JP2003527321A - 口腔自己免疫疾患の処置のための局所的なアザチオプリン - Google Patents

口腔自己免疫疾患の処置のための局所的なアザチオプリン

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Abstract

(57)【要約】 患者をアザチオプリンまたはその製薬的に許容し得る塩の経口局所用製剤で処置することを含む、口腔自己免疫疾患に間連する症状を処置または予防する方法。本アザチオプリン製剤を経口リンスの形態で用い、GVHDなどの経口自己免疫疾患の発現によって引き起こされた口腔組織の炎症および潰瘍領域を局所的に処置することができる。本アザチオプリンの局所用製剤はまた、他の局所用または全身用の免疫抑制剤または抗炎症薬と組み合わせて用いることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、局所的なアザチオプリン(「AZA」)またはその誘導体の使用に
よる、難治性の症候性口腔自己免疫疾患を処置する方法に関する。さらに具体的
には、本発明は、AZA溶液または懸濁液を使用して口腔自己免疫疾患の発症に
よって引き起こされた口腔の組織炎症および潰瘍の領域を局所的に処置する方法
に関する。本発明の方法を予防的に実施して口腔自己免疫疾患の発症に関連する
症状の進行を阻止することもできる。本方法を、口腔の慢性的な組織片対宿主疾
患(「GVHD」)に特に言及して記載する。
【0002】 発明の背景 自己免疫疾患は、身体の免疫防御が通常の寛容メカニズムを克服したときに起
き、その身体の細胞、臓器およびシステムを攻撃する。自己免疫疾患は外因的な
要因によって引き起こされるか、または自然に起こり得る。自己免疫疾患は、臓
器特異的なものか全身性のものかもしれない広い範囲の状態を含んでいる。臓器
特異的な自己免疫疾患の1つが慢性関節リウマチや類天疱瘡である。全身性の自
己免疫疾患の1つがシステム紅斑性狼瘡や移植片対宿主疾患(「GVHD」)で
ある。
【0003】 多くの自己免疫疾患は口腔の徴候をもたらす。これらには、口腔ループス、口
腔扁平苔癬[12]、尋常性狼瘡[24]、口腔アフタ性口内炎[14]、類天
疱瘡[25]およびGVHD[1、2、3]が含まれる。さらに、粘膜の苔蘚様
の変化およびアフタのような、後天性免疫不全症候群(AIDS)に関連した免
疫の結果がある。これらの疾患は、免疫系の細胞による異常な浸潤と活性化によ
って特徴づけられ、粘膜の傷害、水泡およびびらんを含む、様々な口腔の症状を
示す。
【0004】 口腔扁平苔癬は、口腔を含む、粘膜表面が関わる重篤なまたは慢性的な傷害を
もたらす比較的一般的な疾患である[28]。これらの傷害は、非常に痛みを伴
い、治りにくく、何年も続くこともある。口腔扁平苔癬は多くの場合自己抑制的
であるが、処置が必要な場合、全身的または病変内部のステロイド処置が有用で
ある。局所的なステロイドは、有効性が不十分であるにすぎず、著しい副作用に
結びつくことがある。
【0005】 尋常性狼瘡は、多くの場合口腔の病変に関わる粘膜皮膚の疾患である。特有の
症状は、表皮の層の間にできる水疱である。水疱は非常な痛みを伴うことがあり
、治療せずに放置すると、厳しいやけど患者で見られるような、敗血症、悪液質
、および体液および電解質の大きなアンバランスをもたらし得る[28]。現在
の処理は、全身性のコルチコイドおよび/または免疫抑制剤の高用量によるもの
であり、これらの薬物に関連する副作用のために、多くの場合入院が必要である
【0006】 類天疱瘡は、水疱性類天疱瘡と瘢痕性類天疱瘡の2つの形態に分類される。こ
の2つのうち、瘢痕性類天疱瘡は、水疱性類天疱瘡よりも口腔の病変に関わるこ
とが多い。口腔の病変は瘢痕性類天疱瘡には一般的なものであり、症例のおよそ
90%で生じる[25]。慢性の粘膜の傷害は、多くの場合傷跡が残り、また、
眼の傷害は失明に結びつくこともある[28]。処置には、高用量の全身性のコ
ルチコイドおよび免疫抑制剤を必要とするが、長期間が投与した場合でもそのよ
うな処置は効果が不十分なものに過ぎないかもしれない。
【0007】 口腔アフタ性口内炎(「口腔靡爛」)は、主に口腔内に生じる炎症性の病変に
よって特徴付けられる状態であるが、任意の粘膜の表面を冒すこともある。原因
はわからないが、自己免疫抗原−抗体の反応が起きると仮定されている [14
]。現在の処置は、口腔麻酔、環境衛生の改善および時折テトラサイクリンの口
腔用懸濁液、及びステロイドの全身および/または局所的投与が含まれる [2
8]。
【0008】 骨髄移植(「BMT」)は、多くの血液の癌および免疫不全状態に対する一般
的な処置である。BMTは、多くの充実性悪性腫瘍の救済療法の機会を増やすこ
とについて用いられている。米国では、毎年12,000〜15,000件の骨
髄移植が行われている。もちろん、同種(ドナー)移植の件数は、5,500〜
7,500の間であると推測される。GVHDは、GVHD予防処置[1]にも
かかわらずBMT患者の25%から70%で起こる、同種BMTの主な合併症で
ある。
【0009】 GVHDは、遺伝学的に異種であるが免疫学的に活性なリンパ球細胞(T細胞
)を、移植片を拒絶することができない免疫抑制された受容者へ移植したときに
起きる。移植されたTリンパ球は、宿主組織の組織適合抗原を外来のものとして
認識し、感作され、増殖し、直接的にまたは二次的な機構を介して受容者の組織
を攻撃する。GVHDの標的となる主な臓器は、皮膚、胃腸管および肝臓である
。GVHDは、臓器移植または骨髄移植の結果として起こり得る。
【0010】 急性および慢性の、GVHDの2つの形態が記述されており、それらは発現お
よび臨床上の特徴において異なる。急性のGVHD(aGVHD)は、BMT後
最初の100日の間に起こり、発現する日の中間値は移植後19日である。aG
