JP2003525453A - 下痢診断パネルを有する装置 - Google Patents

下痢診断パネルを有する装置

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JP2003525453A
JP2003525453A JP2001563907A JP2001563907A JP2003525453A JP 2003525453 A JP2003525453 A JP 2003525453A JP 2001563907 A JP2001563907 A JP 2001563907A JP 2001563907 A JP2001563907 A JP 2001563907A JP 2003525453 A JP2003525453 A JP 2003525453A
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    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

Abstract

(57)【要約】 本発明は、糞便内の1つ以上の特定の健康状態及び/又は栄養学的標識の検出に適合したセンサを備える装置に関する。この装置は、世話人に標識の発生又は量を信号で送ることもできる。好ましい実施形態では、この装置は少なくとも2つのセンサを有する診断パネルを含む。このセンサは、体外排泄物中又は着用者の皮膚上の異なる標的とする生物学的検体の検出に適合している。本発明の装置は、下痢などの特定の病状の原因を決定し、世話人、着用者、又は発生の作動装置に信号を送るように適合した、診断パネルを備えることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、健康状態及び/又は栄養学的標識として有用な、糞便の成分の検出
及び/又は測定に適合したセンサを有する装置に関する。
【0002】 (発明の背景) 今日では、健康状態の標識のために、血液を分析することにより、個人の様々
な病気又は健康状態を検出するセンサを備えた装置が知られている。最も広く知
られているものとしては、糖尿病患者が自分の血糖濃度を監視して、糖濃度のバ
ランスを保つのに必要なインスリンの量を決定することができる、血糖値モニタ
ーが挙げられる。さらに、酔っ払い運転の容疑者の呼気中アルコール(すなわち
エタノール)レベルを検出するのに適合したセンサを備えた携帯用装置が広く知
られており、様々な警察機関で使用されている。その利便性と信頼性のため、こ
れらの装置は、一般にこのような利用に対する好ましい手段として伝統的な実験
室試験に置き換わってきた。これらの装置は、血液及び呼気中の予め定義した標
的とする検体に反応し、標的とする検体の存在及び/又はレベルを表示する。し
かし、これらのいずれも、潜在的な健康問題及び/又は栄養状態の標識として機
能する、被験者の糞便の化学的及び/又は生物学的成分を明確には検出しない。
特に下痢症状、中毒、及び栄養失調に関係する糞便の健康状態及び/又は栄養学
的標識に関するデータを介護人及び/又は医療関係者に迅速に提供する、便利で
精確な手段は入手できない。さらにこれらの装置は、いつ健康又は栄養に関わる
事象が起こるかを予測して、臨床的に観察可能な症状が発現する前に、被験者又
は介護人に予防又は治療行為が必要であるという信号を送るものではない。
【0003】 (発明の要約) 本発明は、糞便中の1つ以上の特定の健康状態及び/又は栄養学的標識の検出
に適合したセンサを具備する装置に関する。この装置はまた、世話人に標識の発
生又は量に関する信号を送ることもできる。好ましい実施形態では、この装置は
少なくとも2つのセンサを含む診断パネルを備える。このセンサは、体外排泄物
中又は着用者の皮膚上の異なる標的とする生物学的検体の検出に適合している。
本発明の装置は、下痢などの特定の病状の原因を決定し、世話人、着用者、又は
発生の作動装置に信号を送るように適合された、診断パネルを備えることが好ま
しい。
【0004】 (発明の詳細な説明) 本明細書で使用する時、用語「装置」は、健康状態及び/又は栄養学的標識と
して有用な、標的とする化学的及び/又は生物学的検体のために、体外排泄物、
特に糞便を分析する装置類又は器械類を指す。この装置は一般に再利用可能であ
る。本明細書で使用する時、用語「再利用可能」は、最初の使用後にすぐに廃棄
されず、その後の装置の使用でも用いられる、少なくとも1つの構成要素を有す
る装置を述べる。装置の少なくとも一部分は、使い捨てであってよい。本明細書
で使用する時、用語「使い捨て」は、一般に洗濯を意図していない、又はそうで
なく再保管若しくは再使用を意図していない(すなわち1度の使用後に廃棄を意
図している)吸収装置を述べる。
【0005】 装置20は、好ましくは、体外排泄物中の1つ以上の健康状態及び/又は栄養
学的標識の検出に適合した少なくとも1つのセンサ60も含み、前記検出の信号
を被験者、世話人、又は作動装置に送信する能力を有する。本明細書で使用する
時、用語「被験者」は、排泄物を分析される人を指す。本明細書で使用する時、
用語「世話人」は、看護婦や親のような被験者の世話を担う個人を指す。本明細
書で使用する時、用語「医療関係者」は、医者、看護婦、及び実験技術者のよう
な医療関連分野で教育を受けた個人を指す。ある場合には、これらの用語は交換
可能に使用してよい。例えば、被験者はまた介護人でもあってよく、介護人は医
療専門家であってよい、などということである。本明細書で使用する時、用語「
センサ」は、事象又は事象に関係するパラメータを検出する能力のある装置を指
す。事象に関係するパラメータとは、その系の基準の枠内に発生する事象と相互
関連のある、任意の測定可能な信号(すなわち、排泄物、被験者、又はそれらの
成分に起因する信号)である。センサは、1つ以上の特定の入力に反応する任意
のものを含む。センサは、化学的、電気化学的、生化学的、又は生物学的なもの
であってよい。本発明の装置は、被験者、世話人、及び/又は医療関係者に、糞
便、尿、経血のような体外排泄物中の1つ以上の健康状態又は栄養学的標識の存
在及び/又は濃度を表示する信号を提供するセンサを特に備える。この信号は、
視覚信号を含む光信号(例えば、比色分析又は蛍光表示器)、化学信号(例えば
、pHの変化、酵素活性、又は他の任意の化学種の濃度)、又は電気信号であっ
てよい。
【0006】 本明細で使用する時、「健康状態標識」及び「栄養学的標識」(例えば、ヒト
の糞便中の)は、排泄物中に見つかり得る任意の元素成分、化学的成分、又は生
物学的成分、並びにそれぞれ個人の健康(例えば、病気、感染、中毒など)と栄
養状態との定義された関係を有する、成分の任意の結合又は成分間の関係(例え
ば、比など)を指す。被験者の栄養状態には、例えば、代謝効率、栄養不足、栄
養の吸収又は吸収不良、食物及び飲料の摂取、食物アレルギー(例えば、落花生
に対する)、食物不耐症(例えば、乳糖不耐症)、腸内細菌生態(例えば、ビフ
ィズス菌及び乳酸桿菌のような善玉菌)、並びに全エネルギー・バランスが含ま
れる。
【0007】 健康状態標識としては、重金属類(例えば、鉛、水銀など)、放射性物質類(
例えば、セシウム、ストロンチウム、ウランなど)、脂質類、酵素類、内因性分
泌物類、蛋白質含有物質(例えば、キャスト(casts))、粘膜、及び、感染症
、下痢、胃腸の苦痛若しくは疾病、又は中毒のような種々の健康問題に関連し得
る微生物類(後のバイオセンサーの項でより詳細に述べる)を含み得る。重金属
類は、特に一部の開発途上国、並びに開発途上国の高齢な及び/又はあまり裕福
でない地域では、深刻な健康被害となる。例えば、鉛及び水銀中毒は、環境源(
例えば、含鉛ペイント、規制されていない重工業など)からこれらの重金属類を
摂取することによって発生し、死に至ることもある。通常は、これら及び他の重
金属類による低レベルの中毒は、特に子供の知能及び/又は身体発育の遅れの原
因となり、これは長期間にわたって発生する可能性があり、個体に持続的な影響
を及ぼす。キャスト(casts)(例えば、尿中)のような蛋白質含有物質は、タ
ム・ホースフォール(Tamm-Horsfall)蛋白質を標的とすることによって検知し
得る。タム・ホースフォール(Tamm-Horsfall)蛋白質に対するセンサの好適な
例が、米国特許第5,780,239号に述べられており、これを参照として本
願に組み込む。重金属に対する好適なセンサ及び/又はこれらのセンサに有用な
識別手段は、米国特許第5,595,635号、同第5,865,972号、同
第5,814,205号、同第5,468,366号により詳細に述べられてお
り、これらを全て参照として本願に組み込む。
【0008】 栄養学的標識の非限定例としては、カルシウム、ビタミン類(例えば、チアミ
ン、リボフラビン、ナイアシン、ビオチン、葉酸、パントテン酸、アスコルビン
酸、ビタミンEなど)、電解質類(例えば、ナトリウム、カリウム、塩素、重炭
酸など)、脂質類、脂肪酸類(長鎖及び短鎖)、石鹸類(例えば、カルシウムパ
ルミテート)、アミノ酸類、酵素類(例えば、ラクトース、アミラーゼ、リパー
ゼ、トリプシンなど)、胆汁酸類及びそれらの塩類、ステロイド類、並びに炭水
化物類が挙げられる。例えば、カルシウムの吸収不良は、長期的な骨量不足を引
き起こし得るという点で重要である。成人、特に高齢の女性でのカルシウム吸収
の重要性は強く訴えられているが、これは子供(特に乳幼児)でもまた重要な事
項である。乳幼児の食事はカルシウム吸収に影響する可能性があり、それ故、骨
量及び/又は骨密度に影響し得る。例えば、特殊調整粉乳中のトリグリセリド上
のパルミチン酸の位置が、2−位置(すなわち、ヒトの母乳のように)から、1
−及び/又は3−位置(例えば、ある種の特殊調整粉乳のように)へと変化する
と、トリグリセリド「主鎖」からのパルミチン酸の切断が減少し、その結果、こ
の栄養物の体への吸収が減少する。この切断していないパルミチン酸は、消化管
内でカルシウムと結合して石鹸(すなわちカルシウムパルミテート)となり、体
から糞便として排泄される。(この過程は「小児期の病気の記録文書(Archive
of Disease in Childhood)」(1997年11月)77 F178−F184
に詳細に説明されている。)従って、糞便中のカルシウム及び/又は石鹸含有量
は、消化器系でのカルシウム吸収を評価し得る1つの手段である。アルセナゾ(
Arsenazo)III(酸性環境)及びクレゾールフタレイン・コンプレクソン(Cr
esolphthalein Complexone)(塩基性環境)に基づく好適な比色分析カルシウム
センサが、ミズーリ州セントルイスのシグマ−アルドリッチ・ケミカル(Sigma-
Aldrich Chemical)から、それぞれカタログ番号588−3及び587−Aとし
て入手可能である。カルシウムに対する他の代表的なセンサ、及び/又はこのセ
ンサに有用な識別手段が、米国特許第5,705,620号、同第5,580,
441号、及び同第5,496,522号に、より詳細に説明されているが、こ
れら全てを参照として本願に組み込む。
【0009】 本発明のセンサは、支持体構造と一体にしてもよい。支持体構造は、センサを
