JP2003516728A - グリッドロック(gridlock)核酸分子、ポリペプチド、ならびに診断および治療方法 - Google Patents
グリッドロック(gridlock)核酸分子、ポリペプチド、ならびに診断および治療方法Info
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Abstract
Description
83、およびRO-HL49579によって一部助成を受けた。政府は本発明に特定の権利を
保有する可能性がある。
ら高圧で酸素飽和した血液を運び、静脈は血液が戻るための容量血管として作用
する。血管系内部の差のいくつかは機能の発現後に起こるが、躯幹動脈および静
脈によって形成される完全な血管ループは、最初の心拍の拍出量を適応させるた
めに必要である。脊椎動物胚の主要な躯幹血管、すなわち大動脈および体軸静脈
は、「脈管形成」と呼ばれる過程によって、散在した中胚葉血管芽細胞が単純な
内皮細胞管へと合体することによって形成され、これは新芽および再形成による
血管の形成である「血管新生」とは区別される(フィッシュマン(Fishman)、
「胚における血管の集合(Assembly of blood vessels in the embryos)」、リ
ッピンコット-レイブン出版社、フィラデルフィア、1996;フォークマン(Folkm
an)ら、Cell 87:1153〜1155、1996;リサウ(Risau)、Nature 386:671〜674
、1997;ヤンコポロス(Yancopolos)ら、Cell 93、661〜664、1998)。
後天性障害を受けやすく、それらは幼少期および成人における重度の合併症に至
る可能性がある。大動脈の縮窄は、最も一般的なヒトの先天性心血管疾患の一つ
である。縮窄において、孤立性の局在した血管形成異常は、全身への主な動脈で
ある下行性大動脈を部分的に閉塞し、頭部および腕に血液を供給する血管の起点
に対して遠位で起こることが最も多い。出生時では、管の閉鎖が大動脈血流に対
する制限を悪化させうるために、その作用はしばしばより生理学的に重度となる
。縮窄の結果として、罹患被験者は上肢および頭部では高血圧となり、体躯およ
び脚では低血圧となる。生存はしばしば、病変部を迂回するように血液循環を容
易にする側副血管の発達に依存する。
硬化症である。この病態は大規模および中規模の動脈の内膜における脂質の沈着
を特徴とする。そのような沈着は繊維症および石灰化に関連している。
て同定され、ヒトにおける大動脈の縮窄に似た巣状の血管形成異常を引き起こす
劣性変異である。grlm145変異体胚では、開口血管の輪郭を描くために心臓に注
入した蛍光デキストランは、2つの前方背側大動脈が融合して体躯の単一の動脈
を形成する領域での背側大動脈の起点で遮断される。蛍光ビーズは頭部では正常
に循環した(ワインスタイン(Weinstein)ら、Nature Medicine 1:1143〜1147
、1995)。このように、grl変異体胚は、躯幹に対する循環を欠損する。
れるタンパク質とを提供する。グリッドロックは血管の発達およびモデリングに
おいて役割を有し、グリッドロックにおける変異は大動脈弓疾患、縮窄に関連し
ている。このように、グリッドロック核酸分子およびポリペプチドは、大動脈弓
疾患のようなグリッドロック関連疾患および病態を診断、治療、および予防する
方法において用いることができる。
を提供する。この局面の好ましい態様において、グリッドロックポリペプチドに
は、配列番号:2もしくは配列番号:4のアミノ酸配列が含まれ、または配列番号
:2もしくは配列番号:4のアミノ酸配列と実質的に同一であるアミノ酸配列が含
まれる。この局面の他の好ましい態様において、ポリペプチドは、哺乳類、例え
ばヒトに由来する。
る配列を含む実質的に純粋な核酸分子、例えばDNAを提供する。この局面の好ま
しい態様において、核酸分子はヒトグリッドロックポリペプチドをコードする。
この局面の他の好ましい態様において、核酸分子は、配列番号:2もしくは配列
番号:4のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするか、または配列番号:2
もしくは配列番号:4のアミノ酸配列と実質的に同一であるアミノ酸配列を含む
ポリペプチドをコードする。この局面の他の好ましい態様において、核酸分子に
は、配列番号:1または配列番号:3のヌクレオチド配列と実質的に同一であるヌ
クレオチド配列が含まれる。
核酸分子がグリッドロック核酸分子の少なくとも一部と高ストリンジェンシー条
件でハイブリダイズするが、ヘアリー(hairy)関連タンパク質ファミリーメン
バーをコードする核酸分子とは高ストリンジェンシー条件でハイブリダイズしな
い、グリッドロックポリペプチドまたはその断片をコードする配列と少なくとも
55%の核酸配列同一性を有する核酸分子を提供する。この局面の好ましい態様に
おいて、核酸分子は、グリッドロックポリペプチドまたは少なくとも6個のアミ
ノ酸を含むその断片をコードする核酸分子と100%の相補性を有し、核酸分子は
グリッドロック核酸分子の少なくとも一部と高ストリンジェンシー条件でハイブ
リダイズするが、ヘアリー関連タンパク質ファミリーメンバーをコードする核酸
分子とは高ストリンジェンシー条件でハイブリダイズしない。
対してアンチセンスである配列を含む核酸分子を提供する。この局面の好ましい
態様において、アンチセンス配列は変異グリッドロックコード領域に対して特異
的である。
ク核酸分子を含む遺伝子治療ベクターおよびこのベクターを含む細胞を提供する
。
フィッシュ等の非ヒト・トランスジェニック動物、およびグリッドロックポリペ
プチドをコードする対立遺伝子の一つまたは双方にノックアウト変異を有する非
ヒト動物を提供する。本発明はまた、グリッドロックポリペプチドをコードする
対立遺伝子の一つまたは双方にノックアウト変異を有する非ヒト動物からの細胞
をも提供する。
コードする配列と少なくとも55%の核酸配列同一性を有し、動物のグリッドロッ
ク核酸分子を分析するプローブを提供する。断片には少なくとも6個のアミノ酸
が含まれ、プローブは、グリッドロック核酸分子の少なくとも一部と高ストリン
ジェンシー条件でハイブリダイズするが、ヘアリー関連タンパク質ファミリーメ
ンバーをコードする核酸分子とは高ストリンジェンシー条件でハイブリダイズし
ない。好ましい態様において、プローブは、グリッドロックポリペプチドまたは
少なくとも6個のアミノ酸を含むその断片をコードする核酸分子と100%の相補
性を有し、グリッドロック核酸分子の少なくとも一部と高ストリンジェンシー条
件でハイブリダイズするが、ヘアリー関連タンパク質ファミリーメンバーをコー
ドする核酸分子とは高ストリンジェンシー条件でハイブリダイズしない。
列番号:2または配列番号:4のアミノ酸配列を含むポリペプチドに対して特異的
に結合する抗体を提供する。
存在を検出する方法を提供する。方法は、グリッドロックポリペプチドに対して
特異的に結合する抗体に試料を接触させる段階、およびポリペプチドに対する抗
体の結合をアッセイする段階を含む。
チドの存在を検出する方法を提供する。方法は、変異型グリッドロックポリペプ
チドに対して特異的に結合する抗体に試料を接触させる段階、および変異型ポリ
ペプチドに対する抗体の結合をアッセイする段階を含む。
疾患または病態を発症する可能性の増大を診断する方法を提供する。方法は、被
験者がグリッドロック遺伝子に変異を含むか否かを決定するために、試験被験者
の核酸分子を分析する段階を含む。変異が存在すれば、試験被験者がグリッドロ
ック関連疾患を発症する可能性が増大していることの指標である。この局面の好
ましい態様において、試験被験者は哺乳類、例えばヒトである。この局面の他の
好ましい態様において、方法には、ポリメラーゼ連鎖反応による核酸分子増幅の
ためにグリッドロック遺伝子に対して特異的な核酸分子プライマーを用いる段階
が含まれるか、または試験被験者からのグリッドロック核酸分子をシークエンシ
ングする段階が含まれる。この局面のもう一つの好ましい態様において、分析す
る段階は、制限断片長多形(RFLP)分析によって行われる。この局面のもう一つ
の好ましい態様において、疾患または病態は、大動脈の縮窄、大動脈弓断続疾患
、またはアテローム性動脈硬化症である。
トを提供する。キットには、試験被験者のグリッドロック核酸分子を分析する核
酸プローブが含まれる。
トを提供する。キットには、試験被験者のグリッドロックタンパク質を分析する
抗体が含まれる。
、機能的グリッドロックポリペプチドをコードする核酸分子を含む発現ベクター
を投与することによって、グリッドロック欠損症の作用を予防または改善する方
法を提供する。核酸分子はプロモーターに機能的に結合し、グリッドロックポリ
ペプチドは、グリッドロック欠損症の作用を予防または改善するために十分であ
る。
能的グリッドロックポリペプチドを投与することによって、グリッドロック欠損
症の作用を予防または改善する方法を提供する。グリッドロックポリペプチドは
、グリッドロック欠損症の作用を予防または改善するために十分である。
ンチセンスグリッドロック分子を投与することによって、グリッドロック過剰症
の作用を予防または改善する方法を提供する。アンチセンスグリッドロック分子
はグリッドロック過剰症の作用を予防または改善するために十分である。
リッドロック抗体を投与することによって、グリッドロック過剰症の作用を予防
または改善する方法を提供する。グリッドロック抗体は、グリッドロック過剰症
の作用を予防または改善するために十分である。
チドの発現または活性を調節する化合物を同定する方法を提供する。方法は、グ
リッドロック核酸分子またはポリペプチドを化合物に接触させる段階、およびグ
リッドロック発現または活性に及ぼす化合物の作用を決定する段階を含む。
えば、グリコシル化またはリン酸化)にかかわらず、自然界に存在するまたは自
然界に存在しないポリペプチドの全てまたは一部を構成する二つまたはそれ以上
のアミノ酸の鎖を意味する。「翻訳後改変」とは、合成の際または合成後のポリ
ペプチドまたはポリペプチド断片に対する如何なる変化も意味する。翻訳後改変
は、(細胞内での合成の際に)自然に起こりうるか、または(組換えまたは化学
的手段によって)人工的に作製しうる。「タンパク質」は、一つまたはそれ以上
のポリペプチドで構成されうる。
クポリペプチド」とは、図2に示すヒトまたはゼブラフィッシュのグリッドロッ
クポリペプチドの配列(それぞれ、配列番号:2および配列番号:4)と少なくと
も45%、好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも75%、および最
も好ましくは少なくとも90%のアミノ酸配列同一性を有するポリペプチドを意味
する。図2に示すヒトまたはゼブラフィッシュのグリッドロックポリペプチド(
それぞれ配列番号:2および配列番号:4)のbHLHと少なくとも85%のアミノ酸同
一性を有するか、またはオレンジ(Orange)ドメインと少なくとも55%のアミノ
酸同一性を有するポリペプチドは、グリッドロックポリペプチドであるとみなし
うる。最も好ましくは、そのようなポリペプチドは、図2に示すヒトまたはゼブ
ラフィッシュのグリッドロックポリペプチド(それぞれ配列番号:2および配列
番号:4)のbHLHドメインと少なくとも95%のアミノ酸同一性を有するか、また
はオレンジドメインと少なくとも90%のアミノ酸同一性を有する。グリッドロッ
ク遺伝子配列のスプライシング変種および変異(例えば、grlm145変異)を含む
グリッドロック遺伝子からのポリペプチド産物もまたこの定義に含まれる。好ま
しくは、グリッドロックポリペプチドは、「YRPW」モチーフを含む。本明細書に
おいて定義するように、グリッドロックポリペプチドは、血管の発達およびモデ
リングにおいて役割を有する。これは、脈管形成または血管芽細胞の運命決定の
初期マーカーとして用いることができると共に、発達期の後期または成人におけ
る動脈特異的、例えば大動脈特異的マーカーとして用いることができる。
ックタンパク質、グリッドロックポリペプチド、またはその一部をコードするゲ
ノムDNA、cDNA、またはRNA(例えば、mRNA)分子のような核酸分子を意味する。
対する特定の核酸分子またはポリペプチドの配列の関係を記述するために用いら
れる。例えば、並置した参照分子と比較して、ポリペプチドまたは核酸分子が所
定の位置で同じアミノ酸またはヌクレオチド残基を有する場合、その位置で「同
一」であると言われる。参照分子に対する核酸分子またはポリペプチドの配列同
一性のレベルは典型的に、最適な配置を得るためのギャップの導入のような、そ
こに明記されたデフォルトパラメータを用いて、配列分析ソフトウェア(例えば
、ウィスコンシン大学バイオテクノロジーセンターのジェネティクスコンピュー
ターグループの配列分析ソフトウェアパッケージ、1710 University Avenue, Ma
dison, WI 53705、BLAST、またはPILEUP/PRETTYBOXプログラム)を用いて測定さ
れる。これらのソフトウェアプログラムは、様々な置換、欠失、または他の改変
に同一性の程度を割付することによって同一または類似の配列を整合させる。保
存的置換には典型的に、以下のグループ内での置換が含まれる:グリシン、アラ
ニン、バリン、イソロイシン、およびロイシン;アスパラギン酸、グルタミン酸
