JP2003518512A - 標識アスコルビン酸誘導体 - Google Patents

標識アスコルビン酸誘導体

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Abstract

(57)【要約】 少なくとも一つの検出可能部分を含む、式 【化1】 〔式中、XはOHまたはSHまたはNHまたは−L−Z;XおよびXは、同一または異なり、各々H、C1−4アルキル、ベンジル、保護基または−L−Z、XはHまたはC1−4アルキル、Lは0−10原子の鎖を含むリンカー、Zは検出可能な部分を含む基である〕の化合物は、転移性骨疾患の診断および予後および放射線療法に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の技術分野および発明の背景) 本発明は、転移性骨疾患の診断または放射線療法に有用な化合物のクラス、そ
れらを含む医薬製剤、疾患の診断および疾患進行のモニタリングおよび処置にお
けるそれらの使用、およびそれらの製造法に関する。
【0002】現在の骨造影剤 骨は、約70−80%の乳癌および前立腺癌が骨に転移する、一般的な転移疾
患の部位である。肺、甲状腺、腎臓および膀胱癌もまた骨に転移する。腫瘍細胞
が骨髄にインプラントされたら、それらは骨芽細胞を活性化する生化学メディエ
ーターを放出する。骨スキャンで検出される骨芽細胞応答は、2次応答である。
骨芽細胞は、転移性骨疾患に付随する病因に含まれる骨−産生細胞である。活性
化骨芽細胞は大量のコラーゲンを産生し、その構造上の役割に加えて、骨芽細胞
の分化に重要である。
【0003】 転移性骨疾患の診断は、4つの方法の一つで達成し得る−ラジオグラフィー、
CTスキャン、放射性同位体骨スキャンまたはMRI。放射性同位体骨スキャン
は、ここ25年間、標準的初期造影法である。骨スキャンのための通常のトレー
サーは99mTc−メチレンジホスフォネート(99mTc−MDP)である。99m
Tc−HMDP(ヒドロキシ−メチレンジホスフォネート)および99mTc−HE
DP(1−ヒドロキシエチル−1,1−ジホスフォネート)も使用し得る。これら
の試薬は広義に類似の特性を有する。約550−750MBq(15−20mCi)
を注射し、高い骨取り込み(注射用量の30−50%)が2時間以内に起こる。ス
キャンは、血液および/または組織からの遅いクリアランスのために、典型的に
薬剤の投与後3−4時間に行なう。20−30分間の獲得時間の全身イメージン
グ(前部/後部)は、高品質、良好な解像度および高感度/特異性のイメージを作
る。
【0004】 99mTc−MDPは、骨のヒドロキシアパタイトのカルシウムに吸着される。
この過程は、骨芽細胞活性のレベルおよび骨格血管分布像により影響される。活
性骨形成の部位で主に取り込みがあり、蓄積の量は血流レベルに感受性である。
骨スキャンは、したがって、骨から疾患過程への代謝的応答を反映し、代謝的活
性活性が性質上新生物形成、外傷または炎症性であるかに無関係である。したが
って、トレーサーは上昇した骨ターンオーバーの任意の部位に蓄積され、スキャ
ンはしたがって、非常に非特異的である。
【0005】 ホットスポットにもたらされる骨芽細胞転移はサイズに無関係に検出されるが
、骨溶解性疾患の結果としてもたらされるコールド(フォトペニック(photopenic
))スポットは、検出されるために一定サイズに到達しなければならない。
【0006】 放射性同位体スキャンの一般的な利点は、広い視野、低料金、低罹病率、骨格
転移の高感受性、任意の患者での操作の容易さおよび相対的に低い全体線量であ
る。
【0007】現在の放射性同位体骨造影剤に付随する欠点および問題 トレーサー蓄積は、ターンオーバーの上昇した速度の任意の骨格部位で起こり
得、この場合、機能的または血管情報を提供しない。骨スキャンが低い感受性を
有するために、スキャンから異常の性質は決定できず、したがって、良性および
悪性病変はしばしば識別できない。技術はまた解剖学的に不正確である。骨への
結合は、コラーゲンがまだ製造される限り、腫瘍細胞が死んだ後もまだ起こる。
結果として、骨回復と腫瘍進行の区別がなく、処置の効果をモニターするのが困
難な結果が出る。骨回復のための99mTc−MDP取り込みの増加は、処置後6
ヶ月から見ることができ、フレア応答として既知である。
【0008】 骨溶解性疾患において正味のコラーゲンの産生はなく、したがって、偽陰性が
起こる−いくつかのまたは全ての病変を見落とす。このような陰性スキャンは、
臨床および研究室所見で再評価する必要がある。決定的でないなら、ラジオグラ
フィーを使用し、まだ決定的でないなら骨生検またはMRIを使用する。
【0009】 99mTc−MDPの低特異性は、異常の性質例えば良性対悪性病変が検出でき
ないことを意味する。既知の原発性腫瘍の患者において、骨スキャンにおける複
数のホットスポットは転移を示す。しかし、50%のこれらのホットスポットは
、他の非転移病変であり得る。したがって、99mTc−MDPで観察される特異
性の欠失は、しばしばラジオグラフ相関により達成すべきである(陽性ラジオグ
ラフは、骨スキャンがより感受性であるために転移を確認するが、陰性ラジオグ
ラフはそれらを除外しない)。
【0010】 MRIが、主にその骨髄における異常を証明する能力のためにしばしば選択さ
れる。しかしながら、MRIは処置、骨折および腫瘍による変化を区別できず、
長い骨のスキャンにあまり適していない。
【0011】 現在の放射性同位体骨造影剤に付随する問題にも関らず、その独特の性質によ
り、無症候性患者における転移のスクリーニングの第一選択薬である。しかしな
がら、陰性スキャンは、常に偽陰性の可能性のために診療および研究室所見によ
り再評価しなければならない。更に、異常スキャンの非転移的原因の可能性も常
に考慮する必要性がある。決定的でない所見は、一般にラジオグラフィーでの補
助的な検査をすることになる。診断がまだ不確かである場合、骨生検またはMR
Iを行なうであろう。
【0012】 したがって、転移骨病変に特異性を有し(その病変タイプとは対照的に)、一つ
のイメージングプロトコールで、更なる検査の必要なく臨床的に有用な情報を提
供できる診断的造影剤の必要性がある。
【0013】 骨格転移は、原発性腫瘍の処置に使用される化学療法またはホルモン療法に応
答し得る。それらはまた照射または、骨再吸収を遮断するために設計された新規
クラスのビスホスホネート(BP)薬剤のような薬剤に応答し得る。ビスホスホネ
ートは、骨再吸収の阻害に強い効果を有し、悪性腫瘍の高カルシウム血症のため
の最適な処置である。処置は、多発性骨髄腫および乳癌における骨格合併症の数
および速度を減少でき、乳癌および骨髄腫の待機療法的化学療法の後の骨におけ
る進行性疾患の発症を遅くできる。BPはまた約50%の患者における相対的転
移骨疼痛を軽減するが、これはBPが経口で摂取した場合に十分に効かず、耐容
性でないため、静脈内注射を必要とする。処置への応答は、生化学的マーカー、
例えばコラーゲン架橋の排泄により測定できる。放射性同位体はまた骨転移の処
置に使用される[Ben-Josef & Porter, Ann Med. 29, 31-35,(1997);Lewington,
