがって、分枝は、類似鎖長の集団により得られたものより高表面
密度の第1級アミンを提供する。
に、段階的な重合が用いられる。図2を参照すれば、アミノシラン化基質表面上
の第1級アミンは、N−Cbzアジリジンと反応し、単に基質の最上面に修飾ア
ミンだけを形成し、その結果、類似鎖長を有するポリマーを形成する。これは、
粗い高分子表面(例えば、より凸凹な表面形態)を導く不規則的な鎖長のポリマ
ーの形成を防止する。
提供される。第1級アミンの絶対表面密度は少なくとも3.5アミン/nm2で
あることが望ましい。表面密度が、少なくとも10アミン/nm2、少なくとも
48アミン/nm2、またはこれより大きいものも得られる。
プ(アレイ型)や各種のバイオチップを開発するに当たって非常に有効である。
すなわち、DNAチップの場合、第1級アミンと化学結合可能な−N=C=O基
だけでなく、オリゴヌクレオチドを含有するヒドロゲルまたはポリマーは、本発
明の重合したアミノラン化固体支持体の上部により安定的に付着されうるが、こ
れは高密度の第1級アミンがより多くの付着ポイントを提供するからである。ま
た、酵素や他のバイオ分子を使用するバイオチップの場合、ホスト巨大分子は固
体支持体表面の重合層にさらに安定して付着できる。これにより、本発明では、
バイオチップの安定性を高め、かつチップの製造工程をさらに容易にできる。
囲内で多様に本発明の範囲を逸脱することなく変形されうる。したがって、図面
及び発明の詳細な説明は、本発明を説明するためのものであって、本発明を限定
するものではない。これらは本発明を説明するためのものであって、本発明はこ
れに限定されない。
ガラス基質を、窒素下で(3−アミノプロピル)ジエトキシメチルシランを含む
トルエン溶液(10-3M)に入れ、常温でインキュベーとした。通常、基質は長
方形(溶融シリカ:10×30×1.5mm、シリコンウェーハ:10×30×
0.5mm、ガラススライド:25×75×1.0mm)である。シリコン基質
(ウエハ)は、純シリコン(Si)よりなり、一方、溶融シリカは溶融SiO2
からなるUV−透明性物質である。シリコン基質の表面は、本質的に空気中で酸
化物層を形成するために、その表面は実質的に溶融シリカ表面と同一である。し
かし、これはUV−可視光線に透明でなく、含まれている大容量物質であるSi
が光を吸収する。ソーダライムガラスからなるガラススライドは、変形に応用で
き、ボロシリケートガラスのような他の物質でガラススライドが作られる。組成
物の単純性と表面の均一性の観点から、溶融シリカ及びシリコン基質を使用した
場合に、さらに満足できる結果が得られる。
のオーブンで約30分間乾燥した。次いで、基質を常温に冷却した後、トルエン
、トルエンとメタノールの混合溶媒(1:1体積比)及びメタノールに順次に浸
漬して約3分間超音波洗浄を行った。
タン20mlにアミノシラン化シリカ基質を浸漬した。前記溶液を窒素雰囲気下
において80℃で約24時間加熱して還流した。
3回の超音波処理を行った。次いで、洗浄した基質を室温で真空乾燥した。
リジン誘導体、ベンジル1−アジリジンカルボキシレート(N−Cbz アジリ
ジン)を使用し、反応溶媒としてジクロロメタンの代わりにトルエンを使用する
ことを除いては、実施例1と同じ方法によって、シリカ基質のアミン基とN−C
bzアジリジンとを反応させた。
。シリカ基質をニートトリフルオロ酢酸に浸漬した後、これを室温で20分間超
音波処理した。以後、基質を多量のメタノールで洗浄した後、メタノール中で1
0分間、3回の超音波処理を行った。
)ジメチルエトキシシランを用いるシリカ基質表面のアミノシラン化) 基質表面上に初期低密度の第1級アミン基を形成するためのアミノシラン化段
階のために、(3−アミノプロピル)ジエトキシメチルシランの代わりに(3−
アミノプロピル)ジメチルエトキシシランを使用することを除いては、実施例1
と同じ方法で、シリカ基質表面上の第1級アミンとN−Cbzアジリジンとを反
応させた。
層の厚さの確認) 固体支持体とアジリジンとの反応前に、実施例1において表面の第1級アミン
密度及びシリカ基質上に形成されたアミノシラン化層の厚さを測定した。アミノ
シラン化表面の厚さは光学楕円偏向計で、アミンの表面密度はムーンらにより開
発された方法で測定した。アミノシラン化表面厚さは約8Åであり、官能基の表
面密度は3.5アミン/nm2である。
ィルムの厚さは経時的に増加して24時間後には36Åに至った。また、増加速
度が減少する所があるが、これは成長が飽和点に至ったことを示す。飽和点にお
いて、第1級アミン基の密度は66アミン/nm2と測定された。この飽和点を
超える場合、第1級アミン基の絶対密度は一定していた。
フィルムの厚さの確認) 本発明によれば、アジリジンとアミノシラン化基質との反応は、開環重合して
