JP2003516543A - アッセイ - Google Patents

アッセイ

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JP2003516543A
JP2003516543A JP2001544033A JP2001544033A JP2003516543A JP 2003516543 A JP2003516543 A JP 2003516543A JP 2001544033 A JP2001544033 A JP 2001544033A JP 2001544033 A JP2001544033 A JP 2001544033A JP 2003516543 A JP2003516543 A JP 2003516543A
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アーリング サンドレハーゲン,
ヒューサ,アスゲイル
アイラートセン,インガル
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アクシス シールド エイエスエイ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、アルコール中毒症の診断およびモニターのため、トランスフェリンバリアントまたはトランスフェリンバリアントの組み合わせを評価するアッセイ方法に関する。また、本発明は、そのアッセイを実行するためのキットに関する。とりわけ、本発明は、体液試料中のトランスフェリンバリアントまたはトランスフェリンバリアントの組み合わせ、好ましくは、CDTバリアントまたはCDTバリアントの組み合わせ含量を測定するためのアルゴリズムを生み出す方法を提供する。前記の方法は、以下の手順を含む;(a) アシアロ‐(A1、A2、A3、など)およびジシアロ‐トランスフェリン(D1、D2、D3、など)の各含量が既知である少なくとも二つの溶液を得て、(b) 前記の各溶液中におけるトランスフェリンバリアントまたはトランスフェリンバリアントの組み合わせ含量を、実質的にトリ‐および高等シアル化トランスフェリンバリアントを含まない分画中で測定し、(c) 前記の分画中の総トランスフェリンバリアント量(T1、T2、T3など)を測定し、そして、(4) 前記の測定ステップb)に適用した任意の体液試料中の任意のトランスフェリンバリアントまたはトランスフェリンバリアントの組み合わせ含量、好ましくは、CDTバリアントまたはCDTバリアントの組み合わせの含量を測定することができるアルゴリズムを作り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】アッセイ 本発明は、アルコール中毒症を診断およびモニターするため、トランスフェリ
ンバリアントまたはトランスフェリンバリアントの組み合わせを評価するアッセ
イ方法に関する。また、その方法を実行するためのキットに関する。とりわけ、
本発明は、糖質欠乏トランスフェリンバリアントまたはそのようなバリアントの
組み合わせを評価するアッセイ方法に関する。
【0002】 血清トランスフェリンは、単一ポリペプチド鎖と2つのN結合型多糖鎖を含む
、分子量約80kDaの糖タンパク質である。これらの多糖鎖は、分枝しており
、各鎖2または3の感触器(antennae)で終端しており、それぞれの末端はシア
ル酸残基である。
【0003】 WongとRegoecziは、Int. J. Peptide Res. (1997) 2:241-248の中で、ヒトト
ランスフェリンは、生来、不均質であり、シアル化の度合いが異なるバリアント
の種類があることを報告した。そのようなバリアントは、通常、ヘキサシアロ(h
exasialo)、ペンタシアロ(pentasialo)、テトラシアロ(tetrasialo)、トリシア
ロ(trisialo)、ジシアロ(disialo)、モノシアロ(monosialo)およびアシアロ(asi
alo)トランスフェリンであると信じられている。最近、モノシアロトランスフェ
リンのレベルが非常に少ないことが報告されている(Landberg et al. (1995) Bi
ochem. Biophys. Res. Comm. 210(2):267-274およびJochen et al. Biochemia e
t Biophysica Acta (1998) 1380:93-101参照)。
【0004】 アシアロ、モノシアロおよびジシアロバリアントは、ここでは、糖質欠乏トラ
ンスフェリン(carbohydrate-deficient transferrin)またはCDTと呼ぶ。アシ
アロバリアントは、現在では完全に糖鎖が欠けていることがわかっているので、
ここでは、糖質フリートランスフェリン(carbohydrate free transferrin)また
はCFTと呼ぶ。
【0005】 標準的な健康個体では、テトラシアロバリアントが優勢であるように見える。
しかしながら、アルコール中毒患者の血中では、アシアロ、モノシアロ、ジシア
ロおよびいくらかのトリシアロのレベルが上昇していることが報告されている(
van Eijk et al. (1983) Clin. Chim. Acta 132:167-171、Stibler (1991) Clin
. Chim. 37:2039-2037およびStibler et al. "Carbonhydrate-deficient transf
errin (CDT) in serum as a marker of high alcohol consumption", Advances
in the Bioscience, (Ed Nordamann et al.), Pergamon, 1988, Vol. 71, pages
353-357参照)。
【0006】 CDTは、アルコール消費量、とりわけ慢性的なアルコール消費量を検出しお
よびモニターするための有効なマーカーであることが示されており、肝臓疾患患
者の大量のアルコール摂取をスクリーニングするのに用いられる従来の方法(例
えば、γ−グルタミルトランスフェラーゼの定量または平均赤血球容積の計測)
とは異なる。
【0007】 アルコール中毒者のCDTプロファイルが、禁酒家または普通に飲酒をする人
のそれと異なるという事実認識と、例えば、異なるトランスフェリン分子の等電
点(pI)または電荷の違いに基づく各CDT異性体の相対量の同定とが組み合わさ
り、いくつかの診断用CDTアッセイが開発されている。これらは、特許および
科学文献に記述される。例えば、US-A-4626335、WO 91/19983、Heil et al. (19
94) Anaesthetist 43:447-453およびDomon et al. (1996) Clin. Biochem. 29(6
):549-553が挙げられる。
【0008】 より最近の研究(例えば、Landberg et al. (1995) Biochem. Biophys. Res.
Comm. 210(2):267-274)では、N‐グリカンをトランスフェリン異性体から切り
離し、それらを高pH陰イオン交換クロマトグラフィーで分析することによって
、ジシアロおよびアシアロトランスフェリンの存在が、トランスフェリンポリペ
プチドから完全な糖質鎖が一つまたは両方それぞれ欠落することと相関している
ことが示されている。このことは、JochenらによってBiochemica et Biophysica Acta (1998) 1380: 93-101の中で追認されている。
【0009】 糖質が完全に欠けているトランスフェリン(以下、糖質フリートランスフェリ
ンまたはCFTと呼ぶ)の存在が、他のCDTバリアント(つまり、モノシアロ
、ジシアロまたはトリシアロトランスフェリンバリアント)の優勢という認識を
欠く当時は、アルコール中毒の強力なインジケータであるという発見に基づいて
、WO 99/00672の出願者らは、アルコール中毒を判断する手段としてCFTを測
定するアッセイを開発しそこに記載した。そのアッセイは、確固として、単純で
、短時間でできる。そして、たやすくオートメーション化に対応でき、または、
既存のルーチン臨床診断検査手順に適合する。これは、試料を糖質結合リガンド
、例えばレクチン、と接触させ糖質を含むトランスフェリンを試料から分離し、
そして、分離された非結合分画中の糖質フリートランスフェリンを検出し測定す
ることで、達成される。
【0010】 上述したそれぞれのアッセイ手順の正確さそして例えば臨床上の価値は、この
トランスフェリン異性体またはそのような異性体の組み合わせを分離する有効な
方法に依存する。その結果、比較的複雑で高価な分離手段が、正確な診断を得る
ためには必要である。
【0011】 とりわけ、先行技術であるpIまたは電荷に基づく方法は、第一に、イオン交換
クロマトグラフィーを含む手段に重点をおく。異なるトランスフェリンバリアン
ト間のpIの差は、非常に狭く、pH単位の1/10に至る。それゆえ、CDTバリ
アントの分離を達成するには、非常によい分離が必要となる。イオン交換クロマ
トグラフィーの場合、この制約は、事実上、カラム形式を使用しなければならな
いことを意味する。バッチろ過に基づくイオン交換手段は、十分な分離または分
離能を提供しない。カラム形式は、しかしながら、臨床化学または診断手段にお
いて、好ましくはない。時間がかかる労働集約的な作業、保存と輸送の問題、一
般的なシステムとの不和合性などためである。
【0012】 血清試料中に見つかるCFTのレベルが、概して低いため(アルコール中毒患
者においてでさえ、アシアロトランスフェリンまたはCFTは、トランスフェリ
ン分子中たった約1%である。)、WO 99/00672に記載されたアッセイにおいて
も、あらゆる糖質を含むトランスフェリンからCFTの分離を達成するためには
、効果的な分離が、同様に必要とされる。
【0013】 それゆえ、トランスフェリンバリアント、例えば1つ以上のCDTバリアント
を不完全または部分分離することがそのアッセイの臨床上の価値に影響すること
なく許容されるアッセイ方法への要求がある。本発明は、この要求に対応しよう
と努めるものである。
【0014】 Martenssonらは、イオン交換HPLCと、溶出したHPLC分画中のトランス
フェリン含量のRIA解析とを組み合わせた、トランスフェリンバリアントの濃
度についての臨床研究を記載する(Alcoholism: Clin. and Exp. Research (199
7) 21(9): 1710-1715)。ジシアロトランスフェリン単独並びにアシアロ‐およ
びモノシアロ‐トランスフェリン単独と比較したアシアロ‐、モノシアロ‐およ
びジシアロ‐トランスフェリンの合計の測定において、より高い臨床的感度が、
得られた。トリシアロトランスフェリンの臨床的感度は、かなり低いものであっ
た。Martenssonらは、最良のトランスフェリンバリアントまたはトランスフェリ
ンバリアントの組み合わせを選択するために、異なるトランスフェリンバリアン
ト間の臨床上のシグナルにおける差異に注目している。異なるバリアントについ
ての相関関係の統計は、一つも報告されていない。
【0015】 1999年6月、スウェーデン、Malmo大学のJan-Olof Jeppson教授は、WO 95/0493
2に記載のとおり、イオン交換クロマトグラフィーおよび470nmの分光学的検出
という手段を使用して、アシアロおよびジアシロ‐トランスフェリン間の弱い相
関関係(相関係数R2=0.63)を報告した。
【0016】 Jepponの発見事項とは反対に、我々は現在、驚くべきことに、血清試料中のア
シアロ‐とジシアロトランスフェリンの含量との間に、高い水準の相関関係を見
出している。このことが、トランスフェリンの効率のよくない分離が許容される
体液試料中で望ましい任意のトランスフェリンバリアントまたはトランスフェリ
ンバリアントの組み合わせ、特に、アシアロ‐もしくはジシアロ‐トランスフェ
リンまたはCDTの含量を測定する改良されたアッセイ手段の開発に、導いた。
これは、アルコール消費量の評価のために用いられる、とても容易な分離方法を
可能にする。