Phys Med Biol. 41, 2027-2042(1996)]。89Srは、疼痛の一時抑えへの使用
が成功している。他の骨−探索同位体は、32P(骨髄毒性の副作用)、153
m(EDTMPと錯体形成)および186Re(HEDPと錯体形成)を含む。
【0014】 14CおよびH−標識アスコルビン酸誘導体が既知である。Yamamoto et al
[Appl. Radiat. Isot. 43, 633-639(1992)]は、6−デオキシ−6−[18F]フ
ルオロ−L−アスコルビン酸(18F−DFA)、すなわち環状スルフェートのフ
ッ素イオンの求核置換を介して陽電子放射同位体[18F]で標識されたアスコル
ビン酸誘導体。この化合物の体内分布(biodistribution)は、ラットおよび繊維
肉腫担持マウスで試験されている。Yamamoto et al [Radioisotopes, 44, 93-98
(1995)]はまた18F−DFAのWistar正常ラット、アスコルビン酸合成できな
いODSラットおよびRG−G6神経膠腫を大脳内にインプラントされたWistar
雄ラットでも試験し、そして[Nucl. Med. Biol., 23, 479-486(1996)]は虚血後
再潅流後のラット脳における18F−DFAのインビボ取り込みおよび分布を試
験している。
【0015】 18F−DFAの骨取り込みは非常に低く、標識アスコルビン酸誘導体が全般
的に骨イメージングに、または特に転移性骨疾患イメージングのいずれかに有用
であるという示唆はない。加えて、18Fは1.8時間の半減期を有し、したが
って、わずか数時間(合成および精製時間を含む)しか有用ではない。このような
PET(陽電子放射断層撮影法)薬剤の臨床的使用は、サイクロトロンを部位上に
有する非常に制限された数の医学的部位に限定される。
【0016】 発明の要約 本発明は、転移性骨疾患の検出およびモニタリングのための診断的薬剤ならび
にこのような疾患の放射線療法を含む。薬剤は、外部イメージング(例えばシン
チグラフィーまたはMRIでの)に適した検出可能部分、例えば放射性核種また
は常磁性金属イオンで標識されたアスコルビン酸を含む。
【0017】 非標識アスコルビン酸は式:
【化3】 を有する。
【0018】 本発明の薬剤は、増加した骨ターンオーバーの部位に提示される骨芽細胞への
蓄積により作用する。これらの部位は、転移性骨疾患、ならびに他の骨病因に付
随する過増殖の領域を含む。アスコルビン酸誘導体が活性病変の骨芽細胞によっ
てのみ取りこまれるため、骨芽細胞病変の高い診断的および予想的値であり、疾
患進行の急速モニタリングを可能にする。アスコルベートの使用はまた、付随す
る骨芽細胞活性による融解病変の可視化を通した偽陰性スキャンの発生を防止し
得、また特異的取り込み機構のために早い小病変の診断を可能にし得る。正常骨
への取り込みは起こり、取り込みが非常に増加する部位である病変部位への局在
化のために有効である
【0019】 発明の詳細な説明。 第1の態様において、本発明は式:
【化4】 〔式中、 XはOHまたはSHまたはNHまたは−L−Z; XおよびXは、同一または異なり、各々H、C1−4アルキル、C1−4
ルオロアルキル、ベンジル、保護基または−L−Z; XはHまたはC1−4アルキル; Lは0−10原子の鎖を含むリンカー; Zは検出可能な部分を含む基; 但し、本化合物は少なくとも一つの検出可能な部分を含む〕 の化合物を提供する。
【0020】 Xは好ましくは−L−Zである。XおよびXは好ましくはHまたはC アルキル、最も好ましくはXおよびXの両方ともがHである。Xは好まし
くはHまたはCアルキル、最も好ましくはHである。リンカーLは適当には0
−10原子鎖を含み、式(A)m 〔式中、 Aが−CR−、−CR=CR−、−CC−、−NRCO−、−CONR−、
−O(CO)−、−(CO)O−、−SONR−、−NRSO−、−OCR
、−SCR−、−NRCR−、C4−8シクロヘテロアルキレン基、C4− シクロアルキレン基、C5−12アリレン基またはC3−12ヘテロアリレン
基; mは0から10の整数; 各R基は独立してH、C1−4アルキル、C1−4アルケニル、C1−4アルキ
ニル、C1−4アルコキシアルキルまたはC1−4ヒドロキシアルキルから選択
される〕 を有するリンカー基である。
【0021】 Lは好ましくは0−4原子鎖を含む。 好ましい化合物は:
【化5】 〔式中、X−X、LおよびZは上記で定義の通り〕 の定義された立体化学を示す。
【0022】 “検出可能部分”なる用語は、ヒトに投与した後の外部イメージングに適し、
放射性核種を放出でき、ここで放射性核種が軟組織に浸透できるガンマ照射を放
射するガンマ−エミッター、ベータ−エミッターまたは低エネルギーX線エミッ
ターを照射するものである、物質である。11Cおよび18Fのような陽電子エ
ミッターである放射性核種は、本発明の範囲外である。Hおよび14Cは、外
部イメージングまたは放射線療法のいずれにも適さない放射性同位体であり、し
たがってまた本発明の範囲外である。検出可能な部分はまた:MRIイメージン
グのための13C−富化化合物の13C炭素原子のような1個以上の過分極化原
子;MRIのための造影剤のような常磁性部分(例えばガドリニウム(III)、また
はマンガン(II)のようなある種の金属イオン);X線造影イメージングのための
イオパミドールのような放射線不透過性部分(コンピューター処理断層撮影法)ま
たは超音波造影剤。好ましくは、検出可能な部分は、123I、99mTc、11 In、113mInまたは−67Gaのような放射性核種γ−エミッターまたは過
分極化物質である。最も好ましい放射性核種γ−エミッターは、123Iおよび 99m Tc、特に99mTcである。ある種の放射性核種が標識アスコルビン酸に有
用な放射線治療特性を付与することも考えられる。したがって、例えば90Y、 89 Sr、186Re、188Re、125I、131I、32Pまたは33P標
識アスコルビン酸は、転移性骨疾患の処置に使用される。このような適用におい
て、治療効果は、アスコルビン酸による薬理学的効果とは逆に、特異的細胞に送
達される局所標的化富者活性線量による効果であろう。どの検出可能部分を選択
しても、容易な代謝(インビボまたはインビトロのいずれかで)にに付されないよ
うな方法でアスコルビン酸に結合するのが強く好ましい。なぜなら、このような
代謝は、アスコルビン酸のものをもはや反映しない、検出可能な部分の体内分布
をもたらすからである。
【0023】 検出可能な部分が過分極化13C原子である場合、この原子は、アスコルビン
酸の化学構造の肝要な部分を形成し得、または補足基として結合し得る。ほとん
どの他の検出可能な部分は、補足的構造要素を形成しなければならず、アスコル
ビン酸誘導体の2、3、4、5または6−位に結合できる。検出可能な部分の好
ましい位置は、2、3および6−位であり、6−位が最も好ましい。
【0024】 “保護基”なる用語は、アスコルビン酸部分の代謝的修飾を防止する、当業者
に既知の部分を意味する。これは、アルキル、アルコキシアルキル、ベンジルま
たはアシル基を含み得る。保護基はまたアスコルビン酸ヒドロキシル基の酸化的
