JP2003522327A - 表面トポグラフィ分析と分光器分析を組み合わせた機器とその方法 - Google Patents

表面トポグラフィ分析と分光器分析を組み合わせた機器とその方法

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Abstract

(57)【要約】 表面トポグラフィ分析と分光器分析を組み合わせた機器は、走査トンネル顕微鏡チップ(12)と、分析すべきサンプルの表面がチップ(12)に向けて提示されるようにサンプル(10)を支持するサンプルキャリア(58)とを備える。使用に際しては、サンプルキャリア(58)とチップ(12)は相対的に移動可能で、チップ(12)と表面の間の距離を変え、サンプルの表面がチップ12によって二次元で走査されることを可能にする。電子分析器が、サンプルの表面から後方散乱された、チップ(12)からの電子を検出するように配置される。電圧コントローラ(59)によって、チップ(12)を第1の電圧範囲で走査トンネルモードで選択的に操作してサンプルの表面を空間的分解能でイメージングし、また、第2のより高い電圧範囲で電子フィールド放出モードで選択的に操作して電子分析器が後方散乱電子を分析できるようにすることが可能である。電子分析器は、サンプルの表面に対して20°未満の角度で移動する後方散乱電子を検出するように配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、分光計、分光器分析の方法、および分光器分析とトポグラフィ分析
の方法に関する。
【0002】 (背景技術) STM(走査トンネル顕微鏡)が発明される前である30年近く昔、フィード
バックループを使用してフィールド放出電流を一定に維持しながらチップを表面
上で移動させることによって、表面と電子放出プローブチップの間の距離を制御
し、サンプルの表面をイメージングすることがR.D. Youngら(Phys. Today, 24,
42 1971)によって提案された。チップと表面の距離を一定に維持する時の電圧
の変動を使用して、表面のトポグラフィの測定を得た。Youngらはまた、表面上
の種に関する化学的な情報は、後方散乱電子(すなわち、チップから放出され表
面で反射された電子)のエネルギを分析することによって得られると提案してい
る。彼らは、二次電子(すなわち、チップからの電子ビームが衝突した結果とし
て表面から放出された電子)の画像は、SEM(走査電子顕微鏡)画像表面と同
じ方法で得られることを示した。しかし、フィールド放出電流はチップと表面の
分離に特に敏感であるわけではないので、表面トポグラフィを測定するこの技法
は、トンネルレジームにおいて電流が指数関数的に依存することを使用する、そ
の後開発され広く受け入れられたSTMよりも感度が低い。
【0003】 H-W. Finkらは(Physica Script, 38, 260 (1988))エミッタチップの設計
でフィールド放出モードでSTMを使用し、低いチップ電圧で二次電子の信号が
検出できるようにしたが、使用された電子検出装置ではエネルギ分析はできなか
ったので、分光器によるデータは得ることができなかった。
【0004】 B. Reihlら(Surf. Sci., 189/190, 36,(1987))およびヨーロッパ特許出願
第85100892.0号は、STMと電子エネルギ分析器からなる組み合わさ
れた機器を開示している。半分に切断され、符号が反対の電圧でバイアスされた
2つの曲げ圧電素子の上にタングステンチップが装着され、分析されているサン
プルの一次元の走査だけを可能にした。走査されている表面から数百マイクロメ
ータの位置に置かれたSTMチップに1000Vの電圧が印加され、表面とチッ
プの上の強力な電場を避けた。彼らは金のサンプルについて一次元のSTMトポ
グラフを測定し、オージェ電子のエネルギと後方散乱電子のエネルギが測定され
て分光器のデータが得られたが、フィールド放出モードで走査は行われず、空間
分解能は比較的低いであろうと予想された(約1マイクロメータ)。
【0005】 M. Tomitoriらは(Applied Surface Science, 144-145(1999)123-127)、1
.6KeVのオーダの高電圧で動作し、チップを分析されているサンプルの表面
から数十マイクロメータの場所に配置した、原子レベルにまで鋭くなったタング
ステンチップを使用したフィールド放出STMを開示している。この機器の分解
能を示す画像または化学マップは公表されていない。また、Tomitoriらは、おそ
らくチップホルダアセンブリによる非弾性の散乱に関連する、スペクトル中の変
則的な大きなピークを識別している。
【0006】 本発明の目的は、比較的サイズが小さく、サンプルの非破壊的な分析に使用で
き、したがって、生物のサンプルなど有機体のサンプルの分光器分析に特に適し
た、特に便利な分光計を提供することである。
