JP2003518179A - アニオンラクタム重合を迅速に実施するための液状開始剤、その製造方法および使用 - Google Patents

アニオンラクタム重合を迅速に実施するための液状開始剤、その製造方法および使用

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JP2003518179A
JP2003518179A JP2001547197A JP2001547197A JP2003518179A JP 2003518179 A JP2003518179 A JP 2003518179A JP 2001547197 A JP2001547197 A JP 2001547197A JP 2001547197 A JP2001547197 A JP 2001547197A JP 2003518179 A JP2003518179 A JP 2003518179A
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エードゥアルト シュミット
イファノ ラウドニア
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エムス ヒェミー アーゲー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、非プロトン性溶媒和剤中におけるカルボジイミドとプロトン性化合物および塩基との反応生成物を含む、アニオンラクタム重合を実施するための液状開始剤に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラクタムの重合を迅速に実施するための新規な液状開始剤、その製
造、その使用、およびそれから製造された有用物品に関する。
【0002】
【従来技術】
ラクタム重合用の液状開始剤は以前から公知である。
【0003】 このような液状開始剤は、ナトリウムカプロラクタメートが室温で液体である
如き添加剤を含む。このような触媒は、重合を十分に速めず、比較的高濃度で使
用されねばならない。
【0004】 例としてDE(ドイツ特許)2230732C3およびEP0438762B
1がある。重合に対して促進作用を付加的に発揮する液状触媒は、DE1660
2683およびDE19602684に初めて述べられた。それらは特にN−置
換環状尿素もしくはN−置換酸アミドと、ラクタム用アシル化剤と、ラクタム−
6に溶解した市販のナトリウムカプロラクタメートとからなる。
【0005】 欠点としてそれらは比較的高濃度で使用しなければならず、そのことから、例
えばモジュールが下がり、溶媒和成分の浸出が起きることがあり、またオプショ
ンとして使用される充填剤との付着が損なわれることがあることによって、ポリ
マーの性質が影響を受けることがある。
【0006】 DE19715679A1に示された液状触媒の合成は、こうした欠点の多く
を除去する。ラクタムを含まないナトリウムカプロラクタメートが溶媒和剤中で
直接に製造され、主にカルボジイミドと反応する。ラクタム重合を実施するには
約1重量%の触媒で間に合う。
【0007】 さらにDE19603305C2により、アニオンラクタム重合を実施するた
めの液状多成分系が公知であり、そこでは溶媒和剤、触媒および活性化剤が共に
多成分系として使用される。したがってこの多成分系では個々の成分が溶媒和し
た態様で液状触媒として利用される。その際に欠点として特に貯蔵能力が限定さ
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
促進作用を有する液状触媒を利用してラクタムを重合させるこれまでに開示さ
れた方法では、使用される原料が主としてナトリウムカプロラクタメート、アシ
ル化化合物、溶媒和剤である。しかし多くの用途で望まれている液状系は1成分
のみからなり、ナトリウムカプロラクタムを含まず、したがって一層低い濃度で
使用できるものである。さらに、重合初期段階を適切に制御することのできる、
ナトリウムカプロラクタメートを含まない液状系を調製することが必要である。
【0009】 さらに、高い関心が寄せられている貯蔵安定した液状系は、構造要素を共に含
み、この構造要素が加工作用と最終生成物の性質とに肯定的に影響し、例えば完
成品の離型を容易とし、または酸化安定性、熱安定性、耐候安定性も向上する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この課題は、液状系に関しては請求項1の特徴によって、製造方法に関しては
請求項20の特徴によって解決される。ポリマー顆粒は請求項24の特徴部分の
特徴によって明示されている。液状開始剤の使用は請求項29に明示されている
。従属請求項は有利な種々の展開を示す。
【0011】 したがって本発明は液状開始剤(FI)、その製造方法および使用に関する。
【0012】 したがって本発明による開始剤は、先行技術からすでに公知の多成分系の代わ
りとなる。この開始剤は活性化剤の機能を内在的に含み、明示された第2工程に
おいて触媒を形成する。
【0013】 本発明に係る開始剤の特徴は、ラクタムのアニオン重合に不可欠な金属ラクタ
メートがまだ存在しておらず、前反応においてはじめて形成されることにある。
本発明に係る開始剤を利用したラクタム重合は不連続法および連続法で行うこと
ができ、先行技術に比べてきわめて高い使用価値の有用物品をもたらす。
【0014】 なぜならば、本発明に係る液状触媒はラクタムの迅速重合を引き起こすだけで
なく、最終生成物の特性も適切な程度に直接向上できるからである。
【0015】 特別好ましいことに、溶媒和剤Sは多数の非プロトン性化合物から適切に選択
して開始剤の構造構成に適合させることができ、プロトン性化合物Pとカルボジ
イミドとの反応と脱プロトン化とを介して製造された、重合を開始させる化合物
は、たいていが溶媒和して液化することができ、その都度の使用目的に合わせた
多数の液状触媒が可能である。
【0016】 有利なことに、重合を、異なる時間遅延で開始させる開始剤がカルボジイミド
の選択を介して可能である。これは繊維複合材料の製造時に特に有利であり、そ
こでの主な要請は、限定可能な時間間隔の間、活性化された溶融体の粘度が低く
、予備形成された繊維布の含浸を可能にし、しかし、その場合、繊維布は引き続
き完全に重合され、例えば優れた使用特性を有する複合材料が最終的に得られる
【0017】 多くの応用事例において、特に、溶融体が特殊な方法によって直接に加工され
、例えば浸漬成形、スプレー成形、回転注型、RTM法、引抜成形、モノマー注
型、反応射出成形におけるように強制混合を行うことができない場合、新たに活
