JP2003518698A - 分散型情報管理 - Google Patents

分散型情報管理

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JP2003518698A JP2001549256A JP2001549256A JP2003518698A JP 2003518698 A JP2003518698 A JP 2003518698A JP 2001549256 A JP2001549256 A JP 2001549256A JP 2001549256 A JP2001549256 A JP 2001549256A JP 2003518698 A JP2003518698 A JP 2003518698A
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ステファン・バーストローム
ペッター・エリクソン
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Abstract

(57)【要約】 情報の取り扱いのためのシステムは、それぞれが少なくとも1つの仮想表面(5)上の或るエリアを表わし、かつそれぞれにアドレスが割り当てられている複数の領域(5')について科目が格納されているルックアップ・ユニット(4)を備えている。ユーザ・ユニット(2)は、仮想表面(5)上の1つ又は複数の位置を含む情報を電子的に記録して、その記録された情報の全部又は一部をルックアップ・ユニット(4)に送る。ルックアップ・ユニット(4)がその記録情報を受け取ると、ルックアップ・ユニット(4)は、その記録情報の位置内容に基づいて、仮想表面(5)上の領域(5')を識別し、その識別された領域に割り当てられたアドレスをユーザ・ユニット(2)に送る。ルックアップ・ユニット、ユーザ・ユニット、コンピュータ・プログラム、及び、情報の取り扱い方法も説明される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、情報の取り扱いとやり取りの分野に関する。
【0002】
【発明の背景】情報は、しばしば、ペンと紙を用いて書き留められて、やり取
りされる。しかしながら、このような紙に基づく情報は、効率的に取り扱い、か
つ、やり取りすることが困難である。
【0003】情報を取り扱い、やり取りするために、コンピュータの利用度
が増えている。情報は、キーボードを用いて入力されて、コンピュータのメモリ
に(例えば、ハードディスク上に)蓄積される。しかしながら、キーボードを用
いての情報の入力は、おそく、また誤りを犯しやすい。コンピュータ画面上で多
量の文字を読むこともまた、とりわけ都合が良いわけではない。図面又は画像な
どのグラフィカル情報は、時間がかかりすぎ、厄介で、かつしばしば不満足な結
果をもたらす手順にて、スキャナなどの別個のイメージ・リーダを用いて入力さ
れるのが普通である。しかしながら、情報が、コンピュータに入っていると、例
えばインターネット接続を通じて電子メール又はSMSとして、又はファックス
モデムを通じてファックスとして、その情報を他の者に伝えることが容易である
【0004】1999年10月1日に出願されたスウェーデン特許出願第9
903541−2号から優先権を主張し、また参照によってここに組み入れられ
た出願人の特許出願PCT/SE00/01895では、従来のやり方で情報を
書き留めるために、ペンと紙が用いられるシステムが記述され、そこでは、ペン
が紙を横切る数本の軌跡又は移動線から成るディジタルグラフが、同時に描かれ
て、そのようなグラフをコンピュータに送ることができる。このようなシステム
は、多数のユーザが慣れているペンと紙を用いて取り扱いを行うという利点と、
情報をやり取りして蓄積するコンピュータの優れた能力を組み合わせている。こ
の用紙は、例えば点又は他のシンボルから成る符号化パターンを備えている。ペ
ンは、センサー、好ましくは光センサーを持ち、このようなセンサーは、その符
号化パターンを記録し、また数学的アルゴリズムを用いて、その符号化パターン
上のペンの位置を計算する。
【0005】このようなやり方で、従来のペンは、コンピュータ用の優れた
入力装置となり、またコンピュータを用いれば、その用紙をファイルに保管する
にはおよばず、記録情報を蓄積することができる。さらに、この情報は、コンピ
ュータを用いて、容易にやり取りすることができる。
【0006】この記録情報は、異なる目的で使用し得る部分を含んでいる。 1)このディジタルグラフには、人が解釈できる図形又は相関線などの画像(
例えば、文字、シンボル、図、又は絵)が入っている。これは、例えば保管する
か、あるいは、受信者に送るために、ユーザが何らかのやり方で取り扱いたいと
思っている書き留められた実際のメッセージである。この情報、いわゆるメッセ
ージ情報は、或るグラフィカルな形式、例えば、ベクトル・フォーマットで、あ
るいはピクセルの集まりとして、蓄積される。
【0007】2)メッセージ情報のうち文字(手書き)から成る部分は、後
で、OCR解読(光学式文字認識)又はICR解読(インテリジェント文字認識
)の形式で処理して、例えば探索の目的で、又はカタログ作成の目的で、コンピ
ュータで使用できる文字形式に変換することができる。ユーザがあらかじめ特定
の意味を定義したシンボル、例えば速記シンボル又はアイコンも解読できる。以
下の説明において、この情報を文字情報と呼ぶ。
【0008】3)この情報は、ペンを用いて情報を書き留めた識別名も含む
ことができる。
【0009】4)最後に、このグラフは、グラフが書き留められた表面上の
場所に関する情報、いわゆる絶対位置情報を含む。
【0010】5)さらに、ペンが、用紙上に物理的なマークを付ける場合に
は、記録情報のハードコピーを得ることができる。
【0011】従来の技法は、表面に書いているときに、絶対位置情報又は相
対位置情報を得る他のシステムを備える。しかしながら、これらの以前に知られ
たシステムは、メッセージ情報及び/又は文字情報、すなわち上のグループ1)
とグループ2)に属する情報を作成するために、前述の絶対位置情報又は相対位
置情報の利用しか述べていない。このような従来の技法は、例えば、米国特許第
5,051,736号、米国特許第5,442,147号、米国特許第5,85
2,434号、米国特許第5,652,412号、EP−B−0 615 20
9に記述される通り、ベース上の位置符号化パターンの光検出を含む。位置情報
はまた、EP−B−0 615 209に記述される通り、加速度センサーを用
いて、あるいは、誘導形/容量形/磁気センサーを用いて得られる。他の別法は
、米国特許第5,790,105号に記述される通りのベース組込み圧力センサ
ー、米国特許第5,012,049号に記述される通りの、複数の送信機/受信
機を用いての信号(光、音、赤外放射など)の三角測量、あるいは、米国特許第
4,495,646号に記述される通りの、表面に関する移動の機械的検出であ
る。位置情報は、いくつかの技法を組み合わせて得ることもできる。例えば、低
分解能での絶対位置情報の決定では、複合光検出、また高分解能での相対位置情
報の決定では、加速度センサーを用いるシステムが、WO00/31682に記
述されている。
【0012】従来技術により、上述のように、メッセージ及び/又は文字の
情報を記録するには、いくつかの異なる技法があるが、ユーザが、このような情
報を、簡単で、柔軟で、かつ、構造化したやり方で取り扱えるようにするシステ
ムはない。例えば、ユーザは、その記録された情報の全部又は一部を受信者に送
りたいと思う場合がある。
【0013】
【発明の概要】本発明の目的は、上述の問題を全部又は一部、解決することで
ある。さらに具体的に言えば、本発明の目的は、ユーザ・ユニットを用いてディ
ジタル方式で記録される情報の取り扱いを向上させることである。 ユーザが容易に使用できる情報取り扱いの技法を示すことも望ましい。
【0014】さらなる目的は、情報を速く、簡単に、しかも明瞭に取り扱い
できるようにする技法を得ることである。 一般的な技法であるが、異なる関係者の情報を個別に処理できるようにする技
法を得ることも目的である。
【0015】以下の説明から明らかになる上記及び他の目的は、ここでは、
請求項1に記載の情報を取り扱うシステム、請求項29に記載のルックアップ・
ユニット、請求項32に記載のユーザ・ユニット、請求項38に記載のコンピュ
ータ・プログラム、及び請求項39に記載の情報の取り扱い方法を使って、全部
又は一部、得られている。好ましい実施形態は、従属請求項に定義される。
【0016】本発明の第1の面により、さらに具体的に言えば、それぞれが
少なくとも1つの仮想表面上の或るエリアを表わし、かつそれぞれにアドレスが
割り当てられている複数の領域について、科目又はデータが格納されているルッ
クアップ・ユニットと、仮想表面上の少なくとも1つの位置を含む情報を電子的
に記録して、前記少なくとも1つの位置を前記ルックアップ・ユニットに送るよ
うになっているユーザ・ユニットを備えた情報の取り扱いのためのシステムであ
って、このルックアップ・ユニットが、ユーザ・ユニットからの前記少なくとも
1つの位置の受取りに応答して、前記少なくとも1つの位置が、どの領域に属す
るか識別し、その識別された領域に割り当てられたアドレスを、ユーザ・ユニッ
トに送るようになっている情報の取り扱いのためのシステムが得られる。
【0017】この仮想表面は、それが多数の位置を有するか、あるいは、多
数の位置によって形成されるという一般的性質をもっている。仮想表面を有する
データベースは、これらの位置に基づいて探索できる。このような仮想表面を、
それぞれに個々の性質が割り当てられている領域に分ける場合、また情報を記録
するためにそのような領域を製品上で物理的に符号化する場合には、後で製品上
に記録される情報は、仮想表面上の、その位置に応じて取り扱うことができる。
表面に書いているときに、位置情報を得る上記の公知技法の1つを用いて、これ
らの領域を製品上で符号化することができる。
【0018】本発明は、電子的に手書きされた情報を記録するためにも、ま
たその記録された情報をどこに送るべきか制御するためにも、仮想表面上の位置
が使用できるという考えに基づいている。これは、仮想表面を領域に分けて、こ
のような領域のそれぞれにアドレスを割り当てることで得られる。例えば、特定
の関係者は、特定の領域に対する独占的な権利を持つことができ、またその関係
者の領域上に記録された情報を、特定のアドレスに向けて送ることができる。し
たがって、このシステムは、使用しやすく、ディジタル方式で記録された情報を
取り扱う機会を多くする。
【0019】本発明によるシステムは、一般的ではあるが、それでも、ニー
ズの違う異なる関係者に、仮想表面上の異なる領域にアクセスさせることができ
、またそれらの関係者が自分自身の情報の取り扱い方を制御できるという事実の
おかげで、異なる関係者の情報を個別に取り扱えるようにしている。
【0020】ユーザ自身、それぞれの場合に、記録情報をどのように取り扱
うべきか定義する必要がないから、やはり、このシステムは使用しやすい。その
代りに、これは、記録情報の位置内容により制御される。
【0021】ルックアップ・ユニットは、記録情報自体を処理する必要はな
いが、ただし、或るアドレスを、ユーザ・ユニットに参照させることで、リファ
レンス・サービスを行うという主な努めがある。これは、ディジタル形式で記録
された情報の集中的な取り扱いと分散処理を可能にする。
【0022】好適な一実施形態では、ユーザ・ユニットが記録する情報は、
第1のサブセットだけがルックアップ・ユニットに送られる複数の位置によって
表わされる。ルックアップ・ユニットがリファレンス・サービスを実行できるよ
うに、その記録された情報内のすべての位置をルックアップ・ユニットに送る必
要はなく、そのような理由で、第1のサブセットは、好ましくは、ほんの1つ又
はいくつかの位置から成っている。したがって、この情報の取り扱いは、ルック
アップ・ユニットへのトラフィックを最小限に抑えるから、さらに速く実行する
ことができる。
【0023】さらに好ましい一実施形態により、ユーザ・ユニットは、ルッ
クアップ・ユニットからのアドレスの受取りに応答して、記録情報の第2のサブ
セットを、そのアドレスに送るようになっている。この第2のサブセットは、好
ましくは、相関線などのディジタル・メッセージ情報を作成する仮想表面上の一
連の位置から成っている。このアドレスは、好ましくは、第2のサブセットが処
理及び/又は表示される受信者ユニット(例えば、コンピュータ、サーバーユニ
ット、あるいは、携帯電話又はPDA)を識別する。したがって、このアドレス
は、IPアドレス、ファックス・アドレス、電話番号、電子メール・アドレス、
又はBluetooth(R)アドレスなど、用途によって異なるタイプのものであるこ
ともある。
【0024】好ましい一実施形態により、ユーザ・ユニットは、ベース上に
コマンド・フィールドを記録するときに、その記録された情報の全部又は一部の
伝送を開始するようになっている。したがって、このベースには、コマンド・フ
ィールドが与えられ、このコマンド・フィールドを用いて、ユーザは、ユーザ・
ユニットに、その記録情報を送らせることができる。ユーザの見地からすれば、
この伝送は、受信者ユニットに対して行われるが、ユーザは、その受信者ユニッ
トについて、明確な知識を持つ必要はない。しかしながら、この伝送は、まず最
初に、ルックアップ・ユニットに対して行われ、このルックアップ・ユニットは
、その受信情報の位置内容に基づいて、該当する受信者ユニット用のアドレスを
決定して、そのアドレスを、ユーザ・ユニットに送り戻す。その後、ユーザ・ユ
ニットは、その記録情報の全部又は一部を、該当する受信者ユニットに送る。こ
のコマンド・フィールドの利点は、ユーザが、ユーザ・ユニット自体のキー又は
ボタン、あるいは情報が送られる関連コンピュータのキー又はボタンを押す必要
はなく、その代り、ユーザ・ユニットに情報を送らせる簡単な手段として、ユー
ザが、ベース上のコマンド・フィールドを利用することである。また、ユーザは
、情報をどこに送るべきか指示する必要もない。すなわち、この場所は、その情
報の位置内容で示されるからである。
【0025】この仮想表面は、少なくとも2つの座標でそれぞれ規定される
すべての位置から成る場合があって、それらの位置の絶対座標は、位置符号化パ
ターンで符号化できる。仮想表面がいくつかある場合に、第3の座標を使用すれ
ば、どの仮想表面がかかわっているのか規定できる。
【0026】この情報は、好適なにも、位置符号化パターンの少なくとも1
つのサブセットを用いて、ベース上に記録され、また、そのサブセットは、この
ベース上で再現される。したがって、この位置符号化パターンは、局部的にベー
ス上でも、また全体的に仮想表面上でも、位置を符号化する。位置符号化パター
ンを備えたベースを横切ってユーザ・ユニットを移動させると、一連の位置が記
録され、したがって、それらの位置は、ベース上に、すなわち仮想表面上の1つ
又は複数の領域内に、ディジタルグラフ、すなわちユーザ・ユニットの軌跡を作
り出す。
【0027】比喩的に、これは、広い位置符号化パターンの1つ又は複数の
サブセットすなわち部分エリアが、「切り取られて」、ベース上に載せられてい
るかのように見なされる。各部分エリアは、仮想表面上の少なくとも1つの位置
を符号化する。或る部分エリア内の位置符号化パターンを読み取ることで、その
部分エリア内の1つ又は複数の位置に対して、座標を決定でき、したがって、こ
れらの座標を用いれば、その領域の属性、それゆえ、その記録されたアドレスを
送るべきアドレスを決定することが可能となる。
【0028】ユーザ・ユニットを用いて、ベース上のメッセージ・フィール
ドに書かれたメッセージ情報を、記録情報に含めることが好ましい。このメッセ
ージ・フィールドは、仮想表面上の第1の領域内のいくつかの位置を符号化する
位置符号化パターンの第1のサブセットを含む。この第1の領域は、仮想表面上
の一連の位置の形式でメッセージ情報を記録することに専用とされる。その記録
されたメッセージ情報は、手書きされたノート又は図画の形式を取ることもあり
