JP2003519494A - 病原性生物体の検出法 - Google Patents

病原性生物体の検出法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は病原性生物体検出のための方法に関しており、ここで該方法は種間の識別を含んでいる。本方法は、通常の方法では検出が困難なおよび/または労力を必要とする病原性生物体による感染を、検出および診断するのに特に適している。本方法はRNase P RNA遺伝子の特異的可変領域、即ち、P3および/またはP19領域の分析に依存している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】技術分野 本発明は病原性生物体を検出するための方法に関しており、ここで本方法は種
間の識別を含んでいる。本方法は特に、従来の方法で検出するには困難な、およ
び/または労力を必要とする病原性生物体による感染を検出および診断するのに
適している。本発明はRNase P RNA遺伝子の特異的変異領域の分析に
依存している。背景技術 RNase Pはすべての生きている細胞に存在する酵素である。それはtR
NA前駆体分子から5’リーダー配列の除去を触媒する。細菌において、RNa
se Pは約400ntの長さのRNA分子(11、28)および小さな(約1
20aa)蛋白質から成っている(33)。細菌門において、RNA部分はイン
ビトロにおいて有効な触媒として機能することが示されており(12);それ故
に、少なくともこれらの生物体において、RNase Pはリボザイムである(
化学反応を触媒しているRNA分子)。細菌RNase P RNAは二つの主
な構造的部類へ分けられている。A型は最も普通の構造的部類であり、およびB
型は低G+Cグラム陽性細菌に見出されている(50)。RNase P RN
Aの二次構造は多くの細菌系列で特徴付けられており、へリックス間の変異は有
用な系統発生的情報を提供する(51)。
【0002】 RNase P RNA遺伝子配列は細菌群間で非常によくは保存されていな
い(5)、しかし、属内では遺伝子はかなり類似することがありうる。数百のR
Nase P RNA配列がRNase P RNAデータベースに存在してい
る(http://jwbrown.mbio.ncsu.edu/RNase
P/home.html)。
【0003】 クラミディア目は、独特の発育サイクルおよび病原性を持つ偏性細胞内細胞の
群である。それらはヒトおよび広範囲の動物の寄生生物である。クラミディア科
中の種は最近9つの種を含む、2つの属(クラミディアおよびクラミドフィラ)
に再分類された(43)。加えて、現在、新規の科もまたクラミディア目に属し
ており、それらはパラクラミディア科およびシムカニア科を含んでいる(43)
。パラクラミディア科の菌型種はパラクラミディア アカントアメーバPar achlamydia acanthamoebae)(アメーバ アカントア メーバ カステラニAcanthamoeba castellani)の共
生生物、およびこのアメーバを獲得した人々にはしばしば病原体)である(34
)。シムカニア ネゲベンシスSimkania negevensis)も
またヒト感染を起こす(56、57、61)。
【0004】 クラミディア属中のRNase P RNA遺伝子は種間で十分に異なってお
り診断道具として有用であることが以前に示されている(13);それ故、この
遺伝子は株識別に有用である可能性がある。配列間の識別はまた、分子のどの部
分が触媒活性に重要であるかのヒントを与え、突然変異および構造研究を補足し
ている。
【0005】 迅速でおよび感度のよい診断法が重要である別の重要な病原体の科はマイコバ
クテリアである。伝統的診断法は、培養に続いて、臨床試料中の抗酸菌を示すこ
とに依存している。この方法では信頼はおけるが、マイコバクテリウム ツベル クローシスMycobacterium tuberculosis)のよう
な増殖が遅い種では十分に大きな集団を形成するのに6から8週間を必要とする
ので時間がかかりすぎる。ここ数年、多くのPCRに基づいた検出アッセイが、
hsp60遺伝子のeg(16)、または16Sおよび23S rRNA遺伝子
間の可変散在性領域(15、24、30)に基づいて開発されており、この傾向
は続いている。ツベルクローシスからのRNase P RNA遺伝子配列
(6)、ならびにボビスbovis) BCGおよびレプレlep rae )からのものは既知である。ボビス配列はツベルクローシスから
のものと同一であるが、一方、レプレとは相違している。触媒活性に重要で
あると他の手段により同定されているRNase P RNA中の領域は、マイ
コバクテリア間でほとんど全部が保存されていた。マイクロバクテリアのような
微生物属内の密接な関係は、同一属の種間の識別を非常に困難にまたは不可能に
している。発明の要約 本発明は、マイコバクテリアおよびクラミディアのような、同一属内種間識別
の問題を解決している。さらに、本発明は通常の方法で検出するのが困難なおよ
び/または労力を必要とする病原体を検出する問題を解決している。
【0006】 本発明の方法は基本的に、任意の種類の病原性生物体による感染を診断するた
めに使用される。従って、病原体には古細菌および真性細菌が含まれる。後者に
は、その基本群として滑走細菌、スピロヘータ、剛性細菌およびマイコプラズマ
が含まれている。剛性細菌には放線菌類および単純単細胞細菌が含まれる。後者
の群は偏性細胞内寄生生物および自由生活細菌から成っている。自由生活変異菌
の中には(1)グラム陽性菌(この中には(a)球菌、(b)非胞子形成杆菌、
(c)胞子形成杆菌、これはさらに偏性好気性菌および偏性嫌気性菌に副分割で
きる、が存在する);および(2)グラム陰性菌(この中には(a)球菌、(b
)らせん形の非腸内杆菌および直杆菌、および(c)通性嫌気性菌、偏性好気性
菌および偏性嫌気性菌を含む腸内杆菌が存在する)が存在する。特異的細菌種は
さらにMedical Microbiology(Brooksら編,第19