【0007】 (発明の開示) 本発明の第1の態様によれば、 (i)電子エミッタチップと、 (ii)サンプルの分析すべき表面がチップに向けて提示されるようにサンプ
ルを担持するように構成されたサンプルキャリアと、 (iii)使用に際して、キャリアとチップの間を相対的に動かし、チップと
表面の間の距離を変え、チップがサンプルの表面を二次元で走査できるようにす
る手段と、 (iv)使用に際して、チップから放出され、サンプルの表面で後方散乱され
た電子を分析し、これによってサンプルの分光器分析を実行するように配置され
た電子分析器とを備えた分光計であって、サンプルの表面に対して20°未満の
角度(好ましくは15°以下)で移動する後方散乱電子を検出するように電子分
析器が配置される分光計が提供される。
【0008】 また、本発明の前記第1の態様によれば、サンプルの表面を分光器分析する方
法が提供され、この方法は、 (i)電子エミッタチップとサンプルの表面の間を相対的に動かし表面を二次
元で走査するステップと、 (ii)チップから放出された電子を表面に衝突させ、表面で後方散乱させる
ステップと、 (iv)後方散乱電子を分析するステップとを含み、 サンプルの表面に対して20°未満(好ましくは15°以下)で移動する後方
散乱電子が分析される。
【0009】 本発明の前記第1の態様の分光計は、比較的低いビームエネルギで動作し、チ
ップとサンプルの距離は分光器分析に関して以前に報告された距離より小さい距
離で動作するように設計されるため、非常にコンパクトに作成することができる
。さらに、分析されている表面の平面に対してこのようなグレージング角度で動
く後方散乱電子を分析することによって最大の信号が得られることは、特に驚く
べきことである(次に言及する図2を参照のこと)。強い電場は後方散乱電子を
サンプルに押し付け、信頼できる分析ができないので、以前に報告されたチップ
と表面の距離よりも小さい距離を使用すると、検出可能な信号は得られないと予
想されるであろう。
【0010】 本発明の前記第1の態様による分光計と方法における電子ビームのエネルギは
、約10eVと200eVの間であってよい。
【0011】 本発明の前記第1の態様による分光器と方法におけるチップとサンプルの距離
は、典型的には200nm未満であり、たとえば10nmと100nmの間であ
る。
【0012】 最大の可能な分解能を得るために、チップは可能な限り鋭く、チップとサンプ
ルの距離は可能な限り小さい。たとえば、10nmの半径のチップでは、チップ
とサンプルの距離が100nmでは5nmの空間分解能が可能である。一般には
、50nmよりよい分解能が達成できる。チップの半径は、好ましくは30nm
以下であり、30nmを超えると後方散乱電子からの信号を検出することが困難
になる。
【0013】 好ましくは、分析されている表面に対して分析器の角度を調節する手段が提供
される。
【0014】 本発明の第2の態様によれば、表面トポグラフィ分析と分光器分析を組み合わ
せた機器が提供され、この機器は、 (i)走査トンネル顕微鏡チップと、 (ii)サンプルの分析すべき表面がチップに向けて提示されるようにサンプ
ルを担持するように構成されたサンプルキャリアと、 (iii)使用に際して、キャリアとチップの間を相対的に動かし、チップと
表面の間の距離を変え、チップがサンプルの表面を二次元で走査できるようにす
る手段と、 (iv)使用に際してサンプルの表面から後方散乱した、チップからの電子を
検出するように配置された電子分析器とを備え、 第1の電圧範囲(たとえば−5Vから+5V)で走査トンネルモードでチップ
を選択的に操作し、サンプルの表面の空間分解能のイメージングを可能にする第
1の制御手段を備え、 第1の電圧範囲よりも高い第2の電圧範囲でチップを選択的に操作し、チップ
を電子フィールド放出モードで動作させて電子分析器が後方散乱電子を分析でき
るようにする第2の制御手段を備える。
【0015】 また、本発明の第2の態様によれば、サンプルの表面の表面トポグラィ分析と
分光器分析とを組み合わせて実行する方法が提供され、この方法は、 (i)表面と走査トンネル顕微鏡チップの間を相対的に動かすステップと、 (ii)チップを第1の電圧範囲で走査トンネルモードで選択的に操作し、サ
ンプルの表面の空間分解能のイメージングを可能にするステップと、 (iii)第1の電圧範囲より高い第2の電圧範囲でチップを選択的に操作し
、チップを電子フィールド放出モードで動作させるステップと、 (iv)チップがフィールド放出モードで動作している時に後方散乱した電子
を分析してサンプルの表面の分光器分析を実行するステップとを含む。
【0016】 したがって、電子エネルギ損失検出装置タイプの電子分析器(たとえば、遅延
フィールド分析器または半球型分析器)が使用されている時、本発明の第2の態
様による機器と方法は、サンプルの表面の、空間的分解能が高いイメージングを
可能にするだけではなく、走査トンネル顕微鏡チップに異なる電圧を印加するこ
