JP2003526273A - 電気通信リソースのためのネゴシエーション - Google Patents

電気通信リソースのためのネゴシエーション

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JP2003526273A JP2001565575A JP2001565575A JP2003526273A JP 2003526273 A JP2003526273 A JP 2003526273A JP 2001565575 A JP2001565575 A JP 2001565575A JP 2001565575 A JP2001565575 A JP 2001565575A JP 2003526273 A JP2003526273 A JP 2003526273A
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Abstract

(57)【要約】 電気通信システムおよび方法は、通信を確立させるため、所望の通信についてパーティシパント間のネゴシエーションを提供する。所望の通信は、階層的段階に分類されたパラメータのセットによって定義され、高い段階からパラメータ値のネゴシエーションが行われ、順に次に低い段階のパラメータ値のネゴシエーションが行われる。すべての段階においてすべてのパラメータ値について合意が得られると、通信が確立する。ある段階で少なくとも1つのパラメータ値が合意に達しない場合、検討情報がパーティシパントに提供され、パーティシパントはネゴシエーションを再び試みるか、放棄することができる。一実施形態では、ネゴシエーションが合意に達しなかった場合、パーティシパントが前回合意に達した段階のパラメータ値を変更し、変更後の値を用いてその段階からネゴシエーションを再開する。段階dのネゴシエーションには、ラウンド・ロビン・ネゴシエーション規準などのさまざまなネゴシエーション規準を利用することができる。また、1つの段階で2つまたはそれより多くのパーティシパントが競合してもよく、この場合、最適な条件のパーティシパントが選択されて後続段階に進み、残りのパーティシパントはネゴシエーションから排除される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気通信に関し、詳細には、さまざまなサービスやサービスのレベ
ルを提供する電気通信ネットワーク上での所望の接続のためのリソースおよびサ
ービスについてネゴシエーションを行う方法およびシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気通信ネットワークは、サービス・プロバイダによって管理され、サ
ービス・プロバイダは、ユーザに1つのサービスを提供していた。しかし、電気
通信ネットワークは最近20年にわたって著しく発展し、現在も発展を続け、今
日では多数のサービス・プロバイダが多様なサービスをユーザに提供するように
なった。今日、電気通信ネットワークで利用されているデータ伝送方式およびプ
ロトコルの例として、インターネット・プロトコル(IP)、非同期転送モード
(ATM)、フレーム・リレーが挙げられる。同様に、提供されるサービスとし
て、インターネット・アクセス、要求に応じた音声やビデオ、デジタル電話など
が挙げられる。
【0003】 長距離音声電話市場には、有線、ワイヤレス、光ファイバ、衛星伝送設備など
を通じたさまざまな伝送手段を利用する、多数のサービス・プロバイダが存在す
る。これらのサービス・プロバイダのネットワークは、ほかのサービス・プロバ
イダのネットワークと相互に接続され、より大きい、異機種ネットワークを形成
しているのが一般的である。
【0004】 このような電気通信ネットワーク上で2人のユーザを通信させる、効率的な方
法を選定することは、パーティが求めている通信と、一般に相容れない関心事(
コスト対価格、ネットワーク容量対サービス・レベルなど)の観点から、価格、
品質、サービスの有用性を考慮しなければならない、複雑な課題である。このよ
うな複雑性を処理するシステムを提供する試みがなされてきたが、これまでに提
案された解決案は非効率的で、その有効性を制限するという欠点があった。
【0005】 既存の電気通信ネットワークは、たいていは少数の、ネゴシエーションの余地
のないサービスを提供している。それでも、ユーザはこの限られたサービスの中
から所望のサービスを選択することができる。例えば、加入電話ネットワーク(
PTSN)は、一般に限られたSS7メッセージのセットを用いて制御される、
限られたサービスのセットを提供する。顧客は、予め定められた期間、サービス
に加入したり、電話交換手とのインタラクションを通じて、もしくはインタラク
ティブ・ボイス・レスポンス(IVR)を利用して機械的に、特別なサービスを
要求したりすることができる。いずれの場合も、顧客が利用できるオプション数
は非常に限定的である。また、顧客は、たいていの場合、自らが接続している第
1のネットワーク・リンクのサービス・プロバイダのサービスを直接選択するこ
としかできず、ほかのサービス・プロバイダが提供する二次的な、すなわちダウ
ンストリームのリンク上のサービスについては、第1のリンクのサービス・プロ
バイダによってネゴシエーションされている。
【0006】 同様に、異機種インターネットは、データ・パケットを伝送するための効率的
なネットワークを提供することができるが、パフォーマンス・レベルが保証され
た、端末相互間のサービスを提供するようにはなっていない。所定の条件下では
、ユーザが利用できるサービスを選択する際、一般に選択上の変化はほとんどな
い。インターネットに対してユーザが求めるパフォーマンス・レベルは、「ベス
ト・エフォート」として提供されるだけで、たいていの場合何ら保証はない。ま
た、インターネットを通じて通信しているユーザは、その通信のすべてのパーテ
ィシパント(participant)に理解され、支持されたプロトコルを使用すること
が必要である。
【0007】 音声とコンピュータ・データとは、かつて別々のネットワーク上で伝送されて
いたが、今日ではこれらは一般的に同一ネットワーク上をデジタル伝送されてい
る。音声とデータとでは、その伝送に対する要求が異なることから、これらを共
通ネットワーク上で最適に提供することは容易でない。例えば、音声通信では、
相当低い、予測可能なレートで安定したデータ・ストリームを生成するが、人間
の耳は待ち時間に対して非常に敏感であるため、データの供給は高速で行うこと
が重要とされる。これに対し、ウェブ・ブラウジングなどのデータ・アプリケー
ションでは、たいていの場合、正確な供給を必要とするデータのバーストが突発
するが、これに関しては数秒間の遅延は許容される。
【0008】 このほかのサービスでは、正確さ、遅延、データ・レートに対する要求はさま
ざまであり、これらが通信セッションにおけるサービスの質(QoS)を特色付
けている。理想的には、電気通信サービスのプロバイダは、ユーザの用途に応じ
て最適な通信を提供し、同時に、ユーザが接続しているネットワーク上のサービ
スを、ユーザがほかのユーザに提供しているサービスと同様に最適化するサービ
スを提供すべきである。このためには、これまでの技術では、サービス・プロバ
イダが新しい音声もしくはデータ・アプリケーションが開発されるたびに先を見
越す形で異なるQoSを提供し、またさまざまなQoSサービスを提供できるよ
うにネットワークを管理することが求められる。
【0009】 一般に、サービス・プロバイダは、ユーザがどのアプリケーションを実行する
かをよく認識していないため、ユーザが実行するアプリケーションに合わせて製
品を提供することは難しい。また、サービス・プロバイダが将来的に開発が見込
まれるアプリケーションの需要を予測することも困難である。同様に、サービス
・プロバイダは、処理速度、メモリ容量、ソフトウェア、オペレータの専門知識
に関して、所与のユーザのもつ計算能力を認識していないことが多い。このため
、サービス・プロバイダは、最小公分母的な、1つか2つの大きなニッチ市場に
なり得る製品を提供するのが一般的である。今日では、ユーザは自らのニーズに
最も適した製品を提供しているサービス・プロバイダを探さなくてはならないが
、求めるサービス・プロバイダが存在しないこともある。多様なニーズをもつユ
ーザは、そのニーズを満たすために、数多くのサービス・プロバイダが提供する
サービスを求めなければならない場合もある。
【0010】 従来の電話ネットワークは、安定した品質(トール品質と呼ばれている)の音
声サービスを、予め取り決めた価格で提供する。長距離再販業者は、低価格な長
距離サービスを提供するためにデジタル音声圧縮を利用することもあるが、この
サービスも、安定した品質を予め取り決められた価格で提供する。競争業者によ
って提供される音声品質、価格、呼び出しの成功率が異なるため、ユーザはほか
より価格は高くても、提供するサービスに定評のあるサービス・プロバイダを選
択したり、サービスのレベルは最高ではなくても、価格の安いサービス・プロバ
イダを選択することができる。この方式は、新しいサービスが現れ、ユーザが用
途のそれぞれに合わせてサービス・プロバイダを選択し、サービス・プロバイダ
の仕事を追跡して調べ、そのサービス・プロバイダの評判を口コミで調べなけれ
ばならなくなると、扱いにくい。
【0011】 従来のサービスの需要では存在しなかった用途の1つに、インターネット・ゲ
ームがある。インターネット・ゲームでは、多数のプレーヤーが自らの動向に関
する情報を更新するため、情報を小さいパケットで交換する。一般的にどのよう
にゲームが行われているかがわかれば、この用途が必要とする待ち時間は短くな
るが、データ・レートの要求は小さい。また、実施によっては、パケット・ロス
を許容するようにゲームが設計されていれば、かなり高いレートのパケット・ロ
スが許容されることもある。このような要求は、音声通信や大容量データ・ファ
イルの転送とは全く異なり、またネットワークにかかる負荷も全く異なっている
【0012】 これらのことから、ユーザが自らのニーズに合わせて通信パラメータを指定で
きるようにするシステムおよび方法が求められている。このようなシステムを提
供する試みはこれまでにもなされているが、本発明の発明人らが有用だと認める
ものは存在しない。
【0013】 例えば、さまざまな既存の通信にかかるシステムが調査されている論文がある
(例えば、非特許文献1参照)。この論文の内容は、参照により本願明細書に援
用される。この論文で議論されるモデルは、パーティシパント間で決定する必要
のある、多数のパラメータを説明している。パラメータの例として、セル・ロス
率、遅延ジッタ、端末相互間の遅延、平均処理能力、ピーク帯域幅、価格設定、
