JP2003523791A - 伸張可能な基層上の別個のポケット内に超吸収体を有する吸収性物品 - Google Patents

伸張可能な基層上の別個のポケット内に超吸収体を有する吸収性物品

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Abstract

(57)【要約】 吸収性物品は、液体透過性上面シートと、実質的に液体不透過性であり、好ましくは水蒸気透過性の裏面シートと、上面シートと裏面シートとの間の選択的に伸張可能な吸収性複合体とを含む。選択的に伸張可能な吸収性複合体は、第1の方向に垂直な第2の方向より、第1の方向に大きく伸張可能であり、第1の方向に初期長さの少なくとも150%伸張可能である。吸収性複合体は、選択的に伸張可能な基層及び基層の中又は上に複数のポケットを含む。各々のポケットは、液体の放出にさらされると膨潤することができる多量の超吸収性材料を収容する。基層が伸張すると、ポケットの間隔が更に広くなることにより、快適性を促進し、隣接するポケットが各々に向かって膨潤することにより引き起こされるゲルブロッキングを緩和する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、超吸収性材料が、選択的に伸張可能な基層の別個のポケットに収容
されている吸収性物品に関する。ポケットは、1つ又はそれ以上の層に存在する
。超吸収性材料が濡れると、膨張し、隣接するポケットが連動して互いに押し合
う。選択的に伸張可能な基層により、膨張したポケットは、選択した方向に押し
合って離れることができる。更に、吸収層が、選択した方向に伸張すると、ポケ
ットは、ますます互いに離れるようになっている。
【0002】 (背景技術) おむつ、大人用失禁用製品等の使い捨て吸収性衣類に用いるのに適切な吸収性
複合体は公知である。このような吸収性複合体は、例えば、1987年10月1
3日にBermardinに付与された米国特許4,699,619号、198
9年1月17日にMeyerらに付与された米国特許第4,798,603号、
1989年5月30日にAlemanyらに付与された米国特許第4,834,
735号、1992年9月15日にKellenbergerに付与された米国
特許第5,147,343号、及び1992年9月22日にKellenber
gerらに付与された米国特許第5,149,335号に説明されている。
【0003】 一般に、このような吸収性複合体は、高吸収性材料及び超吸収性材料を収容す
るためのマトリックスを含む。高吸収性材料を収容するための適切なマトリック
スとしては、例えば、空気堆積セルロース繊維又はセルロース繊維及びメルトブ
ローンポリオレフィン繊維を含むコフォーム材料で形成された繊維マトリックス
を挙げることができる。各種の高吸収性材料(超吸収性材料としても知られてい
る)は当業者に知られている。例えば、1978年2月28日にMasudaら
に付与された米国特許第4,076,663号、1981年8月25日にTsu
bakimotoらに付与された米国特許第4,286,082号、1977年
12月13日にWestermanに付与された米国特許第4,062,817
号、及び1982年7月20日にObayashiらに付与された米国特許第4
,340,706号を参照されたい。
【0004】 高吸収性材料を含む多くの公知の吸収性複合体では、比較的低密度の高吸収性
材料を用いている。即ち、吸収性複合体の多くは、空気体積セルロース繊維及び
約20重量パーセント未満の高吸収性材料を含む。これは、いくつかの原因によ
る。 多くの高吸収性材料は、使用中に液体が吸収性複合体に加えられる速度で液体
を吸収することはできない。従って、高吸収性材料が液体を吸収することができ
るまで一時的に液体を保持するために、繊維材料が比較的高密度であることが望
ましい。更に、繊維は、ゲルブロッキングが起こらないように高吸収性材料の粒
子を分離する作用を有する。ゲルブロッキングとは、高吸収性材料の粒子が、膨
潤する間に変形して、粒子間又は粒子と繊維との間の隙間空間を遮断することに
より、隙間空間を通る液体の流れを妨げる状態を言う。
【0005】 比較的低密度の高吸収性材料と、比較的高密度の繊維材料が存在すると、どち
らかと言えば比較的厚い吸収性複合体の製品になる。特定の用途では、使い捨て
吸収性衣類に比較的厚い吸収性複合体を使用しても許容の範囲にある。しかし、
近年、従来の吸収性複合体に比較して薄いが、依然として同様の吸収容量を有す
る吸収性複合体を製造することが望まれるようになってきた。この比較的薄い吸
収性複合体を製造するという要求は、結果としてますます多量の高吸収性材料を
吸収性複合体の中に組み込むという要求に帰着する。これは高吸収性材料の吸収
容量が一般的に繊維材料の吸収容量の何倍も大きいためである。例えば、木材パ
ルプフラフの繊維マトリックスは、木材パルプフラフ1グラム当たり約7〜9グ
ラムの(0.9重量パーセントの生理食塩水のような)液体を吸収することがで
きるが、高吸収性材料は、高吸収性材料1グラム当たり、少なくとも約15グラ
ム、好ましくは少なくとも約20グラム、しばしば少なくとも約25グラムの、
例えば0.9重量パーセントの生理食塩水の液体を吸収することができる。
【0006】 伸張性に優れたおむつへの指向は、Serbiakらに付与された米国特許第
5,846,232号、及びSuzukiらに付与された米国特許第5,451
,219号に説明されている。これらの参照文献は、おむつにおける伸張可能性