版(1991),Prentice−Hall International,
USA)を参照されたい。
【0007】 病原体にはまた、病原性酵母および糸状菌を含んでいる真菌もまた含まれる。
その例はコウジカビ、カンジダ、アブシジア、ケカビ、クモノスカビ、クリプト
コッカス、ヒソプラズマ、ブラストミセス、コクシジオイデス、パラコクシジオ
イデス、スポロトリコーシス、色素酵母菌、菌腫、小胞子菌、白癬菌および表皮
菌である。診断される他の病原体は原虫類および藻類に見いだされる。
【0008】 もちろん、本発明の方法は非病原性細菌の検出にも使用できる。以下の細菌は
本発明の目的に特に興味が持たれる:II門の細菌−緑色細菌;III門−デイ
ノバクテリア(テルムス/デイノコッカス);IV門−スピロヘータ;VI門−
グラム陰性嫌気性菌および滑走細菌(バクテロイド/フラボバクテリウム);V
III門−クラミディア;IX門−グラム陽性菌と3つの系列:系列A(“グラ
ム陰性”)、系列B(G+C−リッチ細菌)、系列C(G+C−プア細菌);X
門−シアノバクテリア;XI門−プロテオバクテリアと5つの系列アルファ、ベ
ータ、ガンマ、デルタおよび“E”。
【0009】 本発明者は種決定を可能にするために十分なRNase P RNA中の相違
を検出した。 第一の様相において、本発明は種間識別を含んだ、病原性生物体を検出するた
めの方法に関しており、診断標的としてRNase P RNA遺伝子のP3お
よび/またはP19超可変領域を使用することを含んでいる。
【0010】 本発明の方法の目的は、例えば、病原性細菌により起こされる感染の診断およ
び薬剤耐性細菌の拡がりの疫学的調査である。 好適には、該領域はPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)によるように増幅され、
および配列決定されるか、または、さもなければ、ヘテロ二重鎖分析、サイズ決
定、RFLP(制限断片長多形)、融点決定などによるようにフィンガープリン
トされる。
【0011】 第二の様相において、本発明は種間識別を含んだ、細菌を検出するための方法
に関しており、病原体からのRNase P RNA遺伝子の、超可変領域核酸
の増幅;関連核酸とのヘテロ二重鎖の形成;およびそれらの分析を含んでいる。
【0012】 ヘテロ二重鎖分析を含んでいる本発明に従った方法の例は、増幅反応、ハイブ
リダイゼーション工程および未変性ゲル電気泳動分析から成っている。全過程は
24時間未満で実施できる。
【0013】 第三の様相において、本発明は微生物感染のための医薬製造における薬剤標的
として、RNase P RNA遺伝子中のP3および/またはP19超可変領
域を使用することに関している。発明の詳細な説明 本発明はここで2つの非制限的実施例に関してより詳細に説明されるであろう
実施例1:マイコバクテリア 材料および方法 細菌株 . 本研究で使用された微生物が下記表1に掲げられている。臨床的株は
各々の供給源地の研究所での16S RNA遺伝子配列決定によりすでに型分け
されている。M.ツベルクローシスM.ボビス BCGおよびM.レプレのR
Nase P RNA配列はGenBank配列データベースから検索された。
【0014】
【表1】
【0015】RNase P RNA遺伝子のPCR増幅ツベルクローシスおよびレプレの公表された配列(各々GenBank受け入れ番号Z70692およ
びL78818)に基づき、遺伝子の末端近傍にハイブリダイズするプライマー
対が設計された。フォワードプライマーtbf(5’ CGGATGAGTTG
GCTGGGCGG 3’)およびリバースプライマーtbr(5’ GTTG
GCCTGTAAGCCGGATT 3’)の両方ともM.レプレ配列に対して
1つの誤対合を示している。このプライマー対を使用し、RNase P遺伝子
が試験されたすべてのマイコバクテリアから増幅できた。ほとんどの反応は、染
色体DNAを前もって単離および精製することなく、培養からの未処理マイコバ
クテリアに対して実施された。PCRはRapidcyclerキャピラリーP
CR装置(Idaho technology,Idaho Falls US
A)を使用し、50μlの反応液中で、以下のパラメーターで実施された:94
℃ 10″;50℃ 10″;72℃ 15″。配列決定 . PCR生成物はプライマーを除去するため、1パーセントアガロー
ズゲルで精製された。精製DNAの約1/20が、増幅反応で使用されたものと
同じプライマーを用い、自動化配列決定に使用された。配列決定はApplie
d Biosystemsモデル310キャピラリーシークエンサーで実施され
た。ヘテロ二重鎖分析 . RNase P P3ループ領域のヘテロ二重鎖分析のた
め、約250bpの生成物を与えるオリゴヌクレオチドtbfおよび(5’ C
TTGCTTGCCCTCCCTTTGCC 3’)でDNAが増幅された(5
0μl反応液)。生成物はゲル精製され、生成物の約1/10が各々の分析に使
用された。DNAは等量のM.ツベルクローシスからのDNAと混合し、95℃
で1’加熱し、室温まで放置して冷却した。生成物は15mAで14時間の10
パーセント未変性ポリアクリルアミドゲルで分離された。バンドは銀染色で可視
化された。DNAゲルの銀染色 . ゲルは10パーセントエタノール中で5”固定し、1パ
ーセント硝酸中で5”インキュベートした。染色は硝酸銀の1mg/ml溶液中
で30”であった。バンドは炭酸ナトリウム/ホルムアルデヒド溶液(15gの
無水炭酸ナトリウムおよび300μlの37パーセントホルムアミドを500m
lの水に)中、明瞭に見えるようになるまで発色させた。反応は10パーセント
酢酸で停止した。結果 実施例1の結果は付随する図、図1−5と連携して以下に示されている。
【0016】 オリゴヌクレオチドtbfおよびtbrを使用するマイコバクテリアからのR
Nase P RNA遺伝子のPCR増幅において、各々の反応でマイコバクテ
リア種に依存して387(M.セラツムcelatum))から428(M. ツベルクローシス )bpの範囲の単一断片が得られた。
