JP2003520083A - 装身用網目構造物を製造する方法と該方法によって得られる網目構造物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 装身用網目構造物を製造する方法であって、ａ）リンクまたはモジュール要素から成る一本以上の線によって形成され、前記リンクまたはモジュール要素の間に間隙（３）を有する鎖から構成される、縦方向のたて糸部材（２）を作り、ｂ）柔軟な糸状芯によって構成されるよこ糸部材（４）を作り、ｃ）前記よこ糸部材（４）を、前記たて糸部材（２）の長さ方向に実質的に直交する方向に沿って、互いに所定の距離（Ｐ、Ｐ′、Ｐ″）だけ離れた位置において、前記たて糸部材を貫通させる、各ステップから成ることを特徴とする方法。装身用網目構造物であって、隣り合うリンクまたはモジュール要素の間に間隙（３）を備えた一本以上の線によって形成される鎖から成る、縦方向のたて糸部材（２）、および前記たて糸部材（２）の長さ方向に実質的に直交する方向に、互いに所定の距離（Ｐ、Ｐ′、Ｐ″）だけ離れた位置において、前記たて糸部材を貫通して、前記網目構造物の隣り合う湾曲部（６、６′）を定める、柔軟な糸状芯から成るよこ糸部材（４）、から成ることを特徴とする装身用網目構造物。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、装身用網目構造物を製造する方法および該方法によって得られる装
身用網目構造物に関する。

【０００２】 現在、金ならびに他の貴金属および半貴金属の装身具は、いろいろな形と長さ
の複数のネックレス線を連結し、また編むことにより、金細工技術によって製造
されている。

【０００３】 現在使用されている製造方法によれば、連結は、実質的に平行なように複数の
ネックレスを配置し、随意に、これらを、開閉具が取りつけられる端、またはロ
ケットが配置される中央部分で、結合することによつて、実現される。

【０００４】 ＥＰ−Ａ−０ ４９５ １００号明細書には、多数の金属線が互いに不規則に交
差するように配列された、装身具のための金属メッシュが開示されている。ＧＢ
−Ａ−２ ２９４ ８６３号明細書には、一つの装身具が開示されており、該装身
具は、装身具用の枠網目とメッシュ部材、および該枠に支持される、真珠のつら
なりによって形成される網目構造物から成る。

【０００５】 しかし、これまでのところ、ネックレス線を、互いにまたは他の線状部材と、
実質的に直交する方向に結合して、非常に好ましい各種の美しい外観を有するよ
こ糸を与えるようにした設計をしたものはいない。

【０００６】 本発明の目的は、単一または複数の線の形に配置された簡単な鎖から出発して
、構造物全体に新しい各種の外観を与え、また同時に該構造物が著しく軽量で優
雅なものになるようなやり方で、装身用網目構造物を製造する方法を案出するこ
とである。

【０００７】 本発明の一つの好ましい側面によれば、請求項１に示すように、 装身用網目構造物を製造する方法であって、 ａ）リンクまたはモジュール要素から成る一本以上の線によって形成される鎖か
ら構成される、縦方向に延びるたて糸部材であって、前記鎖が前記リンクまたは
モジュール要素の間に間隙を有するたて糸部材を作り、 ｂ）柔軟な糸状芯によって構成される少なくとも一本のよこ糸部材を作り、 ｃ）前記少なくとも一本のよこ糸部材を、前記たて糸部材の長さ方向に実質的に
直交する方向に沿って、互いに所定の距離だけ離れた位置において、前記たて糸
部材の間隙を貫通させ、網目構造物を構成する隣り合う湾曲部を形成させる、 各ステップから成ることを特徴とする方法、が提供される。

【０００８】 本発明のさらなる側面によれば、請求項１０に示すように、 装身用網目構造物であって、 隣り合うリンクまたはモジュール要素の間に間隙を備えた一本以上の線によっ
て形成される鎖から成る、縦方向に延びるたて糸部材、および 前記たて糸部材の長さ方向に実質的に直交する方向に、互いに所定の距離だけ
離れた位置において、前記たて糸部材を貫通して、前記網目構造物の隣り合う湾
曲部を定める、柔軟な糸状芯から成るよこ糸部材、 から成ることを特徴とする装身用網目構造物、が提供される。

