JP2003524583A - 黒色腫患者における肺転移に対して抗腫瘍応答を誘導する方法 - Google Patents

黒色腫患者における肺転移に対して抗腫瘍応答を誘導する方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、少なくとも1つの以下を含む、有効量の組成物を投与することによって、転移黒色腫に対する抗腫瘍応答を誘起する方法に関する:(i)実質的に無増殖期にあるハプテン改変同系哺乳動物黒色腫細胞、(ii)ハプテン改変黒色腫細胞膜、(iii)当該ハプテン改変黒色腫細胞または膜から単離したペプチド、および(iv)抗腫瘍応答(例えば、黒色腫の後退)を媒介し得るT細胞。本発明に従って処置される転移黒色腫は、肺に限定された、および好ましくは小さい肺転移である、転移黒色腫を含む。本発明はさらに、黒色腫細胞、単離した黒色腫細胞膜、そのような細胞または膜から単離したペプチド、および抗腫瘍応答を誘起する特性を有するT細胞、そのような細胞、膜、ペプチド、T細胞またはそれらの組み合せを含む組成物、ならびにそれらの単離および調製方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願の相互参照) 本出願は、1998年4月9日に提出された仮特許出願番号第60/081,
256号に基づく35 U.S.C.§119に従い、優先権を主張する。その
開示全体は本明細書によって参考として援用される。
【0002】 (政府補助金への言及) 本明細書中に記載された本発明は、US Public Health Se
rvices HIH補助金番号第CA29348号からの補助金または奨学金
のもとにある研究の過程で行われた。合衆国政府は本発明において特定の権利を
有し得る。
【0003】 (発明の背景) 1960年代、腫瘍細胞は正常細胞には存在しない特異的な抗原(TSA)を
有し、そしてこれらの抗原に対する免疫応答が腫瘍を拒絶するのを助長し得ると
いう、ある理論が発展した。後に、TSAに対する免疫応答は、細胞に新規の免
疫学的抗原決定基を導入することによって増加され得ることが示唆された。Mi
tchison,Transplant.Proc.、1970、2、92。そ
のような決定基は既知ではなかったが、「補助決定基(helper dete
rminant)」と呼ばれた。当時、例えばハプテン、タンパク質、ウイルス
被膜抗原、移植抗原、または異種細胞抗原のような化合物が腫瘍細胞集団に導入
され、補助決定基として作用し得るという推測がなされた。臨床的には、免疫応
答が補助決定基に対して起こり、その結果として付随するTSAに対する反応が
増加し、そして腫瘍細胞(そうでなければ耐性である細胞)が破壊されることが
望まれた。
【0004】 Fujiwaraら、J.Immunol.、1984、132、1571は
、ハプテンであるトリニトロフェニル(TNP)と結合したマウス腫瘍細胞は、
マウスが最初にハプテン特異的サプレッサーT細胞の非存在下でハプテンに対し
て感作された場合、マウス系において未改変の腫瘍細胞に対して全身性の免疫を
誘導し得ることを示した。処置したマウス由来の脾臓細胞は、未処置のレシピエ
ント動物における腫瘍の増殖を完全にかつ特異的に阻害した。Floodら、J
.Immunol.、1987、138、3573は、TNP結合紫外線誘発「
後退(regressor)」腫瘍で免疫したマウスは、TNP結合「進行(p
rogressor)」腫瘍を拒絶し得し、そうでなければ非免疫性であること
を示した。さらに、続いて、これらのマウスは非結合「進行」腫瘍でのチャレン
ジに対して抵抗性であった。別の実験系で、Fujiwaraら、J.Immu
nol.、1984、133、510は、シクロホスファミド前処理の後にトリ
ニトロクロロベンゼン(TNCB)で感作したマウスは、腫瘍細胞のインサイチ
ュハプテン化(haptenization)によって大きな(10mm)腫瘍
を治癒し得、続いてこれらの動物は非結合腫瘍細胞でのチャレンジに対して特異
的に抵抗性であることを実証した。しかし、これらの結果は、ヒト自然発生腫瘍
から単離したハプテン化細胞が免疫療法に有効であり、そして腫瘍の後退を誘導
し得るか否かは示し得なかった。
【0005】 未改変の組織と交差反応するT細胞の存在が、最近実証された。Weltzi
enおよび共同研究者らは、TNP改変同系リンパ球(TNP−modifie
d syngeneic lymphocyte)で免疫したマウスから産生さ
れたクラスIMHC制限T細胞クローンは、MHC関連、TNP改変の「自己」
ペプチドに反応することを示した。Ortmann,B.ら、J.Immuno
l.、1992、148、1445。加えて、マウスのTNP改変リンパ球での
免疫は、インビトロで、二次増殖およびTNP改変細胞に対する細胞傷害性応答
を示す脾臓T細胞の発達を生じることが確認された。Shearer,G.M.
、Eur.J.Immunol.、1974、4、527。
【0006】 これらの実験に共通する特徴は、サプレッサー細胞が誘導されない環境下での
ハプテンによる感作である。シクロホスファミド前処理TNCB感作マウス由来
の脾臓細胞は、放射線抵抗性の「増幅されたヘルパー機能」を示した。すなわち
それらはインビトロでの抗TNP細胞傷害性の産生を特異的に増加させた。さら
に、これらの増幅されたヘルパーが、一旦、インビトロでTNP結合自己リンパ
球に曝露されることによって活性化されると、それらは腫瘍抗原を含む無関係の
抗原に対する細胞傷害性も増加させ得る(Fujiwaraら、1984)。F
loodら(1987)(前出)は、この増幅されたヘルパー活性は、表現型L
yt-+、Lyt--、L3T4+、I-+を有するT細胞によって媒介された
ことを示し、そしてこれらの細胞は抗サプレッサー(contrasuppre
ssor)細胞、免疫調節性T細胞の新規のクラスであると推測した。
【0007】 黒色腫を有する患者の免疫療法は、一次抗原であるキーホールリンペットヘモ
シアニンでの感作の3日前での、シクロホスファミドの高用量(1000mg/
2)または低用量(300mg/M2)での投与が、その抗原に対する遅延型過
敏症の獲得を著しく増加させることを示した(Berdら、Cancer Re
s.、1982、42、4862;Cancer Res.、1984、44、
1275)。低用量のシクロホスファミド前処理は、転移性黒色腫を有する患者
が、自己黒色腫ワクチンの注射に反応して自己黒色腫細胞に対して遅延型過敏症
を起こすことを可能にする(Berdら、Cancer Res.、1986、
46、2572;Cancer Invest.、1988、6、335)。シ
クロホスファミドの投与は、おそらくCD4+、CD45R+サプレッサー誘導
T細胞を枯渇させることによって(Berdら、Cancer Res.、19
88、48、1671)、末梢血リンパ球に非特異的なTサプレッサー機能の抑
制を生じる(Berdら、Cancer Res.、1984、44、5439
;Cancer Res.、1987、47、3317)。この免疫療法レジメ
の抗腫瘍効果は、ワクチン投与の開始と腫瘍細胞に対する遅延型過敏症の発症と
の間の間隔が非常に長いことによって制限されるようである(Berdら、Pr
oc.Amer.Assoc.Cancer Res.、1988、29、40
8(#1626))。従って、そのようなワクチンをより免疫原性にして治療的
有効性を増加させる必要性が残っている。
【0008】 ほとんどの腫瘍免疫学者は現在、Tリンパ球の腫瘍塊への浸潤が、免疫系によ
る腫瘍の破壊にとって必要条件であることに同意する。従って、多くの注意がN
CIのStephen Rosenberg博士が先駆者となった「TIL」療
法として知られるようになったものに向けられた。Rosenberg博士およ
び他の人々は、ヒトガン転移から、自然に存在する少数のTリンパ球を抽出し、
それらをインビトロでTリンパ球の増殖因子であるインターロイキン2(IL2