、例えばポリ(エチレンイミン)のような高分枝したポリマーを支持体表面に形
成する(図1参照)。前記重合で線状鎖または分枝状鎖が形成されるが、これは
、アジリジンとの反応で、第1級アミン基が第2級または第3級アミンに転化さ
れるか否かによる。
末端基の表面密度を近似測定することである。第1級アミンがイミンに転化する
と、4−ニトロベンズアルジミンによる284nmでの吸光度が生ずる。開環重
合前後の吸光度変化を調べ、ムーンらのLangmuir 13,4305(1
997)での過程によって実施例1のシリカ基質に対する表面密度の近似値が決
定された。図3に示されるように、実施例1の場合、重合後に第1級アミン数が
増加して284nmでの吸光度が急速に増加した。
解して決定する方法で調べた。第1アミン基の絶対密度は、下記表1から分かる
ように、アミノシラン後には3.5アミン/nm2であったが、重合後24時間
後にはアミン基の絶対密度が66アミン/nm2へと急増した。このようにアミ
ン基の絶対密度が急増するということは、分枝が生じるということを意味する。
もし、分枝が生じなければ、鎖成長に関係なく表面密度を一定に保たなければな
らない。注目すべき点は、密度が24時間後には増加しなかったということであ
る。厚さは24時間後、遅いものの絶え間なく増加することを考慮すると、特定
段階を越えても一定分枝が保たれる。
止まることが一般的である。したがって、表面密度の増加は立体障害を考慮すれ
ば、分枝と比較して16倍よりは小さくなければならない。観測された高い密度
増加(密度が約19倍)は高分子鎖の長さが非常に多様であるということを示す
。長さについて不揃な高分子鎖が形成されれば、基質の表面が粗くなり(例えば
、凸凹な表面形態)、類似長さのポリマー鎖の集団より高表面密度の第1級アミ
ン基が提供される。
上に形成されたポリマーフィルム厚さの確認) (3−アミノプロピル)ジメチルエトキシシランでアミノシラン化されたシリ
カ基質上で実施例1及び2のような開環重合反応を実施する場合、第1級アミン
の絶対表面密度は1.5アミン/nm2であった。1.5アミン/nm2の密度は
(3−アミノプロピル)ジエトキシメチルシランを用いた基質と比較して低い表
面密度と見なされる。フィルムの厚さは、ムーンらの手順で測定して反応時間が
24時間経過した後、4から18Åに増加した。第1級アミン基の絶対表面密度
は48アミン/nm2に増加した。このように表面密度が初期には低いにも拘ら
ず、経時的に実施例1及び2の場合に接近された値を有することをみれば、最終
的な表面密度はファンデルワールス半径によって左右される分子体積に主に決定
されるということを意味する。
けるアミノシラン化基質を分析した。(3−アミノプロピル)ジエトキシメチル
シランよりなるアミノシラン化層(8Å,3.5アミン/nm2)をN−Cbz
アジリジンとトルエンで還流して反応させた。前記反応を完了させるために高沸
点を有する溶媒であるトルエンを選択した。
トロベンズアルデヒドと反応していない第1級アミン基を取って測定したが、取
った基質を既知量の水に浸漬して形成されたイミンを加水分解し、引き続き28
4nmでの吸光度を測定して行なった。
った。すなわち、あらゆる第1級アミンはN−Cbzと反応してフィルム上の最
上面に修飾アミンを与えた(図2)。そして、実施例2の重合されたアミノシラ
ン化基質は接触角が70゜増加されたものと示され、これは修飾表面が疏水性を
帯びることを反映するものである。そして、フィルムの厚さは8Åから16Åに
増加し、トリフルオロ酢酸で脱保護させた後の水接触角はプリスチンアミノシラ
ン化層の値である60゜であり、厚さは12Åに減少した。表面の物理的特性は
液相でのように脱保護が成功することを示す。第1級アミン基の絶対密度(3.
5アミン/nm2)が全く増加しなかったということは注目すべき特徴である。
延びた反応時間は、結果的に表面密度を増加させ得なかった。後続するN−Cb
zアジリジンとの反応時に、層が再び厚くなったことが観察された。最初のサイ
クルの完了後、厚さは12Åに増加し、2周目のサイクルを完了した後には厚さ
が18Åに増加した。したがって、毎サイクルの完了後の厚さは6Åずつ増加し
た。保護基の立体障害により分子鎖の分枝化が阻害されると見なされる(例えば
、第1級アミンの第3級アミンへの転化を妨害する)。
させて形成した、ポリ(エチレンイミン)を有するシリカ基質表面をAFMで2
μm×2μm領域を調べた。特定の位置を横切る部分の高さの差がアミノシラン
化(重合されていない)基質表面の場合には4.61nm(図4A)であり、高
分子状態基質の表面は6.23nm(図4B)であった。また、重合化基質表面
の平均高低差は11.5nmであり、アミノシラン化基質の表面の場合には9.
