JP2003523210A - タンパク質合成およびタンパク質の発現を増強するためのヌクレオチド配列の使用 - Google Patents

タンパク質合成およびタンパク質の発現を増強するためのヌクレオチド配列の使用

Info

Publication number
JP2003523210A
JP2003523210A JP2001561133A JP2001561133A JP2003523210A JP 2003523210 A JP2003523210 A JP 2003523210A JP 2001561133 A JP2001561133 A JP 2001561133A JP 2001561133 A JP2001561133 A JP 2001561133A JP 2003523210 A JP2003523210 A JP 2003523210A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nucleotide sequence
utr
expression
rna
plant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001561133A
Other languages
English (en)
Inventor
テーム・テーリ
アルノ・クリスティアン・アスペグレン
クリスティーナ・マリア・メキネン
マルト・サールマ
Original Assignee
ライセンティア・リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ライセンティア・リミテッド filed Critical ライセンティア・リミテッド
Publication of JP2003523210A publication Critical patent/JP2003523210A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/79Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
    • C12N15/82Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for plant cells, e.g. plant artificial chromosomes (PACs)
    • C12N15/8216Methods for controlling, regulating or enhancing expression of transgenes in plant cells

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、特に植物、例えば穀物においてタンパク質合成およびタンパク質の発現を増強し得るCocksfoot mottle virus (CfMV)のリーダー配列(配列番号1) から獲得し得るcDNA配列(配列番号2)に実質的に類似したヌクレオチド配列の使用に関する。また、開示されたものは、ヘアピンループ構造を産生し、実質的に類似したヌクレオチド配列を調製する能力をもつ5'UTRを選択することによって、潜在的エンハンサーエレメントを産生するための方法である。さらに、植物における該発現を増強する方法のみならず、増強された発現に関与するヌクレオチド配列に特徴的な性質である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、Cocksfoot mottle virus (CfMV)のリーダー配列(配列番号1)
から得られる配列(配列番号2)に実質的に類似した単離および精製されたヌクレ
オチド配列の使用に関する。この配列はタンパク質合成またはタンパク質の発現
を増強することができるものである。
【0002】 (背景技術) 植物ウイルスの多くのキャップおよびアンキャップRNAの5'非翻訳領域(5
'UTR)は、イン・ビトロおよびイン・ビボにおいてキメラ遺伝子の発現を増強
することが知られている。ほとんどのイン・ビボでの研究は、双子葉特異的ウイ
ルス由来の5'UTRを用いて双子葉(dicot)植物の細胞で行われてきたが、単子
葉(monocot)細胞で得られたいくつかの結果は、双子葉植物および単子葉植物間
での5'UTRの適合性に関して異なることを示している。タバコモザイクウイ
スルRNA(TMV)の非翻訳リーダーは、双子葉植物、例えばタバコまたはニン
ジンの系などにおける作用よりもかなり低い程度ではあるが、単子葉植物、例え
ばトウモロコシおよび米のプロトプラストなどにおける翻訳のエンハンサーとし
て作用する。両方の系において、発現を刺激し得る唯一の5'UTRは、カリフ
ラワーモザイクウイルス(CaMV)35SRNAリーダーだけである。植物細胞
中のキメラRNAの翻訳を増強し得るその能力を試験された単子葉特異的ウイル
スの5'UTRだけがスズメノチャヒキモザイクウイルスRNA3リーダーであ
り、これはタバコモザイクウイスルのリーダー配列よりも遺伝子発現の強い増強
を付与しなかった(Gallie and Young, 1994)。
【0003】 本発明の目的は、好ましくは、裸子植物および被子植物の両方、加えて針葉樹
、単子葉植物および双子葉植物、好ましくは工業的に有用な穀物植物、特に穀物
類などの単子葉植物を包含する植物中で、遺伝子およびタンパク質の発現を増強
し得るヌクレオチド配列を提供することである。
【0004】 同時に、本発明の目的は、遺伝子発現を増強するための方法を提供することで
あり、最終目的はタンパク質生成を改良することである。
【0005】 本発明の目的は、Cocksfoot mottle virusの5'末端リーダー配列(配列番号
1)に実質的に類似したヌクレオチド配列および/またはリーダー配列の5'-末
端で対をなす内部塩基によって安定なヘアピン構造を形成し得る別の実質的に類
似した配列を提供することによって達成される。
【0006】 (本発明の要約) 本発明の特徴は請求の範囲に定義する。
【0007】 (図面の簡単な説明) 図1は、本発明の比較実験において使用される5'UTRの配列を示す。
【0008】 図2は、本発明で使用されるマーカー遺伝子構築体を示す。
【0009】 図3は、タバコにおいてタンパク質合成の増強した発現を示す構築体を示す。
