JP2003521524A - 乳中のアレルゲンの経口送達 - Google Patents

乳中のアレルゲンの経口送達

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JP2003521524A JP2001556509A JP2001556509A JP2003521524A JP 2003521524 A JP2003521524 A JP 2003521524A JP 2001556509 A JP2001556509 A JP 2001556509A JP 2001556509 A JP2001556509 A JP 2001556509A JP 2003521524 A JP2003521524 A JP 2003521524A
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シユナイダー,ハインツ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、経口寛容の誘導プロセスにおける、アレルゲン用の担体または送達媒体としての乳および乳関連の物品の使用に関する。好ましい一実施形態では、乳児用調合乳中にアレルゲンのカクテルを提供することによって、幼児を一次性経口寛容にさらす。他の実施形態では、乳と混合させた1種または複数のアレルゲンを任意の年齢の哺乳動物に投与することによって、二次性経口寛容を誘導する。担体として乳を使用することの利点は実験から明らかであり、これらの実験は、アレルギー性のイヌモデルにおいてわずかな用量で、オボアルブミン免疫寛容を効果的に誘導することができることを示す。このことに関する可能な説明は、アレルゲンが免疫寛容応答を行う際に非常に強力であるように、乳がアレルゲンを安定化させ、それを免疫系に提示するということである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、アレルゲンに対する経口寛容を誘導するためのアレルゲン用の担体
としての乳の使用、担体としての乳および1種または複数のアレルゲンを含む組
成物、アレルギー状態を治療および/または予防するためのこのような組成物の
使用に関する。
【0002】 発明の背景 経口寛容(oral tolerance,OT)は環境アレルゲンに対する
身体の免疫応答を調節する生理学的なプロセスであり、適切な抗原を供給して免
疫系の非応答性または低下した応答性を誘導することにより、この自然のメカニ
ズムを利用して、アレルギー性症候群を治療または予防できることが示されてい
る。
【0003】 OTの誘導が有益であろう免疫障害のカテゴリーが2つある、すなわちアレル
ギー状態と自己免疫疾患である。第1のカテゴリーには、患者が偏在する抗体に
対して不適切で悪化した免疫応答(アレルゲン特異的IgE抗体、アレルギー反
応の媒介体)を示す疾患が含まれ、これは、少なくとも食物アレルギーの場合、
本来のOT誘導の失敗の結果であろう。このような疾患の予防的または療法的治
療として、OT誘導を適用することができる。第2のカテゴリーは自己免疫障害
からなり、これは本来のOT誘導の失敗からではなく、全身の自己免疫寛容の低
下から発生する。自己免疫障害が進行している患者は、OT誘導による療法的治
療の潜在的な候補である。
【0004】 理論上は、高リスクの個体のアレルギー性状態(一次性OT)の進行を妨げる
手段として、あるいは確立した症候群(二次性OT)の療法的治療として、OT
誘導を使用することができる。実際のところ、現在OT誘導はアレルギーを治療
あるいは予防するために日常的に使用されているわけではなく、現代の治療に関
する手法は、抗炎症/免疫抑制療法、またはステロイドまたは抗ヒスタミン薬を
用いる症状の治療を利用するものである。しかしながら、免疫抑制薬はアレルギ
ーに関して満足の行く治療を提供するわけではない。なぜなら、これらは非特異
的であり、任意の特定の組織または抗原を標的とはしないからである。結果とし
てこれらは、多くの望ましくない副作用の原因となる。さらに抗炎症も免疫抑制
剤も、アレルギー症状の短期間の緩和しか提供することができない。将来OT誘
導は、アレルギーの治療において間違いなく免疫抑制療法に取って代わるであろ
う。なぜなら、それは長期間続き、特異的であり、安全であり、手ごろであり、
副作用がほとんどあるいはまったく無いからである。
【0005】 OT誘導をいくつかの動物およびヒトの研究において利用して、アレルゲンの
意図的な経口投与によって、同じアレルゲンを用いたその後の攻撃に対する応答
性が低下する可能性があることが示されている。げっ歯類、特にマウスは、アレ
ルギーを調べるための実験動物の一般的な選択肢であるが、実際にはマウスが自
然にアレルギー症状で苦しむことはない。したがって、ヒトのアレルギー性疾患
についてのマウスモデルの結果の予測性は疑問である。対照的に、イヌはヒトと
同様にアレルギー性疾患(たとえばアトピー性皮膚炎)に苦しみ、したがってイ
ヌの研究からの結果は、ヒトにとって予測性であると予想される。したがって、
近年確立されたアトピーのコロニー、遺伝的に高度な応答体であるIgEアレル
ギーのイヌは、アレルギーの研究の非常に貴重なツールであることが明らかにな
っている(de Weck他、Prakt Tierarzt 1998;79
:6〜23;およびde Weck他、Allergologie 2、199
9;2:92〜97)。これらのイヌでは寿命の最初の6カ月中に、一次IgE
免疫寛容を誘導することができることが示されている。