【0017】 このようにして、本発明は、一つの態様として、体液試料中のトランスフェリ
ンバリアントまたはトランスフェリンバリアントの組み合わせ、好ましくは、C
DTバリアントまたはCDTバリアントの組み合わせの含量を測定するためのア
ルゴリズムを生み出す方法を提供する。前記の方法は、以下を含む: (a) アシアロ‐(A1、A2、A3など)およびジシアロ‐トランスフェリン(D1、D
2、D3など)の含量がそれぞれ既知である少なくとも2つの溶液を得て; (b) 前記の各溶液を、トリ‐および高等シアル化トランスフェリンを実質的に
含まない分画を分離するための分離方法に適用し; (c) 前記の分画の総トランスフェリンバリアント含量(T1、T2、T3など)を測
定し;そして、 (d) 前記の分離方法を適用した任意の体液試料中の、任意のトランスフェリン
バリアントまたはトランスフェリンバリアントの組み合わせ、好ましくは、CD
TバリアントまたはCDTバリアントの組み合わせの含量を測定することができ
るアルゴリズムを作り出す。
【0018】 しかしながら、以下にさらに述べるように、ここに記載した方法に使用される
分離のステップの目的は、すべてのまたは実質的にすべてのトリ‐、テトラ‐、
ペンタ‐およびヘキサ‐シアロトランスフェリン(非標的バリアント)を試料か
ら取り除き、残った標的バリアント(アシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロ
トランスフェリン)を測定できるようにすることである。
【0019】 よって、より広い態様としては、本発明は、体液試料中の、トランスフェリン
バリアントまたはトランスフェリンバリアントの組み合わせ、好ましくは、CD
TバリアントまたはCDTバリアントの組み合わせの含量を測定するためのアル
ゴリズムを作り出す方法を提供し、前記の方法は、以下を含む: (a) 含量のアシアロ‐(A1、A2、A3など)およびジシアロ‐トランスフェリン
(D1、D2、D3など)の各含量が既知である少なくとも2つの溶液を得て、 (b) トリ‐および高等シアル化トランスフェリンを実質的に含まない分画中で
、前記の各溶液におけるトランスフェリンバリアントまたはトランスフェリンバ
リアントの組み合わせの含量を測定し、 (c) 前記の分画の総トランスフェリンバリアントの含量(T1、T2、T3など)を
測定し、そして、 (d) 前記の測定ステップ(b)を適用した任意の体液試料中の、任意のトランスフ
ェリンバリアントまたはトランスフェリンバリアントの組み合わせ、好ましくは
、CDTバリアントまたはCDTバリアントの組み合わせの含量を測定できるア
ルゴリズムを作り出す。
【0020】 概して、本発明に基づいて作り出されるアルゴリズムは、任意の体液試料にお
いて、アシアロ‐もしくはジシアロ‐トランスフェリンの実際の含量もしくは量
を、または、アシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロ‐トランスフェリン(つ
まりCDT)の実際の含量もしくは量を測定することができるものである。
【0021】 以下で明らかになるが、そのアルゴリズムは、特定の条件下で行われた任意の
測定ステップまたは分離方法に特異的である。好ましくは、本発明において使用
されるアルゴリズムは、一分子あたり0、1または2個のシアル酸残基を持つト
ランスフェリンの異性体についてそれぞれ定量することに基づく。より好ましく
は、アルゴリズムは、さらに好ましくはモノシアロトランスフェリンの濃度が低
い試料中で、アシアロ‐(CFT)とジシアロ‐トランスフェリンのレベルとの
間の高い相関関係に基づき作り出される。
【0022】 アシアロ‐とジシアロトランスフェリンとの間で測定される相関関係に基づき
、本発明は、本質的には、任意の測定ステップまたは分離方法に特異的な校正曲
線を作り出す方法を提供し、そして、その校正曲線は、任意の体液試料中の単独
または複数である任意のトランスフェリンバリアントの含量または量を計算する
ことに使用できる。アシアロ‐とジシアロトランスフェリンとの間の相関係数は
、数学的方法および技術的に標準的な相関関係、例えば、最小二乗法を使用して
測定できる。
【0023】 さらに具体的には、本発明に基づき作り出されるアルゴリズムは、少なくとも
一つの次の方程式によって規定することができる: A = (T-d.b)/(c + d.a) D = b + a(T-d.b)/(c + d.a) CDT = A + D = b + (a + 1)(T-d.b)/(c + d.a) (式中、 Tは、測定分画(または分離後の分離された分画)中の、測定された総トランス
フェリン含量を表し、 Aは、試料中の実際のアシアロトランスフェリン含量を表し、 Dは、試料中の実際のジシアロトランスフェリン含量を表し、 CDTは、試料中の実際のアシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロトランスフェ
リンの総含量を表し、 aおよびbは、任意の血清試料におけるAとDとの間の相関関係を規定する定数であ
り、 cおよびdは、測定ステップまたは分離方法に特異的な定数である)。
【0024】 本発明は、さらなる態様として、アルコール消費量の評価において使用される
体液中の、トランスフェリンバリアントまたはトランスフェリンバリアントの組
み合わせ、好ましくは、CDTバリアントまたはCDTバリアントの組み合わせ
の含量を測定する方法を提供し、前記の方法は、以下の手順を含む: (a) 前記の体液試料を、実質的にトリ‐および高等シアロ化トランスフェリン
を含まない分画を分離することができる分離方法に適用し; (b) 前記の分画中の総トランスフェリンバリアント含量を測定し;そして (c) ここに記載した方法に従って得るアルゴリズムを使用して、前記の試料中
の、任意のトランスフェリンバリアントまたはトランスフェリンバリアントの組
み合わせの含量、好ましくは、任意のCDTバリアントまたはCDTバリアント
の組み合わせ含量を測定する。
【0025】 しかしながら、分離ステップは、もし標的バリアント(アシアロ‐、モノシア
ロ‐およびジシアロ‐トランスフェリン)を測定する代わりの方法が利用可能な
場合、用意する必要は無い。さらには、標的バリアントの一部が一定で再現性が
ある限り、標的バリアントの一部のみの含量を測定することもまた、可能である
【0026】 よって、より広い態様としては、本発明は、アルコール消費量の評価に使用さ
れる体液中の、トランスフェリンバリアントまたはトランスフェリンバリアント
の組み合わせ、好ましくは、CDTバリアントまたはCDTバリアントの組み合
わせ含量を測定する方法を提供し、前記の方法は、以下を含む: (a) トリ‐および高等シアル化トランスフェリンを実質的に含まない分画中で
、前記の体液試料中のトランスフェリンバリアントまたはトランスフェリンバリ
アントの組み合わせ含量を測定し; (b) 前記の分画中の総トランスフェリンバリアント含量を測定し;そして、 (c) ここに記載の方法に基づいて得るアルゴリズムを使用して、前記の試料中
の任意のトランスフェリンバリアントまたはトランスフェリンバリアントの組み
合わせの含量、好ましくは、任意のCDTバリアントまたはCDTバリアントの
組み合わせの含量を測定する。
【0027】 本発明に基づくアッセイでは、測定されたトランスフェリンバリアント含量は
、アシアロ‐およびジシアロトランスフェリンのレベルについて発見された相関
関係に由来する校正に基づき、試料中の単独および複数である任意のトランスフ
ェリンバリアントの実際のレベルを測定するために使用される。
【0028】 一般に理解されるように、本発明に基づくアッセイを実行する際使用される測
定ステップまたは分離方法は、アルゴリズムまたは校正曲線を作り出すために使
用されたものと同じであり、そのような測定ステップまたは分離方法は同じ一揃
いの条件下に行われる。
【0029】 ここに使用されるように、「測定する」または「評価する」という用語は、試
料中のトランスフェリンバリアントの量または濃度の絶対値を得るという意味の
定量化と、また、準定量的および定量的な評価または測定の両方を含む。トラン
スフェリンバリアントのレベルまたは量についての指標、割合、パーセントまた
は同様な表示、例えば総トランスフェリン(つまり、すべてのトランスフェリン
バリアント)に対しての相対値などを得ることができる。
【0030】 本発明のアッセイ方法は、体液中、好ましくは、血液由来体液中のトランスフ
ェリンバリアントまたはトランスフェリンバリアントの組み合わせのレベルをア
ッセイすることによってアルコール消費量の測定をするための便利な方法を提供
し、とりわけ、アルコール中毒またはアルコールの飲みすぎの診断およびモニタ
ーに関し、有用性を見出すことができる。アシアロ‐およびジシアロトランスフ
ェリンはともに、アシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロトランスフェリンの
組み合わせと同様に、アルコール中毒またはアルコールの飲みすぎのよいインジ
ケータまたはマーカーであることが以前に示されており、試料体液中のこれらの
うち任意のものの含量をアッセイするすることによって、アルコール中毒患者お
よびアルコール中毒者と非アルコール中毒者または付き合い程度に酒を飲む人(
social drinker)との間に違いを見出すことができる。
【0031】 本発明のアッセイ方法の使用する体液は、任意のトランスフェリンを含む体液
であってよく、例えば、滑液、羊水または脳脊髄液が挙げらるが、一般には、血
液または血液由来の試料である。この場合、分析に用いる試料は、無細胞である
ことが好ましく、それゆえ、血清または血漿のどちらかを、使用することができ
る。試料は、本発明のアッセイ方法に使用する前に処理することができ、例えば
、バッファーまたは他の水性媒体を加えて希釈することができる。
【0032】 ここに記載する方法に使用される分離ステップの目的は、本質的には、すべて
のまたは実質的にすべてのトリ‐、テトラ‐、ペンタ‐およびヘキサ‐シアロト
ランスフェリン(非標的バリアント)を試料から取り除き、残る標的バリアント
(アシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロトランスフェリン)を測定すること
である。
【0033】 測定ステップが、ここに記載する方法の関係で言及される場合、これは、好ま
しい実施形態における分離ステップである。しかしながら、状況によっては、物
理的に分画へ分離することなく、試料分画中の標的バリアント含量を直接測定す
ることが好ましい。
【0034】 例えば、体液中の標的トランスフェリンバリアントの検出または定量をするこ
とができるさまざまな免疫アッセイ技術を、利用することができる。EP 0 605 6
27に記載される抗体は、アルコール中毒者におけるトランスフェリン相同体また
はCDTに特異的であって、それゆえ、そのような抗体は、標的トランスフェリ
ンバリアントまたはトランスフェリンバリアントの組み合わせ含量の測定に使用
することができる。その抗体が、実質的にトリ‐および高等シアル化トランスフ
ェリンを含まない試料の定まった分画に結合する場合、本発明に基づくアルゴリ
ズムを作り出すことができる。
【0035】 従って、本発明の特に好ましい態様としては、測定ステップは、事実上、標的
トランスフェリンバリアントもしくは前記の標的バリアントの組み合わせ含量の
直接測定または直接計測である。
【0036】 実質的にトリ‐、テトラ‐、ペンタ‐およびヘキサ‐シアロトランスフェリン
を含まないとみなすことができるトランスフェリン調製物は、20%未満、より
好ましくは10%未満、例えば5%未満の、一分子につき3つまたはそれより多
くのシアル酸残基を持つトランスフェリンバリアントを含むものをである。
【0037】 測定ステップまたは分離方法に再現性があるならば、本発明を実行するにあた
り、すべてのアシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロトランスフェリンの分離