、すなわち、このメッセージ情報は、グラフィカル入力である。
【0029】位置符号化パターンとコマンド・フィールドを検出するユーザ
・ユニットは、まったく同一のセンサーを用いるまったく同一のユーザ・ユニッ
トであることもある。このユーザ・ユニットは、これに代えて、2つの異なるセ
ンサーを使用するか、あるいは、2つの物理的に別個のユニット(その一方が位
置符号化パターンを検出し、また他方がコマンド・フィールドを検出する)から
成る場合がある。しかしながら、まったく同一のユーザ・ユニットの使用は、さ
らにユーザフレンドリとなろう。このコマンド・フィールドが位置符号化パター
ンを備えて、同一の原理により、メッセージ情報とコマンド情報を記録できるよ
うにし、それにより、ユーザ・ユニットの設計と、その処理が簡単になることも
好ましい。さらに具体的に言えば、コマンド・フィールドは、好ましくは、仮想
表面上の第2の領域内の少なくとも1つの位置を符号化する位置符号化パターン
の第2のサブセットを備えており、この第2の領域は、その記録された情報の全
部又は一部を、好ましくはルックアップ・ユニットに送り、次に、ユーザ・ユニ
ットがルックアップ・ユニットから受け取ったアドレスに送る動作を開始するこ
とに専用とされる。
【0030】ユーザ・ユニットは、通常の顔料ベースの情報を用紙に書く目
的で使用できるディジタル・ペンである場合もあり、この情報は、同時に、ユー
ザ・ユニットにディジタル方式で記録される。さらに、ユーザ・ユニットは、情
報を記録させる他のなんらかのハンドヘルド電子装置(例えば、感圧型画面を備
えたPDA)であってもよい。この例では、情報は、ユーザが情報を画面に書く
ことで、また、画面上のどこに圧力を加えるかに基づいて位置座標を生成するこ
とで、記録することができる。
【0031】このシステムは、好ましくは、同一ルックアップ・ユニットと
すべてやり取りする複数のユーザ・ユニットを含むことができる。 ユーザ・ユニットは、好ましくは一意のユーザIDを持ち、また、記録情報の
全部又は一部の伝送に関連して、そのユーザIDをルックアップ・ユニットに送
るようになっている。この一意のIDは、例えば、具体的にこの目的でユーザ・
ユニットに蓄積されたシリアルナンバーか、あるいは、或る形式のコードである
こともある。ユーザIDは、どのユーザ・ユニットにアドレスが送られるか決定
するために、ルックアップ・ユニットで使用できる。
【0032】一実施形態では、ルックアップ・ユニットは、該当する領域に
対応付けられたプログラム・ファイルを、そのアドレスに結び付けるように構成
できる。このプログラム・ファイルは、ユーザ・ユニットにより実行される。こ
のようなやり方で、領域所有者は、その所有者の領域内に記録されたメッセージ
情報を特定のやり方で処理させた後で、ユーザ・ユニットがルックアップ・ユニ
ットから受け取ったアドレスに、そのメッセージ情報を送ることができる。
【0033】各ユーザ・ユニットは、好ましくは、ペン先を備える。ユーザ
がユーザ・ユニットを使って書くと、ペーパーコピーと、書かれた内容の電子記
述が得られる。しかしながら、これに代えて、ユーザ・ユニットは、もっぱら情
報を電子的に記録するために使用できる。
【0034】ルックアップ・ユニットで実行される上述の機能は、好ましく
は、コンピュータネットワークの一部であるサーバーユニット内の適切なソフト
ウェアを用いて達成される。
【0035】好ましい一実施形態により、位置符号化パターンの第2のサブ
セットは、複数のベース上に置かれ、情報をルックアップ・ユニットに送るため
に、共用コマンド・フィールドを生成する。このような共用コマンド・フィール
ドは、ユーザ・ユニットでのデコーディングが簡単であるという利点がある。す
なわち、これは、情報の伝送を開始できるように、1つ又はいくつかのコマンド
・フィールドを認識することだけが必要であるからである。利用可能な仮想表面
に、共用コマンド・フィールドを使用することも、さらに経済的である。
【0036】他の好ましい実施形態により、第1の領域と第2の領域は、情
報をルックアップ・ユニットに送ることに専用とされた一次主領域に組み入れら
れる。この主領域は、好ましくは、複数の同一標準領域を含み、その第1の領域
と第2の領域が、このような標準領域に組み入れられる。したがって、この主領
域は、階層構造化され、ユーザ・ユニットが、この主領域に関する詳細な科目を
効率的に、例えばアルゴリズム・ベースのデータベースの形式で蓄積できるとい
う利点がある。その結果、ユーザ・ユニットは、主領域内の異なる領域に割り当
てられた処理を、他に依存しないで、簡単に識別し、かつ開始/実行することが
でき、さらに、このことは、これらの処理の結果をディスプレイ上でユーザに示
すことができることと、ユーザが、さらなる処置を取る前にその記録情報が正し
いことを確認する機会を持つことを意味する。標準ページを利用すると、ルック
アップ・ユニットで識別されたアドレスに何を送るべきか、ユーザ・ユニットが
決定することもさらに容易となる。すなわち、主領域内の1つ以上の標準領域に
記録された情報をユーザ・ユニットが送ることができるからである。
【0037】本発明の第2の面により、これは、それぞれが仮想表面上の或
るエリアに対応し、かつそれぞれにアドレスが割り当てられている複数の領域に
ついて科目が格納されているメモリを持ち、また、ユーザ・ユニットからの少な
くとも1つの位置の受取りに応答して、どの領域に、前記少なくとも1つの位置
が属するのか決定し、その識別された領域に割り当てられたアドレスをユーザ・
ユニットに送るようになっている、情報の取り扱いのためのシステムに組み込ま
れるようになっているルックアップ・ユニットに関するものである。 このルックアップ・ユニットの利点は、そのシステムの考察から明らかである
【0038】本発明の第3の面により、これは、少なくとも1つの位置をル
ックアップ・ユニットに送り、またルックアップ・ユニットからの或るアドレス
の受取りに応答して、その記録情報の全部又は一部を前記アドレスに送るように
なっている、前記少なくとも1つの位置を含む情報を電子的に記録するユーザ・
ユニットに関するものである。
【0039】このユーザ・ユニットは、上述のものと同じ原理を利用する。
すなわち、その位置情報を使用して、情報を記録すると同時に、情報が送られる
場所を制御する。
【0040】本発明の第4の面により、これは、ユーザ・ユニットからの少
なくとも1つの位置の受取りに応答して、プロセッサに、それぞれ仮想表面上の
或るエリアに対応する複数の領域のどれに前記少なくとも1つの位置が属するか
決定させ、また、その識別された領域に割り当てられたアドレスをユーザ・ユニ
ットに送らせる命令を含むコンピュータ・プログラムに関するものである。 このコンピュータ・プログラムは、好ましくは、ルックアップ・ユニットの機
能を実現する目的で使用される。
【0041】本発明の第5の面により、これは、ユーザがユーザ・ユニット
を用いて電子的に記録する、少なくとも1つの位置を含む情報の取り扱い方法で
あって、ユーザ・ユニットが前記少なくとも1つの位置をルックアップ・ユニッ
トに送るステップと、前記少なくとも1つの位置に基づいて、ルックアップ・ユ
ニットが仮想表面上の複数の領域の1つであって、該ルックアップ・ユニットに
よってその科目が蓄積されかつ多数の位置により規定されるものを識別するステ
ップと、その識別された領域に基づいて、ルックアップ・ユニットがアドレスを
決定するステップと、ルックアップ・ユニットが、その決定されたアドレスをユ
ーザ・ユニットに送るステップとを含む方法に関するものである。 この方法の利点は、そのシステムの考察から明らかである。
【0042】
【好適な実施形態の説明】本発明とその特徴、目的、利点は、例示の目的で、
現在好ましい実施形態が示されている添付図面を参照して、以下にさらに詳しく
説明される。
【0043】序説として、本発明による情報の取り扱いのためのシステムの
全構造と、その機能を、図1と図2を参照して説明する。その後で、このシステ
ムの一部である構成要素を、とりわけ図3を参照して説明し、次に、このシステ
ムに取り入れられた仮想表面のレイアウトのさらに詳細な例を図4を参照して説
明する。最後に、このシステム内の様々な情報交換形式の例を、図5〜図9を参
照して与える。
【0044】 [一般構造と機能] 図1は、本発明によるシステムをどのように構成できるかについて一例を示し
ている。このシステムは、主として、複数の製品又はベース、複数のユーザユニ
ット、複数のネットワーク接続ユニット、及び、1つ又は複数の外部ルックアッ
プ・ユニットから成る。しかしながら、わかりやすくするために、ただ1つのベ
ース1、1つのユーザ・ユニット2、1つのネットワーク接続ユニット3、1つ
のルックアップ・ユニット4が、図1に示されている。
【0045】このシステムにより、ユーザがユーザ・ユニット2を用いて製
品1上に記録する情報の構造化管理が可能となる。製品1は、ユーザ・ユニット
2により製品1の表面上の絶対座標と解される位置符号化パターン(図には示さ
れてない)を備えている。この位置符号化パターンは、製品1の表面よりもさら
に広い全表面5上の絶対位置を符号化するようなものである。全表面5は、絶対
座標が位置符号化パターンにより符号化され得るすべての位置から成っているか
、あるいは、それらの位置により形成される。全表面5は、座標エリアすなわち
領域5'に分けられ、これらの領域には、それぞれアドレスが割り当てられる。
このアドレスは、例えば、コンピュータネットワーク上のコンピュータ(これは
、受信者ユニット6として、図1に図式的に示される)のIPアドレスであるこ
ともある。
【0046】図2は、ルックアップ・ユニット4内のメモリ7のデータ構造
の一例を示している。この場合、そのデータ構造はテーブルである。このテーブ
ル内の第1カラム8では、仮想表面5上の領域は、領域5'のコーナ用の座標(
x1,y1; x2,y2; x3,y3; x4,y4)を用いて画定される。
第2カラム9では、特定の領域に対応付けられた情報を送るべきアドレスが規定
される。わかりやすくするために、図2の構造だけが、全表面上の1つの領域に
関する科目を含む。この構造は、通常、関連アドレスを有する多数の領域に関す
る科目を含む。
【0047】ユーザが、ユーザ・ユニット2を、製品1の表面を横切って動
かすと、情報は、1つ又は複数の対の絶対座標を含むディジタルグラフの形式で
記録される。このディジタルグラフはまた、テキスト(文字)、シンボル、又は
図形などのメッセージ情報も含む。この記録された情報の全部又は一部は、自動
的に、又はコマンドに応じて、ネットワーク接続ユニット3を通じてルックアッ
プ・ユニット4に伝えられる。全表面5と、その細分に関する科目がメモリ7に
入っているルックアップ・ユニット4は、受け取られた情報の座標内容に基づい
て、その受取り情報が、どの領域5'に属するか、プロセッサ7'に識別させるソ
フトウェアを含む。この領域5'に割り当てられたアドレスは、ネットワーク接
続ユニット3を通じて、ユーザ・ユニット2に送り戻され、ユーザ・ユニット2
は、その記録情報を、ルックアップ・ユニット4から得られたアドレス(例えば
、受信者ユニット6)に、ネットワーク接続ユニット3を通じて送る。
【0048】この記録情報は、そっくりそのままルックアップ・ユニット4
に送ることができ、ルックアップ・ユニット4では、その記録情報を処理して、
上述のアドレスといっしょにユーザ・ユニット2に送り戻すことができる。それ
により、ルックアップ・ユニット4内での処理は、その記録情報の領域属性に応
じて、行われる。
【0049】これに代えて、その記録情報のただ1つの対又はいくつかの対
の座標をルックアップ・ユニット4に送って、ルックアップ・ユニット4は、上
述のアドレスをユーザ・ユニット2に戻し、次に、ユーザ・ユニット2は、その
記録情報の全部又は一部を、得られたアドレスに送る。
【0050】領域には、アドレスのほかに、ルックアップ・ユニット4のメ
モリ7内のプログラム・ファイルを割り当てることができる。その受け取られた
情報が、上記プログラム・ファイルの割当て領域内の座標を含むことが、ルック
アップ・ユニット4により決定されたときには、ルックアップ・ユニット4は、
そのプログラム・ファイルもユーザ・ユニット2に送る。このプログラム・ファ
イルは、ユーザ・ユニット2内で実行されて、その記録情報を処理し、そこで、
このように処理された情報が、その受け取られたアドレスに送られる。このよう
なプログラム・ファイルは、例えば、送られる前に、その記録情報をフォーマッ
トするか、圧縮するか、又は暗号化するか、あるいは、ユーザ・ユニット2に、
ネットワーク接続ユニット3上のディスプレイを通じて、ユーザと対話させるこ
とができる。
【0051】上述の通りのシステムにより、情報の構造化管理が可能となる
。ニーズの違う異なる関係者は、全表面5の異なる部分にアクセスすることがで
き、また関係者自身の情報をどのように取り扱うべきか制御できる。このシステ
ムは、一般的ではあるが、ただし、異なる関係者の情報を個別に取り扱えるよう
にもしている。
【0052】ユーザ自身、それぞれの場合に、その記録情報をどのように取
り扱うべきか定義する必要がないから、やはり、このシステムは使用しやすい。
その代りに、これは、その記録情報の座標と領域の属性により制御される。ユー
ザは、主として紙とペンを用いるのと同じように作業できるが、それでも、本発
明により、その記録情報を、システム内で容易に、かつ明瞭に取り扱えるから、
エレクトロニクスのあらゆる可能性を利用できる。
【0053】 [製品] 製品1は、ユーザ・ユニット2で読み取れるような座標を備えることのできる
任意の製品であってよい。これらの座標は、明示的な形式で、又はコードされた
形式で与えることができる。これらの座標は、好ましくは、製品1(紙、プラス
チックなどの任意の材料でできていることもある)上の書込み面上に配列される
。これらの座標は、コンピュータ画面に組み入れたり、又はコンピュータ画面上
に配列されることもある。このようなやり方で、タッチスクリーンと同じ機能を
持つが、環境からの影響を受けず、また画面が曲げられるという利点を持つ画面
が得られる。これらの座標は、これに代えて、コンピュータ画面又は他のなんら
かの表示画面上に電子的に表示できる。
【0054】しかしながら、この例では、製品1は、図では用紙上のいくつ
かのドットとして非常に簡略化され、かつ拡大された位置符号化パターンを、表
面全体にわたって備えている用紙から成っている。製品1上の位置符号化パター
ンは、さらに広い位置符号化パターンのサブセットを構成している。
【0055】図1に示される製品1は、複数の異なるフィールド1A〜1F
に分けられる。この例では、製品1は、電子メッセージを送ることを目的として
いる。この製品の表面は、手書き情報を記録する書込みフィールド1A、文字解
読後にアドレス情報を成す手書き情報を記録するICRフィールド1B、配送シ
ステム(電子メール、ファックス、又はSMS)の選択を記録する3つのサービ
ス選択フィールド1C〜1E、及び、「送信」フィールド1Fを持っている。こ
の種の製品の機能は、以下の説明から明らかとなる。
【0056】 [位置符号化パターン] 位置符号化パターンは、様々なやり方で構成できるが、特定の最小サイズのパ
ターンのサブセットが記録されれば、その位置符号化パターン内のこのサブセッ
トの位置、したがって、この製品上の位置を、明瞭に決定できるという一般的な
特徴を持っている。
【0057】この位置符号化パターンは、上述の米国特許第5,852,4
34号に示されるタイプのものであってよく、ここでは、各位置が特定のシンボ
ルで符号化される。
【0058】しかしながら、この位置符号化パターンは、高分解能で情報を
記録するのに使用され、さらに、この情報の種々の処理を可能にするシステムに
も使用されることが望ましい。それゆえ、位置符号化パターンは、高分解能で、
非常に多数の位置(絶対座標で与えられる)を符号化できるようなやり方で設計
されるべきである。さらに、位置符号化パターンは、製品の表面の視覚的な印象
に著しく影響したり、また、そのような視覚的印象を妨げることのないようなや
