JP2003516211A - X線吸収度を調整しうるフィルタ素子を有するフィルタとx線吸収センサとを具えるx線装置 - Google Patents

X線吸収度を調整しうるフィルタ素子を有するフィルタとx線吸収センサとを具えるx線装置

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JP2003516211A
JP2003516211A JP2001543743A JP2001543743A JP2003516211A JP 2003516211 A JP2003516211 A JP 2003516211A JP 2001543743 A JP2001543743 A JP 2001543743A JP 2001543743 A JP2001543743 A JP 2001543743A JP 2003516211 A JP2003516211 A JP 2003516211A
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Abstract

(57)【要約】 X線放射ビームを生じるX線源と、このX線放射ビームを検出するX線検出器と、前記X線源及びX線検出器間に配置されたフィルタ素子を有し、互いに独立する各フィルタ素子内でX線放射ビームを個別に減衰させるX線フィルタとを具えるX線装置を提供する。各フィルタ素子(213)は導電性でX線吸収性の流体(32)を収容することができ、この流体は供給通路(30)を介して供給され、各フィルタ素子のX線吸収値は、各フィルタ素子内の流体(32)のレベルを段歩的に調整することにより個別に調整しうる。各フィルタ素子は、フィルタ素子の壁部内に位置する第1電極を有し、この第1電極はフィルタ素子(213)の長さ方向でセグメント化されており、フィルタ素子のセグメントの壁部に電位を印加してフィルタ素子の内側容積部を流体(32)で段歩的に充填するためにこれらセグメントを2つの副群に電気的に組合せる。このフィルタ素子(213)の内側容積部(31)内の流体柱状部(32)の長さを検出するために、測定手段(50、60)を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、X線ラジオグラフィーの分野、特に、X線放射ビームを生じるX線
源と、X線放射ビームを検出するX線検出器と、X線吸収媒体を収容するととも
に前記X線源及び前記X線検出器間に配置されてX線放射ビームを吸収するフィ
ルタ素子を有するフィルタとを具えるX線装置であって、X線放射ビームの伝搬
方向でのX線吸収媒体の柱状部の長さを変えることにより前記フィルタ素子のX
線吸収特性を個別に制御しうるようになっており、フィルタ素子に対する電圧供
給手段と、個別のフィルタ素子のX線吸収特性に関する量を測定する電気的測定
手段とを具える電気的手段が設けられている当該X線装置に関するものである。
【0002】 X線源とX線検出器との間に位置させるX線等化フィルタが設けられた上述し
た種類のX線装置は、米国特許第 5,778,046号明細書に記載されており、既知で
ある。この既知のX線等化フィルタは、X線一次ビーム中に位置される整形可能
な組織内に入れられたX線吸収マスクを有し、このマスクの材料の局部的な厚さ
を変えうるようになっている。この既知のX線装置は、放射線診断の分野に、特
に、人体のX線透過像を得るのに用いることができる。人体のある領域、特に胸
部はX線吸収度が全く異なる組織を有しており、その結果、X線透過像において
X線検出器上の画素の黒化が異なるようになる。X線透過像における黒化の範囲
がダイナミックレンジとして規定される。X線等化フィルタの機能は、X線透過
像の画質を良好にするために、低電子密度の患者領域を、X線画像装置のダイナ
ミックレンジに整合するように補償させることにある。
【0003】 既知のX線装置では、X線吸収マスクの柱状部の長さを局部的に変更しうる機
械的なピストンのマトリックスを用い、これによりX線流束量を局部的に変更し
ている。ピストンはニッケル‐チタンワイヤにより駆動され、各ニッケル‐チタ
ンワイヤの個別の長さを、このワイヤに供給される電流により制御している。電
流をワイヤに供給すると、ワイヤの温度が増大し、ワイヤの長さが減少する。従
って、ニッケル‐チタンワイヤを縮めるのに、又は元の長さに戻すのにある時間
が必要となる。更に、既知のX線装置の論理によれば、まず最初に低照射のX線
像を得て必要なマスクプロファイルを計算し、次に整形したマスクをX線一次ビ
ーム中に配置する。従って、処理全体にかなり長い時間が失われる。既知のX線