【0017】 これらのオリゴヌクレオチドを使用し、培養物またはプレートからの未処理細
胞を使用し、試験されたすべてのマイコバクテリアからRNase P RNA
遺伝子を増幅することが可能であった。前もっての染色体DNA精製は必要では
なかった。
【0018】 配列のアラインメント(図1)は、ほとんどの遺伝子に沿って非常によく保存
されたヌクレオチド配列を示したが、3つの主要な領域は除かれ、そこでは類似
性が壊れおよび適切なアラインメントが不可能であった。遺伝子全体の類似性は
80から85パーセントの間であった。しかしながら、これは非常に情報を与え
る図ではない、よく保存されている領域内の類似性は100パーセントに近いの
に、一方、分岐進化領域は整列させるにはあまりにも似ていない。
【0019】 分岐進化領域がRNase P RNA分子の二次元表現上に局在していると
すれば(図2)、ほとんどの相違がどのように、ステム−ループ構造の末端に属
している領域内に置かれているのかをはっきり見ることができる。主な分岐進化
領域はP3、P16およびP19ループである。加えて、M.スメグマチス megmatis )およびM.フォルツイツムfortuitum)中のP1
2ループには、このループのいくつかの不対ヌクレオチドから成る欠失が存在す
る。主な種間相違はP3およびP19ループ内に存在している。
【0020】 分析されたすべての種は特異的RNase P RNA遺伝子を持っていた。
いくつかの密接に関連した種がRNase P RNA配列に基づいて識別でき
た。MAI複合体M.アビウムavium)およびM.イントラセルラレ ntracellulare )のメンバーは、M.アビウムのP19ループ中の
欠失を含んでいくつかの位置が異なっている(図2)。M.パラツベルクローシ paratuberculosis)およびM.アビウムはRNase P RNA遺伝子配列に基づいては区別できなかった。
【0021】 我々の分析が行われた限り、種内では、配列は同一である。M.ツベルクロー シス 複合体(M.ツベルクローシスM.ボビスM.ボビス BCG、M.ア フリカヌムafricanum)、M.ミクロチmicroti)および .ツベルクローシス 亜種アジアチクム)のすべてのメンバーからの臨床試料を配
列決定したが、公表されているM.ツベルクローシス配列(6)からの変異は検
出されなかった。従って、この群のメンバーはRNase P RNA遺伝子相
違に基づいて識別できなかった。
【0022】 いくつかの種において、マイコバクテリアの異なった血液型亜型間の配列相違
の可能性が調べられた。M.アビウムおよびM.イントラセルラレの場合、5つ
M.アビウム(動物)および5つのM.イントラセルラレ(ヒト)の臨床単離
物からのRNase P RNA遺伝子が増幅され、および配列決定された。血
液型亜型間の相違は検出できなかった。
【0023】 異なった血液型亜型間で異種性のRNase P RNA遺伝子配列が観察さ
れた1つの種はM.カンサシであった(図3)。相違は主としてC−T変換であ
った。M.ガストリgastri)の2つの株が同様に配列決定されたが、こ
の種では単離物間の遺伝子配列は同一であった。4つの位置で、M.カンサシ
からのすべてのRNase P RNA遺伝子配列はM.ガストリからの配列と
異なっていた。これらの相違の内の3つはC−T変換であり、4つ目はC−A変
換であった。
【0024】 P3およびP19ループで観察された種間相違は、ヘテロ二重鎖分析による簡
単な診断応用の試みのためには十分大きいと考えられた。超可変P3領域をこの
分析のために選択し、tbfおよび280rオリゴヌクレオチドを使用して増幅
した。各々のPCR反応で約250bpの単一バンドが得られた。M.ツベルク ローシス からの領域を標品として使用し、異なった種からの生成物と等量で混合
した。未変性ポリアクリルアミドゲルで断片を分子した後、バンドを染色した。
試験されたすべての種間でヘテロ二重鎖に明瞭な相違が存在した(図4A)。
【0025】 この分析は、以前に型分けされている、またはいない臨床試料(スウェーデン
感染性疾患制御研究所から)にさらに応用された。得られたゲル(図4B)上、
レーン2、3および6の試料はM.アビウムによるものであり(レーン8と比較
して)、一方、試料4、5および7はM.イントラセルラレであると思われる(
レーン9と比較して)。各々の場合において、RNase P RNA遺伝子の
配列決定し、ヘテロ二重鎖分析から得られた結果を確認した。議論 クラミディアの場合と比較し、マイコバクテリアからのRNase P RN
A遺伝子は、80−86パーセントの全体での類似性を持ち、種間でよりよく保
存されている。しかしながら、この全体の値は誤解させるものであり、ほとんど
の相違は特異的領域に集まっており、そこでの変異性はあいまいなアラインメン
トも不可能にする程度である。すべてのマイコバクテリアRNase P RN
Aは、クラミディアおよびシアノバクテリア型のP15−P17領域(13、3
1)を示し、それは驚くべきことには生物体の密接な同族性を与えない。
【0026】 研究されたすべての種はそれら自身の目立った配列特性を持っていた。種内で
は、他の背景に基づいて異質性であると記載されている株であるM.カンサシ
14、32)を除いて相違は観察されなかった。数個の変異位置がM.カンサシ およびM.ガストリ間で共有されていたが、微量配列決定またはヘテロ二重鎖分
析で、密接に関連するM.ガストリとの識別を可能にする遺伝子中の十分な− .カンサシ 特異的塩基が存在した。M.カンサシは非ツベルクローシスマイコバ
クテリアにより生じる肺疾患の重要な原因である。
【0027】 RNase P RNA遺伝子配列中の非常によく保存された領域および超可
変部位の組み合わせは、未知のマイコバクテリア試料の迅速な型分けを可能にす
る。オリゴヌクレオチドは完全にまたはほとんど完全に整合した保存領域へハイ
ブリダイズするであろうので、その間の可変部に対する信頼可能な増幅を可能に
する。
【0028】 M.アビウムおよびM.イントラセルラレを含むM.アビウム複合体(MAI