、またはそれぞれの含量測定は、必要ない。すべてのCDTバリアントを分離す
ることは可能であるけれども、臨床的に価値のある結果は、これらのバリアント
の分画のみを分離し測定することによって得ることができる。重要であるのは、
それぞれのバリアントの分離もしくは測定分画が、任意の条件下の任意の測定ス
テップで、または、任意の分離条件下の任意の分離方法で、再現性がある(つま
り、本質的に一定である)ことである。CDTバリアントのいずれかまたはすべ
てについての(絶対値を得るという意味における)定量は、ここに記載する方法
を実行する際には、必要不可欠というものではない。
【0038】 (分離を行う場合)分離後に、または、測定ステップを行う場合、望ましい標
的バリアントを含む分画は、典型的には、少なくとも60%、好ましくは少なく
とも70から80%、例えば90から95%の分離または測定前の試料中におけ
るアシアロ‐およびモノシアロ‐トランスフェリンバリアントを含む。分離また
は測定分画のジシアロトランスフェリンの含量は、概して、分離または測定前の
試料における総ジシアロトランスフェリン含量の少なくとも20%、好ましくは
最大で60から70%、とくに好ましくは20から50%、例えば約30%であ
る。
【0039】 望ましい標的バリアントを含む分離されまたは測定された分画中、少なくとも
40%、好ましくは60%、例えば70%から80%のトランスフェリン分子は
、糖鎖またはその残基を持つ。分離されまたは測定された分画には、典型的には
、20%未満、例えば10から15%のアシアロトランスフェリン(またはCFT
)、5%未満のモノシアロトランスフェリンおよび70から80%、例えば約7
5%のジシアロトランスフェラーゼ含む。トリシアロトランスフェリンの量は、
典型的には20%まで、好ましくは10%まで、例えば5%まで、本アッセイの
臨床的価値に影響することなく許容される。
【0040】 よって、例えば、測定または分離される分画は、本質的にアシアロトランスフ
ェリンからなること、または、本質的にジシアロトランスフェリンからなること
ができるが、どちらの場合も、同じ分画中に、いくらかまたはすべてのモノシア
ロトランスフェリン(およびトリトランスフェリンのうち少なくとも一方)が存
在し得る。モノシアロ(またはトリシアロ‐)トランスフェリンの量が、アシア
ロ‐およびジシアロ‐トランスフェリンの量に比べて少ないため、このことは、
本発明に基づくアッセイの結果に著しく干渉することは無い。
【0041】 都合のよいことに、イオン交換クロマトグラフィーを、すべてのまたは実質的
にすべてのトリ‐および高等シアル化トランスフェリンを取り除くため、ここに
記載される任意の方法で、使用することができる。イオン交換は、さまざまなイ
ソトランスフェリン成分をを分離する手段としてよく知られており、例えば、US
-A-4626355、Heilら(前記)およびWO 96/26444に記載されている。陰イオン交
換クロマトグラフィーのステップは、クロマトグラフィーの条件(例えば、pH
およびイオン結合力)を望ましいトランスフェリンバリアント(例えば、ヘキサ
‐、ペンタ‐、テトラ‐およびトリ‐シアロトランスフェリン、ならびに必要に
応じて、いくらかまたはすべてのジシアロ分画)が保持されるように選択するこ
とで、有利に利用することができる。
【0042】 適当な条件、例えば、樹脂の緩衝能力、試料/平衡/溶出バッファーのpHお
よびイオン強度のうち少なくとも一つは、技術上周知の技術に従って、および、
達成を望む分離に従って、容易に測定することができる。周知のとおり、イオン
交換の前には、試料中のトランスフェリン分子の鉄結合部位を飽和するため、試
料を鉄を含むバッファーで処理することができる。
【0043】 都合のよいことに、技術上周知の技術に従って、望ましい分離を達成するため
に、イオン交換の手順の中で、塩化物を対イオン(counterion)として使用する
ことができる。よって、望ましいトランスフェリンバリアントの保持を達成する
ために必要不可欠なクロマトグラフィー手段に含まれる塩化物イオンの適量は、
ルーチン実験によって測定することができ、一群のクロマトグラフィー媒体など
の綿密な条件に依存する。その手順は、再び技術上周知の標準技術に従った、等
電点電気泳動またはHPLC解析によりモニターすることができる。
【0044】 イオン交換クロマトグラフィーのステップは、例えば、任意のバッチまたはカ
ラム形式などの選択にしたがって、技術上周知な使い勝手のよい任意の様式で実
行することができる。さらに、条件は、任意の所望した様式で分離(つまり、消
耗または除去)が達成するように選択できる。例えば、取り除きたいイソトラン
スフェリンバリアントを保持させ(つまり標的バリアント)、または、試料をイ
オン交換によって「望まない」(つまり非標的の)バリアントが媒体に吸収され
ないように前処理し、そして試料の残りを分離し、それからイオン交換媒体から
溶出する。有利なことには、クロマトグラフィーの条件を、「望まない」トラン
スフェリンバリアントの保持を可能にするように設定する。
【0045】 使用することができるイオン交換の条件の典型的な具体例としては、Whatman
QASL陰イオン交換樹脂、バッファーpH6.3が挙げられ、トリシアロ以上のシア
ル化トランスフェリンを結合するために使用することができる。
【0046】 もう一つの方法として、標的および非標的バリアントの分離は、標的または非
標的バリアントのどちらかに選択的に結合することができる結合リガンドを使用
して達成することができる。標的または非標的バリアントに親和性を持つ任意の
結合リガンドを、そのように試料中の他のトランスフェリンバリアントから標的
バリアントを分離するために、使用することができる。好ましくは、結合リガン
ドは、糖質結合リガンドであって、例えばレクチンまたはレクチンの混合物など
が挙げられ、例えば、WO 99/00672に記載されている。この以前の特許の中で言
及されているように、実際には、CFTの100%の分離は、常に達成できるわ
けではない。現在では、低糖質含有トランスフェリンバリアント、とりわけモノ
シアロ‐およびジシアロ‐トランスフェリンは、例えばレクチンのような糖質結
合リガンドに、弱い親和性で結合することがわかっている。詳細には、そのよう
なバリアントは、より高い、または高糖質含有トランスフェリンバリアント(つ
まり、高等シアル化トランスフェリン、例えば、トリ‐、テトラ‐、およびペン
タシアロトランスフェリン)よりも弱い親和性で糖質結合リガンドに結合するこ
とがわかっている。糖質結合リガンド、例えばレクチンを使用した分離方法は、
このようにして、高等シアル化トランスフェリン(例えば、トリ‐、テトラ‐、
ペンタ‐およびヘキサ‐シアロトランスフェリン)を取り除くためには効果的で
あが、概して、低シアル化トランスフェリン(例えば、モノ‐およびジ‐シアロ
トランスフェリン)を取り除くには効果的ではない。結果としては、分離された
「非結合」分画が、一般的に、アシアロトランスフェリン(CFT)に加えて、
いくらかのまたはすべてのモノ‐およびジシアロトランスフェリンを含む、CF
Tの不完全分離ということである。既に言及したとおり、本発明に基づくアッセ
イ方法は、アッセイの臨床的価値を危うくすることなく、トランスフェリンバリ
アントの不完全分離を許容できる。
【0047】 トランスフェリンバリアントを含む体液が、糖質結合リガンドと接触した場合
、実質的にすべての高等シアル化バリアント(トリ‐、テトラ‐、ペンタ‐およ
びヘキサ‐シアロトランスフェリン)は、糖側鎖またはその残存物とともに、糖
質結合リガンドに保持される。CFT,モノ‐およびジシアロトランスフェリン
を含む非結合分画は、その結果、他のバリアントから分離され、そして任意の適
した手段によって、回収される。
【0048】 本発明のとりわけ好ましい実施態様として、分離方法は、体液試料を例えばレ
クチンまたはレクチンの混合物のような糖質結合リガンドに接触させ、その後に
、前記リガンドに結合しない分画を分離するステップを含む。非結合分画中のト
ランスフェリンの総量は、糖質結合リガンドに結合しないトランスフェリンを測
定し、直接測定する。もう一つの方法としては、糖質結合リガンドに結合したト
ランスフェリンの量を測定し、これを試料に含まれる総トランスフェリン量から
差し引くことによって、間接的に測定することもできる。一般的には、直接アプ
ローチすることが好ましい。
【0049】 任意の糖質結合リガンドまたはその任意の組み合わせを、標的バリアントを他
のトランスフェリンバリアントから分離することに使用することができる。この
ことは、任意の糖質またはオリゴ糖または糖構造に結合することができる任意の
リガンドを含む。一つ以上の糖質結合リガンドが、本発明の方法に使用すること
ができる。一つ以上のリガンドが使用される場合、これらは、同時にしてもよい
し、または、個々に、例えば連続的に、使用してもよい。本発明のアッセイ方法
における使用に適せしめる糖質結合リガンドの機能的な必要条件は、それらが、
他のトランスフェリンバリアントからCDTを分離することができることである
【0050】 一般的に、糖質結合リガンドは、タンパク質であり、非常に多くのそのような
糖質結合タンパクが、技術上周知であり、広く文献に記載されている。糖質結合
タンパク質は、例えば、ポリクローナルもしくはモノクローナル抗体であっても
よく、または、例えば、F(ab)、F(ab')2もしくはF(v)フラグメントのような抗体
フラグメントであってもよい。抗体または抗体フラグメントは、一価または二価
であってもよく、それらは、ハイブリドーマ技術により産生されてもよく、組換
えDNA技術もしくは化学合成経由の合成起源であってもよい。例えば、単一鎖
抗体を使用することができる。抗体は、糖化されたトランスフェリンバリアント
の糖鎖を構成する糖質成分または構造のどれに対してでも産生させることができ
る。このようにして、例えば、シアル酸残基に反応するまたは選択的な抗体を使
用できる。そのような抗体は、Medichem(Stuttgart、ドイツ)から入手可能な
、シアル酸欠損酵素免疫アッセイ(Sialic Acid Deficient Enzyme Immunoassay
(SDT-EIA))で使用され、WO 97/19355に記載される。
【0051】 糖質結合タンパク質は、より好ましくは、レクチンであって、単独でまたは他
のレクチンもしくは例えば抗体のような他の種類の糖質結合タンパク質と組み合
わせて使用される。本発明のアッセイ方法においては、技術上周知の任意のレク
チンを使用することができ、植物、動物、微生物または他のどんな起源のもので
もよい。文献は、使用できる他のレクチンの言及を十分に備えており、多くは商
業的に、例えばSigmaから得ることができる。
【0052】 よって、ここに使用するように「レクチン」という一般的な用語には、コンカ
ナバリンA(Concanavalin A;Con A)のような古典的な植物レクチンに加えて
、微生物由来の(例えば、ウイルス赤血球凝集素;viral haemagglutinin)なら
びに無脊椎動物および哺乳類を含む高等生物由来の糖質結合タンパク質が含まれ
る。そのような哺乳類糖質結合タンパク質は、セレクチンおよび他の哺乳類レク
チンまたは細胞接着分子を含む(例えば、Varki (1992) Current Opinion in Ce
ll Biology 4:257-266参照)。
【0053】 適したレクチンの例としては、末端のガラクトースに結合するRCA−I(Ric
inus communis agglutinin;Kornfeld et al. (1981) J. Biol. Chem. 256:6633
)または、マンノースが多いアスパラギン結合オリゴ糖に結合することが知られ
ているCon−A(Concanavalin A)が挙げられる。他の可能性としては、ガラク
トース残基に結合するCrotalaria junceaレクチン(Ersson (1977) Biochim. Bio
phys. Acta 494:51-60)、シアル酸に結合する麦芽凝集素もしくはLimulus polyp
