JP2003527144A - 骨組織の超音波評価 - Google Patents

骨組織の超音波評価

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JP2003527144A JP2000577927A JP2000577927A JP2003527144A JP 2003527144 A JP2003527144 A JP 2003527144A JP 2000577927 A JP2000577927 A JP 2000577927A JP 2000577927 A JP2000577927 A JP 2000577927A JP 2003527144 A JP2003527144 A JP 2003527144A
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シュムエル ブクシュパン
アルカディ ゴールデン
ウリエル ハラヴィー
ガディ ケレン
ヴラディミール モシュコヴィッチ
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Abstract

(57)【要約】 骨組織の超音波イメージングのための方法および装置(100)。広帯域走査クリスタル(122)は、高周波および骨組織の複数の全波を有する超音波信号送信し、第2の広帯域走査クリスタル(124)は、送信された信号を受ける。送信周波数は、受信信号内の全波の数が送信信号内の全波の数と等しくなるまで、次第に減少される。その周波数で、周波数の上限値では、振幅が等しい少なくとも2つの連続する全波を受信信号が有するまで、送信信号内の全波の数が徐々に増加される。その結果として生じた送信信号は、その後、骨組織内での信号減衰および信号速度を標準的な骨イメージング技術によって測定するために使用される。周波数の下限値が規定され、この下限値以下では、受信信号に変形が生じ、送信周波数に応じて超音波速度が示される。受信された超音波周波数帯域、周波数の上限値と下限値との間の差は、全て、骨組織を画像化するために使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野および背景) 本発明は、超音波組織イメージング技術に係わり、特に、骨組織の超音波評価
のための方法および装置に関する。 人間の診断組織の画像化のために超音波検査がしばしば使用されることは知ら
れている。軟組織や流体で満たされた組織は良好な音響特性を有しているため、
超音波検査は、これらの組織の優れた画像化を行うことができる。しかしながら
、骨のような複合的で硬質の生体構造内を超音波が十分に透過することは難しい
ため、骨組織の超音波評価には問題点がある(例えば、骨粗鬆症の程度、したが
って骨折の危険を評価する場合など)。したがって、今日まで、信頼性が高い骨
構造の超音波イメージングは不可能であった。 任意の生体組織と同様に、骨組織の超音波評価は、骨組織内に1または複数の
超音波パルスを送信し且つ受けられた反射超音波信号の音響の質を解析すること
により行われる。その後、骨組織の特性は、受けられた信号の振幅および/また
は伝達時間を解析することによって、決定することができる。受けられたパルス
の振幅は、送信された超音波信号の減衰の程度を示しており、骨のミネラル濃度
と関連している。骨組織を通じて伝わる信号の伝達時間は、骨組織内での超音波
信号の速度、いわゆる、骨粗鬆症の程度および/または骨折の危険の程度に関連
する「音速」(SOS)を計算するために使用される。
【0002】 骨組織の超音波評価に関するいくつかの技術は、従来から複数知られている。
図1は、一般的に10で示されている如く、骨組織を評価するための従来の超音
波装置を示す。骨組織を評価するための超音波装置10は、超音波パルスを軟組
織16を介して骨14に送信し且つ骨14から反射され或いは骨14を通じて送
られた信号を受信する超音波プローブ12を有している。超音波プローブ12は
、一般に、操作者が手で保持して操作できる器具である。操作者は、超音波プロ
ーブ12を握持して、このプローブ12を軟組織16に適用する。骨14の表面
には、これに近づいて超音波プローブ12を直接に連結することができないので
、骨14への超音波信号の送信および骨14からの超音波信号の受信を最適にす
るために、操作者は、軟組織16上で超音波プローブ12の位置及び並置を調整
する必要がある。超音波プローブ12が最適に方向付けられると、受信信号の振
幅が最大となり、一方、伝搬時間が最小になる。 骨組織を評価するための超音波装置10は、更に、受けた超音波信号を解析し
且つ測定された受信信号の振幅および/または時間遅れから骨14の画像を形成
するデジタルコンピュータ装置18を有している。また、骨組織を評価するため
の超音波装置10は、コンピュータ装置18によって形成された画像を表示する
ためのディスプレイ20を有している。
【0003】 次に、図2には、超音波プローブ12を有する超音波装置10の一部分が示さ
れている。骨14の内部構造は不均一であるため、プローブ12によって受けら
れた超音波信号は、一般に、SN比(信号対雑音比)が低い。したがって、透過
法技術が一般に使用されるが、この技術では、1つの振動子(すなわち、走査ク
リスタル)が信号を送信し、一方、診断下にある物質を透過した後信号を第2の
振動子が受ける。 一般に、超音波プローブ12は2つの共振走査クリスタル22および24を有
している。これらの共振走査クリスタル22および24は、一定の周波数で作動
するとともに、デジタルコンピュータ装置18に接続されている。走査クリスタ
ル22は、軟組織16を介して骨14に超音波パルスを送信するように動作し、
一方、走査クリスタル24は、骨14および軟組織16を透過した或いは骨14
および軟組織16によって反射された超音波信号を受けるように動作する。各走
査クリスタル22および24は、傾斜した遅延ライン26および28をそれぞれ
有している。すなわち、走査クリスタルによって形成される縦長の波が振動子の
適用組織に入る前に透過する走査クリスタルの前方の振動子部分は、その組織の
表面に対して鋭角に傾斜されている。遅延ライン26および28内における超音
波の速度は、軟組織16内での超音波速度と略等しい。一般に、遅延ライン26
は、縦長の漏れ易い波を骨14の表面に沿って伝搬させるように、軟組織16の
表面に対して角度αで走査クリスタル22を方向付ける。遅延ライン28は、骨
14に沿って通る超音波信号の最適な受信を容易にするように、軟組織16の表
面に対して同じ角度αで走査クリスタル24を方向付ける。
【0004】 骨14を透過する超音波信号における正味の伝達時間は、以下の式によって表
わされる。すなわち、
【数1】 ここで、T14は、骨14を透過する信号の正味の伝達時間;TΣは、走査クリス
タル22による超音波パルスの送信と走査クリスタル24による超音波パルスの
受信との間の時間遅れ;T26およびT28は、遅延ライン26および28のそれぞ
れにおける超音波パルスの伝搬時間;T16は、軟組織16内での超音波パルスの
伝搬時間である。 超音波プローブ12内には、2つの補助的なクリスタル30および32が配置
され、デジタルコンピュータ装置18に接続されている。これらの補助的なクリ
スタル30および32は、一般に、軟組織16内での超音波パルスの伝搬時間を
決定するために使用される。これは、超音波パルスを軟組織16内に送信するク
リスタル30によって達成され、一方、クリスタル32は、骨14の表面から反
