JP2003527182A - 書類、織物、写真等の展示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】書類、織物、写真等の展示装置 【解決手段】書類、織物、写真等を展示する装置は、薄い磁性ばねスチールの長く幅の狭いストリップと、希土類磁石その他の磁石を埋め込んだ小さな多数個のタックとからなる。ストリップをテープ状に引き出すディスペンサーが、不使用のタックと、未だ使用されないストリップの部分を貯蔵する。ばねスチールのストリップは、その一方の面が強力な接着剤によって被覆される。前記の接着剤側は、不使用時には、ワックス紙のような保護層によって覆われる。ばねスチールは、ディスペンサー中で巻き上げられる。ストリップは、保護層と接着剤層を介して規則的に分割される。ばねスチールには切れ目が記録される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 発明の背景 この発明は、書類、織物、写真等を展示するための装置に関する。この発明は
、特に、展示される品目が、観察を目的とする１つの垂直面内にほぼ配置される
ような垂直面に取り付けられることができるデバイスに関する。

【０００２】 書類、織物、写真等を、従来の掲示板を用いて留め鋲で垂直面に取りつけるこ
とは普通である。しかしながら、この従来方法は、結果的に物品に孔をあけるこ
とになる。更には、掲示板の美的側面が常に望ましくあるとは限らない。

【０００３】 書類、織物、写真等を、磁石を使って冷蔵庫面のような垂直な金属面に取りつ
けることも普通である。この方法は、磁石が吸い付く金属面の状況が、所望の取
りつけ位置に近く好都合に順応して配置されているとは限らない。これに加えて
、そのような面を備える家具に物品を展示することは美的観点において常に望ま
しいわけではない。

【０００４】 発明の概要 展示される品目に孔があいたり、いかなる意味においても損傷されることがな
い、書類、織物、写真等を展示するための装置を提供することがこの発明の目的
の１つである。

【０００５】 この発明の他の目的は、どのような環境とも溶け合うか、および／または、事
実上目立たないように適合される書類、織物、写真等を展示するための装置を提
供することである。

【０００６】 この発明の更に別の目的は、審美的な観点において楽しく適合される、書類、
織物、写真等を展示するための装置を提供することである。

【０００７】 スペースを殆ど必要としない、書類、織物、写真等を展示するための装置を提
供することもまた、この発明の目的の１つである。

【０００８】 実質的に垂直な面に１つの品目を磁性タックで取りつけるための掲示板として
用いるための磁性金属のストリップは、１つの磁性層と、前記磁性層の一方の側
に取りつけられた少なくとも１つの接着剤層と、前記少なくとも１つの接着剤層
の最も外側に取り付けられた１つの保護層とを有し、前記ストリップが前記少な
くとも１つの接着剤層を介して実質的に垂直な面に適用される前に、前記保護層
が取り除かれ、磁性層の他方の側が、磁性タックを用いて品目を取りつけるため
に使用される。この磁性層は、ばねスチールからなることが可能である。磁性層
の他方の側は、事前に決められたデザインがプリントされていてもよい。

【０００９】 このストリップは、保護層と接着剤層とを介する切れ目を入れることによって
、規則的間隔で分割されることができる。この切れ目は、磁性層に分割線を記録
し、ストリップは、この分割線を境に前後に曲折することによってポキンと折ら
れる。

【００１０】 ストリップの未使用部分は、ディスペンサー内に貯蔵されることができる。デ
ィスペンサー内に貯蔵されたストリップは、ディスペンサーの内部においてロー
ル状に巻かれることができる。ディスペンサー内に貯蔵されたストリップの選択
された部分は、引き出されて使用され、それ以外の部分は、ディスペンサー内に
収容されたまま残る。ストリップの前記選択された部分は、引き出されるときは
、跳ねて平坦になる。ディスペンサーは、タック貯蔵分室を含んでも差し支えな
い。

【００１１】 書類、織物、写真等のような１つの品目を展示するための装置は、少なくとも
１つの磁性タックと、磁性金属からなる少なくとも１つのストリップとを備え、
少なくとも１つの前記ストリップの各一方の面は、前記一方の面を実質的に垂直
な面に取り付けるための接着剤によって被覆されており、前記少なくとも１つの
ストリップの各他方の面は、少なくとも１つの磁性タックを用いて前記品目を取
りつけるための面を提供する。前記少なくとも１つの磁性タックは、希土類磁石
(rare earth magnet)を含むことができる。

【００１２】 前記少なくとも１つのストリップの一方の面にある接着剤は、保護紙によって
覆われることができ、この保護紙は、前記少なくとも１つのストリップが実質的
な垂直面に適用される前に取り除かれる。