)と共に培養することによってその数を大いに増大した。Topalianら、
J.Clin.Oncol.、1988、6、839。しかし、注射したT細胞
の腫瘍部位へ「ホーミング(home)する」能力が限られるので、この治療は
あまり有効ではなかった。
【0009】 ヒト黒色腫は、Tリンパ球によって認識される独特の表面抗原を発現している
と考えられている。Old,L.J.、Cancer Res.、1981、4
1、361;Van der Bruggen,P.ら、Science、19
91、254、1643;Mukherji,B.ら、J.Immunol.、
1986、136、1888;およびAnichini,A.ら、J,Immu
nol.、1989、142、3692。しかし、本発明者によってなされた研
究より前の免疫療法アプローチは、そのような抗原に対する有効なT細胞媒介応
答をインビボで誘発する困難さによって制限されてきた。
【0010】 1960年代後期および1970年代初期には、英国のSt.Barthlo
mew’s HospitalのR.Powlesの研究グループが、化学療法
に誘導される寛解後の、急性骨髄性白血病(AML)患者のワクチン処置に関す
る一連の研究を行った(Powles、1974;Powlesら、1977)
。彼らは、アジュバントとして、BCGと共に同種のAML細胞を使用した。い
くつかの試行が行われ、全てが小さいサンプルサイズを有した(N=10−15
)。化学療法と免疫療法とを組み合せて使用する場合、化学療法単独と比較して
若干の生存期間が延長したが、再発無しの生存期間の延長は無かった。重篤な毒
性は観察されなかった;自己免疫(例えば正常骨髄に対する毒性)は見られなか
った。振り返ってみると、これらの試行には多くの技術的問題点があった:1)
自己ではなく同種の白血病細胞が使用された;2)ワクチン中の白血病細胞の用
量が過剰であった(109細胞/用量まで);3)BCGの用量が非常に高く、
そしてBCG投与の時間および場所が白血病細胞ワクチンと離れていた;ならび
に4)患者が細胞傷害性薬剤(維持化学療法または強化化学療法)を投与されて
いる間にワクチンが投与された。
【0011】 ヒトガンを処置するための従来の治療の使用は、一般的に成功しなかった。ワ
クチン組成物の投与もまた、本発明者らの研究までは、細胞媒介免疫の発展を確
実に誘導するのに失敗した。従って、当該分野において、ガン、特にガン転移を
治療する新規の方法の引き続いた必要性が存在する。出願人は現在、転移性黒色
腫に罹患した患者において、抗腫瘍応答、特に腫瘍の後退の誘導に有効な方法を
見出した。
【0012】 (発明の要旨) 本発明は、少なくとも以下の1つを含む有効量の組成物を投与することによっ
て、黒色腫に対する抗腫瘍応答を誘導する方法に関する:(i)実質的に無増殖
期にある、ハプテン改変同系哺乳動物黒色腫細胞、(ii)ハプテン改変黒色腫
細胞膜、(iii)当該ハプテン改変黒色腫細胞または膜から単離したペプチド
、および(iv)抗腫瘍応答(例えば、黒色腫の後退)を媒介し得るT細胞。本
発明に従って処置される黒色腫は、肺転移、リンパ節転移、または皮下転移であ
り得る転移性黒色腫を含み、そして好ましくは肺転移である。本発明に従って処
置される肺転移は、好ましくは小さい肺転移である。本発明の1つの好ましい実
施態様では、黒色腫転移は処置される哺乳動物の肺に局在している。本発明はさ
らに、黒色腫細胞、単離した黒色腫細胞膜、そのような細胞または膜から単離し
たペプチド、抗腫瘍応答を誘導する特性を有するT細胞、そのような細胞、膜、
ペプチド、T細胞またはそれらの組み合わせを含む組成物、ならびにそれらの単
離および調製のための方法に関する。ハプテン改変され得る黒色腫細胞または膜
は、同系または同種異系であり得る。同系の黒色腫細胞または膜は自己由来であ
り得る。黒色腫細胞膜は、好ましくは腫瘍細胞原形質膜である。
【0013】 従って、1つの局面では、本発明は、哺乳動物、好ましくはヒトに、少なくと
も以下の1つを治療的に有効量含む組成物を投与することによって、黒色腫転移
に対する抗腫瘍応答を誘導する方法に関する:(i)実質的に無増殖期にあるハ
プテン改変同系哺乳動物黒色腫細胞、(ii)ハプテン改変黒色腫細胞膜、(i
ii)当該ハプテン改変黒色腫細胞または膜から単離したペプチド、および(i
v)抗腫瘍応答を媒介し得るT細胞。
【0014】 本発明はまた、少なくとも以下の1つの抗腫瘍応答を誘導することに関連する
:腫瘍の壊死、腫瘍の後退、腫瘍の炎症、活性化Tリンパ球による腫瘍の浸潤、
安定な疾患および患者の生存期間の延長。
【0015】 別の局面では、本発明は、肺転移に対する抗腫瘍応答を誘導する方法に関連し
、好ましくは、それは転移の完全な後退または部分的な後退、および/または生
存期間の延長である。
【0016】 さらに別の局面では、本発明は、ハプテンで改変された単離した哺乳動物(好
ましくはヒト)黒色腫細胞または膜、そのような細胞および膜から単離したペプ
チド、および抗腫瘍応答を媒介し得るT細胞、ならびにそれらの組成物に関連す
る。
【0017】 さらに別の局面では、本発明は、転移性黒色腫、好ましくは肺転移に罹患した
哺乳動物に投与するために適応させた、ハプテンで改変した治療的有効量の、哺
乳動物(好ましくはヒト)黒色腫細胞もしくは膜、そのような細胞および膜から
単離したペプチド、T細胞、またはそれらの組み合せを含む、ワクチン組成物お
よび投薬形態を提供する。
【0018】 本発明の別の局面では、組成物は、例えば、カルメット‐ゲラン杆菌(Bac
illus Calmette−Guerin)(BCG)、QS−21、無毒
化エンドトキシン、およびサイトカイン(例えば、インターロイキン2、インタ
ーロイキン4、γインターフェロン(IFN−γ)、インターロイキン12、イ
ンターロイキン15およびGM−CSF)のようなアジュバントを含む。
【0019】 (発明の詳細な説明) 本明細書中で引用される全ての特許、特許出願および参考文献は、本明細書に
よって参考として援用される。矛盾する場合、本開示が適用される。
【0020】 本発明は、少なくとも以下の1つを含む有効量の組成物を投与することによっ
て、黒色腫、好ましくは肺転移に対する抗腫瘍応答を誘導する方法に関する:(
i)実質的に無増殖期にあるハプテン改変同系哺乳動物黒色腫細胞、(ii)ハ
プテン改変黒色腫細胞膜、(iii)当該ハプテン改変黒色腫細胞または膜から
単離したペプチド、および(iv)抗腫瘍応答(例えば、転移の後退)を媒介し
得るT細胞。
【0021】 本発明の細胞、膜、ペプチドおよびT細胞は、少なくとも1つの以下の抗腫瘍
応答を誘導する特性を有する:腫瘍の壊死、腫瘍の後退、腫瘍の炎症、活性化T
リンパ球による腫瘍の浸潤、遅延型過敏症応答、および患者の生存期間の延長。
細胞、膜、ペプチド、およびそれらの組成物は、哺乳動物腫瘍に浸潤し、哺乳動
物腫瘍に対して炎症性免疫応答を誘発し、哺乳動物腫瘍に対する遅延型過敏症応
答を誘発する特性を有するTリンパ球を誘導し、および/またはインビトロでT
リンパ球を刺激し得る。
【0022】 本発明の黒色腫細胞、膜、ペプチドおよびT細胞ならびにそれらの組成物は、
哺乳動物、好ましくはヒトの黒色腫を処置(転移および原発性の黒色腫の処置を
含む)するために使用され得る。転移黒色腫は、リンパ節転移、肺転移および皮
下転移を含み得る。I期、II期、III期、またはIV期、好ましくはIII
期およびIV期の癌が、本発明の調製物、組成物および方法によって処置され得
る。本発明に従って処置される肺転移は、好ましくは小さい肺転移である。本発
明の目的のために、「小さい」肺転移は、直径が約2cmより小さい、好ましく
は直径が約1.5cmより小さい、および最も好ましくは直径が約1cmより小
さい。本発明の1つの好ましい実施態様では、哺乳動物における黒色腫転移は当
該哺乳動物の肺に局在している。本発明に従って処置される肺転移は、単一また
は複数の小結節であり得る。1つの実施態様では、本発明は、例えばネコ科、イ