【0010】 図4は、本来のCfMVεRNA配列(配列番号1)の34個の最初の5'末端
ヌクレオチド配列のコンピュータ予測された二次構造を示す。
【0011】 図5は、本来のキメラ5'UTRのコンピュータ予測された二次RNA構造を
示す。
【0012】 (本発明の詳細な説明) 定義 本発明で使用される用語は、組換えDNA技術、さらに農業、 園芸および林
業を含む、伝統的な植物学、植物育種、植物ウイルス学、植物生化学および形質
転換植物の産生の分野で、一般的に用いられている意味を持つ。しかし、幾つか
の用語は、本明細書中では、幾分はずれた意味、または通常の状況よりも広い意
味で用いる。従って、不明瞭な意味の用語に起因する不確かさを避けるために、
本明細書および特許請求の範囲において用いた幾つかの用語は、以下により詳し
く定義する。「植物」なる用語は、植物細胞、植物組織、植物器官さらに全植物
を包含する。該用語は、針葉樹、単子葉植物および/または双子葉植物に加えて
海藻を包含する、裸子植物および被子植物の両方を包含する。
【0013】 「穀物植物」は、産業的に重要な植物、即ち農業および林業において適用し得
る植物を意味し、それらは特に穀物、例えば、コーン(トウモロコシ)、米、小麦
、カラスムギおよび大麦などを包含する。
【0014】 本発明における植物ウイルスは、植物のpiconrnavirus様ウイルス、特にsobem
ovirues、さらに特に「Cocksfoot mottle virus (CfMV)」であり、これはs
obemovirus群のメンバーである。
【0015】 「ヌクレオチド配列」なる用語は、二本鎖および一本鎖DNAおよび/または
RNAを包含するが、それに限定しない。
【0016】 「フラグメント」なる用語は、発現の増強に常に寄与するヌクレオチド配列の
最小エレメントを意味する。該「フラグメント」は、単独で有効であり得るが、
しばしば付加的である。従って、同じもしくは異なる配列を持つフラグメントの
「ダイマー」および/または「マルチマー」を形成する1以上の「フラグメント
」をどのよう順番もしくは方向であっても組み併せることが有用である。
【0017】 「発現を増強する」なる用語は、転写、mRNA安定化、RNA輸送、翻訳お
よびタンパク質安定化を包含する発現を改良もしくは増強することを意味し、最
終目的は、所望のタンパク質の量を改良することである。本発明の好ましい態様
が、植物中でタンパク質合成の増強を提供することであっても、本発明のヌクレ
オチド配列の使用は植物に限定しない。本発明の該ヌクレオチド配列は、各々の
宿主生物体と和合し、形質転換し得る、任意の真核生物または原核生物の形質転
換体および/または発現ベクターまたはDNA構築体に挿入し得る。
【0018】 「エンハンサー」または「エンハンサーエレメント」は、上記で定義されたよ
うに、発現を増加もしくは改良する能力を有するヌクレオチド配列の成分または
ヌクレオチド配列のフラグメントを意味する。
【0019】 「リーダー配列」なる用語は、アミノ酸配列に必ずしも翻訳されないメッセン
ジャーRNAの開始にある配列を意味する。
【0020】 「形質転換した(される)」なる用語は、遺伝的情報を「付加」または「変化
」することによって、変更することを意味する。
【0021】 「発現を増強する高い能力を有するヌクレオチド配列を選択および調製する方
法」なる語は、RNA植物ウイルス中にある5'末端のリーダー配列の選択を意
味し、その5'末端のリーダー配列は、コンピュタープログラム推定の二次構造
によって決定されるような「安定なステムループ構造を形成し得る」ものである
。「ヘアピン構造またはステムループ」は、一本鎖ヌクレオチオド配列を意味し
、例えば、同じ鎖内で、安定な内部塩基対をなすか水素結合を形成することによ
ってヘアピンループ構造を形成し得る一本鎖ヌクレオチオド配列を意味する。本
発明において、特に、Cocksfoot mottle virus のリーダー配列の5'末端で形
成される構造と実質的に類似した構造を意味する。
【0022】 「実質的に類似」なる用語は、少なくとも60%、好ましくは70%、より好
ましくは80%、最も好ましくは90%の相同性を有する配列を意味する。
【0023】 (本発明の概要) 本発明は、タンパク質合成および/またはタンパク質の発現を増強するための
方法に関する。エンハンサーを、植物におけるタンパク質合成を増強するため、
特に、収穫植物、例えば単子葉植物を代表する穀類などにおけるタンパク質合成
を増強するために開発する。上記のように、エンハンサー配列の使用は植物に限
定しない。該方法は、発現を増強する能力、即ちエンハンサーエレメントを有す
るヌクレオチド配列の使用を基にする。そのようなエレメントは、例えば、植物
ウイルス中のキャップまたはアンキャップRNAの5'UTRから見出される確
率が高い。該5'UTRは、それらの5'末端に安定な内部塩基対をなすことによ
ってヘアピンループ構造を形成し得るヌクレオチド配列の存在について、5'U
TRをチェックすることによって選択する。
【0024】 そのようなUTRは、その5'末端にヘアピンループを形成し得る選択された
5'UTRと実質的に類似するヌクレオチド配列を調製するためのモデルとして
使用し得る。該ヌクレオチド配列は、該ベクター中に該ヌクレオチド配列を機能
的に挿入することによって、全ての形質転換および/または発現ベクター、プラ
スミドまたはDNA構築体、加えて本発明で開示された植物ベクターで使用し得
る。穀物植物、特に穀物は、該ヌクレオチド配列または該ヌクレオチド配列を含
む該植物ベクターを用いて、既知の方法で形質転換させ得る。
【0025】 本発明は、Cocksfoot mottle virus のリーダー配列(配列番号1)を基に実施
された結果を基にしているが、この結果は技術分野に対してより広範に適用し得
る。
【0026】 上記記載のとおりCocksfoot mottle virusは、sobemovirues、即ち、植物R
NAウイルスのメンバーである。Cocksfoot mottle sobemoviruesのゲノムRN
Aは、Maekinen(1995)らによって単離および特性分析された。CfMVのゲノム
は4082塩基対の長さのプラス鎖RNA分子である。
【0027】 最初の実験として、一組の植物発現ベクターを、CfMVリーダー配列 (Cf
