JP2003522328A - 調節可能な吸収を有するフィルタ要素が備えられたフィルタを有するｘ線装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 Ｘ線ビームを生成するＸ線源と、該ビームを検知するＸ線検知器と、各独立したフィルタ要素それぞれにおいて該ビームを減衰させるように、該Ｘ線源と該Ｘ線検知器との間に設けられたフィルタ要素を有するＸ線フィルタと、を有するＸ線装置。各フィルタ要素（１３）は、電気的導電性と、Ｘ線吸収特性とを有する液体（２２）を受け入れることが可能であり、転送チャネル（２０）を通じて供給され、各フィルタ要素のＸ線吸収値は、各フィルタ要素の液体（２２）のレベルの段階的調整によって離散的に調整可能である。各フィルタ要素は、該フィルタ要素の壁に電位を掛けるために、該フィルタ要素の壁と、基板層（３８）の頂面上とに置かれた第一の電極（２３）を有する。第二の電位は、第二の電極（２９）を通じて、液体（２２）に掛けられる。本発明によれば、該第一の電極は、該フィルタ要素をＸ線吸収液で再現可能に段階的に満たすことを実現するために、フィルタ要素（１３）の縦方向ｚに分割される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、Ｘ線を生成するＸ線源と、該Ｘ線を検知する検知器と、縦方向ｚ及
び円周を有する複数の筒状フィルタ要素を有し、該Ｘ線源及び該Ｘ線検知器の間
に設けられたフィルタと、を有するＸ線装置であって、少なくとも１つの電源が
設けられ、各フィルタ要素を制御する電気装置を更に有し、 各フィルタ要素は、電気的導通性及び線吸収特性を有する充填液を受け入れる
内部容積を有し、前記フィルタ要素は、該内部容積に存在するＸ線吸収液体の量
に依存するＸ線吸収性を有し、 各フィルタ要素には、第一の電極と第二の電極とが備えられ、該第一の電極は
該フィルタ要素の壁に第一の電位を掛け、該第二の電極は該フィルタ要素の該内
部容積に第二の電位を掛け、 各フィルタ要素のＸ線吸収性は、該フィルタ要素の縦方向ｚにおけるＸ線吸収
液体のレベルの段階的制御によって調整可能である、Ｘ線装置に関する。

【０００２】 Ｘ線フィルタを含むこの種のＸ線装置は、米国特許第５，６６６，３９６号（
ＰＨＮ１５．３７８）から知られている。この既知のＸ線装置は、フィルタ要素
に存在する充填液のレベルに依存した個別の吸収性を有する複数のフィルタ要素
を有するフィルタを有する。このＸ線装置は、特に、診察を受ける患者の内部構
造を画像化するためにＸ線源とＸ線検知器との間に配置される医学的診断用に用
いられる。患者は異なる電子密度の構造を有するという事実のおかげで、得られ
るＸ線画像では異なる密度の領域が観測される。Ｘ線画像において密度が両極端
な領域間の密度間隔は、ダイナミック・レンジで定義される。フィルタは、各Ｘ
線画像に対するダイナミック・レンジを制限するものとして機能する。

【０００３】 診察される対象のダイナミック・レンジを制限するために、既知のＸ線装置は
、電気的導通性を有すると共にＸ線を吸収する充填液を受け入れるチューブの束
が備えられたフィルタ要素を有するフィルタを有する。各チューブは、共通供給
チャネルに接続される。各フィルタ要素には、該フィルタ要素の壁に電圧を掛け
るために、該フィルタ要素の壁に置かれた第一の電極が備えられている。第二の
電極は、該充填液と接触している。該フィルタ要素の該第一の電極に掛けられる
電圧は、充填液と該フィルタ要素の内壁との間の接着に影響を与える。この接着
は、関連するフィルタ要素が該充填液で満たされるか否かを決定する。個々のフ
ィルタ要素における充填液の相対量は、個々のフィルタ要素に掛けられる電圧に
基づいて制御される。既知の装置は、電気的導通性を有する液体と該液体から絶
縁された電極との間の接触角は該液体と該電極との間に掛けられる電位差によっ
て変わるという現象を利用する。この現象は、エレクトロウェッチング（ｅｌｅ
ｃｔｒｏｗｅｔｔｉｎｇ）として知られている。該壁に置かれた電極を有し、電
気的導通性を有する充填液で満たされた筒状のフィルタ要素にエレクトロウェッ
チングが掛けられると、エレクトロウェッチング力が該フィルタ要素の縦方向に
導かれるという事実のおかげで、該フィルタ要素における充填液のレベルが影響
を受けるため、該フィルタ要素の充填の度合を希望通りに増減することができる
。該充填液と該フィルタ要素の壁における第一の電極との間に実現されるべき電
位差を可能にするために、それらは該フィルタ要素の内壁上に設けられた絶縁層
によって互いに電気的に絶縁される。この既知の装置は、以下のように作動する
。電圧の第一の値が存在すると、充填液の内壁に対する接着が増加され、関連す
るフィルタ要素が供給チャネルからの充填液によって満たされる。電圧の第二の
値が存在すると、該接着は低減され、該充填液は、該フィルタ要素から供給チャ
ネルへ放流される。フィルタ要素は、該要素を充填液で満たすことによって高い
Ｘ線吸収性へと調整され、該フィルタ要素を空に保つことによって、低いＸ線吸
収性へ調整される。