【００１３】 少なくとも１つのストリップの各々は、複数の切れ目線によって、好ましくは
規則的に(必ずしもそうである必要はないが)離間して分割され、ストリップの選
択された長さが、前記複数の切れ目線の選択された１つの部位で折られる。

【００１４】 この装置は更にディスペンサーを備えており、前記少なくとも１つのストリッ
プの未使用な部分がこのディスペンサー内に貯蔵される。ディスペンサーによっ
て引き出されて使用されるストリップは、引き出されたストリップ面の接着剤を
介して、実質的な垂直面にマウントされる。マウントされたストリップは、少な
くとも１つの磁性タックを受け入れるための１つの掲示板として使用される。

【００１５】 ディスペンサーによって引き出されたストリップの選択された部分は、前記複
数の切れ目線の選択された１つの部位で折られ、ストリップの未使用な部分は、
ディスペンサー内部に収容されたまま残る。

【００１６】 少なくとも１つのストリップは、ディスペンサー内部においてロール状に巻か
れる。ディスペンサーから引き出された或る長さのストリップは、それが引き出
された後は、跳ねて平坦になることが好ましい。引き出されたストリップは、そ
の代わりに、実質的な垂直面に適用された時点で平坦になるようにしてもよい。

【００１７】 このディスペンサーは、１つの外側シリンダーと、前記外側シリンダーと同心
に配置された１つの内側シリンダーを備えることができる。この少なくとも１つ
のストリップは、外側シリンダーと内側シリンダーの間である第１のスペース内
において、内側シリンダーの周りに包み込まれる。内側シリンダーによって囲ま
れる第２のスペースは、タック貯蔵分室である。

【００１８】 このディスペンサーは、更に、外側シリンダーの内壁に取りつけられたばねを
備えることができる。このばねは、前記少なくとも１つのストリップを内側シリ
ンダーの外壁に向かって押圧し続けて、前記少なくとも１つのストリップが外側
シリンダーの内側においてほどけないように維持する。

【００１９】 外側シリンダーは、少なくとも１つの窓を備えることができ、前記少なくとも
１つのストリップがこの窓を通過して引き出される。

【００２０】 ディスペンサーは更に、内側シリンダーの一方の端部の水平棚部にねじ込まれ
た１つのシリンダー状の蓋を有することができる。このシリンダ−状の蓋は、内
側シリンダーを回転するために第１の方向に回転され、シリンダー状の蓋を釈放
するために前記第１の方向と反対の第２の方向に回転される。

【００２１】 垂直面にマウントされたストリップは、掲示板のように機能するが、スペース
を殆ど必要とせず、事実上見分けがつかない。更には、ストリップ面に展示され
る品目は、磁力によって保持されるので、使用中に孔があいたり、損傷されたり
することがない。この発明の別の利点は、タックが、展示物を支えるためだけに
使われる点であり、展示物は、磁力のためにばねスチール面に残留するタックを
処理することなく引き離すことが可能である。

【００２２】 この発明のこれらの、およびその他の目的と利点は全体として明細書から明ら
かになるであろう。

【００２３】 発明の詳細な説明 この発明を説明するために、図示の幾つかの具体例を説明し、支持する記載が
以下に提供される。しかしながら、この発明は、以下に示す精緻な具体例に限ら
れるものではない点および発明の精神と技術的な範囲を逸脱することなく様々な
変形と改変が当業者によって施される点を理解すべきである。

【００２４】 書類、織物、写真等を展示するための装置は、この発明の好ましい具体例にお
いて、少なくとも１つの極めて薄い磁石ばねスチールのストリップと、希土類磁
石を埋め込まれた少なくとも１つのプラスチック製のタックと、未使用のタック
およびストリップを貯蔵するためのプラスチック製のディスペンサーとを含む。
このストリップは、好ましくは、ほぼ、0.005〜0.015インチの範囲の厚さを有す
る。このストリップは、磁石の磁力と展示対象物の重さ次第では、もっと薄くも
、厚くもすることができる。

【００２５】 ここに用いる「ストリップ」という用語は、薄いばねスチールの任意のリボン
、帯、シート、環状または不規則形の片材であって、展示面としての壁その他の
場所に接着する目的でその裏面が接着剤によって裏打ちされるものを意味する。
この発明の好ましい具体例は、ここに説明するディスペンサー内で巻かれる細長
いリボンであるが、ストリップ自体は、実際上は任意の形状と大きさを取ること
ができ、ディスペンサー内で巻かれるか、緩くまたは他のやり方で独立に貯蔵さ
れる。1例として、上記のばねスチールのストリップは、パッドをなす紙のシー
トのように互いに取り付けられることができ、使用目的でパッドから１つずつ取
り外される。