MVε)(配列番号1)に対するcDNA(配列番号2)を利用して構築した。ヌク
レオチド配列、即ちcDNA配列は、下記の3つの双子葉特異的ウイルス由来の
天然キャップドRNAの5'UTRから得ることができ、発現増幅の比較研究に
おいて使用した。これらは、アルファルファモザイクウイルス(AMV)RNA4
(AMV5')のリーダー配列(配列番号4)(JoblingおよびGerke, 1987)、タバ
コモザイクウイルスのリーダー配列(配列番号9) (TMVΩ、Gallie & Young,
1994)およびポテトウイルスXRNA-リーダー(PVXαβ(配列番号7、Huisma
n et al., 1988)のリーダーα配列 (配列番号5)およびβ配列 (配列番号6)を
包含する。
【0028】 本発明の実験で使用される全ての構築体の翻訳開始コドンは、AMVにおける
Nco1認識配列-3CACCAUGG (配列番号10)、CfMVにおけるPV
Xαβ、TMVΩおよびTTCCAUGG(配列番号11)の範囲に位置する。Lu
etckeら(1987)によって提案された植物における翻訳開始のための該コンセンサ
ス配列は、−3AACAAUGGC(配列番号12)であった。リーダー配列のA
TGは、該コンセンサス配列とは異なった:全ては、−1および−4位置で(A
TGのAは+1である)あり、またCfMVεリーダー配列 (配列番号2)は-3
の位置である(図2)。
【0029】 図1は、この研究で使用された5'UTR配列を示す。Hagenbuehleら(1978)
の18sリボゾームRNA(rRNA)のコンセンサス配列と相補的なヌクレオチ
を、CfMVε(配列番号1)の配列上にアスタリスクで印をつけた。図2では
、異なる5'UTR(ブラックボックス)をコードするcDNAは、転写開始部位(
矢印)の下流に挿入した。各ウイルス5'UTRに対するcDNAの本来の配列を
大文字で示し、ベクター構築体で使用されたXho1およびNco1部位を含む
ベクター誘導配列を下枠に示した。5'UTR内の二次構造の計算された安定性(
kJ/molのG)を右に示した。植物において、翻訳効率に対する−3位の効果は
、動物の翻訳効率ほど有意でないようである(Koziel et al. 1996)。要約すると
、リーダー配列間の開始コドンのコンテキストの差異は、翻訳効率において見か
け上の明らかな違いを生じず、少なくともCfMVεリーダー配列 (配列番号1
)および(配列番号2)の引立てではないようであり、そして遺伝子発現に対する
効果はリーダー配列それ自身の特性によって説明されるべきであると、結論し得
る。
【0030】 該エレメントの近位配列の修飾およびウイルス性リーダー配列のベクター誘導
されたヌクレオチド5'および3'の付加(図2)は、それらの機能に影響を示し得
る。しかし、mRNAおよび酵素活性の定常状態を、類似のAMV5'およびTM
VΩ誘導体と融合されたリポーター遺伝子を発現する形質転換植物から定量した
研究(Datla et al., 1993 および Dowson Day et al., 1993)では、CaMV3
5Sプロモーターのキャップ部位のヘテロな5'UTR下流の挿入は転写レベル
に影響するが、それら遺伝子の該発現に対する遺伝子操作されたリーダー配列の
主な影響は翻訳レベルで現れたということを示している。Zeleninaら(1992)によ
ると、イン・ビトロで、下流のベクター誘導された配列およびリポーター遺伝子
の前の異なるスペーサー配列にもかかわらずPVXαβもまたその翻訳を増強す
る特性を保持している。
【0031】 ウイルス5'UTRをコードするcDNAを植物発現ベクター中の推定CaM
V35Sキャップ部位(Guilley et al. 1982)のポリリンカー領域の下流に挿入
し、リポーター遺伝子の発現に対する異なるリーダー配列の効果を酵素活性レベ
ルで分析した。これは、調節エレメントを試験するための融通のきく方法である
が、遺伝子操作された遺伝子の発現を制御する転写および翻訳事象を区別しない
。AMV5'、TMVΩおよびPVXαβは、全て翻訳のエンハンサーとして機
能することが示されているので(Gallie, 1996およびその引用文献)、Cocksfoot
mottle virusのリーダー配列の発現能力が増強されるかどうかを決めるための
比較試験において特に有用である。
【0032】 本発明において、リーダー配列(Gehrke et al., 1983; Sleat et al., 1988)
のコンピューターを基にした推定折りたたみを使用すると、この研究で使用され
た別のリーダー配列の推定折りたたみとは対照的に、CfMVεリ−ダーは5'
末端で安定な構造を形成するポテンシャルを持っていることがわかった。例えば
、図4は、CfMVの5'末端ヌクレオチドの最初の34個の推定RNAの二次
構造を示し、図5は、CfMVの本来の5'UTRの推定RNA二次構造を示す
。注目すべきは、ベクター誘導された配列5'-ACCUCGAG-3' (配列番号
13)と対をなす分子内塩基が、本来のCfMVε(配列番号1)と比較すると、
リーダー配列の5'末端でヘアピン構を形成するポテンシャルを高めることであ
る。
【0033】 このステムループ構造は、ルシフェラーゼ(LUC)およびβ-ガラクトシダー
ゼ (GUS)のmRNAの5'末端に位置する場合、CfMVεリーダーに対する
RNA二次構造の予測で維持される(データは示していない)。この推定構造は、
ε-リーダーを有するCfMVRNAおよび別のRNAのキャップ独立性翻訳に
於いて重要であろう。1つの可能性は、この5'構造は翻訳中維持されるが、リ
ボゾームの下流のこの構造に関して内部に入るための適当な環境を提供すること
である。
【0034】 5'UTRによって付与される翻訳増強のいくつかは、配列依存性であると考
えられる。TMVΩおよびPVXαβリーダー配列のその配列は、18SrRN
Aの3'末端配列と相補的配列モチーフを含む。18SrRNAの3'末端と有意
な相補性はCfMVεリーダー配列(図1)においても見出した。これは、ヘアピ
ンループ形成能は新規有効なエンハンサーを開発するための有用な道具となり得
るという事実のさらなる証拠でもある。相同的な構造が別のsobemovirues(Ryabo
v et al., 1996)のRNAの5'末端でも見出されたという事実は、エンハンサー