【0006】 1つの最終目的は、このような研究において得られる有望な結果を適用して、
過敏な個体におけるアレルギーに関する有効な予防的処置を開発することである
。予防の標的には、花粉症、喘息、アレルギー性鼻炎、湿疹、ナッツアレルギー
、アナフィラキシーショック、ニッケル過敏症、アトピー性皮膚炎(接触性皮膚
炎を含む)、胃腸アレルギーなどの一般的なアレルギー性症候群、および多発性
硬化症、全身性エリテマトーデス(SLE)、ぶどう膜炎、慢性関節リウマチ、
I型糖尿病、グレーブス病およびクローン病を含めた、身体が自己と非自己の間
を区別できない自己免疫疾患が含まれる。しかしながら、OT誘導を一般人に適
用することができる前に、技法にさらに磨きをかけて、絶対に安全であり一貫し
て成功するようにしなければならない。
【0007】 経口寛容を誘導する以前の試みは担体を使用しておらず、あるいは水、食塩水
、ゼラチンカプセル、オレンジジュース、またはElson他によってOral
Tolerance、Mechanisms and Applicatio
ns、Annals of the New York Academy of
Sciences 1996、Volume 778、pp156〜162に
記載されている多数の乳濁液系など、送達系の限られた選択品を使用するもので
ある。しかしながら、すべての抗原をこれらの担体に容易に溶かすことはできず
、さらに担体中で送達される多くの抗原は体内で消化され、これによって効果の
ないものとなる。
【0008】 今日まで当分野において明らかに欠けていたのは、経口寛容の誘導において使
用するための、安く、容易に入手でき、天然の、安全で、抗原に非常に効果的な
送達媒体を利用することである。驚くべきことに、任意の哺乳動物種からの乳、
または代用乳を抗原の担体として使用することによって、これらの要件すべてが
満たされることを我々は発見した。乳中で提供されると、抗原は、経口寛容を誘
導する際に非常に有効な形で免疫系に提示されるようである。
【0009】 発明の概要 本発明の第1の態様によれば、経口寛容を誘導するための、1種または複数の
外因性アレルゲン用の担体としての乳の使用が提供される。
【0010】 本発明の第2の態様によれば、乳と1種または複数の外因性アレルゲンとの混
合物を含む組成物が提供される。
【0011】 第3の態様によれば、本発明は、乳および1種または複数の外因性アレルゲン
を含む組成物の調製方法を提供し、この方法は前記乳と前記1種または複数のア
レルゲンを混合させるステップを含む。
【0012】 本発明の他の態様によれば、前記1種または複数のアレルゲンに対する経口寛
容を誘導するための、薬剤または栄養調合物の製造における、乳および1種また
は複数の外因性アレルゲンを含む組成物の使用が提供される。
【0013】 本発明の他の態様によれば、経口寛容の誘導によりアレルギーまたは自己免疫
状態を治療または予防するための方法が提供され、この方法は、担体としての乳
および前記アレルギーまたは自己免疫状態の原因である1種または複数の外因性
アレルゲンを含む組成物の有効量を、このような治療を必要としている個体に投
与することを含む。
【0014】 図面の簡単な説明 図1はコントロール対象物とオボアルブミンを用いてOT誘導によって処理
したイヌにおける、21週間のオボアルブミンIgEタイター(ELISAによ
って測定した)に関する比較を示す図である。
【0015】 図2はコントロール対象物とオボアルブミンを用いてOT誘導によって処理
したイヌにおける、21週間のオボアルブミンIgGタイター(ELISAによ
って測定した)に関する比較を示す図である。
【0016】 発明の詳細な説明 本明細書で使用する「経口寛容」という語は、免疫学者の間で広く理解されて
いる意味を有する。すなわち、抗原の摂取などによる抗原と広い粘膜表面との接
触によって誘導される、特定の1種または複数の抗原に対する応答性が低下した
状態のことである。本発明のコンテキストでは、「抗原」および「アレルゲン」
という語を互換的に使用する。1度に1つの抗原に対して、あるいは異なる抗原
の混合物に対して同時に、経口寛容を誘導することができる。本発明の記載にお
いては、乳担体中の「内来性」アレルゲンは、乳中に本来存在し、アレルギー性
応答を誘導する傾向を有するタンパク質またはペプチドとして定義される。一方
、「外因性」アレルゲンは、合成され、または他の方法で乳担体とは別に調製さ
れ、免疫系に意図的にさらすために乳担体と混合される。
【0017】 抗原に対する経口寛容を引き起こさせるために、摂取させなければならない個
々の抗原の量は、個体間および問題の抗原(すなわちその抗原性)によって変わ
り得るが、当業者は個々のどの場合にも、所望の応答を誘導するために必要とさ
れる抗原量の範囲を容易に決定することができる。OT誘導に適した量は、抗原
0.01〜20mg/乳1ml、好ましくは0.05〜4.5mg/ml、より
好ましくは0.1〜3mg/ml、最も好ましくは0.1〜1mg/乳1mlの
範囲であろう。1回の用量を構成する抗原/乳混合物の適切な体積は5〜500
ml、好ましくは10〜250ml、最も好ましくは20〜100mlであろう
。抗原の1日の合計用量は1000mg未満であることが好ましく、好ましくは
1mg〜500mg、最も好ましくは10mg〜100mgの範囲である。体重
1kg当たりの1回の用量中の抗原の量に関しては、その範囲は0.05〜10
mg/kgであることが好ましく、より好ましくは0.10〜5mg/kg、最
も好ましくは0.15〜3mg/kgである。