、アスパラギン、およびグルタミン;セリンおよびトレオニン;リジンおよびア
ルギニン;ならびにフェニルアラニンおよびチロシン。
わたって少なくとも51%、好ましくは少なくとも55%、60%、または65%、およ
び最も好ましくは75%、85%、90%、または95%の同一性を示す場合に、参照分
子に対して「実質的に同一」であると言われる。ポリペプチドに関して、比較配
列の長さは少なくとも16個のアミノ酸、好ましくは少なくとも20個のアミノ酸、
より好ましくは少なくとも25個のアミノ酸、および最も好ましくは少なくとも35
個のアミノ酸である。核酸分子に関して、比較配列の長さは、少なくとも50ヌク
レオチド、好ましくは少なくとも60ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも75
ヌクレオチド、および最も好ましくは少なくとも110ヌクレオチドである。
の決定、またはそれが野生型であるか、もしくは変異しているかの決定する試験
技法が実施された場合に、「分析される」か、または「分析」に供される。例え
ば、ポリメラーゼ連鎖反応を用いて動物のゲノムDNAを増幅し、次に、例えばヌ
クレオチド配列または制限断片分析によって、増幅されたDNAが変異を含むか否
かを決定することで、動物(例えばヒトまたはゼブラフィッシュ)のグリッドロ
ック遺伝子を分析することができる。
DNAまたはRNA分子と塩基対を形成することができる規定の配列の一本鎖DNAまた
はRNA分子を意味する。得られたハイブリッドの安定性は、起こる塩基対形成の
程度に依存する。この安定性は、プローブと標的分子との相補性の程度、および
ハイブリダイゼーション条件のストリンジェンシーの程度のようなパラメータに
よって影響を受ける。ハイブリダイゼーションストリンジェンシーの程度は、温
度、塩濃度、およびホルムアミド等の有機分子の濃度のようなパラメータによっ
て影響を受け、当業者に周知の方法によって決定される。グリッドロック核酸分
子に対して特異的なプローブまたはプライマーは、好ましくは配列番号:1また
は配列番号:3と呼ばれる配列と45%以上の配列同一性、より好ましくは少なく
とも55〜75%の配列同一性、さらにより好ましくは少なくとも75〜85%の配列同
一性、さらにより好ましくは少なくとも85〜99%の配列同一性、および最も好ま
しくは100%の配列同一性を有する。プローブは、当業者に周知である方法によ
って検出可能に、放射活性または非放射活性標識することができる。プローブは
、核酸シークエンシング、ポリメラーゼ連鎖反応による核酸増幅、一本鎖構造多
形(SSCP)分析、制限断片多形(RFLP)分析、サザンハイブリダイゼーション、
ノーザンハイブリダイゼーション、インサイチューハイブリダイゼーション、電
気泳動移動度シフトアッセイ(EMSA)法、および当業者に周知の他の方法のよう
な、核酸ハイブリダイゼーションを含む方法のために用いることができる。
くはその断片、cDNA分子、ポリペプチド、または抗体は、その存在が試料中で直
接同定されうるように標識される場合に、「検出可能に標識」されると言うこと
ができる。分子を検出可能に標識する方法は当技術分野で周知であり、放射活性
標識(例えば、32Pまたは35Sのような同位元素)、および非放射活性標識(例え
ば、フルオレセインのような蛍光標識)が含まれるがこれらに限定されない。
機分子から分離されているポリペプチド(またはその断片)を意味する。典型的
に、ポリペプチドは、それが天然に会合しているタンパク質および天然に存在す
る有機分子を重量で少なくとも60%含まない場合に実質的に純粋である。好まし
くは、ポリペプチドは、重量で少なくとも75%、より好ましくは少なくとも90%
、および最も好ましくは少なくとも99%純粋であるグリッドロックポリペプチド
である。実質的に純粋なグリッドロックポリペプチドは、例えば天然資源からの
抽出(例えば、単離された大動脈または血管組織)、グリッドロックポリペプチ
ドをコードする組換え核酸分子の発現、または化学合成によって得ることができ
る。純度は適当な方法、例えばカラムクロマトグラフィー、ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動、またはHPLC分析によって測定することができる。
子から分離されている場合に、天然に会合する分子を実質的に含まない。このよ
うに、化学合成された、またはそれが天然に産生される細胞とは異なる細胞系に
おいて産生されたタンパク質は、その天然に会合する成分を実質的に含まない。
したがって、実質的に純粋なポリペプチドには、真核生物に由来するポリペプチ
ドが含まれるのみならず、大腸菌またはその他の原核生物で合成されたポリペプ
チドも含まれる。
ポリペプチド(例えば、グリッドロックポリペプチド)を認識して結合するが、
他の分子(例えば、非グリッドロック関連ポリペプチド)を実質的に認識せず、
結合しなければ、ポリペプチドに対して「特異的に結合する」と言われる。
EDTA、および1%BSA(分画V)を含む緩衝液において65℃で、または48%ホルム
アミド、4.8×SSC、0.2 Mトリス-Cl、pH 7.6、1×デンハルツ溶液、10%硫酸デ
キストラン、および0.1%SDSを含む緩衝液中で42℃で、少なくとも500ヌクレオ
チド長のDNAプローブを用いて起こるハイブリダイゼーションと同等のハイブリ
ダイゼーションを可能にする条件を意味する。(これらは、高ストリンジェンシ
ーノーザンまたはサザンハイブリダイゼーションの典型的な条件である)。高ス
トリンジェンシーハイブリダイゼーションはまた、高ストリンジェンシーPCR、D
NAシークエンシング、一本鎖構造多形分析およびインサイチューハイブリダイゼ
ーションのような、分子生物学者によって日常的に行われる多数の技術の成功に
依存する。ノーザンおよびサザンハイブリダイゼーションとは対照的に、これら
の技法は通常比較的短いプローブを用いて行われる(例えば、PCRまたはシーク
エンシングに関しては通常16ヌクレオチドまたはそれ以上、およびインサイチュ
ーハイブリダイゼーションに関しては40ヌクレオチドまたはそれ以上)。これら
の技術において用いられる高ストリンジェンシー条件は、分子生物学の当業者に
周知であり、その例は例えば、参照として本明細書に組み入れられる、アウスユ
ベール(Ausubel)ら、「分子生物学の最新プロトコール(Current Protocols i
n Molecular Biology)」、ジョン・ウィリー&サンズ、ニューヨーク州ニュー
ヨーク、、1998に見ることができる。
れ、細胞から発達する生物のゲノムに組み入れられたDNA分子を意味する。その
ようなトランスジーンは、トランスジェニック生物に対して部分的にもしくは完
全に異種(すなわち異物)となりうる、または生物の内因性遺伝子に対して同種
である遺伝子となりうる。生物または動物(例えば、マウス、ラット、またはヤ
ギのような哺乳類)は、それが人工的に挿入されたトランスジーンを有する細胞
から発達すれば、「トランスジェニック」であると言うことができる。
コードされたポリペプチドの生物活性を少なくとも80%減少させる核酸分子おけ
る人工的に誘発された変化(組換えDNA技術または変異誘発物質に対する故意の
曝露によって作製された)を意味する。変異は挿入、欠失、フレームシフト変異
、またはミスセンス変異となりうるがこれらに限定しない。「ノックアウト動物
」は、好ましくは上記のようにノックアウト変異を含む哺乳類であり、より好ま
しくはマウスである。
方法をも意味する。リポフェクション、DEAE-デキストラン媒介トランスフェク
ション、マイクロインジェクション、プロトプラスト融合、リン酸カルシウム沈
殿、レトロウイルス輸送、電気穿孔、およびバイオリスティック形質転換は、本
発明において用いることができる当業者に周知の多くの形質転換方法のごく一部
に過ぎない。例えば、バイオリスティック形質転換は、タングステンまたは金粒
子のような速度駆動微小弾丸を用いて細胞に外来分子を導入する方法である。そ
のような方法は、ヘリウム駆動、空気駆動、および火薬駆動技術を含みうる。バ
イオリスティック形質転換は、広く多様な細胞型、細胞内オルガネラ、ならびに
ミトコンドリア、葉緑体、細菌、酵母、真菌、藻類、動物組織、および培養組織
を含むがこれらに限定されない無傷の組織の形質転換またはトランスフェクショ
ンに適用することができる。
とは、ポリペプチドをコードするDNA分子が組換えDNA技術によって導入されてい
る細胞(または細胞の子孫)を意味する。
トを意味する。望まれる場合、本発明の構築物は、細胞タイプ特異的、組織特異
的、もしくは時間特異的に制御可能な、または外来シグナルもしくは物質によっ
て誘導可能なプロモーター依存的遺伝子発現を与えるために十分であるプロモー
ターエレメントを含みうる。そのようなエレメントは遺伝子の5'、3'、またはイ
ントロン領域に存在しうる。
)が調節配列に結合すると遺伝子の発現を可能にするように、遺伝子と一つまた
はそれ以上の調節配列とが結合していることを意味する。
リッドロック遺伝子のような遺伝子のコード鎖の少なくとも75ヌクレオチド、好
ましくは少なくとも100ヌクレオチド、150ヌクレオチド、または200ヌクレオチ
ドと相補的である配列を有する核酸分子を意味する。アンチセンス核酸分子は例
えば、変異型グリッドロック遺伝子によってコードされる変異型グリッドロック
ポリペプチドの産生を選択的に低下させることができる。
コードされたアミノ酸とは異なるアミノ酸をコードするように、核酸分子内で一
つのプリンまたはピリミジン塩基(すなわち、A、T、G、またはC)が別の塩基に
置換されていることを意味する。
つのヌクレオチドの挿入または欠失を意味する。フレームシフト変異は、変異部
位で、または変異部位から下流でのコドン読みとり枠を変化させる。そのような
変異の結果、コードされた野生型アミノ酸配列が新規アミノ酸配列に置換される
か、または停止コドンの形成によりコードされたポリペプチドの未成熟な停止、
またはその両者が起こる。
血清、尿、便、またはその他の標本を意味する。試料は、当技術分野で既知の方
法によって、グリッドロック遺伝子における変異、またはグリッドロック遺伝子
の発現レベルを検出するために分析することができる。例えば、患者の試料に由
来するPCR産物のシークエンシング、一本鎖構造多形(SSCP)分析、または制限
断片長多形(RFLP)分析を用いてグリッドロック遺伝子における変異を検出する
ことができ、ELISAを用いてグリッドロックポリペプチドのレベルを測定するこ
とができ、およびPCRを用いてグリッドロック核酸分子のレベルを測定すること
ができる。
ドロック遺伝子の不適当に高いもしくは低い発現、またはグリッドロック核酸分
子もしくはポリペプチドの生物活性を変化させるグリッドロック遺伝子の変異が
原因で起こる疾患または病態を意味する。グリッドロック関連疾患および病態は
、グリッドロックが出生前または出生後のあいだに発現される如何なる血管組織
においても生じうる。グリッドロック関連疾患および病態は先天性心血管疾患(
例えば、先天性異形態発生)、およびアテローム性動脈硬化症のような成人期に
発症する心血管疾患を含みうる。「先天性心血管疾患」とは、心臓または血管の
異常な形成に関連した疾患を意味する。先天性心血管疾患、例えば大動脈弓断続
疾患または大動脈縮窄のような大動脈弓疾患を有する患者は、大動脈の収縮を示
す可能性がある。
によって引き起こされた疾患の診断および治療において用いることができる方法
および試薬を提供する。これらの障害は、大動脈弓断続疾患、大動脈弓疾患、例
えば大動脈の縮窄のような先天性の心血管疾患、ならびにアテローム性動脈硬化
症、高血圧症、および冠動脈疾患のような成人期に起こる心血管疾患が含まれる
。これらの障害は、例えば低分子治療、遺伝子治療、アンチセンスオリゴヌクレ
オチド治療、およびタンパク質補充治療を含む多様な方法で、本明細書に記載の
方法を用いて治療することができる。さらに、本発明の核酸分子およびポリペプ
チドは、診断/疾患管理応用を有する、例えば心血管疾患の予後的マーカーまた
は素因指標としての用途を有する。
の範囲から明らかとなるであろう。
遺伝子、これらの遺伝子によってコードされるポリペプチド、これらの遺伝子に
関連する核酸分子(下記参照)、ならびにこれらの遺伝子、ポリペプチド、およ
び核酸分子を用いる診断および治療方法を提供する。本発明はまた、グリッドロ
ック遺伝子およびポリペプチドの生物活性を調節する化合物を同定する方法、お
よびこれらの化合物を用いる治療方法を提供する。
らの方法を実行する場合に用いることができる一般的アプローチを説明する。最
後に、本発明の方法の根拠となる実験結果を説明する。
子における変異またはその不適当な発現を含む疾患および病態を診断またはモニ
ターする方法において用いることができる。上記のように、ゼブラフィッシュに
おけるグリッドロック変異は、それによって異常に長いグリッドロックポリペプ
チドの翻訳が起こるが、これはヒトにおける縮窄と類似の表現型を特徴とする。
このように、グリッドロック遺伝子またはその発現における異常の検出は、ヒト
の動脈弓断続または縮窄のような大動脈弓疾患の治療また発達を診断またはモニ
ターする方法において用いることができる。グリッドロックはまた、アテローム
性動脈硬化症のような大動脈弓疾患以外の心血管疾患において役割を有する可能
性があり、このように、グリッドロック遺伝子またはその発現における異常の検