)はAIDS患者における主な日和見感染である(21、22)。この複合体の
メンバー間の識別は分子的方法およびRNase P RNA遺伝子からのPC
R生成物の我々のヘテロ二重鎖分析を必要とし、現在の方法に対して迅速でおよ
びかなり安価な代替法を提供する(7、8、10、18、19、23、27、2
9)。
【0029】 種間のRNase P RNA遺伝子中の配列変異はまた、RNAの分子構造
についての手掛かり得ることもできる。マイコバクテリアの場合(図2)、配列
中のほとんどすべての変異は非対合領域、またはインビトロでの触媒活性に重要
と思われる構造中に存在している。
【0030】 例えば、M.スメグマチスおよびM.フォルツイツムの2つの種において、P
12ループ末端に相当する塩基160−164(図2)はRNase P RN
A遺伝子配列に存在していない。マイコプラズマ フェルメンタンスMyco plasma fermentans )のような、いくつかの他の生物体からの
遺伝子ではP12ループは失われているので(4、25)、リボザイム活性には
必要とされないようである。
【0031】 アラインメントはまた、他の実験から導かれたRNase P構造についての
結論を支持している。モチーフ75−85およびnt409−417の対形成(
図2)のような示唆された重要な領域は、すべての分析されたマイコバクテリア
種を通して保存されている。たぶん、これら2つの領域の塩基対は、整合してい
る配列であり、生物体間でよく保存されている。マイコバクテリア種間のほとん
どの可変領域は各々P3およびP19ループであった。P19構造はインビトロ
でのRNase P活性には必要ではなく(25)、および生物体間のP3ルー
プにもかなりの変異性が存在するが、インビボでの役割は不明である。
【0032】 M.ツベルクローシスRNase P RNAの示唆された構造は種間の配列
変異の助けを借りて今でも改良できる。重要であると信じられている構造はP1
8ステム−ループ(領域nt330−351)であり、それは大腸菌およびクラ
ミディアRNase P RNAでよく保存されたステムを持っている。示唆さ
れたマイコバクテリア構造はあまり納得のゆかないステム構造を持っている(図
2参照、これは古い構造予測に基づいている)。しかしながら、M.スメグマチ およびM.マリヌムにおいて、共通配列からの変異が存在している(図1)。
わずかに異なったステム−ループ構造は、これらの構造が一方で共通二次構造を
天然のまま維持しながら、同時により納得がいく塩基対形成パターン(図5)を
可能にすることに便宜をはかっているのであろう。このことはまた、RNase
P機能におけるこのステム−ループの重要性の議論を強化している。実施例2:クラミディア 材料および方法 細菌株 . 分析された生物体のDNAは、細胞培養増殖生物体の標準プロテイナ
ーゼK処理により放出され、およびフェノール抽出され、精製DNA調製試料と
して提供された。
【0033】
【表2】
【0034】PCR増幅およびDNA配列決定 . クラミディア科の種におけるrnpB遺伝
子は、C.トラコマチス配列(13)に基づいて設計されたプライマー対BH1
−BH2を用いるPCRにより増幅された(表3)。
【0035】
【表3】
【0036】 反応混合物は0.2μMの各々のプライマー、200μM dNTP、1.5
mM MgCl2、10mMトリス−HCl(pH8.3)、50mM KCl
、15%グリセロールおよび2U Taqポリメラーゼを含んでいた。増幅条件
は、94℃で45秒、42℃で45秒、72℃で1分を7サイクル、続いてアニ
ーリング温度が58℃に上げられた35サイクルから成っていた。特に記載しな
い限り、本文中に述べられたすべてのPCR−生成物は、完全長遺伝子の82%
を増幅するプライマー対BH1−BH2を使用することを指している。9つのク
ラミディア科種の型株からの5’−隣接領域を発生させるため、C.トラコマチ の完全RNase P RNA遺伝子配列から得られたプライマー対JB1−
JB2(親切にもJ.Brown博士から提供された)を使用した。増幅条件は
BH1−BH2で記載したような条件であったが、ただし、グリセロールは除か
れ、アニーリング温度は各々53℃および58℃であった。S.ネゲベンシス
よびP.アカントアメーバの増幅のためには、BH1プライマーは、前に説明し
たように(13)高度に保存されたヌクレオチドを含むが、rnpBの5’末端
の配列決定を許可しないBM1に置き換えられた。生じたPCR生成物はターミ
ネーター標識サイクル配列決定化学を使用することにより配列決定され、配列反
応は310 Genetic Analyzer(Perkin−Elmer)
で分析された。配列はEMBLに寄託され、表2に掲げたすべての受け入れ番号
は本研究からのものである。配列アラインメントおよび系統発生的分析 . 配列アラインメントは各々のRN
ase P RNA分子の二次元構造モデル化を必要とし、それは比較配列分析
を使用することにより人力で実施された。予想された構造は続いてループおよび
ステム領域同定の助けとしてアラインメント法で使用された。アラインメントは
分子系統発生を研究するために使用された。計算された距離マトリックスはJu
kes & Cantor(1969)(55)の一パラメーターモデルにより
、一つの位置での多塩基変化で補正された。このマトリックスは続いて、近隣結
合プログラム(77)を使用することにより進化系統樹を計算するために使用さ
れ、Phylogenetic Inference Package、PHY
LIPバージョン3.51c中の名前NEIGHBORで実施された(44)。
最節約樹はDNAPARSプログラムを使用して推論された。データ組を100
0回再サンプリングすることにより、近隣結合および最節約に基づき樹をブース
トラップするため、SEQBOOTプログラムが使用された。最見込み樹の構築
は、経験的塩基頻度、全体再配置およびジャンブルオプションを応用した分子進
化のF84モデルを使用するDNAMLプログラムで実施された。RNase P RNAおよび基質の調製rnpB触媒活性を試験するため