性化されたラクタム溶融体の粘性上昇を遅れてスタートさせることに応用上の関
心が高い。
【0018】 このような多くの加工事例において、応用上決定的なのは、新たに活性化され
たラクタム溶融体がその重合作用を方法に適合でき、マトリックスが重合実施後
にその使用価値を向上していることである。溶融体がすでに酸化防止され、一層
流動的で、重合実施後に完成品が自然に離型して分解から保護されることが重要
である。
【0019】 合成中、重合を開始させる成分の一部となるプロトン性成分Pが、重合中に再
び遊離され、その後、予定された補助課題を引き受けることができるので、液状
開始剤を1〜10%の僅かな使用濃度で添加しなければならないだけであること
が特に有利である。
【0020】 それとともに多くの場合、このような補助課題のために、特別に選択されねば
ならない化合物を開始剤に別途添加する必要がない。このような化合物はその場
合に、やはり液化されねばならないであろうし、そのことが液状開始剤の使用量
を増やし、多くの場合に液状開始剤の活性も損なわれるであろう。
【0021】 ここに述べる本発明の場合、予定された補助課題のため、利用可能な多数の添
加剤から、本発明に係る液状開始剤の構造形成時に、意外なことに、ラクタメー
トの役目を引き受けるプロトン性化合物を選択することができる。
【0022】 反応経過について、液状開始剤をラクタム溶融体に導入後、活性化されたラク
タムとラクタメートが特殊な反応前段において生じ、プロトン性化合物Pが再び
遊離し、その後、これが補助課題を引き受けることができるものと推測される。
【0023】 Pを塩基Bで脱プロトン化しかつカルボジイミドと反応させたのち、開始剤の
構造形成は例えば以下のように表わすことができる;
【0024】
【化2】
【0025】 式中、R’は脱プロトン化されたプロトン性成分であり、一方の窒素は1つの
陰電荷を担持するだけであり、カチオンM+はアルカリ金属またはアルカリ土類
金属から導き出され、テトラアルキルアンモニウムとすることができる。
【0026】 本発明に係るこの開始剤がいまやラクタム溶融体に導入され、やはりプロトン
性化合物、ラクタムがいまや高過剰量で存在すると、R’とラクタムとの交換が
起き、R’はプロトン付加されて再び遊離し、Pに割当てられた課題、例えば安
定化を引き受けることができる。
【0027】 同時に、ラクタムの「N」の陰電荷が水素原子を引き受けることになり、ラク
タメート、いわゆるアニオンラクタム重合用触媒が得られる。
【0028】 R’をラクタムと交換することによってアシル化カルボジイミドに活性化ラク
タム構造が形成され、水素移動を介して同時にラクタメートが生成しているので
、いまや活性化アニオンラクタム重合が進行できる。
【0029】 毒性に関する検査が示したように、市販のカルボジイミドは、殆どが残留イソ
シアネート分を含み、これが高い環境汚染、特にこのような生成物の毒性に主と
して責任を持つ。
【0030】 本発明に係る液状開始剤を合成する間にカルボジイミドCを強塩基Bと反応さ
せることによって反応性イソシアネートのこのような残留分をいまや分解でき、
こうして液状開始剤の毒性が減少している。
【0031】 補足的に当然にカルボジイミドも脱プロトン化Pと反応し、その反応性が低下
し、その揮発性も著しく低下している。
【0032】 実質的になお存続する高塩基性度は液状開始剤を扱う際に注意しなければなら
ない。
【0033】 アジ化水素原子を持たない溶媒和性構造要素を有する脂肪族、脂環式および芳
香族有機化合物が溶媒和剤Sとして適している。
【0034】 本発明の意味における溶媒和性構造要素は例えば下記種類のヘテロ原子および
ヘテロ基である: −O−、−CO−、−O−CO−O−、−SO2−、−CO−NR−、−CO−
O−、−NR−CO−O−、−NO−、−CN−、−RN−CO−NR−、−N
R−、−P(OR)3−、−PO(OR)3−およびフェノールエーテル。
【0035】 構造要素の「−」は溶媒和剤を表す有機化合物中の構造要素の化学結合を意味
し、溶媒和剤分子は複数の溶媒和性構造要素を含むことができる。
【0036】 溶媒和剤は複数の溶媒和成分の混合物とすることもできる。
【0037】 好適な溶媒和成分は特に、N−アルキル化ラクタム−4、−5、−6等のN−
アルキル化環状カルボン酸アミド、例えばN−メチル−、N−ヘキシル−、N−
シクロヘキシル、N−オクチルピロリドン、N−オクチル、N−メチルカプロラ
クタム、完全N−アルキル化、特に環状の尿素誘導体であり、アルキル基Rは1
〜12個の炭素原子を含むことができる。
【0038】 これらの生成物は次式に一致する。
【化3】 式中、n1は2と3、n2は3〜5であり、Rは炭素原子数1〜12で、−O−
等のヘテロ基およびヘテロ原子も含むことのできるアルキル基である。
【0039】 好適な非環状尿素誘導体とアシド(酸)アミドは例えばテトラアルキル尿素、
例えばテトラブチル尿素、ジエチルアセトアミド、ジブチルホルムアミドである
【0040】 その他の溶媒和剤は例えば環状プロピレンカーボネート、エーテル化ポリオー
ル、例えば、分子量約1500以下の基本構造H3C−O−(CH2−CH2−O
n−CH3、エステル化ポリグリコール、例えばジ−、トリエチレングリコール
ジアセテート、液状フタル酸エステル、環状エーテル、例えばジオキサンである
。 上記溶媒和剤の混合物がしばしば使用される。
【0041】 溶媒和剤Sは、室温で液体の貯蔵安定した生成物が得られるように、その溶媒
和性構造要素を利用して反応生成物、特に付属のカチオンを溶媒和できなければ
ならない。それはさらに、反応媒体として利用するのに十分に安定していなけれ
ばならない。ラクタムの重合開始時に、選択された方法態様に応じて、溶融体の
泡形成を生じることのないように十分に高温で沸騰しなければならず、または例
えば従来の処理方式でも、例えばニ軸スクリュー押出成形機において、十分な揮
発性のゆえに部分的にまたは完全に除去できなければならない。こうして、予定
された応用方法に応じて高沸点成分も低沸点成分Sも適している。
【0042】 新たに活性化されたラクタム溶融体を例えば不連続操作で強化繊維布に泡なし
で含浸させる場合、沸点が少なくとも200℃の溶媒和剤が有利である。押出成
形機でラクタムを連続的に反応させてポリラクタムとするとき、沸点が例えば1
80℃以下の低沸点溶媒和剤は、可塑作用が望ましくない場合特に有利である。
【0043】 特殊な作用を有する化合物によって溶媒和成分を増やすと、多くの場合に有利
となる。それらは例えば、重合実施後に光、熱および酸化の作用からポリラクタ
ムを保護するのに寄与できる。それらはアジ化水素原子を含まないように選択さ
れなければならない。