り方でグラフィカルに符号化されるべきである。位置符号化パターンはまた、高
信頼度で座標を決定できるように、検出しやすくなければならない。
【0059】それゆえ、位置符号化パターンは、好ましくは、2000年5
月26日に出願された国際特許公開WO00/73983、又は2000年10
月2日に出願された国際特許出願PCT/SE00/01895(それらの出願
は両方とも本出願人に譲渡されている)に示されたタイプのものである。これら
のパターンでは、各位置が、複数のシンボルで符号化され、また各シンボルが、
いくつかの位置の符号化に役立つ。位置符号化パターンは、少数のシンボル型で
構成されている。
【0060】大きい方のドットが「1」を表わし、また小さい方のドットが
「0」を表わす一例が、WO00/73983に示されている。
【0061】現在もっとも好ましいパターンが、PCT/SE00/018
95に示されており、ここでは、ラスタ・ポイントに対するドットの4つの異な
るずれが、4つの異なる値を符号化する。このパターンは、約0.072mmの
直径を持ち、かつ約0.3mmの公称間隔を置くきわめて小さいドットで構成さ
れている。このパターンのうち、このような6×6ドットを含む任意の部分は、
一対の絶対座標を規定する。したがって、各一対の絶対座標は、位置符号化パタ
ーンの約1.8mm×1.8mmのサブセットにより規定される。このパターン
を読み取るのに用いられるユーザ・ユニット内のセンサーでの6×6ドットの位
置決定によって、仮想表面上の絶対位置は、約0.03mmの分解能で、補間に
より計算できる。PCT/SE00/01895による位置符号化パターンのさ
らに完全な説明は、以下の付録に与えられる。
【0062】この位置符号化パターンは、多数の絶対位置を符号化できる。
各位置が6×6ドット(これらのドットはそれぞれ、4つの値の1つを持つこと
ができる)で符号化されるから、436の位置を符号化でき、これらの位置は、ド
ット間の上述の公称間隔では、460万km2の表面に相当する。
【0063】この位置符号化パターンは、約600dpiの分解能が可能な
任意のベース上に印刷できる。このベースは、その計画された用途に応じて、ど
んなサイズや形状でも取りうる。このパターンは、標準オフセット印刷技術によ
り印刷できる。赤外線光を吸収する通常のブラック・カーボンをベースとする印
刷用インキ、又は他の何らかの印刷用インキが、好ましくは使用できる。このこ
とは、カーボンをベースとしないブラックインキを含め、他のインキを使用すれ
ば、位置符号化パターンの読取りを妨げることなく、この位置符号化パターン上
に他の印刷を重ねられることを意味する。
【0064】カーボンをベースとするブラック印刷用インキを用いて印刷さ
れた上述のパターンを備えている表面は、目には、その表面の淡い灰色の濃淡(
1〜3%の濃度)のみとして感知され、これはユーザフレンドリであって、しか
も美学的にも好ましい。
【0065】もちろん、位置を規定するために、上述のものよりも少ないか
、又は多いシンボルを使用でき、またシンボル間のさらに長い、又は短い間隔を
、このパターンに利用できる。これらの例は、そのパターンの現在好ましい実施
を示すためにのみ与えられる。
【0066】 [ルックアップ・ユニット] この実施形態では、ルックアップ・ユニット4は、コンピュータネットワーク
上のコンピュータである。ルックアップ・ユニット4は、1つ又は複数のプロセ
ッサ、様々な種類のメモリ、周辺装置、及びネットワーク上の他のコンピュータ
との接続部分を有する従来のサーバーユニットとして構成されるが、ただし、こ
こに記述される機能を実行するために、新たなソフトウェアを備えている。ルッ
クアップ・ユニット4はまた、仮想表面5に関して、科目が格納されているメモ
リ7(図1を参照のこと)を、備えている。
【0067】上に示されるように、いくつかのユーザ・ユニット2は、情報
をルックアップ・ユニット4に送るように構成でき、したがって、ルックアップ
・ユニット4は、このシステム内の中心構成要素である。しかしながら、このよ
うなシステムはいくつかいっしょになって、さらに大きいシステムを形成できる
【0068】ルックアップ・ユニット4は、必ずしもグローバル・コンピュ
ータネットワークに取り入れられる必要はなく、ローカルネットワークに取り入
れることができ、例えば社内で情報を取り扱うのに使用できる。
【0069】 [仮想表面] したがって、位置符号化パターンは、きわめて広く、想像上の全表面5を構成
しており、ベースすなわち製品上にそのまま表されることはない。仮想表面5は
、位置符号化パターンが符号化できるすべての位置によって構成された仮想の表
面と見なすことができる。仮想表面5は、座標系における表面であると言うこと
ができ、したがって、この表面は、特定の分解能で、二次元に体系的に配列され
た多数の位置を含む。各位置は、2つの座標で規定できる。仮想表面が2つ以上
ある場合には、或る位置を規定するのに、3つ以上の座標を必要とし得る。
【0070】上述のように、仮想表面5は、領域5'に分けられる。各領域
5'は、異なる関係者、異なる製品、異なる処理、異なるタイプの情報などに対
して、特定のタイプの情報の取り扱いに当てることができる。下記のユーザ・ユ
ニットの説明の後で、仮想表面の詳細な一例が与えられる。
【0071】このシステム内のどの単一ユニットも、仮想表面5の全体を知
る必要はないが、ただし、その仮想表面に関する科目を、いくつかの異なるユニ
ットに分散することができる。しかしながら、システムの管理のために、中央ユ
ニットは、どの領域がすでに予約され、またどの領域が使用していないか知るこ
とが好ましい。中央ユニットは、情報の取り扱いシステムの受動的な部分である
こともあり、それゆえ、この情報の取り扱いシステム内の他のユニットに接続さ
れる必要はない。このような場合、図1に示されるルックアップ・ユニット4は
、仮想表面5の全部又は限られた部分に関する科目の選択肢を含む。
【0072】これに代えて、中央ユニットは、情報の取り扱いシステムのア
クティブな部分であることもある。例えば、図1に示されるルックアップ・ユニ
ット4は、この中央ユニットを構成している。仮想表面の広さに関する科目や、
このシステム内で取り扱われる情報に関して実行されるべき様々なコマンドの様
々な情報の取り扱い目的に専用とされる様々な領域の位置と広さに関する科目の
ように、詳細な科目が、仮想表面5に関するルックアップ・ユニット4のメモリ
に入っている。しかしながら、そのときに特定の領域を使用する独占的な権利を
持つ関係者でしか、その領域の厳密な利用に関する情報が利用できない場合があ
る。 ユーザ・ユニット2は、以下で明らかにされる通り、好ましくは、仮想表面に
ついて、少なくとも限られた知識を有する。
【0073】 [ユーザ・ユニット] 図3は、ユーザ・ユニットの一例を示しており、また、この図では、好ましい
実施形態を用いて、書込み面上に作成されたグラフィカル情報を電子的に記録し
、またこの情報に関するコマンド又は処理を開始/実行する。
【0074】ユーザ・ユニットは、ペンと同じ形状のケーシング11を備え
ている。このケーシングの短い側は、開口12を持ち、また位置符号化パターン
を備えたベース(図には示されてない)に接触させておくか、あるいは、そのベ
ースからわずかな距離だけ離しておくようになっている。
【0075】以下でデンジタルペンと呼ばれるユーザ・ユニットには、本来
、光学素子部分、電子回路部分、及び電源が入っている。 光学素子部分は、ディジタルカメラを形成し、映される表面を照らす少なくと
も1つの赤外線発光ダイオード13と、二次元画像を記録する光感応エリアセン
サー14(例えば、CCD又はCMOSセンサー)を備えている。ペンは、レン
ズ系統(図には示されてない)も含む場合がある。赤外線光は、位置符号化パタ
ーン内のシンボルにより吸収され、また、このようなやり方で、これらのシンボ
ルを、センサー14に認められるようにする。このセンサーは、好ましくは、1
秒当たり少なくとも100の画像を記録する。
【0076】ペン用の電源は、ケーシング内の別の区画に搭載されたバッテ
リ15から得られる。しかしながら、これに代えて、ペンを、外部電源に接続す
ることができる。
【0077】電子回路部分は、センサー14で記録された画像に基づいて位
置を決定する信号処理装置16、さらに具体的に言えば、センサー14から画像
を記録し、また位置符号化パターンの映されたサブセットに基づいて、仮想表面
上の位置用の絶対座標をリアルタイムで決定するようにプログラムされたマイク
ロプロセッサを有するプロセッサ・ユニットから成っている。代替実施形態では
、信号処理装置16は、ASIC(特定用途向け集積回路)又はEPGA(フィ
ールドプログラマブル・ゲートアレイ)として実施される。
【0078】こうして、位置の決定は、信号処理装置16によって実行され
、したがって、信号処理装置16は、画像内で、これらのシンボルを突き止めて
、デコードできるようにし、またこのようにして得られたコードから位置を決定
できるようにするソフトウェアを持たなければならない。当業者であれば、上述
の特許出願WO00/73983とPCT/SE00/01895の説明から、
前述のソフトウェアを設計できるはずである。
【0079】信号処理装置16は、仮想表面上の異なる領域について、また
、これらの領域が専用とされる処理について、限られた情報も持つことができる
。例えば、信号処理装置16は、仮想表面上のいくつかの点又は領域が、記録済
みの情報又は記録予定の情報に関して開始及び/又は実施されるいくつかのコマ
ンド又は処理を表わしていることを信号処理装置16が認識できるようにする科
目を、好ましくは含むことができる。ペンで認識できる好ましいコマンドは、「
記憶」、「送信」、「ToDo」、「アドレス」、及び他の同様な基本コマンド
である。ペンは、好ましくは、ペンがコマンドを検出すると、信号を与えるイン
ジケータ(図には示されてない)、例えば発光ダイオード、ブザー、又はバイブ
レータを持っている。この信号は、コマンドが記録されたことをユーザに気づか
せるのに役立つ。もちろん、これらのインジケータは、ペンが、手書き情報を記
録したという指示を与えるためにも、使用できる。
【0080】ペンは、例えば、ペンに蓄積される情報、ユーザのパーソナル
コンピュータに転送される情報、モデムを通じてファックス番号に送られる情報
、及び、所定のIPアドレスで、サーバーユニット(例えば、図1に示されるル
ックアップ・ユニット4)に送られる情報をペンが区別できるようにする情報も
含むことができる。
【0081】さらに具体的に言えば、上述のように、仮想表面上の領域は、
つねに前記IPアドレスに送られるべき情報に当てることができる。また、その
情報は、前述の領域に対応する位置符号化パターンのサブセットを用いて記録さ
れ、したがって、この領域内にある点に対する座標で表わされる。信号処理装置
16は、好ましくは、それらの記録された対の座標から、一又は数個の座標対を
選択し、この座標対をルックアップ・ユニット4に送るようにプログラムされて
いる。最後に、信号処理装置16は、そのような座標対の送信に応答して、すべ
ての記録された情報、又はそれらの情報の選択された一部を、信号処理装置16
がルックアップ・ユニット4から受け取ったアドレスに送るようにプログラムさ
れている。
【0082】このディジタル・ペンは、この実施形態ではペン先17を備え
、また、ペン先17を用いて、ユーザは、位置符号化パターンを備えた表面に、
通常の顔料ベースの書込みを行うことができる。ペン先17は、ペン先17の使
用の有無にかかわらずユーザが制御できるように、出し入れ可能である。通常の
ボールペンの場合と同じやり方で、ペン先17を出したり入れたりするボタン(
図には示されてない)は、ペン先17を出すとペンが起動するように、ペン用の
オン/オフボタンとしても機能できる。
【0083】このディジタル・ペンは、その起動と制御を行わせるボタン1
8も備えることができる。このディジタル・ペンは、例えば赤外線光又は電波を
用いて、情報をペンに、またペンから短距離無線伝送するトランシーバ19も備
えている。現在もっとも好ましい実施形態では、トランシーバ19は、Bluetoot
h(R)トランシーバである。
【0084】好ましくは、このディジタル・ペンは、ペン先17を使用する
ときに、ペン先17の圧力を測定する圧力センサー20も備えている。信号処理
装置16は、その記録された画像に基づいて、ペン先17とベースとの成す角度
、更にはペンの回転を判断するソフトウェアを備えることができる。この目的の
ソフトウェアは、出願人のスウェーデン特許出願第0000952−2号に記述
される。好ましい実施形態では、信号処理装置16は、それぞれの記録された画
像に基づいて、次の情報を決定する。すなわち、座標対、ペンとベースとの成す
角度、ペンの回転、ベースへの圧力、さらに、画像の記録時間に基づくタイムス
タンプである。しかしながら、情報の取り扱いシステムをどのように構成するか
に応じて、この座標対を、おそらく他のパラメータの任意のものとともに記録す
ることで充分である場合もある。
【0085】この記録された座標対は、圧縮された形式で処理して、蓄積す
ることができる。信号処理装置16は、例えば、一連の対の座標を分析して、こ
れらの対の座標を、位置符号化パターンを備えた表面を横切ってペンをどのよう
に移動させたかの線図からなる多角形のつながりに変換するようにプログラムで
きる。すべての記録されたデータは、バッファメモリ21に格納されて、外部ユ
ニット(例えば、図1に示されるルックアップ・ユニット4又は受信者ユニット
6)への伝送を待ち受けることができる。したがって、ディジタル・ペンは、ス
タンドアロン方式で働くことができ、すなわち、ディジタル・ペンは、そのよう
な機会があるとき、例えば、ディジタル・ペンが外部ユニットと連絡を取るとき
に、情報を送り、そこで、バッファメモリ21から記録情報を検索する。信号処
理装置16は、すべての情報を外部ユニットに転送する必要はないが、ただし、
それらの記録された座標を分析し、特定の座標エリア内の座標で表わされた情報
だけを転送するようにプログラムできることも指摘しなければならない。この情
報も、オンラインで直ちに転送できる。
【0086】信号処理装置16は、外部ユニットに送られる情報を暗号化す
るソフトウェアも持つことができる。
【0087】その記録情報のさらに簡単で、さらに時間がかからず、かつメ
モリ集約的な処理や、セキュリティに影響されやすい情報の処理を、ディジタル
・ペンで実行することも望ましい。ディジタル・ペンからの情報を処理するソフ
トウェアをインストールした、ディジタル・ペンがやり取りするローカルコンピ
ュータ、及び/又は、とりわけ文字認識(OCR)用の非常に強力なソフトウェ
ア、例えばデータベースの科目用のさらに大きい容量のメモリ、及び、情報のさ
らに高度な処理のためのさらに高速な信号処理装置を含むことができるルックア
ップ・ユニット4のように、外部ユニットでは、さらに複雑な処理を実行できる
。この処理は、受信者ユニット6でも実行できる。
【0088】情報処理をこのように分散すると、比較的に低コストでペンを
製造することができる。さらに、現行のペンをアップグレードする必要もなく、
情報の取り扱いシステムに新規アプリケーションを追加できる。これに代えて、
ペンが、新たな専用領域に関する科目や、これらの領域と関係がある情報をどの
ように取り扱うべきかについての科目、さらに新たな機能性も受け取るように、
ユーザは、そのペンを、定期的に更新することができる。
【0089】上記の例は、ディジタル・ペンの現在好ましい実施を示すため
にのみ与えられる。代替実施形態では、ペンは、画像生成装置としてのみ働き、
すなわち、センサー14で記録される画像は、或る外部ユニット(例えば、ロー
カルコンピュータ)に送られ、その外部ユニットは、上述のように、それらの画
像を処理して座標を決定し、また必要であれば、図1に示されるルックアップ・
ユニット4や受信者ユニット6などの他の外部ユニットとやり取りする。
【0090】上記の実施形態では、このパターンは、光学的に読取り可能で