射されたエコーパルスを受ける。このエコーパルスの送受信間の測定された遅れ
は、値T16を決定する。 骨14内における超音波速度(SOS)は、以下の式によって決定される。す
なわち、
【数2】 ここで、BTDは、走査クリスタル22、24間の距離および角度αの値によっ
て決定される骨伝達距離である。
【0005】 骨14を透過する超音波パルスにおける超音波伝達時間および/または振幅の
測定は、操作者が軟組織16に対して超音波プローブ12を適用する際の熟練度
によって大きく左右される。操作者の熟練度を最大にする幾つかの技術が従来か
ら提案されている。1つの一般的な技術が図3に示されている。図3には、超音
波プローブ12を有する超音波装置10の一部分が示されている。図示のように
、別個の補助的なクリスタル34および36はプローブ12内に配置され、且つ
デジタルコンピュータ装置18に接続されている。クリスタル34は、超音波パ
ルスを軟組織16内に送信するように動作し、一方、クリスタル36は、骨14
の表面から反射するエコーパルスを受けるように動作する。エコーパルスの送受
信間の測定された遅れはT16aである。T16=T16aである場合には、プローブ1
2は、BTDがプローブにおいて可能な最も短い距離になるように方向付けられ
る。BTDの値が小さければ小さいほど、避けることができない不正確なSOS
の演算の影響は少なくなる。すなわち、デジタルコンピュータ装置18がT16
16aであると決定すると、プローブ12が軟組織16に対して適切に方向付け
られたものと判断され、受けられたエコー信号が骨14を画像化するために解析
される。T16=T16aの状態が満たされていない場合には、受けられた超音波信
号は、デジタルコンピュータ装置18によって無視される。 操作者の不信頼を最小にする他の方法において、操作者は、プローブ12を軟
組織16および骨14に適用する前に、既知の音響特性を有する材料から成る基
準ブロックに超音波プローブ12を適用する。その後、操作者は、骨14から得
られた実際の画像を、基準ブロックから得られた「最適な」画像と比較すること
ができるとともに、現在の画像が「最適な」画像に近づく時までプローブ12の
方向を調整し続けることができる。
【0006】 しかしながら、骨の超音波イメージングの前述した方法には、幾つかの欠点が
ある。すなわち、 1.一般的に経験されるように、骨14に対して超音波プローブ12が最適に
方向付けられていたとしても、骨14を透過する信号の伝達時間および振幅の測
定の再現性や精度は低い。更に、遅延ライン26および28における超音波信号
の正確な伝搬時間T26およびT28が分からないと、超音波速度(SOS)の計算
値は信頼できない。 2.骨14に対してプローブ12を最適に方向付けるために使用される方法は
、骨14から実際に受ける信号に関連付けられておらず、むしろ他の材料(軟組
織16または基準ブロック)から受ける信号から骨とプローブとの最適な方向を
推測する。 3.骨14の厚い外皮は送信信号を変形させるため、周波数が一定している現
在の超音波骨イメージング技術は、骨14の表面の統合評価を行うことはできる
が、骨14の内部構造を画像化することができない(例えば、局部的な不均質性
や骨折を示すために)。更に、現在の技術は一定した1つの周波数を有する超音
波パルスを使用して、受信信号の振幅または伝達時間の変化のみを測定している
ため、骨の内部構造によって引き起こされる送信パルスの周波数帯域の変化とい
った別個の超音波現象が評価されない。しかしながら、そのような現象は、骨の
内部構造に関する情報を示すことができる。また、そのよう現象は、1つのパラ
メータ(振幅や伝達時間など)の測定によって推測することはできない。 したがって、超音波の伝達時間や信号の振幅を正確且つ容易に再現可能に測定
することができるとともに、骨組織の内部構造を画像化でき、また、骨から受け
たイメージング信号を直接に使用することによってプローブの方向を最適化でき
る骨組織の超音波イメージングを行う方法および装置が必要であり、また、それ
は非常に有益である。
【0007】 (発明の概要) 本発明は、骨組織の超音波イメージングの方法および装置である。 本発明の教示内容によれば、1つの周波数を有し且つ複数の全波を有する超音
波信号を骨組織に繰り返し送信するステップと、送信された信号を受信するステ
ップと、受信信号内の全波の数を測定するステップと、第1の決定として、受信
信号内で測定された全波の数が、繰り返し送信される超音波信号内の全波の数と
等しいか否かを決定するステップと、第1の決定にしたがって、繰り返し送信さ
れる超音波信号の周波数を修正するステップとを備えている骨組織の超音波イメ
ージング方法が提供される。更に、超音波プローブ内の送信器から超音波信号を
骨組織内に送信するステップと、超音波プローブ内の第1の受信器によって、送
信された超音波信号を受信するステップと、送信器に対して第1の受信器から離
間する超音波プローブ内の第2の受信器によって、送信された超音波信号を受信
するステップと、第1の受信器によって受信された超音波信号を、第2の受信器
によって受信された超音波信号と関係付けるステップとを備えている骨組織にお
ける超音波プローブの方向を最適化するための方法が提供される。超音波信号を
骨組織内に送信するための第1の広帯域走査クリスタルと、送信された超音波信
号における周波数を選択するための周波数選択機構と、送信された超音波信号に
おける全波の数を選択するための全波数選択機構と、送信された超音波信号を受
けるための第2の広帯域走査クリスタルと、受けられた超音波信号の全波の数を
計算するとともに、所望の出力周波数を周波数選択機構に入力するための全波数
計算機構と、受けられた超音波信号内の波形を解析して、所望の出力周波数を周
波数選択機構に入力するとともに、送信された超音波信号における所望の全波数
を全波数選択機構に入力する波形解析機構とを備えている骨組織超音波イメージ
ングシステムが更に提供される。超音波信号を骨組織内に送信するための第1の
広帯域走査クリスタルと、送信された超音波信号を受けるための第2の広帯域走
査クリスタルと、第1の広帯域走査クリスタルに関して第2の広帯域走査クリス
タルから離間され、送信された超音波信号を受けるための第3の広帯域走査クリ
スタルと、第2の広帯域走査クリスタルからの受信超音波信号を、第3の広帯域
走査クリスタルからの受信超音波信号と関連付けるための機構とを備えている骨
超音波イメージングプローブの方向を最適化するためのシステムが更に提供され
る。
【0008】 (好ましい実施形態の説明) 以下、図面を参照しながら、単なる実施形態によって、本発明を説明する。 本発明は、骨組織の超音波イメージングを行うための方法および装置である。
この場合、「イメージング」とは、超音波診断下で、骨組織の内部構造に関連す
る任意の超音波イメージング変数もしくは関数を得ることを意味する。変数もし
くは関数が得られると、これらの変数もしくは関数は、その後、組織の構造およ
び解剖図を描くディスプレイを形成するために使用できる。本発明は、主に、信
頼性の高い超音波イメージングデータを骨組織から学んだりおよび得るための新
規な技術に関するものである。イメージングデータを得た後、そのようなイメー
ジングデータを表示する様々な既存の技術は、調査中の骨をグラフィックに描写
するのに使用できる。 本発明に係る骨組織の超音波イメージングを行う方法および装置の原理と動作