保持しても、固定しても、及び/又は少なくとも部分的に内包してもよい。支持
体構造の例には、弾性又は非弾性の織布及び不織布ウェブ、フィルム、発泡体、
スクリム、ヒドロゲルなどの1つ以上の層が含まれる。センサは、支持体構造に
取り付けてもよく、支持体構造の2つ以上の構成要素、層、若しくは折り目の間
に保持してもよく、又は支持体構造内に密封してもよい。支持体構造は、装置、
その構成要素、又は被験者の皮膚に該支持体構造の少なくとも一部分を固定する
ために、任意選択で、接着剤、皮膚接着組成物、又は他の取り付け手段を備えて
もよい。さらに、支持体の少なくとも一部が水溶性であってもよい。
【0010】 本発明の特定の実施形態では、センサ60がバイオセンサを備えてもよい。本
明細書で使用する時、用語「バイオセンサ」は、1つ以上の標的とする病原微生
物又は関連生体分子(例えば、酵素センサ、オルガネラセンサ、組織センサ、微
生物センサ、免疫センサ、又は電気化学センサ)の検出に適合した、1つ以上の
生物学的反応手段を備える構成要素として定義される。用語「生物学的反応」は
、本明細書で述べたような標的とする病原微生物及び/又は関連生体分子と選択
的に相互作用し、且つ好ましくは結合することができる能力を有することとして
定義される。一般にバイオセンサは、標的とする生物学的活性検体と特に結合し
、それ故に検出する手段を提供することによって機能する。このように、バイオ
センサは、糞便のように多くの化学的及び生物学的存在物の混合物とともに存在
する時でさえも、きわめて選択的である。標的とする生物学的検体が、多様な生
物学的成分及び他の成分を含む複雑な混合物の微量成分であることがよくある。
従って、多くのバイオセンサ用途では、10億分の1、1兆分の1、又は更に低
い濃度の標的検体の検出が必要である。その結果、複雑な混合物中の標的とする
生物学的検体を認識するために、バイオセンサには約107−108以上の識別率
が求められる可能性がある。
【0011】 本発明のバイオセンサは、特定の検体に対してきわめて特有の結合又は検出選
択性を実現する、生物認識要素又は分子認識要素を備えてもよい。この生物認識
要素若しくは生物認識システムは、酵素若しくは酵素のシーケンス、抗体、膜受
容体蛋白質、DNA、細胞小器官、天然若しくは合成細胞膜、非損傷若しくは部
分生存若しくは非生存細菌性の植物若しくは動物細胞、又は植物若しくは哺乳類
組織片のような生物学的由来材料であってよく、一般に、標的とする生物学的検
体と特に相互作用するように機能する。生物認識要素は、検体の選択的認識、及
び出力信号に対して基礎を与える物理化学的信号の原因である。 バイオセンサには、生物触媒バイオセンサ及び生物親和バイオセンサを含む。
生物触媒バイオセンサの実施形態では、生物認識要素は「生物触媒」であり、酵
素、細胞小器官、植物又は哺乳類組織片、又は全細胞を含んでよく、選択的結合
サイト「ターンオーバー」(すなわち検出工程中に再度使用することができる)
が入力信号を有意に増幅する。こういった生物触媒センサは、一般に、リアルタ
イムでの連続的な感知に有用である。
【0012】 生物親和センサは、一般に、細菌類、ウイルス類、及び毒素類に適用可能であ
り、化学受容器ベースのバイオセンサ及び/又は免疫学的センサ(すなわち免疫
センサ)を含む。化学受容器は、高度な選択性を持つ環境中の化学物質を感知す
るための、生存可能な生物の能力の部分的原因となる、複雑な生物分子のマクロ
集合体である。化学受容器ベースのバイオセンサは、標的とする生物学的検体の
存在又は濃度の信号(視覚的、電気的など)を提供する手段に関係する、1つ以
上の天然又は合成化学受容器を含む。特定の実施形態では、化学受容器を、検出
可能な電気信号を提供するように、電極(すなわち電気変換器)と関連させても
よい。化学受容器は、全若しくは部分神経管束(例えば、触覚若しくは他の感知
器官)、及び/又は全若しくは部分的な天然若しくは合成細胞膜を含んでもよい
。一方、免疫センサの生物認識要素は、一般に抗体である。抗体はきわめて特異
的であり、細菌類、ウイルス類、微生物の断片(例えば、細菌類の細胞壁、寄生
動物卵又はそれらの一部など)、及び大きい生物分子に向かって進ませることが
できる。好適な抗体は、単クローン性又は多クロ−ン性であってよい。いずれの
場合でも、標的とする生物学的検体に暴露されると、バイオセンサの受容サイト
が飽和するので、生物親和バイオセンサは一般に不可逆性である。
【0013】 特定の実施形態では、RNA/DNAプローブ又は他の高親和結合系のように
、生物触媒生物親和バイオセンサーを組み合わせてもよく、この際最初の生物認
識事象に続いて信号の生物学的増幅が起こる。例えば、特定の細菌類は、DNA
のような遺伝材料を、少数(例えば、500以下)の有機体を検出するための生
物認識要素及びPCR(すなわちポリメラーゼ鎖反応)増幅器として含むバイオ
センサによって検出することができる。生物触媒及び生物親和バイオセンサシス
テムについては、「ジャーナル・オブ・クロマトグラフィー(Journal of Chrom
atography)」510(1990年)347−354、及び「カーク・オスマー
化学技術百科事典(Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology)」第
4版、(1992年)(ニューヨーク、ジョン・ワイリー&サンズ(John Wiley
& Sons))に、より詳細に説明されており、これらの開示を参照として本願に組
み込む。
【0014】 本発明のバイオセンサは、差し迫った(すなわち、将来症状が現れそうな)又
は現在のヒトの全身性疾患の状態に関連する、生物学的に活性な検体を検出する
ことが好ましく、これらに限定されるものではないが、病原性細菌類、寄生動物
類(例えば、卵又はその一部、嚢胞、又は成熟体を含む、ライフ・サイクルの任
意段階)、ウイルス類、カンジダ・アルビカンスのような菌類、病原体に対する
抗体類、及び/又は細菌産生毒素が挙げられる。さらに、このバイオセンサは、
皮膚のかぶれ又は炎症の臨床的発現に先行し得る、ストレス蛋白質類(例えば、
サイトカイン類)及びIL−1α(インターロイキン1α)のような、差し迫っ
た又は現在の局所的な健康問題に関連する生物学的活性検体を標的としてもよい
。<alpha>好ましい実施形態では、バイオセンサは事前作動センサとして機能し
、被験者、世話人、又は医療関係者に、臨床症状の発現の前に、差し迫った状態
を検出して知らせる。これにより、対象への予防又は改善処置を施行する時間が
得られ、それによって、回避できなかった場合にも、症状の重症度及び持続期間
を顕著に減少させることができる。さらに、センサ60は、被験者の体外排泄物
(例えば、糞便)中の標的とする生物学的検体の存在を検出することにより、バ
イオセンサに接触する皮膚又は環境表面のような表面上の残留物汚染を検出し、
信号を提供し割り当てることができる。
【0015】 生物認識要素又は要素類によって発生する物理化学信号を、世話人又は医療関
係者に視覚的に通信することができる(すなわち、比色分析センサ内のような人
間の目に見える色の変化によって)。他の実施形態では、信号を強化するために
他の計測器を必要とする可能性があるが、光信号を提供することもできる。これ
には、蛍光発光(flourescence)、生物発光(bioluminesence)、全反射共鳴、
表面プラズモン共鳴、ラマン方法、及び、LED又は半導体レーザセンサのよう
な他のレーザをベースにした方法が含まれる。例えば、代表的な表面プラズモン
共鳴バイオセンサは、ドイツ、ミュエンスタ(Muenster)のサンテック・アナラ
イゼンシステム(XanTec Analysensysteme)からIBIS I及びIBIS I
Iとして入手可能であり、これは生物認識要素として生物共役表面を備えること
ができる。あるいは、この信号は関連する変換器によって処理することもでき、
この変換器は、例えば、本明細で述べるように、(例えば、LED又はLCDデ
ィスプレイのようなリードアウト上に)表示することができる電気信号(例えば
、電流、電位、インダクタンス、又はインピーダンス)を提供したり、又は可聴
式若しくは触覚式(例えば、振動)信号を誘発したり、又は作動装置を誘発し得
る。この信号は、定性的なものであってよく(例えば、標的とする生物学的検体
の存在の表示)、又は定量的なものであってもよい(すなわち、標的とする生物
学的検体の量又は濃度の測定)。かかる実施形態では、変換器は任意選択で、光
学的、熱的、又は聴覚的信号を提供してもよい。
【0016】 いずれの場合も、信号は、耐久性があってもよく(すなわち、少なくとも一般
に装置の使用期間と同程度の長さの時間にわたり、安定で読み取り可能なもの)
、又は一時的(すなわち、リアルタイム測定値を登録するもの)であってもよい
。さらに、装置又は遠隔装置の内部又は上の他の場所を含む、遠隔表示器の場所
に信号を伝送することができる(例えば、ワイヤ、又は、赤外線若しくはRFト
ランスミッタのようなトランスミッタを介して)。さらに、センサ60若しくは
その任意の構成要素は、標的とする生物学的検体の濃度が予め定義した閾値レベ
ルよりも高い時にのみ、検出及び/又は信号発信するように適合させてもよい(
例えば、標的とする生物学的検体が体外排泄物中に普通に存在する場合、又は検
体の濃度が既知の「危険」レベルよりも低い時に)。
【0017】 前述のように、本発明のバイオセンサが検出するように適合した標的検体は、
ヒトの胃腸の病気、特に下痢を引き起こす病気に関係する病原微生物のような病
原微生物であってよい。毎年下痢から深刻な病気になったり又は死んだりする子
供の数のために、このタイプの病原体を監視することは特に重要である。深刻な
慢性の下痢は、体重減少、及び永久的な身体的及び精神的な成長の遅れを引き起
こす可能性があることがわかった。センサ60が検出することができる病原性細
菌類をリストアップすると、これらに限定されるものではないが、腸管病原性大
腸菌(EPEC)、腸管毒素原性大腸菌(ETEC)、腸管出血性大腸菌(EH
EC)、侵入性大腸菌(EIEC)、腸管付着性大腸菌(EAEC)株とを含む
任意の種々の病原性大腸菌(Escherichia coli)(通常、大腸菌(E.Coli)とし
て知られている)株、チフス菌、パラチフス菌、サルモネラ腸炎菌、ネズミチフ
ス菌、サルモネラ・ハイデルバーグとを含む任意の種々のサルモネラ菌株、ソン
ネ菌、フレクスナー赤痢菌、ボイド菌、志賀菌のような赤痢菌株、ヒト型結核菌
、腸炎エルシニア、アエロモナス細菌、プレジオモナス・シゲロイデス、カンピ
ロバクター・ジェジュニ及びカンピロバクター・コリのようなカンピロバクター
菌株、バクテロイデス・フラジリス、並びにセプティクム菌、ウェルシュ菌、ボ
ツリヌス菌、クロストリジウム・ディフィシレとを含むクロストリジア菌株が挙
げられる。大腸菌の検出に適合した市販のバイオセンサの非限定例としては、ノ
ースカロライナ州ダラムのアンドケア社(AndCare,Inc.)から入手可能なテスト
・キット#4001、及びオハイオ州シンシナティのメリディアン・ディアグノ
スティクス社(Meridian Diagnostics,Inc.)から入手可能なイミュノカード(I