あり、したがって、センサー14は、光学式である。しかしながら、このパター
ンは、光パラメータ以外のパラメータに基づくこともある。このような場合、セ
ンサーは、もちろん、関係のあるパラメータを読み取れるタイプのものでなけれ
ばならない。このようなパラメータの例は、化学的、音響的、又は電磁的なマー
クである。容量形又は誘導形のマークも使用できる。しかしながら、このパター
ンが光学的に読取り可能であることが好ましい。すなわち、この場合、そのパタ
ーンを、異なる製品上に、特に紙上に付けることが比較的に簡単であるからであ
る。
【0091】 [ユーザ・ユニットと外部ユニットとのやり取り] 例えば、メモをユーザ・ユニットに記憶させたり、科目をユーザ・ユニット内
のユーザプログラムに入力することなど、いくつかの処理は、ユーザ・ユニット
2自体により、完全に実行できる。これらの処理は、つねに、スタンドアロン方
式で、ユーザ・ユニット2により実行できる。
【0092】他の処理は、外界とのやり取りを必要とする。これらの処理は
、スタンドアロン方式で始めることができるが、ただし、ユーザ・ユニット2を
外界に接続するまで完了しない。
【0093】ユーザ・ユニット2は、上に示されるように、記録情報をルッ
クアップ・ユニット4に送り、その後で、受信者ユニット6に送るようになって
いる。図1では、記録情報は、無線手段によりネットワーク接続ユニット3に送
られ、次に、ネットワーク接続ユニット3が、その情報をルックアップ・ユニッ
ト4又は受信者ユニット6に送る。ネットワーク接続ユニット3は、携帯電話以
外の、コンピュータネットワーク(例えば、インターネット、又はローカル・カ
ンパニー・ネットワーク)へのインタフェースを持つPDA、コンピュータ、又
は、他のなんらかの適切なユニットであることもある。ネットワーク接続ユニッ
ト3は、これに代えて、ユーザ・ユニット2の一体化部分を構成できる。
【0094】ユーザ・ユニットの上記の説明により示される通り、ユーザ・
ユニット2とネットワーク接続ユニット3との間(通常、互いにかなり近い位置
にある)のやり取りは、例えばBluetooth(R)技術、又は短距離にわたって情
報を転送する他のなんらかの技術により、例えば赤外放射又は電波を通じて実行
することができる。
【0095】これに代えて、この伝送は、ケーブルを通じて行われることも
ある。例えば、ユーザ・ユニット2は、ケーブルを通じて、ネットワーク接続ユ
ニット3に接続できる。これに代えて、ネットワーク接続ユニット3は、電話回
線網又はコンピュータネットワークなどの通信ネットワークに、ケーブルを介し
て接続できるドッキング・ユニット(図には示されていない)として設計するこ
とができる。このようなドッキング・ユニットは、好ましくは、ペンスタンドと
して設計できる。ユーザ・ユニット2を、ドッキング・ユニットに入れるときに
は、自動的に、又はコマンドに応じて、ユーザ・ユニット2に、ルックアップ・
ユニット4や受信者ユニット6などの外界とやり取りさせる。ドッキング・ユニ
ットは、ユーザ・ユニット2内のバッテリ15(図2)に充電するように設計す
ることもできる。他の代替実施形態により、ドッキング・ユニットは、外界との
無線接続を確立するように設計されている。
【0096】 [仮想表面の詳細な例] 図4は、絶対座標が位置符号化パターンにより符号化され得るすべての位置を
構成するか、あるいは、それらの位置により形成される仮想表面を図式的に示し
ている。いくつかの異なる主領域101〜106が、仮想表面100上に画定さ
れる。これらの主領域は、一般に、副領域に分けられ、またこれらの副領域は、
さらなる副領域などに分けることができる。
【0097】図4に示される実施形態を考察するときに、仮想表面100は
、二値タイプ(すなわち、1と0から成る)のx座標とy座標の対から成ると仮
定され、ここでは、それらの対の座標は、x座標に対してもy座標に対しても3
6ビットの長さを呈している。したがって、位置符号化パターンは、436の点又
は位置を持つ仮想表面を構成する対の座標を符号化する。
【0098】この例では、「送信」領域101は、ユーザユニットからの「
送信」コマンドの生成用に専用とされる。「送信」領域は、例えば、x座標が0
001から始まり、またy座標が0001から始まるすべての対の座標として定
義できる。その結果、例えば、座標対内の最初の4ビットは、主領域に対するそ
の座標対の属性を示している。この例による分割を用いると、256の主領域が
得られる。
【0099】該当する例では、最初の4ビットは、主領域への属性を示し、
また特定の数の最後のビットは、主領域内の副領域のサイズを示す。「送信」領
域101では、副領域107のサイズは最小(いわゆるアトム)であり、64X
64の位置から成るか、あるいは、最後の6ビットに相当する。位置符号化パタ
ーンにおいて、ドットの間隔が0.3mmである場合、これは、約20X20m
2のパターン表面に相当する。他の26ビット(36−4−6)は、「送信」
領域101内の異なる副領域107(「送信」ボックスに対応する)を扱う。こ
のとき、副領域107の総数は426であり、すなわち4500兆を超える(4,
503,599,627,370,496)。したがって、各副領域107(「
送信」ボックス)は、x座標とy座標の5番目〜30番目のビットから成る数に
より識別できる。したがって、記録された各座標対内の最初の4ビットは、どの
主領域内にユーザ・ユニットがあるか示し、また、次に続く26ビットが、その
主領域内の或る副領域(例えば、特定の「送信」ボックス)を特定し、さらに、
最後の6ビットは、この副領域内のどこにユーザ・ユニットがあるか示す。
【0100】これらの「送信」ボックスは、好ましくは、本発明による情報
の取り扱いシステムに接続されたネットワーク上の異なる受信者に属している。
このような属性についての情報は、情報の取り扱いシステムに蓄積される。
【0101】第2の主領域102は、メモ帳情報に専用とされるものであっ
て、これはまた多数の副領域108(書込みフィールドに対応する)で構成され
る。これらの副領域108の位置に関する情報は、好ましくは、1つ又は複数の
ユーザ・ユニットがやり取りするコンピュータに蓄積されるか、あるいは、ユー
ザ・ユニット自体に蓄積される。これらの副領域108内に作成されたメモが、
メモ帳に専用とされた主領域102に属することを、そのシステムのすべてのユ
ーザがあらかじめ知るように、副領域108の位置を前もって定める。
【0102】主領域102では、各副領域108(書込みフィールド)は、
メモ帳のほとんどすべての書式に備えるように、A4ページよりも大きく、例え
ば、サイズが約1m2(約12ビットに相当する)であることが望ましい。した
がって、メモ帳用の主領域102内の副領域108(書込みフィールド)の数は
、420に等しく、すなわち約1兆(1,099,511,627,776)であ
る。
【0103】第3の主領域103は、手書き情報を記録し、また、図1に示
されるルックアップ・ユニット4などのルックアップ・ユニットに、アドレス・
クエリーを送ることに専用とされている。
【0104】 [システム内の情報交換] 必要であれば、受信者ユニットのアドレスを得る目的で、ユーザ・ユニットに
、その記録された情報の少なくとも一部をルックアップ・ユニット宛てに送らせ
る。これは、ユーザ・ユニットからルックアップ・ユニットへのアドレス・クエ
リーの送出を開始させることに専用とされた主領域又は副領域内に、その情報を
記録することで、実現できる。もちろん、ユーザ・ユニットは、仮想表面上のこ
の主領域又は副領域の位置を知らなければならない。
【0105】以下には、本発明によるシステム内の情報交換の2つの代替実
施形態の例が与えられている。これらの実施形態では、図4に示される仮想表面
100の異なる部分が使用される。
【0106】 [実施例1] 第1の代替実施例により、図4に示される主領域101内の1つ又は複数の「
送信」ボックスは、ルックアップ・ユニットへのアドレス・クエリーの送出を開
始させることに専用とされる。したがって、アドレス・クエリーに専用とされた
上記の「送信」ボックス内の位置をユーザ・ユニットがデコードする場合には、
アドレス・クエリーをルックアップ・ユニットに送る。情報は、例えば、主領域
102内の書込みフィールド上に記録され得る。ルックアップ・ユニットでは、
その書込みフィールド、又はその書込みフィールドを含む一次領域が、受信者ユ
ニットのアドレスに割り当てられる。これに代えて、「送信」ボックス、又は「
送信」ボックスを含む一次領域に、そのようなアドレスを割り当てることができ
る。
【0107】アドレス・クエリー向けの上記の共用「送信」ボックスを使用
する利点は、このボックスが、例えば、ノート・シート上にあるか、電子メール
・フォーム上にあるかどうかに関係なく、このボックスが使用されるたびに位置
符号化パターンの同一サブセットで、これを表わすことができる点である。別の
利点は、ユーザ・ユニットでのデコーディングが簡単である点である。すなわち
、これは、チェックされているのが「送信」ボックスであることだけを認識すれ
ばよく、そこで、ユーザ・ユニットが、アドレス・クエリーを起動する。
【0108】以下の説明では、図5a−bを参照して、仮想表面上の異なる
領域がどのように互いに関連づけられるかの一例が与えられている。図5aは、
「送信」領域(例えば、図4に示される「送信」領域101)からの「送信」ボ
ックス202に隣接する第1の部分エリア201(図4に示される主領域101
〜106のいずれかのサブセットとし得る。)を示している。位置符号化パター
ンを備えた製品上に物理的にマークを付けることのできるペンのストローク20
3は、ユーザ・ユニットを用いて生成された。このストローク、すなわち軌跡2
03は、部分エリア201と202の双方からの位置符号化パターンを含む広が
りを持ち、すなわち、ストローク203は、部分エリア201と202の間の境
界線を横切って延びている。
【0109】部分エリア201と202は、仮想表面100(図4)上で物
理的に切り離された異なる領域に属するから、境界線を横切るペンのストローク
203は、図5bに示される通り、2つの別々のストローク211、212と見
なすことができる。第1のストローク211と第2のストローク212との間隔
は、ここでは、破線213(ハイパーライン)で示されている。破線213は、
これら2つの部分エリア間の境界線を横切ってマークが付けられるときに記録さ
れるその一連の対の座標の不連続性を示している。好ましくは、このような不連
続性の検出を、ユーザ・ユニット内のソフトウェア、又は関連コンピュータが利
用すれば、ルックアップ・ユニットへの特定の情報の伝送を命じるか、又は開始
することができる。
【0110】図6は、共用「送信」ボックスを有する上述の代替実施例に基
づく情報交換の一例を示している。図6は、ユーザ・ユニット301やルックア
ップ・ユニット302などの相互通信ユニット、さらに、このシステム内のこれ
らのユニット間でやり取りされる情報と信号も示している。
【0111】各ユーザ・ユニット301は、以下でペンIDと呼ばれるID
303を持っている。ユーザ・ユニット301は、位置符号化パターン(図には
示されてない)付きの製品304上の第1のフィールド306内に、或る量のメ
ッセージ情報305を作成する目的で使用されている。この作成された量の情報
305は、ユーザ・ユニット301に蓄積されている。第1のフィールド306
と「送信」ボックス308との境界線を横切る「送信」ストローク307を生成
する目的でユーザ・ユニット301が使用された後で、第1の伝送段階310を
実行して、「送信」ストローク307を、ペンID303とともに、第1の情報
パケット311で送る。この伝送は、ルックアップ・ユニット302に対して行
われ、ルックアップ・ユニット302は、その情報パケット311を受け取って
、分析する。この送られた「送信」ストロークは、「送信」ボックス308用の
26ビットの修飾ビット、すなわちその関係を規定するビットしか含まない場合
もある。その最初の4ビットは、情報パケット311がルックアップ・ユニット
302に送られることを確認するために、ユーザ・ユニット301で使用されて
きたから、これらのビットは、結局、自明である。その最後の6ビットは、この
場合は、冗長ビットであって、「送信」ボックス308内で、記録が行われてい
る場合には、実際のところ、まったく重要でない。
【0112】ルックアップ・ユニット302には、仮想表面100(図4)
に関する科目を持つデータベース312が入っている。ルックアップ・ユニット
302が、第1の情報パケット311を受け取る場合には、受信者ユニット31
3のアドレスを、データベース312から検索する。
【0113】受信者ユニット313は、好ましくは、多数のサービス提供者
ユニット313〜315(一般に、ユーザ・ユニット301へのリンクとして、
ルックアップ・ユニット302を使用するサーバー)のうちの1つである。
【0114】次に、第1の応答段階320では、ルックアップ・ユニット3
02は、情報パケット311内のペンID303で規定されたユーザ・ユニット
301に、アドレス通知パケット321を送る。このアドレス通知パケット32
1は、データベース312内で見つけられた受信者アドレスを含み、したがって
、アドレス通知パケット321には、ユーザ・ユニット301が、次に、受信者
ユニット313と連絡を取るのに使用できる科目が入っている。アドレス通知パ
ケット321は、ユーザ・ユニット301が、仮想表面100(図4)のどの部
分を、受信者ユニット313に送ることができるかに関する科目、すなわち、受
信者ユニット313が、どの部分にアクセスする権利があるかに関する科目のよ
うに、さらなる科目を含むことができる。アドレス通知パケット321は、序説
として述べられるように、プログラム・ファイルも含むことができる。さらに、
ルックアップ・ユニット302は、課金信号322を受信者ユニット313に送
ることができる。これは、ルックアップ・ユニット302が提供したリファレン
ス・サービスの利用代金を支払うように、受信者ユニット313を管理している
サービス提供者に求めることを意味する。もちろん、リファレンス・サービスに
代金を要求する他のやり方も利用でき、あるいは、リファレンス・サービスが無
料であることもある。
【0115】次に、第2の伝送段階330では、ユーザ・ユニット301は
、第1の情報パケット311を受信者ユニット313に送る。この段階では、重
要な情報は、どの領域が、「送信」ストローク307(図5に示されるストロー
ク・セグメント203を参照のこと)を通じて「送信」ボックス308に対応付
けられるかである。場合によって、「送信」ボックス308に関する情報は、第
2の伝送段階330で役立つこともある。例えば、「送信」ストローク307の
ストローク・セグメントが、図4に示される主領域102内の書込みフィールド
から始まる場合には、このストローク・セグメント(図5に示されるストローク
・セグメント203に相当する)用の座標の最初の24ビットを転送でき、それ
らの24ビットのうちの最初の4ビットがその主領域を特定し、またその後に続
く20ビットが、その主領域内の関係する副領域(書込みフィールド)を特定す
るが、一方、最後の12ビットは、省略するか、又はゼロに設定できる。
【0116】コンピュータ・プログラムは、受信者ユニット313内で始ま
る。どのプログラムが始まるかは、その受け取られた情報によって決まり、例え
ば、「送信」ボックス又は書込みフィールド用の座標は、「送信」ストローク3
07によって与えられる。このコンピュータ・プログラムは、その受け取られた
情報を分析し、その後で、応答段階340において、このコンピュータ・プログ
ラムは、情報パケット311内のペンID303で規定されたユーザ・ユニット
301に送られるデータ・リクエスト341を生成する。このデータ・リクエス
ト341は、「送信」ストローク307、又は「送信」ストローク307の特定
の部分により識別される領域の全体に対応し得るコーナ座標(x1、y1; x
2、y2)で画定された長方形の中に製品304の位置符号化パターン上のマー