ネットワークの混雑および性能低下、ネットワーク上の負荷管理の緩和のための
インセンティブが挙げられる。しかし、この文献の著者が議論しているプロセス
では、1つの段階において、すべてのパーティがすべての通信パラメータの値に
ついて合意を得ることが必要である。本発明の発明人らは、パーティシパント数
が増え、パーティシパントの要求が複雑になるにつれて、完全な合意が得られる
確率が減り、さらに、この方法では、合意に達しなかった原因をつきとめるメカ
ニズムが得られないと判断した。また、この論文の技術では、パーティ間で折り
合いがつかない場合、合意に達しなかった理由をつきとめることは非常に難しい
【0014】 ここでは、「2段階」方式について述べられている。この方式は、「ユーザの
エージェントが、伝送されるべき情報のストリームを特色付ける」第1の段階と
、続いて「発呼者が嗜好に応じて選択できるレート・スケジュールの選択肢をネ
ットワークが提供する」第2の段階とを含む。著者はこれを「2段階」と呼んで
いるが、実際にはオファー・アクセプタンス方式と呼ぶのがふさわしい。この方
式では、電気通信プロバイダがかつてそうしていたように、サービス・プロバイ
ダは自らのリソースを最大限に生かすようなサービスのみをユーザに提供し、ユ
ーザは何ら決定権をもたないのである。さらに、これらのシステムでは、今日の
アプリケーションが必要としている、差別化されたサービスをサービス・プロバ
イダに提供させるようなインセンティブがない。また、著者の説明する第1段階
は、実質的には初期化段階であり、オファーもアクセプタンスも次の段階で行わ
れている。このため、この方式は、実質的には単一段階での合意方式である。
【0015】 この論文の1155ページに引用されている分散型の反復ネゴシエーション・
プロセスに関する別の文献(この引用論文の内容を、参照によって本願明細書に
援用する)中でも、著者は単にオファー・アクセプタンス方式を説明しているに
すぎない(例えば、非特許文献2参照)。さらに、非特許文献2の著者は、用語
「反復的(iterative)」を、ネットワークがそのレートを周期的に更新し、そ
の通信がアクティブである間にユーザと再ネゴシエーションを行うという意味で
使用したにすぎない。
【0016】 従来の同様の方法論では、多数のサービス・プロバイダが、ユーザの定義する
通信サービスの提供に関して競合する(例えば、非特許文献3参照)。この論文
の内容は、参照により本願明細書に援用される。この方法では、すべてのパラメ
ータが単一段階において特定され、アドレスされる必要がある、単なる落札シス
テムである。
【0017】 上記の従来方法では、これらの方法を一般的なケースに適用する方法を教示し
ていない。例えば、6つのパーティの間でビデオ会議を行う場合、記号論理学的
課題をどのように処理するか、という問題がある。この場合、サービス・プロバ
イダ間での相互接続はもとより、それぞれのパーティ間とサービス・プロバイダ
との間で、少なくとも6つの同時かつインタラクティブなネゴシエーションが必
要である。このようなネゴシエーションのそれぞれについて、多数のパラメータ
を決定しなければならない。パラメータとしては、待ち時間、平均帯域幅、ピー
ク帯域幅、価格設定、費用分担要求、暗号化、ビデオ圧縮方式などが挙げられる
。パラメータ数が多い(例えば、自由度が大きい)ので、すべてのパーティの合
意を得る条件を見いだすことは非常に難しく、そのような条件は存在しないこと
もある。ゆえに、効果を得るため、収束性(convergence)を確実に高め、合意
に至らないケースを処理するための手段が求められている。
【0018】 従って、さまざまなサービスを提供する電気通信ネットワーク上で、リソース
のネゴシエーションを行う方法およびシステムが求められている。この方法およ
びシステムは、上述した問題点を考慮したものでなくてはならない。
【0019】
【非特許文献1】 ジョーダン(Scott Jordan)、ジアン(Hong Jiang)著、「高速ネットワーク
における接続の確立(Connection Establishment in High-Speed Networks)」
、IEEEジャーナル、1995年9月、第13巻、第7号
【非特許文献2】 ロー(S. H. Low)、バライヤ(P. P. Varaiya)著、「ATMネットワークに
おけるサービス提供への新しいアプローチ(A New Approach To Service Provis
ioning In ATM Networks)」、IEEEトランザクション・イン・ネットワーキ
ング、1993年、第1巻、p.547−553
【非特許文献3】 オギノナガオ(Ogino Nagao)著、「ユーザとネットワーク・プロバイダとの
相互選択に基づく接続確立プロトコル(Connection Establishment Protocol Ba
sed on Mutual Selection by Users and Network Providers)」、ACM,19
98年
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、さまざまなサービスを提供する電気通信ネットワーク上での
所望の接続のため、リソースとサービスとについてネゴシエーションを行うため
の、従来技術の不具合の少なくとも1つを防止しもしくは緩和する、新規な方法
およびシステムを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様は、少なくとも2つのエンティティの間で通信を確立させる方
法であって、通信の特徴はパラメータのセットによって定義され、当該方法は、
(i)パラメータのセットを、パラメータのセットの少なくとも1つの異なるパ
ラメータを含む、少なくとも2つの段階からなる階層的段階に分類するステップ
と、(ii)段階ごとに、合意に達したパラメータ値のセットを生成するため、
段階のパラメータ値について、少なくとも2つのエンティティのそれぞれとの間
で、段階ごとに順次ネゴシエーションを行うステップと、(iii)パラメータ
の合意値に従って、少なくとも2つのエンティティ間に通信を確立させることで
、すべての段階のパラメータ値の合意に応答するステップと、を含む。
【0022】 本発明の別の態様は、第1のユーザ端末デバイスと、第2のユーザ端末デバイ
スと、第1のユーザ端末デバイスと第2のユーザ端末デバイスとを相互接続する
ことのできる電気通信ネットワークと、を含み、第1のユーザ端末デバイス、第
2のユーザ端末デバイス、および電気通信ネットワークは、第1のユーザ端末デ
バイスと第2のユーザ端末デバイスとの間の通信についてネゴシエーションを行
う際のそれぞれの関心を表すためのエージェントをおのおの有し、おのおののエ
ージェントは、第1のユーザ端末デバイスと第2のユーザ端末デバイスとの間で
所望の通信を定義するため、階層的段階に分類されたパラメータ・セットの値に
ついてほかのエージェントとの間で合意するために動作する。
【0023】 本発明のさらに別の態様は、電気通信ネットワークを通じて所望の通信を確立
させるために、パーティシパント間で行われるネゴシエーションのための電気通
信方法であって、通信は階層的段階に分類されたパラメータのセットによって定
義され、当該方法は上の段階から下の段階にかけて、順番に、(i)検討してい
る段階のパラメータの値について、パーティシパントとの間でネゴシエーション
を行い、合意に達するステップと、(ii)検討している段階の少なくとも1つ
のパラメータについて合意が得られない場合、ネゴシエーションを終了させ、パ
ーティシパントにその旨を通知するステップと、(iii)ステップ(i)の段
階のパラメータの値について合意が得られた場合、階層の後続段階のそれぞれに
ついて、ステップ(i)、(ii)、(iii)を実行するステップと、(vi
)すべての段階においてパラメータの値について合意が得られると、パーティシ
パントは所望の通信を確立させるステップと、を含む。
【0024】 ある一段階においてネゴシエーションが失敗した場合、パーティシパントは、
障害を解決するため、前回合意した段階のパラメータ値を変更し、この段階から
ネゴシエーションを再開することができる。
【0025】 また、パーティシパントは所望の通信の確立に当たって競合することができ、
この競合は段階ごとに発生し得る。ある一段階においてネゴシエーションに失敗
したパーティシパントは、後続段階の後続ネゴシエーションから排除される。
【0026】 各段階でのネゴシエーションには、例えば、ラウンド・ロビン(Round Robin
)・ネゴシエーション規準など、当業者が想到するさまざまなネゴシエーション
規準を利用することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態を以下に例示的に説明する。
【0028】 本発明の一態様に従った方法論を、図1に簡略に示す。図1は、少なくとも第
1のエンティティと第2のエンティティとの間で、パラメータのセットにより定
義される通信を確立する方法を示している。詳細は後述するが、エンティティ間
のネゴシエーションは、それぞれがネゴシエーションの対象であるパラメータ・
セットのサブセットを有する、各段階で発生する。プロセスが開始されると、ス
テップ2で、エンティティ間において少なくとも1つのパラメータ値のネゴシエ
ーションが行われる。ステップ4で、エンティティがその段階のネゴシエーショ
ン対象であるすべてのパラメータ値に合意したか否かが決定される。値が合意に
達しなかった場合、ステップ2のネゴシエーションが繰り返される。ある一段階
においてすべてのパラメータ値について合意がなされた場合、ステップ6で、ネ
ゴシエーションを行うべき段階が残っているか否かが決定される。ネゴシエーシ
ョンを行うべき段階が少なくとも1つ残っている場合、ステップ8で次の段階が
選択され、この段階のパラメータについて、ステップ2のネゴシエーションが実
行される。一方、ステップ6で、ネゴシエーションを行うべき段階が残っていな
いと判断されると、プロセスはステップ9に進む。ステップ9で、所望の通信が
確立し、プロセスが完了する。詳細は後述するが、ステップ2のネゴシエーショ
ン・プロセスのある一段階において、エンティティ間でパラメータ値の収束性が
得られない場合、すなわち、ネゴシエーションが失敗した場合には、さまざまな
メカニズムを利用することができる。
【0029】 用語「パーティシパント(participant)」は、本願明細書において、通信のた
めのパラメータに関心をもつ任意のパーティに相当するハードウェアもしくはソ
フトウェア、あるいはこのようなパーティ自体を指す。パーティには、ユーザ、