【００２６】 好ましい具体例においては、ディスペンサーがプラスチックから射出成形され
る。このディスペンサーは、２つの同心のシリンダー、すなわち、(大きい方の)
外側のシリンダーと(小さい方の)内側シリンダーである。内側のシリンダーは、
外側シリンダーの内部にこれと同心に配置されて、２つの相当なスペースを創り
出す。その１つは、内側シリンダーの周りに巻きつけられるばねスチールのスト
リップを貯蔵するための２つのシリンダーの間のスペースであり、他方は、不使
用のタックを貯蔵するための内側シリンダーの中央部に形成されるスペースであ
る。このディスペンサーの第３のコンポーネントは、内側シリンダーの片側にね
じ込まれる取り外し可能な蓋である。

【００２７】 図１Ａ、１Ｂ、１Ｃを参照すると、この発明の好ましい具体例によるディスペ
ンサー１の外側シリンダー１０は、開放頂部１１と、メインのシリンダー底部１
４よりも１段低く配置された円形の脚部１３を備える閉鎖底部とを具備する中空
のシリンダーを有する。更に、この底部１２は、クリップ１５の雄部分を支持し
ており、前記クリップは、脚部１３の中央に位置する。外側シリンダー１０の内
側に成形されており、ばねとして作用する可撓性の突出部１６も存在している。
外側シリンダー１０の側部には、それぞれの反対側に２つの切り欠き開口部１７
を備えている。

【００２８】 図２Ａ、２Ｂ、２Ｃは、ディスペンサー１の内側シリンダー２０を示す。内側
シリンダー２０は、開放頂部２１と、メインのシリンダー底部２４よりも１段低
く配置された円形の脚部２３を備える閉鎖底部２２とを備える中空シリンダーを
有する。更に、底部２２は、クリップ１５に対して雌として作用し、脚部２３内
の中央に配置された部分２５を有する。内側シリンダー２０の頂部に位置するリ
ップ２６は、シリンダー２０から延出し、シリンダー２０の全周の周りに延出し
ている。１つの小さな棚部２７が、容器の頂部を受け入れるためにねじ込まれる
。内側シリンダー２０の側面は、内側シリンダー２０において、ばね鋼が取り付
けられる固定点として作用する切り欠き開口部２８を備えることが好ましい。こ
れに代えて、クリップのような当業者に知られている他の多くの手段の１つが固
定点を提供するために用いられて差し支えない。

【００２９】 図３Ａ、３Ｂ、３Ｃは、ディスペンサー１のシリンダー状の蓋３０を示す。シ
リンダー状の蓋３０は、ハンドル３１と２つのピン３２からなっており、この蓋
は、内側シリンダー２０の棚部２７にねじ込まれる。

【００３０】 図４Ａ〜４Ｄは、外側シリンダー１０、内側シリンダー２０およびシリンダー
状の蓋３０の組み合わせを備えるディスペンサー１を示す。

【００３１】 内側シリンダー２０は、脚部１３にフィットする雌部分２５と脚部２３内にス
ナップ係合するクリップ１５で外側シリンダー１０内にスナップ係合する。内側
シリンダー２０は、外側シリンダー１０の内部で自由に回転する。

【００３２】 ばねスチールのストリップ４０は、内側シリンダー２０の外側に巻かれており
、その第１の端部は開口部２８に固定されている。可撓性突出部１６は、ストリ
ップ４０がほどけないように、ストリップ４０を維持するために外側シリンダー
１０の内側に向かってこれを押圧する機能を果たしている。ディスペンサーは、
ばねスチールを外側シリンダーの内側に向かって作用されるこの一定の押圧力を
達成するために、そのような可撓性突出部材を任意の数だけ備えることができる
。

【００３３】 容器の蓋３０は、この内側シリンダーと取りつけられたばねスチールのストリ
ップを回転するために、棚部２７における最大限のねじ込み強度を越えて回転さ
れる。ばねスチールの第２の端部が開口部１７の１つに達すると、そのストリッ
プは、人がストリップの端部を掴んで所望の長さに引っ張り出すことができるよ
うに、真っ直ぐ外に充分に飛び出す。このストリップは、次に規則的に付与され
ている切れ目線の１つのところでポキンと折られる。