【0044】 ポリラクタム中で成核作用または離型作用を発揮する微量成分もしばしば望ま
しく、可塑作用を有する添加剤、例えばO−フタル酸エステル、例えばエチルグ
リコールまたは酢酸を有するグリセリンの完全エステル化ポリオールも同様であ
る。
【0045】 しばしば役に立つその他の添加剤は、例えば蛍光増白剤といわゆるトレーサー
に関係している。所要の使用量は確認されており、先行技術に属し、このような
生成物の仕様書から読み取ることができる。 カルボジイミドCは芳香族、脂肪族および脂環式基本構造を持つことができる
。脂肪族カルボジイミドでは、炭素原子数1〜20の線状基または有枝基を持つ
ものが好ましい。
【0046】 特別好ましいのは脂環式カルボジイミドである。N、N’−ジシクロヘキシル
カルボジイミドが好ましく、これらは置換しておくこともできる。
【0047】 特別好適なカルボジイミドはN、N’−ジイソプロピルカルボジイミド、N、
N’−ジ(O−トリル)−カルボジイミド、N、N’−ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド、2、2’、6、6’−テトライソプロピルフェニルカルボジイミド、
ポリ−(2、2−ジイソプロピル)−p−フェニレンカルボジイミドである。
【0048】 pkAが少なくとも13の好適なプロトン性媒体Pは例えば炭素数1から約1
2まで、好ましくは6までのアルコールである。好適な代表物は例えばメタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、ベンジルアルコー
ルである。メタノールが特別好ましい。さらにそれはアミン、例えば、しばしば
液状異性体混合物として存在するトリデシルアミン、シクロヘキシルアミン、さ
らには、分子量が好ましくは約400以下のOH末端基を有するポリエチレンオ
キシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシドであり、これらは好ま
しくはPの一部を成すだけである。
【0049】 カルボン酸アミドも特別適したプロトン性成分Pである。それらは構造構成に
基づいて重合開始段階に本質的影響を及ぼすことがあり、例えば離型作用の向上
等の完成品の付加的課題を引き受けることができる。カルボン酸アミドの構造要
素は炭素原子数1〜20のモノマー、例えばヘキシルアミン、シクロヘキシルア
ミン、イソトリデシクラミン、ジアミノヘキサン、エーテル基含有モノアミンお
よびジアミン等のモノアミンおよびジアミン、酢酸、2エチルヘキサン酸、ペラ
ルゴン酸、アジピン酸等のモノカルボン酸およびジカルボン酸である。低分子カ
ルボン酸アミドを調製するために例えばモノアミンがモノカルボン酸と、または
ジアミンが2モル単位のモノカルボン酸と、またはジカルボン酸が2モル単位の
モノアミンとも、反応させられる。
【0050】 さらに、プロトン性化合物として適しているのは、熱や光の作用に対してポリ
ラクタムを安定させることのできる特殊な、たいていは立体障害のあるアミン、
例えば、シバ SC社の市販品チヌビン 770(商標名)、そしてやはり、シバ SC社
の補足的にOH基を一緒に含む安定剤チマソーブ81(商標名)、チヌビン 571(
商標名)である。
【0051】 優れた安定化作用を有する好適なカルボン酸アミドはさらにシバ SC社のチヌ
ビン 312(商標名)とクラリアント社のナイロスタブ S-EED(商標名)であり、
この生成物は立体障害アミノ基を付加的に含有している。これらのアミンは「ヒ
ンダードアミン光安定剤」(HALS)とも称される。これら市販品の化学構造が図
1〜図5に示してある。
【0052】 これらは例示的に挙げた安定剤にすぎない。というのも立体障害アミン、カル
ボン酸アミド、OH基、特にフェノール系OHを一緒に含有した安定剤は、ポリ
アミド用熱安定剤、光安定剤として役立つ主要化合物類であるからである。
【0053】 その他の好適な付加化合物は例えばブタノンオキシム、例えばジエチルマロネ
ート等のマロン酸エステル、1.2.4−トリアゾール、3.5−ジメチルピラ
ゾール等のアゾ化合物である。このような化合物はしばしばPの一部を成すにす
ぎず、例えば主にメチラートと組合せて使用される。
【0054】 Pの中和反応用に使用される塩基Bは反応経過にとって十分な塩基性度を有し
ていなければならず、主に加熱真空作用下で中和後に連続的に除去できなければ
ならない。選択的にそれは、例えばメチラート等は、直接にプロトン性媒体Pと
して働くことができる。
【0055】 主に使用される塩基はアルカリアンモニウム、アルカリ土類アンモニウムまた
はテトラアルキルアンモニウムをカチオンとして有し、アルコラート、アミド、
水素化物またはアルキレートをアニオンとして有する。アニオンが例えばアルコ
ラートまたはアミドであると、それは直接にPとして働くことができる。
【0056】 例としてアルカリ金属アルコラート、アルカリ土類金属アルコラート、特にメ
チラートおよびエチラート、例えばメチル酸ナトリウム、エチル酸ナトリウム、
またはリチウム、カリウム、マグネシウムのアルコラート、またはテトラアルキ
ルアンモニウムアルコラートも、例えば水素化ナトリウム等の金属水素化物、例
えばブチルリチウム等の金属アルキル、例えばナトリウムアミド等のアミド、ま
たは、例えば鉄(II)イオンで活性化しておくことのできるアルカリ金属およ
びアルカリ土類金属がある。
【0057】 例えばナトリウムメチラート等のアルカリまたはアルカリ土類金属の低分子ア
ルコラートを塩基として使用すると、それは有利なことに適切なアルコールに直
接溶解して添加され、このアルコールは加熱真空作用を介して反応実施中および
実施後に再び除去される。この概念は、例えばブチルリチウム等の上記塩基のう
ちの他の塩基にも、ヘプタンに溶解して使用することができる。
【0058】 空気や水分に極端に敏感な塩基、例えば金属水素化物、例えばナトリウム、ま
たはアルカリ金属の場合、石油エーテルまたはアルカンを貯蔵および添加用保護
剤として直接利用することができ、これにより再び加熱真空作用を介してこの種
の保護剤の除去が行われる。
【0059】 したがって塩基用のこれらの溶媒および保護剤は機能および作用の点で溶媒和
成分Sと相違している。
【0060】 本発明に係る液状開始剤を実質的に構成するのは、溶媒和成分、すなわち液化
作用成分、液状開始剤の陰電荷促進作用成分と付属のカチオンとを溶媒和して液
化する溶媒和剤、つまり芳香族もしくは(脂環式)脂肪族基本構造を有するカル
ボジイミドCであり、これがプロトン性化合物Pと反応させられ、強塩基Bで脱
プロトン化され、Cの反応は直接に塩基と行うこともできる。