または他の化学的分解過程を防止するために機能し得、このような目的のために
保護基が標識または放射能標識の間に開裂するように、十分に不安定であるよう
に選択する。
【0025】 検出可能な部分が放射活性または常磁性金属である場合、金属イオンは常に錯
体である。この金属錯体は好ましくは金属を強くアスコルビン酸部分に結合させ
るリガンドの結合により達成する。このような強い金属−結合リガンドは、ホス
フィン、イソニトリルまたはヒドラジドのような遷移金属に十分結合する単座化
合物、およびキレート化剤のような多座体を含む。リガンド−アスコルビン酸共
役体は、放射活性または常磁性金属イオンと複合体化し、金属はリガンドに選択
的に結合し、アスコルビン酸誘導体に結合したリガンドの金属錯体となる。
【0026】 本発明のキレート化剤は、非配位結合主鎖により、一緒に共有結合している2
−10金属ドナー原子を含む。適当な二座キレート化剤は、ビスホスホネートお
よびジホスフィンを含む。放射性金属の錯体であるビスホスホネートは、放射性
金属錯体が既に骨にインビボで標的化されているという利点を有する。好ましい
キレート化剤は4−8金属ドナー原子を含み、開鎖または巨大環式配置またはそ
れらの組合せに金属ドナー原子を有する。最も好ましいキレート化剤は、金属中
心に配位結合する場合、4−6金属ドナー原子を有し、5−または6−員キレー
ト環を形成する。このような多座および/または巨大環式キレート化剤は、安定
な金属錯体を形成し、これはトランスフェリンまたは血漿タンパク質のようなイ
ンビボで金属に対するリガンドとの内因性競合による攻撃で生存できる。金属錯
体はまた好ましくは低い親油性でなければならず(高い親油性がしばしば非特異
的取り込みに関連するため)、血漿結合標識がまた造影剤の高く、非特異的なバ
ックグラウンドを提供するため、低い血漿タンパク質結合を示す。
【0027】 適当なキレート化剤の例は、ジアミンジオキシム(US4615876)または
アミドドナーを包含するこのようなキレート(WO94/08949);WO94
/22816の四座キレート;Nジアミンジチオール、ジアミドジチオー
ルまたはアミドアミンジチオール;NSチオールトリアミド;Nジアミ
ンジフェノール;テトラアミン、巨大環式アミンのようなNキレートまたはサ
イクラム、オキソサイクラム(中性テクネチウム錯体を形成する)またはジオキソ
サイクラムのようなアミドキレート;またはジチオセミカルバゾンである。上記
キレートは、テクネチウムに関して特に適してるが、他の金属でもまた有用であ
る。他の適当なキレートはWO91/01144に記載され、それはインジウム
、イットリウムまたはガドリニウムに特に適したキレート、特に巨大環式アミノ
カルボキシレートおよびアミノホスホン酸キレートを含む。ガドリニウムの非イ
オン性(すなわち中性)金属錯体を形成するキレートが既知であり、US4885
363に記載されている。キレートはまたWO92/13572のCys/アミノ
酸/Cysトリペプチドのようなアミノ酸の短配列またはEP0719790A2
に記載のペプチドキレートを含み得る。
【0028】 検出可能な部分がヨウ素の放射活性同位体である場合、放射性ヨウ素原子は好
ましくは直接共有結合的結合を介して、ベンゼン環のような芳香族環に、または
ビニル基に結合する。なぜなら、飽和脂肪族システムに結合するヨウ素原子は、
インビボ代謝、したがって検出可能部分の損失の傾向があるからである。
【0029】 骨転移は見かけ上骨芽細胞(10%)、骨溶解性(65%)または組合せ(25%)
であり得る。本発明の化合物は、増加した骨ターンオーバーの部位の活性化骨芽
細胞、すなわち活性病変によってのみ取りこまれると考えられる。このような部
位は、転移性骨疾患ならびに他の骨病因に関連する過増殖の領域を含む。本化合
物はしたがって、骨芽細胞病変に高い診断的および予後的価値を有すると予測さ
れ、疾患および処置進行の急速なモニタリングを可能にすると予測される。これ
は、腫瘍細胞が死んでずっと後にコラーゲン生成部位に蓄積され、細胞生存能に
関する情報を提供しない[99mTc]−MDPと対照的である。本発明の化合物は
、関連する骨芽細胞活性のために骨溶解性病変の可視化を介して、偽陰性スキャ
ンの発生の防止も助け得、特異的取り込み機構のために小病変の初期診断を可能
にする。相対的に速い予測されるクリアランス時間は、速いイメージングおよび
高い患者スループットを可能にするはずである。本化合物はまた線維芽細胞に蓄
積され、したがって、創傷治癒の部位の診断的イメージングに有用であり、また
他の骨病因、例えば骨粗鬆症および関節炎の診断に有用であり得る。
【0030】 本発明の更なる態様は、新規アスコルビン酸誘導体の記載である。これらは、
アスコルビン酸を蓄積することが既知の腫瘍、特に骨腫瘍の処置に医薬として有
用であり得、または治療的放射性同位体または細胞毒性薬剤を結合し得る。
【0031】 非放射活性127Iで標識されたものを含む新規アスコルビン酸誘導体が製造
されており、マウス前−骨芽細胞(MC3T3−E1)細胞への取り込みに関して 14 C−標識アスコルビン酸と競合することが示されている。このような誘導体
は、放射性ヨウ素、例えば123Iまたは131Iで標識された放射活性カウン
ターパートと本質的に同等の化学的特性を有する。加えて、MC3T3−E1細
胞への取り込みに関して、14C−標識アスコルビン酸と競合する化合物はほと
んど合成されても示されてもいない。更に、14C−標識アスコルビン酸誘導体
(化合物17)は、主にラット骨芽細胞に5時間に亘り蓄積され、この間安定なま
まであることが示されている。オートラジオグラフィーを使用して、蓄積は石化
ラット骨芽細胞により生成される骨小節に、21−日培養期間にわたり証明され
ている。インビボで、ラットの骨端にi.v.注射60分後に蓄積された14C−化
合物17の量を骨幹での蓄積と比較し、これらの部位の増加した骨芽細胞活性の
ために、2、3−倍多いことが判明した。
【0032】 本発明の化合物は下記のように製造し得る。検出可能な部分が放射活性ヨウ素
である場合、アスコルビン酸に結合した置換基は非放射活性ハロゲン原子(放射
性ヨウ素交換を可能にするために)、活性化芳香族環(例えばフェノール基)、ト
リアルキル錫またはトリアルキルシリルのような有機金属前駆体化合物、トリア
ゼンのような有機前駆体または当業者に既知の他のこのような部分を含まなけれ
ばならない。放射活性ヨウ素が結合できる適当な置換基の例を下記に示す:
【化6】
【0033】 両方の置換基共、芳香族環への放射性ヨウ素を促進できる基を含む。放射活性
ヨウ素を含む別の置換基は、放射性ハロゲン交換、例えば
【化7】 を介した直接ヨウ素化により合成できる。
【0034】 放射性ヨウ素の置換のための基は下記のようにアスコルビン酸に結合できる。
カルボン酸基で官能化された置換基は、アスコルビン酸の6−OHと反応でき、
エステル結合を提供する[J.Carbohyd.Chem. 17(3)397-404(1998)]。あるいは、
6−ブロモ−6−デオキシ−L−アスコルビン酸[Suskovic, Croat. Chem. Acta