henusレクチン(Mandal and Mandal (1990) Experientia 46:433-441)、または、
Neu5Ac/(∝2-6)Gal/GalNAcに結合するSambucus nigra agglutinin L (Shibuya e
t al. (1987) J. Biol. Chem. 262:1596)が挙げられる。微生物由来のレクチン
の例としては、シアル酸特異的なレクチンが、最近、消化管に住む微生物Helico
bacter pyloriから精製されている(Lelwala-Guruge et al. (1993) APMIS 101:6
95-702)。
【0054】 さまざまな選択性および特異性のレクチンが知られている。オリゴ糖鎖の特異
的な部位の単一糖残基に結合するレクチンもある。例えば、RCA‐I(Ricinu
s communis由来)は、端末ガラクトースにのみ結合する。しかしながら一方では
、オリゴ糖複合体決定基に結合するものもある。例えば、Sambucus nigra Lは、
Neu5Ac/(∝2-6)Gal/GalNAcに結合する。すべてが、本発明の範囲内である。
【0055】 シアル酸結合レクチンおよび他のタンパク質は、本発明において特に有用な糖
質結合タンパク質の部類に相当する(適したレクチンとその出典については、例
えば、以下の、Mandal and Mandal(1990) Experientia 46:433-441、Zeng (1992
) Z. Naturforsch, 47c:641-653、および Reuter and Schauer in Methods in E
nzymology, Vol. 230, Chapter 10 at pages 196-198を参照)。
【0056】 この点に関しては、Sambucus nigra L.レクチン、Sambucus sielbodianaレク
チン麦芽凝集素、Maackia amurensisレクチンおよびE. coli K99レクチンが挙げ
られる。S. nigra L.レクチンは、それ単独で使用する場合でも大いに効果的で
はあるが、例えばConAのような他のレクチンと組み合わせて使用しても、同
様に効果的である。
【0057】 本発明を実行する上で有用な、糖質結合リガンドの特定の組み合わせとしては
、Helicobacter pyloriおよびRicinus communis由来レクチン、Ricinus communi
sおよびSambuccus nigra由来レクチン、Crotalaria junctaeおよびSambuccus ni
gra由来レクチン、Crotalaria junctaeおよびHelicobacter pylori由来レクチン
、ならびに、Ricinus communis由来レクチンおよび抗シアル酸抗体が挙げられる
。その組み合わせのうち最も好ましいのは、ガラクトース結合およびシアル酸結
合リガンドを組み込んだものである。
【0058】 結合ステップの後に、便利なことに、結合せずかつCDTを含む分画を回収す
ることができる。回収は、適した手段によればどれでもよく、例えば、沈殿、遠
心分離法、ろ過法、クロマトグラフィー法などが挙げられる。異なる糖質結合リ
ガンドが個々に使用される場合、異なる分離/回収方式を、それぞれ個々の結合
ステップで使用することができる。
【0059】 試料中の糖質を含む一部分を沈殿させるには、既知の「沈殿」特性をもつレク
チン、つまり、それらが結合する一部分の沈殿を誘導できるレクチンを使用する
。レクチンの組み合わせは、そのような沈殿手順に、有利に使用することができ
る。なぜなら、異なるレクチンの特異性が、利用できる結合部位の数を増加させ
るからである。非結合(CDT)分画は、その後、例えば沈殿を分離するための
遠心分離法またはろ過法によって容易に回収することができる。
【0060】 もう一つの実施態様として、糖質結合リガンドを、便利にも、固定化させて非
結合分画の分離および回収を容易にすることができる。レクチンのような糖質結
合リガンドを、分離目的で例えばクロマトグラフィーカラム中に固定化すること
は、技術上周知であり、例えば、技術上周知のどのレクチンアフィニティークロ
マトグラフィー法を使用してもよい(例えば、Cummings (1994) Methods in Enz
ymology 230:66-86参照)。
【0061】 糖質結合リガンドは、固定化または分離などのために一般に広く使用されまたは
提唱される周知の任意の固相支持体または基質に結合または連結することで、固
定化することができる。それらは、粒子、シート、ゲル、フィルター、膜、繊維
またはキャピラリーまたはマイクロタイターストリップ、チューブまたはプレー
トまたはウェルなどの形をとることができ、便利が良いことに、ガラス、シリカ
、ラテックスまたは高分子材料で作ることができる。リガンドを固相支持体に結
合させる技術もまた、極めて周知であり、文献に記載されている。例えば、使用
される糖質結合リガンドは、便利よく、必要に応じてリガンド上の糖質結合部位
を保護するための低分子ハプテンの存在下で、CNBr活性セファロースまたはN-hy
droxysuccinimide活性支持体に連結することができる。タンパク質に用いる他の
連結方法もまた、技術上周知である。
【0062】 固定化した糖質結合リガンドを使用したバッチ分離は、技術上周知であるさま
ざまな異なる形式を使って行うことができる。
【0063】 異なる実施態様としては、あまり好ましくないけれども、固定化した糖質結合
リガンドを、カラムに詰め込むまたは配置することができる。トランスフェリン
を含む体液を、そのカラムに適用することができ、その中でトランスフェリンバ
リアントが糖質結合リガンドと接触する。CDTを含む非結合分画は、結合分画
から分離され、回収される。
【0064】 そのようなカラムの形およびジオメトリー(geometry)は、使用される糖質結
合リガンドによって変化する。例えば、レクチンが、糖質結合リガンドとして、
低レクチン濃度で使用された場合、固定化されたレクチンの長細いカラムが好ま
しい。レクチン濃度が高い場合、カラムのジオメトリーはそれほど重要ではない
【0065】 カラムは、技術上周知の任意の方法を使用して構築することができる。レクチ
ンが糖質結合リガンドとして使用されることとなる場合、カラムは、望ましい容
量のガラスまたは好ましくは使い捨てのプラスチックピペットのどちらででも構
築することができる。しかしながら、経済上の考慮からは、より小さい容積が好
まれる。カラムは、使用前は約4℃で保存することが好ましい。
【0066】 カラムは、非結合分画の回収を可能にするまたは容易にするために、溶離剤を
流す(flush through)ことができる。この場合、溶離剤は、正確な容積を与え
るため、好ましくは、目盛付のマイクロピペットを使用して投与する。与える容
積は、好ましくは、望ましい(つまり校正)容積の3%以内、より好ましくは、
1から2%以内である。オリゴ糖への結合速度が比較的ゆっくりなため、特に植
物レクチンの場合は、レクチン/糖質の相互作用を最大にするために低流速を採
用することが好ましい。溶離剤は、一般的には、望ましい(校正)値、例えば2
5℃の5℃以内、より好ましくは1℃以内である。
【0067】 カラム形式で糖質結合リガンドの組み合わせを使用する場合、異なるリガンド
を使用する連続的なカラムを用いても、または、同じカラム材料の中に、混合物
としてもしくはそれぞれの層が異なるリガンドを持つ異なる層を含むカラムとし
て、異なるリガンドを使用してもよい。
【0068】 もう一つの実施態様としては、糖質結合リガンドは、粒子の固相に、例えば、
ラテックス、シリカまたは高分子ビーズに、固定化することができる。操作およ
び分離を助けるために、磁性(magnetic)ビーズを使用することができる。ここ
に使用される「磁性(magnetic)」という用語は、磁場に置かれた場合、磁気モ
ーメントを与えることができる支持体を意味する。つまり、磁性粒子を含む支持
体が、磁性凝集によって容易に取り除かれ、このことが、糖質結合ステップ後の
分画を分離する、迅速、簡単、効果的な方法を提供する。
【0069】 このようにして、非標的バリアント部分が張り付いた磁性粒子は、磁場、例え
ば、永久磁石を適用することで、適切な面上に取り除くことができる。粒子を容
器の壁面に凝集させ、そして、「非結合CDT含有分画」を含み、その後の分析
にもどされる、試料の残りを回収するためには、試料混合液を含む容器の側面に
磁石を適用すれば、通常は十分である。
【0070】 超常磁性粒子が、とりわけ好ましく、例えば、EP-A-106873中でSintefが記載
した反応中の粒子の磁性凝集および群がりを避けることができるものを含む。磁
性粒子は、たくさんの筋から商業的に手に入れることが可能で、例えば、Advanc
ed Magnetics Inc.(米国)、Amersham (英国)、Bang Particles (米国)およびDyn
al AS (オスロ、ノルウェー)などが挙げられる。
【0071】 本発明における使用のために機能的にコートされた粒子は、例えば、米国特許
4,336,173、4,459,378および4,654,267に従って、ビーズを修飾することによっ
て調製する。このようにして、ビーズまたはその他の支持体は、さまざまな型の
機能的表面を持ち、望ましい糖質結合リガンドを連結するように調製することが
できる。
【0072】 遠心およびろ過または遠心もしくはろ過に基づく分離は、使い勝手がよい。好
ましい実施態様としては、遠心チューブ(例えば、Eppendorfチューブ)および
「フィルターカップ」形式が挙げられる。そのような形式のものは、例えばMill
eporeから、容易に商業的に手に入れることができる。このようにして、試料と
糖質結合リガンドは、チューブのカップに加えられ、そして結合する。次に、チ
ューブ(とカップ)を回転させ、非結合上清をチューブに回収する。糖質結合リ
ガンドは、例えば、結合した糖質部分の沈殿を誘導してもよいし、または、例え
ばゲルなどのスラリーとして、もしくは、粒子上に固定化されてもよい。どちら
の場合も、結合した糖質結合分画は、カップ中に保持される。
【0073】 そのような「チューブとカップ」の取り合わせのバリエーションとして、カッ
プに、固定化した糖鎖結合リガンドを持っている一つ以上の「ディスク」または
フィルターを与えることができる。
【0074】 測定ステップまたは分離ステップの次に、分離された分画中のトランスフェリ
ンの総量が測定される。これは、トランスフェリンのアッセイとして技術上周知
の標準的な手順ならどれによっても行うことができる。例えば、標準的な任意の
免疫アッセイ技術でよく、例えばELISAまたは放射線免疫アッセイなどが挙
げられる。トランスフェリンを測定する方法は、例えばUS-A-4,626,355 (Joustr
a)に記載される。
【0075】 ELISA法の例としては、サンドウィッチアッセイを含む。サンドウィッチ
アッセイでは、実質的にトリ‐および高等シアル化トランスフェリンを含まない
トランスフェリンに特異的な固定化された抗体に、試料を接触させ、つぎに、酵
素標識した抗トランスフェリン抗体(Dako AS, Denmarkから入手可能)を使用し
て、結合トランスフェリンを検出する。そのような固定化した抗体の好ましいも
のは、EP 0 605 627に記載された抗体であって、そのような場合、分離された分
画は抗体結合トランスフェリンであり、酵素シグナルが分画の総トランスフェリ
ン含量と比例して、その分画中のトランスフェリンの総量を決めることができる
ことが、好ましい。
【0076】 多くの商業上のトランスフェリンアッセイは、入手可能であり、文献に記載さ
れている。例えば、Manciniの方法に基づくRID(放射性免疫分散;radio imm
uno diffusion)アッセイは、Hoechstから入手できる(Mancini et al. Immunoc
hemistry, 2:235-254 (1965)参照)。ロケット免疫電気泳動法(rocket immuno
electrophoresis method)は、Laurellによって、Scand. J. Clin. Lab. Invest