【0061】 選択されたカルボジイミドの種類に応じて、真正化学結合の形成を介して(主
に芳香族カルボジイミドの場合)、もしくはカチオンによってその構造を安定さ
せる付加化合物((脂環式)脂肪族カルボジイミド)の形成を介して、反応は行
うことができる。
【0062】 特に、pkAが13より大きくなければならないプロトン性化合物Pに関して
幅広い選択がある。
【0063】 本発明に係る開始剤を使用すると、プロトン性化合物Pはラクタムの重合中に
再び遊離するので、その場合プロトン性化合物はポリラクタムマトリックス中で
さまざまな補助課題、つまり熱分解および風化分解に対するポリラクタムマトリ
ックスの安定化、完成品の離型向上、ポリラクタムの溶融流れの向上等をもたら
すことができる。
【0064】 プロトン性化合物Pは、例えば着色と蛍光によって完成品中で発色作用も発揮
できる。
【0065】 成分Pの多様な作用が可能であるので、有利にはPの組合せも使用され、例え
ば1成分は安定化用、1成分は加工(溶融流れと離型)用であり、残留すること
のある1成分は直接に塩基Bである。
【0066】 有利にはごく僅かな溶媒和剤成分で反応生成物の完全液化が起きるように、プ
ロトン性化合物Pの選択、特にその組成に合わせて溶媒和剤Sも適切に選択しな
ければならない。
【0067】 一般に、液状開始剤FIの製造は溶媒和剤S中で直接に行われる。
【0068】 好ましくは十分に乾燥した(水分を除去され)諸成分を使用しなければならず
、保護ガス下で処理される。
【0069】 好ましくは諸成分はそれぞれ1のモル比で使用され、カルボジイミドが化学量
論的確定の基礎である。
【0070】 塩基Bのモル分率は有利には(カルボジイミドCに対して)1より僅かに多く
すべきであり、全カルボジイミドが脱プロトン化化合物および場合によっては直
接に残存塩基Bと反応でき、例えば残留イソシアネート分も完全に分解されるよ
うに、例えば10当量%だけCを上まわることができる。
【0071】 こうしてPの希望する作用に合わせてPはその組成を適切に変更できる。しか
しプロトン性化合物Pのモル分率がCもしくはBをかなり越えると触媒作用が損
なわれることがあるのでそれは避けるべきであろう。
【0072】 有利にはPはCに対して不足量が使用され、その場合、Pの中和用に必要でな
い塩基BはPの働きを引き受け、Cと反応する。
【0073】 この合成は実質的に、プロトン性化合物Pの極力総量が脱プロトン化されてC
と反応し得るように制御されなければならない。その際、Bが少なくとも僅かに
過剰であるのが有利である。
【0074】 この方法を実際に実施するのに、さまざまな方策が考えられ、合成を直接にS
中で実施し、中間生成物を固体として単離することのないようにその都度注意が
払われる。
【0075】 こうしてCとPとの反応、強塩基Bによる脱プロトン化は実質的に溶媒和剤S
中で行われ、室温で液体の活性液状触媒が生じるように諸成分は選択される。
【0076】 その際、Bを利用してPを脱プロトン化し、次にCと反応させ、Cがすでに最
初から共に存在し得るように実質的に処理できる。反応溶液が強塩基性pH範囲
に移行するやPがCと反応し、次に、特に芳香族カルボジイミドの場合のように
PとCとの反応生成物で直接に中和が起きるように、反応は進めることもできる
【0077】 この反応経過は次のように表すことができ、R’−Hはプロトン性化合物Pを
意味する。
【0078】
【化4】 次に、
【化5】
【0079】 式中、BBは塩基、BHはプロトン付加塩基、M+は付属のカチオンである。
【0080】 最初にPが脱プロトン化され、次にカルボジイミドCが添加されると、芳香族
カルボジイミドの場合以下の反応経過が起きる:
【0081】
【化6】
【0082】 脂環式カルボジイミドの場合、脱プロトン化PがCとで一種の付加錯体を形成
し、この付加錯体がのちに、ラクタム溶融体に液状開始剤を添加するとき、まず
最初にゆっくりと構造Iに移行し、多くの場合にきわめて望ましいことであるが
、ラクタム重合の開始が時間遅延をもって始まるものと前提することができる。
【0083】 脱プロトン化PをCに添加したときの反応経過は以下のように表すことができ
る:
【0084】
【化7】
【0085】 液状開始剤の正確な構造は確定的に既知であるのではない。反応経過の図示中
それぞれM+はカチオン、一般にNa+を意味し、Pのアニオンとカルボジイミド
、特に付加的溶媒和剤Sとを介して好適な空間配置中にその配位位置を有して液
状開始剤への液化が起きるようにすることができる。簡単なモデルイメージにお
いて、比較として水中での塩の溶解を引き合いに出すことができ、その際水は配
位位置を一緒に有し、つまり溶媒和剤の機能を発揮する。
【0086】 理解を深めるためにカルボン酸アミドアニオンと芳香族カルボジイミドとの反
応生成物を取り上げると、下記構造のアニオンが得られる:
【0087】
【化8】
【0088】 ここで3つの溶媒和性「N」は中心の炭素原子に直接配置されており、良好な
溶媒和能力はそのことに基づいている。
【0089】 液状開始剤の合成は実際の実験では例えば以下の例示的反応経過に従って実施
することができる: −PがS中に溶解され、その後、塩基Bの添加を介して脱プロトン化される。
反応溶液の温度は例えば60〜120℃であり、真空作用下で反応生成物を完全
に除去するために処理される。または、−塩基BがSに添加される。
【0090】 Bは例えば微細分散固体として存在させることができ、Pが添加され、加熱真
空作用下でプロトン付加塩基が除去される。
【0091】 脱プロトン化化合物Pは、例えば80〜100℃の反応温度において完全にま
たは部分的に沈殿し得る。
【0092】 次にカルボジイミドCが添加され、場合によっては加熱下に、また必要なら真
空作用下に、後反応させたのち冷却され、これにより、室温で液体の開始剤が得
られる。
【0093】 諸成分の添加は、好適な条件下で反応経過が適切に進行し得るように好ましく
は少量ずつもしくは一滴ずつ行われる。
【0094】 C添加時の液化は、恐らく、脱プロトン化PとCとの反応生成物が塩基に割当
てられたカチオンを優先的に溶媒和できることに帰すことができる。
【0095】 好ましい1態様では、CとPが一緒にすでに最初に溶媒和剤に添加され、こう
してCの存在下にBの添加を介してPの脱プロトン化が実施される。
【0096】 この処理方式によって、PとCとの反応生成物中に付属のカチオン用に十分な
溶媒和部位がすでに最初から用意されているので、合成中に固体の形成をしばし
ば防止することができる。
【0097】 実務に適した処理方式において溶媒にしばしば塩基が添加される。 主要な例はメタノールに溶解した30重量%までのナトリウムメチラート、また