, 58, 231(1985)]はアミノまたはチオール−官能化置換基と反応でき、アミノ [
Kralj et al, Eur. J. Med. Chem., 31, 23,(1996)]またはチオエーテル[Carboh
yd. Res., 134, 321,(1984)]結合となる。6−アミノ−6−デオキシ−L−アス
コルビン酸[Suskovic, Croat. Chem. Acta, 62, 537(1989)]カルボン酸または活
性エステルで官能化された置換基と反応でき、アミド結合となる。当業者は、放
射性ヨウ素化に適したアスコルビン酸誘導体の多くの別の合成が、本明細書を基
にして可能であることを認識するであろう。
【0035】 放射性ヨウ素化に適したアスコルビン酸誘導体の合成の別法は、L−グロネー
ト(下記)の酸性条件下での転位を含む[Crawford et al, Adv.Carbohyd.Chem.Bio
chem., 37, 79(1980)]。
【化8】
【0036】 4,6−イソプロピリデン保護基を除去し、放射性ヨウ素化に適した置換基を
、例えば、エーテルまたはエステル結合を介して、L−グロネートの1級ヒドロ
キシルに結合させ、修飾L−グロネートを転位して対応するアスコルビン酸誘導
体を得る。あるいは、1級ヒドロキシルを、アスコルビン酸の転位前に、放射性
ヨウ素化に適した適当な官能基での反応のためにブロモまたはアミノ基で置換で
きる。
【0037】 検出可能な部分が放射活性または常磁性金属イオンである場合、キレート化剤
をアスコルベートに結合し、キレート−アスコルビン酸共役体を得る。このよう
なキレート−アスコルビン酸共役体は、2官能性キレートアプローチを使用して
製造できる。したがって、結合した官能基を有するキレート化剤の製造は既知で
ある(“2官能性キレート”)。キレート化剤に結合している官能基は:アミン、
チオシアネート、マレイミドおよびN−ヒドロキシスクシンイミドのような活性
エステルを含む。このような2官能性キレートは、アスコルビン酸上の適当な官
能基と反応し、望む共役体を形成する。ジアミンジオキシムリガンドのキレート
−アミン共役体の例は、WO95/19187に記載されている。アスコルビン
酸の特定の場合、キレート化剤は、下記のように6−位に得都合できる。アスコ
ルビン酸はキレート−カルボン酸共役体と反応し、エステル結合を介して結合し
たキレート−アスコルビン酸誘導体を得ることができる。6−COOH−6−デ
オキシ−L−アスコルビン酸[Stuber et al, Carbohyd.Res., 60, 25(1978)]は
、キレート−アミン共役体と反応でき、またはキレート−活性エステルまたはキ
レート−カルボン酸共役体と反応した6−NH−6−デオキシ−L−アスコル
ビン酸は、アミド結合を介して結合したキレート−アスコルビン酸誘導体となる
。6−Br−6−デオキシ−L−アスコルビン酸は、キレート−アミンまたはキ
レート−チオール共役体と反応し、アミンまたはチオエーテル結合のいずれかと
なる。
【0038】 アスコルビン酸誘導体の合成の別法は、上記のようなL−グロネート誘導体の
転位を含む。この反応は、キレート−アスコルビン酸共役体の合成に使用できる
。キレートを、上記の方法を用いてL−グロネートと結合させ、得られたキレー
ト−L−グロネート共役体を転位して、対応するキレート−アスコルビン酸誘導
体を得る。当業者は、キレート−アスコルビン酸共役体の多くの別の合成が、本
明細書に基づいて可能であることを認識しよう。
【0039】 検出可能な部分が、過分極化13C原子のような過分極化原子である場合、望
ましい過分極化化合物は、適当な13C−富化アスコルビン酸誘導体への過分極
化ガス(129XeまたはHeのような)からの分極化交換により製造できる。[
1−13C]−および[2−13C]−標識アスコルビン酸誘導体が既知であり、
ヒト赤血球における輸送およびレドックス循環の試験に使用されている[Himmelr
eich et al. Biochem. 37, 7578(1998)]。13C−富化アスコルビン酸誘導体は
また14C−標識アスコルビン酸誘導体に関する文献合成経路と類似の方法で製
造できる。したがって、Hornig et al [Int. J. Vit. Nutr. Res. 42, 223(1972
)およびibid 42, 511(1972)]は、通常の餌を食べ、ビタミンC結合モルモットの
、静脈内注射後の[1−14C]−L−アスコルビン酸のオートラジオグラフィー
的体内分布を試験している。Karr et al [J. Lab.Comp., 6, 155(1970)]はまた[
6−14C]−L−アスコルビン酸および[5−14C]−L−アスコルビン酸を
D−グルコース−1−14CおよびD−グルコース2−14Cからも各々製造し
ている。Williams et al [Carbohyd. Res., 63, 149(1978)]は、[4−14C]−
L−アスコルビン酸のD−[3−14C]グルコピラノースからのおよび[6−
C]−L−アスコルビン酸のD−[1−14C]グルコピラノースからの製造を
記載している。
【0040】 本発明の非標識アスコルビン酸誘導体は、14C−アスコルビン酸のMC3T
3−E1細胞、マウス前−骨芽細胞細胞系への取り込みを競合する能力に関して
試験する。MC3T3−E1細胞を組織培養プレートで生育させ、14C−アス
コルビン酸の標準濃度+アスコルビン酸誘導体の競合濃度を含む適当なアッセイ
溶液を各ウェルに添加する。60分間で細胞に取りこまれる14C−アスコルビ
ン酸の量を次いで測定する。
【0041】 化合物11から15で、ヨードフェニル、ブロモフェニルまたはヨードビニル
置換基を含むもののみが、14C−アスコルビン酸のMC3T3−E1細胞への
取り込みに関して競合することが判明した。結果を表10に示す。化合物16お
よび17の両方とも14C−アスコルビン酸のMC3T3−E1細胞への取り込
みに関して競合するが、化合物16による競合は非常に弱かった。これらの両方
の化合物が既知であるが、14C−アスコルビン酸の前−骨芽細胞または骨芽細
胞細胞への取り込みの競合を示すことは文献に報告されていない。
【0042】 本発明はまた検出可能部分を有するアスコルビン酸誘導体標識の製造のための
キットに関する。キットは、ヒトへの、例えば血流への注射を介した投与に適し
た滅菌産物を提供するように設計する。可能性のある実施態様を下に記載する。
検出可能な部分が99mTcである場合、キットは99mTcと金属錯体を形成する
のに適当なアスコルビン酸誘導体適当なまたは、キレート−アスコルビン酸共役
体を、亜ジチオン酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、スルホン酸ホルムアミジ
ン、スズイオン、Fe(II)またはCu(I)のような薬学的に許容される還元剤と共
に含むバイアルから成るであろう。還元剤は好ましくは塩化スズまたは酒石酸ス
ズのようなスズ塩である。
【0043】 あるいは、アスコルビン酸誘導体またはキレート化剤−アスコルビン酸共役体
は、適当な非放射活性金属の金属錯体として存在し、放射性金属の添加により、
トランスメタル化反応に付され(すなわちリガンド交換)、望む生成物となる。キ
