JP2003526095A - マイクロアレイでのアッセイおよび検出方法 - Google Patents

マイクロアレイでのアッセイおよび検出方法

Info

Publication number
JP2003526095A
JP2003526095A JP2001565371A JP2001565371A JP2003526095A JP 2003526095 A JP2003526095 A JP 2003526095A JP 2001565371 A JP2001565371 A JP 2001565371A JP 2001565371 A JP2001565371 A JP 2001565371A JP 2003526095 A JP2003526095 A JP 2003526095A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
cdna
microarray
mixture
bind
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001565371A
Other languages
English (en)
Inventor
ゲッツ,ロバート・シィ
Original Assignee
データスコープ・インベストメント・コーポレイション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by データスコープ・インベストメント・コーポレイション filed Critical データスコープ・インベストメント・コーポレイション
Priority claimed from PCT/US2001/007477 external-priority patent/WO2001066555A1/en
Publication of JP2003526095A publication Critical patent/JP2003526095A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 マイクロアレイでのアッセイおよび検出方法を提供する。本発明の方法は、i)標的試料のmRNAから得られるcDNA試薬から構成される第1成分(前記cDNAは捕捉配列を有する)とii)検出可能なシグナルを放出することができるラベルを含む少なくとも1つの第1アームおよび捕捉配列に相補的な第2ヌクレオチド配列を持つ少なくとも1つの第2アームを有するデンドリマーからから構成される第2成分とを含む混合物を、第1成分を第2成分に結合させてプレハイブリダイズしたcDNA−デンドリマー複合体を形成させるのに足りる第1温度で、第1成分を第2成分に結合させてプレハイブリダイズしたcDNA−デンドリマー複合体を形成させるのに足りる時間にわたってインキュベートし、それぞれが特定の第1ヌクレオチド配列を含む多数のフィーチャーを有するマイクロアレイを前記混合物と接触させ、前記マイクロアレイおよび前記プレイハイブリダイズしたcDNA−デンドリマー複合体を、プレイハイブリダイズしたcDNA−デンドリマー複合体を第1ヌクレオチド配列に結合させるのに足りる第2温度で、プレイハイブリダイズしたcDNA−デンドリマー複合体を第1ヌクレオチド配列に結合させるのに足りる時間にわたってインキュベートし、そのような結合の結果として検出可能なシグナルを放出するフィーチャーを生成させ、よってハイブリダイゼーションパターンをマイクロアレイ上に形成させることから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願) 本願は、2000年3月8日に出願された米国仮出願第60/187,681
号およびRobert C Gettsの名で2001年3月8日に出願された
「マイクロアレイでのアッセイおよび検出方法(Methods for As
say and Detection on a Microarray)」と
題する米国非仮出願(出願番号は未定)の優先権を主張し、前記特許出願はどち
らも参照により完全な形で本明細書に組み込まれる。
【0002】 (発明の分野) 本発明はDNAマイクロアレイに関し、より具体的にはマイクロアレイでのハ
イブリダイゼーションによる核酸配列試料の検出およびアッセイ方法に関する。
【0003】 (発明の背景) 遺伝子発現パターンまたはDNA配列の変化は生物学的機能に大きな影響を持
ちうる。このような遺伝子発現の変化は、生理学的過程および病理学的過程の変
化を引き起しうる。DNA技術の発達により、遺伝子発現および遺伝子変異を大
規模に同定するための迅速かつ費用対効果の高い方法が得られつつある。DNA
解析に役立つ高速技術の一つは、多数の異なるDNAまたは遺伝子プローブ(す
なわちポリヌクレオチド)が空間的に配置され、ガラス板、ケイ素またはナイロ
ン膜などの実質的に平面状の基板に安定に結合されているDNAマイクロアレイ
である。このようなマイクロアレイは既に開発されており、遺伝子変異または突
然変異の有無に関する試料の解析(すなわち遺伝子型別)または遺伝子発現パタ
ーンに関する試料の解析などといった一連の用途に使用され、何千もの個別の「
試験管」実験に相当する実験が短時間のうちに行われている。
【0004】 マイクロアレイは全て類似する原理に基づいて作動している。すなわち、ガラ
ス製カバースライドなどの実質的に平面状の基板を、直径約20〜100ミクロ
ンの小さなスポットの格子で覆う。各スポットまたはフィーチャーには短いDN
A配列またはヌクレオチド配列のコピーが何百万も含まれ、コンピューターには
所定のフィーチャーにおける各配列の記録がとられている。解析を行うには、メ
ッセンジャーRNA(mRNA)を細胞の試料から抽出する。酵素を使ってmR
NA分子のコピーを何百万と複製する。相補的DNA(cDNA)のコピーを逆
転写によってmRNAから調製する。蛍光マーカーなどのマーカーまたはラベル
でcDNAコピーにタグを付け、短い断片に切断する。マイクロアレイをタグ付
き断片で濡らし、一晩放置することにより、タグ付き断片を、マイクロアレイに
結合したDNAとハイブリダイズさせる。
【0005】 ハイブリダイゼーション後、蛍光cDNAと対を形成したマイクロアレイ上の
フィーチャーは、顕微鏡で観察することまたはコンピューターによって検出する
ことが可能な蛍光シグナルを放出する。このようにして、マイクロアレイ上のど
の配列が試験試料のcDNAと合致するかを知ることができる。時にはミスマッ
チも起こるが、各スポットまたはフィーチャーに何百万ものプローブを使用する
ことにより、相補的cDNAが存在する場合にのみ蛍光を検出することが保証さ
れる。蛍光シグナルが強いほど(すなわちスポットが明るいほど)より多くのc
DNAが細胞中に存在していたことになる。
【0006】 マイクロアレイが役立つ領域の一つは遺伝子発現解析である。マイクロアレイ
を利用する遺伝子発現解析では、「プローブ」オリゴヌクレオチドのアレイを解
析対象核酸試料(すなわち標的、例えば特定の組織タイプから抽出したmRNA
から調製したcDNAなど)と接触させる。接触をハイブリダイゼーション条件
で行った後、結合していない核酸を除去する。その結果得られるハイブリダイズ
した核酸のパターンから、試験した試料の遺伝子プロファイルに関する情報が得
られる。遺伝子プロファイルには、試料中に存在する核酸のタイプに関する情報
(例えばそれらが相補性を示す遺伝子のタイプならびに試料中の各核酸のコピー
数など)が含まれるものとする。遺伝子発現解析は、例えば新規遺伝子発現の同
定、遺伝子発現と特定の表現型との相関関係、疾患素因のスクリーニング、およ
び(毒性試験などにおいて)特定の因子が細胞遺伝子発現に及ぼす影響の確認な
ど、様々な用途に使用することができる。
【0007】 遺伝子発現配列を検出しアッセイするために核酸配列試料を調製する方法の先
行技術例を図1に示し、以下に説明する。既知の方法を使って、例えばロボット
法またはレーザーリソグラフィー法などにより、多数の遺伝子プローブをマイク
ロアレイの表面に添付またはプリントする。大量のヌクレオチド塩基(デオキシ
ヌクレオチド三リン酸、DNTP)、酵素および捕捉配列部分が付加された逆転
写(RT)プライマーオリゴヌクレオチドを使って、全RNAまたはポリ(A) + RNAを含むmRNA試料から相補的DNA(cDNA)を調製する。次に、
新たに生成したcDNAをmRNA試料から単離し、エタノールで沈殿させる。
次に、相補的遺伝子プローブを持つマイクロアレイにcDNAをハイブリダイズ
させるために、cDNAをcDNAハイブリダイゼーション緩衝液に懸濁し、一
晩インキュベートする。調製したマイクロアレイにcDNAをハイブリダイズさ
せた後、マイクロアレイを洗浄して過剰のRTプライマーオリゴヌクレオチドを
除去する。次に、標識された樹状核酸分子を含む混合物を調製する。
【0008】 樹状核酸分子(すなわちデンドリマー)は、多数の互いに連結された二本鎖D
NAの天然または合成モノマーサブユニットからなる高度に分岐した複雑な分子
である。デンドリマーはNilsenら「樹状核酸構造(Dendritic
Nucleic Acid Structures)」J. Theor. B
iol.,187,273−284(1997)に詳述されており、その内容は
全て参照により本明細書に組み込まれる。
【0009】 デンドリマーはその表面に2種類の一本鎖ハイブリダイゼーション「アーム」
を持ち、それらを使って2つの重要な機能性が与えられる。一つのデンドリマー
分子はその表面にそれぞれの種類のアームを少なくとも100個持ちうる。一方
の種類のアームは標的特異性を確立するために特異的ターゲティング分子の結合