装置では、X線吸収マスクの所望の二次元等化プロファイルが5秒以内に得られ
る。放射線診断の分野では、像収集のタイミング特性が、特に胸部の動きにより
得られる像のアーティファクトの為に重要な役割を奏する。
【0004】 更に、既知のX線等化フィルタは、8×8又は16×16個程度の少数のピス
トンを有する。しかし、高画質のX線診断像を得るには、この程度の空間解像度
では不充分な場合がある。更に、画質保証の目的及びX線等化フィルタの動作制
御のためには、フィルタ内のX線吸収媒体の柱状部の局部的な長さを検出する手
段を設けるのが望ましい。既知のX線装置では、各ピストンの位置を検出してお
り、この場合その目的のために特に構成したポテンシオメータを用いている。ポ
テンシオメータに対するピストンの運動の為に、対応する電気回路における局部
的な抵抗値が変化し、これにより、抵抗値の変化程度がX線吸収マスクの柱状部
の長さと直接相関性があるようにしている。
【0005】 本発明の目的は、空間解像度が高く、動作速度が速いダイナミックビーム減衰
フィルタを有し、簡単な電気回路を用いてX線吸収媒体の柱状部の長さを直接検
出するようにしたX線装置を提供せんとするにある。この目的を達成するために
本発明によるX線装置では、前記フィルタ素子が、導電特性とX線吸収特性とを
持つ充填流体を有するX線吸収媒体を収容する内側容積部を具える管状構造体で
あり、各フィルタ素子のX線吸収度が前記内側容積部内のX線吸収流体の柱状部
の長さに依存し、各フィルタ素子は、その壁部に第1の電位を供給する第1電極
と、導電特性の流体に第2の電位を供給する第2電極とを有し、前記第1電極は
アイソレータ層により導電特性の流体から分離され、これにより前記第1電極と
導電性の流体との間にキャパシタンスを規定し、前記電気的測定手段は個別のフ
ィルタ素子における前記キャパシタンスを測定するように構成されていることを
特徴とする。
【0006】 本発明によるX線装置では、互いに組合せた複数の管状フィルタ素子を有する
フィルタを構成し、個別のフィルタ素子がX線吸収流体を収容し、各フィルタ素
子内のX線吸収流体の位置的レベルを個別に制御しうるようにし、フィルタ素子
内のX線吸収流体の実際のレベルを、簡単な電気的手段を用いて検知することに
より、高度の空間解像度が達成される。各フィルタ素子の動作は、既知の電気的
な付着(ウエッティング)の物理効果に基づいている。
【0007】 フィルタ素子の動作を説明するために、X線吸収流体の種々の組成を考慮する
必要がある。まず第一に、塩を液体(例えば、水)に溶解させることにより、導
電特性とX線吸収特性とを有するX線吸収流体を得ることができる。この溶液は
導電特性とX線吸収特性との双方を有する単一成分流体である。これとは相違し
て、導電特性のみを有しX線吸収度を無視しうる第1流体成分と、X線吸収特性
のみを有し絶縁体である第2流体成分との2成分流体溶液を形成することができ
る。これにより得られる溶液は導電特性とX線吸収特性との双方を有する流体で
ある。互いに混合できない2つの流体から2成分流体を形成することもでき、こ
の場合、第1流体は主として導電特性を有するとともにX線吸収特性を無視しう
る流体であり、第2流体は主としてX線吸収特性を有し、絶縁体である。この得
られた2成分流体は互いに重なる2つの流体柱状部を有し、対応する流体成分に
それぞれ対応する物理特性が寄与している。
【0008】 電気的な付着現象の本質は、金属の表面上の導電性流体とこの金属との間の接
触角の変化、従って、接触面の疎水性の変化に現れる。この目的のために、各フ
ィルタ素子がフィルタ素子の壁部内に位置する第1電極を有し、この壁部に第1
の電位を与えるようにする。各フィルタ素子の内側容積部内には第2電極を位置
させ、導電性流体に第2の電位を与えるようにする。第1電極はアイソレータ層
により内側壁から分離させる。フィルタ素子の組成を所定のものにした場合、一
組の動作電圧、すなわち、フィルタ素子を導電性流体で充填させる“充填”電圧
と、導電性流体のメニスカス部を所望のレベルに保持する“保持”電圧と、フィ
ルタ素子を空にする“空”電圧とを得る。この種類のフィルタ素子の動作は既知
であり、米国特許第 5,625,665号明細書に詳細に説明されている。X線吸収媒体
が単一成分流体であるか、導電性流体成分とX線吸収流体成分との溶液である場
合、フィルタ素子内に単一の液体柱状部が得られ、そのレベルがX線吸収度を規
定する。X線吸収流体が1つよりも多い、例えば2つの互いに混合できない成分