として有用な別のヌクレオチド配列が、別のsobemovirusesの中から見いだされ
る可能性を示唆する。
【0035】 Cocksfoot mottle virus RNA(CfMVε) の5'UTRは、2つの異なる
リポーター遺伝子の非翻訳リーダー中に挿入される場合、これらの遺伝子の発現
を、タバコプロトプラストおよび培養した大麦細胞懸濁液において、2から3倍
増強した。以前に十分に特性分析された双子葉植物ウイルスのRNAからの3つ
の5'UTR; AMV5'、TMVΩおよびPVXαβを参照に用いた(図2)。こ
れらのエレメントは、タバコプロトプラストにおいて、3から5倍の増強を示し
た。これは、類似の構築体(Datla et al., 1993, Dowson Day et al., 1993, Ze
lenina et al., 1992)を用いて行われた別の一時的発現実験と一致する(図3)。
しかし、CfMVεとは対照的に、これらの5'UTRの全ては、大麦細胞にお
いて遺伝子発現を増強しなかった。一般的に、ウイルスリーダー配列は、uid
Abに対してよりもlucの発現に対してより刺激的な効果を持つように見える
【0036】 さらに、CfMVεが、タバコプロトプラスト、特に大麦細胞において2つの
リポーター遺伝子の一時的発現を増強することを示す。双子葉植物特異的ウイル
スの5'UTRは、全て大麦細胞において遺伝子発現を増強することができない
というこの事実は、双子葉植物および単子葉植物におけるリーダー配列の機能に
対する差異に関するさらなる証拠を提供するものである。
【0037】 本発明において、CfMVεが、植物細胞において遺伝子発現を増強する植物
ウイルスの5'UTRに属することを示す。CfMVεの一次および二次構造を
コンピューターで分析すると、翻訳のキャップ非依存性の開始における推定的役
割を持つ配列および構造モチーフを示す。3つの双子葉植物ウイルスから誘導さ
れた5'UTRと対照的に、該CfMVεリーダー配列は、大麦においてもまた
遺伝子発現を増強する。そのため、CfMVεのヌクレオチド配列と実質的に類
似するヌクレオチド配列および/または類似のヘアピン構造を形成するものは、
植物のための発現ベクターを構築する場合、選択に関する5'UTRのためのモ
デルとして使用し得る。そのようなエレメントは、大麦においてだけでなく、穀
物を含む別の形質転換作物植物でも外来遺伝子の効率的な発現を保証する。
【0038】 本発明において、単子葉植物および双子葉植物の根本的な差異が、翻訳機構が
mRNAの特異的な5'UTRを利用し得る程度に、存在し得ることを示す。植物
ウイルスの進化は5'UTRの特異的特徴を導き、それが特別なウイルスの宿主
範囲内の植物における翻訳組織の効率的捕獲を可能にする。CfMVεの場合、
リーダー配列のその推定単子葉植物特異的特徴の同定は、5'UTRの機能をよ
り詳細に理解するためにもまた穀物の遺伝子操作にとっても重要であり得る。
【0039】 本発明は、方法論および結果が詳細に記載されている下記の章でさらに説明す
る。これらの方法、さらに得られた結果は、保護すべき範囲を制限するものと解
されるべきではない。上記説明を基に、当業者は、農業および林業に対する別の
十分に機能する好ましい有利な適用を開発することを容易になし得る。
【0040】 材料および方法 プラスミド ホタルルシフェラーゼ(luc)および細菌β−ガラクトシダーゼ(uidA)をコード
する遺伝子を、CaMV 35Sプロモーターおよび植物発現ベクター(プラスミ
ド) pRT101(Toepfer et al., 1993)中にあるターミネーターの間のポリリ
ンカー領域中に導入した。得られる植物発現ベクターは、リポーター遺伝子(図
1)を翻訳(ATGはNco1認識部位中に含まれる)のための開始コドンの前にあ
る25塩基対を含む翻訳されないポリリンカー誘導リーダー配列をコードする。
これら35S-lucおよび35S-uidAベクターは、一時的発現研究において参照
として使用した。ウイルス5'UTRのためのcDNAは、ポリメラーゼ連鎖反応
(PCR)、増幅(CfMVε)、オリゴヌクレオチドのアニーリング(AMV5'お
よびTMVΩ)またはプラスミド(pTZ-5XからのPVXαβ、J. Atabekovの
ご好意による寄贈、(Zelenina, et al, 1999))からのサブクローニングによっ
て得た。それらを、35S-lucおよび35S-uidA ベクター(図2)の非翻訳リ
ーダーのXho1およびNco1部位の間をサブクローニングし、ほとんどのポ
リリンカーを置換する。プロモーターおよびリポーター遺伝子の間の相対比は、
ALF DNAシークエンサー(Pharmacia LKB)を用いて、配列決定した。
【0041】 大規模なプラスミド単離は、BirnboimおよびDoly (1979)のアルカリ分解方
法に従って行った。プラスミド調製物をQiagenRカラムを用いてさらに精製し、
TE緩衝液(10mM Trisおよび1mM EDTA、pH8)に溶出した。精製試
料中のDNA濃度を分光光度計器で測定し、TE緩衝液で1mg/mlに希釈した。
一時的発現実験の際の変動を制御するために、一つのマーカーを有する各々のプ
ラスミドを、1:1の濃度比で、第二のマーカーを発現するプラスミドと混合し
た。内部標準物は、タバコのプロトプラストの電気穿孔についてpANU5およ
びpANU6(参照リーダーを有する35S-uidAおよび35S-luc構築体、図
1)であり、大麦細胞の衝撃についてpAHC18(ユビキチンluc融合物、Chris
tensen および Quail, 1996)およびpHTT515(ユビキチンuidA融合物、pA
HC25からの融合物、Christensen および Quail, 1996)である。
【0042】 組織培養した大麦細胞についての粒子衝撃(パーティクルボンバルドメント) プラスミドDNAをタングステン粒子上に沈殿させ、BiolisticR PDS-1000/He
装置を用いて大麦の懸濁培養細胞に移行させた(Hordeum vulgare L. cv. Pokko)
。非胚P1細胞(VTT-G-93001)の粒子衝撃および培養を、基本的に Ritala et al
. (1993)に記載のように行った。各構築体に対して5回の繰返しを有する少なく
とも2つの独立した実験を行った。