. 29 (Suppl. 124): 21-37 (1972)に記載されている。Mullerらの粒子に基づく
免疫アッセイ法(particle-based immunoassay method;Lab. Med. 15:278 (199
1))もまた、特に取り上げることができる。これは、濁度シグナルを使用する濁
度測定法に基づく、機能強化された感度のよい技術であるが、従来の濁度測定法
よりもより感度がよい。
【0077】 濁度計または比濁計によるトランスフェリン測定のどちらの場合においても、
不透明度は、一般的に、分離した分画またはその等分試料を、例えばDako of Co
penhagen(デンマーク)から商業的に入手することができる例えばウサギ抗ヒト
トランスフェリン抗体のような抗トランスフェリン抗体または抗体フラグメント
と接触させることによって生じる。そのDako抗体は、トランスフェリン特異的で
あり、溶出液に含まれる他の血液タンパク質とクロス反応をしない。使用される
抗体の量は、当然、トランスフェリンを含む標準試料に対し最適化をする。不透
明化は、複数のトランスフェリン結合が不透明化中心を作り出すフック効果(ho
ok effect)から生じるからである。
【0078】 例えば、前記の「チューブとカップ」の実施態様においては、抗トランスフェ
リン抗体は、遠心分離後のチューブに単純に加えるだけでよい。
【0079】 濁度計および比濁計のルーチンアッセイの場合は、例えばポリエチレングリコ
ールのような、高分子不透明化エンハンサーを溶出液に加えることも、また好ま
しい。
【0080】 そのような測定技術を用いてトランスフェリン含量を測定する際には、速度読
み取りモード(kinetic reading mode)も、当然、使用できる。
【0081】 比濁計または濁度計をもちいた測定をする前に、分画、抗体およびエンハンサ
ーを、終点測定をするために、短時間例えば5分から1時間、好ましくは約10
分インキュベートする。
【0082】 不透明化の測定に使用される光は、適当な波長を持つ。この点に関して、我々
は、405nmフィルターまたは、ことましくは、340nmフィルターがとりわけ
よい結果をもたらすことを見出している。
【0083】 分離方法をせずに、代わりに直接測定ステップを使用する場合、適した方法は
、近傍相互作用技術(proximity interaction technique)を利用することであ
る。本発明のこの実施態様において、最も好ましいのは、標的トランスフェリン
バリアントの特定の結合パートナーが、測定される分画中の標的バリアント(ア
シアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロトランスフェリン)の量を直接測定する
ために、近傍アッセイ(proximity assay)に利用されることである。適した特
異的結合パートナーの例としては、EP 0 605 627に開示される非アルコール中毒
者には見つからずアルコール中毒者には見つかるトランスフェリンホモログに選
択的に反応する抗トランスフェリン抗体が挙げられる。
【0084】 測定される標的トランスフェリンバリアントに適切に選択性を有する、適した
特異的結合パートナーを作り出すもう一つの手段は、例えばヒトトランスフェリ
ンのアミノ酸配列と一致したペプチド配列など、トランスフェリン分子上のN‐
グリカン結合部位をまねたペプチド免疫原に対して抗体を産生することである。
ヒトトランスフェリンのアミノ酸配列は既知であり、例えば、Yang et al., Pro
c. Natl. Acad. Sci. 81: 2752-2756 (1984)、または、accession number PO 27
87 Swiss Prot databaseで発表されている。
【0085】 分子間の近傍相互作用に起因してシグナルの検出を可能にする適した技術の例
は、文献に記載される。そのような技術としては、蛍光分極免疫アッセイ技術(
fluorescence polarisation immunoassay technology;FPIA)、蛍光減衰技
術(fluorescence quenching technique)、近傍シンチレーションアッセイ(pr
oximity scintillation assay)、および、EMIT技術などが挙げられる。
【0086】 FPIA技術は、例えば、Dandliker et al., Immunochemistry 7: 799-828,
(1970)およびWei et al., Anal. Chem. 65: 3372-3377 (1993) に記載される。
【0087】 蛍光減衰技術は、例えば、US-A-3,996,345 of Ullmann et al.に記載されるが
、一方の結合パートナーが蛍光残基を持ち、もう一方がクエンチャー(quencher
)を持つ。
【0088】 近傍シンチレーションアッセイは、例えば、Bertoglio-MatteのUS-A-4,568,64
9およびEP 0 154 734に記載される。これらのアッセイでは、結合パートナーの
一つが、射程の短い高エネルギーの放射性シグナル、典型的にはβ線、を放つ。
そして、もう一方の結合パートナーとの近傍相互作用が起きた場合、二番目の結
合パートナーに結合された発蛍光団(fluorophore)が放射性エネルギーによっ
て励起され、蛍光シグナルが生ずる。
【0089】 さらには、より複雑な型の蛍光近傍アッセイがBuechlerらのUS-A-5,763,189
に記載されており、それは、ストークスシフト(Stokes shift;放たれた光の波
長と励起波長を比較したときの差異)の測定に基づく。
【0090】 EMIT技術は、例えば、RubensteinらのUS-A-3,852,157に記載される。この
技術は、アッセイ溶液中における、レセプター(特異的結合パートナー)に対す
る、検体分子と酵素標識された検体アナログ(反応物質)との間の競合に基づく
【0091】 さらなるシグナル検出技術としては、分離方法に関係して上に記載したように
、濁度計および比濁計を用いた非濁法が挙げられる。
【0092】 一般的に言うと、評価中の試料に加えて、トランスフェリン含量が既知である
校正試料もまた、本発明のアッセイ方法を行って評価される。そのような測定は
、評価中の試料中のトランスフェリン含量が測定される校正曲線をプロットする
ために使用される。好ましくは、最大0.05 mg/mlのトランスフェリン含量(例え
ば、0.002, 0.01, 0.02および0.03 mg/ml)を持つ校正試料が使用される。
【0093】 本発明のアッセイ方法においては、標的バリアントを含む測定または分離分画
の総トランスフェリン含量は、測定することが好ましい。これは、ここに記載す
るアルゴリズムを使用して、試料中のアシアロ‐もしくはジシアロ‐トランスフ
ェリン含量またはCDT含量を高い精度で測定するために使用される。アシアロ
‐もしくはジシアロ‐トランスフェリンまたはCDTの含量は、トランスフェリ
ン総量のパーセンテージとして測定することができる。これは、トランスフェリ
ン総量よりもより正確なアルコール消費量に対するマーカーとなることができ、
閾値も、例えば1%に、設定することができる。もう一つの方法としては、任意
のトランスフェリンバリアントを、実際の濃度(つまり、単位体積あたりの質量
)として産出することができる。
【0094】 本発明は、さらなる態様として、本発明に基づく診断用アッセイのキットを提
供する。前記キットは、以下を含む: 体液試料を、実質的にトリ‐および高等シアル化トランスフェリンを含まな
い分画を作り出すまたはその含量を測定できる測定ステップまたは分離方法に適
用する手段; トランスフェリンを検出する手段;そして 前記の分離方法または測定ステップに適用した体液試料中の任意のトランス
フェリンバリアントまたはトランスフェリンバリアントの組み合わせの含量を測
定する手段。
【0095】 便利が良いことに、そのキットは、トランスフェリンスタンダードまたは、リ
ファレンス用スタンダードを含むことができる。このように、一つの好ましい実
施の態様として、本発明のキットは、以下を含む: アシアロ‐およびジシアロ‐の濃度が既知である、少なくとも二つのトラン
スフェリン溶液; トリ‐および高等シアル化トランスフェリンを実質的に含まない分画を作り
出すまたはその含量を測定することができる分離方法または測定ステップに体液
試料を適用する手段; トランスフェリンを検出する手段;そして 前記の分離方法または前記の測定ステップに適用した体液試料中の任意のト
ランスフェリンバリアントまたはトランスフェリンバリアントの組み合わせの含
量を測定する手段。
【0096】 本発明を、以下の限定されない実施例および添付する図でもって、説明する。
【0097】実施例1 リファレンス方法 − 血清試料中のアシアロ‐、モノシアロ‐、ジシアロ‐お
よびトリシアロ‐トランスフェリン含量の測定 脂質を取り除き(lipid stripped)、鉄処理した血清試料中のトランスフェリン
バリアント含量を、HPLC‐RIA複合方法を使用して分析した。最初に、異
なるシアル酸異性体のレベルを、イオン交換カラムとHPLCにより分離して測
定した。アシアロ‐、モノシアロ‐、ジシアロ‐およびトリシアロトランスフェ
リン分画が、別個のチューブに回収された。高等異性体、テトラシアロ‐、ペン
タシアロ‐およびヘキサシアロ‐トランスフェリンは、別個の一つのチューブに
回収された。まず、異なる分画の%を、HPLCを使用して測定し、次に、その
分画の濃度を、以下に概略するような、免疫アッセイの手順を利用して、ガンマ
カウンターで測定した。 試薬 硫酸デキストランナトリウム塩 塩化カルシウム二水和物 塩化第二鉄、FeCl3.6H2O, min. 99.0% 酢酸 > 99% 2‐プロパノール ニトリロ三酢酸三ナトリウム塩一水和物 >98% BisTris(ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ-トリス(ヒドロキシメチル)メタン)
> 99.5% NaCl p.a. 2 M NaCl, p.a. 2 M NaOH, p.a. 5% 酢酸 75% 酢酸 移動相A:20mM BisTrisバッファー、pH 6.5 移動相B:20mM BisTrisバッファー、pH 6.5、0.5M NaCl 移動相C:20mM BisTrisバッファー、pH 5.8 移動相D:水 準備 ‐ 2mlシリンジ ‐ 血清試料をろ過するための0.2 μmフィルター(Gelman Acrodisc 13) ‐ カラム:Pharmacia Resource Q 1 mL, Code 17-1177-01またはPharmacia So
urce 15Q 1 mL ‐ プレカラム:HP Pre-column cartridge holder内径 4.0mm、HQ50がスラリー
の形で詰まっている。 ‐ トランスフェリン、溶液状態、125Iで標識 ‐ 抗トランスフェリン抗体(ラビットで産生)溶液 ‐ 羊抗ラビット抗体(デカンティング(decanting)溶液) ‐ キャリブレーター 0, 5, 20, 50, 100および300 U CDT/L (1 U/L = 0.034
μg/ml) ‐ トランスフェリンキャリブレーター(Sero AS(ノルウェー)から調達した
、Seronorm校正済み血清に基づくもので、移動相Aに希釈されている)0, 0.05,
0.10, 0.15, 0.25, 0.50, 0.75, 1.0, 1.5, 2.5 μg/ml ‐ HPLCデギャッサー: Degaser Mod. G1322A ‐ HPLCポンプ: Quaternary pump Mod. G1311A ‐ HPLCインジェクター: Autosampler Mod. G1313A、900μlインジェクタール
ープを用いて修飾を加えた。 ‐ HPLCサーモスタット: Column thermostat Mod. G1316A、Reodyneマルチポー