とによって、もとの場所でサンプルの電子エネルギ損失分光器分析を行い、表面
上の原子種と分子種の正確な化学マッピングを可能にする。別法としては、電子
エネルギ損失検出タイプの電子分析器を使用するのではなく、電子スピン分析器
を使用してナノメータの空間分解能で磁化方向をイメージングすることが可能で
ある。これは磁気媒体の表面に磁気ドメインをマッピングするために使用するこ
とができる。このタイプの電子スピン分析器はまた、本発明の前記第1の態様に
よる分光計と方法にも使用できる(R. AllenspachとA. Bischof, Appl. Phys. L
ett 54(6),(1989))。
【0017】 本発明の前記第2の態様による機器と方法は、好ましくはそれぞれ、本発明の
前記第1の態様による分光計と方法の機能を組み込んでいる。表面分析はナノメ
ータの分解能で実行でき、電子エネルギ損失スペクトルまたは電子スピンデータ
は、数十分の一の電子ボルトという低い電子ボルトから数十電子ボルトまでの電
子励起を含む。
【0018】 機器全体はベンチトップサイズで製造できる。
【0019】 この機器はまず、低電圧で通例のSTMモードで表面をイメージングするため
に使用でき、ついでチップを目的の特徴の上に配置してより高い電圧で使用して
上記のように分光器データを得ることができる。
【0020】 典型的な例では、130eVのチップ電圧、20nAのサンプル電流で、後方
散乱した(反射した)電子は主に、サンプルの表面(シリコン(111)平面)
に対して実質的に平行であるローブの中にある(半値幅角度分布は約13°)。
【0021】 別の動作モードでは、分析器上の信号が横の位置の関数として記録されている
間、電子ビームが表面を走査するフィールド放出イメージングモードで使用され
る。これらの画像はついで、表面の化学マップを作成するために使用される。
【0022】 チップは、多結晶タングステンワイヤを真空内で加熱して不純物をすべて除去
し、ついで電気化学エッチングを行い、さらに真空内で加熱処理を行ってエッチ
ングプロセスで形成されたコーティング層を除去することによって、知られた方
法で準備することができる。
【0023】 しかし、チップは好ましくは、〔111〕配向を有するタングステンから作成
される。したがって、〔111〕配向タングステン単結晶のフィラメントをエッ
チングし、ついで、真空内でチップを加熱しながらチップに高電圧を印加するこ
とによって加熱フィールド処理を行うことが特に望ましい(Fink, Physica Scri
pta. Vol 38,260-263,(1988))。
【0024】 代替の製造方法では、熱酸化シャープニングを伴うかまたは熱酸化シャープニ
ングなしの反応性イオンエッチングと、プラズマ強化化学蒸着によるタングステ
ンコーティングおよび誘電層コーティングと、蒸発による金属層コーティングと
、ウェット化学エッチングによるゲート開口部の形成によってシリコンチップを
形成し、ゲーティングされたタングステンフィールド放出チップを作成する。(
L. ChenとM. M. El-Gomati, J. Vac. Sci. Technol. B 17 (2),(1999))。
【0025】 チップは、接地され、典型的にはチップの頂点から約200nmで終了する同
軸の円筒型のシースでシールドすることができる。これによって、使用に際して
チップが形成する不均質な場が低減され、電子が単一の反発で逃げることが可能
になる。
【0026】 このような円筒型のシースを使用する他の例として、表面に向かう開口部を伴
う接地された囲いをチップの周囲に備え、使用に際してサンプルの表面が配置さ
れる場所に向けてチップを順方向に突出させることもできる。この囲いは表面と
囲いの間のフィールドフリーゾーンを提供する役割を果たすことができる。
【0027】 チップと表面の間の電子ビームの焦点を合わせるために、囲いの中にレンジン
グを備えることもできる。また、エネルギ分散電子光学装置を備えて、電子のエ
ネルギ幅が、サンプルの表面で吸収された分子の振動状態を検査するために使用
できる数十ミリ電子ボルト以下になるように電子のモノクロメーションを行うこ
ともできる。
【0028】 (発明を実施するための最良の形態) 次に、例として付随する図面を参照しながら本発明の1実施形態を説明する。
【0029】 次に図面の中で図1を参照すると、たとえばシリコンで形成される、分析すべ
きサンプル10が示されている。STMチップ12は分析されているサンプル1
0の表面に近接して(200nm未満)置かれる。STMチップ12は鋭く、3
0nm未満のチップ半径、たとえば10nmのチップ半径を有する。
【0030】 図1は、典型的には約130eVの電圧で、サンプル10の中を流れる電流は
典型的には20nAであるフィールド放出モードで操作されるチップ12を示す
。チップ12から放出された電子はサンプル10の表面に衝突し、後方散乱して