出は、これらの病態を診断およびモニターする方法においても同様に用いること
ができる。
治療コースの選択を容易にする努力において、大動脈弓疾患を有する患者に用い
ることができる。診断方法はまた、大動脈疾患をまだ発症していないがそのよう
な疾患を発症するリスクを有する可能性がある患者、またはそのような疾患を発
症する初期段階にある患者について用いることができる。多くの大動脈弓疾患が
発達の際に起こり、このように、本発明の診断方法は、発達の際に胎児または胚
について行うことができる。同様に、本発明の診断方法は、例えば、劣性のグリ
ッドロック変異の保有者である可能性がある親を特定するための出生前遺伝子ス
クリーニングにおいて用いることができる。
ば、(i)異常なグリッドロックポリペプチド(例えば、異常に長いグリッドロ
ックポリペプチド)、(ii)そのようなポリペプチドが産生される変異を含むグ
リッドロック遺伝子、および(iii)グリッドロックの異常な量の産生が起こる
グリッドロック変異、を特徴とする異常が含まれる。このように、そのような異
常の検出は、縮窄のようなヒト大動脈弓疾患、またはアテローム性動脈硬化症を
診断する方法において用いることができる。
標準的ないかなる技術も用いることによって決定することができる。例えば、患
者からの生体試料(例えば、血液もしくは組織試料、または羊水)におけるグリ
ッドロック発現は、標準的ノーザンブロット分析または定量的PCRによってモニ
ターすることができる(例えば、アウスユベール(Ausubel)ら、上記、「PCR技
術:DNA増幅の原理と応用(PCR Technology:Principles and Applications for
DNA Amplification)」、エールリッヒ(H.A. Ehrlich)編、ストックトン出版
、ニューヨーク州;ヤップ(Yap)ら、Nucl. Acids. Res. 19、4294、1991を参
照のこと)。
酸分子における一つまたはそれ以上の変異に関して分析することができる。一般
的に、このアプローチは患者の試料からの核酸のPCR増幅、その後変化したハイ
ブリダイゼーションの検出による変異の同定(すなわち、ミスマッチ)、異常な
電気泳動ゲル移動、結合、もしくはミスマッチ結合タンパク質によって媒介され
る切断、または直接核酸分子シークエンシングを含む。これらの技術の如何なる
ものも変異型グリッドロック遺伝子の検出を容易にするために用いることができ
、それぞれが当技術分野で周知である。これらの技術の例は例えば、オリタ(Or
ita)ら(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:2766〜2770、1989)、およびシェフ
ィールド(Sheffield)ら(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:232〜236、1989)
によって記載される。
媒介素因を診断する機会を提供する。例えば、正常なグリッドロック生物活性ま
たは発現を抑制するグリッドロック変異に関してヘテロ接合である患者は、グリ
ッドロック関連疾患の臨床症状を示さない可能性があるが、なおも心血管疾患を
発症する確率は正常より高い。そのような診断が仮定されれば、患者は、有害な
環境因子に対する曝露を最小限にする、およびその医学疾患を注意深くモニター
するように予防することができる(例えば、頻繁な検査によって)。上記のよう
に、このタイプの診断アプローチはまた、出生前スクリーニングにおいてグリッ
ドロック変異を検出するためにも用いることができる。
如何なる生体試料(例えば、血液もしくは組織試料、または羊水)を用いて行う
ことができる。変異型グリッドロック遺伝子の同定はまた、これらの試験試料源
を用いてアッセイすることができる。または、特にグリッドロック関連疾患に対
する素因に関する診断の一部として、例えばミスマッチ検出技術によって、如何
なる細胞からのDNA試料も用いるために、グリッドロック変異を調べることがで
きる。好ましくは、分析の前にDNA試料にPCR増幅を行う。
、生体試料中のグリッドロックタンパク質発現を検出またはモニターする。グリ
ッドロック特異的ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体(下記のように
産生する)は、グリッドロックポリペプチドレベルを測定するために、如何なる
標準的なイムノアッセイフォーマット(例えば、ELISA、ウェスタンブロット、
またはRIA、例えばアウスユベール(Ausubel)ら、上記を参照のこと)において
も用いることができる。これらのレベルを野生型グリッドロックレベルと比較す
る。例えば、グリッドロック産生が減少すれば、心血管疾患のような不十分なグ
リッドロック生物活性を含む病態または病態に対する素因を示す可能性がある。
例えば、組織試料を患者から得て、切片にし、抗グリッドロック抗体および標準
的な検出系(例えば、ホースラディッシュペルオキシダーゼに結合した第二抗体
を含む系)を用いてグリッドロックの存在に関して染色することができる。その
ような技術に関する一般的な手引きは、例えばバンクロフト(Bancroft)らの「
組織学的技術の理論と実践(Theory and Practice of Histrogical Techniques
)」、チャーチルリビングストン、1982、およびアウスユベール(Ausubel)ら
、上記に見ることができる。
を用いることができる(例えば、免疫学的技術またはタンパク質切断試験(ホゲ
ロースト(Hogerrorst)ら、Nature Genetics 10:208〜212、1995)、およびよ
り軽微なグリッドロック変異(例えば、点突然変異)を同定するようにデザイン
された核酸分子に基づく検出技術によって)。上記のように、多くのミスマッチ
検出アッセイが当業者に利用でき、如何なる好ましい技術も用いることができる
。その結果グリッドロック発現の喪失または正常なグリッドロック生物活性の喪
失のいずれかが起こるグリッドロックにおける変異を検出することができる。
上記のように、グリッドロック変異の結果、発達の初期において縮窄のような大
動脈弓疾患が起こる可能性がある。このように、本発明の治療方法は、場合によ
っては出生前治療に向けてもよい。例えば、グリッドロック変異を有することが
判明した胎児に、正常なグリッドロック遺伝子または正常なグリッドロックタン
パク質を含む遺伝子治療ベクターを投与することが可能である(下記参照)。そ
のような治療は、ごく短期間必要であるに過ぎないか、または場合によっては患
者の一生の間必要である可能性がある。しかし、治療が継続的に必要であるか否
かは、例えば上記の診断方法を用いて決定することができる。同様に、上記のよ
うに、グリッドロック異常は成人における疾患(例えば、大動脈弓疾患およびア
テローム性動脈硬化症)に関連する可能性があり、したがって成人にも本発明の
治療方法を行うことができる。これらの方法を用いて血管の増殖を促進すること
ができるが、これは、例えば、創傷治癒において望ましい可能性がある。
ロック遺伝子発現を迂回または克服し、このように、グリッドロック遺伝子また
はタンパク質における欠損を含む病態を調節して軽減しうるようにデザインする
ことができる。様々な治療を考慮すると、そのような治療は、好ましくは罹患臓
器、またはおそらく罹患している臓器、例えば大動脈に向けられると理解される
。グリッドロック生物活性を調節するために用いることができる試薬は、完全長
のグリッドロックポリペプチド;グリッドロックDNA、mRNA、またはアンチセン
スRNA;グリッドロック抗体;およびグリッドロック生物活性、発現、または安
定性を調節する如何なる化合物も含みうるがこれらに限定されない(下記参照)
。
グリッドロック遺伝子を正常なグリッドロック遺伝子に置換する段階、正常なグ
リッドロック遺伝子を投与する段階、変異型グリッドロックタンパク質の機能を
調節する段階、正常なグリッドロックタンパク質を適当な細胞に輸送する段階、
または正常もしくは変異型グリッドロックタンパク質のレベルを変化させる段階
によって、行うことができる。同様に、グリッドロックタンパク質が関与する生
理的経路(例えば、シグナル伝達経路)を改変するようにグリッドロック欠損を
修正することが可能である。
正常なグリッドロックタンパク質を発現しない細胞にタンパク質を加えるために
、タンパク質が発現される培養細胞系から純粋なグリッドロックタンパク質の大
量を得る必要がありうる(例えば、下記参照)。次に、罹患組織へのタンパク質
の輸送は、適当なパッケージングまたは投与系を用いて行うことができる。また
は、グリッドロックアゴニストまたはアンタゴニストとして作用する低分子類似
体を投与して所望の生理作用を得ることができる(下記参照)。
または改善するためのもう一つの治療アプローチである。野生型グリッドロック
をコードする核酸分子を、十分な正常グリッドロック生物活性を欠損する細胞(
例えば、グリッドロック遺伝子に変異を有する細胞)に輸送することができる。
核酸分子は、それらが細胞に取り込まれる形で、そして有効なグリッドロック機
能を提供するために十分なレベルのタンパク質が産生されうるように、それらの
細胞に輸送しなければならない。または、いくつかのグリッドロック変異に関し
て、結果として生じた疾患の進行を遅らせること、またはその遺伝子において第
二の変異を有する相同遺伝子のもう一つのコピーを導入することによってグリッ
ドロック活性を調節する、変異を変化させる、または如何なる負の作用も遮断す
ることが可能であるかも知れない。
クターは、特にそれらの感染、安定な組み込みおよび発現の効率が高いことから
、体細胞遺伝子治療に用いることができる。(例えば、カヨエッテ(Cayouette
)ら、Human Gene Therapy 8:423〜430、1997;キド(Kido)ら、Current Eye
Research 15:833〜844、1996;ブルーマー(Bloomer)ら、Journal of Virolog
y 71:6641〜6649、1997;ナルディニ(Naldini)ら、Science 272、263〜267、
1996;およびミヨシ(Miyoshi)ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94:10319〜1
032、1997)。例えば、完全長のグリッドロック遺伝子またはその一部をレトロ
ウイルスベクターにクローニングして、その内因性プロモーターから、レトロウ
イルス長末端反復から、または関係する標的細胞タイプに特異的なプロモーター
から発現を開始させることができる。用いることができるその他のウイルスベク
ターには、例えば、エプスタイン・バーウイルスのようなワクシニアウイルス、
ウシ乳頭腫ウイルス、またはヘルペスウイルスが含まれる(同様に、例えばミラ
ー(Miller)、Human Gene Therapy 15〜14、1990;フリードマン(Friedman)
、Science 244、1275〜1281、1989;エグリティス(Eglitis)ら、BioTechnique
s 6:608〜614、1988;トルストシェフ(Tolstoshev)ら、Current Opinion in
Biotechnology 1:55〜61、1990;シャープ(Sharp)、The Lancet 337:1277〜
1278、1991;コルネッタ(Cornetta)ら、Nucleic Acid Research and Molecula
r Biology 36:311〜322、1987;アンダーソン(Anderson)、Science 226:401
〜409、1984;モーン(Moen)、Blood Cells 17:407〜416、1991;ミラー(Mil
ler)ら、BiolTechnology 7:980〜990、1989;レガルラサール(Le Gal La Sal
le)ら、Sciene 259:988〜990、1993;およびジョンソン(Johnson)、Chest 1
07:77S〜83S、1995を参照のこと)。レトロウイルスベクターは、特に十分に開
発され、臨床状況において用いられている(ローゼンバーグ(Rosenberg)ら、N
. Engl. J. Med. 323:370、1990;アンダーソン(Anderson)ら、米国特許第5,
399,346号)。
段を用いて行うことができる。そのような方法には、リン酸カルシウム、DEAEデ
キストラン、エレクトロポレーション、およびプロトプラスト融合を用いること
が含まれる。リポソームもまた、DNAを細胞に輸送するためにおそらく有用とな
りうる。正常な遺伝子を患者の罹患組織に移植することも同様に、エクスビボで
培養可能な細胞タイプに正常なグリッドロック遺伝子を移入し、その後、細胞(
またはその子孫)を標的組織に注入することによって行うことができる。
想される細胞に治療的DNAを導入するために用いることができる。例えば、グリ
ッドロック核酸分子またはアンチセンス核酸分子は、リポフェクション(フェル
ナー(Felgner)ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 84:7413、1987;オノ(Ono
)ら、Neuroscience Letters 17:259、1990;ブリガム(Brigham)ら、Am. J.