【0018】 「乳」という語はここでは広い意味で使用し、あらゆる種類の哺乳動物の乳ま
たは代用乳を意味する。本発明のコンテキストでは、「代用乳」は、自然に生成
される乳の代わりに通常使用され、乳由来のタンパク質またはペプチドを含む、
あらゆる種類の製品を意味する。この語は、加工乳および乳パウダーを含む。乳
児用調合乳、圧搾したヒトの乳、ウシの乳およびヤギの乳が非常に適した担体で
ある。混合の前に、低温殺菌、均質化、加水分解、脱水、UHT法などによる従
来の方法に従って、乳を加工することができる。完全にクリーム状である(全)
乳、セミ−スキムミルクおよびスキムミルクはいずれも、本発明による使用に適
している。場合によっては、加水分解されたかあるいは部分的に加水分解された
乳タンパク質(たとえばDamira(登録商標)、Adapta(登録商標)
)をベースとする調合乳などの、低アレルギー性の乳調合物を担体として使用す
る。
【0019】 本発明の好ましい実施形態によれば、1歳未満の乳児において一次性経口寛容
を誘導するために、乳児用調合乳を担体として使用する。乳児用調合乳は母乳の
代用品として使用され、液体の形で、あるいは水で元に戻すためのパウダーとし
て提供される。乳児用調合物に関するローカルな要件およびガイドラインを遵守
すべきである。これらには、Ernahrungskommission of
the Schweizerische Gesellschaft fur
Padiatrieによって公開されたガイドラインである、Europea
n Commission Directives91/321/EECおよび
96/4/EC(91/321/EECの改正)、Term Infant F
ormulasの組成に関するthe USA FDAの勧告がある。花粉症、
喘息などを含めた一定範囲の一般的なアレルギー状態を予防するように、アレル
ゲンのカクテルが乳児用調合乳中に提供されることが好ましい。
【0020】 本発明のこの実施形態に従って使用するのに適した調合物は、以下の成分を(
場合によっては他のものも)含む。
【0021】 エネルギー含有量:60〜75kcal/100ml 100kcal当たり: 合計脂肪含有量:3.3〜6.5g (リノール酸含有量:300〜1200mg) 合計タンパク質含有量:1.8〜4.5g 合計炭水化物:7〜14g カルシウム:最低60mg リン:30〜90mg マグネシウム:5〜15mg 鉄:0.1〜3mg 亜鉛:最低0.5mg 銅:20〜80μg ヨウ素:5〜75μg ナトリウム:20〜60mg カリウム:60〜200mg 塩化物:50〜150mg ビタミンA:60μg〜180μg、レチノール当量 ビタミンD:1〜2.5μg ビタミンE:α−トコフェロール最低0.5mg ビタミンK:最低4μg ビタミンB1(チアミン):最低40μg ビタミンB2(リボフラビン):最低60μg ビタミンB3(ニアシン):最低250μg ビタミンB6(ピリドキシン):最低35μg ビタミンB12(コバラミン):最低0.1μg 葉酸:最低4μg パントテン酸:最低300μg ビオチン:最低1.5μg ビタミンC(アスコルビン酸):最低8mg 100kcalのこの乳調合物またはこれに匹敵する乳調合物に加えるアレル
ゲンの量は、1〜500mgの範囲であることが好ましく、10〜150mgで
あることが最も好ましい。
【0022】 個体が既に感作されている二次性経口寛容については、通常その治療はアレル
ゲンの経口投与を含み、したがってそれは、予防法ではなく治療法として記載す
ることができるであろう。このような状況での目的は、長いタイムスパンにわた
って原因となるアレルゲンを定期的に繰り返し投与することによって、一般によ
り年長(すなわち1歳より大きい)の子供または成人において確立されたアレル
ギー性症候群を克服することであろう。それゆえ、本発明の第2の実施形態によ
れば、ウシの乳などの乳担体中に外因性アレルゲンを投与することにより、ヒト
または他の動物において二次性寛容が誘導される。二次性経口寛容の誘導の場合
、個体によって既に示されているアレルギーに基づいて抗原の選択を行うので、
1種のアレルゲンを投与することが一般的であり、アレルギー性、アトピー性が
高い個体の場合は2種または3種のアレルゲンを一緒に投与することもある。二
次性経口寛容誘導の誘導において使用するために好ましいアレルゲンは、正常で
は摂取されないであろう、風媒アレルゲンなどのアレルゲンである。
【0023】 二次性経口寛容を誘導するために、本発明の乳/抗原混合物を乳製品に加工す
ることができ、これらはチーズ、ヨーグルト、ヨーグルト飲料、スムージー、ミ
ルクシェークなどの、成人または年長の子供に典型的な食物の一部を形成するで
あろう。結果として乳の凝固につながる任意の処理の前に、乳とアレルゲンを一
緒に混合するという条件で、本発明の利点を得ることができる。なぜならそうし
なければ、消化系に入る際にアレルゲンが充分には保護されないからである。
【0024】 本発明のコンテキストでは、アレルゲン用の担体として乳を記載する。本発明
の場合、「担体」とは摂取可能な固体または液体送達媒体を意味し、その中にア
レルゲンが溶解または分散している。担体として乳を使用するとき、使用する乳
のタイプに応じて、乳中の抗原に対する経口寛容が偶然に生じている可能性があ
る。したがって実施例1では、処理したイヌにおいてβ−ラクトグロブリンに対
する経口寛容が観察される。このようにして偶然に生じるいかなる経口寛容も、
外因性アレルゲンの投与の結果生じる経口寛容に対して追加的なものである。外
因性アレルゲンは、乳担体中に存在するいかなる内因性アレルゲンとも同一では