、図示されたカーブした軌道Tに従う。電子の後方散乱は、次に説明するように
、チップ12から離れ、電子分析器100(図1には図示せず)の入り口の開口
部14に向かう方向で発生する。入り口の開口部14はチップ12から約40m
mの位置にあり、サンプル10の表面に対してほぼ平行に移動する後方散乱電子
を受け取る。しかし、電子分析器はアークで枢動し、サンプル10の表面に対し
て26°までの角度で移動する電子が、開口部14を通じて移動できるようにな
っている。最良の結果を与えるように角度を調節することができるが、動作パラ
メータを考えると、約15°未満の角度がもっとも適当であろうと考えられる。
これは、後方散乱電子のカウント率が、サンプルの表面の平面に対してグレージ
ング角で最大であることを示す、図2を参照することによって確認できる。
【0031】 電子分析器の中では電子エネルギ損失が検出され、これによって、サンプル1
0の表面上で電子が衝突した点の化学的な性質の指標が得られる。
【0032】 次に図のうちの図3を参照すると、機器の真空システム筐体は、メインチャン
バ20とロードロックチャンバ22とを備え、ロードロックチャンバ22はメイ
ンチャンバ20を加熱して水蒸気を除去し、非常に高度な真空を得るように備え
られた焼付けシールド24によって囲まれている。メインチャンバ20は走査ト
ンネル顕微鏡を含む領域20aと、マニピュレータ機構が中に備えられた領域2
0bと、ゲート弁26を介してロードロックチャンバ22と連絡する領域20c
と、イオンゲージを含み、別のゲート弁32を介してイオンポンプ28とチタニ
ウム昇華ポンプ30と連絡する領域20dとを有する。
【0033】 メインチャンバ20はさらに、電子分析器を含む領域20eと、メインチャン
バ20の背後にあるので図3には図示されていない別の領域を含む。このような
別の領域は中に窓を有して、メインチャンバ20の種々の内部が見られるように
なっている。
【0034】 ロードロックチャンバ22はターボ分子ポンプ34に接続されてチャンバ22
の中の低圧を維持し、冷陰極ゲージを備え、また、移送アーム36を備えて、サ
ンプルとSTMチップがメインチャンバ20にロードできるようになっている。
移送アーム36は融通性のある結合部38を含んで、次に説明するように機器の
中で操作される部分の扱いを容易にしている。
【0035】 次に図4を参照して機器の走査トンネル顕微鏡(STM)部分を説明する。S
TMは、J. W. Lyding(J. W. Lydingら、Rev. Sci. Instr. 59, 1897(1988)
)のSTM設計の修正された形態である。STMチップ12は栓42を備えるキ
ャリア40の中に装着され、栓42はチップホルダ44内に摩擦フィットする。
内部の走査圧電チューブ46は1つの端で、吊り下げられた銅の支持部48の上
で支持され、絶縁カラー50を介してチップホルダ44を担持する。銅の支持部
48はまた、チューブ46と同心円である外側の圧電チューブ52も担持する。
支持部48に対してチューブ52の反対の端では、カラー50の外向きに間隔を
あけて配置された外側の絶縁カラー54が備えられる。外側の絶縁カラー54は
1対のグラファイトまたは銀でコーティングされた石英ロッド56を担持し、こ
の石英ロッド56の上に、モリブデンサンプルホルダ58が乗る。サンプル10
はホルダ58によって担持される。フィードバックコントローラ57が備えられ
、チップ12とサンプル10の間の距離を変える。電圧コントローラ59が備え
られ、チップ10におけるバイアス電圧を制御する。この実施形態では、電圧コ
ントローラ59は、WA Technology社が販売するTOP System II Advanced SPM Co
ntrollerとして知られるコントローラであるが、他の市販の電圧コントローラを
使用することができる。
【0036】 内部の走査圧電チューブ46は、外側の周辺の表面に4つの電極を有し、内側
の周辺の表面に1つの接地された電極を有する。この構成によって、チップ12
の三次元の動きを制御することが可能になる。チップホルダ44は中心軸に沿っ
て装着され、横の熱ドリフトを最小にする。サンプル10の表面に沿った横の移
行は、符号が反対の同じ電圧で反対側の電極をバイアスすることによって実行さ
れ、低電圧でより広い走査範囲が得られ、圧電クリーピング効果を最小にするこ
とが可能になる。垂直の動きは4つのすべての電極に共通のバイアスを印加する
ことによって達成される。内側の電極は常に接地されているので、チップ12に
つながるケーブル(図示せず)を、外側の電極に印加される電位からシールドす
る。
【0037】 外側の圧電チューブ52は、内側の周辺の表面上に単一の電極を備え、外側の
周辺の表面に接地された電極を備える。これらの電極に印加された高圧は、どち
らも接地電位に維持されている外側のチューブ52の外側の電極と、内側のチュ
ーブ46の内側の電極の間に閉じ込められる。これによってチューブ46の周囲