は、以下の説明および添付図面を参照すれば、十分理解することができる。
【0009】 次に、図4および図5には、広帯域超音波クリスタル(水晶振動子)によって
骨組織内に超音波信号を実験的に送信した結果が示されている。送信された超音
波信号の波形が図4に示されている。図5において、オシロスコープのスクリー
ンショットは、4つの波から成る1つの超音波パルスを骨組織内に送信した後に
第2の広帯域超音波クリスタルによって受けられた超音波信号を示している。図
5で説明される全ての例において、骨を伝わる超音波パルスの骨伝達距離は20
mmであり、骨組織の表面における超音波の減衰は0.5MHzで10dB/c
mであった。信号501〜508において、送信されたパルスの周波数は、2M
Hzから0.55MHzへと次第に減少した。注目すべき点は、送信周波数が高
い信号501〜504においては、受けられた信号がたった1つの波を有してい
たが、信号505〜508においては、送信周波数が0.55MHzへと減少す
るにつれて、別個の波成分を確認することができた。0.55MHzの送信周波
数においては、4つの波成分を一貫して確認することができた。これは、受けら
れた信号が、送信されたパルスと同様の波組成を有していることを示している。
これらの結果は、超音波パルスが非常に高い周波数で骨組織内に送信されると、
受けられた信号が送信パルスに対して大きく変形することを示している。しかし
ながら、送信周波数が適切である場合(示された例では、0.55MHz)には
、送信パルスの波形は維持される。
【0010】 図5に示されるように、信号508の受信パルスを構成する4つの波はそれぞ
れ振幅が異なっている。信号509〜511において、送信周波数は一定に維持
されたが、送信パルス内の波の数は次第に増加した。信号511は、送信パルス
が7つの波から成る場合に安定した状態が得られたことを示している(連続的に
受けられた少なくとも2つの波は、同じ振幅を有していた)。 図6は、骨伝達距離がより短い(20mmではなく、10mm)ことを除き、
図5に示されたものと同様の実験結果を示している。この実験結果は、図5に示
される実験結果と一致した。この実験において、送信パルスの波形が維持された
送信周波数は0.65MHzであることが分かった。図5の場合と同様に、送信
パルス内の波の数を7つまで増やすと、受けられた波の振幅が安定した状態にな
った。 図7は、送信パルスの減衰が図6の送信パルスの減衰よりも大きい(0.5M
Hzで、10dB/cmではなく、16dB/cm)ことを除き、図6に示され
たものと同様の実験結果を示している。この実験の結果は、図5および図6に示
される実験結果と一致した。この実験において、送信パルスの波形が維持された
送信周波数は0.6MHzであることが分かった。図5および図6の場合と同様
に、送信パルス内の波の数を7つまで増やすと、受けられた波の振幅が安定した
状態になった。
【0011】 これらの実験は、超音波信号を骨組織内に送信する場合、送信パルスの周波数
が次第に減少するにつれて、受けられた信号内の全波の数が、送信パルス内の全
波の数に近付いて、最終的に送信パルス内の全波の数と等しくなることを示して
いる。音響理論に精通している人々に良く知られているように、全波の数が送信
パルスの全波の数と等しい超音波パルスを受信することにより、診断下で送信パ
ルスが骨組織の少なくとも一部を良好に通り抜けたことが分かる点は重要である
。 このような現象は、超音波骨イメージング技術に深く関連している。なぜなら
、受けられた信号と送信信号とを波形に関して比較できる時だけ、すなわち、送
信信号の透過が生じた時だけ、受けられた超音波の伝搬時間および振幅の減衰を
正確に演算することができるからである。組織を通じた伝搬中における送信波の
変形(不完全な透過に起因している)は、送信波および受信波の伝搬時間と振幅
との重要な比較を妨げる。前述したように、標準的な超音波イメージング技術は
、1つの一定した周波数のトランスデューサを使用している。このトランスデュ
ーサの周波数は、局部の骨状態とは無関係であり、通常、その骨に不適切である
。更に、標準的な超音波イメージング技術は、送信波が骨組織を実際に透過して
いるか否かを使用者に示すための機構を全く備えていない。したがって、周波数
により骨組織内で波の変形が引き起こされる現象は、骨組織に対する標準的な超
音波イメージング技術の使用を不適切なものにし、振幅および伝搬時間の正確な
測定と同様に骨の内部構造の画像化を妨げる。
【0012】 したがって、送信波形と受信波形とが同等になる臨界周波数は、骨組織の超音
波診断を有意義に行うことができる周波数の上限である。図5、図6、および図
7で報告された実験は、この周波数の上限値が診断下にある特定の骨組織の特性
に依存する(例えば、骨内における超音波の減衰)とともに、骨伝達距離(すな
わち、超音波プローブ内の走査クリスタル同士間の距離)に依存していることを
示している。 また、先に報告された実験結果は、有意義な骨組織の超音波イメージングを行
うためには、送信される超音波パルスの周波数を、局部的な骨組織の状態にした
がって最適化することが必要であることを示している。 最適な送信周波数が得られる信号511、609、および710において、骨
組織を通じて最適に伝搬される信号は、2つの部分、すなわち、過渡過程部分(
信号の振幅および波形が不安定な状態にある間)と定常部分(送信波形に対応す
る安定状態の波形が得られている間)とから成る。(図5、図6および図7の実
験において上記で実証されるように)周波数により骨組織内で波の変形が引き起
こされる現象は、硬く複雑な組織において生じる長い過渡過程に起因して起こる
。しかしながら、臨界周波数では、骨組織における過渡過程の持続時間は、診断
下にある骨に送信される信号のパルス持続時間よりも短くなる。このようなこと
が起こると、骨は、反射波の形状が同じになる性質すなわちイメージング解析に
適した性質を有する送信波によって透過されるようになる(しかしながら、骨組
織での過渡過程の持続時間が送信される信号のパルス持続時間よりも長いと、骨
は、反射波の有意義な解析を行うことができないような状態で透過される)。こ
の臨界周波数では、図5、図6、および図7の実験で示されるように、送信波形
と受信波形とが同等になる。 伝搬された信号の定常部分は、信号の伝搬時間および/または振幅の変化を正
確に演算して解析するのに適した唯一の信号成分であるため、重要である。受け
られた信号の定常部分における最初の全波)の振幅(プラス、マイナス、ピーク
とピークとの間)を、送信パルスの対応する波と比較することにより、伝搬時間
および/または振幅を高い精度で測定することができる。この技術分野で良く知
られているように、伝搬時間を演算することによって距離を測定する場合、信号
はできる限り短いことが望ましい。すなわち、超音波を用いて骨組織を診断する
場合、できる限り短く且つ測定可能な定常部分を形成できる十分な長さの送信信
号を使用することが望ましい。
【0013】 次に、図8は、広帯域超音波クリスタルを用いて、図5、図6、図7の実験で
使用されたものと同じ骨組織に超音波信号を実験的に送信した別の結果を示して
いる。オシロスコープのスクリーンショットは、7つの波から成る1つの超音波
パルスを骨組織内に送信した後に第2の広帯域超音波クリスタルによって受けら
れた超音波信号を示している。図示の全ての例において、骨を伝わる超音波パル
スの骨伝達距離は20mmであり、骨組織の表面における超音波の減衰は0.5