【０００９】 本発明のさらなる特徴と利点は、本発明の方法によって得られる装身用網目構
造物の好ましい非限定実施形態に関する以下の説明によって、さらにはっきりす
るであろう。この説明は、添付の図面を参照しつつ、非限定実施例に関して行う
。

【００１０】 これらの図面において、全体を参照番号１で示す本発明の装身用網目構造物は
、部材２を有する。この部材を以下では“たて糸”部材と呼ぶ。部材２は、実質
的に、それぞれ縦方向の広がりと大体正弦曲線形の形状とを有する、単一、二つ
もしくは“双対”、または複数配置の一本以上の鎖線によって構成されている。

【００１１】 たて糸鎖部材２は、リンクまたはモジュール要素２′から成る一本以上の線に
よって形成されている。要素２′は、長さ方向に沿って、これらの要素間に、た
とえば、環状リンクまたはモジュール要素２′の間の結合点に一致する、複数の
間隙または空隙３を定めるように相互に連結されている。

【００１２】 本発明においては、部材４が備えられる。部材４を以下では、“よこ糸”部材
と呼ぶ。この部材は、実質的に、柔軟な非常に細い糸状芯、たとえばプレスまた
は槌打ちした“ロロ（ｒｏｌ〓）”金糸から成り、この部材は、一端において、
針５または類似の工具たとえば金細工用の結合線（ｓｏｌｄｅｒｉｎｇ ｗｉｒ
ｅ）に取りつけられる。

【００１３】 工具５の使用により、よこ糸状部材４は、たて糸部材２の長さ方向に実質的に
直交する方向にたて糸部材２の間隙３を貫通させられて、網目が形成され、した
がって隣り合う湾曲部またはループを有する装身用網目構造物が形成される。

【００１４】 好ましくは、よこ糸部材４の糸状芯は、鎖たて糸部材２と、一定値Ｐまたは非
一定値Ｐ′、Ｐ″の所定距離だけ離れた部材２上の位置で交差して、必要に応じ
て等間隔６または非等間隔６′の湾曲部が形成されるように配置する。

【００１５】 さらに、糸状部材４は、図には示さないが、たとえば花状または類似の形態を
かたどるようなやり方でいろいろな植物の形を有するようにすることができる。

【００１６】 随意であるが、網目構造物の湾曲部の内部に、たとえば玉７、管状スリーブ８
、または貴石もしくは半貴石（図示せず）から成る装身用要素を挿入することが
できる。

【００１７】 さらに、前述のように、たて糸鎖部材２は、複数の互いに平行な線から成るよ
うにして、鎖の同心円弧が定められるようにすることができる。

【００１８】 よこ糸状芯部材４を、たて糸鎖部材２の空隙（ｒｅｃｅｓｓ）を貫通させたあ
と、端部材（図示せず）を挿入して、二つの部材２、４の相互固定を行い、構造
物全体を安定させることができる。

【００１９】 前記の製造方法で得られる網目構造物１は、たて糸部材２とよこ糸部材４との
組合せから成る。たて糸部材２は、単一線または複数線の鎖から成り、この鎖は
、複数の隣り合うリンクまたはモジュール要素２′によって形成され、要素２′
は、相互に連結され、隣り合うリンクまたはモジュール要素２′の間に空隙が備
えられる。また、よこ糸部材４は、たて糸部材２の長さ方向に実質的に直交する
方向に、所定の相互距離だけ離れた位置で、たて糸部材２の空隙を貫通して、隣
り合う湾曲部を有する網目構造を形成する、柔軟な糸状芯から成る。

【００２０】 以上、本発明の製造方法と網目構造物を、添付の図面を参照しつつ説明したが
、これらには、特許請求の範囲に定める本発明の概念の範囲内にある多くの変更
と変形を加えることができる。