サービス・プロバイダ、プロバイダ、相互接続している通信プロバイダが含まれ
る。ユーザは、音声、ビデオ、データもしくは類似する情報を送受信できる端末
デバイスを有する。端末デバイスとしては、電話、パーソナル・コンピュータ、
携帯情報端末、携帯電話、ポケットベル(登録商標)、ファクシミリ機、または
当業者が想到するそのほかの機器などの、電気通信インタフェースが挙げられる
。サービス・プロバイダは、ダイヤルアップ、ケーブルもしくはワイヤレス・モ
デム、光ケーブルを通じ、あるいは総合デジタル通信網(ISDN)、非対称デ
ジタル加入者回線(ADSL)、非同期転送モード(ATM)、フレーム・リレ
ーなどの技術を利用して、エンド・ユーザと通信することができる。ただし、本
発明においては、サービス・プロバイダがユーザ間に通信を提供するための手段
はこれらのデバイスやシステムを利用したものに限られず、当業者は本発明の範
囲を逸脱せずにこのほかの手段に想到し得る。
【0030】 通信を定義するパラメータは、所望される通信の性質によって異なる。単純な
音声呼び出しの場合、パラメータは、通話料金、通話料金の請求先、所望のボイ
ス・コーダや最大待ち時間レートに関するQoSなどを含む。当業者には明らか
であるが、より複雑な通信では、これらに加え、あるいはこれら以外のパラメー
タが含まれ、これらのパラメータの例を以下に示す。本発明の発明者は、単純な
通信であっても、複数の連続する段階においてパラメータのセットのための値に
ついてネゴシエーションを行うことは容易で、有利であると認識している。比較
的複雑な通信では、多数の段階が存在し得る。段階の数、およびどの段階でどの
パラメータについてネゴシエーションを行うかの選択は、パーティシパントの嗜
好や目的に応じて変わる。パラメータの値について合意がなされると、これらの
パラメータ値に応じて接続が実行される。
【0031】 上述したように、サービス・プロバイダが、ユーザの要求に応じてサービスの
パラメータを調整できるようにするための、多様なサービスの需要は高まる一方
である。単純な用途であっても、ネゴシエーションが非常に複雑で、既存の方法
では効果的に処理できない場合もある。例えば、非常の多くのパラメータを検討
しなくてはならない場合、既存の方法では、パーティシパントの予期する通信セ
ットアップ時間に対し、ネゴシエーションに非常に多くの時間がかかり、パーテ
ィシパントの満足を得られず、さらに、合意に達する保証がない。
【0032】 このため、本発明は、通信のネゴシエーションを段階化する。パラメータをよ
り小さいセットとし、それぞれのセットの値についてのネゴシエーションが連続
した異なる段階で行われるため、合意までのプロセスは論理的で安定したものと
なる。これにより、各段階における複雑さが緩和され、ネゴシエーションの間に
検討されるべきトレードオフや選択肢の数が減少する。また、失敗したり、望ま
しくない結果に終わったりしたネゴシエーションの分析も、容易にできるように
なる。
【0033】 複数の段階を利用すると、通信を効率よく管理、編成することが可能となり、
ネゴシエーションも成功に終わる。1つの段階でネゴシエーションされるパラメ
ータを論理的に区分することで、通信の決定がより直接的に行われるようになり
、成功の確率も高くなる。また、比較的高い(一般的な、もしくはネゴシエーシ
ョンの余地のないパラメータ)レベルにおいて合意が得られるのでなければ、よ
り低い(特殊性の高いパラメータ)レベルで時間を浪費しないため、すべてのパ
ーティシパントが合意するパラメータ値を見いだす時間は短くてすむ。
【0034】 本発明は、ネゴシエーション全体の成功にとって重要性の高い条件(「ディー
ル・ブレーカ」と呼ぶ)が存在し、また従属し合っている条件が存在する点で、
「関心のカテゴリ化」を行う。少なくとも1つのディール・ブレーカの条件につ
いて合意が得られない場合、より重要性の低い条件についてネゴシエーションを
行うことは無意味である。例えば、ある用途で最低保証データ・レートが必要で
あるとき、このレートについて合意が得られなければ、コストについてネゴシエ
ーションをしても無意味である。同様に、関連性や意義がほかの条件に依存して
いる条件について、その条件についての合意を得る前にネゴシエーションをして
も無意味である。例えば、発呼者が負担するコストは、確立される通話のタイプ
によって変わる。すなわち、ビデオ会議の通話へのパーティシパントは、その接
続のために毎分最高3ドルまでは負担する意思があるが、単なる音声のみの通話
には毎分最高25セントしか負担する意思がない。従って、値がネゴシエーショ
ンの対象となるパラメータは、多くのレベルからなる階層に分類され、その各レ
ベルについて、各段階でネゴシエーションが行われる。
【0035】 また、本発明は、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)が、本発
明を利用してサービスを売ることができるという特色を有する。既存のPSTN
の高信頼性に慣れているユーザは、これと同様に便利で信頼できる方法がない限
り、すべての通信にインターネットを使用することを躊躇することがある。本発
明は、このような用途を可能とする。ネゴシエーションで、自動エージェントが
エンティティの代理となることは現在のところ好ましいとされているが、この場
合、従来のPSTN電話を模倣するようにエージェントを構成することは容易で
ある。
【0036】 最後に、本発明は、第三者が関連ソフトウェアの本体に寄与することが可能な
、開放型システムとして実施されることが好ましい。このようなシステムでは、
複数の段階を利用することで、新しいネゴシエーション・ストラテジーやそのほ
かのソフトウェア・ユーティリティの作成が容易となる。
【0037】 本発明は、従来の手法の効果をさらに高める付加機能を含むようにしてもよい
。上述したように、ネゴシエーションの複雑性は、パラメータ数およびパーティ
シパント数に対し、指数関数的に高まることもあるが、本発明では、より容易に
モニターできる小さい段階にネゴシエーションを分割することで、この複雑性を
制御する。ネゴシエーションは、パーティシパントにフィードバックされる扱い
やすい用語と、状況についての情報とで描写することが可能となったので、本発
明の手法は、収束性を得る助けとなる。単純なケースでは、本発明はすべてのパ
ーティシパントに以下のことを通知することができる。 (i)どのパラメータを、どの段階でネゴシエーションするか (ii)どの値が合意されたか (iii)現段階におけるネゴシエーションの状況
【0038】 本実施形態では、通信の提案は、後述するネゴシエーション・マネージャの信
任されたドメインを通るため、ネゴシエーションの経過は確実にモニターされる
ことができ、ネゴシエーションの合意に対する収束性が高まる。提案は、ある段
階でパラメータのセットに使われる値のセットからなり、値のセットはパーティ
シパントが許容できるものである。本発明では、パーティシパントがどのように
継続するかを判断できるよう、現時点でどのパラメータが決定されたかをパーテ
ィシパントが知ることができる。
【0039】 提案には、例えばパーティシパントがそれに必要なソフトウェアを持っていな
い圧縮アルゴリズムが含まれているという理由で、パーティシパントは、ネゴシ
エーションの対象となっている通信を繰り返し拒否することができる。これによ
り、ネゴシエーションの失敗理由を示すフィードバック情報を受け取った別のパ
ーティシパントが、別の圧縮アルゴリズム・ソフトウェアを提示したり、あるい
は第1のパーティシパントが、圧縮アルゴリズムを必要とする通信を将来進める
ことができるよう、必要な圧縮アルゴリズムのコピーの入手を試みることが可能
となる。本発明の提供するフィードバックがなければ、多くの場合、パーティシ
パントは通信が確立しなかった理由を知ることができない。
【0040】 また、異論のあるパラメータおよび問題を、段階ごとにパーティシパントに通
知することができる。例えば、本発明では、10個のパラメータが未決定である
ことを通知するのではなく、第1段階および第2段階のパラメータは決定された
が、第3段階の1つのパラメータ(例えば、許容される端末相互間の待ち時間)
が決定されていないこと、またこのために第4段階および第5段階で定義される
残りのパラメータについての検討が行われていないことをパーティシパントに通
知するようにしてもよい。パーティシパントに適切な情報を与えることで、合意
に達する割合とユーザ満足度とを向上することができる。
【0041】 ユーザは、合意に至らないことでネゴシエーションを繰り返し失敗させるので
はなく、特定のパラメータに焦点を絞ることを望むこともある。本発明では、ユ
ーザが特定のパラメータ(例えば、ディール・ブレーカ)を重大パラメータとし
、これ以外のパラメータを、望ましいパラメータ、もしくは「関心のない」パラ
メータとして識別することができる。本発明の提供するフィードバックにより、
パーティシパントは、特定の通信が決定されなかった理由を容易に突き止め、問
題を解決するための試みを行うことが可能となる。パラメータの重要度をランク
分けするための、本発明による簡単な方法の1つは、重大パラメータを提案の階
層のより高い段階に配置する方法である。これにより、ディール・ブレーカ・パ
ラメータが決定されない場合には、重要度の低いほかのパラメータ値に先駆けて
、また重要度の低いパラメータの検討に時間を費やす前に、すべてのパーティシ
パントがこれらのパラメータをネゴシエーションの早い段階で検討することが可
能となる。
【0042】 ネゴシエーションにおいてパーティシパントの合意が得られなかった場合、た
いていのパーティシパントはその理由を突き止め、現段階の問題を解決し、将来
的に問題を回避することを望む。ネゴシエーションを段階に分けることで、この
ような「検討(forensic)分析」を簡略化することができる。詳細には、ネゴシ
エーション・マネージャが、各段階で変更されたパラメータ値および変更者を特
定する報告をパーティシパントに送ることができる。
【0043】 理想的には、ある段階において合意に達しなかった場合、通信を確立させるた
めの改善措置を講じるために、この失敗について調査し、失敗の原因を突き止め
ることができる。この改善措置は、変更されたパラメータ値のセットを用いて、
前の段階からネゴシエーションを再開するものとしてもよい。変更されたパラメ
ータ値のセットは、突き止められた原因をもとに選択されたものであり、これを
利用することで、後続段階で収束性が発生し易くなる。例えば、通信はビデオ・
コールとして提案することもできる。この場合、第1段階で「接続のタイプ」が
パラメータ値として設定され、第2段階で、最低データ・レートを毎秒4Mビッ