VHDの標的となる臓器には、皮膚、胃腸管および肝臓が含まれる。対照的に、
慢性(cGVHD)は、肝臓機能障害、肺線維症、硬化性の皮膚変化、口腔と胃
腸の粘膜変化、および涙と唾液の産生減少を含む、はるかに多様な多臓器「自己
免疫」臨床像を示す。cGVHDの発現は、BMT後100〜400日に起きる
。多くの臓器が関わるため、cGVHDは重大な病的状態および障害を引き起こ
すことがある。
【0011】 GVHDは口腔が関わる一般的な自己免疫疾患の一例である。口腔の所見は、
急性および慢性GVHDの両方で見られる。口腔に関わるのは、aGVHDを有
する患者の33%と75%に及び、cGVHDについては80%までに及ぶ。あ
る患者では、口腔の症状がGVHDの最も懸著な臨床上の所見である。GVHD
における口腔の傷害は見かけ上苔癬様またはループス様であり得る。aGVHD
の口腔の所見は、痛みを伴う剥離性の、紅斑性、および潰瘍性の粘膜傷害 [1
、2]が含まれる。cGVHDでは、口腔の所見は、紅斑および潰瘍に関連する
苔癬であり;さらに、進行性の唾液腺萎縮によって特徴付けられる乾燥症候群に
関連することもあり得る[1、2、3]。口腔の合併症には、粘膜の変化に起因
する疼痛、味覚の変化または減退が含まれ、発話、嚥下力、口腔補綴の使用(あ
れば)に対する潜在的影響があるかもしれない。特にカンジダ種、歯の脱塩化お
よび齲蝕に起因する口腔感染も起こり得る。
【0012】 口腔のcGVHDの従来の管理は、適切な口腔衛生および局所的なステロイド
の慎重な使用と組み合わせた、全身性免疫抑制療法からなる[1、2]。しかし
ながら、最も重大な臨床的所見である口腔のcGVHDを有する患者に対して、
全身性免疫抑制剤の使用は、付随する合併症に関して宿主の免疫抑制をもたらし
得る。さらに、全身性免疫抑制剤の最大用量を用いても、かなり大きな難治性の
口腔の合併症を経験する患者もいる。
【0013】 シクロスポリンA(「CsA」)のような、いくつかの免疫抑制剤の局所用製
剤は、様々な自己免疫状態の管理に用いられてきた [4、5]。Hewittらに付
与された米国特許4,996,193号は、自己免疫疾患、T細胞介在性免疫疾患
および炎症状態の処置における皮膚組織に対するCsAの局所適用のための製剤
を開示している。さらに、CsAの全身的用量を伴うまたは伴わない、これら製
剤の使用方法が検討されている。CsAの局所用製剤もまた、口腔cGVHDの
管理においいて使用されてきた[4]。しかしながら、CsAの全身用または局
所用製剤によく応答しないGVHD患者もいる[4]。さらに、CsAの局所用
製剤は、比較的高濃度で投与しない限り効果がない。結果として、CsAの高い
費用がこれらの方法の使用を非常に高価なものにする。
【0014】 一般的に入手可能な薬物であるアザチオプリン(「AZA」)(商品名: イム
ラン)は、臨床医学において最も広く使用されている細胞毒性免疫抑制剤の1つ
である。AZAは生体内で6-メルカプトプリン(6-MP)に迅速に代謝され、
その後6-チオグアニンヌクレオチド(6-TNG)に迅速に代謝されるプリンア
ナログである。これらの化合物は、DNA、RNAおよびタンパク質の合成を妨
害するプリンアンタゴニストとして作用する[6]。それら化合物は、T細胞及
びT細胞依存的受容体に対するそれら化合物の選択的な効果[7]と、ナチュラ
ルキラー活性[8]および体液性応答[9] に対するそれら化合物の効果ゆえ
に、免疫抑制剤として作用することが知られている。AZAは、重篤な慢性関節
リウマチ、全身性エリテマトーデス、重症筋無力症、自己免疫性慢性活動性肝炎
および尋常性狼瘡を含む、多くの自己免疫疾患に対して一般的に処方されている
[10、26]。さらに、AZAは、臓器移植の拒絶を引き起こす免疫応答を阻
止するために一般的に処方されている。炎症性腸疾患(IBD)の管理および予
防における全身性のAZAの役割は、よく特徴付けられており [18、19]
、AZAは、コルチコイド[19]に関連するものと比較して低い長期的毒性で
、クローン病のような炎症性腸疾患の長期的管理において有効であることが示さ
れている[19]。全身性のAZAは、尋常性狼瘡および扁平苔癬などの慢性の
口腔の水疱糜爛性疾患の管理におけるステロイド節約型免疫抑制剤として有効で
あることが証明されている [10、11、12]。AZAは、配合された液体
として安定(50mg/mL溶液は、25℃で60日間に初濃度の少なくとも96
%を保持した)であることが示されており[14]、さらに、シクロスポリンA
などの他の一般的に用いられている免疫抑制剤よりもはるかに安価である。
【0015】 全身性のAZAは、通常、経口または静脈内のいずれかで投与する。静脈内投
与用調製品が極端に刺激性であるため、ほとんどの場合経口投与が好ましい経路
である。用量は、臨床上の必要条件や患者の血液の許容度に依存するが、通常1
〜4mg/kg/日の範囲である。
【0016】 しかしながら、全身投与の場合、AZAは、種々様々のかなり大きな副作用も
引き起こす。アザチオプリン[6]による全身的治療の副作用が、自然状態でア
レルギー性または非アレルギー性のいずれかに分類することができる。アレルギ
ー型の反応は、用量非依存的のようであり、以下の症状が含まれ得る:発疹、発
熱、膵臓炎、関節痛、倦怠感、吐き気および下痢。非アレルギー性の効果は、用
量依存的であり、白血球減少症、血小板減少症、肝炎および感染が含まれると考
えられる。AZAはまた、突然変異原および発癌物質であると考えられる[26
]。これらの相当な有害な影響に照らせば、投薬および毒性のモニタリング(完
全な血球数測定および肝臓酵素の観察を含む)が、患者の治療を監視するために
必要である。全身性AZA治療から8週間は、毎週の完全な血球数測定が推奨さ
れ、患者を、感染、予期しない傷害(bruising)または出血の徴候、またはその