Med. Sci. 298:278、1989;スタウビンガー(Staubinger)ら、Methods in Enz
ymology 101:512、1983)、アシアロオロソムコイド-ポリリジン結合体(ウ(W
u)ら、Journal of Biological Chemistry 263:14621、1988;ウ(Wu)ら、Jou
rnal of Biological Chemistry 264:16985、1989)、または次に好ましいが外
科的状況でのマイクロインジェクション(ウルフ(Wolff)ら、Science 247:14
65、1990)によって細胞に導入することができる。
たプロモーターからも指示することができ(例えば、ヒトサイトメガロウイルス
(CMV)、シミアンウイルス40(SV40)、またはメタロチオネインプロモーター
)、如何なる適当な哺乳類の調節エレメントによっても調節することができる。
例えば、望ましければ、特定の細胞タイプにおいて選択的に遺伝子発現を指示す
ることが知られているエンハンサーを用いてグリッドロック発現を指示すること
ができる。用いるエンハンサーには、組織または細胞特異的エンハンサーとして
の特徴を有するエンハンサーが含まれうるがこれらに限定しない。またはグリッ
ドロックゲノムクローンを治療構築物として用いる場合(そのようなクローンは
上記のように、グリッドロックcDNAのハイブリダイゼーションによって同定する
ことができる)、調節は、同源の調節配列、または望ましければ上記のプロモー
ターもしくは調節エレメントの如何なるものも含む異種起源に由来する調節配列
によって媒介することができる。
ック遺伝子機能を調べることができる。これらの戦略は、遺伝子発現の配列特異
的抑制(転写または翻訳によって)が、ゲノムDNAまたはmRNAと相補的アンチセ
ンス種とのあいだの細胞内ハイブリダイゼーションによって得られうるという原
理に基づいている。ハイブリッドRNA二本鎖の形成は、標的グリッドロックコー
ドゲノムDNA分子の転写、標的グリッドロックmRNA分子のプロセシング、輸送、
翻訳、または安定性を妨害する。
、アンチセンスオリゴヌクレオチドまたはアンチセンスRNAは、細胞に取り込ま
れる形で被験者に直接投与することができる(例えば、静脈内注射によって)。
または、アンチセンスRNA(またはアンチセンスRNA断片)をコードするウイルス
またはプラスミドベクターをインビボまたはエクスビボで細胞に導入することが
できる。アンチセンス作用は、対照(センス)配列によって誘導することができ
るが、表現型の変化の程度は非常に多様である。アンチセンス作用によって誘導
される表現型作用は、タンパク質レベル、タンパク質活性の測定、および標的mR
NAレベルのような基準の変化に基づく。
発現によって負の影響を受けると予想される細胞に、アンチセンスグリッドロッ
クmRNAを直接投与することによって行うことができる。アンチセンスグリッドロ
ックmRNAは、如何なる標準的な技術によって産生および単離することも可能であ
るが、高い効率のプロモーター(例えば、T7プロモーター)の制御下でアンチセ
ンスグリッドロックcDNAを用いるインビトロ転写によって最も容易に産生される
。アンチセンスグリッドロックmRNAの細胞への投与は、上記のように核酸分子を
直接投与するための如何なる方法によっても行うことができる。
ッドロック抗体または抗グリッドロック抗体の一部の細胞内発現を含む。例えば
、グリッドロックに特異的に結合して、その生物活性を阻害するモノクローナル
抗体をコードする遺伝子(または遺伝子断片)を、組織特異的遺伝子調節配列の
転写制御下に置くことができる。
るグリッドロック遺伝子プロモーターおよびその断片が含まれる。そのようなプ
ロモーターは、上記の方法において、グリッドロック、アンチセンスグリッドロ
ックRNA、または抗グリッドロック抗体もしくはその一部の発現を指示するため
に用いることができるか、または動脈(例えば、大動脈)内皮細胞において非グ
リッドロック関連分子を発現させるために用いることができる。
罹患組織の部位に直接、(例えば、注射によって)、または全身に(例えば、従
来の組換えタンパク質投与技術によって)組換えグリッドロックポリペプチドを
投与することを含む。グリッドロックの用量は、個々の患者の体格および健康を
含む多数の要因に依存するが、一般的に如何なる薬学的に許容される製剤として
1日あたり0.1 mg〜100 mgまでを成人に投与する。
もしくは異常なグリッドロック発現を受けやすいと診断された患者において(た
とえ、それらの変異または発現パターンがグリッドロック発現または生物活性の
変化を生じない場合でも)、上記の治療の如何なるものも、疾患の表現型が発生
する前に投与することができる。特に、グリッドロック発現またはグリッドロッ
ク生物活性を調節することが知られている化合物は、如何なる標準的な用量およ
び投与経路によっても、可能性があるまたは実際の疾患であると診断された患者
に投与することができる(上記を参照のこと)。または、アンチセンスグリッド
ロックmRNA発現構築物を用いる遺伝子治療は、疾患の発症前に遺伝子欠損を逆転
または予防するために行うことができる。
本明細書に記載の障害を診断または治療するために用いることができる。非ヒト
哺乳類を治療または診断する場合、用いるグリッドロックポリペプチド、核酸分
子、または抗体は、好ましくはその種に特異的である。
工または部分的に人工的な血管の製造において、用いることができる。冠動脈バ
イパス手術は、典型的に静脈移植片を用いて行われるが、これは手術の結果とし
て、動脈としての役割を担う。したがって、そのような静脈移植片に動脈の特徴
を付与することが望ましい。上記のように、グリッドロックは動脈マーカーであ
り、動脈の発達およびモデリングにおいて役割を有する。このように、静脈移植
にそのような特徴を付与するために、上記のように静脈移植片をグリッドロック
核酸分子またはポリペプチドによって処理することができる。グリッドロック核
酸分子およびポリペプチドはまた、人工血管の構築においても用いることができ
る。例えば、人工マトリクスの外側を平滑筋細胞でコーティングし、内側を内皮
細胞でコーティングすることができる。グリッドロック核酸分子またはポリペプ
チドは、人工血管の動脈特性を増強するために、これらの成分の如何なるものと
も関連して用いることができる。
生物学的活性を上昇または低下させる分子の同定も促される。また同様に、活性
がグリッドロックの生物学的活性によって調節される分子を同定することができ
る。ある方法では、グリッドロックmRNAを発現する細胞培養液に候補分子を種々
の濃度で添加する。次にグリッドロックの生物学的活性を標準的な手法で測定す
る。生物学的活性の測定には、グリッドロックタンパク質および核酸分子の濃度
の測定、グリッドロックのリン酸化の測定、またはグリッドロックが血管発生に
及ぼす影響の測定を含めることができる。
クタンパク質生産のレベルを同じ一般的なアプローチで、またグリッドロックに
特異的な抗体(下記参照)を用いるウェスタンブロット法または免疫沈降法など
の標準的な免疫学的検出法で測定することができる。
合物(例えば細胞由来の抽出物または上清)の一成分の場合もある(Ausubelら
、前掲)。混合化合物を対象としたアッセイ法(mixed compound assay)では、
グリッドロックの発現は、候補化合物プールを(例えばHPLCまたはFPLCなどの標
準的な精製法を行い)次第に小さくしながら、一つの化合物または極めて少数の
化合物混合物がグリッドロック発現を調節することを示すまで検討を続ける。
を調節する化合物を回収することができる。この方法では、候補化合物の存在下
における大動脈の発生および血液循環のレベルを、同化合物の非存在下以外は同
じ条件下における大動脈の発生および血液循環のレベルと比較する。また、この
ようなスクリーニング法は候補化合物のプールを対象に始めることが可能であり
、この場合、プールから一つまたは複数の有用な調節因子化合物を段階的に単離
する。
ことができる。ゼブラフィッシュ(Danio rerio)は、血管発生の遺伝解析に使
用するのに好都合な生物である(下記参照)。世代時間が短いことと旺盛な繁殖
力に加えて、ゼブラフィッシュは扱いやすく、胚が透明であることから血管機能
を初期段階から直接観察することができる。
に、出芽およびリモデリングにより血管が形成される過程を指す。したがって、
グリッドロックまたはその断片(例えばYPPWモチーフを含むグリッドロック断片
)を調節または模倣することが上述の方法で明らかにされた化合物は、血管新生
を促進する(例えば創傷治癒を促進する)方法、または抑制する(例えば腫瘍成
長を抑制する)方法に使用することができる。
可能である。これにはグリッドロックm145変異体などのグリッドロック変種の使
用、またはグリッドロック断片の使用が含まれる。
化合物、または人工的に作製された化合物の場合がある。このような化合物には
例えばポリペプチド、合成有機分子、天然有機分子、核酸分子、およびそれらの
成分が含まれる。候補となるグリッドロック調節因子にはペプチドならびに非ペ
プチド性分子(例えば細胞抽出物、哺乳類の血清、または哺乳類細胞を培養した
成長培養物中に見出されるペプチドまたは非ペプチド性分子)などが含まれる。
天然産物、合成(または半合成)抽出物および化学物質ライブラリーの両方から
なる大規模ライブラリーから当技術分野で周知の方法で同定される。薬剤の探索
および開発に従事する者であれば、被験抽出物または被験化合物の詳細な供給源
が本発明のスクリーニング法に重要ではないことを理解すると思われる。したが
って、実際に任意の数の化学的抽出物または化合物を上記の方法でスクリーニン
グすることができる。抽出物または化合物の例には、植物、真菌、原核生物、ま
たは動物に由来する抽出物、培養ブロス、および合成化合物、ならびに既存の化
合物を改変したものなどが含まれるが、これらに限定されない。
定されない任意の数の化合物のランダム合成または標的合成(例えば半合成また
は全合成)を行う多くの方法がある。合成化合物ライブラリーは、ブランドンア
ソシエイツ(Brandon Associates)(ニューハンプシャー州メリマク)およびア
ルドリッチケミカル(Aldrich Chemical)(ウィスコンシン州ミルウォーキー)
から市販されている。また、細菌、真菌、植物、および動物の抽出物の状態であ
る天然化合物のライブラリーはバイオティックス(Biotics)(英国サセックス
)、ゼノバ(Xenova)(英国スラウ)、ハーバーブランチ・オーシャノグラフィ
ックインスティテュート(Harbor Branch Oceanographic Institute)(フロリ
ダ州フォートピアス)、およびファルママー(PharmaMar)U.S.A(マサチューセ
ッツ州ケンブリッジ)を含む多くの業者から市販されている。また望ましいなら
ば、天然のライブラリーおよび合成的に作製されたライブラリーを、例えば標準
的な抽出法および分画法といった当技術分野で周知の方法にしたがって作製する
。また望ましいならば任意のライブラリーまたは化合物を、標準的な化学的方法
、物理的方法、生化学的方法で容易に修飾することができる。
)法(例えば分類学的な脱反復、生物学的な脱反復、および化学的な脱反復、ま
たはこれらの任意の組み合わせ)、または、大動脈弓または他の心血管がかかわ
る疾患(例えばアテローム性動脈硬化症)に対して治療活性があることが既に明
らかな材料の反復または繰り返しを避けることを必要に応じて行うことが可能で
あることを容易に理解する。
sitive lead extract)を対象にさらに分画を行い、観察された作用を示す化学
成分を単離することができる。つまり抽出過程、分画過程、および精製過程の目
的は、所望の活性を有する粗抽出物に含まれる化学物質の特性を慎重に決定して
同定することにある。本明細書に記載の、化合物混合物中における活性を検出す
るアッセイ法と同様のアッセイ法を用いて、活性成分を精製し、その誘導体を検
討することができる。このような不均一な抽出物の分画法および精製法は当技術
分野で周知である。望ましいならば、治療に有用な薬剤であることが判明した化
合物を当技術分野で周知の方法にしたがって化学的に修飾する。治療上効果があ
ることが判明した化合物は次に、哺乳類の血管発生モデルを用いて分析すること
ができる。
節因子を、薬学的に許容される希釈剤、担体、または賦形剤に含めて単位投与剤
として投与することができる。また通常の薬剤投与法を用いて、中和作用をもつ
グリッドロック抗体またはグリッドロック抑制化合物(例えばアンチセンスのグ
リッドロックまたはグリッドロック優性抑制型変異体)を、グリッドロック関連
疾患(大動脈弓疾患またはアテローム性動脈硬化症など)の患者に投与する、適
切な剤形または組成物を提供することもできる。また上述したようにグリッドロ
ックは血管新生にかかわる可能性がある。したがってグリッドロックポリペプチ
ド、遺伝子、および調節因子を投与することで、血管新生を促進したり抑制した
りすることができる。例えばこのような分子を投与することで静脈形成を抑制す
ることができると思われる。投与は、患者の症状が発現する前または後に行うこ
とができる。
静脈内投与、動脈内投与、皮下投与、筋肉内注射、頭蓋内投与、眼窩内投与、点
眼投与、脳室内投与、関節内投与、髄腔内投与、槽内投与、腹腔内投与、経鼻投
与、エアゾルによる投与、坐剤による投与、または経口投与とすることができる
。しかしながら上述したように、投与は大動脈または他の心血管組織などの患部
組織に対して局所的とすることが好ましい。治療用の剤形は液状または懸濁液状
とすることができ、経口投与する場合は錠剤またはカプセル剤とすることができ