トとする、依存する「ディール・ブレーカ」パラメータが設定される。このとき
、各パーティがビデオ・コールに同意すれば第1段階のネゴシエーションは成功
するが、パーティシパントの1つがそのようなデータ・レートの提供に同意しな
ければ、第2段階での合意は得られない。第2段階での失敗に関する検討的知識
を利用して、第1段階において、接続のタイプのパラメータ値をダウングレード
して低ランクのビデオ・コール(例えば、ビデオ走査速度を下げたり、高速デー
タ圧縮システムを利用したりする)とし、第1段階からネゴシエーションを再開
することができる。これにより、第2段階において毎秒4Mビット未満のデータ
・レートが許容される。
【0044】 このような検討分析については、ある状況下で、あるパーティシパントが関心
をもっている状態は多くあるが、大抵の場合、パーティシパントが関心をもつ状
態は次の3つである。 (i)ある段階で、パーティシパントが提案するパラメータ値間で食い違いが最
も大きい部分では、ネゴシエーションの失敗の原因を容易に特定できる。ネゴシ
エーション・マネージャは、ある段階における連続的な提案のバージョンを比較
し、どのパラメータ値が誰によって変更されたかをアドバイスするだけでよい。 (ii)パーティシパントの提案の間の比較的小さいコンフリクトを検出するこ
とは難しい。本発明の一実施形態では、ネゴシエーション・マネージャが提案の
バージョンをモニターし、各パーティシパントから提案されたパラメータ値の最
後のnセットを記憶し、繰り返しが発生した場合にパーティシパントにアドバイ
スする。提案の状態(パラメータ値のセット)が、パーティシパント間の所与の
点で、前のネゴシエーション・ラウンドと同じ状態となる場合、この問題を解決
するための措置を講じねばならない。さもなければ、ネゴシエーションの収束性
は得られない。 (iii)パーティシパントのパラメータ値のセットが接近しており、なおかつ
提案に収束性がなく、一方で何度も繰り返しが発生した後で同じ状態に戻るとい
う循環パターン(すなわち、A−B−C−D−E−A−B−C−D−Eのような
パターン)をたどる場合、状態の検出は難しい。この場合、ネゴシエーション・
マネージャは、反復回数が限度を超えた場合にネゴシエーションを終了させ、こ
れまでの提案をパーティシパントに通知するだけでよい。あるいは、ネゴシエー
ション・マネージャは、問題となっているパラメータもしくは数段階にわたって
処理されるパラメータを特定するようにしてもよい。ネゴシエーション・マネー
ジャの生成する、提案履歴のパターン、ループ、変則を特定する技術は当該技術
で知られており、詳細な説明は省略する。
【0045】 必要に応じて、もしくは所望により、本発明では比較的簡単なアプローチを採
用することもできる。例えば、ある段階における、パーティシパント間の反復可
能なネゴシエーションの回数を予め選択しておき(例えば、1つのパーティシパ
ントの提案回数は3回とする)、この回数を過ぎても合意が得られない場合、こ
の段階は失敗であるとみなす。この場合、検討のために、パーティシパントの一
部またはすべてに、この段階と、所望により前の各段階の各パーティシパントに
よるすべての提案の終了ログを与えるようにしてもよい。
【0046】 本発明の好適なネゴシエーション・システムが、図2のブロック図で表されて
いる。この例では、電気通信システム10は、電気通信ネットワーク16で相互
接続された第1ユーザ端末デバイス12と、第2ユーザ端末デバイス14とを含
む。この例では、電気通信ネットワーク16は、第1のユーザ端末デバイス12
と、第2のユーザ端末デバイス14との、サービス・プロバイダである。端末デ
バイス12および端末デバイス14は、別々のサービス・プロバイダやネットワ
ークに接続されていてもよい。この場合、これらのネットワークは、ネットワー
ク間の接続が可能となるよう、いずれかのポイントで相互接続されていることが
前提である。
【0047】 第1ユーザ端末デバイス12と第2ユーザ端末デバイス14は、例えば、電話
、携帯電話、携帯情報端末、パーソナル・コンピュータ、あるいはデータの生成
および使用(consume)を行うサーバとすることができる。電気通信ネットワー
ク16は少なくとも1つの伝送手段と、少なくとも1つのプロトコルとを有する
。これらについては後述する。
【0048】 第1ユーザ端末デバイス12は、第2ユーザ端末デバイス14との間で所望の
通信のネゴシエーションを行う際に、第1ユーザ端末デバイス12の関心を表す
、第1のユーザ・エージェント18を有する。同様に、第2ユーザ端末デバイス
14は、通信のネゴシエーションを行う際に、第2ユーザ端末デバイス14の関
心を表す、第2のユーザ・エージェント19を有する。電気通信ネットワーク1
6は、通信のネゴシエーションを行う際に、電気通信ネットワーク16の所有者
の関心を表す、電気通信ネットワーク・エージェント20を有する。
【0049】 エージェント18、19、20は、それぞれのユーザおよび所有者の関心の代
理として動作するインテリジェント・アプリケーション、あるいはそれぞれのユ
ーザおよび所有者と協同してユーザの関心を表すアプリケーションとすることが
できる。エージェントはハードウェアもしくはソフトウェア上で実施することが
できる。電気通信デバイス12もしくは14が簡単なデバイスである場合、ある
いはそれぞれのエージェント18および19を実施することができない場合、こ
れらのエージェントを、ユーザの信頼を受けた、ネットワーク16に接続された
任意のデバイス上で実施してもよい。例えば、第1のユーザが従来の電話を端末
デバイス12として使用している場合、エージェント18は、電話と同様にネッ
トワーク16に接続された第1のユーザのパーソナル・コンピュータ上で実施す
ることができる。これ以外の状況では、ユーザ・エージェント18、19は、電
気通信ネットワーク16、もしくは第三者により提供される、信頼のあるデバイ
ス上で実施することができる。
【0050】 所望の通信条件のネゴシエーションは、ネゴシエーション・マネージャ22に
よって管理される。ネゴシエーション・マネージャ22は、システム10の任意
の位置に配置することができるが、簡単な実施形態では、ネゴシエーション・マ
ネージャ22は電気通信ネットワーク16内の任意の位置に置かれる。
【0051】 ネゴシエーション・マネージャ22は、次のことを実行できることが望ましい
。 1)ユーザ・エージェントおよび電気通信ネットワークのエージェントを含む、
ネゴシエーションに参加しているエージェントを特定する。 2)参加している各エージェントがパラメータ値を提案し、ほかのパーティシパ
ントの提案を受け取って検討し、提案を受け入れるか、提案の少なくとも1つの
パラメータ値を変更し、それを信頼する環境において行うことができる、ネゴシ
エーション規準を実行する。 3)次の段階に進むことで、あるいはすべての段階でネゴシエーションが成功し
た場合には提案を実行して通信を提供することで、ある段階において成功したネ
ゴシエーションに応答する。 4)ネゴシエーションの収束性が得られるか否かを判断するに当たり、提案履歴
におけるループ、サイクル、および非収束または変則などの状況を特定する。 5)複数段階にわたって変更されたパラメータ値および変更者を特定する報告を
パーティシパントに送る。 6)ネゴシエーションの規則に反したパーティシパントの有無を検出する。 7)収束が発生していなければ、上限を定めたラウンド数内で確実に終了する。 8)ネゴシエーションの収束性が得られないまま終了した場合、検討情報をパー
ティシパントに提供する。
【0052】 システム10は、概してネットワーク・リソースのためのコンテンション(co
ntention)決定、利便性、価格設定のための柔軟な電気通信システムを提供する
。システム10は、外部業者が開発する新しいサービスや特徴を、ネットワーク
が提供するサービス・レベルおよびパラメータについてネゴシエーションを行う
ことで、ネットワーク上で提供できるという点で、フレキシブルなシステムであ
る。現行の電気通信システムでは、すべてのサービスが電気通信システムのプロ
バイダによって提供、管理されている。このため、利用できるサービスに限りが
あり、新しいサービスの提供も妨げられる。システム10では、ユーザ、ネゴシ
エーション・マネージャもしくはネゴシエーションに関心のあるほかのパーティ
シパントが、新しいネゴシエーション規準、あるいは彼らもしくは外部の業者に
よって開発されたエージェントを得て、これらをネゴシエーションで使用するこ
とができる。また、サービス・プロバイダのユーザは、新しいサービス、特徴も
しくは用途のためのパラメータのセットを、タイムリーかつ効率よく定義するこ
とができる。このようなオプションの詳細は後述する。
【0053】 本発明のシステム10は、複数のパーティシパントが、所与の、所望の通信条
件についてネゴシエーションを行うことを可能とする。通信は、広い地理的範囲
を通る際に、2、3もしくはそれより多くの電気通信プロバイダを通過しなけれ
ばならないこともあるため、この機能性に対する必要条件は明白である。ネゴシ
エーションのパーティシパントとなることは、通信に関わるすべてのプロバイダ
の最も関心のあるところである。
【0054】 このように普遍化することで、会議通話のように複数のユーザが参加する通信
について、すべてのユーザと関連するサービス・プロバイダが参加してネゴシエ
ーションを行うことも可能となる。
【0055】 本発明のシステム10は、サービス・プロバイダのネットワーク効率を向上さ
せることで、サービス・プロバイダがより多様で柔軟なサービスを提供できるよ
うにする。また、多様性および柔軟性が向上することにより、ユーザは加入して
いるサービス・プロバイダの限定的なサービスの中から選択しなければならなか
ったり、求めるサービスを提供するサービス・プロバイダを新しく探さねばなら
なかったりするのではなく、求めるサービスについてネゴシエーションを行うこ
とが可能となる。
【0056】 システム10は、アプリケーションを変更するのに適したさまざまなデータ、
音声およびそのほかの電気通信サービスを利用できるようにすることで、ユーザ
間のコンテンションを決定する。また、システム10は、最高品質に固執するの
ではなく、低価格や、全ネットワーク容量の利用法の改良などのインセンティブ
を提供し、利用可能なリソースの利用を促進するようにしてもよい。これらのサ
ービスをネゴシエーションに対して開放することで、パーティシパントは相互の
合意に達することになるが、これは、ほかの方法では不可能である。
【0057】 上述したように、本発明では、これらの改良点は、パーティシパントに代わっ
てネゴシエーションを行う少なくとも1つのエージェントを、各パーティシパン