他の骨髄低下の徴候について厳密に監視する [26、27]。
【0017】 炎症性腸疾患(IBD)の処理のためのアザチオプリンの別の製剤に関する最
近の薬物動態学の研究が最近行われ、減少したバイオアベイラビリティーと結果
として生じる全身性の毒性を備えた、下部の腸における局所的なドラッグデリバ
リーの方法が提供された。ある研究では、AZAが徐放性の経口カプセルとして
投与され、全身のバイオアベイラビリティーが劇的に減少し、改善された回結腸
(ileolonic)送達が示された[20]。別の研究では、静脈内、経口、徐放性
経口、直腸フォーム(foam)の投与を含む、AZAの4つの異なる製剤が比較さ
れた[21]。Sandbornに付与された米国特許第5,691,343号および同第
5,905,081号は、例えば、浣腸による直腸投与または徐放性単位投与形態
の経口投与のいずれかを用いる、AZAの局所的投与によるIBDの処置方法を
開示している。
【0018】 アフタ性口内炎および歯周炎などの口腔の疾患における局所的なAZAの使用
に関する報告[14、15]、および角膜移植片拒絶の阻止における免疫抑制療
法としての報告 [16、17]は単に散見されるにすぎない。これまで、AZ
A投与の局所的経路の有効性は不明であった。局所的なAZAが、歯周炎[15
]の処置においていくつかの有益な効果を有することが報告されている一方で、
局所的なAZAは、角膜移植片拒絶[16]およびアフタ性口内炎[14]の処
置において効果がなかった。したがって、従来の全身性AZA投与経路で遭遇す
る重大な副作用に関与しない、経口GVHDまたは他の経口の自己免疫疾患と戦
うための有効な手段の必要性が依然として残っている。
【0019】発明の要旨 本発明は口腔GVHDまたは他の口腔自己免疫疾患の処置方法を記載する。本
方法はその処置を必要としている患者にアザチオプリンの局所溶液または懸濁液
の有効量を投与することを含む。好ましくは、AZAは、溶液または懸濁液中、
約0.5〜50mg/mLの濃度で存在し、投与される用量は50〜250mg
/日である。より好ましくは、投与される用量は100〜200mg/日である
。患者はAZAで一定時間、口腔をリンスし、その後飲み込んで全身性投与を維
持するか、あるいは洗浄後、その溶液または懸濁液をほとんどあるいは全く飲み
込まずに喀出することができる。AZAは局所的または全身性抗炎症化合物また
は別の免疫抑制剤と同時に投与してもよい。さらにAZAは、自己免疫疾患の開
始前に投与してこのような疾患に付随する症状の発症を阻害することができる。
例えばAZAを、骨髄移植前または後、aGVHDまたはcGVHD発症の症状
前に投与することができる。AZAは他の一般に用いられる免疫抑制剤よりずっ
と安価であり、さらにこれらの他の免疫抑制剤に応答しない患者において有効で
あり得る。さらに局所的AZAは、局所的ステロイドに伴う一般的問題である口
腔カンジダ症を促進しないだろう。
【0020】 したがって本発明の課題は、口腔の自己免疫疾患の処置または予防方法であっ
て、その処置を必要としている患者の口に有効量のアザチオプリンまたは製薬的
に許容されるその塩を適用することを含む方法を提供することである。アザチオ
プリンを、症状の軽減または減少を提供するのに必要な頻度および十分な濃度で
投与する。アザチオプリンを口表面に少なくとも1分間接触させ、この薬物の全
身性投与によって可能となるであろう濃度より高い局所濃度で苦しんでいる領域
に薬物を直接接触させることを可能にする。
【0021】好ましい態様の詳細な説明 本発明は口腔GVHDまたは他の口腔自己免疫疾患の処置方法を記載する。本
方法はその処置を必要としている患者にアザチオプリン(AZA)の局所溶液ま
たは懸濁液の有効量を投与することを含む。「有効量」とは、投与した場合に、
口腔自己免疫疾患の症状または進行を予防するか、あるいは改善するのに有効な
量である。AZAは単独で、あるいは製薬的に許容される担体とともに投与する
ことができる。AZAは有効な誘導体またはアザチオプリンの前駆体の形態、ま
たはアザチオプリンの製薬的に許容される塩形態で投与することができる。AZ
Aの有効な誘導体または前駆体は、AZAのように、6−MPおよびその後6−
TNGに変換されるものか、あるいは体内でAZAと同様の生化学的反応を受け
るような構造的にAZAに密接に関連する化合物であり、口腔自己免疫疾患また
は症状の処置に用いられた場合に同様の効果を提供するものである。また本発明
の方法を用いて、自己免疫疾患に付随する症状の開始前に患者にAZAの溶液ま
たは懸濁液の有効量を投与することによってそのような症状の発症を予防または
阻害することができる。
【0022】 「局所溶液または懸濁液」とは、その影響を受ける口腔領域の外部表面に投与
可能な溶液または懸濁液を意味する。溶液または懸濁液には、患者の許容度を増
加させる必要に応じて着色料または香料を含ませることができる。また、トロー
チ、ロリポップ(lollipop)、錠剤、クリーム、ゲル、軟膏、速溶性錠剤(quic
k dissolving tablet)、ガム、粘膜貼付剤または、アザチオプリンの経口粘膜
表面との接触を可能にする他の任意の固形剤型でアザチオプリンを投与してもよ
いことが想定される。「製薬的に許容される」とは、担体または塩がAZA含有
溶液または懸濁液の他の成分と適合可能であり、患者に有害でないことを意味す
る。
【0023】 当業者であれば、投与される用量は、多くの要因、例えば処置される具体的疾
患;処置の性質が治療的であるか、あるいは予防的であるか;具体的物質の薬力
学的性質;局所適用の期間;患者の年齢、健康、および体重;症状の性質および
程度;同時処置の種類;および所望の効果に応じて変化するであろうことが理解
