JP2003520308A - 古紙含有紙料システム中およびコート損紙中の粘着性汚染物質を減少させるための方法 - Google Patents

古紙含有紙料システム中およびコート損紙中の粘着性汚染物質を減少させるための方法

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JP2003520308A
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ヘンツシェル,ペーター
ラインハルト,ベルント
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Abstract

(57)【要約】 本発明は古紙含有紙料システム中およびコート損紙中の粘着性汚染物質を減少させるための方法、および紙製造におけるそれらの再使用に関する。この方法において、ポリビニルアルコールおよびベントナイトの両方が添加される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は古紙含有紙料システム中およびコート損紙中の粘着性汚染物質を減少
させるための方法、および紙製造におけるそれらの再使用に関する。
【0002】 天然繊維質材料からの紙屑を経済的に都合のよい再使用に戻すことは既知の技
術である。この目的のために、機械的および化学的プロセスは、多くの場合、分
散、印刷インクの除去(脱インク)、漂白、クリーニング(洗浄)およびスクリ
ーニングのために通常一緒に用いられる。
【0003】 製紙における原料源としての混合古紙の増大入力の結果として、大量の固形ま
たは水溶性の粘着性成分もまたペーパーマシーン回路中に運び込まれる。それら
は、多くの場合、それらの疎水性特質の故に、ペーパーマシーンの熱い部分およ
び可動部分の上、およびワイヤーおよびフェルト中に蓄積し、それによってペー
パーウェブ破損を引き起こし得るいわゆる「ステイッキー」および「ホワイトピ
ッチ」の大きな原因を構成する。
【0004】 「ステイッキー」は、互いに相互作用する破壊的な材料の凝集により古紙から
形成される有機複合体の形態をとる粘着性蓄積物を意味すると理解される。原料
を介して排他的に導入されるすべての粘着性蓄積物は、「第一ステイッキー」と
呼ばれる。他方、粘着性汚染物質の形成が添加物との反応後のみにもたらされる
場合には、これらの蓄積物は次いで「第二ステイッキー」と呼ばれる。粘着性汚
染物質の主要源には、紙変換からの接着剤のみならず紙最終加工からの合成結合
剤がある。
【0005】 「ホワイトピッチ」は、例えばコート損紙からのポリ酢酸ビニルおよびスチレ
ンブタジエンラテックスの使用に関係する「粘着性」形成の特定のケースである
(Das Papier(1998)10A,V36〜V41;Wochenb
latt fuer Papierfabrikation(1990)8,3
10〜313)。
【0006】 前述の「ステイッキー」および「ホワイトピッチ」は、出来る限りそれらの粘
着性の点において「中和」するか、または分離しなければならない製紙における
破壊的材料と見なすことができる。
【0007】 破壊的材料の効果的な処理を確保するためには、直面しようとする破壊的材料
のサイズ分布が、用いようとする熱的、化学的および/または機械的プロセスに
とって決定的である。
【0008】 大体の識別は、前述の分離プロセスによって紙料循環から大部分が除去できる
150μmを超える粒子サイズに対するマクロステイッキー、および1μmと1
50μm間の粘着性汚染物質からなるミクロステイッキーの間で線引きされる。
【0009】 大抵の場合、ミクロステイッキーは、それらが凝集しないならば製紙において
何の問題も起こさない。加えて、次に、それらは可視性の限界を超えている。ミ
クロステイッキーの大規模な再凝集を防ぐために、紙料流中に残るステイッキー
の化学的修飾および高比表面を持つ担体材料および繊維質材料上へのそれらの吸
収用として、種々の方法が知られる。
【0010】 本明細書において、以下の手順が試みられ実際に試験されたが、しかし、部分
的な成功しかもたらさなかった。
【0011】 1.アニオン性および非イオン性分散剤によりステイッキーの帯電を変える目
的を持つ分散 この手段により、凝集および蓄積を妨げるコロイド状帯電粒子が形成される。
分散剤の濡れ特性は、「ステイッキー」が一般に疎水性であるので、この場合特