mmunoCard)(登録商標)STAT!大腸菌0157プラス検定(E.coli 0157 P
lus assay)がある。ロタウイルスの検出に適合した市販のバイオセンサの別の
非限定例としては、オハイオ州シンシナティのメリディアン・ディアグノスティ
クス社(Meridian Diagnostics,Inc.)から入手可能なイミュノカード(ImmunoC
ard)(登録商標)STAT!ロタウイルス検定(Rotavirus assay)がある。ク
リプトスポリジウム及びジアルジア・ランブリアの検出に適合した市販のバイオ
センサのさらに別の非限定例としては、オハイオ州シンシナティのメリディアン
・ディアグノスティクス社(Meridian Diagnostics,Inc.)から入手可能なメリ
フラワ・クリプト/ジアルジア検定(Merifluor Crypto/Giardia assay)がある
。クロストリジウム・ディフィシレ毒素の検出に適合した市販のバイオセンサの
さらにもう1つの非限定例としては、オハイオ州シンシナティのメリディアン・
ディアグノスティクス社(Meridian Diagnostics,Inc.)から入手可能なプレミ
ア・クロストリジウム・ディフィシレ毒素A検定(Premier C.difficile Toxin
A assay)がある。ペンシルベニア州ヤードレーのアブテックサイエンティフィ
ック社(ABTECH,Scientific,Inc.)は、BB Au−1050.5−FD−Xと
して市販されている「生物分析生物変換器(bioanalytical biotransducers)」
を提案しており、その表面にポリペプチド、酵素、抗体、又はDNA断片を共有
固定することにより、これを(本明細に記載のような微生物又は他の標的とする
生物学的検体に対する)生物特異体とすることもできる。1つ以上の関心のある
病原体用の他の好適な微生物バイオセンサ又は感知システムについては、米国特
許第5,948,694号、同第6,001,556号、同第5,106,96
5号(アデノウイルス)、同第5,869,272号(グラム陰性有機体)、同
第5,795,717号(赤痢菌)、同第5,830,341号、同第5,79
5,453号、同第5,354,661号、同第5,783,399号、同第5
,840,488号、同第5,827,651号、同第5,723,330号、
及び同第5,496,700号に述べられており、これら全てを参照として本願
に組み込む。
【0018】 本発明のバイオセンサで検出するように適合した標的とする検体は、ウイルス
類であってもよい。これらには、ロタウイルス、アデノウイルス(dsDNAウ
イルス)、アストロウイルス(RNAウイルス)、カルシウイルス(RNAウイ
ルス)、並びにノーウォーク・ウイルス類(RNAウイルス類)のような下痢誘
発ウイルス類、又は、ライノウイルス及びヒト免疫不全ウイルス(HIV)のよ
うな他のウイルス類を含んでもよい。HIVの検出に適合した代表的なバイオセ
ンサについては、上に参照した米国特許第5,830,341号及び同第5,7
95,453号に述べられている。これらの各特許の開示は、参照として本願に
組み込む。
【0019】 代替的な実施形態では、本発明のバイオセンサで検出するように適合させた標
的とする検体は、寄生動物であってもよく、特に、そのライフ・サイクル(例え
ば、卵又はその一部、卵母細胞、栄養型、成体)のある時点で胃腸管に住む寄生
動物であってよい。かかる寄生動物には、原生動物、寄生虫、および他の胃腸寄
生動物を含むことができる。検出し得る寄生動物の他の例としては、赤痢アメー
バ(アメーバ赤痢を引き起こす)、クリプトスポリジウム、ジアルジア・ランブ
リア、及び二核アメーバ、クルーズトリパノソーマ(trypana cruzi)(シャー
ガス病を引き起こす)、及び熱帯熱マラリア原虫が挙げられる。
【0020】 さらに他の実施形態では、本発明のバイオセンサが検出するように適合した標
的となる検体は、カンジダ・アルビカンスのような菌類であってもよい。病原菌
類に加え、ビフィズス菌及び乳酸桿菌のような、特定の有益な大腸細菌類を検出
し、及び/又は健康指標として測定することもできる。 本発明のバイオセンサで検出するように適合させた標的とする検体は、皮膚の
痛みに関連する蛋白質類又は抗原類であってもよい。好ましくは臨床的に観察可
能な皮膚のかぶれが発現する前に、これらの検体を皮膚表面上または皮膚表面で
検出できることが好ましい。これらには、サイトカイン類、ヒスタミン、及び、
インターロイキン類(IL−1α、IL−2、IL−3、IL−4、及びIL−
8など)、及びインターフェロン類(インターフェロンa及びgを含む)を含む
他の免疫反応因子のようなストレス蛋白質類を含んでもよい。また、これらは、
臨床的に観察可能な発赤、かぶれ、又は皮膚炎が発現する前に、センサ60によ
って検出可能であることが好ましい。さらに、本発明のバイオセンサは、皮膚の
かぶれ(例えば、おむつ皮膚炎)に関連する、トリプシン、キモトリプシン、及
びリパーゼを含む、酵素類又は他の生物学的因子の検出に適合させてもよい。
【0021】 本発明の特定の好ましい実施形態では、この装置は診断パネルを備えることが
できる。本明細書で使用する時、「診断パネル」は、それぞれが少なくとも1つ
の病原体の検出に適合した2つ以上のセンサを備える。これらのセンサは、特殊
な病状を引き起こす部類内の病原体又は特定の1つ又は複数の病原体の部類を決
定するために使用することができる。そのため、この診断パネルは、病状の診断
を助け、且つ治療的な医療処置の具体的な方針を使用者や世話人に指示するのを
助ける有効な手段になり得る。例えば、この装置は、適切な投薬又は医療処置を
実施できるように、下痢の1つ又は複数の原因を決定するように適合された診断
パネルを備えることができる。 本発明の装置に特に好適な診断パネルの1つの実施例では、診断パネルは、下
痢を最も多く引き起こす1つ以上のウイルス性原因の存在を使用者に示すことが
できる。かかる装置は、下痢の原因がウイルスの性質であることを使用者、介護
人、又は保健専門家に警告する表示を提供する。この診断パネルは、次のウイル
スの群:ロタウイルス、アデノウイルス、アストロウイルス、カルシウイルス、
及びノーウォーク・ウイルスのうち、少なくとも2つを検出するように適合され
たセンサを備えてもよい。下痢の前述のウイルス性原因のいずれかの存在を診断
パネルによって示すことが好ましい。診断パネルから使用者、世話人、又は保健
専門家への信号は、下痢の特定のウイルス性原因を示してもよく、又はこの原因
がウイルスの性質であることを示すだけでもよい。
【0022】 あるいは、この物品は、下痢の任意の潜在的な細菌性原因の検出に適合した診
断パネルを備えてもよい。特定の実施形態では、この診断パネルは、次の細菌群
:EPEC、ETEC、EHEC、EAEC、EIEC、カンピロバクター・ジ
ェジュニ、コレラ菌、及びソンネ菌とフレクスナー菌とを含む赤痢菌株のうち、
少なくとも2つを検出するように適合された1つ以上のセンサを備えてもよい。
ただし、この診断パネルは、下痢の前述の細菌性原因のできる限り多くの存在を
検出する能力を持つことが好ましい。いずれの場合にも、診断パネルから使用者
、世話人、又は保健専門家への信号は、下痢の特定の原因(すなわち病原菌)を
指摘して、健康状態の早期の特有な治療を可能にすることが好ましい。
【0023】 あるいは、この物品は、下痢の任意の潜在的なウイルス性及び細菌性原因の検
出に適合した診断パネルを備えてもよい。特定の好ましい実施形態では、この診
断パネルは、少なくとも1つのウイルスの検出に適合した1つ以上のセンサ、及
び少なくとも1つの細菌類の検出に適合した1つ以上のセンサを備えてもよい。
ただし、この診断パネルは、下痢の前述の細菌性及びウイルス性原因のできる限
り多くの存在を検出する能力を持つことが好ましい。いずれの場合にも、診断パ
ネルから使用者、世話人、又は保健専門家への信号は、下痢の特定の原因(すな
わち、ウイルス性又は細菌性病原体)を指摘し、健康状態の早期の特有な治療を
可能にすることが好ましい。 あるいは、この物品は、下痢の特定の原性動物性原因の検出に適合させ得る診
断パネルを備えてもよい。かかる実施形態では、この診断パネルは、次の群:ク
リプトスポリジウム、ジアルジア・ランブリア、ニ核アメーバ、及び赤痢アメー
バのうちの1つ以上を検出するように適合された少なくとも1つのセンサを備え
てもよい。ただし、またこの診断パネルは、下痢の前述の原性動物性原因のでき
る限り多くの存在を検出する能力を持つことが好ましい。いずれの場合にも、使
用者、世話人、又は保健専門家への信号は、下痢の特定の原性動物性原因を指摘
して、健康状態の早期の特有な治療を可能にすることが好ましい。
【0024】 もちろん、この診断パネルは、下痢の発病原因の任意の組み合わせを検出する
ように適合させてもよい。例えば、この診断パネルは、下痢のウイルス性原因の
検出に適合した1つ以上のセンサ、下痢の細菌性原因の検出に適合した1つ以上
のセンサ、及び/又は下痢の原生動物性原因の検出に適合した1つ以上のセンサ
を備えてもよい。
【0025】 診断パネル15を備える代表的な装置10の非限定的な実施形態を、図1B〜
図1Eに示す。この装置10は、2つのセンサ12、大腸菌H0157の検出に
適合したセンサ14、及びロタウイルスの検出に適合したセンサ16を含む。セ
ンサ12は共に、装置10内に備えられた基材18上に配置されている。基材1
8は、紙、厚紙、ポリオレフィンのフィルムなどのような任意の基材を含んでよ
いが、堅い厚紙材料であることが好ましい。装置10はまた、装置10の任意の
部分を補強するホルダーを含んでもよい。かかる実施形態では、このホルダーは
、その中に基材を置く溝又は一組の溝を有するプラスチック・ホルダーを備えて
もよい。この装置は、先に述べた、メリディアン・ディアグノスティクス(Meri
dian Diagnostics)から入手可能な、イミュノカード(ImmunoCard)(登録商標
)STAT!大腸菌0157プラス(E.coli 0157 Plus)及びイミュノカード(
ImmunoCard)(登録商標)STAT!ロタウイルス・キット(Rotavirus kits)
からセンサを得て作ってもよい。センサをそれぞれの「カード」から取り外し、
接着剤のような当分野で既知の任意の取り付け又は接着手段により、基材18の
露出した表面に取り付ける。図1Cに示すように、確実に糞便がセンサ12自体
のみと接触し基材18の表面の残りの部分には接触しないように、センサ12に
対応する開口部を有するマスク20を基材18の表面に適用させることができる
。基材18又はマスク20は、プラスチック、厚紙、又は紙のような任意の材料
で作ってよく、検査の実施又は結果の解釈を助けるマーク、使用説明、又は他の
印を備えてもよい。例えば、基材18は、使用者が結果を正しく解釈するのを助
けるために、色変化「キー」を備えてもよい。かかる実施形態では、糞便試料を
センサ12に適用する前に、任意選択で、糞便試料をイミュノカード(ImmunoCa
rd)(登録商標)STAT!キットに備えられているような希釈液を用いて希釈
してもよい。これは糞便試料が固体である時に特に有用である。いずれの場合に