ットは好ましくは好ましくは凍結乾燥し、99mTc放射性同位体ジェネレーター
から滅菌99mTc−ペルテクネテート(TcO )で再構築し、更なる操作なし
にヒトへの投与に適した溶液となるように設計する。
【0044】 本発明のための薬剤は、ヒト注射の準備ができた単位投与形で提供し得、例え
ば予め充填した滅菌シリンジ中に提供できる。検出可能な部分が99mTcのよう
な放射活性同位体である場合、単位投与量を含むシリンジは、シリンジシールド
と共に提供される(操作者を放射活性線量の可能性から保護するために)。
【0045】 上記のキットまたは予め充填したシリンジは、所望により、緩衝剤;薬学的に
許容される可溶化剤(例えばシクロデキストリンまたはPluronic、Tweenまたは
リン脂質のような界面活性剤);薬学的に許容できる安定化剤/抗酸化剤(ゲンチ
シン酸またはパラアミノ安息香酸のような)または凍結乾燥のための充填剤(塩化
ナトリウムまたはマンニトールのような)のような更なる成分を含み得る。
【0046】 化合物10の構造式はスキーム1に示す。化合物11から28の構造式は表1
から4に示す。化合物10−19および21−28の製造は、実施例1から6に
記載する。化合物のNMRデータは表4から9に示す。化合物11から18の生
物学的特性は、実施例7および表10に示す。化合物17の生物学的は、更に実
施例8および9に記載する。
【0047】 スキーム1:化合物10の合成。
【化9】
【化10】
【化11】
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】 式中:[ジアミンジフェノール]−リンカー−は:
【化12】 式中:[Pn216]−リンカー−は:
【化13】 式中:[イソプロピルアミン]−リンカーは:
【化14】 式中:[Hynic]−リンカー−は:
【化15】
【0051】
【表4】 注:化合物28の完全な構造は表9に示す。
【0052】実験 実施例1:ビスホスホネート共役体10の合成。 H NMRケミカルシフトはTMSに関する;13C NMRケミカルシフト
はCDCl、77p.p.m.または、水性溶液に関して、49.2p.p.m.でのMeO
Hに関する;31P NMRケミカルシフトは、外部85%HPOに関する
【0053】3,3−ビス(ジイソプロポキシホスフィニル)プロピオン酸(3) 水素化ナトリウム(700mg、0.29mmol)を、少量ずつ乾燥窒素の流れの下
、徹底的に撹拌したテトライソプロピルメタン−1,1−ビスホスホネート(1)(
5.0gm、14.5mmol)の乾燥トルエン(25ml)溶液に添加した。発泡が終わっ
た後、撹拌を15分続けた。エチルブロモアセテート(3.2gm、19.2mmol)を
次いで一定時間(2分)滴下し、フラスコが暖かくなり、白色沈殿が形成し始めた
。撹拌を更に2時間室温で続けた。水(20ml)を次いで注意深く添加し、混合物
を徹底的に撹拌した。トルエン層を分離し、水(20ml)で抽出した。水性抽出物
を合わせ、エーテル(50ml)で洗浄し、pH1に酸性化し、ジクロロメタン(2×
25ml)で再抽出した。ジクロロメタン抽出物を合わせ、乾燥し(MgSO)、濾
過し、溶媒を減圧下で蒸発させ、酸(3)を明黄色液体(800mg)として残した。
トルエン層をまた乾燥し(MgSO)、濾過し、溶媒を蒸発させて油状物を残し
、それはエチルエステル(2)および未反応出発物質であることが判明した。この
油状物を水酸化リチウム(1g、24mmol)含有メタノール:水混合物(20ml、3
:1)に溶解し、溶液を室温で16時間撹拌した。メタノールを蒸発により除去
し、水(20ml)を次いで添加した。この水性溶液をエーテル(2×20ml)で洗浄
し、pH1に希HClで酸性化し、次いでジクロロメタン(2×25ml)で抽出した
。ジクロロメタン抽出物を合わせ、乾燥し(MgSO)、濾過し、揮発性成分を
減圧下で除去し、酸(3)(2.77g)を明黄色液体として残した。合わせた生成物
(3)(3.57g、61%)は、更に精製することなく続く反応に使用するのに十分
純粋であった。 δP(CDCl3)21.79 δC(CDCl3) 23.7(m)、30.6(s)、34.0(t, JPC=138 Hz)、71.8(m)、172.8(s)
【0054】(N−スクシンイミジル)3,3−ビス(ビスイソプロポキシホスフィニル)プロピ
オネート(4) ジシクロヘキシルカルボジイミド(2.0g、9.71mmol)のジクロロメタン(1
0ml)溶液を、一度に3,3−ビス(ビスイソプロポキシ−ホスフィニル)プロピオ
ン酸(3)(3.57g、8.88mmol)およびN−ヒドロキシスクシンイミド(1.1
5g、10mmol)の乾燥ジクロロメタン(35ml)の撹拌溶液に添加した。約10分
後、ジシクロヘキシルウレアの白色沈殿が見え始めた。混合物を16時間撹拌し
、形成した固体を濾取し、ジクロロメタン(15ml)で洗浄した。溶媒を減圧下合
わせたジクロロメタン溶液から除去し、粘性残渣を残し、それはNMRからから
良好な純度の表題化合物であることが示された。最この残渣の終精製は、シリカ
クロマトグラフィーで、ジクロロメタン:メタノール混合物(19:1)を溶離剤
として使用して行なった。生成物(4.0g、91%)(Rf 0.2)を粘性油状物と
して単離した。 δP(CDCl3)20.0 δH(CDCl3)1.25-1.31(24H, m, CH3×8)、2.77(4H, s, CH2×2)、2.83(1H, m, CH)、
2.7-3.1(2H, m, CH2)、4.37(4H, dq, JHH=6 Hz, JPH=13.5 Hz, CH x4)
【0055】(R)−5−(2−アジド−(S)−1−ヒドロキシエチル)−3,4−ジベンジルオ
キシ−5H−フラン−2−オン(6) (R)−5−[2−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)−(S)−1−ヒドロキ
シエチル]−3,4−ジベンジルオキシ−5H−フラン−2−オン(5)†(550m
g、1.1mmol)、アジ化ナトリウム(190mg、1.7mmol)およびメタノール(2m
l)を還流下、6時間加熱した。反応混合物を冷却し、溶媒のほとんどを室温で蒸
発により除去した。得られた物質を水(25ml)およびジクロロメタン(25ml)に
分配し、水性相をジクロロメタン(25ml)で抽出した。合わせた有機フラクショ
ンを乾燥し(MgSO)、濾過し、揮発性成分を室温で減圧下で蒸発させ(8mm/
Hg)、生成物(6)を黄色蝋状固体(375mg、89%)として得た。この物質を更
に精製することなく使用した。 δH(CDCl3)3.22(1H, dd, J=6 and 12.5 Hz,, CH2N3)、3.40(1H, br d, OH)、3.46(
1H, dd, J=7 and 12.5 Hz, CH2N3)、3.88(1H, br m, CHO)、4.55(1H, d, J=2 Hz ,
CHO 環)、4.95(2H, br s, OCH2)、5.03(1H, d, J=12 Hz, OCH)、5.08(1H, d, J=12