のストレイフィールドが除去され、チップの接続が外部の電気ノイズから保護さ
れる。比較的長い石英ロッド56は、STMの共振振動数を21kHzに低減す
る。STMの動作は、周囲のノイズレベルが75dBと高くても、周囲のノイズ
の影響を受けない。
【0038】 外側の圧電チューブ52に印加されたランプ電圧によって、サンプル10がチ
ップ12に粗く接近する。印加されるレートと電圧は適切に低く、0.5nmと
いう小さいステップサイズを提供する。ギアや機械的な構成要素は必要ないので
、熱ドリフトと機械的な振動は最小限に抑えられる。
【0039】 次に図5を参照すると、サンプル10とチップ12を扱う取扱装置が概念的に
示されている。取扱装置は移送アーム36の内側の端に装着されたキャリア60
を含む。使用に際しては、キャリア60を機器から引っ込め、サンプル10とホ
ルダ58、キャリア40を備えたいくつかのチップ12を取り外し可能に上に装
着することができる。図5では、キャリア40を伴うチップ12が1つだけ示さ
れている。サンプル10と、チップ(複数可)12を上に装着したキャリア60
は、ロードロックチャンバ22とゲート弁26とを介してメインチャンバ20の
中に入り、全体として矢印62で示されるマニピュレータにアクセスできる位置
になる。マニピュレータ62は、オペレータが外部から操作して図5の矢印によ
って示されるように長手方向と横方向に動かしたり回転させることのできる支持
部64を備える。支持部64は、銅のブロック66を担持する。ねじのスレッド
つきロッド68が備えられ、その上にセラミックホルダ72を担持する要素70
が装着される。
【0040】 ロッド68はまた、チップフォーク76を含むチップ支持アセンブリ74を担
持する。チップフォーク76を操作して、チップ12を、キャリア60から、複
数のチップ12を担持することができ横方向に移動可能なチップ格納マガジン7
8へ移動するために使用できる位置に動かし、チップ12の取り付けと取り外し
を容易にすることができる。チップフォーク76はまた、チップ12のうち1つ
をマガジン78からSTM内のチップホルダ44に移動させるために使用するこ
とができる。
【0041】 図4に戻ると、栓42をチップホルダ44に挿入することは、粗いサンプル接
近機構によって容易になる。栓42は、結果として生じる摩擦力が吊り下げられ
たSTM全体を押すために必要な力より大きくなるまで、チップホルダ44には
途中までしか押し込めない。栓は、フォーク76を使用してチップ12に小さな
力を加えながら同時に粗く接近することによって、ホルダ44の中の正しい位置
に押し込まれる。接近機構によって生じた高い周波数の振動によって、チップ1
2が完全に挿入される。栓42をチップホルダ44から除去する時にも同じ技法
が使用される。
【0042】 マニピュレータ62を使用して、ホルダ58を備えるサンプル10をキャリア
60から除去することができる。これは、ねじのスレッド付きロッド68を適切
に移動することによって、銅のブロック66を要素70から分離することによっ
て行われる。これによって、マニピュレータ62を操作してセラミックホルダ7
2をサンプルホルダ58の中に導き、ついでねじのスレッド付ロッド68を適切
に移動させてサンプルホルダ58を銅のブロック66に対して締め付けることが
できる。この段階で、サンプル10はついで熱処理動作を受け、クリーニングさ
れる。これは次に参照する図6に詳細に示されている。
【0043】 図6では、たとえばシリコン〔111〕ウェハセグメントであってもよいサン
プル10は、セラミックホルダ72がサンプルホルダ58のくぼみ58aに挿入
されたときに、セラミックホルダ72の中に装着されたタングステンフィラメン
ト80からの電子衝撃によって加熱される。銅のブロック66は、よく熱を伝導
するために、コールドフィンガに直接接着される。サンプルホルダ58が銅のブ
ロック66と接触している時、サンプル10が加熱されている間、サンプルホル
ダは液体窒素で冷却され、ホルダ58からのガスによるチャンバ20の汚染を低
減する。電子衝撃によるサンプル10の加熱は、サンプル10が900ボルトの
正の電圧でバイアスされている間にタングステンフィラメント80が電子を放出
するまで約3アンペアの電流をタングステンフィラメント80に流すことによっ
て得られる。電子は、サンプル10の背面に向けて加速され、たとえばシリコン
をクリーニングするのに適した1250℃に達するのに十分な熱を提供する。温
度はサンプル10の前面からの赤外線放出を監視する高温計(図示せず)によっ
て測定することができる。サンプルをクリーニングした後、マニピュレータ62
によってSTMの中の図4に示された位置にサンプルを装着することができる。
【0044】 次に図7を参照すると、サンプル10を抵抗加熱する代替の構成が示されてい
る。この実施形態では、フィラメント80による電子衝撃の代わりとして抵抗加