できよう。一般的ルールとして、投与される局所的口腔AZAの量は、用いられ
る溶液または懸濁液中、約0.5〜約50mg/mLの範囲であろう。さらに、
50〜250mg/日の範囲の1日の用量を投与することができる。また一般的
ルールとして、溶液または懸濁液は少なくとも1分間口に保持し、強く振動させ
てできるだけ多くの口腔表面を洗浄する。洗浄後、溶液または懸濁液を喀出して
もよいし、あるいは飲み込んでアザチオプリンの全身濃度を高めてもよい。患者
に対して重大に害を有さずに実施者が想定する治療効果を生じさせるこれらの範
囲からの逸脱は、本特許請求の範囲内であると考える。本方法は単純であり、患
者の苦しんでいる領域との接触を最大にする。さらに、AZAは他の一般に用い
られる免疫抑制性薬物、例えばシクロスポリンAよりずっと安価である。
【0024】 AZAの口腔局所製剤は単独で、あるいは製薬的に許容されるAZAの全身性
用量と組み合わせて用いることができる。「組み合わせて」とは、この化合物群
を同時に、あるいは異なる時点で任意の順に連続して投与することを意味する。
異なる時点で投与する場合、化合物は所望の治療効果を生じさせるのに十分に近
い時点で投与すべきである。AZAの全身性用量は、固形剤型、例えば丸剤、錠
剤、キャプレットなどのAZAを飲み込むことを含む任意の適当な様式で投与す
ることができる。別法では、全身性AZAは、アザチオプリンを含有する口腔洗
浄溶液または懸濁液の剤型で投与することができる。全身性用量のアザチオプリ
ンはまた、静脈内、坐剤を介して、あるいは任意の他の適当な様式で投与するこ
とができる。さらに別の態様では、AZAの口腔局所製剤は製薬的に許容される
局所的または全身性用量のAZA以外の抗炎症剤および/または免疫抑制剤と組
み合わせて用いることができる。本発明の方法に用いられ得るステロイド系抗炎
症剤の例には、ヒドロコルチゾン、ベタメタゾン ジプロピオナート、ベタメタ
ゾン吉草酸塩、フルオシノロン アセトニド、トリアムシノロン アセトニド、プ
レドニゾン、メチルプレドニゾロンまたはプレドニゾロンが含まれるがこれらに
限定されない。非ステロイド系抗炎症剤の例には、ヨードメタシン、スリンダク
、イブプロフェン、アスピリン、ナプロキセンおよびトルメチンが含まれるがこ
れらに限定されない。本発明方法で用いることができるAZA以外の免疫抑制剤
の例には、シクロスポリン、例えばシクロスポリンA、シクロホスファミド、マ
クロライドFK−506、デオキシスペルグアリン(deoxyspergualin)、タリ
ドミド(thalidomide)、メトトレキセート、ブレジニン(bredinin)、デオキ
シスペルグアリン、およびジデムニンB(didemnin B)が含まれるがこれらに限
定されない。各場合で患者に対して望ましくないレベルの有害作用を伴わずに有
効であるこれらの抗炎症剤および/または免疫抑制剤の用量は実施者に既知であ
る。本明細書中に列記したもの以外の抗炎症剤および免疫抑制剤は、それらが製
薬的に許容される限り本発明方法において用いることができる。
【0025】 他の口腔自己免疫疾患または自己免疫性の性質を有する口腔疾患もまた、本発
明方法により処置することができる。このような口腔疾患の例には、口腔扁平苔
癬、類天疱瘡、尋常性狼瘡、口腔ループス、アフタ性口内炎、および後天性免疫
不全症候群(AIDS)に関連する苔癬状変化およびアフタが含まれるがこれら
に限定されない。上に記載するように、AZAの口腔局所製剤は単独で、あるい
はAZAの全身性用量と組み合わせて用いることができる。さらに別の態様では
、AZAの口腔局所製剤は局所的または全身性用量の抗炎症剤および/または免
疫抑制剤と組み合わせて用いることができる。抗炎症剤および/または免疫抑制
剤は上に列記したものであり得る。当業者であれば、それぞれの疾患に関して投
与される抗炎症剤および/または免疫抑制剤の投与量は上記のように変化し、望
ましい投与量は、患者に対して重大な害を有することなく、所望の治療効果を生
じさせるものであることが理解できよう。
【0026】 本発明の方法において開示される口腔洗浄は、AZAの全身性投与に付随する
深刻な副作用を回避する。本発明の口腔洗浄方法はまた、ゲル、クリームまたは
軟膏を用いた場合に可能であろうよりも、AZAが口腔の苦しんでいる部分によ
りよく接触することを可能にする。さらに、口腔洗浄手順は、そのようなゲル、
クリーム、または軟膏の使用よりもより患者にとって許容可能であり得る。しか
し、そのような製剤は局所化された口腔障害の処置に特に有用であるかもしれな
い。したがって、またこのような製剤を本発明方法において有利に用いることが
できることが意図される。
【0027】 以下のデータはさらにより詳細まで本発明を説明するが、いかなる意味におい
ても本発明の範囲を限定するものとして考えられることを意図しない。
【0028】 症例報告 我々は、全身および局所の療法に不応な慢性口腔GVHDの重度の症例を報告
する。この症例は、免疫抑制剤のアザチオプリン(AZA)を局所適用用の液体
製剤を添加することによって、管理することに成功した。
【0029】 34歳の男性は、1994年10月末に汎血球減少症を発症して、再生不良性
貧血と診断された。該患者は、1994年11月1日に、適合した兄弟(姉妹)
のドナー(matched sibling donor)の骨髄移植を受けて、移植後は月1回観察
された。該患者は口腔の問題を含むGVHVを有する継続性の障害を有する。
【0030】 該患者の口腔状態は、1995年3月のBMT100日後に評価した。口腔の
所見は偽膜性カンジダ症と一致し、左頬の潰瘍形成は小さい外傷と一致した。口
腔のGVHDを示唆する臨床的な所見は存在せず、唾液の量が減少した。急性(
グレードII)GVHD(皮膚および肝臓)を全身性コルチコステロイドを用い
て処置した。全身性シクロスポリン(3mg/kg/1日2回)およびプレドニ