も、糞便試料をセンサに適用した約10分後に、又は希釈液を加えた場合は試料
希釈の10分後に、センサ12からの結果を読み取ることができる。
【0026】 図1D及び図1Eに示すように、前記の装置10は、結果の正確な解釈を容易
にするために、センサ12から余分な糞便を除去するための一体型拭き取り機構
22を備えてもよい。この拭き取り機構22は、センサ12の上面との隙間がほ
とんどないか又は隙間がない、柔軟な拭き取りフラップを含むスライド式の棒を
備えてもよく、装置10の面を手動で滑り下ろしてセンサ12の表面から余分な
糞便をこすり取ることができる。
【0027】 ある代替的な実施形態では、センサ装置10を、おむつ、失禁用下着、吸収挿
入材、おむつカバー、結腸瘻バッグ、雑巾、タオル、ティッシュペーパー、モッ
プ、包帯、女性用衛生衣類などのような、吸収性又は非吸収性物品中及び/又は
上に具現化してもよい。本発明の装置を備えることができるおむつおよび失禁用
下着の非限定例については、1975年1月14日ケネス・B・ブエル(Kennet
h B.Buell)に付与された発明の名称「使い捨ておむつ用の収縮性側部(Contrac
tible Side Portions for Disposable Diaper)」の米国特許第3,860,0
03号、1992年9月9日ブエル(Buell)に付与された米国特許第5,15
1,092号、1993年6月22日ブエル(Buell)に付与された米国特許第
5,221,274号、1996年9月10日ロー(Roe)他に付与された発明
の名称「ゴム状フィルム・ウェブの伸縮性胴部特性の多重帯構造を有する吸収性
物品(Absorbent Article With Multiple Zone Structural Elastic-Like Film
Web Extensible Waist Feature)」の米国特許第5,554,145号、199
6年10月29日ブエル(Buell)他に付与された発明の名称「使い捨てプルオ
ン・パンツ(Disposable Pull-On Pant)」の米国特許第5,569,234号
、及び、1999年12月21日ローブルズ(Robles)他に付与された発明の名
称「多方向延伸性サイドパネルを有する吸収性物品(Absorbent Article With M
ulti-Directional Extensible Side Panels)」の米国特許第6,004,30
6号により詳細に述べられている。これらの特許のそれぞれを参照として本願に
組み込む。女性用衛生物品の非限定例は、米国特許第4,324,246号、同
第4,342,314号、同第6,004,893号、同第5,009,653
号、B1 4,589,876号、及びRe.32,649号に開示されている
。前述の実施形態のいずれでも、センサ12を組み合わせることで、下痢の一般
的なウイルス性(ロタウイルス)及び細菌性(大腸菌)原因に基づいた、下痢の
診断のための便利な手段が提供される。
【0028】 あるいは、米国特許第6,001,556号に記載され請求される、ロタウイ
ルス及び大腸菌、及び任意選択で、本明細で述べたような他の下痢の病原体類の
検出に適合した比色分析センサフィルムを、前述のおむつの実施形態中のメリデ
ィアン・ディアグノスティック(Meridian Diagnostic)のイミュノカード(Imm
unoCard)(登録商標)STAT!センサに代えて使用することができる。これ
らのフィルムには、多くの代替的なセンサシステムよりも、より薄く、より面積
が小さいという利点がある。付け加えて記載すべきは、本明細で記載した任意の
他のセンサは、比色分析センサ及び電気化学センサの両方を含む前述の例と置き
換える、又は前述の例に加えることができるということである。
【0029】 本発明のバイオセンサは、物理化学変換器の表面上で不動化された抗体類のよ
うな酵素類又は接着蛋白質類を含む、生物認識システムも備えることができる。
例えば、特定の細菌株を、その細菌株に対して作られた抗体を用いるバイオセン
サによって検出してもよい。あるいは、標的細菌類を、その菌株(例えば、大腸
菌)が産生した毒素のような標的細菌類の細胞外生成物に特異的な生物認識要素
(抗体、及び合成又は天然分子レセプターを含む)によって検出してもよい。フ
ェノール類(例えば、尿中又は糞便中の)の検出に使用し得る典型的な酵素電極
は、1997年10月14日ジョゼフ・ワン(Joseph Wang)他に付与された発
明の名称「遠隔電気化学センサ(Remote Electrochemical Sensor)」の米国特
許第5,676,820号、及び、1992年2月25日アンソニー・P・F・
ターナー(Anthony P.F.Turner)他に付与された発明の名称「有機溶剤中での使
用のための酵素電極(An Enzyme Electrode For Use In Organic Solvents)」
の米国特許第5,091,299号にそれぞれ記載の、チロシナーゼベース電極
又はポリフェノール・オキシダーゼ酵素電極を含む。これらの特許の両方を参照
により本願に組み込む。
【0030】 前述の例のいずれでも、特定の微生物を直接検出してよく、又は有機体に特異
的な単クローン抗体のような抗体又は微生物によって作られる、毒素、酵素、又
は他の蛋白質に結合することによって検出してもよい。蛋白質分解酵素の検出に
適合した代表的なバイオセンサは、米国特許第5,607,567号に、毒素検
出に適合したバイオセンサは、米国特許第5,496,452号、同第5,52
1,101号、及び第5,567,301号に記載されている。 本発明のセンサ60は、いずれも1つ以上の「事前作動センサ」を備えること
ができる。これは、臨床的に観察可能な健康上の症状の発現に先立って、健康状
態及び/又は栄養学的標識を検出する実施形態において特に有用である。本出願
で使用する時、用語「事前作動センサ」は、個人の身体上(すなわち皮膚)又は
体外排泄物内の変化若しくは兆し、すなわち差し迫った若しくは潜在的な健康若
しくは皮膚関連事象の発生に直接関係するか、又は少なくとも相関がある入力を
検出する能力があるセンサを指す。事前作動センサは前述のような1つ以上の特
定の入力に反応し得る。
【0031】 事前作動センサ60は、差し迫った事象を検出することができるか、又は、差
し迫った事象、特に組織若しくは皮膚の健康事象(すなわち、臨床的に観察可能
な兆候若しくは症状)の発生に関係するか、又は少なくとも相関があるパラメー
タを検出することができる。本発明の事前作動センサ60によって検出又は予測
することができる差し迫った事象には、鉛中毒の初期段階、栄養素吸収不良によ
って起こる栄養失調及び/又はビタミン欠乏の初期段階、下痢、皮膚のかぶれ若
しくは発疹(カンジダ症を含む)、及び/又は寄生動物感染症のような被験者の
症状、又は他のタイプの病気を含むことができる。検出された健康状態及び/又
は栄養学的標識、又は生物学的検体は、臨床症状の実際の発現から取り除かれる
1つ以上の段階であってよい。例えば、このセンサは前記の状況の潜在的な前兆
を検出することができる(例えば、順に、皮膚の糞便による汚染がストレス蛋白
質の顕在化を引き起こす可能性があり、ストレス蛋白質の顕在化は、臨床的に観
察可能な皮膚のかぶれを引き起こす可能性がある)。事象と相関のあるパラメー
タは、任意の測定可能な入力であり、前記した1つ以上の潜在的入力のような信
号であり、これは系の参照の枠内の事象の発生(すなわち、排泄物又は被験者に
よって引き起こされた信号)と相関がある。装置内の事前作動センサ60は、事
象を予測するために、1つ以上の異なる入力を計測することができる。例えば、
事前作動センサ60は、糞便中のカンジダ・アルビカンス及び皮膚上に残留した
腸内細菌を監視することができるが(すなわち残留した汚染を検出する)、これ
らは共に皮膚のかぶれを引き起こす可能性のある信号である。
【0032】 生物認識要素が、容易に目で見える信号(例えば、色の変化)を提供しないよ
うなバイオセンサの実施形態では、センサ60は、生物認識要素からの物理化学
的な信号を被験者、世話人、又は装置の構成要素(及び作動装置など)が使用で
きる信号に変換するために、生物認識要素と連通した変換器を含んでもよい。代
表的な変換器として、当分野で既知の、電気化学変換器(電位差測定変換器、電
流測定変換器、及び電気伝導測定変換器を含む)、光学変換器(蛍光発光、生物
発光、全内部反射共鳴、及び表面プラズモン共鳴を含む)、熱変換器、及び音響
変換器を含んでもよい。ミニチュア3ボルト時計電池又はプリント薄膜リチウム
電池のような電源をセンサ60に接続して、任意の必要電力を供給することがで
きる。
【0033】 本発明のバイオセンサの有効性は、以下の試験方法の項で述べる反応因子試験
によって測定してもよい。反応因子は、糞便試験溶液に暴露したバイオセンサの
反応と、生理食塩水に暴露したバイオセンサの反応とを比較した比を表し、尿よ
り糞便中に優位に見られることが期待される生物学的に活性な検体に対するバイ
オセンサの感度を査定するのに有用である。本発明のバイオセンサは、1gの生
理食塩水溶液に1gの糞便試験材料の濃度である水溶液中の糞便試験材料又は試
験尿に暴露した時に、好ましくは、少なくとも2、3、又は5、より好ましくは
少なくとも10、更により好ましくは少なくとも20の反応因子を有する。(こ
こでは生理食塩水溶液は、水性体液のような最も自然な環境内に存在するバック
グラウンド入力信号を表すために使用する。)かかるバイオセンサは、糞便に特
有の標的とする生物学的活性検体に関して、糞便材料の存在と、生理食塩水溶液
の存在とを明白に識別することができる。
【0034】 糞便を検出するための一つの方法は、糞便材料に共通に見られる物質、スカト
ールを検出することである。糞便中のスカトールの濃度は、糞便材料1グラム当
たり約180μgであり、尿中のスカトールレベルは実質的にそれより低いこと
がわかった。スカトールは、一般に、腸組織中のトリプトファンの異化作用に由
来する微生物分解の産物である。 スカトールを検出するバイオセンサの一つの好ましい実施形態では、バイオセ
ンサは、スカトール及び/又は他の物質を同化する遺伝子操作された微生物を含
む。スカトール特有物質の同化は、例えば、同化過程中の酸素消費量から測定す
ることができる。スカトールの検出に好適な微生物としては、アシネトバクター
・バウマニー(Acinetobacter baumannii)TOI36(FERM P-12891、日本特
許公開番号JP05304947号)、及びバチルスsp(Bacillus sp)TO
I41(FREM P-12914、日本特許公開番号第JP05304948号に開示))
が挙げられる。かかる微生物を含む好適なバイオセンサは、例えば、ドイツ、ミ
ュンスター(Munster)の生物化学研究所(Institut fur Chemo- und Biosensor
ik)から、微生物センサ(Mikrobielle Sensoren)という表記で市販されている
【0035】 微生物をバイオセンサに組み込む場合、それらを、取り込み、吸着、架橋、カ
プセル化、共有付着、又はこれらのいずれかの組み合わせなどのような当分野で