熱のために電気接続ワイヤ82が備えられている。このワイヤ82はサンプルホ
ルダ58に電流を流す。この実施形態では、抵抗加熱はサンプル10を保持する
モリブデンクリップ84を介して発生し、抵抗加熱の戻り経路は冷却された銅ブ
ロック66を介して発生する。
【0045】 次に図8を参照すると、チップ12の1つの可能な例の構成が示されている。
チップ12は非常に鋭い頂点12aで終了している。接地された円筒型のシース
90がチップ12の周囲を同軸で囲み、頂点12aから約200nmの距離(d tip )だけ頂点12aから引っ込んでいる。接地されたシース90は電気絶縁体
92によって間隔を置いて配置され、使用に際してチップが生成する不均一な場
を低減するシールドの役割を果たし、電子が単一の反発で逃げるようにしている
【0046】 典型的な例では、チップ12は〔111〕配向を有するタングステンから作成
され、好ましくは、〔111〕配向タングステン単結晶のフィラメントをエッチ
ングし、真空内で1000℃まで加熱しながらチップ12に+2000ボルトを
印加して熱フィールド処理を行うことによって作成される。
【0047】 次に図9を参照すると、図9に概念的に示された電子分析器100は、電子エ
ネルギ損失を測定し、これによって、サンプル10のうち電子が反射された領域
の化学的なアイデンティティを分析することのできる、半球型分析器である。電
子分析器100は電子ソースに対して角度αで枢動可能であり、αは最高で26
°である。分析器100は2つの金属製の半球102と104を備え、これらは
それぞれ、一致した曲率の中心を有する凹状の形状と凸状の形状である。半球1
04と102にはそれぞれ、異なる電圧VinとVoutが加えられるので、これら
の2つの半球の間の間隙106に電場が生じる。電子は半球の間の間隙の中に注
入される。間隙106を流れる電子が非常に速く移動する場合、これらは外側の
半球102に衝突することになる。電子が非常に遅く移動する場合、これらは内
側の半球104にひきつけられる。したがって、狭いエネルギ領域(いわゆる通
過エネルギ、Epass程度)だけが、間隙106を通過し、本実施形態ではチャネ
ルトロンである検出器108に到達することができる。3つの静電レンズ110
、112、114とデフレクタプレート116の列が、入り口の開口部14から
分析器を介して流れる電子の流れの方向に対して、半球102と104の上流に
置かれている。適切な電圧をこれらのレンズ110とデフレクタプレート116
に印加することによって、電子の焦点が合い、半球102と104の狭い入り口
の開口部118に入る。
【0048】 3つのレンズ110、112、および114の使用は、200eVの入射電子
エネルギの焦点を合わせるのに十分であると考えられる。
【0049】 例としては、第1のレンズ110は接地電圧(ゼロボルト)、第2のレンズ1
12は117ボルト、第3のレンズ114は100ボルトの通過電圧である。
【0050】 使用に際しては、この機器はサンプル10をメインチャンバ20の中のもとの
場所に維持したままで、2つのモードで動作可能である。
【0051】 第1のモードでは、知られた方法で、走査トンネルモードで電圧コントローラ
59(図4)を使用してチップ10が操作されている間、チップ12はサンプル
の表面上で二次元で横断する。これは、フィードバックループを使用して一定の
トンネル電流を維持するフィードバックコントローラ57(図4)を使用してチ
ップ12とサンプル10の間の距離を変えることと、知られた方法で電圧の変動
を監視し、サンプル10の表面のトポグラフィの指標を得ることとを含む。この
モードの間は電圧は比較的低く(約−5ボルトから+5ボルトの範囲であり、通
常は−2ボルトから+2ボルトの範囲の方が多い)、チップ12を電子放出モー
ドで動作させるのには不十分である。
【0052】 第2のモードでは、より高いバイアス電圧で電圧コントローラ59を使用して
チップ12を操作し、電子を放出させ放出された電子の後方散乱を起こし、後方
散乱した電子を上記のように分析器内で分析して、サンプルの上で電子反射が起
きたポイントの化学的な性質を非破壊的に示す。
【0053】 図10から図12は、本発明による機器を使用して種々のサンプルについて得
られたスペクトルを示す。
【0054】 図10では、182eVの入射ビームエネルギで金の表面についてスペクトル
が得られた。
【0055】 図11では、100eVの入射ビームエネルギでシリコン(111)サンプル
についてスペクトルが得られた。0eVのエネルギで弾性ピーク、12.0eV
のエネルギでシリコンの表面プラズモン、17.5eVのエネルギでシリコンの
バルクプラズモン、20.8eVのエネルギでSiCのバルクプラズモンがそれ
ぞれ明らかに識別される。
【0056】 図12では、120eVの入射ビームエネルギで高配向熱分解グラファイト(
HOPG)についてスペクトルが得られた。弾性ピークは0eVで見られ、7.