を有する場合には、フィルタ素子の内側容積部内に、X線伝搬方向で互いに分離
した2つの流体柱状部が存在し、これらの2つの流体柱状部はX線伝搬方向に対
し直角な相互分離面を有し、フィルタ素子内のX線吸収流体成分の柱状部の長さ
は、従って、X線吸収度は導電性流体成分の柱状部の長さによりそのまま規定さ
れる。
【0009】 第1電極はアイソレータ層により導電性流体成分から分離されているという事
実により、キャパシタンスが発生される。このキャパシタンスの値は、導電性流
体成分による充填度の直接的な目安となる。本発明のX線装置に用いるべきX線
フィルタの一例では、前記電気的測定手段が、個別のフィルタ素子の第1及び第
2電極に交流電流を与える交流源と、この交流電流により個別のフィルタ素子内
に誘起される交流信号を測定する交流検出器とを有する電気回路を具えているこ
とを特徴とする。この場合、導電性流体成分のレベルを検知するために、簡単な
電気回路を有しキャパシタンスを測定する電気的測定手段が得られる。
【0010】 交流電流が第1の電位の電圧供給手段に妨害を及ぼさないようにするために、
本発明によるフィルタの他の例では、前記電気的測定手段が、それぞれのキャパ
シタンスと直列に接続されて分圧器を構成している他の回路素子を具えているこ
とを特徴とする。この他の回路素子の好適例は追加のキャパシタンスであるも、
これに限定されるものではない。
【0011】 又、第1の電位と交流通路との間の電気的な妨害を回避する為に、本発明の更
に他の例では、前記電圧供給手段は、個別のフィルタ素子に第1の電位を供給す
るために高インピーダンスを有していることを特徴とする。
【0012】 多くの放射線診断分野では、フィルタ素子を空か充満かのいずれかで動作させ
ずに、フィルタ素子当り中間値を有しうるようにするのが望ましい。この問題に
対する1つの可能な解決策は、第1電極をX線伝搬方向での電極セグメントのス
タックに分割することである。この場合のフィルタ素子充填制御は、“充填”電
圧をセグメント間で適切に切換えることにより達成される。本発明によるフィル
タの更に他の例では、個別のフィルタ素子の第1電極がX線伝搬方向におけるセ
グメントのスタックを有し、隣り合うセグメントは互いに電気的に分離されてお
り、前記第1の電位は前記電圧供給手段によりセグメント間で切換わってX線伝
搬方向でのX線吸収流体の柱状部の長さを変えるようになっており、前記交流信
号の振幅は時間の関数であり、セグメント間の第1の電位の切換えを、時間に対
する交流信号の性質に依存して制御する制御手段が設けられていることを特徴と
する。
【0013】 本例は、フィルタ素子のセグメントを導電性流体成分で充填している間、フィ
ルタ素子当りのキャパシタンスは時間に対する増大関数となるという認識に基づ
いている。対応するセグメントが充填され、次のセグメントに“充填”電圧が印
加されないと、キャパシタンスは飽和領域に到達する。フィルタ素子の内側容積
部内での流体増加を望む場合には、この領域を次のセグメントへの“充填”電圧
の設定に対するトリガとして用いることができる。この目的のために、本発明に
よる更に他の例では、前記制御手段は、セグメント間の第1の電位の切換えを、
交流信号が飽和領域に達することによりトリガするように構成されていることを
特徴とする。順次のセグメント間の“充填”電圧の切換えは時間的に臨界的な処
理である。その理由は、次のセグメントが電気的付着力を引き上げる力を得るた
めに、導電性液体のメニスカス部が次のセグメントの付近に位置するようにする
必要がある為である。キャパシタンス曲線の飽和領域は、メニスカス部が次のセ
グメントの付近に到達し、従って、切換えを行い得るということを表わす。
【0014】 本発明の上述した観点及びその他の観点を図面につき説明する。図中、同一の
符号は対応する素子を示す。 図1は、本発明によるフィルタを有するX線装置の線図を示す。X線源1はX
線ビーム2を放出し、このX線ビームに、検体3、例えば検査すべき患者が曝さ
れる。検体3中のX線の吸収量が局部的に相違する為、この場合光増幅器撮像チ
ェインであるX線検出器4上にX線像が形成される。X線像はX線光増幅器6の
入射スクリーン5上に形成され、出射窓7上の光の像に変換され、この光の像が
レンズ系8によりビデオカメラ9上に結像される。ビデオカメラ9はこの光の像
から電子像信号を形成する。この電子像信号は、例えば他の処理のために、像処
理ユニット10に供給されるか、或いは、モニタ11に供給されて、このモニタ
上にX線像中の像情報が表示される。
【0015】 X線源1と検体3との間には、X線ビーム2に沿う管状構造体の形態の種々の