MHzで10dB/cmであった。最初の送信パルス(信号511)の周波数は
0.55MHzであり、その後の各パルス(信号801〜805)では、図示の
ように、送信周波数が一度に0.05MHzずつ減少した。したがって、信号5
11の受信を招く送信される最初の超音波パルスは、局部的な骨組織を有意義に
診断できる上限値に対応した周波数を有していた。一方、送信される全波の数は
、前述したように、受けられた信号511内で定常部分を容易に検知できるのに
十分な数であった。注目すべき点は、送信される超音波パルスの周波数が減少す
るにつれて、受けられる信号の定常部分が次第に長くなる(信号801〜804
参照)という点である。信号805は、臨界周波数(この場合、0.3MHz)
で受けられた信号の波形がゼロ交差領域(すなわち、信号が正値から負値へと通
過する時もしくはその逆の時に、信号が0と等しくなる時間軸上の点)で変形す
ることを示している。多層の骨組織を送信波が完全に透過すると、骨の全ての層
の振動によって生じる調和に起因して、干渉波(すなわち、組織を通じて伝搬す
るラム波に類似する複数の波モードから成る合成波)が非線形となる。非線形音
響理論において詳しく述べられているこの現象により、受けられた波には、信号
805に見られるように、変形が生じる。このような性質の変形は、受けられる
信号の有意義な解析および送信される信号との比較を妨げるため、この臨界周波
数は、この骨組織を有意義に診断することができる周波数の下限値を成している
。この周波数以下では、パルス波形の変形により、振幅および時間遅れの演算が
信頼性のないものとなってしまう。この周波数の下限値は、診断下にある特定の
骨組織の特性(例えば、骨内での超音波の減衰)および、骨の伝達距離(すなわ
ち、超音波プローブ内の走査クリスタル同士間の距離)に依存している。
【0014】 図8において注目すべき点は、たとえ骨伝達距離が一定に維持された場合であ
っても、送信周波数が0.55MHzから0.35MHzへと減少するにつれて
、信号801〜804における正味の伝達時間が(信号の定常部分の伸長によっ
て示されるように)長くなるとともに、信号の振幅が増大する。骨組織内での超
音波の速度および振幅が超音波の送信周波数に依存しているというこのような現
象は、以下の2つの超音波現象の現われである。すなわち、 1.骨を構成する複数の組織層に起因して、伝搬される超音波のモードは、骨
組織を通過するにつれて、単に縦長の状態から、(ラム波に類似する前述した干
渉波と称される)異なるモードの複合状態へと変化する。波が複合するというこ
のような性質は、送信波の周波数に依存しているため、同じ骨を透過する異なる
周波数の2つの送信波は、異なる伝達時間を有する。 2.周波数が異なる超音波は、透過能力が異なり、したがって、伝達時間が異
なる。 骨に送信される超音波パルスが、パルス形状に依存する帯域幅をもって、周波
数帯域として骨組織内に伝搬されることは、線形および非線形音響理論に精通し
た当業者間で良く知られている。したがって、送信パルスを複数の正弦波に分解
することができ、各正弦波はそれ自身の振幅および周波数を有している。超音波
信号の減衰が周波数に依存するという前述した現象に起因して、出力信号は、そ
の構成要素である正弦波の振幅および周波数に関して入力信号と異なる。これら
の振幅および周波数は診断下にある骨の内部構造に関する情報を得るために解析
される。
【0015】 次に、図9は、骨組織内への透過深さに応じて与えられる超音波速度の一例を
示している。図9には2つの曲線が示され、曲線901は、第1の超音波プロー
ブの送信クリスタルと受信クリスタルとの間の距離である第1の骨伝達距離BT
D1に対応し、そして曲線902は、第2の超音波プローブの送信クリスタルと
受信クリスタルとの間の距離である第2の骨伝達距離BTD2に対応している。
両方の曲線901および902は、同じ骨組織に超音波を送信した結果を示して
いる。この場合、BTD1はBTD2よりも大きい。図示のように、所定のBT
Dにあっては、送信パルスの周波数の変化により、超音波信号の正味の伝達時間
が異なる(すなわち、超音波速度が異なる)。図5、図6、図7、および図8の
実験結果に示されるように骨組織の有意義な超音波診断が行える上限値および下
限値は、グラフのX軸上に印されている。送信周波数が周波数の上限値(グラフ
上に0で印されている)と等しくなるとき、骨組織の最初の透過が開始される。
これよりも高い周波数では、送信パルスが骨組織を不完全に透過することによっ
て、受けられた信号が変形する。周波数の上限値から始まって、送信周波数が減
少していくと、透過深さは、周波数の下限値が得られる時間まで次第に増大する
。この点で、骨組織は完全に透過され、さらに送信周波数が減少すると、受けら
れた信号が変形する。厚い骨組織は、薄い骨組織よりも低い送信周波数で完全に
透過されるため、骨組織の層の厚さは、所定の骨伝達距離(すなわち、走査クリ
スタル間が所定の距離に設定されている超音波プローブ)に適した送信周波数に
おける実際の上限値と下限値との間の差に関連している。更に、所定の送信周波
数においては、骨のミネラル濃度の増大が、骨組織内での超音波速度の減少と関
係している。すなわち、診断下にある骨の厚さ及びそのミネラル濃度の両方は、
送信周波数と測定された超音波速度との間の関係によってイメージできる。 したがって、最適な受信信号(すなわち、送信信号の波の数と同じ数の波を有
する受信信号)が得られるように、送信パルスの周波数および持続時間を設定し
た後、骨組織を透過する信号の伝達時間および/または振幅を複数の周波数で測
定すれば、超音波骨イメージングの信頼性および質を飛躍的に向上させることが
できる。
【0016】 本発明の画期的な点は、(先の実験で示した)以下の技術の幾つかもしくは全
てを利用して超音波骨イメージングを行う点にある。すなわち、 1.受信信号が(振幅および伝搬時間の演算が有意義となるように)送信信号
の波の数と同じ数の波を有するような、送信信号の周波数を周波数上限値へと最
適化し、 2.受信信号が(振幅および伝搬時間の演算が有意義となるように)同じ振幅
の2つの連続した波を有するような、送信信号内の波の数を最適化し、 3.受信信号が(送信周波数の上限値と下限値との間の差に応じて骨組織の厚
さをイメージ(画像化)でき、また、送信信号の透過深さに応じて超音波速度を
測定することにより骨のミネラル濃度をイメージできるように)ゼロ交差領域で
変形を示し始めるような、送信信号の周波数の下限値を決定し、 4.(正弦波の周波数帯域に応じて骨の特性をイメージできるように)受けら
れた正弦波の振幅および周波数帯域を測定する。
【0017】 図面を参照すると、図10は、一般的に100で示されている如く、本発明の
教示によって構成されて動作する、骨組織を画像化するための超音波装置の好ま
しい第1の実施形態のブロック図を示している。超音波装置100は超音波装置
10と類似しており、したがって、共通する構成部分については、超音波装置1
0を説明する際に使用されたと同じ参照番号が付されている。 すなわち、超音波装置100は、軟組織16を介して骨14に超音波パルスを
送信し且つ骨から反射された信号または送信信号を受ける超音波プローブ12を
有している。更に、超音波装置100は、受けられた超音波信号を解析し、受信
信号の測定された振幅および/または時間遅れから骨14の画像を形成するデジ
タルコンピュータ装置18を有している。また、超音波装置100は、コンピュ