トを備えた。 ‐ HPLCディテクター: Diode Array Detector Mod. G1315A ‐ データの取扱い: HP ChemStation ‐ pHメーター: Hanna Instruments 8417 ‐ 遠心機: Minifuge RF, Z-924 ‐ ガンマカウンター: RIASTAR ‐ フラクションコレクター: GradiFRAC from Pharmacia HPLC それぞれの血清試料の150μlを、30μlのFeNTA(2.751 g/lのニトリロ三酢酸三
ナトリウム一水和物および2.703 g/lのFeCl3.6H2Oを含み、2M NaOHを用いてpH 6
.5に調整した水溶液)に加え、ボルテックスした。結果として得た溶液を、次に
、10μlの硫酸デキストラン(20 mg/ml)および10μlの塩化カリウム(147 mg/ml)
に加えた。その溶液を2〜8℃まで30分間冷やした。それから、その試料を、
3800 rpmで10分間遠心分離した。その上静の150μlをピペットでとり、そして
、900μlのHPLCバッファーAに加えた。その試料は、acrodiscフィルターで
ろ過され、それから、800μlの一定分量をHPLCにインジェクトした。トラン
スフェリン異性体は、イオンクロマトグラフィー濃度勾配法によって、分離され
た。トランスフェリンは、HP ChemStationによって、470 nmの分光光度法で選択
的に検出された。 5分画のトランスフェリンが、正確な量で、HPLCからチューブへ回収された
。分画は、アシアロ‐からトリシアロトランスフェリンまで、別々に回収した。
テトラシアロ‐からヘキサシアロトランスフェリンまでは、一つの別個のチュー
ブに回収した。アシアロ‐およびモノシアロ‐分画は、それ以上希釈はしなかっ
た。ジシアロ‐およびトリシアロ‐分画は、1:1の割合で、また、テトラシアロ
‐からヘキサシアロトランスフェリンまでを含む分画は、1:4の割合で、移動相
Aを用いて希釈した。 それぞれ分離され溶出された分画のトランスフェリン含量を定量化するために、
以下の免疫アッセイの手順にある、D1からD8までのステップを行った。アシ
アロ分画に関しては、D8において、濃度を、0から2.5μg/mlまでのキャリブレ
ーターを使用して測定した。残りの分画に関しては、D1からD8までのステッ
プを、CDTect-キャリブレーターを用いて行った。 免疫アッセイの手順 D1: 500μlのキャリブレーターをピペットで取る。キャリブレーターは、ヒ
トトランスフェリン(Intergenから得た)を、1% BSA、0.1% Tween 20を含むpH
7.0のPBSで希釈したものである。 D2: 500μlの試料をピペットで取る。 D3: 50μlのトランスフェリン125Iを試料に加える。125Iトランスフェリン
溶液は、125I標識したヒトトランスフェリン(Isopharma AS(Kjeller、ノルウ
ェー)から得た)をガンマカウンターに適した濃度にまで、0.037 Mリン酸水素
二ナトリウム二水和物、0.013 Mリン酸二水素ナトリウム一水和物、1% BSA、0.1
% Tween 20および0.03% Patent Blueを含む水溶性バッファーで希釈して作られ
る。 D4: 50μlの抗体を加える。抗体溶液は、ラビット抗ヒトトランスフェリン
抗血清(BioCellから得た、プロダクトNo. 01090)を、1% BSA、0.1% Tween 20
を含むpH 7.0の0.4 Mリン酸バッファーを用いて、1:450の割合で希釈して作られ
る。 D5: 2000μlのデカンティング懸濁液を加える。デカンティング懸濁液は、
二次抗ラビット抗体(Pharmacia & Upjohnから得た、プロダクトNo. 30-3794-00
)の溶液である。 D6: 1時間インキュベートする。 D7: 10分間、1500xgで遠心分離し、上静を取り除く。 D8: 放射能を測定する。 任意の血清試料において測定されたトランスフェリンの濃度および%分布を、下
の表1に示す(150μlの血清を1.1 mlに希釈し、800μlをHPLCにインジェク
トする;希釈係数:1.1/0.15*1/0.8 = 9.17):
【0098】
【表1】
【0099】実施例2 アシアロ‐とジシアロトランスフェリンとの間の相関関係およびモノシアロトラ
ンスフェリンの欠如 実施例1の方法を使用して、モノシアロトランスフェリンのレベルが非常に低い
ことがわかった。さらに、アシアロ‐およびジシアロトランスフェリンのレベル
が以下のように相関していることがわかった: D = A.a + b (式中、 Dは、血清試料中のジシアロトランスフェリンの含量を表し; Aは、血清試料中のアシアロトランスフェリンの含量を表し; a = 22.2;そして b = 36 mg/l)。 これは、0.9153の二乗相関係数(squared correlation coefficient)を表す(
添付の図1参照)。 相対単位(%総トランスフェリン係数)を使用して、以下のaおよびbの値を測定
した。 a = 22.25 b = 1.05% (0.0105) これは、0.9336の二乗相関係数を表す(添付の図2参照)。
【0100】実施例3 血清中のアシアロトランスフェリン、ジシアロトランスフェリンおよびCDTの
レベルを計算するアルゴリズムの測定 アシアロ‐およびジシアロトランスフェリンのレベルが既知である少なくとも二
つの溶液を、実質的にすべてのトリ‐および高等シアロトランスフェリンを取り
除くことができる分離方法(例えば、レクチンまたはイオン交換マトリックスに
基づいたもの)に適用する。その後、トランスフェリン分離分画の総トランスフ
ェリン含量を(例えば、トランスフェリン定量化のための放射性免疫アッセイ方
法によって)測定する。先に測定したアシアロ‐とジシアロトランスフェリンの
レベルとの間の相関関係およびモノシアロトランスフェリンの低いレベルに基づ
いて、次の関係が、成立されうる: T1 = c.A1 + d.D1 T2 = c.A2 + d.D2 T3 = c.A3 + d.D3 など。 (式中、 T1、T2、T3、などは、分離後の各試料の測定された総トランスフェリン含量を表
し*; A1、A2、A3、などは、各試料の既知のアシアロトランスフェリン含量を表し; D1、D2、D3、などは、各試料の既知のジシアロトランスフェリン含量を表し;そ
して cおよびdは、定数である)。 *これらは、質量単位または試料の総トランスフェリン含量に対する相対値で測
定することができる。 Tの一部測定から、任意の試料におけるアシアロトランスフェリン、ジシアロト
ランスフェリンおよびCDT含量を計算する; テストされる任意の試料において: T = c.A + d.D および D = a.A + b (式中 Tは、測定された総トランスフェリン含量を表し; Aは、試料中の実際のアシアロトランスフェリン含量を表し; Dは、試料中の実際のジシアロトランスフェリン含量を表し;そして、 a、b、cおよびdは、それぞれ定数である)。 その結果として、以下のようになる: A = (T-d.b)/(c + d.a); D = b + a(T-d.b)/(c + d.a);そして CDT = A + D = b + (a + 1)(T-d.b)/(c + d.a) (式中、CDTは、試料中のアシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロトランス
フェリンの総含量である)。
【0101】実施例4 陰イオン交換およびレクチン結合を用いたトランスフェリン含量の定量化 20 μlの血清試料を、50 μlの10 mM bis-tris、3.1 mMアジ化ナトリウム、0.05
% Tween 20、、0.8 mM Tris base、0.15 mM FeCl3、0.15 Mクエン酸ナトリウム
および0.4 mMマレイン酸を含み、1 M HClでpH 7.0に調整した溶液と混合する。
結果としてできる溶液を、20 mM Bis-Trisバッファー((2-ヒドロキシ)アミノ-
トリス(ヒドロキシメチル)メタン) pH = 6.3に懸濁し、あらかじめ膨張させた2
5% Whatman QA52イオン交換樹脂0.5 mlに加える。溶媒の塩化物含量は、実質的
にすべての2を超えるシアル酸残基を持つトランスフェリン分子を保持するよう
に注意深く調整する(これは、HPLCまたは等電点電気泳動によってモニター
することができる)。その後、0.25 mlの25% 懸濁ニワトコ樹皮(elderberry ba
rk)レクチン(Vector Laboratories、米国)を加え(これは、シアル化トラン
スフェリン分子をより完全に吸い取ることを確実にする)、その懸濁液を、穏や
かに混合する。その懸濁液を、その後に、Millipore Ultra-Free UFC3 OHVフィ
ルターカップ中で遠心によりろ過し、そのろ液を回収する。200 μlのろ液を、0
.27 M Tris, 4.5% PEG 8000, 4.3 mMアジ化ナトリウム pH = 7.4を用いて1:10の
割合で希釈した200 μlのトランスフェリン抗体(Dako)溶液と混合する。ろ液
中のトランスフェリンの濃度は、既知の濃度のヒトトランスフェリンスタンダー
ドから構築したスタンダードカーブに比濁計のシグナルを補間して測定する。 この分離方法では、c = 0.93そしてd = 0.45である。
【0102】実施例5 陰イオン交換によるトランスフェリン含量の定量化 20 μlの血清試料を、50 μlの10 mM bis-tris、3.1 mMアジ化ナトリウム、0.05
% Tween 20、0.8 mM Tris base、0.15 mM FeCl3、0.15 Mクエン酸ナトリウムお
よび0.4 mMマレイン酸を含み1 M HClでpH 7.0に調整された溶液と混合する。結
果として得る溶液を、0.5 mlの20 mM Bis-Trisバッファー((2-ヒドロキシ)アミ
ノ-トリス(ヒドロキシメチル)メタン) pH = 6.3に懸濁された25%プレ膨張済みWh
atman QA52イオン交換樹脂に加える。溶媒中の塩化物含量は、2を越えるシアル
酸残基を持つトランスフェリン分子を実質的にすべて保持するように、注意深く
調整する(これは、HPLCまたは等電点電気泳動でモニターできる)。その懸
濁液を、その後Millipore Ultra-Free UFC3 OHVフィルターカップ内で遠心して
ろ過し、そのろ液を回収する。200 μlのろ液を、200 μlのトランスフェリン抗
体(Dako)の0.27 M Tris, 4.5% PEG 8000, 4.3 mMアジ化ナトリウムpH = 7.4に
よる1:10希釈溶液と混合する。ろ液中のトランスフェリン濃度は、既知の濃度の
ヒトトランスフェリンスタンダードから得たスタンダードカーブに比濁計のシグ
ナルを補間して測定する。
【0103】実施例6 カラム形式において固定化したSambuccus nigra由来レクチンを使用してのトラ
ンスフェリン含量の定量化 a. 10 μlの血清試料を、0.5 mlの結合バッファー、150 mM塩化ナトリウムを含
む20 mM Tris-HClバッファーpH = 7.5と混合する。 b. それぞれ希釈された血清試料を、150 mM塩化ナトリウムを含む20 mM Tris-H
ClバッファーpH = 7.5に懸濁された0.5 mlのアガロースエルダーベリー(Sambuc
cus nigra)レクチン(Vector Laboratories(Burlingame、米国)から調達)か
らなるカラムに通し、そして、さらにの同じバッファーを、そのカラムに通す。 c. 200 μlの溶出された溶液と、200 μlの抗トランスフェリン抗体溶液を混合
する。抗トランスフェリン抗体溶液は、0.27 M Tris、4.5% PEG 8000、4.3 mMア
ジ化ナトリウムを含んだ抗‐ヒト‐トランスフェリン抗体Q0327の1:10希釈物で
あって、HClでpH = 7.4に調整されている。 d. 濁度計/比濁計のシグナルを読む。 この分離方法では、c = 0.98そしてd = 0.08である。
【0104】実施例7 準備 ‐ カラム(内径7mm)上部と下部の多穴性ポリエチレンフリット(Porex、Atlan