、また経鼻投与する場合は粉末剤、点鼻液、またはエアゾル剤とすることができ
る。
maceutical Sciences)(第18版)、ジェンナーロ(A. Gennaro)編、1990年、M
ack Publishing Company、ペンシルバニア州イーストン、に記載されている。非
経口投与用の剤形には例えば、賦形剤、滅菌水、または生理食塩水のほか、ポリ
エチレングリコールなどのポリアルキレングリコール、植物性油、または水素処
理されたナフタレンを含めることができる。生体適合性があり、生物分解性のあ
る乳酸重合体、乳酸/グリコライド共重合体、またはポリオキシエチレン-ポリ
オキシプロピレン共重合体を用いて化合物の放出を制御することができる。グリ
ッドロック調節化合物について有用と考えられる他の非経口的輸送系には、エチ
レン-ビニルアセテート共重合体粒子、浸透圧ポンプ、移植可能な注入システム
、およびリポソームなどがある。吸入用の剤形には例えばラクトースなどの賦形
剤を含めることができるほか、例えばポリオキシエチレン-9-ラウリルエーテル
、グリココール酸、およびデオキシコール酸を含む水溶液とすることができる。
また点鼻薬またはゲル剤として投与する油性溶液とすることができる。
リッドロックタンパク質を産生させることが可能であることを理解すると思われ
る。後に詳述するように、使用する宿主細胞の詳細は本発明に重要ではない。グ
リッドロックタンパク質は、原核生物宿主(例えば大腸菌)、または真核生物宿
主(例えば出芽酵母(S. cerevisiae)、Sf9細胞などの昆虫細胞、またはCOS-1
、NIH 3T3、またはHeLa細胞などの哺乳類細胞)中で産生させることができる。
これらの細胞は、例えばアメリカンタイプカルチャーコレクション(American T
ype Culture Collection、メリーランド州ロックビル)から市販されている(前
掲のAusubelらの論文参照)。形質転換法、および発現用溶媒(例えば発現ベク
ター)の選択法は選択した宿主系によって変わる。形質転換およびトランスフェ
クションの方法は例えば前掲のオーズベル(Ausubel)らの論文に記載されてお
り、発現用輸送体は例えば前掲のポウウェルズ(Pouwels)らの論文に記載され
たものから選択することができる。本発明に使用可能な発現系の特定の実施例に
ついては以下に詳述する。
に導入することで、またはインビトロの細胞外系を用いることで分析可能である
。続いて、このような細胞または系で作製されるグリッドロックタンパク質の機
能を、さまざまな生理学的条件下で調べることができる。あるいは細胞系列をグ
リッドロックの遺伝子産物を過剰に発現するように産生させることで、生化学的
な特性解析、大量生産、抗体産生、および患者の治療に用いるグリッドロックの
精製が可能となる。
たは他のベクターに導入してから生細胞を形質転換する真核生物または原核生物
の発現系を構築することができる。発現プラスミドに正しい方向に挿入された全
読み枠を含む完全長のグリッドロックcDNAである構築物を用いてタンパク質を発
現させることができる。あるいは野生型または変異型のグリッドロック配列を含
むグリッドロック遺伝子の一部分を挿入してもよい。原核生物または真核生物の
発現系では、グリッドロックタンパク質のさまざまな重要な機能ドメインを望ま
しくは融合タンパク質として回収してから、結合試験、構造試験、および機能試
験に使用することが可能であり、さらに抗体作製にも使用できる。
NAの合成を促すプロモーターを含む。ベクターはまた、宿主細胞内における自律
的な複製を可能とする真核生物または原核生物に由来する複製起点、ベクターを
含む細胞を薬剤存在下で選択可能とする、通常は毒性作用をもたらす薬剤に対す
る耐性を付与する配列、および合成されたmRNAの翻訳効率を高める配列も含む。
長期安定型ベクター(stable long-term vector)は、例えばウイルスの調節配
列(例えばエプスタイン・バーウイルスゲノムに由来するOriP配列)を用いるこ
とで、遊離の複製分子として維持される。細胞系列は、細胞のゲノムDNAに組み
込まれたベクターが維持されるように作製することも可能であり、この方法では
、遺伝子産物を細胞内で連続的に生産することができる。
例えばグリッドロック核酸分子)を細菌発現ベクターへ挿入する必要がある。こ
のようなプラスミドベクターには、細菌内におけるプラスミドの増殖、および対
象プラスミド内に含まれる外来DNAの発現に必要な複数の配列が含まれる。対象
のプラスミドのみを保持する細菌を増殖させるためには、通常、対象プラスミド
を保持する細菌を毒性作用をもたらす薬剤の存在下でも成長可能とする選択マー
カーをコードする遺伝子をプラスミド内に導入する。このようなプラスミドはま
た、外来DNAに由来する大量のmRNAの合成を促すことを可能とする転写プロモー
ターも含む。このようなプロモーターは、適切な条件下(例えばプロモーターを
活性化する薬剤の存在下)における培養の誘導に応じて転写を開始する誘導性プ
ロモーターとすることができるが、それ以外のプロモーターでもよい。プラスミ
ドはまた、対象遺伝子をベクター内で正しい方向に挿入しやすくするポリリンカ
ーを含むことが好ましい。
発現ベクターを構築した後、それを適切な宿主細胞に、例えばカルシウムリン酸
トランスフェクション法、DEAEデキストラントランスフェクション法、エレクト
ロポレーション法、マイクロインジェクション法、プロトプラスト融合法、また
はリポソームを用いたトランスフェクション法などの形質転換法で導入すること
ができる。本発明のベクターを導入可能な宿主細胞には、大腸菌またはその他の
細菌、酵母、真菌、昆虫細胞(例えば発現用バキュロウイルスベクターの使用)
、マウス、ヒト、または他の動物に由来する細胞を含めることができるがこれら
に限定されない。哺乳類細胞を使用して、ウイルス発現系(例えばワクシニアウ
イルスの発現系)を用いてグリッドロックタンパク質を発現させることもできる
。これは例えば前掲のオーズベル(Ausubel)らの論文で説明されている。
リペプチド断片、または変異体は、T7後期プロモーター発現系を用いることでイ
ンビトロで発現させることもできる。この系は、バクテリオファージT7のDNAに
コードされた酵素であるT7 RNAポリメラーゼの調節型の発現に基づく。T7 RNAポ
リメラーゼは、T7後期プロモーターと呼ばれる特定の23-bpのプロモーター配列
から転写を開始する。T7後期プロモーターのコピーはT7ゲノム上の複数の部位に
位置するが、大腸菌の染色体DNA上には存在しない。その結果として、T7を感染
させた大腸菌では、T7 RNAポリメラーゼはウイルス遺伝子の転写を触媒するが、
大腸菌遺伝子の転写は触媒しない。この発現系では、最初に組換えの大腸菌細胞
を、lacプロモーターの隣にT7 RNAポリメラーゼをコードする遺伝子をもつよう
に作製する。このような細胞はIPTGの存在下でT7のポリメラーゼ遺伝子を高率で
転写し、大量のT7 RNAポリメラーゼを合成する。この細胞を次に、T7後期プロモ
ーターのコピーをもつプラスミドベクターで形質転換する。形質転換された大腸
菌細胞を含む培養物にIPTGを添加すると、大量のT7 RNAポリメラーゼが産生され
る。このポリメラーゼは次に、プラスミド発現ベクター上のT7後期プロモーター
に結合し、挿入されたcDNAの転写を高率で触媒する。個々の大腸菌細胞は多コピ
ーの発現ベクターを含むので、クローン化されたcDNAに対応する大量のmRNAをこ
の系で産生させることが可能であり、結果として得られるタンパク質は放射標識
することができる。
に由来する対応するRNAポリメラーゼを含むプラスミドベクターを使用して、ク
ローン化されたDNAに由来するタンパク質をインビトロで産生させることができ
る。大腸菌はまた、mGPI-2などのM13ファージを用いた発現にも使用することが
できる。さらに、ラムダファージの調節配列を含むベクター、または例えばマル
トース結合タンパク質の融合タンパク質またはグルタチオン-S-トランスフェラ
ーゼの融合タンパク質などの融合タンパク質の発現を促すベクターを大腸菌にお
ける発現に使用できる。
めに有用である。グリッドロック遺伝子を含む発現プラスミドを、真核生物の宿
主細胞へ一時的に導入することで、導入宿主細胞でグリッドロックを一時的に産
生させることができる。グリッドロックタンパク質はまた、安定的に形質転換し
た真核生物(例えば哺乳類)の細胞系列で産生させることもできる。哺乳類細胞
を安定して形質転換するために適した多くのベクターが一般に利用できる(例え
ばPouwelsら、「クローニングベクター:実験マニュアル(Cloning Vectors: A
Laboratory Manual)」、1985、増補版、1987)、またこのような細胞を含む系
列の構築方法については例えば前掲のオーズベル(Ausubel)らの論文で説明さ
れている。
プチド断片をコードするcDNAを、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)遺伝子を含む発
現ベクターにクローン化する。プラスミドへの組み込み、つまりグリッドロック
をコードする遺伝子が宿主細胞の染色体へ組み込まれたか否かは、細胞培養物中
に0.01〜300 μMのメトトレキセートを添加することで判定される(Ausubelら、
前掲)。このような優性選択法は大部分の細胞種を対象に採用可能である。組換
えタンパク質の発現は、DHFRを用いて形質転換遺伝子を増幅することで上昇させ
ることができる。遺伝子増幅法を含む細胞系列選択法は前掲のオーズベル(Ausu
bel)らの論文で説明されている。このような方法は一般に、メトトレキセート
濃度を徐々に上昇させた培養物中における長時間の培養を含む。最も広く使用さ
れているDHFR含有発現ベクターはpCVSEII-DHFRおよびpAdD26SV(A)である(例え
ば前掲のAusuelらの論文に記載)。上述の宿主細胞、または好ましくはDHFR欠損
CHO細胞系列(例えばCHO DHFR-細胞、ATCCアクセッション番号CRL 9096)は、安
定に形質転換された細胞系列、またはDHFRに基づく遺伝子増幅法のDHFR選択法に
極めて好ましい系列の一つである。
ルニア州パロアルト)から入手可能なpBacPAK9などのベクターを用いるバキュロ
ウイルスの系である。望ましいならば、同系は例えばエバン(Evan)らの論文(
Molecular and Cellular Biology 5:3610〜3616、1985)に記載されたmycタグ
法などの他のタンパク質発現法と併せて使用することができる。
マトグラフィー法などのタンパク質精製法で発現細胞から単離することができる
。この例では、本明細書に記載された方法で作製可能な抗グリッドロック抗体を
カラムに結合させて、組換えグリッドロックタンパク質の単離に使用することが
できる。アフィニティクロマトグラフィー法に先行するグリッドロックタンパク
質をもつ細胞の溶解法および分画法は、標準的な方法で実施することができる(
例えば前掲のAusubelらの論文を参照)。望ましいならば、単離後に組換えタン
パク質を例えば高速液体クロマトグラフィー法(HPLC;例えばFisher、「生化学
および分子生物学における実験技術(Laboratory Techniques In Biochemistry
and Molecular Biology)」、Work and Burden編、Elsevier、1980を参照)でさ
らに精製することができる。
タンパク質のN末端およびC末端のより長い断片も、化学的合成法(例えば「固相
タンパク質合成(Solid Phase Peptide Synthesis)」、第2版、1984、The Pier
ce Chemical Co.、イリノイ州ロックフォード、に記載された方法)で作製する
ことができる。ポリペプチドを発現させて精製するこのような一般的な方法を用
いることでも、本明細書に記載された有用なグリッドロックポリペプチド断片ま
たは類似体を作製および単離することができる。
リッドロック関連疾患に対する薬物の有効性を同定および検討することができる
。このような細胞を用いて、上記の方法に使用するグリッドロックポリペプチド
を産生させることもできる。真核細胞でグリッドロックタンパク質を発現させる
ことで、グリッドロック遺伝子および遺伝子産物の研究がさらに進む。これには
、生物学的活性に必要な適切な発現および翻訳後修飾の決定、ならびにグリッド
ロック遺伝子の5'側、3'側、およびイントロン領域に位置する調節配列の同定、
ならびに組織におけるグリッドロックタンパク質発現の調節における役割の決定
などが含まれる。またこれにより、単離および精製するための正常タンパク質お
よび変異型タンパク質の大量生産、ならびに対象タンパク質に対して生じる抗体
の機能アッセイ系としてグリッドロックタンパク質を発現する細胞の使用が可能
となる。グリッドロックタンパク質、融合体、変異体、およびポリペプチド断片
を真核細胞内で発現させることで、正常な完全長タンパク質、同タンパク質の特
定の部分、または天然の多型および人工的に産生させた変異型タンパク質の機能
を調べることも可能となる。グリッドロックDNA配列は、制限エンドヌクレアー
ゼによる切断、DNAポリメラーゼによるギャップの充填、エキソヌクレアーゼに
よる末端欠失、末端デオキシヌクレオチドトランスフェラーゼによる伸長、合成
されたDNAまたはクローン化されたDNA配列の連結、ならびに特異的なオリゴヌク
レオチドおよびPCR法による部位特異的な配列変更などの当技術分野で周知の手
法で変更することができる。
パク質間相互作用および転写などの生物学的活性に重要な役割を果たすグリッド