ータ装置18によって形成された画像を表示するディスプレイ20を有している
【0018】 装置100の特徴的な点は、超音波プローブ12が2つの広帯域走査クリスタ
ル122および124を有しているという点にある。広帯域走査クリスタルが(
従来技術で使用されている)共振走査クリスタルと著しく異なることに注目され
たい。なぜなら、共振走査クリスタルは、周波数に依存する伝達関数を有する特
性を示しているからである。その結果、共振走査クリスタルが音響信号を電気信
号(あるいは、その逆)に変換する時に、クリスタルそれ自身の共振が、受けら
れた(あるいは送信された)信号の共振と干渉する。図11はこの干渉の性質を
示している。図示のように、共振走査クリスタルによって出力された信号の周波
数は、受けられた信号の周波数帯域とクリスタルそれ自身の周波数帯域との総和
である。したがって、骨組織を通じて伝搬される信号を受けるために標準的な共
振クリスタルが使用される場合、骨組織単独の応答ではなく、受信クリスタルの
応答が測定され、信号の伝達時間および/または振幅の変化の演算が不正確にな
る。しかしながら、広帯域走査クリスタルは、高い信頼性をもって音響信号を電
気信号(あるいは、その逆)に変換し、受けられた信号の全ての周波数帯域を維
持する。広帯域走査クリスタルと共振走査クリスタルとの間の他の相違点は、共
振クリスタルが一定の周波数で振動するのに対して、広帯域クリスタルの送信周
波数は変化することができる。
【0019】 文献(1974年に超音波学で出版されたBrown A.F.およびWeight I.P.によ
る「Generation and reception of wide-band ultrasound」第12刊第4号16
1頁〜167頁、および、1969年に超音波学で出版されたMitchell B.F.お
よびRedwood M.による「The generation of sound by nonuniform piezoelectri
c materials」第7刊第7号123頁〜129頁)に詳しく説明されているタイ
プの標準的な広帯域走査クリスタルは、広帯域走査クリスタル122および12
4として使用するのに適している。広帯域走査クリスタル122は、軟組織16
を介して骨14に超音波パルスを送信するように動作し、一方、広帯域走査クリ
スタル124は、骨14および軟組織16を透過した後の送信反射超音波信号を
受けるように動作する。本発明の教示内容によれば、広帯域走査クリスタル12
2および124によって、送信された超音波パルスの周波数を調整することがで
き、これにより、送信された超音波パルスの周波数を、局部的な骨組織の状態に
したがって最適化することができる。
【0020】 次に、図10に示されるように、傾斜された遅延ライン26および28がそれ
ぞれ走査クリスタル122および124に設けられている。遅延ライン26およ
び28における超音波速度の値は、軟組織16における超音波速度の値とほぼ等
しい。遅延ライン26は、骨14の表面に沿った超音波の伝搬を与える角度αで
、走査クリスタル122を方向付けている。遅延ライン28は、骨14に沿って
通る信号の最適な受信を与える同じ角度αで、走査クリスタル124を方向付け
ている。 骨14を透過する信号の正味の伝達時間は、以下の方法によって測定される。
すなわち、
【数3】 ここで、T14は、骨14を透過する信号の正味の伝達時間; TΣは、走査クリスタル22によって送信される超音波パルスに対する、走査
クリスタル24によって受けられた信号の遅れ; T26およびT28は、遅延ライン26、28のそれぞれにおける超音波パルスの
伝搬時間; T16は、軟組織16内での超音波パルスの伝搬時間である。 骨14内における超音波速度(SOS)は、以下の方法により、デジタルコン
ピュータ装置によって測定される。すなわち、
【数4】 ここで、BTDは、走査クリスタル122および124間の距離および角度α
によって決定される骨伝達距離である。
【0021】 超音波装置100の特徴的な点は、デジタルコンピュータ装置18が周波数選
択機構148と全波数選択機構152とを有している点にある。周波数選択機構
148によって、装置100の使用者は、走査クリスタル122によって送信さ
れる超音波パルスの周波数を選択することができるとともに、全波数選択機構1
52によって、装置100の使用者は、走査クリスタル122によって送信され
る超音波パルスを構成する全波の数を選択することができる。また、周波数選択
機構148および全波数選択機構152は、送信される超音波パルスの周波数お
よび送信される各超音波パルスを構成する全波の数を自動的に決定することがで
きるデジタルコンピュータ装置18の構成要素(後述するように、全波数計算機
構146および波形解析機構150)から入力を受ける。周波数選択機構148
および全波数選択機構152は、選択された周波数および全波数を、電気パルス
ジェネレータ140に入力する。ジェネレータ140は、全波数選択機構152
によって決定された数の全波から成り且つ周波数選択機構148によって決定さ
れた周波数を有する電気パルスを形成するように動作する機能的ジェネレータで
ある。ジェネレータ140によって形成された電気パルスは、広帯域走査クリス
タル122に入力され、これによって、選択された周波数および波の数を有する
超音波信号が形成される。伝搬される超音波は、軟組織16および骨14を透過
して、走査超音波クリスタル124によって受けられる。受けられた信号は、そ
の後、広帯域走査クリスタル124によって受けられた超音波信号の波形をデジ
タル化するように動作する第1のA/D変換器142に入力される。第1のA/
D変換器142は、その後、デジタル化された波形を、第1の信号波形メモリ1
44に入力し、この第1の信号波形メモリ144は、受けられた信号のデジタル
化された波形を記憶するように動作する。その後、全波数計算機構146は、第
1の信号波形メモリ144内に記憶されたデジタル波形の全波の数を測定し、波
形解析機構150は、振幅が等しい少なくとも2つの連続する全波を受信信号内
で確認するように記憶されたデジタル波形を解析する。また、波形解析機構15
0は、受けられた連続する波の範囲内で、最初の全波の連続番号、すなわち、受
けられた信号内で最大の振幅を有する最初の波を決定する。デジタルコンピュー
タ装置18は、受けられた信号内で、最大振幅を有する第1の波及びその次の波
を、走査クリスタル122によって送信されるパルス内の対応する連続番号を有
する波と比較するように動作する。また、波形解析機構150は、第1の信号波
形メモリ144内に記憶された波形のゼロ交差領域での微分(dY/dX)を測
定する。
【0022】 超音波装置100は以下のように機能する。すなわち、操作者は、診断下にあ
る骨組織14上に横たわる軟組織16に対して超音波プローブ12を適用する。
4つの波から成る高周波(例えば、5MHzよりも大きい周波数)の超音波パル
スが骨組織14へと送信される。これらの最初の送信パラメータは、操作者によ
る手動で且つ経験に基づいて決定される。パルスは、約1kHzのパルス反復周
波数で繰り返される。その後、伝搬された信号は、骨組織14を透過した後、プ
ローブ12によって受けられる。全波数計算機構146は、受けられたパルス内
の全波の数を計算して、この数を送信パルス内の全波の数と比較する。受けられ
たパルスが送信パルスと同じ数の全波(周期)を含まない場合には、全波数計算
機構146は、送信パルスの周波数を0.1MHzだけ減少させるように周波数