ソン(1mg/kg/日)を用いた療法を1995年5月に開始した。
【0031】 持続的な口腔の問題(これは、再発性の感染症(単純ヘルペスウイルス(HS
V)およびカンジダ症)およびGVHDに二次の潰瘍形成を含む)が発生し、B
MT後の経過において大きな負の影響を有していた。毛様血板と一致する舌の外
側の辺縁における白斑症が発生した。1995年5月には、該患者は頬および歯
茎を含む口が数日間ひりひりすることを報告した。口腔の変化とは、GVHDお
よびHSVの再活性化と一致する所見を含んでいた。HSVおよびカンジダ症は
培養時に確認された。臨床的な所見は、アシクロビルの処方を用いて改善された
HSVと一致する。しかしながら、継続的な全身性免疫抑制剤療法に関わらず口
腔GVHDの所見は持続して、頬、舌および口唇の角質化していない粘膜におけ
る中位の紅斑に関係する苔癬の変化を有していた。多数の拡張された唾液管が柔
らかい口蓋で明視化された。直径3〜4mmの潰瘍形成が舌の側面の辺縁、背側
および尖端に存在した。GVHDの増大およびあり得るカンジダ症の所見のため
に、口唇粘膜および少量の唾液腺の組織診を完了させた。このことは、GVHD
と一致する変化を示した。頬の潰瘍の組織診は、HSVと一致した。
【0032】 全身および局所の免疫抑制における多数の改良法に関わらず、GVHDをコン
トロールすることは困難であった。デキサメタゾン(dexamethasone)リンス(
0.4mg/mL)を含有する局所コルチコステロイド、フルオシノニド(fluo
cinonide)およびデルモベート(dermovate)クリーム剤は効果がなかった。局
所シクロスポリン製剤は効果がないか(リンスの場合)、または許容量に乏しか
った(ゲルの場合)。高用量の全身ステロイドを投与した場合には、このことは
望ましくない副作用(高血圧、筋疾患、体重の増加およびカンジダ症)に関係す
るが、利点は注目される。全身性低ガンマグロブリン症のために、1996年4
月に、静脈内免疫グロブリンを加えた。食道の狭窄(1996年11月)の発生
後に、タクロリムス(Tacrolimus、FK506)をAZA錠剤(100mg/日
)と一緒に開始し、シクロスポリンを停止した。プレドニソンの用量は、199
6年11月後には、比較的に一定量(10mg/日)を維持した。1997年1
0月24日には、口腔GVHDに関係する口腔敏感性の増大が報告された。右と
左の頬および右の頬の舌側面における中位の紅斑および潰瘍を有する拡張された
苔癬脈理が観察された。口唇粘膜および小さい唾液腺の2回目の組織診を完了さ
せ、このものはグレードIIのGVHDと解釈した。ヒドロキシクロロキン(hy
droxychroloquine)(400mg/日)を1997年11月に加えたが、199
7年12月に下痢のために停止した。
【0033】 1997年12月には、AZAを懸濁液として与えた(25mg、1日に4回
、1〜2分間リンスし、次いで全身用量を100mg/日に維持するために、嚥
下した)。該AZA懸濁液は、AZA粉末をチェリー芳香のメチルセルロース(
1%)懸濁化ビヒクルと一緒に混合し、最終濃度を5mg/mLとすることによ
って調製した。AZA懸濁液の処方前に存在する口腔の所見を、図1A〜1Dに
示す。口腔の症状としては、紅斑、苔癬条線および潰瘍形成、右の頬側粘膜にお
ける中位の紅斑、左の頬における潰瘍形成および紅斑、並びに激しい紅斑に関係
する舌の左側面の辺縁における拡張された不規則な潰瘍形成を含んでいた。舌の
右側面の辺縁における小さな潰瘍形成および紅斑もまた顕著であった。
【0034】 AZA懸濁液を使用した、口腔の潰瘍形成および紅斑、並びに口腔の敏感性の
両方における臨床的な改善の証拠が存在した(図2A〜2D)。苔癬の変化は減
少し、舌の左側面の辺縁に1個の潰瘍形成(5×22mmと観察される)が残っ
ており、関係する全ての口腔部位での紅斑が減少し、口腔潰瘍の消散および舌の
左側面での該残りの潰瘍形成のサイズが減少した。中心部は部分的に再上皮化し
ているように考えられるが、該潰瘍は肥厚し、辺縁を丸くさせた。
【0035】 1998年3月の初期には、該患者はAZAリンスを止め、錠剤による同用量
に戻した。10日間以内に、口腔の不快感の増大が報告された。検査により、舌
の左側面の辺縁での潰瘍形成(1mmの紅辺縁を有する20×4mmの穿通性潰
瘍およびより前側部の5×6mmの潰瘍)、および最小の紅斑を有する舌の右側
面の辺縁における新しい3mmの糜爛を示した。
【0036】 1998年4月には、局所用AZAリンスを再開(25mg/mL、5mL、
1日3回)すると、患者は舌の左側面の辺縁に限られる口腔の敏感性の減少を報
告した。このものは、5×15mmの表面的な潰瘍形成に相当するものであり、
肥厚してなく、硬化していない縁である。舌の背側の不調和な萎縮および粘膜の
潰瘍形成前の部位での紅斑を有しない、中位の苔癬の変化が存在した。5月の初
期には、該患者は口腔の敏感性の減少が報告され、臨床的な検査により、舌の背
側の萎縮粘膜および舌の側面辺縁の紅斑が示され、潰瘍形成の消散および中位の
紅斑が該頬に存在していた。
【0037】 1998年5月には、該患者は肺炎のための病院に収容され、IV抗生物質を
用いて処置された。その時、AZA懸濁液はAZA錠剤(継続的な25mg用量
、1日3回)におき代え、プレドニソンを20mg/日まで増加させた。検査に
より、頬および歯肉における最小の紅斑および苔癬条線を示した。舌の左側面の
辺縁において、15×4mmの潰瘍形成が存在し、該潰瘍形成の辺縁の厚さが臨
床的に増大した。AZA懸濁液の再開および継続的な全身処置が推奨された。口
腔の潰瘍形成は、AZA懸濁液の再開後に、経過観察の来診の最後に、事実上消
散した(図3A〜3D)。
【0038】 この症例は、骨髄移植に続く多数の口腔の症状を示し、該症状としては口腔の