【０００４】 この既知の装置の欠点は、各フィルタ要素の充填は、フィルタ要素の第一の電
極への電圧パルスのシーケンスの適用によって制御されるため、フィルタ要素が
電気的に充電されることである。電気的充電のレベルは、フィルタ要素の充填度
を定義する。フィルタ要素の充填レベルは、時が経つと共に、再現性が悪くなる
ことがわかっている。現実面では、グレー値の信頼のある範囲を実現するために
、事前に知られた打ち切り度合を有する充填再現性を可能にすることがしばしば
望ましい。

【０００５】 本発明の目的は、高信頼且つ再現可能な方法で段階的に制御され得るＸ線吸収
性を有するフィルタ要素が備えられたフィルタを有するＸ線装置を提供すること
である。このために、本発明に係るＸ線装置は、第一の電極が、該フィルタ要素
の円周の一部の上に少なくとも伸び、該フィルタ要素の縦方向ｚに互いに後続す
る電極セグメントの一列を有し、直接的に連続する電極セグメントは互いに電気
的に絶縁され、電気装置によって制御可能である、ことを特徴とする。この工程
は、望ましい効果を提供する。なぜなら、各フィルタ要素は、縦方向に電極セグ
メントのスタックを有し、セグメントの度合は予め既知であるからである。連続
した電極セグメントが互いに電気的に絶縁されているという事実のおかげで、該
フィルタ要素は、該充填液で段階的に充填され得る。個々の電極セグメントに掛
けられる電圧の絶対値は、充填の再現性における二次効果、すなわち重力に対す
るフィルタ要素の指向性及びカバー層（絶縁層と充填液との間の保護層）の経時
効果、が補償されるように、選択され得る。フィルタ要素の段階的充填のプロセ
スを説明するために、複数の異なる可能性が区別され得る。電気的導通性とＸ線
吸収特性とを有する充填液を実現するために、電気的導通性を有し、Ｘ線を吸収
する塩が液体（例えば水）に溶解され得る。一成分から成るこの溶液は、このよ
うにして、Ｘ線吸収特性と同様に、電気的導通性を有する。独占的に電気的導通
特性を有する第一の物質と独占的にＸ線吸収特性を有する第二の物質とを溶解さ
せることによって、前記特性を有する充填液を実現することも実現可能である。
このようにして得られた充填液は、混和性の液体成分を完全に含む。別の可能性
は、複数の非混和性液体成分から前記充填液を形成することである。上記複数の
非混和性液体成分は、例えば、２つであり、一方が要求される電気的導通特性を
有し、他方が要求されるＸ線吸収特性を有する。

【０００６】 ここで、フィルタ要素の作動は、最初に、充填液が電気的導通性とＸ線吸収特
性とを有する（例えば塩溶液若しくは液体金属などの）一液体から成る上記２つ
の場合について、説明される。更に、フィルタ要素は、当初は空であり、該充填
液と該第一の電極との間にはいまだ電位差は存在しないものと仮定する。更に、
電極セグメントを完全に満たす「充填」電圧と、電極セグメントを枯渇させる「
ドレイン」電圧との間に区別が為される。フィルタ要素をｎ番目の電極セグメン
トまで満たすために、すべての保持電極に「充填」電圧が掛けられなければなら
ない。該液体レベルを更に上げるために、「充填」電圧が直接的に後続する電極
セグメントに掛けられなければならない。この制御チャートの最適な効果のため
に、直接的に連続するセグメントが、直接的に後続する電極セグメントに電位が
掛けられている場合に、先行する電極セグメントにおける充填液のメニスカスが
直接的に後続するセグメントの電界を経験するように、互いに隣接して配置され
ることが有益である。該フィルタ要素の最適な効果を実現するための第二の有益
な工程は、「充填」電圧が直接的に連続する電極セグメントの両方に掛けられる
所定のオーバーラップ時間を設けることから成る。充填液のメニスカスが次の電
極セグメントに存在するとすぐに、先行の電極セグメントの電位が「ドレイン」
電圧の値に調整され得る。