は微量空気中酸素の作用に対する保護剤としての石油エーテル等の炭化水素中の
金属ナトリウムである。このような溶媒または保護剤が塩基導入に一緒に使用さ
れると、それらは加熱真空作用下に中和反応実施中または実施後に再び除去され
る。
【0098】 液状開始剤は、カルボジイミドを50%までイソシアネートに取り替えられた
反応生成物であってもよい。使用できるのは、脂肪族、脂環式、芳香族または脂
肪族−芳香族基本構造を持つモノイソシアネート、ジイソシアネート、チオイソ
シアネートである。芳香族構造はハロゲン化しアルキル化しておくことができる
【0099】 液状イソシアネートの例はフェニルイソシアネート、置換フェニルイソシアネ
ート、シクロヘキシルイソシアネート、トルイレンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートである。
【0100】 液状開始剤は連続法、不連続法においてラクタムの重合に使用される。
【0101】 新たに活性化されたラクタム溶融体LCの粘度上昇開始までの時間が液状開始
剤の濃度、LC溶融体の温度、選択された液状開始剤の種類に強く依存している
ことが判明した。
【0102】 重合経過を比較する標準測定法は、新たに活性化されたラクタム溶融体中で電
磁攪拌棒が停止するまでに経過する時間Tuであり、この時間がTuと称される。
【0103】 ラクタム−12がその融点に起因して有利には170℃を超える温度において
液状開始剤の添加を介して重合される一方、ラクタム−6は融点が著しく低いこ
とに起因して、例えば、すでに80℃において液状開始剤で活性化され、その後
、好適に温度管理しながら重合される。温度低下時にTu時間が、したがって重合
経過が長くなり、融点上昇時には促進されると一般に見做されている。
【0104】 選択された条件において或る液状開始剤が迅速であると実証されると、それを
ラクタムに混合するために電磁攪拌棒の使用は、均質な混合がもはや保証されて
いないので、省くべきであろう。
【0105】 Tu時間は液状開始剤が迅速である条件のもとではもはや正確に算定可能でなく
、添加は均質な混合を保証する迅速で集中的に作用する混合過程を伴っていなけ
ればならない。
【0106】 したがって、開始剤が重合を迅速に開始させる条件のもとで適した方法は、溶
融体が液状開始剤の添加後に長時間強制混合にかけられる方法、例えばニ軸スク
リュー押出成形機内での新たに活性化された溶融体の重合である。
【0107】 こうして、開始剤が迅速に作用する条件は溶融体の強制混合と搬送が保証され
ている方法に適している。
【0108】 例えばニ軸スクリュー押出成形機で連続的に重合する場合、好適に構成された
押出成形機で複数の処理工程を直接に直列に接続することができる。
【0109】 例えば限定された第1帯域においてポリラクタムへの重合が行われ、それに続
く限定された処理工程では溶融ポリラクタムは添加剤の添加を介して最終生成物
配合の意味で直接に改質することができる。
【0110】 その際別々にまたは一緒に添加されるべき添加剤はあらゆる種類の公知ポリア
ミド添加剤、例えばあらゆる種類の安定剤、ガラス繊維、鉱物質、異種ポリマー
、耐衝撃性改良剤、難燃剤、可塑剤、加工助剤、カーボンブラック等の着色剤、
およびこれら添加剤の任意の組合せを含む。
【0111】 次に溶融体は連続的に排出して造粒され、または好適な金型を選択して例えば
管または形材等の最終製品へ加工することができる。つまり迅速なラクタム反応
が起きる条件は、活性化ラクタム溶融体がまず最初に強制混合にかけられる所で
はどこでも適している。
【0112】 本発明に係る液状開始剤の他の使用例は溶融押出成形機を備えた射出成形機で
の反応射出成形であり、その際例えば液状開始剤の割合と温度管理と滞留時間と
を介して重合経過は制御することができる。液状開始剤中の成分Pを好適に選択
すると部品は自然に離型し、分解(熱、風化、酸化)に対して安定している。
【0113】 ラクタム溶融体の温度を例えば200℃から250℃以上に高めると、比較的
低速の開始剤がやはり迅速となり、こうして例えば押出成形機での連続重合に事
実上同程度に適したものとなる。
【0114】 低速の液状開始剤は、活性化ラクタム溶融体の低粘度の時間間隔中に特殊な処
理工程、例えば並列に配置されたロービングの含浸等が、織布(または一般的表
現としてフィラメント構造体)と組合せても、経過しなければならない連続操作
に特に適している。その際、いわゆる引抜操作において充填剤も存在させること
ができる。大きな利点として、新たに活性化されたラクタム溶融体は定義された
時間間隔の間流動性で湿潤活性であり、したがってフィラメント構造体はきわめ
て良好に浸透させて湿潤でき、次に成分Pを好適に選択すると、例えば完成品が
自然に離型し、熱分解および風化分解に対しても保護されていることによって、
マトリックスが好ましい作用を示す。
【0115】 いわゆる低速液状開始剤で連続的に活性化されたラクタム溶融体は当然に連続
射出成形操作、浸漬成形操作および被覆操作でも処理することができ、やはり成
分Pの特殊な選択を介して液状開始剤は各加工操作の要求に適切に合わせること
ができる。
【0116】 いわゆる低速液状開始剤は、任意の工程用に低粘度の相が必要となる不連続操
作に特別適している。
【0117】 液状開始剤は例えば混合装置を利用して、定義された時間間隔の間、定義され
た時間間隔中に流れるラクタム溶融体流に直接配量混合することができ、したが
って活性化溶融体流は予定された操作、例えばレジンインジェクション成形法で
フィラメント配置の湿潤および完全浸透用に直接使用される。
【0118】 当然に、割当てられたラクタム溶融体配合物も低速液状触媒の迅速混合を介し
て活性化し、次に例えばモノマー注型、反応射出成形、回転注型、遠心注型およ
びその他のサイクル法で加工することができ、その際、例えば添加剤を開始剤に
同時に混合でき、被覆、添加剤または被覆されるべき成分も例えば挿入されて含
ませることによって、多種多様な変更の可能性がある。
【0119】 溶融体がまず最初に、定義された時間の間きわめて流動性であることが、これ
ら変更態様のすべてに役立つ。
【0120】 さらに、多くの操作にとって大きな実際的適性は、選択された方法および製品
性質に液状開始剤の成分Pを適合する可能性を介して得られる。
【0121】 上記方法を実施するのにラクタム−12が特別好ましいのは、それが例えば1
70〜320℃の幅広い温度範囲でポリラクタムへと完全に変換させることがで
き、その後にラクタムが再び形成されることもないからである。
【0122】 アニオンラクタム重合において一般的で、当業者に周知であるように、本方法