を得るための種々の弾力性のある又は伸長可能な構造を開示している。 Maliusらに付与された米国特許第5,601,542号は、超吸収性材
料が別個の複数の袋の層に収容されている吸収性物品を開示している。この袋は
、互いに隣接し、1つ又はそれ以上の基層に形成されている。超吸収性材料が濡
れると、基層は、伸張しないか、又はあらゆる方向に制御不能に伸張する。前者
の場合、超吸収体の吸収容量は、超吸収体の膨潤圧力に対して働く基層の外部か
ら加えられる圧力により抑制される場合がある。後者の場合、基層が制御不能に
伸張すると、濡れた超吸収性ゲルの移動が起こり、吸収システムの効果が低減し
て着用者に不快感をもたらす可能性がある。
【0007】 (発明の開示) 本発明は、1方向に選択的に伸張可能な少なくとも1つの吸収性複合体を有す
る吸収性物品であって、超吸収性材料が、選択的に伸張可能な基層の中又は上の
別個のポケット又は袋の中に存在することを特徴としている。吸収性物品は、少
なくとも、実質的に液体不透過性で蒸気透過性の裏面シートと、裏面シートに向
かい合う関係に配置される液体透過性の上面シートと、上面シートと裏面シート
との間の1つ又はそれ以上の選択的に伸張可能な吸収層とを備える。
【0008】 吸収性複合体の基層は、選択的に1方向に伸張可能である。例えば、おむつ製
品の基層は、着用者のウエスト領域の間で縦方向に伸張可能ではなく、着用者の
脚の間で横方向に伸張可能であってもよい。1つの実施形態において、基層は、
ネックされた弾性のない不織フィラメントウェブと、弾性フィルムとのネックボ
ンデッド積層体とすることができる。この種のネックボンデッド積層体は、Mo
rmanらに付与された米国特許第5,883,028号に記載されており、こ
の開示内容は参照文献として援用する。他の適切な基層としては、ネックドスパ
ンボンドウェブ及びネックドクレープドスパンボンドウェブが挙げられるが、こ
れに限定されない。
【0009】 1つの実施形態において、選択的に伸張可能な基層は、互いに接合されてその
間に複数のポケットを形成する2つの層を含むことができる。ポケットは、一方
又は両方の層に形成できる。少なくとも一方の層は、水透過性である必要がある
。他方の層は、水透過性又は水不透過性であってもよい。また、吸収性複合体は
、2つの選択的に伸張可能な基層を含み、それらが互いに接合されてその間に複
数のポケットを有することができる。いずれの場合でも、超吸収製材料は、ポケ
ット内に配置される。
【0010】 吸収性物品の使用中に、ポケットは、吸収性複合体中の超吸収性材料の望まし
い分布を維持する。選択的に伸張可能な基層は、吸収層を所望の方向に伸張でき
、濡れた場合の超吸収体の膨潤のみならず着用者の動きに適応する。吸収性複合
体は、例えば、パーソナルケア吸収性製品、トレーニングパンツ、水着、吸収性
下着、乳児用ワイプ、大人用失禁用衣類及び女性用衛生製品を含む各種の吸収性
物品に用いることができる。医療用吸収性製品としては、吸収性衣類、アンダー
パッド、包帯、吸収性ドレープ、及び医療用ワイプが挙げられる。
【0011】 前述の通り、本発明の特徴及び利点は、比較的伸張可能な吸収性複合体と、超
吸収性材料を含有する生成物の分布を有し、ゲルブロッキングを軽減する吸収性
物品を提供することである。 また、本発明の特徴及び利点は、所望の方向に優先的に伸張する選択的に伸張
可能な吸収性複合体を有する吸収性物品を提供することである。 前記及び他の特徴及び利点は、以下に示す好ましい実施形態の詳細な説明一層
明らかになる。詳細な説明は、限定するものではなく例示的なものであり、本発
明の範囲は、請求の範囲及びその均等物により定義される。
【0012】 (発明を実施するための最良の形態) 本発明は、選択的に伸張可能な吸収性複合体層を有し、超吸収性材料が、選択
的に伸張可能な基層内又はその上にある別個のポケット又は袋に存在する吸収性
物品である。「吸収性物品」という用語は、トレーニングパンツ、水着、吸収性
下着、乳児用ワイプ、大人用失禁用製品、女性用衛生製品及び医療用吸収性製品
(例えば、吸収性医療用衣類、アンダーパッド、包帯、ドレープ、及び医療用ワ
イプ)を含むが、これに限定されない。
【0013】 1つの好ましい吸収性物品は、使い捨ておむつである。図1は、縦方向1及び
横方向2を有する本発明の実施形態の1つによる使い捨ておむつの分解斜視図を
示す。使い捨ておむつ10は、外側カバー12、身体側ライナ14、及び身体側
ライナ14と外側カバー12との間に配置される吸収性複合体44を備える。吸
収性複合体44は、以下に更に説明するように、超吸収性材料58を収容する複
数のポケット50と随意的に木材パルプ繊維を備える。また、吸収性複合体は、
以下に更に説明する第1の基層シート層46及び第2の基層シート層48を備え
るツーピースのラップシートも備える。ツーピースのラップシートは、ポケット
50の範囲を超えて吸収性複合体44の端部まで延びており、超吸収性材料58
がおむつから移動するのを防ぐために密封され得る周囲部24を形成する。
【0014】 外側カバー12と身体側ライナ14との間には、ウエスト弾性体26、固定テ
ープ28及び脚部弾性体30が取付けられている。脚部弾性体30は、担体シー
ト32と、近位端14及び遠位端21を有する個々の弾性ストランド34を含む
。 身体側ライナ14には、近位端38及び遠位端40を有する閉じ込めフラップ
36が取付けられている。脚弾性体の近位端は、閉じ込めフラップの遠位端に一
致する。周囲部43を有するサージ制御層42は、閉じ込めフラップ36の近位
端38の間に配置されている。