に使用され、他方の種類のアームはラベルまたはマーカーの結合に使用される。
デンドリマーの標的およびラベリング特異性を決定する分子は、オリゴヌクレオ
チドとしてまたはオリゴヌクレオチドコンジュゲートとして取り付けられる。デ
ンドリマー分子は、簡単なDNAラベリング、ハイブリダイゼーションおよびラ
イゲーション反応を使って、高度に標識された標的特異的プローブとして働くよ
うに構成することができる。
【0010】 調製した混合物を適当な緩衝剤の存在下で配合することにより、一方の種類の
「アーム」に蛍光ラベルが結合しており、かつ他方の種類の「アーム」にRTプ
ライマー結合cDNA断片の捕捉配列に相補的なオリゴヌクレオチドが結合して
いるデンドリマーを含む、デンドリマーハイブリダイゼーション混合物を得る。
次に、デンドリマー分子を含むデンドリマーハイブリダイゼーション混合物をマ
イクロアレイに添加し、一晩インキュベートしてハイブリダイゼーションパター
ンを形成させる。デンドリマー−cDNA間のハイブリダイゼーションに続いて
、マイクロアレイを洗浄することにより、ハイブリダイズしていない過剰のデン
ドリマーを取り除く。ハイブリダイゼーションパターンの遺伝子発現解析を行う
ことができるように、マイクロアレイをスキャンして、ラベルが生成するシグナ
ルを検出する。この方法を使用した場合の欠点の一つとして、試料の調製ならび
にハイブリダイゼーション工程および洗浄工程を含むアッセイの実施に、甚だし
い時間と労力が必要であることが挙げられる。
【0011】 望ましい特性(感度が高いこと、バックグラウンド「ノイズ」が低いこと、お
よび「偽陽性」がごくわずかであることなど)を犠牲にすることなく、試料の調
製およびアッセイの実施に費やされる時間と労力を著しく削減することは、大い
に望ましいだろう。遺伝子発現解析用の遺伝子試料の調製およびアッセイに必要
な複雑さおよび工程数を著しく低減し、しかも通常の研究用試薬、装置および技
術を使って実施することが可能な方法をさらに提供することは、遺伝子発現検出
マイクロアレイの技術分野における有意義な進歩になるだろう。
【0012】 (発明の要旨) 本発明は概してマイクロアレイでのアッセイおよび検出方法に関する。本発明
により、標的核酸試料および試料採取源の遺伝子プロファイルに関する情報を得
るためのハイブリダイゼーションパターンの作成に必要な時間および労力が著し
く削減される。さらに本発明は、優れた感度を有し、バックグラウンド「ノイズ
」が低く、「偽陽性」がごくわずかなマイクロアレイを提供する。本発明の方法
は一連の用途に使用することができる。
【0013】 本発明の一態様として、マイクロアレイでのアッセイおよび検出方法であって
、 1)それぞれが第1特定第1ヌクレオチド配列を含む多数のフィーチャーを有
するマイクロアレイを、 a)標的試料のmRNAから得られるcDNA試薬から構成される第1成分
(前記cDNAは捕捉配列を有する)と、 b)検出可能なシグナルを放出することができるラベルを含む少なくとも1
つの第1アームおよび捕捉配列に相補的な第2ヌクレオチド配列を持つ少なくと
も1つの第2アームを有するデンドリマーから構成される第2成分、 とを含む混合物と接触させる工程、 2)第1成分および第2成分を、第1成分が第2成分に結合することを可能と
するに足りる温度で、第1成分が第2成分に結合することを可能とするに足りる
時間にわたって混合する工程、および 3)この混合物を前記マイクロアレイと共にインキュベートすることにより、
第1ヌクレオチド配列が第1成分に結合することを可能とし、そのような結合の
結果として検出可能なシグナルを放出するフィーチャーを生成する工程、 から構成される方法を提供する。
【0014】 本発明のもう1つの態様として、マイクロアレイでのアッセイおよび検出方法
であって、 1)i)標的試料のmRNAから得られるcDNA試薬から構成される第1成
分(前記cDNAは捕捉配列を有する)と、 ii)検出可能なシグナルを放出することができるラベルを含む少なくとも1
つの第1アームおよび捕捉配列に相補的な第2ヌクレオチド配列を持つ少なくと
も1つの第2アームを有するデンドリマーから構成される第2成分、 とを含む混合物を、第1成分を第2成分に結合させてプレハイブリダイズしたc
DNA−デンドリマー複合体を形成させるのに足りる第1温度で、第1成分を第
2成分に結合させてプレハイブリダイズしたcDNA−デンドリマー複合体を形
成させるのに足りる時間にわたってインキュベートする工程、 2)それぞれが特定の第1ヌクレオチド配列を含む多数のフィーチャーを有す
るマイクロアレイを、前記混合物と接触させる工程、および 3)マイクロアレイおよびプレハイブリダイズしたcDNA−デンドリマー複
合体を、プレハイブリダイズしたcDNA−デンドリマー複合体を第1ヌクレオ
チド配列に結合させるのに足りる第2温度で、プレハイブリダイズしたcDNA
−デンドリマー複合体を第1ヌクレオチド配列に結合させるのに足りる時間にわ
たってインキュベートし、そのような結合の結果として検出可能なシグナルを放
出するフィーチャーを生成させることにより、マイクロアレイ上にハイブリダイ
ゼーションパターンを形成させる工程、 から構成される方法を提供する。
【0015】 本発明のもう1つの態様として、マイクロアレイでのアッセイおよび検出方法
であって、 1)それぞれが第1特定第1ヌクレオチド配列を含む多数のフィーチャーを有
するマイクロアレイを、 a)標的試料のmRNAから得られるcDNA試薬から構成される第1成分
(前記cDNAは捕捉配列を有する)と、 b)検出可能なシグナルを放出することができるラベルを含む少なくとも1
つの第1アームおよび捕捉配列に相補的な第2ヌクレオチド配列を持つ少なくと
も1つの第2アームを有するデンドリマーから構成される第2成分、 とを含む混合物と、接触させる工程、 2)第1成分および第2成分を、第1成分が第2成分に結合することを可能と
するに足りる温度で、第1成分が第2成分に結合することを可能とするに足りる
時間にわたって混合する工程、 3)マイクロアレイおよびプレハイブリダイズしたcDNA−デンドリマー複
合体を、プレハイブリダイズしたcDNA−デンドリマー複合体を第1ヌクレオ
チド配列に結合させるのに足りる第2温度で、プレハイブリダイズしたcDNA
−デンドリマー複合体を第1ヌクレオチド配列に結合させるのに足りる時間にわ
たってインキュベートし、そのような結合の結果として検出可能なシグナルを放
出するフィーチャーを生成させることにより、マイクロアレイ上にハイブリダイ
ゼーションパターンを形成させる工程、 から構成される方法を提供する。
【0016】 本発明のもう1つの態様として、マイクロアレイでのアッセイおよび検出方法
であって、 1)i)標的試料のmRNAから得られるcDNA試薬から構成される第1成
分(前記cDNAは捕捉配列を有する)と、 ii)検出可能なシグナルを放出することができるラベルを含む少なくとも
1つの第1アームおよび捕捉配列に相補的な第2ヌクレオチド配列を持つ少なく
とも1つの第2アームを有するデンドリマーから構成される第2成分、 とを含む混合物を、第1成分を第2成分に結合させてプレハイブリダイズしたc
DNA−デンドリマー複合体を形成させるのに足りる第1温度で、第1成分を第
2成分に結合させてプレハイブリダイズしたcDNA−デンドリマー複合体を形
成させるのに足りる時間にわたってインキュベートする工程、 2)第1成分および第2成分を、第1成分が第2成分に結合することを可能と
するに足りる温度で、第1成分が第2成分に結合することを可能とするに足りる
時間にわたって混合する工程、および 3)マイクロアレイおよびプレハイブリダイズしたcDNA−デンドリマー複
合体を、プレハイブリダイズしたcDNA−デンドリマー複合体を第1ヌクレオ
チド配列に結合させるのに足りる第2温度で、プレハイブリダイズしたcDNA
−デンドリマー複合体を第1ヌクレオチド配列に結合させるのに足りる時間にわ
たってインキュベートし、そのような結合の結果として検出可能なシグナルを放
出するフィーチャーを生成させることにより、マイクロアレイ上にハイブリダイ
ゼーションパターンを形成させる工程、 から構成される方法を提供する。
【0017】 本発明のさらなる実施形態では、スピンカラム(例えば図4または図5に記載
のスピンカラムなど)を使って、またはハイブリダイゼーションチャンバーもし
くはハイブリダイゼーションステーションを使って、上記cDNAを精製する。
【0018】 添付の図面(図中の同じ符号は同じ部品を示すものとする)により本発明の実
施形態を例示するが、本願の一部をなす特許請求の範囲によって包含される発明
が、これらの図面によって限定されると解釈してはならない。
【0019】 (発明の実施の形態) 本発明は概して、マイクロアレイでの検出およびアッセイを行うための核酸配
列試料を、マイクロアレイでの試料のアッセイに通例必要とされる時間および労
力が著しく削減されるような手法で調製する方法に関する。本発明の方法には、
研究用途および臨床用途に要求される感度、バックグラウンド「ノイズ」の低さ
および「偽陽性」の少なさを確保しつつ、より少ない工程数を使って、より短時
間で核酸配列試料を調製することができるという利点がある。経済性に優れた効
率のよい手法によって核酸配列試料が調製され、通常の研究技術、装置および試
薬を使って本発明の方法を実施できることから、これらは特に研究用途および臨
床用途に適している。
【0020】 本発明の方法では、実質的に平面状の基板の表面に固定されたまたは安定に結
合されたDNAまたは遺伝子プローブのアレイを、相補的プローブ/標的複合体
のハイブリダイゼーションパターンを生成させるのに十分なハイブリダイゼーシ