4eVにおける損失はグラファイト表面プラズモンピークに対応する。
【0057】 したがって、チップ12をサンプル10の上で動かさずに、この機器を低電圧
で走査トンネルモードで操作して目的の特徴を識別し、ついで第2のモードでチ
ップ12を操作してこの特徴の化学的な性質は分析することができる。別法とし
ては、チップ12を第2のモードで操作しながらこの機器をサンプル10の上で
二次元的に走査して、サンプル10の表面の化学マップを作成することができる
。これらはすべて、サンプルを装置のもとの場所に維持しながら行うことができ
る。
【0058】 次に図13を参照すると、ここに示された代替のチップアセンブリは、チップ
12を囲み、サンプル10の表面と囲い140の間にフィールドフリーゾーンを
生成するようにサンプル10に向けて伸びる、接地した円筒状の囲い140を有
する。
【0059】 この実施形態では、フィールド放出電子ビームは、中間のゲート電極142と
出口のゲート電極146を介して焦点が合わせられる。図示されているように、
誘電体143はチップ12とゲート電極142を分離し、また、ゲート電極14
2と146も分離する。Driskell-Smithら(A. A. G. Driskell-Smith, D. G. H
asko and H. Ahmed, Applied Physics Letters, Vol 75, No 18(1999))が説
明する方法で製造することができ、ここではSTMチップ12と電極142と1
46はタングステンから作成され、誘電体143はSiO2から作成される。垂
直の大きさと内部の水平の大きさは1000nm未満であり、ビーム出口の開口
部は好ましくは50nm未満である。これらの大きさのスケールであると、大き
さが小さいことは逸脱を低減するという望ましい効果を有する。このデザインで
は、フィールド放出ターンオン電圧は10ボルト未満にすることができ、周囲の
温度から独立している。5%よりよい放出の安定性が室温で予想され、低い温度
でかなり改善される。
【0060】 この実施形態は、ビームの焦点を合わせるための制御ゲート電極の数を限定す
るものではない。
【0061】 次に図14を参照すると、図13のチップアセンブリは出口のゲート電極14
6とサンプル10の表面の間に位置する円筒型の鏡分析器(CMA)を備えるこ
とができる。CMAの同心円のシリンダ147と148に異なる電圧を印加する
ことによって、振動スペクトル分析に適した狭いエネルギ範囲で電子を選択する
ことができる。予想されるエネルギの分解能は10分の1電子ボルト未満で、好
ましくは数ミリ電子ボルトである。接地された囲い140はCMAの上に伸びて
、サンプル10と囲い140の間のフィールドフリーゾーンを確保する。CMA
は電子モノクロメータとして動作し、囲い140の出口の開口部152はできる
限り小さく作成され、好ましくは10nm未満である。本実施形態では、ビーム
の焦点はサンプルの表面の上に合わせられるが、さらに焦点を合わせる電極を備
えてサンプルの表面のビームスポットサイズを低減し、水平方向の分解能を上げ
ることもできる。全アセンブリは高さが100マイクロメータ未満である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の態様の基となっている基本的な原理を示す概念図である。
【図2】 後方散乱電子のカウントレートを、表面からの角度に対してプロットしたグラ
フである。
【図3】 本発明による機器の実施形態の一般的な構成の概念図である。
【図4】 図3の機器の一部を形成する走査トンネル顕微鏡の概念図である。
【図5】 図3の機器の一部を形成する移送システムの概念図である。
【図6】 分析されているサンプルをクリーニングする電子衝撃加熱システムの概念図で
ある。
【図7】 サンプルをクリーニングするための加熱システムの代替の形態の概念図である
【図8】 同軸STMチップの構成を示す詳細な図である。
【図9】 図3の機器の一部を形成する電子分析器の概念図である。
【図10】 本発明による機器を使用して得られた、種々のサンプルに関するスペクトルを
示す図である。
【図11】 本発明による機器を使用して得られた、種々のサンプルに関するスペクトルを
示す図である。
【図12】 本発明による機器を使用して得られた、種々のサンプルに関するスペクトルを
示す図である。
【図13】 代替のチップ構成の概念図である。
【図14】 別のチップ構成の概念図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 スヴェンソン、クリスター スウェーデン国 エス−412 57 ゲーテ ボルク、ナンバー 1、ポンタス・ウィク ネルズガタン 10、ベルクヴィスト(番地 なし) (72)発明者 ライテンベルガー、ペーテル、ゲオルク イギリス国 ケンブリッジ シービー4 1エージー、ハーバート・ストリート 23 (72)発明者 フェスティー、フレデリック イギリス国 ロンドン エヌ4 2ジェイ エス、ブラックストック・ロード 173ビ ー (72)発明者 エヴェス、ブライアン、ジョン イギリス国 バーミンガム ビー30 2デ ィーピー、ボアーンヴィレ、マリー・ヴェ イル・ロード 55

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)電子エミッタチップ(12)と、 (ii)サンプル(10)の分析すべき表面が前記チップ(12)に向けて提
    示されるように前記サンプルを担持するように構成されたサンプルキャリア(5
    8)と、 (iii)使用に際して、前記サンプルキャリア(58)と前記チップ(12
    )の間を相対的に動かし、前記チップ(12)と前記サンプル(10)の表面の
    間の距離を変え、前記チップ(12)が前記サンプルの表面を二次元で走査でき
    るようにする手段(42〜57)と、 (iv)使用に際して、前記チップ(12)から放出され、前記サンプルの表