Hz, CHO)、7.12(2H, m, Ar)、7.21-7.31(8H, m, Ar) † V. F. Dallacker and J. Sanders, Chem. Zeit., 1985, 109, 197-202
【0056】(R)−5−(2−アミノ−(S)−1−ヒドロキシエチル)−3,4−ジベンジルオ
キシ−5H−フラン−2−オン(7) トリフェニルホスフィン(600mg、2.4mmol)を、撹拌した(R)−5−(2−
アジド−(S)−1−ヒドロキシエチル)−3,4−ジベンジルオキシ−5H−フラ
ン−2−オン(5)(750mg、2mmol)のTHF(10ml)溶液に添加し、数分後ガ
スが放出された。撹拌を発泡が終わるまで続け(典型的に2−3時間)、水(2ml)
を次いで添加し、混合物を更に1時間撹拌したTHFを減圧下で除去し、残渣を
ジクロロメタン(25ml)および水(25ml)に分配した。有機相を分離し、乾燥し
(MgSO)、濾過し、任意の揮発性成分を減圧下で蒸発させ(8mm/Hgで45
℃)、粘性オレンジ色残渣を残し、それをシリカクロマトグラフィーで精製した
。ジクロロメタン:メタノール(19:1)混合物での最初の溶出は、極性の低い
副生成物を除去し、生成物を次いでジクロロメタン:メタノール(3:1)混合物
での溶出により明黄色油状物(150mg;21%)(Rf 0.25)として単離した
。 δH(CDCl3) 2.49(3H, br s, NH2 and OH), 2.76(1H, dd, J=5 and 13 Hz, NCH),
2.83(1H, dd, J=7 and 13 Hz, NCH), 3.70(1H, m, CHO), 4.47(1H, d, J=2 Hz,
CHO 環), 4.98(2H, s, OCH2), 5.05(1H, d, J=12 Hz, OCH), 5.11(1H, d, J=12
Hz, CHO), 7.10-7.17(2H, m, Ar), 7.20-7.32(8H, m, Ar)
【0057】(R)−5−(3−アザ−6,6−ビス(ビスイソプロポキシホスフィニル)−(S)− 1−ヒドロキシ−4−オキソ−ヘキシル)−3,4−ジベンジルオキシ−5H−フ ラン−2−オン(8) (R)−5−(2−アミノ−(S)−1−ヒドロキシエチル)−3,4−ジベンジル
オキシ−5H−フラン−2−オン(7)(180mg、0.5mmol)の乾燥ジクロロメ
タン(1ml)溶液を、一度に撹拌している(N−スクシンイミジル)3,3−ビス(ビ
スイソプロポキシホスフィニル)プロピオネート(4)(250mg、0.5mmol)の乾
燥ジクロロメタン(1ml)溶液に添加し、その結果N−ヒドロキシスクシンイミド
の結晶が沈殿し始めた。混合物を30分間撹拌し、ジクロロメタン(10ml)を次
いで添加し、溶液を水(2×10ml)で洗浄した。有機相を次いで乾燥し(MgSO )、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させ、(8)を明黄色粘性油状物として実質的
に純粋な状態で残した。最終精製はシリカクロマトグラフィーで、ジクロロメタ
ン:メタノール混合物(19:1)を溶離剤として行なった。生成物(8)(180m
g、49%)(Rf 0.25)を明黄色粘性油状物として得た。 δP(CDCl3)21.9(d, JPP=4 Hz), 22.0(d, JPP=4 Hz) マススペクトル(FABS)、C3552NO12の計算値740.296
5(M+H)、実測値740.2965。
【0058】(R)−5−(3−アザ−6,6−ビス(ビスイソプロポキシホスフィニル)−(S)− 1−ヒドロキシ−4−オキソ−ヘキシル)−3,4−ジヒドロキシ−5H−フラン −2−オン(9) (R)−5−(3−アザ−6,6−ビス(ビスイソプロポキシホスフィニル)−(S)
−1−ヒドロキシ−4−オキソ−ヘキシル)−3,4−ジベンジルオキシ−5H−
フラン−2−オン(8)(700mg、0.96mmol)のメタノール(10ml)溶液をパ
ラジウム触媒(200mg、10%Pd/C)および水素雰囲気中(30atm)で2時間
室温で水素化した。触媒をCeliteを通した濾過により除き、フィルターケーキ
をメタノール(50ml)で洗浄した。これらの洗液をメタノール濾液と合わせ、揮
発性成分を減圧下で蒸発させ、(9)を粘性油状物として良好な純度の状態で残し
た。残渣をシリカクロマトグラフィーで酢酸エチル;メタノール(9:1)混合物
を溶離剤として使用して行なった。純粋生成物(9)(50mg、9%)(Rf 0.3)
をクリーム色固体として単離した。 δP(CDCl3) 21.8(br s), 22.98(br s) マススペクトル(FABS)、C2140NO12の計算値560.202
6(M+H)、実測値560.2026。
【0059】6−[(R)−5−(2,5−ジヒドロ−3,4−ジヒドロキシ−2−オキソ−フラン −5−イル)]−4−アザ−(S)−6−ヒドロキシ−3−オキソ−ヘキサン−1,
1−ビスホスホン酸(10) (R)−5−(3−アザ−6,6−ビス(ビスイソプロポキシホスフィニル)−(S)
−1−ヒドロキシ−4−オキソ−ヘキシル)−3,4−ジヒドロキシ−5H−フラ
ン−2−オン(9)(370mg、0.6mmol)のジクロロメタン(10ml)溶液に、ブ
ロモトリメチルシラン(1g、6.4mmol)を添加した。混合物を6時間加熱還流し
、溶媒を次いで減圧下除去した。メタノール(25ml)を添加し、揮発性成分を減
圧下で蒸発させた。この工程を2回繰り返し、褐色残渣を残した。生成物(10)
をC18カラム上の逆相HPLCで、水性メタノール(50%)を溶離剤として使
用して精製し、明褐色固体(120mg;46%)を単離した。 δ(DO)21(br) δC(D2O) 32.1(br s), 34.8(t, JPC=138 Hz), 42.1(s), 67.1(s), 76.8(s), 118
.1(s), 155.5(s), 173.4(s), 173.5(br s)。
【0060】 実施例2:化合物11から15の合成。 全てアスコルビン酸のエステルである化合物11から15を、直接アスコルビ
ン酸および対応するカルボン酸から、Gan et al [J. Carbohyd. Chem., 17, 397
-404(1998)]に記載の方法を使用して合成した。化合物11および13から15
は全て、下記の6−O−(4−ヨードベンゾイル)−L−アスコルビン酸(化合物
12)に関して示すものと動揺の方法を使用して合成した: 4−ヨード安息香酸(0.5g、2.48mmol)、およびL−アスコルビン酸(2g、
11.3mmol)を混合し、濃硫酸(10ml)中で24時間室温で撹拌した。反応物を
氷および固体塩化ナトリウムの添加によりクエンチした。混合物を酢酸エチルで
抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた。表題化合物を、減圧下での蒸
発、続くクロロホルム/ヘキサン混合物からの結晶化および真空下での乾燥によ
り単離した(200mg、5.6mmol)。
【0061】 実施例3:化合物16および17の合成。 これらの化合物を、化合物16に関しては[Carbohyd.Res., 134, 321,(1984)]