ョン条件で、標的核酸の試料と接触させる。当技術分野では、使用することがで
きる多種多様なマイクロアレイが知られている。次に、ハイブリダイズした核酸
試料を、標識デンドリマープローブの標的とし、ハイブリダイズさせることによ
り、特定のハイブリダイゼーションパターンに相当する検出可能なシグナルを生
成する。標的核酸にハイブリダイズした個々の標識デンドリマープローブは全て
、既知の強度の同じシグナルを生成することができる。したがって、標的核酸試
料の遺伝子プロファイルに関する定量的情報を得る目的で、マイクロアレイ中の
各陽性シグナルを「カウント」することができる。
【0021】 本発明をさらに詳しく説明する前に、本発明は以下に記載する本発明の特定の
実施形態に限定されないことを理解すべきである。というのも、以下に記載する
特定の実施形態には変更を施すことができ、それらの変更態様もまた本願特許請
求の範囲に包含されるからである。また、使用する用語は特定の実施形態を説明
するためのものであって、限定を意図するものではないことも理解すべきである
。むしろ本発明の範囲は、本願特許請求の範囲によって確定されるものとする。
【0022】 標的核酸と配列特異的にハイブリダイズすることができるマイクロアレイのD
NAまたは遺伝子プローブは、ポリヌクレオチドまたはそのハイブリッド形成性
の類似体もしくはミメティック(例えばホスホジエステル結合がホスホロチオエ
ート、メチルイミノ、メチルホスホネート、ホスホルアミデート、グアニジンな
どの代替連結基で置換されている核酸、リボースサブユニットが置換されている
(例えばヘキソースホスホジエステル)核酸、ペプチド核酸などを含むが、これ
らに限らない)であってよい。プローブの長さは一般に10〜1000ヌクレオ
チドの範囲にわたるだろう。本発明のある実施形態では、プローブは15〜15
0ヌクレオチドのオリゴヌクレオチド、より一般的には15〜100ヌクレオチ
ドのオリゴヌクレオチドである。別の実施形態では、プローブがさらに長くて通
常150〜1000ヌクレオチド長の範囲にわたる。この場合、ポリヌクレオチ
ドプローブは一本鎖でも二本鎖でもよいが、通常は一本鎖であり、cDNAまた
はクローン化された遺伝子から増幅されるPCR断片であってよい。基板表面の
DNAまたは遺伝子プローブは、好ましくは、これに限られるのではないが、解
析しようとする生理学的供給源の既知の遺伝子などに相当し、陽性ハイブリダイ
ゼーション事象を標的核酸試料が由来する生理学的供給源における特定の遺伝子
の発現と相関させることができるように、マイクロアレイ上の所定の位置に配置
される。標的核酸試料の作製には後述するような手法をとるため、遺伝子プロー
ブのマイクロアレイは一般的には、それらが対応する遺伝子の非鋳型鎖に相補的
な配列を持つだろう。
【0023】 遺伝子プローブを安定に結合させる基板は、プラスチック、セラミック、金属
、ゲル、膜、ガラスなどを含む様々な素材から製作することができる。マイクロ
アレイは、例えば遺伝子プローブを前もって形成させた後、支持体の表面にそれ
らを安定に結合させる方法、または支持体上で直接遺伝子プローブを成長させる
方法など、任意の好都合な従来の方法論に従って製造することができる。当業者
には多種多様なマイクロアレイ構成およびそれらの製造法が知られている。その
一つはScience,283,83,1999に記載されており、その内容は
参照により本明細書に組み込まれる。
【0024】 本明細書で使用する「ラベル」という用語は、直接的に、またはシグナル生成
系の1もしくは複数の他の要素との相互作用によって、検出可能なシグナルを与
えることができる因子を指す。本発明に利用することができる直接的検出が可能
なラベルとしては、例えばフルオレセイン、ローダミン、BODIPY、シアニ
ン色素(例えばAmersham Pharmaciaのもの)、Alexa色
素(例えばMolecular Probes,Inc.のもの)、蛍光色素ホ
スホルアミダイトなどの蛍光ラベル、および32S、32P、3Hなどの放射性同位
体が挙げられる。シグナル生成系の1または複数の他の要素との相互作用によっ
て検出可能なシグナルを与えるラベルの例としては、例えば直接検出することが
できるラベル部分(上述の蛍光部分など)から構成される相補的結合対要素に特
異的に結合する捕捉部分が挙げられる。ラベルは、好ましくは、可変的シグナル
を与えるのではなく、所定の期間にわたって一定した再現性あるシグナルを与え
るものである。
【0025】 本発明はさらに樹状核酸分子(すなわちデンドリマー)をラベルプローブ分子
として利用する。デンドリマーは、多数の互いに連結された二本鎖DNAの天然
または合成モノマーサブユニットからなる高度に分岐した複雑な分子である。デ
ンドリマーはNilsenら「樹状核酸構造(Dendritic Nucle
ic Acid Structures)」J.Theor.Biol.,18
7,273−284(1997)に詳述されており、その内容は全て参照により
本明細書に組み込まれる。デンドリマーの構造および製造に関するさらなる情報
は、米国特許第5,175,270号、同第5,484,904号および同第5
,487,973号に開示されており、これら米国特許の内容はそれぞれ参照に
より本明細書に組み込まれる。
【0026】 デンドリマーはその表面に2種類の一本鎖ハイブリダイゼーション「アーム」
を持ち、それらを使って2つの重要な機能性が与えられる。一つのデンドリマー
分子は各種類のアームを少なくとも100個持ちうる。一方の種類のアームは標
的特異性を確立するために特異的ターゲティング分子の結合に使用され、他方の
種類のアームはラベルまたはマーカーの結合に使用される。デンドリマーの標的
およびラベリング特異性を決定する分子は、オリゴヌクレオチドとしてまたはオ
リゴヌクレオチドコンジュゲートとして取り付けられる。デンドリマープローブ
は、簡単なDNAラベリング、ハイブリダイゼーションおよびライゲーション反
応を使って、高度に標識された標的特異的試薬として働くように構成することが
できる。
【0027】 蛍光標識デンドリマーを調製するには、Cap01RTプライマーおよびCa
p02RTプライマー(共にOligos Etc社から入手)上の捕捉配列に
対する相補配列を、既述の方法によって調製される精製樹状コア物質に、それぞ
れ結合させる(前掲のNilsonらの文献および上記米国特許’270号、’
904号および’973号を参照されたい)。好ましい実施形態では、Cap0
1RTプライマーはCy3(R)RTプライマーであり、Cap02RTプライ
マーはCy5(R)RTプライマーであるが、本発明はこれら2つの好ましい実
施形態に限定されるわけではない。5’Cy3(R)もしくはCy5(R)(好
ましい実施形態の場合)、より一般的にはCap01およびCap02を持つ、
4層デンドリマーの外側アームに相補的な30ヌクレオチド長オリゴヌクレオチ
ドを合成する(Cy3(R)、Cy5(R)、Cap01およびCpa02はO
ligos Etc.,Inc.(オレゴン州ウィルソンビル)から入手可能)
。次に、それらCy3(R)およびCy5(R)オリゴヌクレオチドをハイブリ
ダイズさせ、それぞれ対応するデンドリマーの外面に共有結合によって架橋する
。次に、過剰の捕捉および蛍光標識オリゴヌクレオチドを、サイズ排除クロマト
グラフィーなどの技術によって除去する。
【0028】 デンドリマーの濃度は、紫外可視分光光度計で、精製物質の260nmにおけ
る光学密度を測定することによって決定する。蛍光は蛍光計(FluoroMa
x、SPEX Industries)を使って最適信号雑音比波長で測定する
。Cy3およびCy5を使う好ましい実施形態の場合、Cy3は542nmを励
起し、570nmで蛍光を測定することができ、Cy5は641nmで励起し、
676nmで蛍光を測定することができる。
【0029】 本発明では、デンドリマープローブを使用することにより、アッセイに必要な
試料RNAの量が著しく低下すると同時に、デンドリマーの優れたシグナル増幅
能力によって感度が増大する。アッセイに必要なRNAの量を低下させることに
より、RTプライマーの量も同様に低下させて、後述のようにシグナル生成を改
善することができる。RTプライマー量の低下により、アッセイ準備中に必要な
洗浄の回数も減る。本発明により、ハイブリダイゼーション工程も一段階に減っ
て、感度が増大し、使用が容易になり、処理時間が著しく削減される。ハイブリ
ダイゼーションの速度と効率は、まずcDNAをデンドリマープローブにハイブ
リダイズさせてから、マイクロアレイにcDNAをハイブリダイズさせることに
よって、著しく増大する。この一段階ハイブリダイゼーション法は、cDNAハ
イブリダイゼーション緩衝液(50%ホルムアミド、10%硫酸デキストラン、
1×デンハート液、0.2%N−ラウロイルサルコシン、250μg/mL剪断
サケ精子DNA、2×SSC、20mMトリスpH7.5および再蒸留水)の使
用が省かれることにより、ハイブリダイゼーション緩衝液の数を1つに減らすこ
とにもなる。
【0030】 標的核酸は一般的には天然の供給源に由来するRNAから逆転写されたDNA
であるだろう。この場合、RNAは全RNA、ポリ(A)+mRNA、増幅され
たRNAなどからなる群より選択することができる。最初のmRNA源は多種多
様な試料中に存在することができ、その試料は通例生理学的供給源に由来するだ
ろう。生理学的供給源は様々な真核生物供給源に由来することができ、当該の生
理学的供給源には酵母などの単細胞生物ならびに多細胞生物(植物および動物、
特に哺乳動物を含む)に由来する供給源が含まれ、多細胞生物に由来する生理学