を実施する場合、乾燥ラクタム溶融体から出発し、乾燥不活性ガスのもとで処理
しなければならない。
【0123】 このことが妥当であるのは、特に、例えば浸漬成形、射出成形、被覆成形操作
におけるように溶融体が気相と強力に接触する場合である。
【0124】 さらにこれらすべての方法において主要な利点として、本発明に係る液状開始
剤はラクタム溶融体に接触すると、直ちに、重合をスタートさせることができ、
一層均一な重合経過が始まるように、溶融体流を、最初含有する触媒と活性化剤
を強力に混合するために攪拌する必要はない。
【0125】 多種多様な変更態様も含む方法の説明からすでに明らかとなるように、本発明
に係る液状開始剤と連続法および不連続法の応用とに基づいて以下のさまざまな
有用物品を製造することができる: 管、形材、被覆、塗膜、射出成形品、中空体、注型品、連続的および不連続的構
造圧印を有する複合材料部品、再び溶解して通常の熱可塑性樹脂プロセスで継続
加工可能な顆粒。形材は、または長繊維強化顆粒も、引抜成形法で直接製造する
ことができ、この顆粒は後続工程において、主として射出成形法に従って有用物
品へと加工することができ、繊維は主にガラス繊維または炭素繊維である。
【0126】 本発明はさらに、上記液状開始剤を利用して製造されたポリマー顆粒に関する
(請求項24〜28)。 本発明に係るポリマー顆粒は特に、長期間にわたって貯蔵可能であることを特徴
としている。このポリマー顆粒は次に相応する付形金型で溶解することによって
上記製品へと継続加工することができる。本発明によるポリマー顆粒は主として
ラクタム−6および/またはラクタム−12から得られる。本発明によるポリマ
ー顆粒では液状開始剤を0.3〜10重量%、好ましくは0.5〜3.0重量%
の濃度で使用することができる。
【0127】 ポリマー顆粒を製造するとき、ニ軸スクリュー押出成形機内で重合が行われる
態様が特別好ましい。
【0128】 以下、実施例に基づいて本発明を詳しく説明する。
【0129】 (実施例) 実施例に先立つ表は、使用した略号と補足的に分子量、またはニ官能プロトン
性化合物の場合当量を含む。
【0130】 実施例が引き続き表の形にまとめてあり、同様の実験シリーズにおける措置が
それぞれ正確に述べられており、a)部は液状開始剤の化学量論的組成、b)部
は重合条件と重合実験の分析結果をそれぞれまとめたものである。
【0131】 実施例においてそれぞれ以下を意味する。
【0132】
【溶媒和剤S】
【0133】
【カルボジイミドC】
【0134】
【プロトン性化合物P】
【0135】
【塩基B】
【0136】 表a)においてそれぞれ以下を意味する: 1 カルボジイミドC。 2 プロトン性化合物P。実施例ではしばしば複数のプロトン性化合物が同時に
使用されたことを考慮しなければならない。 3 塩基B。これは、好ましい事例(例えばNa.Ome、Na.Oet)ではプロトン性化
合物として直接利用することもできる。 4 溶媒和剤S。ここでも複数の溶媒和剤を同時に使用できる。 5 使用された成分の当量比。複数のプロトン性化合物もしくはS剤が同時に使
用されている場合、それらの当量割合が相互に列記されている。 6 反応生成物からなる配合物のそれぞれ固体分。 7 液状開始剤・受容体全体1kg当りの当量として計算した液状開始剤の活性
成分の濃度。 重合実験を含む表b)においてそれぞれ以下を意味する: 8 ラクタム溶融体に添加された液状開始剤の重量%。 9 液状開始剤活性粒子当りラクタム分子の数。 10 重合経過中のラクタム溶融体温度(℃)。 11 選択された重合時間(分)。 12 選択されたラクタム量(g)。 13 溶融体を連続的に混合する通常構造の電磁攪拌機が重合溶融体の粘度上昇
のために停止するまでの時間Tu(秒)。 14 ポリマーの相対溶液粘度。 15 DSC測定曲線からのポリマーの最高融点(℃)。 16 未変換ラクタムと溶媒和剤と遊離したプロトン性化合物とからなる生成物
のメタノール抽出物分。 実験1〜7(表1a、1b) 実施例1〜7ではDCCを化合物Cとして含む液状開始剤が使用された。補足
的に殆どのナイロスタブ S-EEDは一部では線状カルボン酸アミドを補足して使用
されたプロトン性媒体Pであり、Pは塩基Bに対してそれぞれ不足量で存在し、
メチラートの一部は直接にプロトン性媒体Pとして働くことができる。
【0137】 製造のために、不活性ガスのもと無水状態で溶媒和剤Sを調製し、成分Pをそ
こに溶解し、次に加熱真空作用下に80〜100℃で塩基Bを(NaOMeの30%
メタノール溶液として)ゆっくりと滴下し、メタノール(溶媒分と中和生成物)
を連続的に取り除き、次にDCCを添加し、その後、反応混合物を透明溶液とな
るまで加熱し、次に室温に冷却するように処理された。その後、貯蔵安定した液
状開始剤が表1b)に従って重合テストにかけられた。
【0138】 得られるポリマーは固化時にガラス壁から自然に剥がれてポリラクタムマトリ
ックスとなり、このマトリックスは熱分解、風化分解に対して直接に安定化され
ている。
【0139】 ポリマー中で付加的課題を解決する成分を各液状開始剤がすでに含んでいるの
ではあるが、平均重合度200(数平均)のポリラクタムを製造するために液状
開始剤は2.7〜3.85重量%の濃度で使用された。
【0140】 ポリマーは相対溶液粘度の期待値をそれぞれ有し、高い融点と低い抽出物成分
とを持ち、明るい色である。
【0141】 実験8〜14(表2a、2b) 実験8〜14は表2a、2bにまとめてある。プロトン性化合物Pはカルボジ
イミドCに対して、一部では塩基Bに対しても、それぞれモル過剰量で使用され
ており、その脱プロトン化主成分がカルボジイミドと反応できる。
【0142】 いずれの場合にもプロトン性ポリアミド安定剤(熱分解、風化分解)または加
工助剤がPの主要成分であり、残りの成分はそれぞれラクタム−6からなる。
【0143】 製造のために再び成分PがSに溶解され、次に80〜100℃と真空作用下に
中和剤NaOMeが(約30%までメタノールに溶解して)滴下され、これによりメ
タノール(塩基、中和生成物用溶媒)が連続的に除去された。Pの脱プロトン化
実施後、80〜100℃でカルボジイミドが添加され、透明溶液となるまで80
〜100℃で攪拌し、次に室温に冷却し、表2bによる調製された液状開始剤が
ラクタム−12の重合用に入れられた。
【0144】 分析結果が示すように、重合はそれぞれゆっくりと開始され、高粘度のポリマ
ーをもたらし、融点はそれぞれ170℃の上、総抽出物値はそれぞれ6重量%以
下であった。
【0145】 ポリマー11が加工助剤をプロトン性化合物として一緒に含む場合、冷却後に
ポリマーの自発的離型が起きる。