89nmであった。前記データは、重合化基質の表面がアミノシラン化基質表面
よりさらに粗いということを示す。しかし、これらの平均高低差は大差なく、全
体的に平坦な表面構造を示し、よってAFMのイメージにおいて両基質の表面形
態は類似構造を有することを示す(図4)。最近、AFMは優れた解像度のため
に全世界的に広く使われる分析器具である。イメージを得るためのサンプルの製
造段階はない。適当な大きさ(長さ 約2−3cm)のサンプルは直接分析が可
能である。
項に示された本発明の範囲及び発明の思想を外れない範囲内で多様な変形及び置
き換えが可能であるということを理解しうる。
発明の詳細な説明に基づいて下記図面を結合してみれば、より容易に理解されう
る。
の開環重合が起こるアミノシラン化基質表面の第1級アミン基とアジリジンとの
反応過程を示す図面である。
ル1−アジリジンカルボキシレート(N−Cbzaziridine)との反応
によるポリ(エチレンイミン)の段階的な成長を示す図面である。
た4−ニトロベンズアルジミンの紫外線−可視光線スペクトルを示す図面である
。
面形態を示す原子間力顕微鏡(atomicforcemicroscope:
AFM)イメージであり、図4Bは実施例1で製造された重合及びアミノシラン
化基質の表面形態を示すAFMイメージである。
Claims (19)
- 【請求項1】 基質表面上にアミノシラン基を導入して表面上に第1級アミ
ン基を有するアミノシラン化基質を形成する段階と、 酸触媒及び溶媒の存在下でアジリジンまたはアジリジン誘導体を含む溶液にア
ミノシラン化基質の表面を接触させて基質表面上に第1級アミン基の密度を増加
させる段階とを含む高密度の第1級アミン基を有する固体基質を形成する方法。 - 【請求項2】 前記アジリジン誘導体は、保護化アジリジンであることを特
徴とする請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 前記保護化アジリジンは、次の化学式2で表されることを特
徴とする請求項2に記載の方法。 【化1】 (ただし、式中、Xは水素、ニトロ、アルコキシ及びこれらの混合物よりなる
群から選択される。) - 【請求項4】 前記アミノシラン化基質の第1級アミンと保護化アジリジン
との開環重合により分枝なく線状鎖がアミノシラン化基質の表面上に形成される
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。 - 【請求項5】 前記アミノシラン化基質の第1級アミンとアジリジンとの開
環重合により高分枝状態のポリ(エチレンイミン)がアミノシラン化基質の表面
上に形成されることを特徴とする請求項2に記載の方法。 - 【請求項6】 アミノシラン化基質の表面とアジリジンまたはアジリジン誘
導体を接触させる段階は、 溶液にアミノシラン化基質を浸漬する段階と、 前記基質が浸漬された溶液を加熱する段階とを含むことを特徴とする請求項1
に記載の方法。 - 【請求項7】 加熱段階後にトリフルオロ酢酸に基質を接触させて保護化ア
ジリジンから保護基を除去する段階をさらに含むことを特徴とする請求項6に記
載の方法。 - 【請求項8】 前記基質は、ヒドロキシル化基質であることを特徴とする請
求項1に記載の方法。 - 【請求項9】 前記ヒドロキシル化基質は、シリコンウェーハであることを
特徴とする請求項8に記載の方法。 - 【請求項10】 前記ヒドロキシル化基質は、シリカであることを特徴とす
る請求項8に記載の方法。 - 【請求項11】 前記溶媒は、有機溶媒であることを特徴とする請求項1に
記載の方法。 - 【請求項12】 前記有機溶媒は、ジクロロメタン、トルエン、アセトニト
リル及びこれらの混合物よりなる群から選択されることを特徴とする請求項11
に記載の方法。 - 【請求項13】 前記酸触媒は、酢酸、パラトルエンスルホン酸及びこれら
の混合物よりなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 【請求項14】 前記基質表面上の第1級アミン基の密度は、3.5アミン
/nm2より大きく増加することを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 【請求項15】 前記第1級アミン基の密度は、少なくとも10アミン/n
m2であることを特徴とする請求項14に記載の方法。 - 【請求項16】 前記第1級アミン基の密度は、少なくとも48アミン/n
m2であることを特徴とする請求項15に記載の方法。 - 【請求項17】 アジリジンまたはアジリジン誘導体が重合した表面を有す
るアミノシラン化された基質を含み、基質表面は3.5アミン/nm2より大き
な第1級アミン基の密度を有する高密度の第1級アミン基を有する固体基質。 - 【請求項18】 前記第1級アミン基の密度は、少なくとも10アミン/n
m2であることを特徴とする請求項17に記載の固体基質。 - 【請求項19】 前記第1級アミン基の密度は、少なくとも48アミン/n
m2であることを特徴とする請求項18に記載の固体基質。
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