【0015】 図1に示すおむつを正確に組み立てる方法及びその材料の多くは、Hanso
nらの1996年4月25日に発行され、本出願人に譲渡されている米国特許第
5,509,915号、及び1999年5月19日にLauxらに付与された米
国特許第5,904,675号に詳細に説明されている。なお、両特許は、本明
細書において、参考文献として援用する。図1に示すおむつに対して可能性のあ
る変更例としては、身体側ライナ14と吸収性複合体44との間にサージ制御層
42を配置して、サージ制御層の長さを短くして吸収性複合体の長さを延長する
か、又はサージ制御層を液体排泄物が最初に溜まるおむつ領域(目標領域)に集
中(長さを短くして坪量を増加)させることが含まれる。
【0016】 図2は、本発明による選択的に伸張可能な吸収性複合体を示す。図2を参照す
ると、吸収性複合体44は、選択的に伸張可能な液体透過性の第1の基層46、
選択的に伸張可能な第2の基層48、及び第1の層46と第2の層48との間に
形成された超吸収性材料のポケット50を備える。
【0017】 本明細書で用いる場合、「選択的に伸張可能な」という用語は、材料が、第2
の方向より第1の方向に大きく伸張すること、即ち、第2の方向より第1の方向
に、破断することなく大幅に伸張することができることを意味する。第2の方向
は、第1の方向に垂直である。一般に、材料は、第1の方向に初期長さの少なく
とも150%、適切には第1の方向に初期長さの少なくとも200%、望ましく
は第1の方向に初期長さの少なくとも250%伸張可能である。一般に、材料は
、第2の方向に初期長さの140%未満、適切には第2の方向に初期長さの12
5%未満、望ましくは第2の方向に初期長さの110%未満だけ伸張可能である
【0018】 ポケット50は、第1及び第2の層を接合させて積層体を形成し、積層体が乾
燥しているときには積層体の一体性を維持するが、積層体が濡れると両者を制御
可能に解放する働きをする取付け手段52により形成される。もしくは、ポケッ
ト50は、層46又は層48に成形(例えば熱成形)してもよい。層46と層4
8との間の適切な取付け手段は、水溶性接着剤及び熱エンボス加工等の感水性接
着剤を含む。取付け手段52は、第1の層46と第2の層48を互いに固定し、
ポケット50の間の取付け域54と、ポケット50における非取付け域56をも
たらす。非取付け域は、ポケットを形成するのに役立つ。超吸収性材料58は、
ポケット50内に配置され、吸収性複合体44を作り上げる。超吸収性材料58
に加えて、ポケット50は、以下に更に説明するように、セルロースフラフ又は
他の材料等の繊維材料を収容することができる。また、非感水性の第2の取付け
手段(図示せず)を用いて、ポケット50から間隔を置いた位置で、層46及び
層48を互いに固定することもできる。
【0019】 ポケット50は、複合体44が弛緩しているときは距離60の間隔を置いて配
置されており、即ち、伸張力を受けない。間隔60は、少なくとも約0.05イ
ンチ(1.3mm)、もしくは少なくとも約0.10インチ(2.5mm)、も
しくは少なくとも約0.15インチ(3.8mm)である。更に、ポケットの間
隔60は、適切には約1.5インチ(38mm)以下、もしくは約1.0インチ
(25mm)以下、もしくは約0.5インチ(13mm)以下である。 ポケット50の深さは、少なくとも約0.1インチ(2.5mm)、好ましく
は約0.15〜0.50インチ(3.8〜13mm)、更に好ましくは約0.2
0〜0.30インチ(5.1〜7.6mm)であってもよい。ポケットは、直径
が、約0.20〜1.0インチ(5.1〜25mm)、好ましくは約0.25〜
0.75インチ(6.4〜19.1mm)、更に好ましくは約0.40〜0.6
0インチ(10.2〜15.2mm)である円形又は楕円形の構造を有すること
ができる。これらの寸法は、吸収性複合体44が弛緩し、伸張されていない状態
に関するものである。
【0020】 本発明によれば、吸収性複合体44は、第1の方向に伸張可能であり、第1の
方向に垂直な第2の方向には伸張しない必要がある。「伸張可能」とは、複合体
44が、破断することなく第1の方向に初期長さの少なくとも150%、好まし
くは初期長さの200%、更に好ましくは初期長さの少なくとも250%伸張す
ることを意味する。好ましくは、吸収性複合体は、伸張する方向と反対の方向に
少なくとも部分的に収縮することが可能である。従って、伸張を引き起こした力
が緩むと、伸張した複合体は、少なくとも25%、好ましくは少なくとも50%
、更に好ましくは少なくとも75%回復又は「収縮」する必要がある。50%回
復とは、例えば、材料が初期長さの1メートルから伸張した長さの2メートルに
伸張する場合、伸張力が取り除かれると1.5メートルの長さに回復する必要が
あることを意味する。吸収性複合体44の伸張性は、一般に、組み合わせた基層
即ち層46及び層48の伸張性により制御される。
【0021】 吸収性複合体44は、第1の方向に垂直な第2の方向には伸張性が小さい必要
がある。「伸張性がない」又は「伸張性が小さい」とは、複合体44が、破断す
る前に第2の方向に初期長さの150%未満、好ましくは初期長さの125%未
満、更に好ましくは初期長さの110%未満だけ伸張することを意味する。 特定の材料、例えば軽く結合された不織布は、伸張された場合、明確な破断点
を有する必要はない。このような材料を伸ばすのに必要な力は、伸ばし続けると
最大まで増加し、次に、材料が破断した場合に急にゼロに低下するのではなく、
次第に減少する。このような挙動は、「タフィー状」として特徴付けできる。