【0146】 表2による液状開始剤では重合度200(数平均)を達成するためにそれぞれ
約3〜4%の重量%が使用されねばならない。なぜならば、一緒に使用される安
定剤は水分を防止する目的でそれぞれ300を超える分子量でなければならない
からである。
【0147】 実験15〜21(表3a、3b) 芳香族カルボジイミドを使った実験が表3a、3bにまとめてある。選択され
た実験は以下の点に本発明の幅広い変更態様を示す: −実験15〜18では塩基が完全にプロトン性化合物を表し、 −実験19ではプロトン性化合物がメタノールとラクタム−6からそれぞれ約5
0%ずつ導き出され、 −実験20、21では50%ずつの安定剤とメタノールからなる。
【0148】 製造態様の変更幅を表すために、液状開始剤製造のために付加的にさまざまな
合成方法が試された。実験15〜17は同じ配合に相当し、実験18では溶媒和
剤の割合だけ高められた。
【0149】 −実験15ではNaOMeが30%溶液として80℃でSに導入され、加熱真空作
用を介してメタノールが完全に除去され、次にカルボジイミドが添加され、80
〜100℃で30分間NaOMeと反応させたのち冷却された。
【0150】 −実験16、17ではカルボジイミドを室温でSに溶解し、次に加熱後にNaOM
eをメタノール溶液として、同時に真空作用下にゆっくりと滴下した。実験16
では溶液の温度が90〜95℃、実験17では110〜120℃であり、この温
度がそれぞれ約70分維持された。
【0151】 −実験15、16では残留メタノールを完全に除去する目的で真空作用を介し
て120℃で100分間、50トルの真空度で後処理が続いた。
【0152】 実験15、16、17では沈殿分が残るので、実験18ではS成分がC当り6
溶媒和分子から8溶媒和分子に高められ、製造時に実験17に従って処理され、
固体分のない生成物が最終的に得られた。
【0153】 −実験19、20ではラクタム−6もしくはNylostab S-EEDが特殊なPとして
一緒に使用され、それぞれPがSに溶解され、次に約100℃と真空作用で、温
度を130℃までゆっくりと高めて約80分間、残留メタノールが除去され、そ
の後、熱の供給を中断し、約90℃でCが添加され、引き続き約1時間以内に室
温に冷却された。これらの生成物は沈殿成分を示さない。
【0154】 −実験21では再び、PとCが一緒にSに溶解され、約95℃に加熱され、次
に加熱真空作用下に、メタノールに溶解したNaOMeが添加され、真空度がなお5
0分間95℃で維持され、次に冷却して処理された。最終的に得られる液状開始
剤はきわめて透明な固有色のものであり、重合経過を多少遅らせる残留メタノー
ル分をなお有する。
【0155】 安定剤7000に基づくすべての液状開始剤はTu時間が比較的長く、したがって、
新たに活性化されたラクタム溶融体が、例えば繊維複合材料の製造等の特殊な操
作工程を経ねばならない方法に特別適しており、繊維構造の完全含浸が理想的に
保証されている。
【0156】 実験22 補足的に、本発明に係る液状開始剤ではカルボジイミドCの一部をイソシアネ
ートIに取り替えることができるかどうかが調べられた。
【0157】 このため、固体分30gの反応配合物中にフェニルイソシアネートPIがDC
Cと40:60のモル比で入れられ、プロトン性媒体Pとしてナイロスタブ S-E
EDが0.8だけ一緒に使用され、1.02のNaOMe(それぞれPI+DCCに対
する当量部)と反応させられた。S媒体中における反応は4DMPU、3NMP(それ
ぞれ和PI+DCCに対するモル部)に従って実施された。
【0158】 このためNyをSに溶解し、100℃に加熱したのち、NeOH中の30%溶液とし
てNaOMeを添加し、その後、PIを一滴ずつ添加した。次に100℃で30分間
真空を加え、次に100℃でDCCを添加し、さらに10分間100℃で放置した
のち冷却された。
【0159】 結果として得られる液状開始剤は固体分がなく、表1bに述べた条件下で重合
テストにおいてTu時間を25秒とし、溶液粘度1.865においてSMP177
.2℃のポリラクタム−12をもたらした。
【0160】 補足的に上記液状開始剤で多くの応用実験が実施された。
【0161】 一般に、ラクタム−12では温度上昇によって重合が著しく促進されることが
判明した。
【0162】 ラクタム−12に対して0.5当量%の使用濃度(ラクタム分子200個に対
して液状開始剤粒子1個)が存在するように各液状開始剤を入れると、ラクタム
をポリラクタム(残留ラクタム含有量0.5〜1.0重量%)へと十分に反応さ
せるのに250℃では約5分、300℃では僅か約1分の時間で間に合う。この
温度が長く維持されると、特に温度が高い場合、副反応が生じ、文献から知られ
ている架橋構造が優勢となることがあり、これにより一方で強度と粘性が高まり
、他方で継続加工性が困難になる。
【0163】 付加的にラクタム−6も、実験9、22、29の液状開始剤と、ラクタム−6
に対して0.5当量%に相当する液状開始剤添加量でポリラクタムへと反応され
た。
【0164】 このためラクタムが慎重に乾燥させられた。重合はラクタム−12における条
件と同じにして、すなわち200℃で30分間、行われた。生成物はそれぞれ残
留ラクタム含有量が約10重量%、DSC中のSMP極値が約215℃であり、
容器壁からの自発的剥離を示す。
【表1】
【表2】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】ナイロスタブSの化学式を示す図。
【図2】チヌビン770の化学式を示す図。
【図3】チマソーブ81の化学式を示す図。
【図4】チヌビン571の化学式を示す図。
【図5】チヌビン312の化学式を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4J001 DA01 DB01 DB04 EA02 EA06 EA07 EE09D EE25D EE30D EE43D EE53D EE55D EE58D EE65D GA02 GB11 GC05 HA03

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アニオンラクタム重合を実施するための液状開始剤において、液状
    開始剤が非プロトン性溶媒和剤S中におけるカルボジイミドCとプロトン性化合
    物Pおよび塩基Bとの反応生成物を含むことを特徴とする液状開始剤。
  2. 【請求項2】カルボジイミドCが脂肪族、脂環式、芳香族、または脂肪族−芳香
    族基本構造を有することを特徴とする、請求項1記載の液状開始剤。
  3. 【請求項3】Cが、N、N’−ジイソプロピルカルボジイミド、N、N’−ジ(