および化合物17に関しては[J. Biol. Chem., 271, 26032,(1996)]の、文献法
と類似の方法を使用して合成した。14C−化合物17を、同様の方法を使用し
て、ただし14C−ブロモアスコルビン酸で出発して合成した。
【0062】 実施例4:化合物18および19の合成。 これらの化合物は、非常に類似の方法を使用して合成した。炭酸ナトリウム(
960mg)のメタノール(2ml)および水(6ml)の中の懸濁液に、6−ブロモ−L
−アスコルビン酸(500mg)およびチオサリチル酸(350mg;化合物18に関
して)または3−メルカプトプロピオン酸(240mg;化合物19に関して)を添
加した。得られた混合物を少なくとも4時間室温で撹拌し、反応の完了に関して
TLCでチェックした。反応物を2M HClを使用して酸性化し、生成物を酢
酸エチルに抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過
および蒸発乾固により、淡黄褐色固体が酸性し、それをクロロホルムで処理し、
濾過して590mg 化合物18/200mg 化合物19を得た。
【0063】 実施例5:化合物21−27の合成 化合物21 トリチル保護酸を、[Inorg. Chem 23(23)3795-3797(1984)]に記載の方法によ
り製造した。S−トリチルメルカプト酢酸(5.6g)を乾燥アセトニトリル(60m
l)に、窒素下溶解した。これに、N−ヒドロキシスクシンイミド(2g)のアセト
ニトリル(10ml)を添加した。続いて、DCC(4.4g)のアセトニトリル(20m
l)溶液を添加した。混合物を一晩室温で撹拌した。生成物を濾過、続く濾液の蒸
発により単離し、白色固体(6g)を得た。S−トリチル−メルカプト酢酸NHS
エステル(400mg)を乾燥ジクロロメタン(10ml)に窒素下で溶解した。これに
ジアミノジフェノールリガンド(300mg)、続いて、トリエチルアミン(146
μl)を添加した。反応物を室温で一晩撹拌し、生成物を蒸発、続くフラッシュカ
ラムシリカクロマトグラフィーにより単離した。トリチル保護ジアミノジフェノ
ール−リンカー(270mg)をDCM(6ml)に溶解し、これにトリエチルシラン(
100μl)、続いてトリフルオロ酢酸(300μl)を添加した。混合物を4時間
室温で撹拌し、その後蒸発乾固して直接、化合物18および19に関して記載の
ように行なった最終段階に使用した。 化合物22−27は類似の方法で製造した。
【0064】 実施例6:化合物28の合成。 この化合物は、文献に記載の方法の組合せを使用して合成した。キレートMA
G3を、Winnard et al [Nucl Med Biol 24 425-432(1997)]により記載の方法を
使用して製造した。N−メチル−6−アミノ−6−デオキシ−O−ベンジル−
L−アスコルビン酸をKralj M et al [Eur J Med Chem 31 23-35(1996)により記
載の方法を使用して製造した。MAG3とN−メチル−6−アミノ−6−デオキ
シ−O−ベンジル−L−アスコルビン酸の間のカップリング反応は、PyBrop
(N−メチルアミンに特異的に使用されている薬剤)を使用して、Coste J [Tet.
Lett. 32(17)1967-1970(1991)と類似の方法で達成した。したがって、窒素下の
N−メチル−6−アミノ−6−デオキシ−O−ベンジル−L−アスコルビン酸
(91mg、3.26×10−4moles)の乾燥DMF(5ml)溶液に、MAG3(10
0mg、3.26×10−4moles)を添加した。室温で撹拌しながら、ジイソプロ
ピルエチルアミン(211mg、1.63×10−3mol)、続いてPyBrop(182.
5mg、3.914×10−4mol)を添加した。一晩撹拌後、溶媒を真空で除去し
、生成物を分取HPLCにより単離した。
【0065】
【表5】
【0066】
【表6】
【0067】
【表7】
【0068】
【表8】
【0069】
【表9】
【0070】 実施例7:標準細胞取り込みアッセイ溶液および試薬 : 輸送緩衝液:134mM NaCl、5.4mM KCl、1.8mM CaCl、0.
8mM MgSO、20mM HEPES、10mM グルコース、pH7.3、室
温で貯蔵 アッセイ緩衝液:輸送緩衝液+40μMホモシステイン14 C−アスコルビン酸(Amersham Pharmacia Biotech) 貯蔵溶液:50μl Analar水中50μCi、−20℃で貯蔵 アッセイ溶液:200μlアッセイ緩衝液中200nCi 14C−アスコルビン
酸/ウェル(125μM) アスコルビン酸(Sigma) デヒドロアスコルビン酸(Sigma) 試験化合物 停止緩衝液:アッセイ緩衝液中200μM フロレチン、4℃に冷却 融解溶液:Analar水中0.1%SDS
【0071】方法 : MC3T3−E1マウス前−骨芽細胞を、24−ウェルプレートに2×10 細胞/ウェルで、1ml最少必須培地+10%FCS、ペニシリンおよびストレプ
トマイシン中に蒔いた。細胞を一晩、37℃、5%COで生育させた。アッセ
イ緩衝液および溶液をアッセイの日の朝に調製した。細胞を顕微鏡下でコンフル
エンスおよび生存能に関して試験した。生育培地をLiquipippetteを使用して除
去し、各ウェルを2×200μlアッセイ緩衝液で洗浄した。適当なアッセイ溶
液を各ウェルに添加し、プレートを37℃で必要な時間インキュベートした。反
応を停止するために、0.5ml冷却停止寒暑液を各ウェルに添加した。各ウェル
を次いで0.5ml停止緩衝液で洗浄した。細胞を0.1%SDS溶液中で約10分
間融解し、溶液をシンチレーションバイアルに移した。各ウェルを次いでアッセ
イ緩衝液で洗浄し、この洗液も適当なシンチレーションバイアルに移した。シン
チレーション液(5ml)を各バイアルに添加し、バイアルをボルテックス処理シ、
Rackbetaカウンター上で計数した。
【0072】
【表10】
【0073】 実施例8:14C−化合物17のラット骨芽細胞への取り込み。原発性ラット骨芽細胞の調製および培養 胎児頭を回収し、70%イソプロパノールで広げた。頭蓋冠を、頭の頂点から
皮膚を切断することにより除去し、頭頂骨の後を通って外耳道から頭蓋冠を通し
て一つの切り目を付け、二つ目は眼窩の上に向けた。全ての頭蓋冠を単離した後
、それらをPBS(Ca2+およびMg2+−フリー)で濯ぎ、次いでトリプシン中
で37℃で10分インキュベートした。頭蓋冠を0.2%コラゲナーゼ(タイプII
)のHBSS溶液に、30分、37℃で移した。このコラゲナーゼ消化を60分
繰り返し、骨芽細胞集団を遊離させた。上清を除去し、遠沈させてペレットを得
た。ペレットを培地に再懸濁し、生存可能細胞を計数し、T75フラスコにプレ
ートアウトした。コンフルエントになったら、細胞を6−多ウェルプレート中に
、2×10−2×10細胞/ウェルで1mM β−グリセロホスフェート含
有3ml培地でサブカルチャーした。加えて、アスコルビン酸(50μg/ml)、
C−アスコルビン酸(19.6μCi/ml)または14C−化合物7(2.8μCi
/ml)を骨芽細胞と培養時間の間中インキュベートした。細胞を1週当たり2か