的供給源は、多細胞生物の特定の器官または組織に由来するか、そこから得られ
る単離された細胞に由来することができる。解析しようとする試料RNAをその
生理学的供給源から取得する際は、生理学的供給源を数多くの様々な処理工程に
付すことができる。そのような既知の処理工程としては、例えば組織のホモジナ
イゼーション、細胞の単離および細胞質抽出、核酸抽出などを挙げることができ
る。細胞、組織、器官または生物全体からRNAを単離する方法は当業者に知ら
れており、例えばManiatisら「Molecular Cloning:
A Laboratory Manual(第2版)」Cold Spring
Harbor Laboratory Press(1989)やAusub
elら「Current Protocols in Molecular B
iology」John Wiley & Sons,Inc.(1998)な
どに記載されている(これらの刊行物の内容はそれぞれ参照によって本明細書に
組み込まれる)。
【0031】 試料mRNAは、ハイブリダイズしたプライマーの酵素的伸長に十分な条件で
オリゴ(dT)プライマーまたはRTプライマーをmRNAにハイブリダイズさ
せることによって、cDNA型の標的核酸に逆転写される。プライマーはmRN
Aテールに効率よくハイブリダイズするのに十分な長さを持ち、その長さは概し
て10〜25ヌクレオチド、通常は10〜20ヌクレオチド、より一般的には1
2〜18ヌクレオチドになるだろう。
【0032】 応用には通例、配列特異的プライマーを使用する必要があることから、本発明
で使用される標準プライマーには「捕捉配列」ヌクレオチド部分がさらに含まれ
る。ここに挙げる好ましい捕捉配列はCap01RTプライマー捕捉配列(Ol
igos Etc.,Inc.(オレゴン州ウィルソンビル))またはCap0
2プライマー捕捉配列(Oligos Etc.,Inc.(オレゴン州ウィル
ソンビル))、さらに好ましくはCy3(R)RTプライマー捕捉配列(Oli
gos Etc.,Inc.(オレゴン州ウィルソンビル))またはCy5(R
)RTプライマー捕捉配列(Oligos Etc.,Inc.(オレゴン州ウ
ィルソンビル))である。これらの捕捉配列を以下に示す。 Cap01RTプライマー捕捉配列: 5’−ggC CTC ACT gCg CgT CTT Ctg TCC C
gC C−3’ Cap02RTプライマー捕捉配列: 5’−CCT gTT gCT CTA TTT CCC gTg Ccg C
TC Cgg T−3’。
【0033】 カスタムプライマーの場合は、対応するカスタムオリゴヌクレオチドプライマ
ーの5’末端に上記の捕捉配列を取り付けるべきである。このようにして標準R
Tプライマーの代わりにカスタムプライマーを使用する。本発明は標準RTプラ
イマーを使用するように工夫されているので、カスタムプライマーに換える場合
はいくつかの変更が必要かもしれない。そのような変更は当業者には知られてお
り、例えば使用するRNA試料の量およびタイプに基づいてプライマーの量およ
び混合物を調節することなどを挙げることができる。プライマーは上述のように
特異的ヌクレオチド配列からなる捕捉配列を有する。捕捉配列は、少なくとも1
つのラベルをさらに持っているデンドリマープローブのアームに取り付けられた
オリゴヌクレオチドに相補的である。このような相補的オリゴヌクレオチドは、
外部業者から入手することができ、また標識部分として入手することもできる。
ラベルはデンドリマープローブのアームに取り付けられた1または複数のオリゴ
ヌクレオチドに、当技術分野で知られているように直接または連結基を介して取
り付けることができる。好ましい実施形態では、Cy3(R)またはCy5(R
)標識オリゴヌクレオチド(好ましい態様の場合)をデンドリマーアームにハイ
ブリダイズさせて架橋することにより、デンドリマープローブを標識する。これ
らのCy3(R)またはCy5(R)標識デンドリマーは、それぞれCap01
またはCap02RTプライマー捕捉配列に相補的である。
【0034】 標的核酸試料の調製では、逆転写酵素およびプライマー伸長に必要な他の試薬
の存在下に、第1鎖cDNAを合成させるのに十分な条件で、プライマーをmR
NAと接触させる。この場合他の試薬には、例えばdNTP類、緩衝剤(例えば
トリス塩酸塩)、一価および二価カチオン源(例えばKCl、MgCl2)、R
Nアーゼ阻害剤およびスルフヒドリル試薬(例えばジチオスレイトール)などが
ある。第1鎖cDNA合成工程には、逆転写酵素活性を持つ様々な酵素(通常は
DNAポリメラーゼ)を使用することができる。適切なDNAポリメラーゼの例
には、好熱性の細菌および古細菌、レトロウイルス、酵母、アカパンカビ、ショ
ウジョウバエ、霊長類および齧歯類からなる群より選択される生物に由来するD
NAポリメラーゼがある。逆転写酵素活性を持つ適切なDNAポリメラーゼは生
物から単離するか、市販されているものを入手するか、当該ポリメラーゼをコー
ドするクローン化遺伝子を高レベルに発現させる細胞から、当業者に知られた方
法によって得ることができ、ポリメラーゼを得る方法は主に利便性、費用、可用
性などの因子に基づいて選択されるだろう。試薬類を混合する順序は所望により
変更してよい。
【0035】 好ましい一実施形態として、cDNA合成プロトコールでは、約0.25〜1
μgの全RNAまたは約12.5〜50ngのポリ(A)+mRNAを約0.2
pmoleのRTプライマー(0.2pmole)およびRNアーゼの入ってい
ない水と混合して、最終体積を約10μLとすることにより、RNA−RTプラ
イマー混合物を得る。次に、そのRNA−RTプライマー混合物を混和し、微量
遠心機にかけることによって、微量遠心管の底に内容物を集める。次にRNA−
RTプライマー混合物を10分間80℃に加熱した後、直ちに氷に移す。氷上に
置いた別の微量遠心管で、5×RT緩衝液約4μL、dNTP混合物1μL、R
Nアーゼの入っていない水4μLおよび200単位の逆転写酵素1μLを一つに
混合する。穏やかに混和し、微量遠心機に短時間かけることにより、内容物を微
量遠心管の底に集めて、これを反応混合物とする。RNA−RTプライマー混合
物を反応混合物と混合し、次に約42℃で第1鎖cDNAプライマー伸長産物を
形成させるのに十分な時間(通常約2時間を要する)インキュベートする。
【0036】 第1鎖の形成によって得られたcDNAまたは標的核酸を含む混合物をさらに
精製して、逆転写工程の完了後にまだ残っている可能性のある過剰のRTプライ
マーを除去することができる。過剰のRTプライマーはデンドリマープローブに
結合して、シグナルの強度および明度を低下させることにより、アッセイ感度を
低下させるだろう。この工程は随意の工程であるが、cDNA混合物の精製はマ
イクロアレイ中のシグナル強度を向上させ、結果としてハイブリダイゼーション
パターンのシグナル生成を改善する傾向がある。過剰なRTプライマーはシグナ
ルの強度および分解能は低下させうるので、RTプライマーの量はアッセイの品
質に影響を及ぼす。過剰なRTプライマーは、例えばスピンカラムアセンブリQ
IAquick(R)PCR精製キット(Qiagen(カリフォルニア州バレ
ンシア))またはハイブリダイゼーションチャンバーもしくはハイブリダイゼー
ションステーションを使用するなど、任意の適切な手段によってcDNA混合物
から除去することができる。スピンカラムアセンブリは、遠心分離手段によって
混合物から1または複数の成分を分離するために使用される既知の装置である。
【0037】 好ましくは、図4に示す従来のスピンカラムアセンブリによって、またはもう
1つの実施形態として図5のスピンカラムを使って、過剰のRTプライマーを除
去することができる。スピンカラム濾過材は、多数の樹脂細孔が樹脂全体に分布
しているサイズ排除樹脂コアからなる。樹脂細孔は過剰のRTプライマーを捕捉
するのに十分な大きさを持ち、cDNAを空隙容量に移動させる。過剰のRTプ
ライマーを除去するには、cDNA含有混合物をスピンカラムの一端にある保持
チューブに入れ、スピンカラムと混合物をある時間にわたって高い遠心力にかけ
る。混合物はカラムを通って拡散し、反対側から収集容器中に出ていく。その結
果、容器中に集められた溶出液は精製されたcDNAプローブを含む。
【0038】 本発明の方法を実施する際は、デンドリマープローブと標的cDNAとのハイ
ブリダイゼーションを引き起すような温度条件で、ある量の標識デンドリマープ
ローブを精製cDNAプローブ溶出液にハイブリダイゼーション緩衝液と共に加
える。具体的には、混合物を第1プレハイブリダイゼーション温度で十分な時間
インキュベートすることにより、デンドリマープローブをcDNAに付着させる
。ホルムアミドを含まないハイブリダイゼーション緩衝液を使用する場合、好ま
しい第1プレハイブリダイゼーション温度は約45〜60℃の範囲にあり、55
℃が好ましい。ホルムアミドを含むハイブリダイゼーション緩衝液を使用する場
合、好ましいプレハイブリダイゼーション温度はホルムアミドの含有率に依存し
、標準ホルムアミド非含有緩衝液の温度範囲からホルムアミドの存在量2%につ
き1℃の割合で低くなる。cDNAをデンドリマープローブとハイブリダイズさ
せてプレハイブリダイゼーション混合物を得るためには、混合物を好ましくは約
15〜20分間インキュベートする。
【0039】 次にプレハイブリダイゼーション混合物をマイクロアレイに加え、第2ハイブ
リダイゼーション温度で十分な時間インキュベートすることにより、cDNAを
マイクロアレイに結合させる。ホルムアミドを含まないハイブリダイゼーション
緩衝液を使用する場合、好ましい第2ハイブリダイゼーション温度は約42〜6