【０００７】 既述のように、充填液は、より多くの、特に２つの、非混和液体成分から構成
されてもよい。この場合、液体成分の特性は、個々に最適化され得るため、一液
体成分が最適な電気的導通特性を有すると共にＸ線をほとんど吸収せず、第二の
液体成分が再最適なＸ線吸収特性を有すると共に電気的に絶縁する。２つの液体
成分から成る充填液が備えられたフィルタ要素の最適な効果のためには、個々の
液体カラムは互いに隣接するべきであるため、供給インターフェースが横方向に
形成される。２つの液体成分を気体層によって互いに分離された状態に留めるこ
とも実現可能である。更に、個別の供給チャネルから液体成分を供給することも
可能に違いない。この場合、フィルタ要素は、常に、充填液で満たされており、
Ｘ線吸収の度合はフィルタ要素におけるＸ線吸収液体成分のレベルによって決定
される。この場合、フィルタ要素の動作は前述の制御チャートのそれと同様であ
る。この方法によれば、Ｘ線吸収液体成分のレベルは、フィルタ要素における電
気的導通性を有する液体成分のレベルによって否応なしに決定され、フィルタ要
素がＸ線吸収液体成分で完全に満たされたときにＸ線の最大吸収量に達する。

【０００８】 制御を容易にするため、電極セグメントのサブグループを導入することも可能
である。このため、本発明に係るＸ線装置の第一の実施形態は、列内で偶数のシ
ーケンス番号を持つ電極セグメントと列内で奇数のシーケンス番号を持つ電極セ
グメントとがそれぞれサブグループを構成し、電気装置には前記サブグループを
制御するスイッチが設けられることを特徴とする。この構成において段階的な充
填を実現するために、直接的に連続する電極セグメント上の「充填」電圧パルス
間にオーバーラップ時間を設け、充填液のメニスカスが次の電極セグメントに存
在するとすぐに電圧値を「ドレイン」電圧へ調整することが有益である。

【０００９】 別の実施形態は、各電極セグメントが個別の接続を通じて電気装置へ接続され
ることを特徴とする。この実施形態は、個別の電極セグメントが電極グループを
構成しないため、先行する電極セグメントの電圧を次の電極セグメントが満たさ
れるとすぐに「ドレイン」電圧値へ調整する必要がないという利点を提供する。

【００１０】 直接的に連続するセグメントの端を間で互いに重なるようにすることは有益と
なり得る。このため、本発明の第三の実施形態は、直接的に連続した電極セグメ
ントの向かい合う端に噛み合い歯が備えられたことを特徴とする。この工程は、
充填液のメニスカスが注ぎのセグメントの端表面の一部と接触するため、隣接す
るセグメント間の距離がより重大でなくなることを確実にする。

【００１１】 本発明のこれら及び他の態様は、以下の実施形態及び添付図面を参照して、以
下に詳細に説明される。添付図面において、対応する参照番号は対応する要素を
示す。

【００１２】 図１は、本発明に係るフィルタを有するＸ線装置を概略的に示す。Ｘ線源１は
、例えば診察される患者などの対象３へ露光されるＸ線ビーム２を発する。対象
３におけるＸ線の吸収の局所的差異のために、本例では蛍光像増倍ピックアップ
・チェーンであるＸ線検知器４上にＸ線画像が形成される。Ｘ線画像は、Ｘ線蛍
光像増倍管６の入口スクリーン５上に形成され、出口窓７の光画像へと変換され
る。該光画像は、レンズ系８によって、ビデオ・カメラ９上に画像化される。ビ
デオ・カメラ９は、光画像から電気画像信号を形成する。例えば、別の処理のた
めに、電気画像は画像処理ユニット１０若しくはＸ線画像に含まれる画像情報が
表示されるモニタ１１へ適用される。