トがもつことができるシステムを提供することで可能となる。重要性は低いが、
このことは、すべてのエージェントが理解することができる、ネゴシエーション
協定の確立を必要とする。このような協定の性質およびパラメータは本発明を制
限しない。端末デバイスが高性能でない場合、あるいはエージェントによって直
接サポートされない場合、必要に応じて、システム10の別の場所に、その端末
デバイス用のエージェントを作ることができる。例えば、図2で、第2ユーザ端
末デバイス14は従来の電話であり、第2のユーザ・エージェント19はネット
ワーク16によって、あるいはネゴシエーション・マネージャ22内で実施され
ることができ、従来の電話用にユーザやユーザのサービス・プロバイダなどによ
って予め設定された必要条件のセットと、容量とを利用することができる。
【0058】 図3は、本発明の一実施形態における、パーティシパントとネゴシエーション
・マネージャとのインタラクションを図示したものである。図3では、ネゴシエ
ーションに関心のある各パーティを、パーティシパント24として示している。
図2に関して上述した簡単な実施形態では、パーティシパント24は第1のユー
ザ・エージェント18、第2のユーザ・エージェント19、電気通信ネットワー
クのエージェント20を含む。発呼者がサービスのコストを想定し、第2のユー
ザが第2のユーザ・エージェント19によって、ほかの場合の電気通信コストの
すべてもしくは一部を想定することができる従来型の音声電気通信では、第2の
ユーザ・エージェント19は必要でなかった。第2のユーザ端末デバイス14の
関心を検討しながら、第2のユーザ・エージェント19により、通信のネゴシエ
ーションが行われることがより重要である。例えば、第2のユーザ端末デバイス
14が、第1のユーザ端末デバイス12と比べてモデム・スピードが遅い場合、
第1ユーザ端末デバイス12と電気通信ネットワーク16との間で高速接続につ
いてのネゴシエーションを行っても利点はない。
【0059】 同様に、電気通信ネットワーク16が多数のATM,長距離もしくはフレーム
・リレー・プロバイダを含んでいる場合、ネゴシエーションにおいて電気通信プ
ロバイダごとのエージェントを有することは有利である。ゆえに、電気通信シス
テム10の中で、ネゴシエーションの結果に関心をもつ任意のエンティティを、
ネゴシエーションのパーティシパント24とすることができる。
【0060】 パーティシパント24は、同意されたデフォルト通信プロトコルを使って、提
案26をやりとりすることにより、ネゴシエーション・マネージャ22と通信す
る。提案26は、通信を定義するためのパラメータのセットと共に、少なくとも
所望の通信の定義を含む。パラメータは、後述するように、階層的段階に分類さ
れる。本発明では、一度に1つの段階のパラメータの値が変更されるのみである
が、パーティシパントの間で循環される提案26は、状況によって、提案のすべ
ての段階を含んでいてもよいし、その時点でネゴシエーションされる段階のみを
含んでいてもよい。前者の場合、パーティシパントはある段階を、提案のすべて
の段階における全パラメータを知った上で、よりインテリジェントにネゴシエー
ションを進めてもよい。後者の場合、パーティシパント間で伝えられる提案のサ
イズを小さくすることができる。また、所与のネゴシエーション・マネージャ2
2はすべてのパーティシパントによって信任されており、現時点で本発明の好適
な実施形態である。一般に、ネゴシエーション・マネージャ22は、提案がパラ
メータをある1つの段階でパーティシパントに1度だけ提供するものであったと
しても、ネゴシエーション開始時に、提案のすべての段階を識別している。
【0061】 ネゴシエーションは、各パーティシパント24が自由に閲覧および変更するこ
とができる1つの提案26を有するのが一般的である。パーティシパント間でや
りとりされる提案26を1つとすることで、調整およびタイム・スタンプのさら
なるオーバーヘッドを必要とする複数の提案がある場合に発生し得る問題を回避
できる。
【0062】 同様に、提案26は比較的小さいデータ・パケットとすることができるため、
提案26をパーティシパント24間で転送する際、時間もしくはネットワーク容
量の損失は少ない。ユーザは、ネゴシエーション・ストラテジーとパラメータを
選択することで提案26のサイズをある程度制御することができる。提案26の
内容を以下に説明する。
【0063】 ネゴシエーション・マネージャ22は、規則のセット、すなわちネゴシエーシ
ョン規準28を採用する。本発明は、ネゴシエーション規準28の特定の例を取
り上げて以下に説明するが、本発明はここで使用した特定のネゴシエーション規
準28に限定されず、当業者には明白であるように、さまざまな規準を採用する
ことができる。
【0064】 上述したように、本発明はネゴシエーション・マネージャ22の物理的位置に
は限定されない。一般的には、ネゴシエーション・マネージャ22はすべてのパ
ーティシパントによって信任され、固定位置に配置されることが望ましいが、パ
ーティシパント24がネゴシエーション嗜好の範囲内でパーティシパント24の
位置を固定する場合は、ネゴシエーション・マネージャ22の位置を固定する必
要はない。例えば、パーティシパント24は、提案26のネゴシエーションを始
める前に、提案26を最後に見ることができ(last-look)、提案26における
値のセットを取り消しできるよう抑制することができる。ほかの保証方法、例え
ば、暗号署名や認証リストを利用した、当該技術で知られているものも利用でき
る。
【0065】 ネゴシエーション・マネージャ22の位置が制限されないので、ネゴシエーシ
ョン・マネージャ22はネットワーク・サービス・プロバイダ、ユーザ、もしく
は第三者によって提供され得る。このようにネゴシエーション・マネージャ22
がフレキシブルであることは、システムを開放的にするという点で、本発明の利
点の1つとなっている。第三者はネゴシエーション・マネージャ22やネゴシエ
ーション規準28を作り、電気通信システム10において、関心のあるすべての
ユーザと、ネットワーク・エンティティがこれを利用できるようにする。
【0066】 このように、本発明のシステム10は開放的であるため、新しい特性をもつ新
しいネゴシエーション・マネージャ22やネゴシエーション規準28が追加され
ても、迅速に対応することができる。
【0067】 ネゴシエーション・マネージャ22の簡単なフローチャートが図4に示されて
いる。ネゴシエーション・マネージャ22は、ステップ32で、ネゴシエーショ
ンのすべてのパーティシパント24を特定し、ネゴシエーション規準28を実行
する。ステップ34で、提案26をまとめ、ステップ35で、ネゴシエーション
が成功したか否かを判断し、ネゴシエーションが成功した場合、ステップ36で
、ネゴシエーションされたパラメータ・セットの値から得られた契約を履行する
。ステップ35で、ネゴシエーション・マネージャがネゴシエーションが成功し
なかったと判断すると、ステップ37で、検討情報がパーティシパントに送られ
、これにより、パーティシパントは、ネゴシエーションを収束させるため、パラ
メータ・セットの値を所望により変更して、ネゴシエーションを再開することが
できる。
【0068】 ステップ32におけるパーティシパント24の特定は、さまざまな方法で実行
することができる。3つのパーティシパント24、すなわち第1のユーザ・エー
ジェント18、第2のユーザ・エージェント19および電気通信ネットワークの
エージェント20を含む簡単な実施形態では、第1のユーザ・エージェント18
が、第2のユーザ端末デバイス14と通信することを要求する際に作成する最初
の提案26で、パーティシパント24が特定される。この場合、最初の提案26
は第1のユーザ端末デバイス12を、提案26のソースおよび発呼者として特定
し、第2のユーザ端末デバイス14を被呼者として特定し、電気通信ネットワー
ク16をサービス・プロバイダとして特定する。
【0069】 より一般性の高いケースでも、最初の提案26は第1のユーザ端末デバイス1
2を、提案26の提案者および発呼者として特定し、第2のユーザ端末デバイス
14を被呼者として特定するが、電気通信ネットワーク16レベルのパーティシ
パント24の特定はネゴシエーション・マネージャ22が行うようにしてもよい
。サービス・プロバイダがネゴシエーション・マネージャ22のデータベースに
なければ、サービス・プロバイダはネゴシエーション・マネージャ22が行うネ
ゴシエーションを知ることはないため、ネゴシエーション・マネージャ22がデ
ータベースからサービス・プロバイダを特定することで、ネゴシエーション・マ
ネージャ22を求めるサービス・プロバイダに動機が与えられる。サービス・プ
ロバイダのこのようなデータベースを作り、アクセスし、維持する方法は、当該
技術で公知である。また、サービス・プロバイダの中央レジストリやデータベー
スは、第三者、あるいはサービス・プロバイダ自体によって維持され、ネゴシエ
ーション・マネージャ22によってアクセスされるようにしてもよい。
【0070】 図3に示された実施形態では、ネゴシエーション規準28は、各パーティシパ
ント24を満足させる提案26についてネゴシエーションを行えるようにするス
トラテジーを含んでいればよい。図2に示された簡単な実施形態では、ネゴシエ
ーション規準28は、ネゴシエーション・マネージャ22を含むようにしてもよ
く、提案26は、ネゴシエーション・マネージャ22が干渉したり、積極的に関
与したりすることなく、第1のユーザ・エージェント18、第2のユーザ・エー
ジェント19、電気通信ネットワーク・エージェント20の間でやりとりされる
。この場合、特定の時間内に提案26のネゴシエーションが合意に達しなかった
ならば、第1のユーザ・エージェント18または第2のユーザ・エージェント1
9は、「タイムアウト」を指示してネゴシエーションを停止することができる。
パーティシパント数が多い場合や、コスト対サービス品質のトレードオフを許容
するような比較的複雑なネゴシエーションの場合には、ラウンド・ロビン・ネゴ
シエーション規準や、このほかの適切なストラテジーをネゴシエーション規準2
8として採用することもできる。本発明は、特定のネゴシエーション規準には限
定されず、適切な規準が当業者には明白である。
【0071】 電気通信ネットワーク・エージェント20が、第1のユーザ・エージェント1
8が提起した最初の提案26を受け入れる場合、電気通信ネットワーク・エージ
ェント20は提案26を承認し、提案26をそのままネゴシエーション・マネー
ジャ22に戻す。ネゴシエーション・マネージャ22は、提案26を第2のユー