0℃の範囲にある。ホルムアミドを含むハイブリダイゼーション緩衝液を使用す
る場合、好ましいプレハイブリダイゼーション温度はホルムアミドの含有率に依
存し、標準ホルムアミド非含有緩衝液の温度範囲からホルムアミドの存在量2%
につき1℃の割合で低くなる。好ましくは、プレハイブリダイゼーション混合物
とマイクロアレイとを湿室中、第2温度で一晩インキュベートする。
【0040】 このような初期条件では、cDNAの捕捉配列は、cDNAがマイクロアレイ
の遺伝子プローブに結合する前に、デンドリマープローブに取り付けられた相補
鎖とプレハイブリダイズすることができる。次に、デンドリマープローブに結合
した標的cDNAを、標的cDNAがマイクロアレイ上のDNAまたは遺伝子プ
ローブにハイブリダイズできるような条件で、マイクロアレイと接触させる。得
られた混合物を一晩インキュベートして完全にハイブリダイズさせる。適当なハ
イブリダイゼーション条件は当業者にはよく知られており、Maniatisら
の著書(上記参照)にまとめられている。条件はハイブリダイゼーション中に所
望の特異性が得られるように調整することができる。本発明では任意の適当なハ
イブリダイゼーション緩衝液を使用することができる点に注意されたい。好まし
い一形態として、ハイブリダイゼーション緩衝液組成物は0.25M NaPO 4 、4.5%SDS、1mM EDTAおよび1×SSCを含むことができる。
もう1つの好ましい形態として、ハイブリダイゼーション緩衝液組成物は40%
ホルムアミド、4×SSCおよび1%SDSを含むことができる。
【0041】 ハイブリダイズしていないプローブ−cDNA複合体が検出工程でシグナルを
発することができる場合は、ハイブリダイゼーション工程に続いて洗浄工程を用
いることにより、ハイブリダイズしていない複合体をマイクロアレイから除去し
、マイクロアレイに結合しているハイブリダイズしたcDNA−デンドリマープ
ローブの目に見える不連続なパターンを残す。当業者にはそのための洗浄液およ
び洗浄プロトコールが種々知られており、それらを使用することができる。使用
する洗浄条件は使用するシグナル生成系の性質に必然的に依存するが、使用する
シグナル生成系に詳しい当業者にはわかるだろう。
【0042】 結果として得られる標識cDNA断片のハイブリダイゼーションパターンは、
cDNAの特定のラベルに基づいて選択される検出方法により、様々な方法で可
視化または検出することができる。代表的な検出手段には、例えばシンチレーシ
ョン計数、オートラジオグラフィー、蛍光測定、熱量測定、発光測定などがある
【0043】 上述したようなハイブリダイゼーションおよび洗浄工程および/または後続の
処理に続いて、結果として得られたハイブリダイゼーションパターンを検出する
。ハイブリダイゼーションパターンの検出または可視化では、標識の強度または
シグナル値の検出だけでなく定量も行われるだろう。これはハイブリダイゼーシ
ョンの各スポットからのシグナルを測定することを意味する。
【0044】 検出または可視化に続いて、ハイブリダイゼーションパターンを使って、マイ
クロアレイと接触させることによってハイブリダイゼーションパターンを形成さ
せた標識標的核酸試料ならびに標識標的核酸試料が由来する生理学的供給源の遺
伝子プロファイルに関する定量的および定性的情報を決定することができる。こ
のデータから、標的核酸試料を得た生理学的供給源に関する情報、例えば生理学
的供給源である組織または細胞中で発現される遺伝子のタイプならびに各遺伝子
の発現レベルなどを、特に定量的観点から導き出すことができる。2以上の生理
学的供給源から得た標的核酸の比較に本発明の方法を使用する場合は、ハイブリ
ダイゼーションパターンを比較して、パターン間の相違を確認することができる
。様々なプローブのそれぞれが既知の遺伝子に対応しているマイクロアレイを使
用する場合、不一致は、比較している生理学的供給源における特定遺伝子の示差
的発現に関連づけることができる。したがって本発明方法は示差的遺伝子発現ア
ッセイに役立ち、本発明の方法を疾患組織と正常組織(例えば新生物組織と正常
組織)、異なる組織タイプまたはサブ組織タイプなどの示差的発現解析に利用す
ることができる。
【0045】 上記の議論では本発明の典型的態様を開示し説明したに過ぎない。特許請求の
範囲に定義する本発明の精神と範囲から逸脱することなく様々な変更を施しうる
ことは、上記の議論ならびに添付の図面、特許請求の範囲および実施例から、当
業者には容易に理解されるだろう。
【0046】 実施例1 図2を参照して、マイクロアレイでの検出およびアッセイ方法を以下に説明す
る。
【0047】 マイクロアレイの調製 マイクロアレイは製造者の指示に従ってまたは常法により調製した。DNAま
たは遺伝子プローブを構成する核酸配列は既知の技術を用いてポリメラーゼ連鎖
反応で増幅した後、ガラススライド上にスポットし、常法に従って処理した。
【0048】 標的核酸配列試料(cDNA)の調製および濃縮 細胞の試料から抽出した全RNAまたはポリ(A)+RNAから標的核酸配列
(cDNA)を調製した。約10〜20μgの全RNAまたは500〜1000
ngのポリ(A)+RNAを含む試料の場合は、cDNAがマイクロアレイハイ
ブリダイゼーションを行うのに十分な濃度になるので、エタノール沈殿は必要な
く、これを省くことができる点に注意されたい。微量遠心管で、0.25〜5μ
gの全RNAまたは12.5〜500ngのポリ(A)+RNAを、3μLのC
y3(R)またはCy5(R)RTプライマー(0.2pmole)および最終
体積を10μLにする量のRNアーゼの入っていない水と共に加えて、RNA−
RTプライマー混合物とした。得られた混合物を混和し、微量遠心機に短時間か
けることにより、微量遠心管の底に内容物を集めた。次に、集めた内容物を80
℃に約10分間加熱した後、直ちに氷上に移した。氷上に置いた別の微量遠心管
で、5×RT緩衝液4μL、dNTP混合物1μL、RNアーゼの入っていない
水4μLおよび逆転写酵素(200単位)1μLを混合して反応混合物とした。
反応混合物を穏やかに混和し、微量遠心機に短時間かけることにより、微量遠心
管の底に内容物を集めた。RNA−RTプライマー混合物10μLと反応混合物
10μLとを手早く混和し、42℃で2時間インキュベートした。3.5μLの
0.5M NaOH/50mM EDTAを混合物に加えることにより、反応を
停止させた。その混合物を65℃で10分間インキュベートすることによってD
NA/RNAハイブリッドを変性させ、反応系を5μLの1Mトリス塩酸塩(p
H7.5)で中和した。次に、中和した反応混合物に38.5μLの10mMト
リス(pH8.0)/1mM EDTAを加えた(2チャンネル発現アッセイを
調製するために、3μLのCy3(R)RTプライマー(0.2pmole)の
代わりに3μLのCy5(R)RTプライマー(0.2pmole)を使って上
記の工程を繰り返し、調製したCy3(R)およびCy5(R)cDNA混合物
を10μLの10mMトリス(pH8.0)/1mM EDTAと共に混合して
得た反応混合物を、以下の工程で処理することもできる)。
【0049】 エタノール沈殿を行うために、2μLのキャリア核酸(10mg/mL線状ア
クリルアミド)を、中和した反応混合物に加えた。3M酢酸アンモニウム175
μLを混合物に加えて混和した。次に、得られた混合物に100%エタノール6
25μLを加えた。得られた混合物を−20℃で30分間インキュベートした。
試料を10,000gを越える加速度で15分間遠心分離した。上清を吸引し、
その上清またはcDNAペレットに70%エタノール330μLを加えた。次に
cDNAペレットを10,000gを越える加速度で5分間遠心分離した後、取
り出した。そのcDNAペレットを乾燥した(すなわち65℃で20〜30分)
【0050】 マイクロアレイに対するcDNA/デンドリマープローブ混合物のハイブリダ
イゼーション DNAハイブリダイゼーション緩衝液を65℃に10分間加熱することによっ
て融解し、再懸濁した。このハイブリダイゼーション緩衝液は40%ホルムアミ
ドを含んだ。諸成分が間違いなく均等に再懸濁するように、容器の反転によって
緩衝液を混和した。全ての物質が完全に再懸濁するまで、加熱と混和を繰り返し
た。必要に応じて、ある量の競合DNA(例えばCOT−1−DNAおよびポリ
dA)を加えた。cDNAを5.0μLの滅菌水に再懸濁した。
【0051】 第1の実施形態(1チャンネル解析)では、1種類の3DNA(R)試薬(G
enisphere,Inc.(ニュージャージー州モントベール))(Cy3
またはCy5)2.5μLを、再懸濁したcDNAに、DNAハイブリダイゼー
ション緩衝液(40%ホルムアミドを含むもの)12.5μLと共に加えた。も
う1つの態様では、2チャンネル解析用に、2種類の3DNA(R)試薬(Cy
3およびCy5で特異的に標識されたデンドリマー)を、再懸濁したcDNAに
、DNAハイブリダイゼーション緩衝液10μLと共に加えた。多チャンネル解
析(3チャンネル以上)のさらなる一実施形態では、3種類以上の3DNA(R
)試薬(Cy3、Cy5および他の標識部分を使って調製された1または複数の
試薬)2.5μLを、再懸濁したcDNAに、DNAハイブリダイゼーション緩
衝液10μLと共に加えた。
【0052】 ハイブリダイゼーション緩衝液体積を増やすために、所望の最終体積に達する
ようにDNAハイブリダイゼーション緩衝液を追加してもよい。ハイブリダイゼ
ーション緩衝液体積が35μLを越える場合は3DNA(R)試薬を追加する必
要もあるかもしれないことに注意されたい。