ヌ科、ウマ科およびウシ科のメンバーのような家畜を処置するために使用される
【0023】 単離した黒色腫細胞の使用に関する本明細書におけるあらゆる開示は、黒色腫
細胞、膜、ペプチド、T細胞の使用、またはそれらの組み合せに等しく適用され
ることが理解される。
【0024】 (本発明およびその組成物の調製) 黒色腫細胞、膜、ペプチド、およびT細胞は、本明細書中で総称して本発明の
調製物として言及される。さらに、用語「抽出物」とは、崩壊した黒色腫細胞、
単離した黒色腫細胞膜および黒色腫細胞ペプチドを総称していうために使用され
得る。
【0025】 本発明の単離した黒色腫細胞、膜またはペプチドは、哺乳動物、好ましくはヒ
トの黒色腫細胞から調製される。黒色腫細胞の供給源は、転移塊を含む肺、リン
パ節または皮下の腫瘍塊であり得る。本発明の1つの実施態様では、これらの材
料は、ネコ科、イヌ科、ウマ科またはウシ科のファミリーからの動物の黒色腫か
ら単離される。本発明のT細胞は、例えば、転移肺塊および転移リンパ節塊のよ
うな腫瘍塊から単離され、そしてインビトロで増殖され得る。
【0026】 本発明の目的のために、黒色腫細胞は、黒色腫細胞全体および崩壊した黒色腫
細胞の両方を含むと意図される。本発明のワクチン組成物において使用するため
の黒色腫細胞、ならびに膜およびペプチドが単離される黒色腫細胞は、生きてい
る細胞、弱めた細胞、または死んだ細胞であり得る。患者に投与された後には増
殖および分裂をせず、本質的に無増殖期にある黒色腫細胞が、本発明に使用され
得る。患者に投与される場合にはそのような細胞が好ましい。本明細書中で使用
される場合、慣用句「無増殖期にある細胞」とは、生きている細胞、弱めた細胞
、または死んだ細胞、G0期にある細胞、全体または崩壊した(または全体およ
び崩壊したもの両方)、すなわちインビボで分裂しない細胞を意味する。細胞を
増殖しない状態に停止させる従来の方法は当業者に公知であり、そして本発明に
有用であり得る。例えば、細胞は増殖および分裂しないように、使用の前に照射
され得る。黒色腫細胞は、例えば2500Rで照射され得る。黒色腫細胞膜およ
びペプチドは、増殖しない状態にある黒色腫細胞またはインビボで増殖および分
裂することが可能な黒色腫細胞のいずれかから単離され得る。好ましくは、後者
の場合、黒色腫細胞膜またはペプチドの調製物は、インビボで分裂することが可
能な黒色腫細胞が混入しない。
【0027】 黒色腫細胞、膜およびペプチドは、リンパ節、肺または皮下由来であり得る黒
色腫細胞から単離される。好ましくは、黒色腫細胞は処置されるのと同じ被験体
由来である。黒色腫細胞は、好ましくは同系(例えば、自己由来)である。「同
系」として定義されるために、黒色腫細胞は、処置される患者の腫瘍細胞または
非腫瘍体細胞のいずれかと完全に(すなわち100%)遺伝的に同一である必要
はない。一般的に、腫瘍細胞と患者との間のMHC分子が遺伝的に同一であれば
十分である。さらに、黒色腫細胞上の特定の抗原と、患者の腫瘍細胞上に存在す
る抗原との間で遺伝的に同一であり得る。遺伝的同一性は当該分野で公知の方法
によって決定され得る。本発明の目的のために、遺伝的に改変(例えば、組換え
DNA技術を用いて)して、例えば、患者の特定のMHC分子および/または患
者の癌細胞上にある特定の抗原に関して遺伝的に同一にした黒色腫細胞もまた、
用語「同系」黒色腫細胞の意味する範囲内である。しかし、そのような細胞はま
た、「MHC同一」または「MHC適合」としても言及される。同種異系の細胞
のような、遺伝的に異なる同種の哺乳動物由来の黒色腫細胞もまた、本発明の黒
色腫細胞膜およびペプチドの調製のために使用され得る。黒色腫細胞は、生検試
料、または組織培養から分離した細胞であり得るが、これに限定されない。同種
異系細胞および幹細胞から単離した膜もまた、本発明の範囲内である。
【0028】 黒色腫細胞膜は、外膜、核膜、ミトコンドリア膜、液胞膜、小胞体膜、ゴルジ
体膜、およびリソソーム膜のような全ての細胞膜を含み得る。本発明の1つの実
施態様では、約50%より多くの膜が黒色腫細胞原形質膜である。好ましくは、
約60%より多くの膜が黒色腫細胞原形質膜からなり、より好ましくは約70%
より多く、さらにより好ましくは80%、さらにより好ましくは90%、さらに
より好ましくは95%、および最も好ましくは99%である。
【0029】 好ましくは、単離した膜は、実質的に核および細胞を含まない。例えば、約2
×108細胞当量の(c.e.)膜材料中で約100より少ない細胞および/ま
たは核を含む場合、この膜調製物は実質的に核または細胞を含まない。細胞当量
は、示した数の細胞から単離した膜の量である。実質的に細胞および/または核
を含まない単離した黒色腫細胞膜は、リンパ球および/またはリンパ球の膜を含
み得る。
【0030】 好ましくは、単離した黒色腫細胞膜は、外側の細胞膜、すなわち黒色腫細胞の
原形質膜である。本発明の膜調製物は、外膜全体またはその画分を含み得る。外
膜の画分を含む本発明の単離した膜は、少なくとも1つの外膜にあるMHC分子
画分および/または熱ショックタンパク質画分を含む。膜フラグメントの大きさ
は決定的でない。
【0031】 単離した黒色腫細胞および黒色腫細胞膜は、例えば、ハプテンによって改変さ
れ得る。そのような改変黒色腫細胞および膜は、少なくとも1つの以下の特性を
有する:(i)処置する哺乳動物の腫瘍に浸潤するTリンパ球を誘発する、(i
i)哺乳動物の腫瘍に対する炎症性免疫応答を誘発する、および(iii)哺乳
動物の腫瘍に対する遅延型過敏症応答を誘発する。改変腫瘍細胞膜および細胞は
また、インビトロでT細胞を刺激する性質を有する。
【0032】 本発明のペプチドは、ハプテン改変黒色腫細胞または膜から単離され得る。本
発明のペプチドはハプテンで改変され得る。本発明の目的のために、ペプチドは
2つ以上のアミノ酸の化合物である。ペプチドは、好ましくは約1,000kD
から約10,000kD、より好ましくは約1,000kDから約5,000k
Dの低分子量である。ペプチドは、好ましくは約8から約20アミノ酸であり得
、加えて、このペプチドはハプテン化され得る。ペプチドは、細胞表面、細胞内
部、または2つの位置の任意の組み合せから単離され得る。抽出物は、癌細胞の
型に特有であり得る(正常細胞に対して)。本発明のペプチドは、主要組織適合
複合体または熱ショックタンパク質のような細胞表面結合タンパク質に結合する
ペプチドを含むが、これらに限定されない。このペプチドは、癌の癌遺伝子また
は変異した抗癌遺伝子によってコードされたタンパク質であり得る。黒色腫細胞
または膜の、個々のペプチドおよび小さなペプチドを含む画分はいずれも本発明
の範囲内である。小さなペプチドを含む画分は、T細胞を刺激する能力を有し、
そして特定の精製工程で共に単離されたペプチドを含む、黒色腫ペプチドの画分
である。例えば、HPLCカラムから溶出されたサンプルのプールは、そのよう
な小さなペプチドを含む画分を意味し得る。
【0033】 本発明の有用なペプチドは、Tリンパ球を刺激する特性を有する。ペプチドの
T細胞を刺激する能力は、標識ヌクレオチドのT細胞による取り込みを測定する
こと、またはγインターフェロン、腫瘍壊死因子(TNF)、およびIL−2の
ような、しかしこれらに限定されないサイトカインの生成を測定することのよう
な、標準的なアッセイを使用して同定され得る。
【0034】 同種異系黒色腫細胞から単離した同種異系黒色腫細胞膜およびペプチドもまた
、同系(例えば、自己由来)の抗原提示細胞と共に、本発明の方法において使用
され得る。このアプローチは、患者を患者自身の黒色腫以外の供給源に由来する
黒色腫細胞膜またはペプチドで免疫することを可能にする。同系の抗原提示細胞
は、同種異系膜またはペプチドを処理して、患者の細胞媒介性免疫系がそれらに
応答し得るようにする。
【0035】 本明細書中で言及されるような黒色腫細胞、膜、またはペプチド(改変または
未改変)は、そのような調製物が保存または投与され得る任意の形式(例えば、