【0043】 タバコプロトプラストの単離および電気穿孔 プロトプラストを、温室で成育させたタバコ(Nicotiana tabacum)の表面の滅
菌した葉から単離した。プロトプラストの単離、電気穿孔および培養を基本的に
SuntioおよびTeeri (1994)に記載のように行った。ただし、電気穿孔を分光光度
計用キュベット(1ml)中で、電極として離れた一組のプラチナプレート9mmを
用いること、そして550V(BioRad Gene PulserR)を流す25 uFコンデンサ
ーからのパルスを与えることにした。2倍のDNA試料(2.5Hx106 プロトプラス
トあたり10Fμg)を有する2つの独立した電気穿孔実験を、各々一組の構築体を
比較するために行った。
【0044】 一時的発現の分析 LUCおよびGUS酵素活性を、遺伝子導入の34-38時間後の試料から測
定した。可溶性タンパク質を、プロトプラストペレットから抽出し、冷細胞分解
緩衝液No.2(Bio-Orbit, Turku, Finland)中で、プラスチック乳棒で単時間粉
砕することによって、氷上で1.5 mlのマイクロセントリフューゲーションチュ
ーブ中に大麦細胞を集めた。細胞の破砕残骸物を、2回の遠心分離(20000g、5分
)により、分解物から除去した。透明な上清中のタンパク質濃度を、Bio-Radタン
パク質アッセイキット(Catalog 500-0006)を用いて測定した。GUS活性を、Je
fferson (1987)による蛍光分析アッセイにより測定した。LUCアッセイについ
ては、分解物のアリコート(10μl)を、100μl反応用緩衝液(Luciferase As
say System, Promega)に添加し、反応中の相対的蛍光(luminiscense)を照度計
(luminometer)(Bio-Orbit, model 1253)を用いて測定した。GUSおよびLU
Cに対する比活性を、mgタンパク質あたりで測定した。酵素活性に対する標準化
値(Normalized values)を、特定試料中の内部標準の値でGUSまたはLUC
活性を割ることによって決定した。各一組のプラスミドを含む実験からのデータ
を、参照リーダー(100%)を有する35S-lucおよび35S-uidA構築体に対
する平均活性の割合として計算し、有意差をt-検定および分散分析(anova)によ
って試験した。
【0045】 リーダー配列のコンピューター分析 使用した全リーダー配列の二次構造は、RNA-DRAWプログラム(http://b
roccoli-mfn.ki.se/rnadraw/rnadraw.html)を用いて予測した。二次構造の安定
性に関する細胞エネルギー計算は、イン・ビボでの発現実験を行った場合と同じ
温度で行った。
【0046】 結果 ウイルスTMVΩのRNAの5'UTRおよびCocksfoot mottle virus RNA
リーダー(CfMVε)をコードするcDNAを、植物発現ベクター中の非翻訳リ
ーダー配列のlucリポーター遺伝子に挿入した(図2)。該発現増強を測定するた
めにLUC発現レベルを翻訳実験によって測定した。
【0047】 表1に示したようなイン・ビトロ翻訳実験では、LUCをCfMVε−リーダ
ーと融合した場合にルシフェラーゼ(LUC)mRNA 翻訳の増強が有意でないこ
とを示した(図3)。その同じ構築体を用いて、タバコプロトプラストにおけるタ
ンパク質合成の相対的な増強を測定するために転写物を産生した(表1)。3つ
の双子葉植物特異的ウイルス(AMV5'、TMVΩおよびPVXαβ)のRNA
の5'UTRおよびCocksfoot mottle virus RNAリーダー(CfMVε)をコ
ードするcDNAを、植物発現ベクター中の、uidAの非翻訳リーダー配列および
lucリポーター遺伝子に挿入した(図2)。GUSおよびLUC発現レベルに対す
る異なる5'UTRの効果を測定するために、該構築体を、電気穿孔によってタ
バコプロトプラストに、また粒子衝撃によって懸濁培養した大麦細胞に遺伝子導
入した。
【0048】 ウイルスリーダー配列を有する構築体からの一時的発現を、25塩基対リーダ
ーを有する対照のuidAおよびluc構築体と比較し(図2)、そして、ウイルス複製
5'UTRによって付与された増強を評価した。タバコプロトプラストにおいて
、全ての5'UTRはリポーター遺伝子の発現を増強した。AMV5'およびCf
MVεは2から3倍、TMVΩおよびPVXαβは4から5倍(表2)であった。
しかし、大麦細胞においては、唯一CfMVεだけが、uidAおよびluc発現に対
する刺激的な効果を持つことがわかった。この単子葉植物特異的ウイルスで誘導
された5'UTRによって与えられた遺伝子発現の相対的なレベルは、PVXα
βに対するレベルよりも3倍高く、唯一双子葉植物ウイルスで誘導された5'U
TRが、参照リーダーとしてリポーター遺伝子に匹敵する発現レベルであった(
表2)。
【0049】 リーダー配列の一次および二次構造分析 イン・ビボ実験に用いた該リーダーの二次構造の推定(図1)は、それらのホ
ールディングのポテンシャルにける顕著な差異をもたらした。該参照リーダー、
AMVRNA4-リーダーおよびTMVΩは、安定な分子内塩基対形成に関して
低いポテンシャルを示した。PVXαβ-リーダーの構造に対する有意に高い△
G値は、β配列内の塩基対によって形成される推定ヘアピン構造によるものであ
る。なお、5'隣接のα配列は非構造的である(Smirnyagina et al. 1991)。別の
リーダーとは対照的に、CfMVεは、5'末端で安定な構造を形成する高いポ
テンシャルを持つ(図2A)。このステムループ構造は、リーダーの34個の最初
のヌクレオチドによって形成され、この自由エネルギーは−50.3 kJ/molであ
り、一方、完全リーダーの自由エネルギーは、23℃で−71.2 kJ/molである
(図4および5)。この研究で使用されるキメラ構築体において、ベクター誘導
された配列とCfMV配列の間の塩基対は、3つの塩基対分だけ5'ステム構造
の長さを増加させ、完全リーダーの自由エネルギーを-99.1 kJ/molに上げる
。5'-末端構造は一部分CfMVε中のヌクレオチド25−39の領域と部分的
にオーバーラップし、それは数種の有機体から誘導された18SリボゾームRN
A3'末端のコンセンサス配列(Hagenbuehle et al., 1978, Wu et al., 1987)と