フィルタ素子13によりX線ビーム2を局部的に減衰させるフィルタ12が配置
されており、そのX線吸収度は各フィルタ素子の壁部内に位置する電極に電圧を
印加することにより調整しうる。この電圧は、例えばX線像の輝度値及びX線源
の設定値の双方又はいずれか一方に基づいて電圧供給手段14により調整する。
この目的のためには、X線源の電源15及びビデオカメラ9の出力端子16に調
整回路を結合させる。
【0016】 出射窓の光の一部は、分割プリズム19により照射制御システム20に案内さ
れ、この照射制御システムが光の像から制御信号を取出して出射窓上の像の像情
報に基づいて高電圧の供給を制御する。出射窓上の像の像情報を受けるために、
フィルタ12の電圧供給手段14は照射制御システム20に結合されており、従
って、フィルタ12を出射窓7上の像に基づいて調整しうる。
【0017】 フィルタ12の構成及び向きは、フィルタ素子13がほぼX線ビーム2の伝搬
方向に延在するようになっており、従って、空間X線吸収パターンの均一な空間
分解能がX線ビームの断面に亙って達成される。或いはまた、フィルタ12は、
フィルタ素子13が互いにほぼ平行に延在するように構成することもできる。こ
の場合、X線ビームが発散すると、ほぼ全てのX線がフィルタ素子を少なくとも
部分的に通過するようになり、従って、X線は2つのフィルタ素子間を減衰なし
に通過しえなくなる。電圧供給手段はフィルタ素子13の壁部に位置する電極に
電圧を供給し、フィルタ素子の内面へのX線吸収流体の被着を制御するようにす
る。フィルタ素子を高X線吸収度に調整するためには、電圧供給手段14により
関連のフィルタ素子の壁部に第1の値の電圧を印加し、次にこの関連のフィルタ
素子を、貯蔵室17から供給通路18を介して供給されるX線吸収流体を内面に
強く被着させることによりこのX線吸収流体で満たす。フィルタ素子を低X線吸
収度に調整するためには、電圧供給手段14により、例えばフィルタ素子の内側
容積部内の基準電極の電位に等しい第2の値の電位を、フィルタ素子の壁部に印
加し、このフィルタ素子が貯蔵室17からのX線吸収流体で満たされないように
する。フィルタ12の一般的な構成及びX線吸収流体の組成は米国特許第 5,625
,665号明細書に詳細に説明されている。フィルタ素子の構成を、図2につき更に
詳細に説明する。
【0018】 図2aは、図1のフィルタ12のフィルタ素子13を線図的に示す断面図であ
る。このフィルタ素子13には、供給通路30を介してX線吸収流体32が充填
される。この場合、このX線吸収流体32は、導電特性とX線吸収特性とを併せ
持つ1種類の均質な液体を成している。このフィルタ12における各フィルタ素
子に対して、長さ方向z及び内側容積部31が規定してあり、この内側容積部で
は、対応するフィルタ素子の壁部38が境界となっている。各フィルタ素子は、
アイソレータ層44により内側容積部31から電気的に分離された導電層の形態
で、壁部38内に位置する第1電極33と、壁部38の内面上に位置する不活性
被覆層35と、X線吸収流体32に電位を与える第2電極39とを有する。フィ
ルタ素子13の導電層33は、スイッチに、本例では電界効果トランジスタ45
のドレイン接点40に結合され、この電界効果トランジスタのソース接点41は
電圧供給手段36に接続されている。制御電圧供給ライン37から電界効果トラ
ンジスタ45のゲート接点34に供給される制御電圧により、この電界効果トラ
ンジスタ45は導通モードにされる、換言すればスイッチが閉成される。このよ
うにすることにより、電圧供給手段36から第1電極33に電圧が印加される。
電圧供給手段36が“充填”電圧値である電圧を生じると、X線吸収流体32の
メニスカス部と不活性被覆層35とが成す接触角θが減少し、フィルタ素子13
にX線吸収流体が充填される。
【0019】 図2bは、X線吸収流体が2種類の互いに混合しえない第1及び第2の流体成
分を有し、第1の流体成分132を、導電特性と無視しうるX線吸収特性とを有
する液体とし、第2の流体成分134を、高X線吸収特性を有する電気絶縁液体
とし、これらの流体成分をそれぞれ独自の供給通路120及び121からフィル
タ素子113に供給する場合の図1のフィルタ12のフィルタ素子113を示す
線図的断面図である。フィルタ素子113の他の機能的部分は図2aのフィルタ
素子の機能的部分に類似しており、従ってフィルタ素子113の内側容積部31
内の第1の流体成分のレベルも同様に制御される。従って、フィルタ素子の内側
容積部内の第2の流体成分のレベルは、これらの2種類の流体成分が相互分離面