【0053】 DNAハイブリダイゼーション緩衝液混合物を約50℃で約15〜20分間イ
ンキュベートすることにより、cDNAを3DNA(R)試薬にプレハイブリダ
イズさせた。次に、プレイハイブリダイズした混合物をマイクロアレイに加え、
55℃で一晩インキュベートした。この段階でcDNAは遺伝子プローブにハイ
ブリダイズした。
【0054】 ハイブリダイゼーション後の洗浄 マイクロアレイを手早く洗浄して、過剰のデンドリマープローブを除去した。
まず、2×SSC緩衝液/0.2%SDSを使って、マイクロアレイを55℃で
10分間洗浄した。次に、2×SSC緩衝液を使って、マイクロアレイを室温で
10分間洗浄した。最後に、0.2×SSC緩衝液を使って、マイクロアレイを
室温で10分間洗浄した。
【0055】 シグナル検出 次に、ハイブリダイゼーションパターンを検出し、解析し、アッセイするため
に、スキャナー製造者の指示に従ってマイクロアレイをスキャンした。
【0056】 実施例2 図3を参照して、マイクロアレイでの検出およびアッセイ方法を以下に説明す
る。この方法では、プロトコール時間と工程数を削減し、シグナル強度を増大さ
せるために、スピンカラムアセンブリ(例えば図4または図5に記載のもの)を
使用する。
【0057】 マイクロアレイの調製 マイクロアレイは製造者の指示に従ってまたは常法により調製した。DNAま
たは遺伝子プローブを構成する核酸配列は既知の技術を用いてポリメラーゼ連鎖
反応で増幅した後、ガラススライド上にスポットし、常法に従って処理した。
【0058】 標的核酸配列試料(cDNA)の調製および濃縮 細胞の試料から抽出した全RNAまたはポリ(A)+RNAから標的核酸配列
(cDNA)を調製した。微量遠心管で、0.25〜5μgの全RNAまたは1
2.5〜500ngのポリ(A)+RNAを、1μLのCy3(R)またはCy
5(R)RTプライマー(5pmole)および最終体積を10μLにする量の
RNアーゼの入っていない水と共に加えて、RNA−RTプライマー混合物とし
た。得られた混合物を混和し、微量遠心機に短時間かけることにより、微量遠心
管の底に内容物を集めた。次に、集めた内容物を80℃に約10分間加熱した後
、直ちに氷上に移した。氷上に置いた別の微量遠心管で、5×RT緩衝液4μL
、dNTP混合物1μL、RNアーゼの入っていない水4μLおよび逆転写酵素
(200単位)1μLを混合して反応混合物とした。反応混合物を穏やかに混和
し、微量遠心機に短時間かけることにより、微量遠心管の底に内容物を集めた。
RNA−RTプライマー混合物10μLと反応混合物10μLとを手早く混和し
、42℃で2時間インキュベートした。3.5μLの0.5M NaOH/50
mM EDTAを混合物に加えることにより、反応を停止させた。その混合物を
65℃で10分間インキュベートすることにより、DNA/RNAハイブリッド
を変性させた。5μLの1Mトリス塩酸塩(pH7.5)を混合物に加えること
によって反応系を中和した。中和した反応混合物に71μLの10mMトリス(
pH8.0)/1mM EDTAを加えた(2チャンネル発現アッセイを調製す
るために、1μLのCy3(R)RTプライマー(5pmole)の代わりに1
μLのCy5(R)RTプライマー(5pmole)を使って上記の工程を繰り
返し、調製したCy3(R)およびCy5(R)cDNA混合物を42μLの1
0mMトリス(pH8.0)/1mM EDTAと共に混合して得た反応混合物
を、以下の工程で処理することもできる)。
【0059】 cDNA精製:SCスピンカラムアセンブリによる過剰なRTプライマーの除
去 図4のスピンカラムに関して、スピンカラムを数回反転することにより、濾過
材を再懸濁し、カラム内を均質なスラリーにした。スピンカラムから両端のキャ
ップをはずした。微量遠心管を用意し、その微量遠心管の底端を切り落とすか穿
刺した。スピンカラムの一端を、穿刺した微量遠心管に入れた後、穿刺した微量
遠心管を、手を加えていない第2の微量遠心管(すなわち収集管)に入れた。次
に、組み立てたスピンカラムを、図4に示すように微量遠心管の先端から15m
L遠心管に入れた。このスピンカラムを約1000gで、最大加速度に達してか
ら約3.5分間遠心分離した。スピンカラムをチェックして、遠心分離後にカラ
ムが完全に排液していること、およびスピンカラムの先端が収集管の液面より上
にあることを確認した。収集管にはスピンカラムから放出された約2〜2.5m
Lの透明な緩衝液が含まれていた。カラムバレル中の樹脂はほぼ乾燥していて、
変形またはひび割れを起こさずにきっちり充填されているように見えた。スピン
カラムの末端が液体部分に漬かっていた場合は、そのスピンカラムを捨て、新し
いスピンカラムを使って上記の工程を繰り返した。スピンカラムはこの時点で、
中和した反応混合物中の過剰のRTプライマーを除去する準備が整った。
【0060】 排液したスピンカラムを取り出し、既に15mL遠心管に入っている緩衝液収
集管の上に新しい1.0mL収集管を置いた。放出された緩衝液を捨てた。排液
したスピンカラムを新しい収集管に入れた。cDNAを含む中和した反応混合物
100μLをスピンカラム濾過材の中心に直接のせた。スピンカラムアセンブリ
を10,000×gで、最大加速度に達してから約2.5分間遠心分離した。次
に、新しい収集管に集めた溶出液を回収した。元の体積±10%が回収された。
溶出液はcDNAプローブを含んでいた。
【0061】 別法として、図5のスピンカラムを使って、スピンカラムを数回反転すること
により、濾過材を再懸濁し、カラム内を均質なスラリーにした。スピンカラムか
ら両端のキャップをはずした。次に、そのスピンカラムを図5に示すように15
mL遠心管に入れた。そのスピンカラムを約1000gで、最大加速度に達して
から約3.5分間遠心分離した。スピンカラムをチェックして、遠心分離後にカ
ラムが完全に排液していること、およびスピンカラムの先端が収集管の液面より
上にあることを確認した。収集管にはスピンカラムから放出された約2〜2.5
mLの透明な緩衝液が含まれていた。カラムバレル中の樹脂はほぼ乾燥していて
、変形またはひび割れを起こさずにきっちり充填されているように見えた。スピ
ンカラムの末端が液体部分に漬かっていた場合は、そのスピンカラムを捨て、新
しいスピンカラムを使って上記の工程を繰り返した。スピンカラムはこの時点で
、中和した反応混合物中の過剰のRTプライマーを除去する準備が整った。
【0062】 排液したスピンカラムを取り出し、透明な緩衝液を取り除いた。新しい1.0
mL収集管を15mL遠心管の底に入れた。cDNAを含む中和した反応混合物
100μLをスピンカラム濾過材の中心に直接のせた。スピンカラムアセンブリ
を10,000×gで、最大加速度に達してから約2.5分間遠心分離した。次
に、新しい収集管に集めた溶出液を回収した。元の体積±10%が回収された。
溶出液はcDNAプローブを含んでいた。
【0063】 エタノール沈殿を行うために、溶出液に2μLのキャリア核酸(10mg/m
L線状アクリルアミド)を加えた。3M酢酸アンモニウム250μLを混合物に
加えて混和した。次に、その混合物に100%エタノール875μLを加えた。
得られた混合物を−20℃で30分間インキュベートした。試料を10,000
×gを越える加速度で15分間遠心分離した。上清を吸引し、その上清またはc
DNAペレットに70%エタノール330μLを加えた。次にcDNAペレット
を10,000×gを越える加速度で5分間遠心分離した。次に上清を除去した
。そのcDNAペレットを乾燥した(すなわち65℃で20〜30分)。
【0064】 マイクロアレイに対するcDNA/デンドリマープローブ混合物のハイブリダ
イゼーション DNAハイブリダイゼーション緩衝液を65℃に加熱することによって融解、
再懸濁し、65℃で10分間維持した。このハイブリダイゼーション緩衝液は4
0%ホルムアミドを含んだ。諸成分が間違いなく均等に再懸濁するように、容器
の反転によって緩衝液を混和した。全ての物質が完全に再懸濁するまで、加熱と
混和を繰り返した。必要に応じて、ある量の競合DNA(例えばCOT−1−D
NAおよびポリdA)を加えてもよい。cDNAを5.0μLの滅菌水に再懸濁
した。
【0065】 第1の実施形態(1チャンネル解析)では、1種類の3DNA(R)試薬(G
enisphere,Inc.(ニュージャージー州モントベール))(Cy3
またはCy5)2.5μLを、再懸濁したcDNAに、DNAハイブリダイゼー
ション緩衝液(40%ホルムアミドを含むもの)12.5μLと共に加えた。も
う1つの実施形態では、2チャンネル解析用に、2種類の3DNA(R)試薬(
Cy3およびCy5で特異的に標識されたデンドリマー)を、再懸濁したcDN
Aに、DNAハイブリダイゼーション緩衝液10μLと共に加えた。多チャンネ
ル解析(3チャンネル以上)のさらなる一実施形態では、3種類以上の3DNA
(R)試薬(Cy3、Cy5および他の標識部分を使って調製された1または複
数の試薬)2.5μLを、再懸濁したcDNAに、DNAハイブリダイゼーショ
ン緩衝液10μLと共に加えた。
【0066】 ハイブリダイゼーション緩衝液体積を増やすために、所望の最終体積に達する
ようにDNAハイブリダイゼーション緩衝液を追加してもよい。ハイブリダイゼ
ーション緩衝液体積が35μLを越える場合は3DNA(R)試薬を追加する必
要もあるかもしれないことに注意されたい。DNAハイブリダイゼーション緩衝
液混合物を約50℃で約15〜20分間インキュベートすることにより、cDN
Aを3DNA(R)試薬(すなわちデンドリマープローブ)にプレハイブリダイ
ズさせた。この段階で、3DNA(R)試薬のデンドリマープローブはcDAN