相補的である。この領域の13個のヌクレオチド内の10個は、このコンセンサ
ス配列のほとんどの3'近位ヌクレオチドと塩基対を形成し得る(4G-C、5A-
Uおよび1G-U対、図1)。18SrRNAと類似の相補性は、他のsobemovirus
、即ちSouthern bean mosaic mosaic(SBMV)RNAの5'UTRにもまた存在
する。SBMVにおいて、その相補性は15個のヌクレオチドの内の10個であ
る(Wu et al., 1987)。この研究において、該発現の研究はタバコおよび大麦の
系で行った。タバコ18SrRNA(accession number X59789)およびCfMVε
の相補性は15個のヌクレオチドの内11個であり、一方、大麦においては(Aza
d and Deacon, 1980)12個のヌクレオチドの内7個である。
【0050】 表1 タバコプロトプラストにおいてウイルス性UTRによって付与されたタンパク
質合成の相対的増強。LUC値は25塩基対の参照リーダーを有する構築体に対
する相対的な平均値として示した。
【表1】
【0051】 cDNA構築体を有するタバコプロトプラストおよび大麦細胞におけるウイル
ス5'UTRによって付与されるタンパク質発現の相対的増強。LUCおよびG
US値は、25塩基の参照リーダーを有する構築体に対する相対的な平均値とし
て示した。
【0052】 表2:
【表2】
【0053】 参考文献 Azad, A.A. & Deacon, N.J. (1980) Nucleic Acids Res. 8, 4365-4376. Birnboim, H.C. & Doly, J. (1979) Nucl Acids Res 7: 1513-1523. Christensen, A.H. & Quail, P.H. (1996) Transgenic Res 5: 213-218. Datla, R.S.S., et al. (1993) Plant Sci 94: 139-149. Dowson Day, M., et al. (1993) Plant Mol Biol 23: 97-109.Hagenbuechle, O.w, D.W. et al. (1978) Cell 13, 551-563. Gallie, D.R., et al. (1987) Nucl Acids Res 15: 8693-8711. Gallie, D.R., et al. (1989) Plant Cell 1: 301-311. Gallie, D.R. & Walbot, V. (1992) Nucl Acids Res 20: 4631-4638. Gallie, D.R. & Young, T.E. (1994)Plant Physiol 106: 929-939. Gallie, D.R. (1996)Plant Mol Biol 32: 145-158. Gehrke, L., et al. (1983) Biochemistry 22: 5157-5164. Ghosh, A., et al. (1979) Nucl Acids Research 7: 2137-2146. Guilley, H., et al. (1982) Cell 30: 763-773. Huisman, M.J., et al. (1988) J Gen Virol 69: 1789-1798. Jefferson, R.A. (1987) Plant Mol Biol Rep 5: 387-405. Jobling, S.A. & Gehrke, L. (1987) Nature 325: 622-625. Kozak, M. (1989) J Cell Biol 108: 229-241. Koziel, M.G., et al. (1996)Plant Mol Biol 32: 393-405. Leathers, V., et al. (1993) Mol Cell Biol 13: 5331-5347. Luetcke, H.A., et al. (1987) EMBO J 6: 43-48. Mandeles, S. (1968) J Biol Chem 243: 3671-3674. McElroy, D. & Brettel, R.I.S. (1994) Tibtech 12: 62-68. Makinen, K., et al. (1995) J Gen Virol 76: 2817-2825. Ow, D.W., et al. (1986) Science 234: 856-859. Pooggin, M.M. & Skrjabin, K.G. (1992) Mol Gen Genet 234: 329-331. Ritala, A., et al. (1993)Plant Cell Rep 12: 435-440. Ryabov, E.V., et al. (1996) Mol Plant Path 86: 391-397. Shine, J. & Dalgarno, L. (1974) Proc Nat Acad Sci 71: 1342-1346. Sleat, D.E., et al. (1988) Eur J Biochem 175: 75-86. Smirnyagina, E.V., et al. (1991) Biochimie 73: 587-598. Sleat, D.E., et al. (1992) In: Genetic Engineering with Plant viruses (Wilson, T.M.A. and Davies, J.W., eds.). Boca Raton, FL: CRC Press, pp . 55-113. Suntio, T.M. & Teeri, T.H. (1994) Plant Mol Biol Rep 12: 43-57. Truve, E., et al.(1997) Arch Phytopath Pflanz 30: 473-485. Toepfer, R., et al. (1993) Method Enzymol 217: 66-78. Wu, S., et al. (1987) Virology 161, 73-80. Zelenina, D.A., et al. (1992) FEBS lett 296 (3): 267-270.