既知の技術によってバイオセンサ中に不動化させてもよい。さらに、不動化は当
分野で既知であるような多くの異なる基材上で行うことができる。特定の好まし
い実施形態では、不動化基材は、ポリマーベース材料、ヒドロゲル、ティッシュ
ペーパー、不織布材料、織布材料からなる群から選択してよい。 特定の実施形態では、任意のバイオセンサの実施形態を含むセンサ60は、シ
リコンチップ、MEMs(すなわち、マイクロ電気機械システム)装置、又は集
積回路のようなマイクロチップを備えてもよいし、マイクロチップ上に配置して
もよいし、又はマイクロチップと関連させて動作可能であるようにしてもよい。
マイクロチップベースのバイオセンサは、「バイオチップ」として知られている
こともある。センサのタイプに関わらず、このマイクロチップは、1つ又は複数
の前記検体の異なるレベル又は組み合わせを検出するように適合した配列中に、
同様の又は異なる感度、動力学、及び/又は標的検体(すなわち標識)を有する
、多数のセンサ構成要素を備えることができる。さらに、かかる配列中の各セン
サは、本明細で開示したようなタイプを含む異なるタイプの信号を提供すること
ができ、異なる作動装置及び/又はコントローラと関連付けることができる。ま
た、配列中の各センサは、独立に動作させてもよく、又は配列中の任意の数の他
のセンサと関連付けて(例えば、並行、組み合わせ、又は直列)動作させてもよ
い。
【0036】 本発明のセンサ60のいずれも、センサがそれを検出するように設計された入
力に暴露されることになる装置の、任意の部分内に配置してもよく、及び/又は
任意の部分に動作可能に接続してもよい。本発明の目的に対し、用語「動作可能
に接続」とは、センサ60が入力を検出すると、センサ60が装置20のいくつ
かの部分に信号を送ることができるような連絡手段を指す。センサ60は、その
センサ60の任意の部分、別のセンサ60、作動装置、コントローラ、又は装置
20の他のいくつかの部分又は構成要素から分離しておくこともでき、それらに
動作可能に接続することもできる。「動作可能に接続」には、例えば、無線周波
数、赤外線、又は別の伝達周波数連絡手段のような伝達信号による、導電ワイヤ
又は部材を介した電気的接続のような連絡手段を含んでもよい。あるいは、セン
サ60は、空気圧又は水圧接続のような機械的接続によって、動作可能に接続し
てもよい。
【0037】 センサ60は装置20と一体であってよく、又は、世話人若しくは医療関係者
が取りつけてもよい。分析課程中のセンサは、装置から少なくとも部分的に取り
外せるようになっていてもよく、且つ個人の皮膚(すなわち、患者又は被験者)
に付着させてもよい。センサは、接着テープ、セルロース性又は合成ウェブ、不
織布嵩高、フィルム、スクリム、及び発泡体などを含む支持構造に、永久的又は
取り外し可能に(例えば、ベルクロ(Velcro)(登録商標)などの機械的締着装
置又は水溶性接着剤によって)貼りつけてもよい。さらに、センサ60は、装置
20のような装置内に完全に包含されていてもよいし、又は、望ましい入力、及
び装置内若しくは装置の外側のいずれかにある伝達部分のような別の部分に接触
するように、装置内に設置された受信部分を有していてもよい。センサ60は装
置20の外部にあってもよいが、センサ60が装置20の外部の入力を検出し、
そしてコントローラ及び/又は作動装置に信号を提供できるように、装置20の
いくつかの部分に動作可能に接続してもよい。いくつかの実施形態では、センサ
は装置から分離していてもよく、例えば、接着剤又は当分野で既知の他の手段に
よって被験者のいくつかの部分に別々に適用され、及び/又は装置から分離した
1つ以上の構成要素を有してもよい。 完全に再利用可能であるように、装置は耐久性があってよいし、又は少なくと
も1つの使い捨て要素を含有する部分的に使い捨てのものであってもよい。例え
ば、この装置は、使い捨てプローブ及び/若しくはプローブカバー、接着剤取り
つけ手段、支持体構造、電池などの電源、センサ若しくはそれらの構成要素、及
び/又は比色分析若しくは蛍光発光試験ストリップを含む物品、使い捨ての構成
要素、及び/若しくは要素を備えてもよく、又はそれらと共に使用してもよい。
【0038】 前述のように、本発明の装置は、糞便のような体外排泄物内の健康状態及び/
又は栄養学的標識を検出するように適合されている。この装置、又はその構成要
素は、着用可能であってよい。着用可能な装置又は構成要素は、ゴム及び他のベ
ルト、使い捨て又は耐久性のある衣類、おむつのような使い捨ての吸収性物品、
結腸瘻バッグのような使い捨ての排泄物受け取り製品、カテーテル、人工ストー
マ、包帯及び診断用ストリップのような接着性又は取り外し可能な接着性ストリ
ップ、接着性の取り付け装置、及び当分野で既知の他の着用可能品を含んでもよ
い。さらに、装置若しくはその構成要素は、前記の着用可能物品、又は、被験者
若しくは着用可能物品に取り付けることができる任意の他の支持体構造に、取り
外し可能に貼りつけてもよい。図1Aに接着剤で取り付けた着用可能装置を示す
。図1Aに示す装置の実施形態は、3つの異なる検体の存在を検出するように適
合した3つのセンサ、及び検体の存在の表示を提供するように適合したディスプ
レイを備える。(ただし、任意の異なる数の検体を検出する能力のある、任意の
数のセンサが可能である。)センサ及びディスプレイは、接着剤によって被験者
の皮膚に取り外し可能に取り付けられた支持体に貼り付けられている。
【0039】 代替的な実施形態では、手持ち式の電子式口腔内体温計と同様の大きさ及び形
の手持ち式ユニットであってよく、その非限定例を図2に示す。この実施形態で
は、センサ又は感知システムは、3つの異なる健康状態及び/又は栄養学的標識
の測定に適合しており、窩洞又は排泄物試料内への挿入に適合した装置の一端に
内蔵されている。ディスプレイは、前記標識の分析の読み取りに都合がよいよう
に、反対の端に配置されている。センサのタイプによっては、すなわち、特にレ
ーザ又はLEDセンサのような光学式センサでは、衛生的な使用及び容易な洗浄
のため、使い捨てプローブカバーを備えてもよい。図3は、使い捨てプローブカ
バーなしの使用に適合した同様の実施形態を示す。
【0040】 代替的な実施形態では、図4に描くように、この装置は台上又はベンチ型又は
携帯式ユニットであってよい。図4に示す装置は、前述のような体外排泄物中の
3つの異なる健康状態及び/又は栄養学的標識の1つ以上の測定若しくは検出に
適合した、センサ若しくは感知システムを備える。装置は、データケーブルを介
して装置本体に取り付けられた1つ又は複数のセンサを含むセンサ要素として備
えることができる。衛生的な使用を提供するために、使い捨てプローブカバーを
使用してもよい。 装置への動力は、本質的には電気的であることが好ましいが、機械的、化学的
、又は電気化学的などの他の動力源も考えられる。電気的動力は、使い捨て若し
くは再充電可能な電池のようなDC電流として、又は、発電機若しくは壁コンセ
ントからのようなAC電流として提供されてもよい。太陽エネルギーによって装
置に電力を与える、又は電池を再充電するような実施形態も考えられる。
【0041】 装置又はその構成要素から提供される信号は、前述のように、生物学的又は化
学的検体の存在の指標のような定性的なものであっても、濃度又は相対量のよう
な定量的なものであってもよい。出力若しくは信号は、単一の信号、読み取り、
若しくは表示を含んでもよく、又は、かかる出力の任意の数若しくは組み合わせ
を含んでもよい。この信号は、一時的な(すなわちリアルタイムの)信号でも、
「ピーク」又は「初期発生」の読み取りのような長期的な信号であってもよい。 装置又はその構成要素との接触は、受動的であっても能動的であってもよい。
「受動的接触」とは、介護人又は医療関係者によるいかなる外部の補助もなしに
、装置の少なくとも感知部分に排泄物が接触することを意味する。例えば、おむ
つを適用する前に、センサのような、前記装置の少なくとも一部分が、被験者の
肛門周辺の皮膚に付着して貼られている実施形態で、受動的接触が起こり得る。
この場合、センサは、通常の排便過程の結果として、排泄物に接触する。「能動
的接触」とは、被験者、介護人、又は医療関係者が、排泄物と装置の少なくとも
感知部分とを接触させるための動作を行うことを意味する。例えば、予め集めて
おいた排泄物試料にプローブ又はセンサを手動で挿入するような実施形態で、排
泄物/装置が能動的に接触する。
【0042】 特定の実施形態では、本発明の装置で試験をする前に、被験者、介護人、若し
くは医療関係者が、排泄物の試料若しくはアリコートを取得する必要があるか、
又は緩衝液若しくは滅菌のような準備処理をしてから分析するために排泄物を処
理する必要があり得る。この装置は、試薬、緩衝液、安定剤、指示薬、又は当分
野で既知の他の分析補助物質によって、排泄物又はその試料を、放出し、注入し
、又は処理する。 いくつかの実施形態では、視覚的査定又は信号の読み取りを可能にするように
(特にかかる信号を提供するセンサ実施形態に対し)、世話人又は医療関係者が
センサ60から体外排泄物を十分に掃除できるように、拭き取り手段又は拭き取
り要素を備えてもよい。拭き取り要素は、ウェブ(セルロース性又は合成)、不
織布嵩高、フィルム、発泡体、個体又は半個体スキージ様要素などを含んでよく
、装置内に配置されて、要素を使用してセンサのディスプレイを掃除できるよう
に適合されていてよい。拭き取り要素は、当分野で既知の任意の手段によってセ
ンサ60に近接するトップシートなどの、装置の構成要素に少なくとも部分的に
貼り付けられていてよい。拭き取り手段は、任意選択で、被験者又はセンサディ
スプレイの掃除を容易にするように、水又は任意の他の既知の洗浄助剤を含んで
よい。
【0043】 特定の好ましい実施形態では、装置20は作動装置も備えていてよい。本願で
使用する時、用語「作動装置」は、「ポテンシャル」及び、「応答関数」を動作
又は始動させるためにポテンシャルを変換する手段を備える装置を指す。作動装
置のポテンシャルは、蓄積エネルギー又はポテンシャルエネルギー、又は蓄積材
料のいずれかを含むことができる。そのため、作動装置は、ポテンシャルエネル
ギーを運動エネルギーに変換することにより、又は蓄積材料を解放若しくは放出
することにより、応答関数を実行若しくは始動させることができる。本発明の目
的のために、「応答関数」は、体外排泄物、被験者、装置、又は構成要素若しく
はその構成要素類に実行される関数として、又は被験者若しくは世話人への信号
として定義する。体外排泄物の成分は、例えば、水分、電解質類、酵素類、揮発
性気体類、細菌類、血液などを含み得る。被験者の成分も、皮膚、性器、肛門、
肛門括約筋などを含み得る。ポテンシャルエネルギーは、機械的、電気的、化学
的、又は熱エネルギーとして貯蔵することができる。本願で使用する時、「運動
エネルギー」は、仕事をする、又は、前述のような応答関数を実行させる能力を
指す(例えば、圧縮された装置の拡張、ねじれた装置の回転、相を変化するよう
に運動するゲル、皮膚又は糞便のコーティング又は処理、酵素の阻害、pHの調
整など)。
【0044】 本発明の作動装置は、排泄物、被験者、装置、又はそれらの構成要素上で応答