希釈液に再懸濁する、ペレットとして、凍結または凍結乾燥する)を含む。
【0036】 腫瘍の後退または腫瘍に対して指向される別の特異的な免疫応答(例えば、イ
ンビトロでのT細胞の増殖、またはT細胞の細胞傷害性によって証明されるよう
な)を媒介する能力のある哺乳動物T細胞もまた、本発明の範囲内である。T細
胞は、患者を同じ腫瘍型のハプテン化細胞を含む組成物で免疫することによって
インビボで誘発され得るか、またはインビトロでのクローニングによってそのよ
うなT細胞から産生され得る。1つの好ましい実施態様では、単離したヒトT細
胞は、Vβ1、Vβ5、Vβ13、またはVβ14であり得るVβ受容体を発現
する。本発明の方法において使用されるT細胞は、細胞傷害性Tリンパ球(CT
L)、またはより一般的には、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)、すなわち、腫瘍に
対して指向される細胞媒介免疫に関連する型のエフェクターリンパ球であり得る
。患者から単離したT細胞は、CD8+T細胞およびMHCクラスIに特異的で
あり得る。
【0037】 本発明の細胞、膜、ペプチドおよびT細胞は、単独で、または本発明の他の組
成物を含むがこれらに限定されない他の化合物と組み合せて本発明の方法に使用
され得る。従って、細胞、膜、ペプチドまたはT細胞は、単独または同時投与し
て使用され得る。本発明の目的のために、同時投与することは、共におよび連続
的に投与することを含む。さらに、本発明の調製物は、インターロイキン2、イ
ンターロイキン4、γインターフェロン(IFN−γ)、インターロイキン12
、インターロイキン15、およびGM−CSFのようなサイトカインを含むがこ
レらに限定されない他の化合物と同時投与され得る。それらはまた、化学療法、
放射線療法、抗体、およびアンチセンスオリゴヌクレオチドを含むがこれらに限
定されない他の癌治療と組み合せて使用され得る。しかし、癌治療として単独で
有用であり得、さらなる治療が必要でないことが本発明の利点である。
【0038】 本発明の組成物は、本発明の単離した黒色腫細胞、膜、ペプチド、T細胞(改
変または未改変)、またはそれらの組み合せ、および薬剤学的に受容可能なキャ
リアまたはハンクス溶液、生理食塩水、リン酸緩衝化生理食塩水、スクロース溶
液、および水のような、しかしこれらに限定されない希釈液を含み得る。一般的
に、薬剤学的に受容可能なキャリアは、意図する投与経路および標準的な薬学的
診療に関して選択される。キャリアに対する活性成分の比例的な割合は、当然、
組成物の化学的性質、溶解度、および安定性、ならびに企図する投薬量に依存し
、そして当該分野において通常の知識を用いて最適化され得る。
【0039】 本発明の好ましい1つの実施態様では、本発明の組成物は、有効量の単離した
ハプテン改変黒色腫細胞、膜、ペプチド、T細胞またはそれらの組み合せを含む
ワクチン組成物である。本開示の目的のために、「有効量」は所望の結果を達成
するために必要な量である。例えば、抗腫瘍応答を誘導するための方法において
、「有効量」は、少なくとも以下の1つを引き起こす特性を有する、黒色腫細胞
、膜、ペプチド、またはT細胞の量を意味する:腫瘍の壊死、腫瘍の後退、腫瘍
の炎症、活性化Tリンパ球による腫瘍の浸潤、および患者の生存期間の延長。同
様に、インビトロでT細胞を刺激する方法においては、「有効量」はT細胞の刺
激を生じる細胞、膜またはペプチドの量である。
【0040】 ワクチン組成物は、例えば、投与量あたり少なくとも104黒色腫細胞、好ま
しくは少なくとも105細胞、および最も好ましくは少なくとも106細胞を含み
得る。投与量は1回の投与で投与されるワクチン組成物の量である。黒色腫膜に
関しては、ワクチン組成物は、例えば、投与量あたり少なくとも104c.e.
の単離した膜、好ましくは少なくとも105c.e.、および最も好ましくは少
なくとも106c.e.を含み得る。1つの実施態様では、ワクチン組成物は、
投与量あたり約105から約2.5×107細胞、c.e.膜、またはその組み合
せ、より好ましくは約5×106細胞/c.e.を含む。別の実施態様では、ワ
クチン組成物は、投与量あたり約105から約2.5×107細胞、c.e.膜、
またはその組み合せから単離した黒色腫細胞ペプチド、より好ましくは約5×1
6細胞/c.e.から単離した黒色腫細胞ペプチドを含む。使用される本発明
の腫瘍細胞、膜、またはペプチドの量は、一般的に、化合物の癌細胞に対する親
和性、存在する癌細胞の量および化合物の溶解度のような因子に依存する。投与
量は、患者の体重および臨床状態に関して設定され得る。
【0041】 本発明のワクチン組成物は、皮内、静脈内、腹腔内、筋肉内、および皮下投与
に適した投与形態にパッケージされ得る。あるいは、投与形態は、投与時に、例
えば適切な希釈液で再構成された、本発明の単離した調製物を含み得る。
【0042】 (ハプテン) 本発明の黒色腫細胞、黒色腫細胞膜および黒色腫ペプチドは、改変、未改変、
または改変および未改変の組み合せとして使用され得る。本発明の目的のために
、改変は、ハプテンによる改変を含むがこれに限定されない。単独では免疫応答
を誘起しない任意の小さな分子(しかしそれが他の分子に結合またはそうでなけ
れば付着された場合、その他の分子に対する免疫応答を増強する)は、ハプテン
として機能し得る。一般的に、使用される分子は約1,000分子量(mw)よ
り小さいべきである。
【0043】 以下のような様々なハプテンが当該分野で公知である:例えば、TNP(Ke
mpkesら、J.Immunol.1991 147:2467);ホスホリ
ルコリン(Jangら、Eur.J.Immunol.1991 21:130
3);ニッケル(Pistoorら、J.Invest.Dermatol.1
995 105:92);砒酸塩(NalefskiおよびRao、J.Imm
unol.1993 150:3806)。
【0044】 一般的に、本発明での使用に適切なハプテンは、親水性のアミノ酸(例えば、
リシンのような)に結合する特性を有する。ハプテンは、リシンのε−アミノ基
または−COOH基を介して細胞に結合し得る。さらに、ジアゾ結合を介してチ
ロシンおよびヒスチジンのような疎水性のアミノ酸に結合し得るハプテンもまた
使用され得る。本発明での使用に適切なハプテンの例は以下である:ジニトロフ
ェニル、トリニトロフェニル、N−ヨードアセチル−N’−(5−スルホニック
1−ナフチル)エチレンジアミン、トリニトロベンゼンスルホン酸、フルオレセ
インイソチオシアネート、砒酸ベンゼンイソチオシアネート、ホスホリルコリン
、スルファニル酸、アルサニル酸、ジニトロベンゼンS−マスタード(Naha
sおよびLeskowitz、Cellular Immunol.1980
54:241)およびその組み合せ。本開示を考慮して、当業者は、本発明に使
用するハプテンを選択し得る。例えば、ハプテンは、従来的に、遅延型過敏症(
DTH)試験を用いて試験され得る。
【0045】 (アジュバント) 1つの実施態様では、黒色腫細胞、黒色腫細胞膜、ペプチドまたはT細胞は、
免疫学的なアジュバントと共に投与される。アジュバントは、本発明の調製物に
対する免疫応答を増加させる特性を有する。アジュバントの代表的な例は、BC
G、すなわち合成アジュバント、Quillaja saponariaの樹皮
から精製された均質なサポニンからなるQS−21、Corynebacter
ium parvum(McCuneら、Cancer 1979 43:16
19)、一般的なサポニン、無毒化エンドトキシン、ならびにインターロイキン
2、インターロイキン4、γインターフェロン(IFN−γ)、インターロイキ
ン12、インターロイキン15、GM−CSFようなサイトカインおよびそれら
の組み合せのである。
【0046】 アジュバントは、最適化に供され得ることが理解される。言い換えれば、使用
するのに最適なアジュバントを決定するために、当業者は、従来的な実験を使用