【0022】 特定の不織布は、伸張されると、繊維が移動し、次第に材料の引っ張り方向に
配向する。伸張し続けると、繊維は、不織マトリックスから滑り出て、次第に更
に伸張するのに必要な力が減少する。 第1の方向にタフィー状の挙動を示す吸収性複合体は、第1の方向に垂直な第
2の方向にはタフィー状の挙動を示さない。
【0023】 少なくとも1つの方向にタフィー状の挙動を示す「伸張可能な」吸収性複合体
とは、複合体44を初期長さの150%まで伸張するのに必要な最大の力が、そ
れに垂直な方向に初期長さの125%伸張するのに必要な最大の力より小さいこ
とを意味する。複合体を初期長さの200%まで伸張するのに必要な最大の力が
、垂直な方向に初期長さの125%伸張するのに必要な最大の力より小さいこと
が好ましい。複合体を初期長さの250%まで伸張するのに必要な最大の力が、
垂直な方向に初期長さの125%伸張するのに必要な最大の力より小さいことが
更に好ましい。
【0024】 これに対し、少なくとも1つの方向にタフィー状の挙動を示す「非伸張可能な
」複合体とは、複合体44を初期長さの150%まで伸張するのに必要な最大の
力が、垂直な方向に初期長さの125%まで伸張するのに必要な最大の力に少な
くとも等しいことを意味する。 このようなタフィー状複合体にかかる力を求めるのに必要な引張応力−ひずみ
測定は、国際基準ISO1924−2:1994年版、紙及び厚紙−張力特性の
測定−第2部:定速伸長法、又は同様の方法を用いて行うことができる。
【0025】 吸収性複合体44は、吸収性物品内で、選択的な伸張の方向が、物品が望まし
く伸張できる方向に一致するように配向される。例えば、おむつでは、望ましい
伸張方向は、着用者の一方の脚からもう一方の脚までの横方向である。これによ
り、着用者が、不快感を抱くことなく自由に脚を動かすことが可能になる。この
例では、伸張しないこと又は伸張が少ないことが望ましい方向は、着用者のウエ
スト域の間の前部から後部までである。もしくは、おむつは、吸収体の縦方向の
伸張が望ましいように構成してもよい。例えば、フィット性を向上させるために
、おむつは、縦方向に軽く伸張して乳児にフィットできるようになっている。
【0026】 図3、図3A、及び図3Bは、吸収性複合体44の第1の基層46及び/又は
第2の基層48として用いることができるネックボンデッド積層体の構成を示す
概略図である。図3は、例えば、比較的弾性のないポリマー材料で作られた繊維
不織ウェブであってもよいネック可能な材料112を示す。図3を参照すると、
ネック可能な材料112は、最初に機械方向に引っぱり、繊維を縦方向に配向さ
せるとともにその横方向の長さを第1の寸法「A」から第2の寸法「B」に縮小
させる。この時点で、ネック可能な不織ウェブ112は、例えば、Morman
らに付与された米国特許第5,883,028号に記載されている技術を用いて
、伸張されていない弾性フィルム又は他の層材料に積層される。尚、この特許は
、参照文献として援用する。「弾性体」という用語は、伸張する力を緩めると、
多くの場合初期長さに回復する伸張可能な材料を言う。
【0027】 図3Bに示す、得られた積層体114は、実質的に寸法「B」に等しい機械横
方向の弛緩長さを有する。積層体は、寸法「A」に実質的に等しい第2の寸法ま
で、ウェブ112の機械横方向のみに選択的に伸張することができる。伸張力を
緩めると、積層体114は、本来の寸法「A」に収縮する。 ネック可能なウェブ112は、例えば、スパンボンデッドウェブ、メルトブロ
ーンウェブ又はボンデッドカーデッドウェブのような多孔性の不織材料であって
もよい。ネック可能な材料が、メルトブローン繊維のウェブの場合には、メルト
ブローン微小繊維を含むことができる。ネック可能な材料112は、例えばポリ
オレフィンのような繊維を形成するポリマーで作ることができる。典型的なポリ
オレフィンには、1つ又はそれ以上のポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン
コポリマー、プロピレンコポリマー、及びブテンコポリマーが挙げられる。有用
なポリプロピレンには、例えば、Exxon Chemical Compan
yから商品名Exxon3445として入手可能なポリプロピレン、及びShe
ll Chemical Companyから商品名DX5A09として入手可
能なポリプロピレンが挙げられる。
【0028】 ネック可能なウェブ112は、例えば、少なくとも1つの層のメルトブローン
ウェブ、ボンデッドカーデッドウェブ、又は他の適切な材料に接合した少なくと
も1つの層のスパンボンデッドウェブを有する多層材料であってもよい。例えば
、ネック可能な材料112は、坪量が約0.2から約8オンス/平方ヤード(o
sy)(約6.8〜270グラム/m2、即ちgsm)であるスパンボンデッド
ポリプロピレンの第1の層、坪量が約0.2から約4osy(6.8〜135g
sm)であるメルトブローンポリプロピレンの層、及び坪量が0.2から8os
y(6.8〜270gsm)であるスパンボンデッドポリプロピレンの第2の層
を有する多層材料であってもよい。もしくは、ネック可能なウェブ112は、例
えば、坪量が約0.2から約10osy(6.8〜340gsm)であるスパン
ボンデッドウェブ、又は坪量が約0.2から約8osy(6.8〜270gsm
)であるメルトブローンウェブのような材料の単一の層であってもよい。ウェブ
112の隣接する繊維は、当技術分野では公知の技術を用いて、繊維間結合法に
より不連続的に接合する必要がある。