、完全長C.トラコマチス rnpBがPCR増幅され、T7プロモーターの後
にクローン化され、tRNA前駆体切断がアッセイされた。我々は5’末端に整
合するPCRプライマーを設計した(5’TTGAATTCGAAATTAAT
ACGACTCACTATAGCGAACTAATCGGAAGAGTA)。下
線を付けた残基はC.トラコマチス rnpBと一致しており、一方、プライマ
ーの残りの部分はT7プロモーターへ対応している。我々は3’末端に相補的な
プライマーを設計した(5’TTTAAGCTTGGATGGTACCTTGG AAAAGCTCGGAAGAGCGAGTAA )。下線を付けた残基はC.ト ラコマチス rnpBと相補的であり、印がついていない残基は、生じたプラス
ミドをFokIで切断できるように取り込まれた。PCR増幅C.トラコマチス rnpBEcoRIおよびHindIIIで切断され、同じ酵素で切断され
ているpUC19内へ挿入された。組換えプラスミドで標準プロトコールに従っ
て大腸菌株DH5aを形質転換した。
【0037】 大腸菌RNase P RNA、C.トラコマチス RNase P RNA
および前駆体tRNA Tyr Su3は別の所で説明されているように(59および
その参考文献)、T7 DNA依存性RNAを使用して発生させた。RNase P RNAアッセイ . RNase P RNA活性は以前に記載
されているように(59およびその参考文献)、我々の標準反応緩衝液(50m
Mトリス−HCl(pH7.5)、5%(w/v)PEG6000、100mM
NH4Cl(または指示されている場合、1M NH4Cl)および100mM
MgCl2)中、37℃でモニターされ、C.トラコマチス RNase P
RNAの最終濃度は≒2.4ピコモル・mL-1であり、前駆体tRNA Tyr
u3は≒0.052ピコモル・mL-1であった。ヌクレオチド配列受け入れ番号 . 試験された種の代表的ヌクレオチド配列はE
MBLに寄託された。受け入れ番号は表2に掲げられている。結果 実施例2の結果は付随する図、図6−8と連携して以下に議論されるであろう
rnpB配列の比較 完全長rnpB遺伝子の82%を含むPCR生成物が60のクラミディア株か
ら得られた。P.アカントアメーバ株Bn9 TおよびBerg17からの生成物は3
13塩基長であり、それらの配列は同一であった。S.ネゲベンシスのZT株か
らの299−bp生成物の配列はP.アカントアメーバ配列と68.9%同じで
あった。クラミディア科PCR生成物はP.アカントアメーバおよびS.ネゲベ ンシス から入手可能なセグメントと63.8%から69.3%の間の類似性であ
った。クラミディア科の2つの属である、クラミディアおよびクラミドフィラか
らのrnpB配列は75.9%−83.3%類似していた。クラミディアに属す
る18株は>89.9%類似しており;クラミドフィラに属する38株は>84
.8%類似していた。14のC.トラコマチス配列ではトラコーマ次亜種と比較
してLGV次亜種では単一塩基が置換されていることのみ異なっていた。2つの クラミディア スイスChlamydia suis)株は2つのヌクレオチ
ド位置のみが異なっていた。6つのクラミディア ペコルムChlamydi a pecorum )株は同一であるかまたは1または2塩基が異なっていた。
10のクラミディア シッタシ(Chlamydia psittaci)株(
株M56を除いて、下記参照)、10のクラミディア ニューモニエChla mydia pneumoniae ) TWAR次亜種配列、9つのクラミディ アボルツスChlamydia abortus)配列、3つのクラミデ ィア フェリスChlamydia felis)配列および2つのクラミデ ィア ムリダルムChlamydia muridarum)配列については
種内で配列は同一であった。
【0038】 9つのクラミディア科種のすべてを含んでいる14株の副組から、プライマー
JB1およびJB2を使用するPCRにより、ほとんど完全長の遺伝子セグメン
ト(rnpB遺伝子の98%)が発生された。これらの配列の比較は、それらは
可変P3領域を含んでいるので、種間類似性を2.6%ほど減少させた。rnp における多様性は、クラミディア科の種組分けを明瞭に区別するために十分大
きかった。ompA遺伝子(50%まで異なる)およびリボソームRNA遺伝子
(<10%相違している)と異なり、この多様性は属−および組−特異的PCR
プローブを設計することを容易に可能にするであろう。
【0039】 種C.ムリダルムの株MoPnT(マウス)およびSFPD(ハムスター)は
MOMP遺伝子配列が異なっていることが示されている(85)。対照的に、2
つのC.ムリダルム株中のrnpB遺伝子は、リボソーム16S/23S遺伝子
間スペーサーおよび23SドメインIセグメントでも観察されるように、同一で
あった(42)。表面発現蛋白質に対する進化的圧力は、翻訳過程に関与する遺
伝子に対するよりも明らかに大きかった。
【0040】 最近までC.シッタシとして分類されていた22の株は、C.シッタシC. アボルツスC.フェリスおよびC.カビエcaviae)へ現在分離されて
いる。我々の研究はこれらの株を、6.7%までのrnpB遺伝子配列相違によ
り4つの種の組へ分類した(データは示されていない)。これらの種は遠位起源
の宿主群から単離されており、それらは広いスペクトルの疾患を起こす(表2)
C.シッタシ株M56のみがC.シッタシとしてのその分類に矛盾し、この株
のPCRは、本研究で分析されたネコ配列と一致したrnpB配列を生成した。
M56の歴史はこのことがなぜ起こるかについてのいくつかの考察を提供する。
M56は1961年にカナダのマスクラットから単離され(79)、Ames,
Iowa,USAのUSDA National Animal Diseas
e Centerで保存され、ATCCへ配送された。細胞培養において、M5
6のATCC調製試料は1つの細胞株でのM56血清型として、および別にネコ
血清型として増殖された(Andersen,未発表)。Fukushi &