    面で後方散乱された電子を分析し、これによって前記サンプルの分光器分析を実
    行するように配置された電子分析器(100)とを備えた分光計であって、 前記電子分析器(100)は前記サンプルの表面に対して20°未満の角度で
    移動する後方散乱電子を検出するように配置されることを特徴とする分光計。
  2. 【請求項2】 前記電子分析器(100)は前記サンプルの表面に対して1
    5°以下の角度で移動する後方散乱電子を検出するように配置される請求項1に
    記載の分光計。
  3. 【請求項3】 前記チップ(12)は30nm以下の半径を有する請求項1
    または2に記載の分光計。
  4. 【請求項4】 前記分析器(100)の角度を、分析されている前記サンプ
    ル(10)の表面に対して調節する手段を備える請求項1から3のいずれか一項
    に記載の分光計。
  5. 【請求項5】 前記チップ(12)はタングステンで形成される請求項1か
    ら4のいずれか一項に記載の分光計。
  6. 【請求項6】 前記タングステンは〔111〕配向を有する請求項5に記載
    の分光計。
  7. 【請求項7】 前記チップ(12)は接地された同軸の円筒形のシース(1
    40)でシールドされる請求項1から6のいずれか一項に記載の分光計。
  8. 【請求項8】 前記シース(90)は前記チップ(12)の頂点(12a)
    から約200nmで終了する請求項7に記載の分光計。
  9. 【請求項9】 前記サンプル(10)の表面に面する開口部(152)を伴
    う接地された囲い(140)が前記チップ(12)の周囲に備えられ、使用に際
    しては、前記サンプルの表面が配置された位置に向けて前記チップ(12)を順
    方向に突出させる請求項1から6のいずれか一項に記載の分光計。
  10. 【請求項10】 前記チップ(12)と前記サンプル(10)の表面の間で
    、前記電子ビームの焦点を合わせる焦点合わせ手段(142、146)が前記囲
    い(140)の中に備えられる請求項9に記載の分光計。
  11. 【請求項11】 既定のエネルギ範囲内の電子を選択するエネルギ分散電子
    光学装置(147、148)を備える請求項9または10に記載の分光計。
  12. 【請求項12】 サンプルの表面を分光器分析する方法であって、 (i)電子エミッタチップとサンプルの表面の間の距離を相対的に動かし、前
    記表面を二次元で走査するステップと、 (ii)前記チップから放出された電子を前記表面に衝突させ、前記表面で後
    方散乱させるステップと、 (iv)前記後方散乱電子を分析するステップとを含み、 前記サンプルの表面に対して20°未満の角度で移動する前記後方散乱電子を
    分析する方法。
  13. 【請求項13】 前記ステップ(ii)で、前記電子は約10eVと200
    eVの間のビームエネルギで放出される請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記ステップ(ii)で、前記チップ(12)と前記サン
    プル(10)の間の距離は200nm未満である請求項12または13に記載の
    方法。
  15. 【請求項15】 表面トポグラフィ分析と分光器分析を組み合わせた機器で
    あって、 (i)走査トンネル顕微鏡チップ(12)と、 (ii)サンプル(10)の分析すべき表面が前記チップ(12)に向けて提
    示されるように前記サンプルを担持するように構成されたサンプルキャリア(5
    8)と、 (iii)使用に際して、前記キャリア(58)と前記チップ(12)の間を
    相対的に動かし、前記チップ(12)と前記表面の間の距離を変え、前記チップ
    (12)が前記サンプルの表面を二次元で走査できるようにする手段(42〜5
    7)と、 (iv)使用に際して前記サンプルの表面から後方散乱した、前記チップ(1
    2)からの電子を検出するように配置された電子分析器(100)とを備え、 前記チップ(12)を第1の電圧範囲で走査トンネルモードで選択的に操作し
    て前記サンプルの表面の空間分解能イメージングを可能にし、前記チップ(12
    )を前記第1の電圧範囲よりも高い第2の電圧範囲で選択的に操作して前記チッ
    プを電子フィールド放出モードで動作させ、前記電子分析器(100)が後方散
    乱電子を分析できるようにする電圧制御手段(59)を備えることを特徴とする
    機器。
  16. 【請求項16】 前記電子分析器(100)は、前記チップがフィールド放
    出モードで動作している時に前記サンプルの表面に対して20°未満の角度で移
    動する後方散乱電子を検出するように配置される請求項15に記載の機器。
  17. 【請求項17】 サンプルの表面トポグラフィ分析と分光器分析とを組み合
    わせて実行する方法であって、 (i)サンプル(10)の表面と、走査トンネル顕微鏡チップの間を相対的に
    動かすステップと、 (ii)第1の電圧範囲で走査トンネルモードで前記チップ(12)を選択的
    に操作し、前記サンプルの表面の空間分解能イメージングを可能にするステップ
    と、 (iii)前記第1の電圧範囲より高い第2の電圧範囲で前記チップ(12)
    を選択的に操作し、前記チップ(12)を電子フィールド放出モードで動作させ
    るステップと、 (iv)前記チップがフィールド放出モードで動作している時に後方散乱した
    電子を分析して前記サンプルの表面の分光器分析を行うステップとを含む方法。
  18. 【請求項18】 前記チップがフィールド放出モードで動作している時、前
    記サンプルの表面に対して20°未満の角度で移動する後方散乱電子が分析され
    る請求項17に記載の方法。
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