ta、Ga、米国)間に0.5mlのPOROS HQ50 (Perseptive Biosystems)を含むもの‐カ
ラムはPierce Company(米国)から入手可能である。 ‐ 4つのキャリブレーター** ‐ 4μlから3mlまでの容積をカバーするピペット もう一つの方法としては:1
00μl、200μl、2mlおよび3mlの容積用のマルチピペット ‐ ラック(チューブ用(75 x 12mm)) ‐ マイクロタイタープレート ‐ マイクロタイタープレートの読み取り機、405nmフィルター ** ヒト正常血清を使用して調製される。希釈については、表2参照。
【0105】
【表2】
【0106】試薬‐溶液1 10mM BisTris (ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ-トリス(ヒドロキシメチル
)メタン) 3.1mMアジ化ナトリウム 0.05% Tween 20 1M HCl、pH 7.0まで 0.8mM Tris base (Tris(hydroxymethyl)aminomethane) 0.15mM FeCl3 0.15mMクエン酸ナトリウム 0.4mMマレイン酸 脱イオンH2O、適量溶液2 50mM BisTris (ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ-トリス(ヒドロキシメチル
)メタン) 3.1mMアジ化ナトリウム 0.05% Tween 20 1M HCl、pH 6.00まで おおよそ3 mM NaCl added 脱イオンH2O、適量比濁法試薬 900μl 0.3M Tris/PEG pH 7.4 100μlラビット抗血清トランスフェリン(Dako) 0.3M Tris/PEG pH 7.4は以下を含む: 0.3m Tris. HCl 6%ポリエチレングリコール(PEG 8000) 3.1mMアジ化ナトリウム 2M NaOH、pH 7.4まで 脱イオンH2O、適量カラムの準備 一つのカラムを、テストする試料ごとに使用する。余剰の輸送バッファーを
、最初に上部の、その後に下部のストッパーを取り外して溶出し、溶出液を廃棄
する。準備したカラムは、2時間以内に使用する。試料テストの手順 ‐試料の手順 1. 100μlの血清を、500μlの溶液1にテストチューブ中で加え、混合する
。 2. 5から10分室温でインキュベートする。 ‐カラム分離 1. すべての加えた溶液は、カラムから自由に溶出させる。 2. 500μlのインキュベートした試料を、カラムに加える。 3. 試料を、上部フィルターにしみ込ませ、その後、1.0mlの溶液2を加える
。 4. 溶液2を上部フィルターにしみ込ませる。カラムの下のチューブを換え
る。この時点まで溶出された溶液は、廃棄する。2.0mlの溶液2を各カラムに加え
る。2mlの溶出液2を回収する。 ‐計測 1. 200μlの各キャリブレーターおよびカラム分離から得た200μlの溶出液
2を、マイクロタイタープレートのウェルの加える。405nmで読み取る。 2. 100μlの比濁法試薬を、各ウェルに加える。 3. 15分間室温でインキュベートする。 4. 結果を、405nmフィルターを使用して読み取り、ステップ1で計算したバ
ックグラウンドを差し引く。 5. 非線形回帰を使用して、校正曲線を構築する。 6. 血清試料中のトランスフェリン含量を、校正曲線から計算する。 この分離方法では、c = 0.98そしてd = 0.66である。
【0107】実施例8 HPLC‐RIA複合方法を使用してアシアロ‐およびジシアロ‐、ならびにア
シアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロ‐トランスフェリンの組み合わせを測定
する。 さらに、実験を、以下のものの相互関係を測定するために行った。 1) 血清試料中のアシアロ‐とモノシアロ‐トランスフェリン異性体の相互間
、 2) 血清試料中のアシアロ‐とジシアロ‐トランスフェリン異性体の相互間、 3) 血清試料中の(アシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロ‐)とアシアロ
‐トランスフェリン異性体の相互間、 4) 血清試料中の(アシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロ‐)とジシアロ
‐トランスフェリン異性体の相互間。 これらの実験は、多くのさまざまな個体から得た血清試料中のアシアロ‐、モノ
シアロ‐およびジシアロ‐トランスフェリン含量相互間の関係(上記の1から4
の組み合わせ)の信頼度をテストするため行った。試薬、材料、器具および装置 実験は、実施例1に記載したものと同じ試薬、材料、器具および装置を使用し
て行った。実験 脂質を除去して鉄処理をした血清中のトランスフェリンを、2つが組み合わさ
った方法、HPLCおよびRIAで分析した。最初にイオン交換カラムとHPL
Cで分離することで、さまざまなシアル酸異性体を測定した。さまざまな分画の
%を、最初にHPLCで測定し、次に、分画中の濃度を、CDTectTM(商品名)の
一部を利用したガンマカウンターで測定する。結果と考察 14の血清試料を、14個体から回収し、これらの試料それぞれについてアシ
アロ‐、モノ‐およびジシアロ‐トランスフェリン分画を分離し、別個に回収し
た。各試料について、各分画の濃度を、総トランスフェリンの百分率として、R
IA法を使用して(%CDT-RIA)およびHPLCを使用して(%CDT-HPLC)、実施
例1に記載したように測定した。アシアロ‐、モノ‐およびジ‐シアロトランス
フェリンの濃度は、また、RIA法についてのμg/mL(CDT RIA μg/ML)でも測定
した。これらの結果を、下の表3に示す。
【0108】
【表3】
【0109】 図3は、HPLCによるトランスフェリン異性体の分離を示す。モノシアロと
ジシアロの分離は、9分と10分の間からわかるように、完全ではない。 図4Aおよび4Bは、アシアロ対モノシアロの相関関係を示す。Aでは、%ト
ランスフェリンで測定し、Bでは、μg/mLで測定した。百分率測定(Fig. 4A)に
基づいた二乗相関係数は、0.5235である。質量単位に基づいた場合(Fig. 4B)、
二乗相関係数は、0.3339である。グラフは、RIA法で得たデータを使用して作
り出した。 よって、アシアロ対モノシアロトランスフェリンは、どちらの測定方法でも、
よい相関関係を示さない。このことの理由の一つとしては、アシアロの値が高く
なった場合、ジシアロのピークがモノシアロとオーバーラップしているように見
えることが挙げられる。これは、図3で見ることができる。 図5Aおよび5Bは、アシアロ対ジシアロの相関関係を示す。Aでは、%トラ
ンスフェリンで、Bでは、μg/mLで測定した。グラフは、RIA法のデータを使
用して作り出した。 百分率測定(相対単位)に基づいた二乗相関係数は、0.9501である(図5A参
照)。質量単位(図5B)に基づいた二乗相関係数は、0.8603である。 アシアロ対ジシアロ‐トランスフェリンの相関関係は、予想されたように、%
測定の場合のほうが、μg/mLの場合よりも良好であった。これは、トランスフェ
リン総含量の高低を、%異性体測定によって補正しているためである。 図6は、(アシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロ‐トランスフェリン)と
アシアロトランスフェリンとの相関関係を示す。質量単位(μg/mL)で測定した。
二乗相関係数は、0.8797であった。グラフは、RIA法によるデータを使用して
作り出した。 図7は、(アシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロ‐トランスフェリン)と
ジシアロトランスフェリンとの相関関係を示す。質量単位(μg/mL)で測定した。
二乗相関係数は、で0.9176あった。グラフは、RIA法により得たデータを使用
し作り出した。 現在のところ、アシアロトランスフェリン測定の精度は、例えば、ジシアロト
ランスフェリンよりも低い(濃度がかなり低いためである)。それゆえ、アシア
ロトランスフェリンの相関係数も低い。しかしながら、アシアロトランスフェリ
ンの相関係数は、以前から可能であると考えられていたものよりもはるかに高い
【0110】実施例9 HPLC‐RIA複合方法を使用してアシアロ、モノアシアロ、ジシアロおよび
トリシアロ、ならびに、アシアロ、モノシアロおよびジシアロトランスフェリン
の組み合わせを測定する。 さらに、実験を、以下の相関関係を測定するために行った。 1) 血清試料中のアシアロ‐と(モノシアロ‐およびジシアロ‐)トランスフ
ェリン異性体の相互間、 2) 血清試料中のアシアロ‐とトリシアロ‐トランスフェリン異性体の相互間
、 3) 血清試料中の(アシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロ‐)とアシアロ
‐トランスフェリン異性体の相互間、そして 4)血清試料中の(アシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロ‐)とジシアロ
‐トランスフェリン異性体の相互間。 これらの実験は、アシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロ‐トランスフェリン
の含量間の関係(上の1から4の組み合わせ)の信頼性をテストするために、多
くのさまざまな個体からの血清試料で行った。試薬、材料、器具および装置 実験は、実施例1の記載と同じ試薬、材料、器具および装置を使用して行った
実験 脂質を除去し、鉄処理した血清中のトランスフェリンを、2つを結合した方法
、HPLCおよびRIAで分析した。さまざまなシアル酸異性体を、最初にイオ
ン交換カラムとHPLCで分離して測定した。異なる分画の%を、まずHPLC
で測定し、次に、分画の濃度を、CDTectTM(商品名)の一部を使用してガンマカ
ウンターにより測定した。結果と考察 26の血清試料を、26個体から得た。しかしながら、モノ‐およびジシアロ
‐トランスフェリン分画は、一つの分画として一緒に回収した。 各分画の濃度を、RIAおよびHPLC法のそれぞれによって測定した。その
結果を下の表4に示す:
【0111】
【表4】
【0112】 図8は、アシアロトランスフェリンと(モノシアロ‐およびジシアロ‐)トラ
ンスフェリンとの相関関係を示す。%トランスフェリンで測定した。妥当な相関
関係が、見出された。二乗相関係数は、0.8596である。グラフは、RIA法から
得たデータを使用し作り出した。 図9は、アシアロ‐とトリシアロ‐トランスフェリンとの相関関係を示す。%
トランスフェリンで測定した。予想通り、全く相関関係は見出せなかった。二乗
相関係数は、非常に低く、0.01754であった。グラフは、RIA法からのデータ
を使用し作り出した。 図10は、(アシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロ‐トランスフェリン)
とアシアロトランスフェリンとの相関関係を示す。%トランスフェリンで測定し
た。二乗相関係数は、0.9278であった。グラフは、RIA法からのデータを使用
して作成された。 図11は、(アシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロ‐トランスフェリン)
とジシアロトランスフェリンとの相関関係を示す。%トランスフェリンで測定し
た。二乗相関係数は、0.9906であった。グラフは、RIA法から得たデータを使
用て作成した。
【0113】 結論 実施例8および9から、アシアロとモノ‐およびジ‐シアロトランスフェリン
との間に、アシアロ‐とジシアロ‐トランスフェリンとの間ならびにアシアロ‐
またはジシアロ‐トランスフェリンとCDT(アシアロ‐+モノシアロ‐+ジシ
アロ‐トランスフェリン)との間と同様に、相関関係があることがわかる。留意
すべきは、モノシアロ分画は、ジシアロと比べて小さく、それゆえ、相関関係研
究においては、わずかな寄与しかしていないということである。このことは、ア