感染症(再発性カンジダ症およびHSV−1再活性化)、舌における毛様血板の
変化、移植約4ヶ月後に同時に改善される味覚の変化、および進行性の全身硬化
症の所見を含む[文献:1、2、3、22、23]。移植後(移植の約100後
)の多数の初期の口腔所見としては、味覚の変化および口腔の潰瘍形成を有する
口腔の敏感性を含んでいた。該患者は、口腔GVHDを有する障害を持ちつづけ
、苔癬、並びにループス様および硬化症様の症状を有していた。該患者は、ドラ
イマウスを有する困難を有しなかった。該症例は、かなりの口腔問題(これは、
舌の持続的な潰瘍形成を含む)を示すものであり、このことにより、痛みを生じ
、患者の生活水準に影響を及ぼした。口腔の症状および兆候は、全身プレドニソ
ンを増加させた場合にだけ改善された。しかしながら、舌での口腔潰瘍形成は消
散しなかった。多数の局所的な方法をも試した。これらとしては、局所用ステロ
イド(デキサメタゾンリンス、フルオシノニドゲル、クロベタゾール(clobetas
ol)軟膏)、局所用シクロスポリン懸濁液[文献:4]および粘膜貼付基剤中の
局所用シクロスポリン(ジラクチン(Zilactin)中のCsA)を含んでいた[文
献:5]。これらの方法はGHVDの局所的な口腔症状を改善することを示した
[文献:4、5]。しかしながら、これらの全てが口腔症状に限られた効果だけ
を及ぼした。持続的な口腔の所見のために、AZAの口腔懸濁液を開始した。該
懸濁液は最初にリンスとして導入され、次いで嚥下したので、全身用量の変化は
全く生じなかった。AZA懸濁液をAZA錠剤でおき代え、プレドニソンを増加
させた(10〜20mg/日)場合では、これらの合間には、肺炎のために患者
を最後に病院に収容した場合以外では、他の全身免疫抑制剤を使用した場合に最
小の変化が生じだけであった。この時期の間、プレドニソンの増加にも関わらず
、舌の潰瘍はより悪化した。プレドニソン(10mg/日)の減少させた用量を
与えた場合には、放出後の全身用量レベルを維持するために、局所用AZAを処
方した。局所用AZAを錠剤によるAZAにおき代えた場合の期間中では、GV
HDの口腔症状および兆候が増加し、局所的な方法を再開した数例では口腔の所
見が改善された。最後の経過観察の場合には、プレドニソンの用量を減少したに
も関わらず、口腔の潰瘍性病変が改善された。
【0039】 アザチオプリン(azathioprine)の局所用製剤の使用は、理論的に治療学的な
局所効果を増大させるという利点を与え、全身免疫抑制剤の用量を増加させる必
要性がない。この場合には、先に錠剤の形態で投与した全身用量を維持するため
に該懸濁液を嚥下したが、全身投与が与えられていない場合にも、この試薬の口
腔粘膜からの吸収は全身効果を増大させ得る可能性がある。この症例における薬
剤の併用により、これまで不応の口腔GVHDの管理が改善され、全身薬物が変
化することなく、従って全身の副作用が増大する危険が少なくなった。
【0040】更なる臨床データ GVHDによる口腔の所見を患っている5人の他の患者を、本発明の方法を用
いて口腔のアザチオプリン溶液により処置した。患者を1日3〜4回AZAの溶
液(5mg/ml)5mlで処置した。それぞれの処置について口を1分以上の
間リンス、その後溶液を吐き出した。1人の患者(#5)は口腔のリンスで1回
、その後AZAのリンスおよびゲル中のAZA(3%メチルセルロースベース中
5mg/ml)の組み合わせで処置した。患者は全身性免疫抑制剤またはステロ
イド剤では処置しなかった。患者についての進行を示した時間に観察した。結果
を下の表1に示す。
【0041】
【表1】 GVHDを有する患者 粘膜炎のスコア: F/U=追跡 潰瘍−全体の潰瘍全表面積(mm2) 紅斑−全表面のスコアの合計 0=なし、1=軽い、2=激しい 痛み−VAS 0〜10スケール;0=痛みなし、10=想像可能な最も激しい痛み
#5の患者は最初AZAリンス溶液で、その後AZAリンス+ゲルで処置した
【0042】 全ての患者は処置開始前の状態に比べて、本発明の方法による処置後少なくと
も40%の全体的改善を示した。特に、全ての患者はすくなくとも50%の痛み
の軽減を示し、1人を除く全ては少なくとも50%の潰瘍の減少を示した。AZ
AリンスとAZAを含むゲルの組み合わせの使用もGVHDの口腔の徴候と関連
する潰瘍の減少に有効であった(患者#5)。驚くべきことに、本発明の利点は
全身的レベルの免疫抑制剤またはステロイド剤の維持の必要なしに達成された。
従って、これらの薬剤の全身性投与に関連する副作用も回避された。
【0043】 本発明の方法を他の状態の処置にも拡張した。尋常性狼瘡を患っている1人の
患者および良性粘膜性類天疱瘡(「BMMP])を患っている1人の患者を本発
明の方法で処置した。処置方法はGVHDを有する更なる患者について上に記載
したの同様であり、免疫抑制剤またはステロイド剤の全身性投与もなされなかっ
た。
【0044】
【表2】 GVHD以外の免疫性の口腔状態を有する患者 BMMP−良性粘膜性類天疱瘡
【0045】 表2に示す両方の場合に、本発明の方法による処置の後に劇的な改善が見られ
た。尋常性狼瘡の患者の場合、60%の全体的改善がAZAリンスによる処置の
8週間後に達成された。類天疱瘡の場合、12週間の処置後、患者はほとんど完
全に治り、潰瘍または痛みはなく、非常に僅かな紅斑があるのみであった。この
後者の患者ではAZAをゲルの形で投与したことは注意に値する。従って、表1
および2に報告した結果を考慮して、AZAゲル製剤は許容性がある場合AZA
リンスの重要な代替物でありえる。
【0046】 これらのデータはAZAの局所的使用が口腔の免疫媒介炎症状態の管理のため
の有利な代替物であり得ることを示唆する。特に、AZAの口腔の局所的運搬は
口腔の慢性的な移植対被移植体病を有する患者に対して、および他の自己免疫性