し得る。
【0047】 (本発明の調製物を作製する方法) 本発明で使用する黒色腫細胞は、以下のように調製され得る。腫瘍は、Ber
dら(1986)(前出)、Satoら(1997)、米国特許第5,290,
551号、および米国出願番号第08/203,004号、同第08/479,
016号、同第08/899,905号、同第08/942,794号、または
対応するPCT出願PCT/US96/09511によって記載されたように処
理される(これらの各々は、その全体において本明細書中に参考として援用され
る)。簡単には、細胞は、例えば、コラゲナーゼおよびDNaseを用いた酵素
的分離によって、ブレンダーでの機械的分離(ピンセットで細かくちぎることに
よる、乳鉢および乳棒を用いることによる、外科用メスで小さな断片に切断する
ことによる)によって抽出される。
【0048】 黒色腫細胞膜は、黒色腫細胞から、例えば、低浸透圧ショック、機械的分離お
よび酵素的分離を用いて細胞を破壊し、そして遠心分離により種々の細胞成分を
分離することによって調製される。簡単には、以下の工程が使用され得る:腫瘍
細胞を溶解する、溶解した腫瘍細胞から核を除去して核を含まない腫瘍細胞を得
る、細胞および核を含まない実質的に純粋な膜を得る、そしてこの腫瘍細胞膜を
ハプテンに供してハプテン改変腫瘍細胞膜を得る。膜の単離は、Heikeらの
方法に従って行われ得る。
【0049】 本発明の1つの実施態様では、無傷の完全な細胞および核は、連続的な遠心分
離によって、顕微鏡で決定されるように、膜が実質的に核および細胞を含まなく
なるまで除去され得る。例えば、溶解した細胞は、例えば、約500−2,00
0gのような低速度で、約5分間遠心分離され得る。分離手順は、約100より
少ない細胞および/または核が約2×108細胞当量(c.e.)の膜材料に残
っているようであり得る。膜を含む核後(postnuclear)の上清は、
例えば、約100,000gで約90分間の超遠心分離によってペレット化され
得る。このペレットは、全ての膜を含む。膜は、例えば、約8%のスクロース、
5mMのTris、pH7.6に再懸濁され得、使用するまで約−80℃で凍結
され得る。任意の希釈液、好ましくは安定化剤として作用するものが使用され得
る。膜調製物(約6×107c.e.膜)の特性を決定するために、標準的な細
胞培養条件下で培養され得る。細胞のコロニーは発達するべきではなく、そして
細胞または核は光学顕微鏡で検出されるべきではない。
【0050】 調製した細胞または膜のDNPまたは他のハプテンによる改変は、公知の方法
、例えば、MillarおよびClaman、J.Immunol.、1976
、117、1519の方法(その全体において本明細書中で参考として援用され
る)によって行われ得る。この方法は、腫瘍細胞または膜を滅菌条件下でハプテ
ンと30分間インキュベートすること、続いて、滅菌生理食塩水で洗浄すること
を含む。ハプテン改変は、モノクローナル抗ハプテン抗体を用いたフローサイト
メトリーによって確認され得る。
【0051】 分離した細胞または単離した膜は、新鮮なうちに使用され得るか、または例え
ば、温度調節冷凍庫中もしくは液体窒素中で必要になるまで凍結保存され得る。
これらの細胞および膜は解凍して使用し得る。好ましくは、これらの細胞または
膜は、患者に投与される直前に解凍される。例えば、患者が皮膚テストを受ける
日または処置される日に、これらの細胞または膜は解凍され得る。必要に応じて
、これらの細胞または膜は洗浄され得、そして必要に応じて、2500Rで照射
され得る。それらは再び洗浄され得、次いで、フェノールレッドを含まないハン
クス平衡塩類溶液に懸濁され得る。
【0052】 同種異系黒色腫細胞膜は、上記に記載したように調製され得る。しかし、被検
体に投与する前に、それらは、同系(例えば、自己由来)抗原提示細胞と同時イ
ンキュベートされる。同系抗原提示細胞は、同種異系膜を処理して、患者の細胞
媒介免疫系がそれらに応答し得るようにする。このアプローチは、患者自身の腫
瘍以外の供給源に由来する黒色腫細胞膜で患者を免疫することを可能にする。同
種異系黒色腫細胞膜は、約数時間から約数日間までの期間、抗原提示細胞とイン
キュベートされる。次いで、膜パルスした抗原提示細胞を洗浄し、そして患者に
注射する。
【0053】 抗原提示細胞は、例えば、Grabbeら、1995およびSienaら、1
995の方法を含む、多くの方法で調製され得る。簡単には、例えば、静脈穿刺
または白血球搬出法によって、免疫される患者から血液を得る。あるいは、骨髄
が得られ得る。これらの供給源のいずれかから、単核白血球が勾配遠心分離によ
って単離される。白血球は、抗原であるCD34に対するモノクローナル抗体を
用いたポジティブセレクションによって、さらに精製され得る。精製した白血球
は、組織培養培地(血清(例えば、胎児ウシ血清、プールしたヒト血清、または
自己血清)を補充したRPMI−1640)で培養され得そして増殖され得る。
あるいは、血清を含まない培地が使用され得る。抗原提示細胞の増殖を刺激する
ために、サイトカインを培養培地に添加し得る。サイトカインとしては、顆粒球
マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、インターロイキン4(IL
4)、TNF(腫瘍壊死因子)、インターロイキン3(IL3)、FLT3リガ
ンドおよび顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)が挙げられるが、これらに限
定されない。
【0054】 単離されそして培養中で増殖される抗原提示細胞は、例えば、樹状細胞、単球
、マクロファージ、およびランゲルハンス細胞であり得る。
【0055】 本発明のペプチドは、Rotzschkeら、Nature、1990、34
8、252の確立した技術(この開示はその全体が本明細書中によって参考とし
て援用される)によって、細胞から単離され得る。この細胞は、トリフルオロ酢
酸のような、しかしこれに限定されない弱酸で処理される。次いで、この細胞は
遠心分離され、そして上清が保存される。5,000より大きな分子量を有する
化合物は、ゲル濾過(G25 Sepharose、Pharmacia)によ
って上清から除去される。この上清の残りは、逆相HPLCカラム(Super
pac Pep S、Pharmacia LKB)で、0.1%のトリフルオ
ロ酢酸(TFA)中で、アセトニトリルの漸増濃度勾配を用いて分離される。流
速は1ml/min、分画サイズは1mlである。小さなペプチドを含む画分を
、Sambrookら、Molecular Cloning:A Labor
atory Manual、第2版、Cold Spring Harbor
Laboratory Press、Cold Spring Harbor、
NY(1989)の方法に従って、HPLCによって得て、濃縮して、そして凍
結する。画分は、自己由来のBリンパ芽球細胞に結合させることによって免疫学
的活性についてスクリーニングされ、次いで、黒色腫に特異的なTリンパ球を刺
激する能力について試験される。
【0056】 T細胞は、生検から、公知の技術(例えば、単一細胞懸濁液の調製、濾過、単
球の枯渇、ならびにTCRサブタイプ特異的抗体の存在下および/またはIL−
2の存在下および/またはスーパー抗原の存在下でサブセットの増殖を引き起こ
すことによる、特定のTCRを発現しているサブセットの単離)によって単離さ
れる。目的のT細胞は、インビトロで、当該分野で公知の方法を用いて増殖され
得る。
【0057】 具体的には、Tリンパ球は、腫瘍から以下のように調製され得る。単一細胞懸
濁液を、腫瘍から0.14%のコラゲナーゼ、0.03%のDNaseおよび必
要に応じて2.5U/mlのヒアルロニダーゼ(Sigma Chemical
CO.、St.Louis、MO)の混合物を用いて室温で3時間消化するこ
とによって調製し得る。この細胞を100番ナイロンメッシュの膜の層を通して