ザ・エージェント19に送り、第2のユーザ・エージェント19がこれを検討す
る。次に、電気通信ネットワーク・エージェント20による提案26の分析、応
答方法の詳細を、図5を参照しながら説明する。
【0072】 ステップ36で、ネゴシエーション・マネージャ22は提案26のネゴシエー
ションが成功したか否かを判断し、成功していた場合、合意を得たネゴシエーシ
ョン提案26により定義される契約を履行する。提案26のネゴシエーションが
成功したことは、提案26にフラグまたはビットを設定するか、当業者の想到す
る任意の適切な手段により示される。
【0073】 図5は、電気通信ネットワーク・エージェント20の動作の概略をフローチャ
ートの形式で説明している。上述したように、電気通信ネットワーク・エージェ
ント20の目的は、第1のユーザ端末デバイス12と、第2のユーザ端末デバイ
ス14との間で通信のネゴシエーションを行う際に、電気通信ネットワーク16
のオペレータの関心を代理で表すことにある。電気通信ネットワーク16は、少
なくとも1つの電気通信手段と、自由に使えるプロトコルを有するため、そのリ
ソースを最も効率よく生かしたネゴシエーションを望むこともある。
【0074】 電気通信ネットワーク・エージェント20は、簡単な動作をするようにしても
よい。ステップ38で、電気通信ネットワーク・エージェント20はネゴシエー
ション・マネージャ22から提案26を受け取る。図2に関連して上述した簡単
な実施形態では、提案26は、最初の反復で、上述のように第1のユーザ・エー
ジェント18から供給される情報を含む。ステップ40で、電気通信ネットワー
ク・エージェント20は提案26の内容を検討し、その内容を受諾できるか否か
を判断する。
【0075】 提案26の条件が受諾されなかった場合、電気通信ネットワーク・エージェン
ト20は、ステップ42で、提案26のパラメータ・セットの値を、受諾され得
るように変更する。提案26の条件の変更の例として、ネットワークが通信を実
施する能力をもたない場合、通信を完全に拒否するもの、あるいは、少なくとも
1つのパラメータの値を、(経済面、ネットワーク利用面で)ネットワーク16
により適した値に調整するものが挙げられる。変更された提案26は、ステップ
44で、ネゴシエーション・マネージャ22に戻される。ネゴシエーション・マ
ネージャ22は、採用されたネゴシエーション規準28に基づき、提案26を第
1のユーザ・エージェント18に戻して新しい条件を検討させるか、第2のユー
ザ・エージェント19に送って、第1のユーザ・エージェント18に戻す前に提
案26を検討させることができる。
【0076】 電気通信ネットワーク16のもつリソースのセットが非常に限定的である、簡
単な実施形態では、電気通信ネットワーク・エージェント20は、リソースのデ
ータベースと標準レートを参照することで新しい提案26の条件を生成する、単
純なアルゴリズムを含むようにしてもよい。
【0077】 より高度な実施形態では、電気通信ネットワーク・エージェント20は、連続
したリソースを最適に利用するための、ルール・ベースのエージェントを含むよ
うにしてもよい。例えば、電気通信ネットワーク16がATMサービスへのアク
セスを有する場合、電気通信ネットワーク16は、10Kbpsないし10Mb
psのフルレンジで、トラフィック・レベルに直接対応する速度の、コンスタン
ト・ビット・レート(CBR)での伝送を提供することができる。この構成では
、電気通信ネットワーク・エージェント20は、そのリソースを最適に利用する
カウンター・オファーを決定する際に、その時点のトラフィック容量、ロード、
予測されるトラフィックおよびコストを検討する必要がある。当業者はこのよう
なリソース管理を実施できることから、詳細な説明は省略する。
【0078】 ステップ40で、提案26の条件が受諾できると判断されると、ステップ46
で、電気通信ネットワーク・エージェント20は提案26を受諾し、ステップ4
4で提案26をネゴシエーション・マネージャ22に戻す。エージェント20が
提案26のパラメータ値を変更していなければ、ネゴシエーション・マネージャ
22は、エージェント20が提案26を受諾したことを認識する。あるいは、エ
ージェント20は、提案26の受諾を明確に示す、ビットまたはフラグを設定す
るようにしてもよい。
【0079】 図6は、第1のユーザ・エージェント18の動作の概略を示す、フローチャー
トである。当業者には明白であるが、第2のユーザ・エージェント19の動作も
同様である。図6のフローチャートでは、戻された提案26に対するエージェン
ト18の応答動作を示しているが、オリジナルの提案を作成する際のエージェン
ト18の動作は、当業者には明白である。
【0080】 第1のユーザ・エージェント18の動作は、電気通信ネットワーク・エージェ
ント20の動作とおおむね同様である。上述したように、第1のユーザ・エージ
ェント18の目的は、第1のユーザ端末デバイス12と、第2のユーザ端末デバ
イス14との間で通信のネゴシエーションを行う際に、第1のユーザ・エージェ
ント18のオペレータの関心を代理で表すことにある。第1のユーザ端末デバイ
ス12の計算および通信リソースおよび制約は、第1のユーザ端末デバイス12
自体にしかわからないため、第1のユーザ端末デバイス12は、実施しているア
プリケーションに合わせた通信手段およびプロトコルについてのネゴシエーショ
ンを望む場合もある。例えば、これらのリソースや制約は、特定の必要条件を生
み出し、および/または最小および最大データ・レート、待ち時間、フレームま
たはビット・エラー・レートなどを含む通信で必要となる処理速度、メモリ容量
、モデム速度およびデータ・レートを含むようにしてもよい。
【0081】 第1のユーザ・エージェント18の動作は、エージェント18が変更された提
案26をネゴシエーション・マネージャ22から受け取ることで、ステップ48
で開始される。実施形態によっては、第1のユーザ・エージェント18は、通信
およびネゴシエーションを開始する機能を有していなくてもよい。第1のユーザ
・エージェント18が最初の提案26を作成する機能をもたない場合には、最初
の提案26は、第1のユーザ端末デバイス12からの要請によってほかのパーテ
ィによって作成されてもよく、または、第1のユーザ端末デバイス12が電気通
信ネットワーク16にログインしたとき、電気通信ネットワーク・エージェント
20のデフォルト・ケースとして作成されてもよい。最初の提案を作成するこの
ほかの方法は、当業者には明白である。
【0082】 ステップ50で、第1のユーザ・エージェント18は受け取った提案26の内
容を検討し、パラメータ値を受諾できるか否かを判断する。提案26の条件が受
諾されなかった場合、エージェント18は、ステップ52で、提案26のパラメ
ータ・セットの値を、受諾され得るように変更する。あるいは、エージェント1
8は、提案26を完全に拒否し、提案26をネゴシエーション・マネージャ22
に戻す。
【0083】 簡単な実施形態では、エージェント18は、第1のユーザ端末デバイス12に
対し、所定のセットの制限を有するようにしてもよい。制限の例としては、かか
ってきた電話については料金の請求を受諾しないこと(この場合、このような提
案された呼び出しを完全に拒否できることを含むよう提案を変更してもよい)、
第1のユーザ端末デバイス12のモデムの伝送レートを超えないようにすること
、あるいはトール品質を下回る音声通信を受諾しないことが挙げられる。入って
くる提案26のパラメータ値がこれらの制限のいずれかを逸脱しているか否かは
簡単なロジック・テストで識別することができるが、逸脱している場合、所望の
制限内におさまるように少なくとも1つのパラメータ値を変更した提案26を作
成するか、提案を拒絶する。第1のユーザ・エージェント18は、リソースのデ
ータベースを参照する単純なアルゴリズムと、パラメータ値に適切な変更を施す
嗜好とを含むようにしてもよい。
【0084】 より高度な実施形態では、第1のユーザ・エージェント18は、上述した電気
通信ネットワーク・エージェント20の場合と同様に、連続したリソースを最適
に利用するための、ルール・ベースのエージェントを含むようにしてもよい。例
えば、第1のユーザ・エージェント18は、アプリケーションおよび第1のユー
ザ端末デバイス12の計算、通信容量、および需要を検討した上で、通信のネゴ
シエーションを行うようにしてもよい。検討する際に利用できるパラメータは、
ピーク・セル・レート(PCR)、許容セル遅延バリエーション(CVDT)、
セル転送遅延(CTD)、セル損失率(M)、ピークトゥピークの遅延バリエー
ション(CDV)などの、端末相互間の電気通信パラメータに対応させることが
できる。このようなパラメータは、電気通信サービスが提供するQoSを特定す
るために、一般にATMで使用される。ビデオ・コーダ品質のための平均オピニ
オン・スコア(MOS)などの、当該技術で知られているさまざまなパラメータ
を使って本発明を適用できることは明らかである。当業者には明らかであるが、
適切なマッピングを行えば、このほかのサブジェクト手段も利用できる。
【0085】 ステップ50で、提案26の条件が受諾できると判断されると、ステップ56
で、第1のユーザ・エージェント18は提案26を受諾することを示し、ステッ
プ54で提案26をネゴシエーション・マネージャ22に戻す。上述したように
、提案26は、第1のユーザ端末デバイス12はビットまたはフラグによって、
受諾を明確に示してもよく、あるいはネゴシエーション・マネージャ22はパラ
メータ値を変更していないことで、受諾を暗に示すこともできる。第2のユーザ
・エージェント19についても、すべてのパーティが提案26の同一セットの条
件で合意し、あるいはネゴシエーションが終了されるまで、このプロセスが繰り
返される。
【0086】 従来の電話のように、インタフェースの中には、ユーザ・エージェントを実施
するための操作性を有していないものもある。この場合、ネゴシエーション・マ
ネージャ22がこれらのインタフェースにエージェントを割り当て、割り当てら
れたエージェントがネゴシエーション・マネージャ22内で適切なハードウェア
を実行するか、ネットワーク16に接続される。同様に、端末から離れたところ
にいるユーザは、端末で実行しているエージェントに、遠隔的に、もしくは有料
電話に電話カード番号を入力することで、アクセスすることができる。アクセス
されると、システムはユーザ・エージェントを探し、ユーザは、自らが申し込ん
だ特徴や嗜好(電話上で行われてもよいと想定される、例えば、電話の待ち時間
、電話のディスプレイ)を得ることができる。
【0087】 図7は、本発明の一実施形態のより詳細なフローチャートを示している。プロ