【００３４】 蓋３０は、次に前記と同じ方向に回転されてばねスチールの未使用部分を引き
出して容器内に復帰させる。もしも、蓋が前記とは反対の方向に回転されるなら
ば、ピン３２が棚部２７のねじ込み部から釈放されて、図４Ｂに示すように、内
側シリンダーの内側面、すなわち、磁性タックの貯蔵部として機能するエリアを
露出する。目的が蓋を取り外すことにある場合、容器の内側の移動を抑制するた
めには、外側シリンダーの内側に余分な垂直棚部を付加して磁性ばねスチールの
端部を捕捉して、蓋を釈放する方向に回転される場合にのみ回転を止めることが
できる。

【００３５】 図５Ａ、５Ｂ、５Ｃは、この発明の好ましい具体例とともに用いられる標準的
な大きさの磁性タック５０の様々な図を示す。タック５０は、磁石５１と一緒に
埋設されている。このタックは、スプール状、および／または、プラスチックか
ら成形されることが好ましい。磁石は、希土類磁石であることが好ましい。例え
ば、この磁石は、直径0.25、厚さ0.1、強度ほぼ30(MGOグレード)のネオジム(neo
dymium)のディスクであることができる。

【００３６】 この装置の好ましい具体例は、標準的な大きさのタックに埋設された希土類磁
石を利用している。様々な強度の磁石が埋め込まれた、形と大きさを異にするタ
ックも利用することが可能である。これらの磁石もまた、キーのような品目を金
属ストリップ面に吊り下げることができるように、他方の側がフックやクリップ
のように設計されたプラスチック等に埋設されてもよい。

【００３７】 それに代えて、プラスチックの成形体中に埋め込まれていない磁石も単独でタ
ックとして使用されることができる。例えば、タックが、客室内にポスターを吊
り下げるために用いられる場合のような或る状況においては、関係者は、磁石の
取り扱いの容易性よりも磁石の視覚上のインパクトに一層の関心を示す。したが
って、この場合は磁石を成形体中に埋め込むことは好ましくない。

【００３８】 図６は、この発明の好ましい具体例によるばねスチールのストリップの１つの
断面を示す。このストリップは、ばねスチール６１、接着剤層６２および保護層
６３を含む３層を備えることができる。この保護層は、例えば、ワックス紙であ
る。一旦容器から取り出されると、ストリップは、記録された切れ目線において
急に曲げることによって任意の長さに切断することができる。

【００３９】 この装置の好ましい具体例において、ストリップは、幅がほぼ１インチで、巻
きつけに便利なように充分に薄い磁性ばねスチールからなっている。このストリ
ップは、約0.005〜0.015インチの範囲の厚さを持つことが好ましい。このストリ
ップは、磁石の磁力と吊り下げようとする物品の重量に応じて薄くも、厚くもで
きる。このストリップは、色々な長さにおいて貯蔵することができる。容器の大
きさは、ストリップの幅と長さに一致すべきであるが、通常の小売市場における
消費者によって使用されるためのディスペンサーの外側シリンダーは、約２イン
チの直径を備えることが好ましい。容器から引き出されたとき、ストリップは、
壁、家具または天井のような面に付与されて接着され、前記の面を、希土類磁石
のタックと一緒に使用する事実上の掲示板に変える。

【００４０】 これらのばねスチールのストリップは、金属の仕上げを行なう際に様々な色に
予め塗装されるか、任意の環境に溶け合うように消費者によって壁紙処理される
。

【００４１】 ばねスチールのストリップは、平滑であっても、風合い加工が施されても、溝
が付与されてもよく、また、やはり風合い加工されるタックと馴染むように設計
されたり、ストリップ(磁石それ自体またはプラスチックのハウジングと馴染む
面のいずれか)と係合するように他の態様で設計される。これらの部材の馴染み
は、摩擦性を増大し、大きな保持力を結果として生じるであろう。このことによ
って、重量のある物品が吊り下げられたとき、磁石がストリップ面において滑る
ことを防止するであろう。

【００４２】 図７は、好ましい具体例におけるこの発明の使用例を示す。書類７３をストリ
ップ７２と向き合って保持するために、１つのタック７１が用いられる。

【００４３】 前記の装置は、掲示板のように機能する。磁性ばねスチールのストリップをデ
ィスペンサーから引っ張り出した後、ユーザーは、ストリップを所望の長さにポ
キンと折ったり切断したりして、ワックス紙を除去して接着剤を露出させて、ス
トリップを例えば壁に貼り付ける。これらのストリップは、壁や面に対して、水
平にも垂直にも、あるいは、斜めにもまたは格子状に多層をなす態様にも接着す
ることが可能である。例えば、図８Ａ〜８Ｃに示すように、ユーザーのニーズに
合致するように、長さが変わるストリップの枚数を異なるフォーメーションで一
緒に用いることもできる。