    O−トリル)−カルボジイミド、N、N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、
    2、2’、6、6’−テトライソプロピルフェニルカルボジイミド、ポリ−(2
    、2−ジイソプロピル)−p−フェニレンカルボジイミドから選択されることを
    特徴とする、請求項2記載の液状開始剤。
  4. 【請求項4】1〜50当量%のイソシアネートでカルボジイミドが取り替えられ
    た反応生成物を液状開始剤が含むことを特徴とする、請求項1〜3の少なくとも
    1項記載の液状開始剤。
  5. 【請求項5】プロトン性化合物PがpkA>13を有することを特徴とする、請
    求項1〜3の少なくとも1項記載の液状開始剤。
  6. 【請求項6】プロトン性化合物Pが、炭素原子数1〜12、特に炭素原子数1〜
    6のアルコール、カルボン酸アミド、アミン、および/または立体障害脂肪族ア
    ミンから選択されることを特徴とする、請求項5記載の液状開始剤。
  7. 【請求項7】カルボン酸アミドが、炭素原子数2〜20の線状および/または環
    状モノマーで構成されていることを特徴とする、請求項6記載の液状開始剤。
  8. 【請求項8】カルボン酸アミドが、立体障害プロトン性基を持つ構造要素を付加
    的に有することを特徴とする、請求項7記載の液状開始剤。
  9. 【請求項9】アミンが置換芳香族アミンであることを特徴とする、請求項6記載
    の液状開始剤。
  10. 【請求項10】塩基Bのカチオンがアルカリイオン、アルカリ土類イオン、また
    はテトラアルキルアンモニウムであり、塩基がアルコラート、アミド、水素化物
    、またはアルキルアニオンから選択されることを特徴とする、請求項1〜9の少
    なくとも1項記載の液状開始剤。
  11. 【請求項11】塩基Bがアルカリアルコラートまたはアルカリ土類アルコラート
    であることを特徴とする、請求項10記載の液状開始剤。
  12. 【請求項12】溶媒和剤Sが、アジ化水素原子を持たない溶媒和性構造要素を有
    する脂肪族、脂環式、または芳香族有機化合物であることを特徴とする、請求項
    1〜11の少なくとも1項記載の液状開始剤。
  13. 【請求項13】Sが、エーテル化ポリグリコール、液状フタル酸エステル、N−
    アルキル化尿素化合物、N−アルキル化カルボン酸アミド、またはそれらの混合
    物の群から選択される極性非プロトン性化合物であることを特徴とする、請求項
    12記載の液状開始剤。
  14. 【請求項14】尿素化合物が、特にテトラメチル尿素、テトラエチル尿素、テト
    ラブチル尿素、または一般式I 【化1】 による環状構造の群から選択される炭素原子数1〜20のテトラアルキル尿素で
    あり、式中、Rは炭素原子数1〜5のアルキル基、特にメチル基、nは2または
    3であることを特徴とする、請求項13記載の液状開始剤。
  15. 【請求項15】Sが環状の5〜7員環N−アルキル化カルボン酸アミドであり、
    アルキル基が1〜12個の炭素原子を有し、ヘテロ原子も含まれ得ることを特徴
    とする、請求項13記載の液状開始剤。
  16. 【請求項16】SがN−メチルピロリドン、N−オクチルピロリドン、N−シク
    ロヘキシルピロリドン、N−オクチルカプロラクタム、またはそれらの混合物で
    あることを特徴とする、請求項13記載の液状開始剤。
  17. 【請求項17】液状開始剤が付加的に製造および/または使用に起因した添加剤
    を含むことを特徴とする、請求項1〜16の少なくとも1項記載の液状開始剤。
  18. 【請求項18】B:P:Cが0.2〜1.1:0.2〜4:1の比で入れられた
    ことを条件に反応生成物が得られたことを特徴とする、請求項1〜17の少なく
    とも1項記載の液状開始剤。
  19. 【請求項19】モル比B:P:Cが0.8〜1.1:0.8〜1.2:1である
    ことを特徴とする、請求項18記載の液状開始剤。
  20. 【請求項20】請求項1〜19の少なくとも1項記載の液状開始剤を製造する方
    法において、反応生成物が溶媒和剤S中で不活性ガス雰囲気と無水状態で室温か
    ら140℃までの温度範囲で製造され、塩基用低分子溶媒と、塩基の中和生成物
    、特に低分子アルコールが除去されることを特徴とする方法。
  21. 【請求項21】前段の工程において化合物Pが塩基Bと反応させられ、Pが塩基
    性の態様で存在し、次に脱プロトン化化合物Pがカルボジイミドと反応させられ
    、この反応が溶媒和剤中で行われることを特徴とする、請求項20記載の方法。
  22. 【請求項22】溶媒和剤Sの一部にPが別途溶解され、塩基Bの添加を介してP
    がアニオン塩の態様に移され、揮発性反応生成物と、重合を妨げる残留溶媒およ
    び保護剤が除去され、次に溶媒和剤S中のカルボジイミドと溶媒和剤S中の脱プ
    ロトン化化合物Pが一緒にされて液状開始剤へと反応させられることを特徴とす
    る、請求項20または21記載の方法。
  23. 【請求項23】CとPを同時にSに溶解し、次にBを添加し、その後、塩基をプ
    ロトン化の態様で除去することを特徴とする、請求項20または21記載の方法
  24. 【請求項24】請求項1〜19の少なくとも1項記載の液状開始剤でラクタムを
    連続的または不連続的にアニオン重合することによって製造可能なポリマー顆粒
  25. 【請求項25】ラクタムとしてラクタム−6および/またはラクタム−12が使
    用されたことを特徴とする、請求項24記載のポリマー顆粒。
  26. 【請求項26】ラクタム溶融体に液状開始剤が0.3〜10重量%の濃度で添加
    されたことを特徴とする、請求項24または25記載のポリマー顆粒。
  27. 【請求項27】0.5〜3重量%の濃度が調整されたことを特徴とする、請求項
    26記載の液状開始剤。
  28. 【請求項28】ポリマー顆粒がニ軸スクリュー押出成形機で連続的に製造された
    ことを特徴とする、請求項24〜27の少なくとも1項記載のポリマー顆粒。
  29. 【請求項29】ラクタム溶融体にそれぞれ液状開始剤を添加してモノマー注型、
    押出法、射出注型、遠心注型、回転注型、引抜成形法、浸漬成形法、射出成形法
    の不連続操作または連続操作でポリラクタムから有用物品を直接製造することへ
    の、請求項1または9の1項記載の液状開始剤の使用。
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