セスはステップ100で開始され、ステップ100で、所望のタイプの通信に適
したパラメータのセットが選定される。このパラメータのセットは、パラメータ
の比較重要性(例えば、ディール・ブレーカ・パラメータ、所望のパラメータ、
「関心のない」パラメータ)と、ある場合にはそれらの相互依存性に応じて、階
層的段階に分類される。この判断はさまざまな方法で行うことができるが、現時
点では、発呼者(第1のユーザ)からの通信要求はネゴシエーション・マネージ
ャ22に送られ、この要求が発呼者と被呼者側またはパーティの要求の概要を示
す。ネゴシエーション・マネージャ22はこの情報、ネットワーク16に関する
情報、さまざまなタイプの接続に関する所定の概要もしくはテンプレートから、
適切なパラメータのセットを構成する。例えば、任意の音声呼び出しの場合、パ
ラメータは、ボイス・コーダ、最大待ち時間、通話料金の請求先、呼び出し待機
ディスプレイや呼び出しディスプレイの起動などに関するパラメータの少なくと
も最低限のセットを含むよう定義されるようにしてもよい。
【0088】 ステップ104で、パラメータ値の最初のセットが、ネゴシエーション・マネ
ージャ22によって、あるいはネゴシエーション・マネージャ22と第1のユー
ザ・エージェントとの組み合わせによって、設定される。あるいは、被呼者のエ
ージェントなどの、ほかのパーティシパントのエージェントまたは参加している
サービス・プロバイダのうちの1つのエージェントが最初の提案を作成するよう
にしてもよく、または少なくとも作成を支援するようにしてもよい。
【0089】 また、この例では、パラメータ値の最初のセットは、すべての段階のパラメー
タのための値を含む。あるいは、最初の値を第1段階のためにのみ生成し、後続
段階の最初の値は、パーティシパントがその前の段階の値について合意に達して
から生成するようにしてもよい。
【0090】 最後に、ステップ104は、最初の提案を、少なくとも1つの段階における最
初の値とともに、ネゴシエーション・マネージャ22に転送することをさらに含
む(ネゴシエーション・マネージャ22が最初の提案を作成する場合を除く)。
【0091】 次の段階がある場合には、ステップ106で、ネゴシエーションを行う必要の
ある次の段階を決定するためのテストが行われる。少なくとも1つの段階が存在
していると想定すると、ステップ110で、その段階の提案を受け取り、検討す
る第1のパーティシパントが選定され、提案がそのパーティシパントに送られる
。第1のパーティシパントは、ステップ114で提案を検討し、受諾しないパラ
メータ値をすべて変更する。必要に応じて変更された提案は、ステップ118で
ネゴシエーション・マネージャ22に戻される。
【0092】 ステップ122で、提案をまだ検討していないパーティシパントが存在するか
否かが判断される。このようなパーティシパントが存在する場合、プロセスはス
テップ110に戻り、次のパーティシパントが選択される。ステップ122で、
パーティシパントが存在しない場合、プロセスはステップ126に進み、ステッ
プ126で、提案の当該段階のパラメータについて合意がなされたか否かが判断
される。合意が得られていれば、プロセスはステップ106に戻り、次の段階が
あれば次の段階が選択され、ステップ110ないし126が再度実行される。
【0093】 ステップ126で合意が得られていなかった場合には、ステップ130で、ネ
ゴシエーション制限を逸脱したか否かが判断される。上述したように、制限は、
絶対的な時間制限、ネゴシエーション・ラウンドの回数、提案のパラメータ値に
サイクルが発生したという認識、当該段階においてネゴシエーションの収束が発
生するか否か、あるいは妥当な時間内に発生するか否かを決定するためのそのほ
かの適切な基準とすることができる。ステップ130で、制限を逸脱していない
場合、プロセスはステップ110に戻り、次のネゴシエーションを待つ。しかし
、ステップ130で、制限を逸脱していた場合は、プロセスはステップ134に
進み、ステップ134で、ネゴシエーションが終了され、検討情報がネゴシエー
ション・マネージャ22に戻され、パーティシパントは適切な対策を講じること
ができる。
【0094】 ステップ106で、ネゴシエーション対象である段階が存在しない(すなわち
、すべての段階で合意がなされた)と判断されると、プロセスは終了し、ステッ
プ138で、すべてのパラメータにおのおのの合意値が適用されて、接続が確立
する。提案は、事実上この時点でパーティシパント間の契約に変わる。
【0095】 ネゴシエーションでは、少なくとも1つのパーティシパントが、外部の相場サ
ービスやそのほかのサービス・プロバイダに委託してコスト相場を得たり、リソ
ースの利用可能性を検証することを必要とするようにしてもよい。例えば、サー
ビス・プロバイダは自らのネットワーク内の2点間のリンクを第三者から賃借し
てもよい。このための賃借コストは、価格パラメータのネゴシエーションのため
に、サービス・プロバイダが決定しなくてはならない。同様に、サービス・プロ
バイダは、要求されたボイス・コーダ/デコーダまたはデータ・コンプレッサ/
デコンプレッサを実施するためのソフトウェアを入手しなければならない場合も
あり、このソフトウェアを第三者から入手する際のコストや性能、計算要求など
を認識しなければならないこともある。
【0096】 ステップ134で、検討情報がパーティシパントに戻されると、検討情報はネ
ゴシエーションで収束性が得られなかった理由を決定するために分析される。分
析後、少なくとも1つのパーティシパント(少なくとも、ネゴシエーションを始
めたユーザのエージェント)が、それより前の段階で合意を得た少なくとも1つ
のパラメータ値を変更し、その段階からネゴシエーションを再開するようにして
もよい。例えば、第3段階でネゴシエーションが停止したとすると、第2段階、
あるいは場合によっては第1段階の少なくとも1つのパラメータ値を変更し、変
更が行われた最も早い段階からネゴシエーションを再開するようにしてもよい。
【0097】 図7に示されたプロセスは、ラウンド・ロビン・ネゴシエーション規準28を
採用している。ラウンド・ロビン・ネゴシエーション規準28では、各パーティ
シパントが、合意に達する前の段階で、順番にパラメータ値を検討する機会を得
る。当業者には明白であるように、本発明ではこのほかのネゴシエーション規準
を利用することもできる。例えば、どのパーティシパントがそのパラメータに関
する提案値に同意したかを示すフラグのセットを、各パラメータに含めるように
してもよい。この場合、ステップ130で、提案値に同意していないパーティシ
パントにのみ提案を再送するようにしてもよい。
【0098】 図7には示されていないが、2つもしくはそれより多くのパーティシパントが
1つのネゴシエーションについて競合するようにしてもよい。例えば、2つのサ
ービス・プロバイダが1つの通信のためのリンクの提供に関心を示してもよい。
この場合、サービス・プロバイダはそれぞれネゴシエーションに参加し、少なく
とも1つのパラメータに関するそれぞれの所望値の間で不一致が発生するまで競
争することができる。不一致が発生すると、ネゴシエーション・マネージャ22
はネゴシエーションを続けるのにより適したサービス・プロバイダを選択し、そ
のほかのサービス・プロバイダをネゴシエーションの後続段階から排除する。こ
れにより、後続段階を簡単にすることができる。当然ながら、例えば、ユーザが
自らの嗜好を特定できるようにする(これにより、容量が減ったり、請求を割引
したりというインセンティブがある)など、競合するパーティシパントの選択に
は、このほかのストラテジーを用いてもよい。収束性と開放性は電気通信市場で
発展を続けているが、競合するパーティシパント間でネゴシエーションを行うこ
とは、従来のシステムに対して著しく有利である。
【0099】 図8は、ネゴシエーションを再開する方法を表すフローチャートである。図8
では、図7のステップと同じステップは、同一番号で示す。示されるように、プ
ロセスはステップ142で再開され、前回合意に達した少なくとも1つのパラメ
ータ値を変更した提案が、ネゴシエーション・マネージャ22に転送される。い
ずれのパーティシパントが転送してもよいが、大抵はその通信を要求した開始者
が、検討情報の調査およびパラメータ値の変更を行った後、ネゴシエーション・
マネージャ22に転送する。ステップ146で、最も早い(最も高い)段階のパ
ラメータ値について、変更されたパラメータ値を用いてネゴシエーションが開始
される。このプロセスは、その前のラウンドと同様に、ステップ110、114
、118、122、126、106、138、必要に応じて130を経て進む。
合意が得られぬままステップ150に到達し、ネゴシエーションが終了すると、
提案と検討情報とがネゴシエーション・マネージャ22に戻される。ネゴシエー
ション・マネージャ22は、変更の繰り返しを制限し、ネゴシエーションが合意
に達しない場合でも、回数の上限を設けて図8のプロセスを再開するよう構成す
ることもできる。あるいは、プロセスが確実に終了するような適切なストラテジ
ーを利用してもよい。
【0100】 図9は、単純に段階に分けられた提案の一例を示している。最も高い段階であ
るS0は、「音声呼び出し」、「ファイル転送」、「httpセッション」、「
ビデオ会議」、「ビデオのストリーミング」などの複数の所定の値のうちの1つ
を想定することのできる「接続のタイプ」という1つのパラメータを有する。こ
れらの値は、発呼者により要求された接続が実行可能であるか否か、また、ほか
のパーティシパントが許容できるものであるか否かを、ネットワークまたは被呼
者が迅速に決定できるようにする、接続の包括的な定義を示している。例えば、
「接続のタイプ」が「ビデオのストリーミング」に設定された場合、被呼者が携
帯電話の端末機を使用していれば、被呼者はビデオのストリーミング接続を受諾
することができない。
【0101】 「接続のタイプ」の値についてパーティシパントが合意すると、次の段階S1
のパラメータ値のネゴシエーションを行うことができる。この例では、ネゴシエ
ーション対象となったパラメータ値は、S0でネゴシエーションを行った「接続
のタイプ」パラメータ値に従属する。ここでは、「接続のタイプ」の値は「ビデ
オのストリーミング」で合意されており、この所望された通信のための関連パラ
メータの例として、予測される平均データ・レート、起こり得る最大フレーム・
エラー・レート、最大バースト・レートが挙げられる。これらのパラメータにつ
いて適切な値のネゴシエーションが行われると(値はビデオのストリーミング・
フォーマットの要求により指定されることが多い)、最終段階であるS2の関連
パラメータ値についてネゴシエーションが行われる。S2段階のパラメータとし