ないことが好ましい。あるいは、外因性アレルゲンは、内因性乳担体アレルゲン
と同一である乳由来の抗原であってよいが、これらは別々に調製され次いで乳担
体と混合され、その結果、乳/アレルゲン混合物は1種または複数の特異的な乳
アレルゲンに富み、この混合物は前に定義した乳または代用乳とは同一でない組
成を有する。乳担体が保有する外因性アレルゲンの量を超える、すなわち少なく
とも100倍、好ましくは少なくとも1000倍を超える著しい重量または体積
で、乳担体を提供することが理想的である。
【0025】 なぜ乳中の抗原が、水またはゼラチンカプセルなどの試験物質中で誘導するよ
りも効果的に、経口寛容応答を誘導するのか完全には理解されていないが、本発
明者の現在の意見は、抗原周辺の乳の凝固の役割に集中している。これによって
、抗原を消化から完全にあるいは部分的に保護することができ、したがって抗原
のエピトープが保存され、あるいは腸管中の免疫系によって寛容原性エピトープ
として認識される新しいエピトープが作製される。したがって、担体として乳を
使用する実際の利点は、普通なら経口寛容の誘導において効果がない抗原が、乳
中に送達されると経口寛容を誘導することができることである。それ自体は乳の
存在に依存しておらず経口寛容を誘導することができる抗原は、乳が他の知られ
ている担体に優先して使用されるとき、より少しの用量でなお効果的であり得る
【0026】 本発明の組成物は、外因性アレルゲンと乳担体を混合して溶液、分散液または
懸濁液を作製することによって得ることができる。本発明の組成物の1つの適切
な調製方法では、少量の液体(μlまたはml量)または固体(mg量)の抗原
を、より大きな体積(通常は50〜100ml)の乳または乳製品に加え、必要
なら振とうおよび撹拌を行って、均一な混合物または溶液を作製する。場合によ
っては、対象物に供給する直前に、抗原を乳または乳製品と混合するか、あるい
は乳または乳製品中に溶かす。ただし、乳とアレルゲンを予め混合し、販売用お
よび合わせた組成物として使用するための混合物として保存することが好ましい
。予め混合した抗原と乳は、冷蔵を必要としない長期保存製品として、あるいは
貯蔵寿命が限られている冷却製品として、あるいは冷凍製品として供給すること
ができる。長期の保存およびその後の再水和のために、乳/抗原混合物を脱水あ
るいは凍結乾燥することが望ましいこともある。安定な抗原はこのような処理に
耐え、経口寛容の誘導において有効であり続けることができるはずである。
【0027】 1種または複数のアレルゲンと、乳児用調合乳または任意の他のパウダー状の
調合乳の混合物を工業規模で作製するとき、通常の順序で調合成分を配合するこ
とによって、たとえば炭水化物と乳清またはカゼインタンパク質を予め混合し、
続いて融解した脂肪と乳化剤の配合物を加えることによって、これが得られるこ
とが望ましい。望むならば、微量の元素、ミネラルおよびビタミンを次いで加え
ることができる。完成した混合物を均質化し、低温殺菌し、次いでスプレー乾燥
する。比較的熱安定性がある個体のアレルゲンは、調合物の脂肪成分を混合した
後に、配合物に加えることが好ましい。しかし、高圧下あるいは約30と50℃
の間の温度で、変性またはそうでなければ分解しやすい熱不安定なアレルゲンは
、スプレー乾燥させた調合乳パウダーと乾燥混合することが好ましい。
【0028】 今日いくつかのアレルギーが、現代西洋社会において非常に流行しており、本
発明を一般的に使用して予防および治療するのはこのような状態である。よりま
れな状態も、本発明の治療法を使用して好都合に治療される。治療可能な状態に
は、花粉症、喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、湿疹、ナッツアレ
ルギー、アナフィラキシーショック、アトピー性皮膚炎など、および多発性硬化
症、重症筋無力症、真性糖尿病、全身性エリテマトーデス(SLE)、多発性軟
骨炎、全身性強皮病、ウェゲネル肉芽腫病、皮膚筋炎、慢性活動肝炎、乾鱗、ス
ティーブン−ジョンソン症候群、特発性スプルー、ぶどう膜炎(前部および後部
)、慢性関節リウマチ、慢性進行性関節炎、変形性関節炎、グレーブス病、自己
免疫炎病性腸疾患(たとえばクローン病および潰瘍性大腸炎)、サルコイドーシ
ス、原発性胆汁性肝硬変症、乾性角結膜炎、春季角膜結膜炎、さまざまな形のぶ
どう膜炎、間質性肺線維症、乾鱗性関節炎、および糸球体腎炎(たとえば特発性
ネフローゼ症候群または最小変化のネフロファシーなどを含めたネフローゼ症候
群を含むかあるいは含まないもの)を含めた、身体が自己と非自己を区別できな
い自己免疫疾患が含まれる。
【0029】 これらのアレルギーを引き起こす抗原に対する経口寛容の誘導は(乳の同じ部
分中にカクテルとして一緒に混合するとき、個別にあるいは同時に)、ある年齢
の子供達が事前の選択なしで日常的に受けるであろう予防策になると想定される
。さらに、家族の経歴、ロケーション、いくつかの抗原への将来起こりうる暴露
、およびさまざまな他の要因に基づき、後の人生での他のアレルギーの発生しや
すさに基づいて、特定の子供を高リスク状態の子供として選別し、これらの高リ
スク状態の子供は、一般的な個体群においてアレルギーにつながることはごく稀
な抗原に対する経口寛容の恩恵を被ることができる。子供の1つのこのようなグ
ループは、特定のアレルギーまたは一般的なアレルギーを発生する遺伝的素因を
有する子供である。このグループには、少なくとも片親がアレルギー性である子
供が含まれる。