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の比較実験において使用される5'UTRの配列
を示す。
【図2】 図2は、本発明で使用されるマーカー遺伝子構築体を示す。
【図3】 図3は、タバコにおいてタンパク質合成の増強した発現を示す構
築体を示す。
【図4】 図4は、本来のCfMVεRNA配列(配列番号1)の34個の最
初の5'末端ヌクレオチド配列のコンピュータ予測された二次構造を示す。
【図5】 図5は、本来のキメラ5'UTRのコンピュータ予測された二次
RNA構造を示す。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 マルト・サールマ フィンランド、エフイーエン−00570ヘル シンキ、クロサーレン・プイストティエ38 番、アー4 Fターム(参考) 2B030 AA02 AB03 AD20 CA14 CB03 4B024 AA08 BA79 CA04 CA11 DA01 EA01 EA04 FA06 GA14 GA17 GA21 HA03 4B064 AG01 CA11 CA19 CC24 DA11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンハンサーとしてのヌクレオチド配列の使用であって、該
    ヌクレオチド配列がヌクレオチド配列(配列番号2)および/またはそのフラグ
    メントおよび/またはマルチマーと実質的に類似しており、該ヌクレオチド配列
    がCocksfoot mottle virus (CfMV)のリーダー配列(配列番号1)から得られ
    、かつタンパク質合成を増強し、タンパク質の発現を増強し得ることを特徴とす
    る、ヌクレオチド配列の使用。
  2. 【請求項2】 該タンパク質合成および該タンパク質の発現が単子葉または
    双子葉植物において増強されることを特徴とする、請求項1記載のヌクレオチド
    配列の使用。
  3. 【請求項3】 該発現が増強された植物が、穀物類であることを特徴とする
    、請求項1記載のヌクレオチド配列の使用。
  4. 【請求項4】 該発現が増強された植物が、コーン(トウモロコシ)、米、小
    麦、カラスムギおよび大麦からなる群から選択されることを特徴とする、請求項
    1記載のヌクレオチド配列の使用。
  5. 【請求項5】 該発現が増強された植物が、大麦であることを特徴とする、
    請求項1記載のヌクレオチド配列の使用。
  6. 【請求項6】 発現を増強する改良された能力を有するヌクレオチド配列を
    産生するための方法であって、下記工程、 (a) キャップまたはアンキャップRNAの5'UTRを選択すること、 (b) 5'-末端における内部塩基対による推定ヘアピン構造を形成し得る能力につ
    いて該5'UTRのRNAを試験すること、 (c) 5'末端で安定なヘアピン構造を形成するための高いポテンシャルを有する
    キャップまたはアンキャップRNAの5'UTRと実質的に類似するヌクレオチ
    ド配列を調製すること、 を特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 該ヌクレオチド配列が、植物ウイルス、好ましくはsobemovi
    rusから得られることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 安定なヘアピン構造を形成する高いポテンシャルを有するR
    NAの選択された5'UTRと実質的に類似するヌクレオチド配列が、ヌクレオ
    チド配列(配列番号1)または(配列番号2)および/またはそのフラグメント、マ
    ルチマー、複合体であることを特徴とする、請求項6記載の方法。
  9. 【請求項9】 エンハンサーエレメントであって、キャップおよび/または
    アンキャップRNAの5'UTRから選択すること、および二次構造の推定コン
    ピュータープログラムによって試験されるような、5'-隣接配列における内部塩
    基対形成のための能力を持つヘアピンループ形成配列の存在について5'UTR
    を試験することによって得られるヌクレオチド配列と実質的に同じヌクレオチド
    配列を含むことを特徴とする、エンハンサーエレメント。
  10. 【請求項10】 タンパク質産生を改良するための方法であって、下記工程
    、 (a) キャップまたはアンキャップRNAの5'UTRを選択すること、 (b) 5'-末端中にある内部塩基対形成によって推定ヘアピン構造を形成する能力
    について、該5'UTRのRNAを試験すること、 (c) 5-末端で安定なヘアピン構造を形成するための高いポテンシャルを有する
    キャップまたはアンキャップRNA植物ウイルスの5'UTRに実質的に類似す
    るヌクレオチド配列を調製すること、 (d) 工程(c)から得られる該ヌクレオチド配列を含有するベクター構築体を調製
    すること、そして (e) 工程(d)から得られるベクターを用いて宿主体を形質転換すること、 を特徴とする、方法。
JP2001561133A 2000-01-28 2001-01-26 タンパク質合成およびタンパク質の発現を増強するためのヌクレオチド配列の使用 Pending JP2003523210A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FI20000182 2000-01-28
FI20000182A FI20000182A0 (fi) 2000-01-28 2000-01-28 Nukleotidisekvenssien käyttö proteiinisynteesin ja proteiinien ilmentämisen lisäämiseksi
PCT/FI2001/000067 WO2001055298A2 (en) 2000-01-28 2001-01-26 Use of a nucleotide sequence for enhancing protein synthesis and expression of proteins

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003523210A true JP2003523210A (ja) 2003-08-05

Family

ID=8557248

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001561133A Pending JP2003523210A (ja) 2000-01-28 2001-01-26 タンパク質合成およびタンパク質の発現を増強するためのヌクレオチド配列の使用

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20030167520A1 (ja)
EP (1) EP1250458A2 (ja)
JP (1) JP2003523210A (ja)
AU (1) AU3028901A (ja)
CA (1) CA2397735A1 (ja)
FI (1) FI20000182A0 (ja)
WO (1) WO2001055298A2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2001249170A1 (en) * 2000-03-13 2001-09-24 Aptagen Method for modifying a nucleic acid