クを付けたデータパケットを生成せよというユーザ・ユニット301への命令を
含むことができる。図4に示される主領域102内の書込みフィールドの場合に
は、その書込みフィールドから始まるストローク・セグメント内の最初の24ビ
ットで規定されたすべての対の座標(すなわち、1平方メートルをわずかに超え
るサイズの領域上に作成されたすべてのメモ)に関して、リクエストが送られる
。このリクエストはまた、最後の同期以来、この領域に記録されたメッセージ情
報だけを対象にすることもできる。さらに、データ・リクエスト341は、その
送られたメモを、そのメモリから削除せよというユーザ・ユニット301への命
令も含むことができる。
【0117】ユーザ・ユニット301は、できるだけ、受信者ユニット31
3が、その要求された領域にアクセスする権利があるか(そのような情報が、ル
ックアップ・ユニット302からの応答メッセージ321に得られたことがある
か)どうかチェックした後で、このリクエストを実行し、最後の伝送段階350
において、この量のメッセージ情報305、すなわち仮想表面上のコーナ座標(
x1、y1; x2、y2)で画定されたエリア内で描かれた軌跡又はグラフが
入っている第2の情報パケット351を送る。情報パケット351には、以前に
ユーザ・ユニット又はプログラム・ファイルに蓄積された情報などのさらなる科
目も入れることができる。上述の通り、ユーザ・ユニット301は、例えばIC
R解読により、その記録された情報の一部をあらかじめ処理するようにプログラ
ムできる。次に、受信者ユニット313は、情報パケット351内の内容を処理
する。
【0118】段階330、段階340、段階350を、単一の伝送段階に代
えることが可能である。このことから、ユーザ・ユニット301は、どれくらい
の量の情報(すなわち、仮想表面上の特定エリア内に記録される情報)を、受信
者ユニット313に送るべきかについての科目を、他の何らかのやり方で得るも
のと想定される。このような科目は、例えば、データパケット321に含めるこ
とができるか、あるいは、仮想表面についての充分な科目が入っている場合には
、ユーザ・ユニット301で計算できる。
【0119】 [実施例2] 第2の代替実施例によれば、情報は、アドレス・クエリーに専用とされた図4
の主領域103の副領域内に記録できる。この副領域には、ルックアップ・ユニ
ット内のアドレスが割り当てられる。アドレス・クエリーは、一定の期間後直ち
に、あるいは、ユーザ・ユニットが、「送信」ボックス内の位置をデコードする
ときに、ルックアップ・ユニットに送られる。
【0120】図7は、図4のアドレス・クエリー向けの主領域103の好ま
しい構造を示している。主領域103は、ページ113の形式を取る基本要素が
入っている副領域110〜113に分けられる。各ページ113は、特定のサイ
ズであって、図8に関連してさらに詳しく説明される通り、定義済み情報の取り
扱い用のいくつかのフィールドを持っている。例えば、各主領域103は、いく
つかのセクション110に分けることができる。これらのセクションはそれぞれ
、いくつかのシェルフ111に分けられ、また、それらのシェルフはそれぞれ、
いくつかのブック112に分けられ、さらに、それらのブックのそれぞれには、
上述のページ113が入っている。副領域110〜112内の特定のレベルでは
、すべてのページ113は、同一のサイズとレイアウトを持っている。例えば、
セクション110には、異なるページを入れることができるが、一方、各セクシ
ョン110には、同一ページ113を持つシェルフ111とブック112が入っ
ている。これに代えて、各セクション110のシェルフ111には、異なるペー
ジ113を入れることができるが、一方、各シェルフ111内のすべてのブック
112は、同一ページ113を持つ。これに代えて、異なるブック112には、
異なるページ113を入れることができるが、一方、各ブック112内のページ
は同一である。さらなるこれに代えて、主領域103全体には、もちろん、すべ
ての副領域110〜112内の同一ページ113を入れることができる。
【0121】多数の同一ページを持つ実施例では、ユーザ・ユニットのメモ
リ内を簡略化した(好ましくは、アルゴリズム・ベースの)データベースを使用
できる。ユーザ・ユニットは、異なる副領域110〜112のページのサイズと
レイアウトを規定したいくつかのページ・テンプレートを、主領域103に格納
している。このようなページ・テンプレートは、同一ページを含む最上の副領域
レベルに割り当てることができる。このような縮小データベースを用いれば、ユ
ーザ・ユニットは、ルックアップ・ユニットが処理した受信者ユニットに、どの
情報(例えば、1つ又は複数のページ上に記録されているすべての情報)が送ら
れるべきか、他に依存しないで、かつ高速に計算することができる。好ましくは
、それぞれのセクション、シェルフ、ブック、ページは、識別表示(例えば、番
号)を持っている。したがって、特定の副領域(例えば、ページ)は、一連の番
号を、セクション.シェルフ.ブック.ページのごとく与えることで、容易に処
理できる。例えば、35.100.4.0は、セクション番号35内のシェルフ
番号100上のブック番号4内のすべてのページと解することができる。さらに
、各ページ上の異なるフィールドは、次のように対応するやり方で処理できる。
すなわち、セクション.シェルフ.ブック.ページ.フィールドである。
【0122】各セクション110は、特定のタイプの情報の取り扱い、例え
ば広告、通信などに当てることができる。各セクション内では、1つ又は複数の
シェルフ、ブック、又はページを、所有者に割り当てることができる。例えば、
広告主は、512 A4 ページのブックをリースできる。
【0123】上記のものは一例にすぎないことと、主領域103が、任意の
数の副領域レベルに分けられることを強調したい。
【0124】上述の通り、それぞれのセクション110、シェルフ111、
ブック112、ページ113、又はフィールドには、個々の性質を割り当てるこ
とができる。これらのページの上述のレイアウトに加えて、これらの性質は、例
えば、外部ユニット(例えば、図1に示されるルックアップ・ユニット4又は受
信者ユニット6)に送られずに記録された情報を、いつまでユーザ・ユニットが
格納すべきか示すことができる。他の性質として、すべての記録情報が、文字解
読(ICR)されることと、すべての記録情報が、直接に、すなわち「送信」ボ
ックスの記録なしに送られることが挙げられる場合もある。
【0125】各ページ113は、その提案された製品の表面上に付けられる
、位置符号化パターンのサブセットにより符号化される。このサブセットは、仮
想表面上のページ113のレイアウトの一例を示す図8を参照して、さらに詳し
く説明される通り、製品の表面上に、連続的に、あるいは、不連続的に付けるこ
とができる。
【0126】図7に示されるページ113は長方形であり、したがって、2
つの対向する角の点C1、C2用の座標で識別できる。ページ113には、全部
又は一部、前もって定められた機能を持ついくつかのフィールド114〜120
が入っている。
【0127】中央書込みフィールド114は、グラフィカル情報の記録に専
用とされる。ICRフィールド115は、そのフィールドに記録される情報の文
字解読に専用とされる。その1つ又は複数のICRフィールドは、アドレス情報
(例えば、電子メール・アドレス、ファックス番号、又は住所)にかかわるよう
に、あらかじめ定義されるか、あるいは、番号だけ、又は文字だけデコードする
ことに専用とされる。「送信」ボックス116は、記録された情報の送信を開始
することに専用とされる。そのいくつかの「送信」ボックスは、定義済みの性質
(例えば、電子メール・メッセージ、ファックス・メッセージ、又はSMSメッ
セージの送信を開始すること)を持つことができる。共用「送信」ボックス11
6が使用される場合には、代りに、このボックスに、サービス選択フィールド1
16'を割り当てることができる。これは、異なる「送信システム」(例えば、
電子メール、ファックス、又はSMS)が使用できることを示している。ローカ
ル・コマンド・フィールド117は、ユーザ・ユニットのメモリ内での処理の開
始に当てられ、例えば、該当するページ上の以前に記録されたすべての情報を、
ユーザ・ユニットのメモリから削除すること、ユーザ・ユニットのメモリ内の既
存の情報を圧縮すること、ブックマークを記録したときに書込みフィールド内に
記録されていた一連の座標を再現できるようにするために、そのブックマークを
挿し込むこと、あるいは、該当するページ上に、これまでのところ記録された情
報を、例えば、携帯電話又はローカル・コンピュータのディスプレイ上に示すこ
とに専用とされる。プロパティ・フィールド118は、ユーザ・ユニットに蓄積
された科目を外部ユニットに送る処理を開始することに専用とされる。このよう
なプロパティ・フィールド118は、例えば、ユーザのクレジットカード番号、
郵便住所、電子メール・アドレスなどの送信を開始できる。共用コマンド・フィ
ールド119は、多数の異なる用途に共通する処理、例えば、送られる情報が暗
号化されるか、又は、そのような情報に特定の優先順位が与えられる処理、ある
いは、書込みフィールド114に記録された情報を、例えばコンピュータ又は携
帯電話のディスプレイ上に表示するときに再現されるいくつかの表示プロパティ
(例えば、色、線の太さ、又は線のタイプに関するもの)が、書込みフィールド
114に記録された情報に与えられる処理、を開始することに専用とされる。署
名フィールド120は、対の座標、ユーザ・ユニットとベース間の成す角度、ユ
ーザ・ユニットの回転、及びベースへの圧力を記録することに専用とされる。
【0128】したがって、上記の例では、ページ113は、書込みフィール
ド114、ICRフィールド115、署名フィールド120などの複数のメッセ
ージ・フィールド、「送信」ボックス116、ローカルコマンド・フィールド1
17、プロパティ・フィールド118、共用コマンド・フィールド119などの
複数のコマンド・フィールド、及び、例えばサービスを選択する複数の選択フィ
ールド116'を含む。
【0129】ユーザ・ユニットは、上述の通り、アルゴリズムベースのペー
ジ・テンプレートの形式で、ページ113に関する科目を蓄積する。さらに具体
的に言えば、異なるフィールド114〜120は、ページ113上の1つ又は複
数の位置として識別できる。例えば、各「送信」ボックスは、特定の広さを持つ
ことができ、また各ページ113上の特定の位置に位置付けることができる。同
様に、各ICRフィールドは、特定の広さと、各ページ113上の特定の位置を
持つことができる。
【0130】上述の階層構造のタイプの利点は、ユーザ・ユニットが、上記
のフィールド114〜120により示された処理を、他に依存しないで、かつ簡
単に識別して、開始できる点である。したがって、これらの処理の結果は、例え
ば携帯電話、コンピュータのディスプレイ上で、あるいは、ユーザ・ユニット自
体に結び付けられたディスプレイ上で、ユーザに示すことができる。したがって
、ユーザは、その記録された情報を、このシステム内でさらに取り扱いを行う前
に、その結果が正しいことを確認する機会がある。
【0131】特定のページ、ブック、又はシェルフの所有者は、上述のタイ
プのページに基づいて、位置符号化パターン付きの製品表面を設計する機会があ
る。これは、2つの異なるやり方で実行できる。
【0132】この製品表面は、不連続のレイアウトを呈する位置符号化パタ
ーンで構成され得る。これは、上記のページ113上の異なるフィールド114
〜120の全部又は一部が「切り取られて」、所要の外観にまとめられているか
のように見なされる。したがって、製品表面上のこれらのフィールドの実際の位
置は、仮想表面上のこれらのフィールドの位置とは関係がない。すなわち、この
製品の表面上の位置符号化パターンの異なるサブセットは、仮想表面の異なる部
分から引用されるからである。
【0133】このような不連続なレイアウトにより、異なるフィールドを、
この製品の表面上に配置し、かつ、その寸法を決めることが可能となる。すなわ
ち、「送信」ボックス、書込みフィールドなどの一部を符号化する位置符号化パ
ターンは、その製品の表面上のどこにでも位置付けできる。
【0134】その製品の表面は、これに代えて、連続するレイアウトを呈す
る位置符号化パターンで構成され得る。これは、上記のページの一部が「切り取
られて」、完成レイアウトを作成しているかのように見なされて、その製品の表
面全体が、仮想表面上の並んだ座標エリア用の座標を符号化する位置符号化パタ
ーンを備えるようにしている。任意のグラフィカル情報を送り出す形式用の上記
のレイアウトは、破線により、図8に示されている。
【0135】連続位置符号化パターンは、ときには好ましい場合もある。こ
の位置符号化パターンの不連続のレイアウトは、その製品の表面上の隣接するフ
ィールド間の境界線に対して、或る距離(一般に、約1mm)では、位置符号化
パターンを持たないように求めることがおおく、この境界線の両側の座標を符号
化するサブセットが明瞭に検出できるようにしている。位置符号化パターンを持
たない上記の境界線領域は、特にその製品の表面が小さいときには望ましくない
こともある。これらの場合に、この位置符号化パターンの連続するレイアウトは
、好ましいこともある。
【0136】パターン・レイアウトが連続であるか、不連続であるかどうか
にかかわらず、その製品の表面を設計するときには、各フィールドのプロパティ
(性質)がどうあるべきか詳細に定義する機会を持てることも指摘しなければな
らない。
【0137】この位置符号化パターンのレイアウトが連続でも、不連続でも
ある場合には、図1の受信者ユニット6に送られる情報が、該当するページ用の
角の点C1、C2により画定されるという利点が得られる。したがって、ユーザ
・ユニットは、自動的に、又はコマンドに応じて、仮想表面上の角の点C1、C
2内に記録されているすべての情報を受信者に送ることができる。
【0138】図9は、階層編成済み主領域を備えた上述の代替実施例に基づ
く情報交換の一例を示している。図9は、ユーザ・ユニット401とルックアッ
プ・ユニット402などの相互通信ユニット、さらに、このシステム内のこれら
のユニット間で交換される情報と信号も示している。
【0139】各ユーザ・ユニット401は、以下でペンIDと呼ばれるID
403を持っている。製品404は、位置符号化パターン(図には示されてない
)を備え、書込みフィールド405と「送信」ボックス406を持っている。書
込みフィールド405と「送信」ボックス406内の位置符号化パターンは、ア
ドレス・クエリー向けの図1の主領域103内の位置、さらに具体的に言えばま
ったく同一のページ(例えば、図8に示されるページ113)内の位置を符号化
する。ユーザ・ユニット401は、書込みフィールド405内の或る量のメセー
ジ情報407を生成するために使用されている。この生成された量の情報407
が、ユーザ・ユニット401に蓄積されている。ユーザ・ユニット401を使用
して、「送信」ボックス406内にマーク408を生成した後で、第1の伝送段
階410を実行して、その記録された情報の1対又は複数対の座標、例えば、マ
ーク408用の座標対、又はその量の情報407用の座標対を、第1の情報パケ
ット411で、ペンID403とともに送る。このシステムが、干渉の影響をさ
らに受けにくくするために、多数の記録された対の座標を、情報パケット411
に含めることができる。このような伝送は、ルックアップ・ユニット402に対
して行われ、またルックアップ・ユニット402は、情報パケット411を受け
取って、分析する。
【0140】ルックアップ・ユニット402には、仮想表面に関する科目を
持つデータベース412が入っている。ルックアップ・ユニット402が、第1
の情報パケット411を受け取ると、データベース412から、受信者ユニット
413用に、アドレスを検索する。受信者ユニット413は、好ましくは、多数
のサービス提供者ユニット413〜415(一般に、ユーザ・ユニット401へ
のリンクとして、ルックアップ・ユニット402を使用するサーバー)のうちの
1つである。