【0030】 家庭用ペットなどの動物を治療するために、経口寛容を利用することもでき、
高等哺乳動物、好ましくはイヌやネコなどのコンパニオンアニマルのアレルギー
の治療または予防に本発明を適用することができる。
【0031】 同じ乳/アレルゲン混合物の繰り返し用量を、数日、数週間、または数カ月間
、経口投与することが好ましい。アレルゲンのカクテルは正常では1日1回の用
量で投与するが、好ましい場合は、投与間の間隔は数時間または数日に拡大ある
いは縮小することができる。典型的な治療期間は4〜8週間である。比較的長い
期間少ない用量を投与する方が、短いタイムスパンで多くの用量を投与するより
も一般的に好ましい。少量のアレルゲンを毎回患者に与えるとき、アレルゲンに
対して患者が免疫感作されるリスクは最小限になる。
【0032】 いくつかの異なる哺乳動物種における経口寛容が文書に記載されており、これ
は初期幼児期中、特に人生の最初の1年中、特に離乳期中に主に生じる。一次性
経口寛容の誘導に対する感受性のピークタイムは、生後の最初の6カ月、好まし
くは生後約1〜5カ月、最も好ましくは生後2〜4カ月であろう。二次性経口寛
容の誘導は、特定の年齢のグループに関連しない。個体間の違いにより、ある場
合には、初期免疫応答性試験を行って、目的の対象物が今までに記載した抗原提
示に対して、ポジティブに応答する可能性があるかどうかを判定することが望ま
しいであろう。そうである場合、その対象物は、経口寛容の誘導を受けやすいと
記載することができる。
【0033】 アレルゲンは、乳と混合するためにほぼ純粋な形で提供することが好ましい。
「ほぼ純粋」とは、一般には25%を超えない不純物で汚染されている少なくと
も75%純粋な抗原、通常は75〜90%純粋な抗原、好ましくは少なくとも9
0%純粋な抗原、より好ましくは少なくとも95%純粋な抗原、最も好ましくは
少なくとも99%純粋な抗原であることを意味する。精製したタンパク質の抗原
を完全なタンパク質として提供することができ、あるいは酵素による消化によっ
てこれをペプチドに転換することもできる。部分的に精製、富化、または濃縮し
た形の抗原を、たとえば組換え体の源からの細菌性タンパク質の抽出物として提
供することも可能である。典型的な精製法には、抽出、沈降、クロマトグラフィ
、アフィニティクロマトグラフィ、電気泳動などの当分野で知られているタンパ
ク質単離技法がある。
【0034】 代替方法として、たとえば分泌された組換えタンパク質を含む細菌培養培地か
らの上澄みなど、アレルゲンの比較的不純な源を使用することもできる。場合に
よってはアレルゲンの源は、特定の非内因性アレルゲンを発現させるために遺伝
子工学によって処理した、植物または植物からの材料でもよい。植物中のアレル
ゲン発現の利点は、特別な装置を必要とせずに多量のタンパク質を安価で生成す
ることができ、植物材料、植物から抽出したタンパク質には動物性病原体がない
ことである。さらに、植物が発現する抗原は、天然の原材料中に存在しそこに封
鎖されていよう同じ抗原よりも可溶性が高いであろう。さらに、植物中のタンパ
ク質のプロセシングは、組換え細菌および酵母菌中で起こるプロセシングとは異
なり得て、このことは免疫系による認識の点で利点を有し得る。これらの植物中
で発現されるアレルゲンを、植物細胞の小胞にあるいは葉緑体などのサブセルオ
ルガネラに向わせることができる。植物材料は元の形、あるいは調理した形で使
用することができるが、元の形が好ましい。アレルゲンを乳中に放出して、乳/
抗原混合物の摂取中に咀嚼の必要性を失くすように、植物材料を加工することが
好ましい。発現されるアレルギー性タンパク質は、植物材料(たとえば葉)から
抽出し、次いで乳に加えることが好ましい。適切な植物には食用および非食用性
の穀物、樹木、藻、および特にタバコ科植物がある。
【0035】 本発明は、乳と、乳中に放出するために、アレルギー成分を抽出されていない
または意図的に加工あるいは処理されてはいない天然全食品(または天然食品)
との混合物は含まない。さらにアレルゲンは、無傷および/または原形のタンパ
ク質またはペプチド、すなわち非誘導型および非加工型であることが好ましい。
たとえばアレルゲンは、哺乳動物の身体を通過することよる加工によって生成さ
れる生成物ではないことが好ましい。
【0036】 広義には4クラスのアレルゲンが、本発明の組成物中に含まれ得る。それらは
、食品ではなく、花粉などの植物由来の抗原;食品ではなく、ネコの毛または塵
中のダニの糞便などの動物由来の抗原;任意のものに由来する食品性アレルゲン
;植物または動物源には由来しない環境アレルゲンである。本発明の一実施形態
では、本発明に従って乳中で運ばれるアレルゲンは、いずれも食品性アレルゲン
ではない。
【0037】 アレルギー性材料、精製した抗原および抗原性抽出物の以下のリストは、適切
な抗原または抗原の源のいくつかの例を含み、本発明に従ってこれらを乳と混合
することができる。
【0038】 食品:乳アレルゲンのα11−カゼインおよびβ−ラクトグロブリン、乳の乳
清タンパク質、オボアルブミン、卵、大豆、チーズ、フルーツ(たとえばイチゴ
、モモ)、野菜、酵母菌、メイズ、小麦、米、マメ科植物、ピーナッツ、ブラジ
ルナッツおよび他のナッツ類、魚、甲殻類、チキン、ビーフ、ポーク、マトン、
ラムなど。
【0039】 屋内の風媒物:室内昆虫のアレルゲン、特にイエダニおよび他の節足動物の糞
便、ノミのアレルゲン、ヒト、マウス、ラット、イヌ、ネコ、モルモット、ハム
スター、ウマ、ブタ、ウサギ、ヒツジ、ウシ、鳥類、サルなどを含めた動物から
の表皮要素(毛表皮屑)および腺要素。