に重要である。
【0012】 2.以下によるステイッキーの粘着性の減少 高度にカチオン性の定着剤によって高度にアニオン性の破壊的材料を定着させ
る(いわゆる高分子電解質複合体を形成し;次に反応生成物をアニオン性繊維に
引き付ける)、 高比表面を持つ顔料(例えば、タルク、変性クレー、マイカ、スメクタイト、
ベントナイト)を合成繊維上に吸収し、多くの場合次にポリマーによって凝集さ
せて一緒に分離可能なマクロフロックを結合する、 非イオノゲン親水性ポリマー、または特に酢酸ジルコニウムおよび炭酸アンモ
ニウムジルコニウムのアニオン性ジルコニウム化合物により覆う(遮蔽する)。
【0013】 知られた高度カチオン定着剤はポリエチレンイミン(PEI)、ポリジアリル
ジメチルアンモニウムクロライド(PDADMAC)、ポリビニルアミン(PV
Am)、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、ポリアクリルアミド(PAAM)な
どである。定着剤の作用範囲は、用いられる化学物質のタイプおよび変性に応じ
て、約1nm〜50μm粒子サイズのミクロステイッキーまで拡大する(Das
Papier(1998)10A,V36〜V41)。
【0014】 低界面エネルギーを持つ固形物は疎水性挙動を示し、従って、ステイッキーな
どの疎水性物質との高い親和性を有する。これらの吸収剤には、また、特に合成
繊維ポリエステル、ポリアミドおよびポリプロピレンが挙げられる。
【0015】 用いられるさらなる吸着剤は、主として、それらの疎水性および親有機性表面
のせいで粘着性成分上に蓄積し、それらを紙と共に搬送することができる特定表
面変性および粒子サイズ分布を持つ種々のタイプのタルクである。このようにし
てカプセル化された接着剤粒子は、熱いマシン部分上に蓄積しにくい傾向性を示
す。しかし、タルクにより粘着性蓄積物と闘うことにはいくつかの難点がある。
例えば、系は剪断に対して極めて敏感である。加えて、タルクは保持するのが難
しく、多くの場合フェルトが見えなくなってしまう。タルクは樹脂のサイズ処理
に有害な影響を及ぼすことができ、泡を安定化させる。
【0016】 部分的な過剰フロッキングに対して、硫酸アルミニウム、アルミン酸塩、およ
び酸などの高度濃縮フロッキング剤が用いられる。
【0017】 ステイッキーに対する知られた遮蔽剤は、特に、その使用が極端な泡立ち傾向
性のために10ppmの投与率に限定される少なくとも9モルの酸化エチレンを
有する、エトキシル化ノニルフェノールおよびエトキシル化ドデシルフェノール
である(Wochenblatt fuer Papierfabrikati
on(1990)8,310〜313)。
【0018】 加えて、ポリアルキレンオキシドおよび部分鹸化酢酸ビニル(15%以下の鹸
化)の重量比1:0.2〜1:10でのグラフトコポリマーは、他の製紙補助剤
と組合せて適切であれば遮蔽剤として用いられ、ポリアルキレンオキシドはポリ
エチレン、ポリプロピレンまたはポリブチレンオキシドであることが可能である
(EP0571144A1)。
【0019】 同様に、アルキレンオキシドをC10〜22炭酸誘導体および/またはC10〜22
酸と反応させることにより得られるアルコキシル化生成物は、遮蔽剤として作用
する(DE19515273A1)。
【0020】 酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩またはオレイン酸塩などのいくらかの疎水性
基を含有し、2000〜125000またはより大きい分子量を有するビニルア
ルコールに基づく親水性ポリマー(EP0220001B1)は、広いpHおよ
び温度範囲にわたり親水性フィルムでそれらを覆うことによって疎水性ステイッ
キーの粘着性と闘うために、商品名BETZ DETAC(登録商標)(BET
Z社の商標)として用いられる。この部分鹸化ポリビニルアルコール(PVAL
)は、通常、良好で完全な混合を与える、処理しようとする紙料との適切な反応
時間20〜30分を確保するために、高粘性紙料域に計量して供給される。ステ
イッキーと闘うための必要な投与率は、用いられる古紙のタイプおよび量に応じ
て成功裡に決まる。
【0021】 他の補助剤によるあらゆる影響は、それらの非イオン性帯電のせいで除外され
る(Wochenblatt fuer Papierfabrikation