【0029】 弾性シートは、ネック可能なウェブ112が引っ張られてネックされた状態の
ときに、ネック可能なウェブ112に接合されてネックボンデッド積層体114
を形成することができる。弾性シートは、水蒸気透過性の弾性ポリマーで作るこ
ともでき、他の弾性ポリマーで作ってシートに穿孔又は微孔形成することにより
蒸気透過性を付与することもできる。好ましくは、弾性シートの湿気水蒸気透過
度(MVTR)は、以下に説明する試験手順を用いると、少なくとも約500グ
ラム/m2−24時間、更に好ましくは少なくとも約1200グラム・m2−24
時間、最も好ましくは少なくとも約2000グラム/m2−24時間である。M
VTRは、フィルムの厚さ及びポリマーの種類の両方の関数である。有用なフィ
ルム厚さ域にわたって所望のMVTRを示す弾性ポリマーには、加硫シリコーン
ゴム、特定の他のシリコーンポリマー、ポリウレタン、ポリエーテルエステル及
びポリエーテルアミドが挙げられるが、これに限定されない。次の表1は、純粋
なポリマーフィルムのフィルム厚さを説明するために正規化した典型的な弾性ポ
リマーの代表的な水蒸気透過性を示す。
【0030】 表1
【0031】 弾性ポリマーの水蒸気透過性が低ければ、フィルムは、所望の最低レベルのM
VTRを達成するのに極めて薄くすることができる。蒸気透過性が低いエラスト
マーには、例えば、スチレン−ブタジエンコポリマー及びターポリマー、エラス
トマーエチレン−プロピレンコポリマー、エチレン−プロピレンジエンゴム、及
び密度が0.89グラム/ccを超えない特定の単点又はメタロセン触媒エチレ
ンポリマー及びエチレン−アルファオレフィンコポリマーが挙げられる。もしく
は、フィルムは、当業者にはよく知られている多数の技術を用いて多孔性又は微
孔性にできる。極めて薄いフィルムの製造及び使用は、フィルムの強度が低く、
加工が困難であるため、実用的でない場合もある。従って、弾性ポリマー自身は
、十分な水蒸気透過性を有し、現実的な厚さを有するフィルムを使用できるよう
にする必要がある。好ましくは、弾性ポリマーは、少なくとも約150kg−c
m/(km)2−日、更に好ましくは少なくとも約500kg−cm/(km)2 −日、最も好ましくは少なくとも約1000kg−cm/(km)2−日の水蒸
気透過性をもつことができる。
【0032】 水蒸気透過性に加えて、好適な通気性のある弾性フィルムは、その水蒸気透過
を実質的に妨げるほどの厚さでないことが必要である。特定の組成物のフィルム
のMVTRは、フィルムと蒸気との間に分子相互作用がなければ、概略その厚さ
に反比例する。水蒸気透過性フィルムでは、水とフィルムとの親和力により、こ
の関係は変わる場合もある。一般に、ネックボンデッド積層体114の弾性フィ
ルム構成要素は、フィルム及び積層体114が弛緩しているときに、約2ミル(
50ミクロン)未満の厚さ、好ましくは約1ミル(25ミクロン)の厚さ、更に
好ましくは約0.5ミル(13ミクロン)の厚さである必要がある。
【0033】 図2を参照すると、ネックボンデッド積層体が、吸収性複合体44の基層とし
て用いられる場合、着用者に面する(液体透過性)上面層46は、ネックされた
不織層であってもよく、底面層48は、ネックボンデッド積層体の弾性フィルム
又はシートであってもよい。もしくは、底面層48は、ネックボンデッド積層体
全体を含むことができ、上面層46は、不織スパンボンド層のような他の不織布
又は他の液体透過性層であってもよい。層46及び層48は、接着剤結合、熱結
合、超音波結合等の多種多様な従来技術を用いて互いに結合できる。好ましくは
、結合面積は、層46と層48との間の界面の10〜20%である。1つの好ま
しい実施形態において、Findlay Adhesives Co.から入手
可能な伸張可能なホットメルト接着剤25又は25Aを、界面の10〜20%を
覆うように渦巻きパターンで塗布する。
【0034】 ポケット50は、層46又は層48に形成してもよいが、好ましくは底面層4
8に形成する。ポケット50は、真空熱成形工程又は他の適切な工程を用いて形
成できる。1つの実施形態において、ポケットの形成、超吸収体の添加及び結合
は、一貫した工程で行われる。最初に、ネック伸張スパンボンド材料等の選択的
に伸張可能な材料46をポケット形の凹部を有する穿孔プレート上に配置する。
プレートに真空を作用させ、材料をポケット形の凹部に引き入れる。次に、各々
のポケットに超吸収体を加え、層46に接着剤を塗布する。次に、液体透過性の
上面層を層46及びポケット上に配置して押し付ける。層46及び層48は、接
着剤の作用により結合する。
【0035】 他の実施形態において、基層46又は48の1つをなくすこともできる。上面
層46をなくす場合には、液体透過性身体側ライナ14が、基層48と協働して
上面基層として働くことができる。底面層48をなくす場合には、液体不透過性
で、蒸気透過性の外側カバー12が、基層46と協働して底面基層として働くこ
とができる。身体側ライナ14又は他のカバー12のいずれかが基層として用い
られる場合には、本明細書に記載したように、基層として選択的に伸張可能にす
る必要がある。
【0036】 「超吸収体」又は「超吸収性材料」という用語は、最も好ましい条件で、0.
9重量パーセントの塩化ナトリウムを含有する水性溶液中で、重量の少なくとも
約20倍、更に望ましくは重量の少なくとも約30倍を吸収することができる水
膨潤性、水不溶性の有機又は無機材料を言う。ノースカロライナ州のカリーにあ
る不織布産業協会のINDAにより出版されたINDA標準試験法IST10.