シアロおよびジシアロ異性体トランスフェリンがともに、アルコール疾患をモニ
ターするパラメーターとして使用できることを示している。トリシアロは、アシ
アロとはなんの相関関係も見いだせず、おそらく、よいマーカーではない。それ
ゆえ、本発明に従うアッセイの臨床的価値は、実証され、また、本発明に従うア
ルゴリズムを作り出す際に使用するために適したトランスフェリンバリアントの
組み合わせが、見出された。 さらに、実施例9は、測定または分離分画中のモノシアロ‐バリアントの存在
は相関関係の結果に害を及ぼさないため、ジシアロトランスフェリンの完全分離
が必要ではないことを明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、実施例1の方法に従って測定した血清試料中のアシアロ‐
とジシアロトランスフェリンバリアントの濃度との間の高い相関関係(R2 = 0.91
53)を示す。
【図2】 図2は、実施例1の方法に従って測定した血清試料中のアシアロ‐
とジシアロトランスフェリンバリアントの%との間の高い相関関係(R2 = 0.9336
)を示す。
【図3】 図3は、HPLCによるトランスフェリン異性体の分離を示す。
【図4】 図4Aおよび4Bは、アシアロ対モノシアロの相関関係を示す。A
では、%トランスフェリンで測定し、Bでは、μg/mLで測定した。
【図5】 図5Aおよび5Bは、アシアロ対ジシアロの相関関係を示す。Aで
は、%トランスフェリンで測定し、Bでは、μg/mLで測定した。
【図6】 図6は、(アシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロ‐トランスフ
ェリン)とアシアロトランスフェリンとの相関関係を示す。質量単位(μg/mL)で
測定した。
【図7】 図7は、(アシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロ‐トランスフ
ェリン)とジシアロトランスフェリンとの相関関係を示す。質量単位(μg/mL)で
測定した。
【図8】 図8は、アシアロトランスフェリンと(モノシアロ‐およびジシア
ロ‐)トランスフェリンとの相関関係を示す。%トランスフェリンで測定した。
【図9】 図9は、アシアロ‐とトリシアロ‐トランスフェリンとの相関関係
を示す。%トランスフェリンで測定した。
【図10】 図10は、(アシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロ‐トラン
スフェリン)とアシアロトランスフェリンとの相関関係を示す。%トランスフェ
リンで測定した。
【図11】 図11は、(アシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロ‐トラン
スフェリン)とジシアロトランスフェリンとの相関関係を示す。%トランスフェ
リンで測定した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ヒューサ,アスゲイル ノールウェー エヌ−0510 オスロ オケ ルン ピ−.オ−.ボックス 206 アク シス シールド エイエスエイ内 (72)発明者 アイラートセン,インガル ノールウェー エヌ−0510 オスロ オケ ルン ピ−.オ−.ボックス 206 アク シス シールド エイエスエイ内 Fターム(参考) 2G045 AA13 AA25 CA25 CA26 DA44 FB03 FB06 FB07 【要約の続き】 液試料中の任意のトランスフェリンバリアントまたはト ランスフェリンバリアントの組み合わせ含量、好ましく は、CDTバリアントまたはCDTバリアントの組み合 わせの含量を測定することができるアルゴリズムを作り 出す。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体液試料中のトランスフェリンバリアントまたはトランスフェ
    リンバリアントの組み合わせ、好ましくは、CDTバリアントまたはCDTバリ
    アントの組み合わせの含量を測定するためのアルゴリズムを作り出す方法であっ
    て、前記の方法は、以下を含む: (a) アシアロ‐(A1、A2、A3、など)およびジシアロ‐トランスフェリ
    ン(D1、D2、D3、など)の各含量が既知である少なくとも2以上の溶液を
    得て; (b) 前記の各溶液のトランスフェリンまたはトランスフェリンの組み合わせの
    含量を、トリ‐および高等シアル化トランスフェリンを実質的に含まない分画中
    で測定し; (c)前記の分画の総トランスフェリンバリアント含量(T1、T2、T3、など
    )を測定し;そして (d)前記の測定ステップb)に適用した任意の体液試料中の任意のトランスフェリ
    ンバリアントまたはトランスフェリンバリアントの組み合わせ、好ましくは、C
    DTバリアントまたはCDTバリアントの組み合わせの含量を測定することがで
    きるアルゴリズムを作り出す。
  2. 【請求項2】 前記の測定ステップb)が、トリ‐および高等シアル化トランス
    フェリンを実質的に含まない分画を分離する分離方法に前記の各溶液を適用する
    ことを含む、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記のアルゴリズムが、アシアロ‐またはジシアロ‐トランス
    フェリンの実際の含量または量を測定することができる、請求項1または2記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 前記のアルゴリズムが、アシアロ‐、モノシアロ‐およびジシ
    アロ‐トランスフェリンの実際の含量または量を測定することができる、請求項
    1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記のアルゴリズムが、一分子あたり0、1または2のシアル
    酸残基を持つトランスフェリン異性体それぞれの定量化に基づいている、請求項
    1から4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記のアルゴリズムが、試料中のアシアロ‐とジシアロ‐トラ
    ンスフェリン含量との間の高い相関関係に基づいて、好ましくは、モノシアロト
    ランスフェリンのレベルの低さにも同様に基づいて作り出された、請求項1から
    5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記のアルゴリズムが、次の方程式の少なくとも一つによって
    規定される、請求項1から6のいずれかに記載の方法: A = (T-d.b)/(c + d.a) D = b + a(T-d.b)/(c + d.a) CDT = A + D = b + (a + 1)(T-d.b)/(c + d.a) (式中 Tは、測定分画中において測定された総トランスフェリン含量を表し; Aは、試料中の実際のアシアロトランスフェリン含量を表し; Dは、試料中の実際のジシアロトランスフェリン含量を表し: CDTは、試料中のアシアロ‐、モノシアロ‐およびジシアロトランスフェリンの
    実際の総含量を表し; aおよびbは、任意の血清試料中におけるAとDとの間の相関関係を規定する定数で
    あり;そして cおよびdは、測定ステップb)に特異的な定数である)。
  8. 【請求項8】 アルコール消費量の評価に使用する体液中のトランスフェリン
    バリアントまたはトランスフェリンバリアントの組み合わせ、好ましくは、CD
    TバリアントまたはCDTバリアントの組み合わせの含量を測定する方法であっ
    て、前記の方法は、以下を含む: (a) 前記の体液試料中のトランスフェリンバリアントまたはトランスフェリン
    バリアントの組み合わせの含量を、トリ‐および高等シアル化トランスフェリン
    を実質的に含まない分画中で測定し; (b) 前記の分画中のトランスフェリンバリアントの総含量を測定し;そして (c) 前記の試料中の任意のトランスフェリンバリアントまたはトランスフェリ
    ンバリアントの組み合わせの含量、好ましくは、任意のCDTバリアントまたは
    CDTバリアントの組み合わせの含量を、ここに記載した方法に従って得られる
    アルゴリズムを使用して測定する。
  9. 【請求項9】 前記の測定ステップa)が、トリ‐および高等シアル化トランス
    フェリンを実質的に含まない分画を分離することができる分離方法に前記の体液
    試料を適用することを含む、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記の体液が、血液または血液由来試料である、請求項1か
    ら9のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 トリ‐および高等シアル化トランスフェリンを実質的に含ま
    ない分画が、分離前の試料中に存在するアシアロ‐およびモノシアロ‐トランス
    フェリンバリアントの少なくとも60%を含む、請求項1から10のいずれかに
    記載の方法。
  12. 【請求項12】 トリ‐および高等シアル化トランスフェリンを実質的に含ま
    ない分画が、分離前の試料のジシアロトランスフェリン含量の少なくとも20%
    、好ましくは、最大で60から70%のジシアロトランスフェリンを含有する、
    請求項1から10のいずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 トリ‐および高等シアル化トランスフェリンを実質的に含ま
    ない分画が、20%未満のアシアロトランスフェリン、5%未満のモノシアロト
    ランスフェリンおよび70から80%のジシアロトランスフェリンを含む、請求
    項1から10のいずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 トリ‐および高等シアル化トランスフェリンを実質的に含ま
    ない分画中の少なくとも70から80%のトランスフェリン分子が、糖質鎖また
    はその残基を持っている、請求項1から13のいずれかに記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記の分離方法が、体液試料を糖質結合リガンド、好ましく
    は、レクチンまたはレクチンの混合物と接触させてその後に前記のリガンドに結
    合しない分画を分離するステップを含む、請求項2から7および9から14のい
    ずれかに記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記の糖質結合リガンドが、シアル酸結合レクチンである、
    請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 アルコール消費量を評価する診断用アッセイのキットであっ
    て、前記のキットは、以下を含む: トリ‐および高等シアル化トランスフェリンを実質的に含まない分画中の標的
    トランスフェリンバリアントの含量を測定することができる測定ステップに体液
    試料を適用する手段; トランスフェリンを検出する手段;そして 前記の測定ステップに適用した体液試料中の任意のトランスフェリンバリアン
    トまたはトランスフェリンバリアントの組み合わせの含量を測定する手段。
  18. 【請求項18】 前記のキットが、さらに、アシアロ‐およびジシアロ‐の濃
    度が既知である少なくとも2つのトランスフェリン溶液を含む、請求項17記載
    のキット。
  19. 【請求項19】 トリ‐および高等シアル化トランスフェリンを実質的に含ま
    ない分画の含量を測定する前記の手段が、トリ‐および高等シアル化トランスフ
    ェリンを実質的に含まない分画を作り出すことができる分離方法に体液試料を適
    用する手段を含む、請求項17記載のキット。
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