(1990)8,310〜313)。 過剰のPVALは、選択された分散条件(剪断強度、pHおよび温度範囲、補
助剤の組合せ)に応じてステイッキーの鋭く変化する割合を網羅することは必要
とされないので、製紙プロセスおよび廃水負荷に対する極めて有害な影響を有す
るであろう。
【0022】 泡の形成および廃水により運ばれる破壊的材料の増大(CODおよびBOD含
量)を招く。付加的な問題はPVALの生分解性不良である。 他方、PVALの不十分な投与はすべての粘着性成分の不適当な遮蔽をもたら
すであろう。
【0023】 分離された原紙の損紙に関して、種々の水溶性ポリマー、特にPVALに関す
るアルカリ変性ベントナイトの選択的吸着能力が廃水中において実証されてきた
(Wochenblatt fuer Papierfabrikation(
1996)4,148〜152)。
【0024】 結果的に、130mgの溶解PVALは1gのベントナイト(比率は約1:7
.5)により結合される。各種の破壊的材料負荷およびタイプを伴う廃水に関す
る実地調査において、実際には、安全性の理由のために、廃水中の水溶性PVA
L部分に対して8〜9倍量のベントナイトが用いられるという結果が究極的にも
たらされた。結果として、廃水からの溶解PVALの少なくとも90%は吸収さ
れ、紙と共に搬送することができた。損紙製造において、ベントナイトとPAC
およびPEIなどのカチオン定着剤の組合せ使用の結果として、廃水中の溶解親
水コロイドの含量はなおさらに減少させることができた。
【0025】 廃水中に溶解したPVALの吸収用のアルカリ変性ベントナイトおよびカチオ
ン定着剤の組合せ使用のこの有益な作用は、今まで、PVALおよびCMCによ
り表面サイズ処理され分離された原紙の損紙のパルプ化においてのみ実施されて
きた。
【0026】 部分鹸化ポリビニルアルコールが中でミクロステイッキーに対する遮蔽剤とし
て添加される古紙およびコート損紙の分散液中での前述組合せの使用は、ごく広
い範囲の破壊的材料負荷および様々な多種化学組成の粘着性成分が制御されない
相互作用を招くので、除外されると考えられる。
【0027】 従って、本発明の目的は、破壊に対しては一層敏感でなくなり水供給保護に関
してはより環境的に優しくなる製紙のために、プロセス工学の観点から、粘着性
成分(ミクロステイッキー)遮蔽用の化学剤としての部分鹸化ポリビニルアルコ
ールの積極的な特性をさらに効果的に用いることであった。
【0028】 驚くべきことに、予想された破壊的相互作用は、用途に応じて個々の成分の正
しい投与手順および正しい投与位置を選択することにより大きく避けることがで
きた。
【0029】 この目的のために、第一に、古紙およびコート損紙を前処理する工程で、マク
ロステイッキーが既に知られた分離プロセスにより除去されミクロステイッキー
のみが主として紙料システム中になお存在するか、またはマクロステイッキーそ
のものが全く形成され得ないままのいずれかにおけるそのポイントにおいて、部
分鹸化PVALがある程度過剰に導入されることが必要であった。
【0030】 従って、粘着性ミクロステイッキーを遮蔽するための添加のポイントは、選択
された前処理および分離技術に応じて、高粘性紙料域およびまた低粘性域に位置
付けることができる。
【0031】 請求することは、機械的前処理が行われ必要ならば粗い粘着性成分(マクロス
テイッキー)が分離された後、紙料システムとして、少なくとも一つの水溶性有
機ポリオール特に水溶性ポリビニルアルコール、または種々の水溶性有機ポリオ
ールの混合物特に種々の水溶性ポリビニルアルコールの混合物、およびベントナ
イトおよび適切であればさらに化学品添加物および充填剤をそれに添加すること
を特徴とする、粘着性汚染物質、特に古紙含有紙料システムおよびコート損紙の
前処理における微細に分割された組成物(ミクロステイッキー)を伴うものを減
少させるための方法である。
【0032】 用いられる有機ポリビニルアルコールは、疎水基を含有し70wt%を超えて加
水分解される、ビニルアルコールまたはビニルアルコールと酢酸ビニルのコポリ
マーの割合を持つ水溶性ポリマーである。
【0033】 有機ポリビニルアルコールは、機械的前処理後に、繊維質材料に対して1〜1
0wt%の割合にある高比表面をもつベントナイト、好ましくはアルカリ変性ベン
トナイトと組合せて、繊維質材料に対して0.05〜2wt%、特に0.1〜1.