【００４４】 この掲示板は、書類、写真、Ｘ線像、青写真、織物等を、展示されたこれらに
どのような場合にも孔をあけることなく展示するために使用することができる。
この装置は、多数の証拠、画像、プランまたは書類が、観察されなければならず
、孔が設けられたり変形されたりせずに、再整理されなければならない医者、建
築家、写真家、デザイナー、雑誌編集者等のすべてのオフィス、あるいは、暗室
、スタジオ、建設現場、フィルム現像室、交番、ロッカールーム、またはシャワ
ールーム等において使用することができる。それはまた、学生の寄宿室、子供の
寝室、教室など、異なる人々による使用によっても、壁が損なわれずに残り、め
くることが可能な限り効率的である任意の環境で使用することもできる。更にこ
の装置は、どのようなスペースであっても、たとえそれが狭く、不整形状の、ま
たは問題にならないスペースであったとしても、これらを実行可能な展示面に変
更して使用することが可能である。

【００４５】 この装置の好ましい具体例は、幅の狭いストリップを使用するが、ストリップ
は実際には、任意の幅に、そして切れ目を設けたり設けなかったり、連続するミ
シン目を形成した金属シート、帯等のかたちで製造することができる。同様に、
ストリップの長さも、使用目的のみに応じることができる。例えば、工業的な用
途のために、非常に長いストリップが容器内に巻きこまれることができ、他方に
おいては、平均的な消費者によって使用されるために、短い量のストリップが貯
蔵されることもできる。容器の大きさは、各場合において、収容目的に設計され
る金属製のストリップ／帯／シートの幅と長さの要求に対して調節される。

【００４６】 金属ストリップと容器は、希土類磁石のタックと一緒に、または、別々に包装
することができる。タックは、用途に対応して別に販売されてもよい。例えば、
大学の寄宿舎は、金属ストリップを工業的な単位の長さで購入し学期の初めに、
寄宿舎の色の塗り替えの前にこれらをすべての寝室の壁に適用するであろう。学
生達が入ってくると、彼等は、タペストリーとポスターを、大学の書店で入手で
きる希土類磁石のタックを使ってストリップに吊るすであろう。学期の終期には
、学生達が彼等のタペストリーとポスターを、壁を傷つけることなく取り外して
、寝室の壁を無傷で残して、彼ら自身のタックを持ち去るであろう。

【００４７】 上に論じた好ましい具体例を越えるこの発明の上記の余分な表示は、装置に関
して上に述べたコンポーネントの可能な変形に沿って以下に説明する。

【００４８】 磁性のばねスチールのストリップ、シート等は、金属面を１つの弱い剥離可能
な接着剤と一緒に被覆された紙の数層で裏打ちすることによって、一時的な、ま
たは多数回の使用のために設計されることができる。この形態においては、スト
リップが、例えば、フィルムの設定や区画の設定のような場所において気軽に使
い捨ての態様で用いることができ、この場合は、方向標識や、装飾品等が１箇所
に簡単に吊り下げられ、次いで一纏めに持ち去られる。ストリップを１つの場所
から次の場所に移動するためには、ユーザーは、新たな接着剤層を露出するため
に、最も外側の紙層を剥離することに専念しさえすればよい。

【００４９】 図９〜図１１に模範的に示すように、磁性のばねスチールのストリップまたは
シートは、文字、意匠、絵柄がプリントされたり、エッチングが施されたり、ダ
イで打ち抜かれることができる。これらの目的は、装飾、標識または(例えば、
測定具のような)実用性であり、展示面としての機能を伴ったり伴わなかったり
する。

【００５０】 例えば、新しい建築物におけるドア用の出口標識は、容易に創り出すことがで
き、図１２に示すように、一定間隔でプリントされるか、ダイで打ち抜かれた文
字「EXIT」を有する有孔ばねスチールのストリップの捲着ロール用いて容易に組
み込まれる。別の例としては、インチまたはフィートの単位が予めプリントされ
たばねスチールのストリップが、布、紙等がそれをあてがって切断することがで
きる測定用テープとして用いられるように、設計事務所の任意の面に適用される
ことができる。