【0040】 屋外の風媒物:樹木の花粉(ハンノキ、カバノキ、オーク、ハシバミ、オリー
ブ、ヒッコリー、ニレ、トリネコ、ペカン、トリネコバカエデ、ヒマラヤスギ、
プランテーンを含む)、ヨモギ、牧草類の花粉(オオアワガエリ、ケンタッキー
ブルーグラス、セイバンモロコシ、バミューダグラス、コヌカグサ、カモガヤ、
ハルガヤおよびライグラスの花粉を含む)、雑草の花粉、特にブタクサ、ヤマヨ
モギ、アオゲイトウ、シロアカザ、ラッシャンシスル(タンブルウィード)およ
びヘラオオバコなど。
【0041】 カビ類:Alternaria tenuis、Aspergillus f
umigatus、Cladosporium herbarum、Penic
illium notatum、Candida albicans、Helm
inthosporium sp.、Epicoccum sp.、Fusar
ium sp.、Mucor sp.、Rhizopus sp.、Aureo
basidium(Pullaria)sp.など。
【0042】 薬物アレルゲン:ペニシリン、アスピリン、インシュリンなど。
【0043】 自己抗原(自己免疫疾患を治療するためのもの):コラーゲン(タイプI、I
IまたはIII)、ミエリンの塩基性タンパク質またはペプチド、ミエリンのプ
ロテオリピドタンパク質またはペプチド、光受容体間の結合タンパク質、塩化ア
セチル受容体、S−抗原、ヒトまたはブタのインシュリン、S−抗原またはペプ
チド、ヒトのHLAペプチド、グルタミン酸デヒドロキシナーゼ、グルタミン酸
デカルボキシラーゼ、島細胞に特異的な抗原、塩化アセチル受容体、MHCペプ
チド、チログロブリンなど。
【0044】 多種多様な他のもの:洗浄酵素、化粧品、香水、ラテックス、ニッケル、膜翅
類(ミツバチ、スズメバチなど)および他の昆虫からの毒液または毒針、蚊刺激
性タンパク質、爬虫類の毒液、ウイルス性アレルゲン、タンパク質接触性アレル
ゲン、毒ツタによるかぶれ、毒オークによるかぶれ、毒香料によるかぶれなど。
【0045】 牧草および樹木の花粉の抗原、真菌またはカビの胞子、および室内の塵中のダ
ニの糞便などの、エーロゾル(「風媒」アレルゲンまたは「空気アレルゲン」)
の形での吸入によって個体が通常さらされる抗原が、非常に興味深い。抗原の好
ましい形は組換えタンパク質であり、これは通常は細菌の宿主から精製され、内
因性の細菌のタンパク質がほとんどない。
【0046】 現在、組換え源から精製されたさまざまなアレルゲンが市販されており、これ
らにはBet v 1(主要なカバノキ花粉のアレルゲン)、オオアワガエリ花
粉アレルゲン、イエダニアレルゲンDer p I、Der p II、Der
f I、およびDer f II;Cte f1(ノミアレルゲン)Can
f II(イヌ毛表皮屑アレルゲン);Lol p V(ライグラスアレルゲン
);Sor h I(ジョンソングラスからの主要アレルゲン);ブタクサ花粉
アレルゲンAmb a I、Amb a I.1、およびAmb a II;A
ln g I(ハンノキのアレルゲン);Cor a I(ハシバミのアレルゲ
ン);Fel d I(ネコのアレルゲン)、鎖1および2;ミツバチの毒液P
LA−2;ピーナッツのアレルゲンAra h 2および蚊のアレルゲンrAe
d a 1およびrAed a 2が含まれる。これらのアレルゲンの完全形ま
たは切断形を使用することができる。これらのアレルゲンの混合物のカクテルは
、特に幼児において経口寛容を誘導するときは、乳と混合させるために調製する
ことが好ましい。
【0047】 カクテルのアレルゲンは、乳にまとめて加える前に予め混合することができる
か、あるいは代替方法として、アレルゲンを乳に1種ずつ加える。さまざまな抗
原カクテルが予想される。「カクテル」とは、2種以上の異なる抗原の任意の組
合せを意味する。典型的なカクテルは、3〜8種の異なるアレルゲンを含むこと
ができる。カクテル中のそれぞれのアレルゲンは、異なる風媒アレルゲンである
ことが好ましい。たとえば、カクテルは、 (i)少なくとも1種の屋外の風媒アレルゲン、および (ii)好ましくは少なくとも1種の屋内の風媒アレルゲンを含むことができる
【0048】 この場合、屋外の風媒アレルゲンは牧草または樹木の花粉のアレルゲンである
ことが好ましく、一方で屋内の風媒アレルゲンは、動物の毛表皮屑および室内の
昆虫由来のアレルゲンから選択される。好ましい屋外の風媒アレルゲンはブタク
サである。好ましい屋内の風媒アレルゲンには、イエダニの組換えアレルゲンD
er f1およびDer f2(完全形および/または切断形)、ネコの毛表皮
屑のアレルゲンFel d1(鎖1および2)、およびノミのアレルゲンCte
f1がある。
【0049】 あるいは、カクテルは、 (i)少なくとも1種の動物の毛表皮屑のアレルゲン、および (ii)少なくとも1種の室内の昆虫のアレルゲン を含んでよい。
【0050】 本発明の調合物は、乳、および繰り返しの投与によって経口寛容を誘導するの
に充分な量のアレルゲンから本質的になることが理想的である。しかしながら、
一般の食品添加物も含むことができることが予想される。典型的な添加剤は、乳
化剤、ゲル化剤、着色剤、香料、乳酸バクテリア、甘味料、防腐剤、抗酸化剤、
ビタミン、ミネラルおよび微量元素を含めて、乳調合物および乳製品に一般的に
加えられる添加剤である。
【0051】 望むならば、免疫アジュバントを、乳/アレルゲン混合物に加えることができ
る。同時に投与するのに適したアジュバントには、リポ多糖(LPS)およびコ
レラ毒素B鎖が含まれる。