0wt%の割合で用いられる。
【0034】 用いられる有機ポリビニルアルコールは、1000〜250000好ましくは
90000〜150000の分子量を有する。
【0035】 ポリオールは、また、ビニルアルコールの、および非イオン親水性モノマー、
イオン性親水性モノマーおよび/または疎水性モノマーの反復単位、少なくとも
20モル%のビニルアルコールを含む水溶性有機コポリマーを含有する水溶性有
機コポリマーであることが可能である。
【0036】 疎水性モノマーの例には、酢酸ビニル、プロピレンオキシド、メタクリレート
、メチルエタクリレート、オクタデシルアクリレート、n−オクタデシルアクリ
ルアミド、スチレン、ステアリン酸アリル、ステアリン酸ビニル、エテン、プロ
ペン、n−ブテン、イソブテン、ペンテン、ドデセン、オクタデセンおよびメチ
ルより高級なビニルエーテルが挙げられる。
【0037】 非イオン親水性モノマーの例には、ビニルピロリドン、エチレンオキシドおよ
びアクリルアミドが挙げられる。
【0038】 コポリマーは、モノマー単位のランダムな分布またはポリマーにおける多様な
範囲のブロック形成および/または交代配列を有することができる。
【0039】 ブロック形成はコポリマー中に一つのモノマーのみにより形成される領域があ
ることを意味し、一方で、交代配列の場合に、1種類のモノマーは常に他種類の
モノマーに結合される。 ポリビニルアルコールは、また、例えばカチオン基により変性することが可能
である。
【0040】 好ましい方法では、前処理された紙料混合物において、また、繊維質材料に対
して0.05〜1wt%の割合でカチオン定着剤(商業的に市販されている)をそ
れに添加した。
【0041】 同様の好ましい方法において、さらに従来の化学品添加物(特に、ドライ強化
剤、ウエット強化剤およびサイズ剤)および充填剤(特に、クレー、炭酸カルシ
ウムおよびタルク)を混入する。
【0042】 また請求することは、本発明の方法により処理された第二繊維質材料混合物に
よって製造される紙である。
【0043】 部分鹸化ポリビニルアルコール、アルカリ変性ベントナイトおよびカチオン定
着剤の組合せを含む本発明による方法は、以下の代表的な実施形態によって説明
される。
【0044】 実施例1 高速実験用攪拌器(10000回転/分)によって、一定の繊維質組成物の小
さく刻まれた紙片を、約10%の各種コンタクト接着剤の添加により、それから
小片が見えなくなるまで5分間にわたり4%の一致度(consistency)で分解し
た(約150μmの可視限界を超えるミクロステイッキー)。
【0045】 次に、こうして準備された紙料混合物に、種々の親水性化剤、遮蔽剤としての
特に部分鹸化ポリビニルアルコール、高比表面を持つ顔料、吸着剤としての特に
ベントナイト、および各種化学組成の多様なカチオン定着剤を、異なる手順にお
いて添加した。添加量は、繊維質材料に対して定着剤および遮蔽剤の場合に1wt
%(商業的に市販されている)、それぞれの吸着剤の場合に5wt%(固形物)で
あった。
【0046】 上述製品一つについての各添加後、さらなる製品のあらゆる可能な添加の前に
、適切で完全な混合への注意が払われる。部分鹸化ポリビニルアルコールの添加
後、さらなる製品が紙料混合物に添加される前に、化学品供給業者の推奨に従っ
て30分の作用時間への注意が払われる。
【0047】 pHおよび温度などの処理条件は、広い範囲にわたって変更できる。 次に、実験用シートをZELLCHEMING標準法により形成し、乾燥し、
加えて化学的酸素要求量(COD)を測定するために紙料試料からの濾過水を採
取する。
【0048】 紙料システム中の150μm未満のミクロステイッキーを測定する方法が現在
まで存在していないので、これは粘着性負荷に向かう傾向性に関する説明のみを
可能とするけれどもCOD測定に頼らざるを得ない(Wochenblatt
fuer Papierfabrikation(1997)9,468〜47