上の捕捉配列とハイブリダイズした。20分後に、上記DNAハイブリダイゼー
ション緩衝液をマイクロアレイに加えた。マイクロアレイおよびDNAハイブリ
ダイゼーション緩衝液を覆い、温度約55℃の湿室で一晩インキュベートした。
この段階で、cDNAは遺伝子プローブにハイブリダイズした。
【0067】 ハイブリダイゼーション後の洗浄 マイクロアレイを手早く洗浄して、過剰のデンドリマープローブを除去した。
まず、0.2%SDSを含む2×SSC緩衝液を使って、マイクロアレイを55
℃で10分間洗浄した。次に、2×SSC緩衝液を使って、マイクロアレイを室
温で10分間洗浄した。最後に、0.2×SSC緩衝液を使って、マイクロアレ
イを室温で10分間洗浄した。
【0068】 シグナル検出 次に、ハイブリダイゼーションパターンを検出し、解析し、アッセイするため
に、スキャナー製造者の指示に従ってマイクロアレイをスキャンした。
【0069】 実施例3 マイクロアレイでの検出およびアッセイを行うもう一つの方法 マイクロアレイの調製 マイクロアレイは製造者の指示に従ってまたは常法により調製した。DNAま
たは遺伝子プローブを構成する核酸配列は既知の技術を用いてポリメラーゼ連鎖
反応で増幅した後、ガラススライド上にスポットし、常法に従って処理した。
【0070】 標的核酸配列試料(cDNA)の調製および濃縮 細胞の試料から抽出した全RNAまたはポリ(A)+RNAから標的核酸配列
(cDNA)を調製した。微量遠心管で、0.25〜10μgの全RNAまたは
12.5〜500ngのポリ(A)+RNAを、1μLのCy3(R)またはC
y5(R)RTプライマー(5pmole)および最終体積を10μLにする量
のRNアーゼの入っていない水と共に加えて、RNA−RTプライマー混合物と
した。得られた混合物を混和し、微量遠心機に短時間かけることにより、微量遠
心管の底に内容物を集めた。次に、集めた内容物を80℃に約10分間加熱した
後、直ちに氷上に移した。氷上に置いた別の微量遠心管で、5×RT緩衝液4μ
L、dNTP混合物1μL、RNアーゼの入っていない水4μLおよび逆転写酵
素(200単位)1μLを混合して反応混合物とした。反応混合物を穏やかに混
和し、微量遠心機に短時間かけることにより、微量遠心管の底に内容物を集めた
。RNA−RTプライマー混合物10μLと反応混合物10μLとを混合し、4
2℃で2時間インキュベートした。3.5μLの0.5M NaOH/50mM
EDTAを混合物に加えることにより、反応を停止させた。その混合物を65
℃で10分間インキュベートすることにより、DNA/RNAハイブリッドを変
性させた。5μLの1Mトリス塩酸塩(pH7.5)を混合物に加えることによ
って反応系を中和した。中和した反応混合物に71μLの10mMトリス(pH
8.0)/1mM EDTAを加えた。
【0071】 cDNA精製:SCスピンカラムアセンブリによる過剰なRTプライマーの除
去 図4のスピンカラムに関して、スピンカラムを数回反転することにより、濾過
材を再懸濁し、カラム内を均質なスラリーにした。スピンカラムから両端のキャ
ップをはずした。微量遠心管を用意し、その微量遠心管の底端を切り落とすか穿
刺した。スピンカラムの一端を穿刺した微量遠心管に入れた後、穿刺した微量遠
心管を、手を加えていない第2の微量遠心管(すなわち収集管)に入れた。次に
、組み立てたスピンカラムを、図4に示すように微量遠心管の先端から15mL
遠心管に入れた。このスピンカラムを約1000gで、最大加速度に達してから
約3.5分間遠心分離した。スピンカラムをチェックして、遠心分離後にカラム
が完全に排液していること、およびスピンカラムの先端が収集管の液面より上に
あることを確認した。収集管にはスピンカラムから放出された約2〜2.5mL
の透明な緩衝液が含まれていた。カラムバレル中の樹脂はほぼ乾燥していて、変
形またはひび割れを起こさずにきっちり充填されているように見えた。スピンカ
ラムの末端が液体部分に漬かっていた場合は、そのスピンカラムを捨て、新しい
スピンカラムを使って上記の工程を繰り返した。スピンカラムはこの時点で、中
和した反応混合物中の過剰のRTプライマーを除去する準備が整った。
【0072】 排液したスピンカラムを取り出し、既に15mL遠心管に入っている緩衝液収
集管の上に新しい1.0mL収集管を置いた。放出された緩衝液を捨てた。排液
したスピンカラムを新しい収集管に入れた。cDNAを含む中和した反応混合物
100μLをスピンカラム濾過材の中心に直接のせた。スピンカラムアセンブリ
を10,000×gで、最大加速度に達してから約2.5分間遠心分離した。次
に、新しい収集管に集めた溶出液を回収した。元の体積±10%が回収された。
溶出液はcDNAプローブを含んでいた。
【0073】 別法として、図5のスピンカラムを使って、スピンカラムを数回反転すること
により、濾過材を再懸濁し、カラム内を均質なスラリーにした。スピンカラムか
ら両端のキャップをはずした。次に、そのスピンカラムを図5に示すように15
mL遠心管に入れた。そのスピンカラムを約1000gで、最大加速度に達して
から約3.5分間遠心分離した。スピンカラムをチェックして、遠心分離後にカ
ラムが完全に排液していること、およびスピンカラムの先端が収集管の液面より
上にあることを確認した。収集管にはスピンカラムから放出された約2〜2.5
mLの透明な緩衝液が含まれていた。カラムバレル中の樹脂はほぼ乾燥していて
、変形またはひび割れを起こさずにきっちり充填されているように見えた。スピ
ンカラムの末端が液体部分に漬かっていた場合は、そのスピンカラムを捨て、新
しいスピンカラムを使って上記の工程を繰り返した。スピンカラムはこの時点で
、中和した反応混合物中の過剰のRTプライマーを除去する準備が整った。
【0074】 排液したスピンカラムを取り出し、透明な緩衝液を取り除いた。新しい1.0
mL収集管を15mL遠心管の底に入れた。cDNAを含む中和した反応混合物
100μLをスピンカラム濾過材の中心に直接のせた。スピンカラムアセンブリ
を10,000×gで、最大加速度に達してから約2.5分間遠心分離した。次
に、新しい収集管に集めた溶出液を回収した。元の体積±10%が回収された。
溶出液はcDNAプローブを含んでいた。
【0075】 マイクロアレイに対するcDNA/デンドリマープローブ混合物のハイブリダ
イゼーション DNAハイブリダイゼーション緩衝液を65℃に加熱することによって融解、
再懸濁し、65℃で10分間維持した。このハイブリダイゼーション緩衝液は4
0%ホルムアミドを含んだ。諸成分が間違いなく均等に再懸濁するように、容器
の反転によって緩衝液を混和した。全ての物質が完全に再懸濁するまで、加熱と
混和を繰り返した。必要に応じて、ある量の競合DNA(例えばCOT−1−D
NAおよびポリdA)を加えてもよい。溶出したcDNAプローブ5.0〜10
μLをハイブリダイゼーションに使用した。第1の実施形態(1チャンネル解析
)では、1種類の3DNA(R)試薬(Genisphere,Inc.(ニュ
ージャージー州モントベール))(Cy3またはCy5)2.5μLを、再懸濁
したcDNAに、DNAハイブリダイゼーション緩衝液(40%ホルムアミドを
含むもの)12.5μLと共に加えた。もう1つの実施形態では、2チャンネル
解析用に、2種類の3DNA(R)試薬(Cy3およびCy5で特異的に標識さ
れたデンドリマー)を、再懸濁したcDNAに、DNAハイブリダイゼーション
緩衝液10μLと共に加えた。多チャンネル解析(3チャンネル以上)のさらな
る一実施形態では、3種類以上の3DNA(R)試薬(Cy3、Cy5および他
の標識部分を使って調製された1または複数の試薬)2.5μLを、再懸濁した
cDNAに、DNAハイブリダイゼーション緩衝液10μLと共に加えた。
【0076】 ハイブリダイゼーション緩衝液体積を増やすために、所望の最終体積に達する
ようにDNAハイブリダイゼーション緩衝液を追加してもよい。ハイブリダイゼ
ーション緩衝液体積が35μLを越える場合は3DNA(R)試薬を追加する必
要もあるかもしれないことに注意されたい。DNAハイブリダイゼーション緩衝
液混合物を約50℃で約15〜20分間インキュベートすることにより、cDN
Aを3DNA(R)試薬(すなわちデンドリマープローブ)にプレハイブリダイ
ズさせた。この段階で、3DNA(R)試薬のデンドリマープローブはcDAN
上の捕捉配列とハイブリダイズした。20分後に、上記DNAハイブリダイゼー
ション緩衝液をマイクロアレイに加えた。マイクロアレイおよびDNAハイブリ
ダイゼーション緩衝液を覆い、温度約55℃の湿室で一晩インキュベートした。
この段階で、cDNAは遺伝子プローブにハイブリダイズした。
【0077】 ハイブリダイゼーション後の洗浄 マイクロアレイを手早く洗浄して、過剰のデンドリマープローブを除去した。
まず、0.2%SDSを含む2×SSC緩衝液を使って、マイクロアレイを55
℃で10分間洗浄した。次に、2×SSC緩衝液を使って、マイクロアレイを室
温で10分間洗浄した。最後に、0.2×SSC緩衝液を使って、マイクロアレ
イを室温で10分間洗浄した。
【0078】 シグナル検出 次に、ハイブリダイゼーションパターンを検出し、解析し、アッセイするため
に、スキャナー製造者の指示に従ってマイクロアレイをスキャンした。
【0079】 実施例4 cDNAアレイ用の検出キットを用いるマイクロアレイでの検出およびアッセ
イ方法 キットの内容 バイアル1:Cy3(R)3DNA(R)試薬(Genisphere(ニュ
ージャージー州モントベール)。20μLアッセイにつき2.5μLを使用。
【0080】 バイアル2:ハイブリダイゼーション緩衝液−0.25M NaPO4、4.