【0141】次に、応答段階420では、ルックアップ・ユニット402は
、情報パケット411内のペンIDで規定されたユーザ・ユニット401に、ア
ドレス通知パケット421を送る。このアドレス通知パケット421は、データ
ベース412内で見つけられた受信者アドレスを含み、したがって、アドレス通
知パケット421には、ユーザ・ユニット401が、次に、受信者ユニット41
3と連絡を取るのに使用できる科目が入っている。アドレス通知パケット421
は、ユーザ・ユニット401が、仮想表面のどの部分を、受信者ユニット413
に送ることができるかに関する科目、すなわち、受信者ユニット413が、どの
部分にアクセスする権利があるかに関する科目のように、さらなる科目を含むこ
とができる。アドレス通知パケット421は、序説として述べられるように、プ
ログラム・ファイルも含むことができる。さらに、ルックアップ・ユニット40
2は、課金信号422を受信者ユニット413に送ることができる。これは、ル
ックアップ・ユニット402が提供した通知サービスの利用代金を支払うように
、受信者ユニット413を管理しているサービス提供者に求めることを意味する
。もちろん、通知サービスに代金を要求する他のやり方も利用でき、あるいは、
通知サービスが無料であることもある。
【0142】第2の伝送段階430では、ユーザ・ユニット401は、でき
るだけ、受信者ユニット413が、該当するページにアクセスする権利があるか
どうか、まず最初にチェックした後で、この量のメッセージ情報407、すなわ
ちコーナ座標(x1、y1; x2、y2)で画定された仮想表面上のページ上
の1つ又は複数のフィールド内に記録された軌跡すなわちグラフが入っている第
2の情報パケット431を送る。情報パケット431には、ユーザ・ユニット4
01を識別するペンIDや、以前にユーザ・ユニット又はプログラム・ファイル
に蓄積された情報などの追加的な科目も入れることができる。上述の通り、ユー
ザ・ユニット401は、例えばICR解読により、その記録された情報の一部を
あらかじめ処理するようにプログラムできる。次に、受信者ユニット413は、
情報パケット431内の内容を処理する。
【0143】 [応用例] 情報の取り扱いとしてここで説明された技術は、多数の応用例に使用できる。
例示は、以下に与えられるが、どの点においても、完全であることを目的として
いない。
【0144】例えば、受信者ユニットは、電子メール(特に、グラフィカル
電子メール)、ファックス・メッセージ、SMSなどの電子メッセージを処理す
るコンピュータ又はサーバー・ユニットであることもある。
【0145】受信者ユニットは、これに代えて、例えばインターネット上の
Webページへの手書き情報の発行、あるいは手書き情報の蓄積を提供するコン
ピュータ又はサーバー・ユニットであることもある。
【0146】さらなる別法として、受信者ユニットは、注文用紙、広告など
からの商品又はサービスの注文を管理するコンピュータ又はサーバー・ユニット
であることもある。
【0147】ルックアップ・ユニットから得られるアドレスは、これに代え
て、コンピュータ、PDA、携帯電話、ファックス機などのローカル・ユニット
を指すこともある。この場合、ユーザ・ユニットは、そのネットワーク接続ユニ
ットを通じて、あるいは、直接にそのトランシーバを通じて、その記録された情
報の全部又は一部を、例えば、IPアドレス又はBluetooth(R)アドレスで識
別されたローカル・ユニットに送ることができる。
【0148】ルックアップ・ユニットから得られるアドレスはまた、ユーザ
・ユニットが、その記録された情報の全部又は一部を、そのネットワーク接続ユ
ニット又はそのトランシーバを通じて送る電子メール・アドレス、ファックス番
号などであることもある。
【0149】これに代えて、ルックアップ・ユニットから得られるアドレス
は、その受け取られた情報の取り扱いの際にアドレスを利用する受信者ユニット
に、その記録された情報の全部又は一部といっしょに転送できる。ルックアップ
・ユニットから得られるこのようなアドレスは、住所、電子メール・アドレス、
ファックス番号などである場合もある。このような場合、受信者ユニットのアド
レスは、例えば、ユーザ・ユニットのメモリにあらかじめ記憶させるか、又は、
その記録された情報に基づいてユーザ・ユニットで計算するか、あるいは、ルッ
クアップ・メモリから得ることができる。
【0150】 [付属書] 以下に、国際特許出願PCT/SE00/01895による好適な位置符号化
パターンを再掲する。 図10は紙のシートA1の形をした製品の一部を示しており、その表面A2の
少なくとも一部上には、位置決定を可能にする光学的に読取り可能な位置符号化
パターンA3が設けられている。
【0151】位置符号化パターンは、マークA4を備えており、これは、「
パターン」としての外観を備えるよう、表面A2に整然と配列されている。紙の
シートは、X座標軸とY座標軸を有する。位置の決定は、本製品の表面全域で実
行することができる。他の例においては、位置決定を可能とする表面が、製品の
一部分を構成するようにできる。
【0152】パターンは、例えば、この表面に書かれ又は作図されている情
報の電子的象徴を提供するために用いることができる。電子的象徴は、ペンで表
面に書き込みを行っている間に提供することができ、これは、位置符号化パター
ンの読み取りにより、紙のシート上のペンの位置を連続的に決定することによっ
て可能となる。
【0153】位置符号化パターンは、仮想ラスター及び複数のマークA4を
備え、仮想ラスターは、目にも見えず、また表面上の位置を決定するための装置
によって直接検出することもできないものであり、また、複数のマークのそれぞ
れは、その配置に依存して、以下に説明する1から4の4つの値のうちの1つを
表している。ここで、明確にする目的から、図10の位置符号化パターンは、拡
大して示されていることが指摘されなければならない。更に、紙のシートの一部
のみが示されている。
【0154】位置符号化パターンは、全書き込み表面上の部分表面の位置が
、所定サイズの如何なる部分表面に関しても、この部分表面上のマークによって
一意に決定されるよう配列されている。第1及び第2の部分表面A5a,A5b
は、図10において破線で示されている。第2の部分表面は、部分的に第1の部
分表面と重なっている。第1の部分表面A5a上に配置された位置符号化パター
ンの部分(ここでは、4×4のマーク)は、第1の位置を符号化し、第2の部分
表面5b上に見つけられる位置符号化パターンの部分は、第2の位置を符号化す
る。位置符号化パターンは、従って、隣り合う第1及び第2の位置に関し部分的
に同じである。このような位置符号化パターンを、本明細書では、「フローティ
ング(浮動的)」と呼ぶ。各部分表面は、特定の位置を符号化する。
【0155】図11a〜dは、マークの設計方法及びその基準位置A6に対
する配置方法を示している。基準位置A6(これは、また、ラスター点と呼ぶこ
とができる。)は、ラスター線A8の交点により表される。マークA7は、円形
のドットの形をしている。マークA7及びラスター点A6は、これらで、シンボ
ルを構成する。
【0156】一実施形態において、ラスター線間の距離は300μmであり
、ラスター線間の角度は90度である。他のラスター線間の間隔としては、例え
ば、100dpiの倍数の解像度を有しているプリンタやスキャナに合わせるた
めに、254μmが可能であるが、これは、25.4mm/100(すなわち、
254μm)の点の間の距離に対応している。
【0157】マークの値は、従って、基準位置に対してマークがどこに配置
されているかに依存している。図11の例では、4つの位置が可能であり、それ
らは、基準位置から伸びている各ラスター線上にある。基準位置からのずれは、
全ての値に関し、同じ大きさである。
【0158】各マークA7は、基準位置A6に対してずらされており、基準
位置の上にはマークは無い。更に、各基準位置毎にただ1つのマークだけがあり
、このマークは、その基準位置に対してずらされている。これを、パターンを構
成するマークに適用する。表面上には、パターンの一部でなく、従って、符号化
に寄与しない他のマークがあってよい。このようなマークは、例えば、小さい塵
、表面上の絵や図形からの意図しない点やマーク、意図されたマークであってよ
い。表面上のパターン化されたマークの位置は、十分に定義されているので、パ
ターンは、このような干渉の影響を受けない。
【0159】一実施形態において、マークは、基準位置A6に対し、ラスタ
ー線A8に沿って50μmだけずれた位置にある。このずれは、好ましくは、ラ
スター間隔の1/6であり、こうすれば、特定のマークが属する基準位置を決定
することが相対的に容易となる。このずれは、少なくともラスター間隔のおおよ
そ1/8とすべきであり、そうしなければ、ずれの決定が困難になり、解像度の
要求が高くなる。一方で、このずれは、マークが属する基準位置を決定できるよ
うにするためには、ラスター間隔のおおよそ1/4以下とすべきである。
【0160】ずれは、ラスター線に沿っている必要は無く、マークを分割さ
れた四分区間内に配置することができる。しかしながら、マークがラスター線に
沿ってずらされている場合には、マーク間の距離が最小になり、以下に詳細に説
明するように、ラスター線を再現することに用いることができるという利点があ
る。
【0161】各マークは、おおよそずれ量と同じか僅かに小さい半径を有す
るおおむね円形ドットで構成されている。半径は、ずれ量の25%から120%
とできる。この半径が、ずれ量よりも大きい場合、ラスター線を決定することが
困難となる。この半径が極めて小さい場合、マークを記録するためにより高い解
像度が要求される。
【0162】マークは、円や丸まったものである必要は無く、あらゆる好適
な形状、すなわち、正方形や三角などを使用することができる。
【0163】通常、各マークは、センサーチップの2、3の画素をカバーす
るが、これらの画素の重心が記録又は計算され、続く処理で使用される。従って
、マークの正確な形状は、重要ではない。よって、相対的に簡単な印刷処理が使
用でき、これで、要求されるずれ量を、マークの重心が備えていることが保証さ
れる。
【0164】以下では、図11aのマークは値1を、図11bのマークは値
2を、図11cのマークは値3を、図11dのマークは値4を表している。
【0165】各マークは、従って、1から4の4つの値のうちの1つを表し
ている。これは、位置符号化パターンが、X座標用の第1の位置符号と、Y座標
用の第2の位置符号に分割できることを意味している。この分割は、以下のよう
になる。
【0166】
【表1】
【0167】このように、各シンボル値は、Xコード用の第1の値(この場
合はビット)、及びYコード用の第2の値(この場合はビット)に変換される。
この方法で、2つの完全に独立したビットパターンがパターンを用いて得られる
。逆にいえば、2又はそれ以上のビットパターンは、図11に従う複数のマーク
によりグラフィカルに符号化される全体パターンに統合することができる。
【0168】各位置は、複数のマークにより符号化される。この例では、二
次元、すなわち、X座標とY座標の位置を符号化するために、4×4のマークを
使用する。
【0169】位置コードは、1と0の数字列から構成されるが、そのビット
列には、その数字列内で同じ4ビットの並びが1度しか現れないという特性があ
る。ビット列は循環的なものであり、数字列の終わりを数字列の先頭に結合した
場合にも、同様にその特性が適用される。従って、4ビットの並びは、常時、ビ
ット列内で一意に決まった位置を持っている。
【0170】ビット列が4ビットの並びに対して前述した特性を持っている
場合、そのビット列は最大16ビット長にできる。しかし、この例では、以下の
ように7ビット長のビット列を使用する。 「0001010」
【0171】このビット列は、列内の位置番号を符号化する以下のような7
つの一意な4ビットの並びを含む。
【0172】
【表2】
【0173】X座標の符号化では、符号化される表面全域に渡って、ビット
列は縦列内に順に書き込まれ、左の縦列K0はX座標のゼロ(0)に対応する。
1つの縦列において、ビット列は、従って、連続して複数回繰り返される。
【0174】符号化は、隣り合う縦列内の隣り合うビット列間における差、
すなわち位置のずれに基づく。差の大きさは、開始する隣り合う縦列のビット列
内における位置番号(すなわち、ビットの並び)によって決まる。
【0175】具体的には、第1の縦列Kn内の4ビットの並びにより符号化
され、従って値(位置)0〜6を持てる位置番号と、隣り合う縦列Kn+1内の対
応する「高さ」における隣り合う4ビットの並びにより符号化される位置符号と
の間の7を法とする差Δnを取る場合、その結果は、位置、すなわち、差が得ら
れる2つの縦列に沿う「高さ」に拘わらず、同じになる。従って、2つの縦列の
2つのビットの並びについての位置番号間の差を使用して、Y座標の全てに対し
て一定であるX座標を符号化できる。
【0176】この例では、表面上の各位置が4×4のマークを含む部分表面
により符号化されているので、4つの垂直のビットの並びがあり、従って、それ
ぞれが値0から6を持つ3つの差をX座標を符号化するために利用できる。
【0177】パターンは、コード・ウィンドウFに分割され、各コード・ウ
ィンドウは4×4のマークからなるという特性を有する。従って、4つの水平の
ビットの並び及び4つの垂直のビットの並びが利用でき、3つの差がX方向で生
成でき、4つの位置番号がY方向で得られる。これら3つの差及び4つの位置番
号は、X方向及びY方向における部分表面の位置を符号化する。X方向で隣り合
うウィンドウは、図10に示すように、共通の縦列を持つ。従って、第1のコー
ド・ウィンドウF0,0は、縦列K0,K1,K2,K3からのビットの並び、及び行
0,R1,R2,R3からのビットの並びを含んでいる。X方向では差が用いられ
るので、X方向及びY方向において対角に隣り合うウィンドウ、すなわちウィン
ドウF1,1は、縦列K3,K4,K5,K6からと、行R4,R5,R6,R7からのビ
ットの並びを含んでいる。X方向における符号化のみを考えるとき、コード・ウ
ィンドウは、Y方向に無制限に伸びるものとして考えることができる。同様に、
Y方向における符号化のみを考えるとき、コード・ウィンドウは、X方向に無制
限に伸びるものとして考えることができる。このようなX方向及びY方向に無制
限に伸びる第1及び第2のコード・ウィンドウは、それぞれ協同して図10に示
したタイプのコード・ウィンドウ、例えばF0,0を構成する。
【0178】各ウィンドウは、X方向におけるウィンドウの位置を与えるウ
ィンドウ座標Fxと、Y方向におけるウィンドウの位置を与えるウィンドウ座標
yとを有する。従って、ウィンドウと縦列との間の対応関係は、以下のように
なる。 Ki = 3 Fxj = 4 Fy
【0179】符号化は、以下のような方法、すなわち、1つの差Δ0が常に
値1又は2になり、これは、X方向におけるコード・ウィンドウの位置を表す番
号の最下位桁S0を指し、他の2つの差Δ1,Δ2が3〜6の範囲の値になり、こ
れらは、コード・ウィンドウの座標のための2つの上位桁S1,S2を指すように
して行われる。従って、Xコード内では差が0になるものは、コードパターンが
対称的になってしまうので、許容されない。言い換えると、縦列は、その差が、
以下のようになるように符号化される。 (3〜6); (3〜6); (1〜2); (3〜6); (3〜6); (1〜2); (3〜6); (3〜6); (1〜2);
【0180】従って、各X座標は、3と6の間の2つの差Δ1,Δ2、これに
続く1か2の1つの差Δ0によって符号化される。最小の差Δ0から1を差し引き
、他の差から3を差し引くと、3つの数字S2,S1,S0が得られるが、これは
、混合基数において、X方向におけるコード・ウィンドウの位置番号を直接与え
、ここから、X座標が、以下に示す例のように、直接決定できる。コード・ウィ
ンドウの位置番号は、以下になる。 S2 × (4×2) + S1 × 2 + S0 × 1
【0181】前述した原理を使用して、コード・ウィンドウ0,1,2..