7)。
【0049】 その結果、形成された湿性紙シートからの複合材料は、20バール圧力および
130℃での加熱プレス中においてアルミ箔と一緒に30秒内で互いに圧縮され
ることにより付加的に製造されると共に、後に、冷却および標準条件下(23℃
/50%相対湿度で24時間)での中間貯蔵に続く2層を分離するために必要な
力はFINAT法に近似して測定することができる。分離力が高ければ高いほど
、ミクロステイッキーの残留粘着性はより高い。加えて、実験用攪拌器に付着す
るあらゆる残留物の粘着性および強力な水ジェットによるそれらの排除は算定さ
れる。
【0050】 いくつかの実験試行の結果は表1〜6に示す。部分鹸化ポリビニルアルコール
が遮蔽剤としては100°F(38℃)を超えて初めて有効となるので、結果は
60℃の分散温度で慎重に選ばれた。
【0051】 例えば、上述した添加剤が個々の成分として異なる組成の10%接着剤の添加
物との繊維質混合物に添加される場合、次に、一般に、ミクロステイッキーの粘
着性の減少が分離力測定値(表1、3および5)に基づき見出される。この場合
、定着剤は吸着剤または親水性化剤(遮蔽剤)とまさに同じように効果的であり
得る。
【0052】 しかし、予期されたように、タルクは一般に吸着剤としてベントナイトよりも
その効果において利点がより少ない(表1および3)。
【0053】 他方、部分鹸化ポリビニルアルコールに基づく親水性化剤は、濾過液中のCO
D値の最小の減少をもたらす添加物の群に属し、ある程度まではそれを増大させ
る。この場合に、鹸化の程度、および分子量および粘度などの用いられるポリビ
ニルアルコールのさらなる特性が役割を果たしていると思われる(表1および5
)。
【0054】 これは、ポリビニルアルコールがもはやミクロステイッキー上には蓄積しない
だけではなく、溶解形態において廃水中に外れていくこともない事実を指摘して
いる。
【0055】 改善法は、部分鹸化ポリビニルアルコールおよびアルカリ変性ベントナイトの
組合せによってのみ提供される(表2、変形A3+B2)。付加的に用いられる
定着剤は、必要ならば、なおさらにCOD値を減少させることができる(表2、
変形A3+B2+A1)が、しかし、最も好ましくない場合において、また分離
力を作り上げCOD値を再度悪化させ得る(表2、変形A3+B2+B1)。こ
れから、用いられる紙料および接着剤システムに応じて、この添加剤の組合せに
おける最適の定着剤が見出される筈であるという事実を導くことが可能である。
【0056】 ポリビニルアルコール/ベントナイトの本発明による組合せを用いて(表2、
変形A3+B2)、ミクロステイッキーの粘着性減少に関する最善の結果が達成
され得ることは明白である。他方、吸着剤ベントナイト(B2)がタルク(A2
)により置き換えられる場合、次に、この組合せ(ポリビニルアルコールA3+
タルクA2)は分離力が基本として用いられる場合に効果は断然低い(表2)か
、または異なる接着剤添加(アクリレート接着剤の代わりにゴム、表6)の場合
においてなおさら不利である。
【0057】 吸着剤(タルクまたはベントナイト)と定着剤の組合せは、分離力を減少させ
ることに関して同様に全く効果的でなかった(表4)。
【0058】 実施例2 損紙は約5%(固形物)のアクリレートコンタクト接着剤をそれに添加させ、
技術的中心であるパルプ製造機中での実際的な条件下、適度な一致度(consiste
ncy)6%、約60℃の温度で45分間にわたり、良好で完全にこの紙料混合物
を混合した。紙料混合物のpHを約6に調整した。
【0059】 次に、指定の順番において、以下を添加物として紙料混合物に添加した。 1. 部分鹸化ポリビニルアルコール(1%) 2. アルカリ変性ベントナイト(2.5%固形物) 3. カチオン定着剤(0.6%) 各場合に混合時間30分(ポリビニルアルコールの場合に)であり、次の成分