濾過して、次いで、洗浄しそして緩衝液(例えば、ハンクス緩衝化生理食塩水)
中に再懸濁し得る。細胞の混合物を、プラスチック皿上で、10%のプールした
ヒト血清を添加した最終容量が2mlのRPMI−1640中で混合物をパニン
グし、そして1週間培養することによって単球を枯渇させ得る。T細胞は、抗体
および/または免疫刺激サイトカイン(例えば、IL−2)および/またはスー
パー抗原に暴露することによって増殖され得る(例えば、PCT/US93/0
5213で開示される)。T細胞の活性は、インビトロ刺激の4週間から5週間
後に測定され得る。T細胞はまた、T細胞の精製の程度および速度を高めるため
に、T細胞の増殖の前または後に、様々な抗体(例えば、抗BV14または抗C
D8+)で被覆されたDynabead(DYNAL、Lake Succes
s、New York)を使用して精製され得る。インビトロでのT細胞増殖の
代替の方法は、スーパー抗原もしくは腫瘍浸潤細胞によって発現されるT細胞レ
セプターに対するモノクローナル抗体の使用、またはTNF、γインターフェロ
ン、およびインターロイキン(IL−1、IL−2、IL−12など)のような
免疫刺激サイトカインの使用を含む。
【0058】 (抗腫瘍応答を誘導する方法) 本発明は、黒色腫に対する抗腫瘍応答を、少なくとも1つの以下を含む、有効
量の組成物を投与することによって誘導する方法に関する:(i)実質的に無増
殖期にあるハプテン改変同系哺乳動物黒色腫細胞、(ii)ハプテン改変黒色腫
細胞膜、(iii)当該ハプテン改変黒色腫細胞または膜から単離したペプチド
、および(iv)抗腫瘍応答(例えば、黒色腫の後退)を媒介し得るT細胞。本
発明に従って処置される黒色腫は、肺、リンパ節または皮下転移であり得る転移
黒色腫を含み、そして好ましくは肺転移である。本発明に従って処置される肺転
移は、好ましくは、小さい肺転移である。本発明の好ましい1つの実施態様では
、哺乳動物における黒色腫転移は、当該哺乳類の肺に限定される。原発性ガンも
また、本発明によって処置され得る。I期、II期、III期、またはIV期、
好ましくはIII期およびIV期のガンもまた、本発明に従って処置され得る。
本発明の1つの実施態様では、家畜が処置され得る。
【0059】 1つの好ましい実施態様では、単一または複数の肺転移を有する哺乳動物、好
ましくはヒトが治療される。小さい転移が、本発明に従う処置に特に適している
。そのような転移の大きさは、直径が約2cmであり得、好ましくは約1.5c
mより小さい、および最も好ましくは約1cmより小さい。そのような処置によ
って生じる抗腫瘍応答は、転移腫瘍の部分的な後退もしくは完全な後退、または
安定な疾患であり得る。「完全な」後退は、少なくとも1ヶ月間、より好ましく
は少なくとも3ヶ月間、約100%の後退を示す。「部分的な」後退は、少なく
とも1ヶ月間、より好ましくは少なくとも3ヶ月間、約50%より大きい後退を
示す。「安定な」疾患は、ワクチン処置の後に、腫瘍の有意な増殖が見られない
状態を示す。本発明の処置後に観察され得る別の抗腫瘍応答は、生存期間の延長
である。
【0060】 本発明のワクチン組成物の投与前に、被検体は、腫瘍細胞および膜を改変する
ために使用したハプテンに対して、それを皮膚に適用することによって免疫され
うる。例えば、ジニトロフルオロベンゼン(DNBZ)は、DNPに対して患者
を免疫するのに使用され得る。続いて(例えば、約2週間後)、この被検体は本
発明の調製物を注射され得る。本発明の1つの実施態様では、患者はワクチンの
投与前に免疫されない。
【0061】 薬剤学的に受容可能な量の、低用量シクロホスファミドまたは別の低用量化学
療法が、組成物の投与に先立って投与され得る。必要に応じて、ハプテン化ワク
チン組成物の次に、薬剤学的に受容可能な量の非ハプテン化組成物を投与し得る
。非ハプテン化組成物もまた、本発明の方法に従って投与され得る。
【0062】 組成物は、全体で少なくとも3回の処置、および好ましくは少なくとも6回の
処置で投与され得る(例えば、再注射によって)。1つの実施態様では、投与全
体の数(最初の投与を含めて)は8回であり得、そして別の実施態様では、10
回であり得る。ワクチン接種スケジュールは、特定の被験体の状態に適するよう
に、主治医によって設計され得る。ワクチン注射は、例えば、毎週、2週間ごと
、または4週間ごとに投与され得る。ブースターワクチンが投与され得る。好ま
しくは、1回または2回のブースターワクチンが投与される。ブースターワクチ
ンは、例えば、最初の投与から約6ヶ月後または約1年後に投与され得る。
【0063】 本発明は、手術のような従来の癌処置に続いて使用され得る。摘出した腫瘍ま
たは採取した腫瘍細胞は、上記で記載したように、腫瘍細胞および膜を調製する
ために使用され得る。
【0064】 本発明の調製物は、例えば、皮内、静脈内、腹腔内、筋肉内、および皮下の接
種および注射を含む、任意の適切な経路で投与され得る。それぞれのワクチン処
置あたり複数の投与部位が存在し得る。例えば、ワクチン組成物は、皮内注射に
よって、投与あたり少なくとも2ヶ所、および好ましくは3ヶ所の隣接する部位
に投与され得る。本発明の1つの実施態様では、ワクチン組成物は、上腕または
脚に投与される。
【0065】 ワクチンの有効性は、様々な生物学的応答修飾因子を投与することによって改
善され得る。これらの薬剤は、直接的または間接的に免疫応答を刺激することに
よって作用する。本発明の生物学的応答修飾因子としては、インターロイキン1
2、インターロイキン15およびγインターフェロンを含むが、これらに限定さ
れない。1つの実施態様では、IL12がそれぞれのワクチン注射の後に与えら
れる。炎症応答を有する患者にIL−12を投与することは、腫瘍塊中のTリン
パ球の増殖を引き起こし、そしてより活性にする。Tリンパ球の数および機能的
能力の増加は、腫瘍の免疫学的な破壊および後退をもたらす。
【0066】 改変腫瘍細胞、膜およびペプチドの各々は、T細胞を刺激する性質を有する。
本発明の目的のために、「刺激」とは、インビトロでのT細胞の増殖およびT細
胞によるサイトカインの産生を誘導することをいう。T細胞の増殖は、3Hチミ
ジン、125IUDR(ヨードデオキシウリジン)のような、しかしこれらに限定
されない改変ヌクレオチド、および生きている細胞を染色する3−(4,5−ジ
メチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(
MTT)のような色素の取り込みによって検出および測定され得る。加えて、I
FNγ、腫瘍壊死因子(TNF)、およびIL−2のような、しかしこれらに限
定されないサイトカインの産生が、T細胞の増殖を表すのに有用であり得る。サ
イトカインの産生は、当該分野で周知の試験を用いて検出および測定され得る。
サイトカインの産生は、バックグラウンドレベル以上であるべきであり、それは
一般的に、25ピコグラム/ml以上、そして好ましくは100ピコグラム/m
l以上である。
【0067】 以下の限定されない実施例が、さらに本発明を説明する。
【0068】 (実施例) (実施例1:) 黒色腫に罹患しそして肺転移を有する16人の患者を、本発明に従って処置し
た。全ての処置した患者は、測定可能な肺転移を有していた。本発明の目的のた
めに、用語「測定可能な」肺転移とは、X線で可視の転移をいう。黒色腫細胞を
リンパ節および肺転移から単離し、そして上記で記載した方法に従って調製した
。細胞を、転移塊を酵素的(コラゲナーゼおよびDNAseを用いて)に分離す
ることによって得た。この細胞を、本明細書中で記載したようにDNPに結合さ
せた。何人かの患者を、上腕に5%ジニトロクロロベンゼンを局所適用すること
によってDNPに対して感作した。最初のワクチンの前に低用量のシクロホスフ
ァミド(CY)を投与した。0日目に、患者にシクロホスファミド300Mg/
2を静脈内(i.v.)に投与した。3日後、彼らに、BCGと混合した2.