【００５１】 建築や大工仕事に用いるために、磁性ばねスチールのストリップは、図１３の
例に示すように、長い持ち運び可能な真っ直ぐなエッジ／ストリップ面にプリン
トされた測定尺度を備え、定間隔に小さな孔を付加したに測定用テープとして機
能することができる。この形態においては、ストリップは、格納を容易にするた
めに容器をばね負荷された状態で保管される。標準的な(非磁性の、例えば押し
ピン型の)タックが使用され、このタックが前記の小孔を通過して真っ直ぐなエ
ッジを支持し、これを任意の必要な長さにピン留めするか、または、鉛筆を別の
孔に通して前記のピンを中心にピボットさせて完結円や曲線を描く手段として用
いられる。

【００５２】 更に、ばねスチールのストリップは、例えば、取引ショーで使われる価格表示
板や標識板を吊り下げるために商業的な用途において大規模に用いられる。その
ような大きい標識は、標識の裏面に埋め込まれた多数の磁石を備えることができ
、展示面に接着されたばねスチールのストリップを介して壁面その他の展示面に
固定される。

【００５３】 フック、クリップ、紙製のパッド、ペンホルダー等のような希土類磁石を埋め
込まれた一連の製品が、この装置のオフィス能力を拡大するために用いられる。

【００５４】 この発明においては、薄い磁性のばねスチールのストリップは、金属仕上げに
おいて事前に様々な色に塗装されるか、任意の環境と溶け合うように消費者によ
って色が塗られたり壁紙で覆われる。このストリップは、スチールまたはその他
の磁性金属であることができる。この金属ストリップは、上記のディスペンサー
と一緒に、または、単独で貯蔵される。これらのストリップは、掲示板のように
機能するが、スペースを殆ど必要とせず、事実上目立たない。更には、ストリッ
プに展示される品目は磁力によって支持されるので途中で孔が開いたり損傷を受
けることがない。

【００５５】 この発明の別の利点は、磁石のタックが、展示対象物を保持するためだけに用
いられる点である。展示対象物はタックを操作することなく引き離すことができ
、タックは、磁力でそのままばねスチールの面に残留する。

【００５６】 この発明の書類、織物、写真等を展示する装置は、磁性のばねスチールのスト
リップと、希土類磁石またはその他の磁石を埋め込まれた多数個のタックとから
なる。この装置はまた、テープ状のストリップと、不使用時のタックを貯蔵する
ためのディスペンサーを含んでいる。

【００５７】 ばねスチールのストリップは、その一方の面が強力な接着剤で被覆される。こ
の接着剤を備える側は、ワックス紙のような保護層によって覆われる。

【００５８】 このストリップは、保護紙と接着剤層を介してばねスチールに記録されている
それぞれの切れ目によって、好ましくは規則的(であるには及ばないが)に、切断
される。各切れ目は、ばねスチールを分割線において前後に曲げることによって
ポキンと折るのに便利である。ユーザーは、これに代えて、例えばかみそりの刃
を用いてユーザー自身によって記録された切れ目を前後に曲げることによって、
ストリップを慣れ親しんだ長さに切断することができる。この技術は、既存の切
れ目がユーザーの特別な組み込みのニーズに完全には合わない場合に使用するこ
とができる。同様に、工業的な応用においては、引き出されたストリップに事前
の切れ目を付与することなく、作業員自身がストリップに切れ目を設け、組み付
け現場において所望の長さに切断することが望ましい。

【００５９】 このディスペンサーは、ばね負荷することができる。この容器は色々な形、形
態および材料の１つを備えることができる。タックも、色々な形、形態および材
料の１つを備えることができる。ばねスチールは、ディスペンサーの内部におい
て巻き上げられることができ、どのような長さにも引き出されて切断することが
でき、未使用部分は、ディスペンサー内部に残すことができる。ばねスチールの
ストリップは引き出されて面に適用されるときは、跳ねて平坦になる。所望の長
さが引き出されて適当な切れ目で切断されたときは、保護紙はそれから取り除か
れ、ストリップは、接着剤を備える側を用いて実質的に垂直な面にマウントされ
る。マウントされたばねスチールのストリップは、磁性タックを受け入れて掲示
板として使用される。この発明の様々な具体例を詳細に亘って説明したが、この
発明が以上に説明した具体例に限定されるのではない点を理解すべきである。ク
レームに記載され、また、引用された発明の精神と技術的範囲を逸脱することな
く、当業者による具体例の様々な変形と改変が有効に行なわれることが可能であ
る。この開示内容、添付図面、および、付属するクレームを読了した後に当業者
に明らかになる改良と変形は、この発明の精神と技術的な範囲内にあるものとみ
なされる。