を添加する前にそれぞれ10分が維持される。
【0060】 濾過液中の元来約320mgO2/lのCOD含量を、この組合せによって1
50mgO2/l未満に減少させた。
【0061】 特定の青染料により染色することで実証することができる形成された紙シート
中のミクロステイッキーの残留粘着性は、もはや分離力測定によっては実証する
ことはできなかった(添加剤なしの試料の初期値は5Nを超えるものだった)。
【0062】 従って、これは、実験試行からの部分鹸化ポリビニルアルコール/ベントナイ
ト/カチオン定着剤組合せの肯定的な結果(代表的な実施形態1)を追認するも
のである。
【0063】 こうして本発明により処理されたこの紙料混合物を、ペーパーマシーンシステ
ム(マシーン部、水の循環)中において、あらゆる破壊的蓄積物なしで新規な紙
を製造するために用いた。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】
【表4】
【0068】
【表5】
【0069】
【表6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),AU,B G,BR,CA,CN,CZ,HU,ID,IN,JP ,KR,LT,LV,MX,NO,NZ,PL,RO, RU,SG,SI,SK,UA,ZA (72)発明者 ラインハルト,ベルント ドイツ連邦共和国,49082 オスナブリュ ック,ボーネンカンプシュトラーセ 40 Fターム(参考) 4L055 AE09 AE10 BA37 EA30 EA32 FA07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械的前処理が行われ、必要ならば粗い粘着性成分(マクロ
    ステイッキー)が分離された後、紙料システムとして、少なくとも一つの水溶性
    有機ポリオール、特に水溶性有機ポリビニルアルコール、または種々の水溶性ポ
    リオール、特に水溶性有機ポリビニルアルコールの混合物、および少なくとも一
    つのベントナイトまたは各種ベントナイトの混合物、および適切であればさらに
    化学品添加物および充填剤をそれに添加することを特徴とする、粘着性汚染物質
    、特に古紙含有紙料システムおよびコート損紙の前処理において微細に分割され
    た組成物(ミクロステイッキー)を伴うものを減少させるための方法。
  2. 【請求項2】 用いられる有機ポリビニルアルコールが、疎水基を含有し7
    0wt%を超えて加水分解されるビニルアルコールまたはビニルアルコールと酢酸
    ビニルのコポリマーの割合を持つ水溶性ポリマーであり、機械的前処理後に、繊
    維質材料に対して1〜10wt%の割合にある高比表面をもつベントナイト、好ま
    しくはアルカリ変性ベントナイトと組合せて、繊維質材料に対して0.05〜2
    wt%、特に0.1〜1.0wt%の割合で用いられることを特徴とする、請求項1
    に記載の方法。
  3. 【請求項3】 用いられる有機ポリビニルアルコールが1000〜2500
    00、好ましくは9000〜150000の分子量を有することを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前処理された紙料混合物において、繊維質材料に対して0.
    05〜1wt%の割合でカチオン定着剤をそれに添加することを特徴とする請求項
    1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 さらなる化学品添加物および充填剤が混入されることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項により処理された第二繊維質材
    料混合物によって製造される紙。
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