5×106から25×106の自己由来の低温保存した照射(2500R)腫瘍細
胞を含むワクチンを皮内に注射した。ほとんどの患者を、6回の処置について、
毎週処置した。患者をワクチンでの治療の前の状況と比較した。ワクチン研究の
前に他の癌治療で処置された患者は、ワクチン研究開始の少なくとも2ヶ月前に
そのような処置から除いた。従って、ワクチン研究の開始時には、患者は処置さ
れていなかった。
【0069】 部分的な応答(PR)(コンピュータートモグラフィーによって記録する)が
3/16の患者で観察され、そして4番目の患者は、現在まで<50%の後退を
有する、継続中の腫瘍の後退を示した(安定な疾患)。PRの詳細は以下の通り
であった:患者1:複数(>50)の小さい(直径5〜10mm)肺小結節の9
0%後退;患者2:直径1cmの孤立小結節の75%後退;ならびに患者3:1
cmの小結節の完全な後退および2つの付随する小結節の部分的な後退。全ての
応答は、転移が肺に限定されている患者であった。腫瘍の後退は、いずれのレス
ポンダーにおいてもワクチン処置の開始から4〜6ヶ月後までは明らかでなかっ
た。PRまたは安定な疾患を有する4人の患者の生存は、それぞれ34.5、8
.5+、9.2+、および17+ヶ月である。従って、DNP黒色腫細胞ワクチ
ンは、黒色腫転移のX線写真で実証される後退を誘導し得る。小さな肺転移は、
特に、免疫学的破壊に感受性であり得る。
【0070】 (実施例2:) 本発明のワクチン組成物の調製のための腫瘍塊は、リンパ節、肺または皮下転
移塊から得られ得、そして先に記載したように処理され得る。簡単には、細胞を
コラゲナーゼおよびDNaseを用いた酵素的分離によって、および機械的分離
によって抽出し得る。細胞膜を本明細書中で記載したように単離し得、温度調節
冷凍庫中で凍結し得、そして必要になるまで液体窒素中で保存し得る。患者を処
置する日に、膜を解凍し得、洗浄し得、そしてフェノールレッドを含まないハン
クス平衡塩類溶液に再懸濁し得る。DNPでの改変をMillerおよびCla
man(1976)の方法に従って実施し得る。この方法は、黒色腫細胞を滅菌
条件下でジニトロフルオロベンゼン(DNFB)と30分間インキュベートする
こと、次に、滅菌生理食塩水で洗浄することを含む。
【0071】 複数の小さな肺転移を有する黒色腫患者および肺に局在した転移を有する黒色
腫患者を、以下のように処置する。ワクチン組成物は、0.2mlのハンクス溶
液中に懸濁した、最低2.5×106c.e.のトリパンブルーを除いた黒色腫
細胞膜および最高7.5×106c.e.の黒色腫細胞膜を含み得る。それぞれ
のワクチン処置は、隣接する部位への3回の注射を含み得る。
【0072】 凍結乾燥した材料は、1mlの滅菌水またはリン酸緩衝化生理食塩水、pH7
.2(PBS)で再構成され得る。適切な希釈物を滅菌緩衝化生理食塩水で作製
し得る。次いで、0.1mlをとって、そして注射の直前にワクチンと混合し得
る。最初および2回目のワクチンを、0.1mlの1:10希釈のTice B
CG(「Tice−1」)と混合し得る。BCGはOrganon Tekni
ka Corporation(Durham、NC)から得たTice系統(
Pasteur Institute系統の亜系)である。3回目および4回目
のワクチンを、0.1mlの1:100希釈(「Tice−3」)と混合し得る
。5回目および6回目およびブースターワクチンを、0.1mlの1:1000
希釈(「Tice−5」)と混合し得る。理想的なワクチン応答は、わずかに小
さい(<5mm)中心の潰瘍を有する炎症性丘疹である。
【0073】 皮膚テストを0.1mlのテスト材料を前腕に皮内注射することによって行い
得、そして48時間後に硬結の平均直径を測定することによってDTHを評価す
る。以下の材料を試験し得る:1)DNPで未改変および改変した1×106
己黒色腫細胞膜;酵素的に分離(TCE)および機械的に分離(TCM)した黒
色腫細胞の両方を使用し得る;2)DNPで未改変または改変した3×106
己末梢血リンパ球;3)ハンクス溶液;および4)PPD−中間強度。DNFB
に対する接触感受性もまた、200μgのDNFBを上腕の腹側表面の皮膚に適
用し、そして48時間後に硬結の円についてその領域を検査することによって試
験し得る。一連の完全なDTHテストを、6週間のワクチン投与過程の後に実施
し得る。処置前のDTHテストは、DNP改変黒色腫細胞膜、PPD、および希
釈物に限定され得る。このストラテジーは、以下を避けるために設計される:1
)患者をDNP改変リンパ球に感作すること、および2)未改変黒色腫細胞の注
射によって患者を耐性にすること。
【0074】 皮膚試験を実施するごとに、全ての患者からリンパ球および血清を分離しそし
て低温保存するために血液を採取し得る。これらを、定期的に、増殖、サイトカ
イン放出、および細胞傷害性によって測定されるような、自己由来の癌細胞に対
する応答ついて試験し得る。
【0075】 患者は、ワクチン治療を開始する前に、転移性疾患について評価され得る。ワ
クチン治療の最初の6週間が終わった後に、3ヶ月ごとに評価を実施し得る。評
価は2年間を通して続けられ得、3年目は4ヶ月ごと、およびその後は6ヶ月ご
とに続けられ得る。1年目の評価にてレスポンダーである患者は、ワクチンの最
終ブースター注射を受け得る。次いで、彼らの状態をさらなる処置を行わないで
追跡し得る。
【0076】 これらの患者において、DNPワクチンが再発無しの期間および/または全体
の生存期間を延長するか否かを決定するための有効性研究もまた行い得る。生存
パラメーター(Kaplan−Meier法)を測定し得る。
【0077】 (実施例3) 実施例1で記載した、本発明のワクチンに応答した4人の患者を、ワクチンの
有効性を評価するためにモニターし続けた。3人の患者(実施例1の患者2、3
および4)は、1週間あたり1回のワクチンで、全体で6回のワクチンを、最初
のワクチンから6ヶ月および12ヵ月後のブースターワクチンと共に受けた。1
人の患者(患者1)は、ブースターワクチン無しで、12週間毎週ワクチンを受
けた。2人の患者は完全に寛解し、2人の患者は部分的に寛解した。患者1(実
施例1の)は12ヶ月の持続期間で部分的に寛解した。患者2(実施例1の)は
8ヶ月の期間で部分的に寛解した。患者3(実施例1の)は29ヶ月の期間で完
全に寛解した。そして4番目の患者(実施例1の)は27ヶ月を超過して完全に
寛解した。用語「完全な寛解」とは、全ての検出可能な腫瘍が完全に無くなった
ことを示す。用語「部分的な寛解」とは、一般的に、腫瘍の直径が少なくとも5
0%減少したことを示す。しかし、本発明の場合には、患者1および患者2に関
しては、腫瘍の直径において約90%の減少が見られた。結果を図A−Iに示す
【0078】 (参考文献)
【0079】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1A】 図1Aは、患者番号1のワクチン投与前の胸部X線(1991年7月)を示す
。左下葉で最もよく見られる複数の肺小結節を示す。
【図1B】 図1Bは、患者番号1のワクチン投与前の胸部X線(1991年9月)を示す
。左下葉で最もよく見られる複数の肺小結節の大きさが増加しているのを示す。
【図1C】 図1Cは、患者番号1のワクチン投与後の胸部X線(1992年1月)を示す
。複数の肺小結節の後退を示す。
【図1D】 図1Dは、患者番号2のワクチン投与前のCT(1997年1月)を示す。左
肺の大動脈に近接した直径1cmの肺転移。
【図1E】 図1Eは、患者番号2のワクチン投与後のCT(1997年11月)を示す。
Dで述べた肺転移の後退。
【図1F】 図1Fは、患者番号3のワクチン投与前のCT(1996年4月)を示す。右
下葉のhear boarderに近接した直径約2cmの転移。
【図1G】 図1Gは、患者番号3のワクチン投与後のCT(1998年4月)を示す。F
で述べた直径約2cmの転移の後退。
【図1H】 図1Hは、患者番号4のワクチン投与前のCT(1997年1月)を示す。右
下葉の周縁部に直径約1cmの転移。
【図1I】 図1Iは、患者番号4のワクチン投与後のCT(1998年1月)を示す。H
で述べた転移の後退。
【手続補正書】