の口腔粘膜病に対して利益がある。
【0047】 本発明をその好ましい態様で説明した。しかしがら、他の別の態様を工夫し得
、これらが本願の範囲内であることを意図する。さらに、開示した発明の修飾は
、ここに説明した発明概念の範囲および精神を離れることなくなし得る。本願を
通じて様々な刊行物および特許を引用する。これらの刊行物および特許は本願の
一部を構成する。
【0048】 参考文献 1)Woo, SB, Lee, SJ, Schubert, MM. Graft-vs.-host disease. Crit Rev Ora
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米国特許第5,637,616号(発行日1997年6月10日)
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1A〜1Dは、局所洗浄としてのAZAの開始前の患者におけ
る持続する口腔GVHDを示す。図1A:頬粘膜表面の左側観察。図1B:頬粘
膜表面の右側観察。図1C:舌および舌先の右側縁。図1D:舌および舌先の左
側縁。
【図2】 図2A〜2Dは、図1A〜1Dと同一の患者における局所的AZ
A洗浄の使用に伴う口腔GVHDの改善結果を示す。図2A:頬粘膜表面の左側
観察。図2B:頬粘膜表面の右側観察。図2C:舌および舌先の右側縁。図2D
:舌および舌先の左側縁。
【図3】 図3A〜3Dは、図1A〜1Dおよび2A〜2Dと同一の患者に
おける、1998年6月の最後の追跡訪問時点での大きく改善された口腔GVH
D症状を示す。図3A:頬粘膜表面の左側観察。図3B:頬粘膜表面の右側観察
。図3C:舌および舌先の右側縁。図3D:舌および舌先の左側縁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 9/44 A61K 9/44 9/70 405 9/70 405 31/56 31/56 31/7076 31/7076 A61P 1/02 A61P 1/02 17/02 17/02 29/00 29/00 31/18 31/18 37/06 37/06 43/00 121 43/00 121 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C076 AA06 AA09 AA17 AA22 AA36 AA37 AA72 BB22 BB23 BB31 CC04 CC05 CC19 CC26 CC29 CC35 FF68 4C086 AA01 AA02 CB07 DA08 EA18 MA01 MA02 MA03 MA04 MA05 MA16 MA22 MA23 MA28 MA32 MA35 MA52 MA57 MA63 NA14 ZA67 ZB11 ZB21 ZC41 ZC51 ZC55 ZC75

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 口腔自己免疫疾患を処置する方法であって、そのような処置
    を必要とする患者の口腔を、プリンアナログまたはその製薬的な塩の有効量と局
    所的に接触させることを含む方法。
  2. 【請求項2】 前記プリンアナログが、アザチオプリン、6−メルカプトプ
    リンおよび6−チオグアニンヌクレオチドからなる群から選択される、請求項1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記プリンアナログがアザチオプリンまたはその誘導体であ
    る、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記口腔自己免疫疾患が、口腔扁平苔癬、口腔アフタ性口内
    炎、類天疱瘡、尋常性狼瘡、口腔ループス、口腔移植片対宿主疾患、およびAI
    DSに関連した苔蘚様の変化およびアフタからなる群から選択された一員を含む
    、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記アザチオプリンまたはその製薬的に許容し得る塩が、溶
    液または懸濁液中に0.5〜50mg/mLの濃度で存在する、請求項1記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 前記アザチオプリンまたはその製薬的に許容し得る塩を50
    〜250mg/日の用量で投与する、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記アザチオプリンまたはその製薬的に許容し得る塩を、溶
    液または懸濁液中で投与する、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記アザチオプリンまたはその製薬的に許容し得る塩を、ト
    ローチ、ロリポップ、錠剤、クリーム、ゲル、軟膏、速溶性錠剤、ガム、または
    粘膜貼付剤から選択される一員の形態で投与する、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記局所的に接触させる工程が、 前記患者の口腔を前記アザチオプリンまたはその製薬的に許容し得る塩の有効量
    で少なくとも1分間リンスすること;および 該リンスの工程後に該有効量を飲み込むこと を含む、請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記局所的に接触させる工程が、前記口腔を前記アザチオ
    プリンまたはその製薬的に許容し得る塩の有効量で少なくとも1分間リンスした
    後、該アザチオプリンを飲み込むことなく吐き出すことを含む、請求項1記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 ステロイド系抗炎症化合物、非ステロイド系抗炎症化合物