【００２１】 すべての要素は、他の同等物で置き換えることができ、また事情に応じて、材
料は別のものとすることができる。

【００２２】 本出願は、イタリア特許出願ＶＩ２０００Ａ００００１４号（２０００年１月
１９日提出）に基づくものであり、該出願の開示事項は該出願を参照することに
より、本明細書に明確に含まれており、また本明細書においては該出願の優先権
を主張する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明による装身用網目構造物の第一の実施形態の側面図である。

【図２】 図１の装身用網目構造物の正面図である。

【図３】 本発明による装身用網目構造物の第二の実施形態の側面図である。

【図４】 図３の装身用網目構造物の正面図である。

【図５】 図１に示す構造物の製造法の第一ステップを示す図である。

【図６】 図１に示す構造物の製造法の第二ステップを示す図である。

【図７】 図１に示す構造物の製造法の第三ステップを示す図である。

【符号の説明】

１ 装身用網目構造物 ２ たて糸部材 ２′ リンクまたはモジュール要素 ３ 間隙 ４ よこ糸部材 ６、６′ 湾曲部 ７ 装身用要素（玉） ８ 装身用要素（管状スリーブ） Ｐ、Ｐ′、Ｐ″ 所定距離

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ， ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，Ｃ Ｎ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＤＺ，ＥＥ ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ， ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，Ｋ Ｐ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ， ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，Ｓ Ｇ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】装身用網目構造物を製造する方法であって、 ａ）リンクまたはモジュール要素から成る一本以上の線によって形成される鎖か
   ら構成される、縦方向に延びるたて糸部材（２）であって、前記鎖が前記リンク
   またはモジュール要素（２′）の間に間隙（３）を有するたて糸部材を作り、 ｂ）柔軟な糸状芯によって構成される少なくとも一本のよこ糸部材（４）を作り
   、 ｃ）前記少なくとも一本のよこ糸部材（４）を、前記たて糸部材（２）の長さ方
   向に実質的に直交する方向に沿って、互いに所定の距離（Ｐ、Ｐ′、Ｐ″）だけ
   離れた位置において、前記たて糸部材の間隙を貫通させ、網目構造物を構成する
   隣り合う湾曲部（６、６′）を形成させる、各ステップから成ることを特徴とす
   る方法。
2. 【請求項２】 貫通位置の間の距離（Ｐ）が一定であることを特徴とする請
   求項１に記載の方法。
3. 【請求項３】 貫通位置の間の距離（Ｐ′、Ｐ″）が一定でないことを特徴
   とする請求項１に記載の方法。
4. 【請求項４】 複数の装身用要素（７、８）が、前記たて糸部材の隣り合う
   湾曲部に挿入されることを特徴とする請求項１に記載の方法。
5. 【請求項５】 前記装身用要素（７、８）が、玉（７）または貴石および半
   貴石から成ることを特徴とする請求項４に記載の方法。
6. 【請求項６】 前記装身用要素が、貴物質または半貴物質の管状スリーブ（
   ８）から成ることを特徴とする請求項４に記載の方法。
7. 【請求項７】 前記たて糸部材（２）が、並んだ２本の線または“双対”線
   から成る二重鎖であることを特徴とする請求項１に記載の方法。
8. 【請求項８】 前記たて糸部材が、環状リンクを有する鎖であることを特徴
   とする請求項１に記載の方法。
9. 【請求項９】 よこ糸部材（４）を構成する前記芯が、“ロロ”プレスタイ
   プの鎖であることを特徴とする請求項１に記載の方法。
10. 【請求項１０】装身用網目構造物であって、 隣り合うリンクまたはモジュール要素の間に間隙（３）を備えた一本以上の線
    によって形成される鎖から成る、縦方向に延びるたて糸部材（２）、および 前記たて糸部材（２）の長さ方向に実質的に直交する方向に、互いに所定の距
    離（Ｐ、Ｐ′、Ｐ″）だけ離れた位置において、前記たて糸部材を貫通して、前
    記網目構造物の隣り合う湾曲部（６、６′）を定める、柔軟な糸状芯から成るよ
    こ糸部材（４）、 から成ることを特徴とする装身用網目構造物。