1(95)、「吸収時間、吸収容量、及びウィッキング時間のための標準試験法
」に、吸収性を測定する適切な方法のための原理が載っている。「(小さい試料
片のための)吸収能力試験」を用い、次の2つの変更を加えて、本発明の目的の
ために材料の吸収性を測定することができる。(i)IST10.1(95)で
は、水を使用すると指定されているが、0.9%水溶液に置き換える。(ii)
IST10.1(95)では、5グラムの試料を用いると指定されているが、必
要ならば、代わりに、吸収性製品から得られる更に小さい試料を使用できる。
【0037】 超吸収性材料は、天然、合成、及び修飾天然ポリマー及び材料であってもよい
。また、超吸収性材料は、シリカゲルのような無機材料、又は架橋ポリマーのよ
うな有機化合物であってもよい。「架橋」という用語は、効果的に、通常は水溶
性の材料を実質的に水不溶性であるが膨潤性にする何らかの手段のことを言う。
このような手段には、例えば、物理的交絡、結晶ドメイン、共有結合、イオン錯
体及び会合、水素結合等の親水性会合、及びファンデルワールス力の疎水性会合
を挙げることができる。
【0038】 合成超吸収性材料のポリマーの例には、ポリ(アクリル酸)及びポリ(メタク
リル酸)のアルカリ金属及びアンモニウム塩、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(
ビニルエーテル)、ビニルエーテル及びアルファオレフィンを有する無水マレイ
ン酸コポリマー、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ビニルモルホリノン)、ポ
リ(ビニルアルコール)、及びその混合物及びコポリマーが挙げられる。他の超
吸収性材料には、加水分解アクリロニトリル−グラフトデンプン、アクリル酸グ
ラフトデンプン、メチルセルロース、キトサン、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース等の天然及び修飾天然ポリマー、及びアルギナー
ト、キサンタンガム、イナゴマメゴム等の天然ゴムが挙げられる。天然、及び全
部又は一部合成の超吸収性ポリマーの混合物も本発明では有用であり得る。他の
適切な吸収性ゲル化材料は、1975年8月26日にAssarssonらに付
与された米国特許第3,901,236号に開示されている。合成吸収性ゲル化
ポリマーを調製する工程は、1978年2月28日にMasudaらに付与され
た米国特許第4,076,663号及び1981年8月25日にTsubaki
motoらに付与された米国特許第4,386,082号に開示されている。
【0039】 超吸収体は、粒子状物質又は繊維であってもよく、好ましくは粒子状物質であ
る。超吸収体は、一般に、約20から約1000ミクロンの範囲の粒子サイズで
入手可能である。好ましい粒子サイズは、100から1000ミクロンの範囲で
ある。市販されている粒子状超吸収体の例には、バージニア州ポーツマスにある
Hoechst Celaneseから入手可能なSANWET(登録商標)I
M3900及びSANWET(登録商標)IM−5000P、ミシガン州ミッド
ランドにあるDow Chemical Co.から入手可能なDRYTECH
(登録商標)2035LD、及びスェーデンにあるStockhausenから
入手可能なFAVOR(登録商標)880が挙げられる。FAVOR(登録商標
)は、ゲル強度が高いので現時点では好適である。繊維状超吸収体の例としては
、OASIS(登録商標)101があり、英国グリムズビーにあるTechni
cal Absorbentsから入手可能である。
【0040】 ポケット50の大きさ及び超吸収体の密度にもよるが、各々のポケットは、乾
燥重量に基づいて、約25〜500mg、好ましくは約50〜300mg、更に
好ましくは約100〜200mgの超吸収性材料を収容することができる。ポケ
ット50の数及び大きさは、選択的に伸張可能な吸収性複合体44が、吸収体全
体で1〜100グラム、好ましくは約3〜50グラム、更に好ましくは約5〜1
5グラムを収容するようになっていてもよい。当然、超吸収体の全量は、吸収性
物品のサイズにより変わり得る。更に、2つ以上の選択的に伸張可能な吸収性複
合体44が吸収性物品内に存在してもよく、2つ又はそれ以上の選択的に伸張可
能な吸収性複合体44は、互いに重なっていてもよい。
【0041】 超吸収性材料に加えて、各々のポケット50は、所望であれば、パルプ繊維の
ような繊維吸収性材料、充填材料、臭気吸着材料、芳香材料、又は他の適切な材
料を収容することができる。材料を組み合わせて用いる場合には、超吸収体は、
ポケット50内の全材料の少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%、更
に好ましくは少なくとも70%、最も好ましくは少なくとも90%である必要が
ある。もしくは、ポケットの幾つか、好ましくは50%未満には、超吸収体を収
容していなくてもよい。超吸収体を有していないポケットには、臭気吸収材料、
芳香剤、ローション、柔軟剤、抗菌物質等のみを収容してもよい。
【0042】 吸収性複合体44の選択的な伸張性により、複合体が濡れたときにゲルブロッ
キングすることなく、高密度の超吸収体をポケット50に収容できる。超吸収体
が濡れてポケットが各々に対して膨張するにつれ、複合体44の選択的な伸張性
により、ポケットは移動することができ、ゲルブロッキングが起こるほど緊密に
ならにようにそれらの接触を防ぐ。 好ましくは、ポケット50は、ポケット間の空間の全てを閉じることなく、互
いに接触することができる形状である。図2のように平面で見ると、ポケット5
0は、円形、卵形、又は楕円形である。また、このような形状のポケットは、超
吸収体が膨潤して伸張する力や、製品製造の間に加えられる力を受けても破れに
くい。正方形及び長方形は、隣接するポケット50の端部に沿って実質的に連続
的に接触することを許す形状なので、あまり好ましくない。また、このような形
状は、応力がかかると破れやすい。
【0043】 吸収性複合体44は、熱結合、超音波結合、機械的ステッチ結合、接着剤結合
等を含む種々の技術を用いて外側カバー12及び身体側ライナ14(図1)に接
合できる。最適な性能を達成するためには、吸収性複合体44の選択的伸張性に
より、おむつ10全体の伸張性を制御できることが望ましい。これは、おむつ1
0の他の層を少なくとも吸収性複合体44と同じくらい伸張可能な材料で形成す
ることにより達成できる。身体側ライナ14及び外側カバー12は、選択的に伸