Hirai(1989)(46)はATCCから得られたM56に対してネコ血
清型を報告した。胎児を有する卵の卵黄嚢中で、8/1/90にNADCで培養
されたM56のPCRはC.シッタシ−トリ−様リボソームおよび完全長主膜外
蛋白質遺伝子配列を与えたと報告している(42)。現在の研究に使用されたM
56 DNAは1997年の研究からの一部であった。この歴史を鑑みると、我
々のrnpB分析は、M56培養物が1960年代の間にネコクラミディア科で
汚染されたことを示唆しており、汚染されていない単離物はもはや入手不可能で
ある。RNase P RNAの二次構造 9つのクラミディア科種から誘導されたrnpB遺伝子配列のアラインメント
は、示唆された二次構造中に、P3、P12、P17およびP19と表示された
、独特なステムループに位置している超可変領域を示した(図7)。
【0041】 P15ループ(図7参照)は、ほとんどの細菌RNase P RNA分子が
tRNAの3’−終端RCCAモチーフとの塩基対形成によりtRNAと相互作
用するGGU−モチーフを繋ぎ止めているので(60)、興味が持たれる。クラ
ミディア科のすべてのメンバーにおけるこの配列モチーフの不在は目立っており
C.ニューモニエ(GAAA)およびC.フェリス(ACAA)を除いた9つ
すべてのクラミディア科種でATAA−バルジが観察される(C.シッタシにお
ける291から294位、図7)。さらに、クラミディア科種のP15領域中の
異なった構造は、どの同定されたtRNA遺伝子も3’−終端CCA配列をコー
ド化していない(80)という発見により合理的に説明される。
【0042】 興味あることに、P.アカントアメーバのP15領域はGGU−モチーフを運
んでいるプリンに富んだバルジを繋ぎ止めている。このことは、CCA配列がこ
の種のtRNA遺伝子中にコード化されていると仮定すれば、これらのRNas
e P RNAは大腸菌RNase P RNAが行うように3’終端RCCA
配列と相互作用することを示していると言ってもさしつかえない。対照してみる
と、S.ネゲベンシスから誘導されたRNase P RNAのP15ループ構
造は、ほとんどのシアノバクテリアで観察された構造(87)と類似しており、 テルムス テルモフィルスThermus thermophilus)に由
来するRNase P RNAが行うように(53)、P15ループ中にGGA
U−モチーフを運んでいる。T.テルモフィルス中のRNase P RNAの
このループはtRNA前駆体の3’末端に対する高親和性結合部位を運んでおり
、それ故、それはS.ネゲベンシスにもあてはまるであろう。
【0043】 クラミディア科種のRNase P RNAはP18へリックスを持っている
が、一方、P.アカントアメーバおよびS.ネゲベンシスはこの要素が欠けてい
るようである。P18へリックスは触媒活性を失うことなく欠失できることが以
前に示されており、それは直接触媒作用には関係しないことを示唆している(4
9)。存在する場合、P18へリックスは、P8中の示唆されたレセプター( .シッタシ におけるG83C93塩基対;図2;38、68)内にドッキングす
る系統発生的に保存されているGNRAテトラループに関係している。さらに、
P18へリックスを欠く細菌RNase P RNAは伸張されたP8へリック
スを持っており、このことがp18の喪失を補償していると示唆されている(3
8)。P.アカントアメーバおよびS.ネゲベンシスとも伸張されたP8または
GNRAテトラループを含む明白なP18を持っていないが、多分、P18領域
中のヌクレオチドがP8と相互作用する別の構造要素を形成するのであろう。
【0044】 P14へリックス中のGNRAテトラループおよびP8ステム間の遠距離相互
作用もまた示唆されている(38、62)。このことは、クラミディア科の9つ
すべての種における我々のデータ(C.シッタシにおけるU82A94塩基対お
よびG201;図7)により、およびP.アカントアメーバおよびS.ネゲベン シス におけるP14ループのAおよびP8のGC塩基対の存在(図2)により支
持される。この相互作用を仮定すれば、C.トラコマチスの3つの血清型L1か
らL3においてG205ヌクレオチド(C.シッタシにおけるG201に相当す
る、図7)がAにより置換されているが、P8へリックスにおいて相当する塩基
対移動がないことは驚くべきことである。
【0045】 最少共通細菌RNase P RNAにおいて、ある位置は100%保存ヌク
レオチド塩基を持っている(39)。我々のデータは、60位のよく保存されて
いるシトシンがクラミドフィラ属のすべての試験された種においてはウラシルに
より置き換えられており(図7)、一方、クラミディア属では変化は観察されな
かったことを示している。このことは、376位(番号付けはC.シッタシを参
照)の残基に依存してUGゆらぎ塩基対またはUA塩基対を発生させる。これら
の種に由来するRNase P RNAの領域は、本研究で使用されたプライマ
ーでは試験できない。C.トラコマチスRNase P RNAによるtRNA前駆体の切断 細菌RNase P RNAはRNase P蛋白質部分が存在しなくても触
媒的に活性である(33およびその引用文献)。クラミディアRNase P
RNA単独でその基質を切断できるかどうかを調べるため、我々はC.トラコマ チス RNase P RNAを発生させ、基質として大腸菌tRNATyrSu3
(pSu3)前駆体を使用して切断パターンを分析した。このRNase P
RNAは実際、方法で説明したように、高濃度のNH4Clを使用した場合にの
み予測された位置でpSu3を切断できた。このことはC.トラコマチスRNa
se P RNAによる切断についての以前の観察(51)と一致している。構
造的観察と一緒にすると、このことは触媒活性にはP15内部ループ(またはP
15ヘアピンループ)は必要とされないことを示している。しかしながら、C. トラコマチス RNase P RNA切断の程度は、大腸菌RNase P R