ら3回供給し、21日まで培養した。小節は、約7−10日で肉眼で見えるよう
になり、しばらくして石化を開始した(Alizarin赤色染色でアッセイして)。
【0074】オートラジオグラフィー 培養期間の最後に、細胞を2.5%グルタールアルデヒドで固定し、エタノー
ル濃度の増加シリーズで脱水した。約2mlのハイパーコートエマルジョン(LM
−1;APB)を各ウェルに添加し、室温で暗所で24−36時間インキュベー
トした。エマルジョンを次いで以下の標準法で展開した。
【0075】HPLC分析 DHAA、AA、化合物7およびベンジルめるかぷたんの分離は、以下のHP
LCプロフィールを使用して十分に完了した: 移動相:AおよびB=50%アセトニトリル:50%50mM KHPO ディテクター:UV(235nm)/フローシンチレーションアナライザー(β−放
射) 流速:1ml/分 カラム:Waters Spherisorb S5NH2−5μm−4.6×250mm
【表11】
【0076】 該HPLCプロフィールを使用して分析した14C−化合物7サンプルは: MEM溶液(標準) 0.1%SDS溶液(標準) MEM−細胞から除去 0.1%SDS−融解細胞、1、3、5、24、48、72、96および168
時間の時点で。
【0077】結果 HPLC結果は、細胞内の5時間までのピーク活性の証拠を示し、14C−化
合物17の存在を示す。他の時点は、シグナル対ノイズ比が低すぎたためピーク
がなく、これは14C−化合物17が細胞内で破壊されたことを示す。0.1%
SDSを、細胞からの抽出過程が14C−化合物17の分解をもたらすかを見る
ための試験として使用した。14C−化合物17のMEMおよびSDS中での試
験は、しかしながらこれらの溶液中で5時間まで比較的安定であることを示した
【0078】 14C−化合物17はこれらの環境条件下で、細胞内に取りこまれ、続いて破
壊されるのに十分安定であるという結論に達することができる。 オートラジオグラフィー実験は、14C−アスコルビン酸および14C−化合
物17の両方とも石化小節に関連し、周りのコンフルエント骨芽細胞単層に関連
しないことを証明する。
【0079】 実施例9:14C−化合物17のインビボ体内分布。方法 3匹のラットをハロタンで麻酔し、0.2ml 14C−化合物17のPBS(4
μCi総線量;特異的活性5mCi/mmol)溶液を注射した。60分後、ラットを頸
部脱臼により殺した。組織を予め秤量したガラスシンチレーションバイアルに入
れ、3mlトルエンを添加した。サンプルを一晩、50℃でインキュベートした。
次いで、サンプルを0.1ml Na−EDTA:0.5ml Hで一晩、50
℃で脱色した。最後に、10ml Hionic-Fluor(Packard)を各バイアルに添加し
、サンプルをLKBシンチレーションカウンターで計数した。
【0080】結果 予備試験で、活性のほとんどが血液、肝臓および腎臓に60分後に存在した。
大腿骨に存在する活性は、骨幹で0.041%id/gおよび骨端で0.095%id
/gを示し、2.3の比率は、骨の活発に成長している先端へのより大きな取り込
みを証明する。
【0081】 HPLC分析は、化合物が血漿中で安定であることを示し、したがって、見ら
れる取り込みはそのままの14C−化合物17によるものであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 19/08 A61P 35/04 35/04 A61K 43/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 リチャード・ピサー イギリス、エイチピー7・9エルエル、バ ッキンガムシャー、アメルシャム、ホワイ ト・ライオン・ロード、アメルシャム・ラ ボラトリーズ、ニーコメド・アメルシャ ム・パブリック・リミテッド・カンパニー Fターム(参考) 4C037 LA01 LA03 4C084 AA12 MA01 NA14 ZA962 ZB262 4C085 HH05 HH07 JJ03 KA08 KA29 KA30 KB09 KB39 KB55 LL18

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 〔式中、 XはOHまたはSHまたはNHまたは−L−Z; XおよびXは、同一または異なり、各々H、C1−4アルキル、C1−4
    ルオロアルキル、ベンジル、保護基または−L−Z; XはHまたはC1−4アルキル; Lは0−10原子の鎖を含むリンカー; Zは検出可能な部分を含む基; 但し、本化合物は少なくとも一つの検出可能な部分を含む〕 の化合物。
  2. 【請求項2】 検出可能な部分がキレート化剤の金属錯体を含む、請求項1
    に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 検出可能な部分が放射性核種である、請求項1または2に記
    載の化合物。
  4. 【請求項4】 放射性核種がガンマエミッターである、請求項3に記載の化
    合物。
  5. 【請求項5】 ガンマエミッターが99mTcまたは123Iである、請求項
    4に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 放射性核種が123I、125Iまたは131IおよびZが
    ヨードビニル基またはヨード−C5−12−アリール基である、請求項3に記載
    の化合物。
  7. 【請求項7】 検出可能な部分が過分極化物質または原子である、請求項1
    に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 Xが−L−Zである、請求項1から7のいずれかに記載の
    化合物。
  9. 【請求項9】 Lが、0−10原子鎖を含み、式(A)m 〔式中、 Aが−CR−、−CR=CR−、−CC−、−NRCO−、−CONR−、
    −O(CO)−、−(CO)O−、−SONR−、−NRSO−、−OCR
    、−SCR−、−NRCR−、C4−8シクロヘテロアルキレン基、C4− シクロアルキレン基、C5−12アリレン基またはC3−12ヘテロアリレン
    基; mは0から10の整数; 各R基は独立してH、C1−4アルキル、C1−4アルケニル、C1−4アルキ
    ニル、C1−4アルコキシアルキルまたはC1−4ヒドロキシアルキルから選択
    される〕 を有するリンカー基である、請求項1から8のいずれかに記載の化合物。
  10. 【請求項10】 リンカー基が0−4原子鎖を含む、請求項9に記載の化合
    物。
  11. 【請求項11】 式: 【化2】 である、1から10のいずれかに記載の化合物。
  12. 【請求項12】 XおよびXの各々がHである、請求項11に記載の化
    合物。
  13. 【請求項13】 転移性骨疾患の診断における、請求項1から12のいずれ
    かに記載の化合物の使用。
  14. 【請求項14】 転移性骨疾患の放射線療法における、請求項3から6のい
    ずれかに記載の化合物の使用。
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