選択機構148に指示を出す。その後、4つの波が全波数計算機構146によっ
て確認されるまで、パルスの送信および解析が繰り返され、4つの波が確認され
た時点では、もはや、送信周波数は減少されない。その後、波形解析機構150
は、振幅が等しい少なくとも2つの連続する全波が存在するかどうかを決定する
ために受けられた信号内の各全波の振幅(プラス、マイナス、ピーク間)を解析
する。振幅の差が約1〜3%もしくはそれ以下である場合には、連続する波は等
しいとみなされる。その後、波形解析機構150は、互いに振幅が等しい少なく
とも2つの連続する全波を有する定常部分を受信信号が備える時まで、送信パル
ス内の全波の数を一度に1波ずつ次第に増加させるように全波数選択機構152
に指示を出す。等しい振幅を有する連続する全波のうちの最初の全波の連続番号
は、デジタルコンピュータ装置18によって決定され、送信信号の減衰および/
または超音波速度が決定されるように同じ連続番号を有する送信信号内の全波と
比較される。現在の送信周波数は記憶され、その後、デジタルコンピュータ装置
18は、(ゼロ交差領域での受信信号の微分が0に等しいことを確認することに
より)受けられた波形のゼロ交差領域での変形を波形解析機構150が確認する
まで、送信パルスの周波数を次第に減少させる。このようなことが起きる送信周
波数は記憶され、デジタルコンピュータ装置18は、これを検知して、周波数の
上限および下限を解析し、取得された超音波データから骨14の厚さの画像を形
成する。最後に、上限および下限の周波数内で送信された全ての受信信号から成
る正弦波の周波数帯域が、デジタルコンピュータ装置18によって解析され、そ
して、反復プロセスにより、取得された超音波データから骨14の画像が形成さ
れる。形成された1もしくは複数の画像は、その後、ディスプレイ20上に表示
される。
【0023】 次に、図12は、一般的に1000でしめされている如く、骨組織を評価する
ための超音波装置の好ましい第2の実施形態を概略的に示している。超音波装置
1000は超音波装置100と類似しており、したがって、共通する構成部分に
ついては、上記の超音波装置10および超音波装置100の説明で使用されたも
のと同じ参照番号が付されている。前述した装置100と同じ参照番号が付され
ている装置1000の構成要素は、先に述べたと同じ構造および機能を有してい
る。したがって、以下、装置100には設けられていない装置1000の付加的
な構成要素のみについて説明する。 超音波装置1000の特徴的な点は、超音波プローブ12が遅延ライン156
を備えた第3の広帯域走査クリスタル154を有している点にある。広帯域走査
クリスタル154は、(約3mmだけ離間している)受信用の広帯域走査クリス
タル124の近傍に配置されているが、送信用の走査クリスタル122からは、
受信用の走査クリスタル124よりも大きく離れており、受信用の走査クリスタ
ル124と平行に方向付けられている。広帯域走査クリスタル154と広帯域走
査クリスタル124との間の距離は、クリスタル154および124によってそ
れぞれ受けられる超音波信号の伝達距離の差ΔBTDに等しい。遅延ライン28
および156は同一であり、したがって、骨14内での超音波速度(SOS)は
、以下の式を使用して、デジタルコンピュータ装置18により演算することがで
きる。
【数5】 ここで、ΔTは、広帯域走査クリスタル154による超音波信号の受信と広帯
域走査クリスタル124による超音波信号の受信との間の時間遅れである。
【0024】 骨組織14内での超音波速度を演算するとき、装置1000に第3の広帯域走
査クリスタル154を付加すると、遅延ライン26および28および軟組織16
における伝搬時間を測定する必要性を除去することができる。したがって、骨組
織の超音波評価の精度および再現性が向上する。 超音波装置1000の特徴的な点は、装置が第3の広帯域走査クリスタル15
4によって受けられた波形をデジタル化するように動作する第2のA/D変換器
158を有している点にある。その後、第2のA/D変換器158はデジタル化
された波形を第2の信号波形メモリ160に出力し、第2の信号波形メモリ16
0は、第3の広帯域走査クリスタル154によって受けられた信号のデジタル波
形を記憶する。超音波プローブ12が骨組織14に対して最適に方向付けられて
いる場合には、走査クリスタル124および154によって受けられる信号は同
じになる。したがって、相関決定機構162は、メモリ144および160に記
憶された信号間の相関係数を計算する。相関閾値選択機構164は、使用者によ
って経験的に選択された相関閾値を、使用者からの入力として受けるように動作
し、相関決定機構162によって計算された相関係数と選択された相関閾値とを
比較するように動作する。一般的な相関閾値の例は0.95である。計算された
相関係数が選択された相関閾値を上回っている場合には、デジタルコンピュータ
装置18は、骨組織14に関する画像データを形成するために、前述したように
取得された超音波信号を処理する。しかしながら、計算された相関係数が選択さ
れた相関閾値を下回っている場合には、デジタルコンピュータ装置18は、画像
処理機能を停止したりおよび/または超音波プローブ12が最適に適用されてい
ない可能性を使用者に警告する警告信号を発したりする。
【0025】 このように、超音波装置1000は、患者の体内における超音波プローブ12
の方向性に関して、オペレータにリアルタイムにフィードバックすることにより
、骨組織の超音波評価の結果の再現性を向上させる。このようなフィードバック
は、プローブ12によって実際に受けられた超音波信号に基づいており、骨組織
14の画像化のために使用される。 限られた数の実施形態に関して本発明を説明してきたが、本発明に多くの変形
や修正を加えたり、本発明を他の用途に用いたりできることは言うまでもない。 したがって、説明してきた方法および装置は、骨組織を超音波的に画像化する
ための方法および装置であって、この方法および装置によれば、超音波伝達時間
および信号振幅を正確且つ再現性容易に測定することができるとともに、骨組織
の内部構造を画像化でき、また、骨から受けたイメージング信号を直接に使用す
ることにより、プローブの方向性を最適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 骨組織を画像化するための従来の超音波装置の概略図である。
【図2】 骨組織を画像化するための従来の超音波装置の概略断面図である。
【図3】 2つの走査超音波クリスタルと2つの補助的な超音波クリスタルとを有する超
音波プローブを備えた、骨組織を画像化するための従来の超音波装置の概略断面
図である。
【図4】 実験的に送信された超音波パルスの波形図である。
【図5】 骨組織を透過する実験的な信号のスコープスクリーンショットの第1の実施例
を示す図である。
【図6】 骨組織を透過する実験的な信号のスコープスクリーンショットの第2の実施例
を示す図である。
【図7】 骨組織を透過する実験的な信号のスコープスクリーンショットの第3の実施例
を示す図である。
【図8】 骨組織を透過する実験的な信号のスコープスクリーンショットの第4の実施例
を示す図である。
【図9】 骨組織への透過深さに応じた超音波速度を示すグラフである。
【図10】 骨組織を画像化するための超音波装置の好ましい第1の実施形態の概略図であ
る。