【0052】 乳と混合する前に、アレルゲンをチオレドキシンと共に予めインキュベートす
ることができる。あるいは、乳または乳調合物およびアレルゲンに、チオレドキ
シンを加えることもできる。チオレドキシンはジスルフィド結合を還元すること
が知られており、この活性によってある種のアレルゲンのアレルゲン性を、OT
誘導に関するそのアレルゲンの免疫原性を維持しながら、低下させることができ
る。
【0053】 本発明は、経口寛容によってアレルギーを治療または予防する方法も提供し、
この方法は、担体としての乳およびアレルギーの原因である外因性アレルゲンを
含む組成物の有効量を、このような治療を必要としている患者に経口的に投与す
ることを含む。したがって、乳および外因性アレルゲンを含む組成物は、そのア
レルゲンへの免疫反応から結果として生じるアレルギー性症候群または自己免疫
状態の、治療または予防において使用するのに適している。したがって本発明は
、アレルギー状態またはそのアレルゲンに関係する自己免疫障害の治療または予
防における、乳および外因性アレルゲンを含む組成物の使用も提供する。
【0054】 免疫抑制薬が経口寛容の進行に対してどのような影響があるかは知られていな
いので、本明細書に記載する乳/アレルゲン混合物を用いて治療されている個体
は、免疫抑制治療を同時に受けないことが好ましい。
【0055】 実施例 実施例1:IgEに応答性が高いイヌにおける経口寛容の誘導 乳中の抗原の送達によるOTの誘導を、アレルギー性のイヌモデルにおいて試
験した(de Weck他、Prakt Tierarzt 1998;79:
6〜23;およびde Weck他、Allergologie 2、1999
;2:92〜97)。14匹の遺伝的にIgEに応答性が高いビーグル犬を、生
まれた日に皮下注射によってBet v 1抗原(組換え体である主要なカバノ
キのアレルゲン)に感作させ、次いで2週間間隔で3回の追加接種を与えた。す
べてではなく2匹のイヌが陽性のBet v 1特異的IgEタイターを示し、
それらがIgEに応答性が高いバックグラウンドを確認した。イヌは強力なBe
t v 1特異的IgGタイターも示し、すべてのイヌがBet v 1に対し
て免疫性を与えられていたことを確認した。
【0056】 8週間後、14匹の感作させたイヌのグループを、コントロールグループのイ
ヌ7匹と処理グループのイヌ7匹に分けた。次いで処理したイヌに、1日に1度
4週間、50mlの新鮮な低温殺菌したウシの乳(脂肪含有率3.6%)中に溶
解させたオボアルブミン100mgを与え、コントロールグループの7匹の対応
するイヌには実験期間中、処理をしなかった。12週間の年齢で、次に経口寛容
の誘導の期間に、処理したイヌおよびコントロールのイヌの両方を、2週間間隔
で4回の皮下免疫処置によって、オボアルブミン、β−ラクトグロブリンおよび
Bet v 1で抗原投与した。
【0057】 乳の経口投与の日(8週間目)と20週間目の間の、抗原特異的IgEおよび
IgGレベルを判定するために、血清サンプルを毎週回収した。その後、27週
間目と34週間目の間に、サンプルを毎週採取した。キャプチャーELISAに
よるアッセイの前に、オボアルブミン、β−ラクトグロブリンおよびBet v
1特異的IgEおよびIgGレベル用にそれぞれ、血清アリコートを−20℃
で保存した。
【0058】 実験期間にわたって、たとえば図1および2に示すように、処理したグループ
はコントロールグループよりも低いオボアルブミンおよびβ−ラクトグロブリン
特異的血清IgEおよびIgGのELISAタイターを示し、オボアルブミン特
異的IgEおよびIgGの上昇がコントロールグループと比べて遅れた。β−ラ
クトグロブリン特異的IgEタイターの均一な低下が、実験期間の終期に向かっ
て示された。Bet v 1に対する免疫応答は、この処理によって影響は受け
なかった。この実験中で使用したいずれのイヌにおいても、副作用は観察されな
かった。
【0059】 乳50ml中の10mgおよび100mgというオボアルブミンの1日当たり
の用量の影響を比較するために、21週間にわたって実験を繰り返した。1日当
たり10mgのオボアルブミン用量のOVA特異的血清IgEレベルに対する影
響は、1日当たり100mgの用量に関する影響に匹敵し、両方のグループにお
いて、ネガティブコントロール(乳のみ)と比較して、血清OVA特異的IgE
の統計学的に有意な減少があった。
【0060】 血清IgEおよびIgGレベルの測定に加えて、前に記載した方法で10mg
のオボアルブミンを投与することによって得られる寛容化の程度を、粘膜レベル
での影響によってさらに示した。たとえば、非処理のコントロールグループと比
較すると、処理したイヌはOVAを用いた眼球抗原投与に対して悪性度の低い応
答性を示し、気管支肺胞洗浄その後のオボアルブミンを用いたエーロゾル抗原投
与によって得られる、気管支肺胞の好酸球および好中球の数が減少した。
【0061】 比較実験では、感作させたイヌへの酸耐性カプセルの形でのオボアルブミンの
投与(1日当たりオボアルブミン63mg)によって、非処理のコントロール動
物と比較して、82週間の行程にわたる観察時に、OVA特異的IgEおよびI
gGタイターの大きな違いが誘導されることは示されなかった。
【0062】 結論として、乳中に溶解したオボアルブミンは、アレルギー性のイヌモデルに
おいて、乳によって運ばれるアレルゲン、および少なくとも1種の乳アレルゲン
の両方に対して抗原特異的OTを誘導する。したがって乳は、OTを誘導するた
めの適切な抗原担体および提示物質であると思われる。理論に拘泥したくはない