130を有するという事実のために、この内側容積部内の第1の流体成分のレベ
ルによりそのまま決定される。フィルタ素子は、第1及び第2の流体成分が相互
分離面を有さずに、気相の層(図2bに図示せず)により分離されるように設計
することもできる。これらの場合のX線吸収度はフィルタ素子113の内側容積
部内の第2の液体成分の柱状部の長さにより決定される。
【0020】 図3は、図2のフィルタ素子の機能的な線図であり、第1電極はフィルタ素子
213の長さ方向zでセグメント化されており、2つの電気的な副群123及び
124を形成している。X線吸収流体32を導電性流体成分とX線吸収流体成分
との溶液とし、これを供給通路30からフィルタ素子213内に供給する場合に
つき、フィルタ素子の機能を説明する。図3aは、電圧供給手段136により制
御されるフィルタ素子の電極の2つの電気的な副群123及び124に関する線
図を示す。電気スイッチ138は電極の一方の副群から他方の副群に、及びその
逆に交互に電圧を供給する。図3aは更に、正弦波発生器の形態の交流源50と
交流検出器60とを有する流体レベル検出回路をも線図的に示す。スイッチング
制御ユニット70は、スイッチ138による副群123及び124間の電圧切換
えのタイミング制御を実行する。図3bは、電圧供給手段136により第1電極
の対応する副群に供給される電圧パルスの時間表示を示す。X線吸収流体32を
供給通路30からフィルタ素子213の内側容積部31内に、更にこの内側容積
部中に進むように送給するためには、第1電極の副群間の電気的な切換えを、各
セグメント内での流体レベル検出の結果に基づいて、スイッチング制御ユニット
70により制御的に行う必要がある。図3cは、交流検出器60からの信号sの
時間に対する対応する経過を示す。この図3cに示すように、交流検出器60の
信号sの各立上り部90は、対応するセグメント内で流体が上昇していることに
相当し、各台地部92は、流体が対応するセグメントを充填した瞬時に相当して
いる。この説明は、この種類のフィルタ素子の電気等価回路に基づいて行ったも
のであり、この等価回路を図4に示す。
【0021】 図4は、第1電極をセグメント化し、これらのセグメントに基づく2つの電気
的な副群を形成したフィルタ素子内の流体レベルを検出する電気等価回路を示し
ている。図4aに示すように、セグメントの各副群は、これと流体との間に形成
される可変キャパシタンス140により表わすことができ、このキャパシタンス
の値は流体によるこの副群の充填度合の関数となる。フィルタ素子の副群の充填
を開始する電圧供給手段136がスイッチ138を介してこれらの副群に電圧を
供給する。測定手段は、交流源50と、検出器100及び102の電気回路とを
有する。交流信号が電圧供給手段136により短絡されないようにするために、
MΩレンジの抵抗137及び139を交流源50と電圧供給手段136との間に
設ける。フィルタ素子140のキャパシタンスを測定するために、各副群140
の等価キャパシタンスと、本例では20pF程度とした、追加のキャパシタンス
133及び135とを有する容量性分圧器を設ける。図4bは、測定手段(検出
器)100及び102によりそれぞれ測定された結果信号V1及びV2を示す。
本例では、検出された信号はセグメントにまたがる電圧である。流体がセグメン
ト内で上昇するにつれ、セグメントの対応するインピーダンスが減少し、これに
より、セグメントにまたがる電圧を減少させる。流体が最大レベルまで上昇する
と、測定電圧が一定値に到達する。図4cは、フィルタ素子内の流体レベルの検
出を更に改善する方法を示す。図4aによれば、測定手段100及び102が検
出器からの信号を差動増幅器101に供給し、この差動増幅器の出力端における
結果信号は図4cに示すようになる。この信号の台地部を検出することにより、
対応する副群間の切換えを可能にしうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるフィルタを具えるX線装置を示す線図である。
【図2a】 図1のフィルタのフィルタ素子を示す線図的断面図である。
【図2b】 図2aの変形例を示す線図的断面図である。
【図3a】 第1電極をセグメント化し、この第1電極が2つの電極副群を構成
している、図2のフィルタ素子を機能的に示す線図である。
【図3b】 第1電極に供給する電圧パルスを示す線図である。
【図3c】 図3aで得られる信号の経過を示す線図である。
【図4a】 図3aのフィルタ素子の電気等価回路を示す線図である。
【図4b】 図4aで得られる測定結果信号を示す線図である。