ロックドメインを同定する際に有用である。本明細書に記載されたヌクレオチド
配列を用いて、このような断片を作製する方法は当技術分野で周知である(例え
ば前掲のAusubelの論文を参照)。例えばグリッドロックタンパク質断片は、所
望のグリッドロック核酸分子の断片を、グリッドロック核酸配列を元に設計され
たオリゴヌクレオチドプライマーを用いてPCR法で増幅して作製することができ
る。オリゴヌクレオチドプライマーは、増幅後の断片を発現ベクター(例えば哺
乳類の発現ベクター、上述)のクローニング部位へ容易に挿入するそれぞれ1か
所しかない制限酵素切断部位を含むことが望ましい。このようなベクターは次に
、本明細書に記載された方法を始めとする当技術分野で周知の任意のさまざまな
手法を用いた方法で細胞(例えば哺乳類細胞、上述)に導入することができる。
この結果、グリッドロックポリペプチド断片が発現ベクターを含む細胞内で産生
される。
例えば後述する方法により、グリッドロックのさまざまな領域に特異的な抗体を
産生させる際にも使用することができる。好ましいグリッドロック断片には、YR
PWモチーフを含むC末端ドメインに対応する断片、保存領域外に位置する断片、
およびそれらの断片などが含まれるがこれらに限定されない。
ドロックタンパク質の断片、またはグリッドロックタンパク質の特定の部分を含
む融合タンパク質を例えば細菌中で、適切なクローニング輸送体に含まれる対応
DNA配列を発現させることによって合成することができる。通常は、融合タンパ
ク質が抗体産生に用いられる抗原の供給源として使用される。大腸菌で広く使用
されている発現系は、pURシリーズのベクターを用いるlacZ融合体と、pATHベク
ターを用いるtrpE融合体である。タンパク質は精製後に担体タンパク質と結合さ
せ、(被接種動物における抗原応答を促進するために)フロインドアジュバント
と混合し、さらにウサギを始めとする実験動物に注入することができる。またタ
ンパク質は、グリッドロックを発現する培養細胞から単離することができる。2
週間毎に行うブースター注射に続いて、ウサギを始めとする実験動物から採血し
て血清を分離する。この血清は直接使用できるほか、プロテインA-セファロース
、抗原セファロース、および抗マウスIgセファロースなどの試薬を用いるアフィ
ニティクロマトグラフィー法を含むさまざまな方法で使用前に精製することがで
きる。この血清を用いて次に、タンパク質抽出物を、ポリアクリルアミドゲル電
気泳動法で分画したグリッドロック発現組織から探索することでグリッドロック
タンパク質を同定することができる。あるいは、タンパク質の抗原性部分に対応
する合成ペプチドを作製して、動物への接種に用いることができる。
生用に作製するためには、グリッドロックをコードする配列をC末端またはN末端
におけるグルタチオンSトランスフェラーゼ(GST、Smithら、Gene 67. 31〜40、
1988)との融合体として発現させる。このような融合タンパク質は、グルタチオ
ン-セファロースビーズ上で精製し、グルタチオンで溶出し、さらにトロンビン
や第Xa因子などのプロテアーゼで(作出された切断部位において)切断し、さら
にウサギを良好に免疫化するのに必要な程度まで精製する。初回免疫は、フロイ
ンド完全アジュバントを用いて実施し、それに続く免疫はフロインド不完全アジ
ュバントを用いて実施するとよい。抗体の力価は、GST-グリッドロック融合タン
パク質をプロテアーゼで切断したグリッドロック断片を用いるウェスタンブロッ
ト法および免疫沈降法でモニタリングすることができる。免疫血清は、CNBrセフ
ァロースに結合させたグリッドロックタンパク質を用いてアフィニティ精製する
ことができる。抗血清の特異性は、非類縁のGST融合タンパク質のパネルを用い
て決定することができる。
養細胞から単離されたグリッドロックタンパク質または組織から単離されたグリ
ッドロックタンパク質を抗原として用いて産生させることができる。グリッドロ
ックタンパク質を含む細胞抽出物または組換えタンパク質抽出物は例えばフロイ
ンドアジュバントとともにマウスに注射することができる。注射から数日後にマ
ウスの脾臓を切除し、組織をばらばらにし、脾臓細胞をリン酸緩衝食塩水(PBS
)に懸濁させる。脾臓細胞はリンパ球の供給源となる。リンパ球の一部は、適切
な特異性をもつ抗体を産生すると考えられる。これらを次に、持続的に成長して
いるパートナーとしてのミエローマ細胞と融合させ、融合産物を数多くの組織培
養用ウェルにヒポキサンチン、アミノプテリン、およびチミジンなどの選択用試
薬(HAT)の存在下でプレーティングする。次にこれらのウェルを対象にELISA法
でスクリーニングを行い、グリッドロックタンパク質、そのポリペプチド断片、
または変異体に対する結合能力を有する抗体を作る細胞を含むウェルを同定する
。次にこれらの細胞を再プレーティングして成長させた後に、同細胞を含むウェ
ルのスクリーニングを再び行って抗体産生細胞を同定する。90%以上のウェルが
、特定の抗体産生について陽性を示す単一のクローンを含むようになるまで複数
のクローニング法を実施するとよい。この手順により、抗体を産生する安定なク
ローン系列を確立することができる。次にモノクローナル抗体を、プロテインA
セファロースを用いるアフィニティクロマトグラフィー法、およびイオン交換ク
ロマトグラフィー法、ならびにこれらの手法を改変したり組み合わせることで精
製することができる。モノクローナル抗体の産生が認められたら、ウェスタンブ
ロット法または免疫沈降法によって特異的なグリッドロックタンパク質が認識さ
れるか否かの検討も行う(例えばKohlerら、Nature 256:495、1975;Kohlerら
、European Journal of Immunology 6:511、1976、Kohlerら、European Journa
l of Immunology 6、292、1976;Hammerlingら、「モノクローナル抗体およびT
細胞ハイブリドーマ(Monoclonal Antibodies and T Cell Hybridomas)」、Els
evier、ニューヨーク州ニューヨーク、1981;Ausubelら、前掲、を参照)。
ロックの比較的特有な親水性領域に対応するペプチドを作製して、C末端に導入
したリジンを介してキーホールリンペットヘモシニアン(KLH)に結合させるこ
とができる。これらのペプチドのそれぞれに対する抗血清は同様に、BSAに結合
させたペプチド上でアフィニティ精製することが可能であり、また特異性はペプ
チドコンジュゲートを用いるELISA法およびウェスタンブロット法、ならびに例
えばGDT融合タンパク質として発現させたグリッドロックタンパク質を用いるウ
ェスタンブロット法および免疫沈降法で検討することができる。
に記載されているアルゴリズムを用いたペプチド構造プログラム(Peptide Stru
cture Program)(Genetics Computer Group Sequence Analysis Package、Prog
ram Manual for the GCG Package、バージョン7、1991)で提供される基準に基
づく分析から、高度に保存された領域内には存在しないで、また抗原性が強いと
考えられるグリッドロックアミノ酸配列を用いて作製することができる。このよ
うな断片は標準的な手法、例えばPCR法やpGEX発現ベクターへのクローン化によ
って作製することができる。GST融合タンパク質を大腸菌で発現させ、グルタチ
オン-アガロースのアフィニティマトリックスを用いて精製することができる(A
usubelら、前掲)。ウサギのポリクローナル抗体を作製し、グリッドロックに対
して非特異的な抗血清または親和性の低い結合を示す抗血清が回収される可能性
を最小とするためには、各タンパク質について2種または3種の融合体を作製し、
各融合体を少なくとも2匹のウサギに注射する。好ましくは少なくとも3回のブー
スター注射を含む連続的な注射を行うことで抗血清が得られる。
、本発明は遺伝子工学的手法で作製されたさまざまな抗体、ヒト化抗体、および
F(ab')2、Fab'、Fab、Fv、およびsFvの各断片を含む抗体断片を特徴とする。例
えば短縮型のモノクローナル抗体は、所望のモノクローナル抗体断片(または断
片群)を適切な宿主で発現させるプラスミドを作製する組換え法で作製すること
ができる。抗体は当技術分野で周知の方法でヒト化することができる。例えば所
望の結合特異性を有するモノクローナル抗体は、ヒト化されたものが市販されて
いる(Scotgene、スコットランド、Oxford Molecular、カリフォルニア州パロア
ルト)。トランスジェニック動物で発現させる抗体などの完全なヒト化抗体も本
発明に含まれる(Greenら、Nature Genetics:13〜21、1994)。
ポリペプチド鎖からなる抗体の調製法を説明している。ワード(Ward)ら(Natu
re 341、544〜546、1989)は、著者らが「シングルドメイン抗体」と呼ぶ抗原結
合親和性が高い抗体の重鎖可変ドメインの調製法を説明している。マッカファテ
ィ(McCafferty)ら(Nature 348:552〜554、1990)は完全抗体のVドメインがf
dバクテリオファージの表面に呈示可能であること、同ファージが抗原に特異的
に結合すること、また極めて少数のファージ(数百万個に一つ)がアフィニティ
クロマトグラフィーで単離可能であることを報告している。ボス(Boss)ら(米
国特許第4,816,397号)は一つの細胞宿主で、免疫グロブリン、および少なくと
も重鎖および軽鎖の可変ドメインを含む免疫学的に機能するそれらの断片を作製
するさまざまな方法を説明している。キャビリー(Cabilly)ら(米国特許第4,8
16,567号)はキメラ抗体の調製法を説明している。
クタンパク質を検出することができるほか、グリッドロックタンパク質の生物学
的活性を抑制することができる。例えば、抗体または抗体の一部をコードする核
酸分子を細胞内で発現させてグリッドロック機能を抑制することができる。また
、このような抗体は、診断または治療に用いるために放射性核種およびリポソー
ムなどの化合物に結合させることができる。グリッドロックの細胞外ドメインを
特異的に認識する抗体は、上記のような結合成分を、グリッドロックのポリペプ
チドドメインを表面に呈示する細胞に誘導する際に有用である。本明細書に記載
されたグリッドロックポリペプチドの活性を抑制する抗原はまた、野生型または
変異型のグリッドロック遺伝子の不適当な発現に起因する疾患の発症を防いだり
緩やかにするためにも有用である。
リングすることができる。RNAを対象としたインサイチューハイブリダイゼーシ
ョン法で、グリッドロック遺伝子の発現を検出することができる。RNAインサイ
チューハイブリダイゼーション法は、特異的に標識された核酸プローブと、個々
の細胞または組織内における細胞RNAとのハイブリッドの形成を基礎とする。し
たがってRNAインサイチューハイブリダイゼーション法は、組織特異的および時
間特異的な遺伝子発現を調べる強力な方法である。この方法では、オリゴヌクレ
オチド、クローン化されたDNA断片、またはグリッドロック遺伝子の固有の部分
に対応する、クローン化されたDNA断片のアンチセンスのRNA転写産物を用いて、
特定のmRNA種を例えばマウスなどの動物組織内で、さまざまな発生段階において
検出する。当業者に周知の他の遺伝子発現検出法を用いてグリッドロック遺伝子
発現を検出することもできる。
標準的な手法を用いて、他の種におけるグリッドロック相同体、およびヒトにお
けるグリッドロック関連遺伝子をクローン化することができる。グリッドロック
関連遺伝子および相同体は、ヒトのグリッドロックプローブまたはプライマーを
用いて、厳密性の低いDNAハイブリダイゼーション法、または厳密性の低いPCR法
で容易に同定することができる。ヒトのグリッドロックのアミノ酸配列またはヒ
トのグリッドロック関連アミノ酸配列をコードする縮重プライマーを用いること
で、他のグリッドロック関連遺伝子および相同体をRT-PCR法でクローン化するこ
とができる。
動物モデルを相同組換えにより作製可能とするための情報が得られる。グリッド
ロックノックアウト動物は哺乳類であることが好ましく、マウスであることが最
も好ましい。同様に、グリッドロックを過剰に生産する動物モデルは、一つまた
は複数のグリッドロック配列を動物ゲノムに標準的なトランスジェニック手法で
組み込むことで作製することができる。またグリッドロック遺伝子の変異(例え
ば優性遺伝子変異)の影響は、変異型グリッドロックの外来遺伝子をもつトラン
スジェニックマウスを対象とすることで、またはそのような変異を内因性グリッ
ドロック遺伝子に標準的な相同組換え法で導入することで検討可能である。
のゲノムクローン、例えば129/Svなどのマウス系列(Stratagene Inc.、カリフ
ォルニア州ラホーヤ)に由来するクローンを用いて構築することができる。この
ような標的ベクターを、適切に由来する系列の胚幹細胞(ES細胞)にエレクトロ
ポレーション法により導入することで、グリッドロック遺伝子の末端に大きな欠
損部分をもつES細胞系列を作ることが可能である。キメラの始祖(founder)マ
ウスを作製するためには、標的化細胞系列をマウスの胞胚期の胚に注入する。ヘ
テロ接合の子孫を同系交配することでホモ接合の個体を得ることができる。グリ
ッドロックノックアウトマウスは、胚発生および疾患にグリッドロックが果たす
役割を調べるためのツールとなる。またこのようなマウスを用いて、インビボに
おいて、グリッドロックに依存する経路、またはグリッドロックが影響を及ぼす