.31を、3個の差により表される3つの数字からなるコード・ウィンドウの位
置番号を用いて符号化できる。これらの差が、上記の数字列に基づいたビットパ
ターンを使用して符号化される。ビットパターンは最終的に、図11のマークを
使用してグラフィカルに符号化される。
【0182】多くの場合、4×4のマークからなる部分表面を読み込んだと
き、多くの場合において、部分表面は1つのコード・ウィンドウに一致しないの
で、X座標を符号化する完全な位置番号を得ることができないが、X方向におけ
る隣接する2つのコード・ウィンドウをカバーするので、2つの位置番号の部分
を得ることができる。そして、これらの番号の最下位桁S0は、常に1か2であ
るので、どの数字が最下位のものであるか分かり、完全な位置番号を容易に再構
築することができる。
【0183】Y座標は、コード・ウィンドウを用いたX座標で使用したのと
ほぼ同じ原理に従って符号化される。循環型の数字列(X符号化に使用したのと
同じ数字列)は、位置を符号化する表面に渡って水平行に繰り返して、書き込ま
れる。X座標の場合とちょうど同じ様に、この行は、数字列内の異なった位置か
ら始める、すなわち、異なるビットの並びを使用して始める。しかし、Y座標に
対しては差を使用せず、各行のその数字列の開始位置に基づいた値を使用して座
標を符号化する。4×4のマークのX座標が決定されると、4×4のマーク内の
Yコード内に含まれている行の数字列内の開始位置を実際に決定できる。
【0184】Yコードにおいて、最上位桁S0は、これを特定の範囲内の値
を持つただ1つの数にすることによって、判断される。この例では、4つの行の
内の1つの行を、その行がコード・ウィンドウ内の最下位桁S0に関係している
ことを示すために、数字列内の位置0〜1から始め、他の3つの行を、コード・
ウィンドウ内の他の桁S1,S2,S3を示すために、数字列内の位置2〜6の何
れかから始める。従って、Y方向に、以下のような値の並びが存在する。 (2〜6); (2〜6); (2〜6); (0〜1); (2〜6); (2〜6); (2〜6); (0〜1); (2〜6);
【0185】従って、各コード・ウィンドウは、2と6の間の3個の値、並
びにこれに続く0と1の間の値を使用して符号化される。
【0186】小さい値から0を差し引き、他の値から2を差し引くと、X方
向に対応する方法で、混合基数におけるY方向の位置S3,S2,S1,S0が得ら
れ、この位置からコード・ウィンドウの位置番号を直接決定できる。すなわち、 S3 ×(5×5×2)+S2 ×(5×2)+S1 × 2 +S0 × 1
【0187】上記の方法を使用して、コード・ウィンドウに関し、X方向の
4×4×2=32個の位置番号を符号化できる。各コード・ウィンドウは、3つ
の縦列からのビット並びを備え、これは、3×32=96個の縦列、すなわちX
座標を与える。更に、コード・ウィンドウに関し、Y方向に5×5×5×2=2
50個の位置番号を符号化できる。このような位置番号のそれぞれは、4つの行
からの水平ビット並びを備え、これは、4×250=1000個の行、すなわち
Y座標を与える。このように、合計して96000個の座標位置を符号化できる
【0188】しかし、Xの符号化は差に基づいているので、最初のコード・
ウィンドウにおける1番目の数字列が始まる位置を選択できる。この1番目の数
字列が7個の異なった位置から始められることを考慮すると、7×96000=
672000個の位置を符号化できる。X及びY座標が決定された場合、第1の
縦列K0にある第1の数字列の開始位置が計算できる。第1の数字列の前述した
7個の異なる開始位置は、製品上の異なる頁や書き込み面を符号化できるように
する。
【0189】理論上、4×4のマーク(それぞれが4つの値を持つ)を持っ
た部分表面は、44*4個の位置を符号化でき、これは、4,294,967,2
96の位置に相応する。部分表面の位置における浮動的な決定を可能とするため
に、6000(4294967296/672000)を超える冗長性がある。
【0190】冗長性は、部分的に前記差の大きさにおける制約に含まれてお
り、また、部分的に位置コードに使用する16のうちの7ビットだけとしたこと
に含まれている。しかしながら、この後者のものは、部分表面の回転位置を決定
するのに用いることができる。前記ビット列内の次のビットが前記4ビットの並
びに追加された場合、5ビットの並びが得られる。5番目のビットは、使用され
る部分表面の直ぐ外の隣接ビットを読み取ることによって得られる。このような
追加ビットは、通常、容易に利用できる。
【0191】センサーによって読み取られる部分表面は、4つの異なる回転
位置、すなわち、コード・ウィンドウに対し0、90、180又は270度回転
している可能性がある。部分表面が回転しているこれらのケースにおいて、コー
ドの読み取りは、しかしながら、読み取られたコードが、それが0度の回転角で
読み取られた場合と比較して、X方向又はY方向の何れか又は双方に反転及び逆
転させたものになる。ここでは、以下のテーブルに従うマークの値の僅かに異な
る復号化が使用されるものとする。
【0192】
【表3】
【0193】前述の5ビットの並びは、正しい方向で、且つ、逆転も反転も
されていない形でのみ、前記7ビット列内に現れるという性質を持っている。こ
れは、ビット列(0001010)がただ2つの「1」を含んでいるという事実
から明らかである。従って、全ての5ビットの並びは、少なくとも3つの0を含
んでいなければならず、これは、逆転(更には反転)した時には、起こりえない
3つの1になる。よって、ビット列内の位置番号を持っていない5ビットの並び
が見つけられたときは、この部分表面は、おそらく回転されていると結論付ける
ことができ、新しい位置がチェックされる。
【0194】本実施形態に従う発明を更に説明するために、次に、前述の実
施形態における位置コードに基づく特別の例を示す。
【0195】図12は、位置を決定する装置によって読み込まれる4×4の
マークを含む画像の一例を示している。 これらの4×4のマークは、次の値を持っている。 4 4 4 2 3 2 3 4 4 4 2 4 1 3 2 4
【0196】これらの値は、次の2進XコードとYコードを表している。 Xコード: Yコード: 0 0 0 0 0 0 0 1 1 0 1 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 1 0 0 1 0 1 0
【0197】Xコード内の垂直方向のビットの並びは、ビット列内の位置2
0 4 6を符号化している。縦列間の差は−2 4 2であり、7を法とす
る剰余は5 4 2になる。これは、混合基数で、(5−3)×8+(4−3)
×2+(2−1)=16+2+1=19のコード・ウィンドウの位置番号を符号
化する。最初に符号化されるコード・ウィンドウは位置0である。よって、1〜
2の範囲内にあり、部分表面の4×4のマーク内に見られるこの差は、20番目
の差になる。更に、このような差のそれぞれに対する全部で3つの縦列が存在し
、開始の縦列が存在するので、4×4のXコードの一番右の縦方向の並びがXコ
ードの61番目(縦列60)の縦列に属し(3×20+1=61)、一番左の縦
方向の並びが58番目(縦列57)に属する。
【0198】Yコードの水平方向のビットの並びは、数字列内の位置0 4
1 3を符号化する。これらの水平方向のビットの並びは、58番目の縦列から
始まるので、行の開始位置は、これらの数字から57を引いたものの7を法とす
る剰余であり、開始位置が6 3 0 2になる。混合基数の数に変換すると、こ
れは6−2、3−2、0−0、2−2=4 1 0 0になる。ここで、3番目の
桁が注目している数字内の最下位桁である。次に、4番目の桁が次の数字内の最
上位桁である。この場合、これは、注目している数字内のものと同じにならなけ
ればならない(注目している数字が位置の全てで取り得る最大の数から構成され
る場合に、例外が発生する。その場合、次の数字の始まりが、注目している数字
の始まりよりも1大きくなることが分かる)。
【0199】次に、4桁の数字の位置が、混合基数で、0×50+4×10
+1×2+0×1=42になる。 従って、Yコードの3番目の水平ビットの並びが、43番目のコード・ウィン
ドウに属し、これは0か1の開始位置を持ち、そして、このようなコード・ウィ
ンドウのそれぞれについて全部で4行あるので、3番目の行が43×4=172
番になる。 従って、この例で、4×4のマークを備える部分表面の一番左上の角の位置が
(58,170)になる。
【0200】4×4グループにおけるXコード内の垂直ビットの並びが行1
70上で始まるので、全パターンのX縦列は、数字列の位置((2 0 4 6)
−169) mod 7=1 6 3 5から始まる。最後の開始位置(5)と最初
の開始位置の間で、数字0〜19が混合基数で符号化され、混合基数での数字0
〜19の表示を合計することによって、これらの縦列の間の合計差を得る。これ
を行なう簡単なアルゴリズムがこれら20個の数字を生成し、直接それらの数を
合計することになる。結果の総和はsと言われる。よって、紙や書き込み面は、
(5−s)mod 7によって得られる。
【0201】コード・ウィンドウを識別できるようにするために、部分表面
においてどのビットが最下位のものであるかを決定する他の方法を、以下に説明
する。最下位ビット(LSB)は、部分表面の差における最小の数、又は最小位
置番号として定義される。このようにして、座標の最大使用可能な数の減少(冗
長性)は、相対的に小さい。例えば、前述の例のX方向における第1のコード・
ウィンドウは、全て、LSB=1、及び2と6の間の他の数を持つことができ、
これは25個のコード・ウィンドウとなり、次のコード・ウィンドウは、LSB
=2、及び3と6の間の他の数を持つことができ、これは16個のコード・ウィ
ンドウとなり、次のコード・ウィンドウは、LSB=3、及び4と6の間の他の
数を持つことができ、これは9個のコード・ウィンドウとなり、次のコード・ウ
ィンドウは、LSB=4、及び5と6の間の他の数を持つことができ、これは4
個のコード・ウィンドウとなり、次のコード・ウィンドウは、LSB=5、及び
6である他の数を持つことができ、これは1個のコード・ウィンドウとなり、総
計で、前述の例の32個に対し、55個のコード・ウィンドウを持つ。
【0202】上記の例で、一実施形態が説明され、その中で、各位置は4×
4のマークを使用して符号化され、7ビットの数字列が使用された。もちろん、
これは、ほんの一例にすぎない。位置は、より多くの又はより少ない数のマーク
を使用して符号化できる。両方の方向で同じ数である必要がない。数字列を異な
った長さにし、2進数以外にしても良いし、他の基数、例えば16進コードに基
づくことも可能である。X方向の符号化とY方向の符号化に異なった数字列を使
用可能である。マークは、値の異なる数字を表すことができる。Y方向の符号化
を、差によって実行することもできる。
【0203】実用的な例において、部分表面として、6×6のマークからな
るものが使用され、この場合、ビット列は、最大26ビット、すなわち64ビッ
トとすることができる。しかしながら、部分表面の回転位置を決定する能力を持
たせるために、51ビットのビット列、すなわち51個の位置を使用する。この
ようなビット列の例は、以下のとおりである。 000001100011111010101101100110100010
100111011110010
【0204】このような6×6のマークからなる部分表面は、46*6個の位
置を符号化でき、前記0.3mmのラスター寸法では、巨大な表面となる。
【0205】7ビット列を用いた前述のものと同様の方法で、本発明に従え
ば、前記特性は、部分表面を、少なくともその中央において、部分表面の両側の
1ビットを含むように拡大して、6×6のシンボルの部分表面内の3番目及び4
番目の行において、8個のマーク(1個は部分表面の各側)が読み取られるよう
にし、これをY方向も同様とするという方法で利用できる。前述の51ビットを
含むビット列は、6ビットのビット並びが、ただ1度だけ出現し、6ビットの前
記ビット並びを含む8ビットの並びが、ただ1度だけ出現し、決して逆転した位
置又は反転及び逆転されたときには出現しないという特性を有している。このよ
うにして、部分表面の回転位置は、行3、行4、縦列3及び/又は縦列4におけ
る8ビットを読み取ることによって、決定できる。回転位置が分かれば、部分表
面は、処理を続ける前に、正しい位置に回転することができる。
【0206】できるだけランダムなパターンを得ることが望ましく、こうす
れば、過度に対称的な領域は出現しない。6×6のマークを備える部分表面が、
図11a〜11dに従った異なる位置の全てを有するマークを含むパターンを得
ることが望ましい。更にばらつき度を増大し、繰り返しの特性を避けるために、
「シャッフル」と呼ばれる方法が使用できる。コード・ウィンドウ内の各ビット
並びは、所定の開始位置から始まる。しかしながら、ずれ量が分かっているのな
ら、水平方向における開始位置をずらすことができる。これは、各最下位ビット
(LSB)を、隣接する行に対し、独立ずれ方向量で配置する。このずれ方向量
は、各行が水平方向にずらされる量を規定する。図10のY軸は、「スパイク跡
」のように見える。
【0207】4×4のコード・ウィンドウを用いた上述の例において、この
ずれ方向量は、LSB=0に対し、1,2,4,0とすることができ、LSB=
1に対し、2,2,3,0とすることができる。これは、番号2と0をそれぞれ
引いた後、処理を続ける前に、上述のずれ量がビット並びの位置番号から差し引
かれる(5を法とする剰余で)こととなることを意味する。上述の例において、
Y座標に関し、混合基数で数字4 1 0 0(S2,S1,S0,S4)が得られ、
ここで、右から2つめの数字が最下位桁(LSB)である。ずれ方向量1,2,
4,0が数字4と1に用いられるので(LSB=0)、2が4から引かれてS2
=2となり、4が1から引かれて(5を法とする剰余で)S1=2となる。数字
0=0は変わらずに残る(最下位桁に対するずれ方向量の値は、常に0である
)。最終的に、数字S4は次のコード・ウィンドウに属し、これはLSB=1で
あり、第2のずれ方向量が使用される。従って、2が0から差し引かれ(5を法
とする剰余で)、S4=3となる。
【0208】同様の方法が、Y座標のコードを変えるために使用できる。し
かしながら、上述の例においては差0が使用されておらず、コードは既に相対的
にランダムに分散されているので、X座標を変える必要性は小さい。
【0209】上記の例で、マークをドットとしているが、もちろん、別の形
状にすることもできる。例えば、マークは、仮想ラスター点から始まり、そこか
ら所定の位置に伸びる線や楕円から構成できる。ドット以外の他のシンボル、た
とえば、正方形、長方形、三角形、円、楕円とすることができ、また、塗り潰さ
れたものでも、そうでないものでもよい。
【0210】上記の例では、マークは、正方形の形の部分表面内で、位置の
符号化に使用されている。部分表面は例えば、六角形などの別の形にすることも
可能である。マークは、直交するラスターにおけるラスター線に沿って配置され
る必要はなく、例えば60度などの他の角度のラスターにおけるラスター線に沿
うような他の配列を持ち得る。極座標系を使用してもよい。
【0211】三角形又は六角形の形をしたラスターを使用することもできる
。例えば、三角形のラスターでは、各マークを6つの異なる方向にずらすことが
でき、66*6の部分表面位置に相応するより膨大な容量を提供する。六角形のラ
スター、蜂の巣状パターンでは、各マークは、ラスター線に沿って3つの異なる
方向にずらすことができる。
【0212】前述したように、マークは、必ずしもラスター線に沿ってずら
される必要はなく、他の方向にずらす、例えば、それぞれを正方形ラスター・パ
ターンの四分区間内に配置することができる。六角形ラスター・パターンにおい
ては、マークを4又はそれ以上の異なる方向、例えば、ラスター線に沿うものと
ラスター線に対し60度の角度にある線に沿うものとで6つの方向にずらすこと
ができる。
【0213】位置コードを検出するには、仮想ラスターが決定されなければ
ならない。これは、方形ラスターにおいては、別のマーク間の距離を調べること
によって行う。2つのマーク間の最も短い距離が、水平方向において値1と3又
は垂直方向において値2と4を持つ2つの隣接したマークから導かれなければな
らない。これによって、これらのマークが2つのラスター点の間の1つのラスタ
ー線上に配置される。このようなマークの組みが検出された場合に、関連するラ
スター点(基準位置)が、ラスター点間の距離とラスター点からのマークのずれ
量の知識を使用して決定され得る。1度、2つのラスター点の位置が決定される
と、他のマークへの測定された距離を使用して、ラスター点間の距離の知識から
、次のラスター点が決定できる。
【0214】マークがラスター線に沿って50μmずれており、それぞれが
300μm離れている場合、2つのマークの最小距離、例えば値1と3を持った
マークにおける距離は200μmになる。次に小さい距離は、例えば、値1と2
を持ったマークの間であり、これは255μmとなる。従って、最小距離と次に
小さい距離との間には、相対的に区別可能な差がある。対角における差は、また
大きいものである。しかしながら、ずれ量が50μmより大きくなる、例えば、
75μm(1/4)以上である場合、対角のものが問題を引き起こし、マークが
属する基準位置の決定が困難となり得る。ずれ量が50μm以下、例えば、おお
よそ35μm(1/8)以下の場合、最小距離は230μmとなり、267μm
である次の距離とで大きな差がない。この場合、光学読み取りに対する要求が増
大する。
【0215】マークは、それ自身のラスター点を覆うべきでなく、従って、
ずれ量の2倍以上の直径(200%)を持つべきでない。しかしながら、これは
厳密なものではなく、所定のオーバーラップ(例えば、240%)は許容できる
。最初に、センサーの解像度及びパターンを生成するのに使用する印刷プロセス
での要求によって、この最小サイズが決定される。しかしながら、マークは、ゴ
ミやセンサーのノイズによる問題を避けるために、実用上、ずれ量のおおよそ5
0%以下の直径とすべきでない。
【0216】前述の実施形態において、ラスターは直交グリッドであった。
これはまた、他の形状、例えば、60度の角度を有する菱形グリッド、三角又は
六角グリッドなどでもよい。
【0217】ずれは、4方向前後のもの、例えば、六角仮想ラスターに沿う
3方向のずれが使用できる。直交ラスターにおいては、ラスターの再生を容易に
するために、2つのずれのみを使用すればよい。しかしながら、4方向における
ずれが好ましく、また、6か8方向も可能である。
【0218】前記実施形態においては、利用できる最長の循環数字列は使用
されていない。その結果として、各種の方法で、例えば、エラー訂正、消去した
又は隠れたマークの置き換えなどのための冗長度が保証される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるシステムの略図である。
【図2】このシステムに組み込まれたルックアップ・ユニット内のメモリの
データ構造の一例を示す図である。
【図3】ユーザ・ユニットの内部略図である。
【図4】異なる目的に当たられる主領域を有する仮想表面を、図1よりもさ
らに詳しく示した略図である。
【図5a】「送信」コマンドの生成の一例を示した略図である。
【図5b】「送信」コマンドの生成の一例を示した略図である。
【図6】このシステム内のユニット間で情報を交換する第1の実施形態のい
くつかの例を示した略図である。
【図7】図4の仮想表面上の階層編成済み主領域内の副領域をさらに詳しく
示した略図である。
【図8】図7の主領域のもっとも低いレベルでの副領域のレイアウトの一例