張可能である必要はない。これらは、全方向に均等に伸張可能とであってもよく
、前述の弾性ポリマーの1つ又はそれ以上を用いて形成することができる。層1
2及び14(及び他の層)を形成する材料が、少なくとも吸収性複合体44と同
じくらい伸張可能であれば、おむつ10全体は、吸収性複合体14の影響を受け
て選択的な伸張性を示すことになる。
【0044】 サージ層42及び身体側ライナ14は、液体透過性の高い材料で構成される。
このような層は、液体を着用者から吸収性複合体44に移動させる機能を果たす
。適切な材料には、多孔性織材料、多孔性不織材料、及び穿孔フィルムが挙げら
れる。例としては、ポリマー繊維の伸張可能な多孔性シート、合成又は天然繊維
のボンデッドカーデッドウェブ、又はその組み合わせが含まれるが、これに限定
されない。また、いずれかの層は、穿孔された伸張可能なプラスチックフィルム
であってもよい。
【0045】 外側カバー12は、単一の伸張可能な層を含むことができ、又は、接着剤結合
、超音波結合、熱結合等により互いに接合される複数の伸張可能な層を含むこと
もできる。外側カバー12は、例えば、キャストフィルム又はブロンフィルムを
含む多種多様の織布又は不織布、フィルム、又はフィルムコーティングされた不
織布で作ることができる。また、外側カバー12は、ボンデッドカーデッド又は
スパンボンド又はメルトブローン材料の複合体、例えば、熱可塑材料のスパンボ
ンデッド−メルトブローン複合体又はスパンボンデッド−メルトブローン−スパ
ンボンデッド熱可塑材料であってもよく、スパンボンデッド層は、布のような風
合を与えることができ、メルトブローン層は、液体不透過性を与えることができ
る。外側カバー12は、水蒸気に対して通気性が高いことが好ましい。
【0046】 湿気水蒸気透過度(MVTR)を測定するための試験手順 布の通気性の尺度は、湿気水蒸気透過度(MVTR)であり、試料材料に対し
て、以下に述べるように、基本的に試験方法を少し変えたASTM標準E96−
80により計算される。直径3インチに測った円形試料を、各々の試験材料から
切り取り、ノースカロライナ州のシャーロットにあるCelanese Sep
aration ProductsのCELGARD(登録商標)2500シー
トの一片である対照と共に試験する。CELGARD(登録商標)2500シー
トは、微孔性ポリプロピレンシートである。各々の材料に対して3つの試料を準
備する。試験皿は、ペンシルバニア州フィラデルフィアのThwing−Alb
ert Instrument Companyから販売されている60−1番
バーポメーターパン(Vapometer pan)である。100mlの水を
各々のバーポメーターパンに注入し、試験材料及び対照の個々の試料を個々のパ
ンの開放上部を横切って配置する。ねじ式フランジを締めて、パンの端部に沿っ
て密封し、関連の試験材料又は対照材料を暴露面積がほぼ33.17平方センチ
メートルである直径6.5cmの範囲で周囲空気に暴露させる。パンは、100
°F(32°C)で1時間、強制空気オーブンに入れて平衡させる。オーブンは
、外部空気が循環し、水蒸気が内部に蓄積することを防ぐ定温オーブンである。
適切な強制空気オーブンは、例えば、イリノイ州ブルーアイランドにあるBlu
e M Electric Companyから販売されているBlue M
Power−O−Matic60オーブンである。完全に平衡になると、パンを
オーブンから取り出し、重量を量り、直ぐにオーブンに戻す。24時間後、パン
をオーブンから取り出し、再び重量を量る。予備試験の水蒸気透過度は、次のよ
うに計算される。 試験MVTR=(24時間で失った重量グラム数)×315.5g/m2−24時間 オーブン内の相対湿度は特に制御しない。
【0047】 予め決定した設定条件である100°F(32°C)及び周囲相対湿度下では
、CELGARD(登録商標)2500対照に対するMVTRは、24時間で5
000グラム/平方メートルであると定義されている。従って、対照試料を各々
の試験と共に試験して、仮の試験の値を設定条件に対して次の式を用いて補正す
る。 MVTR=(試験MVTR/対照MVTR)×(5000g/m2−24時間)
【0048】 本明細書で開示した実施形態は、現時点では好適であると考えられているが、
本発明の精神及び範囲から逸脱することなく種々の修正及び改良が可能である。
本発明の範囲は、請求の範囲により示され、均等範囲に含まれる全ての変形は本
発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の吸収性物品の1つの実施形態の使い捨ておむつの分解斜視図である。
【図2】 図1の物品で有用な吸収性複合体の一部を切欠いた平面図である。
【図3】 吸収性複合体の基層として有用なネックボンデッド積層体の形成を示す概略図
である。
【図3A】 吸収性複合体の基層として有用なネックボンデッド積層体の形成を示す概略図
である。
【図3B】 吸収性複合体の基層として有用なネックボンデッド積層体の形成を示す概略図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61F 13/15 A41B 13/02 D 13/53 A61F 13/18 307Z // A41D 7/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU, ZA,ZW Fターム(参考) 3B028 DA00 KA00 3B029 BA04 BA17 4C003 AA07 AA28 AA29 GA02 4C098 AA09 CC03 CC12 DD10 DD22 DD25

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の方向には大きく伸張し、第1の方向に垂直な第2の方
    向には小さく伸張できる選択的に伸張可能な基層と、 前記基層材料の中又は上にある複数のポケットと、 前記ポケット内の超吸収性材料と、 を備える吸収性複合体であって、前記吸収性複合体が、前記第1の方向に初期長
    さの少なくとも150%伸張でき、前記第2の方向に初期長さの150%未満し
    か伸張できないことを特徴とする吸収性複合体。
  2. 【請求項2】 前記複合体が、前記第1の方向に前記初期長さの少なくとも
    200%伸張できることを特徴とする請求項1に記載の吸収性複合体。
  3. 【請求項3】 前記複合体が、前記第1の方向に前記初期長さの少なくとも
    250%伸張できることを特徴とする請求項1に記載の吸収性複合体。