【００１３】 Ｘ線ビーム２を局所的に減衰させるフィルタ１２は、Ｘ線源１と対象３との間
に設けられる。フィルタ１２は、用途毎に調整し得るＸ線吸収性を有する複数の
筒状フィルタ要素１３を有し、該吸収性は、該フィルタ要素の壁への電圧を調整
する回路１４によって調整される。該電圧は、例えば、Ｘ線源の電源１５を有す
るＸ線源１の設定に基づいて、及び／若しくは、例えばビデオ・カメラ９の出力
端子１６に存在する信号から導かれ得るＸ線画像の明るさ値に基づいて、調整さ
れる。このようなフィルタ１２の一般的な構成及び吸収液の成分は、米国特許第
５，６２５，６６５号（ＰＨＮ１５．０４４）に詳しく開示されている。

【００１４】 図２ａは、図１に示すフィルタの筒状フィルタ要素１３の概略断面図である。
供給チャネル２０を経由して、フィルタ要素１３は、電気的導通性を有し、Ｘ線
を吸収する充填液２２で満たされる。各フィルタ要素について、縦方向ｚ及び内
部容積２１が定義される。内部容積２１は、フィルタ要素の壁２８によって境界
付けられる。各フィルタ要素は、内部容積２１に存在する充填液、壁２８の内側
に設けられた不活性カバー層２４、及び充填液に電位を掛ける第二の電極２９か
ら、絶縁層３４によって電気的に絶縁された電気的導通性を有する層の形を採る
第一の電極２３を有する。フィルタ要素１３の電気的導通性を有する層２３は、
この場合、そのソース接点３１が電圧線２６に接続された電界効果トランジスタ
２５のドレイン接点２９によって形成されたスイッチング要素に接続される。電
界効果トランジスタ２５は、制御線２７を通じて電界効果トランジスタ２５のゲ
ート接点３２へ掛けられた制御電圧によって、電源が入れられる、すなわちスイ
ッチング用度が閉じられる。電圧線２６の電圧は、スイッチング要素を閉じるこ
とによって、電気的導通性を有する層２３へ適用される。電圧線２６が「充填」
電圧の値に調整されると、充填液２２の不活性カバー層２４に対する接触角θは
減り、関連するフィルタ要素は充填液で満たされる。

【００１５】 図２ｂは、図１に示すフィルタの筒状フィルタ要素１１３の概略断面図である
。ここで、フィルタ要素は、電気的導通性を有する成分１２２と、Ｘ線吸収成分
１２４とから成る充填液で満たされている。液体成分は、個々の供給チャネル１
２０及び１２１を通じて、供給される。フィルタ要素１１３の別の機能部分は、
フィルタ要素１３のそれらとほぼ同一であるため、電気的導通性を有する液体成
分用の制御チャートは同様であり得る。この制御チャートは、フィルタ要素１１
３におけるＸ線吸収液体成分１２４のレベルを自身で決定するフィルタ要素１１
３の内部容積２１における電気的導通性を有する液体成分１２２のレベルを決定
する。なぜなら、個々の成分は、インターフェース１３０を有する１つの共通液
体カラムを構成するからである。Ｘ線吸収の度合は、この場合、Ｘ線吸収成分１
２４でフィルタ要素１１３を満たす度合によって決定される。

【００１６】 図３は、本発明に係るフィルタ要素の第一の実施形態に係る基板３８上の電極
２３の３６０°図であり、列内で偶数のシーケンス番号を持つ電極セグメント４
０と列内で奇数のシーケンス番号を持つ電極セグメント４１とが個別のサブグル
ープを構成し、電気装置には前記サブグループを制御するスイッチ２５が備えら
れている。この実施形態において、電界効果トランジスタは、再び、スイッチン
グ要素として機能する。電気配線が簡素化されることは本実施形態の利点である
。フィルタ要素の縦方向ｚにおける充填液の最適な移動のために、本実施形態で
は、両サブグループに掛けられる「充填」電圧のパルス間に所定のオーバーラッ
プ時間があることが望ましい。Ｎ＋１番目の電極セグメントへの移動が要求され
る場合以外、満たされるべきＮ番目の電極セグメントに充填液のメニスカスが存
在するとすぐに、他のサブグループの電極セグメントに掛けられる電圧は「ドレ
イン」電圧値へ調整されなければならない。

【００１７】 後者のスイッチングを余分なものとするために、フィルタ要素１３の第二の実
施形態は、各電極セグメントが個別の接続を通じて電気装置へ接続されているこ
とを提案する。図４は、本発明に係る電極セグメント２３の基板３８上への投影
の３６０°図である。フィルタ要素の縦方向ｚにおける充填液の最適な移動のた
めに、本実施形態では、両サブグループに掛けられる「充填」電圧のパルス間に
所定のオーバーラップ時間があることが望ましい。