【図面の簡単な説明】

【図１Ａ】 この発明の１つの具体例によるディスペンサーの外側シリンダーの正面図。

【図１Ｂ】 この発明の１つの具体例によるディスペンサーの外側シリンダーの上面図。

【図１Ｃ】 この発明の１つの具体例によるディスペンサーの外側シリンダーの側面図。

【図２Ａ】 この発明の１つの具体例によるディスペンサーの内側シリンダーの正面図。

【図２Ｂ】 この発明の１つの具体例によるディスペンサーの内側シリンダーの上面図。

【図２Ｃ】 この発明の１つの具体例によるディスペンサーの内側シリンダーの側面図。

【図３Ａ】 この発明の１つの具体例によるディスペンサーの容器蓋の正面図。

【図３Ｂ】 この発明の１つの具体例によるディスペンサーの容器蓋の上面図。

【図３Ｃ】 この発明の１つの具体例によるディスペンサーの容器蓋の側面図。

【図４Ａ】 この発明の１つの具体例による、蓋が定位置にあり、ディスペンサーから突出
するスチールストリップの一部を有するディスペンサーの斜視図。

【図４Ｂ】 シリンダー状の蓋が除かれ、内部にタックが収容された、図４Ａに示されたデ
ィスペンサーの斜視図。

【図４Ｃ】 図４Ａ、４Ｂに示されたディスペンサーアセンブリーの分解斜視図。

【図４Ｄ】 図４Ａ、４Ｂ、４Ｃに示すディスペンサー断面の分解斜視図。

【図５Ａ】 この発明の１具体例による磁性タックの正面図。

【図５Ｂ】 この発明の１具体例による磁性タックの底面図。

【図５Ｃ】 この発明の１具体例による磁性タックの斜視図。

【図６】 この発明の１具体例によるスチールストリップの断面図。

【図７】 この発明の１具体例による紙のサンプル片を展示する装置の正面図。

【図８Ａ】 垂直面に接着されるスチールストリップの模範形成体の１例。

【図８Ｂ】 垂直面に接着されるスチールストリップの模範形成体の１例。

【図８Ｃ】 垂直面に接着されるスチールストリップの模範形成体の１例。

【図９】 この発明の１具体例による画像をプリントされ、不規則形状に切断されたスチ
ールストリップの１例。

【図１０】 図９に示すストリップの１つの区画の使用例。

【図１１】 この発明の他の具体例による画像をプリントされたスチールストリップの例。

【図１２】 この発明の更に別の具体例による、ステンシルとして用いるためのプリントさ
れるか、切り抜かれたテキストを備えるスチールストリップの１例。

【図１３】 この発明の更に別の具体例による弧や円を描くために使われることができる持
ち運び可能な直線エッジ部として用いるためのスチールストリップの１例。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ，ＴＲ)，ＯＡ(ＢＦ ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ， ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，Ｇ Ｍ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ， ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ， ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，Ｂ Ｚ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ ，ＤＭ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ， ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，Ｊ Ｐ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ， ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，Ｒ Ｏ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ， ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 ウェスターガード、カーミット・エス アメリカ合衆国、ニューヨーク州 11211 ブルックリン、グランド・ストリート 220、サード・フロアー Ｆターム(参考） 3K100 AA05 AD01 AF03 AH02 AJ04