  4. 【請求項4】 前記複合体が、前記第2の方向に前記初期長さの125%未
    満しか伸張できないことを特徴とする請求項1に記載の吸収性複合体。
  5. 【請求項5】 前記複合体が、前記第2の方向に前記初期長さの110%未
    満しか伸張できないことを特徴とする請求項1に記載の吸収性複合体。
  6. 【請求項6】 前記基層が、ネック可能な不織ウェブ層と弾性層とのネック
    ボンデッド積層体を含むことを特徴とする請求項1に記載の吸収性複合体。
  7. 【請求項7】 前記ネック可能な不織ウェブが、スパンボンドウェブを含む
    ことを特徴とする請求項6に記載の吸収性複合体。
  8. 【請求項8】 前記ネック可能な不織ウェブが、メルトブローンウェブを含
    むことを特徴とする請求項6に記載の吸収性複合体。
  9. 【請求項9】 前記ネック可能な不織ウェブが、ボンデッドカーデッドウェ
    ブを含むことを特徴とする請求項6に記載の吸収性複合体。
  10. 【請求項10】 前記弾性層が、弾性フィルムを含むことを特徴とする請求
    項6に記載の吸収性複合体。
  11. 【請求項11】 前記複合体が伸張力を受けていない場合は、前記ポケット
    が、約0.05〜1.5インチ(1.3〜38mm)の距離で間隔を置いて配置
    されていることを特徴とする請求項1に記載の吸収性複合体。
  12. 【請求項12】 前記複合体が伸張力を受けていない場合は、前記ポケット
    が、約0.10〜1.0インチ(2.5〜25mm)の距離で間隔を置いて配置
    されていることを特徴とする請求項1に記載の吸収性複合体。
  13. 【請求項13】 前記複合体が伸張力を受けていない場合は、前記ポケット
    が、約0.15〜0.50インチ(3.8〜13mm)の距離で間隔を置いて配
    置されていることを特徴とする請求項1に記載の吸収性複合体。
  14. 【請求項14】 前記複合体が伸張力を受けていない場合は、前記ポケット
    の直径が約0.2〜1.0インチ(5.1〜25mm)で、深さが少なくとも約
    0.1インチ(2.5mm)であることを特徴とする請求項1に記載の吸収性複
    合体。
  15. 【請求項15】 前記複合体が伸張力を受けていない場合は、前記ポケット
    の直径が約0.25〜0.75インチ(6.4〜19.1mm)で、深さが約0
    .15〜0.50インチ(3.8〜13mm)であることを特徴とする請求項1
    に記載の吸収性複合体。
  16. 【請求項16】 液体透過性上面シートと、実質的に液体不透過性の裏面シ
    ートと、前記上面シートと前記裏面シートとの間の吸収性複合体とを備える使い
    捨て吸収性物品であって、 前記吸収性複合体が、第1の方向には大きく伸張でき、前記第1の方向に垂直
    な第2の方向には小さく伸張できる選択的に伸張可能な基層を含み、 前記吸収性複合体が、更に、前記基層材料の中又は上に複数のポケットを含み
    、前記ポケット内に超吸収性材料を含むことを特徴とする使い捨て吸収性物品。
  17. 【請求項17】 前記第1の方向が着用者の脚開口部の間に延びる横方向で
    ある、おむつを含むことを特徴とする請求項16に記載の使い捨て吸収性物品。
  18. 【請求項18】 前記吸収性複合体が、第1の方向に初期長さの少なくとも
    150%伸張でき、前記第1の方向に垂直な第2の方向には初期長さの150%
    未満しか伸張できないことを特徴とする請求項16に記載の使い捨て吸収性衣類
  19. 【請求項19】 前記吸収性複合体が、第1の方向に初期長さの少なくとも
    200%伸張でき、前記第1の方向に垂直な第2の方向には初期長さの125%
    未満しか伸張できないことを特徴とする請求項16に記載の使い捨て吸収性物品
  20. 【請求項20】 前記吸収性複合体が、第1の方向に初期長さの少なくとも
    250%伸張でき、前記第1の方向に垂直な第2の方向には初期長さの110%
    未満しか伸張できないことを特徴とする請求項16に記載の使い捨て吸収性物品
  21. 【請求項21】 前記基層が、ネック可能な不織ウェブと弾性フィルムとの
    ネックボンデッド積層体を含むことを特徴とする請求項16に記載の使い捨て吸
    収性物品。
  22. 【請求項22】 前記ポケットが、合計して約1〜100グラムの前記超吸
    収体を含むことを特徴とする請求項16に記載の使い捨て吸収性物品。
  23. 【請求項23】 前記ポケットが、合計して約3〜50グラムの前記超吸収
    体を含むことを特徴とする請求項16に記載の使い捨て吸収性物品。
  24. 【請求項24】 前記ポケットが、合計して約5〜15グラムの前記超吸収
    体を含むことを特徴とする請求項16に記載の使い捨て吸収性物品。
  25. 【請求項25】 前記選択的に伸張可能な基層が、液体透過性の上面シート
    を含むことを特徴とする請求項16に記載の使い捨て吸収性物品。
  26. 【請求項26】 前記選択的に伸張可能な基層が、実質的に液体不透過性の
    裏面シートを含むことを特徴とする請求項16に記載の使い捨て吸収性物品。
  27. 【請求項27】 液体透過性上面シートと、実質的に液体不透過性の裏面シ
    ートと、前記上面シートと前記裏面シートとの間の吸収性複合体とを備える吸収
    性物品であって、 前記吸収性複合体が、ネック可能な不織ウェブと弾性フィルムとのネックボン
    デッド積層体を含み、 前記吸収性複合体が、更に、前記基層材料の中又は上に複数のポケットを含み
    、前記ポケット内に超吸収性材料を含むことを特徴とする吸収性物品。
  28. 【請求項28】 おむつを含むことを特徴とする請求項27に記載の吸収性
    物品。
  29. 【請求項29】 トレーニングパンツを含むことを特徴とする請求項27に
    記載の吸収性物品。
  30. 【請求項30】 大人用失禁用衣類を含むことを特徴とする請求項27に記
    載の吸収性物品。
  31. 【請求項31】 水着を含むことを特徴とする請求項27に記載の吸収性物
    品。
  32. 【請求項32】 パーソナルケア吸収性物品を含むことを特徴とする請求項
    27に記載の吸収性物品。
  33. 【請求項33】 医療用吸収性物品を含むことを特徴とする請求項27に記
    載の吸収性物品。
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