【提出日】平成13年3月16日(2001.3.16)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/00 A61P 35/00 35/04 35/04 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C085 AA03 AA38 BB01 CC03 CC04 DD23 EE01 FF13 FF19 GG05 4C086 AA01 HA19 MA02 MA66 NA05 ZB26 4C087 AA01 BB42 BB44 BB63 MA02 MA66 NA05 ZB26

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 哺乳動物における黒色腫転移に対する抗腫瘍応答を誘導する
    方法であって、該哺乳動物に、治療的に有効量の少なくとも以下の1つ:(i)
    実質的に無増殖期にあるハプテン改変同系哺乳動物黒色腫細胞、(ii)ハプテ
    ン改変黒色腫細胞膜、(iii)該ハプテン改変黒色腫細胞または膜から単離し
    たペプチド、および(iv)抗腫瘍応答を媒介し得るT細胞、を含む組成物を投
    与する工程を包含し、ここで該転移が該哺乳動物の肺に局在する、方法。
  2. 【請求項2】 前記抗腫瘍応答が、少なくとも以下の1つ:腫瘍の壊死、腫
    瘍の後退、腫瘍の炎症、活性化Tリンパ球による腫瘍の浸潤、安定な疾患および
    患者の生存期間の延長である、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記抗腫瘍応答が、前記転移の完全な後退または部分的な後
    退である、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記哺乳動物がヒトである、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記膜が、同系黒色腫細胞膜または同種異系黒色腫細胞膜で
    ある、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記黒色腫細胞膜が同種異系であり、そして前記組成物が抗
    原提示細胞をさらに含む、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記膜が、MHC分子、熱ショックタンパク質またはそれら
    の組み合わせを含む膜画分を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記ハプテンが、以下:ジニトロフェニル、トリニトロフェ
    ニル、N−ヨードアセチル−N’−(5−スルホニック1−ナフチル)エチレン
    ジアミン、トリニトロベンゼンスルホン酸、フルオレセインイソチオシアネート
    、砒酸ベンゼンイソチオシアネート、ホスホリルコリン、スルファニル酸、アル
    サニル酸、ジニトロベンゼン−S−マスタードおよびそれらの組み合わせ、から
    なる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記ハプテンがジニトロフェニルである、請求項1に記載の
    方法。
  10. 【請求項10】 前記組成物がさらにアジュバントを含む、請求項1に記載
    の方法。
  11. 【請求項11】 前記アジュバントが、カルメット−ゲラン杆菌、QS−2
    1、無毒化エンドトキシンおよびサイトカインからなる群から選択される、請求
    項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記投与が、間隔をあけて少なくとも6回反復される、請
    求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記投与が、毎週反復される、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載の方法であって、前記組成物を投与する前
    に、さらに、治療的に有効量のシクロホスファミドを投与する工程を包含する、
    方法。
  15. 【請求項15】 前記治療的に有効量のシクロホスファミドを投与する工程
    が、前記組成物を投与する前に、約300mg/M2の用量のシクロホスファミ
    ドを投与することを包含する、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 黒色腫に罹患する哺乳動物における転移に対して抗腫瘍応
    答を誘導する方法であって、該哺乳動物に、治療的に有効量の少なくとも以下の
    1つ:(i)実質的に無増殖期にあるハプテン改変同系哺乳動物黒色腫細胞、(
    ii)ハプテン改変黒色腫細胞膜、(iii)該ハプテン改変黒色腫細胞または
    膜から単離したペプチド、および(iv)抗腫瘍応答を媒介し得るT細胞、を含
    む組成物を投与する工程を包含し、ここで該転移が小さい肺転移である、方法。
  17. 【請求項17】 前記抗腫瘍応答が、少なくとも以下の1つ:腫瘍の壊死、
    腫瘍の後退、腫瘍の炎症、活性化Tリンパ球による腫瘍の浸潤、安定な疾患およ
    び患者の生存期間の延長である、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記抗腫瘍応答が、前記肺転移の完全な後退または部分的
    な後退である、請求項16に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記哺乳動物がヒトである、請求項16に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記膜が、同系黒色腫細胞膜または同種異系黒色腫細胞膜
    である、請求項16に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記黒色腫細胞膜が同種異系であり、そして前記組成物が
    抗原提示細胞をさらに含む、請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記膜が、MHC分子、熱ショックタンパク質またはそれ
    らの組み合わせを含む膜画分を含む、請求項16に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記ハプテンが、以下:ジニトロフェニル、トリニトロフ
    ェニル、N−ヨードアセチル−N’−(5−スルホニック1−ナフチル)エチレ
    ンジアミン、トリニトロベンゼンスルホン酸、フルオレセインイソチオシアネー
    ト、砒酸ベンゼンイソチオシアネート、ホスホリルコリン、スルファニル酸、ア
    ルサニル酸、ジニトロベンゼン−S−マスタードおよびそれらの組み合わせ、か
    らなる群から選択される、請求項16に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記ハプテンがジニトロフェニルである、請求項16に記
    載の方法。
  25. 【請求項25】 前記組成物がさらにアジュバントを含む、請求項16に記
    載の方法。
  26. 【請求項26】 前記アジュバントが、カルメット−ゲラン杆菌、QS−2
    1、無毒化エンドトキシンおよびサイトカインからなる群から選択される、請求
    項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記投与が、間隔をあけて少なくとも6回反復される、請
    求項16に記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記投与が、毎週反復される、請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 請求項16に記載の方法であって、前記組成物を投与する
    前に、さらに、治療的に有効量のシクロホスファミドを投与する工程を包含する
    、方法。
  30. 【請求項30】 前記治療的に有効量のシクロホスファミドを投与する工程
    が、前記組成物を投与する前に、約300mg/M2の用量のシクロホスファミ
    ドを投与する工程を包含する、請求項29に記載の方法。
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