NAによる切断と比較すると著しく減少していることが認められた。クラミディア科の系統発生学 へリックスP15、P16、P17、P18およびP19の二次構造はクラミ
ディア科のメンバーにとっては解明するのが最も困難な領域であった。結果とし
て、これらの領域の内2つ、即ちP17およびP19は系統発生計算に使用され
た最終データ組から除かれた。このことは、P17の場所での高いヌクレオチド
変異性、およびP.アカントアメーバ rnpB遺伝子中のヘリックスP19の
明らかな不在によっている(図6&7)。また、不確かに整列された位置94、
150、151、153、286および298(図6におけるC.トラコマチスrnpB遺伝子の番号付けに従って)は系統発生的分析に先立って除かれた。
1から68位はS.ネゲベンシスおよびP.アカントアメーバについては決定さ
れていないので、5’末端の終端を除いてギャップ位置は一般的に最終アライン
メントから省かれた。その結果、補正された最終アラインメントは271の位置
を含んでいた。
【0046】 クラミディア科種間の系統発生的関係を明らかにするため、進化樹の計算に異
なったアルゴリズムが使用された。事実上、同一の樹トポロジーが距離マトリッ
クスおよび特質に基づいた方法を使用することにより得られた。近隣結合法(N
J)(Saitou & Nei,1987)を使用することにより導かれた代
表的進化系統樹が図3に示されている。分岐オーダーの安定性は、ブートストラ
ップパーセンテージ値を決定することにより統計的に評価された。これらの値は
NJにより得られ、および最節約は結節点に与えられている。最見込み樹(ML
)により支持された分岐オーダーもまた図3の各々の分岐点に加えられている。
MLにより構築されたデンドログラム中、2つのタクソンはいくぶん異なって分
岐し、この不安定性を示している実際の節にはアステリスクが付けられている。
図3に示したようなものと同一の樹トポロジーがまた、クラミドフィラおよびク
ラミディアに属している種からのrnpBデータのみを使用して、ただし、デー
タ組を5’末端のヌクレオチド情報を含ませた場合にも得られた。従って、樹の
この部分の分岐オーダーは解明されなかった。
【0047】 図8の樹は属クラミドフィラおよびクラミディアはrnpB遺伝子配列を比較
することによりお互いに容易に区別できることを示している。これらの発見は、
最近公表された完全長16Sおよび23SリボソームRNA遺伝子、およびそれ
らの遺伝子間スペーサー領域に基づいた系統発生学(42、43、73)と一致
している。しかしながら、Petterssonら(1997)による16S
rRNA遺伝子に対して示された結果とは矛盾している。16S rRNA研究
はこれらの遺伝子についてただの4/5の完全長ヌクレオチド情報に基づいてい
ること、および比較に使用されたいくつかの配列はどちらかといえば遠い関係で
あったことが最も妥当な説明である。従って、いくつかの系統発生的情報が最終
データ組で失われていた。ほとんど完全な16S rRNA遺伝子配列および外
群として密接な関係物のみを使用する続いての16S rRNA分析においては
、他の分岐オーダーとの相関が制限されている。従って、16S rRNA遺伝
子は、クラミディア科メンバーの進化的相互関係を記述するには低い程度の分離
度しか提供しないことが結論できる。
【0048】 rnpB遺伝子の分析は、弱い分岐土台しかない遺伝子に完全に頼る必要なく
クラミディア系統発生学を示した。16S rRNA分析は集団が付いた多数の
長い枝を示すのに対し、rnpB分析は、科、属および種レベルでクラミディア
群を区別する、平等に分布した配列相違を示している。クラミディア目の種にお
けるrnpB遺伝子の配列多様性は、クラミディア種の区別のためにこの遺伝子
を使用することを可能にしている。さらに、この特異性は記載されているような
種特異的生態学的地位(70)と一致する各々の組分けの機能的単離を明らかに
する。保存もまた従来同定されている組分けと一致する。tRNAプロセッシン
グとしての機能での特異性はかなり基本的であることが観察され、クラミディア
科における種組分けは非常に長い時間で進化的に分離されたことを示唆している
。本系統発生的分析は以前に記載されているような(43)、クラミディア科の
分類の修正を支持している。
【0049】 要約すると、RNase P RNA遺伝子(rnpB)の配列がクラミディ
ア科の9つの種および関連するクラミディア目の種、パラクラミディア アカン トアメーバ およびシムカニア ネゲベンシスを代表する60の株で決定された。
これらの配列はクラミディア科間の進化的関係を推論するために使用された。分
析はクラミドフィラおよびクラミディアを二つの系統に分離し、クラミドフィラ は3つの固有の集団を形成する:クラミドフィラ ニューモニエ株、クラミドフ ィラ ペコルム株および第三の集団は種クラミドフィラ シッタシクラミドフ ィラクラミドフィラ アボルツスクラミドフィラ カビエおよびクラミドフ ィラ フェリスから成っている。クラミディア下降列は2つの集団を含んでいる
クラミディア トラコマチスおよびクラミディア ムリダルムの株からはっき
りと分離したクラミディア スイス。この分析は、rnpB配列および構造がク
ラミディア科の種に対して固有のマーカーであることを示した。我々はまた、 .トラコマチス から誘導されたRNase P RNAは蛋白質不在下でtRN
A前駆体を切断できることも示した。我々の発見はクラミディアRNase P RNAの構造に関連して議論された。
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】
【表7】
【0054】
【表8】
【0055】
【表9】
【0056】
【表10】
【0057】
【表11】
【0058】
【表12】
【図面の簡単な説明】
【図1】 マイコバクテリアからのRNase P RNA遺伝子の配列アラ
インメント。ダッシュは配列同一性を示し;星印塩基は配列中で失われている。
【図2】 M.ツベルクローシスRNase P RNAの二次構造。マイコ
バクテリア種間で変異している領域は影を付けられている。比較的重要でない可