ては、接続のコストや接続料の請求先が挙げられる。
【0102】 当業者には明らかであるように、図9に示した階層についてはさまざまな代替
実施形態が可能であり、接続を所望するユーザがパラメータの関連をランク分け
し、これに応じて階層に分けることもできる。例えば、パーティシパントが合意
した「接続のタイプ」は、接続料を支払う人や、コストによって変わることもあ
る。このため、初めに提案を出したパーティシパントが「請求先」や「コスト」
パラメータを段階S0で設定し、「接続のタイプ」パラメータをS1に置くこと
もできる。
【0103】 上述したように、本発明において、ネゴシエーションとは、各パーティシパン
トが提案を検討し、提案を受諾し、または変更することができるプロセスを指す
。これは、従来技術の手法、例えば、開始した側のエンティティがオプションの
リストを送り、応答する側のエンティティがその中の1つを選択するという米国
特許第5,859,979号の手法とは全く異なったものである。
【0104】 既存の電話やデータ通信のサービス・プロバイダは、スタンドアロン機として
の操作性を追加するなどしてルーティング機器をさまざまな方法で変更して本発
明を適用したり、本発明に合わせて現行の機器を変更することができる。かかる
変更も本発明の範囲とする。
【0105】 上述した本発明の各実施形態は、本発明を例示する目的で示されたものであり
、本発明の範囲を逸脱することなく当業者によって変更および修正を加えられる
こともある。本発明の範囲は請求の範囲によってのみ定義される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に従った方法を概略的に示すフローチャートである。
【図2】 本発明の一実施形態に従った電気通信システムのブロック図である。
【図3】 図2の電気通信システムに関係するエンティティ間のインタラクションの概要
図である。
【図4】 図3のネゴシエーション・マネージャが利用する方法のフローチャートである
【図5】 図2の電気通信ネットワークのエージェントが利用する方法のフローチャート
である。
【図6】 図2に示される第1のユーザ・エージェントが利用する方法のフローチャート
である。
【図7】 本発明の一実施形態に従った段階的ネゴシエーション方式のフローチャートで
ある。
【図8】 前回のネゴシエーションが失敗した後、ネゴシエーションの再開を示すフロー
チャートである。
【図9】 階層的パラメータの一例を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW 【要約の続き】 適な条件のパーティシパントが選択されて後続段階に進 み、残りのパーティシパントはネゴシエーションから排 除される。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つのエンティティの間で通信を確立させる方法
    であって、前記通信の特徴はパラメータのセットによって定義され、前記方法は
    、 (i)前記パラメータのセットを、前記パラメータのセットの少なくとも1つ
    の異なるパラメータを含む、少なくとも2つの段階からなる階層的段階に分類す
    るステップと、 (ii)段階ごとに、合意に達したパラメータ値のセットを生成するため、前
    記段階のパラメータ値について、前記少なくとも2つのエンティティのそれぞれ
    との間で、段階ごとに順次ネゴシエーションを行うステップと、 (iii)前記パラメータの合意値に従って、前記少なくとも2つのエンティ
    ティ間に前記通信を確立させることで、すべての段階のパラメータ値の合意に応
    答するステップと、 を含む、 通信を確立させる方法。
  2. 【請求項2】 ステップ(ii)において、ある段階で前記パラメータ値に
    ついて合意が得られなかった場合、前記ネゴシエーションを終了させる、請求項
    1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 合意が得られずに、予め設定された制限時間を超えたことで
    、合意が得られなかったことを判断する、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも1つのパラメータについて、前記少なくとも2つ
    のエンティティにより提案された値に繰り返しサイクルが発生したことを検出す
    ることで、合意が得られなかったことを判断する、請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 ステップ(ii)において、所定の反復回数を超えることで
    、合意が得られなかったことを判断する、請求項2に記載の方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも1つのエンティティが、前回合意された段階の少
    なくとも1つのパラメータ値を変更し、前記少なくとも2つのエンティティのす
    べてとの間で、前記前回合意された段階における、ステップ(ii)の前記ネゴ
    シエーションを再開することで、終了されたネゴシエーションを再開することが
    できる、請求項2に記載の方法。
  7. 【請求項7】 ステップ(ii)のネゴシエーションが、前記少なくとも2
    つのエンティティのすべての間でラウンド・ロビン方式により行われる、請求項
    1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 ステップ(ii)において、ある段階で前記パラメータ値に
    ついて合意が得られなかった場合、前記ネゴシエーションを終了させ、ある段階
    における少なくとも1つのパラメータ値について、前記少なくとも2つのエンテ
    ィティ間で合意に達しないまま、所定の反復回数を超えることで、合意が得られ
    なかったことを判断する、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 少なくとも3つのエンティティを含み、前記少なくとも3つ
    のエンティティのうち少なくとも2つのエンティティが前記通信の確立に関して
    競合し、ステップ(ii)が、前記ネゴシエーションにおいて、前記少なくとも
    2つの競合しているエンティティのうち、前記少なくとも2つの競合するエンテ
    ィティのうちほかのエンティティによって合意されたパラメータ値に合意しない
    エンティティを、さらなるネゴシエーションから排除するステップをさらに含む
    、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記エンティティのおのおのは、前記エンティティに代わ
    って前記ネゴシエーションに参加するエージェントによって表される、請求項1
    に記載の方法。
  11. 【請求項11】 第1のユーザ端末デバイスと、 第2のユーザ端末デバイスと、 前記第1のユーザ端末デバイスと前記第2のユーザ端末デバイスとを相互接続
    することのできる電気通信ネットワークと、 を含み、 前記第1のユーザ端末デバイス、前記第2のユーザ端末デバイス、および前記
    電気通信ネットワークは、前記第1のユーザ端末デバイスと前記第2のユーザ端
    末デバイスとの間の通信についてネゴシエーションを行う際のそれぞれの関心を
    表すためのエージェントをおのおの有し、おのおのの前記エージェントは、前記
    第1のユーザ端末デバイスと前記第2のユーザ端末デバイスとの間で所望の通信
    を定義するため、階層的段階に分類されたパラメータ・セットの値についてほか
    のエージェントとの間で合意するために動作する、 電気通信システム。
  12. 【請求項12】 電気通信ネットワークを通じて所望の通信を確立させるた
    めに、パーティシパント間で行われるネゴシエーションのための電気通信方法で
    あって、通信は階層的段階に分類されたパラメータのセットによって定義され、
    前記方法は上の段階から下の段階にかけて、順番に、 (i)検討している段階のパラメータの値について、前記パーティシパントと
    の間でネゴシエーションを行い、合意に達するステップと、 (ii)前記検討している段階の少なくとも1つのパラメータについて合意が
    得られない場合、前記ネゴシエーションを終了させ、前記パーティシパントにそ
    の旨を通知するステップと、 (iii)ステップ(i)の段階のパラメータの値について合意が得られた場
    合、前記階層の後続段階のそれぞれについて、ステップ(i)、(ii)、(i
    ii)を実行するステップと、 (vi)すべての段階においてパラメータの値について合意が得られると、前
    記パーティシパントは前記所望の通信を確立させるステップと、 を含む、 電気通信方法。
  13. 【請求項13】 ステップ(ii)で前記ネゴシエーションが終了すると、
    前記ネゴシエーションの失敗に関する検討情報が各パーティシパントに提供され
    、少なくとも1つの前記パーティシパントが、前回合意が得られた段階における
    パラメータの値を変更し、前記変更された値を用いて、前記ネゴシエーションを
    前記前回合意された段階から再開することができる、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 ステップ(i)がラウンド・ロビン・ネゴシエーション規
    準を利用し、各パーティシパントは、ある段階においてネゴシエーションが終了
    する前に、前記段階におけるパラメータのセットに順次同意することができる、
    請求項12に記載の方法。
  15. 【請求項15】 ある段階において2つまたはそれより多くのエンティティ
    が競合しており、前記競合しているパーティシパントのうち、前記段階における
    前記パラメータの値によって定義される最適な条件のパーティシパントが選択さ
    れて後続段階に進み、残りのパーティシパントは前記後続段階のネゴシエーショ
    ンから排除される、請求項12に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記パーティシパントのうち少なくとも1つは、ユーザ・
    インタフェースである、請求項12に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記通信がポイントトゥポイント・リンクである、請求項
    12に記載の方法。
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