が、これらの有望な結果についての1つの説明は、消化系中での乳の凝固は、乳
中に溶解した抗原に対して保護的な影響があるということである。他の可能性は
、消化管関連のリンパ球組織(GALT)の免疫系へのアレルゲンの提示の仕方
が、乳を送達系として使用するとき改善されるということである。
【0063】 実施例2: 幼児において一次性経口寛容を誘導するためのアレルゲン用の担体として有用
な乳児用調合乳。
【0064】 100kcalで以下のものを含む:
【0065】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 コントロール対象物とオボアルブミンを用いてOT誘導によって処理したイヌ
における、21週間のオボアルブミンIgEタイター(ELISAによって測定
した)に関する比較を示す図である。
【図2】 コントロール対象物とオボアルブミンを用いてOT誘導によって処理したイヌ
における、21週間のオボアルブミンIgGタイター(ELISAによって測定
した)に関する比較を示す図である。
【手続補正書】特許協力条約第19条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年7月16日(2001.7.16)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項18】 アレルゲンによって引き起こされるアレルギーまたは自己
免疫状態の治療または予防用に同時に使用するための、乳、アレルゲンまたは少
なくとも2種のアレルゲンのカクテルを別々の剤形で含む製品(キット)。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年2月1日(2002.2.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外因性アレルゲンに対する経口寛容を誘導するための、1種
    または複数の前記アレルゲン用の担体としての乳の使用。
  2. 【請求項2】 乳と少なくとも1種の外因性アレルゲンとの混合物を含む組
    成物。
  3. 【請求項3】 アレルゲンが実質的に純粋である請求項2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 アレルゲンのカクテルを含む請求項2または3に記載の組成
    物。
  5. 【請求項5】 前記アレルゲンが食品に由来しない請求項2から4のいずれ
    かに記載の組成物。
  6. 【請求項6】 動物毛表皮屑アレルゲン、室内昆虫アレルゲン、および花粉
    アレルゲンから選択される1種または複数のアレルゲンを含む請求項2から5の
    いずれか一項に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 ブタクサアレルゲン、イエダニの組換えアレルゲンDer
    f1およびDer f2(完全形および/または切断形)、ネコ毛表皮屑アレル
    ゲンFed d1(鎖1および2)、およびノミのアレルゲンCte f1から
    選択されるアレルゲンの任意の組合せを含む請求項2から6のいずれか一項に記
    載の組成物。
  8. 【請求項8】 前記乳がウシの乳である請求項2から7のいずれか一項に記
    載の組成物。
  9. 【請求項9】 前記乳と前記外因性アレルゲンを混合するステップを含む請
    求項2から8のいずれかに記載の組成物の調製方法。
  10. 【請求項10】 前記アレルゲンをその源から抽出、精製および/または濃
    縮する予備ステップをさらに含む請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記アレルゲンに対する経口寛容を誘導するための薬剤ま
    たは栄養調合物の製造における請求項2から8のいずれか一項に記載の組成物の
    使用。
  12. 【請求項12】 乳が乳児用調合乳であり、薬剤または栄養調合物が12カ
    月以下の幼児において一次性経口寛容を誘導するためのものである請求項11に
    記載の使用。
  13. 【請求項13】 薬剤または栄養調合物が、前記アレルゲンに対するアレル
    ギーまたは自己免疫反応を進行させる遺伝性の素因を有する幼児に投与するため
    のものである請求項11または12に記載の使用。
  14. 【請求項14】 乳がウシの乳であり、薬剤または栄養調合物が任意の年齢
    の哺乳動物において二次性経口寛容を誘導するためのものである請求項11に記
    載の使用。
  15. 【請求項15】 アレルギー状態または自己免疫疾患を治療または予防する
    ための薬剤または栄養調合物の製造における請求項2から8のいずれか一項に記
    載の組成物の使用。
  16. 【請求項16】 担体としての乳およびアレルギーまたは自己免疫状態の原
    因である1種または複数の外因性アレルゲンを含む組成物の有効量を、アレルギ
    ーまたは自己免疫状態の治療を必要としている個体に投与することを含む、経口
    寛容の誘導によってアレルギーまたは自己免疫状態を治療または予防する方法。
  17. 【請求項17】 アレルゲンによって引き起こされるアレルギーまたは自己
    免疫状態の治療または予防用に同時に使用するための、乳、アレルゲンまたは少
    なくとも2種のアレルゲンのカクテルを別々の剤形で含む製品(キット)。
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