関数を実行若しくは始動させるために、ポテンシャルエネルギーを開放すること
ができる。ポテンシャルエネルギーを解放すると、機械的、電気的、化学的、又
は熱的ポテンシャルエネルギーが、機械的、電気的、又は化学的運動エネルギー
に変換され、応答関数を実行する。作動装置は、入力の閾値レベルによって始動
し、ポテンシャルエネルギーを開放して応答関数を実行させることができ、又は
以下に述べるように入力に連続的に応答することができる。例えば、圧縮された
発泡体は、圧縮性の機械的ポテンシャルエネルギーを蓄えており、それが解放さ
れる時に機械的運動エネルギーを提供し得る。ねじれた発泡体は、ねじれの機械
的ポテンシャルエネルギーを蓄えており、解放される時に機械的運動エネルギー
、すなわち回転を提供し得る。さらに、蓄えられた化学的、電気的、又は熱エネ
ルギーを使用して、電気的、機械的、化学的、又は熱的運動エネルギーを解放す
ることができる。装置の作動装置は、例えば、蓄積ローション、抗カビ剤又は抗
菌剤、糞便修飾剤、酵素阻害剤、pH緩衝剤、染料、加圧気体、圧縮発泡体、ね
じれた発泡体、ポンプ、閉鎖系の液体輸送部材、電気感応性ゲル、pH感応性ゲ
ル、塩濃縮ゲルなどのうちの1つ以上を含んでよい。ポテンシャルエネルギーは
、それが必要とされるまで、それを維持又は抑制するに十分な任意の方法で蓄積
しておくことができる。かかるエネルギーを維持及び/又は抑制するための好適
な手段としては、電池及び/又はコンデンサ、弾性的にねじって圧縮して伸張さ
せた非反応試薬の形状の材料又は構造、及び物理的又は化学的機能を示す能力の
ある材料(例えば、吸収剤、皮膚軟化剤、pH緩衝剤、酵素阻害剤、糞便修飾剤
、圧縮気体など)が挙げられる。
【0045】 あるいは、本発明の作動装置は、排泄物、被験者、装置、又は任意の構成要素
若しくはそれらの構成要素類に対し、応答関数を実行若しくは始動する能力を有
する多数の蓄積材料を備えてもよい。ある実施形態では、例えば、作動装置は応
答関数を実行させる蓄積材料を解放又は放出させることができる。この実施形態
では、作動装置は、入力の閾値によって始動して、一定の時間蓄積材料を不連続
的に解放若しくは放出させることができ、又は材料を連続的に解放若しくは放出
させることができる。作動装置は、例えば、蓄積ローション、スキンケア組成物
、抗カビ又は抗菌剤、糞便修飾剤、酵素阻害剤、pH緩衝剤、染料などを含んで
もよい。特定の好ましい実施形態では、拡張した弾力性材料、解放された高圧ガ
スなどのような作動装置によってこの材料を放出してもよい。 図7及び図7Aは、圧力分化装置91内で、少なくとも部分真空下で密封され
た、発泡体のような圧縮された弾力性材料94を備える作動装置90を図解して
いる。本明細で使用する時、圧力分化装置とは、弾力性材料を圧縮状態に維持す
ることができる任意の装置又は構造を言う(例えば、圧縮された弾力性材料94
上に押さえ付ける圧力を与えることによりエネルギーを貯蔵することができる)
。「圧縮状態」は、材料を、材料が押さえつけられておらず且つ加える圧力がゼ
ロの場合に有する容積よりも小さい容積に維持する状況として定義する。弾力性
材料に関して、圧縮状態は、一般に材料の表面に圧力をかけるか、又は当分野で
既知の任意の他の手段によって達成され得る。圧力分化装置は、例えば、真空密
封バッグ又は伸張された材料、例えば、弾力性材料を押さえ付ける、弾性または
非弾性のバンド又はストランド、ストリップ、フィルム、不織布、スクリム、又
は発泡体を備えてもよい。圧力分化装置91によって維持された弾力性材料の圧
縮は、始動機構によって少なくとも部分的には低減させることができる(すなわ
ち圧縮された弾力性材料94は少なくとも部分的に拡張し得る)ことが好ましい
。始動機構は、センサ、作動装置、又はそれらの組み合わせのような任意の要素
若しくは装置であり、入力に反応して圧力分化装置91内の圧力を均等化し、圧
縮された弾力性材料94を少なくとも部分的には拡張できるようにする。標的と
する生物学的活性検体を検出する時などに圧縮された材料を解放することで、圧
縮された弾力性材料は拡張し蓄積した材料を放出する。いくつかの実施形態では
、作動装置が中空の空間96を備えることが有益になり得る。
【0046】 この弾力性材料は、任意の弾力性材料を含んでよく、これらに限定されるもの
ではないが、ペンシルベニア州エジストンのフォーメックス・コーポレーション
(Foamex Corporation)から識別番号SIF/210PP1又はアクアゾーン8
0A発泡体(Aquazone 80A foam)として入手可能、又はマサチューセッツ州ハ
イアニスのセンチネル・プロダクツ・コーポレーション(Sentinel Products Co
rporation)から識別番号MC1900EVA2lb/ft3として入手可能なも
のなどのEVA発泡体、又は、1993年11月9日デスマレイス(DesMarais
)他に付与された発明の名称「水性体液用の吸収性フォーム材料及び吸収性フォ
ーム材料を含有する吸収製品(Absorbent Foam Materials For Aqueous Body Fl
uids and Absorbent Articles Containing Such Materials)」の米国特許第5
,260,345号、1995年2月7日ダイアー(Dyer)他に付与された発明
の名称「水性体液用の濡れるまでは薄い吸収性フォーム及びその製造法(Thin-U
ntil-Wet Absorbent Foam Materials For Aqueous Body Fluids And Process Fo
r Making Same)」の米国特許第5,387,207号、及び1997年7月2
2日デスマレイス(DesMarais)他に付与された発明の名称「非常に高い水対油
比を有する高内相エマルジョンから作られる水性体液用の吸収性フォーム材料(
Absorbent Foam Materials For Aqueous Fluids Made From high Internal Phas
e Emulsions Having Very High Water-To-Oil Ratios)」の米国特許第5,62
5,222号に述べられているようなHIPEフォームが挙げられる。(前記し
た各特許は参照として本願に組み込む。) 本発明のいくつかの実施形態では、圧力分化装置91は可溶性バッグを備えても
よい。この可溶性バッグは、水、尿、糞便の酵素、pHレベルなどのような異な
るタイプの入力が1つ以上存在すると、可溶性になる可能性があり、バッグを溶
解するために必要な入力の閾値レベルを設定するために設計され得る、物理的及
び/又は化学的特徴(例えば、厚さ)を有してもよい。この可溶性バッグは、例
えば、イリノイ州サウスホーランドのクリス−クラフト・インダストリアル・プ
ロダクツ社(Chris-Craft Industrial Products, Inc.)がMONOSOL M
7031、M7030、M8630、M8534、又はE6030フィルムとし
て、又はミネソタ州セントポールのH.B.フーラー・カンパニー(Fuller Com
pany)がHL1636又はHL1669−Xとして販売しているPVAフィルム
のような、水に可溶性のプラスチックフィルムを含んでもよい。フィルムの厚さ
も、例えば、所望の活性を提供するように修飾することができる。使用するフィ
ルムも、例えば、厚さが約0.0005〜約0.0015インチ(約0.012
7〜約0.0381mm)の範囲内であってよい。例えば、厚さが約0.001
インチ(約0.0254mm)のHL1636フィルムは、1平方インチ当り約
0.049gの水分含有量で活性化することになる。
【0047】 作動装置は、体外排泄物、被験者、装置、又はそれらの構成要素に対して作動
装置が応答関数を実行できる装置の、任意の部分内に配置してよく、及び/又は
任意の部分に動作可能に接続してもよい。 装置20はまた、コントローラを含んでもよい。本出願の目的に対し、「コン
トローラ」は、センサからの入力を受信し、1つ以上の動作をすべきかどうか決
定する装置として定義する。コントローラは、センサ60から信号を受信し、作
動装置に指令して、体外排泄物、被験者、装置、又はそれらの構成要素に対して
応答関数を実行させることができる。あるいは、作動装置がセンサ60から信号
を受信して、被験者、排泄物、装置、又はそれらの構成要素に対して応答関数を
実行してもよい。コントローラは、化学的又は物理的変化を受ける材料を含んで
もよく、センサなどからの情報を処理する化学的、機械的、又は電気的装置であ
ってよい。バイオセンサ60は、少なくともその一部がコントローラとして機能
し得る、ポリレイヤー・ラングミュア・ブロッドゲット(polylayer Langmuir-B
lodgett)フィルムを備える変換器を備えてもよく、1つ以上の層は生物認識要
素を含む。水と接触すると、ラングミュア・ブロッドゲット(Langmuir-Blodget
t)フィルムは、自然に再編成し、その結果元のフィルムよりも多くの層を有す
る領域を作り、他の領域の層は薄くなることが知られている。この再編成は、生
物認識要素を、標的とする生物学的検体を含有し得る体外排泄物中のような、水
が存在する環境に優先的に暴露させることができる。これにより、偽陽性を減少
させることができ、及び/又はバイオセンサの貯蔵寿命を延長させることができ
る。あるいは、電気化学センサから電位のような信号を受信する電気コントロー
ラは、多重電気信号を受信及び監視することができ、アクチュエータを繰り返し
始動させることができる。コントローラは、センサの構成要素と一体であってよ
く、アクチュエータの構成要素と一体であってよく、又はシステムの分離した構
成要素であってよい。
【0048】 コントローラは、装置20のような装置内に完全に包含されてもよく、装置内
に置かれた部分と装置の外側に置かれた部分とを有してもよく、又は装置20の
外側に完全に置かれてもよい。コントローラ又はコントローラの一部分は、1つ
以上のセンサ60、1つ以上の作動装置90、コントローラの別の部分、又は装
置20の別の部分に動作可能に接続してもよい。コントローラは、例えば、セン
サ60からの信号を受信し、作動装置に、例えば、無線周波数(RF)通信によ
って信号を提供してもよい。
【0049】 個別構造の要素は、センサ60、作動装置、及びコントローラ機能を動作させ
得るが、本発明のセンサ60、作動装置、及び/又はコントローラ機能を個別構
造の要素によって動作させる必要はない。センサ60及びコントローラ機能を、
例えば、同じ構造の要素によって動作させてもよい。 「応答系」は、本願の目的に対しては、センサ60が適切な始動入力を検出す
ると、体外排泄物、被験者、装置、又は構成要素若しくはそれらの構成要素類に
作用するセンサ60及び作動装置を含むシステムとして定義する。一定の入力パ
ラメータを感知すると、作動装置は蓄積エネルギーを解放し、又は蓄積材料を解
放若しくは放出して、応答関数を実行する。例えば、変換器を含む事前作動セン
サ60が差し迫った事象を検出すると、この変換器が作動装置に蓄積エネルギー
を放出させる信号を与える。差し迫った事象の前に入力信号を検出することによ
り、装置内の応答系が始動して、事象に対する準備をし、又は介護人若しくは被