【図11】 共振クリスタルによって受信および送信される超音波周波数の図である。
【図12】 骨組織を画像化するための超音波装置の好ましい第2の実施形態の概略図であ
る。
【符号の説明】
10 超音波装置、12 超音波プローブ(プローブ)、14 骨(骨組織)、
16 軟組織、18 デジタルコンピュータ装置、20 ディスプレイ、22、
24 共振走査クリスタル(走査クリスタル)、26、28、156 遅延ライ
ン、30、32 補助的なクリスタル(クリスタル)、34、36 別個の補助
的なクリスタル(クリスタル)、100、1000 超音波装置(装置)、12
2 広帯域走査クリスタル(走査クリスタル)、124 広帯域走査クリスタル
(走査クリスタル、走査超音波クリスタル、クリスタル)、140 電気パルス
ジェネレータ(ジェネレータ)、142 第1のA/D変換器、144 第1の
信号波形メモリ(メモリ)、146 全波数計算機構、148 周波数選択機構
、150 波形解析機構、152 全波数選択機構、154 広帯域走査クリス
タル(クリスタル)、158 第2のA/D変換器、160 第2の信号波形メ
モリ(メモリ)、162 相関決定機構、164 相関閾値選択機構、501〜
511、609、801〜805 信号、901、902 曲線。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年10月25日(2000.10.25)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項12】 骨超音波イメージングプローブの方向を最適化するための
システムにおいて、 a)超音波信号を骨組織内に送信するための第1の広帯域走査クリスタルと、 b)送信された前記超音波信号を受信するための第2の広帯域走査クリスタル
と、 c)前記第1の広帯域走査クリスタルに関して前記第2の広帯域走査クリスタ
ルから最適な距離、例えば3mmの距離に配置され、送信された前記超音波信号
を受信するための第3の広帯域走査クリスタルと、 d)前記第2の広帯域走査クリスタルからの前記受信超音波信号を、前記第3
の広帯域走査クリスタルからの前記受信超音波信号と関連付けて、相関係数を形
成するための機構と、 e)所望の相関閾値を選択する機構と、 f)形成された前記相関係数を、選択された前記所望の相関閾値と比較する手
段、および g)比較結果を表示するディスプレイと、 を備えていることを特徴とするシステム。
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月17日(2001.8.17)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】 骨14を透過する超音波信号における正味の伝達時間は、以下の式によって表
わされる。すなわち、
【数1】 ここで、T14は、骨14を透過する信号の正味の伝達時間;TΣは、走査クリス
タル22による超音波パルスの送信と走査クリスタル24による超音波パルスの
受信との間の時間遅れ;T26およびT28は、遅延ライン26および28のそれぞ
れにおける超音波パルスの伝搬時間;T16は、軟組織16内での超音波パルスの
伝搬時間である。 超音波プローブ12内には、2つの補助的なクリスタル30および32が配置
され、デジタルコンピュータ装置18に接続されている。これらの補助的なクリ
スタル30および32は、一般に、軟組織16内での超音波パルスの伝搬時間を
決定するために使用される。これは、超音波パルスを軟組織16内に送信するク
リスタル30によって達成され、一方、クリスタル32は、骨14の表面から反
射されたエコーパルスを受ける。このエコーパルスの送受信間の測定された遅れ
は、値T16を決定する。 骨14内における超音波速度(SOS)は、以下の式によって決定される。す
なわち、
【数2】 ここで、BTDは、走査クリスタル22、24間の距離および角度αの値によっ
て決定される骨伝達距離である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】 次に、図10に示されるように、傾斜された遅延ライン26および28がそれ
ぞれ走査クリスタル122および124に設けられている。遅延ライン26およ
び28における超音波速度の値は、軟組織16における超音波速度の値とほぼ等
しい。遅延ライン26は、骨14の表面に沿った超音波の伝搬を与える角度αで
、走査クリスタル122を方向付けている。遅延ライン28は、骨14に沿って
通る信号の最適な受信を与える同じ角度αで、走査クリスタル124を方向付け
ている。 骨14を透過する信号の正味の伝達時間は、以下の方法によって測定される。
すなわち、
【数3】 ここで、T14は、骨14を透過する信号の正味の伝達時間; TΣは、走査クリスタル22によって送信される超音波パルスに対する、走査
クリスタル24によって受けられた信号の遅れ; T26およびT28は、遅延ライン26、28のそれぞれにおける超音波パルスの
伝搬時間; T16は、軟組織16内での超音波パルスの伝搬時間である。 骨14内における超音波速度(SOS)は、以下の方法により、デジタルコン
ピュータ装置によって測定される。すなわち、
【数4】 ここで、BTDは、走査クリスタル122および124間の距離および角度α
によって決定される骨伝達距離である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】 次に、図12は、一般的に1000でしめされている如く、骨組織を評価する
ための超音波装置の好ましい第2の実施形態を概略的に示している。超音波装置
1000は超音波装置100と類似しており、したがって、共通する構成部分に
ついては、上記の超音波装置10および超音波装置100の説明で使用されたも
のと同じ参照番号が付されている。前述した装置100と同じ参照番号が付され
ている装置1000の構成要素は、先に述べたと同じ構造および機能を有してい
る。したがって、以下、装置100には設けられていない装置1000の付加的
な構成要素のみについて説明する。 超音波装置1000の特徴的な点は、超音波プローブ12が遅延ライン156
を備えた第3の広帯域走査クリスタル154を有している点にある。広帯域走査
クリスタル154は、(約3mmだけ離間している)受信用の広帯域走査クリス
タル124の近傍に配置されているが、送信用の走査クリスタル122からは、
受信用の走査クリスタル124よりも大きく離れており、受信用の走査クリスタ
ル124と平行に方向付けられている。広帯域走査クリスタル154と広帯域走
査クリスタル124との間の距離は、クリスタル154および124によってそ
れぞれ受けられる超音波信号の伝達距離の差ΔBTDに等しい。遅延ライン28
および156は同一であり、したがって、骨14内での超音波速度(SOS)は
、以下の式を使用して、デジタルコンピュータ装置18により演算することがで
きる。
【数5】 ここで、ΔTは、広帯域走査クリスタル154による超音波信号の受信と広帯
域走査クリスタル124による超音波信号の受信との間の時間遅れである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ハラヴィー ウリエル イスラエル ラマット ガン 52596 ス マダール ストリート 4 (72)発明者 ケレン ガディ イスラエル キリアット オノ 55201 ブレネル ストリート 44 (72)発明者 モシュコヴィッチ ヴラディミール イスラエル リション 75218 ヤボティ ンスキー ストリート 53/1 Fターム(参考) 4C301 AA06 DD12 DD18 DD30 EE11 EE12 JB02 JB03 JB23 JB26 JB28 JB46 4C601 DD21 DD30 DE17 EE09 EE10 JB19 JB34 JB35 JB36 JB39 JB41