【図4c】 測定結果信号の変形例を示す線図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C093 AA01 CA09 DA03 EA02 EA11 FA15 FA16 FA18 FA60

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線放射ビームを生じるX線源と、X線放射ビームを検出するX
    線検出器と、X線吸収媒体を収容するとともに前記X線源及び前記X線検出器間
    に配置されてX線放射ビームを吸収するフィルタ素子を有するフィルタとを具え
    るX線装置であって、X線放射ビームの伝搬方向でのX線吸収媒体の柱状部の長
    さを変えることにより前記フィルタ素子のX線吸収特性を個別に制御しうるよう
    になっており、フィルタ素子に対する電圧供給手段と、個別のフィルタ素子のX
    線吸収特性に関する量を測定する電気的測定手段とを具える電気的手段が設けら
    れている当該X線装置において、 前記フィルタ素子が、導電特性とX線吸収特性とを持つ充填流体を有するX線
    吸収媒体を収容する内側容積部を具える管状構造体であり、各フィルタ素子のX
    線吸収度が前記内側容積部内のX線吸収流体の柱状部の長さに依存し、各フィル
    タ素子は、その壁部に第1の電位を供給する第1電極と、導電特性の流体に第2
    の電位を供給する第2電極とを有し、前記第1電極はアイソレータ層により導電
    特性の流体から分離され、これにより前記第1電極と導電性の流体との間にキャ
    パシタンスを規定し、前記電気的測定手段は個別のフィルタ素子における前記キ
    ャパシタンスを測定するように構成されていることを特徴とするX線装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のX線装置に用いるX線フィルタにおいて、前記
    電気的測定手段が、個別のフィルタ素子の第1及び第2電極に交流電流を与える
    交流源と、この交流電流により個別のフィルタ素子内に誘起される交流信号を測
    定する交流検出器とを有する電気回路を具えていることを特徴とするX線フィル
    タ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のX線フィルタにおいて、前記電気的測定手段が
    、それぞれのキャパシタンスと直列に接続されて分圧器を構成している他の回路
    素子を具えていることを特徴とするX線フィルタ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のX線フィルタにおいて、前記他の回路素子が追
    加のキャパシタンスであることを特徴とするX線フィルタ。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載のX線フィルタにおいて、前記電圧供給手段は、
    個別のフィルタ素子に第1の電位を供給するために高インピーダンスを有してい
    ることを特徴とするX線フィルタ。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載のX線フィルタにおいて、個別のフィルタ素子の
    第1電極がX線伝搬方向におけるセグメントのスタックを有し、隣り合うセグメ
    ントは互いに電気的に分離されており、前記第1の電位は前記電圧供給手段によ
    りセグメント間で切換わってX線伝搬方向でのX線吸収流体の柱状部の長さを変
    えるようになっており、前記交流信号の振幅は時間の関数であり、セグメント間
    の第1の電位の切換えを、時間に対する交流信号の性質に依存して制御する制御
    手段が設けられていることを特徴とするX線フィルタ。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のX線フィルタにおいて、前記制御手段は、セグ
    メント間の第1の電位の切換えを、交流信号が飽和領域に達することによりトリ
    ガするように構成されていることを特徴とするX線フィルタ。
JP2001543743A 1999-12-08 2000-11-23 X線吸収度を調整しうるフィルタ素子を有するフィルタとx線吸収センサとを具えるx線装置 Pending JP2003516211A (ja)

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