験者に差し迫った事象の信号を発する。これにより、排泄物管理若しくは処理技
術が最初は「隠されて」いるか若しくは目立たないが、必要なとき若しくはその
直前に利用可能となり、及び/又は装置が介護人若しくは被験者に前もって事象
に対する準備をする(例えば、病原微生物若しくは残留糞便による汚染が検出さ
れると、被験者が予防措置を施行する)機会を提供し得るような、装置の構築が
可能になる。特定の入力に関わらず、これらの実施形態のセンサ60は、作動装
置を始動させて装置、被験者、若しくは環境に作用させ、事象の発生に対する準
備をさせるか又は介護人に差し迫った事象が起こる寸前であるという信号を与え
ることができる。センサ60が感知システムを備えている場合、1つの作動装置
を異なるセンサ及び/若しくは信号によって始動させてもよく、又は異なる作動
装置を異なるセンサ及び/若しくは信号によって始動させてもよい。あるいは、
1つのセンサ及び/又は信号が、多数の作動装置を始動させてもよい。
【0050】 応答系は、「連続的」又は「不連続の」様式のいずれかで応答し得る。本願で
使用する時、「連続応答系」は、出力が入力の量に定量的に依存する、すなわち
連続的に増加する出力量を得るには連続的に増加する入力量が必要とされる応答
系、又は応答系が蓄積材料の受動的な解放を含むような応答系を指す。例えば、
装置の吸収性コア中に置かれた超吸収ポリマーは、出力が入力の量に定量的に依
存する連続的応答を提供し、すなわち超吸収ポリマーに接触する液体排泄物の量
が増えると、ポリマーの能力が尽きるまで、その液体を含有するポリマーの量が
増加する。化学量論的化学反応は、出力の増加に連続的応答をするシステムの別
の例である。例えば、A+過剰なB→Cという反応で、Cに変換される過剰なB
の量は化学量論的であり、従ってその系で利用可能なAの量に「連続的に」関連
する。
【0051】 ただし、本発明の「不連続応答系」とは、閾値レベルを超える入力量とは本質
的に独立な出力関数を有する応答系を指す。例えば、与えられた入力の1つ以上
の閾値レベルが満たされる時には、応答系はその蓄積エネルギーの全て又は予め
指定した部分を開放又は放出し得る、すなわち、その蓄積材料の全て又は予め指
定した部分を能動的に輸送し、特定の応答関数を実行する。本発明の理想的な実
施形態では、出力関数f(x)は、図5Aに示すような「ステップ」関数を含む
。この実施形態では、出力の変化と入力の増加レベルの比(d(出力)/d(入
力))、すなわち出力関数f(x)の傾き又は1次導関数f’(x)は、入力量
が閾値レベルよりも高いか又は低い時には、本質的にゼロであることが好ましい
。ただし、閾値レベルでは、変化の比d(出力)/d(入力)は、無限大に近づ
くことが好ましい。従って、理想的な不連続応答では、関数f(x−ε)でε→
0となる限界は、関数f(x+ε)でε→0となる限界とは等しくない、すなわ
ち、lim f(x−ε)≠lim f(x+ε)。 ε→0 ε→0 しかし、本発明は、現実の世界では閾値レベルでの理想瞬間段階変化は必要で
なく、多くの場合不可能にさえなり得ることを認識している。好ましい実施形態
では、出力関数が、入力の閾値レベルで、又は閾値レベル周りで、入力のほんの
少しの変化を伴う事実上の段階変化を有することだけが必要である。従って、本
発明は、推移領域中に出力関数の傾斜が少なくとも最小の相対度になるように、
推移領域中で十分に不連続な様式内で応答する出力関数を有する本発明の不連続
応答系について検討する。不連続系の記述又はモデリングの特定の方法に拘泥す
るものではないが、与えられた出力関数が本発明の目的に対して定義したように
十分に不連続な様式内で実行されるかどうか決定する好ましい方法では、出力曲
線の変曲点での傾きを、推移領域の始点と終点を結ぶ直線の対応する傾きと比較
する。例えば、図6Aに、代表的な出力関数f(x)のグラフと、代表的な出力
関数の1次導関数f’(x)、2次導関数f’’(x)、及び3次導関数f’’
’(x)をともに位置合わせして示す。出力関数f(x)は、入力(x又はI)
の出力又は応答(R(I))への影響を述べる。本発明の目的のため、推移領域
を、出力関数f(x)の2次導関数f’’(x)の相対極大値R(I1)と極小
値R(I2)間の領域として定義する。相対極大値R(I1)及び相対極小値R(
2)は、3次導関数f’’’(x)がゼロに等しくなる点である。変曲点I0
、2次導関数f’’(x)がゼロに等しくなる推移領域中の点として定義され、
すなわち、
【0052】
【数1】
【0053】 出力関数の変曲点での傾きと、推移領域の始点と終点間を結ぶ直線の傾きとの比
較は、次式で表すことができる:
【0054】
【数2】
【0055】 式中、変曲点でのdR/dIは、その点での出力関数の1次導関数である。ΔI T は、応答系への入力の、推移領域の始点I1と終点I2間の変化、すなわちI2
1であり、ΔRTは、出力関数の、推移領域の始点と終点間の変化、すなわちR
(I2)−R(I1)である。係数kは、推移領域の始点と終点間を結ぶ直線の傾
きと比較した、変曲点I0での出力関数の傾きの相対的な傾斜を表す比例定数で
ある。応答系が不連続な出力関数を有するために、比例定数kは少なくとも約2
.0でなければならず、好ましくは少なくとも約3.0で、より好ましくは少な
くとも約5.0で、さらにより好ましくは少なくとも約10.0であり、少なく
とも約100.0であることが最も好ましい。
【0056】 特定の実施形態では、不連続応答系の推移領域内の傾斜の相対度も、一連の整
数nと、時定数に等しい1次遅れとを有する制御系の伝達関数によってモデル化
することができる。応答系の伝達関数は、本発明の目的のために、入力(撹乱変
数)に対する出力(応答変数)のラプラス変換の比として定義する。例えば、ロ
バート・H・ペリー&ドン・グリーン著(Robert H.Perry & Don Green)ペリー
ズ化学技術ハンドブック(Perry's Chemical Engineers' Handbook)第6版、2
2章(マクグローヒル社(McGraw Hill,Inc.)1984年)を参照のこと。図6
Bに示すように、出力関数の傾斜の相対度は次式で近似し得る:KG(s)=K
/(Ts+1)n式中、KG(s)は伝達関数、Kは比例要素、Tは系の時定数
、nは1次時間遅れの整数である。このモデルでは、数nが増加すると、推移領
域内の出力関数の傾斜が増加し、モデルは不連続応答系に近づき始める。本発明
の特定の不連続応答系は、nが約25以上の時に前記の式によってモデル化し得
ることが好ましく、より好ましくはnが約50以上であり、最も好ましくはnが
約100以上である。
【0057】 図5Aに示すように、本発明の応答系は、その蓄積エネルギーを全て解放して
特定の応答関数を実行させ得る単一の閾値レベルを含むことができ、又は多数の
閾値レベルを含み、各閾値レベルで系がその蓄積エネルギーの予め定めた部分を
開放して、1つ以上の特定の応答関数を実行させてもよい。例えば、単一の閾値
レベルを有する実施形態では、その閾値レベルが満たされる時に、応答系がその
全蓄積エネルギーを解放し、応答関数を全て実行させることができる。かかる単
一閾値の実施形態では、この例では、不連続応答系は、オン又はオフのような2
状態を有する系を含む。吸収装置内に標的生物学的材料のような入力の閾値量が
存在する時には、応答系は、排泄物、被験者、装置又はそれらの構成要素に対し
て、被験者又は介護人に容易に検出可能な視覚信号を提供するような単一応答関
数を実行させることができる。従って、この不連続応答系は、入力の閾値レベル
の存在中で、ある状態から別の状態に変化させる一時的な「オンオフ様の(swit
ch-like)」関数を実行することができる。
【0058】 あるいは、図5Bに示すように、応答系が多数の閾値レベルを有してもよく、
各閾値レベルが満たされると、その閾値レベルで系がエネルギーの決められた「
分量」を解放し、又は材料の決められた量を放出して、特定の応答関数を実行し
てもよい。この実施形態では、各閾値レベルが満たされる時に全応答関数の一部
分が実行されてよく、及び/又は、異なる閾値レベルが満たされるのに反応して
異なる独立の応答関数が実行されてもよい。各推移領域では、応答系は、前述の
単一閾値の実施形態の推移領域と本質的に同じように応答する。 さらに、応答系は、1つ以上の病原菌及び/若しくは1つ以上の糞便内酵素の
ような多数の入力を監視し、異なる入力の閾値レベルが満たされる時に1つ以上
の応答関数を実行し、又は、異なる入力の閾値レベルの2つ以上が満たされる時
にのみ、1つの応答関数を実行してもよい。従って、コントローラは、多数の異
なる入力を監視し、異なる入力の閾値レベルが満たされる時に異なる応答関数を
実行することができる。あるいは、コントローラは、多数の入力の1つ以上の閾
値レベルが満たされる時に応答関数が実行され得るように、論理ORゲート型関
数を実行してもよい。コントローラは、2つ以上の異なる入力の各閾値レベルが
満たされる時に応答関数が実行され得るように、論理ANDゲート型関数を実行
してもよい。
【0059】 応答系は、「閉鎖ループ」又は「開放ループ」系を含んでもよい。「閉鎖ルー
プ」系は、「フィードバック制御ループ」系とも呼ばれ、別個のセンサ60と作
動装置構成要素とを含み、入力に対して応答関数を実行する。いくつかの好まし
い実施形態では、系は、出力状況の要素又はパラメータの検出又は測定を、入力
に対して実行される応答関数の少なくとも1つの誘因として使用する。出力状況
は、作動装置が入力状況に対して応答関数を実行する機会を有した後で、入力状
況の状態となり得る。応答関数は、出力条件が閾値レベルに達した時に実行され
得るか、又は出力条件及び1つ以上の他の条件が満たされた時にのみ実施され得
る。入力に対する作用は、感知された要素に対する作用、例えば、微生物の感知
及び微生物に対する作用を含むことができ、又は、感知された要素が一体化構成
要素である組成物に対する作用、例えば、糞便中細菌の感知及び糞便質量又は被
験者の皮膚上の残留糞便に対する作用を含むことができる。前述のように、フィ
ードバック制御ループ系は少なくとも2つの別個の成分、すなわちセンサ60と
作動装置を含む。センサ60は事象又は事象に関連するパラメータを検出する。
作動装置は、信号を受信し、センサ60によって検出された入力条件に対して応
答関数を実行する。フィードバック制御ループは、さらにコントローラを含んで
もよい。この場合、センサ60はコントローラに信号を与えることができ、コン
トローラは作動装置に指令して入力条件に対して応答関数を実行させる。コント
ローラは応答系の分離成分であってよく、又はコントローラ関数はセンサ60及
び/若しくは作動装置によって実行されてよい。
【0060】 フィードバック制御ループは「非変調」又は「変調」であってよい。「非変調
」フィードバック制御ループ応答系では、応答系は、出力条件の閾値レベルが満
たされる時に、作動装置が入力に対して応答関数を実行する、一時的なスイッチ
として動作する。例えば、センサ60は特定の病原性微生物の存在を検出するか
又は濃度を測定することができ、作動装置は初期感染の可能性を世話人に知らせ