経路がかかわる疾患または症状を改善させる治療化合物を検討することができる
。
リックス・ループ・へリックス(bHLH)タンパク質をコードする。このタンパク
質は、bHLHタンパク質のヘアリー関連ファミリーに特徴的なC末端モチーフをも
つ。このようなbHLHタンパク質は、他の細胞種の細胞運命の決定に重要な役割を
果たすことがわかっている。ショウジョウバエの神経系では、例えばヘアリーフ
ァミリーのタンパク質は神経前駆細胞のパターン形成および「等価グループ(eq
uivalence group)」の確立を補助する転写抑制因子として作用する。grlが血管
芽細胞で同様の役割を果たし、動脈特異的なマーカーとして機能する可能性は高
い。またgrlが、血管形成に重要であると考えられるVEGF/FLK経路で機能する可
能性もある(Fouquetら、Developmental Biology 183:37〜48、1997;Liaoら、
Development 124:381〜389、1997)。
ボキシル末端モチーフに続く停止コドン上に変異をもつことが知られている。こ
の変異体は、野生型のgrl mRNAを注入することで相補されるが、カルボキシル末
端モチーフを欠くgrl mRNAでは相補されない。
動脈で選択的に発現した。grlの変異は、内腔の形成前または血流開始の前でも
、新生大動脈の細胞を明瞭に示しており、静脈では発現しないことから、集合前
であっても血管芽細胞が異なることを示唆している。この変異は大動脈の集合を
乱すが、体軸方向の静脈または頭部の血管には影響を及ぼさない。したがってgr
lは大動脈特異的な内皮細胞の運命を決定する。
らのうちいくつかは発生学的には、前部大動脈分岐部に相同な領域(grlの変異
により最も大きな影響を受ける領域)を乱す。このような疾患(狭窄症など)の
一部は同胞再現率が高いことから、遺伝学素因の存在が疑われている。
ダム増幅多型DNA(RAPD)分子を用いて、まずその位置をゼブラフィッシュ遺伝
地図で確認し、続いてこの領域の物理地図を酵母人工染色体(YAC)および細菌
人工染色体(BAC)を用いて作製した(図1;G、H、I、J、KおよびLはYAC、BACお
よびPACの末端に対応する)。変異領域における局所的な放射線ハイブリッド(R
H)地図、遺伝地図および物理地図の統合のためにいくつかの多型ランドマーカ
ー(landing marker)を用いて、これらのマーカーが対応する位置で相関してい
ることを示した(図1)。マーカーとグリッドロック遺伝子座との間の組換え数
を染色体ラインの下に示している。RHパネル上での遺伝子型判定にはいくつかの
遺伝マーカーが用いられたが、これらのマーカー間の距離(cM)がRHラインの下
に表記されている。
にマッピングされており、1,200種の変異体から2,400の有益な減数分裂が得られ
た。マーカーz536は染色体歩行のために用いられ、単離されて、大規模な分離解
析によってグリッドロック遺伝子座に連結された。1200種の変異体の中から、マ
ーカーz536およびz9794を用いてそれぞれ5種および12種の組換え体を同定した。
組換え解析により、変異を含む0.71cMの区間が特定された。
地図を構築した。YACコンティグをYAC5、YAC121、YACl33、YACl87およびYAC140
から構築し、YAC末端を自己環状化(self-circularization)によってレスキュ
ーし(Zhongら、Genomics 48:136〜138、1998)、シークエンシングを行った。
YACのサイズはパルスフィールドゲル電気泳動によって決定され、300Kbから1.2M
bであった。レスキューしたYAC末端配列から一本鎖高次構造多型(SSCP)を用い
て組換えファインマッピング解析(Recombinamt fine mapping analysis)を行
った。SSCP解析によってYAC187およびYAC133の双方のT3末端から多型が検出され
、変異の後に1種の組換え体、変異の前に3種の組換え体がそれぞれ同定された。
これらの実験により、grlm145をYAC133およびYAC187のT末端の間の500Kbの区間
内に物理的に局在化させた。
点として用いて、3種のBACおよび3種のPACからBAC/PACコンティグを集合させた
。PAC14、BAC11およびPAC11からの末端配列のSSCP解析により、変異前に1つの組
換え体、遺伝子座に2種の0組換え体、変異後に2つの組換え体が同定され、それ
ぞれ組換え点zP14、zB11a、zB11bおよびzP11に対応した。このように、2,400の
減数分裂における組換え頻度を用いるファインマッピングにより、500Kbの区間
をBAC14およびPAC14の重複部分で囲まれる120Kbに精緻化することができた(図1
)。レスキューしたBAGおよびPACの末端配列からの一本鎖立体構造多型(SSCP)
を用いて組換えファインマッピング解析を行った。BAC/PAC末端は逆PCRによって
レスキューされるか、直接シークエンシングされた。
ノムライブラリーから、5倍のショットガンシークエンシングを行った。ソニッ
クディスメンブレーター(Sonic Dismembrator)(8×12")を用いて剪断DNAか
らBAC14およびPAC14の10倍のショットガンライブラリーを作製した後に、マング
ビーンヌクレアーゼ処理、アガロースゲル上での2回のサイズ選別、および平滑
末端連結を行った。Qiagene Robot 9600を用いて高処理ミニプレップを行い、5
倍の適用範囲を提供すると推定されるショットガンシークエンシングをABI 377
シーケンサーを用いて行った。2,000個のショットガン配列を用いて大きなコン
ティグを集合させた。ベクターの隣接配列はクロスマッチ(CrossMatch)を用い
て削除した。BAC14およびPAC14の両方の配列をphred/phrap/consedプログラムに
よって解析し、11個の配列コンティグを確認した。配列コンティグをPhrapを用
いて集合させ、Consedにより編集した。計算アルゴリズム(GenescanとBlast Se
archの組み合わせ)により、エキソン、イントロンおよびエキソン-イントロン
境界が同定され、grl領域における4つの推定遺伝子を形成していた(遺伝子A〜D
と命名)。
グした。cDNAを全載(whole mount)インサイチューハイブリダイゼーションお
よび組織分析によって単離した。24時間cDNAライブラリーを、ゲノム反復抑制カ
クテル(5×SSC、2.5μg/μlのゲノムDNA、0.5μg/μlのCA oligoおよびGT olig
o、0.5μg/μlのmermaidリピートおよびepdリピート)中で一晩プレアニーリン
グさせたα32P標識されたBAC14またはPAC14を用いて、ハイブリダイゼーション
バッファー(6×SSC、0.5%SDS、100μg/μlウシ胸腺DNA)中にてスクリーニン
グした。フィルターを2×SSC/0.1%SDS、0.2×SSC/0.1%SDS中で洗浄した。一塩
基多型(SNPs)を用いたその後のファインマッピングにより、遺伝子Bがgrl領域
の外側にあることが示された。他の3つの遺伝子を野生胚および変異胚から配列
決定し、それらの発現パターンを検討した。遺伝子CはヒトPex7のゼブラフィッ
シュ相同分子種(ortholog)と考えられ、遺伝子Dは新規であると思われた。変
異胚におけるCおよびDのコード領域中には一致した変異は認められず、CおよびD
の発現パターンに大動脈また周囲組織との関連はなかった。
rl変異体は両側性背側大動脈から一本の中線(midline)背側大動脈への合流過
程に欠陥があるため、遺伝子Aは有望な候補であると考えられた。ゲノム配列解
析によって、遺伝子Aの6つのコードエキソンおよびイントロン-エキソン境界が
特定された。変異を検索するために、grlm145変異体および同種野生型子孫にお
ける遺伝子Aのすべてのエキソンおよびイントロン-エキソン境界のシークエンシ
ングを行った。単一のTからAへの転換変異も同定され、またRT-PCRによって単離
したgrl変異体のシークエンシングによっても見出された。
異胚において存在するが、野生型子孫には存在しない変異を有していた。さらに
、以下に示す通り、遺伝子Aは両側性背側大動脈の合流領域にある大動脈で選択
的に発現しており、これはgrl表現型に一致し、かつこれに合成野生型RNAを微量
注入するとgrl変異はレスキューされた。したがって、遺伝子Aはgrl遺伝子であ
る。
酸からなる新規タンパク質をコードすると予想された(図2A;配列番号:2)。h
grlと命名したgrlのヒト相同分子種(図2A;配列番号:4)もまたESTデータベー
ス検索によって同定され、かつヒトEST AI727779およびAA116067から集合させた
。予想されるヒトおよびゼブラフィッシュのgrlのアミノ酸配列のアラインメン
トにより、全体的な同一性は78%であり、bHLH(100%)およびオレンジ(95%
)ドメインにおいてさらに同一性が高いことが示された。これらのドメインを除
くとgrlタンパク質間の同一性は65%であった。grlタンパク質のカルボキシ末端
にはYRPWタンパク質相互作用ドメインモチーフがある。
erら、Molecular and Cellular Biology、2670〜2677、1996;Kokuboら、Bioche
mical Biophysical Research Communications 260:459〜465、1999)との配列
類似性が認められた。hesr遺伝子(図2Bおよび図2D)はヘアリー関連bHLH遺伝子
のサブグループである。他のヘアリー遺伝子と同様、これらはN末端bHLHドメイ
ン、オレンジドメインおよびカルボキシ末端付近にタンパク質-タンパク質相互
作用モチーフを有すると予想される。図2Bはgrl遺伝子とhesr遺伝子のbHLHドメ
イン、オレンジドメインおよびC末端モチーフの配列比較を示す。特に、オレン
ジドメインにおいてgrlタンパク質とhesrタンパク質との間で6アミノ酸が異なる
。配列アラインメントをGCGパッケージのPileup(バージョン10)を用いて行い
、表示にはMacBoxshade 2.15のインターフェースを用いた。grl遺伝子は、同じ
くbHLH遺伝子のhesr遺伝子ファミリーのメンバーであるマウスHey2/HRT-2遺伝子
とも関連性がある(Leimeisterら、Mechanisms of Development 85:173〜177、
1999)。
タンパク質においては大きく異なっている。hesrタンパク質は、塩基性ドメイン
におけるグリシン-プロリン置換、およびカルボキシ末端WRPWモチーフのYRPWへ
の変化という点でヘアリー関連ファミリーの他のメンバーとは異なり、後者は13
アミノ酸のhesrモチーフ内に含まれる。grlはhesr、hesおよびヘアリータンパク
質とbHLHドメインにおいて最も高い類似性(85%)を示し、オレンジドメインに
おいてある程度の類似性(55%)を示し、カルボキシ末端においてYRPWモチーフ
、タンパク質-タンパク質相互作用ドメインも有する。保存領域以外では、grlタ
ンパク質のhesrタンパク質との同一性は約21%に過ぎない。これらのタンパク質
の間の全体的類似性が低い(25%〜43%)ことは、それらが異なる遺伝子ファミ
リーに属することを示す。
異が認められ、このために不変の停止コドンがグリシンに変化し、更なる44アミ
ノ酸が野生型タンパク質に付加されていた(図2C)。変異は検討した8種のgrl変
異胚すべてのゲノム領域に認められ、10種の変異胚のプール由来のcDNAのRT-PCR
においてもまた認められた。YRPWドメインに隣接するカルボキシ末端にある変異
の位置から、タンパク質-タンパク質相互作用における役割が示唆されたが、タ
ンパク質の安定性もまた影響を受ける可能性がある。
まざまな時点で全載インサイチューRNAハイブリダイゼーションを行った。grl転
写産物は血管形成の前に、10体節期に側板中胚葉の前部および後部領域において
まず検出され、左右対称の縞として出現した(図3A、背側像)。
た通りに行った(Jowettら、Trends Genet. 10:73〜74、1994)。ORFおよび3'U
TRの両方を含むcDNAの1891bpの断片をインビトロ転写のためにサブクローニング
した。組織学的分析用に標本を4%パラホルムアルデヒドで固定し、脱水し、プ
ラスチックで包埋した(JB-4)。ノマルスキー顕微鏡写真撮影はEctachrome160T
フィルム(Zeiss)を用いてAxiophotにより行った。低倍率の顕微鏡写真の撮影
には、ニコンのカメラを装着したWild MSおよびM10解剖顕微鏡を用いた。胚のス
テージングはキンメル(Kimmel)ら(Dev.Dyn. 203:253〜310、1995)に従って
行った。
側に背側大動脈の原基を形成した。大動脈の下方の体軸静脈(axial vein)の前
駆領域にはgrl発現細胞は全く認められなかった。30体節期にはgrlは背側大動脈
全体で強く発現した(図3B〜図3C、体幹前部、体幹後部および尾部の側面像、背
側大動脈にgrl転写産物が認められる;図3D、体幹後部の組織矢状断面。背側大
動脈の内腔にgrl発現が認められ、体軸静脈にはgrl陰性細胞が認められる)。前
部ではgrlは大動脈対の内皮細胞で発現したが、両側性主要静脈では発現しなか
った(図3E;体幹前部の組織横断面、grl発現が脊索下方の背側大動脈対に認め
られる)。体幹ではgrl発現は中線大動脈に認められたが、体軸静脈には認めら
れなかった(図3F〜図3G;体幹後部の組織横断面、grl発現は中線背側大動脈お
よび体節間動脈の内皮細胞に認められ、体軸静脈の内皮細胞ではgrl発現が認め