【００１８】 図５は、本発明の第四の実施形態に係るフィルタ要素１３の電極セグメントの
概略３６０°図であり、直接的に連続した電極セグメントの向かい合う端には噛
み合い歯が設けられている。この工程は、フィルタ要素の縦方向ｚにおける充填
液の移動の信頼性を高める。図５ａは、１２３タイプの電極セグメントの小鈍鋸
歯状の歯３７及び３９の一例を示し、図５ｂは、２２３タイプの電極セグメント
の鋸歯状の歯５０の一例を示す。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係るＸ線装置を概略的に示す図である。

【図２ａ】 ２つの完全に混和的な液体成分から成る充填液で満たされた図１のフィルタの
フィルタ要素の概略断面図である。

【図２ｂ】 ２つの非混和的な液体成分から成る充填液で満たされた図１のフィルタのフィ
ルタ要素の概略断面図である。

【図３】 サブグループを形成する電極セグメントを有する第一の電極の概略３６０°図
である。

【図４】 個別に制御された電極セグメントを有する第一の電極の概略３６０°図である
。

【図５】 歯が設けられたセグメントを有する第一の電極の概略３６０°図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヤング，エドワルト ウェー アー オランダ国，5656 アーアー アインドー フェン，プロフ・ホルストラーン ６ (72)発明者 ファン，フェルゼン イェルーン オランダ国，5656 アーアー アインドー フェン，プロフ・ホルストラーン ６ (72)発明者 ヘルベルト，ブリアン カー オランダ国，5656 アーアー アインドー フェン，プロフ・ホルストラーン ６ Ｆターム(参考） 4C093 AA01 CA09 EA11 FA15 FA18 FA27 FA60

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 Ｘ線を生成するＸ線源と、該Ｘ線を検知する検知器と、縦方
   向ｚ及び円周を有する複数の筒状フィルタ要素を有し、該Ｘ線源及び該Ｘ線検知
   器の間に設けられたフィルタと、を有し、少なくとも１つの電源が備えられた、
   個々のフィルタ要素を制御する電気装置を更に有し、 前記フィルタ要素のそれぞれは、電気的導通性及びＸ線吸収特性を有する充填
   液を受け入れる内部容積を有し、前記フィルタ要素は、該内部容積に存在するＸ
   線吸収液体の量に依存するＸ線吸収性を有し、 前記フィルタ要素のそれぞれには、第一の電極と第二の電極とが備えられ、該
   第一の電極は該フィルタ要素の壁に第一の電位を掛け、該第二の電極は該フィル
   タ要素の該内部容積に第二の電位を掛け、 前記フィルタ要素それぞれのＸ線吸収性は、該フィルタ要素の縦方向ｚにおけ
   るＸ線吸収液のレベルの段階的制御によって調整可能である、Ｘ線装置であって
   、前記第一の電極が、該フィルタ要素の円周の一部の上に少なくとも伸び、該フ
   ィルタ要素の縦方向ｚに互いに後続する電極セグメントの一列を有し、直接的に
   連続する電極セグメントは互いに電気的に絶縁され、電気装置によって制御可能
   である、ことを特徴とするＸ線装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載のＸ線装置において用いられるフィルタであっ
   て、電極セグメントは少なくとも２つのサブグループへ再分割され、各サブグル
   ープは少なくとも２つの直接的に連続しない電極セグメントを含み、各サブグル
   ープにおける電極セグメントは電気的に内部接続されている、ことを特徴とする
   フィルタ。
3. 【請求項３】 請求項２記載のフィルタ要素であって、列内で偶数のシーケ
   ンス番号を持つ電極セグメントと列内で奇数のシーケンス番号を持つ電極セグメ
   ントとがそれぞれサブグループを構成し、電気装置には前記サブグループを制御
   するスイッチが設けられる、ことを特徴とするフィルタ。
4. 【請求項４】 請求項１記載のＸ線装置において用いられるフィルタであっ
   て、各電極セグメントは個別の接続を通じて電気装置へ接続されることを特徴と
   するフィルタ。
5. 【請求項５】 請求項１記載のＸ線装置において用いられるフィルタであっ
   て、直接的に連続した電極セグメントの向かい合う端に噛み合い歯が設けられた
   ことを特徴とするフィルタ。