ることができる。この例では、作動装置はセンサ60によって検出された入力に
作用する。しかし、「変調」フィードバック制御ループは、センサ60、作動装
置、及びコントローラを含む。変調フィードバック制御ループでは、出力条件を
常に若しくは繰り返し監視し、出力条件を所望の設定点若しくは所望の範囲内に
維持するために、又は標的とする生物学的検体のレベル若しくは濃度の連続的測
定を提供するために、コントローラは作動装置に入力に対して応答関数を実行さ
せる指令を出す。
【0061】 しかし、「開放ループ」系は、フィードバックを使用せずに、入力に応答して
応答関数を実行するシステムであり、すなわち出力は系に入ってきた感知された
入力に対して影響を及ぼさない。開放ループ系は、センサ60と作動装置の両方
の関数を実行する単一の装置を有する応答系を含んでよく、又は作動装置が入力
以外の何かに作用する別個のセンサ60と作動装置構成要素を有してもよい。あ
るいは、開放ループ応答系は、体外排泄物又はその体外排泄物の成分を検出する
センサ60、及びセンサ60によって検出される入力以外の何かに対し連続又は
不連続様式で応答関数を実行する作動装置を含んでもよい。
【0062】 (試験方法) 反応因子試験: 以下に記載する反応因子試験で、特定の材料又は組成物にさらした反応として
、量的センサの反応を測定することができる。 本試験が好適であるような特定の材料又は組成物は、 生理食塩水溶液1g当り糞便試験材料1gの濃度を有する水溶液中の糞便試験材
料と、 試験尿溶液1g当り糞便材料1gの濃度を有する試験尿溶液中の糞便試験材料と
、 試験尿溶液と、 生理食塩水溶液1g当りスカトール180μgの濃度を有する生理食塩水溶液中
のスカトール溶液と、 生理食塩水溶液とである。
【0063】 測定は全て、体温(37℃)で行う。この方法には、以下のステップが以下の
順序で含まれる。 1)生理食塩水溶液に24時間さらした後、センサの量的反応を記録する。バッ
クグラウンド反応が最大記録反応である。 2)センサを特定の材料又は組成物にさらす。 3)センサがまだ特定の材料又は組成物に24時間さらされている間に、センサ
の量的反応を記録する。材料反応が最大記録反応である。 反応因子は材料反応をバックグラウンド反応で標準化することによって得られ
る。このようにして得られた反応因子が1未満の場合、反応因子の逆数を反応因
子として記録する。
【0064】 全ての特許の明細、並びに任意の関連して発行された外国特許出願、及び、本
特許出願全体にわたって記述した発行物は、参照により本明細に組み込む。しか
し、本明細に参考として組み込んだ書類のいずれも、本発明の教示および開示を
行わないことを明言する。 本発明の特定の実施形態及び/又は個別の特性を例示し記述してきたが、本発
明の精神及び範囲から逸脱することなく様々な変化及び修正が可能であることは
、当業者には明白である。さらに、かかる実施形態及び特性の組み合わせの全て
が可能であり、又これにより本発明を好ましく実施できることも明らかである。
本発明は、本明細で述べた他の特性と独立に有用な、本明細で述べた物品の部分
もまた含み得る。例えば、本発明はまた、特定のタイプの物品上にあるかどうか
に関わらず、且つ単独で使用されるか又は他のセンサとともに診断パネルのコン
テキスト内で使用されるかどうかに関わらず、センサ及び検出器、及びこれまで
に知られていない特定の目的に対して採用されるのと同じものを使用する方法を
含んでよい。従って、添付のクレームは、本発明の範囲内にある全てのこのよう
な変化と修正を包括するように企図したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 本発明に基づいて作られた装置の平面図で、この装置は一時的
に被験者の皮膚に貼り付けるように、又は、耐久性があるか若しくは使い捨ての
対象装置であるように適合しており、3つの異なる検体の検出に適合したセンサ
と、各検体の存在を表示するのに適合した表示器とを有する。
【図1B】 本発明の代替的な実施形態の平面図である。
【図1C】 図1Bに示す装置の、切断線1C−1Cで切り取った横断面図
である。
【図1D】 本発明の代替的な実施形態の平面図である。
【図1E】 図1Bに示す装置の、切断線1E−1Eで切り取った横断面図
である。
【図2】 本発明の代替的な実施形態を示す図である。
【図3】 本発明の代替的な実施形態を示す図である。
【図4】 本発明の代替的な実施形態を示す図である。
【図5A】 単一の閾値レベルを有する本発明の不連続応答系の理想出力関
数を示す図である。
【図5B】 多数の閾値レベルを有する本発明の不連続応答系の理想出力関
数を示す図である。
【図6A】 出力関数の1次、2次、及び3次導関数とともに、本発明の不
連続応答系の代表的な出力関数を示す図である。
【図6B】 時定数の等しい一連の1次遅れを有する制御系の伝達関数を示
す図である。
【図7】 活性化前の圧縮状態にある、本発明の体外排泄物隔離装置の斜視
図である。
【図7A】 図7の線7A−7Aに沿って切り取った断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/483 G01N 27/30 353Z (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ドナルド、キャロル、ロー アメリカ合衆国オハイオ州、ウェスト、チ ェスター、エンバーウッド、コート、6324 Fターム(参考) 2G045 CB03 CB04 CB09 CB21 FA11 FA31 FA33 FB05

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体外排泄物又は使用者の皮膚上の生物学的検体を検出するた
    めの装置であって、 少なくとも第1のセンサと第2のセンサとを備える診断パネルであって、この
    第1のセンサが少なくとも第1の標的とする生物学的検体を検出するのに適合し
    ており、且つ第2のセンサが、第1の標的とする生物学的検体とは異なる、少な
    くとも第2の標的とする生物学的検体を検出するのに適合する診断パネルを備え
    ることを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 1つ以上の開口部を含むマスクをさらに備え、このマスクが
    1つ以上の開口部を通して、第1及び第2のセンサを露出させるようにして装置
    に連結されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 拭き取り要素をさらに備えることを特徴とする、請求項1又
    は2のいずれか一項に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記診断パネルが、下痢の発病原因を検出するのに適合する
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2のセンサのそれぞれが、下痢の1つ以上の
    ウイルス性原因を検出し、且つ1つ以上のウイルス性原因の存在を使用者、世話
    人、又は保健専門家に表示するのに適合し、好ましくは第1及び第2のセンサの
    それぞれが、次の群:ロタウイルス、アストロウイルス、カルシウイルス(calc
    ivirus)、アデノウイルス、及びノーウォークウイルス(Norwalk virus)のう
    ちの少なくとも1つの検出に適合することを特徴とする、請求項1〜4のいずれ
    か一項に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2のセンサのそれぞれが、下痢の1つ以上の
    細菌性原因を検出し、且つ1つ以上の細菌性原因の存在を使用者、世話人、又は
    保健専門家に表示するのに適合し、好ましくは第1及び第2のセンサのそれぞれ
    が、次の群:EPEC、ETEC、EHEC、EIEC、EAEC、カンピロバ
    クター・ジェジュニ、コレラ菌、並びにソンネ菌及びフレクスナー菌を含む赤痢
    菌株のうちの少なくとも1つの検出に適合することを特徴とする、請求項1〜5
    のいずれか一項に記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記第1及び第2のセンサのそれぞれが、下痢の1つ以上の
    発病原因を検出し、且つ1つ以上の原因の存在を使用者、世話人、又は保健専門
    家に表示するのに適合し、第1のセンサが下痢の少なくとも1つのウイルス性原
    因の検出に適合し、且つ第2のセンサが下痢の少なくとも1つの細菌性原因の検
    出に適合するか、又は、第1及び第2のセンサのそれぞれが、下痢の1つ以上の
    原生動物性原因を検出し、且つ1つ以上の原生動物性原因の存在を使用者、世話
    人、又は保健専門家に表示するのに適合することを特徴とする、請求項1〜6の
    いずれか一項に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記第1又は第2のセンサの少なくとも1つが、予め定義さ
    れた閾値レベルよりも高い時にのみ標的とする生物学的検体を検出することを特
    徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記第1又は第2のセンサの少なくとも1つがさらに変換器
    を備え、好ましくはこれが、電気化学式、光学式、熱式、及び音響変換器を含む
    群から選択されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置
  10. 【請求項10】 前記変換器が、標的とする生物学的検体が予め定義された
    閾値レベルよりも高い時にのみ信号を発することを特徴とする、請求項9に記載
    の装置。
  11. 【請求項11】 前記信号が、目に見える表示であり、質的であり、装置又
    はトランスミッタの使用期間を通して耐久性があることを特徴とする、請求項1
    0に記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記第1又は第2のセンサの少なくとも1つが、被験者の
    皮膚に付着することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の装置
  13. 【請求項13】 前記センサがマイクロチップを備えることを特徴とする、
    請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記第1又は第2のセンサの少なくとも1つが、第1又は
    第2の標的とする生物学的検体を検出した時に、応答関数を実行する作動装置を
    さらに備えることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の装置。
  15. 【請求項15】 受信機及び好ましくはトランスミッタをさらに備えること
    を特徴とする、請求項1に記載の装置。
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