を示した略図である。
【図9】このシステム内のユニット間で情報を交換する第2の実施形態のい
くつかの例を示した略図である。
【図10】好ましい一実施形態による位置符号化パターンを備えている製品
を示した略図である。
【図11】位置符号化パターンの好ましい一実施形態において、どのように
マークを設計し、位置付けできるかを示した略図である。
【図12】位置を符号化するのに用いられる4X4のシンボルの例を示した
略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 0000939−9 (32)優先日 平成12年3月21日(2000.3.21) (33)優先権主張国 スウェーデン(SE) (31)優先権主張番号 0000952−2 (32)優先日 平成12年3月21日(2000.3.21) (33)優先権主張国 スウェーデン(SE) (31)優先権主張番号 0001239−3 (32)優先日 平成12年4月5日(2000.4.5) (33)優先権主張国 スウェーデン(SE) (31)優先権主張番号 PCT/SE00/01667 (32)優先日 平成12年8月30日(2000.8.30) (33)優先権主張国 スウェーデン(SE) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ロジャー・アストローム スウェーデン国 エス−116 36 ストッ クホルム イルスタガータン 29 (72)発明者 ジャン・アンダーソン アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サニ ー ベール コベントリー コート 824 Fターム(参考) 5B068 BC03 BD02 BD17 CC11

Claims (46)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報の取り扱いのためのシステムであって、 複数の領域(5’;101−120)についての科目が記憶されているルック
    アップ・ユニット(4;302;402)であって、前記複数の領域のそれぞれ
    が、少なくとも1つの仮想表面(5:100)上の1つのエリアを表すと共に、
    アドレス付けがなされているものと、 前記仮想表面(5:100)上の少なくとも1つの位置を含む情報を電子的に
    記録し、該少なくとも1つの位置を前記ルックアップ・ユニット(4;302;
    402)へ送信するよう構成されたユーザ・ユニット(2;301;401)と
    を備え、 前記ルックアップ・ユニット(4;302;402)が、前記ユーザ・ユニッ
    ト(2;301;401)からの前記少なくとも1つの位置の受信に応じて、該
    少なくとも1つの位置が属する領域を識別し、該識別された領域に割り付けられ
    た前記アドレスを前記ユーザ・ユニット(2;301;401)へ送信するよう
    構成されていることを特徴とするシステム。
  2. 【請求項2】 各位置が少なくとも2つの座標によって定義されるものであ
    る請求項1に記載のシステム。
  3. 【請求項3】 前記ユーザ・ユニット(2;301;401)により記録さ
    れた前記情報が複数の位置を含み、その第1のサブセット(311;411)の
    みが前記ルックアップ・ユニット(4;302;402)へ送信される請求項1
    又は2に記載のシステム。
  4. 【請求項4】 前記ユーザ・ユニット(2;301;401)が、前記ルッ
    クアップ・ユニット(4;302;402)からの前記アドレスの受信に応じて
    、前記記録した情報の第2のサブセット(351;431)を前記アドレスへ送
    信するよう構成されている請求項1,2又は3に記載のシステム。
  5. 【請求項5】 前記記録した情報の前記第2のサブセット(351;431
    )が、仮想表面(5;100)上の位置の連続を含み、それらの位置が相関線な
    どのディジタル・メッセージ情報を生成するものである請求項4に記載のシステ
    ム。
  6. 【請求項6】 前記ユーザ・ユニット(2;301;401)が、固有のユ
    ーザ識別子(303;403)を有すると共に、前記少なくとも1つの位置の送
    信に関連して、前記ユーザ識別子を前記ルックアップ・ユニット(4;302;
    402)へ送信するよう構成されている先行する請求項の何れか1つに記載のシ
    ステム。
  7. 【請求項7】 前記ルックアップ・ユニット(4;302;402)が、前
    記ユーザ・ユニット(2;301;401)からの前記少なくとも1つの位置の
    受信に応じて、更に、前記識別された領域へ割り付けられたプログラム・ファイ
    ルを前記ユーザ・ユニット(2;301;401)へ送信するよう構成されてい
    る先行する請求項の何れか1つに記載のシステム。
  8. 【請求項8】 前記少なくとも1つの位置がここで記録されるベース(1;
    304,404)を更に備えた先行する請求項の何れか1つに記載のシステム。
  9. 【請求項9】 前記ユーザ・ユニット(2;301;401)は、前記ベー
    ス(1;304,404)上のコマンド・フィールド(1F;308;406)
    が記録されると、前記記録した情報の全部又は一部の送信を開始するよう構成さ
    れている請求項8に記載のシステム。
  10. 【請求項10】 前記仮想表面(5;100)が、位置符号化パターンが符
    号化できるだけの絶対座標を持った全位置からなり、前記位置符号化パターンの
    少なくとも1つのサブセットが、前記ベース(1;304,404)上に再生さ
    れ、前記ユーザ・ユニット(2;301;401)が、前記ベース(1;304
    ,404)上の前記位置符号化パターンの少なくとも1つのサブセットを用いて
    、前記少なくとも1つの位置を記録するものである請求項8又は9に記載のシス
    テム。
  11. 【請求項11】 前記記録した情報が、前記ユーザ・ユニット(2;301
    ;401)を用いて前記ベース(1;304,404)上のメッセージ・フィー
    ルド(1A,1B;306;405)に書かれたメッセージ情報(305;40
    7)を含み、前記メッセージ・フィールド(1A,1B;306;405)が、
    前記仮想表面(5;100)上の第1の領域内の位置を符号化した前記位置符号
    化パターンの第1のサブセットを含み、前記第1の領域が、前記仮想表面(5;
    100)上の位置の連続の形でメッセージ情報(305;407)を記録するこ
    と専用にされた請求項10に記載のシステム。
  12. 【請求項12】 前記ユーザ・ユニット(2;301;401)が、前記メ
    ッセージ・フィールド(1A,1B;306;405)上のメッセージ情報(3
    05;407)を記録するための少なくとも1つのセンサー(14)を備えてい
    る請求項11に記載のシステム。
  13. 【請求項13】 前記ユーザ・ユニット(2;301;401)が、前記メ
    ッセージ情報(305;407)及びコマンド・フィールド(1F;308;4
    06)の記録用の単一のセンサー(14)を備え、該センサー(14)が、前記
    ベース(1;304,404)上の前記位置符号化パターンの少なくとも1つの
    サブセットを記録することにより前記記録を行う請求項12に記載のシステム。
  14. 【請求項14】 前記コマンド・フィールド(1F;308;406)は、
    前記仮想表面(5;100)上の第2の領域内の少なくとも1つの位置を符号化
    した前記位置符号化パターンの第2のサブセットを備え、前記第2の領域が、前
    記記録した情報の全部又は一部の送信を開始することの専用にされた請求項11
    ,12及び13に記載のシステム。
  15. 【請求項15】 前記第2の領域が、前記記録した情報の全部又は一部の前
    記ルックアップ・ユニット(4;302;402)への送信を、前記ユーザ・ユ
    ニット(2;301;401)内で開始することの専用にされた請求項14に記
    載のシステム。
  16. 【請求項16】 前記第1の領域及び/又は前記第2の領域が、前記ルック
    アップ・ユニット(4;302;402)内の前記アドレスに割り付けられてい
    る請求項14又は15に記載のシステム。
  17. 【請求項17】 前記位置符号化パターンの第2のサブセットは、複数のベ
    ース(1;304,404)に配置され、前記ルックアップ・ユニット(4;3
    02;402)への情報の送信のための共用コマンド・フィールド(107)を
    形成する請求項14,15又は16に記載のシステム。
  18. 【請求項18】 前記第1及び第2の領域は、前記ルックアップ・ユニット
    (4;302;402)への情報の送信専用にされた一次主領域(103)に含
    まれている請求項14,15又は16に記載のシステム。
  19. 【請求項19】 前記主領域(103)は、複数の同一の標準領域(113
    )を含んでおり、前記第1及び第2の領域が、このような標準領域(113)に
    含まれている請求項18に記載のシステム。
  20. 【請求項20】 前記ユーザ・ユニット(2;301;401)が、前記主
    領域(103)及び前記標準領域(113)についての科目を記憶する請求項1
    9に記載のシステム。
  21. 【請求項21】 前記ユーザ・ユニット(2;301;401)が、前記第
    2の領域を前記標準領域内の1つ又は複数の位置として記憶する請求項20に記
    載のシステム。
  22. 【請求項22】 前記ベース(1;304,404)上の前記位置符号化パ
    ターンが、前記標準領域(113)の並んだ部分である請求項19,20及び2
    1に記載のシステム。
  23. 【請求項23】 前記ユーザ・ユニット(2;301;401)が、前記標
    準領域(113)の少なくとも1つの上に記録された情報を前記アドレスへ送信
    するよう構成されている請求項19〜22の何れか1つに記載のシステム。
  24. 【請求項24】 前記アドレスが、コンピュータ、サーバー・ユニット、携
    帯電話又はPDA等の受信者ユニット(6;313;413)を識別するもので
    ある先行する請求項の何れか1つに記載のシステム。
  25. 【請求項25】 前記ユーザ・ユニット(2;301;401)が、前記ル
    ックアップ・ユニット(4;302;402)からの前記アドレスの受信に応じ
    て、前記アドレスを前記受信者ユニット(6;313;413)へ送信するよう
    構成されている先行する請求項の何れか1つに記載のシステム。
  26. 【請求項26】 前記ルックアップ・ユニットが、コンピュータ・ネットワ
    ーク内のサーバー・ユニット(4;302;402)である先行する請求項の何
    れか1つに記載のシステム。
  27. 【請求項27】 前記ユーザ・ユニット(2)を前記ルックアップ・ユニッ
    ト(4)に接続するよう構成された、携帯電話、PDA、ケーブル接続されたモ
    デム又はコンピュータ等のネットワーク接続ユニット(3)を更に備える先行す
    る請求項の何れか1つに記載のシステム。
  28. 【請求項28】 前記ネットワーク接続ユニット(3)が、前記ユーザ・ユ
    ニット(2)を保持するドッキング・ユニットとしてデザインされている請求項
    27に記載のシステム。
  29. 【請求項29】 情報の取り扱いのためのシステム内に含まれるよう構成さ
    れたルックアップ・ユニットであって、 複数の領域(5’)についての科目を記憶するメモリ(7)であって、前記複
    数の領域のそれぞれが、仮想表面(5:100)上の1つのエリアに対応すると
    共に、アドレス付けがなされているものを備え、 ユーザ・ユニット(2;301;401)からの少なくとも1つの位置の受信
    に応じて、該少なくとも1つの位置が属する領域を決定し、該識別された領域に
    割り付けられたアドレスを前記ユーザ・ユニット(2;301;401)へ送信
    するよう構成されているルックアップ・ユニット。
  30. 【請求項30】 前記ユーザ・ユニット(2;301;401)からの前記
    少なくとも1つの位置の受信に応じて、更に、前記識別された領域へ割り付けら
    れたプログラム・ファイルを前記ユーザ・ユニット(2;301;401)へ送
    信するよう構成されている請求項29に記載のルックアップ・ユニット。
  31. 【請求項31】 前記ルックアップ・ユニットが、コンピュータ・ネットワ
    ーク内のサーバー・ユニット(4;302;402)である請求項29又は30
    に記載のルックアップ・ユニット。
  32. 【請求項32】 少なくとも1つの位置を含む情報を電子的に記録するため
    のユーザ・ユニットであって、該少なくとも1つの位置を、アドレス検索のため
    にルックアップ・ユニット(4;302;402)へ送信し、該アドレスを受信
    し、更に、前記ルックアップ・ユニット(4;302;402)からの前記アド
    レスの受信に応じて、前記アドレスへ前記記録した情報の全部又は一部を送信す
    るよう構成されたユーザ・ユニット。
  33. 【請求項33】 前記ユーザ・ユニットにより記録された前記情報は、複数
    の位置を含んでおり、その第1のサブセット(311;411)のみが前記ルッ
    クアップ・ユニット(4;302;402)へ送信される請求項32に記載のユ
    ーザ・ユニット。
  34. 【請求項34】 前記ユーザ・ユニットが、前記ルックアップ・ユニット(
    4;302;402)からの前記アドレスの受信に応じて、前記記録した情報の
    第2のサブセット(351;431)を前記アドレスへ送信するよう構成されて
    いる請求項32又は33に記載のユーザ・ユニット。
  35. 【請求項35】 前記記録した情報の第2のサブセット(351;431)
    が、仮想表面(5;100)上の位置の連続を含み、それらの位置が相関線など
    のディジタル・メッセージ情報(305;407)を生成するものである請求項
    34に記載のユーザ・ユニット。
  36. 【請求項36】 前記ユーザ・ユニットが、固有のユーザ識別子(303;
    403)を有すると共に、前記少なくとも1つの位置の送信に関連して、前記ユ
    ーザ識別子を前記ルックアップ・ユニット(4;302;402)へ送信するよ
    う構成されている請求項32〜35の何れか1つに記載のユーザ・ユニット。
  37. 【請求項37】 前記ユーザ・ユニットが、ディジタル・ペン等のハンドヘ
    ルド・デバイスからなる請求項32〜36の何れか1つに記載のユーザ・ユニッ
    ト。
  38. 【請求項38】 ユーザ・ユニット(2;301;401)からの少なくと
    も1つの位置の受信に応じて、該少なくとも1つの位置が属する複数の領域であ
    って、その各領域が仮想表面(5;100)上の1つのエリアに対応するものを
    決定し、該識別された領域に割り付けられたアドレスを前記ユーザ・ユニット(
    2;301;401)へ送信するよう、プロセッサを動作させる命令を含むこと
    を特徴とするコンピュータ・プログラム。
  39. 【請求項39】 少なくとも1つの位置を含み、ユーザによりユーザ・ユニ
    ット(2;301;401)を用いて電気的に記録される情報を取り扱うための
    方法であって、 前記ユーザ・ユニット(2;301;401)が、前記少なくとも1つの位置
    をルックアップ・ユニット(4;302;402)へ送信し、 前記少なくとも1つの位置に基づいて、前記ルックアップ・ユニット(4;3
    02;402)が、仮想表面(5;100)上の複数の領域のうちの1つであっ
    て、これについての科目を前記ルックアップ・ユニット(4;302;402)
    が記憶し且つ多数の位置により規定されるものを識別し、 前記識別された領域に基づいて、前記ルックアップ・ユニット(4;302;
    402)がアドレスを決定し、 前記ルックアップ・ユニット(4;302;402)が、前記決定されたアド
    レスを前記ユーザ・ユニット(2;301;401)へ送信する、 ことを特徴とする方法。
  40. 【請求項40】 前記ユーザ・ユニット(2;301;401)が、前記情
    報を生成する複数の位置を記録し、前記ユーザ・ユニット(2;301;401
    )が、前記複数の位置の第1のサブセット(311;411)のみを前記ルック
    アップ・ユニット(4;302;402)へ送信する各ステップを含む請求項3
    9に記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記ユーザ・ユニット(2;301;401)が、前記ル
    ックアップ・ユニット(4;302;402)からの前記アドレスを受信したと
    きに、前記記録した情報の第2のサブセット(351;431)を前記アドレス
    へ送信するステップを含む請求項40に記載の方法。
  42. 【請求項42】 前記アドレス及び/又は前記記録した情報の第2のサブセ
    ットの少なくとも一部を、前記第2のサブセット(351;431)が前記アド
    レスへ送信される前に、前記ユーザに対し表示し、該ユーザからの確認の後に、
    該第2のサブセット(351;431)を前記アドレスに送信する各ステップを
    含む請求項41に記載の方法。
  43. 【請求項43】 前記情報を、仮想表面(5;100)上の全位置を符号化
    した位置符号化パターンの少なくとも1つのサブセットを備えたベース(1;3
    04,404)上に記録し、前記ユーザ・ユニット(2;301;401)が、
    前記ベース(1;304,404)上の前記位置符号化パターンの少なくとも1
    つのサブセットを記録する各ステップを含む請求項39〜42の何れか1つに記
    載の方法。
  44. 【請求項44】 前記ユーザ・ユニット(2;301;401)が前記ベー
    ス(1;304,404)上のコマンド・フィールド(1F;308;406)
    を記録したときに、前記記録した情報の全部又は一部の送信を開始するステップ
    を含む請求項43に記載の方法。
  45. 【請求項45】 前記ユーザが、前記ベース(1;304,404)上のメ
    ッセージ・フィールド(1A,1B;306;405)にメッセージ情報(30
    5;407)を書き込むステップを含み、前記メッセージ・フィールド(1A,
    1B;306;405)が、前記仮想表面(5;100)上の第1の領域内の位
    置を符号化した前記位置符号化パターンの第1のサブセットを含んでおり、前記
    第1の領域が、前記仮想表面(5;100)上の位置の連続の形でメッセージ情
    報を記録すること専用にされた請求項43又は44に記載の方法。
  46. 【請求項46】 前記ユーザ・ユニット(2;301;401)は、それが
    、前記仮想表面(5;100)上の第2の領域内の少なくとも1つの位置を符号
    化する前記位置符号化パターンの第2のサブセットを検出したときに、前記記録
    した情報の全部又は一部の送信を開始するステップを含み、前記第2の領域が、
    前記記録した情報の全部又は一部の送信を開始すること専用にされた請求項45
    に記載の方法。
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