られない)。対照的に、初期内皮マーカーであるfliは動脈および静脈の両方で
発現した(図3H〜図3I)。体幹前部では、grlはgrl変異による影響が最も大きい
領域である大動脈分岐部で選択的に発現した。さらに、grlは心臓、大動脈弓お
よび体節側部に一過的に発現し、パターンはマウスHeyおよびHRT遺伝子に関して
記載されたものと類似していた(Leimeisterら、Mechanisms of Development 85
:173〜177、1999)。
の原因であるならば、野生型grl RNAによって変異体表現型がレスキューされる
はずである。
野生型grlタンパク質(grlwt)またはYRPWモチーフ前のアミノ酸250を切断され
た変異型grlタンパク質(grldel)をコードするインビトロ転写grl RNAを、grl
系統間交配による1〜4細胞期の野生胚および変異胚に微量注入した。さまざまな
用量のmRNAを検討し、約55pgのmRNAを注入に用いた。55pgのgrlwtまたはgrldel
を注入された野生胚のうち平均で90%が正常に発生した。高用量のmRNA(約200p
g)は、野生胚の約60%に発生異常をもたらした。野生型grlおよび、C末端切断
を有するgrl RNAのHindIII消化後に、17 RNAポリメラーゼおよびmMESSAGE mMACH
INEシステム(Ambion)を用いて注入用のセンスキャップRNAを合成した。注入は
マイクロインジェクター(Microinjector)5242を用いて行った。
た。grlm145変異は完全に浸透性の(penetrant)劣性変異であり、最も顕著な表
現型は血管造影的に示すことのできる体幹への循環が48時間時点で認められない
ことである(図4A〜図4B)。微小血管造影を、別の記載の通りに行った(Weinst
einら、Nature Medicine 1:1143〜1147、1995)。表現型分析を体幹および尾部
の循環状態に基づいて行い、一部の胚を受精48時間後に造影して分析した。注入
した胚を、正常な尾部循環があれば表現型的に野生型と分類し、尾部循環がなけ
れば変異型と分類した。すべての注入胚を密接にリンクしたマイクロサテライト
マーカーによって遺伝子型判定し、遺伝子型を判定した胚の一部を配列分析によ
ってさらに確認した。
図4Aは野生胚の表現型を示しており、背部大動脈(矢印)を通って血流が体幹に
流れ、体軸静脈(矢印)を通って戻ることを示している。図4Bは、背側大動脈対
の大動脈接合部における閉塞のために体幹での循環がみられないgrl変異体を示
している。図4Cは、体幹への循環が回復した、表現型的には野生型であるが遺伝
子型は変異型である胚を示している。4つの野生型、4つの変異型および4つのレ
スキュー胚におおけるgrlのC末端ヌクレオチド配列をそれぞれ右に示している。
野生型配列と比較すると、grl変異胚およびレスキューされたgrl変異胚には、T
からAへの点変異が1つある。
変異体表現型を呈する胚の推定数が26%減少した。これに対して、YRPWモチーフ
を含む、カルボキシ末端領域が除去されたgrl切断型変異体遺伝子は、表1に示す
通り、m145変異をレスキューすることはできなかった。
とが、配列解析によって確認された。grl変異胚およびレスキューされたgrl変異
胚には、野生型配列と比較してTからAへの点変異が1つあった。
ク質のヘアリー関連ファミリーのメンバーである。例えば、ショウジョウバエ神
経系では、ヘアリーファミリーのメンバーはノッチ(Notch)の下流で転写抑制
因子として作用し、神経前駆細胞の等価集団のパターン化および確立を助ける。
本発明者らの研究は、grlが特に大動脈血管芽細胞に関しても類似の役割を果た
しうることを示しており、このことはbHLH遺伝子が血管形成に一定の役割を果た
すことを示すものである。
行物または特許出願が参照として組み入れられることが特におよび個々に示され
ている場合と同程度に、参照として本明細書に組み入れられる。
、かつ本出願は、本発明の原理に一般に準拠し、本発明が属する技術分野の範囲
内にある周知または習慣的な実践からの本開示のそのような逸脱を含む、発明の
任意の変更、用途または適合物に及ぶことが意図されており、上記の本明細書記
載の本質的な特徴および添付の特許請求の範囲に従って適用されることが理解さ
れるべきである。
よび放射線ハイブリッドマップを示す図である。
番号:4)のアミノ酸配列の配置である。
PWドメインにおけるゼブラフィッシュおよびヒトのgrl、hHESR-1、mHESR-1、お
よびdHESR-1のアミノ酸配列配置である。
クエンシング結果のグラフである。
びdHESR-1タンパク質のアミノ酸配列配置である。
発現を示す組織学的切片である。
躯幹、および尾部の側面図を示す組織学的切片である。
に背側大動脈の管腔を示す後方躯幹の矢状組織学的切片である。
れるが、両側の重要な静脈(矢印の先)では発現されないことを示す、前方躯幹
の横断組織学的切片である。
脈;小さい矢印)に伸長する正中線背側大動脈での内皮細胞におけるgrl発現を
示すが、静脈では発現を示さない(矢印)後方躯幹の横断組織学的切片である。
でのfli発現を示す後方躯幹の横断組織学的切片である。
る;fliは、両側の共通の重要な静脈(矢印の先)および一対の背側大動脈(矢
印)で発現される。
図を示す前方躯幹の縦方向の組織学的切片である。 図3A〜3Jに関し、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)、および(I)では背側が
上である;(B)、(C)、および(J)では前方が左である。インサイチューハイブリ
ダイゼーションは、30体節(24時間)期で行った。N、脊索;da、背側大動脈;v
、体軸静脈。
。
。
Claims (42)
- 【請求項1】 実質的に純粋なグリッドロック(gridlock)ポリペプチド。
- 【請求項2】 配列番号:2または配列番号:4のアミノ酸配列と実質的に同
一であるアミノ酸配列を含む、請求項1記載のポリペプチド。 - 【請求項3】 配列番号:2または配列番号:4のアミノ酸配列を含む、請求
項2記載のポリペプチド。 - 【請求項4】 哺乳類に由来する、請求項1記載のポリペプチド。
- 【請求項5】 哺乳類がヒトである、請求項4記載のポリペプチド。
- 【請求項6】 グリッドロックポリペプチドをコードする配列を含む、実質
的に純粋な核酸分子。 - 【請求項7】 ヒトグリッドロックポリペプチドをコードする、請求項6記
載の核酸分子。 - 【請求項8】 配列番号:2または配列番号:4のアミノ酸配列と実質的に同
一であるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする、請求項6記載の核酸分
子。 - 【請求項9】 配列番号:2または配列番号:4のアミノ酸配列を含むポリペ
プチドをコードする、請求項8記載の核酸分子。 - 【請求項10】 配列番号:1または配列番号:3のヌクレオチド配列と実質
的に同一であるヌクレオチド配列を含む、請求項6記載の核酸分子。 - 【請求項11】 核酸分子がDNAである、請求項6記載の核酸分子。
- 【請求項12】 断片が少なくとも6個のアミノ酸を含み、かつ核酸分子が
グリッドロック核酸分子の少なくとも一部と高ストリンジェンシー条件でハイブ
リダイズするが、ヘアリー(hairy)関連タンパク質ファミリーメンバーをコー
ドする核酸分子とは高ストリンジェンシー条件でハイブリダイズしない、グリッ
ドロックポリペプチドまたはその断片をコードする配列と少なくとも55%の核酸
配列同一性を有する核酸分子。 - 【請求項13】 グリッドロックポリペプチドまたは少なくとも6個のアミ
ノ酸を含むその断片をコードする核酸分子と100%の相補性を有し、該核酸分子
がグリッドロック核酸分子の少なくとも一部と高ストリンジェンシー条件でハイ
ブリダイズするが、ヘアリー関連タンパク質ファミリーメンバーをコードする核
酸分子とは高ストリンジェンシー条件でハイブリダイズしない、請求項12記載の
核酸分子。 - 【請求項14】 グリッドロックコード鎖またはその断片に対してアンチセ
ンスである配列を含む核酸分子。 - 【請求項15】 アンチセンス配列が変異グリッドロックコード領域に対し
て特異的である、請求項14記載の核酸分子。 - 【請求項16】 請求項6記載の核酸分子を含むベクター。
- 【請求項17】 ベクターが遺伝子治療ベクターである、請求項16記載のベ
クター。 - 【請求項18】 請求項16記載のベクターを含む細胞。
- 【請求項19】 請求項6記載の核酸分子を含む非ヒト・トランスジェニッ
ク動物。 - 【請求項20】 動物がゼブラフィッシュである、請求項19記載の非ヒト・
トランスジェニック動物。 - 【請求項21】 グリッドロックポリペプチドをコードする対立遺伝子の一
つまたは双方にノックアウト変異を有する非ヒト動物。 - 【請求項22】 請求項21記載の非ヒトノックアウト動物からの細胞。
- 【請求項23】 グリッドロックポリペプチドまたはその断片をコードする
配列に対して少なくとも55%の核酸配列同一性を有し、該断片が少なくとも6個
のアミノ酸を含み、グリッドロック核酸分子の少なくとも一部と高ストリンジェ
ンシー条件でハイブリダイズするが、ヘアリー関連タンパク質ファミリーメンバ
ーをコードする核酸分子とは高ストリンジェンシー条件でハイブリダイズしない
、動物のグリッドロック核酸分子を分析するプローブ。 - 【請求項24】 グリッドロックポリペプチドまたは少なくとも6個のアミ
ノ酸を含むその断片をコードする核酸分子と100%の相補性を有し、グリッドロ
ック核酸分子の少なくとも一部と高ストリンジェンシー条件でハイブリダイズす
るが、ヘアリー関連タンパク質ファミリーメンバーをコードする核酸分子とは高
ストリンジェンシー条件でハイブリダイズしない、請求項23記載のプローブ。 - 【請求項25】 グリッドロックポリペプチドに特異的に結合する抗体。
- 【請求項26】 ポリペプチドが配列番号:2または配列番号:4のアミノ酸
配列を含む、請求項25記載の抗体。 - 【請求項27】 グリッドロックポリペプチドに特異的に結合する抗体に試
料を接触させる段階、および該ポリペプチドに対する該抗体の結合をアッセイす
る段階を含む、試料中のグリッドロックポリペプチドの存在を検出する方法。 - 【請求項28】 変異型グリッドロックポリペプチドに特異的に結合する抗
体に上記の試料を接触させる段階、および該変異型ポリペプチドに対する該抗体
の結合をアッセイする段階を含む、試料中の変異型グリッドロックポリペプチド
の存在を検出する方法。 - 【請求項29】 試験被験者の核酸分子を分析して、該試験被験者がグリッ
ドロック遺伝子に変異を含むか否かを決定する段階を含み、該変異が存在すれば
、該試験被験者がグリッドロック関連疾患を発症する可能性が高まることが示さ
れる、試験被験者においてグリッドロック関連疾患または病態を発症する可能性
の増大を診断する方法。 - 【請求項30】 ポリメラーゼ連鎖反応による核酸分子増幅のためにグリッ
ドロック遺伝子に対して特異的な核酸分子プライマーを用いる段階をさらに含む
、請求項29記載の方法。 - 【請求項31】 試験被験者からのグリッドロック核酸分子をシークエンシ
ングする段階をさらに含む、請求項30記載の方法。 - 【請求項32】 試験被験者が哺乳類である、請求項29記載の方法。
- 【請求項33】 試験被験者がヒトである、請求項32記載の方法。
- 【請求項34】 分析する段階が、制限断片長多形(RFLP)分析によって行
われる、請求項29記載の方法。 - 【請求項35】 疾患または病態が大動脈の縮窄、大動脈弓断続疾患または
アテローム性動脈硬化症である、請求項29記載の方法。 - 【請求項36】 請求項23または24記載の試験被験者の核酸分子を分析する
核酸分子プローブを含む、グリッドロック核酸分子を分析するキット。 - 【請求項37】 試験被験者のグリッドロックタンパク質を分析する抗体を
含む、グリッドロック核酸分子を分析するキット。 - 【請求項38】 グリッドロック欠損症を有する被験者に、機能的グリッド
ロックポリペプチドをコードする核酸分子を含む発現ベクターを投与する段階を
含み、該核酸分子がプロモーターに機能的に結合し、該グリッドロックポリペプ
チドが該グリッドロック欠損症の作用を予防または改善するために十分である、
グリッドロック欠損症の作用を予防または改善する方法。 - 【請求項39】 グリッドロック欠損症を有する被験者に機能的グリッドロ
ックポリペプチドを投与する段階を含み、該グリッドロックポリペプチドが、該
グリッドロック欠損症の作用を予防または改善するために十分である、グリッド
ロック欠損症の作用を予防または改善する方法。 - 【請求項40】 グリッドロック過剰症を有する被験者にアンチセンスグリ
ッドロック分子を投与する段階を含み、該アンチセンスグリッドロック分子が、
該グリッドロック過剰症の作用を予防または改善するために十分である、グリッ
ドロック過剰症の作用を予防または改善する方法。 - 【請求項41】 グリッドロック過剰症を有する被験者にグリッドロック抗
体を投与する段階を含み、上記のグリッドロック抗体が上記のグリッドロック過
剰症の上記の作用を予防または改善するために十分である、グリッドロック過剰
症の作用を予防または改善する方法。 - 【請求項42】 グリッドロック核酸分子またはポリペプチドを化合物と接
触させる段階、およびグリッドロック発現または活性に及ぼす該化合物の作用を
決定する段階を含む、グリッドロック核酸分子またはポリペプチドの発現または
活性を調節する化合物を同定する方法。
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