Claims (25)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 １つの品目を磁性タックを用いて実質的な垂直面に取りつけ
   るための掲示板として用いるための磁性金属のストリップであって、前記ストリ
   ップは、 磁性層と、 磁性層の少なくとも一方の側に取りつけられた少なくとも１つの接着剤層とを
   含み、 ストリップは、少なくとも１つの接着剤層を介して実質的な垂直面に取りつけ
   られ、 磁性層の他方の側は、磁性タックを用いて前記１つの品目を取りつけるために
   用いられるストリップ。
2. 【請求項２】 磁性層がばねスチールを含む請求項１記載のストリップ。
3. 【請求項３】 少なくとも１つの接着剤層の最外層の１つに取りつけられた
   保護層を備え、 前記保護層は、このストリップが少なくとも１つの接着剤層を介して、実質的
   に垂直な面に取り付けられる前に取り除かれる点を更に含む請求項１記載のスト
   リップ。
4. 【請求項４】 ストリップが、保護層と接着剤層とを介して規則的な間隔で
   分割される請求項３記載のストリップ。
5. 【請求項５】 分割線を形成するために切れ目が磁性層に記録され、ストリ
   ップは、前記分割線において前後に曲折することによってポキンと折られる請求
   項４記載のストリップ。
6. 【請求項６】 ストリップの未使用部分がディスペンサー内に貯蔵される請
   求項１記載のストリップ。
7. 【請求項７】 ストリップがディスペンサー内で巻き上げられる請求項６記
   載のストリップ。
8. 【請求項８】 ディスペンサー内に貯蔵されたストリップの選択された部分
   が引き出され、ストリップのそれ以外の部分がディスペンサー内に収容されたま
   まで残る請求項６記載のストリップ。
9. 【請求項９】 ストリップの引き出された部分は、引き出されたとき跳ねて
   平坦になる請求項８記載のストリップ。
10. 【請求項１０】 磁性層の他方の側が、予め決められたデザインで前もって
    プリントされる請求項６記載のストリップ。
11. 【請求項１１】 展示しようとする１つの品目を実質的に垂直な面に取り付
    けるための装置であって、 少なくとも１つの磁性のタックと、 磁性金属からなる少なくとも１つのストリップとを含み、 少なくとも１つのストリップの各一方の面が、その一方の面を実質的に垂直な
    面に取り付けるための１つの接着剤によって被覆され、少なくとも１つのストリ
    ップの他方の面が、少なくとも１つの磁性のタックを用いて前記品目を取りつけ
    るための面を提供する装置。
12. 【請求項１２】 少なくとも１つの磁性のタックが、希土類磁石からなる請
    求項１１記載の装置。
13. 【請求項１３】 磁性金属はばねスチールである請求項１１記載の装置。
14. 【請求項１４】 少なくとも１つのストリップの一方の面の接着剤は、保護
    紙によって覆われており、この保護紙は、少なくとも１つのストリップが、実質
    的な垂直面に取り付けられる前に取り除かれる請求項１１記載の装置。
15. 【請求項１５】 少なくとも１つのストリップが、複数の切れ目線によって
    規則的な間隔で分割され、ストリップの選択された長さが、選択された複数の切
    れ目線の１つで折られる請求項１１記載の装置。
16. 【請求項１６】 前記少なくとも１つのストリップの未使用部分が、ディス
    ペンサー内に貯蔵されるディスペンサーを更に含む請求項１１記載の装置。
17. 【請求項１７】 ディスペンサーによって引き出されたストリップが、引き
    出されたストリップ面の接着剤を介して実質的に垂直な面にマウントされ、マウ
    ントされたストリップが、少なくとも１つの磁性のタックを受け入れるための掲
    示板として用いられる請求項１６記載の装置。
18. 【請求項１８】 少なくとも１つのストリップの各々が、複数の切れ目線に
    よって規則的な間隔で分割され、ディスペンサーによって引き出されたストリッ
    プの選択された部分が、複数の切れ目線の選択された１つで折られ、ストリップ
    の未使用の部分がディスペンサー内に収容されて残る請求項１６記載の装置。
19. 【請求項１９】 少なくとも１つのストリップが、ディスペンサーの内部に
    巻き上げられる請求項１６記載の装置。
20. 【請求項２０】 ディスペンサーから引き出されたストリップの或る長さが
    、その長さが引き出された後、跳ねて平坦になる請求項１６記載の装置。
21. 【請求項２１】 ディスペンサーは、タックを収容するための分室を含む請
    求項１６記載の装置。
22. 【請求項２２】 ディスペンサーは、１つの外側シリンダーと、外側シリン
    ダー内にこれと同心に配置された１つの内側シリンダーとを備えており、 少なくとも１つのストリップが、外側シリンダーと内側シリンダーの間である
    第１のスペース中において内側シリンダーの周りに巻かれ、そして、 内側シリンダーによって囲まれる第２のスペースが、タック収容分室を含む請
    求項１６記載の装置。
23. 【請求項２３】 ディスペンサーは、外側シリンダーの内側壁に取りつけら
    れたばねを備えており、前記ばねは、少なくとも１つのストリップを、内側シリ
    ンダーの外側壁に向かって押圧力を持続して少なくとも１つのストリップが、外
    側シリンダーの内部でほどけることを防止する点を更に備える請求項２２記載の
    装置。
24. 【請求項２４】 外側シリンダーは、少なくとも１つのストリップが通過し
    て引き出される少なくとも１つの窓を含む請求項２２記載の装置。
25. 【請求項２５】 ディスペンサーは、内側シリンダーの一方の端部にある１
    つの棚部にねじ込まれるシリンダー状の蓋を更に備え、 シリンダー状の蓋は、内側シリンダーを回転するために第１の方向に回転され
    、そして、シリンダーの蓋を釈放するために第１の方向と反対の方向に回転され
    る請求項２２記載の装置。