5%SDS、1mM EDTAおよび1×SSC(暗所に20℃で保存)。
【0081】 マイクロアレイの調製 マイクロアレイは製造者の指示に従ってまたは常法により調製した。DNAま
たは遺伝子プローブを構成する核酸配列は既知の技術を用いてポリメラーゼ連鎖
反応で増幅した後、ガラススライド上にスポットし、常法に従って処理した。
【0082】 3DNA(R)ハイブリダイゼーション バイアル2のハイブリダイゼーション緩衝液を65℃に10分間加熱すること
によって融解し、再懸濁した。諸成分が間違いなく均等に再懸濁するように、容
器の反転によって緩衝液を混和した。必要に応じて、全ての物質が再懸濁するま
で、加熱と混和を繰り返した。バイアル1の3DNA(R)試薬2.5μLを1
7.5μLのハイブリダイゼーション緩衝液に加えてハイブリダイゼーション混
合物とした。そのハイブリダイゼーション混合物をマイクロアレイに加えた。マ
イクロアレイを覆い、約37〜42℃の温度で湿室にて約6時間〜一晩インキュ
ベートした。
【0083】 ハイブリダイゼーション後の洗浄 0.2%SDSを含む2×SSC緩衝液を使って、マイクロアレイを42℃で
10分間洗浄した。次に、2×SSC緩衝液を使って、マイクロアレイを室温で
10分間洗浄した。最後に、0.2×SSC緩衝液を使って、マイクロアレイを
室温で10分間洗浄した。
【0084】 シグナル検出 次に、ハイブリダイゼーションパターンを検出し、解析し、アッセイするため
に、スキャナー製造者の指示に従ってマイクロアレイをスキャンした。
【図面の簡単な説明】
【図1】 先行技術による核酸配列試料検出およびアッセイ用マイクロアレ
イの調製工程を表す概念図である。
【図2】 本発明の一実施形態による核酸配列試料検出およびアッセイ用マ
イクロアレイの調製方法を表す概念図である。
【図3】 本発明のもう1つの実施形態による核酸配列試料検出およびアッ
セイ用マイクロアレイの調製方法を表す概念図である。
【図4】 図3に記載の方法で使用されるスピンカラムアセンブリの断面図
である。
【図5】 本発明で使用されるスピンカラムのもう1つの実施形態の断面図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 15/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4B024 AA11 CA01 CA04 HA12 4B029 AA07 AA23 BB20 CC08 FA01 FA12 4B063 QA01 QA18 QA19 QQ53 QR08 QR32 QR42 QR55 QR62 QR82 QS12 QS34 QS39 QX01

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1)それぞれが第1特定第1ヌクレオチド配列を含む多数の
    フィーチャーを有するマイクロアレイを、 a)標的試料のmRNAから得られるcDNA試薬から構成される第1成分(
    前記cDNAは捕捉配列を有する)と、 b)検出可能なシグナルを放出することができるラベルを含む少なくとも1つ
    の第1アームおよび捕捉配列に相補的な第2ヌクレオチド配列を持つ少なくとも
    1つの第2アームを有するデンドリマーから構成される第2成分、 とを含む混合物と接触させる工程、 2)第1成分および第2成分を、第1成分が第2成分に結合することを可能と
    するに足りる温度で、第1成分が第2成分に結合することを可能とするに足りる
    時間にわたって混合する工程、および 3)この混合物を前記マイクロアレイと共にインキュベートすることにより、
    第1ヌクレオチド配列が第1成分に結合することを可能とし、そのような結合の
    結果として検出可能なシグナルを放出するフィーチャーを生成する工程、 から構成される、マイクロアレイでの検出およびアッセイ方法。
  2. 【請求項2】 標的試料mRNAを、捕捉配列を有するある量のRTプライ
    マー、逆転写酵素およびヌクレオチドと、前記mRNAからcDNA試薬への逆
    転写を開始するのに十分な条件で接触させることにより、cDNA試薬から構成
    される第1成分を形成させる工程をさらに含む、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 ハイブリダイズしていない過剰のRTプライマーを、前記混
    合物のインキュベーションに先立って、前記第1成分から除去する工程をさらに
    含む、請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 さらに前記除去工程が第1成分をスピンカラム濾過材に通す
    工程から構成される請求項3の方法。
  5. 【請求項5】 第2成分が第1成分に結合することを可能とするに足りる温
    度が約50〜55℃である請求項1の方法。
  6. 【請求項6】 第1成分が第1ヌクレオチド配列に結合することを可能とす
    るに足りる温度が42〜65℃である請求項1の方法。
  7. 【請求項7】 第1成分が第1ヌクレオチド配列に結合することを可能とす
    るに足りる温度が約4時間〜72時間以上である請求項1の方法。
  8. 【請求項8】 第2成分が第1成分に結合することを可能とするに足りる時
    間が約0.25時間〜1時間である請求項1の方法。
  9. 【請求項9】 マイクロアレイおよび混合物を湿室中、約42〜65℃の温
    度で一晩インキュベートする請求項9の方法。
  10. 【請求項10】 生成した検出可能なシグナルおよびハイブリダイゼーショ
    ンパターンを検出するためにマイクロアレイをスキャンする工程をさらに含む請
    求項1の方法。
  11. 【請求項11】 マイクロアレイおよび混合物のインキュベーション後にマ
    イクロアレイに結合していないデンドリマーを除去するためにマイクロアレイを
    洗浄する工程をさらに含む請求項1の方法。
  12. 【請求項12】 さらに前記洗浄工程が、 0.2%SDSを含む2×SSC緩衝液を使ってマイクロアレイを55℃で約
    10分間洗浄すること、 2×SSC緩衝液を使ってマイクロアレイを室温で約10分間洗浄すること、
    および 0.2×SSC緩衝液を使ってマイクロアレイを室温で約10分間洗浄するこ
    と、 から構成される請求項11の方法。
  13. 【請求項13】 前記混合物がさらにハイブリダイゼーション緩衝液を含む
    請求項1の方法。
  14. 【請求項14】 さらに前記ハイブリダイゼーション緩衝液が0.25M
    NaPO4、4.5%SDS、1mM EDTAおよび1×SSCから構成され
    る請求項13の方法。
  15. 【請求項15】 さらに前記ハイブリダイゼーション緩衝液が40%ホルム
    アミド、4×SSCおよび1%SDSから構成される請求項13の方法。
  16. 【請求項16】 前記除去工程にハイブリダイゼーションチャンバーの使用
    がさらに含まれる請求項3の方法。
  17. 【請求項17】 前記除去工程にハイブリダイゼーションステーションの使
    用がさらに含まれる請求項3の方法。
  18. 【請求項18】 1)i)標的試料のmRNAから得られるcDNA試薬か
    ら構成される第1成分(前記cDNAは捕捉配列を有する)と、 ii)検出可能なシグナルを放出することができるラベルを含む少なくとも1
    つの第1アームおよび捕捉配列に相補的な第2ヌクレオチド配列を持つ少なくと
    も1つの第2アームを有するデンドリマーから構成される第2成分、 とを含む混合物を、第1成分を第2成分に結合させてプレハイブリダイズしたc
    DNA−デンドリマー複合体を形成させるのに足りる第1温度で、第1成分を第
    2成分に結合させてプレハイブリダイズしたcDNA−デンドリマー複合体を形
    成させるのに足りる時間にわたってインキュベートする工程、 2)それぞれが特定の第1ヌクレオチド配列を含む多数のフィーチャーを有す
    るマイクロアレイを、前記混合物と接触させる工程、および 3)マイクロアレイおよびプレハイブリダイズしたcDNA−デンドリマー複
    合体を、プレハイブリダイズしたcDNA−デンドリマー複合体を第1ヌクレオ
    チド配列に結合させるのに足りる第2温度で、プレハイブリダイズしたcDNA
    −デンドリマー複合体を第1ヌクレオチド配列に結合させるのに足りる時間にわ
    たってインキュベートし、そのような結合の結果として検出可能なシグナルを放
    出するフィーチャーを生成させることにより、マイクロアレイ上にハイブリダイ
    ゼーションパターンを形成させる工程、 から構成される、マイクロアレイでの検出およびアッセイ方法。
  19. 【請求項19】 前記cDNAがスピンカラムを使って得られる請求項18
    の方法。
JP2001565371A 2000-03-08 2001-03-08 マイクロアレイでのアッセイおよび検出方法 Withdrawn JP2003526095A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US18768100P 2000-03-08 2000-03-08
US60/187,681 2000-03-08
PCT/US2001/007477 WO2001066555A1 (en) 2000-03-08 2001-03-08 Methods for assay and detection on a microarray

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003526095A true JP2003526095A (ja) 2003-09-02

Family

ID=22690004

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001565371A Withdrawn JP2003526095A (ja) 2000-03-08 2001-03-08 マイクロアレイでのアッセイおよび検出方法

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP1261617B1 (ja)
JP (1) JP2003526095A (ja)
AT (1) ATE328001T1 (ja)
AU (1) AU4732801A (ja)
DE (1) DE60120118T2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5124246A (en) * 1987-10-15 1992-06-23 Chiron Corporation Nucleic acid multimers and amplified nucleic acid hybridization assays using same
US5849481A (en) * 1990-07-27 1998-12-15 Chiron Corporation Nucleic acid hybridization assays employing large comb-type branched polynucleotides

Also Published As

Publication number Publication date
DE60120118D1 (de) 2006-07-06
EP1261617A1 (en) 2002-12-04
DE60120118T2 (de) 2007-05-03
ATE328001T1 (de) 2006-06-15
EP1261617A4 (en) 2004-11-10
AU4732801A (en) 2001-09-17
EP1261617B1 (en) 2006-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1319179B1 (en) Methods for detecting and assaying nucleic acid sequences
JP2005502346A (ja) 核酸配列の非特異的ハイブリダイゼーションをブロックするための方法
AU2001247328B2 (en) Methods for assay and detection on a microarray
US7718365B2 (en) Microarray analysis of RNA
AU2001247328A1 (en) Methods for assay and detection on a microarray
JP2002504812A (ja) 核酸アレイ
EP1075542A1 (en) Quantitative microarray hybridization assays
US9145582B2 (en) Microarray techniques for nucleic acid expression analyses
US6316608B1 (en) Combined polynucleotide sequence as discrete assay endpoints
US20060134667A1 (en) Method for detecting fusion gene
JP2005500051A (ja) 比率に基づくオリゴヌクレオチドプローブの選択
US20050003366A1 (en) Method for reusing standard blots and microarrays utilizing DNA dendrimer technology
JP2003516166A (ja) ハイブリダイゼーション反応のための標準化コントロール及び二重鎖プローブ
US20020094538A1 (en) Methods for detecting and assaying nucleic acid sequences using temperature cycling
US20030211496A1 (en) Quality control reagents for nucleic acid microarrays
JP2003526095A (ja) マイクロアレイでのアッセイおよび検出方法
CN1954085A (zh) Rna的微阵列检测
JP2004147501A (ja) Dnaの高感度検出法
JPWO2012173015A1 (ja) プローブセット及びその利用

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080513