US20120185969A1 (en) * 2009-09-04 2012-07-19 Syngenta Participations Ag Stacking of translational enhancer elements to increase polypeptide expression in plants
CN102724866B (zh) * 2010-01-05 2015-04-15 先正达参股股份有限公司 组成型合成植物启动子以及使用方法
JP6513795B2 (ja) * 2014-09-12 2019-05-15 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー スキンケア組成物の製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4820639A (en) * 1985-12-04 1989-04-11 Massachusetts Institute Of Technology Process for enhancing translational efficiency of eukaryotic mRNA
GB8613481D0 (en) * 1986-06-04 1986-07-09 Diatech Ltd Translation of mrna
US5994526A (en) * 1996-06-21 1999-11-30 Plant Genetic Systems Gene expression in plants
US6448007B1 (en) * 1999-07-02 2002-09-10 Message Pharmaceuticals Functional genomic screen for post-transcriptional 5′ and 3′ regulatory elements

Also Published As

Publication number Publication date
WO2001055298A2 (en) 2001-08-02
WO2001055298A8 (en) 2002-10-24
US20030167520A1 (en) 2003-09-04
FI20000182A0 (fi) 2000-01-28
WO2001055298A3 (en) 2002-01-10
AU3028901A (en) 2001-08-07
EP1250458A2 (en) 2002-10-23
CA2397735A1 (en) 2001-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Elmayan et al. Evaluation in tobacco of the organ specificity and strength of the rolD promoter, domain A of the 35S promoter and the 35S2 promoter
WO1999061632A1 (en) A process for inhibiting expression of genes
US20230203515A1 (en) Regulatory Nucleic Acid Molecules for Enhancing Gene Expression in Plants
Mithra et al. Plant promoters: characterization and applications in transgenic technology
US9803212B2 (en) Regulation of translation of heterologously expressed genes
JP2002539795A (ja) エンドウマメ由来のプラストシアニンpetEプロモータに基づいたキメラプロモータ
US20050262596A1 (en) Embryo preferred promoter and method of using same
CN113825838A (zh) 增强植物中基因表达的调节性核酸分子
JP6369839B2 (ja) 植物における組換えタンパク質の過剰発現のための5’(5’−utr)に最適化されたリーダー機能を持つ人工dna配列と植物における組換えタンパク質の産生方法
JP2003523210A (ja) タンパク質合成およびタンパク質の発現を増強するためのヌクレオチド配列の使用
Che et al. Efficient LEC2 activation of OLEOSIN expression requires two neighboring RY elements on its promoter
Mollier et al. Tagging of a cryptic promoter that confers root-specific gus expression in Arabidopsis thaliana
US20230148071A1 (en) Regulatory nucleic acid molecules for enhancing gene expression in plants
JPH11506322A (ja) バナナ房先端ウイルスの遺伝子間領域
WO2021069387A1 (en) Regulatory nucleic acid molecules for enhancing gene expression in plants
CN101880666A (zh) 一种植物叶脉特异性启动子及其应用
US6930182B1 (en) Composition and methods of using the Mirabilis mosaic caulimovirus sub-genomic transcript (Sgt) promoter for plant genetic engineering
US8642749B2 (en) Regulatory region preferentially expressing to seed embryo and method of using same
Wang et al. A novel bi-directional promoter cloned from melon and its activity in cucumber and tobacco
US6639065B1 (en) Chemically synthesized artificial promoter for high level expression of transgenes
Imura et al. Contrary operations of Box-I element of pea phenylalanine ammonia-lyase gene 1 promoter for organ-specific expression
JP2003510088A (ja) 合成及びキメラプロモーター、発現カセット、プラスミド、ベクター、トランスジェニック植物、及びそれらを含む種子、並びにそれらを生産する方法
Nelsen The role of wheat Em gene non-coding sequences in post-transcriptional regulation of gene expression
KR101170145B1 (ko) 토마토 유래 뿌리 특이적 알파-디옥시게나아제1 프로모터 및 그 용도
Rooke Studies on position effects and gene tagging in transgenic plants