変領域は示されていない。
【図3】 M.ガストリgastri)(二つの異なった株から同一の配列
)およびM.カンサシkansasii)の6つの株からのRNase P
RNA遺伝子の配列アラインメント。M.ガストリ配列に独特の塩基はボールド
体である。
【図4】 図4Aは、異なったマイコバクテリアからのRNase P RN
A遺伝子領域の、最初の280bpのヘテロ二重鎖分析。種々のマイコバクテリ
ア種からのDNAはM.ツベルクローシス DNAとハイブリダイズされ、生じ
た二重鎖は10パーセントポリアクリルアミドゲルで分離された。レーン1、 .ツベルクローシス からの対照DNA;レーン2、M.アビウム;レーン3、 .イントラセルラレ ;レーン4、M.マルモエンスmalmoense);レ
ーン5、M.セラツム;レーン6、M.カンサシ;レーン7、M.バッカ(va ccae) ;レーン8、M.ゼノピxenopii)。 図4Bは、M.イントラセルラレかまたはM.アビウムと信じられている臨床
試料から増幅されたDNAのヘテロ二重鎖分析。レーン1、M.ツベルクローシ からの対照DNA;レーン2、3、6、M.アビウムと疑われているものから
のDNA;レーン4、5、7、M.イントラセルラレと疑われているものからの
DNA;レーン8、M.アビウムからの対照DNA;レーン9、M.イントラセ ルラレ からの対照DNA。
【図5】 属内の配列変異に基づいた、マイコバクテリアからのRNase
P P18ループの示唆された構造。配列はA)M.ツベルクローシスtub erculosis );B)M.スメグマチスsmegmatis);C) .マリヌムmarinum)。
【図6】 9つのクラミディア科種、P.アカントアメーバacantha moebae )およびS.ネゲベンシスnegevensis)からのrnp のDNA配列比較。点はC.トラコマチスtrachomatis)A/H
ar−13T配列との同一性を示しており、およびダッシュはアラインメントに
おけるギャップを示している。超可変領域P3、P12、P17およびP19が
示されている。番号付けはBrown(39)に従っている。
【図7】 C.シッタシpsittaci)、P.アカントアメーバac anthamoebae )およびS.ネゲベンシスnegevensis)中
のRNase P RNAの推定された二次構造。プライマー配列中のヌクレオ
チドはロウアーケース型であり、mはアデニン−シトシン混合物を示し、および
rはこの位置でのアデニン−グアニン混合物を示している。Nは最少共通細菌R
Nase P RNA(39)に基づいたプライマーの隣接領域においての仮の
ヌクレオチドを示している。
【図8】 rnpBに基づいた隣接結合樹、クラミディア科のメンバー間の関
係を示しており、P.アカントアメーバacanthamoebae)株Bn 9 T およびS.ネゲベンシスnegevensis)株ZTが外群として選択さ
れた。節約法およびML分析は同一の分岐オーダーを生み出した。しかしながら
、2つのタクソンはML樹においてわずかに異なって分岐し、この節はアステリ
スクで印を付けられている。節でのブーストラップ支持値は、隣接結合および最
節約法を使用し、データ組の1000回の再サンプリングから得られた。縮尺線
は100ヌクレオチド当たり5置換を示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ビョルン・ハーマン スウェーデン国エス−756 47,ウプサラ, スクリンドヴェーゲン 21 (72)発明者 レイフ・キルセボム スウェーデン国エス−755 91,ウプサラ, ヴェレタ・ステランドヴェーグ 20 (72)発明者 ペレ・ストルテ スウェーデン国エス−755 91,ウプサラ, ヴェレタ・ステランドヴェーグ 20,セー /オー・レイフ・キルセボム Fターム(参考) 4B024 AA13 CA11 HA12 4B063 QA12 QA18 QQ05 QQ06 QQ52 QR55 QR62 QS25 QS34

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 種間識別を含んでいる病原性生物体の検出法であって、RN
    ase P RNA遺伝子のP3および/またはP19超可変領域の分析を含ん
    でいる方法。
  2. 【請求項2】 核酸増幅を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 核酸が種同定のために配列決定される、請求項1−2に記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 核酸が、RFLP、ヘテロ二重鎖分析、サイズ決定、融点決
    定などのように、種同定のためにフィンガープリントされる、請求項1−2に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 種間識別を含んでいる病原性生物体の検出法であって、病原
    体からのRNase P RNA遺伝子の超可変領域核酸の増幅;関連核酸との
    ヘテロ二重鎖の形成;およびそれらの分析を含んでいる方法。
  6. 【請求項6】 超可変領域がP3および/またはP19である、請求項6に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 病原体がマイコバクテリアまたはクラミディアである、任意
    の上記請求項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 病原体がクラミディアであり、および増幅に使用されるプラ
    イマーがJB1およびJB2(表3)である、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 細菌感染処置のための医薬製造における薬剤標的としての、
    RNase P RNA遺伝子中のP3および/またはP19可変領域の使用。
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