    および免疫抑制剤からなる群から選択される一員の有効量を全身的に投与するこ
    とをさらに含む、請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記口腔自己免疫疾患が口腔扁平苔癬である、請求項1記
    載の方法。
  13. 【請求項13】 前記口腔自己免疫疾患が口腔移植片対宿主疾患である、請
    求項1記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記口腔自己免疫疾患が類天疱瘡である、請求項1記載の
    方法。
  15. 【請求項15】 前記口腔自己免疫疾患が尋常性狼瘡である、請求項1記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 前記口腔自己免疫疾患が口腔ループスである、請求項1記
    載の方法。
  17. 【請求項17】 前記口腔自己免疫疾患が口腔アフタ性口内炎である、請求
    項1記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記口腔自己免疫疾患が後天性免疫不全症候群(AIDS
    )に関連した苔蘚様変化およびアフタである、請求項1記載の方法。
  19. 【請求項19】 口腔自己免疫疾患を予防する方法であって、そのような処
    置を必要とする患者の口腔を、プリンアナログまたはその製薬的な塩の有効量と
    局所的に接触させることを含む方法。
  20. 【請求項20】 前記プリンアナログが、アザチオプリン、6−メルカプト
    プリンおよび6−チオグアニンヌクレオチドからなる群から選択される、請求項
    19記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記プリンアナログがアザチオプリンまたはその誘導体で
    ある、請求項19記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記口腔自己免疫疾患が、口腔扁平苔癬、口腔アフタ性口
    内炎、類天疱瘡、尋常性狼瘡、口腔ループス、口腔移植片対宿主疾患、およびA
    IDSに関連した苔蘚様の変化およびアフタからなる群から選択された一員を含
    む、請求項19記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記アザチオプリンまたはその製薬的に許容し得る塩が、
    溶液または懸濁液中に0.5〜50mg/mLの濃度で存在する、請求項19記載
    の方法。
  24. 【請求項24】 前記アザチオプリンまたはその製薬的に許容し得る塩を5
    0〜250mg/日の用量で投与する、請求項19記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記アザチオプリンまたはその製薬的に許容し得る塩を、
    溶液または懸濁液中で投与する、請求項19記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記アザチオプリンまたはその製薬的に許容し得る塩を、
    トローチ、ロリポップ、錠剤、クリーム、ゲル、軟膏、速溶性錠剤、ガム、また
    は粘膜貼付剤から選択される一員の形態で投与する、請求項19記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記局所的に接触させる工程が、 前記患者の口腔を前記アザチオプリンまたはその製薬的に許容し得る塩の有効量
    で少なくとも1分間リンスすること;および 該リンスの工程後に該有効量を飲み込むこと を含む、請求項19記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記局所的に接触させる工程が、前記口腔を前記アザチオ
    プリンまたはその製薬的に許容し得る塩の有効量で少なくとも1分間リンスした
    後、該アザチオプリンを飲み込むことなく吐き出すことを含む、請求項19記載
    の方法。
  29. 【請求項29】 ステロイド系抗炎症化合物、非ステロイド系抗炎症化合物
    および免疫抑制剤からなる群から選択される一員の有効量を全身的に投与するこ
    とをさらに含む、請求項19記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記口腔自己免疫疾患が口腔扁平苔癬である、請求項19
    記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記口腔自己免疫疾患が口腔移植片対宿主疾患である、請
    求項19記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記口腔自己免疫疾患が類天疱瘡である、請求項19記載
    の方法。
  33. 【請求項33】 前記口腔自己免疫疾患が尋常性狼瘡である、請求項19記
    載の方法。
  34. 【請求項34】 前記口腔自己免疫疾患が口腔ループスである、請求項19
    記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記口腔自己免疫疾患が口腔アフタ性口内炎である、請求
    項19記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記口腔自己免疫疾患が後天性免疫不全症候群(AIDS
    )に関連した苔蘚様変化およびアフタである、請求項19記載の方法。
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