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 骨組織の超音波イメージング方法において、 a)1つの周波数を有し且つ複数の全波を有する超音波信号を骨組織に繰り返
    し送信するステップと、 b)送信された前記信号を受信するステップと、 c)前記受信信号内の全波の数を測定するステップと、 d)第1の決定として、前記受信信号内で測定された前記全波の数が、繰り返
    し送信される前記超音波信号内の前記全波の数と等しいか否かを決定するステッ
    プと、 e)前記第1の決定にしたがって、繰り返し送信される前記超音波信号の前記
    周波数を修正するステップと、 を備えていることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記修正するステップは、前記第1の決定において、前記受
    信信号内で測定された前記全波の数が、繰り返し送信される前記超音波信号内の
    前記全波の数と等しくないという決定が成された場合には、繰り返し送信される
    前記超音波信号の前記周波数を減少することを特徴とする請求項1に記載の方法
  3. 【請求項3】 f)前記受信信号内の各全波の振幅を測定するステップと、 g)第2の決定として、前記受信信号内の少なくとも2つの連続する全波の振
    幅が等しいか否かを決定するステップと、 h)前記第2の決定にしたがって、繰り返し送信される前記超音波信号内の前
    記全波の数を修正するステップと、 を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の決定にしたがって修正するステップは、前記第2
    の決定において、前記受信信号内の少なくとも2つの連続する全波の振幅が等し
    くないという決定が成された場合には、繰り返し送信される前記超音波信号内の
    前記全波の数を増加することを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 i)前記第1の決定において、前記受信信号内で測定された
    前記全波の数が、繰り返し送信される前記超音波信号内の前記全波の数と等しい
    という決定が成され、且つ、前記第2の決定において、前記受信信号内の少なく
    とも2つの連続する全波の振幅が等しいという決定が成された場合には、前記受
    信信号の超音波パラメータを記憶するステップと、 j)前記記憶されたパラメータを骨組織の画像に変換するステップと、 を更に備えていることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記記憶された超音波パラメータは、超音波信号速度、超音
    波信号減衰、超音波信号透過深さ、超音波信号周波数帯域を含むグループから選
    択されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 i)前記受信信号内の各全波のゼロ交差領域での微分を測定
    するステップと、 j)第3の決定として、ゼロ交差領域での前記微分が0に等しいか否かを決定
    するステップと、 k)前記第3の決定にしたがって、繰り返し送信された前記超音波信号の前記
    周波数を修正するステップと、 を更に備えていることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記第3の決定にしたがって修正するステップは、前記第3
    の決定において、ゼロ交差領域で測定された前記微分が0に等しくないという決
    定が成された場合には、繰り返し送信される前記超音波信号の前記周波数を減少
    することを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 l)前記第1の決定において、前記受信信号内で測定された
    前記全波の数が、繰り返し送信される前記超音波信号内の前記全波の数と等しい
    という決定が成された場合には、繰り返し送信される前記超音波信号の前記周波
    数に関する第1の値を記憶するステップと、 m)前記第3の決定において、ゼロ交差領域で測定された前記微分が0に等し
    いという決定が成された場合には、繰り返し送信される前記超音波信号の前記周
    波数に関する第2の値を記憶するステップと、 n)前記記憶された第1の値と第2の値との間の関係を演算するステップと、 を更に備えていることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 骨組織における超音波プローブの方向を最適化するための
    方法において、 a)超音波プローブ内の送信器から超音波信号を骨組織内に送信するステップ
    と、 b)超音波プローブ内の第1の受信器によって、送信された前記超音波信号を
    受信するステップと、 c)前記送信器に対して前記第1の受信器から離間する超音波プローブ内の第
    2の受信器によって、送信された前記超音波信号を受信するステップと、 d)前記第1の受信器によって受信された前記超音波信号を、前記第2の受信
    器によって受信された前記超音波信号と関係付けるステップと、 を備えていることを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 a)超音波信号を骨組織内に送信するための第1の広帯域
    走査クリスタルと、 b)送信された前記超音波信号における周波数を選択するための周波数選択機
    構と、 c)送信された前記超音波信号における全波の数を選択するための全波数選択
    機構と、 d)送信された前記超音波信号を受けるための第2の広帯域走査クリスタルと
    、 e)受信された前記超音波信号の全波の数を計算するとともに、所望の出力周
    波数を前記周波数選択機構に入力するための全波数計算機構と、 f)受信された前記超音波信号内の波形を解析して、所望の出力周波数を前記
    周波数選択機構に入力するとともに、送信された前記超音波信号における所望の
    全波数を前記全波数選択機構に入力する波形解析機構と、 を備えていることを特徴とする骨組織超音波イメージングシステム。
  12. 【請求項12】 骨超音波イメージングプローブの方向を最適化するための
    システムにおいて、 a)超音波信号を骨組織内に送信するための第1の広帯域走査クリスタルと、 b)送信された前記超音波信号を受信するための第2の広帯域走査クリスタル
    と、 c)前記第1の広帯域走査クリスタルに関して前記第2の広帯域走査クリスタ
    ルから離間され、送信された前記超音波信号を受信するための第3の広帯域走査
    クリスタルと、 d)前記第2の広帯域走査クリスタルからの前記受信超音波信号を、前記第3
    の広帯域走査クリスタルからの前記受信超音波信号と関連付けるための機構と、 を備えていることを特徴とするシステム。
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